JP3499153B2 - 変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤 - Google Patents
変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤Info
- Publication number
- JP3499153B2 JP3499153B2 JP12728999A JP12728999A JP3499153B2 JP 3499153 B2 JP3499153 B2 JP 3499153B2 JP 12728999 A JP12728999 A JP 12728999A JP 12728999 A JP12728999 A JP 12728999A JP 3499153 B2 JP3499153 B2 JP 3499153B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cold seal
- seal adhesive
- natural rubber
- rubber latex
- meth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な変性天然ゴ
ムラテックス並びに一定以上の圧力を加えることで接着
できるがその接着は適度の力によって解除することがで
きるコールドシール接着剤に関するものであって、特
に、用紙の印刷面に塗工して乾燥後、情報を印刷し、イ
ンクジェット記録した後、又は用紙の印刷面に情報を印
刷後、塗工して乾燥し、インクジェット記録した後、そ
れらの記録した面を他の塗工後の面と一体に圧着して再
剥離可能とするためのコールドシール接着剤に関する。
ムラテックス並びに一定以上の圧力を加えることで接着
できるがその接着は適度の力によって解除することがで
きるコールドシール接着剤に関するものであって、特
に、用紙の印刷面に塗工して乾燥後、情報を印刷し、イ
ンクジェット記録した後、又は用紙の印刷面に情報を印
刷後、塗工して乾燥し、インクジェット記録した後、そ
れらの記録した面を他の塗工後の面と一体に圧着して再
剥離可能とするためのコールドシール接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、銀行、クレジット会社、保険会社
及び官庁等から個人宛に各個人の貯金状況、残金情報、
保険契約状況、年金情報等の特定の情報を通知する手段
として、いわゆる親展性のはがきが使用されている。か
かる親展性はがきに使用される用紙には、通常、まず情
報を記録する前に、コールドシール接着剤と称される接
着剤が前もって塗工される。次に、親展性はがきについ
て共通する情報を、例えば、オフセット印刷、グラビア
印刷等の方法を用いて印刷後、各個人情報等の特定の個
々の情報を記録する。なお、印刷と塗工の順序は前後し
てもよい。さらに、親展性はがきの情報を記録した面を
他の塗工後の面と重ね合わせて所定以上の圧力を加える
ことによって接着することができる。このコールドシー
ル接着剤の接着は、適度の力によって剥離することで解
除でき、即ち、コールドシール接着剤は、顕著な再剥離
性が発現するように構成されている。コールドシール接
着剤による接着の際に、加える圧力が低い場合は、接着
することができないので親展性が保たれるとされてい
る。このようなコールドシール接着剤及びその再剥離性
は、例えば、特開平5−295335号公報に開示され
ている。ここで、本明細書において、「印刷」とは、オ
フセット印刷、グラビア印刷等のいずれかの一般的な印
刷方法を用いて、例えば、共通の情報、パターン等を書
き込むことをいい、「記録又はインクジェット記録」と
は、いわゆるインクジェットプリンターを用いる情報、
パターン等の印刷であって、例えば、各個人情報等の特
定の情報等を書き込むことをいう。
及び官庁等から個人宛に各個人の貯金状況、残金情報、
保険契約状況、年金情報等の特定の情報を通知する手段
として、いわゆる親展性のはがきが使用されている。か
かる親展性はがきに使用される用紙には、通常、まず情
報を記録する前に、コールドシール接着剤と称される接
着剤が前もって塗工される。次に、親展性はがきについ
て共通する情報を、例えば、オフセット印刷、グラビア
印刷等の方法を用いて印刷後、各個人情報等の特定の個
々の情報を記録する。なお、印刷と塗工の順序は前後し
てもよい。さらに、親展性はがきの情報を記録した面を
他の塗工後の面と重ね合わせて所定以上の圧力を加える
ことによって接着することができる。このコールドシー
ル接着剤の接着は、適度の力によって剥離することで解
除でき、即ち、コールドシール接着剤は、顕著な再剥離
性が発現するように構成されている。コールドシール接
着剤による接着の際に、加える圧力が低い場合は、接着
することができないので親展性が保たれるとされてい
る。このようなコールドシール接着剤及びその再剥離性
は、例えば、特開平5−295335号公報に開示され
ている。ここで、本明細書において、「印刷」とは、オ
フセット印刷、グラビア印刷等のいずれかの一般的な印
刷方法を用いて、例えば、共通の情報、パターン等を書
き込むことをいい、「記録又はインクジェット記録」と
は、いわゆるインクジェットプリンターを用いる情報、
パターン等の印刷であって、例えば、各個人情報等の特
定の情報等を書き込むことをいう。
【0003】従来から、この親展性はがきに各個人情報
等の特定の情報を記録する方法として、主としてレーザ
ービーム方式のプリンターが使用されてきた。これに対
し、近年、処理速度が速く、小ロットの記録に対応する
ことが可能なので、水溶性染料を使用するインクジェッ
ト方式のプリンターが使用されるようになってきた。し
かし、従来のレーザービーム方式のプリンターに対応し
たコールドシール接着剤(以下、「従来型コールドシー
ル接着剤」という。)をインクジェット方式のプリンタ
ーにそのまま使用すると、印字の品質について問題が発
生することがわかってきた。即ち、印字部に水が付着
すると、インクジェット方式のプリンターの水溶性染料
(以下、「水性染料」という。)が水に溶出するので、
情報の読み取りが困難になるという耐水性の問題と、
印字面を圧着した後、情報面を剥離する際に、印字が反
対面に転写されるという転写性の問題が発生する。
等の特定の情報を記録する方法として、主としてレーザ
ービーム方式のプリンターが使用されてきた。これに対
し、近年、処理速度が速く、小ロットの記録に対応する
ことが可能なので、水溶性染料を使用するインクジェッ
ト方式のプリンターが使用されるようになってきた。し
かし、従来のレーザービーム方式のプリンターに対応し
たコールドシール接着剤(以下、「従来型コールドシー
ル接着剤」という。)をインクジェット方式のプリンタ
ーにそのまま使用すると、印字の品質について問題が発
生することがわかってきた。即ち、印字部に水が付着
すると、インクジェット方式のプリンターの水溶性染料
(以下、「水性染料」という。)が水に溶出するので、
情報の読み取りが困難になるという耐水性の問題と、
印字面を圧着した後、情報面を剥離する際に、印字が反
対面に転写されるという転写性の問題が発生する。
【0004】上述の問題は、印字された水性染料が従来
型コールドシール接着剤に定着し難いことに起因してい
る。通常、水性染料は、その染料分子中にスルホ基及び
/又はカルボキシル基の塩を有し、その塩によって水溶
性が施されている。従って、水性染料の染料は、負に帯
電しているアニオン系の分子を含む。一方、従来型コー
ルドシール接着剤もアニオン系の分散系であって、その
接着成分は、負に帯電している。例えば、天然ゴム、変
性天然ゴム、合成ゴム等を例示することができる。従っ
て、水性染料と、従来型コールドシール接着剤の接着成
分は、共に負に帯電し、電気的に引き合うことがないか
ら、水性染料は従来型コールドシール接着剤に定着し難
いと考えられる。
型コールドシール接着剤に定着し難いことに起因してい
る。通常、水性染料は、その染料分子中にスルホ基及び
/又はカルボキシル基の塩を有し、その塩によって水溶
性が施されている。従って、水性染料の染料は、負に帯
電しているアニオン系の分子を含む。一方、従来型コー
ルドシール接着剤もアニオン系の分散系であって、その
接着成分は、負に帯電している。例えば、天然ゴム、変
性天然ゴム、合成ゴム等を例示することができる。従っ
て、水性染料と、従来型コールドシール接着剤の接着成
分は、共に負に帯電し、電気的に引き合うことがないか
ら、水性染料は従来型コールドシール接着剤に定着し難
いと考えられる。
【0005】ところで、インクジェット方式のプリンタ
ーの印刷用紙には、水性染料に耐水性を付与するために
特別の用紙が使用されている。即ち、印刷用紙のインク
受容層に正に帯電したカチオン性を有する高分子が導入
されている。これは、カチオン性高分子の正電荷によっ
て、負の電荷を帯びた染料分子を捕捉し、水の蒸発によ
って、染料分子をインク受容層にクーロン力によって固
定化するものである。インク受容層に導入するカチオン
性高分子としては、例えば、4級化ポリビニルピリジ
ン、ポリエチレンイミン、4級化ポリエチレンイミン、
ポリアリルスルホン、ジシアンジアミド縮合物、ポリエ
チレンポリアミン系ポリマー、ポリアリルアミン、ポリ
ジアリルアミン、アルキルアミン・エピクロルヒドリン
縮合物、ポリアミン・エピクロルヒドリン系ポリマー、
ポリアルキレンポリ尿素、ポリアミドポリ尿素、ジメチ
ルアリルアンモニウムクロリド、カチオン性ビニル共重
合体等が開示されている(特開平7−315632号公
報及び特開平8−51487号公報参照)。
ーの印刷用紙には、水性染料に耐水性を付与するために
特別の用紙が使用されている。即ち、印刷用紙のインク
受容層に正に帯電したカチオン性を有する高分子が導入
されている。これは、カチオン性高分子の正電荷によっ
て、負の電荷を帯びた染料分子を捕捉し、水の蒸発によ
って、染料分子をインク受容層にクーロン力によって固
定化するものである。インク受容層に導入するカチオン
性高分子としては、例えば、4級化ポリビニルピリジ
ン、ポリエチレンイミン、4級化ポリエチレンイミン、
ポリアリルスルホン、ジシアンジアミド縮合物、ポリエ
チレンポリアミン系ポリマー、ポリアリルアミン、ポリ
ジアリルアミン、アルキルアミン・エピクロルヒドリン
縮合物、ポリアミン・エピクロルヒドリン系ポリマー、
ポリアルキレンポリ尿素、ポリアミドポリ尿素、ジメチ
ルアリルアンモニウムクロリド、カチオン性ビニル共重
合体等が開示されている(特開平7−315632号公
報及び特開平8−51487号公報参照)。
【0006】従って、同様にして水性染料に耐水性及び
非転写性を施すことができるという考えに基づいて、イ
ンクジェット記録に好適なコールドシール接着剤を得る
ことができることが期待された。例えば、特開平10−
52985号公報は、インクジェット方式のプリンター
用の記録用紙において通常使用されているカチオン性高
分子を、従来型コールドシール接着剤に添加してインク
ジェット記録に好適なコールドシール接着剤を得る方法
を開示している。しかし、水性染料の耐水性及び非転写
性は向上するが、コールドシール接着剤の粘度は、揺変
性が大きく、特性が必ずしも安定しないことが記載され
ている。さらに、この方法には、カチオン性高分子の水
溶性が高いため、オフセット印刷時に、オフセット版を
汚すというオフセット印刷適性の問題も有る。
非転写性を施すことができるという考えに基づいて、イ
ンクジェット記録に好適なコールドシール接着剤を得る
ことができることが期待された。例えば、特開平10−
52985号公報は、インクジェット方式のプリンター
用の記録用紙において通常使用されているカチオン性高
分子を、従来型コールドシール接着剤に添加してインク
ジェット記録に好適なコールドシール接着剤を得る方法
を開示している。しかし、水性染料の耐水性及び非転写
性は向上するが、コールドシール接着剤の粘度は、揺変
性が大きく、特性が必ずしも安定しないことが記載され
ている。さらに、この方法には、カチオン性高分子の水
溶性が高いため、オフセット印刷時に、オフセット版を
汚すというオフセット印刷適性の問題も有る。
【0007】また、特開平9−71758号公報は、従
来型コールドシール接着剤の接着成分である変性天然ゴ
ムに添加しても系の安定性を比較的良好に保ち得る弱カ
チオン性高分子を、従来型コールドシール接着剤に添加
してインクジェット記録に好適なコールドシール接着剤
を得る方法を開示している。しかし、この方法では添加
する高分子のカチオン性が弱いから、添加量が少ないと
水性染料に十分な耐水性と非転写性を付与することがで
きない。そこで、弱カチオン性高分子の添加量を増加す
ると、接着力が低下するという問題が発生する。従っ
て、この方法では、特性のバランスのよいインクジェッ
ト記録に好適なコールドシール接着剤を容易に得ること
が困難である。
来型コールドシール接着剤の接着成分である変性天然ゴ
ムに添加しても系の安定性を比較的良好に保ち得る弱カ
チオン性高分子を、従来型コールドシール接着剤に添加
してインクジェット記録に好適なコールドシール接着剤
を得る方法を開示している。しかし、この方法では添加
する高分子のカチオン性が弱いから、添加量が少ないと
水性染料に十分な耐水性と非転写性を付与することがで
きない。そこで、弱カチオン性高分子の添加量を増加す
ると、接着力が低下するという問題が発生する。従っ
て、この方法では、特性のバランスのよいインクジェッ
ト記録に好適なコールドシール接着剤を容易に得ること
が困難である。
【0008】実際、本発明者らも、カチオン性高分子を
従来型コールドシール接着剤に添加すると、コールドシ
ール接着剤の分散系が不安定化することを確認した。さ
らに、水性染料の耐水性及び非転写性を向上するため
に、従来型コールドシール接着剤へのカチオン性高分子
の添加量を増加すると、即座に又は保存中に、粘度増
加、凝集物発生及び/又はゲル化等を生じ、コールドシ
ール接着剤として使用することが不可能になることも確
認した。
従来型コールドシール接着剤に添加すると、コールドシ
ール接着剤の分散系が不安定化することを確認した。さ
らに、水性染料の耐水性及び非転写性を向上するため
に、従来型コールドシール接着剤へのカチオン性高分子
の添加量を増加すると、即座に又は保存中に、粘度増
加、凝集物発生及び/又はゲル化等を生じ、コールドシ
ール接着剤として使用することが不可能になることも確
認した。
【0009】従って、単純に、従来型コールドシール接
着剤に、従来から使用されているカチオン性高分子を配
合することによって、水性染料の耐水性が向上し、再剥
離時の印字の転写性が低下し、さらにオフセット印刷適
性が良好なインクジェット記録に好適なコールドシール
接着剤を得ることは困難といえる。
着剤に、従来から使用されているカチオン性高分子を配
合することによって、水性染料の耐水性が向上し、再剥
離時の印字の転写性が低下し、さらにオフセット印刷適
性が良好なインクジェット記録に好適なコールドシール
接着剤を得ることは困難といえる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決するためになされたもので、その課題は、新規な
変性天然ゴムラテックス及びそれを用いる新規なコール
ドシール接着剤を提供し、さらに前もって塗工されたコ
ールドシール接着剤上に、インクジェット方式のプリン
ターを使用して記録した後、印字部に水が付着してもイ
ンクジェットプリンターの水性染料が水に溶出するとい
う耐水性の問題が緩和され、好ましくは実質的に解消さ
れ、かつ印字面を圧着後剥離する際に、印字が反対面に
転写するという水性染料の転写性の問題が緩和され、好
ましくは実質的に解消され、更には、オフセット印刷適
性も良好であって、これらの特性を容易に適宜調節する
ことができる、総合的な性能が高いコールドシール接着
剤を提供することである。
を解決するためになされたもので、その課題は、新規な
変性天然ゴムラテックス及びそれを用いる新規なコール
ドシール接着剤を提供し、さらに前もって塗工されたコ
ールドシール接着剤上に、インクジェット方式のプリン
ターを使用して記録した後、印字部に水が付着してもイ
ンクジェットプリンターの水性染料が水に溶出するとい
う耐水性の問題が緩和され、好ましくは実質的に解消さ
れ、かつ印字面を圧着後剥離する際に、印字が反対面に
転写するという水性染料の転写性の問題が緩和され、好
ましくは実質的に解消され、更には、オフセット印刷適
性も良好であって、これらの特性を容易に適宜調節する
ことができる、総合的な性能が高いコールドシール接着
剤を提供することである。
【0011】また、本発明の課題は、用紙の印刷面に塗
工して乾燥して情報を印刷後、又は用紙の印刷面に情報
を印刷して塗工して乾燥後、インクジェット方式のプリ
ンターを使用して記録した後に、印字部に水が付着して
もインクジェットプリンターの水性染料が水に溶出する
という耐水性の問題が緩和され、好ましくは実質的に解
消され、かつ印字面を圧着後剥離する際に、印字が反対
面に転写するという水性染料の転写性の問題が緩和さ
れ、好ましくは実質的に解消され、更には、オフセット
印刷適性も良好であって、これらの特性を容易に適宜調
節することができる、総合的な性能が高いコールドシー
ル接着剤を提供することである。
工して乾燥して情報を印刷後、又は用紙の印刷面に情報
を印刷して塗工して乾燥後、インクジェット方式のプリ
ンターを使用して記録した後に、印字部に水が付着して
もインクジェットプリンターの水性染料が水に溶出する
という耐水性の問題が緩和され、好ましくは実質的に解
消され、かつ印字面を圧着後剥離する際に、印字が反対
面に転写するという水性染料の転写性の問題が緩和さ
れ、好ましくは実質的に解消され、更には、オフセット
印刷適性も良好であって、これらの特性を容易に適宜調
節することができる、総合的な性能が高いコールドシー
ル接着剤を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの要旨によ
れば、新規な変性天然ゴムラテックスであって、カチオ
ン性単量体(A)を天然ゴムラテックス(B)に共重合
して得られる変性天然ゴムラテックス(以下「カチオン
変性天然ゴムラテックス」という。)を提供する。これ
は、接着剤に好ましく用いることができる。特に、用紙
の印刷した面又は印刷していない用紙の面に接着剤を塗
工して乾燥後、情報等を記録し、この記録した面を他の
塗工後の面と一体に圧着して剥離可能とするためのコー
ルドシール接着剤に好適である。
れば、新規な変性天然ゴムラテックスであって、カチオ
ン性単量体(A)を天然ゴムラテックス(B)に共重合
して得られる変性天然ゴムラテックス(以下「カチオン
変性天然ゴムラテックス」という。)を提供する。これ
は、接着剤に好ましく用いることができる。特に、用紙
の印刷した面又は印刷していない用紙の面に接着剤を塗
工して乾燥後、情報等を記録し、この記録した面を他の
塗工後の面と一体に圧着して剥離可能とするためのコー
ルドシール接着剤に好適である。
【0013】本発明において、「カチオン性単量体
(A)」とは、カチオン基及び/又はカチオン基と成り
得る官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る化合物
であって、「カチオン基と成り得る官能基」とは、酸等
と反応してカチオン基を生じる官能基であり、例えば、
アミノ基、ピリジル基等であり、「カチオン基」とは、
例えば、アンモニウム基、ピリジニウム基等である。さ
らに本発明において「カチオン基及び/又はカチオン基
と成り得る官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る
化合物」として、例えば、(A1)1級アミノ基を含む
アクリル酸及びメタクリル酸(以下、アクリル酸とメタ
クリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」ともい
う。)のエステル(従って、「(メタ)アクリル酸エス
テル」)及びその1級アンモニウム塩類、(A2)2級
アミノ基を含む(メタ)アクリル酸エステル類及びその
2級アンモニウム塩類、(A3)3級アミノ基を含む
(メタ)アクリル酸エステル類及びその3級アンモニウ
ム塩類、(A4)4級アンモニウム基を含む(メタ)ア
クリル酸エステルの塩類、(A5)(メタ)アクリル酸
ピリジルアルキルエステル類及びそのピリジニウム塩
類、(A6)(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエス
テルのN−置換ピリジニウム塩類、(A7)ビニルピリ
ジン類及びそのピリジニウム塩類、(A8)N−置換ビ
ニルピリジニウム塩類等を例示することができる。
(A)」とは、カチオン基及び/又はカチオン基と成り
得る官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る化合物
であって、「カチオン基と成り得る官能基」とは、酸等
と反応してカチオン基を生じる官能基であり、例えば、
アミノ基、ピリジル基等であり、「カチオン基」とは、
例えば、アンモニウム基、ピリジニウム基等である。さ
らに本発明において「カチオン基及び/又はカチオン基
と成り得る官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る
化合物」として、例えば、(A1)1級アミノ基を含む
アクリル酸及びメタクリル酸(以下、アクリル酸とメタ
クリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」ともい
う。)のエステル(従って、「(メタ)アクリル酸エス
テル」)及びその1級アンモニウム塩類、(A2)2級
アミノ基を含む(メタ)アクリル酸エステル類及びその
2級アンモニウム塩類、(A3)3級アミノ基を含む
(メタ)アクリル酸エステル類及びその3級アンモニウ
ム塩類、(A4)4級アンモニウム基を含む(メタ)ア
クリル酸エステルの塩類、(A5)(メタ)アクリル酸
ピリジルアルキルエステル類及びそのピリジニウム塩
類、(A6)(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエス
テルのN−置換ピリジニウム塩類、(A7)ビニルピリ
ジン類及びそのピリジニウム塩類、(A8)N−置換ビ
ニルピリジニウム塩類等を例示することができる。
【0014】特に、
(A3)としては、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチル
アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジブチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミ
ノプロピル、(メタ)アクリル酸N−メチル−N−エチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチル−N−
ブチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸N,N−ジ
アルキルアミノアルキルエステル類、(メタ)アクリル
酸N−エチル−N−ベンジルアミノエチル等: (A4)としては、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチ
ルアミノエチルメチルクロリド塩、(メタ)アクリル酸
N,N−ジメチルアミノエチルベンジルクロリド塩、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピルエ
ピクロルヒドリン塩酸塩等: (A5)としては、(メタ)アクリル酸4−ピリジルエ
チル、(メタ)アクリル酸4−ピリジルプロピル、(メ
タ)アクリル酸4−ピリジルブチル等: (A6)としては、(メタ)アクリル酸N−メチルピリ
ジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−エチルピ
リジニウムブロミド塩、(メタ)アクリル酸N−エチル
ピリジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−プロ
ピルピリジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−
ベンジルピリジニウムクロリド塩等: (A7)としては、ビニルピリジン等及びその塩類等: (A8)としては、ビニル−N−メチルピリジニウムク
ロリド塩、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリド
塩、ビニル−N−フェニルピリジニウムクロリド塩等が
好ましい。なお、上述のアンモニウム塩類及びピリジニ
ウム塩類の対アニオンはフッ素イオン、塩素イオン、臭
素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン等
を例示することができる。これらのカチオン性単量体
(A)を、単独もしくは組み合わせて用いることがで
き、目的とするカチオン変性天然ラテックスの特性に応
じて適宜使用することができる。
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチル
アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジブチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミ
ノプロピル、(メタ)アクリル酸N−メチル−N−エチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチル−N−
ブチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸N,N−ジ
アルキルアミノアルキルエステル類、(メタ)アクリル
酸N−エチル−N−ベンジルアミノエチル等: (A4)としては、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチ
ルアミノエチルメチルクロリド塩、(メタ)アクリル酸
N,N−ジメチルアミノエチルベンジルクロリド塩、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピルエ
ピクロルヒドリン塩酸塩等: (A5)としては、(メタ)アクリル酸4−ピリジルエ
チル、(メタ)アクリル酸4−ピリジルプロピル、(メ
タ)アクリル酸4−ピリジルブチル等: (A6)としては、(メタ)アクリル酸N−メチルピリ
ジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−エチルピ
リジニウムブロミド塩、(メタ)アクリル酸N−エチル
ピリジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−プロ
ピルピリジニウムクロリド塩、(メタ)アクリル酸N−
ベンジルピリジニウムクロリド塩等: (A7)としては、ビニルピリジン等及びその塩類等: (A8)としては、ビニル−N−メチルピリジニウムク
ロリド塩、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリド
塩、ビニル−N−フェニルピリジニウムクロリド塩等が
好ましい。なお、上述のアンモニウム塩類及びピリジニ
ウム塩類の対アニオンはフッ素イオン、塩素イオン、臭
素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン等
を例示することができる。これらのカチオン性単量体
(A)を、単独もしくは組み合わせて用いることがで
き、目的とするカチオン変性天然ラテックスの特性に応
じて適宜使用することができる。
【0015】さらに、上述のカチオン性単量体(A)の
中でも、共重合反応において十分な重合安定性を得るた
めには、水への溶解性が低い単量体、例えば、(A3)
の(メタ)アクリル酸N,N−ジアルキルアミノアルキ
ルエステル類が特に好ましい。これらは、単独又は組み
合わせて、所望の特性に応じて適宜選択して使用するこ
とができる。
中でも、共重合反応において十分な重合安定性を得るた
めには、水への溶解性が低い単量体、例えば、(A3)
の(メタ)アクリル酸N,N−ジアルキルアミノアルキ
ルエステル類が特に好ましい。これらは、単独又は組み
合わせて、所望の特性に応じて適宜選択して使用するこ
とができる。
【0016】本発明においては、カチオン性単量体を天
然ゴムラテックスに共重合する際に、カチオン性単量体
(A)と天然ゴムラテックス(B)の仕込み時の重量比
((A)/(B))を5/100〜50/100として
共重合するのが好ましく、5/100〜30/100と
して共重合するのがより好ましい。本発明において、
「天然ゴムラテックス(B)」とは、通常接着剤に使用
される天然ゴムラテックスであれば、特に制限されるこ
とはなく、例えば、天然ゴムラテックスに常法を用い
て、例えば、メタクリル酸メチル、スチレン等の中性の
単量体をグラフト重合することによって変性した変性天
然ゴムラテックスも含む。このような変性天然ゴムラテ
ックスは、茅 宏幸、菅井 敬、沖倉元治共著、接着、
第41巻第8号、第16頁〜第30頁、高分子刊行会
(1997年発行)及び茅 宏幸、菅井 敬、沖倉元治
共著、接着、第41巻第12号、第12頁〜第22頁、
高分子刊行会(1997年発行)に記載されており、本
引用により、本引用文献の内容は本明細書の内容をな
す。
然ゴムラテックスに共重合する際に、カチオン性単量体
(A)と天然ゴムラテックス(B)の仕込み時の重量比
((A)/(B))を5/100〜50/100として
共重合するのが好ましく、5/100〜30/100と
して共重合するのがより好ましい。本発明において、
「天然ゴムラテックス(B)」とは、通常接着剤に使用
される天然ゴムラテックスであれば、特に制限されるこ
とはなく、例えば、天然ゴムラテックスに常法を用い
て、例えば、メタクリル酸メチル、スチレン等の中性の
単量体をグラフト重合することによって変性した変性天
然ゴムラテックスも含む。このような変性天然ゴムラテ
ックスは、茅 宏幸、菅井 敬、沖倉元治共著、接着、
第41巻第8号、第16頁〜第30頁、高分子刊行会
(1997年発行)及び茅 宏幸、菅井 敬、沖倉元治
共著、接着、第41巻第12号、第12頁〜第22頁、
高分子刊行会(1997年発行)に記載されており、本
引用により、本引用文献の内容は本明細書の内容をな
す。
【0017】本発明においては、天然ゴムラテックスに
共重合するカチオン性単量体の組成及び量を適宜選択す
ることによって、カチオン変性天然ゴムラテックスの電
気的特性、即ち負電荷と正電荷の大きさ及び電荷のバラ
ンス等を容易に調節することができる。
共重合するカチオン性単量体の組成及び量を適宜選択す
ることによって、カチオン変性天然ゴムラテックスの電
気的特性、即ち負電荷と正電荷の大きさ及び電荷のバラ
ンス等を容易に調節することができる。
【0018】さらに、本発明において、天然ゴムラテッ
クスと共重合するカチオン性単量体は他の重合可能な単
量体(C)を含んで成る混合物であってよい。本発明に
おいて、「他の重合可能な単量体(C)」とは、カチオ
ン性単量体と共重合することができる官能基を含んで成
る化合物であって、例えば、 (C1)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル
酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類 (C2)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、等の(メタ)アク
リル酸ヒドロキシアルキルエステル類: (C3)(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル
酸メチロールアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類: (C4)(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基
を有する(メタ)アクリル酸エステル類: (C5)スチレン、ビニルトルエン等の芳香族エチレン
性単量体類: (C6)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル単
量体類: (C7)塩化ビニル、塩化ビニレン等の塩素化ビニル単
量体類: (C8)アクリロニトリル等のシアノ基を有するエチレ
ン性単量体類等を例示することができる。これらの他の
重合可能な単量体(C)を、単独もしくは組み合わせて
カチオン性単量体とともに、目的とするカチオン変性天
然ゴムラテックスの特性に応じて適宜使用することがで
きる。
クスと共重合するカチオン性単量体は他の重合可能な単
量体(C)を含んで成る混合物であってよい。本発明に
おいて、「他の重合可能な単量体(C)」とは、カチオ
ン性単量体と共重合することができる官能基を含んで成
る化合物であって、例えば、 (C1)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル
酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類 (C2)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、等の(メタ)アク
リル酸ヒドロキシアルキルエステル類: (C3)(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル
酸メチロールアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類: (C4)(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基
を有する(メタ)アクリル酸エステル類: (C5)スチレン、ビニルトルエン等の芳香族エチレン
性単量体類: (C6)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル単
量体類: (C7)塩化ビニル、塩化ビニレン等の塩素化ビニル単
量体類: (C8)アクリロニトリル等のシアノ基を有するエチレ
ン性単量体類等を例示することができる。これらの他の
重合可能な単量体(C)を、単独もしくは組み合わせて
カチオン性単量体とともに、目的とするカチオン変性天
然ゴムラテックスの特性に応じて適宜使用することがで
きる。
【0019】本発明においては、カチオン性単量体と他
の重合可能な単量体を含んで成る混合物全体を100重
量%として、カチオン性単量体を5〜100重量%含む
のが好ましく、25〜100重量%含むのがより好まし
く、50〜100重量%含むのが特に好ましい。
の重合可能な単量体を含んで成る混合物全体を100重
量%として、カチオン性単量体を5〜100重量%含む
のが好ましく、25〜100重量%含むのがより好まし
く、50〜100重量%含むのが特に好ましい。
【0020】カチオン変性天然ゴムラテックスは、通常
の重合方法を使用して、適宜触媒等を用いて、上述のカ
チオン性単量体又はカチオン性単量体を含んで成る単量
体混合物を天然ゴムラテックスに共重合することによっ
て製造することができる。反応温度、反応時間、単量体
混合物の種類及び濃度、攪拌速度、触媒の種類及び濃度
等の重合反応の条件は、目的とするカチオン変性天然ゴ
ムラテックスの特性等によって、適宜選択され得るもの
である。
の重合方法を使用して、適宜触媒等を用いて、上述のカ
チオン性単量体又はカチオン性単量体を含んで成る単量
体混合物を天然ゴムラテックスに共重合することによっ
て製造することができる。反応温度、反応時間、単量体
混合物の種類及び濃度、攪拌速度、触媒の種類及び濃度
等の重合反応の条件は、目的とするカチオン変性天然ゴ
ムラテックスの特性等によって、適宜選択され得るもの
である。
【0021】ここで「触媒」とは、少量の添加によって
カチオン性単量体を含んで成る単量体混合物の重合反応
を起こさせることができる化合物である。例えば、過硫
酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、
t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ
ベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパ
ン)ヒドロクロリド、2,2―アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)等を例示することができ、特に、
t−ブチルヒドロペルオキシドが好ましい。なお、低温
で反応させるためには、重合触媒を還元剤、たとえば、
テトラエチレンペンタミンと組み合わせるのが好まし
い。
カチオン性単量体を含んで成る単量体混合物の重合反応
を起こさせることができる化合物である。例えば、過硫
酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、
t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ
ベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパ
ン)ヒドロクロリド、2,2―アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)等を例示することができ、特に、
t−ブチルヒドロペルオキシドが好ましい。なお、低温
で反応させるためには、重合触媒を還元剤、たとえば、
テトラエチレンペンタミンと組み合わせるのが好まし
い。
【0022】また、本発明の1つの要旨によれば、新た
な接着剤が提供され、それは、本発明のカチオン変性天
然ゴムラテックスを含んで成るコールドシール接着剤で
ある。これは、特に、用紙の印刷した面又は印刷してい
ない用紙の面に接着剤を塗工して乾燥後、情報等を記録
し、この記録した面を他の塗工後の面と一体に圧着して
再剥離可能とするためのコールドシール接着剤に好適で
あり、「インクジェット方式のプリンター用の水性染料
の耐水性及び非転写性を向上するインクジェット記録に
好適な」コールドシール接着剤を提供するものである。
即ち、本発明は、コールドシール接着剤の接着力の主体
となり自着性を有する成分自身が、インクジェット方式
のプリンター用の水性染料(又はインク)に耐水性及び
非転写性を施すことができるという特徴を有する。
な接着剤が提供され、それは、本発明のカチオン変性天
然ゴムラテックスを含んで成るコールドシール接着剤で
ある。これは、特に、用紙の印刷した面又は印刷してい
ない用紙の面に接着剤を塗工して乾燥後、情報等を記録
し、この記録した面を他の塗工後の面と一体に圧着して
再剥離可能とするためのコールドシール接着剤に好適で
あり、「インクジェット方式のプリンター用の水性染料
の耐水性及び非転写性を向上するインクジェット記録に
好適な」コールドシール接着剤を提供するものである。
即ち、本発明は、コールドシール接着剤の接着力の主体
となり自着性を有する成分自身が、インクジェット方式
のプリンター用の水性染料(又はインク)に耐水性及び
非転写性を施すことができるという特徴を有する。
【0023】尚、本発明のコールドシール接着剤は、
「インクジェット方式のプリンター用の水性染料」とし
て通常用いられるメーカーの製品であれば、いずれのメ
ーカーのいずれの製品についても用いることができる。
更に、これらの水性染料のいずれの組み合わせについて
も用いることができる。また、本発明のコールドシール
接着剤は、「インクジェット方式のプリンター用の水性
染料」であれば、水性染料の色に関係なく、黒色以外の
色についても用いることができる。従って、本発明のコ
ールドシール接着剤は、フルカラーのインクジェット記
録にも対応することができる。
「インクジェット方式のプリンター用の水性染料」とし
て通常用いられるメーカーの製品であれば、いずれのメ
ーカーのいずれの製品についても用いることができる。
更に、これらの水性染料のいずれの組み合わせについて
も用いることができる。また、本発明のコールドシール
接着剤は、「インクジェット方式のプリンター用の水性
染料」であれば、水性染料の色に関係なく、黒色以外の
色についても用いることができる。従って、本発明のコ
ールドシール接着剤は、フルカラーのインクジェット記
録にも対応することができる。
【0024】さらに、本発明においては、カチオン変性
天然ゴムラテックスの電気的特性を天然ゴムラテックス
に共重合する上述のカチオン性単量体の種類と量によっ
て容易に調節することができるので、水性染料の種類に
応じてその耐水性及び非転写性を調節することが容易で
あるから、インクジェット方式のプリンター用の水性染
料の種類に適切に対応することができるコールドシール
接着剤を容易に提供することができる。
天然ゴムラテックスの電気的特性を天然ゴムラテックス
に共重合する上述のカチオン性単量体の種類と量によっ
て容易に調節することができるので、水性染料の種類に
応じてその耐水性及び非転写性を調節することが容易で
あるから、インクジェット方式のプリンター用の水性染
料の種類に適切に対応することができるコールドシール
接着剤を容易に提供することができる。
【0025】また、本発明の1つの態様によれば、新た
な接着剤は、特に、用紙の印刷面(即ち、印刷すべき
面)に接着剤を塗工して乾燥後、その上に情報を印刷
し、インクジェット記録した後の面を、接着剤を塗工し
て乾燥させた他の面と一体に圧着して再剥離可能な用紙
を形成するためのコールドシール接着剤に好適である。
なお、塗工前に用紙は印刷及び/又は記録されていても
よい。さらに、本発明の別の1つの態様によれば、新た
な接着剤が提供され、これは特に、用紙の印刷面(即
ち、印刷すべき面)に情報を印刷後、接着剤を塗工して
乾燥し、その後インクジェット記録した後の面を、接着
剤を塗工して乾燥させた他の面と一体に圧着して再剥離
可能な用紙を形成するためのコールドシール接着剤に好
適である。
な接着剤は、特に、用紙の印刷面(即ち、印刷すべき
面)に接着剤を塗工して乾燥後、その上に情報を印刷
し、インクジェット記録した後の面を、接着剤を塗工し
て乾燥させた他の面と一体に圧着して再剥離可能な用紙
を形成するためのコールドシール接着剤に好適である。
なお、塗工前に用紙は印刷及び/又は記録されていても
よい。さらに、本発明の別の1つの態様によれば、新た
な接着剤が提供され、これは特に、用紙の印刷面(即
ち、印刷すべき面)に情報を印刷後、接着剤を塗工して
乾燥し、その後インクジェット記録した後の面を、接着
剤を塗工して乾燥させた他の面と一体に圧着して再剥離
可能な用紙を形成するためのコールドシール接着剤に好
適である。
【0026】ここで、本発明において「接着剤を塗工し
て乾燥させた他の面」とは、本発明のコールドシール接
着剤が塗工されて乾燥された他のいずれの面(通常、用
紙の面)であってもよく、例えば、そのような面は、塗
工前に印刷されていてもよく、又は塗工後に印刷されて
いてもよく、さらに、塗工前に記録されていてもよく、
又は塗工後に記録されていてもよい。具体的には、塗工
→印刷→記録、塗工→記録、塗工→印刷、印刷→塗工→
記録、印刷→塗工、又は塗工のみの処理された面等をい
う。この「他の塗工後の面」は、接着剤を塗工した用紙
の一部分であっても、又は接着剤で塗工した別の用紙で
あってもよい。
て乾燥させた他の面」とは、本発明のコールドシール接
着剤が塗工されて乾燥された他のいずれの面(通常、用
紙の面)であってもよく、例えば、そのような面は、塗
工前に印刷されていてもよく、又は塗工後に印刷されて
いてもよく、さらに、塗工前に記録されていてもよく、
又は塗工後に記録されていてもよい。具体的には、塗工
→印刷→記録、塗工→記録、塗工→印刷、印刷→塗工→
記録、印刷→塗工、又は塗工のみの処理された面等をい
う。この「他の塗工後の面」は、接着剤を塗工した用紙
の一部分であっても、又は接着剤で塗工した別の用紙で
あってもよい。
【0027】「圧着」とは、従来からコールドシールに
用いられる処理と同様に、接着剤を塗工した2つの面同
士を接触するように重ねて圧力及び必要に応じて熱を加
えて2つの面を一体に接着することをいう。これによっ
て、一時的に接着し記録した情報を隠蔽することができ
る。用いる圧力は、通常使用されているものであってよ
く、具体的には、例えば、線圧100kgf/cmであ
ってよい。さらに、「再剥離可能」とは、上述のように
一体に接着して情報を隠蔽した2つの面を、記録した情
報等の識別が可能なように、容易に手で剥離できること
をいう。このような圧着及び再剥離を可能ならしめるも
のが、コールドシール接着剤と呼ばれている。
用いられる処理と同様に、接着剤を塗工した2つの面同
士を接触するように重ねて圧力及び必要に応じて熱を加
えて2つの面を一体に接着することをいう。これによっ
て、一時的に接着し記録した情報を隠蔽することができ
る。用いる圧力は、通常使用されているものであってよ
く、具体的には、例えば、線圧100kgf/cmであ
ってよい。さらに、「再剥離可能」とは、上述のように
一体に接着して情報を隠蔽した2つの面を、記録した情
報等の識別が可能なように、容易に手で剥離できること
をいう。このような圧着及び再剥離を可能ならしめるも
のが、コールドシール接着剤と呼ばれている。
【0028】本発明のコールドシール接着剤は、微粒子
充填剤を含んで成ってもよい。ここで、「微粒子充填
剤」とは、コールドシール接着剤において通常使用され
る微粒子充填剤であって、例えば、シリカゲル、中空シ
リカ、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ケイ
ソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、穀
物澱粉、変性澱粉等を例示することができる。また、微
粒子充填剤は、通常粒子、好ましくは球状であって、そ
の寸法(球状の場合は直径)は、本発明の目的とする性
能を発揮すれば特に限定されない。これらの微粒子充填
剤は単独もしくは組み合わせて、必要とする特性に応じ
て適宜選択して使用することができ、コールドシール接
着剤として要求される接着性、耐ブロッキング性、印刷
適性、耐磨耗性、紙への密着性等の特性を容易かつ好適
に調節することができる。
充填剤を含んで成ってもよい。ここで、「微粒子充填
剤」とは、コールドシール接着剤において通常使用され
る微粒子充填剤であって、例えば、シリカゲル、中空シ
リカ、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ケイ
ソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、穀
物澱粉、変性澱粉等を例示することができる。また、微
粒子充填剤は、通常粒子、好ましくは球状であって、そ
の寸法(球状の場合は直径)は、本発明の目的とする性
能を発揮すれば特に限定されない。これらの微粒子充填
剤は単独もしくは組み合わせて、必要とする特性に応じ
て適宜選択して使用することができ、コールドシール接
着剤として要求される接着性、耐ブロッキング性、印刷
適性、耐磨耗性、紙への密着性等の特性を容易かつ好適
に調節することができる。
【0029】さらに、本発明のコールドシール接着剤
は、助剤を含んで成ってもよい。ここで、「助剤」と
は、コールドシール接着剤において通常使用される助剤
であって、耐ブロッキング性、印刷適性、耐磨耗性、紙
への密着性等を付与するものであって、例えば、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、デンプン、ポリスチレンマ
レイン酸、カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹
脂、SBR、NBR等の合成ゴム、アクリルエマルショ
ン等の合成樹脂系エマルション類を例示することができ
る。
は、助剤を含んで成ってもよい。ここで、「助剤」と
は、コールドシール接着剤において通常使用される助剤
であって、耐ブロッキング性、印刷適性、耐磨耗性、紙
への密着性等を付与するものであって、例えば、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、デンプン、ポリスチレンマ
レイン酸、カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹
脂、SBR、NBR等の合成ゴム、アクリルエマルショ
ン等の合成樹脂系エマルション類を例示することができ
る。
【0030】本発明においては、上述のコールドシール
接着剤100重量部に対して、カチオン変性天然ゴムラ
テックスを20〜70重量部含むのが好ましく、30〜
50重量部含むのがより好ましい。
接着剤100重量部に対して、カチオン変性天然ゴムラ
テックスを20〜70重量部含むのが好ましく、30〜
50重量部含むのがより好ましい。
【0031】さらにまた、別の1つの態様においては、
本発明のコールドシール接着剤は、カチオン性高分子及
び/又は両性高分子を含んで成る。本発明においては、
上述したようにカチオン変性天然ゴムラテックスを含ん
で成ることによって、水性染料の耐水性及び非転写性を
向上させているが、さらに必要に応じて、また所望の特
性に応じて、さらに少量のカチオン性高分子及び/又は
両性高分子をインクジェット記録用コールドシール接着
剤に配合することによって、水性染料の耐水性及び非転
写性の強さ等を容易に調節することができ、耐水性及び
非転写性について万全を期することができる。
本発明のコールドシール接着剤は、カチオン性高分子及
び/又は両性高分子を含んで成る。本発明においては、
上述したようにカチオン変性天然ゴムラテックスを含ん
で成ることによって、水性染料の耐水性及び非転写性を
向上させているが、さらに必要に応じて、また所望の特
性に応じて、さらに少量のカチオン性高分子及び/又は
両性高分子をインクジェット記録用コールドシール接着
剤に配合することによって、水性染料の耐水性及び非転
写性の強さ等を容易に調節することができ、耐水性及び
非転写性について万全を期することができる。
【0032】ここで、「カチオン性高分子」とは、正の
電荷を帯びた高分子であって、少量の添加では、コール
ドシール接着剤の接着特性等に悪影響を及ぼさないもの
であれば、カチオン性の強さに特に限定されるものでは
なく、例えば、ポリジメチルアミンアンモニアエピクロ
ルヒドリン、ポリジメチルアミンエチレンジアミンエピ
クロルヒドリン等(特開平10−52985号公報参
照)、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ポリア
ミド・エポキシ系樹脂、ポリアミド・尿素樹脂、アルデ
ヒド系樹脂及びメラニン系樹脂等(特開平9−7175
8号公報参照)を例示することができる。特に、ポリジ
メチルアミンアンモニアエピクロルヒドリン、ジアリル
ジメチルアンモニアクロリド等を好適に使用することが
できる。
電荷を帯びた高分子であって、少量の添加では、コール
ドシール接着剤の接着特性等に悪影響を及ぼさないもの
であれば、カチオン性の強さに特に限定されるものでは
なく、例えば、ポリジメチルアミンアンモニアエピクロ
ルヒドリン、ポリジメチルアミンエチレンジアミンエピ
クロルヒドリン等(特開平10−52985号公報参
照)、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ポリア
ミド・エポキシ系樹脂、ポリアミド・尿素樹脂、アルデ
ヒド系樹脂及びメラニン系樹脂等(特開平9−7175
8号公報参照)を例示することができる。特に、ポリジ
メチルアミンアンモニアエピクロルヒドリン、ジアリル
ジメチルアンモニアクロリド等を好適に使用することが
できる。
【0033】さらにここで「両性高分子」とは、カチオ
ン性単量体及びアニオン性単量体を必須成分として含
み、他の重合可能な単量体を含んで成ってもよい単量体
混合物を共重合することによって得られる高分子をい
い、カチオン基及び/又はカチオン基と成り得る官能基
とアニオン基及び/又はアニオン基と成り得る官能基を
共に含む高分子をいう。ここで両性高分子における「カ
チオン性単量体」とは、上述したカチオン性単量体
(A)から成る混合物であってよく、さらに、上述のカ
チオン性単量体(A)の中でもインクジェット用水性染
料に十分な耐水性を付与するためには、「4級化され得
るカチオン性単量体及び/又は4級化されたカチオン性
単量体」が、カチオン性単量体の混合物中に10〜10
0重量%含まれるのが好ましく、50〜100重量%含
まれるのがより好ましく、80〜100重量%含まれる
のがより好ましい。
ン性単量体及びアニオン性単量体を必須成分として含
み、他の重合可能な単量体を含んで成ってもよい単量体
混合物を共重合することによって得られる高分子をい
い、カチオン基及び/又はカチオン基と成り得る官能基
とアニオン基及び/又はアニオン基と成り得る官能基を
共に含む高分子をいう。ここで両性高分子における「カ
チオン性単量体」とは、上述したカチオン性単量体
(A)から成る混合物であってよく、さらに、上述のカ
チオン性単量体(A)の中でもインクジェット用水性染
料に十分な耐水性を付与するためには、「4級化され得
るカチオン性単量体及び/又は4級化されたカチオン性
単量体」が、カチオン性単量体の混合物中に10〜10
0重量%含まれるのが好ましく、50〜100重量%含
まれるのがより好ましく、80〜100重量%含まれる
のがより好ましい。
【0034】ここで、「4級化され得るカチオン性単量
体もしくは4級化されたカチオン性単量体」とは、3級
アミノ基及び/又は4級アンモニウム基とエチレン性二
重結合を有する単量体であって、例えば、 (A11)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)
アクリル酸エステルの3級アミン類: (A12)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメ
チルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チルベンジルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノプロピルエピクロルヒドリン塩酸塩等の(メタ)
アクリル酸エステルの4級アミン塩類等を例示すること
ができ、特に、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ルメチルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノプロピルエピクロルヒドリン塩酸塩、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドエピクロルヒドリン塩
酸塩、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が好
ましい。
体もしくは4級化されたカチオン性単量体」とは、3級
アミノ基及び/又は4級アンモニウム基とエチレン性二
重結合を有する単量体であって、例えば、 (A11)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)
アクリル酸エステルの3級アミン類: (A12)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメ
チルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チルベンジルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノプロピルエピクロルヒドリン塩酸塩等の(メタ)
アクリル酸エステルの4級アミン塩類等を例示すること
ができ、特に、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ルメチルクロリド塩、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノプロピルエピクロルヒドリン塩酸塩、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドエピクロルヒドリン塩
酸塩、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が好
ましい。
【0035】また両性高分子における「アニオン性単量
体」とは、アニオン基及び/又はアニオン基と成り得る
官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る化合物
(D)であって、アニオン性単量体(D)の混合物であ
ってよく、「アニオン基と成り得る官能基」とは、塩基
等と反応してアニオン基を生じる官能基であって、例え
ば、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基等であり、
「アニオン基」とは、例えば、カルボン酸塩、スルホン
酸塩、リン酸塩等である。「アニオン基及び/又はアニ
オン基と成り得る官能基ならびに重合性の官能基を含ん
で成る化合物」とは、例えば、 (D1)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマ
ール酸、マレイン酸、マレイン酸の半エステル等のカル
ボキシル基とエチレン性二重結合を有する単量体類及び
その塩類: (D2)スチレンスルホン酸等のスルホ基とエチレン性
二重結合を有する単量体及びその塩類: (D3)(メタ)アクリル酸オキシエチルアミドフォス
フェート等を例示することができる。なお、塩類の対カ
チオンはアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン類等
が好ましく、特には、アンモニウムイオン、カリウムイ
オン、ナトリウムイオンが好ましい。これらのアニオン
性単量体(D)を、単独もしくは組み合わせて、目的と
する両性高分子の特性に応じて適宜使用することができ
る。
体」とは、アニオン基及び/又はアニオン基と成り得る
官能基ならびに重合性の官能基を含んで成る化合物
(D)であって、アニオン性単量体(D)の混合物であ
ってよく、「アニオン基と成り得る官能基」とは、塩基
等と反応してアニオン基を生じる官能基であって、例え
ば、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基等であり、
「アニオン基」とは、例えば、カルボン酸塩、スルホン
酸塩、リン酸塩等である。「アニオン基及び/又はアニ
オン基と成り得る官能基ならびに重合性の官能基を含ん
で成る化合物」とは、例えば、 (D1)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマ
ール酸、マレイン酸、マレイン酸の半エステル等のカル
ボキシル基とエチレン性二重結合を有する単量体類及び
その塩類: (D2)スチレンスルホン酸等のスルホ基とエチレン性
二重結合を有する単量体及びその塩類: (D3)(メタ)アクリル酸オキシエチルアミドフォス
フェート等を例示することができる。なお、塩類の対カ
チオンはアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン類等
が好ましく、特には、アンモニウムイオン、カリウムイ
オン、ナトリウムイオンが好ましい。これらのアニオン
性単量体(D)を、単独もしくは組み合わせて、目的と
する両性高分子の特性に応じて適宜使用することができ
る。
【0036】さらに両性高分子における「他の重合可能
な単量体」とは、上述した他の重合可能な単量体(C)
であって、他の重合可能な単量体(C)の混合物であっ
てよい。他の重合可能な単量体(C)を、単独もしくは
組み合わせて、目的とする両性高分子の特性に応じて適
宜使用することができる。
な単量体」とは、上述した他の重合可能な単量体(C)
であって、他の重合可能な単量体(C)の混合物であっ
てよい。他の重合可能な単量体(C)を、単独もしくは
組み合わせて、目的とする両性高分子の特性に応じて適
宜使用することができる。
【0037】本発明において、両性高分子の製造に使用
するカチオン性単量体のカチオン基及びカチオン基と成
り得る官能基とアニオン性単量体のアニオン基及びアニ
オン基と成り得る官能基のモル比(カチオン基およびカ
チオン基と成り得る官能基/アニオン基及びアニオン基
と成り得る官能基)は、90/10〜10/90が好ま
しく、80/20〜50/50がより好ましく、80/
20〜70/30が特に好ましい。また、本発明におい
て、両性高分子の製造に用いる単量体混合物は、カチオ
ン性単量体とアニオン性単量体の合計を、単量体混合物
全体を100重量%として、好ましくは20〜100重
量%含み、より好ましくは70〜100重量%含み、特
に好ましくは90〜100重量%含む。
するカチオン性単量体のカチオン基及びカチオン基と成
り得る官能基とアニオン性単量体のアニオン基及びアニ
オン基と成り得る官能基のモル比(カチオン基およびカ
チオン基と成り得る官能基/アニオン基及びアニオン基
と成り得る官能基)は、90/10〜10/90が好ま
しく、80/20〜50/50がより好ましく、80/
20〜70/30が特に好ましい。また、本発明におい
て、両性高分子の製造に用いる単量体混合物は、カチオ
ン性単量体とアニオン性単量体の合計を、単量体混合物
全体を100重量%として、好ましくは20〜100重
量%含み、より好ましくは70〜100重量%含み、特
に好ましくは90〜100重量%含む。
【0038】両性高分子は、通常の重合方法を使用し
て、適宜触媒等を用いて、上述の単量体混合物を共重合
することによって製造することができる。重合反応は、
水性溶媒中で行ってもよいが、有機溶媒中で共重合を行
った後溶媒を水性溶媒に変換してもよい。反応温度、反
応時間、溶媒の種類、単量体混合物の種類及び濃度、攪
拌速度、触媒の種類及び濃度等の重合反応の条件は、目
的とする両性高分子の特性等によって、適宜選択され得
るものである。
て、適宜触媒等を用いて、上述の単量体混合物を共重合
することによって製造することができる。重合反応は、
水性溶媒中で行ってもよいが、有機溶媒中で共重合を行
った後溶媒を水性溶媒に変換してもよい。反応温度、反
応時間、溶媒の種類、単量体混合物の種類及び濃度、攪
拌速度、触媒の種類及び濃度等の重合反応の条件は、目
的とする両性高分子の特性等によって、適宜選択され得
るものである。
【0039】両性高分子の製造において「触媒」とは、
少量の添加によって単量体混合物の重合反応を起こさせ
ることができる化合物であって、水性溶媒及び有機溶媒
中で使用することができるものが好ましい。例えば、過
硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウ
ム、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオ
キシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロ
パン)ヒドロクロリド、2,2―アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)等を例示することができ、特
に、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒド
ロクロリドが好ましい。
少量の添加によって単量体混合物の重合反応を起こさせ
ることができる化合物であって、水性溶媒及び有機溶媒
中で使用することができるものが好ましい。例えば、過
硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウ
ム、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオ
キシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロ
パン)ヒドロクロリド、2,2―アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)等を例示することができ、特
に、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒド
ロクロリドが好ましい。
【0040】なお、両性高分子の製造において「水性溶
媒」とは、主に水であるが、水溶性の有機溶剤、例え
ば、アセトン、低級アルコール等を適宜水に添加して使
用することもできる。また、両性高分子の製造において
「有機溶媒」とは、重合反応及び接着剤としての特性に
実質的に悪影響を与えないものであれば特に限定されな
いが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、酢酸エチル等及びそれらの組み合わせ
を例示することができる。
媒」とは、主に水であるが、水溶性の有機溶剤、例え
ば、アセトン、低級アルコール等を適宜水に添加して使
用することもできる。また、両性高分子の製造において
「有機溶媒」とは、重合反応及び接着剤としての特性に
実質的に悪影響を与えないものであれば特に限定されな
いが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、酢酸エチル等及びそれらの組み合わせ
を例示することができる。
【0041】さらに両性高分子の分子量は、重量平均分
子量において5000以下の低分子量の場合と1000
000以上の高分子量の場合は、接着剤としての特性か
ら好ましくない。さらにまた本発明においては、両性高
分子の電気的特性、即ち正電荷及び負電荷の強度ならび
に全体の電荷等を単量体混合物の組成を好ましい組み合
わせに適宜選択することによって容易に調節することが
できるので、水性染料の種類に応じてその耐水性及び非
転写性を調節することが容易であって、水性染料の種類
に適切に対応するコールドシール接着剤を容易に提供す
ることができる。
子量において5000以下の低分子量の場合と1000
000以上の高分子量の場合は、接着剤としての特性か
ら好ましくない。さらにまた本発明においては、両性高
分子の電気的特性、即ち正電荷及び負電荷の強度ならび
に全体の電荷等を単量体混合物の組成を好ましい組み合
わせに適宜選択することによって容易に調節することが
できるので、水性染料の種類に応じてその耐水性及び非
転写性を調節することが容易であって、水性染料の種類
に適切に対応するコールドシール接着剤を容易に提供す
ることができる。
【0042】カチオン性高分子及び/又は両性高分子
を、上述のコールドシール接着剤100重量部当たり、
1〜50重量部混合するのが好ましい。ただし、カチオ
ン性高分子のみを添加する場合は添加量を20重量部以
上とすると、得られるコールドシール接着剤に粘度増
加、ゲル化及び/又は凝集物の発生等を生ずることもあ
り、更に、オフセット印刷を行う際は、これらがオフセ
ット版を汚す原因となることもある。これらのカチオン
性高分子及び/又は両性高分子を、単独もしくは組み合
わせて、所望する特性に応じて適宜選択して使用するこ
とによって、水性染料の耐水性及び非転写性に関して万
全を期することができ、より総合的な性能が優れている
コールドシール接着剤を提供することができる。
を、上述のコールドシール接着剤100重量部当たり、
1〜50重量部混合するのが好ましい。ただし、カチオ
ン性高分子のみを添加する場合は添加量を20重量部以
上とすると、得られるコールドシール接着剤に粘度増
加、ゲル化及び/又は凝集物の発生等を生ずることもあ
り、更に、オフセット印刷を行う際は、これらがオフセ
ット版を汚す原因となることもある。これらのカチオン
性高分子及び/又は両性高分子を、単独もしくは組み合
わせて、所望する特性に応じて適宜選択して使用するこ
とによって、水性染料の耐水性及び非転写性に関して万
全を期することができ、より総合的な性能が優れている
コールドシール接着剤を提供することができる。
【0043】なお、本発明においては、各種添加剤をコ
ールドシール接着剤に配合することができる。ここで
「添加剤」とは、コールドシール接着剤において必要に
より通常使用される添加剤であって、例えば、滑剤、印
刷適性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍
光塗料、着色染料、安定剤、消泡剤、防かび剤、防バク
テリア剤、増粘剤、保湿剤等をあげることができる。さ
らにまた、本発明においては、コールドシール接着剤の
耐ブロッキング性を高めるために添加剤としてポリエチ
レン分散液及び/又は粘着特性を付与するためにロジン
系等のタッキファイヤーを添加することができる。これ
らの添加剤は単独もしくは組み合わせて、必要とする特
性に応じて適宜選択して使用することができ、印刷適
性、安定性、防かび性等に優れたコールドシール接着剤
を提供することができる。
ールドシール接着剤に配合することができる。ここで
「添加剤」とは、コールドシール接着剤において必要に
より通常使用される添加剤であって、例えば、滑剤、印
刷適性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍
光塗料、着色染料、安定剤、消泡剤、防かび剤、防バク
テリア剤、増粘剤、保湿剤等をあげることができる。さ
らにまた、本発明においては、コールドシール接着剤の
耐ブロッキング性を高めるために添加剤としてポリエチ
レン分散液及び/又は粘着特性を付与するためにロジン
系等のタッキファイヤーを添加することができる。これ
らの添加剤は単独もしくは組み合わせて、必要とする特
性に応じて適宜選択して使用することができ、印刷適
性、安定性、防かび性等に優れたコールドシール接着剤
を提供することができる。
【0044】なお、本発明に係るコールドシール接着剤
は、特に親展性はがきについて好適に使用することがで
きるのはもちろんであるが、このほかに、親展性封筒、
親展性を有する情報隠蔽用紙、折り畳み接着用紙及び重
ね合わせ接着用紙等についても好適に使用することがで
きる。
は、特に親展性はがきについて好適に使用することがで
きるのはもちろんであるが、このほかに、親展性封筒、
親展性を有する情報隠蔽用紙、折り畳み接着用紙及び重
ね合わせ接着用紙等についても好適に使用することがで
きる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的かつ詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は
本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって
何ら限定されるものではない。
的かつ詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は
本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって
何ら限定されるものではない。
【0046】実施例1
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた3口フラスコに1
00重量部の天然ゴムラテックス、20重量部の水、触
媒として0.2重量部のt−ブチルヒドロペルオキシド
を加えた。次に、予め0.4重量部の乳化剤ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムを加
えて乳化した5重量部のN,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート及び20重量部のメチルメタクリレート
から成る単量体混合物を加えた後、40℃に昇温して、
0.4重量部の還元剤テトラエチレンペンタミンを30
分間かけて加えることにより共重合してカチオン変性天
然ゴムラテックスを得た。上述のカチオン変性天然ゴム
ラテックス100重量部に、非晶質シリカ、澱粉及び炭
酸カルシウムから成る微粒子充填剤を100重量部及び
助剤15重量部を添加して、本発明のコールドシール接
着剤を得た。
00重量部の天然ゴムラテックス、20重量部の水、触
媒として0.2重量部のt−ブチルヒドロペルオキシド
を加えた。次に、予め0.4重量部の乳化剤ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムを加
えて乳化した5重量部のN,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート及び20重量部のメチルメタクリレート
から成る単量体混合物を加えた後、40℃に昇温して、
0.4重量部の還元剤テトラエチレンペンタミンを30
分間かけて加えることにより共重合してカチオン変性天
然ゴムラテックスを得た。上述のカチオン変性天然ゴム
ラテックス100重量部に、非晶質シリカ、澱粉及び炭
酸カルシウムから成る微粒子充填剤を100重量部及び
助剤15重量部を添加して、本発明のコールドシール接
着剤を得た。
【0047】このコールドシール接着剤の分散安定性
を、接着剤のグリット値(コールドシール接着剤を配合
した時の凝集物の発生の有無)、コールドシール接着剤
の粘度の変化、コールドシール接着剤の目視観察によっ
て評価した。粘度は、B型粘度計(30℃)を用いて測
定した。グリットの発生が認められず、粘度の増加が実
質的に無く、目視で凝集物を観察できなかったものを
○、グリットの発生が認められず、目視で凝集物を観察
できなくとも、粘度が増加したものを△、グリットの発
生が認められ、粘度が増加し、ゲル化したものを×とし
た。結果は、表1に示した。
を、接着剤のグリット値(コールドシール接着剤を配合
した時の凝集物の発生の有無)、コールドシール接着剤
の粘度の変化、コールドシール接着剤の目視観察によっ
て評価した。粘度は、B型粘度計(30℃)を用いて測
定した。グリットの発生が認められず、粘度の増加が実
質的に無く、目視で凝集物を観察できなかったものを
○、グリットの発生が認められず、目視で凝集物を観察
できなくとも、粘度が増加したものを△、グリットの発
生が認められ、粘度が増加し、ゲル化したものを×とし
た。結果は、表1に示した。
【0048】コールドシール接着剤の評価方法
(1)試験用紙の作成
コールドシール接着剤を、上質紙(130g/m2)か
らなる支持体シートの片面に、乾燥後の塗工量が10g
/m2となるように塗工、乾燥して、接着剤塗工シート
を得た。この接着剤塗工シートに、インクジェット方式
のプリンターにより、サイテックス社製の#1007の
黒インクを使用して印字して、試験用紙とした。
らなる支持体シートの片面に、乾燥後の塗工量が10g
/m2となるように塗工、乾燥して、接着剤塗工シート
を得た。この接着剤塗工シートに、インクジェット方式
のプリンターにより、サイテックス社製の#1007の
黒インクを使用して印字して、試験用紙とした。
【0049】(2)水性染料の耐水性の評価
水性染料の耐水性の評価は、塗工シートに印字してから
5分後に、試験用紙の印字部分を水に3分間浸漬した
後、印字のにじみ及び水性染料の水への溶出の有無なら
びに試験用紙を水から取り出した後の印字の総合的な様
子を目視で観察することによって行った。試験用紙の印
字が、水に浸漬前と比較して全く変化しなかった場合を
○、わずかに変化したが目立たない場合を△、少しでも
目立つ変化を生じた場合を×とした。結果は表1に示し
た。
5分後に、試験用紙の印字部分を水に3分間浸漬した
後、印字のにじみ及び水性染料の水への溶出の有無なら
びに試験用紙を水から取り出した後の印字の総合的な様
子を目視で観察することによって行った。試験用紙の印
字が、水に浸漬前と比較して全く変化しなかった場合を
○、わずかに変化したが目立たない場合を△、少しでも
目立つ変化を生じた場合を×とした。結果は表1に示し
た。
【0050】(3)水性染料の非転写性の評価
水性染料の非転写性の評価は、塗工シートに印字してか
ら5分後の試験用紙を、温度20℃、湿度60%におい
て100kgf/cmの線圧でプレスし、30分経過後
に再剥離する際に、水性染料の転写の有無を目視で観察
することによって行った。試験用紙の印字が、全く転写
しなかった場合を○、わずかに転写したが目立たない場
合を△、少しでも目立つ転写を生じた場合を×とした。
結果は表1に示した。 (4)耐ブロッキング性の評価 耐ブロッキング性の評価については、塗工シートの塗工
面同士を密着させて、10kg/cm2の圧力を加えた
後、温度20℃、湿度60%において24時間放置後の
状態を目視観察することによって評価した。全く接着し
ていないものを○、わずかに接着しているものを△、接
着しているものを×とした。結果は、表1に示した。
ら5分後の試験用紙を、温度20℃、湿度60%におい
て100kgf/cmの線圧でプレスし、30分経過後
に再剥離する際に、水性染料の転写の有無を目視で観察
することによって行った。試験用紙の印字が、全く転写
しなかった場合を○、わずかに転写したが目立たない場
合を△、少しでも目立つ転写を生じた場合を×とした。
結果は表1に示した。 (4)耐ブロッキング性の評価 耐ブロッキング性の評価については、塗工シートの塗工
面同士を密着させて、10kg/cm2の圧力を加えた
後、温度20℃、湿度60%において24時間放置後の
状態を目視観察することによって評価した。全く接着し
ていないものを○、わずかに接着しているものを△、接
着しているものを×とした。結果は、表1に示した。
【0051】実施例2
単量体混合物においてN,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレートを20重量部及びメチルメタクリレートを
5重量部用いた以外は実施例1に記載した方法と同様に
して、実施例2のコールドシール接着剤を得た。実施例
1に記載した方法と同様にして、実施例2のコールドシ
ール接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
タクリレートを20重量部及びメチルメタクリレートを
5重量部用いた以外は実施例1に記載した方法と同様に
して、実施例2のコールドシール接着剤を得た。実施例
1に記載した方法と同様にして、実施例2のコールドシ
ール接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
【0052】実施例3
単量体混合物においてN,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレートを25重量部用いメチルメタクリレートを
用いなかった以外は実施例1に記載した方法と同様にし
て、実施例3のコールドシール接着剤を得た。実施例1
に記載した方法と同様にして、実施例3のコールドシー
ル接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
タクリレートを25重量部用いメチルメタクリレートを
用いなかった以外は実施例1に記載した方法と同様にし
て、実施例3のコールドシール接着剤を得た。実施例1
に記載した方法と同様にして、実施例3のコールドシー
ル接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
【0053】実施例4
単量体混合物においてN,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレートを10重量部用いメチルメタクリレートを
用いなかった以外は実施例1に記載した方法と同様にし
て、実施例4のコールドシール接着剤を得た。実施例1
に記載した方法と同様にして、実施例4のコールドシー
ル接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
タクリレートを10重量部用いメチルメタクリレートを
用いなかった以外は実施例1に記載した方法と同様にし
て、実施例4のコールドシール接着剤を得た。実施例1
に記載した方法と同様にして、実施例4のコールドシー
ル接着剤を評価した。結果は、表1に示した。
【0054】実施例5
実施例1で得たコールドシール接着剤100重量部に、
カチオン性高分子としてポリジメチルアミンアンモニア
エピクロルヒドリンを5重量部添加して、実施例5のコ
ールドシール接着剤を得た。実施例1に記載した方法と
同様にして、実施例5のコールドシール接着剤を評価し
た。結果は、表1に示した。
カチオン性高分子としてポリジメチルアミンアンモニア
エピクロルヒドリンを5重量部添加して、実施例5のコ
ールドシール接着剤を得た。実施例1に記載した方法と
同様にして、実施例5のコールドシール接着剤を評価し
た。結果は、表1に示した。
【0055】実施例6
実施例1で得たコールドシール接着剤100重量部に、
カチオン性高分子としてジアリルジメチルアンモニウム
クロリドを5重量部配合して、実施例6のコールドシー
ル接着剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にして
実施例6のコールドシール接着剤を評価した。結果は、
表1に示した。
カチオン性高分子としてジアリルジメチルアンモニウム
クロリドを5重量部配合して、実施例6のコールドシー
ル接着剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にして
実施例6のコールドシール接着剤を評価した。結果は、
表1に示した。
【0056】実施例7
実施例1で得たコールドシール接着剤100重量部に、
N,N−ジメチルアミノエチルメチルクロリドとアクリ
ル酸を80/20の重量比で共重合して得た両性高分子
を25重量部配合して、実施例7のコールドシール接着
剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にして実施例
7のコールドシール接着剤を評価した。結果は、表1に
示した。
N,N−ジメチルアミノエチルメチルクロリドとアクリ
ル酸を80/20の重量比で共重合して得た両性高分子
を25重量部配合して、実施例7のコールドシール接着
剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にして実施例
7のコールドシール接着剤を評価した。結果は、表1に
示した。
【0057】比較例1
単量体混合物として25重量部のメチルメタクリレート
を用いカチオン性単量体を用いなかった以外は実施例1
に記載した方法と同様にして、比較例1のコールドシー
ル接着剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にし
て、比較例1のコールドシール接着剤を評価した。結果
は、表1に示した。
を用いカチオン性単量体を用いなかった以外は実施例1
に記載した方法と同様にして、比較例1のコールドシー
ル接着剤を得た。実施例1に記載した方法と同様にし
て、比較例1のコールドシール接着剤を評価した。結果
は、表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。カチオ
ン性単量体を天然ゴムラテックスに共重合することによ
って、新規なカチオン変性天然ゴムラテックスを得るこ
とができる。このカチオン性単量体の組成と量を適宜選
択することによって、カチオン変性天然ゴムラテックス
の電気的な特性を容易に制御することができる。
れているので、以下に示すような効果を奏する。カチオ
ン性単量体を天然ゴムラテックスに共重合することによ
って、新規なカチオン変性天然ゴムラテックスを得るこ
とができる。このカチオン性単量体の組成と量を適宜選
択することによって、カチオン変性天然ゴムラテックス
の電気的な特性を容易に制御することができる。
【0060】カチオン変性天然ゴムラテックスは、接着
剤用として好適に用いることができ、カチオン変性天然
ゴムラテックスを含んで成ることにより、インクジェッ
ト方式のプリンター用水性染料に耐水性及び非転写性を
施すことができ、オフセット印刷適性に優れる、分散安
定性の良好なコールドシール接着剤を提供することがで
きる。
剤用として好適に用いることができ、カチオン変性天然
ゴムラテックスを含んで成ることにより、インクジェッ
ト方式のプリンター用水性染料に耐水性及び非転写性を
施すことができ、オフセット印刷適性に優れる、分散安
定性の良好なコールドシール接着剤を提供することがで
きる。
【0061】さらに、カチオン性高分子及び/又は両性
高分子を混合することにより、インクジェット方式のプ
リンター用水性染料の耐水性及び非転写性を容易に最適
化することができ、より好適なコールドシール接着剤の
提供に万全を期することができる。
高分子を混合することにより、インクジェット方式のプ
リンター用水性染料の耐水性及び非転写性を容易に最適
化することができ、より好適なコールドシール接着剤の
提供に万全を期することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 カチオン性単量体を天然ゴムラテックス
に共重合して得られるカチオン変性天然ゴムラテックス
を含んで成るコールドシール接着剤。 - 【請求項2】 カチオン性単量体を天然ゴムラテックス
に共重合する際に、カチオン性単量体(A)と天然ゴム
ラテックス(B)の仕込み時の重量比((A)/
(B))を5/100〜50/100として共重合され
た請求項1に記載のコールドシール接着剤。 - 【請求項3】 カチオン性単量体は他の重合可能な単量
体を含んで成る混合物であり、その混合物は、混合物全
体を100重量%として (A)カチオン性単量体:5〜100重量%及び (C)その他の重合可能な単量体:残部を含んで成るこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載のコールドシール
接着剤。 - 【請求項4】 カチオン性単量体が、(メタ)アクリル
酸N,N−ジアルキルアミノアルキルエステルである請
求項1〜3のいずれかに記載のコールドシール接着剤。 - 【請求項5】 用紙の印刷面に塗工して乾燥後、情報を
印刷し、インクジェット記録後、この記録した面を他の
塗工後の面と一体に圧着して再剥離可能とするための請
求項1〜4のいずれかに記載のコールドシール接着剤。 - 【請求項6】 用紙の印刷面に情報を印刷後、塗工して
乾燥し、インクジェット記録後、この記録した面を他の
塗工後の面と一体に圧着して再剥離可能とするための請
求項1〜4のいずれかに記載のコールドシール接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12728999A JP3499153B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12728999A JP3499153B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000319339A JP2000319339A (ja) | 2000-11-21 |
JP3499153B2 true JP3499153B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=14956292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12728999A Expired - Fee Related JP3499153B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3499153B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MY146353A (en) | 2003-06-02 | 2012-08-15 | Bridgestone Corp | Modified natural rubber or modified natural rubber latex, and rubber composition and pneumatic tire |
US7786208B2 (en) | 2004-11-19 | 2010-08-31 | Bridgestone Corporation | Modified natural rubber masterbatch and method for producing the same as well as rubber composition and tire |
JP2009108204A (ja) | 2007-10-30 | 2009-05-21 | Bridgestone Corp | 変性天然ゴム及びその製造方法、並びにそれを用いたゴム組成物及びタイヤ |
ES2459920T3 (es) | 2008-11-10 | 2014-05-12 | Bridgestone Corporation | Caucho natural modificado y método para la producción de caucho natural modificado y composición de caucho y neumático utilizando ésta |
JP5472436B1 (ja) | 2012-12-14 | 2014-04-16 | 横浜ゴム株式会社 | カチオン性天然ゴムラテックス及びこれを用いるタイヤパンクシール材 |
JP6476518B2 (ja) * | 2015-03-24 | 2019-03-06 | トッパン・フォームズ株式会社 | 再剥離性シート |
-
1999
- 1999-05-07 JP JP12728999A patent/JP3499153B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000319339A (ja) | 2000-11-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1043372B1 (en) | Coating composition | |
JP3727167B2 (ja) | 感熱記録材料用ラテックス、感熱記録材料およびその製造方法 | |
WO2014098109A1 (ja) | 感圧接着剤組成物、感圧接着剤、および感圧接着剤が塗工された情報担持用シート | |
CN113710457A (zh) | 印刷用纸和印刷用纸的制造方法 | |
JP3499153B2 (ja) | 変性天然ゴムラテックス及びコールドシール接着剤 | |
KR20030011850A (ko) | 잉크 제트 기록매체용 코팅 조성물 및 잉크 제트 기록매체 | |
JP3476388B2 (ja) | コールドシール接着剤 | |
JPH09118854A (ja) | 速乾性印刷インキ組成物および印刷法における乾燥速度の増加方法 | |
JP3890960B2 (ja) | 感圧接着シート | |
JP3495981B2 (ja) | コールドシール接着剤 | |
JP3065303B1 (ja) | コ―ルドシ―ル接着剤 | |
JP3098967B2 (ja) | 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤 | |
JP3504906B2 (ja) | コールドシール接着剤 | |
JP2004106547A (ja) | 基体シート | |
JPH1052985A (ja) | インクジェット用圧着紙 | |
JP3604358B2 (ja) | コールドシール接着剤 | |
JP4839090B2 (ja) | 再剥離性圧着記録用紙 | |
JP2007268922A (ja) | インクジェット記録用圧着葉書用紙 | |
JP2004083790A (ja) | 感圧接着シート | |
JP2000144091A (ja) | 自己接着性組成物、及び自己接着性記録用シートとその製造方法 | |
JP2004099821A (ja) | 感圧接着シート | |
JPH1158934A (ja) | インクジェット記録シート | |
JP3490290B2 (ja) | カチオン性エマルジョン組成物及びそれを用いたインクジェット記録シート | |
JP2005298994A (ja) | 擬似接着紙用塗工紙およびその製造方法 | |
JP2000219856A (ja) | インクジェット記録用粘着シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |