JP2000219856A - インクジェット記録用粘着シート - Google Patents

インクジェット記録用粘着シート

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JP2000219856A
JP2000219856A JP11024910A JP2491099A JP2000219856A JP 2000219856 A JP2000219856 A JP 2000219856A JP 11024910 A JP11024910 A JP 11024910A JP 2491099 A JP2491099 A JP 2491099A JP 2000219856 A JP2000219856 A JP 2000219856A
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JP
Japan
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pressure
sensitive adhesive
ink
acrylate
adhesive sheet
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JP11024910A
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English (en)
Inventor
Manabu Yamamoto
学 山本
Ichiro Matsuoka
一郎 松岡
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】粘着剤の表面基材への浸透によるインクの滲み
出しを抑制し、鮮明性に優れたインクジェット記録用粘
着シート。 【解決手段】インクジェット記録用表面基材、粘着剤
層、及び剥離紙を積層してなる粘着シートにおいて、該
インクジェット記録用表面基材に付着した状態での粘着
剤層が、剛体振り子型物性試験器を用いて測定した対数
減衰率の極大値が−50℃〜0℃にあり、極大値が0.
40以上の粘着剤層のもの。粘着剤層を構成する樹脂
が、(a)ブチルアクリレート75〜99.9重量%、(b)
共重合単量体0〜22重量%、(c)官能基(2−ヒドロ
キシエチルメタアクリレートなど)を有する単量体0.
1〜3重量%として共重合したアクリル系樹脂であるも
の。さらにイソシアネートまたはエポキシ系架橋剤の併
用も可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用粘着シートに関し、インクの滲み出しを抑制し、鮮
明性に優れたインクジェット記録用粘着シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録用粘着シートはラベ
ル、シール、ステッカー、ワッペン等として商業用、事
務用、家庭用等の広範囲な用途に使用されている。この
インクジェット記録用粘着シートは一般的にインクジェ
ット記録用表面基材、粘着剤、剥離紙の順に積層して構
成したものである。インクジェット記録用表面基材には
インクジェット記録用紙、光沢インクジェット記録用
紙、超光沢インクジェット記録用紙等が用いられ、剥離
紙はグラシン紙のような高密度紙、クレーコート紙、ポ
リラミ紙等の剥離原紙にシリコーン化合物やフッ素化合
物等の剥離剤を塗布したものが使用されている。また、
粘着剤には溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、ホッ
トメルト型粘着剤等がある。
【0003】このような積層体であるインクジェット記
録用粘着シートは、インクジェット記録方式で、インク
の液滴を噴出し、インクジェット記録用粘着シートに付
着させ、画像、文字などの記録を行うものである。近年
のより一層の高速記録、記録の高細精化といった記録装
置面の性能改善や記録のフルカラー化といった用途の拡
大に伴い、インクジェット記録媒体に高度な特性が要求
されている。
【0004】インクジェット記録用粘着シートとしての
品質は具体的に、インクの吸収が速く、不均一な滲み
や汚れが発生しないこと、インクドットの拡散が必要
以上に大きくならず均一であること、インクドットの
濃度が高く鮮明であること、記録画像が保存中に光や
空気中の酸素等の影響で変色や褪色等を起こさないこと
等が要求されている。
【0005】しかし、既存のインクジェット記録用紙
に、粘着剤層を設けると粘着剤が表面基材へ浸透し、表
面基材中の空隙を塞ぎ、インクの吸収性が低下する。こ
のインクの吸収性低下が原因となり、インクが滲み、ド
ット径が肥大化し、本来のインクジェット用紙が保持す
る鮮明性が低下するという問題が発生する。しかし、こ
の問題に対し、効果のある対処がなされていないのが現
状である。
【0006】表面基材であるインクジェット記録用紙で
の品質改善としてインク受容層の顔料としてシリカ系顔
料が特開昭52−9074号、同55−51583号、
同56−148583号、同58−72495号公報等
に、また、水溶性高分子塗工層をインク受容層に用い
た、特開昭55−144172号、同55−14678
6号公報等も提案されている。しかし、これらのインク
ジェット記録用紙を表面基材として使用しても粘着剤を
設けるとインクジェット記録用紙が保持する鮮明性が低
下する。
【0007】また、インクジェット記録用粘着シートと
しては表面基材への粘着剤の浸透を抑制するために表面
基材の裏面に成膜性の樹脂等を塗工する方法も提案され
ている。しかし、この方法ではコストアップとなる他、
粘着剤の表面基材への投錨効果がなくなり、被着体から
ラベルを剥がす際に、糊残り、基材破れ等の問題が発生
する。
【0008】上記のような実状からインクジェット記録
用粘着シートに関し、粘着剤の表面基材への浸透による
インクの滲み出しを抑制し、鮮明性に優れたインクジェ
ット記録用粘着シートの開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェット記録用粘着シートに関し、粘着剤の表面基材
への浸透によるインクの滲み出しを抑制し、鮮明性に優
れたインクジェット記録用粘着シートに関するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み鋭意研究した結果、インクジェット記録用表面
基材、粘着剤層、及び剥離シートを積層してなるインク
ジェット記録用粘着シートにおいて、剛体振り子型物性
試験器を用いて測定したインクジェット記録用表面基材
に付着した状態における粘着剤層の対数減衰率の極大値
とその出現温度を規定することにより、本発明の目的を
達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
これは、粘着剤の浸透が発生するのが紙を支持体とする
インクジェット記録用表面基材であり、このタイプのイ
ンクジェット記録用表面基材は上記対数減衰率の測定に
は影響を与えず、粘着剤層の特性を把握できることによ
る。
【0011】本発明のインクジェット記録用粘着シート
は、剛体振り子型物性試験器を用いて測定した粘着剤層
の対数減衰率の極大値が−50℃〜0℃にあり、かつ極
大値が0.40以上であることを特徴とするものであ
る。また、粘着剤層を構成する樹脂が、アクリル系樹脂
であり、該アクリル系樹脂を共重合する際に、(a)ブチ
ルアクリレートが単量体全量に対して75〜99.9重
量%、(b)これと共重合しうる単量体が単量体全量に対
して0〜22重量%、(c)官能基を有する単量体が単量
体全量に対して0.1〜3重量%である配合で共重合せ
しめたアクリル系樹脂であり、さらに該アクリル系樹脂
を共重合する際に官能基を有する単量体が2−ヒドロキ
シエチルメタアクリレートであることが好ましく、さら
に好ましくは該アクリル酸共重合体固形分100重量部
に対し、イソシアネート系架橋剤を1.0〜6.0重量
部またはエポキシ系架橋剤を0.01〜0.2重量部添
加したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明におけるインクジェット記
録用粘着シートを構成する粘着剤としては、インクジェ
ット記録用表面基材に付着した状態における粘着剤層の
剛体振り子型物性試験器を用いた粘着剤層の対数減衰率
の極大値が−50℃〜0℃に存在し、かつその極大値が
0.40以上であることが必要である。
【0013】因みに、上記粘着剤層の対数減衰率の極大
値が−50℃よりも低い温度で存在する場合、インクジ
ェット記録用粘着シートは、室温環境(5〜40℃)で
の粘着剤の凝集力が低下することから、インクジェット
記録用表面基材に粘着剤が浸透し、インクの吸収性低下
が発生し、本来のインクジェット記録用紙が保持する鮮
明性を失う。粘着剤層の対数減衰率の極大値が0℃より
も高い温度で存在する場合、室温環境(5〜40℃)で
粘着剤のせん断弾性率が大きくなり、粘着剤が硬くなり
すぎ粘着力に欠ける。また、粘着剤層の対数減衰率の極
大値が−50℃〜0℃に存在しても極大値が0.4に満
たないものは、粘着剤に使用する極大値を−50℃〜0
℃に有する主ポリマーの性能が発現しにくく、粘着ラベ
ルの粘着力が低くなり過ぎ被着体よりはがれてしまう。
【0014】本発明のインクジェット記録用粘着シート
を構成するインクジェット記録用表面基材は各種公知の
紙を支持体とするインクジェット記録用紙を採用でき、
例えば顔料内添非塗工タイプ、顔料含有塗料塗工タイ
プ、水性樹脂塗工タイプ、また、塗工タイプにあっては
マットタイプあるいはグロス(光沢、超光沢)タイプ等
が挙げられる。さらにカチオン性物質によりインクの定
着性を改善したインクジェット記録紙も採用できる。
【0015】塗工タイプインクジェット記録用表面基材
のインク受容層は、その表面がインクジェットによりイ
ンクで印字されるものであり、接着剤単独または接着剤
及び顔料を含む。接着剤としては、ポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリオール樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セ
ルロース誘導体、アセテート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリイミド樹脂、スチレンブタジエンラテックス樹
脂、デンプン、ゼラチン、植物蛋白、カゼイン、アラビ
アゴム、アルブミン、シリカゾル、アルミナゾル、ジル
コニアゾル、チタニアゾルなどが挙げられる。また、接
着剤は単独でもあるいは2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0016】顔料としては、無機顔料と有機顔料が挙げ
られる。無機顔料としては、例えば、シリカ、クレー、
タルク、カオリン、ケイソウ土、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、酸化チタン、ゼオライトなどが挙げられる。
有機顔料としては、例えば、イオン交換樹脂、尿素樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂などが挙
げられる。顔料の平均粒子径は特に制限はないが、通常
は、0.01〜32μmであり、好ましくは0.01〜
22μmである。顔料は一種単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせ用いてもよい。接着剤と顔料の配合
比は特に限定はしないが、通常1:0.02〜1:15
であり、好ましくは1:0.1〜1:4である。上記の
インク受容層には、必要に応じて、分散剤、レベリング
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、消泡剤などの各
種添加剤を配合することができる。インク受容層の厚み
は、通常3〜80μmであり、好ましくは5〜20μm
である。特に限定するものではないが、塗工面の光沢の
有無は通常キャストコート法を採用するか否かで区別さ
れる。
【0017】また、本発明の粘着剤層を構成する樹脂と
しては、アクリル系樹脂や、天然ゴム、合成ゴム等のゴ
ム系樹脂等が使用されるが特にアクリル系樹脂が好まし
い。
【0018】ゴム系樹脂としては、例えば天然ゴム、イ
ソプレンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合
体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合
体、ブチルゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチ
レン共重合体、ポリイソブチレン、ポリビニルイソブチ
ルエーテル、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等が例示
される。
【0019】これらのゴム系樹脂にはロジン等の天然樹
脂、変成ロジン、ロジンおよび変成ロジンの誘導体、ポ
リテルペン系樹脂、テルペン変成体、脂肪族系炭化水素
樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、芳香族系石油樹脂、
フェノール系樹脂、アルキル−フェノール−アセチレン
系樹脂、クマロン−インデン樹脂、ビニルトルエン−α
−メチルスチレン共重合体等をはじめとする粘着付与剤
や各種可塑剤、老化防止剤、安定剤、オイル等の軟化
剤、充填剤、安定剤、顔料、着色剤等を必要に応じて添
加できる。これらは、必要に応じて2種類以上を併用し
て使用することもできる。
【0020】アクリル系樹脂としては特に限定されず、
(a) アルキル基、(b) ヒドロキシル基、(c) エポキシ
基、(d) アルコキシル基、(e) エチレンオキシド基、
(f) アミノ基、(g) アミド基、(h) カルボキシル基、
(i) ハロゲン原子、(j) リン酸基、(k) スルホン酸基、
(l) シラン基、(m) ウレタン基、(n) フェニル基を、
(o) ベンジル基、(p) テトラヒドロフルフリル基、等を
有するビニルモノマー、(q) その他の共重合可能なモノ
マー等を含有するものが挙げられる。
【0021】(a) アルキル基を有するビニルモノマーと
しては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソア
ミル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アク
リレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。
【0022】(b) ヒドロキシル基を有するビニルモノマ
ーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。 (c) エポキシ基を有するビニルモノマーとしては、グリ
シジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】(d) アルコキシル基を有するビニルモノマ
ーとしては、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。 (e) エチレンオキシド基を有するビニルモノマーとして
は、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0024】(f) アミノ基を有するビニルモノマーとし
ては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ter
t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタク
リロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド(メタ)アクリレート等が挙げられる。 (g) アミド基を有するビニルモノマーとしては、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が挙
げられる。
【0025】(h) カルボキシル基を有するビニルモノマ
ーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマール酸、2−メタクリロイルオキシコ
ハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、
2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタク
リロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げら
れる。
【0026】(i) ハロゲン原子を有するビニルモノマー
としては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
ペンタデカフルオロオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2,3−
ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、トリブロモフ
ェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 (j) リン酸基を有するビニルモノマーとしては、2−メ
タクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェート(メ
タ)アクリレート、トリメタクリロイルオキシエチルホ
スフェート(メタ)アクリレート、トリアクリロイルオ
キシエチルホスフェート(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。
【0027】(k) スルホン酸基を有するビニルモノマー
としては、スルホプロピル(メタ)アクリレートナトリ
ウム、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウ
ム、ビニルスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸
ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸ナトリウム、3−アリロキシ−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0028】(l) シラン基を有するビニルモノマーとし
ては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(β−メトキシエチル)シラン、
ビニルトリアセチルシラン、メタクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン等が挙げられる。 (m) ウレタン基を有するビニルモノマーとしては、ウレ
タン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0029】(n) フェニル基を有するビニルモノマーと
しては、フェニル(メタ)アクリレート、p−tert
−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 (o) ベンジル基を有するビニルモノマーとしては、ベン
ジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0030】(p) テトラヒドロフルフリル基を有するビ
ニルモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。 (q) その他共重合可能なモノマーとしてはスチレン、ク
ロロスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、Veo
va10(シェル化学株式会社製、ビニルアルキレート
化合物)、アクリロニトリル、ビニルピリジン等が挙げ
られる。
【0031】また、塗工適性を阻害しない範囲で、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、N,N’−
メチレンビスアクリルアミド、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート等の多官能ビニルモノマーを共重
合できる。
【0032】更に、アクリル系樹脂に粘着物性の向上の
ため、ゴム系樹脂の場合と同様に各種添加剤例えばロジ
ン等の天然樹脂、変成ロジン、ロジンおよび変成ロジン
の誘導体、ポリテルペン系樹脂、テルペン変成体、脂肪
族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、芳香族
系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキル−フェノール
−アセチレン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、ビニル
トルエン−α−メチルスチレン共重合体等をはじめとす
る粘着付与剤や各種可塑剤、老化防止剤、安定剤、オイ
ル等の軟化剤、充填剤、安定剤、着色剤、顔料等を必要
に応じて添加できる。これらは、必要に応じて2種類以
上を併用して使用することもできる。上記アクリル系樹
脂は、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合
法等任意の方法で重合される。また、粘着付与剤の配合
割合は、上記アクリル系樹脂100重量部に対して5〜
50重量部である。因みに、5重量部未満では、粘着力
や接着力を向上させる効果に乏しく、50重量部を越え
ると、逆に粘着力や接着力が低下する傾向にある。
【0033】なお、重合時のモノマー濃度は、通常30
〜70重量%、好ましくは40〜60重量%程度が適当
である。また、重合の際に用いる重合開始剤としては、
例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、2,2'
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のア
ゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウリルパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸アンモニ
ウムと亜硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウム等との
組合わせからなる、所謂レドックス系の重合開始剤等が
挙げられる。上記の重合開始剤の使用量は、通常重合に
供する単量体全量に対して、0.2〜2重量%、より好
ましくは0.3〜1重量%程度とするのが望ましい。
【0034】さらに、重合に際して添加する連鎖移動剤
としては、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタ
ン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のア
ルキルメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チ
オグリコール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチル
ヘキシル、β−メルカプトプロピオン酸−2−エチルヘ
キシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−
イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げること
ができる。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4
−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル
−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を使用
した場合には、得られる共重合体が低臭気となり好まし
い。なお、連鎖移動剤の使用量は、重合させる全単量体
の0.001〜3重量%の範囲で調節される。重合反応
は、通常60〜100℃の温度条件下、2〜8時間程度
行われる。また、粘着剤用共重合体には増粘剤、濡れ
剤、レベリング剤、消泡剤等を適宜添加してもよい。
【0035】本発明は、上記のようにして得られる粘着
剤のうち、剛体振り子型物性試験器を用いた、インクジ
ェット記録用表面基材に付着した状態での粘着剤層の対
数減衰率の極大値が−50℃〜0℃にあり、かつ極大値
が0.40以上であるものを選択して用いることを特徴
とする粘着シートである。とりわけ、粘着剤層を構成す
る樹脂が、アクリル樹脂であり、該アクリル樹脂を共重
合する際にブチルアクリレートを単量体全量に対して7
5重量%以上とし、さらに好ましくは80重量%以上と
し、2−エチルヘキシルアクリレート、酢酸ブチル、メ
チルメタクリレート等のコモノマーの使用量は、単量体
全量に対して22重量%以下であり、さらに好ましくは
15重量%以下とし、カルボン酸、(メタ)アクリル
酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートといっ
た−OH基、−COOH基等官能基を有する単量体は、
0.1〜3重量%である配合で共重合せしめたアクリル
系樹脂であることが好ましい。さらに粘着剤のインクジ
ェット記録用表面基材への投錨性を向上させ、ラベルを
剥がす際の表面基材の紙破れを防止するために、官能基
を有する単量体として2−ヒドロキシエチルメタアクリ
レートを使用することが好ましい。
【0036】ここで、本発明においては、アクリル系粘
着剤固形分100重量部に対して、架橋剤はイソシアネ
ート系架橋剤であれば1.0〜6.0重量部、またエポ
キシ系架橋剤であれば0.01〜0.2重量部であるこ
とが好ましい。イソシアネート系架橋剤が1.0重量
部、またはエポキシ系架橋剤が0.01重量部未満であ
るとラベルを被着体から剥がす際に糊残りが発生するほ
か、印刷機を用いてラベルに打ち抜き加工を行う工程に
おいて、粘着剤のはみ出しが多く、ラベル加工適性に劣
る。また、イソシアネート系架橋剤が4.0重量部、ま
たはエポキシ系架橋剤が2.0重量部を越えると粘着力
に欠ける。
【0037】因みに、架橋剤としては、例えば、ソルビ
トールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシ
ジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、
レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール
ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシ
ジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、アジピン酸
ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエー
テル、トルイレンジイソシアネート、2,4−トルイレ
ンジイソシアネートダイマー、ナフチレン−1,5−ジ
イソシアネート、o−トルイレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、トリスー(p−イソシアネートフ
ェニル)チオホスファイト、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリ
イソシアネートプレポリマー、Mg2+、Ca2+、Z
2+、Al3+などを含むイオン性架橋剤(例えば酢酸亜
鉛、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等)などが挙げ
られる。
【0038】剥離紙としては、通常使用されている、グ
ラシン紙の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフト
紙または上質紙等の原紙に、例えばカゼイン、デキスト
リン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重
合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の天
然、または合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を
設けた基材、あるいはクラフト紙または上質紙等にポリ
エチレン等の合成樹脂をラミネートしたポリラミ紙、ま
たはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の
フィルム等にエマルション型、溶剤型あるいは無溶剤型
のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を乾燥重量が0.05
〜3g/m2程度になるように塗布後、熱硬化や電子線
あるいは紫外線硬化等によって剥離剤層を形成したもの
が適宜使用される。なお、剥離剤を塗布する塗布装置と
しては、特に限定されるものではないが、例えばバーコ
ーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラ
ビアコーター、エアーナイフコーター、多段ロールコー
ター等が適宜使用される。
【0039】本発明のインクジェット記録用粘着シート
を構成する方法については、常法に従って、剥離紙の剥
離剤表面上に粘着剤を塗布、必要により乾燥して粘着剤
層を設け、この粘着剤層とインクジェット記録用表面基
材裏面とを貼合わせてあるいはインクジェット記録用表
面基材裏面に粘着剤を塗布、必要により乾燥して粘着剤
層を設け、この粘着剤層と剥離紙の剥離剤層表面とを貼
合わせて仕上げられる。なお、粘着剤を塗布する装置と
しては、例えばリバースロールコーター、ナイフコータ
ー、バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイ
フコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビ
アコーター等が適宜使用される。粘着剤の塗工量は、乾
燥重量で5〜70g/m2の範囲で調節される。因み
に、5g/m2未満では、得られる粘着シートの粘着性
能が不十分となり、他方70g/m2を越えると、粘着
剤がはみ出したり、剥離時に凝集破壊の原因となるおそ
れがある。より好ましくは20〜60g/m2とする。
60g/m2を越えても貼着後の粘着力に向上は見られ
ない。
【0040】上記のようにして得られる本発明のインク
ジェット記録用粘着シートは、粘着剤の表面基材への浸
透によるインクの滲み出しを抑制し、鮮明性に優れたイ
ンクジェット記録用粘着シートである。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
なお、例中の塗布量、部数、割合等は全て固形分または
有効成分重量で示した。
【0042】実施例1 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめブチルアクリレート85部、2―エチ
ルヘキシルアクリレート8部、酢酸ビニル6.7部、2
−ヒドロキシエチルメタアクリレート0.3部からなる
混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気流下に該混合
液を約3時間要して系内に滴下し、更に1時間同温度に
保って重合反応を完結させ、固形分50%のアクリル系
重合体を収率99%で得た。
【0043】このアクリル系重合体100部にポリイソ
シアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポリ
ウレタン株式会社製)2部を添加して、粘着剤(塗液)
を仕上げた。
【0044】〔剥離紙用原紙の製造〕LBKP(470
mlC.S.F.)80部とNBKP(470mlC.
S.F.)20部からなるパルプスラリー100部に填
料として50%タルク分散液10部、ロジンサイズ剤
(商品名:SPE/荒川化学工業株式会社製)0.3
部、硫酸アルミニウム2部添加して紙料を調整した。次
いで、この紙料を長網抄紙機により抄紙後、その片面に
アクリル樹脂および顔料を主体(前者50部、後者50
部)とする塗料を5.0g/m2塗布し、坪量58g/
2の剥離紙用原紙を得た。
【0045】〔剥離紙の製造〕シリコーン剥離剤(商品
名:SD−7220/東レ・ダウコーニング・シリコー
ン株式会社製)4.5部、白金触媒(商品名:SRX−
212/東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社
製)0.6部、トルエン95部を混合し剥離剤塗液を調
整した。該剥離剤塗液を乾燥重量で1.0g/m2とな
るように上記剥離紙用原紙のアクリル樹脂および顔料を
主体とする塗料の塗布面にダイレクトグラビアコーター
で塗布、乾燥して剥離紙を得た。
【0046】〔インクジェット記録用表面基材の作製〕
支持体として、広葉樹クラフトパルプ100部、焼成カ
オリン(平均粒径1μm、比表面積18m2/g、アン
シレックス;エンゲルハードミネラル社)0〜30部、
市販サイズ剤0.2部、デンプン(タピオカ)0.75
部、湿潤紙力増強剤0.5部、硫酸バンド1.5部より
なる原紙処方にて、坪量56g/m2の原紙を抄造し
た。ステキヒトサイズ度は2〜3秒であった。次に下記
の配合のインク受容層用塗工液を乾燥重量が12g/m
2となるように塗工、乾燥しインクジェット記録用表面
基材を得た。 (インク受容層の配合) カチオン性樹脂:ジアリルジメチル4級アンモニウム塩酸塩水溶液(商品名:ユ ニセンスCP101、平均分子量20000、センカ製) 65部、 インク吸収性顔料:無定型シリカ(商品名:ファインシールX−45、トクヤマ 製) 100部 結着剤:ポリビニルアルコール(商品名:PVA105、クラレ製)固形分濃度 10%水溶液 200部
【0047】〔粘着シートの作成〕得られた剥離紙の剥
離剤塗布面に上記粘着剤を乾燥重量で20g/m2とな
るようにナイフコーターで塗布、乾燥後、上記のように
作製したインクジェット記録用表面基材を貼り合わせ
た。
【0048】実施例2 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめブチルアクリレート90部、メチルメ
タクリレート8部、およびアクリル酸2部からなる混合
液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気流下に該混合液を
約3時間要して系内に滴下し、更に1時間同温度に保っ
て重合反応を完結させ、固形分50%のアクリル系重合
体を収率99%で得た。
【0049】このアクリル系重合体100部に、ポリイ
ソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポ
リウレタン株式会社製)2部を添加して、粘着剤(塗
液)を仕上げた。 〔粘着シートの作成〕上記粘着剤を用いた以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0050】実施例3 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめ、2−エチルヘキシルアクリレート3
9部、ブチルアクリレート60部、および2−ヒドロキ
シエチルメタアクリレート酸1部からなる混合液を仕込
んだ滴下ロートより、窒素気流下に該混合液を約3時間
要して系内に滴下し、更に1時間同温度に保って重合反
応を完結させ、固形分50%のアクリル系重合体を収率
99%で得た。
【0051】このアクリル系重合体100部に、ポリイ
ソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポ
リウレタン株式会社製)3部を添加して、粘着剤(塗
液)を仕上げた。 〔粘着シートの作成〕上記粘着剤を用いた以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0052】比較例1 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめ、2−エチルヘキシルアクリレート9
9部、およびメタクリル酸1部からなる混合液を仕込ん
だ滴下ロートより、窒素気流下に該混合液を約3時間要
して系内に滴下し、更に1時間同温度に保って重合反応
を完結させ、固形分50%のアクリル系重合体を収率9
9%で得た。
【0053】このアクリル系重合体100部に、ポリイ
ソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポ
リウレタン株式会社製)2部を添加して、粘着剤(塗
液)を仕上げた。 〔粘着シートの作成〕上記粘着剤を用いた以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0054】比較例2 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめ、2−エチルヘキシルアクリレート8
7部、ブチルアクリレート12.8部およびアクリル酸
0.2部からなる混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒
素気流下に該混合液を約3時間要して系内に滴下し、更
に1時間同温度に保って重合反応を完結させ、固形分5
0%のアクリル系重合体を収率99%で得た。
【0055】このアクリル系重合体100部に、ポリイ
ソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポ
リウレタン株式会社製)4.0部を添加して、粘着剤
(塗液)を仕上げた。 〔粘着シートの作成〕上記粘着剤を用いた以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0056】比較例3 〔粘着剤の製造〕撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび
窒素導入管を備えた反応装置に酢酸エチル100部を仕
込んだ後、系内温度が約80℃となるまで昇温した。次
いで、あらかじめ、2−エチルヘキシルアクリレート2
0部、ブチルアクリレート77部およびアクリル酸3.
0部からなる混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気
流下に該混合液を約3時間要して系内に滴下し、更に1
時間同温度に保って重合反応を完結させ、固形分50%
のアクリル系重合体を収率99%で得た。
【0057】このアクリル系重合体100部に、ポリイ
ソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL/日本ポ
リウレタン株式会社製)6.0部を添加して、粘着剤
(塗液)を仕上げた。 〔粘着シートの作成〕上記粘着剤を用いた以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0058】評価方法 〔対数減数率〕各実施例で得られた粘着シート粘着剤面
の、インクジェット記録用表面基材に付着した状態にお
ける粘着剤層の対数減衰率を剛体振り子型粘弾性測定器
(商品名:DDV−OPA III/株式会社オリエン
テック製)を用いて測定した。測定温度:−120〜1
50℃。
【0059】〔記録部滲み〕各実施例で得られた粘着シ
ートをENCAD社製 NOVAJETにてGOインク
(顔料タイプインク、プロッター用)を用いて印字し記
録サンプルの滲みを、記録直後に以下の基準で目視判定
した。 ◎:ほとんど滲みが見られない。 ○:わずかに滲みが見られる。 △:やや滲みが見られる。 ×:滲みが著しく、実用に耐えない。
【0060】〔粘着力〕JIS Z 0237に準じて
インストロン型引張試験機によって300mm/分の引
張速度で180°の角度で剥離した際の荷重(g/25
mm)を測定した(被着体:SUS)。
【0061】〔総合評価〕上記の各評価を総合して本発
明の粘着シートとしての性能を以下の基準で判定した。 ○:非常に優れた性能を有している。 △:若干不十分であり、実用上問題となるレベルであ
る。 ×:不十分であり、実用上問題となるレベルである。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】このように、本発明は、粘着剤のインク
受容層への浸透によるインクの滲み出しを抑制し、鮮明
性に優れたインクジェット記録用粘着シートを提供する
ものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェット記録用表面基材、粘着剤
    層、及び剥離紙を積層してなる粘着シートにおいて、該
    インクジェット記録用表面基材に付着した状態での粘着
    剤層が、剛体振り子型物性試験器を用いて測定した対数
    減衰率の極大値が−50℃〜0℃にあり、かつ極大値が
    0.40以上の粘着剤層であることを特徴とするインク
    ジェット記録用粘着シート。
  2. 【請求項2】上記記載の粘着剤層を構成する樹脂が、
    (a)ブチルアクリレートが単量体全量に対して75〜9
    9.9重量%、(b)これと共重合しうる単量体の使用量
    が単量体全量に対して0〜22重量%、(c)官能基を有
    する単量体の使用量が単量体全量に対して0.1〜3重
    量%として共重合したアクリル系樹脂であることを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録用粘着シー
    ト。
  3. 【請求項3】上記記載の官能基を有する単量体が2−ヒ
    ドロキシエチルメタアクリレートであることを特徴とす
    る請求項1または2記載のインクジェット記録用粘着シ
    ート。
  4. 【請求項4】上記記載のアクリル系樹脂固形分100重
    量部に対して、イソシアネート系架橋剤を1.0〜6.
    0重量部またはエポキシ系架橋剤を0.01〜0.2重
    量部添加することを特徴とする請求項1、2または3記
    載のインクジェット記録用粘着シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146301A (ja) * 2000-11-17 2002-05-22 Nitto Denko Hoso System Kk 粘着シート
US20120325418A1 (en) * 2011-06-22 2012-12-27 Schoeller Technocell Gmbh & Co. Kg Prepreg
JP2015064432A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 大日本印刷株式会社 反射防止物品
CN112956067A (zh) * 2018-10-24 2021-06-11 大日本印刷株式会社 蓄电器件用外装材料、其制造方法和蓄电器件

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