JP2003222539A - メータ装置 - Google Patents

メータ装置

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JP2003222539A
JP2003222539A JP2002023501A JP2002023501A JP2003222539A JP 2003222539 A JP2003222539 A JP 2003222539A JP 2002023501 A JP2002023501 A JP 2002023501A JP 2002023501 A JP2002023501 A JP 2002023501A JP 2003222539 A JP2003222539 A JP 2003222539A
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元浩 高塚
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努 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源数を減少させてメータ構造を簡素化しつ
つ、より一層の高級感を持たせるようにしたメータ装置
を提供する。 【解決手段】 文字板32の背面側に配置された光源3
6からの光は、指針軸部31bの周辺部に入射して指針
31の先端部に向かって進行する。この光源36からの
光はまた、文字板32の開口部32aから漏れて、リン
グ部材33の内壁33aに向けて進行する。そして、漏
れ光はこの内壁33aで反射して文字板32の前方に向
かう。すなわち、漏れ光を利用してリング状の反射照明
を発生させる。また、内壁33aは外側に向かうにした
がって曲線的に徐々に開口する断面凸状をしているの
で、反射光はある程度の角度範囲を持って文字板32の
前方に向かうことになり、多少のアイポイントの変動も
吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
るメータ装置に関し、特に、文字板に周設されたリング
部材を有するメータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載されるこの種のメータ装置
においては、指針、及び文字、数字、目盛り等の表示意
匠が形成された文字板を背面側から専用光源で照明する
ようにしている。また、近年、高級感、高品位感を増長
させる等の目的で、この表示意匠を周回するように導光
体のリング部材を設置して、同様に背面側から専用光源
でこれを照明するようにしたメータ装置が知られてい
る。ところが、このようなメータ装置では、上記リング
部材に専用光源を必要とするため、構造の複雑化及びこ
れに伴うコスト高を招いていた。この問題を以下に図面
を用いて説明する。
【0003】図4は、この種の従来のメータ装置の概要
を理解するための要部断面図である。このメータ装置
は、スピードメータ部やタコメータ部の他、方向指示
部、各種ウォーニング表示部等が一体化されたコンビネ
ーションメータの一部を示すものである。
【0004】図4の要部断面図に示すように、指針91
は導光性を有する細長い先細り形状の樹脂で形成されて
おり、指針軸部91aを中心にして指示部が文字板92
の前面側を回動するように配置されている。指針91の
下面には、通常、指針91を所定色に光輝させるための
ホットスタンプ層が形成されるがここでは省略してい
る。また、指針軸部91aの上面側には黒色の指針キャ
ップ91bが被せられている。
【0005】文字板92は、透明生地の薄い円板状のシ
ート板に、所定の数字、文字等の表示意匠を中抜きにし
て、黒色塗装した円板状のシート板である。上記指針軸
部91aが挿通されると共に指針用の光源96aからの
光が指針軸部91aの周囲に入射するように、指針軸部
91aの外径よりもやや大きい内径を有する開口部92
aが形成されている。また、リング透光部材93に光源
96bからの光が入射するように窓部92bも形成され
ている。また、文字板92の背面には、文字板用光源
(不図示)からの光を導光させるための導光板が重着さ
れることが多いが、ここでは省略されている。
【0006】リング透光部材93は、表示意匠の取り巻
くように周設された導光性枠体であり、下面から受光し
て、光源色又はリング透光部材の色調に依存してリング
状に光輝する。このリング透光部材93は、見返し板9
7に熱溶着等により固定されている。ベースプレート9
4は、文字板92やモータ95をメータ内の所定位置に
固定する。モータ95は、ベースプレート94に固定さ
れて指針91を回動させる。このモータ95の回転軸9
5aは、指針91の指針軸部91aに挿着されている。
また、モータ95は、ここでは図示しない各種センサに
よって検出されたセンサ出力に基づいて指針91を所定
角度だけ回動させて、文字板92に形成された所定の表
示意匠を指示する。
【0007】光源96a及び96bは、文字板92の背
面から所定距離だけ離間してベースプレート94に固定
されている。光源96aからの光は上方に向かい、文字
板92の開口部92aを通過して、指針91を光輝させ
るために指針軸部91aの周辺部に供給される。また、
光源96bはリング透光部材93を光輝させるために、
光源96aとは独立して設けられている。更に、ここで
は図示しないが、文字板92を背面から照明する光源も
設けられている。なお、ここではベースプレート94上
に配置される他の回路類や構造は省略している。そし
て、上記文字板92、リング透光部材93及び見返し板
97の前方を覆うように暗色系の半透過性の表ガラス9
8が取り付けられている。
【0008】このような構成において、所定のトリガー
によって光源96aが点灯すると、この光源96aから
の上方に向かう光は、文字板92の開口部92aを通過
して、指針軸部91aの周辺部から指針91の内部に入
射する。この入射光は、指針91の内部に形成された反
射面等を経由して指針91の先端方向に導光され、指針
91をホットスタンプ層の色調で光輝させる。また、光
源96aから上方に向かう光の一部は、図中、R9で示
すように、上記開口部92aから漏れてリング透光部材
93の方向に進行する。これと同時に光源96bが点灯
すると、リング透光部材93も所定の色調で光輝する。
そして、これらは表ガラス98を通過して、図中、上方
に位置するドライバ等のアイポイントに到達する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な従来のメータ装置は、指針91用及びリング透光部材
93用にそれぞれ専用光源が必要である。そして、これ
に伴ってメータ構造の複雑化や組立工数増加等を招き、
メータ装置がコスト高になるという問題がある。
【0010】よって本発明は、上述した現状に鑑み、光
源数を減少させてメータ構造を簡素化しつつ、より一層
の高級感を持たせるようにしたメータ装置を提供するこ
とを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の車載メータは、表示意匠32
cが形成された文字板32と、前記文字板32の背面側
に配置された光源36と、導光性を有し指針軸部31b
を中心にして前記文字板32の前面側を回動するように
配置された指針31と、前記指針軸部31bが挿通され
ると共に前記光源36からの光が前記指針31の基端部
に入射するように、前記文字板32の中央部に前記指針
軸部31bの外径よりもやや大きい内径を有して形成さ
れた開口部32aと、を具備するメータ装置において、
前記表示意匠32cを周回するように前記文字板32の
前面側に設置された枠体であって、外側に向かうにした
がって曲線的に徐々に開口する断面凸状で光沢性のある
内壁33aを有するリング部材33、を具備することを
特徴とする。
【0012】請求項1記載の発明によれば、文字板32
の背面側に配置された光源36からの光は、指針軸部3
1bの周辺部に入射して指針31の先端部に向かって進
行する。この光源36からの光はまた、文字板32の開
口部32aから漏れて、リング部材33の内壁33aに
向けて進行する。リング部材33の内壁33aは光沢性
があり、外側に向かうにしたがって曲線的に徐々に開口
する断面凸状であるので、漏れ光はこの内壁33aで反
射して文字板32前方のアイポイントに向かう。すなわ
ち、漏れ光を利用してリング状の反射照明を発生させ
る。また、内壁33aは外側に向かうにしたがって曲線
的に徐々に開口する断面凸状をしているので、反射光は
ある程度の角度範囲を持って文字板32の前方に向かう
ことになり、多少のアイポイントの変動も吸収する。
【0013】上記課題を解決するためになされた請求項
2記載の車載メータは、請求項1記載のメータ装置にお
いて、前記文字板32と前記リング部材33との間に
は、前記リング部材33の内径よりやや小さな内径を有
する黒色系統の縁取り部材9aが、前記リング部材33
の内側を縁取るように介設されていることを特徴とす
る。
【0014】請求項2記載の発明によれば、文字板32
とリング部材33との間には、リング部材33の内径よ
りやや小さな内径を有する黒色系統の縁取り部材9a
が、リング部材33の内側を縁取るように介設されてい
るので、リング状の輪郭がくっきりと縁取られて光輝す
る。
【0015】上記課題を解決するためになされた請求項
3記載の車載メータは、請求項2記載のメータ装置にお
いて、前記文字板32の前方は、黒色系透明の表ガラス
11で覆われていることを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明によれば、文字板32
の前方は黒色系透明の表ガラス11で覆われているの
で、光源36の消灯時にはブラックフェイス化され、光
源36の点灯時には指針31とリング部材33とが鮮や
かに浮かび上がって視認される。
【0017】上記課題を解決するためになされた請求項
4記載の車載メータは、請求項3記載のメータ装置にお
いて、前記文字板32の背面側に光を供給して、前記表
示意匠32cを照明するための前記光源36とは異なる
文字板専用光源を更に具備し、前記指針31が光輝して
いる際には、前記文字板用光源は消灯状態であることを
特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明によれば、指針31が
光輝している際には文字板用光源は消灯状態にすること
により、光源36の点灯時には指針31とリング部材3
3のみが、黒色系統の背景に鮮やかに浮かび上がって視
認される。
【0019】上記課題を解決するためになされた請求項
5記載の車載メータは、請求項4記載のメータ装置にお
いて、前記指針31の回動範囲よりやや大きな表示窓を
有し、この表示窓の周縁近傍が前記縁取り部材9aとし
て利用される見返し板9を更に具備することを特徴とす
る。
【0020】請求項5記載の発明によれば、見返し板9
の表示窓の周縁近傍が上記縁取り部材9aとして利用さ
れるので、縁取りのための専用部材を追加することな
く、上述のような鮮やかなリング照明を提供できる。
【0021】上記課題を解決するためになされた請求項
6記載の車載メータは、請求項1、2、3、4又は5記
載のメータ装置において、前記光沢性は、メッキ処理に
よるものであることを特徴とする。
【0022】請求項6記載の発明によれば、光沢性はメ
ッキ処理によるものであるので、メッキ自体の装飾効果
と相乗的に、メッキの光沢性を利用したリング照明効果
が付加される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示
し、本発明のメータ装置がコンビネーションメータに適
用された例を示す正面図である。
【0024】図1に示すように、本発明のメータ装置
は、例えば、車載されるコンビネーションメータ1に適
用されるものとする。このメータ1は、燃料計部2、タ
コメータ部3、ウォーニング表示部4、方向指示部5、
スピードメータ部6、オドメータ部7、及び水温計部8
等を含んで構成される。これら各部2〜8は、後述の数
字、文字、キャラクタ等の表示意匠や意匠パターンを表
示する文字板を有する。このメータ1の前面側を形成す
る見返し板9は、上記各部2〜8に対応する表示窓を有
しており、側面及び背面側を構成するメータケース10
と一体化されて、メータ1の外径を構成する。更に、各
部2〜8の前方は、黒色系透明の表ガラス11で覆われ
ている。この表ガラス11の色調と各文字板や見返り部
の色調とが相まって、消灯時には、このメータ1はブラ
ックフェイス化される。
【0025】各文字板の背面側には、燃料計部2、タコ
メータ部3、スピードメータ部6及び水温計部8の各指
針をここでは図示しない制御機構に指令されて所定角度
回動させるモータが配備されている。また、制御機構に
指令されてオドメータ部7に所定の累積走行距離を表示
するここでは図示しないLCD(Liquid Crystal Displ
ay)等の表示装置も配備されている。更に、裏側から上
記各文字板及び指針に光を供給して照明するここでは図
示しない光源が配備されている。
【0026】上記燃料計部2はその指針21が、文字板
22上に形成された表示意匠である燃料残量を指示する
ものである。タコメータ部3はその指針31が文字板3
2上のエンジン回転数を指示するものである。これに関
する駆動機構を簡単に説明すると、指針31がこの文字
板32上の該当するエンジン回転数に対応する数字又は
目盛りを指示することにより、エンジン回転数が表示さ
れる。この指針31は、ここでは図示しないエンジン回
転数センサによって検出されたエンジン回転数に対応す
る値に基づいて、制御機構及び上記モータを含む指針駆
動機構により、所定角度だけ回動制御される。ウォーニ
ング表示部4はオイル不足、ブレーキ警告、充電警告等
の各警報をそれらに応じたキャラクタを照明することに
より警報表示するものである。方向指示部5は車両走行
方向の変更を指示するものである。スピードメータ部6
はその指針61が文字板62上の走行スピードを指示す
るものである。オドメータ部7は累積走行距離を表示す
るものである。水温計部8はその指針81が文字板82
上の水温を指示するものである。これら各部2〜8の駆
動機構は公知のものであり、本発明の要旨を理解するに
は、必要ないのでここでは説明を省略する。また、各文
字板22、32、42、52、62、72、及び82は
一枚の板状に形成してもよいし、近接する部位毎に一枚
の板状に形成するようにしてもよいが、ここでは各文字
板を独立するものとして記載する。
【0027】各文字板22、32、62、及び82は、
所定のトリガー信号に応答して各文字板に対応する文字
板用光源から供給される光により背面から照明される。
また、各文字板22、32、62、及び82に対応する
各指針21、31、61、及び81も他のトリガー信号
に応答して、指針用光源から供給される光により光輝す
る。すなわち、このメータ1は、指針、文字板の順に時
差点灯させることができる。もちろん、指針及び文字板
を同時に光輝、照明させることも可能である。これによ
り、点灯に応答して、ブラックフェイス化されていたメ
ータ前面から鮮やかに各表示意匠が浮かびあがるように
して視認される。
【0028】また、円形状のアナログタイプの上記燃料
計部2、タコメータ部3、スピードメータ部6及び水温
計部8は、それぞれ各表示意匠を周回するようにリング
部材23、33、63、及び83を有している。各リン
グ部材23、33、63、及び83は光沢性を有し、指
針照明時には上記文字板の背面側に配置された指針用光
源からの光の漏れを利用してリング状に照明される。こ
れに関する構成及び作用効果は、代表してタコメータ部
3を例にしながら、以下に図2及び図3を用いて説明す
る。
【0029】図2及び図3は共に本発明の一実施形態を
示し、図2は図1のタコメータ部の正面図であり、図3
はタコメータ部の要部断面図である。図2の正面図に示
すように、文字板32は、例えば、ポリカーボネイトシ
ートからなる透明生地の薄い円板状のシート板である。
この文字板32には、エンジン回転数を示す数字
「0」、「1」、「2」、…、やキャラクタ「×100
0rpm」等の表示意匠が形成されている。この表示意
匠部は、上記数字やキャラクタを中抜きにして、文字板
32に、例えば、黒系統色のインクを塗布することによ
って形成される。上記エンジン回転数を示す数字
「0」、「1」、「2」、…、は、この文字板32上を
指針軸31aを中心として回動する指針31の先端部に
より指示される。また、エンジン回転数を示す数字
「0」、「1」、「2」、…、を周回するように、文字
板32の前面側にはリング部材33が設置されている。
【0030】このリング部材33の表面、特に、内壁3
3aは光沢性を有する。この光沢性は、例えば、反射率
の高いメッキ処理によるものが好ましいが他の処理方法
を用いてもよい。要は、内壁33aにある程度の反射率
を持たせればよい。但し、メッキ処理によると、メッキ
自体の装飾効果と相乗的に、メッキの光沢性を利用した
リング照明効果が付加されることになり、非常に高品位
感及び商品性を高めることができる。その色調は、表ガ
ラス11の色調とコントラストのある薄白色系統が好ま
しいが、指針照明時に表ガラス11を通して視認可能で
ある色調であれば、意匠的な観点から他の色調にしても
よい。
【0031】また、上記文字板32とリング部材33と
の間には、リング部材33の内径よりやや小さな内径を
有する縁取り部材9aが、上方から見てリング部材33
の内側を縁取るように介設されている。この縁取り部材
9aは、例えば、黒色系統であり、通常、この種のメー
タに具備される見返し板9の一部を利用して形成しても
よいし、専用の縁取り用リングを用いてもよい。この縁
取り部材9aにより、リング状の輪郭がくっきりと縁取
られて光輝するようになり、更に高品位感を提供するこ
とができる。
【0032】図3の要部断面図に示すように、指針31
は、導光性を有する細長い先細り形状の透過性の樹脂で
形成された指針本体31aの基端部近傍に接着された指
針軸部31bを中心にして、文字板32の前面を回動す
るように配置されている。この指針本体31aの下面に
は、指針31を所定色に光輝させるため、赤や白等の所
定色のホットスタンプ層31a1が形成されている。ま
た、指針軸部31bの上面側には黒色の指針キャップ3
1cが被せられている。この指針キャップ31cは、上
記ホットスタンプ層31a1に対応するスリット部を除
いて、指針本体31aに覆設される。更に、指針本体3
1aと指針キャップ31cとの間にはバランサ31dが
挟持されている。
【0033】文字板32には、上記指針軸部31bが挿
通されると共に指針用の複数個の光源36からの光が指
針本体31aの基端部に入射するように、その中央部に
指針軸部31bの外径よりもやや大きい内径を有する円
形の開口部32aが形成されている。また、後述するリ
ング部材33の係止片33bに対応して小孔部32bも
形成されている。なお、32cは、中抜き塗装された表
示意匠を示す。また、文字板32の背面には、現実的に
は、文字板用光源(不図示)からの光を導光させるため
の導光板が重着されるが、ここでは省略されている。
【0034】リング部材33は、文字板32に形成され
た表示意匠32cを周回するように、文字板32の前面
側に設置されている。このリング部材33は、外側に向
かうにしたがって曲線的に徐々に開口する断面凸状の内
壁33aを有している。そして、リング部材33の表面
のうちで、少なくともこの内壁33aはメッキ処理等が
施されて光沢性を有している。もちろん、処理の容易性
からリング部材33の表面全体が光沢性を有するように
してもよい。その色調は、上述したように薄白色系統が
好ましいが、意匠的な観点から他の色調にしてもよい。
更に、このリング部材33は、先端に爪部が形成されて
下方に延びる係止片33bを有している。この係止片3
3bは、見返し板9にリング部材33を固定される際に
利用される。
【0035】ベースプレート34は、文字板32やモー
タ35をメータ内の所定位置に固定する。このベースプ
レート34は、メータケース10の一部として形成され
るようにしてもよい。
【0036】モータ35は、ベースプレート34に固定
されて指針31を回動させる。このモータ35の回転軸
35aは、上記指針軸部31bに挿着されている。ま
た、モータ35は、ここでは図示しないエンジン回転数
センサによって検出されたエンジン回転数に基づき指針
31を所定角度だけ回動させて、文字板32に形成され
た所定の表示意匠32c、すなわち、エンジン回転数を
示す数字を指示させて、エンジン回転数を知らせる。
【0037】光源36は、文字板32の背面から所定距
離だけ離間するように、ベースプレート34に固定され
ている。この光源36としては、例えば、LED(Ligh
t Emitting Diode)が利用される。この光源36の色調
は、例えば、赤色、又は黄色系統である。この光源36
から光は上方に向かい、文字板32の開口部32aを通
過して、指針31を光輝させるために指針軸部31bの
周辺部、すなわち、指針基端部に供給される。この光
は、上記リング部材33を光輝させるのにも利用される
が、この作用効果については後述する。
【0038】また、見返し板9は黒色樹脂製であり、こ
のメータ装置1の前面側を形成する。見返し板9は、指
針31の回動範囲よりやや大きな表示窓を有して、文字
板32の表示領域以外を覆う。この見返し板9の表示窓
の周辺部には、上記リング部材33の係止片33bに対
応した係止穴9bが形成されている。この係止穴9bと
上記係止片33bとは対になっており、例えば、90度
毎に均等に4対設けられている。このようなリング部材
33の係止片33b及び見返し板9の係止穴9bによ
り、容易にリング部材33を組み付けることができる。
【0039】更に、この見返し板9の表示窓の周辺部
は、上記縁取り部材9aとして利用することも可能であ
る。すなわち、この部分はリング部材33の内径よりや
や小さな内径に成るように形成されており、上方から見
てリング部材33の内側を縁取るように視認される。こ
のように見返し板9の一部を縁取り部材9aとして利用
することにより、部材追加をすることなく上述のような
鮮やかなリング照明を提供することができる。もちろ
ん、縁取り部材9aとして専用の縁取り用リングを用い
てもよい。
【0040】この見返し板9、文字板32、及びリング
部材33の前方を覆って暗色系の半透過性の表ガラス1
1が取り付けられている。この表ガラス11は、例え
ば、見返し板9の一部を利用して固定され、メータの一
部を構成する。この表ガラス11は、暗色系のであるの
で、光輝した文字板32上の表示意匠、指針31及びリ
ング部材33が浮かび上がるように見え、それらの視認
性が向上する。また、消灯時にはブラックフェイス化さ
れるので、更に高品位感を提供することができる。な
お、ここでは本発明の要旨を理解するのに必要でないベ
ースプレート34上に配置される他の回路類や構造は省
略している。
【0041】このような構成において、所定のトリガー
によって光源36が点灯すると、この光源36からの上
方に向かう光は、文字板32の開口部32aを通過し
て、指針基端部から指針31(厳密には指針本体31
a)の内部に入射する。この入射光は、指針31の内部
に形成された反射面等を経由して指針31の先端方向に
導光され、これに伴い上記ホットスタンプ層31a1が
光輝される。これにより、指針指針31はホットスタン
プ層31a1の色調及び光源36に依存した色調で視認
されることになる。
【0042】一方、光源36から上方に向かう光は、図
中、R1、R2、R3で示すように、上記開口部32a
から漏れてリング部材33の方向に進行する。そして、
例えば、光R1、R2は、上記リング部材33の曲線的
な断面凸状の内壁33aに反射して、上方に向かいアイ
ポイントEP1、EP2に到達する。このアイポイント
EP1、EP2は、例えば、ドライバのアイポイントを
想定している。すなわち、異なるドライバ、或いは、ド
ライバの姿勢等により、アイポイントが変動しうること
を示している。なお、光R3もここでは図示しないが、
同様に、リング部材33の内壁33aに反射して、ドラ
イバのアイポイントに到達する。このように、内壁33
aは外側に向かうにしたがって曲線的に徐々に開口する
断面凸状をしているので、反射光R1、R2はある程度
の角度範囲を持って文字板32の前方に向かうことにな
り、多少のアイポイントの変動も吸収する。すなわち、
メータ視認者の姿勢や体型に依存することなく高品位感
を与えることが可能になる。
【0043】以上、本実施形態によれば、文字板32の
開口部32aからの漏れ光を利用してリング部材33に
リング状の反射照明を発生させることにより、メータ視
認者に高品位感を与える。すなわち、この種のメータに
発生する漏れ光を積極的に利用することにより、リング
部材を照明するための専用光源を用いることなく、簡単
な構成でリング状の反射照明を提供して、高品位感を演
出することができる。
【0044】また、指針31と文字板32とを時差点灯
させることにより、指針31とリング部材33のみが、
黒色系統の背景に鮮やかに浮かび上がって視認されるよ
うにすることも可能で、更に高品位感を提供することが
できる。
【0045】なお、本メータ装置は、図2で示したタコ
メータ部以外にも適用可能であることはいうまでもな
い。また、本メータ装置は、ブラックフェースタイプや
時差点灯タイプのメータ装置のみならず、一般的なメー
タ装置も適用可能である。更に、リング部材33の形状
は、完全な円状リングのみならず、例えば、楕円状リン
グ或いは一部切り欠かれたリング状であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、文字板32の開口部32aからの漏れ光を
利用してリング部材33にリング状の反射照明を発生さ
せることにより、メータ視認者に高品位感を与える。こ
のように、この種のメータに発生する漏れ光を積極的に
利用することにより、リング部材専用光源を用いること
なく、簡単な構成でリング状の反射照明を提供する。更
に、内壁33aは外側に向かうにしたがって曲線的に徐
々に開口する断面凸状をしているので、反射光はある程
度の角度範囲を持って文字板32の前方に向かうことに
なり、多少のアイポイントの変動も吸収する。すなわ
ち、メータ視認者の姿勢や体型に依存することなく高品
位感を与えることが可能になる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、文字板32
とリング部材33との間には、リング部材33の内径よ
りやや小さな内径を有する黒色系統の縁取り部材9a
が、リング部材33の内側を縁取るように介設されてい
るので、リング状の輪郭がくっきりと縁取られて光輝す
るようになり、更に高品位感を提供することができる。
【0048】請求項3記載の発明によれば、文字板32
の前方は黒色系透明の表ガラス11で覆われているの
で、光源36の消灯時にはブラックフェイス化され、光
源36の点灯時には指針31とリング部材33とが鮮や
かに浮かび上がって視認され、更に高品位感を提供する
ことができる。
【0049】請求項4記載の発明によれば、指針31が
光輝している際には、文字板用光源は消灯状態にするこ
とにより、光源36の点灯時には、指針31とリング部
材33のみが、黒色系統の背景に鮮やかに浮かび上がっ
て視認され、更に高品位感を提供することができる。
【0050】請求項5記載の発明によれば、見返し板9
の表示窓の周縁近傍が上記縁取り部材9aとして利用さ
れるので、縁取りのための専用部材を追加することな
く、上述のような鮮やかなリング照明を提供できる。
【0051】請求項6記載の発明によれば、光沢性はメ
ッキ処理によるものであるので、メッキ自体の装飾効果
と相乗的に、メッキの光沢性を利用したリング照明効果
が付加されることになり、更に高品位感及び商品性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、本発明のメータ装
置がコンビネーションメータに適用された例を示す正面
図である。
【図2】図1のタコメータ部の正面図である。
【図3】図1のタコメータ部の要部断面図である。
【図4】この種の従来のメータ装置の概要を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
1 コンビネーションメータ 2 燃料計部 3 タコメータ部 4 ウォーニング表示部 5 方向指示部 6 スピードメータ部 7 オドメータ部 8 水温計部 9 見返し板 9a 縁取り部材 9b 係止穴 10 メータケース 11 表ガラス 31 指針 31a 指針本体 31b 指針軸部 32 文字板 32a 開口部 32c 表示意匠 33 リング部材 33a 内壁 34 ベースプレート 35 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 義郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高塚 元浩 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器株 式会社内 (72)発明者 渡辺 努 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 Fターム(参考) 2F074 AA02 BB06 DD03 EE02 FF01 GG02 GG06 GG08 3D044 BA03 BA22 BC02 5C096 AA28 BA03 BB48 CD04 FA07 FA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示意匠が形成された文字板と、 前記文字板の背面側に配置された光源と、 導光性を有し指針軸部を中心にして前記文字板の前面側
    を回動するように配置された指針と、 前記指針軸部が挿通されると共に前記光源からの光が前
    記指針の基端部に入射するように、前記文字板の中央部
    に前記指針軸部の外径よりもやや大きい内径を有して形
    成された開口部と、 を具備するメータ装置において、 前記表示意匠を周回するように前記文字板の前面側に設
    置された枠体であって、外側に向かうにしたがって曲線
    的に徐々に開口する断面凸状で光沢性のある内壁を有す
    るリング部材、 を具備することを特徴とするメータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメータ装置において、 前記文字板と前記リング部材との間には、前記リング部
    材の内径よりやや小さな内径を有する黒色系統の縁取り
    部材が、前記リング部材の内側を縁取るように介設され
    ていることを特徴とするメータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のメータ装置において、 前記文字板の前方は、黒色系透明の表ガラスで覆われて
    いることを特徴とするメータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のメータ装置において、 前記文字板の背面側に光を供給して、前記表示意匠を照
    明するための前記光源とは異なる文字板専用光源を更に
    具備し、 前記指針が光輝している際には、前記文字板用光源は消
    灯状態であることを特徴とするメータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のメータ装置において、 前記指針の回動範囲よりやや大きな表示窓を有し、この
    表示窓の周縁近傍が前記縁取り部材として利用される見
    返し板を更に具備することを特徴とするメータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載のメー
    タ装置において、 前記光沢性は、メッキ処理によるものであることを特徴
    とするメータ装置。
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