JP2003222077A - 往復動圧縮機 - Google Patents

往復動圧縮機

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JP2003222077A
JP2003222077A JP2002020549A JP2002020549A JP2003222077A JP 2003222077 A JP2003222077 A JP 2003222077A JP 2002020549 A JP2002020549 A JP 2002020549A JP 2002020549 A JP2002020549 A JP 2002020549A JP 2003222077 A JP2003222077 A JP 2003222077A
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JP
Japan
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piston
cylinder
lip seal
support ring
lip
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Pending
Application number
JP2002020549A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Oshiage
博 押上
Toshio Inoue
利雄 井上
Kotaro Furuya
光太朗 古谷
Yoshiyuki Kanemoto
喜之 兼本
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮室が高圧な場合でも、シリンダとピスト
ンとの間を安定してシールすることができ、シール性能
を高められるようにする。 【解決手段】 高圧側圧縮部51においてピストン61
を構成する円盤部62の環状縁部62Bとリテーナ64
の環状縁部64Bとの間には、リップシール65の環状
挟持部65Aを挟持して取付ける。また、リップシール
65のリップ部65Bはシリンダ52の内周面に摺接さ
せる。そして、円盤部62の環状縁部62Bとリテーナ
64の環状縁部64Bとの間にはサポートリング66を
リップシール65と一緒に取付ける。これにより圧縮室
J内の高圧な圧力がリップシール65に付加されたとき
には、この圧力をサポートリング66により支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気等の流
体を圧縮するのに好適に用いられるピストン式の往復動
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンダ内を揺動しつつ往復動
するピストンを備えた往復動圧縮機として、例えば空気
等を圧縮する無給油式の往復動圧縮機が知られている。
そこで、この種の従来技術による無給油式の往復動圧縮
機を図6および図7を参照して説明する。
【0003】図において、1は円筒状のシリンダで、該
シリンダ1の上端側にはシリンダヘッド2が設けられ、
該シリンダヘッド2内には隔壁3によって吸入室Aと吐
出室Bとが画成されている。
【0004】4はシリンダ1とシリンダヘッド2との間
に設けられた弁板で、該弁板4とシリンダ1との間、お
よび弁板4とシリンダヘッド2との間はガスケット(図
示せず)等によって気密にシールされている。また、弁
板4と後述のピストン10との間にはリップシール14
を介して圧縮室Cが画成されている。
【0005】5は弁板4に設けられた吸入ポートで、該
吸入ポート5は吸入室Aと圧縮室Cとを連通させてい
る。6は弁板4に設けられた吐出ポートで、該吐出ポー
ト6は、吐出室Bと圧縮室Cとを連通させるものであ
る。
【0006】7は吸入室Aと圧縮室Cとの間に位置して
弁板4に設けられた吸入弁で、該吸入弁7は、後述のピ
ストン10が上死点から下死点に移動するときに開弁
し、下死点から上死点に移動するときに閉弁する。
【0007】8は吐出室Bと圧縮室Cとの間に位置して
弁板4に設けられた吐出弁で、該吐出弁8は、ピストン
10が下死点から上死点に移動するときに開弁し、上死
点から下死点に移動するときに閉弁する。
【0008】9は軸方向の一端側がクランク軸を介して
回転源の出力軸(いずれも図示せず)等に連結されたコ
ネクティングロッドで、該コネクティングロッド9は、
クランク軸によってシリンダ1内を往復動しつつ揺動す
るものである。また、コネクティングロッド9の他端側
には後述のピストン10が設けられている。
【0009】10はコネクティングロッド9の軸方向の
他端側に設けられたピストンで、該ピストン10は、ク
ランク軸によりシリンダ1内をコネクティングロッド9
と一緒に揺動しつつ往復動するものである。そして、ピ
ストン10は、コネクティングロッド9の軸方向の他端
側に一体に設けられた円盤部11と、該円盤部11にボ
ルト12,12(2個のみ図示)等によって締結された
リテーナ13とによって構成されている。
【0010】また、ピストン10の円盤部11は、その
中央が凹窪部11Aとなり、該凹窪部11Aの周囲は環
状縁部11Bとなっている。また、ピストン10のリテ
ーナ13は、その中央が円盤部11の凹窪部11Aに嵌
合する嵌合凸部13Aとなり、該嵌合凸部13Aの周囲
は環状縁部13Bとなっている。
【0011】ここで、シリンダ1と円盤部11の環状縁
部11B外周との間には、図7に示すように隙間Sが設
けられ、これによりピストン10がシリンダ1内を揺動
しつつ往復動したときでも円盤部11の環状縁部11B
がシリンダ1と干渉するのを防止している。
【0012】14はピストン10の外周側に固定して設
けられたリップシールで、該リップシール14は、自己
潤滑性を有する樹脂材料を用いてほぼ等しい肉厚をもっ
た有底のカップ状に形成されている。また、リップシー
ル14は、内周側に位置しボルト12によって円盤部1
1の環状縁部11Bとリテーナ13の環状縁部13Bと
の間に挟持された平板状の環状挟持部14Aと、該環状
挟持部14Aから径方向外側に突出したリップ部14B
とによって構成されている。
【0013】そして、リップシール14は、リップ部1
4Bがシリンダ1の内周面に締代をもって摺接すること
により、シリンダ1とピストン10との間を気密にシー
ルするものである。
【0014】上述の如く構成された従来技術の往復動圧
縮機は、ピストン10がシリンダ1内を揺動しつつ往復
動することにより、吸入室Aから圧縮室C内に空気を吸
入する吸入行程と、圧縮室C内の空気を圧縮し吐出室B
に圧縮空気を吐出する圧縮行程とを繰返す圧縮運転を行
なう。そして、この圧縮運転が行なわれている間、リッ
プシール14のリップ部14Bはシリンダ1の内周面に
常時摺接し、ピストン10とシリンダ1との間を気密に
シールする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、ピストン10の揺動運動に対するリップシ
ール14の追従性、シリンダ1に対するリップ部14B
の密封性を高めるため、通常、リップシール14はその
全体が厚さ寸法t(tは例えば約0.5〜1.0mm程
度)からなる均一な厚さをもって薄肉に形成している。
【0016】このようにリップシール14を薄肉に形成
しているため、リップシール14は、圧縮室Cが比較的
低圧(例えば5〜7kgf/cm2程度)な場合にしか用
いることができなかった。
【0017】即ち、シリンダ1とピストン10との間に
は隙間S内が確保され、この隙間Sはピストン10の揺
動運動によりさらに大きくなる。このため、リップシー
ル14を薄肉に形成すると、圧縮室C内が高圧(例えば
10kgf/cm2以上程度)な場合、図7に示すよう
に圧縮行程時に圧縮室C内の高い圧力Pによって、リッ
プ部14B自体がシリンダ1とピストン10との間の隙
間S内に反り返ることがある。
【0018】このため、リップシール14のリップ部1
4Bを所定の面圧をもってシリンダ1の内周面に接触さ
せることができず、シリンダ1とピストン10との間を
十分にシールすることができないという問題がある。
【0019】一方、前述したリップシール14の反り返
りの問題を解消するために、リップシール14全体を厚
肉に形成した場合には、リップシール14の塑性加工時
にリップシール14の環状挟持部14Aとリップ部14
Bとの間の折曲部14Cにクラックが生じ易くなり、剛
性が低下してしまうという問題がある。また、リップシ
ール14の塑性加工時にリップシール14のリップ部1
4B先端側14B1にしわが生じることがあり、シール
性能が低下するという問題がある。
【0020】さらに、リップシール14全体を厚肉に形
成すると、ピストン10の揺動運動に対するリップシー
ル14の追従性が低下するという問題がある。
【0021】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、圧縮室が高圧な場合で
も、シリンダとピストンとの間を安定してシールするこ
とができ、シール性能を高められるようにした往復動圧
縮機を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明による往復動圧縮機は、シリンダと、コネ
クティングロッドの先端側に設けられた円盤部と該円盤
部に取付けられたリテーナとにより形成され、前記シリ
ンダ内を往復動するピストンと、内周側が該ピストンの
円盤部とリテーナとの間に挟持して取付けられた挟持部
となり、外周側が該挟持部から外向きに突出し前記シリ
ンダの内周面に摺接するリップ部となったリップシール
とによって構成している。
【0023】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記ピストンの円盤部とリップシールの挟持部
との間にはリップシールに付加される圧力を支持してリ
ップシールの変形を防止するサポートリングを設ける構
成としたことにある。
【0024】このように構成したことにより、シリンダ
とピストンとの間の圧縮室内が高圧な条件下で運転を行
なったときでも、リップシールのリップ部に付加される
圧力をサポートリングにより支持することができ、リッ
プ部の変形を防止して、該リップ部をシリンダの内周面
に安定して摺接させることができる。
【0025】また、請求項2の発明は、サポートリング
はピストンの円盤部よりも大きな外径寸法をもって形成
している。このように構成したことにより、サポートリ
ングとシリンダとの間の隙間をシリンダとピストンとの
間の隙間よりも小さく形成でき、サポートリングにより
シリンダとピストンとの間の隙間内にリップシールのリ
ップ部が反り返る(入り込む)事態を防止することがで
きる。
【0026】さらに、請求項3の発明は、サポートリン
グは自己潤滑性を有する材料を用いて形成している。こ
のように構成したことにより、例えサポートリングがピ
ストンの内周面に摺接したとしても、自己潤滑性を有す
るサポートリングとピストンとの間の摺動抵抗を小さく
抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
往復動圧縮機として無給油式の往復動圧縮機を例に挙
げ、図1ないし図5の添付図面に従って詳細に説明す
る。なお、本実施の形態では、前述した従来技術と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0028】21は軸方向の両端が開口した筒状のフロ
ントケーシング、22は該フロントケーシングの後側に
配設された有底筒状のリヤケーシングで、該リヤケーシ
ング22とフロントケーシング21との間にはステータ
23Aとロータ23Bからなる電動モータ23が固定し
て取付けられている。また、電動モータ23は出力軸2
4を有し、該出力軸24は、フロントケーシング21と
リヤケーシング22に対し軸受25,26を介して回転
可能に支持されている。
【0029】31はフロントケーシング21に設けられ
た低圧側圧縮部で、該低圧側圧縮部31は、外部から吸
入した空気を圧縮するものである。そして、低圧側圧縮
部31は、後述のシリンダ32、ピストン41およびリ
ップシール45から大略構成されている。
【0030】32はフロントケーシング21に一体に設
けられた低圧側のシリンダで、該シリンダ32にはシリ
ンダヘッド33が設けられている。そして、シリンダヘ
ッド33内には隔壁33Aによって吸入室Dと吐出室E
とが画成されている。
【0031】また、シリンダ32とシリンダヘッド33
との間には弁板34が設けられ、該弁板34と後述のピ
ストン41との間にはリップシール45を介して低圧側
の圧縮室Fが画成されている。そして、この圧縮室F
は、配管(図示せず)等を介して後述する高圧側圧縮部
51と連通している。
【0032】また、弁板34には吸入室Dと圧縮室Fと
を連通する吸入ポート35が設けられると共に、吐出室
Eと圧縮室Fとを連通する吐出ポート36が設けられて
いる。さらに、弁板34には吸入ポート35、吐出ポー
ト36と対応した位置にそれぞれ吸入弁37、吐出弁3
8が設けられている。
【0033】39は後述するカウンタウエイト67の後
側に位置して出力軸24に固定して設けられたクランク
軸、40は基端側が該クランク軸39に回転可能に連結
されたコネクティングロッドで、該コネクティングロッ
ド40は、先端側がシリンダ32内に延びている。
【0034】41はコネクティングロッド40の先端側
に設けられた低圧側のピストンで、該ピストン41は、
従来技術で述べたピストン10と同様に、凹窪部42A
と環状縁部42Bと有した円盤部42と、ボルト43に
よって該円盤部42に取付けられ嵌合凸部44Aと環状
縁部44Bを有したリテーナ44とによって構成されて
いる。
【0035】45はピストン41の外周側に固定して設
けられた低圧側のリップシールで、該リップシール45
は、従来技術で述べたリップシール14とほぼ同様に、
環状挟持部45Aとリップ部45Bとにより構成され、
シリンダ32とピストン41との間を気密にシールして
いる。
【0036】51は低圧側圧縮部31と対向してフロン
トケーシング21に設けられた高圧側圧縮部で、該高圧
側圧縮部51は、低圧側圧縮部31から導かれた低圧な
圧縮空気を再び圧縮し、高圧な圧縮空気を得るものであ
る。そして、この高圧側圧縮部51は、後述のシリンダ
52、ピストン61、リップシール65およびサポート
リング66によって大略構成されている。
【0037】52はフロントケーシング21に一体に設
けられた高圧側のシリンダで、該シリンダ52にはシリ
ンダヘッド53が設けられている。そして、シリンダヘ
ッド53内には隔壁53Aによって吸入室Gと吐出室H
とが画成されている。
【0038】また、シリンダ52とシリンダヘッド53
との間には弁板54が設けられ、該弁板54と後述のピ
ストン61との間にはリップシール65を介して高圧側
の圧縮室Jが画成されている。そして、この圧縮室J
は、圧縮室Fからの圧縮空気を高圧に再度圧縮するもの
である。
【0039】また、弁板54には吸入室Gと圧縮室Jと
を連通する吸入ポート55が設けられると共に、吐出室
Eと圧縮室Fとを連通する吐出ポート56が設けられて
いる。さらに、弁板54には吸入ポート55、吐出ポー
ト56と対応した位置にそれぞれ吸入弁57、吐出弁5
8が設けられている。
【0040】59はクランク軸39の後側に位置して出
力軸24に固定して設けられたクランク軸、60は基端
側が該クランク軸59に回転可能に連結されたコネクテ
ィングロッドで、該コネクティングロッド60は、先端
側がシリンダ52内に延びている。
【0041】61はコネクティングロッド60の先端側
に設けられた高圧側のピストンで、該ピストン61につ
いても、従来技術で述べたピストン10と同様に、凹窪
部62Aと環状縁部62Bと有した円盤部62と、ボル
ト63によって該円盤部62に取付けられ嵌合凸部64
Aと環状縁部64Bを有したリテーナ64とによって構
成されている。
【0042】65はピストン61の外周側に固定して設
けられた高圧側のリップシールで、該リップシール65
は、従来技術で述べたリップシール14とほぼ同様に、
0.5〜1.0mm程度の厚さをもった自己潤滑性、耐
摩耗性を有する樹脂材料を用いてカップ状に形成されて
いる。そして、リップシール65は、円盤部62の環状
縁部62Bとリテーナ64の環状縁部64Bとの間に挟
持された環状挟持部65Aと、該環状挟持部65Aから
径方向外向きに突出してシリンダ52の内周面に摺接し
たリップ部65Bとによって構成されている。
【0043】66はリップシール65と一緒にピストン
61の外周側に固定して設けられたサポートリングで、
該サポートリング66は、耐摩耗性、自己潤滑性を有す
る樹脂材料を用いて環状体として形成されている。そし
て、サポートリング66は、円盤部62の環状縁部62
Bとリテーナ64の環状縁部64Bとの間にリップシー
ル65と一緒に挟持されている。
【0044】ここで、サポートリング66の厚さは一般
的な無給油式圧縮機で用いるピストンリング程度の寸法
をもって形成されている。また、サポートリング66の
外径寸法は熱膨張を考慮してシリンダ52の内径寸法よ
りも若干小さく形成されている。さらに、サポートリン
グ66の外径寸法は、図4に示すように円盤部62の外
径よりも寸法tだけ大きく形成されている。そして、サ
ポートリング66は、圧縮室J内の高圧の荷重がリップ
シール65に付加されたときにこの荷重を支持し、リッ
プシール65のリップ部65Bの変形を防止するもので
ある。
【0045】なお、67は出力軸24に一体に設けられ
たカウンタウエイト、68はフロントケーシング21の
前端側の開口を閉塞するカバーである。また、69は出
力軸24の前端側に一体に設けられた冷却ファン、70
は圧縮機が冷却ファン69によって吸込む空気を濾過す
るフィルタである。
【0046】本実施の形態による往復動圧縮機は上述の
如き構成を有するもので、次にその作動について述べ
る。
【0047】まず、電動モータ23によって出力軸24
が回転駆動され、低圧側圧縮部31と高圧側圧縮部51
とが駆動する。これにより低圧側圧縮部31では、クラ
ンク軸39が回転すると、ピストン41がシリンダ32
内を揺動しつつ往復動する。この結果、シリンダ32側
では吸入室Dから圧縮室F内に空気を吸入する吸入行程
と、圧縮室F内の空気を圧縮し吐出室Eに低圧な圧縮空
気を吐出する圧縮行程とを繰返す圧縮運転を行なう。
【0048】一方、高圧側圧縮部51では、低圧側圧縮
部31の吐出室Eからの低圧な圧縮空気を吸入室Gから
圧縮室J内に吸入する吸入行程と、圧縮室J内の空気を
圧縮し吐出室Hに高圧な圧縮空気を吐出する圧縮行程と
を繰り返す。
【0049】このように当該往復動圧縮機は、低圧側圧
縮部31の圧縮室F内で一度圧縮した低圧な空気を高圧
側圧縮部51の圧縮室J内で圧縮し、高圧な圧縮空気と
して外部に吐出するものである。
【0050】ところで、高圧側圧縮部51を構成するシ
リンダ52の圧縮室J内は、前述したように高圧(例え
ば10kgf/cm2以上)な圧縮空気になっているか
ら、シリンダ52とピストン61との間をシールするリ
ップシール65にはこの高い圧力が直接付加される。こ
れにより従来技術でも述べたようにリップシール65が
前記圧力によってシリンダ52とピストン61の円盤部
62との間の隙間内に反り返ることがある。
【0051】然るに、本実施の形態では、ピストン61
を構成する円盤部62の環状縁部62Bとリテーナ64
の環状縁部64Bとの間に、自己潤滑性を有する樹脂材
料からなるサポートリング66をリップシール65と一
緒に挟持して取付ける構成としている。
【0052】この結果、シリンダ52内でリップシール
65に高い圧力が付加されたとしてもこの圧力をサポー
トリング66によって支持でき、リップシール65が反
り返るように変形するのを抑えることができる。
【0053】また、サポートリング66の外径寸法を円
盤部62の外径寸法よりも寸法tだけ大きく形成したの
で、シリンダ52とサポートリング66との間の隙間を
ピストン61と円盤部62との間の隙間よりも小さく保
つことができる。この結果、サポートリング66により
コネクティングロッド60の揺動運動(首振り)を小さ
く抑えられ、リップシール65がシリンダ52から受け
る圧力をサポートリング66によって支持することがで
き、リップシール65の径方向への変形を防止すること
ができる。
【0054】さらに、円盤部62よりも先に自己潤滑性
を有するサポートリング66とシリンダ52の内壁が摺
接するため、シリンダ52の内壁に傷が付かない。
【0055】また、シリンダ52とサポートリング66
との間の隙間を小さく抑えられることにより、リップシ
ール65のリップ部65Bがシリンダ52とサポートリ
ング66との間の隙間内に反り返るように変形するのを
より効果的に防止することができる。
【0056】かくして、本実施の形態では、リップシー
ル65のリップ部65Bをシリンダ52の内周面に安定
して摺接させることができ、両者間を良好にシールし続
けることができ、リップシール65のシール性能を高め
ることができる。そして、当該圧縮機を二段圧縮方式の
空気圧縮機として用いることができ、圧縮機の性能、信
頼性等を高めることができる。
【0057】また、サポートリング66によりピストン
61の全体構造を簡略化でき、サポートリング66を含
めたピストン61全体を安価に製作できる。さらに、サ
ポートリング66を自己潤滑性を有する樹脂材料を用い
て形成したので、サポートリング66がシリンダ52と
摺動するときの摺動音を低減でき、低騒音化を図ること
ができる。
【0058】なお、本実施の形態では、当該往復動圧縮
機を2個の圧縮部31,51を用いた二段の圧縮機に適
用するものとして述べたが、一段の圧縮機に適用しても
よいし、三段以上の圧縮機にも適用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ピストンの円盤部とリップシールの挟持部との間
にはリップシールに付加される圧力を支持してリップシ
ールの変形を防止するサポートリングを設ける構成とし
たので、シリンダとピストンとの間の圧縮室内が高圧な
条件下で運転を行なったときでも、リップシールのリッ
プ部に付加される圧力をサポートリングにより支持する
ことができ、リップ部の変形を防止して、該リップ部を
シリンダの内周面に安定して摺接させることができ、リ
ップシールのシール性能を高め、当該圧縮機の性能、信
頼性を向上することができる。
【0060】また、請求項2の発明は、サポートリング
をピストンの円盤部よりも大きな外径寸法をもって形成
したので、シリンダとサポートリングとの間の隙間を、
ピストンの円盤部とシリンダとの間の隙間よりも小さく
保つことができ、サポートリングによりシリンダとピス
トンとの間の隙間内にリップシールのリップ部が反り返
る事態をより効果的に防止することができる。
【0061】さらに、請求項3の発明は、サポートリン
グを自己潤滑性を有する材料を用いて形成したので、例
えサポートリングがピストンの内周面に摺接したとして
も、自己潤滑性を有するサポートリングとピストンとの
間の摺動抵抗を小さく抑え、サポートリングをピストン
の内周面に沿って円滑に摺動させることができ、低騒音
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による往復動圧縮機を示す
縦断面図である。
【図2】図1中の低圧側圧縮部を示す部分断面図であ
る。
【図3】図1中の高圧側圧縮部を示す部分断面図であ
る。
【図4】図3中のシリンダ、リップシール、サポートリ
ング等を示す要部拡大断面図である。
【図5】図3中のリップシール、サポートリングを示す
分解図である。
【図6】従来技術による往復動圧縮機の要部を示す縦断
面図である。
【図7】図6中のリップシールが反り返った状態を拡大
して示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
31 低圧側圧縮部 32,52 シリンダ 40,60 コネクティングロッド 41,61 ピストン 42,62 円盤部 44,64 リテーナ 45,65 リップシール 45A,65A 環状挟持部(挟持部) 45B,65B リップ部 51 高圧側圧縮部 D,G 吸入室 E,H 吐出室 F,J 圧縮室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 光太朗 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 (72)発明者 兼本 喜之 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AB07 AC02 AD03 BC03 3J006 AB08 3J043 AA12 BA08 CA02 CA06 CB30 DA03 FB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、コネクティングロッドの先
    端側に設けられた円盤部と該円盤部に取付けられたリテ
    ーナとにより形成され、前記シリンダ内を往復動するピ
    ストンと、内周側が該ピストンの円盤部とリテーナとの
    間に挟持して取付けられた挟持部となり、外周側が該挟
    持部から外向きに突出し前記シリンダの内周面に摺接す
    るリップ部となったリップシールとからなる往復動圧縮
    機において、 前記ピストンの円盤部とリップシールの挟持部との間に
    はリップシールに付加される圧力を支持してリップシー
    ルの変形を防止するサポートリングを設ける構成とした
    ことを特徴とする往復動圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記サポートリングは前記ピストンの円
    盤部よりも大きな外径寸法をもって形成してなる請求項
    1に記載の往復動圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記サポートリングは自己潤滑性を有す
    る材料を用いて形成してなる請求項1または2に記載の
    往復動圧縮機。
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