JP2003221435A - 共重合ポリエステル樹脂及び製造方法 - Google Patents

共重合ポリエステル樹脂及び製造方法

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JP2003221435A
JP2003221435A JP2002020419A JP2002020419A JP2003221435A JP 2003221435 A JP2003221435 A JP 2003221435A JP 2002020419 A JP2002020419 A JP 2002020419A JP 2002020419 A JP2002020419 A JP 2002020419A JP 2003221435 A JP2003221435 A JP 2003221435A
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copolyester
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Keisuke Suzuki
鈴木  啓介
Shoji Koketsu
将司 纐纈
Hideki Shimizu
清水  秀樹
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性及び色調に優れ、かつ耐候性に優れ
る、共重合ポリエステル樹脂及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ま
たはそのエステル形成性誘導体を主成分とし、グリコー
ル成分としてエチレングリコール20〜80mol%及
び1,4−シクロヘキサンジメタノール80〜20mo
l%を主成分とする共重合ポリエステル樹脂であって、
前記共重合ポリエステル樹脂はさらにナフタレン骨格を
有する化合物を生成ポリエステル樹脂に対してナフタレ
ン換算で0.5〜5mol%含有することを特徴とする
共重合ポリエステル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール及びナフタレン骨格を有する化合物
が共重合されたポリエステル樹脂に関するものであっ
て、透明性及び色調に優れ、かつ耐候性にも優れている
共重合ポリエステル樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
に代表されるポリエステルは、機械的性質、耐熱性、電
気絶縁性、耐薬品性、衛生性などの諸特性に優れ、フィ
ルム、シート、ボトル、繊維、エンジニアリングプラス
チックの素材として広く利用されている。ところが、成
型用ポリエステルの多くは結晶性であるため、射出成形
や押出成形等によって成形体にする際、適切な条件を選
択しないと結晶化して白化が生じるという欠点を有す
る。この現象は成形体の肉厚が厚くなればなるほど顕著
となり、ポリエステルの優れた諸特性を維持し、かつ透
明性が要求される用途には不向きである。
【0003】かかる問題を改良する目的で、PETのジ
カルボン酸成分に、イソフタル酸や2,6−ナフタレン
ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、あるいはアジ
ピン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を共重合
する方法が広く一般的に実施されている。
【0004】また、PETのグリコール成分に、1,3
−プロピレングリコール、1,2‐プロピレングリコー
ル、1,4−テトラメチレングリコールあるいはジエチ
レングリコールなどを共重合する方法も一般的に採用さ
れている。
【0005】しかしながら、結晶化による白化を抑制す
るためには、いずれの方法においてもかなりの量のジカ
ルボン酸、あるいはグリコールを共重合する必要があ
る。その結果、PETが本来有する優れた諸特性が犠牲
になるだけでなくガラス転移温度の低下もきたし、レジ
ンチップ乾燥時のブロッキングや成形体の粘着などのハ
ンドリング性が悪化する。
【0006】さらに、上記の諸問題を解決するために、
PETに1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHD
M)を共重合したポリエステル樹脂が開示されている。
例えば、特許第3209336号にはCHDMを20〜
80mol%共重合したポリエステル樹脂が開示されて
いる。かかるCHDM共重合ポリエステルは、その共重
合量比が20〜80mol%と広範囲であるにもかかわ
らず、Tgの低下が小さく、また機械的特性、透明性、
色調に優れている。このため、CHDM共重合ポリエス
テル樹脂は、その優れた透明性、色調、機械的特性を活
かした用途、例えば建材、透明厚板、化粧板、シート、
フィルムなどの素材として注目されている。
【0007】しかしながら、CHDM共重合ポリエステ
ル樹脂は、透明性、色調、及び機械的特性に優れるとい
う特長を有するものの、耐候性に劣り、太陽光に晒すと
黄変するという重大な欠点が新たに見つかった。
【0008】CHDM共重合ポリエステル樹脂中のCH
DMの組成比を大きくするとともに黄変の程度は強くな
ることから、CHDMの構造に原因があると考えられる
がその理由は明確ではない。耐候性に劣るという問題
は、CHDM共重合ポリエステル樹脂からなる成形品の
美観を損ねるだけでなく、光劣化による機械的特性の低
下をきたし、商品としての価値を著しく低減させてしま
う。
【0009】一般に耐候性を改善するためには、耐候剤
をポリエステル樹脂中に特定量含有させればよい。従来
から使用されている耐候剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、複合系、シ
アノアクリレート系のような紫外線吸収剤や、ヒンダー
ドアミン系のような光安定剤等がある。しかしながらこ
れらの化合物は、ポリエステル樹脂の色調を悪化させた
り、化合物自身が劣化して成形品の表面にブリードアウ
トしたり、衛生面で悪影響を与えたりするなどの問題が
あった。
【0010】本発明者らは、上記CHDM共重合ポリエ
ステル樹脂の透明性、色調、機械的特性を維持しなが
ら、耐候性を改善すべく鋭意研究の結果、特定量のナフ
タレン骨格を有する化合物を共重合ポリエステルに導入
することにより、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来の問題点に鑑み、透明性及び色調に優れ、かつ耐
候性に優れる、共重合ポリエステル樹脂及びその製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はジカ
ルボン酸成分としてテレフタル酸またはそのエステル形
成性誘導体を主成分とし、グリコール成分としてエチレ
ングリコール20〜80mol%及び1,4−シクロヘ
キサンジメタノール80〜20mol%を主成分とする
共重合ポリエステル樹脂であって、前記共重合ポリエス
テル樹脂はさらにナフタレン骨格を有する化合物を生成
ポリエステル樹脂に対して、ナフタレン換算で0.5〜
5mol%含有することを特徴とする共重合ポリエステ
ル樹脂である。
【0013】また、ジカルボン酸成分としてテレフタル
酸またはそのエステル形成性誘導体を主成分とし、グリ
コール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノール
20〜80mol%を主成分とする共重合ポリエステル
樹脂の製造方法であって、ナフタレン骨格を有する化合
物を共重合する際にポリエチレンナフタレートを解重合
することを特徴とする共重合ポリエステル樹脂の製造方
法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるナフタレン骨
格を有する化合物としては、(1)1,4−ナフタレン
ジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,
8−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、またはそれらのエステル形成性誘導体、など
のナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性モ
ノマー、(2)1,3−ナフタレンジオール、1,4−
ナフタレンジオール、2,6−ナフタレンジオール、
2,7−ナフタレンジオール、またはそれらのエステル
形成性誘導体、などのジオールまたはそのエステル形成
性モノマー、(3)1−ナフトエ酸や2−ナフトエ酸な
どのナフタレンモノカルボン酸またはそのエステル形成
性モノマー、(4)ポリエチレンナフタレート(PE
N)またはPEN/PET共重合体、などが例示され
る。なかでも、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、PEN
が好ましい。
【0015】ナフタレン骨格を有する化合物として、P
ENまたはPEN/PET共重合体のようなポリマーを
用いる場合、該化合物を共重合ポリエステルに添加する
時点は、エステル化反応時、重縮合反応時、重縮合反応
後、の任意の段階でよい。重縮合反応後では混練などの
方法を用いることができる。なかでも、エステル化反応
時またはエステル交換反応時に添加するのが好ましい。
PEN成分は、共重合ポリエステルに添加後解重合し
て、共重合ポリエステルの分子鎖に導入することができ
る。
【0016】ナフタレン骨格を有する化合物は、生成共
重合ポリエステル樹脂に対してナフタレン換算で0.5
〜5mol%含有させることが耐候性の点から必要であ
る。ナフタレン骨格を有する化合物の含有量の下限は1
mol%が好ましく、上限は2mol%が好ましい。
【0017】ナフタレン骨格を有する化合物の含有量が
0.5mol%未満では耐候性の改善効果が不十分であ
り、5mol%を越えると色調(カラーb)が不十分と
なる。
【0018】本発明の共重合ポリエステル樹脂を製造す
る際に使用されるエステル交換触媒または重縮合触媒と
しては、公知のポリエステルの触媒が使用することがで
きる。なかでも、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合
物、チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、マンガン化
合物等が好ましく、特に好ましくは、アンチモン化合
物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物である。その中
でもゲルマニウム化合物は透明性が高く、色調にも優れ
ている。これらの触媒は単独で使用しても、2種以上を
組合せてもよい。
【0019】アンチモン化合物としては、種々存在する
が、なかでも三酸化アンチモンが好ましい。ゲルマニウ
ム化合物としては種々存在するが、二酸化ゲルマニウム
が好ましい。
【0020】チタン化合物としては、例えば、テトラエ
チルチタネート、アセチルトリプロピルチタネート、テ
トラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ポ
リブチルチタネート、2−エチルヘキシルチタネート、
オクチレングリコールチタネート、ラクテートチタネー
ト、トリエタノールアミンチタネート、アセチルアセト
ネートチタネート、エチルアセトアセチックエステルチ
タネート、イソステアリルチタネート、チタニウムジオ
キサイド、チタニウムジオキサイド/シリコンジオキサ
イド共重合体、チタニウムジオキサイド/ジルコニウム
ジオキサイド共重合体などが挙げられる。なかでも、テ
トラプロピルチタネート、テトラブチルチタネートが好
ましい。
【0021】前記触媒の含有量は、アンチモン化合物を
触媒として用いる場合には、アンチモン原子換算で生成
ポリマーに対して100〜400ppm、好ましくは1
20〜300ppm、特に好ましくは150〜250p
pmである。また、ゲルマニウム化合物を触媒として用
いる場合には、ゲルマニウム原子換算で生成ポリマーに
対して10〜150ppm、好ましくは25〜100p
pm、特に好ましくは40〜80ppmである。チタン
化合物を触媒として用いる場合には、チタン原子換算で
生成ポリマーに対して2〜30ppm、好ましくは5〜
25ppm、特に好ましくは10〜15ppmである。
触媒の含有量が前記数値範囲の下限未満では、活性が弱
く重合反応が充分に進行せず、逆に上限を超えると色調
や熱安定性が悪化する。
【0022】本発明で使用される熱安定剤としては、一
般的なリン系の熱安定剤が使用できる。リン系熱安定剤
としては、リン酸、トリメチルリン酸、トリエチルリン
酸、トリフェニルリン酸等のリン化合物が挙げられる。
なかでも、トリメチルリン酸が好ましい。リン化合物の
含有量は、生成ポリマーに対してリン原子として10〜
100ppmが好ましく、特に好ましくは20〜50p
pmである。リン系熱安定剤の含有量が生成ポリマーに
対してリン原子として10ppm未満の場合には、熱安
定性が不十分となり、ポリマーの色調が悪化し好ましく
ない。一方、リン系熱安定剤の含有量が生成ポリマーに
対してリン原子として100ppmを越えると、重合反
応が十分に進行しなかったり、ポリマーの熱安定性が逆
に悪化したりする。
【0023】本発明において、重合触媒はエステル化反
応時、エステル交換反応時、または初期重縮合反応時に
添加することが好ましい。また、リン化合物はエステル
化反応終了後、またはエステル交換反応終了後に添加す
ることが好ましい。
【0024】また、本発明においては、ポリマーの色調
をより改善する意味でコバルト化合物を添加してもよ
い。コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバ
ルト、安息香酸コバルト、クロム酸コバルト等が挙げら
れる。なかでも、酢酸コバルトが好ましい。コバルト化
合物の含有量は、生成ポリマーに対して0〜50ppm
が良く、コバルト化合物の含有量は、使用する重合触媒
の種類に応じて適宜変更する。
【0025】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、透明
性、色調、機械的強度の点から、グリコール成分とし
て、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)
とエチレングリコール(EG)を主たる構成成分とす
る。
【0026】全グリコール成分中におけるEGの組成比
が20〜80mol%であることが必要であり、好まし
くは30〜70mol%である。EGの組成比が20m
ol%未満あるいは80mol%を越える場合には、共
重合ポリエステル樹脂の透明性が著しく悪化する。
【0027】また、全グリコール成分中における1,4
−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)の組成が8
0〜20mol%であることが必要であり、好ましくは
70〜30mol%である。CHDMの組成比が20m
ol%未満あるいは80mol%を越える場合には、共
重合ポリエステル樹脂の透明性が著しく悪化する。
【0028】本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造方
法においては、PETの製造で用いられる公知のバッチ
式または連続式の溶融重合装置を用いることができる。
【0029】本発明の共重合ポリエステル樹脂の代表的
な製造方法を以下に例示する。テレフタル酸、エチレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ナ
フタレン骨格を有する化合物をエステル化反応槽に投入
する。この時、全酸成分に対する全グリコール成分の比
がモル比で1.3〜3.0となるように調節する。エス
テル化反応温度は220〜280℃、好ましくは240
〜260℃とし、エステル化反応槽の槽内圧力は0〜
0.5MPa、好ましくは0〜0.25MPaの常圧ま
たは加圧下でオリゴマーを得る。エステル化反応時間は
通常100〜300分程度必要であるが、該反応時間は
使用する触媒の活性や、酸成分とグリコール成分のモル
比、反応温度、反応圧力などによって異なる。
【0030】また、この時に、アンチモン化合物、ゲル
マニウム化合物、チタン化合物等の重縮合触媒や、色調
改善のためコバルト化合物を添加しても良い。
【0031】エステル化反応終了後に、熱安定剤として
リン化合物を添加することが好ましい。また、アンチモ
ン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物等の重縮
合触媒や、色調改善のためコバルト化合物を添加しても
よい。
【0032】前記エステル化反応により得られたオリゴ
マーを、重縮合反応槽に移送する。重縮合反応温度は2
60〜300℃、好ましくは265〜285℃、特に好
ましくは270〜280℃とする。槽内圧力は常圧から
徐々に真空にし、最終的な圧力は0.1〜3hPa、好
ましくは0.1〜1.5hPa、特に好ましくは0.1
〜0.5hPaとする。重縮合反応時間は、通常50〜
200分程度必要となるが、これは所定重合度までの到
達時間、使用触媒の種類と量、リン化合物の量、真空
度、温度等によって異なってくる。
【0033】生成した共重合ポリエステル樹脂は、重縮
合反応槽の底部に設けた抜き出し口よりストランド状に
抜き出し、水冷後チップ状にカットする。
【0034】得られた共重合ポリエステル樹脂の固有粘
度は、0.5〜1.0dl/gが好ましく、より好まし
くは0.6〜0.9dl/g、特に好ましくは0.65
〜0.80dl/gである。固有粘度が0.5dl/g
未満では機械的強度が劣る。一方、共重合ポリエステル
樹脂の溶融粘度が1.0dl/gを越えると、攪拌機へ
の負荷が大きくなったり、移送が困難になるなど設備面
から製造が困難となる。
【0035】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより具体的
に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるもの
ではない。なお、共重合ポリエステル樹脂の特性は以下
の方法にしたがって測定した。
【0036】(1)固有粘度(IV) チップサンプル0.1gを精秤し、25mlのフェノー
ル/テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒
に溶解し、オストワルド粘度計で30℃で測定した。
【0037】(2)共重合ポリエステルの組成比 サンプル約5mgを重クロロホルムとトリフルオロ酢酸
の混合溶液(9/1;体積比)0.7mlに溶解し、1
H−NMR(varian製、UNITY500)を使
用して求めた。
【0038】(3)色調 カラーメーター(日本電色社製、Model 1001
DP)を使用し、カラーb値を測定した。
【0039】(4)耐候性 耐候性試験機(三洋貿易(株)製、Q−UV)を用い
て、280〜315nmの波長を有する紫外線を、60
℃で200時間照射し、レジンチップのカラーb値を照
射前後で測定し、その差(照射後−照射前)を求めた。
【0040】(5)ヘイズ 射出成形機(名機製作所製、M−150C−DM)を使
用して、共重合ポリエステル樹脂を280℃で溶融さ
せ、金型温度15℃で厚さ2〜11mmの段付成形板を
成形し、厚さ5mmの部位をヘイズメーター(日本電色
社製、ModelNDH2000)にて測定し、ヘイズ
(%)とした。
【0041】実施例1 容積10Lの攪拌器付き、留出コンデンサーを有するエ
ステル化反応槽に、テレフタル酸(TPA)2026質
量部、エチレングリコール(EG)1055質量部、
1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)11
01質量部、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN、
固有粘度0.60dl/g)30質量部を投入し、触媒
として二酸化ゲルマニウムを最終的にポリマーに対して
50ppm残存するように添加した。その後、反応系内
を除々に昇温し最終的に240℃、圧力0.25MPa
でエステル化反応を180分間行った。反応系内からの
留出水が出なくなるのを確認した後、反応系内を常圧に
戻し、リン酸トリメチルを最終的にポリマーに対して3
0ppm残存するように添加した。
【0042】得られたオリゴマーを重縮合反応槽に移送
し、除々に昇温しながら減圧し最終的に温度が280℃
で、圧力が0.2hPaになるようにした。固有粘度が
所望の数値となるまで反応させ、重縮合反応を終了し
た。反応時間は190分であった。得られた溶融ポリエ
ステル樹脂を重合槽下部の抜き出し口からストランド状
に抜き出し、水槽で冷却した後チップ状に切断した。得
られた共重合ポリエステル樹脂の特性を表1に示す。
【0043】実施例2 実施例1において、ナフタレン骨格を有する化合物とし
て、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDC)を用い
ること以外は実施例1と同様にして、共重合ポリエステ
ル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂の特性
を表1に示す。
【0044】実施例3 実施例1において、仕込み量を変更し、TPAを228
1質量部、EGを1432質量部、CHDMを634質
量部とすること以外は実施例1と同様にして、共重合ポ
リエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹
脂の特性を表1に示す。
【0045】比較例1 実施例1において、ナフタレン骨格を有する化合物をポ
リエステルの共重合成分として使用しないこと以外は実
施例1と同様にして、共重合ポリエステル樹脂を得た。
得られた共重合ポリエステル樹脂の特性を表1に示す。
【0046】比較例2 実施例1において、仕込み量を変更し、TPAを181
0質量部、PENを300質量部とすること以外は実施
例1と同様にして、共重合ポリエステル樹脂を得た。得
られた共重合ポリエステル樹脂の特性を表1に示す。
【0047】比較例3 実施例1において、仕込み量を変更し、TPAを204
8質量部、PENを3質量部とすること以外は実施例1
と同様にして、共重合ポリエステル樹脂を得た。得られ
た共重合ポリエステル樹脂の特性を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】なお、表1において、TPAはテレフタル
酸、EGはエチレングリコール、CHDMは1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、DEGはジエチレングリコ
ール、IVは固有粘度、を意味する。
【0050】また、表1の各実施例及び各比較例におい
て、共重合ポリエステル樹脂の組成としてジエチレング
リコール(DEG)が記載しているが、DEGは共重合
ポリエステル樹脂の製造で生成する副反応物である。
【0051】
【発明の効果】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、紫
外線吸収剤等の汎用の耐候剤を含有させることなく、C
HDM共重合ポリエステルが有する優れた透明性及び色
調を維持しながら、耐候性に優れているため、各種成形
品に使用することができ、工業的価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AB04 AC02 AD01 AD10 AE01 BA03 BC05A BC06A BD07A CB06A CC05A CC06A FB06 HA01 HB01 HB03 JE162 KB02 KE13 KG00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ま
    たはそのエステル形成性誘導体を主成分とし、グリコー
    ル成分としてエチレングリコール20〜80mol%及
    び1,4−シクロヘキサンジメタノール80〜20mo
    l%を主成分とする共重合ポリエステル樹脂であって、
    前記共重合ポリエステル樹脂はさらにナフタレン骨格を
    有する化合物を生成ポリエステル樹脂に対してナフタレ
    ン換算で0.5〜5mol%含有することを特徴とする
    共重合ポリエステル樹脂。
  2. 【請求項2】 カラーb値が−3.0〜2.0であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の共重合ポリエステル樹
    脂。
  3. 【請求項3】 クイックUVテスターで紫外線を200
    時間照射前後のカラーb値の差が0〜3.0であること
    を特徴とする請求項1記載の共重合ポリエステル樹脂。
  4. 【請求項4】 ナフタレン骨格を有する化合物が、2,
    6−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性
    誘導体あることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリ
    エステル樹脂。
  5. 【請求項5】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ま
    たはそのエステル形成性誘導体を主成分とし、グリコー
    ル成分として1,4−シクロヘキサンジメタノール20
    〜80mol%を主成分とする共重合ポリエステル樹脂
    の製造方法であって、ナフタレン骨格を有する化合物を
    共重合する際にポリエチレンナフタレートを解重合する
    ことを特徴とする共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012514065A (ja) * 2008-12-31 2012-06-21 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド イソソルビドが共重合されたポリエステル樹脂の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012514065A (ja) * 2008-12-31 2012-06-21 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド イソソルビドが共重合されたポリエステル樹脂の製造方法

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