JP2003219761A - 鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物性食品廃棄物の処理方法、並びに、その産物を使用した飼料 - Google Patents

鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物性食品廃棄物の処理方法、並びに、その産物を使用した飼料

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JP2003219761A JP2002024870A JP2002024870A JP2003219761A JP 2003219761 A JP2003219761 A JP 2003219761A JP 2002024870 A JP2002024870 A JP 2002024870A JP 2002024870 A JP2002024870 A JP 2002024870A JP 2003219761 A JP2003219761 A JP 2003219761A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品加工の工程で排出される各種食品廃棄物
を鱗翅目ヤガ科昆虫に摂食させることにより処理し、成
長した昆虫体を各種生物の飼料として、又各種微生物又
は天敵昆虫の増殖媒体として使用することにより、生物
的防除資材を効率的に生産する。 【構成】 各種食品廃棄物湿体もしくは乾燥物を適切に
組合せ、配合・混合・成型し、鱗翅目ヤガ科昆虫である
ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ、ヨトウガ等の幼
虫に摂食させることにより、食品廃棄物を環境に負荷を
かけることなく、安全に処理する。鱗翅目ヤガ科昆虫体
は動物性栄養素に富んでおり、廃棄物を処理する過程で
えられる昆虫体はそのまま他の多くの動物の飼料として
利用できる。又これらの昆虫は個々の種に特異的な病原
微生物により感染を受けるので、特に昆虫病原ウイルス
の増殖・生産に使用するほか、寄生性昆虫類の寄主とし
て使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鱗翅目ヤガ科昆虫
の多食性を利用して、各種植物性食品廃棄物を処理する
方法ならびに処理の過程即ち廃棄物を摂食することによ
り成長した幼虫及びその変態後の蛹の使用方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】各種植物性食品廃棄物のうち、植物性廃
棄物は一部が家畜の飼料、肥料、キノコ類の培地等に利
用されているが、大半は焼却、埋め立て、海洋投棄によ
り処分されており、環境汚染の原因となっている。植物
性食品廃棄物は、その多くが水分を含んだ状態で工場、
店舗、家庭などから排出されており、焼却処理の場合に
おいても一度乾燥行程を経る必要があるため処理コスト
の高騰、臭いの発生等解決すべき問題が多い。又海洋投
棄はロンドン条約により年々取り締まりが厳しくなり近
い将来全面的に禁止されることが予想され、これら植物
性廃棄物の新しい処理方法、再利用法の開発が渇望され
ている。特に焼酎蒸留粕についてはすでに海洋投入によ
る処分が禁止されていることを考えれば、新処理法の開
発が緊急の課題である。
【0003】昆虫の人工飼料として植物性食品廃棄物を
利用した例としてはカイコの人工飼料に豆腐粕や大豆ミ
ールを桑葉と混合して利用した例があるが、カイコはカ
イコガ科に属する昆虫であり、その飼育目的が生糸をと
ることであることを考えると、この事例は、植物性食品
廃棄物の処理という目的・効果を全く想定していないこ
とは明らかである。
【0004】またカイコは単食性昆虫の代表であり、工
芸作物に分類される桑の存在なくしては成長しないこと
を併せ考慮すると、カイコは、大量の豆腐粕や大豆ミー
ルの廃棄物その他の植物性食品廃棄物の処理の目的のた
めには適していない、ということも明らかである。
【0005】また、近年、ハエを利用して焼酎粕や鶏
糞、家畜糞を処理し、生体物質と消化残渣を得る研究が
行われている(特開平6−116073、特開平9−4
7231)。又その技術を食品廃棄物の処理方法として
利用する報告もある(特開平10−215785)。し
かし、イエバエなどのハエは、「蓄糞などの腐敗してい
るもの」だけを摂食するので、工場、店舗、家庭などか
ら排出された「新鮮な(腐敗していな)食品廃棄物」の
処理のためには適していない、ということは明らかであ
る。
【0006】また、コナガ、モンシロチョウ等のアブラ
ナ科植物を加害する昆虫の特性を利用し、アブラナ科植
物でナタネの搾油粕を研究用昆虫飼料に利用する報告
(特開平5−130838)もある。しかし、これは、
単に「アブラナ科植物を加害する昆虫用の人工飼料とし
てナタネ粕を『5%』以上含ませることにより、アブラ
ナ科植物を加害する昆虫の効率的な飼育を可能にする」
ことを内容・目的とするものであり、本発明のような食
品廃棄物の処理を目的とするものではないし、食品廃棄
物の処理のための効果はほとんど無いと考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】食植性昆虫は基本的に
は植物を摂食し栄養源として成長する。昆虫は動物界に
属する1生物群であり、食植性昆虫は植物を栄養源とし
て摂食し成長する。このことはとりもなおさず昆虫体内
で植物性栄養源の動物性栄養源(主としてタンパク質)
への変換が行われているということであり、昆虫は植物
性廃棄物の動物性栄養源への変換工場とみなすことが出
来る。
【0008】昆虫体は豊富な動物性タンパク質を含んで
おり、このタンパク質を回収し加工すれば単に昆虫体自
体を各種動物のタンパク源とするのみならず、医獣薬、
化粧品、食品、微生物醗酵、生物工学分野に技術の展開
が可能となり、新たな産業分野の開拓が期待できる。
【0009】近年、農業分野の害虫防除において、従来
の化学農薬の持つ多くの弊害に対する危機意識が農作物
の生産者及び消費者に広がり、化学農薬に変わる新しい
技術による害虫防除方法が見直され、普及しつつある。
【0010】その一つに各種昆虫病原微生物や天敵昆虫
を利用した生物的防除法がある。生物的防除において
は、害虫防除に利用する資材が微生物を含む生物体自体
又はその産生物であり、一般に特定の昆虫にのみ致死効
果をもたらし、他の生物には全く影響を与えないことが
知られている。
【0011】生物的防除に利用される資材である昆虫ウ
イルスは、宿主となりうる昆虫にのみ特異的に感染・増
殖し、当該昆虫を死に至らしめることが知られており、
実用性が認められているが、本種ウイルスを殺虫剤とし
て利用するには、宿主となりうる昆虫を安価に大量に増
殖させる技術の開発及び確立が不可欠である。
【0012】生物的防除用資材の一つである昆虫病原糸
状菌は自然界において感染・病死した糸状菌を利用する
ものである。しかし、この昆虫病源糸状菌の増殖につい
ても、ウイルスの場合と同じく、昆虫体の安価な大量生
産技術が未確立のため、昆虫体を利用して昆虫病源糸状
菌を増殖させることはまだ普及していない。
【0013】生物的防除用資材としては寄生性及び捕食
性天敵昆虫類がある。数種類の天敵昆虫については実用
化されている。しかし、これら天敵昆虫の飼育には寄主
(もしくは代用寄主)となるべき昆虫が不可欠である。
これら寄主となりうる昆虫類には食植性昆虫も多い。こ
のような寄主を安価に大量生産する技術を確立し、寄主
昆虫又はそれらの卵を安定的に生産・供給することがこ
の技術の農業害虫防除の普及上重要である。
【0014】以上の点から、食品廃棄物を適切に配合し
昆虫に摂食という行為を経て処理させる食品廃棄物処理
技術は動物性タンパク質の生産(水産生物、鳥類を含む
家禽類、ペット、又は昆虫の飼料の生産)、並びに、新
規な害虫防除素材の生産(昆虫ウイルス感染・増殖用宿
主昆虫体、昆虫病原微生物の増殖用昆虫体、及び、天敵
昆虫の飼育又は生産用寄主昆虫体の生産)という産業的
価値を有するものである。
【0015】また、近年生活の向上と食生活の多様化に
より食品工業が発展するに伴い、膨大な量の食品廃棄物
が排出されるようになった。これらの食品廃棄物は、そ
の一部は、動物の飼料として利用されたり、微生物によ
り肥料化されたり、茸類の培養基に利用されたりしてい
るが、その多くは、脱水・乾燥処理した上で焼却された
り、或いは山地や海洋に不法投棄されており、環境汚染
の原因となっている。
【0016】このため、これらの食品廃棄物の新しい処
理法及び有価値化のための技術の早急な開発が望まれて
いる。昆虫の多くは植物を栄養源として生命活動を行っ
ており、植物を原料とする食品加工工場などから排出さ
れる植物性廃棄物には昆虫にとって有価値の栄養源を含
んでいるものが多い。
【0017】個々の食品廃棄物は昆虫にとって栄養の偏
りや栄養分の不足等の欠点があり、単一では昆虫は摂食
し成長できないものが多いが、複数の食品廃棄物を適切
に組合せたり配合するなどすれば、昆虫にとって十分な
栄養価値を持った飼料となりうる。
【0018】食品廃棄物を摂食した昆虫体内では、食品
廃棄物は動物性栄養源に短期間の内に変換される。成長
した昆虫は多種の栄養素を含んでいるが、特にタンパク
質を豊富に含んでいるため、他の生物の生命活動に重要
な働きをする蛋白源として利用することが出来る。
【0019】近年従来の化学農薬による害虫防除に変わ
る新たな害虫防除技術の開発が望まれている。その一つ
に特定の昆虫にのみ感染性を有し、人畜に無害でかつ環
境に対する負荷の少ない昆虫病原微生物や天敵昆虫を用
いた生物的防除法が再評価されつつある。
【0020】昆虫病原微生物の一種である昆虫ウイルス
の増殖には宿主となる生きた細胞又は生物体が必要であ
る。これらウイルス類についての研究は多いが、農業分
野での普及上大きな問題は宿主となる昆虫の安価かつ大
量生産技術の開発である。
【0021】複数の食品廃棄物を適切に組合せたり配合
したものを昆虫に摂食させることにより、食品廃棄物の
新処理法開発と有価値化が可能となる。また、この食品
廃棄物の処理の過程で成長した昆虫体については、他の
生物の蛋白源として、医獣薬、化粧品、食品開発のタン
パク質原料として、各種微生物の培養培地として、ま
た、農業分野での新しい害虫防除剤開発の原料資材とし
て利用することが可能となり、科学の発展への貢献を通
し、人類の生活に寄与するところは大きい。
【0022】地球温暖化は農業分野においても多くの問
題を提起している。生物には当該種の生存にとっての至
適温度域が存在し、最適条件下で活発に繁殖し子孫を残
す。地球温暖化は農作物の栽培可能北限を押し上げてお
り、このため従来農作物に不適とされた地域でも農業が
可能となる利点がある反面、害虫の北限も押し上げる効
果も持っているため、害虫の発生回数増加や、従来分布
が見られなかった新害虫の発生が危惧される。
【0023】害虫の発生回数の増大及び新害虫の発生は
そのまま農薬の散布回数の増加につながるが、従来通り
の化学殺虫剤の散布は安全性の問題及び環境への負荷を
増大させる等の問題から、化学農薬に代わる無公害型の
殺虫剤の開発・普及が益々必要となり、このためには、
微生物殺虫剤とりわけウイルスの生産のための宿主とな
る昆虫の安価かつ大量飼育法の開発・実用化が必要であ
る。
【0024】本発明はこのような従来技術の問題点に着
目してなされたものであって、工場、店舗、家庭などか
ら排出される植物性食品廃棄物を環境負荷を生じること
なく効率的に処理することができる植物性食品廃棄物処
理方法を提供することを目的とするものである。
【0025】また、本発明は、水産生物、鳥類を含む家
禽類、ペット、又は昆虫の飼料を安価に提供することを
目的とする。また、本発明は、無脊椎動物の飼料を安価
に提供することを目的とする。さらに、本発明は、昆虫
ウイルス感染・増殖用宿主昆虫体、昆虫病原微生物の増
殖用昆虫体、及び、天敵昆虫の飼育又は生産用寄主昆虫
体を効率的に且つ低コストで生産することにより、主と
して農業分野において化学農薬のように環境負荷を生じ
ることのない無公害型の害虫防除素材を安価に提供する
ことを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の植物性食品廃棄
物の処理方法は、工場、店舗、家庭などから排出された
所定量の水分を含み新鮮で腐敗していない植物性食品廃
棄物を、多種類の「水分を含み新鮮で腐敗していない植
物」を短期間で多量に摂食するという性質を有している
鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫(特に、4齢幼虫、5齢幼虫、
及び、6齢幼虫)に、容器内で摂食させることにより、
環境負荷なしに効率的に処理する、というものである。
この容器内に入れられる植物性食品廃棄物には、例えば
クエン酸やデヒドロ酢酸ナトリウムなどの防腐剤の添加
処理により室温で約3日以上腐敗しないように腐敗防止
処理されており、且つ、賦型作用を有する物質(賦型
剤)が添加されて所定の硬さ又は粘度を付与されてい
る。また、前記容器内には、前記植物性食品廃棄物を前
記幼虫が摂食するペースに応じて、随時、新たに腐敗防
止処理され所定の硬さ又は粘度が付与された植物性食品
廃棄物が追加的に投入される。そして、前記幼虫が6齢
幼虫となり、多量の摂食を行わなくなった後に、前記幼
虫を前記容器から回収する。なお、前記容器からの回収
は、前記幼虫が前蛹になった段階で行ってもよいし、蛹
になった段階で行ってもよい。鱗翅目ヤガ科昆虫幼虫
は、若齢期、中齢期を経て、孵化後から計算して約20
日経過後した頃から終齢期に入りしばらくして老熟期に
入る。昆虫幼虫による処理量についてみると、孵化から
蛹になる全期間に処理される飼料の約90%以上が中齢
期から終齢期の間に処理されることになる。
【0027】また、本発明による無脊椎動物の飼料は、
前記植物性食品廃棄物処理の過程で前記幼虫が前記容器
内に排泄した糞から成るものである(前記容器内から回
収した前記糞は、そのまま飼料として使用してもよい
し、所定の加工を加えた上で飼料として使用してもよ
い)。
【0028】また、本発明による昆虫ウイルス感染・増
殖用宿主昆虫体、昆虫病原微生物の増殖用昆虫体、及
び、天敵昆虫の飼育又は生産用寄主昆虫体は、前記植物
性食品廃棄物処理の過程で前記幼虫が成長した後の幼虫
又は蛹から成るものである。
【0029】以上の本発明の内容をより詳細に説明する
と、次のとおりである。前記の本発明の植物性食品廃棄
物の処理方法は、各種食品廃棄物湿体もしくは乾燥物を
適切に組合せ、適切に配合・混合・成型し、鱗翅目ヤガ
科昆虫であるハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ、ヨ
トウガ等の幼虫に飼料として給餌し摂食させることによ
り、食品廃棄物を環境に負荷をかけることなく、安全に
処理するものである。成型後の飼料の適切な水分含量は
昆虫の種類及び各昆虫の幼虫の発育段階により変化する
が、通常乾物重の2.2倍から2.8倍程度とするのが
望ましい。廃棄物の処理条件即ち昆虫の飼育条件につい
ては、温度は約25℃から約28℃、湿度は約65%前
後とした場合に最大処理量が得られるので望ましい。食
品廃棄物を飼料として摂食する昆虫は若齢期、中齢期を
経て、孵化後から計算して約20日経過後した頃から終
齢期に入り、しばらくして老熟期に入る。鱗翅目ヤガ科
昆虫幼虫による処理量についてみると、孵化から蛹にな
る全期間に処理される飼料の約90%以上が中齢期から
終齢期(4齢から6齢)の間に処理されることになる。
【0030】また、昆虫体は動物性栄養素に富んでお
り、本発明による食品廃棄物処理の過程でえられる昆虫
体は、そのまま他の多くの動物の飼料として利用でき
る。又これらの昆虫は、個々の種に特異的な病原微生物
により感染を受けるので、特に昆虫病原ウイルスその他
の昆虫病原微生物の増殖・生産に利用できるほか、寄生
性昆虫類の寄主として利用が可能となり、生物的防除資
材の生産に貢献できる。
【0031】このように、本発明は、多種多様な食品廃
棄物を複数組合せて配合・成型したうえで多食性昆虫で
ある鱗翅目ヤガ科昆虫に飼料として与えることによって
処理させ、この過程で成長した鱗翅目ヤガ科昆虫を動物
性栄養源を必要とする動物に与えることで本来無価値と
されている食品廃棄物を有価値物質に転換するものであ
る。
【0032】本発明において使用される食品廃棄物の代
表例を挙げると、植物性食品廃棄物としての豆腐粕、各
種植物の搾汁粕、アルコール飲料の蒸留又は醸造粕、精
糖残渣、ふすま類、各種果汁の搾汁粕、各種油糧作物に
搾油粕、清涼飲料の抽出粕、各種野菜類の茎葉部、根菜
類又は果実の外皮の生原料又は脱水乾燥物、などであ
る。
【0033】植物性食品廃棄物の中には、例えば搾油粕
等は高タンパク質のものもあり、養魚用飼料への利用が
試みられているが、魚類における植物性タンパク質の利
用効率は十分でなく、植物性タンパク質を動物性タンパ
ク質に変換させる必要がある。残渣中にタンパク質を含
む植物性食品廃棄物を昆虫に摂食させることにより、植
物性タンパク質を短期間の内に動物性タンパク質に変換
する技術を確立することにより、魚類等の飼料としての
タンパク源の確保が可能となる。
【0034】また農業生産に必要とされてきた化学農薬
とくに化学殺虫剤は安全性及び環境への負荷の問題があ
ることから、安全性が高く環境への負荷が少ない無公害
型の害虫防除素材が望まれている。このことから、本発
明によれば、害虫のみに特異的に作用する昆虫微生物を
利用した防除技術開発・普及を図ることができる。
【0035】本発明者は、昆虫特に鱗翅目ヤガ科に属す
る昆虫類に対し生理活性を有する物質の探索研究を進め
る過程において、本種昆虫の多食性に着目し、この食性
を利用して現在問題化している植物性食品廃棄物(食品
加工工場などから排出された直後の、所定量の水分を保
持ししており比較的新鮮で腐敗していない植物性食品廃
棄物)の処理技術の確立が可能なことを発見した。
【0036】すでに報告されているイエバエはライフサ
イクルが短いため、廃棄物の処理回転は早いという利点
があるが、やや腐敗したものを好んで食べる傾向があ
る。このため食品工場等から排出される比較的新鮮な
(腐敗していない)食品廃棄物の処理には必ずしも最適
な食性上の特性を持っているとは言えない。食品工場等
から排出される比較的新鮮な(腐敗していない)食品廃
棄物の処理のために適した食性を有する昆虫を利用した
技術が確立されれば、食品工場等から排出される比較的
新鮮な(腐敗していない)食品廃棄物の処理技術の確立
に寄与するところは極めて大きい。
【0037】この点で、本発明に利用する鱗翅目ヤガ科
昆虫は農業上重要な害虫の1科であり、特筆すべきはイ
エバエと異なり新鮮な植物(腐敗していない植物)を食
するという点である。また、鱗翅目ヤガ科昆虫の加害対
象植物は、マメ科、アブラナ科、ナス科、クワ科、ツバ
キ科、イネ科、ヒルガオ科、サトイモ科、バラ科、アカ
ザ科その他の多種類の作物である。鱗翅目ヤガ科昆虫
は、このような多種類の植物を加害する多食性昆虫であ
り、既存化学殺虫剤を用いても防除が困難であるところ
から、難防除害虫に指定されている昆虫である。
【0038】新鮮な植物を好みかつ多食性を持つという
特性は、上記作物を原料とする食品産業から排出される
食品廃棄物(新鮮で腐敗していない食品廃棄物)を摂食
・消化する能力を有している証左であり、この能力を利
用することにより、従来のイエバエ類によっては処理が
困難な「新鮮で腐敗していない食品廃棄物」の処理が可
能になると考えられる。
【0039】本発明に使用する昆虫はヤガ科に属する昆
虫であるが、とくに多食性面から考慮してハスモンヨト
ウ、シロイチモジヨトウ、ヨトウガが最適である。
【0040】これら鱗翅目昆虫の幼虫の摂食量は、成長
するにつれ増大する。例えばハスモンヨトウを一般的に
飼育する場合、卵の孵化に始まり、約2週間強の全成長
期間に5回脱皮し6齢まで成長するが、全成長期間に摂
食する餌量の実に約95%が4齢以降6齢までに摂食さ
れると推定される。このため、孵化後約1週間経過後の
4齢幼虫を用いて処理を開始すると最大の処理効果を得
ることが可能となる。処理開始後約10日で幼虫(6齢
幼虫)は最大となる。
【0041】本種昆虫の飼育において観察される特性
は、他の昆虫類に比して高い共食い(cannibal
ism)である。共食いがおこる原因には諸説あるが、
一説には飼料中のタンパク質量の不足又はその成長に動
物性タンパク質を必要としているためとも考えられてい
る。
【0042】食品工場等から排出される食品廃棄物は多
くが生の状態であり、水分含量が相当高いものが多い。
例えば、豆腐粕の水分含量は78〜90%、生ビール粕
では約75〜80%、脱水ビール粕では65〜70%、
焼酎粕で約95%以上、澱粉粕で約85〜90%であ
る。このため、これら水分含量の高い廃棄物の処分は脱
水の工程を(場合により、さらに乾燥の工程も)とらざ
るを得ない。
【0043】本発明に利用する昆虫類は、もともと、自
然界において、水分含量の高い新鮮な作物の葉や果実を
食しているため、適度の水分を含む廃棄物にあっては、
脱水及び/又は乾燥の過程を経ることなく、また焼酎粕
等においては適度の脱水でえられる固型分を乾燥過程を
経ることなく利用することも可能である。
【0044】水分含量の高い食品廃棄物の保存・運搬に
おいては、乾燥処理を行った方が経済的な場合も多い
が、生の廃棄物であっても廃棄物として排出された直後
から十分に品質管理が行われたものについては本種昆虫
は十分に摂食することが可能である。
【0045】本発明に使用する食品廃棄物の中、その栄
養分が保持される条件で乾燥処理されたものは、成型過
程を工夫して使用することで生の廃棄物とほぼ同等に昆
虫による処理が可能である。又種類によっては栄養分が
濃縮されることによって、栄養価が高まり、昆虫の成長
を促進し、廃棄物の処理能力が増大する利点がある。
【0046】食品廃棄物を鱗翅目ヤガ科昆虫の飼料とし
て処理するには、本種昆虫の食性上、食品廃棄物を加工
した方がよい場合もあるため、水分を含んだ生の食品廃
棄物を使用する場合でも乾燥させた食品廃棄物を使用す
る場合でも、粉砕処理したものを用いるほうが昆虫の成
育にとって望ましい。
【0047】本種昆虫は多食性を有するが、加工後の残
渣は栄養分や摂食活動を誘導する物質が失われているも
のも多い。このため、食品廃棄物の処理にあったっては
複数の主成分含量の異なる廃棄物を混合し、昆虫の発育
にとって十分な栄養源を有する形に配合することによ
り、また特に摂食誘引物質となる物質を含む廃棄物を適
量添加することにより、食品廃棄物に対する処理能力を
高めることが可能となる。
【0048】又、本種昆虫による食品廃棄物の処理にお
いては、生産物である昆虫(幼虫又は蛹)は重要な生産
物であるが、共食いによる生産物の収量減が危惧される
場合においては、複数の植物性食品廃棄物を混合する場
合において、高タンパク質物質又は動物性食品廃棄物を
植物性食品廃棄物に添加することが、生産物の回収率を
高めるうえで有効である。
【0049】食品廃棄物を適切に配合したものであって
も、鱗翅目ヤガ科昆虫が十分に咀嚼・嚥下できる形態に
成型することも処理能力を向上させるために重要な要因
である。すなわち、前記食品廃棄物に、賦型剤として寒
天、カラギーナンを加えるか、もしくは“つなぎ”とし
て利用されるグルテン、卵白等のタンパク質を加えるこ
とによって、飼料に適度の水分保持力や硬さ又は粘度を
付与することが必要である。澱粉も利用可能である。
【0050】前記の成型した食品廃棄物の昆虫への給餌
方法としては、飼育する昆虫の数にもよるが、成型した
前記食品廃棄物を切削又は適当な大きさにブロック状に
切って与えてもよいし、押し出し機で適当な直径を持つ
ひも状に押し出して与えてもよい。
【0051】なお、本発明において前記の食品廃棄物の
成型のために使用する賦型剤の添加法については、例え
ば、所定量の賦型剤と他の成分を混合したものに更に所
定量の水を加え練合し、成型用容器に入れて加熱・蒸煮
後、室温又は冷蔵庫内で放熱・固化させるか、又は所定
量の賦型剤を所定量の水で混ぜ、加熱・溶解した溶液と
他の成分を混合後、成型容器に入れたものを上記同様室
温又は冷蔵庫内で放熱・固化させる方法、などが可能で
ある。
【0052】また、本発明において、廃棄物の処理量よ
り生産物量の増加が重要な場合には摂食促進効果を有す
る物質又はそれらの混合剤を配合することも出来る。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態において、食品
廃棄物を処理させる目的で使用する昆虫は、農薬の研究
によく使用されるハスモンヨトウ、シロイチモジヨト
ウ、ヨトウガの使用が望ましい。
【0054】これらの成虫が産下した卵又は卵塊を成熟
させ、卵の状態又は孵化幼虫の状態で食品廃棄物を適切
に配合し賦型剤で固化させたものと一緒に容器内にお
き、この容器を昆虫の発育最適温度及び湿度、場合によ
っては光条件がコントロールされた室内において、昆虫
に食下処理させる。孵化幼虫や若令幼虫は摂食量も少な
いが、発育が進むにつれ幼虫の食下量即ち処理量が増加
していくとともに、生産物である幼虫の重量も増加す
る。
【0055】本実施形態では多種多様の食品廃棄物を適
宜組み合わせ配合できる。食品廃棄物としては、豆腐
粕、大豆ミール他各種ミール、ビール粕、酒粕、焼酎
粕、清涼飲料製造時の茶やコーヒーの抽出残渣、果汁や
野菜からの健康飲料の絞り粕、ふすま果実及び根菜類等
の皮、根菜類の茎葉部などを、生のままの状態で、又
は、それらを脱水又は乾燥させた状態で、利用すること
ができる。
【0056】また、それらの配合比率については、植物
性タンパク質の比率を高めに調製し、摂食性をよくする
ために繊維素量に配慮するとともにエネルギー源となる
炭水化物を加えておくことが望ましい。食品廃棄物の処
理量と昆虫体の重量は一般に比例するが、昆虫体の発育
に重点をおく場合は高タンパク質飼料に摂食促進剤とな
る物質又は栄養素を加えることも有効な方法である。
【0057】また、飼料のpHについては特に定める必
要はないが、高酸性及び高アルカリ性は避けたほうがよ
い。
【0058】また、食品廃棄物を昆虫に効率的に処理さ
せるには、昆虫にとって最も活発に活動する条件を与え
てやればよい。昆虫の発育至適温度は約25℃〜約28
℃の場合が多いが、若干外れても大きな問題は生じな
い。本発明では蛹を羽化させ、成虫に産卵させることを
主たる目的としていないので、特に光条件に配慮する必
要はない。また湿度についても通常の範囲で問題が起こ
ることはない。
【0059】また、鱗翅目ヤガ類昆虫が共食いの習性を
有することはよく知られている。若齢時は殆ど問題とな
らないが、成長するにつれ共食い率が高くなることがあ
るので、飼育密度に配慮して適宜一定密度に調整してや
ることによって、処理量及び昆虫の残留率及び体重が増
加する。
【0060】本種幼虫が成熟し老熟幼虫になり、廃棄物
である餌の摂食量が減少し始め、即ち処理効率が低下し
始めたら、餌の供給を止め、昆虫体と餌及び糞を分け、
昆虫体のみを集める。蛹の状態で回収を望む場合には餌
の供給を止めた状態で放置すれば多くの場合蛹化するの
で、その段階で蛹を回収すればよい。
【0061】食品廃棄物の大まかな配合について一例を
述べると次のとおりである。例えば豆腐粕の利用におい
ては、豆腐粕を湿重で50%以上、アブラナ科植物のジ
ュース絞り粕を湿重で25%以上、小麦ふすまその他増
量剤、栄養剤、防腐剤を加え全100%となるように配
合したものに、昆虫幼虫が摂食可能な硬さになるように
寒天濃度を調整した寒天液を加えよく混ぜた後成型す
る。
【0062】また、焼酎廃液を加える場合においては上
記の100%の配合物に水分含量約95%以上の焼酎粕
約200mlを加えよく混ぜたものに、上記に準じ寒天
液を加えた後成型する。
【0063】また、前記の豆腐粕の代わりに豆腐粕より
タンパク質含量の大豆ミールを用いる場合においては、
例えば大豆ミール約40%以上、アブラナ科植物絞り粕
約35%以上、小麦ふすまその他増量剤、防腐剤を加え
全100%となるよう配合したものに上記に準じ寒天液
溶解液を加え成型する。
【0064】配合する各成分を混合後成型するに当たっ
ては、賦型剤として寒天又はカラギーナンを用い、混合
物量:水分量比が1:2.2〜1:2.8程度になるよ
うに賦型剤を加熱溶解したものを加え、すばやく混合後
容器に流し込み、固化する。
【0065】生産物たる昆虫の幼虫および蛹は、生のま
ま又は乾燥・粉末化して、魚類、甲殻類、貝類、鳥類、
家禽類、哺乳類動物又は各種ペット類の動物質栄養源
(主としてタンパク源)として利用できる。必要に応じ
幼虫を蛹化させ、蛹の形で生産物を回収することも出来
る。
【0066】本実施形態の植物性食品廃棄物の処理の過
程で成長した(飼育された)鱗翅目ヤガ科昆虫(幼虫)
を使用して生物的防除資材である昆虫病原ウイルスを生
産するには、当該ウイルスに対し最も感受性が高い発育
段階の幼虫に対して、適量のウイルスを、即ち、幼虫が
ウイルスに感染し死亡する段階でウイルス液収量が最大
となるような量のウイルスを、飼料とともに経口的に又
は注射等により経皮的に投与する。その後、本実施形態
の植物性食品廃棄物(ウイルス無添加)の処理のため
に、前記植物性食品廃棄物(ウイルス無添加)を前記幼
虫に摂食させ前記幼虫が前蛹の発育段階になるまで摂食
(成長)させる。この過程で幼虫はウイルス感染後早け
れば4、5日後からウイルス感染による特異的症状を発
現しながら死亡するので、吸引器等を用いて死亡虫より
ウイルスを含む体液を集める。この体液を用い、適宜希
釈して、野外又は温室等で栽培中の作物に散布する。
【0067】本実施形態の植物性食品廃棄物の処理の過
程で成長した鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用して生物的
防除としてのウイルスを生産する場合のウイルスとして
は、例えば、ハスモンヨトウ核多角体病ウイルス、シロ
イチモジヨトウ核多角体ウイルス、ヨトウガ核多角体ウ
イルスなどがある。
【0068】寄生性天敵は膜翅目や双翅目に属する昆虫
類であるが、寄生の形態としては卵寄生又は幼虫寄生が
ある。これらの天敵はその繁殖及び生存に寄主となる昆
虫の卵もしくは幼虫が必要である。寄主となる幼虫には
食植性鱗翅目の場合が多く、飼育には植物成分を含む人
工飼料が用いられる。食品廃棄物を鱗翅目幼虫の食性に
合わせ調製して、この調製した食品廃棄物を使用して本
実施形態による食品廃棄物処理方法を行う場合は、その
過程で成長した鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫が多数生産され
るので、これらを、生物的防除素材としての天敵昆虫の
飼育及び生産用の媒体として利用することができる。
【0069】本実施形態の植物性食品廃棄物の処理方法
により生産される鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用して増
殖させることができる天敵昆虫としては、例えばタマゴ
バチ類、Bracon spp.、などがある。
【0070】(実施例1) 表1に示す飼料組成の原料
を混合しこれを基本飼料とした。基本飼料200gを3
ロット(A、B、C)とり、それぞれに栄養補助剤無添
加区、栄養補助剤添加区(2濃度区)を設定した。基本
飼料及び栄養補助剤をよく混合したものに、1.25%
の寒天溶解液200mlを加え、すばやく攪拌し、プラ
スチック容器に流し込み、冷蔵庫に入れ成型した。固化
した各ロットの飼料を適当な大きさに切り、プラスチッ
ク容器内におき、ハスモンヨトウ5日齢(孵化6日目)
の幼虫30頭をそれぞれの餌の入った容器に放った。飼
育にあたっては、飼料不足にならないように、常に容器
内に所定の餌があるように追加的に補充した。尚、孵化
から供試までは市販人工飼料インセクタで飼育した。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】試験開始から9日後に生存幼虫数及び体重
を調査した後、更に3日給餌を継続し、12日後の発育
状態を調査した。
【0074】
【表3】
【0075】植物性食品廃棄物を原料とする飼料でハス
モンヨトウ幼虫はほぼ正常に生育した。栄養補助剤を添
加した場合の方が1頭当りの体重は重く、摂食量即ち廃
棄物の処理量が大きくなることが示された。
【0076】(実施例2) 表4に示す飼料組成の原料
を混合した4種類の飼料を調製した。寒天及び水道水を
除く原料をよく混合し、5gの寒天に所定量の水道水を
加え加熱溶解した寒天液を加え、すばやく攪拌し、プラ
スチック容器に流し込み、冷蔵庫に入れ成型した。固化
した各ロットの飼料を適当な大きさに切り、プラスチッ
ク容器内におき、ハスモンヨトウ7日齢(孵化8日目)
の幼虫30頭をそれぞれの餌の入った容器に放った。飼
育にあたっては、飼料不足にならないように、常に容器
内に所定の餌があるように補充に注意した。又、幼虫が
発育した場合は幼虫を大きめの容器に移し替え、過密が
原因で共食いが起こらないように努めた。孵化から供試
までは市販人工飼料インセクタで飼育した。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】焼酎廃液の添加区では飼料の摂食量、糞量
が無添加に比べ減少したが、幼虫の生存率が高まる傾向
にあり、栄養補助剤的効果が見られた。
【0080】(実施例3) 表4に示した飼料を用いて
ヨトウガ幼虫飼育試験を実施した。飼料15gを内径1
4cmのプラスチックシャーレに敷き、孵化直後のヨト
ウガ幼虫100頭を放ち、25℃で飼育し、9日後に調
査を行った。
【0081】
【表6】
【0082】ハスモンヨトウを用いた試験結果とほぼ同
様の結果が得られ、幼虫の生存率が高まる傾向がみられ
た。栄養補助剤を添加することにより幼虫体重、摂食量
が増加した。
【0083】(実施例4) 表4に示す飼料B又はDで
飼育したハスモンヨトウに対するハスモンヨトウ核多角
体病ウイルス感染実験を実施した。ハスモンヨトウ幼虫
を孵化直後より飼料B又はDで飼育し、4齢期の幼虫3
0頭に、ハスモンヨトウ核多角体病ウイルスの多角体を
約1x107個/g飼料の割に含む飼料を約2日摂食さ
せた。その後幼虫を核多角体を含まない飼料を与えて飼
育し、ウイルスに罹病し死亡した幼虫数をカウントし
た。ウイルスを摂食した幼虫は全てウイルス感染特有の
病状を呈し、死亡した。
【0084】(比較例)表4に示す飼料Bから寒天及び
水を除いた飼料C約170gにイエバエ卵約0.5ml
を植卵し、幼虫の成長を調査した。飼料Cの比較対象と
して、イエバエ飼育に一般に用いられる飼料(蓄糞を含
み腐敗しているもの)に、同様にイエバエ卵約0.5m
lを植卵した。調査は植卵10日後の蛹数について行っ
た。
【0085】
【表7】
【0086】防腐剤を添加しない一般的なイエバエ飼料
で飼育したイエバエ幼虫は正常に発育し蛹化したが、飼
料Cでは蛹を発見できなかった。
【0087】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の方法に
よれば、従来は焼却又は投棄処分されていた生の新鮮で
腐敗していない植物性食品廃棄物を鱗翅目ヤガ科昆虫に
背食させることにより、食品工場などから排出された新
鮮な食品廃棄物の環境負荷を生じない安価で効率的な処
理が可能になる。特に、鱗翅目ヤガ科昆虫は、他の昆虫
にくらべ大型の昆虫で多食性を有しているので、1頭あ
たりの処理量が大きく、高効率の食品廃棄物処理が可能
である。また、本発明によれば、従来無価値とされてい
た生の食品廃棄物を、鱗翅目ヤガ科昆虫の飼料成分とし
て用いることができるので、有価値化することが可能と
なる。
【0088】また、鱗翅目ヤガ科昆虫は、もともと、自
然界において、水分含量の高い新鮮な作物の葉や果実を
食している。したがって、本発明においては、焼酎粕な
どの初めから適量の水分を含んでいるような新鮮な食品
廃棄物については、脱水及び/又は乾燥の過程を経るこ
となく、そのまま腐敗防止処理及び成型処理するだけ
で、鱗翅目ヤガ科昆虫に摂食させて廃棄物処理すること
ができる。したがって、この場合は、鱗翅目ヤガ科昆虫
に摂食させるための前処理としての食品廃棄物の処理作
業を最小限にして食品廃棄物処理の全体コストを最小化
することができる。
【0089】また、本発明の前記食品廃棄物処理の過程
で得られる生産物(鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫又は蛹)
は、動物性栄養源(主としてタンパク質)が豊富である
ため、動物性タンパク質を必要とする多くの生物にとっ
て、有料な飼料として使用することができる。
【0090】また、本発明の前記食品廃棄物処理の過程
で得られる生産物(鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫)は、無公
害型の害虫防除素材としての昆虫病原微生物の増殖用昆
虫体、又は、天敵昆虫の生産用昆虫体として使用するこ
とができる。鱗翅目ヤガ科昆虫は農業上重要害虫であ
り、化学殺虫剤でも十分防除できない場合もあり、又、
近年、無農薬害虫防除、例えば昆虫病原微生物や天敵昆
虫による害虫防除に関心が集まっている。本発明による
前記食品廃棄物処理の過程で得られる鱗翅目ヤガ科昆虫
の幼虫を、昆虫病原性ウイルスなどの昆虫病原微生物の
増殖媒体(宿主)、又は、寄生性天敵昆虫の繁殖媒体
(寄主)として使用することにより、これら昆虫病原微
生物や寄生性天敵昆虫を利用した無公害型害虫防除の普
及に大きな貢献をすることが可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月23日(2002.5.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植
物性食品廃棄物の処理方法、並びに、その産物を使用し
た飼料
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23K 1/18 A23K 1/18 Z 102 102A 102B B09B 3/00 ZAB B09B 3/00 ZABA Fターム(参考) 2B005 AA05 CA00 DA01 EA03 EA04 GA01 GA02 GA06 LA07 2B150 AA01 AA05 AA06 AA07 AA08 AA20 AE01 DD01 4D004 AA04 BA04 CA17 CB02 CB21 CC20 DA03 DA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物
    性食品廃棄物の処理方法であって、 所定量の水分を保持しており新鮮で腐敗していない植物
    性食品廃棄物に防腐剤を混入させることにより、前記植
    物性食品廃棄物に対して、室温で約3日以上腐敗しない
    ように腐敗防止処理する工程と、 前記の防腐剤を混入した植物性食品廃棄物に賦型作用を
    有する物質を加えることにより、前記植物性食品廃棄物
    に対して、所定の硬さ又は粘度を付与する工程と、 所定の容器に、前記の所定の硬さ又は粘度を付与された
    植物性食品廃棄物と鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫とを入れる
    工程と、 前記鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫による前記植物性食品廃棄
    物の摂食が行われた後、前記の鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫
    又はその蛹を前記容器から取り出す工程と、を含むこと
    を特徴とする鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物性
    食品廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物
    性食品廃棄物の処理方法であって、 所定量の水分を保持しており新鮮で腐敗していない植物
    性食品廃棄物に防腐剤を混入させることにより、前記植
    物性食品廃棄物に対して、室温で約3日以上腐敗しない
    ように腐敗防止処理する工程と、 前記の防腐剤を混入した植物性食品廃棄物に賦型作用を
    有する物質を加えることにより、前記植物性食品廃棄物
    に対して、所定の硬さ又は粘度を付与する工程と、 所定の容器に、前記の所定の硬さ又は粘度を付与された
    植物性食品廃棄物と少なくとも4齢以上に成長した鱗翅
    目ヤガ科昆虫の幼虫とを入れて、前記幼虫に前記植物性
    食品廃棄物を摂食させる工程と、 前記の鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫が入れられた容器に、前
    記の所定の硬さ又は粘度を付与された植物性食品廃棄物
    を追加的に投入する工程と、 前記鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫による前記植物性食品廃棄
    物の摂食が行われ、前記鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫が6齢
    に成長した後、前記の鱗翅目ヤガ科昆虫の6齢幼虫又は
    その蛹を前記容器から取り出す工程と、を含むことを特
    徴とする鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物性食品
    廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物
    性食品廃棄物の処理方法であって、 所定量の水分を保持しており新鮮で腐敗していない植物
    性食品廃棄物に防腐剤を混入させることにより、前記植
    物性食品廃棄物に対して、室温で約3日以上腐敗しない
    ように腐敗防止処理する工程と、 前記の防腐剤を混入した植物性食品廃棄物に賦型作用を
    有する物質を加えることにより、前記植物性食品廃棄物
    に対して、所定の硬さ又は粘度を付与する工程と、 所定の容器に、前記の所定の硬さ又は粘度を付与された
    植物性食品廃棄物と鱗翅目ヤガ科昆虫の4齢幼虫とを入
    れて、前記幼虫に前記植物性食品廃棄物を摂食させる工
    程と、 前記の鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫が入れられた容器に、前
    記の所定の硬さ又は粘度を付与された植物性食品廃棄物
    を追加的に投入する工程と、 前記鱗翅目ヤガ科昆虫の4齢幼虫による前記植物性食品
    廃棄物の摂食が開始されてから約10日以上が経過した
    後、前記鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫又は蛹を前記容器から
    取り出す工程と、を含むことを特徴とする鱗翅目ヤガ科
    昆虫の幼虫を使用した植物性食品廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3において、 前記容器に入れられる植物性食品廃棄物は、工場、店
    舗、又は家庭から廃棄されたときの水分を含んだ状態の
    ままのものであり乾燥処理が行われていないものであ
    る、鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫を使用した植物性食品廃棄
    物の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかの処理方
    法において前記容器から取り出された鱗翅目ヤガ科昆虫
    の生体、その乾燥固形物、又はその粉砕物から成る、水
    産生物、鳥類を含む家禽類、哺乳動物、ペット用小動
    物、又は昆虫の飼料。
  6. 【請求項6】 請求項1から4までのいずれかの処理方
    法において前記容器内で前記鱗翅目ヤガ科昆虫の幼虫が
    排泄した糞から成る、無脊椎動物の飼料。
  7. 【請求項7】 請求項1から4までのいずれかの処理方
    法において前記容器から取り出された鱗翅目ヤガ科昆虫
    の幼虫又は蛹から成る、鱗翅目ヤガ科昆虫に特異的感染
    性を有する昆虫病原ウイルスなどの昆虫病原微生物の増
    殖・生産用昆虫体。
  8. 【請求項8】 請求項1から4までのいずれかの処理方
    法において前記容器から取り出された鱗翅目ヤガ科昆虫
    の幼虫又は蛹から成る、鱗翅目ヤガ科昆虫の寄生性天敵
    昆虫の生産用の寄主又は代用寄主となる昆虫体。
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