JP2003218268A - 端子付き回路基板及びその製造方法 - Google Patents

端子付き回路基板及びその製造方法

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JP2003218268A
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豪 岩元
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信行 吉野
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好彦 辻村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属回路面に半導体素子、電極、ボンディング
ワイヤー等が半田付けされてなる回路基板を、モジュー
ルとして使用したときに起こる半田クラックや基板クラ
ックの発生等の諸問題を激減することのできる回路基板
を提供する。 【解決手段】セラミックス基板(1)の一方の面に金属
回路(2)、その反対面に金属放熱板(3)を有するも
のにおいて、金属回路の一部をセラミックス基板の少な
くとも一辺から突出させ、その部分を端子(4)として
なることを特徴とする端子付き回路基板。この回路基板
を、セラミックス基板から表面金属板をはみ出させた接
合体をエッチングして製造する。また、この回路基板
を、セラミックスス基板の表面に端子付き金属回路、そ
の反対面に金属放熱板を形成させた後、セラミックス基
板の端部を切除して製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワー半導体モジ
ュールに好適な端子付き回路基板及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス基板の表面に金属回
路、裏面に金属放熱板を形成させてなる回路基板はパワ
ー半導体モジュール用基板として公知となっており、金
属回路部に半導体素子と、電極又はAl等のボンディン
グワイヤーとが半田付けされモジュール化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回路基板を製造してか
らこのような半田付け工程を行うと、金属回路材質と半
導体素子ないしは電極材料との熱膨張係数の違いによっ
て、モジュールが熱履歴を受けたときに、半田部分、特
に電極部分の半田部分にクラック(このような半田層に
生じるクラックを当業界では「半田クラック」とも呼ば
れている。)が生じたり、電極や半導体素子が剥離した
り、更にはセラミックス基板にクラック(以下、このク
ラックを「基板クラック」ともいう。)が生じ、信頼性
が十分でなくなるので、別の対応が必要であった。ま
た、Al等のボンディングワイヤーを半田付けする方法
では、ボンディングワイヤーの細線が半田付け時の衝撃
や、熱履歴時の熱膨張係数の差によって剥離、断裂する
ことがあった。
【0004】本発明の目的は、上記電極等が半田付けさ
れた回路基板を、モジュールとして使用したときに起こ
る半田クラックや基板クラックの発生等の諸問題を激減
することのできる回路基板を提供することである。本発
明の目的は、回路基板に設けられた金属回路の一部分を
セラミックス基板の少なくとも一辺から突出させ、その
部分を電極又はボンディングワイヤーを取り付ける端子
とすることによって達成することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は以下
のとおりである。 (請求項1) セラミックス基板1の一方の面に金属
回路2、その反対面に金属放熱板3を有するものにおい
て、金属回路の一部をセラミックス基板の少なくとも一
辺から突出させ、その部分を端子4としてなることを特
徴とする端子付き回路基板。 (請求項2) セラミックス基板の表裏面に、金属板を
接合材によって接合されてなる接合体を製造する際に、
表面金属板をセラミックス基板の少なくとも一辺から突
出させて接合した後、表面金属をエッチングして金属回
路部と、セラミックス基板の少なくとも一辺から突出さ
せた端子とを一体的に形成させると共に、裏面金属を必
要に応じてエッチングして金属放熱板とすることを特徴
とする端子付き回路基板の製造方法。 (請求項3) セラミックス基板の表裏面に、金属板を
接合材によって接合されてなる接合体をエッチングし
て、セラミックス基板の一方の面に端子付き金属回路、
その反対面に金属放熱板を形成させた後、セラミックス
基板の端部を切除し、端子をセラミックス基板の少なく
とも一辺から突出させることを特徴とする端子付き回路
基板の製造方法。 (請求項4) 接合体が、セラミックス基板の表面を回
路パターン状に、また裏面を放熱パターン状に接合材を
配置した後、それらの接合パターンを覆うのに十分な広
さの金属板が接合されたものであることを特徴とする請
求項2又は3記載の端子付き回路基板の製造方法。 (請求項5) 接合体が、端子となる金属板の部分とセ
ラミックス基板との間に、接合材が配置されていないも
のであることを特徴とする請求項3又は4記載の端子付
き回路基板の製造方法。 (請求項6) セラミックス基板の端部の切除が、セラ
ミックス基板にあらかじめ施された分割溝に沿って行わ
れるものであることを特徴とする請求項5記載の端子付
き回路基板の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明を説明す
る。
【0007】本発明の回路基板において、金属回路の一
部をセラミックス基板の少なくとも一辺から突出させて
形成させた端子の構造について図面を参照してまず説明
する。図1は、本発明の端子付き回路基板の実施態様の
一例を示す斜視図であり、符号1はセラミックス基板、
2は金属回路、3は金属放熱板、4は端子である。
【0008】端子の寸法は、幅1.5〜10.0mm、
長さ10〜50mm、厚み0.1〜0.5mmであるこ
とが好ましい。端子の幅が1.5mm未満であると、電
極又はボンディングワイヤーを半田付けする際、微小な
衝撃によって端子が断裂してしまう恐れがある。また、
端子の幅が10mm超であると、モジュールが熱履歴を
受けた際に、金属回路材質と電極材質との熱膨張差に起
因するほどの大きな応力ではないが、やはり応力を受け
て、基板クラックが生じる恐れがある。一方、端子の長
さが10mm未満であると、金属回路の一部をせり出さ
せることが困難となるとともに、モジュール組み立ての
半田付け時に従来と同等程度の応力を受けるので、所期
の目的を達成することができない。また、端子の長さが
50mm超であると、取り扱いが不便になることの他
に、端子の寸法精度の悪化が懸念される。とくに、エッ
チングによって端子を形成する方法においては、エッチ
ング液の回り込み等によって端子の寸法精度の悪化がよ
り大きくなる。また、厚みが0.1mm未満であると、
微小な衝撃によって端子が分裂してしまう可能性があ
り、0.5mm超であると基板クラックが生じる可能性
がある。
【0009】端子の形状については、どのような形状で
あってもよいが、図面に示されるように矩形が一般的で
ある。端子の形成位置は、図面に示されるように、回路
金属の1辺のみから突出させてもよく、また2辺以上か
ら突出させてもよい。エッチングによって3辺から突出
させる場合には、金属板とセラミック基板の位置合わせ
に細心の注意が要る。端子の個数は、2〜500個程度
であり、適切な個数はパワー半導体モジュールの用途に
よって決まる。
【0010】本発明で用いられるセラミックス基板は、
窒化アルミニウム又は窒化ケイ素を主体とするものが好
ましい。窒化アルミニウムを主体とするものは、曲げ強
度、熱伝導率、純度がそれぞれ400MPa以上、15
0W/mK以上、93%以上であることが好ましく、ま
た窒化珪素を主体とするものは、それぞれ600MPa
以上、50W/mK以上、93%以上であることが好ま
しい。厚みは0.5〜1.0mm程度が一般的である。
【0011】このような窒化アルミニウム基板は、窒化
アルミニウム粉末とアルミナ、イットリア等の焼結助剤
とバインダ−とを含む混合物を、また窒化ケイ素基板
は、窒化ケイ素粉末とアルミナ、マグネシア、イットリ
ア等の焼結助剤とバインダ−とを含む混合物を、グリー
ンシートに成形し、脱脂・焼結を行って窒化アルミニウ
ム焼結体又は窒化ケイ素焼結体となし、それを加工する
ことによって製造することができる。また、セラミック
ス基板の表面性状は重要であり、微少な欠陥や窪み等
は、金属板との接合時の接触面積に大きな影響を与える
ため、平滑であることが望ましく、ホーニング処理や機
械加工等によって研磨処理が行われていることが望まし
い。
【0012】本発明で用いられる金属回路又は放熱金属
板の材質は、銅、ニッケル、アルミニウム、モリブデン
等の金属、これらの金属の2種以上からなる積層板、も
しくはこれらの金属の2種以上の合金が用いられる。銅
板を使用する際には、無酸素銅板、特に酸素量が50p
pm以下、特に30ppm以下の無酸素銅板であること
が好ましい。金属回路の厚みは0.2〜0.5mm程
度、金属放熱板の厚みは0.1〜0.4mm程度である
ことが好ましい。
【0013】本発明の回路基板は、たとえば以下のA
法、B法によって製造することができる。
【0014】A法は、セラミックス基板の表裏面に、金
属板を接合材によって接合されてなる接合体を製造する
際に、表面金属板をセラミックス基板の少なくとも一辺
から突出させて接合した後、表面金属をエッチングして
金属回路部と、セラミックス基板の少なくとも一辺から
突出させた端子とを一体的に形成させると共に、裏面金
属を必要に応じてエッチングして金属放熱板とする製造
方法である。
【0015】金属板とセラミックス基板からなる接合体
を製造する際の接合材としては、合金箔又は活性金属ロ
ウ材ペーストが用いられる。合金箔又は活性金属ロウ材
ペーストの金属成分は、Ag成分とCu成分を主成分と
し、溶融時のセラミックス基板との濡れ性を確保するた
めに、活性金属を副成分とする。この活性金属成分は、
セラミックス基板と反応して酸化物や窒化物を生成さ
せ、それらの生成物がろう材と基板との結合を強固なも
のにする。活性金属の具体例をあげれば、Ti、Zr、
Hf、Nb、Ta、Vやこれらの化合物である。これら
の質量比率としては、Ag80〜95部とCu20〜5
部の合計量100部あたり活性金属1〜7部である。し
かし、使用する金属板の種類によっては合金箔又は活性
金属ロウ材ペーストの金属成分を変化させることができ
る。
【0016】活性金属ロウ材ペーストは、上記ろう材の
金属成分に有機溶剤及び必要に応じて有機結合剤を加
え、ロール、ニーダ、万能混合機、らいかい機等で混合
することによって調製することができる。有機溶剤とし
ては、メチルセルソルブ、テルピネオール、イソホロ
ン、トルエン等、また有機結合剤としては、エチルセル
ロース、メチルセルロース、ポリメタクリレート等が使
用される。
【0017】ペーストの配合の一例を示せば、有機溶剤
60〜70容量部、ろう材の金属成分30〜60容量部
及び有機結合剤0〜20容量部で、これらの合計が10
0容量部である。ペーストの粘度としては20,000
〜100,000cps程度である。
【0018】ペーストは、セラミックス基板、金属板又
はその両方の面に、例えばスクリーン印刷法、ロールコ
ーター法等により塗布される。パワー半導体モジュール
用基板では、回路基板の金属放熱板は、セラミックス基
板の広さとほぼ同じ広さにして形成されるので、その部
分に対してはほぼ全面にペーストが塗布される。勿論、
放熱パターン状にして塗布することも可能である。金属
回路が形成されるセラミックス基板側においても、全面
又は回路パターン状に塗布される。
【0019】これに対し、後記B法のように、エッチン
グ後にセラミックス基板の端部を、好適には分割溝に沿
って切除して端子を形成させる方法にあっては、最終的
に切除されるセラミックス基板の端部は非接合部となっ
ていることが望ましく、ペーストを塗布しないのがよ
い。また、金属板面にペーストを塗布する場合には、そ
の金属板が端子となる箇所にはペーストを塗布しないほ
うが好ましい。すなわち、端子形成部は、所望形状の端
子よりも少し大きめの非接合部分とするか、回路パター
ン状にペースト塗布を行う。非接合部分を端子形状より
も少し大きめにしておかないと、接合工程でろう材のは
み出しが発生した場合にセラミックス基板の端部の切除
が容易でなくなる。
【0020】ペーストの塗布量としては、ペーストのは
み出しや接合不良等が起こらないように、乾燥塗膜質量
4.5〜15mg/cm2程度とするのが望ましい。
【0021】接合材に合金箔を用いる場合にも、上記ペ
ーストの場合に準じて取り扱われる。すなわち、金属板
を突出させた状態で接合を行う場合はよいが、セラミッ
クス基板の端部が最終的に切除されるB法の場合には、
端子となる金属板の部分には非接合部分を設けることが
望ましいので、金型などで打ち抜いた形状を用いる。合
金箔の厚みは10〜100μmが一般的である。
【0022】セラミックス基板のほぼ全面に接合材を用
いて金属放熱板を形成する場合には、その接合材面を覆
うのに十分な広さ、すなわちセラミックス基板面とほぼ
同等(同等を含む概念である、以下同じ)又はそれ以上
の広さのベタ金属板が配置される。また、金属回路面側
には、ほぼ全面又は回路パターン状に接合材を配置して
から、セラミックス基板の少なくとも一辺から端子とな
る部分を突出させて金属板を配置する。一方、後記B法
の場合には、金属放熱板、金属回路板はともにほぼ同等
寸法にして、その広さはセラミックス基板とほぼ同等の
ものが用いられる。なお、B法において、セラミックス
基板に分割溝を施す場合には、回路面、放熱面又はその
両面に施される。
【0023】セラミックス基板のサイズは、所望する回
路基板のサイズに応じて決定される。しかし、後記B法
においては、所望する回路基板サイズよりも端子の長さ
とほぼ同等(異なってもよい)まで広めたセラミックス
基板を用いることが望ましい。
【0024】セラミックス基板の少なくとも一辺から、
金属回路形成用金属板を突出させた(はみ出させた)状
態の接合体を製造するには、接合材を介させたそのよう
な状態の積層体を、Ar、He等の不活性ガス雰囲気下
又は真空度1×10-5〜1×10-6Torrの高真空
中、800〜950℃の温度で加熱することによって行
われる。より強固な接合体を製造するために、加熱は積
層体を1.0MPa以上に加圧しながら行うことが好ま
しい。また、接合体の残留応力を極力少なくするために
加熱後の冷却速度を5℃/分以下、特に2℃/分以下と
することが望ましい。
【0025】ついで、接合体の金属回路形成用金属板上
に、エッチングレジストを端子付き金属回路パターンに
塗布する。この場合において、接合材の配置パターン
(接合パターン)を回路パターン又は放熱パターンと同
じにしたときは、エッチングレジストパターンは接合パ
ターンとしっかり合わせることが肝要である。エッチン
グレジストパターンを接合パターンと同じ大きさに形成
させた場合には、接合パターンと金属回路とは同形状に
なる。また、接合パターンと同一形状のエッチングレジ
ストパターンを形成させるとともに、接合材のない端子
形成位置に端子形状のエッチングレジストパターンを形
成させると、非接合部分を有する端子付き金属回路が形
成される。
【0026】このような非接合部を有する端子付き金属
回路を形成させることの利点は、モジュール構成時に電
極等の半田付け工程を省略することができることであ
る。また、通電・停止のヒートサイクルによって発生す
る金属部の膨張・収縮による回路基板の損傷を防止する
ことができることである。
【0027】その後、エッチング処理によって金属板の
不要部分を除去した後、エッチングレジスト膜を除去す
る。セラミックス基板の少なくとも一辺から突出させて
接合を行った場合には、エッチング後に所期した端子付
き回路基板が得られる。また、後記B法における好まし
い態様例のように、端子の形成部分にまで広めたセラミ
ックス基板を用い、最終的には切除されるセラミックス
基板の端部との境界に分割溝をレーザー等により施した
場合には、エッチング後に分割溝に沿って切り離すこと
によって端子付き回路基板が得られる。この切り離し
は、板状チョコレートを溝に沿って手で折るかのよう
に、小さい外力を加えることによって容易に行うことが
できる。
【0028】金属板のエッチング液としては、通常、金
属種が銅の場合には塩化第二銅溶液、アルミニウムの場
合には塩化第二鉄溶液が用いられる。また、エッチング
レジストには、アクリル系オリゴマー、アクリル系モノ
マー、無機顔料を含むものが使用される。
【0029】本発明においては、金属回路及び/又は金
属放熱板に、ニッケル、金等のメッキを施すことができ
る。このメッキは任意の段階(工程)で行うことができ
る。さらには、これらのメッキの施されたあるいは施さ
れていない金属回路及び/又は金属放熱板の表面には、
半田レジストをパターン印刷し、それを紫外線や加熱等
により硬化させ、所定の半田レジストパターンを形成さ
せることもできる。これらの措置によって、工程処理数
が減る。
【0030】半田レジストには、半導体素子、電極端子
等を半田付けする際の所定位置以外への半田の流れ出し
と、それに伴う半導体チップ等の搭載位置ズレを防止す
る効果がある。したがって、半田レジストは、半導体チ
ップ等の形状、サイズに合わせ、幅1.0mm程度にし
て半導体素子の搭載位置の周囲を囲むように塗布するこ
とが望ましい。
【0031】つぎに、本発明のB法による回路基板の製
造方法を図面を参照しながら説明する。図2〜図5はB
法の工程を説明する斜視図であり、符号の5はセラミッ
クス基板に施された分割溝、6は接合材、7は未接合部
分、8はエッチングレジスト、9はセラミックス基板の
端部である。
【0032】B法は、セラミックス基板1の表裏面に金
属板が接合材によって接合されてなる接合体をエッチン
グして、セラミックス基板の一方の面に端子4付き金属
回路2、その反対面に金属放熱板3を形成させた後、セ
ラミックス基板の端部9を切除し、端子4をセラミック
ス基板1の少なくとも一辺から突出させる方法である。
【0033】B法とA法の大きな違いは、端子付き金属
回路をエッチングによって形成させることについてはA
法、B法も同じであるが、端子4をセラミックス基板1
の少なくとも一辺から突出させる手段が、B法において
は、セラミックス基板の端部9の切除によって行われる
ことである。好適には、切除が、セラミックス基板にあ
らかじめ施された分割溝5に沿って切り離して行われる
ことである。これ以外の手順については、構成材料も含
め、A法に準じて行われる。
【0034】すなわち、セラミックス基板1に分割溝5
をレーザー等により加工してから(図2参照)、端子4
となる金属板の部分とセラミックス基板との間に未接合
部分7を残して活性金属ロウ材ペースト等の接合材6を
配置する(図3参照)。図3では、金属回路形成領域に
はベタ接合材が配置されたことを示しているが、回路パ
ターン状等の接合パターンに配置することもできる。ま
た、金属放熱板とセラミックス基板との間にも接合材
(図示なし)を配置する。このとき、金属放熱板の大き
さはセラミックス基板とほぼ同等のベタ金属板を用い
る。
【0035】その後、接合材の配置されたセラミックス
基板の表裏面にセラミックス基板とほぼ同等寸法の金属
板を当接してから加熱を行い、接合体を製造した後、端
子付き金属回路パターン状にエッチングレジストを塗布
し、また裏面を金属放熱板パターンに塗布してから(図
4参照)、エッチングを行う。さらに、セラミックス基
板の表面に露出している不要な接合材や反応物等をエッ
チング除去し、必要に応じてメッキ処理を施す。その
後、分割溝5に沿ってセラミックス基板の端部9を切り
離し切除することによって(図5参照)、本発明の端子
付き回路基板が製造される。
【0036】上記B法において、分割溝5の施されてい
ないセラミックス基板を用いることもでき、その場合の
セラミックス基板の端部9の切除は、例えばレーザーや
ダイサ(円盤状の厚みの一定な砥石を回転させ湿式方に
よりダイシングを行う装置)等によって行われる。
【0037】
【実施例】以下、実施例をあげて更に具体的に本発明を
説明する。
【0038】窒化アルミニウム粉末に、焼結助剤として
イットリアを5%(質量%)内割り添加し、バインダー
としてメチルセルロース、水を加えてスラリーを調合し
た。これをシート成形した後、所定のサイズに切り出し
てグリーンシートを成形した。その後、空気中500℃
で脱脂を行い、続いて窒素雰囲気中、1850℃、4時
間焼結を行なって、60×30×0.635mm(窒化
アルミニウム基板A)と60×60×0.635mmの
大きさの異なる二種類の窒化アルミニウム基板(熱伝導
率150W/m・K、3点曲げ強度400MPa以上、
純度93%以上)を製造した。60×60×0.635
mmサイズの窒化アルミニウム基板にはレーザーを用い
中央部に幅30mm、深さ0.1mmの分割溝(図2参
照)を加工し、窒化アルミニウム基板Bとした。
【0039】実施例1 窒化アルミニウム基板Aの表裏面全面に、活性金属ロウ
材ペースト(金属成分は、Ag80%(質量%以下同
じ)、Cu15%、Ti5%)を塗布量9.5mg/c
2 で塗布した。その後、金属回路形成側には銅板(6
0×60×0.3mm)を突出させて配置し、また放熱
金属板形成側には銅板(60×30×0.15mm)を
配置してから、真空中、900℃で圧力2.0MPaで
加圧を行いながら加熱し接合体を製造した。
【0040】得られた接合体の金属回路形成用銅板には
端子(幅5mm、長さ25mm)付き銅回路パターン状
に、また銅放熱板形成用銅板には放熱パターンに、エッ
チングレジストを印刷してから、塩化第二鉄溶液を用い
てエッチングした後、更に過酸化水素水とフッ化アンモ
ニウムの混合溶液を用いて不要ろう材等を除去した。こ
れによって、セラミックス基板の長手方向の1辺から幅
5mm、長さ25mm、厚み0.3mmの端子を2個持
つ端子付き回路基板(図1参照)を製造した。
【0041】実施例2 金属回路形成側の窒化アルミニウム基板Bの表面に、非
接合部分7を残して活性金属ロウ材ペーストを塗布した
(図3参照)。また、放熱金属板形成側には全面に塗布
した。塗布量はいずれも9.5mg/cm2 である。そ
の後、表側には銅板(60×60×0.3mm)、裏側
には銅板(60×60×0.15mm)をセラミックス
基板からはみ出させないで配置してから、実施例1と同
一条件で加熱し、接合体を製造した。
【0042】ついで、得られた接合体の金属回路形成用
銅板には端子付き銅回路パターン状に、また銅放熱板形
成用銅板には放熱パターンに、エッチングレジストを印
刷してから(図4参照)、実施例1と同様にしてエッチ
ングと不要ろう材等の除去を行った後、分割溝5に沿っ
てセラミックス基板の端部9を切り離し切除した。これ
によって、セラミックス基板の長手方向の1辺から幅5
mm、長さ25mm、厚み0.3mmの端子を2個持つ
端子付き回路基板(図1参照)を製造した。
【0043】比較例1 金属回路形成用銅板に、端子を有しない銅回路パターン
にエッチングレジストを印刷したこと以外は、実施例1
と同様にして、端子を有しない回路基板を製造した後、
銅回路の長手方向の両隅に銅板電極(5×25×0.3
mm)を半田付けした。
【0044】上記で製造された回路基板を評価するた
め、回路基板の放熱銅板側にベース銅板(100×10
0×3mm)を半田付けした後、実施例では端子を、ま
た比較例では銅板電極を該ベース銅板に半田付けをし
た。この状態で、125℃の絶縁油中に5分間放置後、
−45℃の絶縁油中に5分間放置するのを1サイクルと
するヒートサイクル試験を200回行い、基板クラック
を測定した。その結果、実施例1では0.26mm、実
施例2では0.23mm、比較例1では3.72mmで
あった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、モジュールとして使用
したときに生じる半田クラックや基板クラックの発生を
激減することのできる回路基板とその製造方法が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路基板の実施態様の一例を示す斜視
【図2】分割溝の加工工程を説明する斜視図
【図3】ペーストの印刷工程を説明する斜視図
【図4】エッチンレジストの印刷工程を説明する斜視図
【図5】セラミックス基板の端部の切除工程を説明する
斜視図
【符号の説明】
1 セラミックス基板 2 金属回路 3 金属放熱板 4 端子 5 分割溝 6 接合材 7 非接合部分 8 エッチングレジスト 9 セラミックス基板の端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E338 AA01 AA18 BB47 CC04 CC08 CD23 EE28 5E339 AB06 AD01 AE02 BC02 BD11 BE13 CD01 CE13 CE19 CG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基板(1)の一方の面に金
    属回路(2)、その反対面に金属放熱板(3)を有する
    ものにおいて、金属回路の一部をセラミックス基板の少
    なくとも一辺から突出させ、その部分を端子(4)とし
    てなることを特徴とする端子付き回路基板。
  2. 【請求項2】 セラミックス基板の表裏面に、金属板を
    接合材によって接合されてなる接合体を製造する際に、
    表面金属板をセラミックス基板の少なくとも一辺から突
    出させて接合した後、表面金属をエッチングして金属回
    路部と、セラミックス基板の少なくとも一辺から突出さ
    せた端子とを一体的に形成させると共に、裏面金属を必
    要に応じてエッチングして金属放熱板とすることを特徴
    とする端子付き回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 セラミックス基板の表裏面に、金属板を
    接合材によって接合されてなる接合体をエッチングし
    て、セラミックス基板の一方の面に端子付き金属回路、
    その反対面に金属放熱板を形成させた後、セラミックス
    基板の端部を切除し、端子をセラミックス基板の少なく
    とも一辺から突出させることを特徴とする端子付き回路
    基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 接合体が、セラミックス基板の表面を回
    路パターン状に、また裏面を放熱パターン状に接合材を
    配置した後、それらの接合パターンを覆うのに十分な広
    さの金属板が接合されたものであることを特徴とする請
    求項2又は3記載の端子付き回路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 接合体が、端子となる金属板の部分とセ
    ラミックス基板との間に、接合材が配置されていないも
    のであることを特徴とする請求項3又は4記載の端子付
    き回路基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 セラミックス基板の端部の切除が、セラ
    ミックス基板にあらかじめ施された分割溝に沿って行わ
    れるものであることを特徴とする請求項5記載の端子付
    き回路基板の製造方法。
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