JP2003215995A - プロセスカートリッジ、クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ、クリーニング装置及び画像形成装置

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JP2003215995A
JP2003215995A JP2002010819A JP2002010819A JP2003215995A JP 2003215995 A JP2003215995 A JP 2003215995A JP 2002010819 A JP2002010819 A JP 2002010819A JP 2002010819 A JP2002010819 A JP 2002010819A JP 2003215995 A JP2003215995 A JP 2003215995A
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cleaning
contact pressure
process cartridge
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JP2002010819A
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Yoshihisa Saito
善久 斉藤
Koji Goto
浩二 後藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い損失正接を有し耐久性の高い像担持体を
備えながら、像担持体をクリーニングするためのクリー
ニング機能を維持しつつ、像担持体とクリーニングブレ
ード等のクリーニング部材間で発生する異常振動を抑制
し、それによる異常音発生を回避したプロセスカートリ
ッジ及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 記録材に画像を形成する画像形成装置に
備えられるプロセスカートリッジにおいて、表面層の損
失正接(tanδ)が40℃において0.03以上0.
10以下である移動可能な像担持体1と、像担持体1に
当接するように設置され、像担持体1に残留する現像剤
を除去するクリーニング部材6と、を有し、クリーニン
グ部材6と像坦持体1との当接圧Pを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に現像像が作
成される像担持体と、像担持体から記録材若しくは中間
転写体に現像像が転写された後に残留する現像剤を除去
するクリーニング部材と、が備えられるプロセスカート
リッジ、該クリーニング部材が備えられるクリーニング
装置、及び、これらのプロセスカートリッジ又はクリー
ニング装置を備えた、記録材に画像を形成する、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装
置は、帯電手段によって一様に帯電された像担持体に選
択的な露光を施して潜像を形成し、この潜像を現像剤に
よって現像して顕像化するとともに、記録媒体に転写し
て画像記録を行う。
【0003】そして、転写後に像担持体に残留した現像
剤を弾性ブレードであるクリーニングブレード等のクリ
ーニング部材で除去し、表面がクリーニングされた像担
持体によって次の画像形成動作を行うようにしている。
【0004】こうした、従来のクリーニング装置につい
て説明する。
【0005】従来、画像形成装置、特に電子写真画像形
成装置のクリーニング部材としては、クリーニングロー
ラを像担持体である感光体に当接回転させることによっ
て、又は弾性ブレードであるクリーニングブレードを当
接させることによって、転写されなかった残留現像剤
(残留トナー)を掻き取り、感光体から残留トナーを除
去することが一般的である。特に、プロセスカートリッ
ジ式の構成をとる電子写真画像形成装置では構成が簡
単、コストが安い等の利点からウレタンゴム製の弾性ブ
レードであるクリーニングブレードを感光体の移動方向
に対し、カウンター方向に加圧当接させることが多い。
【0006】ここで、感光体の寿命は得られる画質の劣
化より決まる。画像の劣化は帯電性の低下、暗減衰の増
加、感度低下、残留電位の上昇等の電気特性の低下が感
光体全体、或いは局部的に生じることを原因とする。そ
して、これらの電気特性低下は、感光体の機械的な劣化
や組成物の劣化により生じる。ここで、感光体の耐久性
向上のために劣化しにくい構造にする努力がなされてい
る。
【0007】その一つとして、感光体の耐摩耗性等の特
性向上のために表面層の損失正接(tanδ)を上昇さ
せる方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光体
の特性向上のために表面層の損失正接(tanδ)を上
げていくと、感光体回転開始時/停止時等の低速回転時
にクリーニングブレードと感光体との間で異常振動(s
tick−slip振動)が発生しやすくなり、これが
耳障りな異常音となる。又、この時、摩擦係数も上昇
し、最悪の状況ではブレード捲れという問題を発生す
る。
【0009】ここで、一般的に、潤滑剤の塗布等により
摩擦係数を下げることで、ドラム回転時の振動やブレー
ド捲れに対しては対処可能であるが、感光体表面層の樹
脂の損失正接(tanδ)が大きく、特に像坦持体やク
リーニングブレードの温度が高くなったときの感光体低
速回転時の振動(stick−slip振動)による異
常音までは対処が困難であった。
【0010】従って、本発明の目的は、高い損失正接を
有し耐久性の高い像担持体を備えながら、像担持体をク
リーニングするためのクリーニング機能を維持しつつ、
像担持体とクリーニングブレード等のクリーニング部材
間で発生する異常振動を抑制し、それによる異常音発生
を回避したプロセスカートリッジ、クリーニング装置及
び画像形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
プロセスカートリッジ、クリーニング装置及び画像形成
装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、記
録材に画像を形成する画像形成装置に備えられるプロセ
スカートリッジにおいて、表面層の損失正接(tan
δ)が40℃において0.03以上0.10以下である
移動可能な像担持体と、該像担持体に当接するように設
置され、該像担持体に残留する現像剤を除去するクリー
ニング部材と、を有し、該クリーニング部材と前記像坦
持体との当接圧を制御することを特徴とするプロセスカ
ートリッジを提供する。
【0012】第1の本発明の一実施態様によると、前記
クリーニング部材は、プロセスカートリッジ枠体内壁に
沿って設けられた固定部材に当接して設置され、前記ク
リーニング部材と前記像坦持体との当接圧を制御する方
法として、20×10-5/K以上30×10-5/K以下
の熱膨張係数を有する材料で形成される当接圧制御部材
を、前記クリーニング部材と前記固定部材との間に配置
する。
【0013】第2の本発明は、記録材に画像を形成する
画像形成装置において、第1の本発明のプロセスカート
リッジを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供す
る。
【0014】第3の本発明は、像担持体に当接するクリ
ーニング部材を有するクリーニング装置において、前記
像担持体の表面層の、40℃における損失正接(tan
δ)が0.03以上0.10以下であり、前記クリーニ
ング部材の前記像担持体に対する当接圧を制御する手
段、を有することを特徴とするクリーニング装置を提供
する。
【0015】第3の本発明の一実施態様として、前記当
接圧を制御する方法として、クリーニング装置枠体と前
記クリーニング部材との間に配置された当接圧制御部材
を有し、該当接圧制御部材は、20×10-5/K以上3
0×10-5/K以下の熱膨張係数を有する材料で形成さ
れる。
【0016】第4の本発明は、表面に現像像が形成さ
れ、表面層の40℃における損失正接(tanδ)が
0.03以上0.10以下である像担持体を有し、記録
材に画像を形成する画像形成装置において、第3の本発
明のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形
成装置を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプロセスカー
トリッジ、クリーニング装置及び画像形成装置を図面に
則して更に詳しく説明する。
【0018】実施例1 図5は本発明を適用した電子写真方式の画像形成装置
(例えばプリンタ、複写機等)の構成の一例を示した概
略図であり、この構成について説明する。尚、画像形成
装置の構成はこれに限るものではない。
【0019】像担持体として用いられる、ドラム状の感
光体である感光ドラム1は帯電手段2(ここでは帯電ロ
ーラ、このほかにブラシやコロナ帯電がある。)によっ
て所定の表面電位に帯電される。感光ドラム1の回転に
従って、そこに、露光手段3(例えば、複写機の場合に
は原稿からの反射光、プリンタの場合にはコンピュータ
ー等のホストからの信号に応じたレーザ光等によって感
光ドラム1を露光する手段)によって潜像が形成され、
現像手段4によって潜像が顕像化される。そして転写手
段5によって記録材9に未定着の現像像(トナー像)が
転写される。これが定着手段8によって記録材9にトナ
ー像が定着されるのが一般的な電子写真プロセスであ
る。
【0020】一方、記録材9にトナー像が転写された後
に、感光ドラム1上に残留した残留現像剤(残トナー)
は、次の画像形成が始まる前にクリーニング装置7によ
って、感光ドラム1より除去される。
【0021】画像形成装置の構成については、本構成に
限らず、複数色の現像手段を用いる電子写真画像形成装
置に頻繁に使用される、感光ドラムからトナー像が中間
転写体に一次転写された後に、その中間転写体より記録
材に二次転写される画像形成プロセスを採用する画像形
成装置等においても、又、記録材9を転写ベルト等の転
写材担持体に搭載して、像担持体1に対向させる方向に
搬送する構成の画像形成装置等においても、本発明は適
用できる。
【0022】ここで、本発明の特徴部分であるクリーニ
ング装置7について説明する。
【0023】クリーニング装置7は、感光ドラム1にカ
ウンター方向に当接するクリーニング部材である弾性ブ
レード(クリーニングブレード)6と、その周囲に設け
られ、クリーニングブレード6によって感光ドラム1よ
り除去された現像剤(残トナー)を回収するクリーニン
グ容器7’と、で構成される。
【0024】又、本発明において、このクリーニング装
置7を設けたことを特徴とするプロセスカートリッジが
挙げられるが、クリーニング装置7を単独で画像形成装
置に備えることも可能である。
【0025】本発明のプロセスカートリッジは、少なく
とも、こうしたクリーニング装置7に備えられたクリー
ニングブレード6と、上記の画像形成プロセスにおいて
表面にトナー像が形成される感光ドラム1等の像担持体
が備えられる。
【0026】本実施例においては、クリーニング装置7
及び感光ドラム1は、それ以外に、帯電手段2、現像手
段4と一体化され、図4に示すプロセスカートリッジ1
0として画像形成装置に着脱自在に備えられているもの
とする。
【0027】プロセスカートリッジの構成としては、こ
れに限るものではなく、帯電手段2と現像手段4のいず
れかのみを備えるものや、感光ドラム1とクリーニング
装置7とで構成されるものでもよいし、画像形成装置に
着脱可能でなくてもよい。
【0028】しかし、プロセスカートリッジとしての構
成をとることによって、これらの構成部品の交換を容易
に行うことができるようになる。従って、画像形成装置
のメンテナンス性が格段に向上する。又、カートリッジ
10を交換することで、電子写真の重要な構成部品が新
品に交換されるため、常に高品質な画像を保つことがで
きる。
【0029】本実施例において、ここで用いた弾性ブレ
ードであるクリーニングブレード6の設定は、図6の説
明図に示す、常温において感光ドラム1に対する当接角
αが20°で、自由長L1が12mmで、感光ドラム1
に対する侵入量L2は1.0mmであり、この時のブレ
ードの線圧P(当接圧)は30g/cmになっている。
この設定にてクリーニングブレード6は、平行に備えら
れた保持部材12に保持されており、クリーニング装置
7において、このクリーニングブレード6とブレード保
持部材12は、一体化したクリーニング部材として取り
付けられている。
【0030】このような設定を取ることにより、常温に
おいては感光ドラム1の表面層の損失正接(tanδ)
の大小に関わらず、通紙中のクリーニング不良や振動が
発生することを防ぐことが可能になっている。
【0031】しかしながら、感光ドラム1の表面層の損
失正接(tanδ)は、耐摩耗性向上のため、40℃に
おいて0.03以上0.10以下の範囲に生成されるこ
とが多く、その時、通紙を繰り返すことによって感光ド
ラム1及び/又はクリーニングブレード6近傍の温度が
上昇すると、stick−slip振動が起こりやすく
なり、従来の技術にて説明したように、それによって異
常音が発生することが経験から明らかである。
【0032】尚、損失正接(tanδ)は、後述する感
光体1の感光層の電荷輸送層の膜を膜厚30μm、幅4
mm、長さ50mmに成形し、これをサンプルとしてレ
オメトリック・サイエンティフィック・エフ・イ−
(株)製RSAIIにて駆動周波数6.28rad/se
cで昇温速度5℃/minとした時の動的粘弾性を−1
50℃〜200℃の範囲で測定し、40℃における貯蔵
弾性率/損失弾性率から求められるものであり、ここで
測定される、感光体の表面層の損失正接(tanδ)が
0.03以上で耐摩耗性が良好になることが経験から明
らかである。又、感光体の表面層としては、電子写真特
性を維持しつつ現状のキャスト膜で得られる数字の上限
が0.01付近であるので、感光体1の表面層において
は、適当な耐摩耗性を有する表面は、上記の測定方法に
て得られる値で、40℃における損失正接(tanδ)
が0.03以上0.10以下の範囲の値をものといえ
る。
【0033】stick−slip振動による異常音を
回避するために、本実施例では、感光ドラム1とクリー
ニングブレード6との当接圧Pを、以下の方法により制
御して、互いの摩擦を軽減した。図1に、本発明に基づ
いて、当接圧Pを調節したクリーニング装置7のクリー
ニングブレード6と感光ドラム1との当接部分の部分断
面図を示す。
【0034】クリーニングブレード6と感光ドラム1と
の当接圧Pを制御する方法としては、上記の設定でプロ
セスカートリッジ10に設置されたクリーニングブレー
ド6において、図1に示すように、20×10-5/K以
上30×10-5以下の熱膨張係数を有する材料から作成
される当接圧制御部材13を、クリーニング部材である
ブレード保持部材12と図4に示すような構成のプロセ
スカートリッジ10内壁に沿った固定部材11との間に
配置する。固定部材11として、本実施例においては、
カートリッジ枠体11におけるクリーニング部材6、1
2との対向部分を使用する。
【0035】当接圧制御部材13の熱膨張係数は、20
×10-5/K以上で効果が現れ、現在のところ、これを
30×10-5/K以上にすることは不可能であるので上
限を30×10-5/Kとする。
【0036】固定部材11としては、プロセスカートリ
ッジ10内壁に沿って設けられ、クリーニング部材であ
るブレード保持部材12に、感光ドラム1とは異なった
方向から長手方向に当接する位置に固定された部材であ
れば、プロセスカートリッジの枠体でなくてもよい。
【0037】例えば、クリーニング装置7が、プロセス
カートリッジ10に備えられてない場合は、固定部材1
1は、クリーニング装置7のクリーニング装置枠体とし
て設けられ、クリーニング部材12に当接する位置に固
定されている。
【0038】カートリッジの枠体11とクリーニングブ
レード保持部材12との間に、25℃の時の厚さが1
0.00mmで、熱膨張係数が20×10-5/Kの当接
圧制御部材13を挟むと、感光ドラム1とクリーニング
ブレード6付近の温度が上昇するに従い、当接圧制御部
材13も昇温し膨張することで感光ドラム1とクリーニ
ングブレード6の当接圧Pを軽減する方向(図矢印方向
a)に、本実施例においては平行移動でクリーニングブ
レード6を移動させる。
【0039】このことによって、感光ドラム1の回転開
始時/停止時等の低速回転時にクリーニングブレード6
と感光ドラム1の間で発生する異常振動(stick−
slip振動)を抑制することが可能となった。実験に
使用した感光体ドラム1は以下のように作成した。
【0040】感光ドラム1は、図7の断面図に示すよう
に、導電性支持体101の上に感光層102が設けられ
て作成される。
【0041】導電性支持体101としては、支持体10
1自体が導電性を有する材料として、例えばアルミニウ
ム、アルミニウム合金、ステンレス、クロム、チタン等
を用いることができ、その他に、アルミニウム、アルミ
ニウム合金、酸化インジウム−酸化錫合金等を真空蒸着
によって被膜形成された層を有するもの、プラスチッ
ク、導電性粒子(例えばカーボンブラック、酸化錫粒子
等)を適当なバインダーと共にプラスチックや紙に含浸
したもの、及び、導電性バインダーを有するプラスチッ
ク等を用いることができる。
【0042】導電性支持体101と感光層102の中間
に、バリヤー機能と接着機能をもつ下引層103を設け
ることもできる。下引層103はカゼイン、ポリビニル
アルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸
コポリマー、ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸
化アルミニウム等によって形成できる。下引層103の
膜厚は、5μm以下、好ましくは0.5〜3μmが適当
である。下引層103の体積抵抗値は、その機能を発揮
するためには、107Ω・cm以上であることが望まし
い。
【0043】感光層102としては、露光により電荷担
体を発生する電荷発生層104と、その上層に設けられ
た、感光ドラム1の表面層としての、電荷発生層104
から発生した電荷担体を輸送する能力を持つ電荷輸送層
105とを組み合わせて構成される感光層を用いること
ができる。
【0044】電荷発生層104は、アゾ顔料、キノン顔
料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、
ビスベンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料、キ
ナクドリン顔料等の電荷発生材料のうち1種類或いは2
種類以上を蒸着するか、又は適当なバインダーと共に
(バインダーが無くても可)分散し、塗工によって形成
できる。
【0045】バインダーは、広範囲な絶縁性樹脂又は有
機光導電性ポリマーから選択できる。例えば、絶縁性樹
脂としては、ポリビニルブチラール、ポリアリレート
(ビスフェノールAとフタル酸の縮重合体等)、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、アクリル
樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド、セルロー
ス系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポ
リビニルアルコール等を使用することができる。又、有
機光導電性ポリマーとしては、カルバゾール、ポリビニ
ルアントラセン、ポリビニルピレン等を使用することが
できる。
【0046】電荷発生層104の膜厚は、0.01〜1
5μm、好ましくは、0.05〜5μmであり、電荷発
生層104と結着剤との重合比は、(電荷発生層104
の重量):(結着剤の重量)で、10:1〜1:20で
ある。
【0047】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用す
る樹脂や電荷輸送材料の溶解性や分散安定性から選択さ
れるが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水
素類或いは芳香族化合物等を用いることができる。
【0048】塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレード
コーティング法等のコーティング法を用いて行なうこと
ができる。
【0049】感光ドラム1の表面層である電荷輸送層1
05は、電荷輸送材料を成膜性のある樹脂に溶解させて
形成される。本発明に用いられる有機の電荷輸送材料の
例としては、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合
物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チア
ゾール系化合物、トリアリールメタン系化合物等が挙げ
られる。これらの電荷輸送物質は1種類でも、又は2種
以上組み合わせても用いることができる。
【0050】電荷輸送層105に用いる結着剤の例とし
ては、フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルブチラール、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリア
ミド、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、ポ
リカーボネート、ポリウレタン、或いは、これらの樹脂
の繰返し単位のうち、2つ以上を含む共重合体、例えば
スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロ
ニトリルコポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマー
等を挙げることができる。又、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等
の有機光導電性ポリマーからも選択できる。
【0051】電荷輸送層105の膜厚は5〜50μm、
好ましくは8〜30μmであり、電荷輸送物層105と
結着剤との重合比は、(電荷輸送層105の重量):
(結着剤の重量)で、5:1〜1:5、好ましくは3:
1〜1:3程度である。塗工は前述の電荷発生層104
のようなコーティング法を行なうことができる。
【0052】損失正接(tanδ)は、この電荷輸送層
の膜を膜厚30μmで幅4mm、長さ50mmに成形
し、これをサンプルとしてレオメトリック・サイエンテ
ィフィック・エフ・イ−(株)製RSAIIにて駆動周波
数6.28rad/secで昇温速度5℃/minとし
た時の動的粘弾性を−150℃〜200℃の範囲で測定
し、40℃における貯蔵弾性率/損失弾性率から求め
た。
【0053】ここで、本実施例のプロセスカートリッジ
10及びそれを備えた画像形成装置において、感光ドラ
ム1とクリーニングブレード6との間に当接圧制御部材
13を備えた効果を、以下の実験例にて証明する。
【0054】実験例1 本実験例は、上記に説明した、図1に示す本実施例の構
成のクリーニングブレード6、及び感光ドラム1、を有
するプロセスカートリッジ10にて行った。
【0055】図7に示す、導電性支持体101として、
外径30mm、長さ254mmのアルミニウム素管を用
い、下引層103としてアルコール可溶性ポリイミド樹
脂100重量部をメタノール500重量部に溶解したも
のをディッピング法にて1μm塗布し、80℃で10分
乾燥した、次に電荷発生層104として、ブチラール樹
脂50重量部をメチルエチルケトン300重量部に溶解
し、これに無金属フタロシアニン顔料10重量部を分散
した液をディッピング法にて0.2μm塗布し、90℃
で30分乾燥した、この上に表面層となる電荷輸送層1
05として粘度平均分子量が40000のポリカーボネ
ートを100重量部と、電荷輸送物質としてヒドラゾン
系化合物を100重量部と、をモノクロロベンゼン80
0重量部に溶解しディッピング塗布法にて20μm塗布
し、130℃で60分乾燥し感光ドラム1を作成した。
【0056】この感光体ドラム1の表面層の損失正接
(tanδ)は40℃において0.03であった。測定
はレオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イ−
(株)製RSAIIにて駆動周波数6.28rad/se
cで昇温速度5℃/minとした時の動的粘弾性が−1
50℃〜200℃の範囲で測定した。
【0057】クリーニングブレード6は、板厚1.4m
mで硬度70℃のポリウレタンゴムを用いた。この感光
ドラム1とクリーニングブレード6を用い、感光体ドラ
ム1とクリーニングブレード6との当接圧Pが、雰囲気
温度25℃の時、30g/cmになるように、クリーニ
ングブレード6の図6に示す当接角α・侵入量L2・自
由長L1を調整したプロセスカートリッジ10を作成し
た。
【0058】このとき、図1に示すように、カートリッ
ジの枠体11とクリーニングブレード保持部材12の間
に、25℃の時の厚さが10.00mmで、熱膨張係数
が20×10-5/Kの当接圧制御部材13を挟んだ。
【0059】これにより雰囲気温度が50℃になったと
き、クリーニングブレード6は0.05mmの距離分、
感光ドラム1から離れる方向に移動し、当接圧Pが25
g/cmとなるようにした。このプロセスカートリッジ
10をキヤノン製LBP−450に装着し、一枚間欠モ
ードで5k枚耐久し、ドラム停止直前の低速回転時の異
常音の発生の有無を検討した結果、雰囲気温度50℃に
おいても異常音は生じなかった。又、感光ドラム1のク
リーニング機能は維持できた。以上の結果をまとめると
表1のように示される。
【0060】
【表1】
【0061】実施例2 本実施例においては、実施例1のプロセスカートリッジ
10及びそれを備えた画像形成装置において、実験例1
では、20×10-5/Kである当接圧制御部材13を用
い、常温では30gf/cmであった当接圧Pが50℃
で25gf/cmに下がったが、他の熱膨張係数の当接
圧制御部材13を用いた実験例2、3及び比較例1につ
いて説明する。
【0062】実験例2 当接圧制御部材13の熱膨張係数を10×10-5/Kと
した以外は実験例1と同じプロセスカートリッジ10を
作成し、それに対して同様の実験を行った。常温では3
0gf/cmであった当接圧Pは、50℃で28gf/
cmに下がった。その結果、雰囲気温度50℃において
やや異常音が生じたが害にならない程度であった。又、
感光ドラム1のクリーニング機能は維持できた。
【0063】実験例3 当接圧制御部材13の熱膨張係数を30×10-5/Kと
した以外は実験例1と同じプロセスカートリッジ10を
作成し、それに対して同様の実験を行った。常温では3
0gf/cmであった当接圧Pは、50℃で25gf/
cmに下がった。その結果、雰囲気温度50℃において
も異常音は生じなかった。又、感光ドラム1のクリーニ
ング機能は維持できた。
【0064】比較例1 温度によって制御がかからない従来の構成にした以外は
実施例1と同じプロセスカートリッジを作成し、それに
対して同様の実験を行った。常温では30gf/cmで
あった当接圧Pは、50℃になっても変化しなかった。
その結果、雰囲気温度50℃において異常音は発生し
た。
【0065】比較例1と実施例1〜3の結果を比較した
ものを表2に示す。表2により理解されるように、50
℃の環境でも、熱膨張係数が10×10-5/K以上30
×10-5/K以下の当接圧制御部材13を用いることに
より、当接圧Pを下げることで、ブレード6の侵入量が
下がり、stick−slip振動、そしてそれによる
異常音の低減が可能になる事がわかる。そして、効果を
確実にするためには、熱膨張係数が20×10-5/K以
上30×10-5/Kの当接圧制御部材13を用いること
により、感光ドラム1のクリーニング機能を維持しなが
ら、異常音を無くすことができることがわかる。
【0066】
【表2】
【0067】よって、図1に示したような、実施例1
の、固定部材11とクリーニング部材12、6との間に
当接圧制御部材13を挟む構成においては、その当接圧
制御部材13の熱膨張係数の範囲としては、20×10
-5/K以上であることが望ましいことがわかる。又、一
般的な樹脂材の上限は30×10-5/Kである。
【0068】従って、クリーニングブレード6と感光ド
ラム1との当接圧Pを制御する方法としては、当接部材
13の熱膨張係数の範囲を、20×10-5/K以上30
×10-5/K以下とすることが好適である。
【0069】実施例3 本実施例においては、図1に示したクリーニングブレー
ド6と感光ドラム1との関係において、感光ドラム1の
表面層の40℃における損失正接(tanδ)を変化さ
せた例について、下記の実験例4〜6、比較例2、3を
用いて説明する。
【0070】実験例4 表面層の損失正接(tanδ)を40℃において0.0
35とし、当接圧制御部材13の熱膨張係数が10×1
-5/Kである以外は、実験例1と同じプロセスカート
リッジを作成し、それに対して同様の実験を行った。常
温では30gf/cmであった当接圧Pは、50℃にな
って28gf/cmに下がった。その結果、雰囲気温度
50℃において異常音が生じたが害にならない程度であ
った。又、感光ドラム1のクリーニング機能は維持でき
た。
【0071】実験例5 表面層の損失正接(tanδ)を40℃において0.0
35とした以外は実施例1と同じプロセスカートリッジ
10を作成し、それに対して同様の実験を行った。当接
圧制御部材13の熱膨張係数は20×10-5/Kであ
る。常温では30gf/cmであった当接圧Pは、50
℃になって25gf/cmに下がった。その結果、雰囲
気温度50℃において異常音が生じなかった。又、感光
ドラム1のクリーニング機能は維持できた。
【0072】実験例6 表面層の損失正接(tanδ)を40℃において0.0
35とし、当接圧制御部材13の熱膨張係数が30×1
-5/Kである以外は、実施例3と同じプロセスカート
リッジ10を作成し、それに対して同様の実験を行っ
た。常温では30gf/cmであった当接圧Pは、50
℃になって22gf/cmに下がった。その結果、雰囲
気温度50℃においても異常音が生じなかった。又、感
光ドラム1のクリーニング機能は維持できた。
【0073】比較例2 表面層の損失正接(tanδ)を40℃において0.0
25とし、当接圧制御部材13の熱膨張係数を10×1
-5/Kとした以外は実験例1と同じプロセスカートリ
ッジ10を作成し、それに対して同様の実験を行った。
常温では30gf/cmであった当接圧Pは、50℃に
なって28gf/cmに下がった。その結果、雰囲気温
度50℃においても異常音が生じなかった。又、感光ド
ラム1のクリーニング機能は維持できた。
【0074】比較例3 表面層の損失正接(tanδ)を40℃において0.0
20とし、当接圧制御部材13の熱膨張係数を10×1
-5/Kとした以外は実験例1と同じプロセスカートリ
ッジ10を作成し、それに対して同様の実験を行った。
常温では30gf/cmであった当接圧Pは、50℃に
なって28gf/cmに下がった。その結果、雰囲気温
度50℃においても異常音が生じなかった。又、感光ド
ラム1のクリーニング機能は維持できた。
【0075】実験例4〜6、及び比較例2、3、実験例
1の結果を、表3を用いて比較する。
【0076】
【表3】
【0077】ここで、比較例2、3にて、感光ドラム1
の表面層の損失正接(tanδ)が40℃において0.
03未満では、50℃でで当接圧Pが高い状態でも、異
常音はなかった。このことを、当接圧制御部材13の熱
膨張係数が同値(10×10 -5/K)であり、同様の当
接圧Pである、実施例2に説明した実験例2の状態で微
弱ながらも異常音を発生したことと比較して、本発明の
構成は、特に、表面層の損失正接(tanδ)が40℃
において0.03以上の状態の中で効果を発揮すること
がわかる。尚、損失正接(tanδ)は、前記に説明し
たように、40℃において、電子写真特性、耐摩耗性を
考えると上限は0.10程度であるので、0.10を上
限とする。
【0078】そして、実験例4〜6において、感光ドラ
ム1の表面層における損失正接(tanδ)が40℃に
おいて0.03より大きい構成においても、実施例2に
説明したように、当接圧制御部材13の熱膨張係数が1
0×10-5/K以上30×10-5/K以下の当接圧制御
部材13を用いることにより、ブレード6の侵入量を下
げ、当接圧Pを下げることで、stick−slip振
動による異常音の低減が可能になり、更に、熱膨張係数
が20×10-5/K以上30×10-5以下の当接圧制御
部材13を用いることにより、異常音を無くすことがで
きることがわかる。
【0079】実施例4 本実施例においては、図2に示すように、当接圧制御部
材13がブレード保持部材12の先端の一部のみに接し
て、ブレード保持部材13の一部を押す構成にして、こ
の原理を利用して当接圧Pを制御するようにしたもので
ある。
【0080】当接圧制御部材13は、ブレード保持部材
12の感光ドラム1に近い方の先端の一部に当接し、ブ
レード保持部材12のカートリッジ枠体11に対する付
け根の部分は固定され、その付け根部分を支点として、
当接圧制御部材13の熱膨張によって、感光ドラム1と
クリーニングブレード6の当接圧Pを軽減する方向(図
中矢印b)に、ブレード6を振り子のように動作させ
る。
【0081】図2に示すよう構成にすると、図1に示し
たような実施例1のような弾性ブレード6を含むクリー
ニング部材を平行移動させる構成に比べて、弾性ブレー
ド6を含むクリーニング部材を振り子のように動作させ
るので、設定角が小さくなり、より効果がある。
【0082】こうした構成のものにも本発明は適用でき
る。実験例7〜9を用いて、これを説明する。
【0083】実験例7 図2のように、カートリッジ枠体11とブレード支持部
材12が連結された構成に対して、ブレード保持部材1
2の一部を押すようにし、当接圧制御部材13の熱膨張
係数を10×10-5/Kとした以外は、実験例1と同じ
プロセスカートリッジを作成し、それに対して同様の実
験を行った。常温では、30gf/cmであった当接圧
Pは、50℃になって28gf/cmに下がった。その
結果、雰囲気温度50℃において異常音が生じたが害に
ならない程度であった。又、感光ドラム1のクリーニン
グ機能は維持できた。
【0084】実験例8 図2のように、ブレード保持部材13の一部を押す構成
にした以外は、実験例1と同じプロセスカートリッジを
作成し、それに対して同様の実験を行った。当接圧制御
部材13の熱膨張係数は20×10-5/Kである。常温
では30gf/cmであった当接圧Pは、50℃になっ
て25gf/cmに下がった。その結果、雰囲気温度5
0℃においても異常音が生じなかった。又、感光ドラム
1のクリーニング機能は維持できた。
【0085】実験例9 図2のように、ブレード保持部材13の一部を押す構成
にし、当接圧制御部材13の熱膨張係数が30×10-5
/Kである以外は、実験例1と同じプロセスカートリッ
ジを作成し、それに対して同様の実験を行った。常温で
は30gf/cmであった当接圧Pは、50℃になって
22gf/cmに下がった。その結果、雰囲気温度50
℃においても異常音が生じなかった。又、感光ドラム1
のクリーニング機能は維持できた。
【0086】実験7〜9、及び実験1の結果を表4にま
とめる。
【0087】
【表4】
【0088】表4から理解されるように、実験例7〜9
の結果より、図2に示すような、当接圧制御部材13が
ブレード保持部材12の一部を押す構成においても、本
発明は適用でき、又、こうした構成においても、熱膨張
係数が10×10-5/K以上30×10-5/K以下の当
接圧制御部材13を用いることにより、ブレード6の侵
入量L2を下げ、当接圧Pを下げることで、stick
−slip振動、及びそれによる異常音の低減が可能に
なり、更に、熱膨張係数が20×10-5/K以上30×
10-5/K以下の当接圧制御部材13を用いることによ
り、異常音を無くすことができることがわかる。
【0089】実施例5 本実施例においては、当接圧制御部材13をブレード保
持部材12として、使用した図3に示す構成について説
明する。当接圧制御部材13は、このようにブレード保
持部材12を兼ね、クリーニングブレード6を保持する
ことができ、このような構成においても実施例1〜5に
示したものと同様の効果が得られる。
【0090】本構成における効果について、実験例10
〜12を用いて証明する。
【0091】実験例10 図3のように、当接圧制御部材13がブレード保持部材
12を兼ねた構成にし、当接圧制御部材13の熱膨張係
数が10×10-5/Kである以外は、実験例1と同じプ
ロセスカートリッジ10を作成し、それに対して同様の
実験を行った。常温では30gf/cmであった当接圧
Pは、50℃になって28gf/cmに下がった。その
結果、雰囲気温度50℃において異常音が生じたが害に
ならない程度であった。又、感光ドラム1のクリーニン
グ機能は維持できた。
【0092】実験例11 図3のように、当接圧制御部材13がブレード保持部材
12を兼ねた構成にした以外は、実験例1と同じプロセ
スカートリッジ10を作成し、それに対して同様の実験
を行った。当接圧制御部材13の熱膨張係数は20×1
-5/Kである。常温では30gf/cmであった当接
圧Pは、50℃になって25gf/cmに下がった。そ
の結果、雰囲気温度50℃においても異常音は生じなか
った。又、感光ドラム1のクリーニング機能は維持でき
た。
【0093】実験例12 図3のように、当接圧制御部材13がブレード保持部材
12を兼ねた構成にし、当接圧制御部材13の熱膨張係
数が30×10-5/Kである以外は、実験例1と同じプ
ロセスカートリッジ10を作成し、それに対して同様の
実験を行った。常温では30gf/cmであった当接圧
Pは、50℃になって22gf/cmに下がった。その
結果、雰囲気温度50℃においても異常音が生じなかっ
た。又、感光ドラム1のクリーニング機能は維持でき
た。
【0094】実験例10〜11及び実験例1の結果を表
5にまとめる。
【0095】
【表5】
【0096】表5から理解されるように、実験例10〜
11の結果より、図3に示すような、当接圧制御部材1
3がブレード保持部材12を兼ねた構成においても、本
発明は適用でき、又、こうした構成においても、熱膨張
係数が10×10-5/K以上30×10-5/K以下の当
接圧制御部材13を用いることにより、ブレード6の侵
入量L2を下げ、当接圧Pを下げることで、stick
−slip振動、及びそれによる異常音の低減が可能に
なり、更に、熱膨張係数が20×10-5/K以上30×
10-5/K以下の当接圧制御部材13を用いることによ
り、異常音を無くすことができることがわかる。
【0097】実施例1〜5にて説明したように、感光ド
ラムに当接するクリーニングブレードを有する画像形成
装置において、感光ドラムの表面層の40℃における損
失正接(tanδ)が0.03以上0.10以下である
ときに、クリーニングブレードの感光ドラムに対する当
接圧を制御することによって、特に、熱膨張係数が10
×10-5/K以上30×10-5/K以下の当接圧制御部
材を設けることによって、それから発する異常音を低減
することが可能となり、更に当接圧制御部材の熱膨張係
数を20×10-5/K以上30×10-5/K以下にする
ことによって、感光ドラム1のクリーニング機能を維持
しながら、異常音をなくすことができる。そして、この
発明は、当接圧制御部材をブレード保持部材の一部を押
す構成にしても、当接圧制御部材がブレード保持部材を
兼ね、ブレードを保持する構成においても適用できる。
【0098】尚、実験例1〜12に示した本実験は熱膨
張係数を指定した当接圧制御部材13は、実用的な構成
の範囲の最大と考える10mmの厚さで使用した。これ
を、厚くすれば熱膨張係数は小さくて済むが実用的では
なく、薄くすれば変化量も小さく効果が出ない。又、熱
膨張係数は本実験で使用した範囲(10×10-5/K以
上30×10-5/K以下)より大きい材料は一般的に存
在しないため、薄くすることは実際的には困難である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、記録材
に画像を形成する画像形成装置に備えられるプロセスカ
ートリッジにおいて、表面層の損失正接(tanδ)が
40℃において0.03以上0.10以下である移動可
能な像担持体と、像担持体に当接するように設置され、
像担持体に残留する現像剤を除去するクリーニング部材
と、を有し、クリーニング部材と像坦持体との当接圧を
制御するプロセスカートリッジ、又は、表面層の40℃
における損失正接(tanδ)が0.03以上0.10
以下である像担持体に当接するクリーニング部材を有す
るクリーニング装置において、クリーニング部材の像担
持体に対する当接圧を制御する手段を有することを特徴
とするクリーニング装置、及びそれらのプロセスカート
リッジ、クリーニング装置を備えた画像形成装置である
ので、高い損失正接を有し耐久性の高い像担持体を備え
ながら、像担持体をクリーニングするためのクリーニン
グ機能を維持しつつ、通紙や設置環境によってプロセス
カートリッジ及び画像形成装置が高温になっても、像担
持体とクリーニングブレード等のクリーニング部材間で
発生する異常振動(stick−slip振動)を抑制
し、それによる異常音発生を回避したプロセスカートリ
ッジ、クリーニング装置及び画像形成装置が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像担持体に対するクリーニング部
材のクリーニング構成の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る像担持体に対するクリーニング部
材のクリーニング構成の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明に係る像担持体に対するクリーニング部
材のクリーニング構成の他の例を示す断面図である。
【図4】本発明に係るプロセスカートリッジの一例を示
す断面図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構
成図である。
【図6】本発明に係るクリーニング部材の一例の構成を
示す説明図である。
【図7】本発明に係る像担持体の断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 2 帯電手段 4 現像手段 6 クリーニングブレード(弾性ブレー
ド、クリーニング部材) 7 クリーニング装置 10 プロセスカートリッジ 11 プロセスカートリッジ枠体(固定部
材) 12 ブレード保持部材(クリーニング部
材) 13 当接圧制御部材 101 導電性支持体 102 感光層 103 下引層 104 電荷発生層 105 電荷輸送層(表面層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA08 AA28 2H071 BA04 BA05 BA13 BA27 BA33 CA02 DA02 DA08 DA12 DA13 DA15 EA14 2H134 GA01 GB01 HD01 HD02 HD06 HD11 HD18 HD19 KB09 KF03 KH05 KH12 KH13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材に画像を形成する画像形成装置に
    備えられるプロセスカートリッジにおいて、 表面層の損失正接(tanδ)が40℃において0.0
    3以上0.10以下である移動可能な像担持体と、該像
    担持体に当接するように設置され、該像担持体に残留す
    る現像剤を除去するクリーニング部材と、を有し、該ク
    リーニング部材と前記像坦持体との当接圧を制御するこ
    とを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング部材は、プロセスカー
    トリッジ枠体内壁に沿って設けられた固定部材に当接し
    て設置され、 前記クリーニング部材と前記像坦持体との当接圧を制御
    する方法として、20×10-5/K以上30×10-5
    K以下の熱膨張係数を有する材料で形成される当接圧制
    御部材を、前記クリーニング部材と前記固定部材との間
    に配置することを特徴とする請求項1のプロセスカート
    リッジ。
  3. 【請求項3】 前記クリーニング部材は、弾性ブレード
    とブレード保持部材とで構成されることを特徴とする請
    求項1又は2のプロセスカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記クリーニング部材は、弾性ブレード
    を有し、該弾性ブレードは、前記当接圧制御部材に保持
    されることを特徴とする請求項1又は2のプロセスカー
    トリッジ。
  5. 【請求項5】 更に、前記像担持体を帯電する帯電手
    段、及び/又は、前記像担持体に形成された静電潜像を
    現像する現像手段を有することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかの項に記載のプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記画像形成装置に着脱自在であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のプロ
    セスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 記録材に画像を形成する画像形成装置に
    おいて、 請求項1〜6のいずれかの項に記載のプロセスカートリ
    ッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 像担持体に当接するクリーニング部材を
    有するクリーニング装置において、 前記像担持体の表面層の、40℃における損失正接(t
    anδ)が0.03以上0.10以下であり、 前記クリーニング部材の前記像担持体に対する当接圧を
    制御する手段、を有することを特徴とするクリーニング
    装置。
  9. 【請求項9】 前記当接圧を制御する方法として、クリ
    ーニング装置枠体と前記クリーニング部材との間に配置
    された当接圧制御部材を有し、 該当接圧制御部材は、20×10-5/K以上30×10
    -5/K以下の熱膨張係数を有する材料で形成されること
    を特徴とする請求項8のクリーニング装置。
  10. 【請求項10】 前記クリーニング部材は、弾性ブレー
    ドとブレード保持部材とで構成されることを特徴とする
    請求項8又は9のクリーニング装置。
  11. 【請求項11】 前記クリーニング部材は、弾性ブレー
    ドを有し、該弾性ブレードは、前記当接圧制御部材に保
    持されることを特徴とする請求項8又は9のクリーニン
    グ装置。
  12. 【請求項12】 表面に現像像が形成され、表面層の4
    0℃における損失正接(tanδ)が0.03以上0.
    10以下である像担持体を有し、請求項8〜11のいず
    れかの項に記載のクリーニング装置を備えることを特徴
    とする画像形成装置。
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