JP2003215429A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP2003215429A JP2002011902A JP2002011902A JP2003215429A JP 2003215429 A JP2003215429 A JP 2003215429A JP 2002011902 A JP2002011902 A JP 2002011902A JP 2002011902 A JP2002011902 A JP 2002011902A JP 2003215429 A JP2003215429 A JP 2003215429A
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靖夫 佐々木
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N30/50Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure
    • H10N30/506Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure having a cylindrical shape and having stacking in the radial direction, e.g. coaxial or spiral type rolls
    • HELECTRICITY
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一般的な小型モータ等に代えて電歪アクチュエ
ータの電歪効果を利用することで装置の簡略化・小型化
・静音化及び省電力化に寄与し得る光学装置を提供す
る。 【解決手段】光学素子22a・23aと、光学素子を特
定の方向に移動可能に案内する案内手段26・27と、
主としてポリマー材からなり電歪効果を利用して光学素
子を駆動するための駆動手段33・36とを具備して構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学装置、詳し
くはカメラ等に適用される光学装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の光学素子(レンズ群)
等を有する撮影光学系に入射する被写体からの光束(以
下、被写体光束という)に基づいて形成される被写体像
を所定の位置に配置した被写体像取得手段、例えば写真
撮影用フイルムもしくは電荷結合素子(CCD;Charg
e Coupled Device)等の撮像素子等の受光面上に結像
させることで、所望の被写体像を取得し、これを所定の
形態で記録し得るように構成された、いわゆるフイルム
カメラもしくは電子スチルカメラ・ビデオカメラ等の電
子カメラについては、一般的に実用化され広く普及して
いる。
【0003】このような従来のフイルムカメラや電子カ
メラ(以下、両者をカメラと総称する)においては、被
写体像を所定の位置に結像させるために光学素子(複数
のレンズ)等の撮影光学系からなる光学装置(以下、レ
ンズユニットという)を備えて構成されているのが普通
である。
【0004】また、一般的なカメラの主な使用方法とし
ては、使用者によって野外等に持ち出されて使用される
のが普通である。このことから、カメラの携帯性につい
ては、従来より重要視されている点であり、カメラ自体
のより一層の薄型化及び小型化が要望されている。
【0005】近年においては、特に電子的静止画像デー
タを取得するのを主な目的として構成される電子カメラ
が急速に普及しているが、このような電子カメラでは、
レンズユニットの一部を構成する部材であって、変倍動
作や焦点調節動作等のために撮影光学系を構成する一部
の光学素子(以下、レンズ群という)等を所定の方向へ
移動させるための駆動機構やアクチュエータ及びこれを
制御する電気回路等を実装した回路基板等の各種構成部
材を備えてなるのが普通である。
【0006】したがって、カメラ自体を小型化するため
には、カメラの内部に配設するべき各種の構成部材を当
該カメラ内部において適切に配設すると共に、各構成部
材自体の小型化についても考慮する必要が生じている。
【0007】一方、従来のカメラにおけるレンズユニッ
トとしては、例えば複数のレンズ群を介してカメラの内
部に向けて入射する被写体光束を、撮像素子等の受光面
上に導くために、その光路中に反射鏡やプリズム等の所
定の反射手段を配置して、被写体光束の光路を所定の方
向、例えば入射光軸に対して略直角方向へと折り曲げる
ように構成されたもの等、様々な形態のものが一般的に
知られている。
【0008】そして、上述したようないわゆる折り曲げ
光学系を適用したレンズユニットについては、例えば特
開2001−75162号公報等によって、種々の提案
がなされている。
【0009】上記特開2001−75162号公報等に
よって開示されているレンズユニットは、被写体光束が
透過する撮影光学系の光路中に被写体光束の光軸を略直
角方向に折り曲げる反射手段を配置することで、画像を
取得するのに必要となる光路長を確保しながら電子カメ
ラ自体の小型化を実現している。
【0010】このように、電子カメラの撮影光学系の光
路中に反射手段等を配置したいわゆる折り曲げ光学系を
採用することは、電子カメラ自体の小型化を実現する上
で非常に有利な手段であるといえる。
【0011】他方、従来におけるカメラにおいては、撮
影光学系を構成する複数のレンズ群のうち変倍動作や焦
点調節動作に寄与するレンズ群のそれぞれを各別に駆動
するためのアクチュエータとして小型のステッピングモ
ータやDCモータ等(以下、単に小型モータという)が
広く利用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、変倍動作や
焦点調節動作に寄与するレンズ群を駆動するのに際し
て、小型モータ等の一般的なアクチュエータを利用した
場合には、当該小型モータの回転駆動力を伝達するため
の駆動力伝達機構が複雑化してしまうという問題点があ
る。
【0013】即ち、変倍動作や焦点調節動作を行なうた
めには、所定のレンズ群のそれぞれを撮影光学系の光軸
に沿う方向に直線的に移動させる必要があるが、小型モ
ータの駆動力は、回転方向に働くのが普通である。した
がって、駆動源である小型モータから被駆動部材となる
変倍用レンズ群又は焦点調節用レンズ群へと駆動力を伝
達すると共に、駆動力の駆動方向を変換する駆動力変換
機構や駆動力伝達機構等が必要となる。
【0014】この場合において、駆動力伝達機構等は、
例えば歯車等によって構成されるのが普通であるが、駆
動力を確実に損失無く被駆動部材へと伝達させるために
は、歯車等の構成部材は、機械的に精密に製造される必
要がある。
【0015】しかし、より小型化を要求されているカメ
ラにおいて、駆動力伝達機構等を構成する歯車等の構成
部材を精密にかつ安価に量産することは、困難が伴うと
いう問題点がある。したがって、より小型の駆動力伝達
機構等を構成するためには、より高度な精密加工技術が
必要となり、よって製造コストが上昇してしまう傾向に
ある。
【0016】また、駆動力伝達機構等を歯車等によって
構成した場合、駆動力を機械的に伝達することになるた
めに、駆動力の伝達過程において駆動力の損失を伴うこ
とは免れない。その上に、駆動音の発生を完全に抑える
ことは、不可能であるという問題点がある。
【0017】さらに、一般的なカメラにおいては、その
駆動電源として、電力容量の小さな乾電池やリチウム電
池等の二次電池を利用するのが一般的である。このこと
から、カメラの内部に設けられる電気的な構成部材につ
いては、その消費電力の省電化が要求されている。
【0018】しかし、従来のカメラの駆動源として一般
的に用いられる小型モータ等は、これを駆動させるため
に必要となる電力が大きいという問題点がある。例え
ば、カメラにおいて用いられる一般的な小型モータの場
合、3V/300mA(およそ1W)の電力が必要とさ
れている。
【0019】そこで、従来のカメラでは、カメラの制御
系を工夫して、小型モータの駆動時間を少なくする等に
よって、消費電力の消耗を防ぐようにしているのが普通
である。この場合において、例えば焦点調節動作(AF
動作)は、撮影時において必要な時期にしか行なわない
ような制御としたり、焦点調節動作と変倍動作とが同時
に実行されることのないように制御する等の工夫がなさ
れている。したがって、このような制御を行なうと一連
の撮影動作に必要となる作動時間が長くなってしまう傾
向にある。そのために、カメラの使用者がシャッターレ
リースボタンを操作した時点と、実際にシャッターが駆
動されて露出動作が実行される時点との間に時差(タイ
ムラグ)が長くなってしまう等の問題が生ずる傾向があ
る。
【0020】このように、カメラにおける駆動源(アク
チュエータ)として従来の小型モータ等を利用した場合
において、カメラの小型化及び省電力化を実現するため
には限界があると言える。
【0021】ところで、近年においては、超小型精密機
器等に用いられる駆動源(アクチュエータ)として、上
述の小型モータとは異なる駆動方式のアクチュエータに
ついて種々のものが開発されつつある。
【0022】例えば、「平成12年度 マイクロマシン
技術の研究開発(発電施設用高機能メンテナンス技術開
発)委託研究成果報告書」(財団邦人マイクロマシンセ
ンター.平成13年3月刊)には、電歪アクチュエータ
についての記述が見られる。
【0023】図17は、上述の文献に記載の電歪アクチ
ュエータの概略的な構成を示す図である。
【0024】図17に示すように、この電歪アクチュエ
ータ100は、薄膜状に形成される重合体であるポリマ
ー材(polymer)101と、このポリマー材101の表
面に一体的に形成される導電性の部材からなる電極層1
02・103とによって構成されるものである。
【0025】ここで、ポリマー材101は、例えばシリ
コーンゴム(silicone elastomer)・アクリルゴム(ac
rylic elastomer)・ポリウレタン(polyurethane)
等、外力を受けると容易に変形可能で柔軟な材質の部材
によって形成されているものである。
【0026】なお、エラストマー(elastomer)とは、
エラスティックポリマー材(elasticpolymer)の略であ
って、常温付近においてゴム状弾性を示す高分子材料、
即ち伸び率が100%以上の弾性体からなり、外力を与
えると容易に変化するが、この外力を除去すると直ちに
原形に回復するような性質を備え、弾性の顕著な高分子
物質の総称である。
【0027】また、電極層102・103は、例えばカ
ーボン含有グリース等の材質からなり、ポリマー材10
1に一体に形成された場合には、当該ポリマー材101
の変形方向と同方向に変形可能に形成されてなるもので
ある。
【0028】このように構成される電歪アクチュエータ
100において、一方の電極層102に対してプラス
(+)の電圧を、他方の電極層103に対してマイナス
(−)の電圧をそれぞれかけると、両電極層102・1
03には互いに引き合う方向(図17の矢印X方向)へ
の力量が働くことになる。これによって、ポリマー材1
01は、押し潰されるように変形するようになってい
る。
【0029】この場合において、ポリマー材101自体
は、上述したように柔軟な材質の部材からなるものであ
るので、当該ポリマー材101は、自身の体積を保持す
るために、図17に示す矢印Y方向、即ち当該ポリマー
材101の平面方向に沿う方向(水平方向)に向けて伸
長するようになっている。
【0030】さらに、両電極層102・103への給電
を停止すると、ポリマー材101に働く矢印X方向への
力量が除去されることになるので、当該ポリマー材10
1は、元の形態に復帰するようになっている。なお、こ
のような性質を電歪効果といい、電歪アクチュエータ
は、この電歪効果を利用して駆動力を生ぜしめるように
したものである。
【0031】図18は、電歪アクチュエータに電圧を印
加した場合における電圧と歪み量との関係を示す図であ
る。この図18に示すように、電歪アクチュエータの歪
み量(ΔL/L(%))は、与えた電圧E(V)に対し
て非線形で変位するようになっているが、原形に復元す
る際には、ヒステリシスを生じないような性質を有して
いる。なお、ここで、ΔLは、電歪アクチュエータの伸
び量を示し、Lは、電圧を印加していない状態におけ
る電歪アクチュエータの変形(伸長)方向の長さを示し
ている。
【0032】このような電歪アクチュエータ100は、
自身が変形することによって駆動力を生じさせることが
できるようになっていることから、複雑な駆動力伝達機
構等を必要とせず、従来の小型モータ等のアクチュエー
タに比較して、非常に小型でかつ単純な構成で所望の駆
動力を得ることができるというものである。また、歯車
等の駆動力伝達機構を必要としないことから、省電力化
及び静音化を実現することができるというものである。
【0033】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、従来のカメラ等
において一般的に利用されている小型モータ等のアクチ
ュエータに代えて、電歪効果を利用する電歪アクチュエ
ータによって、駆動力伝達機構等を簡略化し、装置の小
型化に寄与し得ると共に、省電力化にも寄与することの
できる光学装置を提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明による光学装置は、光学素子と、上記光
学素子を特定の方向に移動可能に案内する案内手段と、
主としてポリマー材からなり電歪効果を利用して上記光
学素子を駆動するための駆動手段とを具備したことを特
徴とする。
【0035】したがって、第1の発明による光学装置
は、主としてポリマー材からなり電歪効果を利用して光
学素子を駆動するための駆動手段を用いたことにより少
ない電力で駆動することができる。また、この駆動方式
の駆動手段は、機械的な駆動力伝達機構を簡略化するこ
とができるので静音化に寄与することができると共に、
小型化に寄与することができる。
【0036】また、第2の発明は、上記第1の発明によ
る光学装置において、上記ポリマー材の電歪効果による
主たる変形方向は、上記光学素子の移動方向に沿う方向
であることを特徴とする。
【0037】そして、第3の発明は、上記第2の発明に
よる光学装置において、上記ポリマー材の表面には、当
該ポリマー材の変形方向と同方向に変形可能な電極層が
形成されていることを特徴とする。
【0038】第4の発明は、上記第3の発明による光学
装置において、上記電極層は、当該電極層に与えられる
電界の方向が上記駆動手段の変形方向に直交するように
形成されたことを特徴とする。
【0039】第5の発明は、上記第2の発明又は上記第
3の発明又は上記第4の発明のいずれか一つによる光学
装置において、上記駆動手段は、薄膜状のポリマー材が
積層されてなるものであることを特徴とする。
【0040】第6の発明は、上記第2の発明〜上記第5
の発明のいずれか一つによる光学装置において、上記ポ
リマー材は、シリコーンゴム又はアクリルゴム又はポリ
ウレタンのいずれかであることを特徴とする。
【0041】第7の発明は、上記第3の発明又は上記第
4の発明のいずれかによる光学装置において、上記電極
層に電圧を印加して上記光学素子を駆動させる駆動制御
手段を備えてなることを特徴とする。
【0042】第8の発明は、上記第1の発明〜上記第7
の発明のいずれか一つによる光学装置において、上記光
学素子は、レンズからなり、上記駆動手段は、上記レン
ズを当該レンズの光軸に沿う方向へと移動させ得るよう
に構成されていることを特徴とする。
【0043】第9の発明は、上記第8の発明による光学
装置において、上記レンズは、少なくとも変倍動作又は
焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるものであ
ることを特徴とする。
【0044】したがって、第9の発明による光学装置
は、変倍動作又は焦点調節動作を少ない電力によって実
行することができ、装置の省電力化に寄与することがで
きる。
【0045】第10の発明は、上記第8の発明による光
学装置において、上記レンズ以外の他のレンズを駆動す
べく、上記駆動手段とは異なる駆動方式からなる第2の
駆動手段を、さらに具備することを特徴とする。
【0046】したがって、第10の発明による光学装置
は、大きな移動量を必要とするレンズに対応するため
に、異なる駆動方式からなる第2の駆動手段を利用する
ように構成したので、駆動に適した方式の駆動手段を複
数組み合わせて使用することで、より広い用途に対応す
ることができる。
【0047】第11の発明は、上記第1〜第7の発明の
いずれか一つによる光学装置において、上記案内手段
は、上記光学素子の移動方向に対して平行となるように
設けられ、上記駆動手段は、上記案内手段に沿わせて配
設されていることを特徴とする。
【0048】したがって、第11の発明による光学装置
は、案内手段の同軸上に駆動手段を配設することができ
るので、光学装置自体の小型化に寄与することができ
る。
【0049】第12の発明は、上記第11の発明による
光学装置において、上記駆動手段は、上記光学素子を当
該光学素子の上記案内手段との嵌合部近傍を押圧するこ
とで、当該光学素子を駆動するようになされていること
を特徴とする。
【0050】したがって、第12の発明による光学装置
は、駆動手段と被駆動部材との間に駆動力変換手段や駆
動力伝達手段を設ける必要がないので、伝達する駆動力
の損失や機械的な誤差等を抑えることができ、よって安
定した駆動力の伝達を行なうことができ、さらに駆動精
度の向上に寄与することができる。
【0051】第13の発明は、上記第12の発明による
光学装置において、上記駆動手段による上記光学素子の
駆動方向とは反対の方向に向けて当該光学素子を付勢す
る付勢手段を具備したことを特徴とする。
【0052】したがって、第13の発明による光学装置
は、付勢手段を備えたことで、被駆動部材を常に安定し
た状態で位置決めすることができる。
【0053】第14の発明は、上記第13の発明による
光学装置において、上記案内手段は、直線状に形成され
る軸部材からなり、上記付勢手段は、上記軸部材を巻回
するように形成される弦巻き状のばね部材であることを
特徴とする。
【0054】したがって、第14の発明による光学装置
は、付勢部材を単純な形態のばね部材によって形成する
ことができ、よって製造コストの低減化に寄与すること
ができる。
【0055】第15の発明は、上記第11の発明又は上
記第12の発明又は上記第13の発明のいずれかによる
光学装置において、上記案内手段は、直線状に形成され
る軸部材からなり、上記駆動手段は、上記軸部材の外周
側に巻き付けた形態に設けられ、当該駆動手段の一方の
端部は固定部に当接し、他方の端部は上記光学素子を押
圧し得る位置に配置されていることを特徴とする。
【0056】第16の発明は、上記第15の発明による
光学装置において、上記駆動手段は、上記軸部材に嵌合
し得る円筒形状からなることを特徴とする。
【0057】第17の発明は、上記第11〜第16の発
明のいずれか一つによる光学装置において、上記光学素
子は、レンズからなり、上記駆動手段は、上記レンズを
当該レンズの光軸に沿う方向へと移動させ得るように構
成されていることを特徴とする。
【0058】第18の発明は、上記第17の発明による
光学装置において、上記レンズは、少なくとも変倍動作
又は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるもの
であることを特徴とする。
【0059】したがって、第18の発明による光学装置
は、上述の第9の発明と同様に変倍動作又は焦点調節動
作を少ない電力によって実行することができ、装置の省
電力化に寄与することができる。
【0060】第19の発明は、上記第1〜第17の発明
のいずれか一つによる光学装置において、上記案内手段
は、複数の光学素子のそれぞれを各別に移動自在となる
よう案内し、上記駆動手段は、上記複数の光学素子のそ
れぞれに応じて各別に複数設けられ、かつそれぞれ上記
案内部材に沿わせて配設されていることを特徴とする。
【0061】したがって、第19の発明による光学装置
は、光軸に沿う方向に並べて配置される複数の光学素子
のそれぞれを各別に移動自在となるように光学素子を案
内部材に嵌合させ、この案内部材に沿うように複数の光
学素子のそれぞれに応じた駆動手段を各別に配設したの
で、光学装置自体の小型化に寄与することができる。
【0062】第20の発明は、上記第19の発明による
光学装置において、上記駆動手段は、それぞれ対応する
上記光学素子の上記案内手段との嵌合部近傍を押圧する
ことで上記光学素子を駆動することを特徴とする。
【0063】したがって、第20の発明による光学装置
は、駆動手段と被駆動部材との間に駆動力変換手段や駆
動力伝達手段を設ける必要がないので、伝達する駆動力
の損失や機械的な誤差等を抑えることができ、よって安
定した駆動力の伝達を行なうことができ、さらに駆動精
度の向上に寄与することができる。
【0064】第21の発明は、上記第19の発明又は上
記第20の発明又は上記第13の発明のいずれかによる
光学装置において、上記複数の光学素子をそれぞれの駆
動方向に抗する方向に付勢する付勢手段を具備したこと
を特徴とする。
【0065】したがって、第21の発明による光学装置
は、上述の第13の発明と同様に付勢手段を備えたこと
で、被駆動部材を常に安定した状態で位置決めすること
ができる。
【0066】第22の発明は、上記第19の発明による
光学装置において、上記案内手段は、直線状に形成され
る軸部材からなり、上記付勢手段は、上記軸部材に巻回
される弦巻状のばね部材からなり、上記複数の光学素子
によって挟まれる位置に配置されていることを特徴とす
る。
【0067】したがって、第22の発明による光学装置
は、上述の第14の発明と同様に付勢部材を単純な形態
のばね部材によって形成することができ、よって製造コ
ストの低減化に寄与することができる。
【0068】第23の発明は、上記第19の発明による
光学装置において、上記複数の駆動手段は、上記複数の
光学素子を挟むようにして配置されていることを特徴と
する。
【0069】第24の発明は、上記第19〜第23の発
明のいずれか一つによる光学装置において、上記案内手
段は、直線状に形成される軸部材からなり、上記駆動手
段は、上記軸部材の外周側に巻き付けた形態に設けら
れ、当該駆動手段の一方の端部は固定部に当接し、他方
の端部は上記光学素子を押圧し得る位置に配置されてい
ることを特徴とする。
【0070】第25の発明は、上記第24の発明による
光学装置において、上記駆動手段は、上記軸部材に嵌合
し得る円筒形状からなることを特徴とする。
【0071】第26の発明は、上記第17の発明による
光学装置において、上記レンズは、少なくとも変倍動作
又は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるもの
であり、上記駆動手段は、上記複数のレンズを当該レン
ズの光軸に沿う方向へと移動させ得るように構成されて
いることを特徴とする。
【0072】したがって、第26の発明による光学装置
は、上述の第9の発明又は上記第18の発明と同様に変
倍動作又は焦点調節動作を少ない電力によって実行する
ことができ、装置の省電力化に寄与することができる。
【0073】第27の発明は、上記第1〜第26の発明
のいずれか一つによる光学装置において、カメラの撮影
光学系に供されるものであることを特徴とする。
【0074】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。本発明の光学装置は、写真撮影用フ
イルムを用いて写真撮影を行なういわゆるフイルムカメ
ラや、電荷結合素子(CCD)等の撮像素子を用いて電
子的な静止画像又は動画像を取得し、これをデジタルデ
ータ等の形態で記録媒体に記録するように構成される電
子スチルカメラやビデオカメラ等の電子カメラ等に適用
することができるものである。以下の説明においては、
主に静止画像の取得及び記録を行ない得る電子スチルカ
メラ(以下、単に電子カメラという)に対して本発明の
光学装置を適用した場合を例に挙げて説明する。
【0075】図1〜図7は、本発明の第1の実施形態を
示す図であって、このうち、図1は、本実施形態の光学
装置を適用した電子カメラの外観斜視図である。図2
は、本電子カメラの主な内部構成部材を概略的に示す透
視図である。図3は、本電子カメラの主に電気的な内部
構成部材を概略的に示すブロック構成図である。図4
は、本実施形態の光学装置(レンズユニット)を取り出
して示す斜視図である。図5は、図4の光学装置(レン
ズユニット)の一部の構成部材(案内手段(主ガイド
軸)及び駆動手段(アクチュエータ)等)を取り出して
拡大して示す要部拡大分解斜視図である。図6は、図4
の光学装置(レンズユニット)の所定の部位(案内手段
及び駆動手段の部位)の断面を示す縦断面図である。図
7は、図4の光学装置(レンズユニット)の所定の部位
の断面、即ち図6のA−A線に沿う縦断面図である。
【0076】まず、本実施形態の光学装置が適用される
電子カメラについて、図1・図2を用いて説明する。図
1・図2に示すように、本実施形態の光学装置が適用さ
れる電子カメラ1は、各種の構成部材を内部に備え、奥
行方向の寸法が比較的小さくなるように形成される外装
部材11によってその筐体が構成されている。この外装
部材11の上面には、露出動作の実行を指示する操作部
材であるレリーズボタン12等、各種の操作部材が複数
配設されている。なお、図1・図2においては、レリー
ズボタン12以外の操作部材の図示は省略している。
【0077】また、外装部材11の前面には、閃光発光
装置の一部を構成するストロボ光照射窓13が上縁部近
傍の所定の位置に配設されている(図2には図示せ
ず)。そして、このストロボ光照射窓13に隣接する所
定の位置には、対物光学系窓である撮影レンズ窓14が
設けられている。この撮影レンズ窓14は、撮影光学系
等によって構成される光学装置である撮影レンズユニッ
ト(図2参照;以下、単にレンズユニットという)2の
一部、即ち対物光学系の前面を保護する等の目的を備え
ると共に、被写体光束を当該電子カメラ1の外装部材1
1の内部に導き得る開口部の役目をしている。
【0078】本電子カメラ1の内部には、図2に示すよ
うに略中央部の所定の位置に、複数の回路基板15が当
該電子カメラ1の奥行方向に沿って積層するように配設
されている。
【0079】この回路基板15には、レリーズボタン1
2等、外装部材11の外表面上に配設される各種の操作
部材に連動し、対応する所定の指示信号を発生させる各
種の操作スイッチ(図示せず)等が実装されている。こ
れにより、レリーズボタン12等の操作部材が操作され
ると、その操作に応じて所定の指示信号が発生するよう
になっている。
【0080】また、回路基板15には、レンズユニット
2に設けられ撮像素子28c(図2では図示せず。図3
参照)等が実装される撮像基板28等が所定の手段(図
2では図示せず。図4のコネクタ部28a及びフレキシ
ブルプリント基板28b等を参照)によって電気的に接
続されている。
【0081】本電子カメラ1の内部であって、一端部近
傍の所定の位置、即ち上述の回路基板15の両端部に形
成される空間のうち一方の端部の空間には、当該電子カ
メラ1の主電源となる電池16が配置されている。この
電池16と回路基板15とは、所定の電源接続線(特に
図示せず)によって電気的に接続されている。これによ
って、電池16の電力は、所定の電源回路等を介して回
路基板15へと供給されるようになっている。
【0082】また、本電子カメラ1の内部空間における
他方の端部には、本実施形態の光学装置、即ちレンズユ
ニット2が固設されている。
【0083】次に、本電子カメラ1における電気的な内
部構成部材のうち主要なものについての概略構成を図3
によって、以下に説明する。本電子カメラ1は、被写体
からの光束(以下、被写体光束という)の進行方向を変
換する光学素子である反射部材21aや変倍動作に寄与
する光学素子である変倍用レンズ群22a及び焦点調節
動作に寄与する光学素子である焦点調節用レンズ群23
a等、複数の光学素子等によって構成される撮影光学系
20と、撮像基板28(図2参照)に実装され、撮影光
学系20を透過した被写体光束により形成される被写体
像を受けて光電変換を行なう電荷結合素子(CCD)等
の撮像素子28cと、この撮像素子28cからの出力信
号を受けてCDS(相関二重サンプリング;Correlate
d Double Sampling)信号処理やAGC(Auto Gain
Control)信号処理・AD(Analog−Digital)信号
変換処理等、各種の信号処理を施して所定の形態の画像
データを生成する撮像回路28dと、この撮像回路28
dによって生成された画像データを一時的に保存する記
録部であるDRAM(Dynamic Random Access Memo
ry)41と、本電子カメラ1の動作制御を行なうための
プログラムを格納した記録媒体であるフラッシュメモリ
(flash memory)43と、画像データの外部記録媒体で
あり、当該電子カメラ1に対して着脱自在に設けられ、
取得した画像データを保存するための記録媒体44(例
えば半導体メモリや磁気記録媒体・光記録媒体等)と、
画像データの圧縮伸長処理や記録媒体44との間で画像
データの読み出し及び書き込み等を行なう画像処理回路
42と、画像データを表示するのに最適な形態の表示用
データに変換すると共に、この表示用データに基づいく
画像を表示する液晶表示(LCD;Liquid Crystal
Display)装置等の表示装置45と、本電子カメラ1の
外装部材11の外表面上に配設される各種の操作部材
(レリーズボタン12(図1・図2参照)やズームレバ
ー・各種モード切換ダイヤル等)を含み、これに連動し
て所定の指示信号を発生させる各種の操作スイッチ等か
らなる操作部46と、DC−DCコンバータ・電源回路
等を含み電池16から給電される電力を受けてこれを制
御し各電気部材へと配電する電源部47と、主電源であ
り乾電池やリチウム電池等の二次電池等からなる電池1
6と、焦点調節動作に寄与するAF(Auto Foucus)回
路31aを含み本電子カメラ1の全体の電気的な制御を
統括的に行なう制御回路(CPU(Central Processi
ng Unit);中央演算回路:以下、単にCPUという)
31と、焦点調節用レンズ群23aを駆動する焦点調節
用アクチュエータ36と、CPU31からの指令を受け
て焦点調節用アクチュエータ36の駆動制御を行なって
焦点調節動作に寄与する駆動制御手段である第1ドライ
バ35と、焦点調節用レンズ群23aの基準位置を検出
する検出部材である位置基準用センサ37と、変倍用レ
ンズ群22aを駆動する変倍用アクチュエータ33と、
CPU31からの指令を受けて変倍用アクチュエータ3
3の駆動制御を行なって変倍動作に寄与する駆動制御手
段である第2ドライバ32と、変倍用レンズ群22aの
変位を検出する検出部材であるエンコーダ34等によっ
て構成されている。
【0084】なお、上述の画像処理回路42によって行
なわれる圧縮伸張処理とは、撮像回路28dによって生
成された画像データを記録媒体44の所定の記録領域に
記録するのに最適な形態の圧縮データに変換し書き込む
(記録する)圧縮処理と、記録媒体44において圧縮さ
れた形態で記録されている画像データを読み出して所定
の形態の画像データとなるように変換する伸張処理等の
信号処理である。
【0085】次に、本電子カメラに適用される本実施形
態のレンズユニットの構成について図4〜図7を用い
て、以下に詳述する。上述したように本電子カメラ1の
内部には、レンズユニット2が所定の位置に配設されて
いる。このレンズユニット2は、図4に示すように撮影
(被写体像の形成)に寄与する光学素子である複数のレ
ンズ群(22a・23a・24a)と、これらの光学素
子(レンズ群)をそれぞれ保持する複数の枠部材(22
・23・24)と、これらの枠部材のうちの一部を所定
の方向(光軸O2に沿う方向)へと移動させるためのレ
ンズ枠駆動部材としてのアクチュエータ(33・36)
と、当該レンズユニット2の内部へと入射する被写体光
束の光路を折り曲げて、所定の位置に配置される撮像素
子28c(図4では図示せず。図3参照)の受光面の側
へと導く光学素子である反射部材21a等によって構成
される。
【0086】なお、ここで反射部材21aにおける光束
の入射側(被写体側)の光軸は、図3に示すように符号
O1で示し、この符号O1で示される光軸を第1の光軸
というものとする。また、この第1の光軸O1に対して
直交する光軸は、図3に示すように符号O2で示し、こ
の符号O2で示される光軸を第2の光軸というものとす
る。この第2の光軸O2は、上述の変倍用レンズ群22
a・焦点調節用レンズ群23a・固定レンズ群24aの
略中心を透過して撮像基板28上の撮像素子28c(図
3参照)の受光面へと至る光束の中心軸を示している。
【0087】レンズユニット2の具体的な構成は、次に
示す通りである。即ち、レンズユニット2を構成する各
種の構成部材は、レンズユニット基台(以下、単に基台
という)25の上面の所定の位置にそれぞれ配設されて
いる。
【0088】レンズユニット2の撮影光学系20(図3
参照)は、折り曲げ光学系を構成している。この撮影光
学系20は、光学ガラス等からなるプリズムや反射鏡等
の反射部材21aと、所定の指示信号に基づいて光軸O
2に沿う方向に移動することで変倍動作に寄与する変倍
用レンズ群22aと、焦点調節動作を行なうと共に、変
倍動作に伴って生じる焦点調節状態のずれ等を補正する
焦点調節用レンズ群23aと、被写体像を撮像素子28
c(図4では図示せず。図3参照)の受光面上に結像さ
せる固定レンズ群24aとの複数の光学素子(レンズ
群)等によって構成されている。
【0089】そして、これらの光学素子(レンズ群)等
は、最も被写体寄りの位置から反射部材21a・変倍用
レンズ群22a・焦点調節用レンズ群23a・固定レン
ズ群24aの順に並べて配置されていて、固定レンズ群
24aの後方の所定位置であって光軸O2と直交する位
置に撮像素子28c(図3参照)を実装した撮像基板2
8が配設されている。
【0090】撮像基板28の実装面上の所定の位置に
は、コネクタ部28aが実装されており、このコネクタ
部28aに接続されるフレキシブルプリント基板28b
等を介して撮像基板28は、画像信号処理回路等を実装
した回路基板15の一部と電気的に接続されている。
【0091】反射部材21aは、反射部材支持枠21b
によって保持されており、この反射部材支持枠21b
は、基台25の一端部近傍に固設される支持壁21に対
して一体的に固設されている。つまり、支持壁21に
は、反射部材21aが保持された反射部材支持枠21b
がネジ部材等の締結手段によって固設されている。これ
により、反射部材21aは、基台25の上面の所定の位
置に固定保持されている。
【0092】ここで、反射部材21aは、本電子カメラ
1の前面に対向する位置に存在する被写体からの光束、
即ち被写体光束を略直角に折り曲げて、撮像基板28
(撮像素子28c;図示せず)の側へと導くようにする
光学素子である。
【0093】反射部材支持枠21bに取り付けられる反
射部材21aは、図4に示す光軸O1及び光軸O2のそ
れぞれに対して角度略45度の傾斜角度を有するように
配置される反射面を備えて形成されている。この反射面
は、光軸O1の延長線上に位置する被写体と、光軸O2
の延長線上に位置する各レンズ(22a・23a・24
a)及び撮像基板28上の撮像素子28c(図示せず)
に対向するように配置されている。
【0094】一方、固定レンズ群24aは、基台25の
他端部近傍に固設される固定枠24によって基台25の
上面の所定の位置に固設保持されている。
【0095】そして、支持壁21と固定枠24との間に
は、変倍用レンズ枠22(変倍用レンズ群22a)と焦
点調節用レンズ枠23(焦点調節用レンズ群23a)と
を所定の方向、即ち光軸O2に沿う方向へと移動自在に
案内する案内手段の一部を構成する案内部材であって、
直線状に形成される二本の軸部材からなる主副ガイド軸
(26・27)が懸架されている。
【0096】つまり、主副ガイド軸(26・27)は、
光軸O2に沿う方向に並べて配置される複数の光学素子
(22a・23a)を保持するレンズ枠(22・23)
のそれぞれを各別に移動自在となるように当該各レンズ
枠(22・23)に対して嵌合している。
【0097】この案内手段を構成する二本の案内部材
(主副ガイド軸26・27)のうち一方の主ガイド軸2
6は、変倍用レンズ枠22と焦点調節用レンズ枠23と
が光軸O2方向へと移動するのを案内する役目をしてい
るものである。
【0098】また、他方の副ガイド軸27は、変倍用レ
ンズ枠22と焦点調節用レンズ枠23とが主ガイド軸2
6を中心として回転してしまうことを防ぐ役目をすると
共に、両レンズ枠22・23が光軸O2に沿う方向へと
移動する際の移動を案内する役目をするものである。
【0099】そのために、主副ガイド軸26・27は、
両レンズ枠22・23の移動方向(光軸O2に沿う方
向)に対して平行となるように設けられている。そし
て、この主副ガイド軸26・27には、両レンズ枠22
・23が移動可能に嵌合している。
【0100】主ガイド軸26は、図5〜図7に示すよう
に構成されている。即ち、主ガイド軸26は、短軸部材
26a及び長軸部材26bとによって形成される軸部材
である。このうち短軸部材26aは、支持壁21に対し
て固設され得る突状部26eを一端に有しており、他端
には、長軸部材26bと連結するためのネジ穴26dが
形成されている。そして、この短軸部材26aの外周側
には、変倍用アクチュエータ33が配設されるようにな
っている。
【0101】また、長軸部材26bは、例えば伸長性の
弦巻(コイル)状のばね部材等からなる付勢手段である
付勢部材29が外周に巻回され、かつ変倍用レンズ枠2
2と焦点調節用レンズ枠23とが摺動自在に配設される
細径部26cと、焦点調節用アクチュエータ36が外周
側に配設される太径部26bbとが一体となって形成さ
れている軸部材である。この場合において、太径部26
bbの直径は、短軸部材26aの直径と略同径となるよ
うに形成されている。
【0102】そして、細径部26cの一端には、短軸部
材26aのネジ穴26dに対して螺合し得るネジ部26
ddが形成されている。また、太径部26bbの他端に
は、固定枠24に対して固設され得る突状部26fが形
成されている。
【0103】つまり、主ガイド軸26は、短軸部材26
aと長軸部材26bとがネジ穴26dとネジ部26dd
との螺合によって一体化されることにより一本の軸部材
を形成している。そして、このように構成された主ガイ
ド軸26は、その両端に形成される突状部26e・26
fがそれぞれ支持壁21と固定枠24とによって固定支
持されている。
【0104】また、図4・図6に示すように主ガイド軸
26の長軸部材26bの細径部26cには、変倍用レン
ズ枠22と焦点調節用レンズ枠23とが摺動自在に配設
され、かつ両レンズ枠22・23との間の空間には、両
レンズ枠22・23によって挟持されるように付勢部材
29が細径部26cの外周側に巻回されている。
【0105】したがって、通常の状態では、両レンズ枠
22・23は、付勢部材29の伸長方向への付勢力によ
って所定の方向、即ち図6に示す矢印X1・X2方向に
それぞれが付勢されている。つまり、付勢部材29の伸
長方向への付勢力によって変倍用レンズ枠22は図6に
示す矢印X1方向へ、焦点調節用レンズ枠23は図6に
示す矢印X2方向へと付勢されている。
【0106】なお、付勢部材29の付勢力は、後述する
ように駆動手段(アクチュエータ33・36)による両
レンズ枠22・23の駆動方向とは反対の方向へ向けて
両レンズ枠22・23を付勢するように作用している。
【0107】そして、両レンズ枠22・23は、それぞ
れが短軸部材26aの他端部26g及び長軸部材26b
の太径部26bbの一端部26hに当接することで、所
定の位置に位置決めされている。
【0108】したがって、付勢部材29は、変倍用及び
焦点調節用の両アクチュエータ33・36が駆動してい
ない通常状態において、変倍用レンズ枠22と焦点調節
用レンズ枠23とを所定の位置に位置決めする役目をし
ている。
【0109】また、短軸部材26aの外周側には変倍用
アクチュエータ33が配置され、長軸部材26bの太径
部26bbには焦点調節用アクチュエータ36が配置さ
れている。この場合において、両アクチュエータ33・
36は、それぞれが短軸部材26a・長軸部材26bの
外周側に巻回されるように設けられている。
【0110】そして、変倍用アクチュエータ33の一端
部は、支持壁21に当接するように、焦点調節用アクチ
ュエータ36の他端部は、固定枠24に当接するように
配置されている。
【0111】さらに、両アクチュエータ33・36に対
して通電されていない通常の状態では、変倍用アクチュ
エータ33の他端部は変倍用レンズ枠22との間に若干
の隙間d1を有するように、そのサイズが設定されてい
る。また、同状態において、焦点調節用アクチュエータ
36の一端部は、焦点調節用レンズ枠23との間に若干
の隙間d2を有するように、そのサイズが設定されてい
る。
【0112】つまり、両アクチュエータ33・36は、
主ガイド軸26の外周側の所定の位置に巻き付けた形態
で設けられており、両アクチュエータ33・36のそれ
ぞれの一方の端部は、支持壁21又は固定枠24のうち
の各対応する側の固定部に当接している。また、両アク
チュエータ33・36のそれぞれの他方の端部は、変倍
用レンズ枠22又は焦点調節用レンズ枠23のうちの各
対応する側のレンズ枠を押圧し得る位置に配置されてい
て、通電されていない状態では、各対応する側のレンズ
枠(22・23)との間に所定の隙間d1・d2を有す
るように配設されている。
【0113】この場合において、変倍用アクチュエータ
33に対して通電すると、変倍用アクチュエータ33の
他端部は、変倍用レンズ枠22の主ガイド軸26との嵌
合部近傍に当接してこれを押圧することで当該変倍用レ
ンズ枠22を光軸O2に沿う方向であって、矢印X1に
抗する方向へと移動させるようになっている。
【0114】また、焦点調節用アクチュエータ36に対
して通電すると、焦点調節用アクチュエータ36の他端
部は、焦点調節用レンズ枠23の主ガイド軸26との嵌
合部近傍に当接してこれを押圧することで当該焦点調節
用レンズ枠23を光軸O2に沿う方向であって、矢印X
2に抗する方向へと移動させるようになっている。
【0115】さらにまた、この主ガイド軸26及び両ア
クチュエータ33・36の外周側を覆うようにしてカバ
ー部材38が配設されている(図5・図6・図7参照。
他の図4では図示を省略している)。このカバー部材3
8は、両アクチュエータ33・36の意図しない方向、
主に主ガイド軸26の径方向への変形を抑止すると共に
両アクチュエータ33・36の外面を保護する等の目的
を有して設置されているものである。
【0116】他方、副ガイド軸27の両端部も支持壁2
1と固定枠24とによって固定支持されている。
【0117】主副ガイド軸26・27と変倍用レンズ枠
22及び焦点調節用レンズ枠23とは、次に示すような
手段によって嵌合している。
【0118】即ち、焦点調節用レンズ枠23の一端部2
3bには、第2の光軸O2に沿う貫通孔が穿設されてい
る。この貫通孔に対して主ガイド軸26が挿通してい
る。このようにして焦点調節用レンズ枠23は、主ガイ
ド軸26に対して嵌合しており、かつ摺動自在に支持さ
れている。
【0119】また、焦点調節用レンズ枠23の他端部2
3cには、断面が略U字形状となる軸受部が形成されて
おり、この軸受部の内部に副ガイド軸27が配置されて
いる。これにより副ガイド軸27は、主ガイド軸26を
回転中心とする焦点調節用レンズ枠23の回転を防ぐと
共に、同焦点調節用レンズ枠23が第2の光軸O2に沿
う方向へと移動するのを案内する役目をしている。
【0120】一方、変倍用レンズ枠22の一端部22b
には、上述の焦点調節用レンズ枠23の貫通孔と同様の
貫通孔が第2の光軸O2に沿う方向に穿設されている。
この貫通孔に対して主ガイド軸26が挿通している。こ
のようにして変倍用レンズ枠22は、主ガイド軸26に
対して嵌合しており、かつ摺動自在に支持されている。
【0121】また、変倍用レンズ枠22の他端部22c
には、上述の焦点調節用レンズ枠23と同様に、断面が
略U字形状となる軸受部が形成されており、この軸受部
の内部に副ガイド軸27が配置されている。これによ
り、副ガイド軸27は、主ガイド軸26を回転中心とす
る変倍用レンズ枠22の回転を防ぐと共に、同変倍用レ
ンズ枠22が第2の光軸O2に沿う方向へと移動するの
を案内する役目をしているのは、上述の焦点調節用レン
ズ枠23の軸受部と全く同様である。
【0122】このようにして主ガイド軸26及び副ガイ
ド軸27は、変倍用レンズ群22aを固定保持する変倍
用レンズ枠22と、焦点調節用レンズ群23aを固定保
持する焦点調節用レンズ枠23とのそれぞれに対して嵌
合しており、両レンズ枠22・23が第2の光軸O2に
沿う方向にそれぞれ独立して移動し得るように支持して
いる。
【0123】上述したように、主ガイド軸26には、被
駆動部材である変倍用レンズ枠22及び焦点調節用レン
ズ枠23を第2の光軸O2に沿う方向にそれぞれ独立し
て移動させるための駆動手段、即ちレンズ枠駆動部材と
してのアクチュエータ33・36が、当該主ガイド軸2
6の外周側の所定の位置に巻き付けた形態で配設されて
いる。
【0124】つまり、本実施形態におけるアクチュエー
タ(33・36)は、主ガイド軸26に沿わせて設けら
れ、かつ変倍用レンズ枠22及び焦点調節用レンズ枠2
3のそれぞれに応じて各別に配設されている。
【0125】そして、このアクチュエータ33・36
は、電歪効果を利用して駆動力を得るように構成された
電歪アクチュエータ(図17参照)からなるものであっ
て、変倍用レンズ枠22及び焦点調節用レンズ枠23を
駆動するための駆動手段である。
【0126】アクチュエータ33・36は、所定の接続
手段によって回路基板15と電気的に接続されており、
この回路基板15に実装されるCPU31からの指令に
基づいて、所定の動作が制御されるようになっている。
このように本実施形態の光学装置(レンズユニット2)
は構成されている。
【0127】ところで、一般的な電子カメラ等における
光学装置において実行される変倍動作や焦点調節動作
は、それぞれに対応する所定のレンズ群を光軸に沿う方
向へと移動させることで実現しているのが普通である。
【0128】図19は、一般的な電子カメラ等における
光学装置の撮影光学系の構成と、この撮影光学系を構成
する複数のレンズ群が動作した場合の配置状態を示す図
である。
【0129】図19において、第1レンズ群L1は対物
レンズ群であり、第2レンズ群L2は変倍用レンズ群で
あり、第3レンズ群L3は焦点調節用レンズ群であり、
第4レンズ群L4は固定レンズ群である。
【0130】このような構成の撮影光学系を備えた電子
カメラにおいて、変倍動作が実行される際の作用は、次
のようになる。なお、本実施形態の電子カメラ1の作用
は、以下に説明する電子カメラの作用と略同様のもので
ある。したがって、以下の説明においては、図1〜図3
の電子カメラ1の構成を参照するものとする。
【0131】例えば、使用者が所望のときに変倍動作を
実行するための所定の操作部材(ズームレバー(図示せ
ず)等)を操作することにより開始される。これによ
り、所定の指示信号(この場合には変倍指示信号)が操
作部(46)より発生する。この変倍指示信号は、短焦
点(wide)側から長焦点(tele)側へ向けて変
倍動作を行なうズームアップ指示や長焦点(tele)
側から短焦点(wide)側へ向けて変倍動作を行なう
ズームダウン指示等である。そして、この変倍指示信号
は、制御回路(CPU31)へと伝達される。
【0132】すると、制御回路(CPU31)は、これ
を受けて変倍用ドライバ(第2ドライバ32)を介して
変倍用アクチュエータ(33)の駆動制御を行なうと同
時に、これに共働させて焦点調節用ドライバ(第1ドラ
イバ35)を介して焦点調節用アクチュエータ(36)
の駆動制御を行なう。
【0133】これにより、第2レンズ群L2(変倍用レ
ンズ群22a)を保持する変倍用レンズ枠(22)及び
第3レンズ群L3(焦点調節用レンズ群23a)を保持
する焦点調節用レンズ枠(23)は、それぞれが光軸O
2に沿う所定の方向へ所定量だけ移動することになる。
【0134】この場合において、第3レンズ群L3(焦
点調節用レンズ群23a)をも同時に駆動制御している
のは、変倍動作に伴う焦点位置の変位を補正するための
補正動作を行なわしめるためである。
【0135】この補正動作は、撮像素子(28c)によ
って取得される被写体像を制御回路(CPU31)内の
AF回路(31a)によって解析しつつ、この被写体像
のコントラストが最大となるように第3レンズ群L3
(焦点調節用レンズ群23a)の位置を変位させる(フ
ィードバック)といった動作である。これは、従来の電
子カメラ等において一般的に行なわれている制御であ
る。
【0136】なお、一般的な電子カメラ等の光学装置に
おいて変倍動作を行なう際には、第2レンズ群L2(変
倍用レンズ群22a)を保持する変倍用レンズ枠(2
2)と第3レンズ群L3(焦点調節用レンズ群23a)
を保持する焦点調節用レンズ枠(23)とは、それぞれ
約10mm程度移動させるようにするのが普通である。
【0137】一方、一般的な電子カメラの撮影光学系に
おいて実行される焦点調節動作は、通常の場合、露出動
作を実行する直前に行なう撮影準備動作に含まれる動作
である。
【0138】つまり、通常の電子カメラ等においては、
撮影動作を実行する際には、まずレリーズボタン(1
2)の第一段目の操作によって測光動作や焦点調節動作
が行なわれ、これに続いてレリーズボタン(12)の第
二段目の操作を行なうことで露出動作、即ち絞り装置や
シャッター装置等の駆動制御が実行されるようになって
いるのが一般的である。
【0139】つまり、使用者が所望のときに撮影準備動
作を実行するための所定の操作部材(レリーズボタン1
2の第一段目の操作等)を履行することで、焦点調節動
作等の撮影準備動作が開始されることになる。
【0140】この場合において、レリーズボタン(1
2)等の操作部材が操作されると所定の指示信号(この
場合には焦点調節指示信号等)が操作部(46)より発
生する。この焦点調節指示信号は、制御回路(CPU3
1)へと伝達される。
【0141】すると、制御回路(CPU31)は、これ
を受けて焦点調節用ドライバ(第1ドライバ35)を介
して焦点調節用アクチュエータ(36)の駆動制御を行
なう。これにより、第3レンズ群L3(焦点調節用レン
ズ群23a)を保持する焦点調節用レンズ枠(23)
は、光軸O2に沿う所定の方向へ所定量だけ移動する。
【0142】この焦点調節動作は、撮像素子(28c)
によって取得される被写体像を制御回路(CPU31)
のAF回路(31a)によって解析し、この被写体像の
コントラストが最大となるように第3レンズ群L3(焦
点調節用レンズ群23a)の位置を変位させる(フィー
ドバック)動作である。このような焦点調節動作は、従
来の電子カメラ等において一般的に行なわれている制御
である。
【0143】なお、一般的な電子カメラ等の光学装置に
おいて焦点調節動作を行なう際には、第3レンズ群L3
(焦点調節用レンズ群23a)を保持する焦点調節用レ
ンズ枠(23)をプラス及びマイナス方向(±)に約1
mm程度移動させるようにするのが普通である。
【0144】一方、本実施形態の光学装置におけるアク
チュエータ(33・36)は、所定のポリマー材を使用
して構成されてるものである(図17参照)。この場合
において、例えば、ポリマー材として 「HS3 silicone(Prestrain(x,y)(%)=(280,0)」
(*) (*)「HS3 silicone」は製品名。ここで「シリコ
ーン(silicone)」は、有機珪素化合物の重合体を指
す。また「プリストレイン(Prestrain)」は、予備伸長
の意である。したがって、「HS3 silicone(Prestra
in(x,y)(%)=(280,0)」は、薄膜状の「HS3 シリコー
ン」という材料を、平面上において予めx方向に280
%伸長させた形態のものを指している。
【0145】を使用した電歪アクチュエータに対して、
予備伸長(Prestrain)された方向とは略直交する方向
に128V/μmの電圧を印加した場合の相対的な伸長
(Relative Strain)率は117%となり、当該電歪ア
クチュエータが伸長する際に発生する有効圧力(Effect
ive Compressive Stress)は、これらのデータより、
0.4MPa(メガパスカル)と算出される。以上の実
験計算の結果は、「SRIインターナショナル」(非営
利の独立研究機関)によって公表されている(「平成1
2年度 マイクロマシン技術の研究開発(発電施設用高
機能メンテナンス技術開発)委託研究成果報告書」(財
団邦人マイクロマシンセンター.平成13年3月刊)第
540頁〜第541頁及び第540頁の表4.1−2参
照)。
【0146】なお、この場合においてポリマー材が変形
(伸長)する方向は、電極層に与えられる電界の方向、
即ち電圧によって生じる圧力方向に対して略直交する方
向に沿う平面上、即ちポリマー材の平面上において、予
備伸長方向(x方向)に対して略直交する方向(y方
向)である。
【0147】ここで、上述した条件の電歪アクチュエー
タの長さ寸法を約10mmとした場合において、この電
歪アクチュエータに対して128V/μmの電圧を印加
することで、長さ10mmの当該電歪アクチュエータ
は、予備伸長方向(x方向)に略直交する所定の方向
(y方向)に向けて約11.7mmの長さだけ伸長(変
形)することになることは、上述の実験データより導き
出すことができる。
【0148】他方、一般的な電子カメラ等の小型機器に
おける電源電圧の条件としては、例えば100V以下に
抑えるように構成するのが普通である。
【0149】したがって、このことを考慮すると、「H
S3 silicone(Prestrain(x,y)(%)=(280,0)」に対し
て100Vの電圧を印加した場合において、128V/
μmの電圧を印加した場合と同等の結果(117%の相
対伸長率)を得るためのポリマー材の厚み寸法の条件
は、次の式から求めることができる。
【0150】 128(V)/1(μm)=100(V)/x(μm) x(μm)=0.78(μm) 即ち、電歪アクチュエータの厚さ方向の寸法(膜厚)T
=0.78μmとすればよい。100Vの電圧で駆動制
御するようにした場合でも、所望の伸長(変形)を得る
ように構成することができることになる。
【0151】また、本実施形態の光学装置(レンズユニ
ット2)においては、上述したように変倍用レンズ枠2
2と焦点調節用レンズ枠23とのそれぞれに対して付勢
部材29の付勢力が常に作用している状態にある。した
がって、付勢部材29の付勢力に抗して両レンズ枠22
・23を所定量だけ所定方向に移動させるためには、当
該付勢部材29の付勢力以上の駆動力が必要となる。
【0152】なお、本実施形態の光学装置におけるアク
チュエータ33・36による駆動力は、所定のポリマー
材が変形(伸長)することにより生じるようになってい
るものである。
【0153】そこで、例えば本実施形態のレンズユニッ
ト2において、付勢部材29の付勢力F=20gfであ
るものとした場合、アクチュエータ33・36が付勢部
材29の付勢力F=20gfに抗して両レンズ枠22・
23を移動させるために必要となる駆動力を得るには、
当該アクチュエータ33・36長さ寸法の条件を次のよ
うに設定する必要がある。
【0154】この場合において、電歪アクチュエータ
は、0.78μmの膜厚を有する「HS3 silicone(P
restrain(x,y)(%)=(280,0)」のポリマー材からなるも
のとする。また、上述したように付勢部材29の付勢力
F=20gfとする。そして、電歪アクチュエータに与
える電圧を100Vとすると、当該電歪アクチュエータ
が伸長する際の有効圧力は0.4MPaとなるから、求
めるべきアクチュエータ33・36の長さ寸法L(m)
は、次式より求めることができる。
【0155】 0.4(MPa)×(0.78×10−6(m))×L(m) >(20×10−3(kg)×9.8(m/s2) ∴L(m)>0.6(m) つまり、上述の条件を備えた電歪アクチュエータを用い
て付勢部材29の付勢力F=20gfに抗し得るために
は、少なくともL=60cm以上の長さ寸法が必要にな
ることがわかる。
【0156】しかし、本実施形態の光学装置では、小型
の機器に適用するものであることを考慮すると、L=6
0cmをそのまま採用することはできない。そこで、適
用する装置の小型化を維持しながら、長さ寸法60cm
の電歪アクチュエータを適用するためには、例えば電歪
アクチュエータを積層した形態の多層化構造にすること
で、容易に問題を解決することができる。
【0157】図8は、本実施形態の光学装置に適用する
べく、多層化構造とした場合の電歪アクチュエータの概
略的な構成を示す図である。また、図9は、この多層化
構造とした電歪アクチュエータにおける電気的接続を概
略的に示す図である。
【0158】図8に示す電歪アクチュエータ100A
は、図17と同様に薄膜状に形成される重合体であるポ
リマー材101と電極層102とから構成されており、
さらにこのアクチュエータ100Aでは、ポリマー材1
01と電極層102とが交互に配置された多層化構造を
備えて形成されている。
【0159】この場合において、電極層102は、電圧
を印加する層(図8において「(+)」で示す層)と接
地する層(図8において「0」(ゼロ)で示す層)とが
交互に配置されることになる。つまり、多層化構造とす
るのに際して各層を構成する電歪アクチュエータは、図
9に示すようにそれぞれが並列接続されることになる。
【0160】また、電歪アクチュエータを多層化構造で
形成するに際しては、例えば図10・図11・図12に
示すように、様々な形態とすることが可能である。
【0161】本実施形態のレンズユニット2において
は、変倍用及び焦点調節用の二つのアクチュエータ33
・36は、上述したように主ガイド軸26に嵌合し得る
ように、即ち主ガイド軸26の外周側の所定の位置に巻
き付けた形態で設けられている。
【0162】したがって、アクチュエータ33・36自
体の形状は、略円筒形状を有して形成されるものとな
る。ここで、当該円筒形状のアクチュエータ33・36
の直径D=5mmであるとすると、その外周面に沿う長
さは、D(mm)×π=約15mmとなる。したがって、次
式より層数を求めると、 60(cm)/1.5(cm)=40(層) となる。このことから、当該アクチュエータ33・36
において、長さ寸法L=60cmの材料を直径D=5m
mの略円筒形状に形成した場合には、少なくとも40層
の多層化構造となることがわかる。
【0163】なお、各層における厚さ寸法(膜厚)T
(図8参照)は、上述したように、およそ0.78μm
に設定されることになるので、多層化構造のアクチュエ
ータ33・36自体の厚さ寸法tは、 t=40×0.78(μm)=約35(μm) となる。
【0164】以上のことを考慮すると、本実施形態のレ
ンズユニット2に適用するアクチュエータ33・36
は、次のような形態のものとすればよい。
【0165】図13は、本実施形態の光学装置(レンズ
ユニット)に適用されるアクチュエータのみを取り出し
て拡大して示す概略斜視図である。
【0166】このアクチュエータ33・36は、少なく
とも40層からなる多層化構造に形成されており、各層
の膜厚はT=0.78μmに設定されているので、アク
チュエータ33・36自身の厚さ方向の寸法tは、少な
くともy=35μmとなる。
【0167】また、アクチュエータ33・36の直径
は、D=5mmに設定されており、その伸長方向の長さ
寸法は、L=10mmに設定されている。なお、ポリ
マー材としては、「HS3 silicone(Prestrain(x,y)
(%)=(280,0)」を用いる。
【0168】そして、このように形成されたアクチュエ
ータ33・36において、100Vの電圧を印加した場
合には、付勢部材29の付勢力F=20gfに抗して相
対伸長率=117%で所定の伸長方向(主ガイド軸26
に沿う方向であり光学素子の移動方向)に伸長する。
【0169】したがって、このときのアクチュエータ3
3・36の伸び量は、ΔL=11.7mmとなる。これ
によって、当該アクチュエータ33・36は、これを適
用する光学装置(レンズユニット2)における変倍動作
及び焦点調節動作を実行するのに必要充分な伸び量を確
保している。
【0170】以上のように構成された本実施形態の光学
装置を適用する電子カメラ1の作用の概略を、以下に簡
単に説明する。まず、電子カメラ1の使用者は、所定の
操作部材、例えば電源スイッチに連動する電源操作部等
(図示せず)を操作して、当該電子カメラ1を起動させ
る。
【0171】次に、使用者は、撮影を所望する被写体を
決定すると共に、その被写体を含む所望の撮影範囲をカ
バーする撮影光学系の撮影画角を決定する。そのため
に、使用者は、所定の操作部材、例えばズームレバー等
を操作する。この操作によって、変倍動作を実行すべき
旨の変倍指示信号が発生する。そして、この変倍指示信
号はCPU31へと伝達される。これを受けてCPU3
1では、変倍動作を実行すべく、各種の制御の実行が開
始される。
【0172】CPU31は、まず、第2ドライバ32を
介して変倍用アクチュエータ33の駆動制御を行なっ
て、ズームレバーによって指示された変倍方向に指示変
倍量だけ変倍用レンズ群22aを移動させる。つまり、
第2ドライバ32は、変倍用アクチュエータ33に対し
て所定の電圧を印加する。これにより、変倍用アクチュ
エータ33は、所定の方向に所定量だけ伸長することに
なる。したがって、変倍用レンズ群22aを保持する変
倍用レンズ枠22は、主副ガイド軸26・27に案内さ
れながら光軸O2に沿う所定の方向へと移動し所望の変
倍位置で停止する。この位置における停止状態を維持す
るために、第2ドライバ32は電圧の印加を継続して行
なう。
【0173】この変倍動作に並行してCPU31は、A
F回路31aを制御して撮像素子28cにより取得され
る被写体像を解析し、この被写体像のコントラストが最
大となるように焦点調節用レンズ群23aの位置を変位
させるための焦点位置の補正制御を行なう。つまり、C
PU31は、第1ドライバ35を介して焦点調節用アク
チュエータ36の駆動制御を行なって、常に明確な状態
の画像が表示装置45に表示されるように制御する。
【0174】この場合において、第1ドライバ35は、
焦点調節用アクチュエータ36に対して所定の電圧を印
加することで、焦点調節用アクチュエータ36を所定の
方向に所定量だけ伸長させる駆動制御を行なう。これに
より、焦点調節用レンズ群23aを保持する焦点調節用
レンズ枠23は、主副ガイド軸26・27に案内されな
がら光軸O2に沿う所定の方向へと変倍動作に連動して
移動し、焦点が合致した状態となる所定の位置で停止す
る。この停止位置を維持するために、第1ドライバ35
は電圧の印加を継続して行なう。
【0175】このようにして所望の変倍動作が完了した
後、本電子カメラ1の使用者は、続いて撮影動作を実行
すべくレリーズボタン12の操作を行なう。即ち、レリ
ーズボタン12の第一段目の操作が行なわれることによ
り、所定の撮影準備動作を実行すべき旨の指示信号が発
生する。当該指示信号はCPU31へと伝達される。
【0176】これを受けてCPU31では、所定の測光
動作や焦点調節動作を実行すべく、各種の制御の実行が
開始される。なお、以下の説明では、焦点調節動作につ
いてのみ説明する。
【0177】電子カメラ1がこの状態にあるときには、
被写体光束は、撮影光学系20を透過して撮像素子28
cへと至り、その受光面上の所定の位置に被写体像が形
成されている。このとき撮像素子28cは、当該被写体
像を光電変換し、これにより得られる電気的な信号を撮
像回路28dを介してAF回路31aへと伝送する。
【0178】AF回路31aは、受信した被写体像に基
づく電気信号を解析する。この解析結果に基づいて、C
PU31は、第1ドライバ35を介して焦点調節用アク
チュエータ36を駆動制御する。つまり、第1ドライバ
35は、焦点調節用アクチュエータ36に対して所定の
電圧を印加する。これにより、当該焦点調節用アクチュ
エータ36は、所定の方向に所定量だけ伸長する。
【0179】これを受けて、焦点調節用レンズ群23a
を保持する焦点調節用レンズ枠23は、主副ガイド軸2
6・27に案内されながら光軸O2に沿う所定の方向へ
と移動して焦点が合致した状態となる所定の位置に停止
する。この停止位置は、第1ドライバ35への電圧の印
加を継続して行なうことにより維持される。
【0180】この焦点調節動作に続いて、又は並行して
CPU31は、所定の測光手段(図示せず)を制御して
所望の被写体像を含む撮影画像に適した露出値を演算
し、算出した露出値のデータを所定の記憶手段に一時的
に記録する。こうして撮影準備動作が完了する。
【0181】次いで、使用者がレリーズボタン12の第
二段目の操作を行なうと、これに応じた露出指示信号が
発生する。これを受けてCPU31は、算出された露出
値に応じて絞り装置やシャッター装置(図示せず)及び
撮像素子28c等を駆動制御して、所望の画像を取得す
るための露出動作が実行される。
【0182】その後、CPU31は、撮像回路28d・
画像処理回路42等を制御して、記録媒体44に記録す
るのに最適となる形態の画像データを生成し、これを記
録媒体44に記録する。
【0183】これと同時に、CPU31は、画像処理回
路42・表示装置45等を制御して、取得された画像信
号に基づく画像を表示するのに最適となる形態の画像デ
ータを生成し、これを表示装置45の表示画面上に所定
の時間表示する。
【0184】以上説明したように上記第1の実施形態に
よれば、主としてポリマー材からなり電歪効果を利用し
て光学素子(変倍用レンズ群22a・焦点調節用レンズ
枠23a)を駆動するための駆動手段(変倍用アクチュ
エータ33・焦点調節用アクチュエータ36)を適用し
たことにより、少ない電力で両レンズ群(22a・23
a)を光軸O2に沿う方向に移動させることができ、よ
って省電力化に寄与することができる。
【0185】また、この駆動方式の駆動手段(33・3
6)は、機械的な駆動力伝達機構を簡略化することがで
きるので静音化に寄与することができると共に、これを
適用する光学装置自体の小型化に寄与することができ
る。
【0186】また、案内部材(主副ガイド軸26・2
7)は、光学素子(22a・23a)の移動方向であっ
て、光軸O2に沿う方向に対して平行となるように設
け、この案内部材(のうち主ガイド軸26)に光学素子
(22a・23a)を移動可能に嵌合させて配置し、さ
らに一方の案内部材(26)に沿わせて同軸上となるよ
うに駆動手段(33・36)を配設したことから、部材
配置の効率化を図ることができ、よって光学装置の小型
化に寄与することができる。
【0187】そして、駆動手段(33・36)は、光学
素子(22a・23a)を保持するレンズ枠(22・2
3)と案内手段(のうち主ガイド軸26)とが嵌合する
嵌合部近傍において、両レンズ枠(22・23)のそれ
ぞれを直接押圧することで、光学素子(22a・23
a)を移動させるようにしたので、駆動手段(33・3
6)と被駆動部材(光学素子22a・23a)との間に
駆動力変換手段や駆動力伝達手段を設ける必要がない。
したがって、伝達する駆動力の損失や機械的な誤差等を
抑えることができ、よって安定した駆動力の伝達を行な
うことができ、さらに駆動精度の向上にも寄与すること
ができる。
【0188】また、駆動手段(33・36)による光学
素子(22a・23a)の駆動方向とは反対の方向に向
けて当該光学素子(22a・23a)を付勢する付勢手
段(付勢部材29)を案内手段(のうち主ガイド軸2
6)に配設したので、被駆動部材(光学素子22a・2
3a)を常に安定した状態で位置決めすることができ
る。
【0189】さらに、この付勢手段(付勢部材29)を
単純な形態のばね部材、即ち弦巻状のばね部材によって
形成すると共に、複数の光学素子(22a・23a)に
よって挟まれる位置に配置したので、機構を単純化する
ことができ、よって製造コストの低減化に寄与すること
ができる。
【0190】また、複数の被駆動部材(光学素子22a
・23a)のそれぞれに対応するように複数の駆動手段
(33・36)をそれぞれ配設したので、例えば単一の
駆動手段によって複数の被駆動部材を駆動させるための
駆動力伝達機構等を必要とせず、伝達経路の複雑化を抑
えることができる。したがって、光学装置自体の小型化
に寄与することができる。
【0191】ところで、上述の第1の実施形態では、変
倍用レンズ群22aと焦点調節用レンズ群23aとをそ
れぞれ独立して移動し得るように構成した光学装置にお
いて、二つのレンズ群22a・23aをそれぞれ別に保
持する変倍用レンズ枠22と焦点調節用レンズ枠23と
を、それぞれ独立して光軸O2に沿う方向へと移動させ
るための駆動手段として、電歪効果を利用して駆動力を
発生させる方式の二つのアクチュエータ33・36を適
用して構成している。
【0192】しかしながら、この例に限らず、例えば変
倍動作又は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供され
るレンズ群、即ち変倍用レンズ群22a又は焦点調節用
レンズ群23aのいずれか一方の駆動手段に電歪アクチ
ュエータを適用する一方、この電歪アクチュエータによ
って駆動されるレンズ群以外のレンズ群に対応する駆動
手段として電歪アクチュエータとは異なる駆動方式から
なる第2の駆動手段、例えば従来より一般的に利用され
ているステッピングモータ等を適用するようにしてもよ
い。
【0193】この場合において、必要とする移動量が比
較的少ない被駆動部材(レンズ群)の側の駆動手段に電
歪アクチュエータを用いる一方、必要とする移動量が大
となる被駆動部材(レンズ群)の側の駆動手段として第
2の駆動手段(ステッピングモータ等)を適用するのが
望ましい選択と考えられる。
【0194】このことは、次に示すような理由による。
即ち、必要とする移動量が大きい場合には、ステッピン
グモータ等の駆動手段を用いることで大きな駆動力を得
る一方、必要とする移動量が少ない場合には、電歪アク
チュエータを利用することによって、わずかな駆動電力
で必要な駆動力を得ることができ、かつ駆動する際に発
生する駆動音も抑えることができるという利点がある。
【0195】上述の第1の実施形態に示すように構成さ
れ電子カメラ1に適用される光学装置2の撮影光学系2
0では、変倍用レンズ群22a(変倍用レンズ枠22)
は、設定し得る最も短焦点(wide)側の位置から設
定し得る最も長焦点(tele)側の位置までの間を移
動することになる。このときの変倍用レンズ群22a
(変倍用用レンズ枠22)の移動量は、上述したよう
に、約10mm程となるのが一般的である。
【0196】一方、上述の焦点調節用レンズ群23a
(焦点調節用レンズ枠23)は、変倍時の結像位置補正
用としては、設定し得る最も短焦点側の位置から設定し
得る最も長焦点側の位置との間で、図19に示すような
非線形な移動を行ない、例えば5mm以下の移動を行な
う。また、焦点調節用としては、設定し得る最も近距離
側の近距離位置から設定し得る最も遠距離側の無限遠
(∞)位置となるまでの間で移動することになる。この
ときの焦点調節用レンズ群23a(焦点調節用レンズ枠
23)の移動量は、例えば約1mm程度となるので、変
倍動作時のレンズ群の移動量と比較して、極めてわずか
の移動量で所望の作用を得ることができるのが一般的で
ある。
【0197】したがって、変倍用レンズ群(22a)の
側の駆動手段としては、一般的なステッピングモータ等
を適用する一方、焦点調節用レンズ群(23a)の側の
駆動手段としては、上述の電歪アクチュエータ(36)
を適用するように構成すればよい。このように構成した
例を、本発明の第2の実施形態として、以下に説明す
る。
【0198】図14は、本発明の第2の実施形態の光学
装置(レンズユニット)を取り出して示す斜視図であ
る。また、図15は、本実施形態の光学装置(レンズユ
ニット)の一部の構成部材(案内手段(主ガイド軸)及
び駆動手段(アクチュエータ)等)を取り出して拡大し
て示す要部拡大分解斜視図である。そして、図16は、
本実施形態の光学装置(レンズユニット)の構成部材の
うち変倍用レンズ枠のみを取り出して拡大して示す要部
拡大分解斜視図である。
【0199】本実施形態の光学装置であるレンズユニッ
ト2Aの基本的な構成は、上述の第1の実施形態と略同
様であって、駆動手段の形態が異なるのみである。した
がって、以下の説明においては、上述の第1の実施形態
と異なる構成のみについて詳述し、同様の構成部材につ
いては、同じ符号を附してその説明は省略する。
【0200】なお、本実施形態の光学装置(レンズユニ
ット2A)も、図1〜図3に示される電子カメラに適用
されるものである。
【0201】本実施形態のレンズユニット2Aにおいて
は、図14に示すように焦点調節用レンズ群23aを保
持する焦点調節用レンズ枠23を駆動する駆動手段とし
て電歪アクチュエータからなる焦点調節用アクチュエー
タ36Aを適用し、変倍用レンズ群22aを保持する変
倍用レンズ枠22Aは、上記駆動手段とは異なる駆動方
式からなる第2の駆動手段であるステッピングモータ5
1によって駆動するように構成されている。
【0202】両レンズ枠22A・23を光軸O2に沿う
方向に移動自在に案内する主ガイド軸26Aは、図15
に示すように焦点調節用アクチュエータ36Aが外周側
に巻き付けた形態で配設される太径部26Abと、付勢
部材29が外周側に巻回して配置されると共に変倍用レ
ンズ枠22Aと焦点調節用レンズ枠23とが移動自在に
嵌合する細径部26Acとによって形成されている。
【0203】焦点調節用レンズ枠23は、上述の第1の
実施形態と全く同様に形成されている一方、変倍用レン
ズ枠22Aは、図14及び図16に示すような形態で構
成されている。
【0204】即ち、変倍用レンズ枠22Aの一端部22
Abには、主ガイド軸26の細径部26Acが摺動自在
に嵌合する嵌合孔22iが穿設されており、この嵌合孔
22iの近傍には、ステッピングモータ51からの回転
駆動力を当該変倍用レンズ枠22Aへと伝達し、これを
光軸O2に沿う方向に向けて移動させるための連結部材
22dが一体的に取り付けられている。
【0205】この連結部材22dの一端部近傍には、貫
通孔22gが穿設されている。これに対応して変倍用レ
ンズ枠22Aの一端部22Abには、孔22hが形成さ
れている。そして、孔22h及び貫通孔22gには、ピ
ン22fが嵌合することで、変倍用レンズ枠22Aと連
結部材22dとが一体となるように連結している。
【0206】また、連結部材22dの先端部は略円筒形
状に形成されていて、その内周面には内ネジ22eが形
成されている。この内ネジ22eは、ステッピングモー
タ51の回転軸52の外周面に形成されるネジ部が螺合
している。
【0207】このような構成によって、CPU31の制
御によって所定のときにステッピングモータ51が駆動
されて、その回転軸52が回転すると、その回転駆動力
は、回転軸52のネジ部と連結部材22dの内ネジ22
eとを介して変倍用レンズ枠22Aに伝達されるように
なっている。
【0208】つまり、ステッピングモータ51の回転駆
動に連動して変倍用レンズ枠22Aは、光軸O2に沿う
所定の方向、即ち主ガイド軸26Aに沿う所定の方向に
移動するようになっている。
【0209】ステッピングモータ51は、固定金具53
によって基台25の上面の所定の位置に固設されるよう
になっている。この固定金具53は、薄板状の部材より
なり、一端にはステッピングモータ51の一端面を固設
するモータ支持部53bを備え、他端には回転軸52を
回動自在に軸支する軸支持部53aを備えて形成されて
いる。
【0210】主ガイド軸26の太径部26Abには、上
述したように焦点調節用アクチュエータ36Aが配設さ
れている。この焦点調節用アクチュエータ36Aは、略
円筒形状に形成されていて、太径部26Abの外周側に
巻き付けた形態で配設されている。
【0211】そして、この焦点調節用アクチュエータ3
6Aの外面側には、カバー部材55が配置されている。
このカバー部材55は、断面が略チャンネル形状に形成
される板状部材であって、その一端が固定枠24の側面
部に固設されるようになっている。この場合において、
カバー部材55の固設手段は、例えばネジ等の締結手段
が用いられる。即ち、図14に示すように、カバー部材
の一端部近傍に孔55aを設けると共に、固定枠24の
側面部には、これに対応するネジ穴24bが形成されて
いる。そして、ネジ部材56がカバー部材55の孔55
aを介してネジ穴24bに螺合することで、当該カバー
部材55を固定枠24の側面部に固設している。
【0212】そして、焦点調節用レンズ群23a(焦点
調節用レンズ枠23)を駆動する駆動手段である焦点調
節用アクチュエータ36Aは、第1ドライバ35(図3
参照)によって駆動制御されるようになっている一方、
変倍用レンズ群22a(変倍用レンズ枠22)を駆動す
る第2の駆動手段である変倍用アクチュエータとしての
ステッピングモータ51は、第2ドライバ32(図3参
照)によって駆動制御されるようになっている。その他
の構成については、上述の第1の実施形態と全く同様で
あり、また、その作用についても上述の第1の実施形態
と同様である。
【0213】以上説明したように上記第2の実施形態に
おいては、上述の第1の実施形態と同様の効果を得るこ
とができる。
【0214】さらに、本実施形態では、焦点調節用レン
ズ枠23を移動させる駆動手段として電歪アクチュエー
タ(焦点調節用アクチュエータ36A)を用いる一方、
より大きな移動量を必要とする被駆動部材(変倍用レン
ズ枠22)には、異なる駆動方式からなる他のアクチュ
エータ(ステッピングモータ51)を利用するように構
成している。
【0215】このように、複数のレンズ枠をそれぞれ独
立して移動させるために必要となる複数の駆動手段とし
て、電歪アクチュエータ(駆動手段;焦点調節用アクチ
ュエータ36A)と、これとは異なる他の駆動方式のア
クチュエータ(第2の駆動手段;変倍用アクチュエータ
としてのステッピングモータ51)とを利用して、両者
を組み合わせた形態で構成するようにしたので、複数の
駆動手段を用途に応じて最適となるように適材適所に配
置することができる。したがって、これにより効率的な
部材配置による効率的な作用を行なうことができると共
に、光学装置(レンズユニット2)自体の小型化に寄与
することができる。
【0216】なお、上述の各実施形態の光学装置は、主
に静止画像を取得し記録するための電子カメラに適用す
る場合を例に挙げて説明しているが、本発明の光学装置
は、電子カメラのみに限らず、例えば写真撮影用フイル
ムを使用するいわゆるフイルムカメラや映画撮影機、電
子的な動画像を取得するビデオカメラ等のほかに、顕微
鏡や双眼鏡・望遠鏡等の光学機器のほか、光記録装置等
の光ピックアップ装置等等において具備される光学装置
に対しても容易に適用することができる。
【0217】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、従来
のカメラ等において一般的に利用されている小型モータ
等のアクチュエータに代えて、電歪アクチュエータの電
歪効果を利用することによって、駆動力伝達機構等を簡
略化し小型化に寄与し得ると共に、省電力化にも寄与す
ることのできる光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光学装置を適用した
電子カメラの外観斜視図。
【図2】図1の電子カメラの主な内部構成部材を概略的
に示す透視図。
【図3】図1の電子カメラの主に電気的な内部構成部材
を概略的に示すブロック構成図。
【図4】本発明の第1の実施形態の光学装置(レンズユ
ニット)を取り出して示す斜視図。
【図5】図4に示す光学装置(レンズユニット)の一部
の構成部材(案内手段及び駆動手段(アクチュエータ)
等)を取り出して拡大して示す要部拡大分解斜視図。
【図6】図4に示す光学装置(レンズユニット)の所定
の部位(案内手段及び駆動手段の部位)の断面を示す縦
断面図。
【図7】図4に示す光学装置(レンズユニット)の所定
の部位であって、図6のA−A線に沿う縦断面図。
【図8】図4に示す光学装置に適用される多層化構造の
電歪アクチュエータを示す概略構成図。
【図9】図8に示す多層化構造の電歪アクチュエータに
おける電気的接続を示す概略図。
【図10】図8に示す電歪アクチュエータを多層化構造
とした場合の一形態を示す断面図。
【図11】図8に示す電歪アクチュエータを多層化構造
とした場合の他の一形態を示す断面図。
【図12】図8に示す電歪アクチュエータを多層化構造
とした場合のさらに他の一形態を示す断面図。
【図13】図4の光学装置(レンズユニット)に適用さ
れるアクチュエータのみを取り出して拡大して示す概略
斜視図。
【図14】本発明の第2の実施形態の光学装置(レンズ
ユニット)を取り出して示す斜視図。
【図15】図14の光学装置(レンズユニット)の一部
の構成部材(案内手段(主ガイド軸)及び駆動手段(ア
クチュエータ)等)を取り出して拡大して示す要部拡大
分解斜視図。
【図16】図14の光学装置(レンズユニット)の構成
部材のうち変倍用レンズ枠のみを取り出して拡大して示
す要部拡大分解斜視図。
【図17】電歪アクチュエータの概略的な構成を示す
図。
【図18】図17の電歪アクチュエータに電圧を印加し
た場合における電圧と歪み量との関係を示す図。
【図19】従来の一般的な電子カメラ等における光学装
置の撮影光学系の構成と、この撮影光学系を構成する複
数のレンズ群が動作した場合の配置状態を示す図。
【符号の説明】
1……電子カメラ 2・2A……光学装置(レンズユニット) 11……外装部材 12……レリーズボタン(操作部材) 20……撮影光学系 21……支持壁 21a……反射部材(プリズム) 21b……反射部材支持枠 22・22A……変倍用レンズ枠 22a……変倍用レンズ群(光学素子) 23……焦点調節用レンズ枠 23a……焦点調節用レンズ群(光学素子) 24……固定枠 24a……固定レンズ群 25……基台 26・26A……主ガイド軸(案内手段;案内部材) 27……副ガイド軸(案内手段;案内部材) 28……撮像基板 28c……撮像素子 29……付勢部材 31……CPU(制御回路) 32……第1ドライバ 32……第2ドライバ 33……変倍用アクチュエータ(駆動手段) 34……エンコーダ 35……第1ドライバ(変倍用) 36……焦点調節用アクチュエータ(駆動手段) 36A……焦点調節用アクチュエータ 37……位置基準用センサ 38……カバー部材(アクチュエータ) 51……ステッピングモータ(第2の駆動手段;変倍用
アクチュエータ) 52……回転軸 55……カバー部材(アクチュエータ) 100……電歪アクチュエータ 101……ポリマー材 102・103……電極層 代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子と、 上記光学素子を特定の方向に移動可能に案内する案内手
    段と、 主としてポリマー材からなり電歪効果を利用して上記光
    学素子を駆動するための駆動手段と、 を具備したことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 上記ポリマー材の電歪効果による主た
    る変形方向は、上記光学素子の移動方向に沿う方向であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 上記ポリマー材の表面には、当該ポリ
    マー材の変形方向と同方向に変形可能な電極層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 上記電極層は、当該電極層に与えられ
    る電界の方向が上記駆動手段の変形方向に直交するよう
    に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の光学装
    置。
  5. 【請求項5】 上記駆動手段は、薄膜状のポリマー材
    が積層されてなるものであることを特徴とする請求項2
    又は請求項3又は請求項4のいずれか一つに記載の光学
    装置。
  6. 【請求項6】 上記ポリマー材は、シリコーンゴム又
    はアクリルゴム又はポリウレタンのいずれかであること
    を特徴とする請求項2〜請求項5のうちのいずれか一つ
    に記載の光学装置。
  7. 【請求項7】 上記電極層に電圧を印加して上記光学
    素子を駆動させる駆動制御手段を備えてなることを特徴
    とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の光学装
    置。
  8. 【請求項8】 上記光学素子は、レンズからなり、 上記駆動手段は、上記レンズを当該レンズの光軸に沿う
    方向へと移動させ得るように構成されていることを特徴
    とする請求項1〜請求項7のうちのいずれか一つに記載
    の光学装置。
  9. 【請求項9】 上記レンズは、少なくとも変倍動作又
    は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるもので
    あることを特徴とする請求項8に記載の光学装置。
  10. 【請求項10】 上記レンズ以外の他のレンズを駆動
    すべく、上記駆動手段とは異なる駆動方式からなる第2
    の駆動手段を、さらに具備することを特徴とする請求項
    8に記載の光学装置。
  11. 【請求項11】 上記案内手段は、上記光学素子の移
    動方向に対して平行となるように設けられ、 上記駆動手段は、上記案内手段に沿わせて配設されてい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちのいずれ
    か一つに記載の光学装置。
  12. 【請求項12】 上記駆動手段は、上記光学素子を当
    該光学素子の上記案内手段との嵌合部近傍を押圧するこ
    とで、当該光学素子を駆動するようになされていること
    を特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  13. 【請求項13】 上記駆動手段による上記光学素子の
    駆動方向とは反対の方向に向けて当該光学素子を付勢す
    る付勢手段を具備したことを特徴とする請求項12の光
    学装置。
  14. 【請求項14】 上記案内手段は、直線状に形成され
    る軸部材からなり、 上記付勢手段は、上記軸部材を巻回するように形成され
    る弦巻き状のばね部材であることを特徴とする請求項1
    3に記載の光学装置。
  15. 【請求項15】 上記案内手段は、直線状に形成され
    る軸部材からなり、 上記駆動手段は、上記軸部材の外周側に巻き付けた形態
    に設けられ、当該駆動手段の一方の端部は固定部に当接
    し、他方の端部は上記光学素子を押圧し得る位置に配置
    されていることを特徴とする請求項11又は請求項12
    又は請求項13のいずれか一つに記載の光学装置。
  16. 【請求項16】 上記駆動手段は、上記軸部材に嵌合
    し得る円筒形状からなることを特徴とする請求項15に
    記載の光学装置。
  17. 【請求項17】 上記光学素子は、レンズからなり、 上記駆動手段は、上記レンズを当該レンズの光軸に沿う
    方向へと移動させ得るように構成されていることを特徴
    とする請求項11〜請求項16のうちのいずれか一つに
    記載の光学装置。
  18. 【請求項18】 上記レンズは、少なくとも変倍動作
    又は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるもの
    であることを特徴とする請求項17に記載の光学装置。
  19. 【請求項19】 上記案内手段は、複数の光学素子の
    それぞれを各別に移動自在となるように案内し、 上記駆動手段は、上記複数の光学素子のそれぞれに応じ
    て各別に複数設けられ、かつそれぞれ上記案内部材に沿
    わせて配設されていることを特徴とする請求項1〜請求
    項7のうちのいずれか一つに記載の光学装置。
  20. 【請求項20】 上記駆動手段は、それぞれ対応する
    上記光学素子の上記案内手段との嵌合部近傍を押圧する
    ことで上記光学素子を駆動することを特徴とする請求項
    19に記載の光学装置。
  21. 【請求項21】 上記複数の光学素子をそれぞれの駆
    動方向に抗する方向に付勢する付勢手段を具備したこと
    を特徴とする請求項19又は請求項20に記載の光学装
    置。
  22. 【請求項22】 上記案内手段は、直線状に形成され
    る軸部材からなり、 上記付勢手段は、上記軸部材に巻回される弦巻状のばね
    部材からなり、上記複数の光学素子によって挟まれる位
    置に配置されていることを特徴とする請求項19に記載
    の光学装置。
  23. 【請求項23】 上記複数の駆動手段は、上記複数の
    光学素子を挟むようにして配置されていることを特徴と
    する請求項19に記載の光学装置。
  24. 【請求項24】 上記案内手段は、直線状に形成され
    る軸部材からなり、 上記駆動手段は、上記軸部材の外周側に巻き付けた形態
    に設けられ、当該駆動手段の一方の端部は固定部に当接
    し、他方の端部は上記光学素子を押圧し得る位置に配置
    されていることを特徴とする請求項19〜請求項23の
    いずれか一つに記載の光学装置。
  25. 【請求項25】 上記駆動手段は、上記軸部材に嵌合
    し得る円筒形状からなることを特徴とする請求項24に
    記載の光学装置。
  26. 【請求項26】 上記レンズは、少なくとも変倍動作
    又は焦点調節動作のいずれか一方の用途に供されるもの
    であり、 上記駆動手段は、上記複数のレンズを当該レンズの光軸
    に沿う方向へと移動させ得るように構成されていること
    を特徴とする請求項17に記載の光学装置。
  27. 【請求項27】 カメラの撮影光学系に供されるもの
    であることを特徴とする請求項1〜請求項26のうちの
    いずれか一つに記載の光学装置。
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