JP2007240597A - レンズ駆動装置及びこれを用いる撮影装置 - Google Patents

レンズ駆動装置及びこれを用いる撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】形状記憶合金ワイヤの配置スペースを工夫してコンパクト化を図る。
【解決手段】第1及び第2形状記憶合金部材31,32は、形状記憶合金ワイヤをコイル状に形成されており、軸受け部45を挟んだ両側のレンズ案内ロッド41に挿通されて一端が軸受け部56の両端に、他端が固定筒に固着されている。レンズ案内ロッド41には溝列42が形成されており、溝列42には軸受け部45に設けた板バネ48が係合している。第1形状記憶合金部材32に通電を行うと、それが回復変位して収縮する。この回復変位の力により板バネ48が弾性変形してV字部47が溝列42の凸部を乗り越えていきレンズ保持枠44が結像面側に移動する。通電を止めると、第1形状記憶合金部材31が復帰変位して元の長さに戻ろうとするが、V字部47が溝列42の凹部に係合しているため、その復帰変位が阻止されてレンズ保持枠44がその位置にロックされる。
【選択図】図5

Description

本発明は、光学系を構成する一部のレンズ又はレンズ群を、形状記憶合金(SMA(Shape Memory Alloy))ワイヤを用いて駆動するレンズ駆動装置及びこれを用いる撮影装置に関するものである。
SMA機構は、SMAワイヤと、そのSMAワイヤへの通電を制御する通電制御部とで構成されている。SMAワイヤは、通電によりその遷移温度よりも高い温度に加熱されるとき、記憶された形状に変化され、その遷移温度よりも低い温度に冷まされるとき、記憶された形状から元の形状に逆に変化される。
SMA機構を用いてレンズを駆動する装置が知られている(特許文献1)。この装置は、レンズ系を保持する鏡筒を光軸方向に移動自在に配し、板バネやレバーなどの揺動部材の一端をその鏡筒に固定し、他端に設けた軸を中心に揺動部材を揺動させることで鏡筒を光軸方向に移動させるように構成されており、揺動部材の軸と一端との間の部位に、光軸方向の両側に沿って配置した一対のSMAワイヤの一端をそれぞれ取り付けている。これらSMAワイヤの他端は固定筒に固定されている。揺動部材を挟んだ一方にあるSMAワイヤを加熱すると、光軸方向の長さが縮められて鏡筒が対物側に移動し、また、逆に他方のSMAワイヤを加熱すると、光軸方向の長さが縮められて鏡筒が結像面側に向けて移動する。
特開平6−230457号公報(図19,図21,図23)
しかしながら、上記レンズ駆動装置では、レンズ系を保持する鏡筒を、光軸方向に移動自在にガイドするガイド部材に加えて、一対のSMAワイヤや揺動部材を配置するスペースがそれぞれ別々に必要になり、レンズ駆動装置自体が大型化する。また、揺動部材を一対のSMAワイヤで押し引きして鏡筒を移動させているため、鏡筒を精度良く停止させることができない欠点があった。
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、装置の小型化を図ることができるレンズ駆動装置を提供することを目的とし、また、任意の位置での停止精度の向上を図ることができるレンズ駆動装置及びこれを用いる撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ駆動装置は、形状記憶合金ワイヤをコイル状に形成して前記軸受け部を挟んだ一方側のレンズ案内ロッドに挿通されており、一端が軸受け部に固着され、他端が前記一方側のレンズ案内ロッドの端部を保持する保持部に固着されている形状記憶合金部材と;前記形状記憶合金部材に通電を行う通電制御部と;を備え、前記形状記憶合金部材は、通電制御部が通電したときに、前記レンズ案内ロッドの軸方向に収縮して前記レンズ保持枠を光軸方向に移動させるようにしたものである。
形状記憶合金部材は、通電により自己発熱すると収縮してコイル長が短くなる(回復変位)。また、通電を止めると自然冷却によりコイル長が元の長さに戻る(復帰変位)。この復帰変位は、回復変位よりも力が弱い。そこで、軸受け部を挟んだ他方側のレンズ案内ロッドにコイルバネを挿通し、コイルバネでレンズ保持枠を他方側に向けて付勢するようにするのがレンズ保持枠を迅速に元の位置に戻すことができるので好適である。
レンズ保持枠の停止位置を増やすためには、コイルバネの代わりに、第2の形状記憶合金部材を設ける。つまり、軸受け部を挟んだ一方側に第1の形状記憶合金部材を、他方側に第2の形状記憶合金部材をそれぞれ設ける。このようにすると、通電制御部により第1又は第2の形状記憶合金部材を個別に通電することで、レンズ保持枠を光軸方向の両方向に移動させることができる。
通電を止めると形状記憶合金部材が元の長さに戻る復帰変位が行われる。この復帰変位に抗してレンズ保持枠をその時点の停止位置でロックする必要がある。そこで、レンズ案内ロッドに外周に、軸方向に一定ピッチで形成された溝列と、レンズ保持枠が停止したときに一部が溝列の凹部に係合してレンズ保持枠を停止位置でロックし、また、第1又は第2の形状記憶合金部材のいずれかが通電により収縮することに連動して前記一部と凹部との係合を解除するロック手段と、からなるレンズ停止用ロック機構を備えるのが望ましい。
ロック手段としては、一部が弾性変形して前記溝列に係脱するように軸受け部に取り付けられた係合部材、例えば板バネなどが好適である。この場合、形状記憶合金部材の回復変位力を利用して係合部材の一部が弾性変形してその一部を溝列の凹部から凸部を乗り越えて次ぎの凹部に係合させていく構成であるので、形状記憶合金部材が復帰変位のときに一部が弾性変形して溝列の凹部との係合が解除されては困る。そこで、溝列の凸部を乗り越えるように弾性部材の一部が変形する力は、通電時に形状記憶合金部材が収縮する回復変位力よりも小さく、また、非通電時に形状記憶合金部材が自然冷却により元のコイル長に向けて戻る回復変位力よりも大きくしておけばよい。
また、軸受け部に対して光軸方向に沿った所定域内で直進的に移動するようにスライダを設け、このスライダの両端に、コイル状に形成した一対の第1及び第2の形状記憶合金部材の一端を固定し、通電により第1又は第2の形状記憶合金部材を収縮させ、この収縮と一緒にスライダを光軸方向の一方向又は他方向に移動させ、スライダが前記所定域を超えて移動することで軸受け部も一緒に移動させる構成にしてもよい。この場合、スライダの所定域内での移動に連動して軸受け部をレンズ案内ロッドにロック又はロック解除するロック機構を設ける。
ロック機構としては、ロック爪を有し、第1又は第2の形状記憶合金部材の収縮によりスライダが前記所定域の略中間位置から光軸方向の一方向又は他方向の端に向けて移動することに連動してロック爪を、レンズ案内ロッドに設けた溝列の凹部から退避させて軸受け部の移動を許容し、通電停止により第1又は第2の形状記憶合金部材の元の長さに戻ろうとするときには付勢手段の付勢によりスライダを前記略中間位置に移動させ、この移動に連動してロック爪をレンズ案内ロッドに設けた溝列の凹部に係合させて軸受け部の移動をロックする。
具体的には、レンズ案内ロッドの外周に、溝列に隣接して軸方向に延びて形成されているロック解除用溝を備える。そして、ロック機構を、ロック部材と、カム開口とで構成する。ロック部材は、ロック爪とカム突起とを有し、軸受け部の一部を周方向に切り欠いた切り欠き部に配されており、ロック爪が溝列の凹部に係合して軸受け部の移動をロックするロック位置と、ロック爪が前記凹部から退避した後にロック解除用溝に入り込んで軸受け部の移動を許容するロック解除位置との間でレンズ案内ロッドを中心に回転する。また、カム開口としては、スライダに設けられており、カム突起が係合するカム面を有し、スライダが前記所定域の略中間位置から光軸方向に向けて移動することに連動してロック部材がロック解除位置に回転する位置にカム突起を変位させ、また、付勢手段の付勢によりスライダが前記略中間位置に戻ることに連動してロック部材がロック位置に回転する位置にカム突起を変位させる。
この場合も、通電停止時には、第1又は第2の形状記憶合金部材が自然冷却により元の長さに戻ろうとする復帰変位の力が弱いため、この復帰変位力だけではスライダを所定域の略中間位置に戻すことができない。そこで、付勢手段でカム突起を、ロック部材がロック位置に回転する方向に向けて付勢させる。これによれば、第1及び第2の形状記憶合金部材の回復変位力がなくなると、付勢手段によりロック部材がロック位置に回転する位置にカム突起が付勢される。カム突起がその方向に向けて付勢されると、カム突起に係合するカム開口がスライダを略中間位置に向けて移動させる。スライダが略中間位置に移動することで軸受け部のロックが行われ、レンズ保持枠がその時点の位置に保持される。
なお、写真用カメラ、電子カメラ、ビデオカメラ、テレビカメラ付き携帯電話、及び、プロジェクタなどの撮影装置に、前述したレンズ駆動装置を用いることができる。
本発明によれば、形状記憶合金ワイヤをコイル状に形成した形状記憶合金部材をレンズ案内ロッドに挿通して配置したから、装置自体の小型化を図ることができる。また、2つの形状記憶合金部材を用いた発明でも、軸受け部を挟んだ両側にレンズ案内ロッドを芯にして配置したので、小型化を図ることができる。さらに、レンズ停止位置ロック手段を備えた発明によれば、レンズ保持枠を光軸方向の任意の位置に確実に停止させることができる。
レンズ駆動装置10は、図1及び図2に示すように、コイルバネ11、レンズ保持枠12、レンズ案内ロッド13、形状記憶合金部材14、レンズ振れ止めロッド15、及び、通電制御部16とで構成されている。レンズ保持枠12は、光学系を構成する一部のレンズ群17を保持している。レンズ保持枠12には、光軸18と平行な軸上に中空穴を有する軸受け部20が一体に形成されており、また、軸受け部20とは異なる位置に、フォーク部21が一体に形成されている。
レンズ案内ロッド13とレンズ振れ止めロッド15とは、光軸18の周りの異なる位置で互いが光軸18と平行になるように両端が固定筒22にそれぞれ保持されている。軸受け部20はレンズ案内ロッド13に嵌合しており、レンズ案内ロッド13はレンズ保持枠12の移動を光軸18と平行にガイドする。フォーク部21はレンズ振れ止めロッド15に係合しており、レンズ振れ止めロッド15はレンズ保持枠12の回転止めを行う。
形状記憶合金部材14は、例えばTi-Ni系やCu-Al-Zn系などの形状記憶合金を原料にしたSMAワイヤをコイル状に形成した部材である。この形状記憶合金部材14には、事前にその材料に対して特定の形状を記憶させる処理が行われている。この形状記憶合金部材14は、コイル状の中空部にレンズ案内ロッド13が挿入され、一端が軸受け部20の両端のうちの結像面側端部20aに、また他端がレンズ案内ロッド13の一端13aを保持する固定筒22にそれぞれ固着されている。このように、形状記憶合金ワイヤをコイル状に形成して形状記憶合金部材14を作り、そのコイル状の中空部に、レンズ案内ロッド13を挿通し、レンズ案内ロッド13を芯にして形状記憶合金部材14を配置したから、省スペース化を図ることができる。
また、この形状記憶合金部材14の両端は、通電制御部16に接続されており、通電制御部16は、変倍時又は合焦時にレンズ制御部23により通電が制御される。なお、固定筒22、及び軸受け部20のうちの形状記憶合金部材14を固着する部位は、絶縁性を有する材料で形成しておくのが好適である。
軸受け部20を挟んで反対側のレンズ案内ロッド13には、コイルバネ11が挿入されている。コイルバネ11は、一端が軸受け部20のうちの対物側端部20bに、また他端がレンズ案内ロッド13の他端13bを保持する固定筒22にそれぞれ固着されており、レンズ保持枠12を対物側に向けて付勢している。
形状記憶合金部材14は、ある温度に達すると回復変位を開始する第1の固有温度(回復開始点)を持ち、その後、第2の固有温度(飽和点)に達すると、回復変位はそれ以上変化しなくなる。また、形状記憶合金部材14の温度は、放熱量(自身の発熱量と周囲温度とで決まる)によるから、電流量が多いほど温度上昇が速く、従って回復速度も上昇する。一方、復帰速度は形状記憶合金部材14の温度が周囲温度と等しくなるまでの放熱時間であるため、周囲温度が一定であれば復帰速度はほぼ一定となる。
レンズ保持枠12は、初期状態のときに、コイルバネ11の引っ張り付勢力と形状記憶合金部材14の引っ張り付勢力とが釣り合った中立位置に停止している。
形状記憶合金部材14は、通電制御部16から通電が行われると自己発熱して所定温度に以上になると、コイルバネ11の引っ張り付勢に抗してコイル長が予め記憶された長さに収縮する回復変位が開始される。形状記憶合金部材14が記憶された長さに向けて収縮すると、レンズ保持枠12が結像面側に引っ張られ、回復変位が飽和したときの形状記憶合金部材14の長さに対応するレンズ位置に移動する。このとき、コイルバネ11は伸ばされる。
また、通電を止めると、形状記憶合金部材14が自然冷却により柔らかくなりコイル長が元の長さに戻る復帰変位が開始される。このとき、コイルバネ11が軸受け部20を対物側に向けて引っ張っているため、形状記憶合金部材14が柔らかくなるとレンズ保持枠12がコイルバネ11の付勢により迅速に中立位置に戻される。
なお、形状記憶合金部材14は、コイルの線径が太いものほど大きな力を出すことができるが、大きな通電電流が必要になり、また冷却時の反応も鈍くなる。反対に線径が細いものほど収縮する力は弱くなるが、少ない通電電流で加熱でき、しかも電流を流したり止めたりした時に形状記憶合金部材が反応して動作(変位)する応答速度も速くなる。通電で加熱したときの応答性は、線径が違ってもほとんど変わらないが、線径の細いものは、冷めやすいので、冷却時の応答速度が向上する。レンズ移動制御では、形状記憶合金部材14のみで往復変位で利用するため、冷却速度で応答速度が決まる。冷却速度は、同じ使用条件なら略線径に反比例する。すなわち、熱交換速度の速い小径のものほど応答性がよい。そこで、本実施形態では、形状記憶合金部材14の線径に係わらず、冷却時の応答速度を速くするために、コイルバネ11を用い、このコイルバネ11もレンズ案内ロッド13に挿通している。
通電制御部16の通電方式としては、定電流駆動方式がある。この定電流駆動方式では、一定の電流を形状記憶合金部材14に流す方式である。形状記憶合金部材14は、電流を流し始めると回復変位が始まり、ある時間、つまり飽和すると、それ以上電流を流し続けてもその変位量は変わらず、また、電流を切ると所定の復帰速度で元の長さに戻る。したがって、この方式では、中立位置と、回復変位が完了したときに応じたレンズ位置との二位置にしか、レンズ保持枠12を移動することができない。そこで、パルス電流駆動方式を用いることで二位置の間の任意の位置にレンズ保持枠12を移動させることができる。
パルス電流駆動方式は、周波数fのうちの周期T(=1/f)に対する通電(オン)時間tの比率、即ち、DUTY比を変化させる通電方式である。この方式では、通電制御部16に、パルス発信器とパルス幅変調回路とを設ける。通電時間内では、形状記憶合金部材14が加熱されて回復変位を始め、非通電(オフ)時間では自然冷却されて回復変位が止まり復帰変位が開始されるが、DUTY比の値によっては、完全に復帰変位をする前に次の周期の通電時間が到来して回復変位を始めるので形状記憶合金部材14を所望の長さに維持することができる。
これを利用して、変調電流のDUTY比を変化させることで電流の平均値を変化させて加熱を制御する。詳しくは、通電制御部16が、方形波パルス幅変調電流(PWM)を形状記憶合金部材14に流す。このようにPWM電流の平均値を変化させることで、形状記憶合金部材14の加熱を制御し、かつ、形状記憶合金部材14の長さも制御することができる。例えばレンズ制御部23は、変倍時又は合焦時に、レンズ群17の移動量を導き、その移動量に対応したPWM電流の平均値を予め記憶したテーブルを参照して得る。その結果を通電制御部16に送り、通電制御部16がその結果に基づいて方形波パルス幅変調電流を作り、これを形状記憶合金部材14に通電する。
図3は、形状記憶合金ワイヤをコイル形状に作った形状記憶合金部材31、32を2つ用いてレンズ保持枠12を移動させるレンズ駆動装置30を示している。
第1形状記憶合金部材31は、軸受け部20を挟んだ一方側のレンズ案内ロッド13に挿入され、一端が軸受け部20の両端のうちの結像面側端部20aに、また他端が固定筒22にそれぞれ固着されている。第2形状記憶合金部材32も軸受け部20を挟んだ他方側のレンズ案内ロッド13に挿入され、一端が軸受け部20の対物側端部20bに、また、他端が固定筒22にそれぞれ固着されている。これら第1及び第2の形状記憶合金部材31,32の両端はそれぞれ通電制御部16に接続されており、通電制御部16は第1及び第2の形状記憶合金部材31,32に個別に通電を行うことができる。なお、固定筒22、及び軸受け部20のうちの形状記憶合金部材31,32を固着する部位は、絶縁性を有する材料で形成しておくのが好適である。
非通電状態では、第1の形状記憶合金部材31の引っ張り付勢力と第2の形状記憶合金部材32の引っ張り付勢力とが釣り合った中立位置にレンズ保持枠12が停止している。
通電制御部16から第1の形状記憶合金部材31に電流が流されると、第1の形状記憶合金部材31は、自己発熱して所定温度に以上になるとコイル長が予め記憶された長さに向けて収縮する。第1の形状記憶合金部材31が収縮すると、レンズ保持枠12が結像面側に引っ張られ、第1のレンズ位置に移動する。このとき、第2の形状記憶合金部材32は通電されていないので伸ばされる。
また、通電を止めると、第1の形状記憶合金部材31が自然冷却により柔らかくなりコイル長が元の長さに戻る。このとき、第2の形状記憶合金部材32が軸受け部20を対物側の方向に引っ張っているため、レンズ保持枠12が第2の形状記憶合金部材32の付勢により迅速に中立位置に戻される。
第2の形状記憶合金部材32に通電すると、第2の形状記憶合金部材32は、自己発熱して所定温度に以上になるとコイル長が予め記憶された長さに向けて収縮する。第2の形状記憶合金部材32が収縮すると、レンズ保持枠12が対物側に引っ張られ、第2のレンズ位置に移動する。このとき、第1の形状記憶合金部材31は非通電なので伸ばされる。このようにコイル状をした2つの形状記憶合金部材31,32を用い、かつ、通電制御部16の駆動方式としてパルス電流駆動方式を用いれば、中立位置とその前後の第1及び第2のレンズ位置との間の任意の位置にレンズ保持枠12を移動することができる。
ところで、形状記憶合金部材は、伸びるとき(復帰変位)よりも収縮するとき(回復変位)の方が大きな力を発生する特性がある。そこで、パルス電流駆動方式を用いなくても、レンズ保持枠を任意の位置に移動して位置決めすることができるようにしたレンズ駆動装置40を図4に示す。この実施形態でも、コイル状をした形状記憶合金部材31,32を2個用いている。
レンズ案内ロッド41の外周には、溝列42が形成されている。溝列42は、周方向の長さのうちの一部の長さで且つ軸方向に沿って一定ピッチで凹凸を順番に並べた構成となっている。これは、例えば、ローレット(ナーリング)でストレートパターン(平目)加工などを施すことで簡単に作れる。また、レンズ保持枠44の軸受け部45の一部には、溝列42を露呈するための切り欠き部46が形成されている。この切り欠き部46には、図5に示すように、V字部47を有する板バネ48が取り付けられており、板バネ48のV字部47は、溝列42に係脱自在に係合している。
非通電状態では、レンズ保持枠44が、第1の形状記憶合金部材31の引っ張り付勢力と第2の形状記憶合金部材32の引っ張り付勢力とが釣り合った中立位置に位置し、この位置で板バネ48のV字部47が溝列42の凹部に入り込んでレンズ保持枠を位置決めしている。
結像面側にレンズ保持枠44を移動させる場合には、レンズ制御部23が通電制御部16を介して、移動量に応じた時間だけ第1の形状記憶合金部材31に電流を流す。すると、第1の形状記憶合金部材31は、自己発熱してコイル長が収縮していく。このときの収縮力は、V字部47が溝列42の凸部を乗り越えるように板バネ48を変形させる力よりも大きい。このため、第1の形状記憶合金部材31の収縮により、板バネ48が変形してV字部47が溝列42の凸部を乗り越えていき、レンズ保持枠44が結像面側に向けて引っ張られる。このとき、第2の形状記憶合金部材32は通電されていないので伸ばされる。
通電制御部16が通電を止めると、第1の形状記憶合金部材31が自然冷却により柔らかくなりコイル長が元の長さに向けて戻ろうとする。この伸長力は、V字部47が溝列42の凸部を乗り越えるように板バネ48を変形させる力よりも弱い。このため、V字部47の凹部への係合により第1の形状記憶合金部材31の復帰変位が阻止され、レンズ保持枠44がその位置で保持される。
レンズ保持枠44を対物側に移動させるときには、第2の形状記憶合金部材32に通電する。すると、第2の形状記憶合金部材32が自己発熱してコイル長が収縮する。この収縮力は、強いため、板バネ48が変形してV字部47が溝列42の凸部を乗り越えていき、第2の形状記憶合金部材32の収縮と連係してレンズ保持枠44が対物側に向けて移動する。このとき、第1の形状記憶合金部材31は通電されていないので伸ばされる。
レンズ保持枠44が所定量だけ移動したときには、通電制御部16での通電が停止される。これにより、前述したように、第2の形状記憶合金部材32が自然冷却により柔らかくなりコイル長が元の長さに戻ろうとする。この伸長力は、板バネ48が変形してV字部47が凹部から脱する力よりも弱いため、レンズ保持枠44がその位置で保持される。
なお、図4及び図5で説明した実施形態では、通電制御部16を定電流駆動方式で通電する構成にしているが、前述したように、パルスのDUTY比を変化させるパルス電流駆動方式で通電する構成にしてもよい。また、溝列42に板バネ48のV字部47を係合させてレンズ保持枠44の移動をロックしているが、溝列42に係合する部位としてはV字部47に限らず、板バネ48の一部であればいずれでもよい。また、板バネ48の代わりに、一部が弾性変形する係合部材を使っても良い。
また、図4及び図5で説明した実施形態では、形状記憶合金部材31,32の復帰変位力に抗してレンズ保持枠44をその時点の停止位置にロックするレンズ停止用ロック機構として、板バネ48の一部(V字部47)と溝列42とで構成している。この構成では、レンズ保持枠44が移動するときに板バネ48の一部が弾性変形して溝列42の凹凸を順番に乗り越えていくので駆動負荷が大きくなる。また、レンズ保持枠を停止位置に保持する力が弱い。そこで、駆動負荷が少なく、かつ、レンズ停止用ロック機構の保持力を強くしたレンズ駆動装置52を図6に示す。
レンズ案内ロッド53には、外周の一部にロック解除用溝54と溝列55とが隣接して形成されている。ロック解除用溝54は、レンズ案内ロッド53の軸方向に沿って伸びて形成さている。溝列55は、光軸方向に沿って微細な凹凸を一定ピッチで交互に配した形状となっており、周方向の一端がロック解除用溝54に重なっている。
軸受け部56には、レンズ案内ロッド53に形成したロック解除用溝54と溝列55とが露呈するように周方向の一部を切り欠いた切り欠き部57が形成されている。この切り欠き部57は、断面円弧状となっている。切り欠き部57には、切り欠き部57よりも周方向の長さの短い断面円弧状のロック部材58が組み込まれている。ロック部材58は、切り欠き部57のうちの光軸18の方向の両側壁に当接して光軸18の方向には遊びがないように配されている。このロック部材58は、内面にロック爪59が、また、外面にカム突起60がそれぞれ形成されており、ロック爪59がロック解除用溝54に入り込むロック解除位置と、ロック爪59がロック解除用溝54から脱して溝列55の凹部に係合するロック位置との間で、レンズ案内ロッド53を中心に回転する。
軸受け部56及びロック部材58は、組み合わせることで外周が略円柱状をなす。これらの外周には、スライダ61が回転止めされた状態で光軸18の方向に遊びをもって取り付けられている。このスライダ61には、カム突起60が係合するカム開口62が形成されている。カム開口62は、ロック部材58をロック位置に回転させる要部62a(図7参照)と、ロック部材58をロック解除位置に回転させる両端部62b,62c(図7参照)とを有するV字状に形成されている。カム突起60がカム開口62の端部から要部62aに移動すると、スライダ61が所定域内の端部から略中間位置に戻る。
カム突起60は、カム開口62から突出する長さとなっている。このカム突起60の先端には、レンズ保持枠64との間でバネ65が掛けられている。第1及び第2形状記憶合金部材31,32の復帰変位力が弱い。このため、第1及び第2形状記憶合金部材31,32の復帰変位力でスライダ61を中間位置に戻すことができない。このため、このバネ65でロック部材58をロック位置に向けて付勢して第1及び第2形状記憶合金部材31,32の復帰変位のときにスライダ61を中間位置に戻すようにしている。このバネ65の力としては、第1及び第2形状記憶合金部材31,32の回復変位力よりも弱く、かつ、復帰変位よりも強ければよい。なお、バネ65の代わりに、ゴムワイヤや形状記憶合金ワイヤ等の付勢手段を使用することができる。形状記憶合金ワイヤを利用する場合には、通電制御として、第1及び第2の形状記憶合金部材31,32への通電を開始したときに通電を停止し、第1及び第2の形状記憶合金部材31,32への通電を停止したときに通電すればよい。
第1及び第2の形状記憶合金部材31,32は、前述したと同じに、軸受け部56を挟んだ両側で、かつ、レンズ案内ロッド53を芯にして配されている。これら第1及び第2の形状記憶合金部材31,32の対向し合う一端は、スライダ61の両端にそれぞれ固着されており、他端は、前述したと同じに固定筒22にそれぞれ固着されている。また、第1及び第2の形状記憶合金部材31,32の両端は、通電制御部16にそれぞれ接続されている。この通電制御部16は、定電流駆動方式で第1及び第2の形状記憶合金部材31,32を個別に駆動する。
初期状態では、非通電となっており、図7に示すように、バネ65の付勢によりカム突起60がカム開口62のうちの要部62aに維持されてスライダ61が軸受け部56に対して移動する域(移動域)の略中間の位置(中間位置)に位置している。カム突起60が要部62aに位置したときには、図8に示すように、ロック部材58がロック位置に回転し、ロック爪59が溝列55の凹部に入り込む。このため、レンズ保持枠64は、その位置に保持された状態となっている。
レンズ保持枠64を結像面側に移動する場合には、図9に示すように、通電制御部16第1の形状記憶合金部材31に電流を流す。すると、第1の形状記憶合金部材31は、自己発熱して収縮する。この回復変位によりスライダ61が結像面側に向けて移動して、図10に示すように、カム突起60がカム開口62のうちの対物側端部62bに移動し、かつ、ロック部材58をロック解除位置に向けて回転する。ロック部材58がロック解除位置に回転すると、図11に示すように、ロック爪59が溝列55の凹部から脱してロック解除用溝54に係合する。ロック爪59がロック解除用溝54に係合すると、ロック解除用溝54が光軸18の方向に長く形成されているので、レンズ保持枠64の移動が許容される。その後は、第1の形状記憶合金部材31の回復変位が継続されることによってスライダ61を結像面側に向けて引っ張り、スライダ61の対物側端部62bにカム突起60が係合しているため、スライダ61と一緒にレンズ保持枠64が結像面側に向けて移動していく。
レンズ保持枠64を所望の位置に移動させるだけの時間に到達すると、レンズ制御部23が通電制御部16を介して通電を切る。これにより、第1形状記憶合金部材31の収縮が終了する。その後、第1形状記憶合金部材31が自然冷却され、元の長さまで伸長しようとする。この復帰変位力は弱く、この力でスライダ61を中間位置に向けて戻すことができない。このため、バネ65の付勢によりカム突起60がロック部材58のロック位置に向けて回転する。カム突起60の周方向は、カム開口62に伝達され、カム開口62は、周方向への変位に同期して対物側の方向に移動する。これにより、スライダ61が図7に示すように中間位置に向けて戻される。スライダ61が中間位置に戻ると、図8に示すようにカム突起60がカム開口62の要部62aに移動しているので、ロック爪59が溝列55の凹部に係合している。これにより、通電停止時には、レンズ保持枠64がその時点の位置に保持される。
ところで、第1形状記憶合金部材31は未だ元の長さまで伸長してなく、よって、スライダ61を対物側に向けて付勢している。しかし、第1形状記憶合金部材31の復帰変位力は、カム開口62の要部62aとカム突起60との係合負荷、及び、ロック爪59と溝列55の凹部との係合負荷、及びバネ65の付勢力に抗する力などよりも弱い。このため、スライダ61は対物側に向けて移動することはない。
逆に、レンズ保持枠64を対物側に向けて移動するときには、図12に示すように、通電制御部16から第2の形状記憶合金部材32に電流を流す。こうすると、第2の形状記憶合金部材32は、自己発熱して収縮する。この収縮力は、伸長力よりも強いため、この力でスライダ61が対物側に向けて移動して、図13に示すように、カム突起60がカム開口62のうちの結像面側端部62cに移動する。この移動により、ロック部材58がロック解除位置に回転し、図11に示すように、ロック爪59が溝列55の凹部から脱してロック解除用溝54に係合して、レンズ保持枠64の移動が許容される。その後は、第2の形状記憶合金部材32の回復変位が継続されることによってスライダ61とともにレンズ保持枠64が対物側に向けて移動する。
レンズ保持枠が所望位置に移動するだけの時間に到達すると、第2形状記憶合金部材32への通電を切る。これにより、第2形状記憶合金部材32の収縮が終了する。その後、は、前述したように第2形状記憶合金部材32の回復変位が終了したときに、バネ65の付勢によりスライダ61が中間位置に戻され、カム突起60がカム開口62の要部62aに移動して、ロック部材58がロック位置に回転する。これにより、ロック爪59が溝列55の凹部に係合するため、レンズ保持枠64は、その位置に保持される。
なお、この実施形態でも、通電制御部16を定電流駆動方式で通電する構成にしているが、パルスのDUTY比を変化させるパルス電流駆動方式で通電する構成にしてもよい。
また、図6で説明した実施形態では、カム開口62とカム突起60とからなるカム機構を利用して、第1又は第2の形状記憶合金部材31,32の回復変位によりスライダ61が移動域の端に移動することに応じてロック部材58をロック位置からロック解除位置に回転させ、また、バネ65の付勢によりスライダ61が中間位置に戻ることに応じてロック部材58をロック解除位置からロック位置に回転させているが、本発明ではこれに限らず、第1又は第2の形状記憶合金部材31,32の回復変位によりスライダ61が移動域の端に移動することに応じてロック部材58がロック位置からロック解除位置に退避し、また、バネ65の付勢によりスライダ61が中間位置に戻ることに応じてロック部材58がロック解除位置からロック位置に入り込む構成にしてもよい。これによれば、ロック部材58がロック位置とロック解除位置との間で出入りする機構であるので、ロック解除用溝54を省略することができる。
さらに、上記図6で説明した実施形態では、通電制御部16が通電時間を監視して通電の停止を行うようにしているが、レンズ保持枠64の光軸方向に沿った絶対位置を検出する検出器を設け、検出器から得られるレンズ位置に基づいて通電の停止を制御するようにしてもよい。
前述した各実施形態で説明したレンズ駆動装置をカメラに用いる場合には、合焦時又は変倍時にレンズを駆動する。合焦時移送させる場合には、測距装置で得た被写体距離の信号に応じてレンズの移動量を割り出し、その移動量分だけレンズを駆動すればよい。変倍時に移動させる場合には、ズーム操作部から得られるズーム方向及び操作時間とに基づいてレンズを移動させる。
上記各実施形態では、カメラに用いるレンズ駆動装置として説明しているが、本発明ではこれに限らず、内視鏡などの光学装置や、電子カメラやプロジェクタなどの撮影装置にも本発明を採用することができるのは言うまでもない。
レンズ駆動装置の概略を示す断面図である。 図1で説明したレンズ駆動装置の概略を示す分解斜視図である。 コイル状をした形状記憶合金部材を2つ用いたレンズ駆動装置を示す断面図である。 コイル状をした形状記憶合金部材を2つ用い、且つ、レンズ位置ロック手段として板バネを用いたレンズ駆動装置を示す断面図である。 図4で説明した板バネの詳細を示す要部断面図である。 レンズ位置ロック手段として、カム機構を用いたレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でスライダの中間位置で、かつロック突起がカム開口の要部に位置した状態を示す斜視図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でロック部材がロック位置に回転した状態を示す要部断面図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でレンズ保持枠を結像面側に向けて移動するときのフローチャート図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でスライダが結像面側に寄り、カム突起がカム開口のうちの対物側端部に位置した状態を示す斜視図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でロック部材がロック解除位置に回転した状態を示す要部断面図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でレンズ保持枠を対物側に向けて移動するときのフローチャート図である。 図6で説明したレンズ駆動装置でスライダが対物側に寄り、カム突起がカム開口のうちの結像面側端部に位置した状態を示す斜視図である。
符号の説明
10,30,40,52 レンズ駆動装置
11 コイルバネ
14,31,32 形状記憶合金部材
12,44 レンズ保持枠
13 レンズ案内ロッド
16 通電制御部
20,45 軸受け部
22 固定筒
42,55 溝列
48 板バネ
54ロック解除用溝
58 ロック部材
60 カム突起
61 スライダ
62 カム開口

Claims (8)

  1. 光学系を構成する一部のレンズを保持するレンズ保持枠と、前記レンズ保持枠に設けた軸受け部に挿通され、前記レンズ保持枠の光軸方向への移動をガイドするレンズ案内ロッドと、前記レンズ保持枠の回転止めを行う回転止め手段と、を備えたレンズ駆動装置において、
    形状記憶合金ワイヤをコイル状にして形成されており、前記軸受け部を挟んだ一方側のレンズ案内ロッドに挿通されて、一端が軸受け部に固着され、他端が前記一方側のレンズ案内ロッドの端部を保持する保持部に固着されている形状記憶合金部材と、
    前記形状記憶合金部材に通電を行う通電制御部と、を備え、
    前記形状記憶合金部材は、前記通電制御部が通電したときに、前記レンズ案内ロッドの軸方向に収縮して前記レンズ保持枠を光軸方向に移動させることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記軸受け部を挟んだ他方側のレンズ案内ロッドに挿通され、一端が前記軸受け部に、他端が前記他方側のレンズ案内ロッドの端部を保持する保持部にそれぞれ固着され、前記レンズ保持枠を他方側に向けて付勢するコイルバネを備えたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記形状記憶合金部材を第1の形状記憶合金とし、
    また、前記第1の形状記憶合金部材と同じコイル形状の第2の形状記憶合金部材を、前記軸受け部を挟んだ他方側のレンズ案内ロッドに挿通し、かつ、一端を前記軸受け部に、他端を前記他方側のレンズ案内ロッドの端部を保持する保持部にそれぞれ固着して配置し、
    前記通電制御部が前記第1及び第2の形状記憶合金部材に個別に通電することで、前記レンズ保持枠を光軸方向に移動させることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記レンズ案内ロッドに外周に、軸方向に一定ピッチで形成された溝列と、前記レンズ保持枠が停止したときに一部が前記溝列の凹部に係合して前記レンズ保持枠をその位置でロックし、また、前記第1及び第2の形状記憶合金部材のいずれかが通電により収縮することに連動して前記一部と前記凹部との係合を解除して前記レンズ保持枠の移動を許容するロック部材と、からなるレンズ停止用ロック機構を備えたことを特徴とする請求項3記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記ロック部材は、一部が弾性変形して前記溝列に係脱するように前記軸受け部に取り付けられた係合部材となっており、前記溝列の凸部を乗り越えるように前記係合部材の一部が変形する力は、前記形状記憶合金部材が収縮する回復変位力よりも小さく、また、前記形状記憶合金部材が自然冷却により元のコイル長に向けて戻る回復変位力よりも大きいことを特徴とする請求項4記載のレンズ駆動装置。
  6. 光学系を構成する一部のレンズを保持するレンズ保持枠と、前記レンズ保持枠に設けた軸受け部に挿通され、前記レンズ保持枠の光軸方向への移動をガイドするレンズ案内ロッドと、前記レンズ保持枠の回転止めを行う回転止め手段と、を備えたレンズ駆動装置において、
    前記軸受け部に対して回転止めした状態で光軸方向の所定域内で遊びをもって取り付けられているスライダと、
    形状記憶合金ワイヤをコイル状に形成して前記軸受け部を挟んだ両側のレンズ案内ロッドにそれぞれ挿通され、かつ、前記軸受け部側の一端が前記スライダの両端にそれぞれ固着され、他端がレンズ案内ロッドの両端部を保持する保持部にそれぞれ固着して配されており、何れか一方が通電により収縮する回復変位により前記スライダを光軸方向の一方向に向けて移動させる第1及び第2の形状記憶合金と、
    通電が停止されて前記第1及び第2の形状記憶合金が元の長さに向けて戻ろうとする復帰変位のときに前記スライダを前記所定域の略中間位置に向けて戻す付勢手段と、
    前記レンズ案内ロッドの外周にその軸方向に一定ピッチで形成された溝列と、
    ロック爪を有し、前記スライダが前記略中間位置のときに前記ロック爪を前記溝列の凹部に係合させて前記軸受け部の移動をロックし、前記スライダが前記略中間位置から前記所定域内のうちの光軸方向の一方向又は他方向の端に向けて移動することに連動して前記ロック爪を前記凹部から退避させて前記軸受け部の移動を許容するロック機構と、を備えことを特徴とするレンズ駆動装置。
  7. 前記レンズ案内ロッドの外周に、前記溝列に隣接して軸方向に延びて形成されているロック解除用溝を備えており、
    前記ロック機構は、
    前記ロック爪とカム突起とを有し、前記軸受け部の一部を周方向に切り欠いた切り欠き部に配されており、前記ロック爪が前記凹部に係合して前記軸受け部の移動をロックするロック位置と、前記ロック爪が前記凹部から退避した後に前記ロック解除用溝に入り込んで前記軸受け部の移動を許容するロック解除位置との間で前記レンズ案内ロッドを中心に回転するロック部材と、
    前記スライダに設けられており、前記カム突起が係合するカム面を有し、前記スライダが前記略中間の位置から光軸方向に向けて移動することに連動して前記ロック部材がロック解除位置に回転する位置に前記カム突起を変位させ、また、前記付勢手段の付勢により前記スライダが前記略中間の位置に戻ることに連動して前記ロック部材がロック位置に回転する位置に前記カム突起を変位させるカム開口と、で構成されており、
    前記付勢手段は、前記ロック部材がロック位置に回転する方向に向けて前記カム突起を付勢することで前記スライダを前記略中間位置に向けて移動させることを特徴とする請求項6記載のレンズ駆動装置。
  8. 請求項1〜7何れか記載のレンズ駆動装置を有する撮影装置。
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