JPH0611637A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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Publication number
JPH0611637A
JPH0611637A JP16763892A JP16763892A JPH0611637A JP H0611637 A JPH0611637 A JP H0611637A JP 16763892 A JP16763892 A JP 16763892A JP 16763892 A JP16763892 A JP 16763892A JP H0611637 A JPH0611637 A JP H0611637A
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JP
Japan
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lens
main body
lens barrel
optical device
space
Prior art date
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Pending
Application number
JP16763892A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichiro Murai
誠一郎 村井
Harumi Watanabe
晴美 渡邉
Hisataka Komatsu
久高 小松
Katsunobu Ueda
勝宣 上田
Yuzuru Takashima
譲 高島
Ryoichi Suzuki
亮一 鈴木
Noboru Takasu
登 高須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0611637A publication Critical patent/JPH0611637A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はカムや歯車などの機械式の機構を
用いずにレンズの焦点合せを行えるようにした光学装置
を提供することにある。 【構成】 中空状の本体1と、レンズ4を保持し上記本
体内に収容されたレンズ筒3と、このレンズ筒の外周面
に設けられこの外周面と上記本体の内周面との間の空間
部を2つに隔別する突起5と、この突起により隔別され
た一方の空間部6aと他方の空間部6bにそれぞれ流体
を供給し上記レンズ筒を上記本体に非接触状態で保持す
る第1のノズル孔7aおよび第2のノズル孔7bと、上
記第1のノズル孔および第2のノズル孔に供給される流
体の圧力を制御する制御装置12とを具備したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレンズの焦点位置を制
御するための光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、カメラをはじめとする種々の
映像機器においては、レンズの焦点位置を制御する合焦
機構(ズーム機構)が用いられている。従来の合焦機構
はカムや歯車などを用いた機械式のものがほとんどであ
った。機械式の合焦機構は、部品自体の小形化および小
形化した部品の組立や調整に非常に高度な技術が必要と
されるため、それを小形化(機構全体の大きさが数mm程
度)するには限界があった。
【0003】とくに、最近では血管や原子力発電装置の
冷却管などの細管内部を検査する、自走式の小型ロボッ
トが開発されている。このような自走式のロボットには
細管内部を観察するための観察光学系を搭載することが
要求される。その場合、観察光学系は、ロボットよりも
小型であることが要求されるから、この観察光学系に組
み込まれる上記合焦機構も上述したように小形であるこ
とが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の合
焦機構は機械式であったので、小形化するには限界があ
あった。
【0005】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、機械式の機構を用いずに
合焦機構を小形化できるようにした光学装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された第
1の発明は、中空状の本体と、レンズを保持し上記本体
内に収容されたレンズ筒と、このレンズ筒の外周面に設
けられこの外周面と上記本体の内周面との間の空間部を
2つの隔別する突起と、この突起により隔別された一方
の一方の空間部と他方の空間部にそれぞれ流体を供給し
上記レンズ筒を上記本体に非接触状態で保持する第1の
流体軸受手段および第2の流体軸受手段と、上記第1の
流体軸受手段と第2の流体軸受手段とに供給される流体
の圧力を制御する制御手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0007】請求項2に記載された第2の発明は、中空
状の本体と、レンズを保持し上記本体内に収容されたレ
ンズ筒と、このレンス筒を上記本体内に非接触状態で保
持する流体軸受手段と、上記本体の内周面にその軸方向
に沿って分割されて設けられた複数の第1の電極と、上
記レンズ筒の外周面に設けられた第2の電極と、上記第
1の電極の1つと上記第2の電極との間に直流電圧を印
加して静電力を発生させその静電力で上記レンズ筒を軸
方向に移動させる制御手段とを具備しとことを特徴とす
る。
【0008】請求項3に記載された第3の発明は、中空
状の本体と、レンズを保持し上記本体内に軸方向に沿っ
て移動自在に設けられたレンズ筒と、このレンズ筒を上
記本体内に保持したアクチュエータと、このアクチュエ
ータを制御して上記レンズ筒を上記本体の軸方向一端側
あるいは他端側に移動させる制御手段とを具備したこと
を特徴とする。
【0009】請求項4に記載された第4の発明は、中空
状の本体と、レンズを保持し上記本体内に軸方向に沿っ
て移動自在に設けられたレンズ筒と、このレンズ筒の外
周面に形成されそこに磁性流体が収容される収容部と、
上記本体の一端側と他端側とにそれぞれ設けられた第1
の電磁石および第2の電磁石と、上記第1の電磁石ある
いは第2の電磁石に通電して上記磁性流体を吸引するこ
とで上記レンズ筒を軸方向に移動させる制御手段とを具
備したことを特徴とする。
【0010】請求項7に記載された第5の発明は、中空
状の本体と、この本体に所定の間隔で対向して保持され
上記本体内に空間部を形成した一対の固定レンズと、可
動レンズを保持し上記本体内の上記固定レンズ間の空間
部に上記本体の軸方向に沿って移動自在に設けられたレ
ンズ筒と、上記可動レンズによって2つに隔別された上
記空間部の少なくとも一方に収容された電圧を印加する
ことで体積が変化する体積可変物質と、上記可動レンズ
と一方の固定レンズとの対向する面にそれぞれ設けられ
た電極と、この電極に電圧を印加して上記空間部に収容
され体積可変物質の体積を変化させる制御手段とを具備
したことを特徴とする。
【0011】請求項8に記載された第6の発明は、内部
に複数のレンズが保持されたレンズ筒と、上記複数のレ
ンズによって上記レンズ筒内にほぼ同じ容積となるよう
軸方向に対して隔別形成された第1の空間部および第2
の空間部と、上記第1の空間部と第2の空間部とに連通
して設けられどちらか一方の空間部に所定の屈折率の流
体を選択的に流入させる供給切換え手段とを具備したこ
とを特徴とする。
【0012】請求項9に記載された第7の発明は、レン
ズ筒と、このレンズ筒に離間対向して保持された変形自
在な柔軟な材料からなる一対のレンズ部材と、これらレ
ンズ部材の対向する面にそれぞれ設けられた電極と、こ
れら電極に電圧を印加して電極間に静電吸引力を生じさ
せる制御手段とを具備したことを特徴とする光学装置。
【0013】請求項10に記載された第8の発明は、本
体と、内部にレンズを保持し上記本体内に収容されたレ
ンズ筒と、このレンズ筒の外周面と上記本体の内周面と
の間の空間部の周方向の複数箇所に設けられ駆動信号に
よって体積が膨脹あるいは収縮するアクチュエータと、
このアクチュエータを駆動して膨脹あるいは収縮させる
ことで上記レンズ筒を径方向に移動させ上記レンズを位
置決めする制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
【作用】上記第1乃至第7の発明によれば、機械式の機
構によらずに、小形化が可能な合焦機構を提供すること
ができる。上記第8の発明によれば、小形な構造で、し
かも機械式の機構によらずにレンズの径方向の位置決
め、つまり光軸合せを行うことができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0016】図1に示すこの発明の第1の実施例は、た
とえばロボットの観察装置などに用いられる光学装置を
示し、同図中1は円筒状をなした本体である。この本体
1の内周面には凹部2が形成されている。この凹部2
は、上記本体1の軸方向の両端部を除く部分が、周方向
全長にわたって形成されている。
【0017】上記本体1の内部には、外径寸法が上記本
体1の内径寸法に比べて小径なレンズ筒3が収容され
る。それによって、このレンズ筒3には、内部に複数の
レンズ4が保持されているととともに、外周面の軸方向
中途部には断面矩形状の突起5が全周にわたって形成さ
れている。この突起5の先端は上記凹部2内に入り込ん
でいる。それによって、上記本体1の内周面と上記レン
ズ筒3の外周面との間に、上記凹部2によって形成され
た空間部が第1の空間部6aと第2の空間部6bとに隔
別されている。
【0018】上記本体1には、上記第1の空間部6aに
対応する部分の周壁に、その厚さ方向に貫通した複数の
第1のノズル孔7aが周方向に所定間隔で穿設され、上
記第2の空間部6bに対応する部分の周壁に第2のノズ
ル孔7bが周方向の所定間隔で穿設されている。第1の
ノズル孔7aは第1の供給管8aを介して圧縮空気の供
給源9に接続され、上記第2のノズル孔7bは第2の供
給管8bを介して上記供給源9に接続されている。
【0019】上記第1の供給管8aの中途部には第1の
流量制御弁11aが設けられ、上記第2の供給管8bの
中途部には第2の流量制御弁11bが設けられている。
上記第1の流量制御弁11aと第2の流量制御弁11b
とは制御装置12からの駆動信号によってその開度が制
御されるようになっている。
【0020】このような構成の光学装置によれば、制御
装置12によって第1の流量制御弁11aと第2の流量
制御弁11bとの開度が同じに設定されたのち、第1の
ノズル孔7aと第2ノズル孔7bとを介して各空間部6
a、6bに圧縮空気が供給されると、その圧縮空気の圧
力によってレンズ4を保持したレンズ筒3が本体1に非
接触状態で保持される。
【0021】上記レンズ筒3が上記本体1に非接触で保
持され状態において、上記第1の流量制御弁11aと第
2の流量制御弁11bとの開度が制御装置12によって
設定されると、その開度設定に応じて上記レンズ筒3が
軸方向に移動する。たとえば、第1の流量制御弁11a
の開度が第2の流量制御弁11bの開度よりも大きく設
定されると、第1の空間部6aの圧力が第2の空間部6
bの圧力よりも高くなる。つまり、レンズ筒3の突起5
の第1の空間部6a側に向いた一側面に作用する圧力
が、第2の空間部6b側に向いた他側面に作用する圧力
よりも高くなる。
【0022】したがって、その圧力差により、上記レン
ズ筒3は矢印Xで示す方向に移動する。上記レンズ筒3
がX方向に移動すれば、このレンズ筒3に保持された複
数のレンズ4がなす焦点位置がFからX方向へ移動す
る。そして、その焦点位置が、たとえばFからfへと移
動したときに、上記制御装置12によって第1の空間部
6aと第2の空間部6bとに供給される圧縮空気の流量
が同じになるよう、上記第1、第2の流量制御弁11
a、11bの開度を制御すれば、その位置で上記レンズ
筒3が位置決め保持されることになる。
【0023】すなわち、上記構成の光学装置によれば、
本体1とレンズ筒3との間に形成される空間部を第1の
空間部6aと第2の空間部6bとに隔別し、各空間部に
供給される圧縮空気の流量を制御することで、上記レン
ズ筒3に保持されたレンズ4がなす焦点位置を変えるよ
うにしたから、機械式の合焦機構に比べて構成の簡略化
や制作の容易化を計るなどのことができる。しかも、第
1の空間部6aと第2の空間部6bとに供給される圧縮
空気の圧力を制御することで、レンズ筒3のX方向の位
置決めを無段階に行えるから、複数のレンズ4の焦点位
置も無段階に調節することができる。
【0024】図2はこの発明の第2の実施例を示す。こ
の実施例は本体1の軸方向中途部に複数のノズル孔15
が周方向に所定間隔で穿設されている。このノズル孔1
5は流量制御弁16を介して圧縮空気の供給源9に接続
され、所定の圧力の圧縮空気を噴出するようになってい
る。上記流量制御弁16は制御装置12からの制御信号
によって開度が制御されるようになっている。
【0025】上記本体1内にはレンズ筒3aが挿入され
ている。このレンズ筒3aは上記ノズル孔15から噴出
する圧縮空気の圧力によって上記本体1内に非接触状態
で保持されるようになっている。
【0026】上記本体2の内周面には一対の第1の電極
17a、17bが軸方向に所定の間隔で離間して帯状に
設けられ、上記レンズ筒3の外周面の軸方向中途部には
第2の電極18が設けられている。第2の電極18の幅
寸法は、一対の第1の電極17a、17bの間隔よりも
わずかに大きく設定されている。
【0027】上記一対の第1の電極17a、17bは切
換えスイッチ19を介して制御装置12に内蔵された図
示しない電源部に接続されている。上記切換えスイッチ
19は第1の接点部19aと第2の接点部19bとを有
し、上記制御装置12によって切換え制御されるように
なっている。切換えスイッチ19が切換え制御される
と、一対の第1の電極17a、17bのいずれか一方に
給電される。
【0028】上記制御装置12に内蔵された電源部は直
流、交流のいずれであってもよいが、この実施例では直
流電源が用いられ、一対の第1の電極17a、17bに
はプラスの電圧が印加され、第2の電極18にはマイナ
スの電圧が印加されるようになっている。それによっ
て、第1、第2の電極間には静電力が発生するようにな
っている。
【0029】このような構成の光学装置において、レン
ズ筒3aがノズル孔15から噴出される圧縮空気によっ
て本体1内に非接触で支持されている状態において、上
記レンズ筒3aを図2に矢印Xで示す方向に移動させる
には、制御装置12によって切換えスイッチ19を駆動
し、その第1の接点部19aを閉じると、本体1の内周
面に設けられた一対の第1の電極17a、17bのX方
向側に位置する一方の第1の電極17aにプラスの電圧
が印加され、また上記レンズ筒3aに設けられた第2の
電極18にはマイナスの電圧が印加される。それによっ
て、これら電極17a、18間には静電力が発生するか
ら、その静電力によって第2の電極18を介してレンズ
筒3aが上記一方の第1の電極17aに対向する位置ま
で移動し、レンズ筒3aに保持されたレンズ4がなす焦
点を図2にFで示す位置に設定することができる。
【0030】つぎに、上記光学装置の焦点位置を変える
場合には、制御装置12によって上記切換えスイッチ1
9の第1の接点部19aを開き、第2の接点部19bを
閉じる。それによって、一方の第1の電極17aに印加
されていたプラスの電圧が他方の第1の電極17bに切
換えられるから、その他方の第1の電極17bと第2の
電極18との間に静電力が発生する。したがって、レン
ズ筒3aは、上記第2の電極18が他方の第1の電極1
7bに対向する位置まで移動することになるから、レン
ズ筒3に保持されたレンズ4がなす焦点位置も、図2に
示すようにFからfへと移動することになる。
【0031】すなわち、この第2の実施例によれば、第
1の電極17a、17bのいずれか一方と第2の電極1
8との間に発生する静電力によってレンズ筒3aを駆動
することができる。
【0032】図3はこの発明の第3の実施例を示す。こ
の実施例は本体1の両端面に、内径寸法が上記本体1の
内径寸法よりも小さなリング21が設けられている。上
記本体1内にはレンズ4を保持したレンズ筒3bがスラ
イド自在に収納保持されている。このレンズ筒3bの一
側面と一方のリング21の内面との間には形状記憶合金
によって形成された第1のコイルばね22が設けられ、
他側面と他方のリング21との間には同じく形状記憶合
金によって形成された第2のコイルばね23が設けられ
ている。
【0033】上記一方のコイルばね22の一端は切換え
スイッチ19の第1の接点部19aに接続され、他方の
コイルばね23の一端は第2の接点部19bに接続され
ている。各コイルばね22、23の他端はそれぞれアー
スされている。上記切換えスイッチ19は制御装置12
によって切換え制御される。図3に示すように上記切換
えスッチ19が第1の接点部19a側に導通すると、上
記第1のコイルばね22が通電加熱され、鎖線で示すよ
うに第2の接点部19b側に導通すると、上記第2のコ
イルばね23が通電加熱されるようになっている。
【0034】各コイルばね22、23は所定温度以上に
加熱されると、その軸方向に伸長するよう、予め形状が
記憶されている。したがって、上記切換えスイッチ19
が第1の接点部19a側に導通すると、第1のコイルば
ね22が通電加熱されて伸長するから、レンズ4を保持
したレンズ筒3bは図中−Xで示す方向に移動する。
【0035】上記切換えスッチ19を切換えて第2の接
点部19b側に導通させれば、第2のコイルばね23が
伸長するから、レンズ筒3bは+X方向に移動すること
になる。すなわち、第1のコイルばね22あるいは第2
のコイルばね23のいずれかに選択的に通電すること
で、レンズ4をレンズ筒3bとともにその光軸方向に移
動させることができるから、上記レンズ4の焦点位置を
制御することができる。
【0036】図4はこの発明の第4の実施例を示す。こ
の実施例は、本体1内に、レンズ4を保持したレンズ筒
3cが一対の板ばね25によって保持されている。つま
り、この板ばね25はリング状に形成され、その内周側
の一端が上記レンズ筒3cの外面に接合され、外周側の
他端が上記本体1に連結されている。この板ばね25は
形状記憶合金によって形成されていて、所定温度以上に
加熱することで変形してレンズ筒3cを図4にXで示す
方向に変位させるようになっている。
【0037】一対の板ばね25はスイッチ26を介して
制御装置12に接続されている。この制御装置12によ
って上記スイッチ26を閉成すれば、上記板ばね25を
所定温度以上に通電加熱できるようになっている。
【0038】したがって、上記制御装置12により、ス
イッチ26を閉じ、板ばね25を通電加熱して変形させ
れば、レンズ筒3cを+X方向に変位させてレンズ4の
焦点位置を変えることができる。
【0039】なお、この第4の実施例において、一対の
板ばね25を別々に通電加熱できるようにするととも
に、一方の板ばね25が+X方向に変形し、他方の板ば
ね25が−X方向に変形するよう形状を記憶させておけ
ば、一対の板ばね25のどちらか一方を選択的に通電加
熱することで、レンズ4を+X方向あるいは−X方向に
変位させることができる。
【0040】図5はこの発明の第5の実施例を示す。こ
の実施例は本体1の軸方向一端面にはリング状をなした
第1の電磁コイル28が設けられ、他端面には同じくリ
ング状の第2の電磁コイル29が設けられている。上記
本体1内には複数のレンズ4を保持したレンズ筒3dが
収容されている。このレンズ筒3dの外周面には一対の
環状壁31が所定間隔で突設されて、これら環状壁31
によって上記レンズ筒3dの外周面に収容部32を形成
している。この収容部32にはたとえば磁性流体のよう
な磁性体33が収容されている。
【0041】上記第1の電磁コイル28は切換えスイッ
チ19の第1の接点部19aに接続され、上記第2の電
磁コイル29は第2の接点部19bに接続されている。
上記切換えスイッチ19は制御装置12によって切換え
制御させるようになっている。
【0042】上記第1の接点部19aが閉じられると、
第1の電磁コイル28に通電されて電磁力が発生し、そ
の電磁力によって上記収容部32に収容された磁性体3
3が吸引される。磁性体33は上記収容部32から流出
不能になっている。それによって、磁性流体33が吸引
されることで、レンズ筒3dが+X方向に移動する。
【0043】上記切換えスイッチ19を切換えて第2の
接点部19bを閉じれば、第2の電磁コイル29に通電
されて電磁力が発生するから、この第2の電磁コイル2
9に磁性流体33が吸引される。したがって、レンズ筒
3dは先程とは逆方向である−X方向に変位することに
なる。
【0044】図6は上記第5の実施例の変形例を示す第
6の実施例である。この実施例は、レンズ筒3dの外周
面に断面V字状の凹部からなる収容部32aを形成し、
そこに磁性流体33を収容するようにしたものである。
【0045】上記第5、第6の実施例において、レンズ
筒3dは本体1に磁性流体33によって非接触状態で移
動自在に保持されるが、図7あるいは図8に示すような
手段によって保持するようにしてもよい。
【0046】すなわち、図7(a)、(b)はこの発明
の第7の実施例を示し、この実施例は本体1の内周面に
第1の磁性膜35を全周にわたって設け、レンズ筒3d
の外周面には第2の磁性膜36を同じく全周にわたって
設ける。第1の磁性膜35と第2の磁性膜36とは同じ
極性に磁化されている。したがって、上記レンズ筒3d
は、第1の磁性膜35と第2の磁性膜36との磁気反発
力によって上記本体1内に非接触状態で保持される。
【0047】図8はこの発明の第8の実施例を示す。こ
の実施例は本体1の内周面に設けられる第1の磁性膜3
5aは周方向に複数に分割され、レンズ筒3dの外周面
に設けられる第2の磁性膜36aも、上記第1の磁性膜
35と同様、周方向に複数に分割されている。第2の磁
性膜36aは第1の磁性膜35aの間に位置するよう、
上記レンズ筒3dの周方向の回転位置が設定されてい
る。
【0048】このように、各磁性膜35a、36aを分
割すれば、1つの第2の磁性膜36aと2つの第1の磁
性膜35aとの間に磁気反発力が発生するから、上記レ
ンズ筒3dが周方向に回転するのが規制されることにな
る。図9(a)〜(c)はそれぞれレンズ4の焦点位置
を制御することができる光学装置を示すこの発明の第9
の実施例である。
【0049】図9(a)はレンズ4を保持したレンズ筒
3eは光歪素子からなる第1のアクチュエータ41を介
して第1の固定部42に取付けられている。上記レンズ
4の出射方向には固体撮像素子43が、同じく光歪素子
からなる第2のアクチュエータ44を介して第2の固定
部45に取付けられている。この第2の固定部45の後
方には光源46が配設されれいる。この光源46を点灯
すれば、上記第1、第2のアクチュエータ41、44を
照射し、これらに歪みを生じさせることができる。
【0050】光源46によって各アクチュエータ41、
44に光を照射したとき、これらアクチュエータに生じ
る歪み量が異なるよう、各アクチュエータの形状などを
設定しておけば、光照射時と非照射時とにおけるレンズ
4と固体撮像素子43との間隔を制御することができ
る。したがって、このような構成によれば、レンズ4の
結像位置を固体撮像素子43の撮像面上に位置するよ
う、精密な位置決め調整が可能となる。
【0051】なお、この実施例において、第1のアクチ
ュエータ41と第2のアクチュエータ44とを別々の光
源で照射できるようにすれば、レンズ4と固体撮像素子
43との位置決め調整をさらに高精度に行うことが可能
となる。
【0052】図9(b)は固体撮像素子43だけを第2
のアクチュエータ44によって変位させることができる
ようにしたものであり、図9(c)はレンズ4だけを第
1のアクチュエータ41によって変位させることができ
るようにしたものである。
【0053】図10(a)、(b)はこの発明の第10
の実施例を示す。図10(a)は本体1などの固定部5
1にレンズ筒3fが周方向に所定間隔で設けられたアク
チュエータ52によって取付けられている。各アクチュ
エータ52は形状記憶合金あるいは光歪素子などによっ
て形成されていて、図に矢印で示す径方向に伸縮するよ
うになっている。
【0054】上記レンズ筒3fは径方向に弾性的に変形
可能に形成され、このレンズ筒3fには、合成樹脂など
によって弾性的に変形可能に形成されたレンズ4aが一
体的に保持されている。したがって、上記アクチュエー
タ52を径方向に伸縮させることで、レンズ4aを図に
実線と鎖線で示すようにその厚さ変えることができる。
【0055】上記レンズ4aが図10(a)に実線で示
すように変形する前の状態においては、その焦点位置が
Fとなっている。上記アクチュエータ52を作動させて
レンズ4aを図に鎖線で示すように変形させれば、その
焦点をFからfへ変えることができる。すなわち、上記
構成によれば、レンズ4aの厚さを変えることで、その
焦点距離を調整することができる。
【0056】図10(b)は、図10(a)とほぼ同じ
構成であるが、レンズ筒3gの軸方向一端は第1のアク
チュエータ52aによって固定部51に取付けられ、こ
の第1のアクチュエータ52aと周方向に約180度ず
れた位置における軸方向他端は第2のアクチュエータ5
2bによって上記固定部51に取付けられている。上記
レンズ筒3gおよびこのレンズ筒3gに保持されたレン
ズ4は構造や材質において弾性変形することのないよう
に形成されている。
【0057】このような構成において、第1のアクチュ
エータ52aと第2のアクチュエータ52bとを作動さ
せて伸長させると、レンズ筒3gはその一端側が第1の
アクチュエータ52aによって押し上げられ、他端が第
2のアクチュエータ52bによって押し下げられるか
ら、その軸線がOからO1 へ傾く。それによって、上記
レンズ筒3gに保持されたレンズ4の光軸も傾くから、
その焦点が光軸O上のFから光軸O1 上のfへと変化す
る。つまり、この実施例によれば、レンズ4の光軸の方
向を制御することができる。
【0058】図11はこの発明の第11の実施例を示
す。この実施例は固定部55の端面55aに断面U字状
の複数のばね56の一端が固定されている。各ばね56
の他端外面にはレンズ4を保持するためのレンズ筒3h
が取付けられている。
【0059】上記各ばね56の一端と他端との間には形
状記憶合金によって形成されたアクチュエータ57が張
設されている。各アクチュエータ57はそれぞれ一対の
端子58を介して図示しない電源により通電加熱できる
ようになっている。アクチュエータ57は所定温度以上
に加熱されると、図11に示す状態よりも伸長するよ
う、形状が記憶されている。
【0060】したがって、各アクチュエータ57を通電
加熱して伸長させれば、ばね56が復元方向に変形し、
レンズ4をレンズ筒3hとともに+X方向に変位させる
ことができるから、上記レンズ4の焦点位置を制御する
ことができる。
【0061】図12(a)、(b)はこの発明の第12
の実施例を示す。この実施例は合成樹脂などの弾性変形
自在な材料によってレンズ4bが形成されている。この
レンズ4bの外周面には断面V字状の係合溝61が全周
にわたって形成されている。この係合溝61には形状記
憶合金によってリング状に形成されたアクチュエータ6
2の設けられている。上記アクチュエータ62には一対
の端子63が接続され、この端子63を介して図示しな
い電源により通電加熱できるようになっている。アクチ
ュエータ62は、所定温度以上に加熱すると、その径が
小さくなるよう形状が記憶されている。
【0062】したがって、上記アクチュエータ62を通
電加熱し、縮径方向に変形させれば、レンズ4bを図1
2(b)に実線で示す状態から鎖線で示すように厚さが
厚くなるよう弾性変形させることができるから、それに
よって上記レンズ4bの焦点距離を変えることができ
る。
【0063】図13はこの発明の第13の実施例を示
す。この実施例は一対の固定部65の間に固体撮像素子
43が保持されている。各固定部65の一側面には弾性
変形自在な帯板66の一端が連結されている。つまり、
一対の帯板66は上記固体撮像素子43の撮像面43a
側に延出されている。
【0064】上記帯板66の他端にはレンズ4を保持し
たレンズ筒3iが設けられ、中途部にはバイモルフ素子
67が設けられている。このバイモルフ素子67は図示
しない電源によって通電加熱できるようになっており、
通電加熱することで、上記一対の帯板66を矢印で示す
方向に変形させることができる。それによって、レンズ
4を保持したレンズ筒3iの光軸を固体撮像素子43の
撮像面43aに対して位置決めすることができる。
【0065】図14はこの発明の第14の実施例を示
す。この実施例は一対の固定部71の間に固体撮像素子
43が設けられているとともに、各固定部71には帯板
72の一端が取付けられている。この帯板72の他端は
L字状に折曲されてそれぞれ絞り片72aに形成されて
重合している。一対の絞り片72aの先端はV字状に切
り欠かれている。それによって、一対の絞り片72aの
先端間には、ほぼ矩形状の絞り73が形成される。さら
に、上記帯板72の中途部にはそれぞれバイモルフ素子
74が設けられている。このバイモルフ素子74に電圧
を印加することで、上記帯板72を図に矢印で示すよう
に湾曲変形させることができる。帯板72の湾曲方向
は、上記バイモルフ素子74に印加する電圧の極性を制
御することで変えることができる。
【0066】このような構成によれば、バイモルフ素子
74に電圧を所定の極性で印加し、一対の帯板72を湾
曲変形させれば、これら帯板72の絞り片72aの重な
り合う量が変化する。それによって、これら絞り片72
aの先端間に形成された矩形状の絞り73の大きさを変
え、固体撮像素子43の撮像面43aへの入射光量を制
御することができる。
【0067】図15(a)、(b)はこの発明の第15
の実施例を示す。この実施例はレンズ筒3jの軸方向中
央部分に凹レンズ81が液密に保持され、両端部にはそ
れぞれ凸レンズ82a、82bが同じく液密に保持され
ている。上記凹レンズ81と一方の凸レンズ82aと間
には第1の空間部83aが形成され、上記凹レンズ81
と他方の凸レンズ82bとの間には上記第1の空間部8
3aとほぼ同じ容積の第2の空間部83bが形成されて
いる。
【0068】上記第1の空間部83aと第2の空間部8
3bとには移送管84の一端と他端とが接続されてい
る。この移送管84の中途部には移送手段としてのポン
プ85が設けられている。このポンプ85は図示しない
制御部によって正転および逆転の運転制御が行われる。
また、第1あるいは第2の一方の空間部には、液体や気
体などの所定の屈折率を有する流体86が充填されてい
る。
【0069】上記ポンプ85が正転駆動されれば、図1
5(a)に示すように流体86は第2の空間部83bに
送り込まれる。そのとき、第1の空間部83aには流体
86が残ることがないよう、その量が設定されている。
上記ポンプ85が逆転運転されれば、図15(b)に示
すように流体86は第2の空間部83bから第1の空間
部83aに移送される。
【0070】このような構成によれば、所定の屈折率の
流体86が図15(a)に示すように第2の空間部83
aに充填されている場合には、凹レンズ81、一対の凸
レンズ82a、82bおよび流体86からなる光学系の
焦点位置がFとなる。
【0071】上記ポンプ85を逆転運転させて上記流体
86を第2の空間部83bから第1の空間部83aへ移
送すれば、その光学系がなす焦点位置を図15(b)に
示すようにfに変えることができる。
【0072】上記第1の空間部83aと第2の空間部8
3bとはほぼ同じ容積に設定されている。そのため、流
体86の全量をいずれか一方の空間部に、他方の空間部
に残ることなく移送させることができるから、流体86
の移送に際し、流体86の一部を一時的に保存しておく
ための空間部を備える必要がない。
【0073】図16はこの発明の第16の実施例を示
す。この実施例は筒状の本体1の内周面の軸方向中途部
にスライド溝91が所定の長さで形成されている。この
スライド溝91にはレンズ筒3kがスライド自在に設け
られている。このレンズ筒3kには凸レンズからなる第
1のレンズ92が保持され、この第1のレンズ92の両
側面にはそれぞれ透明導電膜からなる第1の電極93が
ほぼ全面にわたって設けられている。
【0074】上記本体1の一端部には凹レンズからなる
第2のレンズ94が、他端部には凸レンズからなる第3
のレンズ95がそれぞれシール部材96を介して液密に
設けられいる。上記第2のレンズ94の上記第1のレン
ズ92と対向する一側面には第2の電極97が設けら
れ、上記第3のレンズ95の上記第1のレンズ92と対
向する一側面には第3の電極98が設けられている。こ
れら電極は、上記第1の電極93と同様、透明導電膜か
らなる。
【0075】上記第1の電極93の一方と第2の電極9
7とは第1の端子98に接続され、上記第1の電極93
の他方と上記第3の電極98とは第2の端子99に接続
されている。これら端子は図示しない電源に接続され、
上記各電極に所定の電圧を印ができるようになってい
る。
【0076】上記第1のレンズ92と第2のレンズ94
との間の第1の空間部101および第1のレンズ92と
第3のレンズ95との間の第2の空間部102には、そ
れぞれ電圧を印加することで体積が変化する、たとえば
高分子ゲルなどの体積可変物質103が収容されてい
る。
【0077】上記構成の光学装置においては、まず、第
1の端子98と第2の端子99とに所定のバイアス電圧
を印加しておく。それによって、第1の空間部101と
第2の空間部102との体積可変物質103が所定の体
積に膨脹し、レンズ筒3kが本体1の軸方向の所定の位
置に位置決めされる。
【0078】つぎに、上記レンズ筒3kを、たとえば第
2のレンズ94側に移動させたい場合には、第2の端子
99に印加する電圧を増加させ、第1の端子98に印加
する電圧を減少させる。それによって、第2の空間部1
02の体積可変物質103がさらに膨脹し、第1の空間
部101の体積可変物質103の体積が減少する。した
がって、各空間部の体積可変物質103の体積変化に応
じてレンズ筒3kが第1のレンズ94の方向に移動する
ことになる。この際、上記レンズ筒3kの移動量は、第
1、第2の端子98、99に印加する電圧を変えること
で制御することができる。上記レンズ筒3kを先程と逆
方向に移動させる場合には、第1の端子98に印加する
電圧を第2の端子99に印加する電圧よりも大きくすれ
ばよい。
【0079】なお、この実施例において、第1の空間部
と第2の空間部の両方に体積可変物質を収容したが、ど
ちらか一方の空間部に、たとえば気体などの圧縮性の流
体やばねを収容すれば、他方の空間部に収容された体積
可変物質を膨脹させることでレンズ筒を一方の空間部側
に移動させることができ、またその状態で上記体積可変
部物質を縮小させれば、上記圧縮性流体やばねの復元力
によって上記レンズ筒を他方の空間部側に戻すことがで
きる。
【0080】図17(a)〜(c)はこの発明の第17
の実施例を示す。この実施例はレンズ筒3mには、たと
えば合成樹脂などの変形自在な柔軟な材料によって形成
された一対のレンズ部材105が保持されている。各レ
ンズ部材105の対向する内面にはそれぞれ透明導電膜
からなる電極106がほぼ全面にわたって取着されてい
る。各電極106は端子107に接続され、この端子1
07は図示しない直流電源に接続されている。したがっ
て、上記一対の電極106には電圧を印加することがで
き、それによってこれら電極間に静電力による吸引力を
発生させることができるようになっている。
【0081】上記一対の電極106間に電圧を印加して
いない状態においては、一対のレンズ部材105は外面
側に凸状に変形している。それによって、一対のレンズ
部材105は凸レンズと同等の作用を呈し、その焦点位
置が図17(a)に示すようにFとなる。
【0082】上記一対の電極106間に電圧を印加する
と、これら電極106間に静電力が生じ、吸引力が発生
する。その吸引力によって、一対のレンズ部材105は
図17(b)に示すように弾性変形してその曲率が大き
くなるから、これら一対のレンズ部材105は電圧を印
加しない場合に比べて曲率の大きな凸レンズとなる。し
たがって、この凸レンズがなす焦点位置は、図17
(b)に示すように先程よりも長いfに変化する。
【0083】上記一対の電極106間に印加する電圧を
さらに強くすれば、一対のレンズ部材105を凹状に弾
性変形させることができる。したがって、一対のレンズ
部材105は図17(c)に示すように凸レンズから凹
レンズになる。しかも、そのとき凹レンズの曲率は静電
力を制御することで任意に設定できる。
【0084】図18はこの発明の第18の実施例を示
す。この実施例は固体撮像素子43の撮像面43aに被
写体111の像を精密に結像できるようにした光学装置
を示す。この光学装置は上記被写体111からの像を結
像光学系112に反射して入射させる反射ミラー113
を有する。この反射ミラー113は、たとえば形状記憶
合金によって形成されていて、制御装置12からの電圧
を印加して加熱することでその曲率を変えることができ
るようになっている。
【0085】上記結像光学系112はレンズ筒3nを備
えている。このレンズ筒3n内には第1の凸レンズ4
b、凹レンズ4cおよび第2の凸レンズ4dが光軸を一
致させて収容されている。上記第1の凸レンズ4bは合
成樹脂などの弾性変形自在な材料によって形成されてい
るとともに、リング状のホルダ114を介して上記レン
ズ筒3n内に保持されている。上記ホルダ114は形状
記憶合金によって形成されていて、上記制御装置12に
よって加熱用の電圧が印加されるようになっている。
【0086】上記制御装置12には温度センサ115か
らの検出信号が入力される。この温度センサ115は上
記反射ミラー113と上記第1の凸レンズ4bとの温度
を検出するようになっている。
【0087】このような構成の光学装置によれば、使用
する環境の温度変化によって反射ミラー113や結像光
学系112が影響を受けて変形すると、そのことが温度
センサ115によって検出されて制御装置12に入力さ
れる。この制御装置12は上記温度センサ115からの
検出信号に応じた強さの制御信号(電圧)を上記反射ミ
ラー113と上記ホルダ114とに出力する。それによ
って、上記反射ミラー113とホルダ114とが通電加
熱され、これらは周囲の温度変化による変形が補償され
るよう変形する。
【0088】つまり、上記反射ミラー113と結像光学
系112とは、周囲の温度変化の影響を受けて変形して
も、その温度影響による変形が補償される。したがっ
て、一度、被写体111の像が固体撮像素子43の撮像
面43aに結像されるよう位置決めすれば、周囲の温度
が変化しても、その影響によって被写体111の結像位
置がずれるようなことがない。
【0089】図19はこの発明の第19の実施例を示
す。この実施例は図18に示す第18の実施例における
集光光学系112の変形例である。すなわち、筒状で、
両端に鍔116が径方向内方に向かって設けられた本体
1内には、レンズ筒3pが軸方向に沿って移動自在に収
容されている。このレンズ筒3pにはレンズ4が保持さ
れている。このレンズ筒3pの一側面と一方の鍔116
との間には第1のアクチュエータ117が設けられ、他
側面と他方の鍔116との間には第2のアクチュエータ
118が設けられている。各アクチュエータ117、1
18の温度は温度センサ115によって検出され、その
検出信号は制御装置12に入力される。上記第1、第2
のアクチュエータ117、118は形状記憶合金によっ
て形成されている。
【0090】このような構成において、上記集光光学系
112aが周囲の温度変化の影響を受けてその焦点位置
にずれが生じた場合には、その温度変化が温度センサ1
15によって検出されて制御装置12に入力される。そ
れによって、制御装置12は第1のアクチュエータ11
7と第2のアクチュエータ118とに所定の強度の制御
信号(電圧)を出力し、それらアクチュアータを変形さ
せる。上記第1のアクチュエータ117収縮し、第2の
アクチュエータ118が伸長すると、レンズ筒3pは+
X方向に移動する。逆に第1のアクチュエータ117伸
長し、第2のアクチュエータ118が収縮すれば、レン
ズ筒3pは−X方向に移動する。
【0091】したがって、上記レンズ4が周囲の温度変
化の影響を受けて変形し、その焦点位置がずれても、そ
のずれが補償されることになるから、常に一定の焦点位
置を維持することができる。
【0092】図20はこの発明の第20の実施例を示
す。この実施例は図18の反射ミラー113の変形例で
ある。この実施例の反射ミラー113aは、周方向に所
定間隔で分割された複数のアクチュエータ121を介し
てベースプレート122に取付けられている。上記反射
ミラー113aの温度は温度センサ115によって検出
され、その検出信号は制御装置12に入力される。この
制御装置12は温度センサ115からの検出信号にもと
づいて上記アクチュエータ121を駆動制御する。
【0093】したがって、上記反射ミラー113aは周
囲の温度変換の影響によって変形しても、その変形が上
記アクチュエータ121によって補償されるから、反射
ミラ−113aによって導かれる被写体111の光像が
変化するのが防止される。
【0094】図21(a)、(b)はこの発明の第21
の実施例を示す。この実施例は図18の反射ミラー11
3の変形例である。この実施例の反射ミラー113b
は、母材123に、PZT、PVDF、ZnOなどの圧
電材料の変位素子となる圧電薄膜124が積層されい
る。この圧電薄膜124にはNi、Cr、Agなどから
なる電極125が積層され、この電極125にはSiO
2 、Ni、Alなどの鏡面材料126が積層されてい
て、この積層体は両端が固定部127に固定されてい
る。上記圧電薄膜124には端子128が接続され、こ
の端子128を介して上記圧電薄膜124に電圧を印加
できるようになっている。
【0095】上記圧電薄膜124に印加される電圧は、
第20の実施例と同様、温度センサ115が上記反射ミ
ラー113bの温度を検出し、その検出信号が制御装置
12に入力されると、この検出信号に応じた強さで上記
制御装置12から出力されるようになっている。
【0096】このような構成の反射ミラー113bは、
上記電極125に電圧が印加されると、圧電薄膜124
が図21(b)に示すように下方へ凹状に変形する。し
たがって、周囲の温度変化に応じて上記反射ミラー11
3bの変形量が制御されることで、反射ミラー113b
aによって導かれる被写体111の光像が変化するのが
防止される。なお、反射ミラー113bは、上方へ凸状
に変形する構成であってもよい。
【0097】図22(a)〜(c)はこの発明の第22
の実施例を示す。この実施例は、上記第21の実施例と
ほぼ同じであるが、反射ミラー113cの一端だけが固
定部127に設けられているという点で異なる。
【0098】上記反射ミラー113cは、図22(a)
に示すように電極125に電圧を印加していないときに
はほぼ真っ直ぐな状態にあり、鏡面材料126に垂直に
入射した光Lは同じく入射方向と同方向へ垂直に反射す
る。
【0099】上記電極125に電圧を印加すると、上記
反射ミラー113cは図22(b)あるいは(c)に示
すようにその自由端側を上方あるいは下方へ湾曲変形さ
せることができる。上記反射ミラー113cの自由端側
が上方へ湾曲すれば、垂直に入射した光Lを図の左方向
へ反射させることができ、下方へ湾曲すれば、右方向へ
反射させることができる。
【0100】図23(a)、(b)はこの発明の第23
の実施例を示す。この実施例はレンズ4を保持したレン
ズ筒3qが本体1内に4つの球形状のアクチュエータ1
31を介して保持されている。各アクチュエータ131
には一対の電極132が設けられ、それぞれの電極13
2には図示しない電源から電圧が供給される端子133
が接続されている。
【0101】上記アクチュエータ131は一対の電極1
32間に印加される電圧に応じて膨脹する材料によって
形成されている。そして、4つのアクチュエータ131
に所定の強さのバイアス電圧を印加した状態において、
上記レンズ筒3qは本体1に対して動くことがない状態
で保持されている。
【0102】このような構成によれば、4つのアクチュ
エータ131のうち、たとえば径方向において対応する
一方のアクチュエータ131に印加する電圧を増大させ
て膨脹させ、他方のアクチュエータ131に印加する電
圧を下げて縮小させれば、レンズ筒3qを縮小させたア
クチュエータ131の方向へ変位させることができる。
それによって、上記レンズ筒3qを本体1の径方向に変
位させることができるから、レンズ4の光軸を位置決め
調整することができる。
【0103】図23(c)は第23の実施例の変形例
で、この実施例はレンズ筒3qと本体1との間に軸方向
に2列にアクチュエータ131が設けられているという
点で異なる。
【0104】アクチュエータ131を2列に設ければ、
一方の列と他方の列とのアクチュエータ131の変形量
を変えることで、レンズ筒3qを径方向だけでなく、軸
方向に対して傾動させることができる。したがって、こ
のような構成によれば、レンズ4のょ位置決め調整を精
密に行うことが可能となる。なお、アクチュエータ13
1は球形に代わり、円柱状などであってもよく、その形
状は限定されるものでない。
【0105】図24はこの発明の第24の実施例を示
す。この実施例は、本体1の内周面に一対の凸条141
が軸方向に所定間隔で突設されている。これら凸条14
1の間にはレンズ4を保持したレンズ筒3rがスライド
自在に保持されている。このレンズ筒3rの一方の側面
と一方の凸条141との間には第1の位置決め部材14
2が設けられ、他方には第2の位置決め部材143が設
けられている。
【0106】上記レンズ筒3rおよび第1、第2の位置
決め部材142、143は、たとえば電圧を印加するこ
とで膨脹や収縮が可能で、しかも特定の薬品に反応して
硬化する材料、たとえば高分子ゲルなどからなる。
【0107】上記本体1の周壁には、上記レンズ筒3r
および第1、第2の位置決め部材142、143に対応
する部位に供給孔144が穿設されている。これら供給
孔144からは、上記レンズ筒3rおよび第1、第2の
位置決め部材142、143に、これらを硬化させる薬
品をノズル145によって注入することができる。
【0108】このような構成の光学装置においては、上
記レンズ筒3rに保持されたレンズ4の光軸方向および
その方向と直交する径方向の位置決めをしたならば、供
給孔144からノズル145によって薬液を注入する。
それによって、上記レンズ筒3rおよび第1、第2の位
置決め部材142、143を硬化させることができるか
ら、上記レンズ4を本体1に対して位置決めされた状態
で固定できる。したがって、上記レンズ4が本体1に対
して位置づれするようなことがなくなる。
【0109】なお、この実施例において、レンズ筒や第
1、第2の位置決め部材を形成する材料は、薬液によっ
て硬化する材料に代わり、紫外線によって硬化する材料
であってもよい。
【0110】図25(a)、(b)はこの発明の第25
の実施例を示す。この実施例は本体1の内周面に凸条1
51が設けられ、この凸条151の一側面には合成樹脂
製のレンズ4eが保持される。このレンズ4eは外周に
3つの脚部材152が一体成形されていて、各脚部材1
52には圧電素子からなるアクチュエータ153が設け
られている。そして、上記レンズ4eは上記アクチュエ
ータ153を介して上記凸条151に取付けられてい
る。
【0111】このような構成によれば、3つのアクチュ
エータ153を駆動して、これらアクチュエータ153
を膨脹あるいは縮小させれば、それに応じて上記レンズ
4eを傾動させ、その光軸の傾きを調整したり、焦点位
置を変化させることができる。
【0112】図26と図27はこの発明の第26の実施
例を示す。この実施例は光学装置としての被測定光学系
161の収差を補正するためのシステムである。上記被
測定光学系161はレンズ筒3sと、このレンズ筒3s
内に保持された複数のレンズ4とからなる。この被測定
光学系161の収差は光学パラメータ測定系162によ
って測定される。この測定系162は干渉計163を備
えている。この干渉計163から出力された測定光Sは
上記被測定光学系161に入射する。この被測定光学系
161から出射した測定光Sは反射鏡164によって干
渉計163に戻され、上記干渉計163の図示されてい
ない固体撮像素子で上記被測定光学系161の収差が検
出される。
【0113】上記干渉計163内の固体撮像素子による
検出信号Kは、比較演算部165に入力される。この比
較演算部165では、上記検出信号Kと、これに予め設
定された設定値とが比較され、その比較結果に基づく駆
動信号が補償装置166に出力される。この補償装置1
66は、たとえばマイクロハンドリングユニットなどか
らなり、上記被測定光学系161のレンズ筒3sに保持
された複数のレンズ4の光軸方向の位置決めや光軸方向
と直交する方向の位置決めなどを行う。
【0114】このような測定と位置決め制御とが繰返し
て行われることで、上記被測定光学系161の収差を比
較演算部165に設定された設定値に一致させることが
できる。
【0115】なお、上記干渉計163に代えてテストチ
ャート、スリット、ピンホールなどを照明し、その被検
光光学系による像の特性を固体撮像素子により検出し、
検出信号Kとすることもできる。
【0116】上記比較演算部165においては、図27
に示すフローチャートに基づく比較演算が行われる。す
なわち、被測定光学系161の実測された収差と、この
被測定光学系161と同じ光学要素からなるモデル光学
系の計算により求められた収差とが比較される。その比
較によって予測誤差が算出され、その予測誤差に基づい
て補償装置166が駆動され、被測定光学系161の収
差が補正される。
【0117】図28乃至図29はこの発明の第27の実
施例を示す。この実施例は第26の実施例における被測
定光学系161を保持して、その光学系161の光軸を
位置決め調整するための位置決め装置171である。す
なわち、この位置決め装置171は、図28(a)に示
すように固定的に設置されるベース172を有する。こ
のベース172は矩形枠状に形成されていて、その内部
にはY方向に変位自在なYテーブル173が設けられて
いる。つまり、このYテーブル173のY方向と平行な
一対の側面と、その側面に対向する上記ベース172の
側部とは板ばね174によって連結されている。上記ベ
ース172のY方向と直交する一端側にはY駆動杆17
5が設けられている。このY駆動杆175が作動するこ
とで、上記Yテーブル173がY方向に変位させられる
ようになっている。
【0118】上記Yテーブル173のY方向の他端側に
は一対のアーム176の一端が連結されている。これら
アーム176はほぼハの字状に延出され、その他端には
Xθテーブル177が取着されている。このXθテーブ
ル177は上記一対のアーム176の一端を延長させた
ときの交点を中心にしてXθ方向に揺動するようになっ
ている。上記一対のアーム176の交点は上記Yテーブ
ル173の中心Oに一致している。上記Xθテーブル1
77の一端側にはXθ駆動杆178が配設されている。
このXθ駆動杆178が作動すると、上記Xθテーブル
177を上記Yテーブル173の中心Oを支点としてX
θ方向に揺動変位させることができるようになってい
る。
【0119】上記Xθテーブル177には、その上方に
図中鎖線で示す連結部材180を介して矩形状の取付枠
179が設けられている。この取付枠179の枠内には
Zテーブル181が設けられている。このZテーブル1
81は、Z方向に平行な一対の側面が、Z方向と直交す
るX方向に沿って設けられた板ばね182を介して上記
取付枠179に変位自在に連結されている。
【0120】上記Zテーブル181のZ方向と平行な一
側面にはZ駆動杆183が配設されている。このZ駆動
杆183が作動すると、上記Zテーブル181は板ばね
182を弾性的に変形させながらZ方向に変位する。
【0121】上記Zテーブル181の内部にはX方向に
変位する同じく矩形枠状のXテーブル184が配設され
ている。このXテーブル184は、X方向と直交する側
面が板ばね185によって上記Zテーブル181の側部
に連結されている。このXテーブル184のX方向と直
交する一端部にはX駆動杆186が配設されている。こ
のX駆動杆186が作動すると、上記Xテーブル184
がX方向に変位するようになっている。
【0122】上記Xテーブル184の内部には、Yθ方
向に回動される円盤状のθテーブル187が配設されて
いる。このYθテーブル187は上記Xテーブル184
に板ばね188によって連結されている。また、Yθテ
ーブル187の一側面の周方向端部からは連動杆189
が突設され、この連動杆189を介して上記Yθテーブ
ル187は、その中心を支点としてYθ駆動杆191に
よってYθ方向に回動させられるようになっている。
【0123】上記Yθテーブル187の他側面の中心部
からは、吸引管192が突設されている。この吸引管1
92の先端は、上記Yテーブル173の上方に延出さ
れ、そこには図28(b)に示すように半割り状のレン
ズ筒3tが接着剤193によって接着されたレンズ4が
吸着される。吸引管192に吸着されたレンズ4の中心
は、上記Yテーブル173の中心Oに一致している。
【0124】上記各駆動杆は図29に示す駆動装置19
4によって駆動される。すなわち、この駆動装置194
は第1のシリンダ195を有する。この第1のシリンダ
195の後端側には第1のピストン196が挿入されて
いる。この第1のピストン196はマイクロメータヘッ
ド197によって駆動することができる。このマイクロ
メータヘッド197は第1の固定部198に保持されて
いる。
【0125】上記第1のシリンダ195の先端側には、
この第1のシリンダ195に比べて大径で、第2の固定
部199に保持された第2のシリンダ201が連通して
一体形成されている。この第2のシリンダ201には第
2のピストン202がスライド自在に収容されている。
そして、この第2のピストン202には、ガイド部材2
03にスライド自在に支持された上記各駆動杆が連結さ
れる。
【0126】上記構成の位置決め装置171によれば、
吸引管192に吸引保持されたレンズ4を、各駆動装置
194を介して駆動杆を進退駆動することで、X、Y、
Z、YθおよびXθの5軸方向に位置決めすることがで
きる。つまり、レンズ4の光軸合せを容易かつ精密に行
うことができる。
【0127】上記駆動装置194は第1のシリンダ19
5よりも第2のシリンダ201の方が大径であるので、
第1のピストン196の動きが減速されて第2のシリン
ダ201に収容された第2のピストン202に伝わる。
そのため、マイクロメータヘッド197による駆動杆を
精密に駆動することができる。
【0128】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、光
学装置の焦点合せを、従来のようにカムや歯車などの機
械式の機構を用いずに行うことができる。そのため、光
学装置を従来に比べて小形化することが可能となるばか
りか、構成や製造の簡略化を計ることができる。
【0129】また、この発明によれば、本体に収容され
るとともに内部にレンズを保持したレンズ筒を、駆動信
号によって体積が変化するアクチュエータによってその
径方向に移動させることができる。そのため、焦点合せ
の場合と同様、機械式の機構を用いずに光軸合せを行え
るから、小形化や構成の簡略化などを計ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す光学装置の構成
図。
【図2】この発明の第2の実施例を示す光学装置の構成
図。
【図3】この発明の第3の実施例を示す光学装置の構成
図。
【図4】この発明の第4の実施例を示す光学装置の構成
図。
【図5】この発明の第5の実施例を示す光学装置の構成
図。
【図6】この発明の第6の実施例を示すレンズ筒に形成
された収容部の拡大図。
【図7】この発明の第7の実施例を示し、(a)は光学
装置の光軸方向に沿う断面図、(b)は側面図。
【図8】この発明の第8の実施例を示す光学装置の光軸
方向と直交する方向の断面図。
【図9】(a)〜(c)はこの発明の第9の実施例を示
す光学装置の構成図。
【図10】(a)、(b)はこの発明の第10の実施例
を示す光学装置の構成図。
【図11】この発明の第11の実施例を示す光学装置の
断面図。
【図12】この発明の第12の実施例を示し、(a)は
正面図、(b)は断面図。
【図13】この発明の第13の実施例を示す光学装置の
断面図。
【図14】この発明の第14の実施例を示す光学装置の
斜視図。
【図15】(a)、(b)はこの発明の第15の実施例
を示す光学装置のレンズ筒の断面図。
【図16】この発明の第16の実施例を示す光学装置の
レンズ筒の断面図。
【図17】(a)〜(c)はこの発明の第17の実施例
を示す光学装置のレンズ筒の断面図。
【図18】この発明の第18の実施例を示す光学装置の
構成図。
【図19】この発明の第19の実施例を示す光学装置の
レンズ筒の構成図。
【図20】この発明の第20の実施例を示す光学装置の
反射ミラーの構成図。
【図21】(a)、(b)はこの発明の第21の実施例
を示す光学装置の反射ミラーの構成図。
【図22】(a)〜(c)はこの発明の第22の実施例
を示す光学装置の反射ミラーの構成図。
【図23】この発明の第23の実施例の光学装置を示
し、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は変形例
を示す断面図。
【図24】この発明の第24の実施例を示す光学装置の
構成図。
【図25】この発明の第25に実施例を示し、(a)は
光学装置の断面図、(b)はレンズの正面図。
【図26】この発明の第26の実施例を示す光学装置の
構成図。
【図27】同じく第26の実施例の比較演算部における
フローチャート。
【図28】(a)この発明の第27の実施例を示す光学
装置の位置決め装置の斜視図、(b)は同じく吸引管先
端部の拡大断面図。
【図29】同じく駆動杆の駆動装置の断面図。
【符号の説明】
1…本体、3、3a〜3s…レンズ筒、4、4a〜4e
…レンズ、5…突起、9…供給源、7a、7b…ノズル
孔(流体軸受手段)、12…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 勝宣 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 高島 譲 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 鈴木 亮一 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 高須 登 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状の本体と、レンズを保持し上記本
    体内に収容されたレンズ筒と、このレンズ筒の外周面に
    設けられこの外周面と上記本体の内周面との間の空間部
    を2つに隔別する突起と、この突起により隔別された一
    方の空間部と他方の空間部にそれぞれ流体を供給し上記
    レンズ筒を上記本体に非接触状態で保持する第1の流体
    軸受手段および第2の流体軸受手段と、上記第1の流体
    軸受手段と第2の流体軸受手段とに供給される流体の圧
    力を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする光
    学装置。
  2. 【請求項2】 中空状の本体と、レンズを保持し上記本
    体内に収容されたレンズ筒と、このレンズ筒を上記本体
    内に非接触状態で保持する流体軸受手段と、上記本体の
    内周面にその軸方向に沿って分割されて設けられた複数
    の第1の電極と、上記レンズ筒の外周面に設けられた第
    2の電極と、上記第1の電極の1つと上記第2の電極と
    の間に直流電圧を印加して静電力を発生させその静電力
    で上記レンズ筒を軸方向に移動させる制御手段とを具備
    したことを特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 中空状の本体と、レンズを保持し上記本
    体内に軸方向に沿って移動自在に設けられたレンズ筒
    と、このレンズ筒を上記本体内に保持したアクチュエー
    タと、このアクチュエータを制御して上記レンズ筒を上
    記本体の軸方向一端側あるいは他端側に移動させる制御
    手段とを具備したことを特徴とする光学装置。
  4. 【請求項4】 上記アクチュエータは上記レンズ筒の一
    端側と他端側とのそれぞれ設けられた形状記憶合金から
    なるコイルばねであることを特徴とする[請求項3]記
    載の光学装置。
  5. 【請求項5】 上記アクチュエータは上記レンズ筒を上
    記本体に取付けた形状記憶合金からなる板ばねであるこ
    とを特徴とする[請求項3]記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 中空状の本体と、レンズを保持し上記本
    体内に軸方向に沿って移動自在に設けられたレンズ筒
    と、このレンズ筒の外周面に形成されそこに磁性流体が
    収容される収容部と、上記本体の一端側と他端側とにそ
    れぞれ設けられた第1の電磁石および第2の電磁石と、
    上記第1の電磁石あるいは第2の電磁石に通電して上記
    磁性流体を吸引することで上記レンズ筒を軸方向に移動
    させる制御手段とを具備したことを特徴とする光学装
    置。
  7. 【請求項7】 中空状の本体と、この本体に所定の間隔
    で対向して保持され上記本体内に空間部を形成した一対
    の固定レンズと、可動レンズを保持し上記本体内の上記
    固定レンズ間の空間部に上記本体の軸方向に沿って移動
    自在に設けられたレンズ筒と、上記可動レンズによって
    2つに隔別された上記空間部の少なくとも一方に収容さ
    れ電圧を印加することで体積が変化する体積可変物質
    と、上記可動レンズと少なくとも一方の固定レンズとの
    対向する面にそれぞれ設けられた電極と、この電極に電
    圧を印加して上記空間部に収容された体積可変物質の体
    積を変化させる制御手段とを具備したことを特徴とする
    光学装置。
  8. 【請求項8】 内部に複数のレンズが保持されたレンズ
    筒と、上記複数のレンズによって上記レンズ筒内にほぼ
    同じ容積となるよう軸方向に対して隔別形成された第1
    の空間部および第2の空間部と、上記第1の空間部と第
    2の空間部とに連通して設けられどちらか一方の空間部
    に所定の屈折率の流体を選択的に流入させる供給切換え
    手段とを具備したことを特徴とする光学装置。
  9. 【請求項9】 レンズ筒と、このレンズ筒に離間対向し
    て保持された変形自在な柔軟な材料からなる一対のレン
    ズ部材と、これらレンズ部材の対向する面にそれぞれ設
    けられた電極と、これら電極に電圧を印加して電極間に
    静電吸引力を生じさせる制御手段とを具備したことを特
    徴とする光学装置。
  10. 【請求項10】 本体と、内部にレンズを保持し上記本
    体内に収容されたレンズ筒と、このレンズ筒の外周面と
    上記本体の内周面との間の空間部の周方向の複数箇所に
    設けられ駆動信号によって膨脹あるは収縮するアクチュ
    エータと、このアクチュエータを駆動して膨脹あるいは
    収縮させることで上記レンズ筒を径方向に移動させて上
    記レンズを位置決めする制御手段とを具備したことを特
    徴とする光学装置。
  11. 【請求項11】 上記アクチュエータは、上記レンズの
    径方向と交差する軸方向に対して複数列で設けられてい
    ることを特徴とする[請求項10]記載の光学装置。
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