JP2003213568A - 柔軟剤組成物 - Google Patents

柔軟剤組成物

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JP2003213568A
JP2003213568A JP2002012233A JP2002012233A JP2003213568A JP 2003213568 A JP2003213568 A JP 2003213568A JP 2002012233 A JP2002012233 A JP 2002012233A JP 2002012233 A JP2002012233 A JP 2002012233A JP 2003213568 A JP2003213568 A JP 2003213568A
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acid
carbon atoms
softener composition
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JP2002012233A
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Ariyoshi Kawasaki
河崎有美
Koji Kawaguchi
川口幸治
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた水への分散性、長期保存安定性を有し、
衣料の吸水性を向上した柔軟剤組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(1)〜(4)のいずれかで表さ
れる化合物からなる群から選ばれる1種以上のカチオン
界面活性剤(A)および多価アルコール型非イオン界面
活性剤(B)を必須成分として含有する柔軟剤組成物で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟剤組成物に属
し、さらに詳しくはカチオン界面活性剤および多価アル
コール型非イオン界面活性剤からなる衣料用柔軟剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、家庭用柔軟剤として市販されてい
る商品は大部分が1分子中に2個の長鎖アルキル基を有
する第4級アンモニウム塩を主成分とした組成物であ
る。しかし、これらの組成物には、柔軟性と吸水性を両
立するものはなかった。例えば、ジ(硬化牛脂アルキ
ル)ジメチルアンモニウムクロライドは、優れた柔軟性
能および帯電防止能を有するため、広く使用されている
が、これらを使用した場合、繊維表面が撥水化されてし
まうため、繊維の吸水性が悪くなり、着用の際に汗の吸
い取りが悪いなどの欠点を有する。また、ジオレイルジ
メチル第4級アンモニウム塩が吸水性の優れた柔軟基剤
の一つとして知られているが、柔軟性能に問題があっ
た。そこで、柔軟性を向上させる工夫として、オレイル
基の立体異性体の比率を変えた柔軟基剤が提案されてい
る(特開平6−123071号公報など)が、柔軟性は
未だ十分とはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解決し、布地への柔軟性付与効果に優れ、かつ吸
水性にも優れた衣料用柔軟剤組成物を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、カチオン界面活性剤
と多価アルコール型非イオン界面活性剤を組み合わせて
用いることにより柔軟性および吸水性に優れた柔軟剤組
成物が得られることを見出し本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は、下記一般式(1)〜
(4)のいずれかで表される化合物からなる群から選ば
れる1種以上のカチオン界面活性剤(A)および多価ア
ルコール型非イオン界面活性剤(B)を必須成分として
含有する柔軟剤組成物。
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】
【0010】式中、R1、R2、R3およびR5は、水素原
子または炭素数1〜24のアルキル基、アルケニル基又
はβ−ヒドロキシアルキル基、R4、R6及びR7は炭素
数6〜24のアルキル基、アルケニル基またはベンジル
基、Yは炭素数6〜36のアルキル基、アルケニル基、
β−ヒドロキシアルキル基、式:R4CO2CH2−
(なお、R4は前記と同じである)で表される基又は
式:R4OCH2−(なお、R4は前記と同じである)で
表される基、fは1〜10の整数であり、Xf-は、f価
の対イオンであり、ハロゲンイオン、ヒドロキシイオ
ン、無機酸アニオン、有機酸アニオンからなる群から選
ばれる1種以上のアニオンである。
【0011】
【発明の実施の形態】一般式(1)中、R1、R2、R3
およびR5は水素原子または炭素数1〜24のアルキル
基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシアルキル基、好ま
しくは炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基で
ある。具体的には、アルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、2−エチルヘキシル基、オクチル
基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル
基、アルケニル基としては、オクテニル基、デセニル
基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル
基、オレイル基が挙げられる。また、β−ヒドロキシア
ルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒド
ロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基等が挙げら
れる。R4は炭素数6〜24のアルキル基、アルケニル
基またはベンジル基であり、R1、R2及びR3で例示し
たもののうち炭素数6以上のもの、好ましくはステアリ
ル基、オレイル基である。
【0012】上記一般式(2)中、Yは炭素数6〜36
のアルキル基、アルケニル基、β−ヒドロキシアルキル
基、式:R4CO2CH2−(なお、R4は前記と同じであ
る)で表される基又は式:R4OCH2−(なお、R4
前記と同じである)で表される基、好ましくは炭素数6
〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、具体的に
は、前述のR1、R2及びR3として例示したもののうち
炭素数6〜18のものが挙げられる。
【0013】上記一般式(3)中、R5はR1、R2及び
3で例示されたものと同様の基である。R6は炭素数6
〜24のアルキル基、アルケニル基、またはベンジル基
であり、R4で例示した基と同様の基が挙げられ、好ま
しくは炭素数8〜18のアルキル基又はベンジル基であ
る。
【0014】上記一般式(4)中、R7はR4と同様の基
が挙げられる。
【0015】一般式(1)のカチオン界面活性剤の例と
しては、R1、R2、R3がトリメチル、トリエチル、ジ
メチルエチル、ジメチルプロピル、トリヒドロキシエチ
ル、ジヒドロキシエチルメチル、ジフェニルメチル、ト
リポリオキシエチレンまたはジメチルベンジルで、R4
がラウリル、セチル、ステアリル、オクテニル、ラウロ
イロキシエチル、ラウリルポリ(n=6)オキシエチレ
ン、2−ヒドロキシオクチルまたは2−フェニルエチル
のもの;一般式(2)のカチオン界面活性剤の例として
はYがn−オクチル、ミリスチル、ステアロイロキシメ
チル、セチルオキシメチルのもの;一般式(3)のカチ
オン界面活性剤の例としては、R5が上記一般式(1)
の具体例で例示したR1、R2、R3と同様の基、R6がR
4と同様の基であるもの;一般式(4)のカチオン界面
活性剤の例としてはR7が上記一般式(1)の具体例で
例示したR4と同様の基であるもの等が挙げられる。
【0016】上記一般式(1)〜(4)中のfは1〜1
0、好ましくは1〜3の整数であり、Xf-はf価の対イ
オンであり、ハロゲンイオン(F-、Cl-、Br-
-)、ヒドロキシイオン、無機酸アニオン、有機酸ア
ニオンが挙げられる。アニオンX f-を構成する有機酸と
しては、1価または2価〜10価もしくはそれ以上のカ
ルボン酸塩類、スルホン酸類、硫酸エステル類、リン酸
エステル類およびフェノール類などが含まれる。好まし
くはクロルイオン、一般式(9)または(10)で表さ
れる有機酸が挙げられる。 R9−(OA2)q−Q (9) {R9−(OA2)q−O−}r−P(=O)−(OH)3−r (10)
【0017】一般式(9)および(10)中、R9は炭
素数1〜24(好ましくは1〜18)の脂肪族炭化水素
基(アルカジエニル基も含む)、A2は炭素数1〜4
(好ましくは1〜3)のアルキレン基、Qは−COO
H、−SO3H、もしくは−OSO3H、qは0または1
〜10(好ましくは0〜5)の整数、rは1または2の
整数であり、Qが−SO3Hの場合はqは0であり、q
が2以上の場合のA2は同じでも異なっていてもよい。
【0018】R9としては、前記の炭素数1〜24のア
ルキル基、炭素数3〜24のアルケニル基および炭素数
4〜24のアルカジエニル基(リノレイル基など)が挙
げられる。
【0019】A2としては、メチレン基、エチレン基、
1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2
−ブチレン基、1,4−ブチレン基などが挙げられる。
【0020】式(9)で表される有機酸のうち、好まし
いものは、Qが−COOHでqが0の化合物(脂肪酸、
たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、ドデカン酸、テ
トラデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)、Qが−
COOHでqが1以上でかつQと結合するA2がメチレ
ン基で残りの(q−1)個のA2が炭素2〜3のアルキ
レン基の化合物(アルキルもしくはアルケニルエーテル
カルボン酸、たとえばポリオキシエチレンオクチルエー
テルカルボキシメチルエーテルなど)、Qが−OSO3
Hでqが0〜5でA2が炭素数2〜3のアルキレン基の
化合物(炭素数1〜24のアルキルもしくは炭素数3〜
24のアルケニル硫酸エステル、たとえばメチル硫酸エ
ステル、エチル硫酸エステル、プロピル硫酸エステル、
オクチル硫酸エステル、2−エチルヘキシル硫酸エステ
ル、デシル硫酸エステル、ドデシル硫酸エステル、テト
ラデシル硫酸エステル、ステアリル硫酸エステル、オレ
イル硫酸エステル等;および(ポリ)オキシアルキレン
アルキルもしくはアルケニルエーテル硫酸エステル、た
とえばポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステ
ル等)である。これらのうち特に好ましいのは、メチル
硫酸エステルおよびエチル硫酸エステルである。
【0021】式(10)で表される有機酸のうち、好ま
しいものはA2が炭素数2もしくは3のアルキレン基、
qが0〜5の整数、rが1で表されるものである。rが
1の場合、(A)はモノ4級アンモニウム塩でもジ4級
アンモニウム塩でもよい。具体例としては、アルキルも
しくはアルケニル燐酸エステル、たとえばオクチル燐酸
エステル、2−エチルヘキシル燐酸エステル、デシル燐
酸エステル、ドデシル燐酸エステル、ステアリル燐酸エ
ステル、オレイル燐酸エステル等;および(ポリ)オキ
シアルキレンアルキルもしくはアルケニルエーテル燐酸
エステル、たとえばポリオキシエチレンオクチルエーテ
ル燐酸エステル等が挙げられる。
【0022】Xf-を構成する有機酸としては、式(9)
または式(10)で表される有機酸以外に、芳香環含有
有機酸、脂環基含有有機酸、ヘテロ環含有有機酸、エス
テル基含有有機酸、アミド基含有有機酸、水酸基含有有
機酸、および有機酸基含有ビニル単量体のオリゴマー
(2〜10量体)などが挙げられる。芳香環含有有機酸
としては、芳香族カルボン酸(安息香酸、エチル安息香
酸、桂皮酸およびt−ブチル安息香酸などのo,p,m
−各異性体を含む芳香族モノカルボン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸およびピロ
メリット酸などの芳香族多価カルボン酸)、芳香族スル
ホン酸(p−トルエンスルホン酸およびドデシルベンゼ
ンスルホン酸などの炭素数1〜18のアルキル基を有す
るアルキルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸
およびp−フェノールスルホン酸など)およびフェノー
ル類(フェノール、p−クロロフェノール、β−ナフト
ール、o−およびp−ニトロフェノール、p−アミノフ
ェノール、カテコールおよびレゾルシンなど)が挙げら
れる。脂環基含有有機酸としては、シクロヘキサンモノ
およびジカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸などが
挙げられる。エステル基含有有機酸としては、ジカルボ
ン酸のモノアルキル(アルキル基の炭素数1〜8)エス
テル(シュウ酸モノメチルエステル、コハク酸モノエチ
ルエステル、マレイン酸モノメチルエステル、アジピン
酸モノメチルエステル、フタル酸モノメチルエステルな
ど)、トリカルボン酸のモノもしくはジアルキル(炭素
数1〜6)エステル(トリメリット酸モノメチルエステ
ル、トリメリット酸モノブチルエステルなど)、および
スルホコハク酸モノもしくはジアルキル(アルキル基の
炭素数1〜24)エステル(スルホコハク酸ジ2−エチ
ルヘキシルエステルなど)が挙げられる。アミド基含有
有機酸としては、ジカルボン酸のモノアルキル(アルキ
ル基の炭素数1〜8)アミド(コハク酸モノエチルアミ
ド、マレイン酸モノメチルアミド、アジピン酸モノメチ
ルアミド、フタル酸モノメチルアミドなど)、トリカル
ボン酸のモノもしくはジアルキル(炭素数1〜6)アミ
ド(トリメリット酸モノメチルアミド、トリメリット酸
モノブチルアミドなど)、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合
物(オレイルザルコシンなど)、高級脂肪酸アミドのア
ルキル化スルホン酸(ラウリン酸メチルタウライド、オ
レイン酸N−メチルタウライドなど)および高級脂肪酸
アミドのアルキロール化硫酸エステル(ラウリルエタノ
ールアミド硫酸エステルなど)が挙げられる。水酸基含
有有機酸としては、ヒドロキシカルボン酸(乳酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、グルタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸
など)が挙げられる。有機酸基含有ビニル単量体のオリ
ゴマー(2〜10量体)を構成する単量体としては、
(メタ)アクリル酸およびマレイン酸などのカルボキシ
ル基含有ビニル単量体、ビニルスルホン酸、スチレンス
ルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸およびアルキル
(炭素数1〜18)アリルスルホコハク酸エステルなど
のスルホン酸基含有ビニル単量体などが挙げられる。こ
れらの有機酸の当量(酸基当たりの分子量)は、好まし
くは58〜600、特に58〜300である。f価の有
機酸アニオンには、f価の有機酸のf価のアニオン、お
よびf価より高い[(f+α)価の]有機酸のf価のア
ニオン(部分塩)が含まれる。例えば、有機酸が2塩基
酸の場合、(A)にはモノ塩およびジ塩が含まれる。
【0023】一般式(1)〜(4)で表される(A)の
うち、最も好ましいのは(4)で表されるものである。
また、(1)〜(4)で表される化合物からなる群から
選ばれる1種以上を併用することもできる。併用する組
み合わせのうち、好ましいのは(1)と(4)、(3)
と(4)の組み合わせであり、(1)/(4)および
(3)/(4)の比率はは固形分質量当たり50/50
〜10/90が好ましい。なお、本発明において固形分
とは、試料1.0gをガラス製シャーレ中で蓋なしで1
30℃で90分間順風乾燥機で加熱乾燥した後の残査を
言う。
【0024】前記一般式(1)で示される化合物は、例
えば、下記〜の方法で製造することができる。 ラウリルアミン、ステアリルアミンなどの炭素数1〜
24のアルキル基、アルケニル基もしくはβ−ヒドロキ
シアルキル基を有する第1級アミン;ジラウリルアミ
ン、ジステアリルアミンなどの炭素数1〜24のアルキ
ル基、アルケニル基もしくはβ−ヒドロキシアルキル基
を有する第2級アミン;又はトリメチルアミン、ラウリ
ルジメチルアミン、ステアリルアミンなどの炭素数1〜
24のアルキル基、アルケニル基もしくはβ−ヒドロキ
シアルキル基を有する第3級アミンを塩酸、臭素酸もし
くは沃素酸等のハロゲン酸塩、又は、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の炭素数1〜2
4のカルボン酸等で中和する方法。 トリメチルアミン、ラウリルジメチルアミン、ステア
リルジメチルアミン等の炭素数1〜24のアルキル基、
アルケニル基もしくはβ−ヒドロキシアルキル基を有す
る第3級アミンをメチルクロライド、ベンジルクロライ
ド、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ
メチル硫酸などのアルキル化剤を加圧下、加熱して反応
する法。 ラウリルアミン、ステアリルアミンなどの炭素数1〜
24のアルキル基、アルケニル基もしくはβ−ヒドロキ
シアルキル基を有する第1級アミン又はジラウリルアミ
ン、ジステアリルアミンなどの炭素数1〜24のアルキ
ル基、アルケニル基もしくはβ−ヒドロキシアルキル基
を有する第2級アミンに、アルカリ触媒の存在下、EO
を付加させて得られた第3級アミンを塩酸、臭素酸もし
くは沃素酸等のハロゲン酸、又は、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの炭素数1〜2
4のカルボン酸で中和するか、又は該第3級アミンに前
記のアルキル化剤を反応させる方法。
【0025】一般式(2)で示される化合物は、例え
ば、ピリジンにメチルクロライド、オクチルクロライ
ド、ステアリルクロライド、オレイルブロマイド、ヒド
ロキシエチルブロマイドなどの炭素数1〜24のアルキ
ル化剤を加圧下、加熱して反応させて得ることができ
る。
【0026】一般式(3)で示される化合物は、例え
ば、ラウリン酸、ステアリン酸などの炭素数1〜36、
好ましくは8〜24の脂肪酸とトリエタノールアミンを
加熱縮合させてエステル型の第3級アミンを作り、これ
に塩酸、酢酸などの酸で中和する方法や、前記のアルキ
ル化剤を加圧下、加熱して反応する方法などで得ること
ができる。
【0027】一般式(4)で示される化合物は、例え
ば、ラウリン酸、ステアリン酸などの炭素数1〜36の
脂肪酸にN,N−ジエチルエチレンジアミンとを加熱縮
合させて得られたアミド型の第3級アミンを塩酸、酢酸
などの酸で中和する方法、又は該アミド型の第3級アミ
ンに、前述のアルキル化剤を加圧下、加熱して反応する
方法などで得られる。
【0028】なお、一般式(1)〜(4)の対イオンX
f-をヒドロキシイオンにするには、先ずXf-がハロゲン
イオンの化合物を作り、これに水酸化銀を加えて加熱す
る方法が例示できる。
【0029】本発明において、(A)とともに使用でき
る多価アルコール型非イオン界面活性剤(B)として
は、2〜3価またはそれ以上の多価アルコールと炭素数
5〜36の脂肪酸を反応させて得られる脂肪酸エステル
(b1)、(b1)にさらにアルキレンオキサイド(以
下AOと略記する)を付加させて得られる脂肪酸エステ
ルのAO付加物(b2),アルカノールアミンの脂肪酸
アミド(b3)および多価アルコールのアルキルエーテ
ル(b4)が使用できる。AO付加物の場合の脂肪酸エ
ステル1分子あたりのAOの付加モル数は、平均が0.
5〜50、好ましくは0.5〜30である。
【0030】多価アルコールの例としては、2価アルコ
ール、たとえば炭素数2〜12またはそれ以上の脂肪
族、脂環式および芳香族2価アルコール[(ジ)アルキ
レングリコール(アルキレングリコールおよびジアルキ
レングリコールを表す。以下同様の表現を用いる)、例
えば(ジ)エチレングリコール、(ジ)プロピレングリ
コール、1,2−,1,3−,2,3−および1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−
ノナンジオールおよび1,12−ドデカンジオール;環
状基を有する低分子ジオール、例えば特公昭45−14
74号公報記載のもの:ビス(ヒドロキシメチル)シク
ロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等];
3価〜8価またはそれ以上の多価アルコール、例えばア
ルカンポリオール(トリオール、たとえばトリメチロー
ルプロパン、グリセリンおよびヘキサントリオール;4
価以上の高官能多価アルコール、例えばペンタエリスリ
トール、ソルビトール、キシリトールおよびマンニトー
ル)、これらの分子間または分子内脱水物(ジグリセリ
ン、ジペンタエリスリトール、ソルビタンなど)、糖類
(グルコース、フルクトース、ショ糖など)およびその
誘導体(グルコシド、たとえばα−メチルグルコシド)
が含まれる。好ましくは、3〜8価の多価アルコール、
さらに好ましくはグリセリン、ジグリセリン、ソルビタ
ン、ソルビトール、低級アルキルグルコシドおよびグル
コースであり、特にソルビタンである。
【0031】(b1)または(b2)を構成する脂肪酸
としては天然油脂由来のものと、合成系のものが含ま
れ、炭素数5〜36(好ましくは、炭素数8〜24、更
に好ましくは炭素数10〜18)の飽和および不飽和高
級脂肪酸が用いられる。天然系のものとしては、例え
ば、パーム油、牛脂、ナタネ油、米ぬか油、魚油などの
天然油脂由来のものが挙げられる。これらは通常、炭素
数8〜24の飽和脂肪酸または炭素数18の不飽和脂肪
酸の混合物、それらを分離(例えばメチルエステル化し
て精密分留した後、加水分解することにより得ることが
できる)した単体の高級脂肪酸である。例えば、パーム
油由来の高級脂肪酸として、カプリル酸、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、リノール酸の混合物;それらを精密分
留して得られるカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、リノール酸等の単体の高級脂肪酸が挙げられる。ま
た、合成系の脂肪酸としては、アルデヒドまたはアルコ
ールの酸化、酸触媒によるオレフィンと一酸化炭素の反
応、パラフィンの空気酸化などによって得られる炭素数
5〜36の高級脂肪酸が挙げられる。例えば、アルコー
ルを酸化して得られる2−エチルブタン酸、2−メチル
ペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン
酸;オレフィンと一酸化炭素を酸触媒の存在下で反応さ
せて得られるネオペンタン酸、ネオヘプタン酸、ネオデ
カン酸、ネオトリデカン酸;パラフィンの空気酸化で得
られるノナン酸、エイコサン酸、テトラコサン酸などが
挙げられる。高級脂肪酸のうちとりわけ好ましくは、ラ
ウリン酸、オレイン酸およびステアリン酸である。
【0032】(b1)の具体例としては、ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンジラウレート、ソルビタ
ンジステアレートおよびソルビタンジオレエートなど、
(b2)の具体例としては、ジメチロールプロパンモノ
ステアレートエチレンオキサイド(以下EOと略記す
る)プロピレンオキサイド(以下POと略記する)ラン
ダム付加物、ソルビタンモノラウレートEO付加物、ソ
ルビタンモノステアレートEO付加物、ソルビタンジス
テアレートEO付加物、ソルビタンジラウレートEO−
POランダム付加物等が挙げられる。
【0033】(b3)の具体例としては、ヤシ油脂肪酸
モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノ
エタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールア
ミド等が挙げられる。(b3)における脂肪酸とアルカ
ノールアミドの比率は1:1、1:2のいずれでもよ
い。
【0034】(b4)の具体例としては、プロピレング
リコールジメチルエーテル、1,4−ブタンジオールジ
オクチルエーテル、グリセリンモノオレイルエーテル等
が挙げられる。
【0035】本発明の組成物におけるA/Bの固形分質
量比率は通常90/10〜50/50、好ましくは90
/10〜60/40、さらに好ましくは85/15〜6
5/35である。この範囲内のものが性能(布の吸水性
保持効果、布地への柔軟性付与効果、帯電防止性付与効
果等)が優れる。
【0036】本発明の柔軟剤組成物は、(B)以外の非
イオン界面活性剤(C)、アニオン界面活性剤(D)、
両性界面活性剤(E)のいずれの界面活性剤と併用して
もよい。これらのうち好ましいものは、非イオン界面活
性剤である。
【0037】(C)としては、アルキレンオキシド付加
型非イオン界面活性剤(C−1)およびアルキルアミン
オキシドなどが挙げられる。(C−1)としては、高級
アルコール(炭素数8〜36)アルキレン(炭素数2〜
4、好ましくは2)オキサイド(活性水素1個当たりの
付加モル数1〜30)付加物、アルキル(炭素数1〜1
2)フェノールEO(活性水素1個当たりの付加モル数
1〜30)付加物、脂肪酸(炭素数8〜18)EO(活
性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、ポリ
プロピレングリコール(分子量200〜4000)EO
(活性水素1個当たりの付加モル数1〜50)付加物お
よびポリオキシエチレン(活性水素1個当たりの付加モ
ル数3〜30)アルキル(炭素数6〜20)アリルエー
テルなどが挙げられる。
【0038】これらのうち、好ましくは一般式(5)で
示される化合物(C−11)である。 R8O−[(C24O)m/(A1O)n]−(C24O)p−H (5) 上記一般式(5)中、R8は、脂肪族系アルコール(c
1)の残基であり、炭素数が通常8〜24(好ましくは
12〜18)の脂肪族炭化水素基または脂環式炭化水素
基を表す。R8の炭素数が8以上であれば所望の乳化力
が十分に得られ、炭素数が24以下であればAO付加物
の流動点が下がるなど取り扱いの面で好ましい。上記脂
肪族炭化水素基としては、直鎖および/または分岐状の
飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基(アルキル基、ア
ルケニル基、アルカジエニル基)が挙げられ、脂環式炭
化水素基としては、シクロアルキル基および多環式炭化
水素基が挙げられる。具体的には、前述のR1、R2およ
びR3で挙げたアルキル基およびアルケニル基のうちの
炭素数8〜24のもの、アルカジエニル基としては、た
とえばリノレイル基などが挙げられる。シクロアルキル
基としては、たとえばエチルシクロへキシル基、プロピ
ルシクロヘキシル基、オクチルシクロヘキシル基、ノニ
ルシクロヘキシル基などが挙げられる。多環式炭化水素
としては、たとえばアダマンチル基などが挙げられる。
これらのうち好ましいものはアルキル基およびアルケニ
ル基、さらに好ましいものは炭素数10〜18のアルキ
ル基および炭素数14〜20のアルケニル基である。
【0039】脂肪族アルコール(c1)は、天然アルコ
ールでも合成アルコール(チーグラーアルコール、オキ
ソアルコールなど)でもよい。具体例としては、飽和脂
肪族アルコール(オクチルアルコール、ノニルアルコー
ル、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシ
ルアルコール、トリデシルアルコール、ヘキサデシルア
ルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコ
ールなど);不飽和脂肪族アルコール(オクテニルアル
コール、デセニルアルコール、ドデセニルアルコール、
トリデセニルアルコール、ペンタデセニルアルコール、
オレイルアルコール、ガドレイルアルコール、リノレイ
ルアルコールなど);環状脂肪族アルコール(エチルシ
クロへキシルアルコール、プロピルシクロヘキシルアル
コール、オクチルシクロヘキシルアルコール、ノニルシ
クロヘキシルアルコール、アダマンチルアルコールな
ど);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
該(c1)の水酸基は1級または2級であることが好ま
しく、1級が特に好ましい。また、アルキル基部分は直
鎖状でも分岐状でもよい。(c1)として特に好ましい
ものはドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テ
トラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オク
タデシルアルコールおよびオレイルアルコールである。
【0040】上記一般式(5)中、(C24O)の部分
は、EOの付加により形成される。(A1)は炭素数3
以上、好ましくは炭素数3〜8、とくに好ましくは炭素
数3のアルキレン基を表し、(A1O)の部分は、炭素
数3以上のAOの付加により形成される。このようなA
Oとしては、PO、1,2−または2,3−ブチレンオ
キシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドなど
が挙げられる。好ましくはPOである。
【0041】上記一般式(5)中、mは、平均が通常0
〜4、好ましくは0〜3、特に好ましくは1〜3となる
0または1以上の整数である。nは、平均が通常0〜3
となる0または1以上の整数であり、好ましくは1また
は2である。pは、平均が通常1〜80となる0または
1以上の整数であり、好ましくは2〜70、特に好まし
くは3〜40、最も好ましくは3〜20の整数である。
pの平均が80以下であれば親水性が強すぎることはな
く十分な乳化力、可溶化力が得られ易く、また分子容積
が小さいので十分な浸透力が得られ易い。(m+n+
p)は、平均が通常3〜81、好ましくは3〜71、特
に好ましくは3〜41の整数である。81以下であれば
親水性が適度であり充分な乳化力、可溶化力が得られ、
また分子容積が小さいので所望の浸透力が得られ、3以
上であれば親水性が十分であり乳化力が優れる。(m+
p)/(m+n+p)は通常0.5以上、好ましくは
0.7〜0.99である。0.5未満では乳化力が低く
なる。{(C24O)m/(A1O)n}の部分は、ブロ
ック付加〔(C24O)m、(AO)nの順〕でもランダ
ム付加でも良いが、好ましくはブロック付加である。
【0042】(C−11)の重量平均分子量(Mw)
は、通常261〜5,000、好ましくは300〜1,
200である。Mwがこの範囲のものが浸透力などの界
面活性能が特に良好であり好ましい。〔分子量の測定は
ゲルパーミネーションクロマトグラフ(GPC)によ
る。以下も同じ。〕(C−11)は好ましくは(C−1
1)のMwと数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が下記関係式(6)または(7)を満たすものであ
る。 Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.010 (6) (但し、v<10の場合に適用) Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.139 (7) (但し、v≧10の場合に適用) 上記式(6)、(7)で、Ln(v)はvの自然対数を
意味し、vは(c1)1モル当たりに付加したAOの平
均付加モル数を表し、前記一般式(5)での各AOの付
加モル数であるmとnとpの合計の平均に相当する。関
係式(6)または(7)を満たす場合、すなわち分子量
分布が狭くなるとさらに充分な界面活性能が得られる。
また、Mw/Mnは下記関係式(6’)または(7’)
を満たすことがより好ましい。 Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.000 (6') (但し、v<10の場合に適用) Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.129 (7') (但し、v≧10の場合に適用)
【0043】さらに、(C−11)は、下記Weibu
llの分布則の式(11)から導き出される関係式
(8)から分布定数cを求めることができるとき、cが
1.0以下であることが好ましい。cはさらに好ましく
は0.9以下、とくに好ましくは0.7以下である。関
係式(8)において、分布定数cの値が小さい、すなわ
ち未反応の脂肪族系アルコールの含有量が少ないほど分
子量分布が狭いことを意味する。なお、この式は、未反
応の(c1)の量が検出限界(0.001質量%)以上
の場合に適用される式であり、AOの平均付加モル数が
12モルまで適用可能である。cが1.0以下であれ
ば、さらに充分な界面活性能が得られる。 v=c×Ln(n00/n0)−(c−1)×(1−n0/n00) (11 ) c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (8 ) これらの式で、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自
然対数を意味し、vは上記に同じ、n00は反応に用いた
(c1)のモル数、n0は未反応の(c1)のモル数を
表す。
【0044】本発明の柔軟剤組成物における(C)の含
有量は、柔軟剤組成物の固形分質量に基づいて通常0〜
30質量%、好ましくは1〜25質量%、さらに好まし
くは5〜20質量%である。この範囲内のものが性能
(水への分散性、長期保存安定性)がとくに優れる。
【0045】(D)としては、炭素数8〜24の炭化水
素基を有するエーテルカルボン酸またはその塩[(ポ
リ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエ
ーテル酢酸ナトリウムなど]、炭素数8〜24の炭化水
素基を有するエーテル硫酸エステル塩[(ポリ)オキシ
エチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウ
ムなど]、炭素数8〜24の炭化水素基を有するスルホ
コハク酸エステル塩[モノもしくはジアルキルスルホコ
ハク酸エステルジもしくはモノナトリウム、(ポリ)オ
キシエチレン(重合度=1〜100)モノもしくはジア
ルキルスルホコハク酸エステルジもしくはモノナトリウ
ム等]、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜10
0)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、炭素数8〜24の炭化水素基を有するスルホン酸塩
[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]、炭素数
8〜24の炭化水素基を有するリン酸エステル塩[ラウ
リルリン酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合
度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム
等]、脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸ト
リエタノールアミン等]、アシル化アミノ酸塩[ヤシ油
脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコ
シンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノー
ルアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸
トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−
グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラ
ニンナトリウム等]等が挙げられる。
【0046】(E)としては、ベタイン型両性界面活性
剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ア
ルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホ
ベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカ
ルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナト
リウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリル
アミノプロピオン酸ナトリウム等]等が挙げられる。
【0047】本発明の柔軟剤組成物において(A)/
(B)/(C)/(D)および/または(E)の固形分
質量比率は、好ましくは100/5〜100/0〜60
/0〜40、さらに好ましくは100/10〜70/5
〜40/0〜30である。また、柔軟剤組成物には、必
要に応じて、(A)、(B)および必要により添加して
もよい(C)〜(E)の合計固形分質量に対して、50
質量%を超えない量の親水性溶剤(エチレングリコー
ル、プロピレングリコールなど)、20質量%を超えな
い量の無機塩類(硫酸ナトリウムなど)、20質量%を
超えない量の抗菌剤、香料、着色剤等を必要により含有
させることができる。
【0048】本発明の柔軟剤組成物は、固形分濃度が好
ましくは5〜80質量%、さらに5〜60質量%、特に
8〜30質量%である。また、通常は液状、ペースト状
または固状(粉末状、フレーク状、ブロック状など)で
あるが、使いやすさの点から好ましくは液状またはペー
スト状である。
【0049】抗菌剤の具体例としては、イソチアゾリン
系抗菌剤[2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3
−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ンなど]、イミダゾール系抗菌剤[チアベンダゾール、2
−ベンツイミダゾリルカルバミン酸メチルプリベントー
ルなど]、カーバニリド系抗菌剤[トリクロロカルバニリ
ド、クロフルカルバンなど]、チアゾール系抗菌剤[ベン
ゾチアゾールなど]、トリアジン系抗菌剤[デブコナゾー
ル、カビノンなど]、天然系抗菌剤[ヒノキチオールな
ど]、ビグアナイド系抗菌剤[クロルヘキシジン塩酸塩、
ポリヘキサメチレンビグアナイドなど]、アミノ酸型両
性界面活性剤系抗菌剤[塩酸アルキル(炭素数8〜2
4)ジアミノエチルグリシンなど]、および第四級アン
モニウム系抗菌剤[ジアルキル(炭素数8〜24)ジメ
チルアンモニウムクロライド、アルキル(炭素数8〜2
4)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキ
ル(炭素数8〜24)ピリジニウムクロライドなど)]
等;および「防菌防黴ハンドブック」(技報堂出版
(株)1993年発行)のp33〜235、p354〜
357、p396〜473、および「抗菌防カビ剤ビジ
ネス」(シー・エム・シー(株)1995年発行)のp
62〜71に記載の抗菌剤があげられる。これらは、2
種以上併用してもよい。これらのうち抗菌性の観点か
ら、好ましくは、第四級アンモニウム系抗菌剤である。
但し、第四級アンモニウム系抗菌剤を使用する場合は、
本発明の(A)との合計添加量が、前述の(A)の添加
量の好ましい範囲を超えない量である。
【0050】本発明の柔軟剤組成物は、天然繊維、合繊
繊維およびこれらの混紡交編繊繊維の柔軟性付与に特に
有用である。天然繊維としては、木綿、麻、羊毛などが
挙げられ、化合繊繊維としてはレーヨン、アセテートな
どの再生セルロース繊維、ポリエステル、ポリアミド繊
維、アクリル、スパンデックスなどの合成繊維が挙げら
れる。これらの混紡交編繊繊維としては、木綿や麻と他
の繊維(羊毛、ポリエステル、ポリアミド、アクリルな
ど)、羊毛と他の繊維(ポリエステル、ポリアミド、ア
クリルなど)、ポリエステル繊維と他の繊維(レーヨ
ン、アセテート、ポリアミド、アクリル、スパンデック
スなど)、ポリアミド繊維と他の繊維(レーヨン、アセ
テート、アクリル、スパンデックスなど)が挙げられ
る。
【0051】本発明の柔軟剤組成物は、通常0.001
〜5g(固形分)/L(リットル)の範囲の濃度で使用
される。
【0052】浴比は特に限定されないが通常1:4〜
1:40、好ましくは1:6〜1:30である。
【0053】本発明の柔軟剤組成物の使用温度は適用す
る繊維の種類によって任意に選択できるが、通常5〜8
0℃、好ましくは20〜50℃である。
【0054】
【実施例】以下、実施例および製造例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。以下において、部は質量部、%は質量%を示
す。なお、脂肪族系アルコールAO付加物(C−11)
のGPCによる分子量の測定条件は、次の通りである。 <GPCの測定条件> 機種 :HLC−8120(東ソー株式会社製) カラム TSK gel SuperH4000 TSK gel SuperH3000 TSK gel SuperH2000 (いずれも東ソー株式会社製) カラム温度 :40℃ 検出器 :RI 溶媒 :テトラヒドロフラン 流速 :0.6ml/分 試料濃度 :0.25% 注入量 :10μl 標準 :ポリエチレングリコール (東ソー株式会社製;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE) データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
【0055】また、(C−11)中の未反応脂肪族系ア
ルコールの濃度測定に使用したガスクロマトグラフィー
(以下GCと略記する)測定条件は、次のとおりであ
る。 <GCの測定条件> 機種 :ガスクロマトグラフ GC−14B(島津製作所製) 検出器 :FID カラム :ガラスカラム(内径=約3mm,長さ=約2m) カラム充填剤 :シリコーンGE SE−30 5% カラム温度 :90℃から280℃まで昇温。昇温速度=4℃/分 キャリアガス :窒素 試料 :50%アセトン溶液 注入量 :1μl 定量 :使用した脂肪族系アルコールより、炭素数が2または3少な い脂肪族系アルコールを内部標準物質として用い定量した。
【0056】製造例1 耐圧容器にオレイン酸メチル600部とエチレンジアミ
ン104部、次亜燐酸1部を仕込み、液中に窒素を通じ
ながら150℃まで昇温する。徐々に減圧にした後、水
を留去しながら反応を行い、イミダゾリン化合物を合成
し、さらにプロピレングリコール243部を仕込み、7
5〜85℃でジメチル硫酸129部を徐々に滴下して、
一般式(4)の化合物(A1)を得た。(R1=CH3
7=C1 733、Xf-=CH3SO4 -
【0057】製造例2 耐圧容器にジメチルオレイルアミン460部とイソプロ
パノール300部を仕込み、窒素を流しながら60℃ま
で昇温し、ジエチル硫酸240部を徐々に滴下して4級
化を行い、前述一般式(1)の化合物(A2)を得た。
(R4=C183 5、R1=R2=CH3、R3=C25、R4
=C1835、Xf-=C25SO4 -
【0058】製造例3 耐圧容器にオレイン酸622部とソルビタン415部、
水酸化ナトリウム2.6部を仕込み、窒素置換後、液中
に窒素を通気しながら140℃に昇温した。撹拌下、1
40℃で30分脱水を行った後、230℃まで昇温し、
反応水を留出させながら5時間反応させ、ソルビタンモ
ノオレート(B3)を得た。
【0059】製造例4 耐圧容器に製造例3で得られた化合物を348部仕込
み、窒素置換後密封する。130℃まで昇温して脱水し
た後、150℃まで昇温する。撹拌しながらEO652
部を滴下し、圧力が平衡になるまで反応を行い、ソルビ
タンモノオレートのEO20モル付加物(B6)を得た。
【0060】実施例1〜17 (A1)もしくは(A2)、表1記載の(B1)〜(B
6)、表2記載の非イオン界面活性剤(C1)〜(C
7)、プロピレングリコール、硫酸ナトリウムおよび水
を用いて表3および4に記載の配合量で柔軟剤組成物を
作成した。
【0061】比較例1〜3 表2記載の非イオン界面活性剤(C1)もしくは(C
2)、および(A1)、プロピレングリコール、硫酸ナ
トリウムおよび水を用いて表4記載の配合量で比較のた
めの柔軟剤を作成した。
【0062】表2において、EO/POはランダム付
加、EO−POはブロック付加を示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】性能試験例1 実施例1〜17および比較例1〜3の柔軟剤組成物につ
いて、下記の試験条件で製品安定性を評価した。その結
果を表3および4に記載した。 <評価条件>各試料を下記基準で評価した。 (評価基準) ○:均一に乳化 ×:分離
【0066】表3、4の結果より、本発明の組成物を用
いた各実施例および比較例は、優れた製品安定性を有し
ている。
【0067】性能試験例2 実施例1〜17および比較例1〜3の柔軟剤について、
下記の試験条件で柔軟性の評価を行った。その結果を表
3、4に示した。 <処理条件>柔軟剤組成物水溶液(有効成分)0.3部
を水999.7部で希釈し、よく混合させ試験液を作成
した。それに試布(綿ブロード)を入れ5分間浸せきし
た(浴比1:30)。次いで、遠心脱水機で絞り(絞り
率100%)、さらに封緘して試料とした。 <評価方法>各試料を触感にて下記基準で評価した。 (評価基準) ◎:優、○:良、△:可、×:不良、××:極めて不良
【0068】表3、4の結果より、本発明の組成物を用
いた各実施例は、いずれも各比較例と比べると柔軟性が
優れている。
【0069】性能試験例3 実施例1〜16および比較例1〜3の柔軟剤について、
下記の試験条件で吸水性の評価を行った。その結果を表
3、4に示した。 <処理条件>柔軟剤組成物水溶液(有効成分)0.3部
を水999.7部で希釈し、よく混合させ試験液を作成
した。それに試布(綿ブロード)を入れ5分間浸せきし
た(浴比1:30)。次いで、遠心脱水機で絞り(絞り
率100%)、さらに封緘して試料とした。 <評価方法>各試料を1×24cmに裁断し、垂直につ
るして底部を端から1cm水溶液に漬けた状態で10分
後の上昇した水の高さ(mm)を測定する。
【0070】表3、4の結果より、本発明の組成物を用
いた各実施例は、いずれも各比較例と比べると吸水性が
優れている。
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【発明の効果】本発明の衣料用柔軟剤組成物は、水への
分散性および長期保存安定性に優れ、布地への柔軟性お
よび帯電防止性付与効果を有し、従来のものよりも布地
の吸水性が顕著に優れている。上記効果を有することか
ら、本発明の衣料用柔軟剤組成物は、家庭用をはじめ各
種繊維製品の柔軟仕上剤、特にタオル、肌着等の吸水性
を要求される各種繊維製品の柔軟仕上剤として極めて有
効である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)〜(4)のいずれかで表
    される化合物からなる群から選ばれる1種以上のカチオ
    ン界面活性剤(A)および多価アルコール型非イオン界
    面活性剤(B)を必須成分として含有する柔軟剤組成
    物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 [式中、R1、R2、R3およびR5は、水素原子または炭
    素数1〜24のアルキル基、アルケニル基又はβ−ヒド
    ロキシアルキル基、R4、R6及びR7は炭素数6〜24
    のアルキル基、アルケニル基またはベンジル基、Yは炭
    素数6〜36のアルキル基、アルケニル基、β−ヒドロ
    キシアルキル基、式:R4CO2CH2−(なお、R4
    前記と同じである)で表される基又は式:R4OCH2
    −(なお、R4は前記と同じである)で表される基、f
    は1〜10の整数であり、Xf-は、f価の対イオンであ
    り、ハロゲンイオン、ヒドロキシイオン、無機酸アニオ
    ン、有機酸アニオンからなる群から選ばれる1種以上の
    アニオンである。]
  2. 【請求項2】(A)が一般式(4)で表されるカチオン
    界面活性剤である請求項1記載の柔軟剤組成物。
  3. 【請求項3】(B)が、3価以上の多価アルコールと炭
    素数5〜36の脂肪酸を反応させて得られる脂肪酸エス
    テルまたはさらにアルキレンオキサイドを付加させて得
    られる脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物、で
    ある請求項1または2いずれか記載の柔軟剤組成物。
  4. 【請求項4】多価アルコールがグリセリン、ジグリセリ
    ン、ソルビタン、ソルビトール、低級アルキルグルコシ
    ドおよびグルコースからなる群より選ばれる1種以上の
    多価アルコールである請求項3記載の柔軟剤組成物。
  5. 【請求項5】さらに(B)以外の非イオン界面活性剤
    (C)を含有する請求項1〜4のいずれか記載の柔軟剤
    組成物。
  6. 【請求項6】(C)が、脂肪族系アルコール(c1)に
    アルキレンオキサイド(c2)を付加して直接製造さ
    れ、下記〜を満たす脂肪族系アルコールアルキレン
    オキサイド付加物からなるノニオン界面活性剤(C1
    1)である請求項5記載の柔軟剤組成物。 下記一般式(5)で表される化合物の1種または2種
    以上の混合物からなる。 R8O−[(C24O)m/(A1O)n]−(C24O)p−H (5) [式中、R8は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基また
    は脂環式炭化水素基;A1は炭素数3以上のアルキレン
    基;mは平均が0〜4となる0または1以上の整数、n
    は平均が1〜3となる0または1以上の整数、pは平均
    が1〜80となる0または1以上の整数であり、(m+
    n+p)は平均が3〜81となる整数であり、(m+
    p)/(m+n+p)は平均0.5以上である。{(C
    2H4O)m/(A1O)n}は、m≠0、n≠0のと
    きブロック付加またはランダム付加を表す。] 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との
    比:Mw/Mnが下記関係式(6)または(7)を満た
    す。 Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.010(但し、v<10) (6) Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.139(但し、v≧10)(7) [但し、vは脂肪族系アルコール(c1)1モル当たり
    に付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表
    し、上記一般式(5)での(m+n+p)の平均に相当
    する。] Weibullの分布則から導かれる下記式(8)か
    ら求められる分布定数cが1.0以下である。本項はv
    が12までのみ適用する。 c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (8) [但し、vは上記に同じ、n00は反応に用いた脂肪族
    系アルコール(c1)のモル数、n0は未反応の脂肪族
    系アルコール(c1)のモル数を表す。]
  7. 【請求項7】A/Bの固形分質量比率が90/10〜5
    0/50である請求項1〜6いずれか記載の柔軟剤組成
    物。
  8. 【請求項8】(C)の含有量が、柔軟剤の固形分質量に
    基づいて1〜30質量%である請求項1〜7いずれか記
    載の柔軟剤組成物。
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