JP2003213485A - 金属メッキ用マスキングテープ - Google Patents

金属メッキ用マスキングテープ

Info

Publication number
JP2003213485A
JP2003213485A JP2002005589A JP2002005589A JP2003213485A JP 2003213485 A JP2003213485 A JP 2003213485A JP 2002005589 A JP2002005589 A JP 2002005589A JP 2002005589 A JP2002005589 A JP 2002005589A JP 2003213485 A JP2003213485 A JP 2003213485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
pressure
sensitive adhesive
masking tape
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002005589A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Hanaoka
稔 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2002005589A priority Critical patent/JP2003213485A/ja
Publication of JP2003213485A publication Critical patent/JP2003213485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐メッキ液浸入性に優れ、メッキ後の剥離性
がよく、非メッキ部分の耐汚染性、耐変色性に優れるマ
スキングテープを提供すること。 【解決手段】 基材の片面に粘着剤層を有する金属メッ
キ用マスキングテープにおいて、前記粘着剤層が、プロ
ピレン、炭素数4〜12のα−オレフィンおよびエチレ
ンを共重合成分として含むプロピレン系共重合体であっ
て、示差走査熱量計(DSC)での0〜200℃の温度
範囲における測定において、1J/g以上の吸熱ピーク
を有さないプロピレン系共重合体を含有する粘着剤によ
り形成されていることを特徴とする金属メッキ用マスキ
ングテープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属をメッキする
際にメッキを施さない部分 (非メッキ部分)をメッキ液
から保護するために用いられる金属メッキ用マスキング
テープに関する。
【0002】
【従来の技術】回路基板の表面には導電層として半田、
ニッケル、金等によるメッキが施される。従来、このよ
うなメッキ方法としては電解メッキ法が知られている。
電解メッキ法では、酸性またはアルカリ性の電解質水溶
液がメッキ液として用いられ、被メッキ部に電荷を加え
ることで,金属表面にメッキ液中の金属が析出されてメ
ッキ膜が形成される。この場合に、非メッキ部分には、
メッキ液から保護するためマスキングテープが貼付され
ている。
【0003】前記マスキングテープに要求される特性と
しては、たとえば、(1)メッキ中にマスキングテープ
の浮きや剥がれがなくメッキ液が浸入しないこと、
(2)非メッキ部分を汚染しないこと、(3)メッキ後
の剥離が容易であること等があげられる。特に、非メッ
キ部分が銅などの場合にはマスキングテープを貼付し、
剥離した後に、銅表面にマスキングテープの粘着剤が残
留して変色し易いため、前記(2)の特性が要求され
る。
【0004】従来、マスキングテープの粘着剤層の形成
に用いられてきた粘着剤としては、アクリル系共重合体
を粘着性を失わない程度にイソシアネート化合物やメチ
ロール化合物で架橋三次元化して凝集力を高めた粘着剤
や、天然ゴムまたは変性天然ゴムに適量の粘着付与剤等
を配合した粘着剤等が使用されている。
【0005】このような粘着剤を用いたマスキングテー
プは、メッキ液の浸入に関して問題はない。しかしなが
ら、前記粘着剤として、天然ゴムや変性天然ゴムを主成
分として、これに粘着付与剤、老化防止剤等を配合した
組成物を用いた場合には、添加されている粘着付与剤、
老化防止剤などの低分子量物により非メッキ部の金属を
汚染してしまう問題があった。さらには当該粘着剤はメ
ッキ後の剥離性に劣る問題がある。
【0006】また前記粘着剤として、アクリル系粘着剤
を用いた場合にも、天然ゴム系、変性天然ゴム系を主成
分とする粘着剤を用いた場合と同様に、メッキ液の浸入
に関する問題はない。しかし、非メッキ部分が銅である
場合には銅を変色させてしまう現象が多く発生してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐メ
ッキ液浸入性に優れ、メッキ後の剥離性がよく、非メッ
キ部分の耐汚染性、耐変色性に優れるマスキングテープ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、以下に示すマ
スキングテープを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、基材の片面に粘着剤層
を有する金属メッキ用マスキングテープにおいて、前記
粘着剤層が、プロピレン、炭素数4〜12のα−オレフ
ィンおよびエチレンを共重合成分として含むプロピレン
系共重合体であって、示差走査熱量計(DSC)での0
〜200℃の温度範囲における測定において、1J/g
以上の吸熱ピークを有さないプロピレン系共重合体を含
有する粘着剤により形成されていることを特徴とする金
属メッキ用マスキングテープ、に関する。
【0010】上記特定のプロピレン系共重合体は、良好
な初期接着性を有し、耐メッキ液浸入性、腐食防止性に
優れる。また上記プロピレン系共重合体を含有してなる
粘着剤は、金属板、塗装鋼板に対して接着上昇性を抑制
することができ経時後における良好な剥離性を有する。
また、前記プロピレン系共重合体は、アクリル系ポリマ
ーのような極性部分を実質的に有しないため、非メッキ
部分を汚染、変色させることなく良好に剥離できる。
【0011】前記粘着剤において、プロピレン系共重合
体が、示差走査熱量計(DSC)での0〜200℃の温
度範囲における測定において、1J/g以上の吸熱ピー
クを有さないものである。特に、0.5J/g以上の前
記吸熱ピークを有さないものが好ましい。プロピレン系
共重合体は前記吸熱ピークを満足できるような組成比に
調整することによって良好な粘着特性を得ることができ
る。
【0012】なお、プロピレン系共重合体が、示差走査
熱量計(DSC)での0℃〜200℃の温度範囲におけ
る測定において、1J/g以上の吸熱ピークを有さない
ものであるとは、実施例で示す方法(条件)でプロピレ
ン系共重合体のDSC分析を行った場合に、0℃〜20
0℃の温度範囲において、結晶の融解に基づくと考えら
れる1J/g以上の吸熱ピークが確認されないことを言
う。
【0013】また前記粘着剤において、プロピレン系共
重合体のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)法におけるポリスチレン換算重量平均分子量
(Mw)が、4.0×105 〜12.0×105 、かつ
分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜3.5、かつJI
S−K6301におけるJISA硬度が20〜50であ
ることが好ましい。
【0014】プロピレン系共重合体の重量平均分子量に
ついては、特に限定されるものではないが、GPC法に
おけるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4.
0×105 〜12.0×105 、より好ましくは5.0
×105 〜11.0×105、さらに好ましくは6.0
×105 〜10.0×105 程度のものである。重量平
均分子量が4.0×105 以上のものは凝集力が良好で
あり、非メッキ部を汚染することなく良好に剥離を行う
ことができる。また、12.0×105 以下のものは、
たとえば、プロピレン系共重合体を含む粘着剤を押出し
成形する場合の成形性が良好である。
【0015】また、プロピレン系共重合体の分子量分布
(Mw/Mn)は特に限定されないが、1 .5 〜3 .5
、より好ましくは1 .5 〜3 .0 が好適である。分子
量分布(Mw/Mn)が3.5以下の場合に、生成した
低分子量成分等が剥離不良を引き起こしたり、高分子量
成分が粘着剤層中に異物となって存在し、外観不良の原
因になったりすることを抑制できる。
【0016】また、プロピレン系共重合体のJIS−K
6301におけるJISA硬度は、特に限定されないが
20〜50が好ましく、より好ましくは22〜40、さ
らに好ましくは25〜38である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の粘着剤のベースポリマー
に用いられるプロピレン共重合体は、プロピレン、炭素
数4〜12のα−オレフィンおよびエチレンを共重合成
分として含む共重合体である。
【0018】炭素数4〜12のα−オレフィンの具体例
としては、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
ヘプテン−1 、オクテン−1 、ノネン−1 、デセン−1
、ドデセン−1 、4 −メチル−ペンテン−1 、4 −メ
チル−へキセン−1 等が挙げられるが、本発明のα−オ
レフィンは上記化合物に限定されるものではない。これ
らの中でもブテン−1 、ヘキセン−1 、オクテン−1 が
好ましい。これら炭素数4〜12のα−オレフィンは1
種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
【0019】プロピレン共重合体を構成する各成分の割
合は特に制限されないが、良好な接着性および再剥離性
を得るために、プロピレン系共重合体中のプロピレンの
含有量がモノマー組成の重量比で40〜95重量%が好
ましく、さらに好ましくは60〜90重量%、特に76
〜85重量%であることが好ましい。この場合、プロピ
レン共重合体中のプロピレン以外のモノマー成分である
前記α−オレフィンとエチレンの割合は、モノマー組成
の重量比で、α−オレフィン:エチレン=1:1〜4
0:1、さらには2:1〜30:1とするのが接着性の
点で好ましい。
【0020】また、被メッキ物がフレキシブル基板など
の柔軟なフィルム等の場合には、良好な濡れ性および軽
剥離性を得るために、プロピレン系共重合体中のプロピ
レンの含有量がモノマー組成の重量比で1〜40重量%
が好ましく、さらに好ましくは2〜30重量%、特に3
〜20重量%であることが好ましい。この場合、プロピ
レン共重合体中のプロピレン以外のモノマー成分である
前記α−オレフィンとエチレンの割合は、モノマー組成
の重量比で、α−オレフィン:エチレン=1:1〜1:
20、さらには1:2〜1:10とするのが、軽剥離性
の点で好ましい。
【0021】プロピレン系共重合体の重合法は特に制限
されず、前記プロピレン、炭素数4〜12のα−オレフ
ィンおよびエチレンを溶液重合、スラリー重合、気相重
合により得ることができる。より具体的には、たとえ
ば、特開平11−80233号公報に記載の触媒等を用
いることによって重合することができる。得られるプロ
ピレン系共重合体は、示差走査熱量計(DSC)での吸
熱ピークが前記範囲のもの、また重量平均分子量、分子
量分布、JISA硬度が前記範囲のものが好ましい。さ
らにはプロピレン系共重合体は、プロピレンやα−オレ
フィンの配向がアタクチック構造であることが好まし
い。
【0022】本発明の粘着剤は、前記プロピレン系共重
合体を主成分としてなり、通常、前記プロピレン系共重
合体を80重量%以上、より好ましくは90重量%以上
含有してなる。本発明の粘着剤には、前記プロピレン系
共重合体に加えて、接着性の向上を目的として、本発明
の目的を損なわない範囲で、スチレン−エチレン・ブチ
レン共重合体−スチレン(SEBS)やスチレン−エチ
レン・プロピレン共重合体−スチレン(SEPS)のよ
うな水添スチレン系A−B−A型ブロックポリマー、ス
チレン−エチレン・ブチレン共重合体(SEB)やスチ
レン−エチレン・プロピレン共重合体(SEP)のよう
な水添スチレン系A−B型ブロックポリマー、スチレン
−エチレン・ブチレン共重合体−オレフィン結晶ブロッ
クポリマー(SEBC)のような水添スチレン系A−B
−C型ブロックポリマー、スチレンとジエン系炭化水素
とからなるランダム共重合体の水素添加物などを添加す
ることができる。これらは1種を単独でまたは2種以上
を併用することができる。これらスチレン成分を有する
ブロックポリマーの使用割合は適宜に決定しうるが、使
用割合が多くなると、接着上昇性、物質移行性へ影響を
及ぼすことから、プロピレン共重合体100重量部に対
し0〜40重量部が好ましく、さらに好ましくは0〜2
0重量部、さらには0〜10重量部が好ましい。40重
量部を超えるとスチレン成分の影響による剥離不良が発
生しやすくなる。
【0023】また、本発明の粘着剤には、粘着特性の制
御等を目的に必要に応じて、例えばシリコーン系ポリマ
ー、アクリル系共重合体、界面活性剤、軟化剤、粘着付
与剤、老化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外
線吸収剤、その他例えば酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の充填剤や顔料
などの適宜な添加剤を配合することができる。また、そ
れ以外に粘着性の制御や汚染防止等の目的で粘着剤層の
表面にコロナ処理、紫外線処理等の適切な表面改質処理
を施すこともできる。
【0024】軟化剤の配合は通例、接着力の向上に有効
である。軟化剤としては、例えば低分子量のポリイソブ
チレン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエンやそ
れらの誘導体を用いることができる。誘導体の例として
は片末端もしくは両末端にOH基やCOOH基を持つも
のであり、水添ポリブタジエンジオール、水添ポリブタ
ジエンモノオール、水添ポリイソプレンジオール、水添
ポリイソプレンモノオールなどがあげられる。特に、非
メッキ部に対する接着性の向上を抑制する目的から、水
添ポリブタジエンや水添イソプレン等のジエン系ポリマ
ーの水添物やオレフィン系軟化剤等が好ましい。具体的
には(株)クラレ製 商品名「クラプレンLIR−20
0」等が入手可能である。これらは適宜なものを1種ま
たは2種以上を用いることができ、その配合量は適宣に
設定することができるが、プロピレン共重合体100重
量部に対して0〜40重量部とするのが好ましく、さら
には0〜20重量部、特に0〜10重量部がより好まし
い。配合量が40重量部を超えると高温や屋外暴露時で
の糊残りが顕著となる。また、軟化剤の分子量は適宣に
設定することができるが、数平均分子量が5000〜1
0万程度、特に1万〜5万のものが好ましい。分子量が
5000以下であると非メッキ部への物質移行や重剥離
化等の原因となり、10万以上では接着力の向上効果に
乏しい。
【0025】他方、粘着付与剤の配合も通例、接着力の
向上に有効であり、その配合量は凝集力の低下による糊
残り問題の発生を回避した接着力の向上などの点より、
プロピレン共重合体100重量部に対して、50重量部
以下とするのが好ましく、さらには30重量部以下、特
に5〜20重量部とするのがより好ましい。粘着付与剤
としては、例えば脂肪族系や芳香族系、脂肪族・芳香族
共重合体系や脂環式系等の石油系樹脂、クマロンインデ
ン系樹脂やテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂
や重合ロジン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂や
キシレン系樹脂、あるいはそれらの水添系樹脂などの粘
着剤で公知のものを適宜に選択し、その1種または2種
以上用いることができる。剥離性や耐候性などの点から
水添された粘着付与剤が好ましい。また、粘着付与剤と
オレフィン樹脂とのブレンド物も市販されており、これ
らを使用しても構わない。
【0026】粘着剤層を付設する基材としては、特に限
定されないが、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、
単独系(ホモポリプロピレン)やエチレン成分を共重合
成分とするブロック系、ランダム系、グラフト系等のプ
ロピレン系ポリマー、低密度や高密度やリニア低密度、
超低密度等のエチレン系ポリマー、エチレン・プロピレ
ン共重合体などのオレフイン系ポリマーの1種または2
種以上を用いてなる各種プラスチックフィルム、紙、金
属フィルム、不織布等が用いられる。基材にプラスチッ
クフィルムを使用する場合には、劣化防止等を目的に、
例えば酸化防止剤や紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光
安定剤等の光安定剤や帯電防止剤、その他、例えばカー
ボンブラック、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シ
リカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の充填剤や顔料等の適宜
な添加剤も配合することができる。基材層の厚さは5〜
300μm程度であり、好ましくは20〜150μmで
あるが、これに限定されるものではない。前記基材とし
てはプロピレン系ポリマー、エチレン系ポリマー、エチ
レン・プロピレン共重合体、オレフイン系ポリマーが好
ましい。
【0027】粘着剤層の形成は、たとえば、粘着剤の溶
剤による溶液や熱溶融液を基材に塗布する方法や、それ
に準じセパレータ状に塗布、形成した粘着剤層を移着す
る方法、粘着剤層形成材を支持基材上に押出し形成塗布
する方法、基材と粘着剤層を二層または多層にて押出し
する方法、基材上に粘着剤層を単層ラミネートする方法
またはラミネート層とともに粘着剤層を二層ラミネート
する方法、粘着剤層とフィルムやラミネート層等の支持
基材形成材とを二層または多層ラミネートする方法など
の、公知の粘着シートの製造方法に準じて行うことがで
きる。これら粘着シートの製造方法のなかでも、熱可塑
性樹脂からなる基材層とともに粘着剤層を、インフレー
ション法やTダイ法による二層又は多層による共押出し
成形する方法が、生産性及びコストの点から好ましく用
いうる。
【0028】形成する粘着剤層の厚さは接着力などに応
じて適宜に決定される。一般には3〜50μm、さらに
は5〜40μm、特に7〜35μmとするのが好まし
い。粘着剤層は必要に応じて、実用に供されるまでの
間、セパレ−タなどを仮着して保護することもできる。
【0029】なお、支持基材の粘着剤層を付設しない面
に対しては、巻戻しが容易な巻回体の形成などを目的と
して、例えば基材層に、脂肪酸アミドやポリエチレンイ
ミン等を添加して離型処理を行ったり、シリコーン系、
長鎖アルキル系、フッ素系などの適宜な剥離剤からなる
コート層を設けることもできる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に制限さ
れるものではない。
【0031】(プロピレン共重合体)使用したプロピレ
ン系共重合体の特性値を表1に示す。
【0032】
【表1】 表1中、P:B:Eはプロピレン:ブテン−1:エチレ
ンを示す。なお、重量平均分子量(Mw)、分子量分布
(Mw/Mn)は、GPC法(カラム:東ソー製,TS
Kgel GMH−H(S)×2、溶媒:テトラヒドロ
フラン、ポリスチレン換算)により、JISAはJIS
−K6301により測定した値である。
【0033】また、上記プロピレン系共重合体(1)の
DSCチャートを図1に、プロピレン系共重合体(2)
のDSCチャートを図2にそれぞれ示す。プロピレン系
共重合体(1)、(2)はいずれも、0℃〜200℃に
おける1J/g以上の吸熱ピークは有していない。融
点、融解熱は認められなかった。なお、DSCチャート
は、示差走査熱量計(装置名 DSC;セイコーインス
ツルメンツ製 DSC2000)を用い、測定条件とし
て、温度;−40〜200℃、雰囲気ガス;窒素(20
0ml/分)、昇温速度;10℃/分にて測定したもの
である。測定時の昇温及び降温過程は10℃/分で行っ
た。
【0034】実施例1 粘着剤層の形成材としてプロピレン系共重合体(1)を
用い、基材層の形成材として低密度ポリエチレン(東ソ
ー社製,ペトロセン172)を用い、それぞれをインフ
レーション成形法により共押出し、マスキングテープを
得た。なお、粘着剤層の厚さは20μm、基材層の厚さ
は60μmとなるように調整した。
【0035】実施例2 厚さ40μmのポリプロピレンフィルムに、粘着剤とし
て、プロピレン系共重合体(2)のトルエン溶液を塗布
し、乾燥して粘着剤層を形成してマスキングテープを
た。なお、粘着剤層の厚さは15μmとなるように調整
した。
【0036】比較例1 実施例2において、粘着剤として、ブチルアクリレート
95重量部とアクリル酸5重量部から得られたアクリル
系ポリマーおよびトリレンジイソシアネート5重量部を
含有するトルエン溶液を用いたこと以外は実施例2と同
様にしてマスキングテープを得た。
【0037】比較例2 実施例1において、粘着剤層の形成材として、エチレン
/α−オレフィン二元共重合体(住友化学工業社製,エ
スプレン201)を用いたこと以外は実施例1と同様に
してマスキングテープを得た。なお、粘着剤層の形成材
として用いた前記エチレン/α−オレフィン二元共重合
体は前記測定条件において吸熱ピークを有していなかっ
た。
【0038】比較例3 実施例2において、粘着剤として、エチレン/α−オレ
フィン二元共重合体(デュポン社製,アフィニティーP
F−1140)のトルエン溶液を用いたこと以外は実施
例2と同様にしてマスキングテープを得た。なお、粘着
剤層の形成材として用いた前記エチレン/α−オレフィ
ン二元共重合体は前記測定条件において吸熱ピーク9
5.7℃(40.5J/g)を有していた。そのDSC
チャートを図3に示す。
【0039】比較例4 実施例2において、粘着剤として、SEPS((株)ク
ラレ製,セプトン2043)のトルエン溶液を用いたこ
と以外は実施例2と同様にしてマスキングテープを得
た。
【0040】比較例5 実施例2において、粘着剤として、プロピレン/α−オ
レフィン二元共重合体(三井化学社製,タフマーXR1
07L)100重量部に対して水添石油系樹脂(荒川化
学社製,アルコンP−100)40重量部を配合したも
ののトルエン溶液を用いたこと以外は実施例2と同様に
してマスキングテープを得た。なお、粘着剤層の形成材
として用いたプロピレン/α−オレフィン二元共重合体
は前記測定条件において吸熱ピーク108.3℃(2
4.1J/g)を有していた。そのDSCチャートを図
4に示す。
【0041】実施例および比較例で得られたマスキング
テープについて以下の評価を行った。評価結果を表2に
示す。
【0042】(初期接着力)得られたマスキングテープ
を、銅箔に2kgローラーの2往復圧着により貼り付け
た後、23℃で1時間放置後の接着強さ(N/25m
m)を測定した。測定条件:23℃,65%RH、引張
速度300mm/分、180度ピール。
【0043】(経時接着力)得られたマスキングテープ
を、銅箔に2kgローラーの2往復圧着により貼り付け
た後、80℃で30日間放置後の接着強さ(N/25m
m)を測定した。測定条件:23℃,65%RH、引張
速度300mm/分、180度ピール。
【0044】(汚染性)得られたマスキングテープを、
銅箔に2kgローラーの2往復圧着により貼り付けた
後、40℃,92%RHにおいて3日間放置したものを
剥離したときの銅箔表面の糊残りの有無および変色の有
無を目視により観察した。
【0045】
【表2】 表2より、実施例では初期接着力を有し、また高温経時
での接着力の上昇も小さく、経時的に安定した接着強さ
を有し剥離性もよく、耐汚染性に優れていることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロピレン系共重合体(1)のDSCチャート
である。
【図2】プロピレン系共重合体(2)のDSCチャート
である。
【図3】比較例で用いたエチレン/α−オレフィン二元
共重合体のDSCチャートである。
【図4】比較例で用いたプロピレン/α−オレフィン二
元共重合体のDSCチャートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に粘着剤層を有する金属メッ
    キ用マスキングテープにおいて、前記粘着剤層が、プロ
    ピレン、炭素数4〜12のα−オレフィンおよびエチレ
    ンを共重合成分として含むプロピレン系共重合体であっ
    て、示差走査熱量計(DSC)での0〜200℃の温度
    範囲における測定において、1J/g以上の吸熱ピーク
    を有さないプロピレン系共重合体を含有する粘着剤によ
    り形成されていることを特徴とする金属メッキ用マスキ
    ングテープ。
  2. 【請求項2】 プロピレン系共重合体のゲル・パーミエ
    ーション・クロマトグラフィー(GPC)法におけるポ
    リスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、4.0×1
    5 〜12.0×105 、かつ分子量分布(Mw/M
    n)が1.5〜3.5、かつJIS−K6301におけ
    るJISA硬度が20〜50であることを特徴とする請
    求項1記載の金属メッキ用マスキングテープ。
JP2002005589A 2002-01-15 2002-01-15 金属メッキ用マスキングテープ Pending JP2003213485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002005589A JP2003213485A (ja) 2002-01-15 2002-01-15 金属メッキ用マスキングテープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002005589A JP2003213485A (ja) 2002-01-15 2002-01-15 金属メッキ用マスキングテープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003213485A true JP2003213485A (ja) 2003-07-30

Family

ID=27644588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002005589A Pending JP2003213485A (ja) 2002-01-15 2002-01-15 金属メッキ用マスキングテープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003213485A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008222830A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Nitto Denko Corp マスキングシート
DE112008001439T5 (de) 2007-05-29 2010-06-10 Nippon Mektron, Ltd. Verfahren zum Beschichten einer Verdrahtungsplatte, sowie Verdrahtungsplatte
JP2011026603A (ja) * 2009-03-18 2011-02-10 Sekisui Chem Co Ltd マスキングテープ及びウエハの表面処理方法
JP2011178879A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Nitto Denko Corp 保護シートおよびその利用
US8288479B2 (en) 2007-02-15 2012-10-16 Mitsui Chemicals, Inc. Propylene-based polymer, propylene-based polymer composition, pellet and pressure-sensitive adhesive
WO2013121855A1 (ja) * 2012-02-15 2013-08-22 日東電工株式会社 粘着シート

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8288479B2 (en) 2007-02-15 2012-10-16 Mitsui Chemicals, Inc. Propylene-based polymer, propylene-based polymer composition, pellet and pressure-sensitive adhesive
JP5253183B2 (ja) * 2007-02-15 2013-07-31 三井化学株式会社 プロピレン系重合体、プロピレン系重合体組成物、ペレットおよび粘着剤
JP2008222830A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Nitto Denko Corp マスキングシート
DE112008001439T5 (de) 2007-05-29 2010-06-10 Nippon Mektron, Ltd. Verfahren zum Beschichten einer Verdrahtungsplatte, sowie Verdrahtungsplatte
DE112008001439B4 (de) 2007-05-29 2021-09-02 Nippon Mektron, Ltd. Verfahren zum Beschichten einer Verdrahtungsplatte, sowie Verdrahtungsplatte
JP2011026603A (ja) * 2009-03-18 2011-02-10 Sekisui Chem Co Ltd マスキングテープ及びウエハの表面処理方法
JP2014210923A (ja) * 2009-03-18 2014-11-13 積水化学工業株式会社 マスキングテープ及びウエハの表面処理方法
JP2011178879A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Nitto Denko Corp 保護シートおよびその利用
WO2013121855A1 (ja) * 2012-02-15 2013-08-22 日東電工株式会社 粘着シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3887402B2 (ja) 表面保護シート
JP5596299B2 (ja) 粘着剤、粘着シート及び粘着シートの製造方法
JP4115787B2 (ja) 表面保護シート
JP3370198B2 (ja) 表面保護フィルム
JP3873379B2 (ja) 表面保護フィルム
JP2007161882A (ja) 表面保護フィルム
TWI568782B (zh) 樹脂組成物及離型膜
JPH09239915A (ja) 表面保護用粘着シート
JP2009275209A (ja) 粘着剤、粘着シート及びその製造方法
JP2003327936A (ja) 表面保護シート
JP2012087164A (ja) 表面保護フィルム
JP4781541B2 (ja) 粘着剤組成物及び粘着シート
JP2017110112A (ja) フィルム及び非結晶性ポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材
TW201008772A (en) Surface protective film
JP4781540B2 (ja) 粘着剤及び粘着シート
JP2003213485A (ja) 金属メッキ用マスキングテープ
JP4500027B2 (ja) 表面保護シート
TW201835276A (zh) 黏著性樹脂組成物以及由黏著性樹脂組成物所構成的積層膜
JP5674391B2 (ja) 表面保護フィルム
JP4525811B2 (ja) 表面保護フィルム
JP5133113B2 (ja) 難接着基材用ホットメルト接着剤
WO2013121856A1 (ja) 粘着シート
WO2013011561A1 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法
JP2003119441A (ja) メッキ用マスキングテープ
WO2013121855A1 (ja) 粘着シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041108

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060530