JP2003213266A - 液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

液晶組成物および液晶素子

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JP2003213266A JP2002008691A JP2002008691A JP2003213266A JP 2003213266 A JP2003213266 A JP 2003213266A JP 2002008691 A JP2002008691 A JP 2002008691A JP 2002008691 A JP2002008691 A JP 2002008691A JP 2003213266 A JP2003213266 A JP 2003213266A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いオーダーパラメーターを与える液晶組成
物を提供する。 【解決手段】 ホスト液晶と、下記一般式(a)で表さ
れる置換基を有する、ジオキサジン色素を含む液晶組成
物である。式中、Hetは酸素原子、NRa−または硫
黄原子を表し、Raは水素原子、アルキル基、アリール
基またはヘテロアリール基を表す。B1およびB2は各々
2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状炭化水
素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル
基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカル
ボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1
を表し、p、qおよびrは各々0〜5のいずれかの整数
を表し、nは1〜3のいずれかの整数を表し、(p+
r)×nは3〜10である。 一般式(a) −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn
1

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲスト液晶と、特定
の置換基を有するジオキサジン色素を含有する液晶組成
物、およびそれを用いた液晶素子、特にゲスト−ホスト
方式の液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶素子として多くの方式が提案されて
いるが(例えば、日本学術振興会第142委員会編、液
晶デバイスハンドブック、日刊工業新聞社、1989
年)、なかでも、2色性色素を液晶中に溶解させ、電場
による液晶の動きに合わせた2色性色素の配向変化に基
づく吸光状態変化による表示方法(いわゆる、ゲストホ
スト方式)は、明るい表示が可能である点で反射型液晶
素子として期待されている。ゲストホスト方式は、例え
ば、B. Bahadur著、D. Demus,J.
Goodby, G. W. Gray, H.
W. Spiess, V. Vill編、Handb
ook of Liquid Crystals, V
ol. 2A, Wiley−VCH社、1998年、
第3.4章、第257〜302頁に詳しい。その液晶素
子に用いられる2色性色素に要求される性能としては、
適切な吸収特性、高いオーダーパラメーター、高いホス
ト液晶に対する溶解性、耐久性などが挙げられる。2色
性色素に関しては、「Dichroic Dyes f
or Liquid Crystal Displa
y」( A. V. Ivashchenko著、CR
C社、1994年)に詳しい。特に、耐久性に関して
は、アゾ色素は不十分なものが多く、耐久性の高い2色
性色素の開発が望まれていた。そのような観点から、ジ
オキサジン色素は高い耐久性を有する発色団として検討
されてきた。ジオキサジン色素をゲストホスト方式用2
色性色素として検討した例としては、例えば、特開20
01−49135号公報が挙げられる。しかしながら、
ジオキサジン色素は、ホスト液晶への溶解性の低いもの
が多く、その溶解性の向上が望まれていた。
【0003】ところで、二色性色素の分子構造とその諸
特性との関係については、まだ十分に解明されていな
い。二色性色素を特徴づける最も重要な物性値は、オー
ダーパラメーター(S値)であるが、高いS値と、二色
性色素に要求される他の諸特性とを併せ持つ色素は少な
く、実用上要求される諸特性を有する色素によって、高
いS値を実現することは困難である。二色性色素に実用
上要求されるS値以外の特性としては、ホスト液晶に対
する高い溶解性が特に重要である。一方、ホスト液晶と
して、TFTなどのアクティブマトリクス駆動向けに、
電圧保持率の良好なフッ素系の新規な液晶が開発されて
いるが、従来の二色性色素は、フッ素系液晶に対する溶
解性が低く、深色化が困難である。色素の溶解性を改善
するために、液晶分子にニトロ基、シアノ基などの電子
吸引性基を導入することもできるが、これらの電子吸引
性置換基は電圧保持率の低下を生じやすいという問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記諸問題に
鑑みなされたものであって、高い2色比および高いオー
ダーパラメーターを有し、表示素子に利用した場合に、
表示のコントラストを向上することができる液晶組成物
および液晶素子を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく検討を重ねた結果、特定の置換基を有する色
素を含有する液晶組成物およびこれを用いた液晶素子
が、上記課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、前記課題を解決するため、本発明
の液晶組成物は、ホスト液晶と、下記一般式(a)で表
される置換基を有するジオキサジン色素とを含有するこ
とを特徴とする。 一般式(a) −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn
1 一般式(a)中、Hetは酸素原子、NRa−または硫
黄原子を表し、Raは水素原子、アルキル基、アリール
基またはヘテロアリール基を表す。B1およびB2は各々
2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状炭化水
素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル
基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカル
ボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1
を表す。p、qおよびrは各々0〜5のいずれかの整数
を表し、nは1〜3のいずれかの整数を表すが、(p+
r)×nは3〜10である。p、qおよびrのいずれか
が2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2はそれぞれ
同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上
の−{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異な
っていてもよい。
【0006】本発明の好ましい態様として、前記ジオキ
サジン色素が、下記一般式(1)〜一般式(4)のいず
れかで表されることを特徴とする上記液晶組成物が提供
される。
【0007】
【化5】
【0008】
【化6】
【0009】
【化7】
【0010】
【化8】
【0011】前記一般式(1)〜(4)中、XおよびY
はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシルア
ミノ基またはカルボン酸エステル基を表し、R1、R2
3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に
水素原子または置換基を表す。Q2は2価の連結基を表
す。Het、B1、B2、C1、Q1、j、p、q、rおよ
びnは、前記一般式(a)中の各々と同定義である。
【0012】また、前記課題を解決するため、本発明の
液晶素子は、少なくとも一方が透明な一対の電極基板
と、該一対の電極基板間に挟持された上記液晶組成物を
有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載
される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範
囲を示す。
【0014】本発明の液晶組成物は、ジオキサジン色素
を少なくとも1種含有する。本明細書において、「ジオ
キサジン色素」の語については、カラーケミカル辞典
(有機合成化学協会編、1988年 シーエムシー刊)
に記載の意味で用いるものとする。
【0015】本発明の組成物において、ジオキサジン色
素の少なくとも1種が、下記一般式(a)で表される置
換基を有する。 一般式(a) −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn
1 前記一般式(a)において、Hetは酸素原子、NRa
−または硫黄原子を表す。ここで、Raは水素原子、ア
ルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
これらはさらに置換基を有していてもよく、該置換基と
しては、後述の置換基群Vから選ばれる各置換基が挙げ
られる。Raとしては、炭素原子1〜18、好ましくは
1〜7、特に好ましくは1〜4の無置換アルキル基(例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、ドデシル基、オクタデシル基);炭素原子1〜1
8、好ましくは1〜7、特に好ましくは1〜4の置換ア
ルキル基{好ましくはアラルキル基(例えばベンジル
基、2−フェニルエチル基)、不飽和炭化水素基(例え
ばアリル基)、ヒドロキシアルキル基(例えば2−ヒド
ロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基)、カルボ
キシアルキル基(例えば2−カルボキシエチル基、3−
カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、カル
ボキシメチル基)、アルコキシアルキル基(例えば2−
メトキシエチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチ
ル基)、アリーロキシアルキル基(例えば2−フェノキ
シエチル基、2−(1−ナフトキシ)エチル基)、アル
コキシカルボニルアルキル基(例えばエトキシカルボニ
ルメチル基、2−ベンジルオキシカルボニルエチル
基)、アリーロキシカルボニルアルキル基(例えば3−
フェノキシカルボニルプロピル基)、アシルオキシアル
キル基(例えば2−アセチルオキシエチル基)、アシル
アルキル基(例えば2−アセチルエチル基)、カルバモ
イルアルキル基(例えば2−モルホリノカルボニルエチ
ル基)、スルファモイルアルキル基(例えばN,Nージ
メチルカルバモイルメチル基)、スルホアルキル基(例
えば2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−
スルホブチル基、4−スルホブチル基、2−(3−スル
ホプロポキシ)エチル基、2−ヒドロキシ−3−スルホ
プロピル基、3−スルホプロポキシエトキシエチル
基)、スルホアルケニル基、スルファトアルキル基(例
えば2−スルファトエチル基、3−スルファトプロピル
基、4−スルファトブチル基)、複素環置換アルキル基
(例えば2−(ピロリジン−2−オン−1−イル)エチ
ル基、テトラヒドロフルフリル基)、アルキルスルホニ
ルカルバモイルアルキル基(例えばメタンスルホニルカ
ルバモイルメチル基)};炭素数6〜20、好ましくは
炭素数6〜10、さらに好ましくは炭素数6〜8の無置
換アリール基(例えばフェニル基、1−ナフチル基);
炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜10、さらに好
ましくは炭素数6〜8の置換アリール基(例えばp−メ
トキシフェニル基、p−メチルフェニル基、p−クロロ
フェニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数3〜
10、さらに好ましくは炭素数4〜8の無置換ヘテロア
リール基(例えば2−フリル基、2−チエニル基、2−
ピリジル基、3−ピラゾリル基、3−イソオキサゾリル
基、3−イソチアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−
オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−ピリダジル
基、2ーピリミジル基、3−ピラジル基、2−(1,
3,5−トリアゾリル)基、3−(1,2,4−トリア
ゾリル)基、5−テトラゾリル基);炭素数1〜20、
好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数4
〜8の置換ヘテロアリール基(例えば5−メチル−2−
チエニル基、4−メトキシ−2−ピリジル基);が挙げ
られる。Raとして好ましくは水素原子である。
【0016】前記一般式(a)において、B1およびB2
は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状
炭化水素基を表す。B1およびB2がそれぞれ表す2価の
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好
ましい。具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アン
トラセン環からなる2価のアリール基であり、さらに好
ましくは、1、4−フェニレン基である。B1およびB2
がそれぞれ表す2価のヘテロアリール基としては、炭素
数1〜20のヘテロアリール基が好ましい。具体的に
は、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミ
ジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサ
ゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール
環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾ
ール環からなるヘテロアリール基、およびこれらが縮環
して形成される縮環からなるヘテロアリール基が好まし
い。B1およびB2がそれぞれ表す2価の環状炭化水素基
の好ましい具体例としては、シクロヘキサン−1,2−
ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロ
ヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタン−1,3
−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘ
キサン−1、4−ジイル基である。
【0017】B1およびB2は各々置換基を有していても
よく、該置換基としては以下の置換基群Vから選ばれる
いずれかが挙げられる。 置換基群V:ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、
フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;
リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、
好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5
のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチ
ルカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基);炭素
数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは
炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルフ
ァモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスル
ファモイル基);ニトロ基;アミド基;炭素数1〜2
0、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数
1〜8のアルキルアミド基(例えばN−メチルアミド
基、N−エチルアミド基、N,N−ジメチルアミド
基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更
に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメト
キシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フ
ェニルエトキシ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素
数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリール
オキシ基(例えばフェノキシ基、p−メチルフェノキシ
基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基);炭素数
1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは
炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル基、ベンゾイ
ル基、トリクロロアセチル基);炭素数1〜20、好ま
しくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8の
アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜1
2、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例
えばアセチルアミノ基);炭素数1〜20、好ましくは
炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホ
ニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル
基、ベンゼンスルホニル基);炭素数1〜20、好まし
くは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のス
ルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基、エタンス
ルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基);炭素数1〜
20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素
数1〜8のスルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニ
ルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスル
ホニルアミノ基);
【0018】炭素数0〜20、好ましくは炭素数0〜1
2、更に好ましくは炭素数0〜8の置換もしくは無置換
のアミノ基(例えば無置換のアミノ基、メチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ
基、ジフェニルアミノ基);炭素数0〜15、好ましく
は炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアン
モニウム基(例えばトリメチルアンモニウム基、トリエ
チルアンモニウム基);炭素数0〜15、好ましくは炭
素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジ
ノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜1
5、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数
1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメ
チルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数
1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例
えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは
炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキ
ルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピ
ルチオ基);炭素数5〜20、好ましくは炭素数5〜1
2、更に好ましくは炭素数5〜10のアリールチオ基
(ヘテロアリールチオ基も含む。例えばフェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチ
オ基、2−ピリジルチオ基、ナフチルチオ基);
【0019】炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜1
2、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニ
ル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);炭素数6〜
20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素
数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノ
キシカルボニル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素
数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の無置換のア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜1
0、更に好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基{例
えばヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベン
ジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチ
ル基、アセチルアミノメチル基、またここでは炭素数2
〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭
素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチ
ニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベン
ジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにす
る};炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更
に好ましくは炭素数6〜10の置換もしくは無置換のア
リール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−カルボ
キシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジク
ロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロ
フェニル基、p−トリル基);炭素数1〜20、好まし
くは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置
換もしくは無置換のヘテロ環基(例えばピリジル基、5
−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モルホリ
ノ基、テトラヒドロフルフリル基);が挙げられる。こ
れら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した
構造もとることができる。さらに、これらの置換基上に
さらに置換基群Vから選ばれるいずれかの置換基が置換
していてもよい。
【0020】置換基群Vの中でも、上述のアルキル基、
アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子が好ましく、
メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、メトキ
シ基、トリフルオロメトキシ基、フッ素原子がより好ま
しい。
【0021】前記一般式(a)において、Q1は2価の
連結基を表す。好ましくは、炭素原子、窒素原子、硫黄
原子および酸素原子からなる原子団から選ばれる1種ま
たは2種以上の原子から構成される2価の連結基を表
す。前記2価の連結基としては、炭素数1〜20のアル
キレン基(例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、ペンチレン基、シクロヘキシルー1,
4−ジイル基)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例
えばエテニレン基)、炭素数2〜20のアルキニレン基
(例えばエチニレン基)、アミド基、エーテル基、エス
テル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレ
イド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル
基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原
子、アルキル基またはアリール基を表す)、アゾ基、ア
ゾキシ基、複素環2価基(例えばピペラジンー1,4−
ジイル基)、またはこれらを2以上組み合わせて構成さ
れる炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。Q1
は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、
エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エステル基、
カルボニル基、およびそれらの組合せからなる2価の連
結基を表すのが好ましい。Q1はさらに置換基を有して
いてもよく、該置換基としては前記の置換基群Vから選
ばれるいずれかの置換基が挙げられる。
【0022】前記一般式(a)中、C1はアルキル基、
シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニ
ル基またはアシルオキシ基を表す。好ましくは、C
1は、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜1
2、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基もしく
はシクロアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、tert−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキ
シル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシク
ロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブ
チルシクロヘキシル基、4−ペンチルシクロヘキシル
基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベン
ジル基);炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜
10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキ
シ基、2−フェニルエトキシ基);炭素数1〜20、よ
り好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数
2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベ
ンゾイルオキシ基);炭素数2〜20、好ましくは炭素
数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルコキ
シカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);
を表す。
【0023】前記一般式(a)中、C1として特に好ま
しくは、アルキル基またはアルコキシ基であり、さらに
好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基またはトリフルオロメトキシ基であ
る。C1はさらに置換基を有していてもよく、該置換基
としては上記置換基群Vから選ばれるいずれかが挙げら
れる。
【0024】前記一般式(a)において、jは0または
1を表し、好ましくは1である。p、qおよびrは各々
0〜5のいずれかの整数を表し、nは1〜3のいずれか
の整数を表すが、(p+r)×nは3〜10を満足す
る。なお、p、q、rおよびnが各々2以上の場合、そ
の繰り返し単位は同一であっても異なっていてもよい。
即ち、p、qおよびrが各々2以上の時、2以上の
1、Q1およびB2はそれぞれ同一でも異なっていても
よく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q
−(B2r}はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
以下に、好ましいp、q、rおよびnの組合せを記す。
好ましいp、q、rおよびnの組合せを以下に記す。 (1) p=3、q=0、r=0、n=1 (2) p=4、q=0、r=0、n=1 (3) p=5、q=0、r=0、n=1 (4) p=2、q=0、r=1、n=1 (5) p=2、q=1、r=1、n=1 (6) p=1、q=1、r=2、n=1 (7) p=3、q=1、r=1、n=1 (8) p=2、q=0、r=2、n=1 (9) p=1、q=1、r=1、n=2 (10) p=2、q=1、r=1、n=2
【0025】特に好ましくは、(1)p=3、q=0、
r=0、n=1;(4)p=2、q=0、r=1、n=
1;(5)p=2、q=1、r=1、n=1;の組み合
わせである。
【0026】なお、−((B1p−(Q1q
(B2rn−C1としては、液晶性を示す構造を含むこ
とが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズ
であってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメク
チック液晶、デイスコテイック液晶であり、特に好まし
くは、ネマチック液晶である。液晶化合物の具体例とし
ては、液晶便覧編集委員会編、液晶便覧、丸善、200
0年の第3章「分子構造と液晶性」に記載されているも
のなどが挙げられる。
【0027】−((B1p−(Q1q−(B2rn
1の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定され
るものではない(図中、波線はHetとの連結位置を表
す)。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】色素中の前記一般式(a)で表される置換
基の個数は、1〜8であるのが好ましくは、1〜4であ
るのがより好ましく、1または2であるのが特に好まし
い。
【0034】次に、前記一般式(1)〜一般式(4)に
ついて説明する。前記一般式(1)〜一般式(4)にお
いて、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR
8は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。置
換基としては、上述置換基群Vのいずれかが挙げられ
る。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8として
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、アミノ基が好ましい。特に好ましく
は、水素原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミノ
基である。前記一般式(1)〜一般式(4)において、
XおよびYは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アシルアミノ基ま
たはカルボン酸エステル基を表すが、好ましくは水素原
子、ハロゲン原子、シアノ基、アシルアミノ基またはカ
ルボン酸エステル基である。XおよびYは水素原子、塩
素原子、臭素原子またはフッ素原子がさらに好ましく、
水素原子または塩素原子が特に好ましい。
【0035】前記ジオキサジン色素の中でも下記一般式
(1)〜一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】前記一般式(1)〜(4)において、Q2
は2価の連結基を表し、その具体例としては、前記一般
式(a)中のQ1の具体例として挙げたものと同様であ
る。Q2は好ましくは、アルキレン基またはフェニレン
基である。
【0041】前記一般式(1)〜一般式(4)におい
て、Het、B1、B2、C1、Q1、j、p、q、rおよ
びnは、前記一般式(a)中の各々と同義であり、好ま
しい範囲も同様である。
【0042】前記一般式(1)〜一般式(4)で表され
る化合物の中でも、前記一般式(1)で表される化合物
が最も好ましい。
【0043】以下に、本発明に使用可能なジオキサジン
色素の具体例を示すが、これにより本発明が制限される
わけではない。
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】本発明の液晶組成物は、上記一般式(a)
で表される置換基を有するジオキサジン色素(以下、
「本発明の色素」という場合がある)の少なくとも1種
を含有する。本発明の色素はホスト液晶に対する溶解度
が高く、かつ液晶組成物のオーダーパラメーターの向上
に寄与する。特に、TFT駆動に適しているフッ素系ホ
スト液晶に対する溶解度が良好であるという特徴を有す
る。また、ゲストホスト型液晶表示素子の2色性色素と
し機能させた場合に、表示コントラストの向上に寄与す
る。
【0049】本発明の液晶組成物に使用可能なホスト液
晶は、本発明の色素と共存し得るものであれば特に制限
はないが、例えば、ネマチック相あるいはスメクチック
相を示す液晶化合物が利用できる。その具体例として
は、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シア
ノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シ
クロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換
シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフ
ェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキ
サン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェ
ニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、
フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニ
ルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化
合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが
挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術
振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989
年)の第154〜192頁および第715〜722頁に
記載の液晶化合物を用いることができる。1種の液晶化
合物を単独で用いてもよいし、または2種以上の液晶化
合物の混合物を用いてもよい。また、前記ホスト液晶と
して、誘電率異方性が正および負の液晶のいずれも使用
することができる。例えば、公知のエステル系、アゾキ
シ系、シッフ系、ピリミジン系、ジエステル系またはビ
フェニルエステル系の誘電率異方性が負の液晶と、誘電
率異方性が正の液晶とを混合し、全体として正の液晶と
して用いることができる。また、誘電率異方性が負の液
晶でも、適切な素子構成および駆動法を用いて使用でき
る。
【0050】本発明では、粘性、溶解性、誘電率などの
観点から、ホスト液晶はTFT駆動適性のあるフッ素系
ホスト液晶が好ましく、例えば実施例に示すZLI−5
081(メルク社)、MLC−6608(メルク社)、
MLC−6609(メルク社)、MLC−6610(メ
ルク社)などが挙げられる。
【0051】本発明の液晶組成物は、さらに、光学活性
物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の公知の添加剤を含
有していてもよい。
【0052】本発明の液晶組成物において、ホスト液晶
および本発明の色素の含有量については制限はないが、
前記色素の含有量はホスト液晶の含有量に対して0.1
〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%
であることが特に好ましい。
【0053】本発明の液晶組成物は、上述のホスト液晶
に、本発明の色素の少なくとも1種を溶解させることに
より容易に調製することができる。溶解は、機械的攪
拌、加熱、超音波、あるいはその組合せなどを利用して
行うことができる。
【0054】本発明の液晶素子の一態様は、一対の電極
基板と、該一対の電極基板間に挟持された本発明の液晶
組成物とを有する液晶素子である。前記電極基板は、通
常、ガラスあるいはプラスチックからなる基板上に、電
極層を形成したものを用いることができる。プラスチッ
ク基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。基板については、
例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興
会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の
第218〜231頁に記載のものを用いることができ
る。前記電極基板は、少なくとも一方が透明であり、基
板上に形成される電極層も透明電極層である。透明電極
層は、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ
(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。透
明電極については、例えば、「液晶デバイスハンドブッ
ク」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞
社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが
用いられる。
【0055】前記基板が液晶層と接する表面には、配向
処理を施した層(配向膜)を形成することが好ましい。
前記配向処理としては、例えば、4級アンモニウム塩を
塗布し配向させる方法、ポリイミドを塗布しラビング処
理により配向する方法、SiOxを斜め方向から蒸着し
て配向する方法、さらには、光異性化を利用した光照射
による配向方法などが挙げられる。配向膜については、
例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興
会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の
第240〜256頁に記載のものが用いられる。
【0056】前記液晶素子は、一対の電極基板に本発明
の液晶組成物を挟持させることによって作製することが
できる。例えば、一対の基板をスペーサーなどを介し
て、1〜50μm間隔で対向させ、基板間に形成された
空間に本発明の液晶組成物を注入することにより作製す
ることができる。前記スペーサーについては、例えば、
「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第14
2委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257
〜262頁に記載のものを用いることができる。
【0057】本発明の液晶素子は、単純マトリックス駆
動方式あるいは薄膜トランジスタ(TFT)などを用い
たアクテイブマトリックス駆動方式を用いて駆動するこ
とができる。駆動方式については、例えば、「液晶デバ
イスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会
編、日刊工業新聞社、1989年)の第387〜460
頁に詳細が記載され、本発明の液晶素子の駆動方法とし
て利用できる。
【0058】本発明の液晶素子は、液晶ディスプレイに
利用することができる。特にその方式については制限さ
れないが、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日
本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、19
89年)の第309頁に記載のゲストホスト方式に記載
されているホモジニアス配向、ホメオトロピック配
向、White−Taylor型(相転移型)として
フォーカルコニック配向およびホメオトロピック配
向、Super Twisted Nematic
(STN)方式との組合せ、強誘電性液晶(FLC)
との組合せ、また、「反射型カラーLCD総合技術」
(内田龍男監修、シーエムシー社、1999年)の第2
−1章(GHモード反射型カラーLCD)、第15〜1
6頁に記載されている、Heilmeier型GHモ
ード、1/4波長板型GHモード、2層型GHモー
ド、相転移型GHモード、高分子分散液晶(PDL
C)型GHモードなどが挙げられる。
【0059】さらに、本発明の液晶素子は特開平10−
67990号、同10−239702号、同10−13
3226号、同10−339881号、同11−524
11号、同11−64880号、特開2000−221
538号などの各公報に記載されている積層型GHモー
ド、特開平11−24090号公報などに記載されてい
るマイクロカプセルを利用したGHモードの液晶ディス
プレイに用いることができる。さらに、特開平6−23
5931号、同6−235940号、同6−26585
9号、同7−56174号、同9−146124号、同
9−197388号、同10−23346号、同10−
31207号、同10−31216号、同10−312
31号、同10−31232号、同10−31233
号、同10−31234号、同10−82986号、同
10−90674号、同10−111513号、同10
−111523号、同10−123509号、同10−
123510号、同10−206851号、同10−2
53993号、同10−268300号、同11−14
9252号、特開2000−2874号などの各公報に
記載されている反射型液晶ディスプレイに用いることが
できる。また、特開平5−61025号、同5−265
053号、同6−3691号、同6−23061号、同
5−203940号、同6−242423号、同6−2
89376号、同8−278490号、同9−8131
74号などの各公報に記載されている高分子分散液晶型
GHモードに用いることができる。
【0060】本発明の液晶素子は、コンピューター、時
計、電卓などの表示素子、電子光学シャッター、電子光
学絞り、光通信光路切替スイッチ、光変調器などの種々
の電子光学デバイスとして好適に利用することができ
る。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量と
その割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適
宜変更することができる従って本発明の範囲は以下の具
体例に制限されるものではない。 [実施例1]例示化合物(No.2)の1.0mgを、
商品名ZLI−5081(E.Merck社製)100
mgに溶解させ、液晶組成物を調製した。この液晶組成
物を、市販の液晶セル用基板に注入し、液晶素子を作製
した。用いた液晶セル用基板は、E.H.C.社製のも
ので、ITO透明電極層、およびポリイミド配向膜(ラ
ビング処理によりパラレル配向処理付き)が形成された
ガラス板(厚さ0.7mm)であり、セルギャップ8μ
m、エポキシ樹脂シール付きのものであった。
【0062】[比較例1]実施例1において、例示化合
物に代えて公知の色素である比較化合物C−1を用いた
以外は、同様にして、液晶素子を作製した。
【0063】作製した各素子に、ラビング方向と平行な
偏光および垂直な偏光を各々照射し、それぞれの吸収ス
ペクトル(A‖およびA⊥)をShimadzu UV
3100にて測定した。極大吸収波長におけるA‖およ
びA⊥から、オーダーパラメーターSを下式1に従い求
めた。結果を表1に示す。 式1 S=(A‖−A⊥)/(A‖+2・A⊥)
【0064】
【表1】
【0065】
【化22】
【0066】表1に示した結果より、従来公知の比較化
合物C−1を含有する液晶素子より、上記一般式(a)
で表される置換基を有する本発明の化合物を含有する色
素のほうが、高いオーダーパラメーターを与えることが
わかった。
【0067】[実施例2]実施例1において、商品名
「ZLI−5081」の液晶に代えて、商品名「MLC
−6608」(フッ素系液晶、誘電率異方性が負、E.
Merck社製)の液晶を用いた以外は、実施例1と同
様の操作によりオーダーパラメーターSを測定したとこ
ろ、S=0.84であった。本発明の化合物は誘電率異
方性が負のホスト液晶を用いても高いオーダーパラメー
ターを与えることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明の色素を含有した液晶組成物は、
溶解性に優れ、高いオーダーパラメーターを示す。また
このような物性を有することから、電界に対する応答性
が速く、配向性、成膜性、メモリー性に優れ、耐光性、
溶解性に優れ、大面積化可能な低粘性のゲスト―ホスト
液晶組成物が提供可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスト液晶と、下記一般式(a)で表さ
    れる置換基を有するジオキサジン色素の少なくとも1種
    とを含有することを特徴とする液晶組成物。 一般式(a) −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn
    1 (式中、Hetは酸素原子、NRa−または硫黄原子を
    表し、Raは水素原子、アルキル基、アリール基または
    ヘテロアリール基を表す。B1およびB2は各々2価のア
    リール基、ヘテロアリール基または環状炭化水素基を表
    し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シク
    ロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基
    またはアシルオキシ基を表す。jは0または1を表す。
    p、qおよびrは各々0〜5のいずれかの整数を表し、
    nは1〜3のいずれかの整数を表すが、(p+r)×n
    は3〜10である。p、qおよびrのいずれかが2以上
    の時、2以上のB1、Q1およびB2はそれぞれ同一でも
    異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の−
    {(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なって
    いてもよい。)
  2. 【請求項2】 前記ジオキサジン色素が、下記一般式
    (1)〜一般式(4)のいずれかで表されることを特徴
    とする請求項1に記載の液晶組成物。 一般式(1) 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (一般式(1)〜(4)中、XおよびYはそれぞれ独立
    して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、
    アリール基、アルコキシ基、アシルアミノ基またはカル
    ボン酸エステル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5
    6、R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子または
    置換基を表す。Q2は2価の連結基を表す。Het、
    1、B2、C1、Q1、j、p、q、rおよびnは、前記
    一般式(a)中の各々と同定義である。)
  3. 【請求項3】 少なくとも一方が透明な一対の電極基板
    と、該一対の電極基板間に挟持された請求項1または2
    に記載の液晶組成物を有することを特徴とする液晶素
    子。
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JP2006083338A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶組成物及び液晶素子

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