JP2003213118A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2003213118A JP2002009963A JP2002009963A JP2003213118A JP 2003213118 A JP2003213118 A JP 2003213118A JP 2002009963 A JP2002009963 A JP 2002009963A JP 2002009963 A JP2002009963 A JP 2002009963A JP 2003213118 A JP2003213118 A JP 2003213118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に車両用途に好適であり、塩化ビニル樹脂を
含むことなく、作業性に優れ、油面鋼板および電着鋼板
への接着性に優れた硬化性組成物を提供する。 【解決手段】(A)反応性ケイ素基含有ポリオキシアル
キレン系重合体100重量部、(B)エポキシ樹脂1〜
80重量部、(C)シラノール縮合触媒1〜15重量
部、(D)ケチミン化合物1〜70重量部、および
(E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若しくはその
塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜900重量
部を含有することを特徴とする硬化性組成物を使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル樹脂を
含むことなく、作業性が良好であり、かつ油面鋼板およ
び電着鋼板への接着性に優れた車両用途に好適な硬化性
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系プラスチゾル組成物は、建
築用の壁紙や床材、および車両用のアンダーボディーコ
ーティング材やシーリング材等に幅広く使用されてい
る。しかし、近年、環境問題やリサイクル問題等によ
り、燃焼時に有害物質の発生がより少ない代替品が望ま
れるようになっている。こうしたことに鑑み、特開平4
−154876号公報、特開平5−32934号公報、
特開平5−86325号公報、または特開2001−1
1383号公報においては、反応性ケイ素基含有オキシ
アルキレン系重合体を使用した組成物による塩化ビニル
系プラスチゾル組成物の代替が提案されており、該重合
体を車両用に使用した場合には、常温硬化性でかつ防錆
性、防振性が得られることが開示されている。
【0003】しかしながら、特開平3−140321号
公報や特開平5−70651号公報等に記載されるよう
に、車両用途では電着鋼板への接着性以外に防錆油の付
着した油面鋼板への接着性が要求されることがあるが、
上記反応性ケイ素基含有オキシアルキレン系重合体を使
用した組成物では、特に後者に対して接着性が不十分で
あるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に車両用
途に好適であり、塩化ビニル樹脂を使用することなく、
作業性および電着鋼板への接着性、防錆油の付着した油
面鋼板への接着性に優れた硬化性組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明者らが鋭意検討を行ったところ、ある特定量の反
応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体、エポ
キシ樹脂、シラノール縮合触媒、ケチミン化合物、およ
び、脂肪酸若しくはその塩又は樹脂酸若しくはその塩で
処理された重質炭酸カルシウムを含有する硬化性組成物
を用いることが有効であることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0006】すなわち本発明の第1は、(A)反応性ケ
イ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体100重量
部、(B)エポキシ樹脂1〜80重量部、(C)シラノ
ール縮合触媒1〜15重量部、(D)ケチミン化合物1
〜70重量部、および(E)脂肪酸若しくはその塩、又
は樹脂酸若しくはその塩で処理された重質炭酸カルシウ
ム100〜900重量部を含有することを特徴とする硬
化性組成物に関する。
【0007】好ましい実施態様としては、(A)成分で
あるポリオキシアルキレン系重合体における反応性ケイ
素基が、一般式(1): −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa・・・(1) (式中R1およびR2は、同一または異なり、炭素数1か
ら20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、
炭素数7から20のアラルキル基、または(R’)3
iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1
またはR2が2個以上存在する場合は、それらは同一で
あっても異なっていてもよい。ここでR’は炭素数が1
から20の1価の炭化水素基であり、3個のR’は同一
であっても異なっていてもよい。Xは水酸基または加水
分解性基を示し、Xが2個以上存在する時、それらは同
一であっても異なっていてもよい。aは0、1、2また
は3を、bは0、1または2をそれぞれ示し、a+Σb
≧2を満足するものとする。またm個の−Si
(R1 2-b)(Xb)O−基におけるbについて、それら
は同一であっても異なっていてもよい。mは0から19
の整数を示す。)で表されることを特徴とする前記の硬
化性組成物に関する。
【0008】更に好ましい実施態様としては、(A)成
分であるポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格が、
ポリオキシプロピレンからなることを特徴とする前記い
ずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0009】本発明の第2は、(A)反応性ケイ素基含
有ポリオキシアルキレン系重合体100重量部、(B)
エポキシ樹脂1〜80重量部、(C)シラノール縮合触
媒1〜15重量部、(D)ケチミン化合物1〜70重量
部、および(E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若
しくはその塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜
900重量部を含有し、粘度が300Pa・s以下であ
ることを特徴とする、車両用シーリング材に関する。
【0010】本発明の第3は、(A)反応性ケイ素基含
有ポリオキシアルキレン系重合体100重量部、(B)
エポキシ樹脂1〜80重量部、(C)シラノール縮合触
媒1〜15重量部、(D)ケチミン化合物1〜70重量
部、および(E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若
しくはその塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜
900重量部を含有し、粘度が300Pa・s以下であ
ることを特徴とする、車両用接着剤に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明に使用される(A)成分の反応性ケ
イ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体の反応性ケイ
素基としては、特に限定されるものではないが、代表的
なものを示すと、例えば一般式(1): −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (1) (式中R1およびR2は、同一または異なり、炭素数1か
ら20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、
炭素数7から20のアラルキル基、または(R’)3
iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1
またはR2が2個以上存在する場合は、それらは同一で
あっても異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1か
ら20の1価の炭化水素基であり、3個のR’は同一で
あっても異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分
解性基を示し、Xが2個以上存在する時、それらは同一
であっても異なっていてもよい。aは0、1、2または
3を、bは0、1または2をそれぞれ示し、a+Σb≧
2を満足するものとする。またm個の−Si(R1 2-b
(Xb)O−基におけるbについて、それらは同一であ
っても異なっていてもよい。mは0から19の整数を示
す。)で表わされる基が挙げられる。
【0013】上記Xのうちの加水分解性基は特に限定さ
れず、従来公知の加水分解性基であれば良い。具体的に
は、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、
アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド
基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アル
ケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水
分解性が穏やかで取扱いやすいという点でメトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアル
コキシ基が特に好ましい。
【0014】前記の水酸基または加水分解性基は、1個
のケイ素原子に1〜3個結合することができ、(a+Σ
b)は2〜5の範囲であるのが好ましい。水酸基や加水
分解性基が反応性ケイ素基中に2個以上存在する場合に
は、それらは同一であっても異なっていてもよい。
【0015】反応性ケイ素基中のケイ素原子の数は1個
でもよく2個以上でもよいが、シロキサン結合等により
ケイ素原子の連結された反応性ケイ素基である場合には
20個程度でもよい。
【0016】特に、下記一般式(2): −Si(R2 3-c)Xc (2) (式中R2、Xは前記に同じ。cは2または3を示
す。)で表される反応性ケイ素基が入手が容易であるた
め好ましい。
【0017】上記一般式(1)または(2)におけるR
1、R2の具体例としては、例えばメチル基、エチル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラル
キル基、R’がメチル基やフェニル基等である(R’)
3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げ
られる。中でも、適度な反応性を確保できる点より、R
1、R2,R’としてはメチル基が特に好ましい。
【0018】本発明に使用される(A)成分のポリオキ
シアルキレン系重合体の主鎖構造としては、−R−O−
で示される構造を繰り返し単位とする重合体であればよ
く、このとき、Rは炭素数1から20の2価の有機基で
あればよい。また、繰り返し単位の全てが同一である単
独重合体であっても良く、2つ以上の種類の繰り返し単
位を含む共重合体であっても良い。さらに、主鎖中に分
岐構造を有していても良い。
【0019】Rの具体例としては、−CH2CH2−、−
CH(CH3)CH2−、−CH(C 25)CH2−、−
C(CH32CH2−、−CH2CH2CH2CH2−等が
挙げられる。Rとしては、重合体を適度に低粘度化でき
る点や硬化物に適度な柔軟性を付与できる点から、特に
−CH(CH3)CH2−が好ましい。
【0020】(A)成分のポリオキシアルキレン系重合
体の主鎖骨格は、例えば開始剤と触媒の存在下、モノエ
ポキシドを開環重合することによって得られる。
【0021】開始剤の具体例としては、アリルアルコー
ル、メタリルアルコール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリ
コール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、
ネオペンチルグリコール、ポリブタジエンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプ
ロピレントリオール、ポリプロピレンテトラオール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールメ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
等の1価アルコールや2価アルコール、多価アルコー
ル、水酸基を有する各種のオリゴマー等が挙げられる。
【0022】モノエポキシドの具体例としては、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、α-ブチレンオ
キサイド、β-ブチレンオキサイド、ヘキセンオキサイ
ド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイド、
α−メチルスチレンオキサイド等のアルキレンオキサイ
ド類や、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジル
エーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグ
リシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、
アリルグリシジルエーテル類、アリールグリシジルエー
テル類等が挙げられる。
【0023】触媒としてはKOH、NaOH等のアルカ
リ触媒、トリフルオロボラン−エーテラート等の酸性触
媒、アルミノポルフィリン金属錯体やシアン化コバルト
亜鉛−グライム錯体触媒等の複合金属シアン化物錯体触
媒等の既に公知のものが用いられる。特に副反応が少な
い点から、複合金属シアン化物錯体触媒の使用が好まし
いが、それ以外のものであってもよい。
【0024】この他、ポリオキシアルキレン系重合体の
主鎖骨格は、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体
を塩基性化合物、例えばKOH、NaOH、KOC
3、NaOCH3等の存在下、2官能以上のハロゲン化
アルキル、例えばCH2Cl2、CH2Br2等による鎖延
長等によっても得ることができる。また、2官能や3官
能のイソシアネート化合物によって水酸基末端ポリオキ
シアルキレン系重合体を鎖延長する方法等も挙げられ
る。
【0025】反応性ケイ素基をポリオキシアルキレン系
重合体中に導入する方法としては、特に限定されず、種
々の方法を用いることができる。特に、1分子中に一般
式(3): CH2=CH−R3−O− (3) または一般式(4): CH2=C(R4)−R3−O− (4) (式中R3は炭素数1から20の2価の有機基、R4は炭
素数10以下の炭化水素基)で示される不飽和基を末端
に有するポリオキシアルキレン系重合体と、一般式
(5): H−(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (5) (式中R1,R2,X,a,b,mは前記に同じ。)で示
される反応性ケイ素基含有化合物とを、8族遷移金属触
媒の存在下で反応させる方法が好ましい。
【0026】これ以外にも、水酸基末端ポリオキシアル
キレン系重合体への反応性ケイ素基含有イソシアネート
化合物の添加や、イソシアネート基末端ポリオキシアル
キレン系重合体と反応性ケイ素基含有アミン化合物との
反応、イソシアネート基末端ポリオキシアルキレン系重
合体と反応性ケイ素基含有メルカプタン化合物との反応
等によっても得ることができる。
【0027】末端に一般式(3)または(4)で示され
る不飽和基を有するポリオキシアルキレン系重合体の製
造法としては、従来公知の方法を用いればよく、例えば
水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体に不飽和結合
を有する化合物を反応させて、エーテル結合、エステル
結合、ウレタン結合、カーボネート結合等により結合さ
せる方法等が挙げられる。例えばエーテル結合により不
飽和基を導入する場合は、ポリオキシアルキレン系重合
体の水酸基末端のメタルオキシ化により−OM(MはN
aまたはK等が好ましい)を生成した後、一般式
(6): CH2=CH−R3−X2 (6) または一般式(7): CH2=C(R4)−R3−X2 (7) (式中R3,R4は前記に同じ。X2はハロゲン原子)で
示される不飽和基含有化合物を反応させる方法が挙げら
れる。
【0028】一般式(6)または(7)で示される不飽
和基含有化合物の具体例としては、CH2=CH−CH2
−Cl、CH2=CH−CH2−Br、CH2=CH−C2
4−Cl、CH2=CH−C24−Br、CH2=CH
−C36−Cl、CH2=CH−C36−Br、CH2
C(CH3)−CH2−Cl、CH2=C(CH3)−CH
2−Br、CH2=C(CH2CH3)−CH2−Cl、C
2=C(CH2CH3)−CH2−Br、CH2=C(C
2CH(CH32)−CH2−Cl、CH2=C(CH2
CH(CH32)−CH2−Br、等が挙げられ、特に
反応性の点から、CH2=CH−CH2−Cl、CH2
C(CH3)−CH2−Clが好ましい。
【0029】不飽和基の導入方法としては、これ以外に
CH2=CH−CH2−基やCH2=C(CH3)−CH2
−基等を有するイソシアネート化合物、カルボン酸、エ
ポキシ化合物を用いることもできる。
【0030】8族遷移金属触媒としては、白金、ロジウ
ム、コバルト、パラジウム及びニッケル等の8族遷移金
属元素から選ばれた金属錯体触媒等が有効に使用され
る。例えば、H2PtCl6・6H2O、白金−ビニルシ
ロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、Ptメタル、R
hCl(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、R
uCl3、IrCl3、FeCl3、PdCl2・2H
2O、NiCl2等のような化合物が使用できるが、ヒド
ロシリル化の反応性の点から、H2PtCl6・6H
2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン
錯体のいずれかであることが特に好ましい。
【0031】この様な製造法は、例えば、特許第139
6791号、特許第1727750号、特許第2135
751号、特開平3−72527号の各公報に記載され
ている。
【0032】ポリオキシアルキレン系重合体の分子量に
は特に制限はないが、GPC(東ソー株式会社製HLC
−8120GPC、THF溶媒)におけるポリスチレン
換算での数平均分子量が500〜100,000である
ことが好ましい。更には取り扱いの容易さ等の点から
1,000〜70,000であることが好ましい。数平均
分子量が500未満であると硬化物が脆くなるため好ま
しくなく、100,000を越えると重合体の粘度が高
くなりすぎるため好ましくない。
【0033】本発明の(B)成分であるエポキシ樹脂と
しては、通常用いられる分子内に平均一個以上のエポキ
シ基を含有する化合物であればよく、特に、接着性の点
から、分子内に平均一個以上のグリシジルエーテル基、
グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基等のグリシ
ジル基を有するものが好ましい。
【0034】上記グリシジルエーテル基を有するエポキ
シ樹脂は、フェノールまたはアルコール性水酸基を周知
の方法でグリシジルエーテル化して得られるものであ
り、例えば、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロカテ
コール、フロログリシノール、ジヒドロキシナフタレ
ン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェ
ノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エチ
リデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノー
ル(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オル
ソクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、ビス
(ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキシルメタン、シクロヘキシリ
デンビスフェノール、チオビスフェノール、スルホビス
フェノール(ビスフェノールS)、オキシビスフェノー
ル、フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の単核また
は多核多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、お
よびエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、
チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノ
ールA−エチレンオキシド付加物、ビスフェノールA−
プロピレンオキシド付加物等の多価アルコール類のグリ
シジルエーテルが挙げられる。
【0035】上記グリシジルエステル基を有するエポキ
シ樹脂としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロ
フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩
基酸のグリシジルエステル類、およびグリシジルメタク
リレートの単独重合体または共重合体等が挙げられる。
【0036】上記グリシジルアミノ基を有するエポキシ
樹脂としては、例えば、N,N−ジグリシジルアニリ
ン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等が挙
げられる。
【0037】これらエポキシ樹脂は、単独で使用しても
よく2種類以上を併用してもよい。また、エポキシ樹脂
の中では、作業性や硬化性、油面接着性、接着強度等の
バランスの点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が
好ましい。
【0038】斯かるエポキシ樹脂は、(A)成分100
重量部に対し、通常1〜80重量部の範囲、好ましくは
2〜70重量部の範囲で使用されるのが良い。エポキシ
樹脂の使用量が1重量部未満では十分な油面接着性が得
られず、80重量部を超えると相溶性の低下等が起こり
接着性が低下するため好ましくない。
【0039】本発明の(C)成分であるシラノール縮合
触媒としては、従来公知のものを広く使用でき、例えば
テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等
のチタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ビ
ス(ジブチルスズラウレート)オキシド、ジブチルスズ
マレート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸ス
ズ、ナフテン酸スズ、ジブチルスズオキシドとフタル酸
エステルとの反応物、ジブチルスズオキシドとマレイン
酸エステルとの反応物、ジブチルスズビスアセチルアセ
トナート等の有機スズ化合物類;アルミニウムトリスア
セチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセト
アセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセ
トアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニ
ウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチ
ルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;
オクチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミ
ン、シクロヘキシルアミン等のアミン化合物、あるいは
これらアミン化合物のカルボン酸等との塩;酸性リン酸
エステル;酸性リン酸エステルとアミンの反応物;飽和
若しくは不飽和の多価カルボン酸又はその酸無水物;過
剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリ
アミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反
応生成物、更には他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知の
シラノール縮合触媒等が挙げられる。これらの触媒は単
独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。
【0040】斯かるシラノール縮合触媒は、(A)成分
100重量部に対し、通常1〜15重量部の範囲、好ま
しくは2〜10重量部の範囲で使用されるのが良い。1
重量部未満では組成物の硬化性が低下し、15重量部を
超えると貯蔵安定性や接着性の低下等が起こるため好ま
しくない。特に硬化速度や貯蔵安定性の点より、4価の
有機スズ系化合物が好ましい。
【0041】本発明の(D)成分であるケチミン化合物
としては、特に限定されるものではないが、代表的なも
のを示すと、例えば一般式(8): −N=CR56 (8) (式中R5、R6は、同一または異なり、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基)で示される基を少なくと
も1分子内に1個以上有する化合物類が挙げられる。
【0042】上記化合物を製造する為に用いられるアミ
ン化合物としては、脂肪族系、脂環族系、芳香族系、ポ
リエーテル系、ポリアミド系、反応性ケイ素基含有系の
いずれであってもよい。具体的には、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン類、1,3−
ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキ
サン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス
(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、イ
ソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等の脂環族ポ
リアミン類、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレ
ンジアミン、m−キシリレンジアミン等の芳香族ポリア
ミン類、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプ
ロピレントリアミン等のポリエーテルアミン類、ポリア
ミドの分子末端にアミノ基を有するポリアミドアミン
類、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等の反応性ケイ素基含有
アミン類が挙げられる。
【0043】上記ポリアミン化合物をケチミン化する為
に使用するケトン類としては、特に限定されるものでは
なく、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチル
ケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルケ
トン、メチルイソブチルケトン、メチルt−ブチルケト
ン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペ
ンタノン、ベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0044】多価脂肪族ポリアミンを用いた場合、ケチ
ミン化反応の後に残るイミノ基に対し各種エポキシ化合
物を反応させることにより、その活性を低下せしめるこ
とができる。エポキシ化合物の具体例としては、ブチル
グリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、フ
ェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテ
ル等を挙げることができる。
【0045】斯かるケチミン化合物は、(A)成分10
0重量部に対し、通常1〜70重量部の範囲、好ましく
は2〜60重量部の範囲で使用されるのが良い。1重量
部未満では組成物の硬化が不十分となって油面接着性が
低下し、70重量部を超えると貯蔵安定性の低下等が起
こるため好ましくない。
【0046】本発明の(E)成分である脂肪酸若しくは
その塩、又は樹脂酸若しくはその塩で処理された重質炭
酸カルシウムとしては、カルサイト型の結晶質の石灰石
を乾式粉砕した後分級したものや湿式粉砕後に分級した
もの、湿式粉砕後に分級し乾燥したものに対し、脂肪酸
若しくはその塩、又は樹脂酸若しくはその塩を接触させ
たものを使用することができる。
【0047】上記脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若
しくはその塩としては、例えばカプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
ギジン酸、ベヘニン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、リノール酸、リシノール酸等の不飽和脂肪
酸、ナフテン酸等の環状飽和脂肪酸、アビエチン酸、ネ
オアビエチン酸、d−ピマル酸、安息香酸、ケイ皮酸、
p−オキシケイ皮酸等の樹脂酸、及びこれらのナトリウ
ム、カリウム、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0048】上記の表面処理された重質炭酸カルシウム
は、膠質炭酸カルシウムに比べて脱水が容易であること
から、組成物の貯蔵安定性を高めることができ、また、
粒子径が大きいことから組成物の低粘度化が容易とな
り、ガンからの突出速度を高めることができる。表面処
理された重質炭酸カルシウムの代わりに表面処理されて
いない重質炭酸カルシウムを用いた場合、貯蔵中に組成
物の変質等が起こり、油面接着性が低下するので好まし
くない。
【0049】斯かる表面処理を施された重質炭酸カルシ
ウムは、(A)成分100重量部に対し、通常100〜
900重量部の範囲、好ましくは150〜800重量部
の範囲で使用されるのが良い。100重量部未満では十
分な強度、揺変性が得られないことがあり、900重量
部を超えると粘度の上昇や接着性低下が起こるため好ま
しくない。
【0050】本発明の硬化性組成物は、必要に応じてシ
ランカップリング剤、熱活性型エポキシ樹脂用硬化剤、
充填材、揺変剤、可塑剤、希釈剤、安定剤、または着色
剤等を添加することができる。
【0051】シランカップリング剤の具体例としては、
例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチル
トリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボ
キシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
クリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のビニ
ル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリ
メトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレー
トシラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシ
シラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラ
ン等のイソシアネート基含有シラン類;(B)成分であ
るエポキシ樹脂とアミノ基含有シラン類の反応物、エポ
キシ基含有シラン類とアミノ基含有シラン類の反応物等
を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体
である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポ
リマー、不飽和アミノシラン錯体、ブロックイソシアネ
ートシラン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミ
ノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシラ
ンカップリング剤として用いることができる。これらシ
ランカップリング剤は、単独で使用してもよく2種類以
上を併用してもよい。
【0052】斯かるシランカップリング剤は、(A)成
分100重量部に対し、通常0.5〜20重量部の範
囲、好ましくは1〜15重量部の範囲で使用されるのが
良い。シランカップリング剤が0.5重量部未満では接
着性が低下し、20重量部を超えると組成物の反応性が
低下する場合があるため好ましくない。特に、貯蔵安定
性と接着性の点より、エポキシシラン類が好ましい。
【0053】熱活性型エポキシ樹脂用硬化剤の具体例と
しては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等の酸無
水物類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−
ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール
等のイミダゾール類;ジシアンジアミド等を挙げること
ができる。
【0054】斯かる熱活性型エポキシ樹脂用硬化剤は必
ずしも添加する必要はないが、添加する場合には(B)
成分100重量部に対し、通常1〜70重量部の範囲、
好ましくは2〜60重量部の範囲で使用されるのが良
い。熱活性型エポキシ樹脂用硬化剤の使用量が1重量部
未満では加熱時のエポキシ樹脂の硬化が不十分となるこ
とがあり、70重量部を超えると界面へのブリード等に
より接着性が低下する場合があるため好ましくない。
【0055】充填材の具体例としては、例えば、膠質炭
酸カルシウム、重質炭酸カルシウム(ただし、表面が処
理されていないタイプ、又は、脂肪酸若しくはその塩又
は樹脂酸若しくはその塩以外の処理剤で処理されたタイ
プ)、炭酸マグネシウム、酸化チタン、カーボンブラッ
ク、溶融シリカ、沈降性シリカ、けいそう土、白土、カ
オリン、クレー、タルク、木粉、クルミ殻粉、もみ殻
粉、無水ケイ酸、石英粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉
末、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビー
ズ、アルミナ、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリ
カバルーン、酸化ケイ素等の無機充填材や、パルプ、木
綿チップ等の木質充填材、アクリル樹脂粉末、ウレタン
樹脂粉末、粉末ゴム、再生ゴム、ポリエチレン等の中空
体等が有機充填材として挙げられる。これら充填材は単
独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0056】斯かる充填材は必ずしも添加する必要はな
いが、添加する場合には(A)成分100重量部に対
し、通常10〜500重量部の範囲、好ましくは20〜
400重量部の範囲で使用されるのが良い。充填剤の使
用量が10重量部未満では組成物の揺変性が不十分とな
る場合があり、また500重量部を超えると粘度が上が
り組成物の突出性が低下するため好ましくない。
【0057】揺変剤の具体例としては、例えば、水添ヒ
マシ油、有機アミドワックス、有機ベントナイト、ステ
アリン酸カルシウム等が挙げられる。これらの揺変剤
は、単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよ
い。
【0058】斯かる揺変剤は、(A)成分100重量部
に対して0.1〜50重量部の範囲、好ましくは1〜3
0重量部の範囲で使用されるのが良い。揺変剤の使用量
が0.1重量部未満の場合は十分な揺変が得られない場
合があり、また50重量部を越える場合はコストが上昇
するなどの点で好ましくない。
【0059】可塑剤の具体例としては、例えば、ジオク
チルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジル
フタレート等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオク
チル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等の脂
肪族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベン
ゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のグリコー
ルエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール
酸メチル等の脂肪族エステル類;リン酸トリクレジル、
リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル等のリ
ン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ系可塑
剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類等
のポリエステル系可塑剤類;ポリプロピレングリコール
やその誘導体等のポリエーテル類;パラフィン系炭化水
素、ナフテン系炭化水素、パラフィン−ナフテン系混合
炭化水素等の炭化水素系可塑剤類;塩素化パラフィン類
等が挙げられる。これらの可塑剤は単独で使用してもよ
く、2種類以上併用してもよい。
【0060】斯かる可塑剤は、(A)成分100重量部
に対し、通常10〜300重量部の範囲、好ましくは2
0〜250重量部の範囲で使用されるのが良い。可塑剤
の使用量が10重量部未満の場合には組成物の粘度が高
くなりすぎる場合があり、また300重量部を越える場
合は硬化物からの可塑剤の染み出しなどが生じる場合が
あるため好ましくない。
【0061】車両用途で使用されるシーリング材、接着
剤は、通常ガンを用いて手動または自動で塗布される
が、粘度が高すぎるとガンからの突出性が低下するため
作業速度が低下する場合があり、好ましくない。従っ
て、硬化性組成物の粘度は300Pa・s以下であるこ
とが好ましい。なお、本発明でいう粘度とは、BH形粘
度計を用いて、10rpm、7号ローター、23℃の条
件にて測定した値である。
【0062】本発明の硬化性組成物は、適度な作業性、
硬化性、電着鋼板への接着性、および油面鋼板への接着
性を有することから、例えば、車両用シーリング材、接
着剤等として広範囲に使用することができる。
【0063】
【実施例】本発明をより一層明らかにする為に、以下に
具体的な実施例をあげて説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。 (合成例1)数平均分子量が各々3,000のポリプロ
ピレングリコール80重量部とポリプロピレントリオー
ル20重量部を開始剤とし、ナトリウムメトキシド(2
8%メタノール溶液)13重量部を添加してメタノール
を留去した。次いで、ジクロロメタン2.2重量部を添
加した後、再びナトリウムメトキシド(28%メタノー
ル溶液)4.4重量部を添加してメタノールを留去した
後、3−クロロ−1−プロペン2.7重量部を添加して
末端にアリル基を有する重合体を得た。この重合体10
0重量部に対し、塩化白金酸六水和物(5重量%イソプ
ロパノール溶液)6×10-3重量部を加えた後、メチル
ジメトキシシラン2.1重量部を添加し90℃で2時間
反応させた。得られた重合体の数平均分子量は、GPC
を測定した結果、18,000であった(ポリマー
A)。 (合成例2)数平均分子量約5,200のポリオキシプ
ロピレングリコール100重量部とイソホロンジイソシ
アネート6.28重量部を混合した後、錫触媒(ジブチ
ル錫ジラウレートの10%ジオクチルフタレート溶液)
0.1重量部を添加し、80℃で4時間反応させた。イ
ソシアネート基の滴定を行ったところ、0.579%で
あった。これより求めた分子量は約15,000であっ
た。60℃まで冷却した後、イソシアネート基に対しγ
−アミノプロピルトリメトキシシラン1.0当量を加
え、約30分間攪拌した。IRを測定した結果、イソシ
アネート基が消失したことを確認した。(ポリマー
B)。 (硬化性組成物の調製)表1に示す配合組成にて各種配
合材を、5L万能混合撹拌機(ダルトン社製5DMV−
r型)により混練し、実施例1〜9および比較例1〜9
の1液型硬化性組成物を作製した。 (物性評価)評価は以下に示す項目について実施した。 作業性 BH形粘度計にてローターNo.7を使用し、23℃雰
囲気下回転数10rpmの条件で測定を実施した。粘度
が300Pa・s以下である場合を○、300Pa・s
を超える場合を×とした。 接着性 防錆油を塗布した冷間圧延鋼板(JISG3141記載
のダル仕上げタイプ)およびカチオン電着鋼板へ硬化性
組成物をビード状に塗布した後、23℃雰囲気下7日間
養生し、硬化物を引き剥がして接着状態を観察した。鋼
板側へ硬化物が残った場合を○、残らなかった場合を×
とした。
【0064】評価結果を表1に示す。
【0065】
【表1】 実施例の硬化性組成物は、低粘度で作業性が良好であ
り、かつ油面鋼板および電着鋼板へ良好な接着性を示し
た。一方、比較例では作業性と接着性の両方のバランス
に優れた系は見られなかった。
【0066】
【発明の効果】本発明により、塩化ビニル樹脂を含むこ
となく作業性が良好であり、かつ油面鋼板および電着鋼
板への接着性に優れた車両用途に好適な硬化性組成物が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 171/02 C09J 171/02 C09K 3/10 C09K 3/10 G L Q R Z //(C08L 71/02 C08L 63:00 A 63:00) Fターム(参考) 4H017 AA04 AA25 AA31 AA39 AB08 AB15 AC01 AC05 AC14 AC17 AC19 AD06 AE05 4J002 CD012 CD042 CD052 CD082 CD112 CD132 CH051 DE238 EC076 EG046 ET007 EZ046 FB238 FD146 FD147 GJ01 GJ02 4J036 AA01 AD08 DC28 FA01 FB12 GA28 JA06 JA07 4J040 EC002 EE021 GA29 HA196 HB24 HB25 HC18 KA03 KA14 NA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)反応性ケイ素基含有ポリオキシアル
    キレン系重合体100重量部、(B)エポキシ樹脂1〜
    80重量部、(C)シラノール縮合触媒1〜15重量
    部、(D)ケチミン化合物1〜70重量部、および
    (E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若しくはその
    塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜900重量
    部を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分であるポリオキシアルキレン系
    重合体における反応性ケイ素基が、一般式(1): −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (1) (式中R1およびR2は、同一または異なり、炭素数1か
    ら20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、
    炭素数7から20のアラルキル基、または(R’)3
    iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1
    またはR2が2個以上存在する場合は、それらは同一で
    あっても異なっていてもよい。ここでR’は炭素数が1
    から20の1価の炭化水素基であり、3個のR’は同一
    であっても異なっていてもよい。Xは水酸基または加水
    分解性基を示し、Xが2個以上存在する時、それらは同
    一であっても異なっていてもよい。aは0、1、2また
    は3を、bは0、1または2をそれぞれ示し、a+Σb
    ≧2を満足するものとする。またm個の−Si
    (R1 2-b)(Xb)O−基におけるbについて、それら
    は同一であっても異なっていてもよい。mは0から19
    の整数を示す。)で表されることを特徴とする請求項1
    記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分であるポリオキシアルキレン系
    重合体の主鎖骨格が、ポリオキシプロピレンからなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成
    物。
  4. 【請求項4】(A)反応性ケイ素基含有ポリオキシアル
    キレン系重合体100重量部、(B)エポキシ樹脂1〜
    80重量部、(C)シラノール縮合触媒1〜15重量
    部、(D)ケチミン化合物1〜70重量部、および
    (E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若しくはその
    塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜900重量
    部を含有し、粘度が300Pa・s以下であることを特
    徴とする車両用シーリング材。
  5. 【請求項5】(A)反応性ケイ素基含有ポリオキシアル
    キレン系重合体100重量部、(B)エポキシ樹脂1〜
    80重量部、(C)シラノール縮合触媒1〜15重量
    部、(D)ケチミン化合物1〜70重量部、および
    (E)脂肪酸若しくはその塩、又は樹脂酸若しくはその
    塩で処理された重質炭酸カルシウム100〜900重量
    部を含有し、粘度が300Pa・s以下であることを特
    徴とする車両用接着剤。
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