JP2004115679A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Katsuhiro Ando
安藤 克浩
Shintarou Yukimitsu
幸光 新太郎
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Abstract

【課題】本発明は、加熱硬化によって優れた接着性や硬度、強度、防水性、防振性、防音性の得られる車両用アクリル樹脂系プラスチゾル組成物へ室温硬化性を付与することにより、オフライン使用等における表面への埃の付着を防止することを目的とする。
【解決手段】(A)アクリル重合体粒子100重量部、(B)可塑剤20〜300重量部、(C)室温硬化性有機重合体1〜200重量部、および(D)エポキシ樹脂0〜80重量部を含有することを特徴とする硬化性組成物を使用する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用途に好適なアクリル樹脂プラスチゾル系コーティング材、シーリング材、接着剤に関するものであり、詳しくは、室温硬化性を付与することにより、作業性や接着性、硬度、強度、貯蔵安定性、防水性、防振性、防音性といった各種性能を低下させることなく、オフライン使用等での表面への埃付着性を改善した組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル系プラスチゾル組成物は、建築用の壁紙や床材、および車両用のアンダーボディーコーティング材やシーリング材等に幅広く使用されている。しかしながら、近年、環境問題やリサイクル問題等により、燃焼時に有害物質の発生がより少ない代替品が望まれるようになった。こうしたことに鑑み、特許文献1、特許文献2、または特許文献3においては、アクリル重合体微粒子を使ったプラスチゾル組成物による塩化ビニル系プラスチゾル組成物の代替が提案されている。車両用ラインで使用されるこれら組成物は、加熱による硬化で優れた接着性や塗膜強度、防振性、防音性が得られるが、加熱前は組成物表面にベトツキがあり、オフライン等では埃が付着する等の問題があった。
【0003】
特許文献4においては、車両用合成ゴム−塩化ビニル樹脂系接着剤へ加水分解性シリル基含有湿気硬化性樹脂を添加することによって室温硬化性を付与することで、部品組み立て接着後の脱脂、洗浄工程での高圧シャワーによる接着剤の飛び散りや表面変形を防止できるとの記載がある。しかしながら、該接着剤の室温硬化速度は非常に遅く、塗布後数日を要しないと接着剤層表面に皮が張らないことから本用途向けには不適であり、かつ塩化ビニル樹脂を含むことから環境面でも問題となるものであった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−59067号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−329135号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2001−329208号公報
【0007】
【特許文献4】
特開平10−25458号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、加熱硬化によって優れた接着性や塗膜強度、防水性、防振性、防音性の得られる車両用アクリル樹脂系プラスチゾル組成物へ室温硬化性を付与することにより、オフライン使用等における表面への埃の付着を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明者らが鋭意検討を行ったところ、ある特定量のアクリル重合体粒子、可塑剤、室温硬化性有機重合体を含有する硬化性組成物の使用が有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち本発明の第1は、(A)アクリル重合体粒子100重量部、(B)可塑剤20〜300重量部、(C)室温硬化性有機重合体1〜200重量部、および(D)エポキシ樹脂0〜80重量部を含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
【0011】
好ましい実施態様としては、(A)成分であるアクリル重合体粒子がコア−シェル構造を有すものであることを特徴とする前記の硬化性組成物に関する。
【0012】
更に好ましい実施態様としては、(C)成分である室温硬化性有機重合体が、一般式(1):
−Si(R 3−a)X   (1)
(Rは炭素数1から20のアルキル基または炭素数6から20のアリール基を示す。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在する時それらは同一であっても異なっていてもよい。aは1、2または3を示す。)
で表わされる反応性基を有する有機重合体であることを特徴とする前記いずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0013】
更に好ましい実施態様としては、(C)成分である室温硬化性有機重合体が、ポリオキシプロピレンからなる主鎖骨格を有する有機重合体であることを特徴とする前記いずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
[(A)アクリル重合体粒子]
本発明に使用される(A)成分のアクリル重合体粒子としては、公知のアクリルゾル組成物に用いられる重合体を使用することができる。例えば、アクリル酸アルキルエステル単量体やメタクリル酸アルキルエステル単量体から得られる単一重合体や共重合体を使用することができる。アクリル酸アルキルエステル単量体単位としては、従来公知のものが広く使用でき、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、アクリル酸ビフェニル等を挙げることができる。またメタクリル酸エステル単量体単位としては、従来公知のものが広く使用でき、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ビフェニル等を挙げることができる。
【0016】
アクリル重合体粒子は、アクリルゾルの貯蔵安定性や成膜後の可塑剤染み出しを抑制する点から、コア−シェル型であることが好ましい。シェル層を可塑剤に溶解し難い成分とすることで貯蔵中の増粘を抑えることができ、コア層を可塑剤と馴染みやすい成分とすることで成膜後の可塑剤のブリードアウトを抑制することができる。
【0017】
コア部の成分は、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等から選ばれる単一重合体、またはそれら共重合体を50重量%以上含有した重合体で構成することが好ましい。特に、塗膜に柔軟性を付与するという観点から、コア部の成分はメタクリル酸メチルやメタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチルの共重合体を主体とすることが好ましい。
【0018】
また、シェル部の成分は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベンジル、スチレン等から選ばれる単一重合体、またはそれら共重合体を50重量%以上含有した重合体で構成することが好ましい。特に、貯蔵安定性をより向上させるという観点から、シェル部の成分はメタクリル酸メチルを主体とすることが好ましい。
【0019】
更に、コア部とシェル部の重合体比は、重量比で25/75〜70/30とするのが良い。コア成分が少なすぎると加熱硬化後に可塑剤がブリードし、また、シェル部が少なすぎると貯蔵安定性に影響する。
【0020】
アクリル重合体粒子の分子量は、塗膜強度、貯蔵安定性の点から、重量平均分子量で10,000〜1,000,000であるものが好ましく、平均粒子径は可塑剤への拡散性や貯蔵安定性の点より、0.1〜100μmの範囲が好ましい。
【0021】
[(B)可塑剤]
本発明の(B)成分である可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル類;リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル等のリン酸エステル類;ポリプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤類;塩素化パラフィン類等が挙げられる。
【0022】
これらの可塑剤は、単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。また、可塑剤の中では相溶性や作業性等のバランスより、フタル酸エステル類が好ましい。斯かる可塑剤は、(A)成分100重量部に対し、通常20〜300重量部の範囲、好ましくは30〜200重量部の範囲で使用されるのが良い。可塑剤の使用量が20重量部未満では十分な作業性が得られず、300重量部を超えると硬化物の硬度低下等が起こるため好ましくない。
【0023】
[(C)室温硬化性有機重合体]
次に本発明の(C)成分である室温硬化性有機重合体について説明する。
【0024】
室温硬化性有機重合体としては、イソシアネート基やメルカプト基、アクリレート基、エポキシ基といった反応性基を有する有機重合体を挙げることができるが、貯蔵安定性や硬化物の物性バランスより、一般式(1):
−Si(R 3−a)X   (1)
(Rは炭素数1から20のアルキル基または炭素数6から20のアリール基を示す。Xは水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基またはケトキシメート基より選ばれる原子または基を示し、Xが2個以上存在する時それらは同一であっても異なっていてもよい。aは1、2または3を示す。)
で表わされる反応性基を有する有機重合体が好ましい。
【0025】
室温硬化性有機重合体の主鎖構造としては、ポリエーテル系や炭化水素系のものが挙げられる。ポリエーテル系では−R−O−で示される構造を繰り返し単位とする重合体であればよく、このとき、Rは炭素数1から20の2価の有機基であればよい。Rの具体例としては、−CHCH−、−CH(CH)CH−等が挙げられるが、重合体を適度に低粘度化できる点や硬化物に適度な柔軟性を付与できる点から、−CH(CH)CH−が特に好ましい。炭化水素系ではポリイソブチレンやポリイソプレン、ポリブタジエン等が挙げられるが、硬化物の安定性の点からポリイソブチレンが好ましい。エーテル系重合体と炭化水素系重合体では相溶性や取り扱いの容易さといった点で前者の方が好ましい。
【0026】
ポリエーテル系重合体の主鎖骨格は、例えば開始剤と触媒の存在下、モノエポキシドを開環重合することによって得られる。開始剤としては1価アルコールや2価アルコール、多価アルコール、水酸基を有する各種のオリゴマー等が挙げられ、触媒としてはKOH、NaOH等のアルカリ触媒、アルミノポルフィリン金属錯体やシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体触媒等の複合金属シアン化物錯体触媒等が挙げられる。
【0027】
この他、ポリエーテル系重合体の主鎖骨格は、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体を塩基性化合物の存在下、2官能以上のハロゲン化アルキルによる鎖延長等によっても得ることができる。また、2官能や3官能のイソシアネート化合物によって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体を鎖延長する方法等も挙げられる。
【0028】
前記一般式(1)で示されるような反応性ケイ素基をポリエーテル系重合体へ導入するに際しては種々の方法を用いることができるが、不飽和基を末端に有するポリエーテル系重合体と、一般式(2):
H−Si(R 3−a)X   (2)
(式中R,R,X,aは前記に同じ。)
で示される反応性ケイ素基含有化合物とを、8族遷移金属触媒(例えば、HPtCl・6HO、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体等)の存在下で反応させる方法が好ましい。
【0029】
これ以外にも、水酸基末端ポリエーテル系重合体への反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物の添加や、イソシアネート基末端ポリエーテル系重合体と反応性ケイ素基含有アミン化合物との反応、イソシアネート基末端ポリエーテル系重合体と反応性ケイ素基含有メルカプタン化合物との反応等によっても得ることができる。
【0030】
末端に不飽和基を有するポリエーテル系重合体の製造法としては、例えば水酸基末端ポリエーテル系重合体に不飽和結合を有する化合物を反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合等により不飽和基を結合させる方法等が挙げられる。例えば、エーテル結合により一般式(3):
CH=C(R)−R−O−   (3)
(式中Rは水素原子または炭素数10以下の炭化水素基、Rは炭素数1から20の2価のアルキレン基を示す。)
で示される不飽和基を導入する場合は、ポリエーテル系重合体の水酸基末端のメタルオキシ化により−OM(MはNaまたはK等が好ましい)を生成した後、一般式(4):
CH=C(R)−R−X   (4)
(式中R,Rは前記に同じ。Xはハロゲン原子)
で示される不飽和基含有化合物を反応させる方法が挙げられる。
【0031】
一般式(4)で示される不飽和基含有化合物の具体例としては、CH=CH−CH−Cl、CH=CH−CH−Br、CH=C(CH)−CH−Cl等が挙げられ、特に反応性の点からはCH=CH−CH−Clが好ましい。
【0032】
この様な製造法は、例えば、特許第1396791号、特許第1727750号、特許第2135751号、特開平3−72527号、特開平3−47825号、特開平3−157424号、特開平11−100427号の各公報に記載されている。
【0033】
反応性ケイ素基の具体例としては、上記製造方法により導入可能な反応性ケイ素基から、必要特性に合わせて自由に選択可能であるが、原料入手性の面から、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、トリエトキシシリル基およびメチルジイソプロペニルオキシシリル基、トリイソプロペニルオキシシリル基からなる群から選ばれる反応性ケイ素基が好ましく、中でも、硬化速度と貯蔵安定性のバランスの面から、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基が好ましく、メチルジメトキシシリル基が特に好ましい。硬化速度と貯蔵安定性等の特性を両立させる等の目的から、2種以上の反応性ケイ素基を使用することが可能であり、たとえば、メチルジメトキシシリル基とトリメトキシシリル基、トリメトキシシリル基とトリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基とトリエトキシシリル基との組み合わせが有効である。これらの組み合わせでは、一分子中に異なる反応性ケイ素基を含有させる方法、異なる反応性ケイ素基を併用させる方法、または、その両方が可能である。
【0034】
ポリエーテル系重合体の分子量には特に制限はないが、GPC(東ソー株式会社製HLC−8120GPC、THF溶媒)におけるポリスチレン換算での数平均分子量が500〜100,000であることが好ましい。更には取り扱いの容易さ等の点から1,000〜70,000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると硬化物が脆くなるため好ましくなく、100,000を越えると重合体の粘度が高くなりすぎるため好ましくない。
【0035】
ポリエーテル系重合体は、単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。室温硬化性有機重合体は、(A)成分100重量部に対し、通常1〜200重量部の範囲、好ましくは5〜150重量部の範囲で使用されるのが良い。有機重合体の使用量が1重量部未満では十分な室温硬化性が得られず、200重量部を超えると硬度の低下等が起こるため好ましくない。
【0036】
[(D)エポキシ樹脂]
本発明の硬化性組成物には、油面接着性の向上等を目的として必要に応じてエポキシ樹脂が添加されるが、(A)成分100重量部に対するエポキシ樹脂の添加量が80重量部を超えると相溶性の低下等が起こり接着性が低下したり貯蔵安定性が低下するため、エポキシ樹脂を添加する場合は80重量部を越えない範囲が好ましい。また、エポキシ樹脂の添加によって十分な油面接着性を得ようとする場合には、1重量部以上の添加が好ましく、より好ましくは2〜70重量部の範囲で使用されるのが良い。なお、油面接着性が特に要求されない用途や、エポキシ樹脂を配合せずとも油面接着性が問題とならない場合には、エポキシ樹脂は配合しなくて良い。
【0037】
エポキシ樹脂としては、通常用いられる分子内に平均一個以上のエポキシ基を含有する化合物であればよく、特に、接着性の点から、分子内に平均一個以上のグリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基等のグリシジル基を有するものが好ましい。
【0038】
上記グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂は、フェノールまたはアルコール性水酸基を周知の方法でグリシジルエーテル化して得られるものであり、例えば、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロカテコール、フロログリシノール、ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルソクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、ビス(ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、シクロヘキシリデンビスフェノール、チオビスフェノール、スルホビスフェノール(ビスフェノールS)、オキシビスフェノール、フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の単核または多核多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、およびエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物、ビスフェノールA−プロピレンオキシド付加物等の多価アルコール類のグリシジルエーテルが挙げられる。
【0039】
上記グリシジルエステル基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類、およびグリシジルメタクリレートの単独重合体または共重合体等が挙げられる。
【0040】
上記グリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、N,N−ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
【0041】
これらエポキシ樹脂は、単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。また、エポキシ樹脂の中では、作業性や硬化性、油面接着性、接着強度等のバランスの点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
【0042】
[その他の添加剤)]
本発明の硬化性組成物は、必要に応じてシラノール縮合触媒やエポキシ樹脂用硬化剤、シランカップリング剤、充填材、希釈剤、揺変剤、安定剤、または着色剤等を添加することができる。
【0043】
シラノール縮合触媒としては、従来公知のものを広く使用でき、例えばテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ビス(ジブチルスズラウレート)オキシド、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、バーサチック酸スズ、ジブチルスズオキシドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズビスアセチルアセトナート等の有機スズ化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチルアミン、ラウリルアミン等のアミン化合物、あるいはこれらアミン化合物のカルボン酸等との塩;酸性リン酸エステル;酸性リン酸エステルとアミンの反応物;飽和若しくは不飽和の多価カルボン酸又はその酸無水物;更には他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。
【0044】
エポキシ樹脂用硬化剤としては、汎用の室温硬化型や熱硬化型のものを使用することができる。室温硬化型ではケチミン化合物が挙げられ、代表的なものを示すと、例えば一般式(5):
−N=CR   (5)
(式中R、Rは、同一または異なり、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基)
で示される基を少なくとも1分子内に1個以上有する化合物類が挙げられる。また、熱活性型エポキシ樹脂用硬化剤の具体例としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;ジシアンジアミド等を挙げることができる。これらの硬化剤は、単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
【0045】
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;(D)成分であるエポキシ樹脂とアミノ基含有シラン類の反応物、エポキシ基含有シラン類とアミノ基含有シラン類の反応物等を挙げることができる。尚、これらの化合物は、単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
【0046】
充填材の具体例としては、例えば、膠質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、カーボンブラック、溶融シリカ、沈降性シリカ、けいそう土、白土、カオリン、クレー、タルク、無水ケイ酸、石英粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、アルミナ、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、酸化ケイ素等の無機充填材や、パルプ、木綿チップ等の木質充填材、ウレタン樹脂粉末、粉末ゴム、再生ゴム、ポリエチレン等の中空体等が有機充填材として挙げられる。これら充填材は単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0047】
本発明の硬化性組成物は、室温硬化性を有し、適度な作業性と接着性、硬度、強度、貯蔵安定性、防水性、防振性、防音性を有することから、例えば、車両用シーリング材、コーティング材、接着剤等として広範囲に使用することができる。
【0048】
【実施例】
本発明をより一層明らかにする為に、以下に具体的な実施例をあげて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】
(合成例1)
数平均分子量約3,000のポリオキシプロピレントリオール311g、プロピレンオキシド39g、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒0.3gを耐圧反応容器に入れ、75℃で1時間撹拌した後プロピレンオキシド1,491gを徐々に滴下し、数平均分子量15,000の水酸基末端オキシアルキレン重合体を得た。この水酸基末端オキシアルキレン重合体1,000gに対してナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)を43.6g添加し、減圧撹拌しながら130℃まで昇温した後2時間撹拌した。次いでアリルクロリドを25.2g添加し1時間撹拌した後減圧脱揮した。得られた重合体をヘキサンに溶解し、ケイ酸アルミを詰めたキリ山ロートを通すことにより塩分を除去した。ろ液の濃縮によって得られたアリル基末端重合体400gを耐圧反応容器に入れ、メチルジメトキシシラン6.7g、塩化白金酸触媒(塩化白金酸六水和物の5%イソプロパノール溶液)0.072gを添加した後、90℃で2時間反応させた。GPC測定より数平均分子量は15,000であり、H−NMRより末端官能化率は80%であることを確認した(ポリマーA)。
【0050】
(合成例2)
数平均分子量約5,200のポリオキシプロピレングリコール100重量部とイソホロンジイソシアネート6.28重量部を混合した後、錫触媒(ジブチル錫ジラウレートの10%ジオクチルフタレート溶液)0.1重量部を添加し、80℃で4時間反応させた。イソシアネート基の滴定を行ったところ、0.579%であった。これより求めた分子量は約15,000であった。60℃まで冷却した後、イソシアネート基に対しγ−アミノプロピルトリメトキシシラン1.0当量を加え、約30分間攪拌した。IRを測定した結果、イソシアネート基が消失したことを確認した。(ポリマーB)。
【0051】
(硬化性組成物の調製)
表1に示す配合組成にて各種配合材を、5L万能混合撹拌機(ダルトン社製5DMV−r型)により混練し、実施例1〜7および比較例1〜3の1液型硬化性組成物を作製した。
【0052】
尚、アクリル重合体粒子としては、メタクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルの共重合体を主成分とするコア層、メタクリル酸メチル重合体を主成分とするシェル層から成るコア−シェル型粒子粉末を用いた。
【0053】
(物性評価)
評価は以下に示す項目について実施した。
【0054】
<作業性>
BH形粘度計を使用し組成物の粘度を測定した(ローター:No.7、回転数:10rpm、温度:23℃)。粘度が300Pa・s以下である場合を○、300Pa・sを超える場合を×とした。
【0055】
<室温硬化性>
組成物をビード状に塗布した後、経時で表面をスパチュラで触り、組成物がスパチュラに付着しなくなるまでの時間を測定した(23℃、50%R.H.雰囲気下)。2時間以内に表面が硬化した場合を○、硬化しなかった場合を×とした。
【0056】
<接着性>
組成物をカチオン電着鋼板へビード状に塗布した後、130℃で20分間加熱して硬化させ、23℃に戻した後硬化物を引き剥がして接着状態を観察した。鋼板側へ硬化物が残った場合を○、残らなかった場合を×とした。
【0057】
<硬度>
130℃で20分間加熱した硬化物について、デュロメーターにより硬度を測定した(JISK6253、タイプAデュロメーター、23℃)。硬度が40未満の場合を○、40以上の場合を×とした。
【0058】
<貯蔵安定性>
組成物を容器に充填した後密閉し、23℃で90日間放置した時の粘度を測定した(10rpm)。粘度値が初期粘度の2倍未満であった場合を○、2倍以上であった場合を×とした。
【0059】
評価結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
Figure 2004115679
実施例の硬化性組成物は、低粘度で作業性が良好であり、室温硬化性を示すとともに電着鋼板への良好な接着性、硬度を示し、貯蔵安定性も問題ないレベルであった。一方、比較例ではこれらの特性をバランス良く示す系は見られなかった。
【0061】
【発明の効果】
本発明により、適度な作業性と室温硬化性、接着性、硬度、強度、貯蔵安定性、防水性、防振性、防音性を示すアクリル樹脂系プラスチゾル組成物が得られる。室温硬化性であることから、車両用のオフライン等での埃付着性が改善される。

Claims (4)

  1. (A)アクリル重合体粒子100重量部、(B)可塑剤20〜300重量部、(C)室温硬化性有機重合体1〜200重量部、および(D)エポキシ樹脂0〜80重量部を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. (A)成分であるアクリル重合体粒子がコア−シェル構造を有すものであることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. (C)成分である室温硬化性有機重合体が、一般式(1):
    −Si(R 3−a)X   (1)
    (Rは炭素数1から20のアルキル基または炭素数6から20のアリール基を示す。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在する時それらは同一であっても異なっていてもよい。aは1、2または3を示す。)
    で表わされる反応性基を有する有機重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. (C)成分である室温硬化性有機重合体が、ポリオキシプロピレンからなる主鎖骨格を有する有機重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
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