JP2003212789A - 頭髪又は皮膚化粧料及び飲食品 - Google Patents

頭髪又は皮膚化粧料及び飲食品

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JP2003212789A
JP2003212789A JP2002005279A JP2002005279A JP2003212789A JP 2003212789 A JP2003212789 A JP 2003212789A JP 2002005279 A JP2002005279 A JP 2002005279A JP 2002005279 A JP2002005279 A JP 2002005279A JP 2003212789 A JP2003212789 A JP 2003212789A
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extract
inhibitor
acid
testosterone
hyaluronidase
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JP2002005279A
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English (en)
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Enyou Shiyuu
艶陽 周
Naoko Kishida
直子 岸田
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Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶から抽出される
テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパ
ーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダー
ゼ遊離抑制剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、及びこれらを
配合した頭髪又は皮膚化粧料、並びに飲食品の提供。 【解決手段】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
られるテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用、ホ
スホリパーゼA2阻害作用、血小板凝集抑制作用、ヘキ
ソサミニダーゼ遊離抑制作用、ヒアルロニダーゼ阻害作
用を兼ね備え、及びこれらを配合した皮脂分泌の抑制及
び種々の原因による皮膚の炎症及びアレルギーの防止に
有用な頭髪又は皮膚化粧料、並びに飲食品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サルオガセ科地衣
類の紅雪茶から抽出されるテストステロン5α−レダク
ターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集
抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、ヒアルロニダ
ーゼ阻害剤、及びこれらを配合した頭髪又は皮膚化粧
料、並びに飲食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】男性ホルモンの1種であるテストステロ
ンは、還元酵素であるテストステロン−5α−レダクタ
ーゼにより還元され、ジヒドロテストステロンとなる。
この生成されたジヒドロテストステロンは蓄積し、毛根
を萎縮させ、脱毛を誘発する原因となることが知られて
いる。従って、ジヒドロテストステロンの生成を抑制又
は阻害することにより、脱毛を予防及び/又は治療でき
ると考えられている。
【0003】また、ジヒドロテストステロンの生成が高
まると、皮脂分泌能が亢進し、ニキビ(尋常性ざ瘡)が
発症することも知られている。よって、ジヒドロテスト
ステロンの生成を抑制又は阻害することで、ニキビを予
防及び/又は治療できると考えられている。
【0004】更には、ジヒドロテストステロンの生成が
高まることで、前立腺肥大症、前立腺癌が発症すること
も知られており、ジヒドロテストステロンの生成を抑制
又は阻害することで、前立腺肥大症、前立腺癌を予防及
び/又は治療することができると考えられている。
【0005】そこで、テストステロン−5α−レダクタ
ーゼを阻害する物質として、シプロテノンアセテート、
オキセンドロン、酢酸クロマジノン等の有効性が確認さ
れたが、これらはステロイドホルモン誘導体であるホル
モン様作用等の好ましくない副作用を有するという欠点
がある。一方、幾つかの生薬や植物体からの抽出物が、
テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を有するこ
とが知られている(特開昭60−1466829号公報
等参照)。
【0006】また、ホスホリパーゼA2は、アラキドン
酸の代謝経路であるアラキドン酸カスケードの重要酵素
であって、この酵素の作用が活発化するとアラキドン酸
代謝に異常が起こり、炎症、アレルギー、喘息、虚血、
心筋梗塞などを引き起こす。したがって、この酵素を阻
害する物質により上記障害に対処する試みがなされ、メ
パクリン、パラブロモフェナシルブロミド、デキサメタ
ゾンなどが使われてきた。しかしながら、これらは合成
品であり、副作用が問題となっている。
【0007】また、血小板に存在するシクロオキシゲナ
ーゼは、外傷による出血があると血小板を凝集させる作
用を有するトロンボキサンA2をアラキドン酸から合成
して血小板凝集物からなる血栓を生じさせ、自動的な止
血を可能にしている。しかし、本来生命維持に必須の上
記機構に異常が生じて不必要な血小板凝集が進行し、多
量の血栓が形成されると、脳梗塞や心筋梗塞の原因とな
る。そのような異常事態を防止する手段として、血小板
凝集抑制作用を有する物質を投与することにより好まし
くない血栓形成を防止することが考えられる。
【0008】また、トロンボキサンA2は気管支の平滑
筋を収縮させる作用があるためこれが過剰になると喘息
症状を招くことがあるが、血小板凝集抑制作用を有する
物質はトロンボキサンA2の合成を阻害していると考え
られるので、血小板凝集抑制物質は喘息の予防にも有効
である。
【0009】そこで、血小板凝集抑制作用を有する物質
によって脳梗塞、心筋梗塞、喘息等を予防することが検
討され、多くの植物抽出物について血小板凝集抑制作用
が試験された。その結果、ニンニク、タマネギ、ショウ
ガ、ウコン、オールスパイス、クローブ等の抽出物が有
効であると報告されている。また、トウガラシの主要辛
味成分であるカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノ
ルジヒドロカプサイシンについて、それらの血小板凝集
抑制作用は弱いという報告がある(荒井綜一監修「機能
性食品の研究」学会出版センター1995年発行;p.
139)。
【0010】また、ヒスタミンは、マストセル内に存在
し、脱顆粒反応により放出されたものが起炎物質として
作用する。細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘ
キソサミニダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニ
ダーゼの遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価す
ることができる。このヒスタミンの遊離を抑制すること
によりアレルギー症状を抑制するのに有効な物質として
は、トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、バイカ
リン、バイカレイン、塩酸プロメタジン等がある。しか
しながら、これらの物質も副作用があり、一般的な皮膚
化粧料に配合するには安全性の点で問題がある。
【0011】更に、ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸
を加水分解する酵素であるが、ヒアルロン酸は間充組織
に見られるムコ多糖であって微生物や毒物の侵入及び伝
播の防止に役立っているものであるから、ヒアルロニダ
ーゼの作用が活発化するとヒアルロン酸による防御作用
が減退することによる障害が起こりやすくなる。また、
ヒアルロニダーゼはI型アレルギー反応にも関係し、マ
ストセルからの脱顆粒反応を支配する酵素であると考え
られている。そこで、このヒアルロニダーゼの作用を阻
害する物質を用いた抗炎症剤や抗アレルギー剤として、
例えばトラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、バイ
カレイン等が提供されているが、副作用が問題になって
いる。
【0012】このように、安全性、及び生産性に優れ、
かつ安価でありながら、高いテストステロン5α−レダ
クターゼ阻害作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、血小
板凝集抑制作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、及
びヒアルロニダーゼ阻害作用を有する天然系製剤に対す
る需要者の要望は極めて強く、未だ十分満足し得るもの
が提供されていないのが現状である。また、上記従来の
薬剤はテストステロン5α−レダクターゼ阻害、ホスホ
リパーゼA2阻害、ヒアルロニダーゼ阻害、ヘキソサミ
ニダーゼ遊離抑制等のいずれか一つ程度にしか効果がな
かったので、発症原因が不特定の炎症やアレルギーに有
効な抗炎症剤、抗アレルギー剤、及び頭髪又は皮膚化粧
料を得ようとすると複数の薬剤を併用する必要があっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達
成することを課題とする。即ち、本発明は、本発明の第
一の目的は、男性ホルモン依存型の疾患である男性型禿
頭、多毛症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫
瘍、男児性早熟等の予防・改善に有効なテストステロン
5α−レダクターゼ阻害物質を有効成分として含有する
テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤を提供するこ
とにある。また、本発明の第二の目的は、特に種々の炎
症性の酵素が関与する皮膚の炎症及びアレルギーの防止
に有効であるホスホリパーゼA2阻害物質、血小板凝集
抑制物質、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制物質、及びヒア
ルロニダーゼ阻害物質を有効成分として含有するホスホ
リパーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニ
ダーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤を提供
することにある。また、本発明の第三の目的は、優れた
テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用、ホスホリ
パーゼA2阻害作用、血小板凝集抑制作用、ヘキソサミ
ニダーゼ遊離抑制作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用を有
し、特に皮脂分泌の抑制及び種々の原因による皮膚の炎
症及びアレルギーの防止に有用な頭髪又は皮膚化粧料を
提供することにある。また、本発明の第四の目的は、飲
食により優れたテストステロン5α−レダクターゼ阻害
作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、血小板凝集抑制作
用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、ヒアルロニダー
ゼ阻害作用を有し、特に皮脂分泌の抑制及び種々の原因
による皮膚の炎症及びアレルギーの防止に有用な飲食品
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、サルオガセ科地
衣類の紅雪茶の抽出物が、優れたテストステロン5α−
レダクターゼ阻害作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、
血小板凝集抑制作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作
用、及びヒアルロニダーゼ阻害作用を兼ね備えているこ
とを知見し、該抽出物を有効成分として含有する頭髪又
は皮膚化粧料及び飲食品が、高い安全性を有し、男性ホ
ルモン依存型の疾患である男性型禿頭、多毛症、脂漏
症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性早熟等の
予防・改善に有効であると共に、種々の原因による皮膚
の炎症及びアレルギーの防止に有効であることを見出
し、本発明をなすに至った。
【0015】即ち、本発明は、前記課題を解決するた
め、下記のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、
ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソ
サミニダーゼ遊離抑制剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、及
び頭髪又は皮膚化粧料、並びに飲食品を提供する。
【0016】請求項1の発明は、サルオガセ科地衣類の
紅雪茶を、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合
溶媒で抽出して得られるテストステロン5α−レダクタ
ーゼ阻害物質を有効成分として含むことを特徴とするテ
ストステロン5α−レダクターゼ阻害剤である。請求項
2の発明は、サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若しく
は親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得ら
れるホスホリパーゼA2阻害物質を有効成分として含む
ことを特徴とするホスホリパーゼA2阻害剤である。請
求項3の発明は、サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若
しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して
得られる血小板凝集抑制物質を有効成分として含むこと
を特徴とする血小板凝集抑制剤である。請求項4の発明
は、サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若しくは親水性
有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得られるヘキ
ソサミニダーゼ遊離抑制物質を有効成分として含むこと
を特徴とするヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤である。請
求項5の発明は、サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若
しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して
得られるヒアルロニダーゼ阻害物質を有効成分として含
むことを特徴とするヒアルロニダーゼ阻害剤である。請
求項6発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のサル
オガセ科地衣類の紅雪茶から抽出される有効成分を配合
したことを特徴とする頭髪又は皮膚化粧料である。請求
項7発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のサルオ
ガセ科地衣類の紅雪茶から抽出される有効成分を配合し
たことを特徴とする飲食品である。
【0017】なお、前記紅雪茶の抽出物が、生理活性物
質を含むという報告はなく、該紅雪茶抽出物がテストス
テロン5α−レダクターゼ阻害物質、ホスホリパーゼA
2阻害物質、血小板凝集抑制物質、ヘキソサミニダーゼ
遊離抑制物質、及びヒアルロニダーゼ阻害物質を含有
し、男性ホルモン依存型の疾患である男性型禿頭、多毛
症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性
早熟等の予防・改善に有効であると共に、種々の原因に
よる皮膚の炎症及びアレルギーの防止に有効であること
は、全く知られておらず、これらのことは本発明者らの
新知見である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明のテストステロン5α−レダクターゼ
阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制
剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロニダ
ーゼ阻害剤は、それぞれサルオガセ科地衣類の紅雪茶か
ら抽出されるテストステロン5α−レダクターゼ阻害物
質、ホスホリパーゼA2阻害物質、血小板凝集抑制物
質、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制物質、及びヒアルロニ
ダーゼ阻害物質を有効成分として含むものである。
【0019】前記紅雪茶(コウセツチャ)は、ある種の
菌類と藻類とから成り立っている共生体であるサルオガ
セ科地衣類に属し、別名:金糸刷(Lethariel
lacladonioides)とも言われる。この紅
雪茶は中国チベット高原、ネパールなどで自生又は栽培
されており、これらの地域から容易に入手することがで
きる。紅雪茶はお湯に入れると紅く染まり、古くから健
康茶として珍重されている。なお、本発明で使用するサ
ルオガセ科地衣類の紅雪茶は組織培養により人工的に生
産されたものであっても構わない。
【0020】抽出原料として用いる紅雪茶の構成部位
は、特に限定はなく、全草を用いることが好ましい。抽
出原料である紅雪茶の全草は、採取後直ちに乾燥し粉砕
したものが適当である。乾燥は天日で行ってもよいし、
通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘ
キサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処
理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等
の前処理を行うことにより、抽出処理を効率よく行うこ
とができる。
【0021】前記抽出溶媒としては、水若しくは親水性
有機溶媒又はこれらの混合溶媒を使用するのが好まし
い。好適な抽出溶媒の具体例としては、水、低級脂肪族
アルコール、含水の低級脂肪族アルコール等を例示で
き、これらを単独で、又はこれら2種以上の混合物とし
て使用することができる。好適な低級脂肪族アルコール
の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロ
ピレングリコール等を例示することができる。
【0022】抽出溶媒として使用し得る水には、純水、
水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等
の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に
施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、滅菌、
ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれ
る。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る
水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リ
ン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0023】2種以上の親水性有機溶媒の混合溶媒を抽
出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整する
ことができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの
混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族アルコール
との混合比を7:3〜2:8(質量比)とすることがで
きる。
【0024】前記抽出処理は、紅雪茶に含まれる可溶性
成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はなく、常
法に従って行うことができる。抽出処理の際には、特殊
な抽出方法を採用する必要はなく、室温乃至還流加熱下
において任意の装置を使用することができる。
【0025】例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出
原料を投入し、ときどき攪拌しながら可溶性成分を溶出
させる。この際、抽出条件は抽出原料等に応じて適宜調
整し得るが、抽出溶媒量は、通常、抽出原料の5〜15
倍量(質量比)であり、抽出時間は通常1〜3時間であ
り、抽出温度は通常常温〜95℃程度である。
【0026】抽出処理により可溶性成分を溶出させた
後、ろ過して抽出残渣を除くことによって、抽出液を得
ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液
若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精
製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、
濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0027】得られる抽出液はそのままでもテストステ
ロン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻
害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制
剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤として使用することが
できるが、濃縮液又はその乾燥物としたものの方が利用
しやすい。
【0028】また、得られる抽出物は特有の色、匂い、
味を有しているため、その生理活性の低下を招かない範
囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能で
あるが、頭髪又は皮膚化粧料や飲食品に添加する場合に
は大量に使用するものではないから、未精製のままでも
実用上支障はない。なお、精製は、具体的には活性炭処
理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行う
ことができる。
【0029】以上のようにして得られるテストステロン
5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害
剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制
剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤は、特に制限はなく、
常法に従って製剤化して粉末状、顆粒状、錠剤状等、任
意の剤形として提供することもできる。製剤化する場
合、保存や取扱いを容易にするために、デキストリン、
シクロデキストリン等の薬学的に許容され得るキャリア
ー、その他任意の助剤を添加することができる。
【0030】<頭髪又は皮膚化粧料>本発明のテストス
テロン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2
阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑
制剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤は、特に皮脂分泌の
抑制及び種々の原因による皮膚の炎症及びアレルギーの
防止に有用であると共に、頭髪又は皮膚に適用した場合
の使用感と安全性に優れているため、頭髪又は皮膚化粧
料に配合するのに好適である。前記テストステロン5α
−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血
小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、又は
ヒアルロニダーゼ阻害剤の配合量は、頭髪又は皮膚化粧
料の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整するこ
とができるが、好適な配合率は標準的な紅雪茶抽出物に
換算して頭髪又は皮膚化粧料全体に対し約0.001〜
10質量%である。
【0031】本発明の頭髪又は皮膚化粧料において、前
記テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリ
パーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダ
ーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤と共に構
成成分として利用可能なものとしては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、美
白剤、育毛主剤、収斂剤、殺菌・抗菌剤、紫外線吸収
剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸
化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂
肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料
などが用いられる。なお、これら成分は、前記テストス
テロン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2
阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑
制剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤と併用した場合、相
乗的に作用して、通常期待される以上の優れた使用効果
をもたらす場合がある。
【0032】前記美白剤としては、例えば、アスコルビ
ン酸又はその誘導体、イオウ、胎盤加水分解物、エラグ
酸又はその誘導体、コウジ酸又はその誘導体、グルコサ
ミン又はその誘導体、アルブチン又はその誘導体、ヒド
ロキシケイヒ酸又はその誘導体、グルタチオン、アルニ
カエキス、オウゴンエキス、ソウハクヒエキス、サイコ
エキス、ボウフウエキス、マンネンタケ菌糸体培養物又
はその抽出物、シナノキエキス、モモ葉エキス、エイジ
ツエキス、クジンエキス、ジユエキス、トウキエキス、
ヨクイニンエキス、カキ葉エキス、ダイオウエキス、ボ
タンピエキス、ハマメリスエキス、マロニエエキス、オ
トギリソウエキス、油溶性カンゾウエキス(カンゾウ疎
水性フラボン、グラブリジン、グラブレン、リコカルコ
ンA)などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用
いることが好ましい。
【0033】前記育毛主剤としては、ビタミンE又はそ
の誘導体、セファランチン、センブリ、ショウキョウ、
レゾルシン、ピリドキシン又はその誘導体、カンゾウ抽
出物、ニンジンエキス、ニンニクエキス、エンメイソウ
エキス、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレ
チン酸又はその誘導体などが挙げられ、これらの1種を
単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0034】前記収斂剤としては、例えば、クエン酸又
はその塩類、酒石酸又はその塩類、乳酸又はその塩類、
塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム・カリウム、アラ
ントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントイン
ジヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸
亜鉛、硫酸亜鉛、ジユエキス、エイジツエキス、ハマメ
リスエキス、ゲンノショウコエキス、チャカテキン類、
オドリコソウエキス、オトギリソウエキス、ダイオウエ
キス、ヤグルマソウエキス、キズタエキス、キューカン
バーエキス、マロニエエキス、サルビアエキス、メリッ
サエキスなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0035】前記殺菌・抗菌剤としては、例えば、安息
香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステ
ル、塩化ジステアリルメチルアンモニウム、塩化ベンゼ
トニウム、塩酸クロルヘキシジン、感光素101号、感
光素201号、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ソ
ルビン酸、ハロカルバン、レゾルシン、パラクロロフェ
ノール、フェノキシエタノール、ビサボロール、ヒノキ
チオール、メントール、キトサン、キトサン分解物、ジ
ユエキス、クジンエキス、エンメイソウエキス、ビワエ
キス、ユッカエキス、アロエエキス、ケイヒエキス、ガ
ジュツエキスなどが挙げられ、これらの1種を単独で又
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0036】前記紫外線吸収剤としては、例えば、β−
イソプロピルフラノン誘導体、ウロカニン酸、ウロカニ
ン酸エチル、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン
酸、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジ
メトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、シノキサート、ジイソプロピルケイヒ酸メチル、メ
トキシケイヒ酸オクチル、パラアミノ安息香酸グリセリ
ル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチル
安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安
息香酸エチル、酸化チタン、β−カロチン、γ−オリザ
ノール、コメヌカエキス、アロエエキス、カバノキエキ
ス、シラカンバエキス、カミツレエキス、ヘンナエキ
ス、チョウチグルミエキス、イチョウ葉エキス、カミツ
レエキス、セイヨウサンザシエキス、油溶性カンゾウエ
キスなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0037】前記保湿剤としては、例えば、セリン、グ
リシン、スレオニン、アラニン、コラーゲン、加水分解
コラーゲン、ヒドロネクチン、フィブロネクチン、ケラ
チン、エラスチン、ローヤルゼリー、コンドロイチン硫
酸ヘパリン、グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフ
ィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、リノール酸又はそ
のエステル類、エイコサペンタエン酸又はそのエステル
類、ペクチン、ビフィズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母
抽出物、レイシ菌糸体培養物又はその抽出物、小麦胚芽
油、アボガド油、米胚芽油、ホホバ油、ダイズリン脂
質、γ−オリザノール、ビロウドアオイエキス、ヨクイ
ニンエキス、ジオウエキス、タイソウエキス、カイソウ
エキス、キダチアロエエキス、ゴボウエキス、マンネン
ロウエキス、アルニカエキス、小麦フスマなどが挙げら
れ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0038】前記細胞賦活剤としては、例えば、リボフ
ラビン又はその誘導体、ピリドキシン又はその誘導体、
ニコチン酸又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導
体、α−トコフェロール又はその誘導体、アルニカエキ
ス、ニンジンエキス、ナタネニンジンエキス、ヘチマエ
キス(サポニン)、シコンエキス、オウバクエキス、ボ
タンピエキス、シャクヤクエキス、ムクロジエキス、ベ
ニバナエキス、アシタバエキス、ビワ葉エキス、ヒキオ
コシエキス、ユキノシタエキス、黄杞エキス、サルビア
エキス、ニンニクエキス、マンネンロウエキスなどが挙
げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0039】前記消炎・抗アレルギー剤としては、例え
ば、アズレン、アラントイン、アミノカプロン酸、イン
ドメタシン、塩化リゾチーム、イプシロンアミノカプロ
ン酸、オキシベンゾン、グリチルリチン酸又はその誘導
体、グリチルレチン酸又はその誘導体、感光素301
号、感光素401号、塩酸ジフェンヒドラミン、トラネ
キサム酸又はその誘導体、アデノシンリン酸、エストラ
ジオール、エスロン、エチニルエストラジオール、コル
チゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プロゲステ
ロン、コルチコステロン、アルニカエキス、インチンコ
ウエキス、サンシシエキス、ジュウヤクエキス、カンゾ
ウエキス、トウキエキス、ヨモギエキス、ワレモコウエ
キス、リンドウエキス、サイコエキス、センキュウエキ
ス、セイヨウノコギリソウエキス、オウレンエキス、シ
ソエキスなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0040】前記抗酸化・活性酸素消去剤としては、例
えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシ
アニソール、没子食酸プロピル、バイカリン、バイカレ
イン、スーパーオキサイドディスムターゼ、カタラー
ゼ、ローズマリーエキス、メリッサエキス、オウゴンエ
キス、エイジツエキス、ビワ葉エキス、ホップエキス、
ハマメリスエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、
キナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、シソエ
キス、イチョウ葉エキス、タイムエキス、カルダモンエ
キス、キャラウェイエキス、ナツメグエキス、メースエ
キス、ローレルエキス、クローブエキス、ターメリック
エキス、ヤナギタデエキスなどが挙げられ、これらの1
種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0041】前記油脂類としては、例えば、大豆油、ア
マニ油、ゴマ油、ヌカ油、綿実油、ナタネ油、サフラワ
ー油、トウモロコシ油、オリーブ油、ツバキ油、アーモ
ンド油、ヒマシ油、落花生油、カカオ油、パーム核油、
牛脂、ミンク油、ホホバ油、月見草油、馬油などが挙げ
られ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0042】前記ロウ類としては、例えば、カルナウバ
ロウ、キャンデリラロウ、蜜ロウ、サラシ蜜ロウ、鯨ロ
ウ、セラックス、ラノリン類などが挙げられ、これらの
1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0043】前記炭化水素類としては、例えば、流動パ
ラフィン、ワセリン、マイクロスリスタリンワックス、
セレシン、スクワラン、ポリエチレン末などが挙げら
れ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0044】前記脂肪酸類としては、例えば、ステアリ
ン酸、リノール酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ヘベニン酸、ラノリン酸、オレイン酸、ウンデ
シレン酸、イソステアリン酸などが挙げられ、これらの
1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0045】前記アルコール類としては、例えば、ラウ
リルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、
オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、2−オ
クチルドデカノール、グリセリン、ソルビトール、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチ
レングリコール又はその重合体、ブドウ糖、白糖、コレ
ステロール、フィトステロール、セトステアリルアルコ
ールなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0046】前記エステル類としては、例えば、オレイ
ン酸デシル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリス
チル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチル
ドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジオレ
イン酸プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、モノ
ステアリン酸グリセリン、トリミリスチン酸グリセリ
ン、乳酸セチルなどが挙げられ、これらの1種を単独で
又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0047】前記界面活性剤としては、例えば、ノニオ
ン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界
面活性剤、両性界面活性剤などを使用することができる
が、中でも皮膚疾患の発生のない、又は軽微な化粧品原
料基準に収載された界面活性剤が好ましい。具体的に
は、大豆レシチン、卵黄レシチン、サポニン、オリゴ配
糖体、リン脂質系バイオサーファクタント、アシルペプ
チド系バイオサーファクタント、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエ
チレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラ
ノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリ
オキシプロピレンブチルエーテル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリリン酸ナトリウム、モ
ノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリエチレン
グリコール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
タン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステ
アリン酸ソルビタン、モノステアリン酸プロピレングリ
コール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モ
ノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノス
テアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミ
チン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレ
ンソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリ
ン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキ
シエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチ
レンソルビット、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなど
の界面活性剤が挙げられ、これらの1種を単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0048】前記香料としては、例えば、メントール、
カルボン、オイゲノール、アネトール、ハッカ油、スペ
アミント油、ペパーミント油、ユーカリ油、アニス油な
どが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0049】なお、本発明の頭髪又は皮膚化粧料は、例
えば、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シ
ャンプー、ポマード、リンス、クリーム、乳液、化粧
水、ローション、パック、軟膏、口紅、リップクリー
ム、入浴剤等として幅広く用いることができる。
【0050】<飲食品>本発明のテストステロン5α−
レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小
板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、及びヒ
アルロニダーゼ阻害剤の有効成分は、消化管において消
化されないことが確認できているので、任意の飲食品や
栄養補助食品に配合して、これらを摂取した際のテスト
ステロン5α−レダクターゼ阻害作用、ホスホリパーゼ
A2阻害作用、血小板凝集抑制作用、ヘキソサミニダー
ゼ遊離抑制作用、及びヒアルロニダーゼ阻害作用を通じ
て男性ホルモン依存型の疾患である男性型禿頭、多毛
症、脂漏症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性
早熟等の予防・改善及び種々の原因による皮膚の炎症や
アレルギーを防止することができる。
【0051】前記飲食品は、前記本発明のテストステロ
ン5α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害
剤、血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制
剤、及びヒアルロニダーゼ阻害剤をその活性を妨げない
ような任意の飲食品に配合したものであってもよいし、
前記本発明のテストステロン5α−レダクターゼ阻害
剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制剤、ヘ
キソサミニダーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロニダーゼ阻
害剤を主成分とする顆粒状又は錠剤状栄養補助食品であ
ってもよい。
【0052】本発明のテストステロン5α−レダクター
ゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集抑制
剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロニダ
ーゼ阻害剤を配合して飲食品を製造する際には、例え
ば、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチン、大豆
タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク質;アラ
ニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セル
ロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸
トリグリセリド等の油脂類等の任意の助剤を添加して任
意の剤形に製剤化することができる。
【0053】本発明の飲食品におけるテストステロン5
α−レダクターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、
血小板凝集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、及
びヒアルロニダーゼ阻害剤の配合量は、添加対象飲食品
の一般的な摂取量を考慮して成人一日当たり抽出物の摂
取量が1日当たり約1〜1000mg程度となるように
調整することが好ましい。
【0054】前記飲食品については特に限定されない
が、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲
料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これら飲料の濃縮液
及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャ
ーベット、かき氷等の氷菓;そば、うどん、はるさめ、
ぎょうざの皮、シュウマイの皮、中華麺、即席麺等の麺
類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、スナック
菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓
子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・
畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、
天ぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、
ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工
食品;ソース、たれ等の調味料;錠剤状、顆粒状等の種
々の形態の健康・栄養補助食品類;その他スープ、シチ
ュー、サラダ、惣菜、漬物などに配合し得る。
【0055】なお、本発明のテストステロン5α−レダ
クターゼ阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝
集抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、ヒアルロニ
ダーゼ阻害剤、及びこれらを配合した頭髪又は皮膚化粧
料並びに飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるもの
であるが、特に制限はなく、ヒト以外の動物に対しても
適用することができる。
【0056】
【実施例】以下、製造例及び実施例を示して本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限
定されるものではない。
【0057】〔製造例1〕紅雪茶の全草の乾燥物300
gを、表1に示したNo.1〜3の抽出溶媒2000m
Lに投入し、穏やかに攪拌しながら3時間、70℃に保
った後、ろ過し、ろ液を40℃で減圧下にて濃縮し、更
に、減圧乾燥機で乾燥して試料No.1〜3の紅雪茶抽
出物を得た。各抽出物の収率は表1に示した通りであっ
た。
【0058】
【表1】
【0059】〔実施例1〕 テストステロン5α−レダ
クターゼ阻害作用試験 テストステロン(東京化成(株)製)4.2mgをプロ
ピレングリコール1mLに溶解し、その20μLに、1
mg/mLのNADPH含有5mmol/Lトリス塩酸
緩衝液(pH7.2)825μLを加えて混合した。更
に、各試料溶液80μL及びS−9(ラット肝臓ホモジ
ネート:オリエンタル酵母(株)製)75μLを加えて
混合し、37℃で35分間インキュべ−トした後、塩化
メチレン1mLを加えて反応を停止させ、激しく振とう
した。その後、遠心分離し、塩化メチレン層を分取し
て、反応生成物であるジヒドロキシテストステロン、ア
ンドロスタンジオール等の反応生成物をガスクロマトグ
ラフィーにより定量した。別に、コントロールとして、
試料溶液の代わりに試料溶媒を同量(80μL)用いた
場合について同様に処理して、反応生成物を定量した。
このコントロールにおける反応生成物量(総ピーク面積
量)に対する試料添加時における反応生成物量(総ピー
ク面積量)の比率を算出することにより、テストステロ
ン5α−レダクターゼ活性阻害率(%)を求めた。同様
にして、試料濃度を種々変化させて、各濃度におけるテ
ストステロン5α−レダクターゼ活性阻害率(%)を求
め、その結果から内挿法により、酵素活性を50%阻害
する試料濃度IC50を求めた(IC50値が小さいほ
どテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用が強
い)。結果を表2に示す。
【0060】
【表2】 表2の結果から、紅雪茶抽出物が、テストステロン5α
−レダクターゼ阻害作用を有することが確認できた。
【0061】〔実施例2〕 ホスホリパーゼA2阻害作
用試験 ラット白血病細胞のRBL−2H3細胞を75cm
フラスコで15%FBS含有MEM培地にて37℃、5
%CO下で培養し、常法により細胞を集めた。得られ
た細胞を15%FBS含有MEM培地にて5×10
/mLになるよう調整した。更に、〔H〕アラキドン
酸(50μCi/500μL)を、3μL/10mLの
割合で加えた。得られた調整液を24ウェルプレートに
1mL播種し、5%CO下、37℃で一夜培養する。
各ウェル中の培地を捨て、PBS(−)で洗浄後、無血
清MEM培地を加え、37℃で30分間プレインキュベ
ートした。次いで、無血清MEM培地に製造例1で得ら
れた試料No.1〜3をそれぞれ溶解した溶液を加え、
同様に10分間プレインキュベートした。更に、1mM
A23187 10μLを加え、37℃で5分間インキ
ュベートした。反応後、氷冷下に上清400μLを取
り、シンチレーションカクテル6μLを加えて液体シン
チレーションカウンターで放射活性を測定した。同様に
して、空試験(A23187刺激なし)及びコントロー
ル(試料溶液の溶媒)について測定し、これらの結果か
ら、次式によりホスホリパーゼA2活性阻害率(%)を
求めた。
【0062】 <数式1> ホスホリパーゼA2活性阻害率(%)= 〔1−(A−C)/(B−C)〕×100 但し、Aは試料添加時の放射活性を意味し、Bはコント
ロールの放射活性を意味し、Cは空試験の放射活性を意
味する。試料濃度を段階的に変更して上記測定を行い、
阻害率が50%になる試料濃度IC50を内挿法により
求めた(IC50値が小さいほどホスホリパーゼA2阻
害作用が強い)。結果を表3に示す。
【0063】
【表3】 表3の結果から、紅雪茶抽出物が、ホスホリパーゼA2
阻害作用を有することが確認できた。
【0064】〔実施例3〕 血小板凝集抑制作用試験 日本種白色家兎の血液に77mM EDTAを1/10
量添加し、1000rpmで10分間遠心分離して沈殿
物を除いた。上清を2100rpmで10分間遠心分離
し、沈殿した血小板を採取した。得られた血小板を血小
板洗浄液に浮遊させ、2100rpmで10分間遠心分
離した。沈殿した血小板を採取し、血小板数が30万個
/μLになるように血小板浮遊液に浮遊させる。上述の
ようにして調製した洗浄血小板浮遊液223μLに塩化
カルシウム溶液1μLを加え、37℃に1分間保持し
た。そこに試料溶液1μLを加えて更に2分間同温度に
保持した後、1分間撹拌した。次いで、凝集惹起剤とし
て10ppmコラーゲン溶液25μLを添加し、37℃
に10分間保持した後、可視光線透過率Aを測定して、
血小板凝集状態の指標とした。別に、試料溶液の代わり
に試料溶液の溶媒を添加しないほかは上記と同様に操作
して可視光線透過率Bを測定し、これらの結果から、次
式により血小板凝集抑制率(%)を求めた。
【0065】 <数式2> 血小板凝集抑制率(%)=〔(B−A)/B〕×100 試料溶液の濃度を段階的に変更して上記血小板凝集抑制
率を測定し、抑制率が50%になる濃度IC50を内挿
法により求めた(IC50値が小さいほど血小板凝集抑
制作用が強い)。結果を表4に示す。
【0066】
【表4】 表4の結果から、紅雪茶抽出物が、血小板凝集抑制作用
を有することが確認できた。
【0067】〔実施例4〕 ヘキソサミニダーゼ遊離抑
制作用試験 細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘキソサミニ
ダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニダーゼ遊離
を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価することができ
る。
【0068】まず、25mLのフラスコに入れた15%
FBS添加S−MEM培地にRBL−2H3細胞1.0
×10個を播種し、5%CO下、37℃で4日間培
養した。その後、トリプシン処理及び遠心処理(800
rpm、4分間)を行って細胞を沈殿物として得た。こ
れを上記培地と同じ培地に4.0×10cell/m
L懸濁させ、そこにマウスモノクロナール抗ジニトロフ
ェニル基IgE(DNP−specific IgE)
を終濃度0.5μg/mLとなるように添加した。得ら
れた細胞浮遊液を96穴プレートに100μL播種し、
5%CO下、37℃で24時間培養した。培養終了
後、各穴中の培地を除去し、シリガリアン緩衝液で洗浄
した。その後、上記緩衝液30μL及び試料溶液10μ
Lを加え、37℃で10分間インキュベートした。次
に、ジニトロフェニル化ウシ血清アルブミン(DNP−
BSA)10μLを加え、更に37℃で15分間インキ
ュベートした。その後、氷冷下で上清液10μLを新た
な96穴プレートに移し替え、これに1mmol/L
p−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グルコサ
ミド溶液10μLを加え、37℃で1時間インキュベー
トした。反応終了後、0.1mol/L NaCO
・NaHCO溶液250μLを加え、マイクロプレー
トリーダーにて415nmにおける吸光度Aを測定し
た。試料溶液を添加しない細胞浮遊液についても同様の
処理と吸光度測定を行った(このとき測定される吸光度
をBとする)。また、細胞浮遊液のかわりに上記緩衝液
を用いて同様の処理と吸光度測定を行った(このとき測
定される吸光度をCとする)。そして、これらの結果か
ら、次式によりヘキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)を
算出した。
【0069】 <数式3> ヘキソサミニダーゼ遊離抑制率(%) =〔1−(A−C)/(B−C)〕×100 試料溶液の濃度を段階的に変更して上記方法によりヘキ
ソサミニダーゼ遊離抑制率を測定し、抑制率が50%に
なる試料溶液の濃度IC50を内挿法により求めた(I
50値が小さいほどヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用
が強い)。結果を表5に示す。
【0070】
【表5】 表5の結果から、紅雪茶抽出物が、ヘキソサミニダーゼ
遊離抑制作用、即ちヒスタミン遊離抑制作用を有するこ
とが確認できた。
【0071】〔実施例5〕 ヒアルロニダーゼ阻害作用
試験 ヒアルロニダーゼ溶液(400ユニット/mL,pH
9.1ホウ酸緩衝液)0.1mLと試料溶液0.2mL
を混合し、37℃に20分間加温した後、活性化剤溶液
(2.5mmol/L CaCl)0.2mLを加
え、37℃に20分間加温して酵素を活性化した。ヒア
ルロン酸カリウム緩衝液0.5mLを加え、37℃で4
0分間反応させた後、0.4N 水酸化ナトリウム0.
2mLを加えると共に氷冷して反応を停止させた。次い
で、0.8mol/L ホウ酸溶液(pH9.1)0.
2mLを加え、沸騰湯浴中で3分間加熱後、直ちに10
分間氷冷した。DMAB試薬(p−ジメチルアミノベン
ズアルデヒド10gを10N 塩酸12.5mLと酢酸
87.5mLの混合液に溶解し、酢酸で10倍に希釈し
たもの)6.0mLを加えて37℃に20分間保つこと
により、上記酵素反応で遊離したN−アセチルグルコサ
ミンを発色させ、波長585nmの吸光度を測定した。
コントロールとして、試料溶液の代わりに水を加えた場
合について、同様の操作と吸光度測定を行った。以上の
測定結果から、下記の計算式によりヒアルロニダーゼ活
性阻害率(%)を算出した。
【0072】 <数式4> ヒアルロニダーゼ活性阻害率(%)= 〔1−(A−B)/(C−D)〕×100 但し、Aは試料溶液添加,酵素添加時の吸光度を意味
し、Bは試料溶液添加,酵素無添加時の吸光度を意味
し、Cは試料無添加,酵素添加時(コントロール)の吸
光度を意味し、Dは試料無添加,酵素無添加時(コント
ロール)の吸光度を意味する。試料溶液の濃度を段階的
に変更して上記ヒアルロニダーゼ活性阻害率を測定し、
阻害率が50%になる試料濃度IC50を内挿法により
求めた(IC50値が小さいほどヒアルロニダーゼ阻害
作用が強い)。結果を表6に示す。
【0073】
【表6】 表6の結果から、紅雪茶抽出物が、ヒアルロニダーゼ阻
害作用を有することが確認できた。
【0074】〔実施例6〕 乳液 下記の組成の乳液を常法により製造した。 ホホバオイル 4g オリーブオイル 2g スクワラン 2g セタノール 2g モノステアリン酸グリセリル 2g ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O) 2.5g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 2g 1,3−ブチレングリコール 3g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1g 黄杞エキス 0.1g イチョウ葉エキス 0.1g コンキオリン 0.1g オウバクエキス 0.1g カミツレエキス 0.1g グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g 香料 0.05g 紅雪茶抽出物(試料No.1) 1g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0075】〔実施例7〕 化粧水 下記の組成の化粧水を常法により製造した。 グリセリン 3g 1,3−ブチレングリコール 3g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 0.5g パラオキシ安息香酸メチル 0.15g クエン酸 0.1g クエン酸ソーダ 0.1g 油溶性甘草エキス 0.1g 海藻エキス 0.1g キシロビオースミクスチャー 0.5g クジンエキス 0.1g 香料 0.05g 紅雪茶抽出物(試料No.2) 2g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0076】〔実施例8〕 クリーム 下記の組成のクリームを常法により製造した。 流動パラフィン 5g サラシミツロウ 4g セタノール 3g スクワラン 10g ラノリン 2g ステアリン酸 1g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5g モノステアリン酸グリセリル 3g 1,3−ブチレングリコール 6g パラオキシ安息香酸メチル 1.5g レチノイン酸 0.1g 酵母抽出液 0.1g シソ抽出液 0.1g シナノキ抽出液 0.1g ジユ抽出液 0.1g 香料 0.1g 紅雪茶抽出物(試料No.3) 1g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0077】〔実施例9〕 パック 下記の組成のパックを常法により製造した。 ポリビニルアルコール 15g ポリエチレングリコール 3g プロピレングリコール 7g エタノール 10g パラオキシ安息香酸エチル 0.05g 酢酸トコフェロール 0.1g セージ抽出液 0.1g トウキ抽出液 0.1g ニンジン抽出液 0.1g 香料 0.05g 紅雪茶抽出物(試料No.3) 5g 精製水 残部(全量を100gとする)
【0078】〔実施例10〕 ヘアトニック 下記の組成のヘアトニックを常法により製造した。 精製水 70.0質量部 紅雪茶抽出物(試料No.1) 0.2質量部 塩酸ピリドキシン 0.1質量部 レゾルシン 0.01質量部 D−パントテニルアルコール 0.1質量部 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1質量部 l−メントール 0.05質量部 1,3−ブチレングリコール 4.0質量部 ニンジンエキス 0.5質量部 エタノール 25.0質量部 香料 適量
【0079】〔実施例11〕 ローション 下記の組成のローションを常法により製造した。 精製水 70.0質量部 紅雪茶抽出物(試料No.2) 0.2質量部 グリチルリチン酸ジカリウム 0.2質量部 1,3−ブチレングリコール 4.0質量部 オレイルアルコール 4.0質量部 ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O) 1.5質量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(20E.O) 0.5質量部 エタノール 15.0質量部 防腐剤 適量 香料 適量
【0080】〔実施例12〕 下記の原料から常法により飴を製造した。 ショ糖 70質量部 水飴 30質量部 クエン酸 1質量部 香料 0.1質量部 紅雪茶抽出物(試料No.1) 0.1質量部
【0081】〔実施例13〕 チューインガム 下記の原料から常法によりチューインガムを製造した。 チューインガムベース 70質量部 ショ糖 54質量部 水飴 20質量部 軟化剤 4質量部 香料(ハッカ油) 1質量部 紅雪茶抽出物(試料No.3) 1質量部
【0082】〔実施例14〕 錠剤状栄養補助食品 下記の混合物を打錠して、錠剤状の栄養補助食品を製造
した。 紅雪茶抽出物(試料No.1) 50質量部 粉糖(ショ糖) 188質量部 グリセリン脂肪酸エステル 12質量部
【0083】〔実施例15〕 顆粒状栄養補助食品 下記の混合物を顆粒状に形成して、顆粒状栄養補助食品
を製造した。 紅雪茶抽出物(試料No.2) 30質量部 ビートオリゴ糖 1000質量部 ビタミンC 167質量部 ステビア抽出物 10質量部
【0084】実施例6〜15の頭髪又は皮膚化粧料及び
飲食品は、いずれも優れたテストステロン5α−レダク
ターゼ阻害作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、血小板
凝集抑制作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、及び
ヒアルロニダーゼ阻害作用を有し、皮脂分泌の抑制及び
種々の原因による皮膚の炎症及びアレルギーの防止に有
用なものであった。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
男性ホルモン依存型の疾患である男性型禿頭、多毛症、
脂漏症、座瘡、前立腺肥大症、前立腺腫瘍、男児性早熟
等の予防・改善に有効なテストステロン5α−レダクタ
ーゼ阻害物質を有効成分として含有するテストステロン
5α−レダクターゼ阻害剤を提供することができる。ま
た、本発明によれば、特に種々の原因による皮膚の炎症
及びアレルギーの防止に有効であるホスホリパーゼA2
阻害物質、血小板凝集抑制物質、ヘキソサミニダーゼ遊
離抑制物質、及びヒアルロニダーゼ阻害物質を有効成分
として含有するホスホリパーゼA2阻害剤、血小板凝集
抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、及びヒアルロ
ニダーゼ阻害剤を提供することができる。また、本発明
によれば、優れたテストステロン5α−レダクターゼ阻
害作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、血小板凝集抑制
作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、ヒアルロニダ
ーゼ阻害作用を有し、特に皮脂分泌の抑制及び種々の原
因による皮膚の炎症及びアレルギーの防止に有用な頭髪
又は皮膚化粧料を提供することができる。また、本発明
によれば、飲食により優れたテストステロン5α−レダ
クターゼ阻害作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、血小
板凝集抑制作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、ヒ
アルロニダーゼ阻害作用を有し、特に皮脂分泌の抑制及
び種々の原因による皮膚の炎症及びアレルギーの防止に
有用な飲食品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/02 A61P 7/02 9/10 9/10 103 103 11/06 11/06 13/08 13/08 17/10 17/10 17/14 17/14 29/00 29/00 35/00 35/00 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C12N 9/99 C12N 9/99 Fターム(参考) 4B018 MB01 MD48 ME14 MF01 4C083 AA111 AA122 AC022 AC062 AC072 AC092 AC102 AC122 AC182 AC302 AC392 AC442 AC472 AC482 AC842 AD042 AD112 AD532 AD642 AD662 CC04 CC05 CC07 CC31 DD27 DD31 EE12 EE13 EE14 EE21 4C088 AA11 AC01 CA04 CA05 NA14 ZA36 ZA40 ZA54 ZA59 ZA81 ZA89 ZB11 ZB13 ZB26 ZC20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
    くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
    られるテストステロン5α−レダクターゼ阻害物質を有
    効成分として含むことを特徴とするテストステロン5α
    −レダクターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
    くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
    られるホスホリパーゼA2阻害物質を有効成分として含
    むことを特徴とするホスホリパーゼA2阻害剤。
  3. 【請求項3】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
    くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
    られる血小板凝集抑制物質を有効成分として含むことを
    特徴とする血小板凝集抑制剤。
  4. 【請求項4】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
    くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
    られるヘキソサミニダーゼ遊離抑制物質を有効成分とし
    て含むことを特徴とするヘキソサミニダーゼ遊離抑制
    剤。
  5. 【請求項5】 サルオガセ科地衣類の紅雪茶を、水若し
    くは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得
    られるヒアルロニダーゼ阻害物質を有効成分として含む
    ことを特徴とするヒアルロニダーゼ阻害剤。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のサル
    オガセ科地衣類の紅雪茶から抽出される有効成分を配合
    したことを特徴とする頭髪又は皮膚化粧料。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれかに記載のサル
    オガセ科地衣類の紅雪茶から抽出される有効成分を配合
    したことを特徴とする飲食品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006182731A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物又は飲食品
JP2015124188A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 日本メナード化粧品株式会社 皮脂合成抑制剤
KR20200045850A (ko) * 2018-10-23 2020-05-06 순천대학교 산학협력단 지의류 추출물을 함유하는 발모 촉진 또는 탈모 방지용 조성물

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KR102132009B1 (ko) 2018-10-23 2020-07-08 순천대학교 산학협력단 지의류 추출물을 함유하는 발모 촉진 및 탈모 방지용 조성물

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