JP2003210698A

JP2003210698A - 遊技機、コンピュータプログラムおよび記録媒体

Info

Publication number: JP2003210698A
Application number: JP2002013094A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Kanazawa; 広嗣金沢
Original assignee: Maruhon Industry Co Ltd
Current assignee: Maruhon Industry Co Ltd
Priority date: 2002-01-22
Filing date: 2002-01-22
Publication date: 2003-07-29

Abstract

(57)【要約】【課題】記憶されている遊技状態を消去する際の作業
性を向上させることができ、かつ、製造コストを低減す
ることができる遊技機を実現する。【解決手段】電源スイッチＳＷと連動するスイッチＳ
Ｗ３から出力される電源スイッチ状態信号がＨレベルか
Ｌレベルであるかにより、電源スイッチＳＷのＯＮ・Ｏ
ＦＦ状態を検出しておく。そして、電源が遮断したとき
に電源スイッチＳＷがＯＦＦになっている場合は、電源
スイッチＳＷをＯＦＦにしたことによる遮断であると判
定し、その後電源が投入された場合は、ＲＡＭ１１６，
２１６のバックアップ領域のバックアップデータを消去
する。このように、電源スイッチＳＷをＯＦＦ・ＯＮす
る簡単な操作のみでＲＡＭクリアを行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パチンコ機に代表さ
れるようにコンピュータによって遊技を制御する遊技機
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の遊技機として図７および
図８に示すパチンコ機が知られている。図７は、従来の
パチンコ機の主要構成を示す説明図であり、図８は、図
７に示すパチンコ機に設けられた電源基板の電気的構成
をブロックで示す説明図である。図７に示すパチンコ機
５００に設けられた操作ハンドル５０１を操作して発射
された遊技球が第１種始動口５０２、あるいは、両翼を
開放した普通電動役物５０３に入賞すると、特別図柄表
示器５０４の画面上の横方向３個所において複数の図柄
（たとえば、０〜９）が上下方向にスクロール表示され
る。そして、所定時間経過後に３個所に確定表示された
３つの特別図柄が大当り図柄（たとえば、図９に示すよ
うな「７７７」）に揃うと大当りが発生し、扉式の開閉
部材５０５が開作動し、大入賞口５０６が開口する。そ
して、大入賞口５０６に遊技球が入賞すると、入賞球１
個に付き、所定個数（たとえば、１５個）の賞球が上受
け皿５０７に払出される。また、大入賞口５０６に入賞
した入賞球の数が所定数（たとえば、１０個）に達する
か、あるいは、大入賞口５０６が開口してから所定時間
（たとえば、３０秒）経過するか、いずれかの条件が満
たされると、開閉部材５０５が閉作動し、大入賞口５０
６が閉口する。さらに、大入賞口５０６に入賞した遊技
球が大入賞口５０６の内部に設けられた特定領域５０８
を通過すると、大入賞口５０６が連続して開口する権利
が発生する。このように、大入賞口５０６が開口してか
ら閉口するまでを１ラウンドとし、遊技球が特定領域５
０８を通過することを条件として、複数のラウンド（た
とえば、１５ラウンド）の遊技を行うことができる。

【０００３】ところで、遊技中に電源が遮断すると、遊
技中に発生していたデータが消滅してしまうため、電源
復帰後に遊技を再現できなくなるという問題があった。
そこで、本発明者は、電源遮断時の遊技状態を記憶して
おき、電源復帰時にその記憶に基いて遊技を再現する構
成を開発した。図８に示すように、パチンコ機５００に
設けられた電源基板８０には、主電源７０からＡＣ２４
Ｖの電源が電源スイッチＳＷを介して供給されており、
そのＡＣ２４Ｖは、過負荷保護回路８１を介して３２Ｖ
生成回路８２によりＤＣ３２Ｖに変換され、ＤＣ３２Ｖ
電源として各基板および装置に供給される。また、ＤＣ
３２Ｖは、２４Ｖ生成回路８３によりＤＣ２４Ｖに変換
され、ＤＣ２４Ｖとして各基板および装置に供給され
る。さらに、ＤＣ３２Ｖは、１２Ｖ生成回路８４により
ＤＣ１２Ｖに変換され、ＤＣ１２Ｖ電源として各基板お
よび装置に供給される。さらに、ＤＣ３２Ｖは、５Ｖ生
成回路８５によりＤＣ５Ｖに変換され、ＤＣ５Ｖ電源と
して各基板および装置に供給される。

【０００４】また、電源基板８０には、停電を検知する
停電検知回路８６が設けられており、その停電検知回路
８６は、主基板５３０および払出制御基板５４０などの
基板に接続されている。主基板５３０に搭載されたメイ
ンＣＰＵ５３１は、前述した大当り時のラウンドの制御
などを行う。ＲＯＭ５３３には、メインＣＰＵ５３１が
実行するコンピュータプログラムが記録されており、Ｒ
ＡＭ５３２は、ＲＯＭ５３３から読出したコンピュータ
プログラムやメインＣＰＵ５３１が送信する制御コマン
ドなどを格納する。払出制御基板５４０に搭載されたサ
ブＣＰＵ５４１は、主基板５３０から送信される賞球払
出コマンドに従って賞球払出モータ（図示せず）の制御
を行う。ＲＯＭ５４３には、サブＣＰＵ５４１が実行す
るコンピュータプログラムが記録されており、ＲＡＭ５
４２は、ＲＯＭ５４３から読出したコンピュータプログ
ラムや賞球の未払い数などを格納する。

【０００５】主電源７０が遮断されると、停電検知回路
８６がＤＣ３２Ｖの低下を検知する。続いて、停電検知
回路８６から電源断信号が主基板５３０および払出制御
基板５４０へ出力され、主基板５３０に搭載されたメイ
ンＣＰＵ５３１および払出制御基板５４０に搭載された
サブＣＰＵ５４１は、それぞれＮＭＩ処理を実行し、電
源遮断時のバックアップデータが記憶されているＲＡＭ
５３２，５４２の各バックアップ領域へのアクセスをそ
れぞれ禁止する。また、各バックアップデータは、バッ
クアップ用コンデンサＣ１からの電源供給によりそれぞ
れ記憶保持される。そして、電源が復帰すると、メイン
ＣＰＵ５３１はＲＡＭ５３２のバックアップ領域に記憶
保持されているバックアップデータに基いて電源遮断直
前の遊技を再現する。また、サブＣＰＵ５４１はＲＡＭ
５４２のバックアップ領域に記憶保持されているバック
アップデータに基いて電源遮断直前の状態から賞球の払
出しを再開する。

【０００６】しかし、パチンコ機の製造出荷時の検査に
おいてバックアップされたデータやパチンコ機を設置し
た時の試射によりバックアップされたデータを消去する
必要があるため、バックアップデータを消去する消去信
号を各ＲＡＭへ出力するＲＡＭクリアスイッチ５２７を
設けた。遊技中に球詰まりなどが発生し、ホール従業員
がパチンコ機の裏セットを検査しているときに誤ってＲ
ＡＭクリアスイッチ５２７を押してしまわないように、
ＲＡＭクリアスイッチ５２７をＯＮしながら電源スイッ
チ５２９をＯＮしたときにのみ消去信号が出力されるよ
うになっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のパ
チンコ機５００では、ＲＡＭ５３２，５４２のバックア
ップデータを消去する際に、一方の手でＲＡＭクリアス
イッチ５２７をＯＮした状態で、もう一方の手で電源ス
イッチ５２９をＯＮしなければならないため、両手が塞
がってしまい、非常に作業性が悪いという問題がある。
また、ＲＡＭクリアスイッチ５２７を新たに製造するた
め、パチンコ機５００の製造コストが高くなってしまう
という問題もある。

【０００８】そこでこの発明は、記憶されている遊技状
態を消去する際の作業性を向上させることができ、か
つ、製造コストを低減することができる遊技機を実現す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段・作用および効果】この発
明は、上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明
では、この遊技機に対する電源の供給と遮断とを切替え
る切替手段と、前記電源が遮断された際に、その遮断は
前記切替手段によるものであるか否かを判定するととも
に、その判定結果を記憶する判定結果記憶手段と、前記
電源が遮断された際に遊技状態を記憶する遊技状態記憶
手段と、前記電源が供給された場合において、前記判定
結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前記遮断は
前記切替手段によるものであるという判定結果である場
合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技状態
を消去する消去手段とを備えたという技術的手段を用い
る。

【００１０】切替手段を操作して、この遊技機に対する
電源の供給を遮断すると、判定結果記憶手段が、上記遮
断は切替手段によるものであるか否かを判定するととも
に、その判定結果を記憶する。つまり、判定結果記憶手
段は、電源の遮断が、停電など、ホール従業員の操作に
よらないものであるか、あるいは、ホール従業員の操作
によるものであるかを判定し、その判定結果を記憶す
る。そして、消去手段は、電源が供給された場合におい
て、上記判定結果記憶手段に記憶されている判定結果
が、上記遮断は切替手段によるものであるという判定結
果である場合に、遊技状態記憶手段に記憶されている遊
技状態を消去する。つまり、ホール従業員による切替手
段の操作により電源が遮断した場合は、その遮断は、遊
技状態記憶手段に記憶されている遊技状態を消去するた
めに行われたものであるため、そのような電源の遮断の
後に電源が供給された場合には、遊技状態記憶手段に記
憶されている遊技状態を消去する。また、逆に、判定結
果が、上記遮断は切替手段によるものではないという判
定結果である場合は、遊技状態記憶手段に記憶されてい
る遊技状態の消去は行われないことになり、その後電源
が供給されると、遊技状態記憶手段に記憶されている遊
技状態に基いて、電源遮断直前の遊技状態から遊技が再
開される。以上のように、電源の供給と遮断とを切替え
る切替手段を操作するだけで遊技状態記憶手段に記憶さ
れている遊技状態を消去することができるため、作業性
を向上することができ、かつ、遊技状態を消去するため
の専用のスイッチなどを設ける必要がないため、遊技機
の製造コストを低減することができる。

【００１１】請求項２に記載の発明では、この遊技機に
対する電源の供給と遮断とを切替える切替手段と、前記
電源が遮断された際に、その遮断は前記切替手段による
ものであるか否かを判定するとともに、その判定結果を
記憶する判定結果記憶手段と、前記電源が遮断された際
に遊技状態を記憶する遊技状態記憶手段と、前記切替手
段により前記電源が供給された場合において、前記判定
結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前記遮断は
前記切替手段によるものであるという判定結果である場
合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技状態
を消去する消去手段とを備えた遊技機をコンピュータに
より機能させるためのコンピュータプログラムであっ
て、前記消去手段として機能するコンピュータが、前記
電源が供給された場合において、前記判定結果記憶手段
に記憶されている判定結果が、前記遮断は前記切替手段
によるものであるという判定結果である場合に、前記遊
技状態記憶手段に記憶されている遊技状態を消去する消
去処理を実行するためのコンピュータプログラムという
技術的手段を用いる。

【００１２】つまり、請求項１に記載の遊技機は、たと
えば、後述する発明の実施の形態に記載するように、パ
チンコ機（遊技機）に備えられたＣＰＵ（コンピュー
タ）により機能するため、上記コンピュータプログラム
をＲＯＭなどの記録媒体に記憶しておき、その記憶され
たコンピュータプログラムを上記ＣＰＵが実行すること
により、上記遊技機を機能させることができる。

【００１３】請求項３に記載の発明では、この遊技機に
対する電源の供給と遮断とを切替える切替手段と、前記
電源が遮断された際に、その遮断は前記切替手段による
ものであるか否かを判定するとともに、その判定結果を
記憶する判定結果記憶手段と、前記電源が遮断された際
に遊技状態を記憶する遊技状態記憶手段と、前記電源が
供給された場合において、前記判定結果記憶手段に記憶
されている判定結果が、前記遮断は前記切替手段による
ものであるという判定結果である場合に、前記遊技状態
記憶手段に記憶されている遊技状態を消去する消去手段
とを備えた遊技機をコンピュータにより機能させるため
のコンピュータプログラムが記録された記録媒体であっ
て、前記消去手段として機能するコンピュータが、前記
切替手段により前記電源が供給された場合において、前
記判定結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前記
遮断は前記切替手段によるものであるという判定結果で
ある場合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊
技状態を消去する消去処理を実行するためのコンピュー
タプログラムが記録された記録媒体という技術的手段を
用いる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、この発明に係る遊技機の実
施形態について図を参照して説明する。なお、以下の実
施形態では、この発明に係る遊技機として、いわゆる第
１種パチンコ機を例に挙げて説明する。［全体の主要構成］まず、この実施形態のパチンコ機の
主要構成について図１を参照して説明する。図１は、そ
のパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。パチンコ
機１には、前枠２が開閉可能に備えられており、その前
枠２には、ガラス枠４が開閉可能に取付けられている。
前枠２の右側には、ガラス枠４開閉用の鍵を差し込む鍵
穴３が設けられている。ガラス枠４の内部には、遊技盤
５が設けられており、前枠２の右側下方には、遊技球を
遊技盤５へ発射する発射装置（図示省略）を操作するた
めの発射ハンドル１５が回動可能に取付けられている。
ガラス枠４の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・
貸球供給口６ａが形成されており、この賞球・貸球供給
口６ａの供給側には、その賞球・貸球供給口６ａから供
給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿６が取
り付けられている。上受け皿６の下方には、上受け皿６
の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレ
バー６ｂの操作により上受け皿６から排出された遊技球
などを排出する排出口７ａが形成されている。排出口７
ａの排出側には、その排出口７ａから排出された遊技球
を収容しておくための下受け皿７が設けられている。ま
た、遊技盤５の上方には、枠ランプ９が設けられてお
り、下受け皿７の左側には、灰皿７ｂが設けられてい
る。

【００１５】［遊技盤５の主要構成］次に、遊技盤５の
主要構成について図２を参照して説明する。図２は遊技
盤５の主要構成を示す正面説明図でる。遊技盤５の略中
央には、センターケース３０が備えられている。センタ
ーケース３０には、天入賞口３１と、３個のＬＥＤから
なる普通図柄表示装置３４と、この普通図柄表示装置３
４の始動可能な回数を４個のＬＥＤにより表示する普通
図柄記憶表示ＬＥＤ３５と、複数の特別図柄、背景画
像、各種の演出画像などを液晶で表示する特別図柄制御
装置３２とが備えられている。また、特別図柄制御装置
３２は、複数の特別図柄からなる図柄列を画面の横方向
の３個所においてそれぞれ上下方向に変動表示した後
に、前記２個所において所定の特別図柄の確定表示を行
う。なお、特別図柄の始動可能な回数として始動を保留
している数（保留数）は、特別図柄制御装置３２の画面
に表示される。センターケース３０の両側上方には、Ｌ
ＥＤにより装飾された装飾風車４６がそれぞれ設けられ
ている。右側の装飾風車４６の右斜め下方には、普通図
柄表示装置３４を作動させるための普通図柄作動右ゲー
ト２５が設けられており、左側の装飾風車４６の左斜め
下方には、同じく普通図柄作動左ゲート２６が設けられ
ている。センターケース３０の両側下方には、風車２４
がそれぞれ設けられており、右側の風車２４の下方に
は、右入賞口１２が設けられており、左側の風車２４の
下方には、左入賞口１３が設けられている。右入賞口１
２の右方には、右袖入賞口２２が設けられており、左入
賞口１３の左方には、左袖入賞口２３が設けられてい
る。

【００１６】センターケース３０の下方には、特別図柄
制御装置３２を作動させる機能を有する第１種始動口２
７が設けられており、この第１種始動口２７の下部には
普通図柄表示装置３４の停止図柄が当たり図柄となった
場合に両翼を開放する普通電動役物２８が設けられてい
る。両翼を開放した普通電動役物２８は、第１種始動口
２７と同様に特別図柄制御装置３２を作動開始させる機
能を備えている。センターケース３０の下方には、特別
図柄制御装置３２の３個所の表示領域における確定図柄
が大当り図柄となった場合に作動する変動入賞装置４０
が設けられている。この変動入賞装置４０には、大当り
の発生時に開放動作して大入賞口４１を開口する板状の
開閉部材４３が扉式に開閉可能に取り付けられている。
変動入賞装置４０の右側には、右下入賞口１４が設けら
れており、変動入賞装置４０の左側には、左下入賞口４
４が設けられている。また、変動入賞装置４０の内部に
は、開閉部材４３を連続して開放動作させる機能を有す
る特定領域（図示せず）と、この特定領域を通過した遊
技球を検出する特定領域スイッチ（図３に符号４２ａで
示す）が設けられている。また、遊技盤５には、発射さ
れた遊技球を遊技領域へ案内するレール１６が取付けら
れており、遊技盤５の上部には、上部左右の両コーナー
をＬＥＤなどにより装飾するコーナー飾り１１が設けら
れており、遊技盤５の左右には、ＬＥＤなどにより装飾
するサイド飾り２０がそれぞれ設けられている。さら
に、遊技盤５には、入賞しなかった遊技球をアウト球と
して回収するアウト口４５が設けられている。そして、
遊技盤５には、多くの釘（図示省略）が打ち込まれてお
り、遊技盤５に発射された遊技球は、釘の間を乱舞しな
がら落下し、各入賞口や第１種始動口２７に入賞した
り、普通図柄作動ゲート２５，２６を通過したり、ある
いはアウト口４５から回収されたりする。

【００１７】［パチンコ機１の電気的構成］次に、パチ
ンコ機１の主な電気的構成についてそれをブロックで示
す図３を参照して説明する。パチンコ機１には、主基板
１００が設けられており、この主基板１００には、マイ
クロプロセッサ１１０が搭載されている。マイクロプロ
セッサ１１０には、電源の遮断が電源スイッチＳＷによ
るものか停電などによるものかの判定、大当りか否かの
判定、大入賞口４１への入賞数のカウント、大当りの遊
技におけるラウンドの制御などの遊技の主な制御の他
に、遊技状態のバックアップを実行するメインＣＰＵ１
１２と、このメインＣＰＵ１１２が各種制御などを実行
するためのコンピュータプログラムなどが記録されたＲ
ＯＭ１１４と、遊技球が第１種始動口２７を通過したこ
との検出結果や入賞などの遊技中に発生する各種デー
タ、ＲＯＭ１１４から読出されたコンピュータプログラ
ムなどを一時的に格納したりバックアップして記憶する
ＲＡＭ１１６とが搭載されている。主基板１００には、
次に記載するものが電気的に接続されている。遊技球が
第１種始動口２７を通過したことを検出する第１種始動
口スイッチ２７ａ、特別図柄制御装置３２、ＬＥＤやラ
ンプ類を制御するランプ制御装置３００、電源基板８
０、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板２００、
遊技中の効果音などを制御する音声制御装置７９、入
賞、リーチパターン、大当りの発生、大当り図柄などに
関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設け
られたコンピュータ（図示省略）へ送信するための遊技
枠情報端子基板５２、盤面中継基板５１、遊技枠中継基
板５３である。

【００１８】払出制御基板２００には、主基板１００か
ら送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロ
プロセッサ２１０が搭載されており、マイクロプロセッ
サ２１０には、賞球払出し制御、球貸し制御、入賞数や
払出数に関するデータのバックアップなどを行うサブＣ
ＰＵ２１２と、このサブＣＰＵ２１２が各種の制御を実
行するための各種制御プログラムが記録されたＲＯＭ２
１４と、サブＣＰＵ２１２が各種制御プログラムを実行
する際にＲＯＭ２１４から読出された制御プログラムや
遊技中に発生する入賞数や賞球数などの各種データを一
時的に格納したりバックアップして記憶するＲＡＭ２１
６とが搭載されている。また、払出制御基板２００に
は、電源基板８０、ＣＲ接続基板５６、発射モータ１５
ｅを駆動するための発射モータ駆動基板１５ｃ、遊技枠
情報端子基板５２および払出中継基板５５が電気的に接
続されている。発射モータ駆動基板１５ｃには、発射モ
ータ駆動基板１５ｃから発射モータ１５ｅへ駆動信号を
出力させるための発射スイッチ１５ｄが接続されてい
る。

【００１９】遊技枠中継基板５３には、満杯検出スイッ
チ７２、賞球切れスイッチ７３およびセンサ中継基板５
４が電気的に接続されている。センサ中継基板５４は、
賞球ユニット６２に備えられた賞球払出センサ６２ａ，
６２ｂおよび払出中継基板５５と電気的に接続されてい
る。払出中継基板５５には、貸球切れスイッチ６１、賞
球払出モータ６２ｃおよび貸球ユニット６３が電気的に
接続されている。盤面中継基板５１には、普通電動役物
２８を駆動する普通電動役物ソレノイド２８ａ、普通図
柄表示装置３４、普通図柄作動右ゲート２５を通過した
遊技球を検出する右ゲートスイッチ２５ａ、普通図柄作
動左ゲート２６を通過した遊技球を検出する左ゲートス
イッチ２６ａ、大入賞口４１に入賞した遊技球を検出す
る大入賞口スイッチ４１ａ、右袖入賞口２２に入賞した
遊技球を検出する右袖入賞口スイッチ２２ａ、左袖入賞
口２３に入賞した遊技球を検出する左袖入賞口スイッチ
２３ａ、右入賞口１２に入賞した遊技球を検出する右入
賞口スイッチ１２ａ、左入賞口１３に入賞した遊技球を
検出する左入賞口スイッチ１３ａ、右下入賞口１４に入
賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ１４ａ、左
下入賞口４４に入賞した遊技球を検出する左下入賞口ス
イッチ４４ａ、天入賞口３１に入賞した遊技球を検出す
る天入賞口スイッチ３１ａおよび大入賞口中継基板５０
である。大入賞口中継基板５０には、特定領域スイッチ
４２ａ、特定領域を変化させる部材を駆動する特定領域
ソレノイド４２ｂおよび開閉部材４３を駆動する大入賞
口ソレノイド４１ｂが電気的に接続されている。電源基
板８０は、ＣＲ接続基板５６と電気的に接続されてお
り、ＣＲ接続基板５６には、プリペイドカードの残りの
度数を表示する度数表示基板やプリペイドカードを読取
る装置などを備える遊技機外装置部分７１と電気的に接
続されている。また、電源基板８０は、ＡＣ２４Ｖ（５
０Ｈｚ／６０Ｈｚ）の主電源７０から電源の供給を受
け、各基板、装置および発射スイッチ１５ｄなどへ必要
電源を供給する。

【００２０】［電源遮断時および電源投入時の制御］次
に、電源遮断時および電源投入時の制御について図４な
いし図６を参照して説明する。図４は、電源基板８０の
電気的構成をブロックで示す説明図である。図５は、メ
インＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１２が実行する電
源スイッチ状態検出処理の流れを示すフローチャートで
ある。図６は、メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２
１２が実行するＲＡＭクリア処理の流れを示すフローチ
ャートである。なお、図８に示した従来の構成と同一部
分については説明を省略する。

【００２１】（電源スイッチ状態検出処理）電源スイッ
チＳＷは、主電源７０から供給されるＡＣ２４ＶをＯＮ
・ＯＦＦするスイッチＳＷ１，ＳＷ２と、スイッチ状態
判定用スイッチＳＷ３とを備える。スイッチ状態判定用
スイッチＳＷ３は、スイッチＳＷ１，ＳＷ２のＯＮ・Ｏ
ＦＦを検出すためのものであり、スイッチＳＷ１，ＳＷ
２と連動している。また、スイッチＳＷ３は、主基板１
００および払出制御基板２００にそれぞれ接続されてお
り、ＤＣ５Ｖ電源から電源の供給を受けている。主基板
１００に搭載されたメインＣＰＵ１１２および払出制御
基板に搭載されたサブＣＰＵ２１２は、電源が遮断した
か否かを判定し（図５のステップ（以下、Ｓと略す）１
０）、電源が遮断したと判定すると（Ｓ１０：Ｙｅ
ｓ）、電源スイッチ状態信号を検査する（Ｓ１２）。続
いてメインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１２は、電
源スイッチ状態信号のレベルがハイレベル（Ｈ）である
か否かを判定する（Ｓ１４）。つまり、スイッチ状態判
定用スイッチＳＷ３が閉じてＤＣ５Ｖの電流が電源スイ
ッチ状態信号として主基板１００および払出制御基板２
００へ出力されているか否かを判定する。ここで、メイ
ンＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１２は、電源スイッ
チ状態信号のレベルがハイレベルである、つまり電源ス
イッチＳＷがＯＮになっている状態で電源が遮断したと
判定した場合は（Ｓ１４：Ｙｅｓ）、ホール従業員によ
る電源スイッチＳＷの操作により電源が遮断したのでは
なく、停電などにより遮断したことを示すスイッチフラ
グをセットする（Ｓ１６）。また、電源スイッチ状態信
号のレベルがハイレベルではない、つまり電源が遮断し
たときに電源スイッチＳＷがＯＦＦになっていると判定
した場合は（Ｓ１４：Ｎｏ）、ホール従業員による電源
スイッチＳＷの操作により電源が遮断したものであるた
め、スイッチフラグをリセットする（Ｓ１８）。

【００２２】（ＲＡＭクリア処理）メインＣＰＵ１１２
およびサブＣＰＵ２１２は、電源が投入されたか否かを
判定し（図６のＳ２０）、投入されたと判定すると（Ｓ
２０：Ｙｅｓ）、スイッチフラグを検査する（Ｓ２
２）。続いてスイッチフラグがリセットされているか否
かを判定し（Ｓ２４）、リセットされている場合は（Ｓ
２４：Ｙｅｓ）、ホール従業員の電源スイッチＳＷの操
作により電源が遮断した後に電源が投入されているた
め、つまりホール従業員がバックアップデータを消去し
ようとしているため、ＲＡＭ１１６，２１６の各バック
アップ領域にバックアップされているデータを消去（Ｒ
ＡＭクリア）する（Ｓ２６）。また、スイッチフラグが
リセットされていない場合は（Ｓ２４：Ｎｏ）、停電な
どによる電源遮断の後に電源が復旧した場合であるか
ら、次の処理へ移行し、バックアップデータに基いて、
電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開される。なお、
メインＣＰＵ１１２は、ＲＯＭ１１４に記録されたコン
ピュータプログラムに従って電源スイッチ状態検出処理
およびＲＡＭクリア処理を実行し、サブＣＰＵ２１２
は、ＲＯＭ２１４に記録されたコンピュータプログラム
に従って上記両処理を実行する。

【００２３】［実施形態の効果］以上のように、上記実
施形態のパチンコ機１を使用すれば、電源が遮断された
場合に、その遮断がホール従業員がバックアップデータ
を消去するために電源スイッチＳＷをＯＦＦすることに
より生じたものであるか、あるいは、停電などにより生
じたものであるかを判定し、その判定結果を記憶してお
くことができ、その後電源が投入された際に、電源の遮
断は、ホール従業員がバックアップデータを消去するた
めに電源スイッチＳＷをＯＦＦすることにより生じたも
のであるという判定結果が記憶されている場合に、ＲＡ
Ｍ１１６，２１６にバックアップされているバックアッ
プデータを消去することができる。つまり、ホール従業
員は、電源スイッチＳＷをＯＦＦしてＯＮするという簡
単な操作のみでバックアップデータを消去することがで
きるため、バックアップデータを消去する際の作業性を
向上させることができる。また、従来のパチンコ機５０
０のようにＲＡＭクリアスイッチ５２７を新たに製造す
る必要がないため、パチンコ機１の製造コストを低減す
ることもできる。さらに、ＲＡＭクリアスイッチを操作
することにより、ＲＡＭクリア処理を行う構成の場合
は、球詰まりなどが発生し、ホール従業員がパチンコ機
１の裏で作業をするときに誤ったＲＡＭクリアスイッチ
を操作してしまい、バックアップデータを消去してしま
うおそれがあるが、ＲＡＭクリアスイッチが不要である
ため、そのようなおそれがない。

【００２４】＜他の実施形態＞上記実施形態では、スイ
ッチＳＷ３を設けた構成を説明したが、スイッチＳＷ３
を設けないで、スイッチＳＷ１またはスイッチＳＷ２と
主基板１００および払出制御基板２００とを接続し、ス
イッチＳＷ１またはスイッチＳＷ２のＯＮ・ＯＦＦの状
態を検出する構成でもよい。この構成の場合は、スイッ
チＳＷ１，ＳＷ２から出力されるＡＣ２４ＶをＤＣ５Ｖ
に変換する回路が必要になるが、スイッチＳＷ３が不要
となる。また、スイッチＳＷ３としては、リレー式スイ
ッチ、マイクロスイッチなどの機械的スイッチ、あるい
は、フォトカプラ、フォトトライアック、フォトトライ
アックカプラ、フォトＭＯＳリレーなどを使用すること
ができる。

【００２５】［各請求項と実施形態との対応関係］主電
源７０が、請求項１に記載の電源に対応し、電源スイッ
チＳＷが切替手段に対応し、ＲＡＭ１１６およびＲＡＭ
２１６のバックアップ領域が遊技状態記憶手段に対応す
る。そして、メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１
２が実行する電源スイッチ状態検出処理におけるＳ１６
およびＳ１８が、請求項１に記載の判定結果記憶手段と
して機能する。また、ＲＡＭクリア処理におけるＳ２６
が、請求項２および請求項３に記載の消去処理に対応す
るとともに、請求項１に記載の消去手段として機能す
る。さらに、メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１
２が、請求項２または請求項３に記載のコンピュータに
対応する。そして、メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰ
Ｕ２１２が、電源スイッチ状態検出処理およびＲＡＭク
リア処理を実行するためのコンピュータプログラムが、
請求項２に係るコンピュータプログラムに対応し、その
コンピュータプログラムが記録されたＲＯＭ１１４およ
びＲＯＭ２１４が請求項３に係る記録媒体に対応する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る実施形態のパチンコ機の外観を
示す斜視説明図である。

【図２】図１に示すパチンコ機１に備えられた遊技盤５
の主要構成を示す正面説明図である。

【図３】パチンコ機１の主な電気的構成をブロックで示
す説明図である。

【図４】電源基板８０の電気的構成をブロックで示す説
明図である。

【図５】メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１２が
実行する電源スイッチ状態検出処理の流れを示すフロー
チャートである。

【図６】メインＣＰＵ１１２およびサブＣＰＵ２１２が
実行するＲＡＭクリア処理の流れを示すフローチャート
である。

【図７】従来のパチンコ機の主要構成を示す説明図であ
る。

【図８】図７に示すパチンコ機に設けられた電源基板の
電気的構成をブロックで示す説明図である。

【符号の説明】

１パチンコ機（遊技機）７０主電源（電源）８０電源基板１１２メインＣＰＵ（コンピュータ）１１６ＲＡＭ（遊技状態記憶手段）２１２サブＣＰＵ（コンピュータ）２１６ＲＡＭ（遊技状態記憶手段）ＳＷ電源スイッチ（切替手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】この遊技機に対する電源の供給と遮断と
を切替える切替手段と、前記電源が遮断された際に、その遮断は前記切替手段に
よるものであるか否かを判定するとともに、その判定結
果を記憶する判定結果記憶手段と、前記電源が遮断された際に遊技状態を記憶する遊技状態
記憶手段と、前記電源が供給された場合において、前記判定結果記憶
手段に記憶されている判定結果が、前記遮断は前記切替
手段によるものであるという判定結果である場合に、前
記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技状態を消去す
る消去手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項２】この遊技機に対する電源の供給と遮断と
を切替える切替手段と、前記電源が遮断された際に、そ
の遮断は前記切替手段によるものであるか否かを判定す
るとともに、その判定結果を記憶する判定結果記憶手段
と、前記電源が遮断された際に遊技状態を記憶する遊技
状態記憶手段と、前記電源が供給された場合において、
前記判定結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前
記遮断は前記切替手段によるものであるという判定結果
である場合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている
遊技状態を消去する消去手段とを備えた遊技機をコンピ
ュータにより機能させるためのコンピュータプログラム
であって、前記消去手段として機能するコンピュータが、前記切替
手段により前記電源が供給された場合において、前記判
定結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前記遮断
は前記切替手段によるものであるという判定結果である
場合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技状
態を消去する消去処理を実行するためのコンピュータプ
ログラム。
【請求項３】この遊技機に対する電源の供給と遮断と
を切替える切替手段と、前記電源が遮断された際に、そ
の遮断は前記切替手段によるものであるか否かを判定す
るとともに、その判定結果を記憶する判定結果記憶手段
と、前記電源が遮断された際に遊技状態を記憶する遊技
状態記憶手段と、前記電源が供給された場合において、
前記判定結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前
記遮断は前記切替手段によるものであるという判定結果
である場合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている
遊技状態を消去する消去手段とを備えた遊技機をコンピ
ュータにより機能させるためのコンピュータプログラム
が記録された記録媒体であって、前記消去手段として機能するコンピュータが、前記切替
手段により前記電源が供給された場合において、前記判
定結果記憶手段に記憶されている判定結果が、前記遮断
は前記切替手段によるものであるという判定結果である
場合に、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技状
態を消去する消去処理を実行するためのコンピュータプ
ログラムが記録された記録媒体。