本発明にかかる遊技機の実施形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
《1》第1実施形態(主に、下記の《Z》の特徴lA群〜特徴lH群に対応):
《2》第2実施形態(主に、下記の《Z》の特徴mA群〜特徴mR群に対応):
《3》第3実施形態(主に、下記の《Z》の特徴nA群〜特徴nN群に対応):
《4》第4実施形態(主に、下記の《Z》の特徴oA群〜特徴oJ群に対応):
《5》第5実施形態(主に、下記の《Z》の特徴pA群〜特徴pL群に対応):
《6》第6実施形態(主に、下記の《Z》の特徴qA群〜特徴qM群に対応):
《7》第7実施形態(主に、下記の《Z》の特徴rA群〜特徴rV群に対応):
《8》第8実施形態(主に、下記の《Z》の特徴sA群〜特徴sV群に対応):
《9》第9実施形態(主に、下記の《Z》の特徴tA群〜特徴tP群に対応):
《10》第10実施形態(主に、下記の《Z》の特徴uA群〜特徴uU群及び特徴uIA群〜特徴uIM群に対応):
《11》第11実施形態(主に、下記の《Z》の特徴vA群〜特徴vR群に対応):
《12》第12実施形態(主に、下記の《Z》の特徴wA群〜特徴wT群に対応):
《Y》他の構成への適用:
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
《1》第1実施形態:
《1−1》遊技機の構造:
図1は、本発明の第1実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図2は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図3は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図2)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図4は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図4(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図4(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図4(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図4(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図4(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図4(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
図3に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《1−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図2)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a〜67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a〜67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図6は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)を終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。なお、「高確率モード」は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CF、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図4(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したタイミングでRAM64の保留情報格納エリア64bに格納される。具体的には、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第1保留エリアRaに格納され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに格納される。そして、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに格納された転落乱数カウンタCFの値は、実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
図7は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図7(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図7(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図7(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図7(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値(16〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図7を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図8は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図8(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図8(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。両振分テーブルは、大当たり種別を振り分ける際の参照テーブルとして機能するが、本実施形態では、モード選択抽選において先落ちモードと後落ちモードとを振り分けるための参照テーブルとしても機能する。モード選択抽選の詳細については、後述する。
図8(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりと、8R確変大当たりと、8R通常大当たりとが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜89」が8R確変大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図8(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりと、8R確変大当たりと、8R通常大当たりとが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜74」が16R確変大当たりに対応しており、「75〜89」が8R確変大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、第1始動口用の振分テーブルに設定されている大当たりの種別と、第2始動口用の振分テーブルに設定されている大当たりの種別とは、同一であるが、これに換えて、異なる構成としてもよい。さらに、各振分テーブルによって規定される、大当たりの種別は、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または転落抽選において当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図9は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図9に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として0、1、2の3個の値が設定されている。外れとなる転落乱数カウンタCFの値として3〜99の97個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は3/100であり、転落抽選に外れて高確率モードが継続される確率は97/100である。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図10は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図10(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図10(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図10(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図10(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《1−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図11は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図5)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《1−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば100回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である100回まで高頻度サポートモードは保証される。保証遊技回数である100回を超えた後については、その時点における抽選モードとして低確率モードが設定されている場合には、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行される。高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した後であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。
図12は、保証遊技回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。図12(a)には、抽選モードの状態とサポートモードの状態とが示されている。図12において、[ ]内に示した数字(例えば[1]、[60])は、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数を示す。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)において、転落抽選に当選した場合、抽選モードが低確率モードに移行する。そして、その60回目に実行される遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。一方、サポートモードについては、その60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてから100回目に実行される遊技回に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
図12(b)には、本実施形態のパチンコ機10が、転落抽選に当選した60回目の遊技回において実行する演出、抽選モード、サポートモードの各状態について示している。この例では、60回目の遊技回まで(1回〜59回)、転落抽選にも当たり抽選にもリーチ抽選にも当選していないので、遊技回59回までは、各遊技回における当たり抽選の結果の予告や抽選結果を告知する通常の演出(通常演出とも呼ぶ)を実行する。そして、転落抽選に当選した60回目の遊技回においては、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)を実行する。
バトル演出は、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出の前に実行される演出である。本実施形態のパチンコ機10では、バトル演出として、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出の3種類が用意されている。通常バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に不利な結果(敗北)、遊技者に有利とも不利とも言えない結果(引き分け)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。生死バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に不利な結果(敗北)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。優勢バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に有利とも不利とも言えない結果(引き分け)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。保証遊技回数に達する以前の遊技回においては、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。すなわち、図12(b)の例示の場合では、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。
そして、バトル演出を実行後に、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出においては、転落抽選および当たり抽選の抽選結果に対応した演出を実行する。具体的には、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落抽選の抽選結果に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選した場合には、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選ぜずに、リーチが発生した場合には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。図12(b)の例示の場合、60回目の遊技回において転落抽選に当選しているため、結果告知演出として敗北演出が実行される。
なお、60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した結果、高確率モードから低確率モードに移行するタイミングは、転落抽選に当選した60回目の遊技回が開始されるタイミングと一致している。すなわち、60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した時、抽選モードは、直ちに高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについては、前述したように、高頻度サポートモードが継続される。
図13は、保証遊技回数に達する以前の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。
具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)で、当たり抽選において大当たりに当選した場合、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。一方、サポートモードについても、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、保証遊技回数に達していない場合には、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
演出については、図13の例では60回目の遊技回まで(1回〜59回)、転落抽選にも当たり抽選にもリーチ抽選にも当選していないので、遊技回59回までは、通常演出を実行する。そして、当たり抽選において大当たりに当選した60回目の遊技回においては、バトル演出と、当たり抽選において大当たりに当選したことを告知する結果告知演出とを実行する。なお、先に説明したように、保証遊技回数に達する以前の遊技回においては、バトル演出として、勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆する演出である通常バトル演出が実行される。すなわち、図13の例示の場合では、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。
図14は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理が、図14に示されている。
転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された60回目の遊技回においては、勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る通常バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利も敗北もしない引き分け演出を結果告知演出として実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回においては、リーチの発生の有無にかかわらず、抽選モードは高確率モードを維持し、サポートモードは高頻度サポートモードを維持する。
図15は、前述したバトル演出または結果告知演出が実行されているときの、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。バトル演出または結果告知演出が実行されるときには、表示面41aは、第1表示領域41aSと第2表示領域41aLとに区分される。そして、第1表示領域41aSでは、図柄の変動表示及び停止表示が実行される。具体的には、単位遊技時間のうち、変動時間においては図柄の変動表示が実行され、停止時間においては図柄の停止表示が実行される。一方、第2表示領域41aLでは、バトル演出または結果告知演出が実行される。
図16は、バトル演出を例示する説明図である。図16(a)は通常バトル演出の一例を示し、図16(b)は生死バトル演出の一例を示し、図16(c)は優勢バトル演出の一例を示している。本実施形態のパチンコ機10では、バトル演出として、遊技者側の女性キャラクターと敵側の男性キャラクターとが対決する画像(動画像)の表示が行われるが、この画像は、バトル演出の種類毎に異なったものとなっている。図16(b)に示す生死バトルでは、図16(a)に示す通常バトルの場合と比べて、両キャラクターが持つ刀剣が大きく、バトルの結果が勝利か敗北しかないことを示唆する画像となっている。図16(c)に示す優勢バトルでは、遊技者側の女性キャラクターの持つ刀剣が敵側の男性キャラクターが持つ刀剣に比べて大きく、遊技者側が優勢であり、バトルの結果が勝利か引き分けしかない(すなわち、負けがない)ことを示唆する画像となっている。なお、各バトル演出では、図16(a)〜図16(c)に示した画像を表示面41aの第2表示領域41aLに表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。
上述した通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出の各画像は、あくまでも一例であり、これらに限る必要はない。本実施形態では、各バトル演出は、遊技者側の女性キャラクターと敵側の男性キャラクターとが対決するという全体の構図はほぼ同じで、キャラクターが所持する刀剣だけが相違する構成であったが、これに換えて、全体の構図についても、バトル演出の種類によって全く違った構成としてもよい。要は、通常バトル演出は、バトルの結果が勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であり、生死バトル演出は、バトルの結果が勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であり、優勢バトル演出は、バトルの結果が勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であれば、それぞれ、どのような演出の態様とすることもできる。さらに、上記のような示唆を得ることができない演出であっても、互いに相違する演出であれば、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれは、どのような演出の態様とすることもできる。通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれを、互いに相違する演出としたのは、遊技者に付与する緊迫感や期待感をバトル演出の種類によって変化させるためであるが、こうした変化を望まない場合には、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれを同一の演出内容とすることもできる。
図17は、バトル演出後に実行される結果告知演出を例示する説明図である。図17(a)は結果告知演出としての勝利演出を示し、図17(b)は結果告知演出としての敗北演出を示し、図17(c)は結果告知演出としての引き分け演出を示している。勝利演出では、図17(a)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが勝利に喜ぶ画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aL(図15)に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。当たり抽選において大当たりに当選した図13の例示では、結果告知演出として、勝利演出が実行される。
敗北演出では、図17(b)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが敗北で悲しむ画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aLに表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。転落抽選に当選した図12の例示では、結果告知演出として、敗北演出が実行される。
引き分け演出では、図17(c)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが負けていないことを知らせる画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aL(図15)に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回であって、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した遊技回では、結果告知演出として、引き分け演出が実行される。なお、勝利演出、敗北演出、引き分け演出のそれぞれは、図17(a)〜図17(c)に示す画像(動画像)に換えて、他の画像(動画像)とすることもできる。要は、勝利演出は、遊技者に有利な結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもでき、敗北演出は、遊技者に不利な結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもでき、引き分け演出は、遊技者に有利とも不利とも言えない結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもできる。
次に、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合と、当たり抽選において大当たりに当選した場合とについて、説明する。
図18は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。図18(a)は、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)において、転落抽選に当選して、抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合を示している。120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合でも、60回目の遊技回において転落抽選に当選した場合と同様に、転落抽選における抽選結果が、その遊技回における当たり抽選の抽選モードに反映される。すなわち、図18(a)の例では、120回目の遊技回において、転落抽選に当選して抽選モードが低確率モードに移行する。そして、120回目の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。
サポートモードについては、先に説明したように、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が保証遊技回数(100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。但し、高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した場合であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。したがって、図18(a)の例では、120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合、120回目の遊技回に達するまでは、高確率モードが継続されているので、高頻度サポートモードが継続されている。そして、120回目の遊技回において転落抽選に当選し、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードも高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
図18(b)には、本実施形態のパチンコ機10が、転落抽選に当選した120回目の遊技回において実行する演出、抽選モード、サポートモードの各状態について示している。この例では、120回目の遊技回まで(1回〜119回)、転落抽選にも当たり抽選にも当選していないので、120回目の遊技回までは、各遊技回における当たり抽選の結果の予告や抽選結果を告知する通常の演出(通常演出とも呼ぶ)を実行する。そして、転落抽選に当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行する。ここでは、バトル演出として、先に説明した生死バトル演出(図16(b)参照)を実行する。
そして、生死バトル演出を実行後に、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出においては、転落抽選および当たり抽選の抽選結果に対応した演出を実行する。具体的には、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、図17(b)に示した、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選した場合には、転落抽選の結果に関わらず、図17(a)に示した、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。図18(b)の場合、120回目の遊技回において転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選していないため、結果告知演出として敗北演出が実行される。
なお、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した結果、高確率モードから低確率モードに移行するタイミングは、転落抽選に当選した120回目の遊技回が開始されるタイミングと一致している。すなわち、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した時、抽選モードは、直ちに高確率モードから低確率モードに移行する。また、抽選モードが低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。サポートモードが低頻度サポートモードに移行するタイミングは、抽選モードが低確率モードに移行したタイミングとほぼ同時である。したがって、120回目の遊技回が開始されるタイミングとほぼ同時に低頻度サポートモードに移行する。
次に、保証遊技回数に達した後の遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理について説明する。以下では、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の説明に先立って、比較例1と比較例2のパチンコ機が実行する処理について説明する。
図19は、比較例1のパチンコ機において、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、図19には、比較例1のパチンコ機において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合が示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。そして、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了するタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行すると共に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
ここで、比較例1のパチンコ機は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合に、抽選モードおよびサポートモードについて、本実施形態のパチンコ機10と同一の動作、すなわち、図18に示した動作を行うものとする。図18(b)と図19とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が、両者の間で異なったものであることが判る。この期間では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たり当選した際には、図19に示すように高頻度サポートモードであるのに対し、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった際には、図18(b)に示すように低頻度サポートモードとなっている。このため、図18(b)に示した処理と図19に示した処理との両方を実行する比較例1のパチンコ機を想定した場合、遊技者は、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図3)の開閉状態から、高頻度サポートモードが終了し低頻度サポートモードに移行したか否かを確認することによって、120回目の遊技回において転落抽選に当選したか否かを認識することができる。
具体的には、遊技者は、120回目の遊技回において、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図3)が開閉動作を停止することが確認できた場合に、120回目の遊技回が開始されるタイミングで高頻度サポートモードが終了し低頻度サポートモードに移行したとして、120回目の遊技回でもって転落抽選に当選したと予測することができる。この結果、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類を予測することが可能となる。換言すれば、高確率モードでの遊技回が100回以上継続している場合であって、かつ高頻度サポートモードである場合に、バトル演出が開始されると、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターのいずれが勝利するのかは結果告知まで分からない(すなわち、転落抽選に当選するのか当たり抽選において大当たりに当選するのかは結果告知までわからない)といった内容に演出的にはなっているが、遊技者は、バトル演出が実行されている期間に電動役物34aの開閉状態から高頻度サポートが終了したことを確認することによって、今回のバトルは遊技者側キャラクターが負けてしまう(転落抽選に当選する)ということを、バトル演出中に予測できてしまう。この結果、120回目の遊技回における転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、バトル演出および結果告知演出によって遊技者に付与できない場合がある。このことが、比較例1の課題となっている。
図20は、比較例2のパチンコ機において、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、比較例2のパチンコ機において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから120回目に実行される遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に、抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図20に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。大当たりに当選した120回目の遊技回が開始するタイミングでもってサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、高確率モードでの遊技回が保証遊技回数(100回)以上継続して実行されている場合であって、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングが、比較例1のパチンコ機では、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングである(図19参照)のに対して、比較例2のパチンコ機では、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)となっている点が相違する。
転落抽選に当選した場合の例示である図18(b)と、当たり抽選において大当たりに当選した場合の例示である図20とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が同一であることが判る。このため、遊技者が、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図3)の開閉状態から、120回目の遊技回において、転落抽選に当選したのか当たり抽選において大当たりに当選したのかを認識することはできない。すなわち、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類(勝利演出か敗北演出か)を予測することが不可能である。したがって、保証遊技回数に達した後の遊技回において転落抽選に当選した場合に図18(b)に示した処理を行い、保証遊技回数に達した後の遊技回において大当たりに当選した場合に図20に示した処理を実行する比較例2のパチンコ機によれば、比較例1の前述した課題を解決することができる。
しかしながら、比較例2のパチンコ機であっても、次の課題が顕在する。
比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選した場合共に、当該遊技回が開始したタイミングで、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、電動役物34a(図3)は開閉動作を停止する。保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、サポートモードは高頻度サポートモードを維持し、電動役物34a(図3)は開閉動作を継続する。このため、遊技者は、遊技回の開始後も、電動役物34a(図3)が開閉動作を継続することを確認することによって、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかったことを予測することができる。
したがって、比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行されるバトル演出を、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しないことに該当することを示唆しうる演出、具体的には優勢バトル演出と仮にしたとしても、電動役物34a(図3)が開閉動作を継続することを確認することによって引き分けであること、すなわち、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかったことを予測できてしまうことから、優勢バトル演出が意味のないものとなってしまう。すなわち、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行されるバトル演出は、バトルの結果が勝利か敗北しかない生死バトル演出しか意味をなさないこととなる。この結果、比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行するバトル演出についての演出の幅を広げることができないという課題があった。
本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成とすることで、比較例1の課題と比較例2の課題の双方を解決している。
本実施形態のパチンコ機10は、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後の遊技回(例えば、120回目の遊技回)において、当たり抽選において大当たり当選した場合に、サポートモードを変化させる態様として2つのモードを有する。2つのモードは、以下、「先落ちモード」と「後落ちモード」と呼ぶ。なお、本実施形態では、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかは、抽選(以下、モード選択抽選と呼ぶ)によって決定しており、モード選択抽選による振り分け結果は、遊技者に報知しない構成となっている。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合に、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分けているが、モード選択抽選についても、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合に、大当たり種別カウンタC2を用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行っている。第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たりとなった場合には、図8(a)に示した第1始動口用の振分テーブルを用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行い、第2始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たりとなった場合には、図8(b)に示した第2始動口用の振分テーブルを用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行う。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」と「65〜89」と「90〜99」とが先落ちモードに対応しており、「40〜64」が後落ちモードに対応している。すなわち、第1始動口用の振分テーブルでは、大当たりの種別の振り分け結果として16R確変大当たりが対応づけられている「0〜64」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が先落ちモードに対応づけられており、「40〜64」が後落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R確変大当たりが対応づけられている「65〜89」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R通常大当たりが対応づけられている「90〜99」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜49」と「75〜89」と「90〜99」とが先落ちモードに対応しており、「50〜74」が後落ちモードに対応している。すなわち、第2始動口用の振分テーブルでは、大当たりの種別の振り分け結果として16R確変大当たりが対応づけられている「0〜74」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜49」が先落ちモードに対応づけられており、「50〜74」が後落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R確変大当たりが対応づけられている「75〜89」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R通常大当たりが対応づけられている「90〜99」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。
なお、本実施形態では、第1始動口用の振分テーブルに規定されている種別カウンタC2の値に対するモード選択抽選の振り分け結果と、第2始動口用の振分テーブルに規定されている種別カウンタC2の値に対するモード選択抽選の振り分け結果とは相違する構成であったが、これに対して、同一の構成としても良い。
図21は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図21に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した120回目の遊技回においては、勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る生死バトル演出(図16(b)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出(図17(a)参照)を結果告知演出として実行する。モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した120回目の遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)でもって、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。こうした演出、抽選モード、サポートモードの各状態の変化は、図20に示した比較例2における演出、抽選モード、サポートモードの各状態の変化と一致している。
図22は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共にモード選択抽選において後落ちモードに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図22に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した120回目の遊技回においては、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出(図16(c)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出(図17(a)参照)を結果告知演出として実行する。モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行すると共に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。こうした抽選モード、サポートモードの各状態の変化は、図19に示した比較例1における抽選モード、サポートモードの各状態の変化と一致している。
モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合(図21)と、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合(図22)とを比較してみると、高確率モードでの遊技回が保証遊技回数(100回)以上継続して実行されている場合であって、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において実行されるバトル演出は、先落ちモードに当選した場合には、勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る生死バトル演出であるに対して、後落ちモードに当選した場合には、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出となっている点が相違する。サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングについては、先落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)であるのに対して、後落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングとなっている点が相違する。
図23は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理が図23に示されている。
転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された120回目の遊技回においては、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出(図16(c)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利も敗北もしない引き分け演出(図17(c)参照)を結果告知演出として実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回においては、リーチの発生の有無にかかわらず、抽選モードは高確率モードを維持し、サポートモードは高頻度サポートモードを維持する。
まとめると次の通りとなる。本実施形態のパチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、
(A)転落抽選に当選した場合(当たり抽選の結果に関わらず)、または、
(B)転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合に、
当該遊技回において実行されるバトル演出として生死バトル演出を実行すると共に、当該遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)でもってサポートモードを低頻度サポートモードに移行する。
また、本実施形態のパチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、
(C)転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された場合、または、
(D)転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合に、
当該遊技回において実行されるバトル演出として優勢バトル演出を実行すると共に、当該大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもってサポートモードを低頻度サポートモードに移行する。
このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、上記(A)の場合と上記(B)の場合とで、同じタイミングでサポートモードが低頻度サポートモードに移行されることから、保証遊技回数に達した後の遊技回において、バトル演出中に、転落抽選に当選したことを電動役物34a(図3)の開閉状態から遊技者に予測されてしまうことを防止することができるという効果を奏する。さらに、保証遊技回数に達した後の遊技回において、生死バトル演出を行ったり、優勢バトル演出を行ったりすることができることから、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行するバトル演出についての演出の幅を広げることができるという効果を奏する。
《1−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図24は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSl0101では、各種検知センサ67a〜67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a〜67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSl0102に進む。
ステップSl0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0103に進む。
ステップSl0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4,CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図28)において、その値を更新する。
ステップSl0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSl0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSl0104を実行した後、ステップSl0105に進む。
ステップSl0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSl0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSl0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図24:Sl0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSl0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSl0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sl0201:YES)、ステップSl0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSl0203に進む。
ステップSl0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSl0204に進む。
ステップSl0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSl0209に進む。
ステップSl0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sl0201:NO)、ステップSl0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSl0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sl0205:YES)、ステップSl0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSl0207に進む。一方、ステップSl0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sl0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSl0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSl0208に進む。
ステップSl0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSl0209に進む。
ステップSl0209では、上述したステップSl0204又はステップSl0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSl0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sl0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSl0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sl0209:YES)、ステップSl0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSl0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSl0212に進む。
ステップSl0212では、ステップSl0103(図24)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSl0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSl0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSl0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSl0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSl0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSl0212を実行した後、ステップSl0213に進む。
ステップSl0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否判定結果(抽選結果)などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSl0213を実行した後、ステップSl0214に進む。
ステップSl0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図28:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSl0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図25:Sl0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図26は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSl0301では、始動口用の入球処理(図25)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSl0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSl0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sl0302:YES)、ステップSl0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSl0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSl0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sl0302:NO)、ステップSl0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSl0305に進み、転落当否判定テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSl0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Sl0305:YES)、ステップSl0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果格納エリア64hに記憶し、ステップSl0303に進む。ステップSl0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSl0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSl0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Sl0305:NO)、ステップSl0307に進む。ステップSl0307では、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップSl0308に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSl0308では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sl0308:YES)、ステップSl0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSl0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSl0310を実行した後、ステップSl0311に進む。
ステップSl0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSl0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sl0311:YES)、ステップSl0312に進み、先判定処理結果格納エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSl0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sl0311:NO)、ステップSl0313に進み、先判定処理結果格納エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSl0308において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sl0308:NO)、ステップSl0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSl0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSl0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSl0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sl0316:YES)、ステップSl0317に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSl0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sl0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図24:Sl0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSl0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSl0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sl0401:YES)、ステップSl0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSl0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sl0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSl0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sl0402:YES)、ステップSl0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSl0404に進む。
ステップSl0404では、ステップSl0103(図24)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSl0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sl0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図28は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSl0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSl0502に進む。
ステップSl0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSl0503に進む。
ステップSl0503では、ステップSl0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSl0503を実行した後、ステップSl0504に進む。
ステップSl0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0505に進む。
ステップSl0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSl0506に進む。ステップSl0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSl0506を実行した後、ステップSl0507に進む。
ステップSl0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSl0508に進む。
ステップSl0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSl0509に進む。
ステップSl0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSl0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSl0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sl0509:NO)、ステップSl0510及びステップSl0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSl0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSl0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSl0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sl0509:YES)、ステップSl0503に戻り、ステップSl0503からステップSl0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSl0503からステップSl0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図28:Sl0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSl0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSl0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sl0601:YES)、ステップSl0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSl0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sl0601:NO)、ステップSl0602に進む。
ステップSl0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSl0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sl0602:NO)、ステップSl0603に進む。
ステップSl0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSl0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSl0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sl0602:YES)、ステップSl0604に進む。
ステップSl0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSl0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図29:Sl0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSl0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSl0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sl0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSl0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sl0701:YES)、ステップSl0702に進む。
ステップSl0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSl0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSl0703では、遊技状態を判定するための遊技状態判定処理を行う。遊技状態判定処理の詳細については後述する。ステップSl0703を実行した後、ステップSl0704に進む。
ステップSl0704では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSl0705に進む。
ステップSl0705では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSl0705を実行した後、ステップSl0706に進む。
ステップSl0706では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSl0706を実行した後、ステップSl0707に進む。
ステップSl0707では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSl0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSl0707を実行した後、ステップSl0708に進む。
ステップSl0708では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSl0707およびステップSl0708にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSl0708を実行した後、ステップSl0709に進む。
ステップSl0709では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSl0709を実行した後、ステップSl0710に進む。
ステップSl0710では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSl0710を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図30:Sl0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSl0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図6)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図6)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSl0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSl0801:YES)、ステップSl0802〜ステップSl0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSl0801:NO)、ステップSl0808〜ステップSl0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSl0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSl0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSl0804に進む。ステップSl0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSl0805に進む。
ステップSl0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSl0805を実行した後、ステップSl0806に進む。
ステップSl0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSl0807へ進む。
ステップSl0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSl0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sl0801:NO)、ステップSl0808に進む。
ステップSl0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSl0809に進む。ステップSl0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSl0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSl0811に進む。
ステップSl0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSl0811を実行した後、ステップSl0812に進む。
ステップSl0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSl0813に進む。
ステップSl0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSl0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<遊技状態判定処理>
次に、遊技状態判定処理について説明する。遊技状態判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図30:Sl0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、遊技状態判定処理を示すフローチャートである。ステップSl0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sl0901:YES)、ステップSl0902に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl0902において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sl0902:YES)、ステップSl0903に進み、高確・高サポフラグをオンする。高確・高サポフラグは、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態(高確・高サポ状態)であるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに格納される。高確・高サポフラグがONであるとき、高確・高サポ状態である。高確・高サポフラグがOFFであるとき、高確・高サポ状態ではない。ステップSl0903によれば、この遊技状態判定処理の実行時において高確・高サポ状態であるか否かの判定結果をMPU62にて特定することが可能となる。ステップSl0903を実行した後、ステップSl0904に進む。
ステップSl0904では、高確・高サポ状態であることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確・高サポコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSl0904を実行した後、遊技状態判定処理を終了する。
一方、ステップSl0901において高確率モードでないと判定した場合(Sl0901:NO)、またはステップSl0902において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sl0902:NO)、ステップSl0903およびステップSl0904を実行することなく、遊技状態判定処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図30:Sl0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図33は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSl1001では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1001において、高確率モードであると判定した場合には(Sl1001:YES)、ステップSl1002に進む。
ステップSl1002では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図9参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSl1003では、ステップSl1002における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Sl1003:YES)、ステップSl1004に進む。
ステップSl1004では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1005に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグをONする。転落フラグは、転落抽選の当否判定の結果を記憶するためのフラグである。ステップSl1005を実行した後、ステップSl1006に進む。
ステップSl1006では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(以下、単に「保証遊技回数以前」と呼ぶ)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する以前であるか否かを判定することができる。ステップSl1006において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1006:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でない(=保証遊技回数後)と判定した場合には、ステップSl1007に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSl1007を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSl1006において、保証遊技回以前であると判定した場合(Sl1006:YES)には、直ちに転落判定処理を終了する。また、ステップSl1001において高確率モードでないと判定した場合(Sl1001:NO)、またはステップSl1003において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Sl1003:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
以上のように構成された転落判定処理によって、図18(保証遊技回数後、転落当選)の転落当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図30:Sl0705)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図34は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSl1101では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1101において、高確率モードであると判定した場合には(Sl1101:YES)、ステップSl1102に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図7(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1104に進む。
一方、ステップSl1101において高確率モードではないと判定した場合には(Sl1101:NO)、ステップSl1103に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図7(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1104に進む。
ステップSl1104では、ステップSl1102又はステップSl1103における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl1104において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sl1104:YES)、ステップSl1105に進む。
ステップSl1105からステップSl1109においては、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSl1105では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1105において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sl1105:NO)、ステップSl1106に進み、第1始動口用の振分テーブル(図8(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSl1105において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sl1105:YES)、ステップSl1107に進み、第2始動口用の振分テーブル(図8(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSl1106又はステップSl1107の処理を実行した後、ステップSl1108に進む。
ステップSl1108では、ステップSl1106又はステップSl1107において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSl1108を実行した後、ステップSl1109に進む。
ステップSl1109では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図5)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSl1106又はステップSl1107において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSl1109を実行した後、ステップSl1110に進む。
ステップSl1110では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1110において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sl1110:YES)、ステップSl1111に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1111において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1111:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でない(=保証遊技回数後)と判定した場合には、ステップSl1112に進む。
ステップSl1112からステップSl1116においては、保証遊技回数後、転落抽選に当選せずに、当たり抽選において大当たりに当選した際における各種処理を実行する。
ステップSl1112では、保証遊技回数後コマンドを設定する。設定された保証遊技回数後コマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、この保証遊技回数後コマンドを受信したときに、現在の遊技回が保証遊技回数後の遊技回であることを把握することが可能となる。ステップSl1112を実行した後、ステップSl1113に進む。
ステップSl1113では、ステップSl1106又はステップSl1107における振分判定(モード選択抽選)の結果が先落ちモードであるか否かを判定する。ステップSl1106又はステップSl1107では、振分判定として大当たりの種別を振り分ける振分判定を行うと先に説明したが、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せずに、当たり抽選において大当たりに当選した際にサポートモードを変化させる態様を振り分けるモード選択抽選も併せて行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、図8(a)に示す第1始動口用の振分テーブルまたは図8(b)に示す第2始動口用の振分テーブルにおいて、モード選択抽選の振り分け結果が先落ちモードとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その上で、ステップSl1113では、ステップSl1106又はステップSl1107におけるモード選択抽選の結果が先落ちモードであるか否(=後落ちモード)かを判定する。
ステップSl1113において、モード選択抽選の結果が先落ちモードである場合には(Sl1113:YES)、ステップSl1114に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。その後、ステップSl1115に進む。
ステップSl1115では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグをONする。先落ちモードフラグは、モード選択抽選の結果が先落ちモードであることを記憶するためのフラグである。ステップSl1115を実行した後、ステップSl1116に進む。
ステップSl1116では、先落ちモードコマンドを設定する。設定された先落ちモードコマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、この先落ちモードコマンドを受信したときに、モード選択抽選の結果が先落ちモードであることを把握することができる。ステップSl1116を実行した後、当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSl1110において、高頻度サポートモードでないと判定した場合(Sl1110:NO)、ステップSl1111において保証遊技回数以前であると判定した場合(ステップSl1111:YES)、または、ステップSl1113において先落ちモードでない、すなわち後落ちモードであると判定した場合(ステップSl1113:NO)には、直ちに当たり判定処理を終了する。なお、転落抽選に当選し、かつ当たり抽選において大当たりに当選した場合には、ステップSl1110でNOと判定されることから、ステップSl1111〜ステップSl1116の処理が実行されることがない。
上述したステップSl1101からステップSl1107までの処理、およびステップSl1110からステップSl1116までの処理によって、図21(保証遊技回数後、大当たり当選、先落ちモード当選)の大当たり当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
ステップSl1104において、ステップSl1102又はステップSl1103における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sl1104:NO)、ステップSl1117に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図5)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1118に進む。
ステップSl1118において、ステップSl1117におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sl1118:YES)、ステップSl1119に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSl1119を実行した後、ステップSl1120に進む。
一方、ステップSl1118において、ステップSl1117におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sl1118:NO)、ステップSl1119を実行することなく、ステップSl1120に進む。
ステップSl1120では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSl1120を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図30:Sl0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図35は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1201では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSl1202に進む。
ステップSl1202では、高確・高サポ状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに格納された高確・高サポフラグがONであるか否かを判定する。高確・高サポフラグは、図32のステップSl0903でONにされるフラグである。ステップSl1202において、高確・高サポフラグがONではないと判定した場合には(Sl1202:NO)、ステップSl1203に進む。
ステップSl1203からステップSl1209においては、高確・高サポ状態(抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態)でない遊技状態において、変動時間を設定する処理を実行する。
ステップSl1203では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sl1203:YES)、ステップSl1204に進む。
ステップSl1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1203において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1203:NO)、ステップSl1206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1203において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sl1206)を実行することから、Sx1206においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1206:YES)、ステップSl1207に進む。
ステップSl1207では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1208に進む。
ステップSl1208では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1206において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1206:NO)、ステップSl1209に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。リーチ非発生用変動時間テーブルとは、いわゆる外れ用変動時間テーブルである。その後、先に説明したステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1202において、高確・高サポフラグがONであると判定した場合には(Sl1202:YES)、ステップSl1210に進む。
ステップSl1210からステップSl1213においては、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである高確・高サポ状態において、変動時間を設定する処理を実行する。
ステップSl1210では、高確・高サポフラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1211に進む。
ステップSl1211では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1211において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSl1211:YES)、すなわち、保証遊技回数以前であると判定した場合には、ステップSl1212に進む。
ステップSl1212では、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を実行する。保証遊技回数以前の変動時間設定処理については後述する。ステップSl1212を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1211において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1211:NO)、すなわち、保証遊技回数後であると判定した場合には、ステップSl1213に進み、保証遊技回数後の変動時間設定処理を実行する。保証遊技回数後の変動時間設定処理については後述する。ステップSl1213を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
<保証遊技回数以前の変動時間設定処理>
次に、保証遊技回数以前の変動時間設定処理について説明する。保証遊技回数以前の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図35:Sl1212)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図36は、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1301では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sl1301:YES)、ステップSl1302に進む。
ステップSl1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群には、
(i)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(ii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった時に用いられる転落用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(iii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずに、リーチ(いわゆる外れリーチ)が発生した時に用いられる外れリーチ発生用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl1302では、(i)〜(iii)の中から(i)である保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図13参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1302を実行した後、ステップSl1303に進む。
ステップSl1303では、ステップSl1302で特定した変動時間テーブルを参照して、変動時間設定処理(図35)のステップSl1201によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSl1304では、ステップSl1303によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1301において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1301:NO)、ステップSl1305に進み、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1305において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1305:YES)、ステップSl1306に進む。
ステップSl1306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、転落用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(i)〜(iii)の中から(ii)である保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する(図12参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1306を実行した後、先に説明したステップSl1303に進み、ステップSl1306で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1305において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していないと判定した場合には(Sl1305:NO)、ステップSl1307に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1301において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合、および上記ステップSl1305において今回の遊技回に係る転落抽選において当選していない場合に本処理(ステップSl1307)を実行することから、ステップSl1307においては、転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1307:YES)、ステップSl1308に進む。
ステップSl1308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1309に進む。
ステップSl1309では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、外れリーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(i)〜(iii)の中から(iii)である保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する(図14参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1309を実行した後、ステップSl1303に進み、ステップSl1309で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1307において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1307:NO)、ステップSl1310に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。ステップSl1310の処理は、変動時間設定処理(図35)のステップSl1209の処理と同一である。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
<保証遊技回数後の変動時間設定処理>
次に、保証遊技回数後の変動時間設定処理について説明する。保証遊技回数後の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図35:Sl1213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図37は、保証遊技回数後の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1401では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sl1401:YES)、ステップSl1402に進む。
ステップSl1402では、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1402において、転落フラグがONでないと判定した場合には(Sl1402:NO)、ステップSl1403に進む。
ステップSl1403では、今回の遊技回に係るモード選択抽選の結果が先落ちモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1403において、先落ちモードフラグがONであると判定した場合には(Sl1403:YES)、ステップSl1404に進む。
ステップSl1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1405に進む。
ステップSl1405では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、大当たり先落ちモード用の変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後用の変動時間テーブル群には、
(iv)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した時に用いられる大当たり且つ先落ちモード用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(v)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選し、モード選択抽選において後落ちモードに当選した時に用いられる大当たり且つ後落ちモード用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(vi)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった時に用いられる転落用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(vii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずに、リーチ(いわゆる外れリーチ)が発生した時に用いられる外れリーチ発生用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl1405では、(iv)〜(vii)の中から(iv)である保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図21参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1405を実行した後、ステップSl1406に進む。
ステップSl1406では、ステップSl1405で特定した変動時間テーブルを参照して、変動時間設定処理(図35)のステップSl1201によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSl1407では、ステップSl1406によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1403において、今回の遊技回に係るモード選択抽選の結果が先落ちモードでない、すなわち後落ちモードであると判定した場合には(Sl1403:NO)、ステップSl1408に進む。
ステップSl1408では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、大当たり後落ちモード用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)〜(vii)の中から(v)である保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図22参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1408を実行した後、先に説明したステップSl1406に進み、ステップSl1408で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
なお、ステップSl1402において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していると判定した場合には(Sl1402:YES)、ステップSl1403およびステップSl1404を実行することなく、ステップSl1405に進み、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後の遊技回に係る転落抽選において当選し、かつ、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合には、転落判定処理(図33)のステップSl1007で高頻度サポートモードフラグがOFFにされ、当たり判定処理(図34)のステップSl1110でNOと判定されることから、当たり判定処理(図34)のステップSl1115によって先落ちモードフラグがONされることはない。このため、本保証遊技回数後の変動時間設定処理では、ステップSl1403の処理を回避するために、ステップSl1401とステップSl1403との間に、転落フラグの判定を行うステップSl1402の処理を設けた。その上で、ステップSl1402でYESと判定されたときに、ステップSl1405に進み、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する構成とした。
ステップSl1401において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1401:NO)、ステップSl1409に進み、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1409において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1409:YES)、ステップSl1410に進む。
ステップSl1410では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、転落用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)〜(vii)の中から(vi)である保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する(図18参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1410を実行した後、ステップSl1406に進み、ステップSl1410で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1409において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していないと判定した場合には(Sl1409:NO)、ステップSl1411に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1401において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合、および上記ステップSl1409において今回の遊技回に係る転落抽選において当選していない場合に本処理(ステップSl1411)を実行することから、ステップSl1411においては、転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1411:YES)、ステップSl1412に進む。
ステップSl1412では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1413に進む。
ステップSl1413では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、外れリーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)〜(vii)の中から(vii)である保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する(図23参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1413を実行した後、ステップSl1406に進み、ステップSl1413で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1411において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1411:NO)、ステップSl1414に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。ステップSl1414の処理は、変動時間設定処理(図35)のステップSl1209の処理と同一である。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図29:Sl0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図38は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSl1501では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSl1501では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図35)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSl1501において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sl1501:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSl1501において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sl1501:YES)、ステップSl1502に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSl1503では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSl1503を実行した後、ステップSl1504に進む。
ステップSl1504では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSl1504において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sl1504:NO)、ステップSl1505に進む。
ステップSl1505では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1505において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sl1505:YES)、ステップSl1506に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1506において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sl1506:YES)、ステップSl1507に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSl1507を実行した後、ステップSl1508に進む。一方、ステップSl1506において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sl1506:NO)、ステップSl1507を実行することなく、ステップSl1508に進む。
ステップSl1508では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1508において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sl1508:NO)、ステップSl1509に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSl1509において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1509:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でないと判定した場合には、ステップSl1510に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSl1510を実行した後、ステップSl1511に進む。
ステップSl1511では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1511において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1511:YES)、ステップSl1512に進み、転落フラグをOFFする。ステップSl1512を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1508において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sl1508:YES)、または、ステップSl1509において保証遊技回数以前であると判定した場合(ステップSl1509:YES)には、ステップSl1510〜ステップSl1512を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSl1511において転落フラグがONでないと判定した場合(Sl1511:NO)にも、ステップSl1512を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSl1505において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sl1505:NO)、ステップSl1513に進む。
ステップSl1513では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1513において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1513:YES)、ステップSl1514に進み、転落フラグをOFFする。ステップSl1514を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1513において、転落フラグがONでないと判定した場合(Sl1513:NO)には、ステップSl1514を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1504において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl1504:YES)、ステップSl1515に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSl1515を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図28:Sl0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図39は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSl1601では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSl1601において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1601:NO)、ステップSl1602に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSl1602において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1602:NO)、ステップSl1603に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSl1603において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1603:NO)、ステップSl1604に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1604において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sl1604:YES)、ステップSl1605に進む。一方、ステップSl1604において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sl1604:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1605では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1606に進む。ステップSl1606では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1607に進む。
ステップSl1607では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSl1607を実行した後、前述したステップSl1608に進む。
ステップSl1608では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSl1608を実行した後、ステップSl1609に進む。
ステップSl1609では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSl1609を実行した後、ステップSl1610に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1603において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1603:YES)、ステップSl1611に進む。
ステップSl1611では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl1611において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sl1611:YES)、ステップSl1612に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSl1613に進む。
ステップSl1613では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSl1613を実行した後、ステップSl1614に進む。
ステップSl1614では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSl1615では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図28:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1615を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1602において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1602:YES)、ステップSl1616に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSl1616を実行した後、ステップSl1617に進む。
ステップSl1617では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSl1617において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sl1617:YES)、ステップSl1618に進む。一方、ステップSl1617において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sl1617:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1618では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSl1619に進む。
ステップSl1619では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSl1619を実行した後、ステップSl1620に進む。
ステップSl1620では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSl1620を実行した後、ステップSl1621に進む。
ステップSl1621では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSl1621を実行した後、ステップSl1622に進む。
ステップSl1622では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1601において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1601:YES)、ステップSl1623に進む。
ステップSl1623では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sl1620)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl1620において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sl1623:YES)、ステップSl1624に進む。
ステップSl1624では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSl1625に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSl1625を実行した後、ステップSl1626に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSl1626を実行した後、ステップSl1627に進む。
ステップSl1627では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSl1627において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sl1627:YES)、ステップSl1628に進む。
ステップSl1628では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図28)におけるステップSl1628において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1628を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSl1627において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sl1627:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSl1623において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sl1623:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図39:Sl1616)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図40は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSl1701では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSl1701において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sl1701:NO)、ステップSl1702に進む。
ステップSl1702では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSl1702において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sl1702:YES)、ステップSl1703に進む。
ステップSl1703では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSl1704に進む。
ステップSl1704では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図28:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1704を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1702において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sl1702:NO)、ステップSl1703およびステップSl1704を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1701において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sl1701:YES)、ステップSl1705に進む。
ステップSl1705では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSl1705において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sl1705:YES)、ステップSl1706に進む。
ステップSl1706では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSl1707に進む。
ステップSl1707では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図28:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1707を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1705において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sl1705:NO)、ステップSl1706およびステップSl1707を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図39:Sl1625)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図41は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSl1801では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1801において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sl1801:YES)、ステップSl1802に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSl1802を実行した後、ステップSl1803に進む。
ステップSl1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSl1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSl1805に進む。
ステップSl1805では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。保証遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSl1806に進む。
ステップSl1806では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSl1811に進む。
一方、ステップSl1801において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sl1801:NO)、ステップSl1807に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSl1808に進む。
ステップSl1808では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSl1809に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSl1810に進む。
ステップSl1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSl1811に進む。
ステップSl1811では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図28:Sl0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図42は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSl1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSl1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sl1901:NO)、ステップSl1902に進む。
ステップSl1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSl1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sl1902:NO)、ステップSl1903に進む。
ステップSl1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSl1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl1903:YES)、ステップSl1904に進む。
ステップSl1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSl1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sl1904:YES)、ステップSl1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSl1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sl1904:NO)、ステップSl1906に進む。
ステップSl1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSl1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sl1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sl1906:YES)、ステップSl1907に進む。
ステップSl1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSl1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSl1907において開閉実行モードではなく(Sl1907:NO)、且つ、ステップSl1908において高頻度サポートモードである場合には(Sl1908:YES)、ステップSl1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSl1910に進む。
ステップSl1910では、ステップSl1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSl1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sl1910:YES)、ステップSl1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSl1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sl1910:NO)、ステップSl1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1907において開閉実行モードであると判定した場合(Sl1907:YES)、又は、ステップSl1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sl1908:NO)、ステップSl1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSl1913に進む。
ステップSl1913では、ステップSl1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSl1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Sl1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1913において、サポート当選であると判定した場合には(Sl1913:YES)、ステップSl1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sl1902:YES)、ステップSl1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl1915:YES)、ステップSl1916に進む。
ステップSl1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSl1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sl1901:YES)、ステップSl1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図42:Sl1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図43は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSl2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sl2001:YES)、ステップSl2002に進む。
ステップSl2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSl2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl2002:YES)、ステップSl2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSl2003を実行した後、ステップSl2004に進む。
ステップSl2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSl2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSl2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sl2005:YES)、ステップSl2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSl2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sl2001:NO)、ステップSl2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sl2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSl2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sl2007:YES)、ステップSl2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSl2009に進む。
ステップSl2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sl2009:NO)、ステップSl2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSl2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sl2010:YES)、ステップSl2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSl2009において開閉実行モードであると判定した場合(Sl2009:YES)、又は、ステップSl2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sl2010:NO)、ステップSl2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《1−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図44は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSl2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSl2101を実行した後、ステップSl2102に進む。
ステップSl2102では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行う。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSl2102を実行した後、ステップSl2103に進む。
ステップSl2103では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSl2103を実行した後、ステップSl2104に進む。
ステップSl2104では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技状態を示す動画を図柄表示装置41に表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。具体的には、遊技状態を示す動画として、主側MPU62から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態判定値PNに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる。ステップSl2104を実行した後、ステップSl2105に進む。
ステップSl2105では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSl2105を実行した後、ステップSl2106に進む。
ステップSl2106では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSl2106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図44:Sl2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図45は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSl2201では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理は、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合に実行される処理であり、遊技回が開始される際に、当該遊技回において実行する演出を設定する処理である。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSl2201を実行した後、ステップSl2202に進む。
ステップSl2202では、遊技回演出実行用処理を実行する。遊技回演出実行用処理は、上記の遊技回演出設定処理において遊技回演出(予告演出及びリーチ演出)を実行するように設定された場合に実行される処理である。遊技回演出実行用処理の詳細については後述する。ステップSl2202を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図45:Sl2201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図46は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSl2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sl2301:YES)、ステップSl2302に進む。
ステップSl2302では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、転落当選の有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSl2303に進む。
ステップSl2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(バトル演出、結果告知演出、予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSl2303を実行した後、ステップSl2304に進む。
ステップSl2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は、8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSl2304を実行した後、ステップSl2305に進む。
ステップSl2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSl2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSl2306に進む。
ステップSl2306では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSl2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSl2307を実行した後、ステップSl2308に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSl2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図46:Sl2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図47は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94c(図11)から、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSl2402に進む。
ステップSl2402では、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2402において、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2402:NO)、ステップSl2403に進む。
ステップSl2403からステップSl2408までの処理は、高確・高サポ状態以外の状態の遊技回における、大当たり演出や、リーチ演出、外れ演出を実行するものである。
ステップSl2403では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2302において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2403:YES)、ステップSl2404に進む。
ステップSl2404では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されている大当たり用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した大当たり用の演出パターンを取得する。ステップSl2404を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図35)において、ステップSl1204およびステップSl1205を実行して得られた大当たり用の変動時間である。このため、ステップSl2404によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた大当たり用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2404の実行後、ステップSl2405に進む。
ステップSl2405では、ステップSl2404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSl2403において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2403:NO)、ステップSl2406に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2406において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2406:YES)、ステップSl2407に進む。
ステップSl2407では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されているリーチ発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2407を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図35)において、ステップSl1208およびステップSl1205を実行して得られたリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2407によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2407の実行後、先に説明したステップSl2405に進み、ステップSl2407によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2406において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2406:NO)、ステップSl2408に進む。
ステップSl2408では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2408を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図35)において、ステップSl1209およびステップSl1205を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2407によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2408の実行後、先に説明したステップSl2405に進み、ステップSl2408によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2402において、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信していると判定した場合には(Sl2402:YES)、ステップSl2409に進む。
ステップSl2409からステップSl2411においては、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである高確・高サポ状態において、演出パターンを設定する処理を実行する。
ステップSl2409では、主側MPU62から保証遊技回数後コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2409において、主側MPU62から保証遊技回数後コマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2409:NO)、ステップSl2410に進む。
ステップSl2410では、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を実行する。保証遊技回数以前の演出パターン設定処理については後述する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2409において、主側MPU62から遊技回数後コマンドを受信したと判定した場合(ステップSl2409:YES)、すなわち、保証遊技回数後であると判定した場合には、ステップSl2411に進む。
ステップSl2411では、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を実行する。保証遊技回数後の演出パターン設定処理については後述する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
<保証遊技回数以前の演出パターン設定処理>
次に、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理について説明する。保証遊技回数以前の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図47:Sl2410)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図48は、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2501では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2501において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2501:YES)、ステップSl2502に進む。
ステップSl2502では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、大当たり当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群には、
(I)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(II)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(III)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl2502では、(I)〜(III)の中から(I)である通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2502を実行した後、ステップSl2503に進む。
ステップSl2503では、ステップSl2502で特定した通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2503を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図36)において、ステップSl1302〜ステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・大当たり用の変動時間である。このため、ステップSl2503によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・大当たり用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2503の実行後、ステップSl2504に進み、ステップSl2503によって取得された演出パターンを設定する。
上述したステップSl2501からステップSl2504までの処理を実行することによって、図13(保証遊技回数以前、大当たり当選)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。ステップSl2504の実行後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2501において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2501:NO)、ステップSl2505に進み、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2505において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2505:YES)、ステップSl2506に進む。
ステップSl2506では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、転落当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(I)〜(III)の中から(II)である通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2506を実行した後、ステップSl2507に進む。
ステップSl2507では、ステップSl2506で特定した通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2507を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図36)において、ステップSl1306、ステップSl1303、およびステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・転落用の変動時間である。このため、ステップSl2507によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・転落用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2507の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2507によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2501、Sx2505、Sx2506、Sx2507、Sx2504の処理を実行することによって、図12(保証遊技回数以前、転落当選)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての敗北演出とを行うことができる。
ステップSl2505において、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選ではないと判定した場合には(Sl2505:NO)、ステップSl2508に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2508において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2508:YES)、ステップSl2509に進む。
ステップSl2509では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、外れリーチに対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(I)〜(III)の中から(III)である通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2509を実行した後、ステップSl2510に進む。
ステップSl2510では、ステップSl2509で特定した通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2510を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図36)において、ステップSl1309、ステップSl1303、およびステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・外れリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2510によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・外れリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2510の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2510によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2501、Sx2505、Sx2508〜Sx2510、Sx2504の処理を実行することによって、図14(保証遊技回数以前、外れリーチ発生)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての引き分け演出とを行うことができる。
ステップSl2508において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2508:NO)、ステップSl2511に進む。
ステップSl2511では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2511を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図36)において、ステップSl1310およびステップSl1304を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2511によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2511の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2511によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
<保証遊技回数後の演出パターン設定処理>
次に、保証遊技回数後の演出パターン設定処理について説明する。保証遊技回数後の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図47:Sl2411)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図49は、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2601では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2601において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2601:YES)、ステップSl2602に進む。
ステップSl2602では、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2602において、転落抽選の結果が当選でないと判定した場合には(Sl2602:NO)、ステップSl2603に進む。
ステップSl2603では、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2603において、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sl2603:YES)、モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとして、ステップSl2604に進む。
ステップSl2604では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、大当たり当選かつ先落ちモード当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。保証遊技回数後用演出パターンテーブル群には、
(IV)バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(V)バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する演出パターンテーブル(以下、生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(VI)バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(VII)バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する演出パターンテーブル(以下、優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl2604では、(IV)〜(VII)の中から(IV)である生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2604を実行した後、ステップSl2605に進む。
ステップSl2605では、ステップSl2604で特定した生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2605を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図37)において、ステップSl1405〜ステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用の変動時間である。このため、ステップSl2605によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2605の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2605によって取得された演出パターンを設定する。
上述したステップSl2601からステップSl2606までの処理を実行することによって、図21(保証遊技回数後、大当たり当選、先落ちモード当選)における演出、すなわち、バトル演出としての生死バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。ステップSl2606の実行後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSl2603において、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2603:NO)、モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとして、ステップSl2607に進む。
ステップSl2607では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、大当たり当選かつ後落ちモード当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)〜(VII)の中から(VI)である優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2607を実行した後、ステップSl2608に進む。
ステップSl2608では、ステップSl2605で特定した優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2608を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図37)において、ステップSl1408、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用の変動時間である。このため、ステップSl2608によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2608の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2608によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
なお、ステップSl2602において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2602:YES)、ステップSl2603を実行することなく、ステップSl2604に進み、生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。
上述したステップSl2601〜Sx2603、Sx2607、Sx2608、Sx2606の処理を実行することによって、図22(保証遊技回数後、大当たり当選、後落ちモード当選)における演出、すなわち、バトル演出としての優勢バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。
ステップSl2601において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2601:NO)、ステップSl2609に進み、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2609において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2609:YES)、ステップSl2610に進む。
ステップSl2610では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、転落当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)〜(VII)の中から(V)である生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2610を実行した後、ステップSl2611に進む。
ステップSl2611では、ステップSl2610で特定した生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2611を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図37)において、ステップSl1410、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・転落用の変動時間である。このため、ステップSl26011によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・転落用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2611の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2611によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2601、Sx2609〜ステップSl2611、Sx2606の処理を実行することによって、図18(保証遊技回数後、転落当選)における演出、すなわち、バトル演出としての生死バトル演出と、結果告知演出としての敗北演出とを行うことができる。
ステップSl2609において、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選ではないと判定した場合には(Sl2609:YES)、ステップSl2612に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図46)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2612において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2612:YES)、ステップSl2613に進む。
ステップSl2613では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、外れリーチ発生に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)〜(VII)の中から(VII)である優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2613を実行した後、ステップSl2614に進む。
ステップSl2614では、ステップSl2613で特定した優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図47)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2614を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図37)において、ステップSl1413、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・外れリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2614によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・外れリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2614の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2614によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2601、Sx2609、Sx2612〜Sx2614、Sx2606の処理を実行することによって、図23(保証遊技回数後、外れリーチ発生)における演出、すなわち、バトル演出としての優勢バトル演出と、結果告知演出としての引き分け演出とを行うことができる。
ステップSl2612において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2612:NO)、ステップSl2615に進む。
ステップSl2615では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図11)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図46)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2615を実行する際にステップSl2302(図46)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図37)において、ステップSl1414およびステップSl1407を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2615によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2615の実行後、先に説明したステップSl2606に進み、ステップSl2615によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
<遊技回演出実行用処理>
次に、遊技回演出実行用処理について説明する。遊技回演出実行用処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図45:Sl2202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図50は、遊技回演出実行用処理を示すフローチャートである。ステップSl2701では、上述した遊技回演出設定処理(図46)において設定された演出パターンが存在するか否かを判定する。ステップSl2701において、設定された演出パターンが存在しないと判定した場合には(Sl2701:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSl2701において、設定された演出パターンが存在すると判定した場合には(Sl2701:YES)、ステップSl2702に進む。
ステップSl2702では、設定された演出パターンを参照し、その後、ステップSl2703に進み、遊技回演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ここで言う遊技回演出は、演出パターン設定処理(図47)で設定された各種の演出パターンに基づく演出である。これら演出パターンには、当該遊技回において実行する演出の内容やタイミングが記憶されている。
ステップSl2703において、遊技回演出の開始タイミングではないと判定した場合には(Sl2703:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSl2703において、遊技回演出の開始タイミングであると判定した場合には(Sl2703:YES)、ステップSl2704に進む。
ステップSl2704では、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した動画表示開始コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、ステップSl2705に進み、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した各種ランプ47の発光制御処理を開始する。その後、ステップSl2706に進み、演出パターンに設定された予告演出の内容に対応した音声データの再生を音出力LSI(図示せず)に開始させる。ステップSl2706を実行した後、本遊技回演出実行用処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図51は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSl2801では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSl2802に進む。
ステップSl2802では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図52は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSl2901では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図53は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSl3001では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図52)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sl3001)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSl3002では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sl3001)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSl3003に進む。
ステップSl3003では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sl3002)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSl3004に進む。
ステップSl3004では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sl3003)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSl3005に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《1−7》作用・効果:
以上説明したように、第1実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時と遊技回の終了時との間で、抽選(=モード選択抽選)によって切り替えられる。低頻度サポートモードに移行されるタイミングが遊技回の開始時となる場合には、当該遊技回において生死バトル演出が実行され、低頻度サポートモードに移行されるタイミングが遊技回の終了時となる場合には、当該遊技回において優勢バトル演出が実行される。このため、パチンコ機10によれば、保証遊技回数後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出との2通りで演出を行うことができる。したがって、パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合、および、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合共に、当該遊技回が開始するタイミングで、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、電動役物34a(図3)は開閉動作を停止する。このため、パチンコ機10によれば、電動役物34aの開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって推測されることを防止できる。したがって、パチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、バトル演出によって遊技者に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
ここで、先落ちモードだけを有し、後落ちモードを有しないパチンコ機(=先に説明した比較例2のパチンコ機)を想定してみる。比較例2のパチンコ機によれば、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、転落抽選に当選したこと(敗北)とのいずれかに該当することを示唆する生死バトル演出が実行されるだけであることから、遊技者は、保証遊技回数に達した後の遊技回においてバトル演出が開始された場合に、当たり抽選において大当たりに当選した結果と転落抽選に当選した結果とのうちのいずれかとなると予測でき、転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を付与できるものの、遊技者にバトル演出において引き分けを含めた安心感を付与することができない。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出との2通りで演出を行うことができることから、優勢バトル演出による引き分けを含めたバトル演出が可能となり、遊技者にバトル演出において引き分けを含めた安心感を付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後において、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とで、電動役物34aの開閉動作は同一である。このため、当該遊技回の開始時に、電動役物34aの停止を遊技者が確認したとしても、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回と、のうちのいずれかを遊技者に推測させないようにすることができる。しかしながら、保証遊技回数に達した後の遊技回の開始時に電動役物34aの開閉動作が停止したことを確認することによって、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とのうちのいずれかに絞られたということまでは、遊技者は把握することができる。そこで、本実施形態では、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とのうちのいずれかに絞られたことを示唆する生死バトル演出を実行することで、当たり抽選において大当たり当選したことと、転落抽選に当選したことのいずれであるかについての遊技者の緊迫感や期待感を向上させることができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された遊技回と、で電動役物34aの開閉動作は同一である。このため、当該遊技回において、電動役物34aが開閉動作を継続していることを遊技者が観察したとしても、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかを遊技者に推測させないようにすることができる。しかしながら、保証遊技回数に達した後の遊技回において電動役物34aの開閉動作が継続していることを確認することによって、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかに絞られたということまでは、遊技者は把握することができる。そこで、本実施形態では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかに絞られたことを示唆する優勢バトル演出を実行することで、当たり抽選において大当たり当選したことと、外れリーチが発生したことのいずれであるかについての遊技者の期待感を向上させることができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
本パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合と、当たり抽選において大当たりに当選せずに、転落抽選に当選した場合とにおいて、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、転落抽選に当選したこと(敗北)とのいずれかに該当することを示唆する生死バトル演出が実行されるため、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、生死バトル演出によって遊技者に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
また、本パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合とにおいて、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ転落抽選に当選しなかったこと(引き分け)とのいずれかに該当することを示唆する優勢バトル演出が実行される。優勢バトル演出は勝利か引き分けの結果しか発生しないため、優勢バトル演出が実行されたときの方が、生死バトル演出が実行されたときよりも遊技者にとって有利度合いが高い。このため、パチンコ機10によれば、優勢バトル演出によって、遊技者に大きな期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちのいずれかが実行される。生死バトル演出は敗北の結果となることがあるが、優勢バトル演出は勝利か引き分けの結果しか発生しないため、優勢バトル演出が実行されたときの方が、生死バトル演出が実行されたときよりも遊技者にとって有利度合いが高い。このため、パチンコ機10によれば、優勢バトル演出を出現させることによって、遊技者に大きな期待感を付与することができる。特に、本実施形態の場合、優勢バトル演出を実行し得る後落ちモードに当選する際には、大当たり種別は遊技者にとって有利度合いが最も高い16R確変大当たりに限られているため(図8参照)、遊技者に一層大きな期待感を付与することができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、振分テーブルにおいて、遊技者にとって有利度合いが最も高い16R確変大当たりに対して、有利度合いが高い後落ちモードが対応づけられていたが、これに換えて、遊技者にとって有利度合いが最も低い8R通常大当たりに対して、有利度合いが高い後落ちモードを対応づける構成としてもよい。また、有利度合いが高い後落ちモードを、2つの大当たり種別、例えば、16R確変大当たりと8R確変大当たりとに対応づける構成としてもよい。この構成によれば、優勢バトル演出を実行し得る後落ちモードに当選する際には、大当たり種別は遊技者にとって有利度合いが高い確変大当たりに限られているため、遊技者に大きな期待感を付与することができる。
《1−8》第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《1−8−1》変形例1:
上記第1実施形態では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、大当たり種別カウンタC2に基づく抽選(=モード選択抽選)によって決定していたが、これに対して、変形例として、当たり抽選に用いる大当たり乱数カウンタC1に基づく抽選によって決定する構成としてもよい。具体的には、以下の通りである。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第1実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第1実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図54は、変形例1のパチンコ機が備える高確率モード用の当否テーブルの内容を示す説明図である。高確率モード用の当否テーブルにおいて、当否結果が大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値は、第1実施形態における高確率モード用の当否テーブル(図7(b)参照)の場合と同一である。さらに、高確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の値のうち、当否結果が大当たりとなる0〜15の値に対して、モード選択抽選の振分結果が対応づけられている。具体的には、大当たりとなる0〜15の値のうち、0〜9の10個の値が先落ちモードに設定され、10〜15の6個の値が後落ちモードに設定されている。
変形例1のパチンコ機では、主制御装置60のMPU62によって実行される当たり判定処理において、高確率モードであると判定した場合に、高確率モード用の当否テーブルを参照して、当たり抽選を行うと共に、先落ちモードか後落ちモードかの判定を行うモード選択抽選を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図54に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定し、一致している場合に、さらに、大当たり乱数カウンタC1の値が、モード選択抽選の振り分け結果として先落ちモードと後落ちモードとのいずれに設定されている値と一致しているかによって、先落ちモードか後落ちモードかの判定を行う。
この結果、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。なお、主制御装置60のMPU62によって実行される、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定する部分以外の処理については、第1実施形態と同一である。また、音声発光制御装置90において実行される各種処理、表示制御装置100において実行される各種処理についても、第1実施形態と同一である。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、第1実施形態のパチンコ機と同様に、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができると共に、電動役物34a(図3)の開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって予測されることを防止することができる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、第1実施形態のパチンコ機と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例1では、当否テーブルにモード選択抽選の振分結果の項目を追加し、当否テーブルを参照することによって、大当たり乱数カウンタC1の値に応じたモード選択抽選の振分結果を得ていた。これに対して他の変形例として、当否テーブルは第1実施形態のままで、当否テーブルの参照に使用した大当たり乱数カウンタC1の値を、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較することによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図54に例示した高確率モード用の当否テーブルの場合には、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は値10であることから、当たり抽選において大当たり当選した際の大当たり乱数カウンタC1の値が10以上であるか否かを判定することによって、後落ちモードか先落ちモードかの判定を行う。この構成によっても、大当たりに当選した場合に先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。特にこの変形例によれば、大当たり乱数カウンタC1の取り得る値が、例えば65536(2の16乗)というように大きい場合に、判定に要する処理時間を短縮することができる。
《1−8−2》変形例2:
上記第1実施形態およびその変形例1では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれを採用するかを、抽選によって決定していた。これに対して、変形例として、保証遊技回数に達した後の遊技回において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の回数に基づいて、先落ちモードと後落ちモードとのうちのいずれを採用するかを決定する構成としてもよい。具体的には、以下の通りである。なお、変形例2におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第1実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第1実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例2のパチンコ機では、主制御装置60のROM63に、先落ちモードか後落ちモードかを決定するためのモード選択テーブルを記憶している。
図55は、モード選択テーブルの内容を示す説明図である。図示するように、モード選択テーブルは、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数のうち、保証遊技回数後である101回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づけたデータ構造となっている。図55の例示では、先落ちモードとなる遊技回数として、101回目から105回目までの期間と、109回目以降の期間が設定されている。後落ちモードとなる遊技回数として、106回目から108回目までの期間が設定されている。
このように、モード選択テーブルには、保証遊技回数後の各遊技回に対して、当たり抽選において大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかが規定されている。主制御装置60のMPU62は、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、モード選択テーブルを参照して、保証遊技回数後に大当たりに当選した場合の遊技回において、サポートモードの変化の態様を先落ちモードと後落ちモードのいずれで変化させるかを決定している。なお、主制御装置60のMPU62によって実行される、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定する部分以外の処理については、第1実施形態と同一である。また、音声発光制御装置90において実行される各種処理、表示制御装置100において実行される各種処理についても、第1実施形態と同一である。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、第1実施形態のパチンコ機と同様に、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができると共に、電動役物34a(図3)の開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって予測されることを防止することができる。したがって、変形例2のパチンコ機によれば、第1実施形態のパチンコ機と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、変形例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の期間を複数に分けて、分けられた各期間に対して、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを予め設定しておくことができることから、先落ちモードと後落ちモードの一方に処理が偏って、過度に遊技者に有利又は不利な状態となることを抑制することができるとともに、ストーリ性が豊かな演出を行うことができる。
なお、図55に示したモード選択テーブルにおいて記憶するモードの選択結果はあくまでも一例であり、先落ちモードと後落ちモードとを切り替える回数をより多くした構成等、種々の態様とすることができる。さらに、モードの選択結果が異なる複数のモード選択テーブルを予め用意し、使用するモード選択テーブルを切り替える構成としてもよい。例えば、当否テーブルにおいて、当たり抽選の結果として「大当たり」と「小当たり」が設けられる構成として、小当たりに当選した際に、モード選択テーブルを切り替える。こうした構成によれば、先落ちモードと後落ちモードの切り替えを多様に行うことができる。特に、小当たりに当選した際にモード選択テーブルを切り替える構成とした場合、当たり抽選において小当たりに当選したことを遊技者に気付かれ難い構成とすることが可能なので、遊技者に気付かれることなく、モード選択テーブルの切り替えを行うことが可能となる。
さらに、モード選択テーブルは、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数のうち、保証遊技回数後である101回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づけたデータ構造となっていたが、これに対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数の1回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づける構成としてもよい。この構成では、遊技回数が1回目から100回までは、後落ちモードに定められることになる(図13参照)。
なお、変形例2では、モード選択テーブルを参照することによって、遊技回数に応じたモードの選択結果を得ていた。これに対して他の変形例として、モード選択テーブルを用いることなく、遊技回数を、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較する演算を行うことによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図55に例示したモード選択テーブルにおいては、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は101と106と109であることから、演算処理によって、遊技回数が101以上で、かつ106未満である場合に先落ちモードであると判定し、遊技回数が106以上で、かつ109未満である場合に後落ちモードであると判定し、遊技回数が109以上である場合に先落ちモードであると判定する。この構成によっても、遊技回数に応じて先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。
《1−8−3》変形例3:
上記第1実施形態およびその変形例1では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、抽選によって決定していた。これに対して、変形例として、変動時間設定処理によって設定された変動時間に応じて、先落ちモードか後落ちモードかを決定する構成としてもよい。この構成によっても、第1実施形態およびその変形例と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《1−8−4》変形例4:
上記第1実施形態および上記変形例1〜3では、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、遊技者に報知しない構成とした。これに対して、変形例として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、遊技者に報知する構成としてもよい。例えば、遊技回の開始時に、モードの採用結果を図柄表示装置41に表示させる。この変形例4によれば、遊技者は、図柄表示装置41の表示から後落ちモードであることを知った場合において、電動役物34a(図3)の開閉動作が遊技回の開始時に停止したことを認めたときには、優勢バトル演出の途中で、転落抽選に当選したと予測することができる。したがって、変形例4によれば、遊技者は、バトル演出の途中で、転落抽選に当選したと予測する余地を残すことができる。
上記第1実施形態では、大当たり種別を振り分ける際に用いる振分テーブルを参照することによって、大当たり種別カウンタC2に応じたモードの選択結果を得ていた。これに対して他の変形例として、振分テーブルを用いることなく、大当たり種別カウンタC2の値を先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較する演算を行うことによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図8(a)に例示した第1始動口用の振分テーブルにおいては、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は40と65であることから、演算処理によって、大当たり種別カウンタC2の値が0以上で、かつ40未満である場合に先落ちモードであると判定し、大当たり種別カウンタC2の値が40以上で、かつ65未満である場合に後落ちモードであると判定し、大当たり種別カウンタC2の値が65以上である場合に先落ちモードであると判定する。この構成によっても、大当たり種別カウンタC2に応じて先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。なお、第1実施形態の場合には、大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて得られた場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて得られた場合とで、大当たり種別カウンタC2の値に応じたモード選択抽選の振り分け結果が異なる構成であったが、この変形例4によれば、同一の振分結果となる。
《1−8−5》変形例5:
上記第1実施形態およびその変形例では、状態記憶手段において状態情報が特定している第1の状態として低頻度サポートモードを採用し、第1の状態以外の状態として高頻度サポートモードを採用していたが、第1の状態および第1の状態以外の状態は、これらに限定されない。例えば、第1の状態として高頻度サポートモードを採用し、第2の状態として低頻度サポートモードを採用してもよい。また、第1実施形態およびその変形例では、状態情報である高頻度サポートモードフラグが特定可能な状態として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとを有するが、これに換えて、電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が3段階に分かれる3種類のサポートモード(例えば、低頻度サポートモードと中頻度サポートモードと高頻度サポートモード)を有する構成としてもよい。さらに、上記頻度がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類のサポートモードを有する構成としても良い。
《1−8−6》変形例6:
上記第1実施形態およびその変形例では、判定手段が有する判定モード(抽選モード)として、低確率モードと高確率モードとを有するが、これに換えて、特別情報が所定の条件を満たす確率が3段階に分かれる3種類の確率モード(例えば、低確率モードと中確率モードと高確率モード)を有する構成としてもよい。さらに、特別情報が所定の条件を満たす確率がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類の確率モードを有する構成としても良い。
《1−8−7》変形例7:
上記第1実施形態およびその変形例では、特別情報が所定の条件を満たす場合として、当たり抽選において大当たり当選する場合を例に説明をしたが、所定の条件は、当たり抽選において大当たり当選することに限定されない。例えば、特別情報が所定の条件を満たす場合として、取得したリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいてリーチ演出を実行する条件が満たされた場合を採用してもよい。
《1−8−8》変形例8:
上記第1実施形態およびその変形例において、主制御装置60側では、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて変動時間を設定し、音声発光制御装置90では、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて演出パターンを設定する構成とした。これに対して、変形例として、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて、遊技機における上記以外の特定の動作や表示等の態様、例えば図柄表示装置41に表示する背景動画を設定する構成としてもよい。
《1−8−9》変形例9:
上記第1実施形態およびその変形例では、結果告知演出前に実行される特定の演出としてバトル演出(戦闘演出)が実行される構成としたが、上記特定の演出はバトル演出に限定されることはない。上記特定の演出は、結果告知演出が実行される可能性があることを示唆する演出であれば、いずれの構成とすることもできる。こうした構成によっても、第1実施形態において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
《1−8−10》変形例10:
上記第1実施形態およびその変形例では、1遊技回において実行される演出は、バトル演出と結果告知演出との2種類の演出によって構成したが、これに換えて、予告演出とバトル演出と結果告知演出との3種類の演出によって構成してもよい。さらには、4種類以上の演出としても良い。
《1−8−11》変形例11:
上記第1実施形態およびその変形例では、転落抽選に当選したときに実行される生死バトル演出と、当たり抽選において大当たり当選し、かつモード選択抽選において先落ちモードに当選した場合に実行される生死バトル演出は、同一であったが、これに限定されない。例えば、転落抽選に当選したときの生死バトル演出と、当たり抽選において大当たり当選し、かつ先落ちモードに当選したときの生死バトル演出とで、生死バトル演出を構成する画像の一部が相違する構成としても良い。例えば、画像全体としては似通っているが、一部の遊技者だけが相違することを気がつくことのできる画像とすることで、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。また、上記第1実施形態およびその変形例1では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合に実行される優勢バトル演出と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合に実行される優勢バトル演出は、同一であったが、これに限定されない。例えば、前者の優勢バトル演出と、後者の優勢バトル演出とで、優勢バトル演出を構成する画像の一部が相違する構成としても良い。例えば、画像全体としては似通っているが、一部の遊技者だけが相違することを気がつくことのできる画像とすることで、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
《1−8−12》変形例12:
上記第1実施形態およびその変形例では、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とが選択的に実行される構成であったが、これに対して、変形例として、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちの一方だけが実行され、保証遊技回数以前の遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちの他方が実行される構成としてもよい。例えば、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合、または、当該遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回において生死バトル演出を行い、保証遊技回数以前の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合、または、当該遊技回に係る転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合に、当該遊技回において、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。この構成において、優勢バトル演出は、生死バトル演出と相違する演出であれば、他の内容のバトル演出としてもよいし、他の内容のバトル演出以外の演出とすることもできる。
《1−8−13》変形例13:
上記第1実施形態およびその変形例では、保証遊技回数に達した後において、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された遊技回に、優勢バトル演出を行う構成としたが、これに対して、変形例として、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定されなかった遊技回においても、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。すなわち、リーチ判定においてリーチを発生したか否かにかかわらず、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回に、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。この変形例によれば、第1実施形態において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
《1−8−14》変形例14:
上記第1実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第1実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第1実施形態およびその変形例1において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第1実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第1実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《2》第2実施形態:
《2−1》遊技機の構造:
図56は、第2実施形態におけるパチンコ機10の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者は「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによってタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図57は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、普図始動ゲート35、普電入賞装置34、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58及びアウト口43が設けられている。特に、本実施形態では、「右打ち」によって遊技球が到達可能な右側の遊技領域に、遊技球が流通可能な樹脂製の一本の流通路301が設けられており、当該流通路301には、上流側から順に、普電入賞装置34、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58及びアウト口43が設けられている。なお、本実施形態では、遊技球が発射されてから流通路301に至るまでの経路上に釘が設けられていないため、「右打ち」された遊技球は、一定の軌跡で流通路301に到達する。さらに、本実施形態では、流通路301の内部にも釘が設けられていないため、流通路301の内部を流通するそれぞれの遊技球は、挙動にバラつきがなく、同様の態様で流通する。以下、遊技盤30に設けられている各構成について説明する。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32は、遊技盤30上に複数設けられている。
普図始動ゲート35は、遊技球が通過可能な貫通孔を備えたゲートであり、遊技球が通過すると、主制御装置60による内部抽選である普図抽選が実行される。普図抽選の結果、普図当たりに当選すると、後述する普通電動役物34bが開閉動作を実行する普電開閉実行モードが開始される。普電開閉実行モードは、普電オープニング期間と、普電開閉処理期間と、普電エンディング期間とによって構成されている。普電オープニング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、普電開閉処理期間は、実際に普通電動役物34bの開閉処理が実行される期間であり、普電エンディング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が終了した後、次の普図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、普図始動ゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。本実施形態では、普図始動ゲート35は、遊技盤30の中央下部に設けられている。また、本実施形態では、普図始動ゲート35を通過した遊技球が入球可能な位置に、一般入賞口32が設けられている。より具体的には、普図始動ゲート35の直下に一般入賞口32が設けられている。なお、以下の説明では、遊技球が普図始動ゲート35を通過することを、「遊技球が普図始動ゲート35に入球する」ともいう。
普電入賞装置34は、遊技球が入球可能な特図始動口34aと、当該特図始動口34aの入口を開閉するシャッターとして機能する普通電動役物34bとを備えている。
普通電動役物34bは、通常は遊技球が特図始動口34aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した普電開閉実行モードが開始されると、遊技球が特図始動口34aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、普通電動役物34bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では普通電動役物34bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、普通電動役物34bの下方に設けられた特図始動口34aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、普通電動役物34bの上面に複数の突起部が設けられており、当該突起部によって普通電動役物34bの上面を流通する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の普通電動役物34bの上面を遊技球が通過するのに要する時間は0.7秒以上となる。
特図始動口34aは、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である特図抽選が実行される。特図抽選の結果、特図大当たり又は特図小当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)が開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。特電開閉実行モードは、特電オープニング期間と、特電開閉処理期間と、特電エンディング期間とによって構成されている。特電オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、特電開閉処理期間は、実際に特別電動役物の開閉処理が実行される期間であり、特電エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、本実施形態では、特図抽選の結果として、特図大当たり及び外れは設定されておらず、特図小当たりのみが設定されている。そして、本実施形態では、特図抽選の結果、特図小当たりに当選すると、第1特別電動役物57bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。
第1特電入賞装置57は、遊技球が入球可能な第1大入賞口57aと、当該第1大入賞口57aの入口を開閉するシャッターとして機能する第1特別電動役物57bと、第1大入賞口57aの内部に設けられたV入賞口57avとを備えている。
第1特別電動役物57bは、通常は遊技球が第1大入賞口57aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第1特別電動役物57bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では第1特別電動役物57bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、第1特別電動役物57bの下方に設けられた第1大入賞口57aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、第1特別電動役物57bの上面に複数の突起部が設けられており、当該突起部によって第1特別電動役物57bの上面を流通する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の第1特別電動役物57bの上面を遊技球が通過するのに要する時間は1.0秒以上となる。
第1大入賞口57aは、第1特別電動役物57bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部にV入賞口57avが設けられている。
V入賞口57avは、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選となり、上述した特電開閉実行モードが開始される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部にV入賞口57avが設けられており、第1大入賞口57aに入球した遊技球がその後に確実にV入賞口57avに入球するように構成されている。そして、V入賞口57avに遊技球が入球すると、後述する第2特別電動役物58bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。なお、以下の説明では、V入賞口57avに遊技球が入球することを、「V入賞大当たりに当選する」ともいう。
第2特電入賞装置58は、遊技球が入球可能な第2大入賞口58aと、当該第2大入賞口58aの入口を開閉するシャッターとして機能する第2特別電動役物58bとを備えている。
第2特別電動役物58bは、通常は遊技球が第2大入賞口58aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2大入賞口58aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第2特別電動役物58bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では第2特別電動役物58bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、第2特別電動役物58bの下方に設けられた第2大入賞口58aに入球可能な状態となる。
第2大入賞口58aは、第2特別電動役物58bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。なお、第2大入賞口58aの内部には、上述したV入賞口は設けられていない。
アウト口43は、遊技盤30の最下部及び流通路301の終端に設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、「入球」とは遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。また、一般入賞口32、特図始動口34a、第1大入賞口57a、V入賞口57av及び第2大入賞口58aへの遊技球の入球を、入賞とも表現する。
次に、遊技盤30に設けられている各種の表示部について説明する。
遊技盤30には、可変表示ユニット40と、メイン表示部45とが設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、特別図柄表示部37aを備えている。
特別図柄表示部37aは、特別図柄を変動表示及び停止表示する表示部である。特別図柄とは、特図始動口34aへの遊技球の入球を契機として特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。特図始動口34aへの遊技球の入球を契機として特図抽選が実行されると、特別図柄表示部37aは、当該特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、特別図柄の変動表示を実行する。その後、特別図柄表示部37aは、当該特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で特別図柄を停止表示する。以下では、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、特別図柄表示部37aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。特図始動口34aに遊技球が入球すると、特別図柄表示部37aを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に、特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する。ただし、特別図柄表示部37aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、特図遊技回は、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1特図遊技回毎に、1回の特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の特図遊技回に要する時間を単位特図遊技時間とも呼ぶ。単位特図遊技時間は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示が開始されてから特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である特図変動時間と、特図抽選の結果が停止表示されている時間である特図停止時間とによって構成されている。
なお、一般的なパチンコ機は、特電開閉実行モードの実行中又は特別図柄の変動表示中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく特図抽選の実行を保留する機能(特図保留機能とも呼ぶ)を有しており、当該保留された特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する特図保留表示部を備えているが、本実施形態のパチンコ機10は、上述した特図保留機能を有しておらず、特図保留表示部も備えていない。
普図ユニット38は、普通図柄表示部38aと、普図保留表示部38bとを備えている。
普通図柄表示部38aは、普通図柄を変動表示及び停止表示する表示部である。普通図柄とは、普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行されると、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、普通図柄の変動表示を実行する。その後、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で普通図柄を停止表示する。以下では、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を普図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、普通図柄表示部38aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普通図柄表示部38aを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に、普図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する。ただし、普通図柄表示部38aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを普図遊技回とも呼ぶ。すなわち、普図遊技回は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1普図遊技回毎に、1回の普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の普図遊技回に要する時間を単位普図遊技時間とも呼ぶ。単位普図遊技時間は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから普図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である普図変動時間と、普図抽選の結果が停止表示されている時間である普図停止時間とによって構成されている。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中又は普通図柄の変動表示中に遊技球が普図始動ゲート35に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく普図抽選の実行を保留する機能(普図保留機能とも呼ぶ)を有しており、当該保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する普図保留表示部38bを備えている。
普図保留表示部38bは、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、普図保留表示部38bは、4個のLEDランプによって構成されており、普図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対応した情報を表示する表示部である。ラウンド遊技とは、予め定められた所定時間(最大開放時間)が経過すること、又は、予め定められた上限個数(最大入球個数)の遊技球が大入賞口に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、特別電動役物の開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、特電開閉実行モードの移行の契機となった特図当たりの種別に応じて異なる。ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間の開始の際にラウンド遊技の回数に対応した表示を開始し、特電開閉処理期間の終了の際に当該表示を終了する。本実施形態では、ラウンド表示部39は、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器を2つ並べることによって構成されている。ただし、ラウンド表示部39は、2つの7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、上述した特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、後述する表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える図柄表示装置41の構成は、液晶ディスプレイに限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄又は普通図柄表示部38aにおける普通図柄が変動表示をする場合に、それに合わせて装飾図柄の変動表示を行う。また、図柄表示装置41は、装飾図柄の変動表示に限らず、特電開閉実行モード中や普電開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図58は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄及び図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図58(A)は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて変動表示される装飾図柄の一例を示す説明図である。
図58(A)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1〜7を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1〜7を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図58(B)は、図柄表示装置41の表示面41aの一例を示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAとサブ表示領域SAとが表示される。本実施形態では、メイン表示領域MAは、表示面41aの中央の大きい領域であり、サブ表示領域SAは、表示面41aの右側上方におけるメイン表示領域MAよりも小さい領域である。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの装飾図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各装飾図柄列Z1〜Z3には、図58(A)に示した数字1〜7の装飾図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各装飾図柄列Z1〜Z3のそれぞれにおいて装飾図柄が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。そして、図58(B)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各装飾図柄列毎に1個の装飾図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
本実施形態では、普図始動ゲート35に遊技球が入球し、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されると、各装飾図柄列Z1〜Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各装飾図柄が、装飾図柄列Z1、装飾図柄列Z3、装飾図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わる。その後、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z1〜Z3毎に1個の装飾図柄が停止表示した状態となる。主制御装置60による普図抽選の結果が普図当たりであった場合には、各装飾図柄列における装飾図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる際に、予め定められた所定の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、各装飾図柄列の装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、装飾図柄列の数、有効ラインの数、各装飾図柄列における装飾図柄のスクロールの方向、各装飾図柄列の装飾図柄の数など、装飾図柄の変動表示の態様としては種々の態様を採用可能である。
次に、装飾図柄におけるリーチについて説明する。リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の装飾図柄列のうち一部の装飾図柄列において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される可能性がある装飾図柄の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示が行われている表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせとは、同一の装飾図柄の組み合わせのことをいう。具体的には、例えば、図58(B)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に装飾図柄列Z1において装飾図柄「7」が停止表示され、次に装飾図柄列Z3において装飾図柄列Z1と同じ装飾図柄「7」が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状態で、装飾図柄列Z2において装飾図柄がスクロールしている(変動表示している)状態をリーチという。そして、当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している装飾図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、左、中、右の3つの装飾図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。本実施形態では、特図始動口34aに遊技球が入球し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示が開始されると、当該変動表示の開始に伴ってサブ表示領域SAにおける装飾図柄の変動表示が開始される。そして、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z4〜Z6毎に1個の装飾図柄が有効ラインL2上に停止表示した状態となる。すなわち、本実施形態では、サブ表示領域SAにおける装飾図柄は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示及び停止表示と同期している。
図58(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、普図保留表示領域Dnが表示される。普図保留表示領域Dnには、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留された普図抽選の個数(保留普図抽選の個数)が表示される。保留普図抽選とは、未実行の普図抽選であって、当該普図抽選の抽選結果を報知するための普通図柄の変動表示が開始されていない普図抽選を言う。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留可能な保留普図抽選の数は4個である。従って、図示するように、普図保留表示領域Dnには4個の保留普図抽選に対応した保留表示が可能である。
また、図58(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、普通図柄表示部38aに表示される普通図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う普図同期表示部Sync1と、特別図柄表示部37aに表示される特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う特図同期表示部Sync2とを備える。具体的には、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が変動表示をしている場合には普図同期表示部Sync1は点滅表示をし、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が停止表示をしている場合には普図同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点滅表示をし、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、図柄表示装置41の表示面41aには、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、普図保留表示領域Dn、普図同期表示部Sync1、および、特図同期表示部Sync2が表示される構成としたが、表示面41aにこれらの表示の一部または全部が表示されない構成を採用してもよい。
《2−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図59は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。
また、主制御基板61の入力側には、一般入賞口32、特図始動口34a、普図始動ゲート35、第1大入賞口57a、V入賞口57av、第2大入賞口58aなどの各種の入球口に設けられた各種検知センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づいて特図抽選を実行し、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて普図抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、第1特別電動役物57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物58bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部58cと、普通電動役物34bを開閉動作させる普通電動役物駆動部34cと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、特電開閉実行モードにおいては、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57c又は第2特別電動役物駆動部58cの駆動制御を実行する。また、普電開閉実行モードにおいては、MPU62は、普通電動役物34bが開閉されるように普通電動役物駆動部34cの駆動制御を実行する。さらに、MPU62は、特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における特別図柄表示部37aの表示制御を実行するとともに、特電開閉実行モードを実行した際には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。また、MPU62は、普図抽選を実行した際には、メイン表示部45における普通図柄表示部38aの表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、特図始動口34aへの遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aへの遊技球の入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、装飾図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、装飾図柄が停止表示している時間は一定である。従って、装飾図柄の変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図60は、特図抽選や普図抽選等に用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタは、MPU62が特図抽選や普図抽選などを行う際に用いられる。具体的には、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2は、特図抽選に用いられる。また、特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間を決定する際に用いられる。また、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2は、普図抽選に用いられる。また、普図リーチ判定カウンタCn3は、図柄表示装置41に表示される装飾図柄を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かの普図リーチ判定に用いられる。また、普図変動種別判定カウンタCn4は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間を決定する際に用いられる。乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1及び普図当否判定カウンタCn1の初期値を設定する際に用いられる。
各カウンタCs1〜Cs4、Cn1〜Cn4、Ciniは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には、特図判定エリア64cと、普図保留エリア64dと、普図判定エリア64eとが設けられている。本実施形態では、特図始動口34aに遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の各値が特図判定エリア64cに記憶される。また、本実施形態では、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2及び普図リーチ判定カウンタCn3の各値が普図保留エリア64dに時系列的に記憶される。
特図当否判定カウンタCs1の詳細について説明する。特図当否判定カウンタCs1は、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する際に用いられる。この特図当たりに当選するか否かの判定である特図当否判定は、上述した特図抽選の一部である。特図当否判定カウンタCs1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、特図当否判定カウンタCs1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該特図当否判定カウンタCs1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
特図当否判定カウンタCs1は定期的に更新され、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aの特別図柄が変動表示中ではない状況において特図始動口34aに遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで特図判定エリア64cに記憶される。
特図判定エリア64cに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図当否判定テーブルと照合され、特図大当たり又は特図小当たりに当選するか否かが判定される。後述するように、本実施形態の特図当否判定テーブルには特図大当たり及び特図外れは設定されていないので、100%の確率で特図小当たりに当選する。
次に、特図種別判定カウンタCs2の詳細について説明する。特図種別判定カウンタCs2は、特別図柄の種別を判定する際に用いられる。この特別図柄の種別の判定である特図種別判定は、上述した特図抽選の一部である。特図種別判定カウンタCs2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
特図種別判定カウンタCs2は定期的に更新され、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aの特別図柄が変動表示中ではない状況において特図始動口34aに遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した特図当否判定カウンタの値とともに特図判定エリア64cに記憶される。
MPU62は、上述したように、特図判定エリア64cに記憶されている特図当否判定カウンタCs1の値を用いて特図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の特図種別判定テーブルの中から、特図当否判定の結果に対応した一の特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64cに記憶されている特図種別判定カウンタCs2の値を、当該選択した特図種別判定テーブルと照合し、特別図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した特別図柄の種別に基づいて、特別図柄表示部37aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。なお、本実施形態では、特図当否判定の結果は全て特図小当たりとなっているので、特図小当たり用の特図種別判定テーブルの1種類のみが用意されている。
次に、特図変動種別判定カウンタCs4の詳細について説明する。特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。特図変動種別判定カウンタCs4は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
特図変動種別判定カウンタCs4は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新され、その更新値は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された特図変動種別判定カウンタCs4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルと照合され、特図変動時間が決定される。
次に、普図当否判定カウンタCn1の詳細について説明する。普図当否判定カウンタCn1は、普図当たりに当選するか否かを判定する際に用いられる。この普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定は、上述した普図抽選の一部である。普図当否判定カウンタCn1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、普図当否判定カウンタCn1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該普図当否判定カウンタCn1の初期値として読み込まれる。
普図当否判定カウンタCn1は定期的に更新され、普図始動ゲート35を遊技球が通過した場合には、その更新値は、当該通過のタイミングで普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に普図判定エリア64eに移動する。そして、普図判定エリア64eに移動した普図当否判定カウンタCn1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当否判定テーブルと照合され、普図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、普図種別判定カウンタCn2の詳細について説明する。普図種別判定カウンタCn2は、普通図柄の種別を判定する際に用いられる。この普通図柄の種別の判定である普図種別判定は、上述した普図抽選の一部である。普図種別判定カウンタCn2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図種別判定カウンタCn2は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、上述したように、普図判定エリア64eに記憶されている普図当否判定カウンタCn1の値を用いて普図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の普図種別判定テーブルの中から、普図当否判定の結果に対応した一の普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶されている普図種別判定カウンタCn2の値を、当該選択した普図種別判定テーブルと照合し、普通図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した普通図柄の種別に基づいて、普通図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、普図リーチ判定カウンタCn3の詳細について説明する。普図リーチ判定カウンタCn3は、普図当否判定の結果が普図当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。普図リーチ判定カウンタCn3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図リーチ判定カウンタCn3は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図リーチ判定カウンタCn3の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、普図当否判定において普図当たりではないと判定した場合に、特図判定エリア64cに記憶されている普図リーチ判定カウンタCn3の値を、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図リーチ判定テーブルと照合し、リーチが発生するか否かを判定する。なお、普図抽選における普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、MPU62は、普図リーチ判定カウンタCn3の値に関係なくリーチ発生と判定する。
次に、普図変動種別判定カウンタCn4の詳細について説明する。普図変動種別判定カウンタCn4は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。普図変動種別判定カウンタCn4は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図変動種別判定カウンタCn4は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新され、その更新値は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された普図変動種別判定カウンタCn4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図変動時間テーブルと照合され、普図変動時間が決定される。
次に、特図当否判定テーブルについて説明する。
図61は、特図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、特図始動口34aに遊技球が入球すると、特図当否判定カウンタCs1における0〜1199の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された特図当否判定カウンタCs1の値と特図当否判定テーブルとによって、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かの判定である特図当否判定が行なわれる。
図61に示すように、本実施形態の特図当否判定テーブルには、特図当否判定カウンタCs1の0〜1199の1200個の値のうち、0〜1199の全ての値が特図小当たりに当選となる値として設定されており、特図大当たりに当選となる値及び特図外れとなる値は設定されていない。すなわち、本実施形態では、特図当否判定の結果は、100%の確率で特図小当たりに当選となる。
「特図小当たり」とは、特電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。
次に、特図種別判定テーブルについて説明する。
図62は、特図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、特図始動口34aに遊技球が入球すると、特図種別判定カウンタCs2における0〜99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した特図当否判定の結果に応じて特図種別判定テーブルが選択され、当該選択された特図種別判定テーブルと、取得された特図種別判定カウンタCs2の値とによって、特別図柄の種別を判定する特図種別判定が行なわれる。ただし、上述したように、本実施形態では、特図当否判定の結果として特図小当たりのみが設定されているので、本実施形態のパチンコ機10は、特図小当たり用の特図種別判定テーブルのみを備えている。
図62に示すように、本実施形態の特図種別判定テーブルには、特図種別判定カウンタCs2の0〜99の100個の値のうち、0〜39の40個の値が特別図柄A(特図小当たりA)に設定されており、残りの40〜99の60個の値が特別図柄B(特図小当たりB)に設定されている。特図種別判定テーブルに設定されている特別図柄の種別は、いずれも特電開閉実行モードの実行の契機となるが、特別図柄の種別毎に、特電開閉実行モードが実行される際に選択される特電開閉シナリオの種別が異なっている。
特電開閉シナリオは、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される特電開閉シナリオの種別によって、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉の態様が異なることになる。
次に、特電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図63は、特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。
図63(A)は、特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルは、特図小当たりに当選した場合に、特別図柄の種別に対応した特電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図63(A)に示すように、本実施形態の特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルには、特別図柄Aに対応して特図小当たり用特電開閉シナリオAが設定されており、特別図柄Bに対応して特図小当たり用特電開閉シナリオBが設定されている。すなわち、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特図小当たり用特電開閉シナリオAが選択され、一方、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Bとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特図小当たり用特電開閉シナリオBが選択されることになる。
特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である1.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、1.0秒間の第1特別電動役物57bの開放中に10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することは実質的に不可能なので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間は2.0秒に固定されることになる。
特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である1.1秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、1.1秒間の第1特別電動役物57bの開放中に10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することは実質的に不可能なので、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間は2.1秒に固定されることになる。
また、本実施形態では、特図当否判定において特図小当たりに当選した場合に加えて、V入賞口57avに遊技球が入球した場合にも、特電開閉実行モードが開始される。
図63(B)は、V入賞大当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの実行中に、遊技球が第1大入賞口57aに入球し、そのままV入賞口57avに入球した場合には、V入賞大当たりAに当選となり、当該特電開閉実行モードの終了後に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAが選択され、当該V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始される。一方、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの実行中に、遊技球が第1大入賞口57aに入球し、そのままV入賞口57avに入球した場合には、V入賞大当たりBに当選となり、当該特電開閉実行モードの終了後に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBが選択され、当該V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始される。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が16回(16ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である5.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。そして、ラウンド遊技の間における第2特別電動役物58bの閉鎖期間(特電インターバル期間)は、3.0秒に設定されている。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が12回(12ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である5.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。そして、ラウンド遊技の間における第2特別電動役物58bの閉鎖期間(特電インターバル期間)は、5.9秒に設定されている。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。
なお、上述したように、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAにおいては、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、遊技者による遊技球の発射態様に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+3.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。
同様に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、遊技者による遊技球の発射態様に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×12(ラウンド数)+5.9秒(特電インターバル期間)×11(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、125.9秒に固定されることになる。
このように、本実施形態では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオA又はV入賞大当たり用特電開閉シナリオBのいずれの特電開閉シナリオが選択された場合であっても、特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は126.0秒以下となる。そして、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)と、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づく特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)との差分は0.1秒程度と小さくなっている。
さらに、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した時間(128.0秒、以下「合算時間A」ともいう)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した時間(128.0秒、以下「合算時間B」ともいう)と同じになっている。このような構成を採用した理由については後述する。
次に、普図当否判定テーブルについて説明する。
図64は、普図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図当否判定カウンタCn1における0〜1199の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図当否判定カウンタCn1の値と普図当否判定テーブルとによって、普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定が行なわれる。
図64に示すように、本実施形態の普図当否判定テーブルには、普図当否判定カウンタCn1の0〜1199の1200個の値のうち、0〜3の4個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、普図当否判定の結果は、1/300の確率で普図当たりに当選となる。
「普図当たり」とは、普電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。一方、「普図外れ」とは、普電開閉実行モードの開始の契機とはならない判定結果である。
次に、普図種別判定テーブルについて説明する。
図65は、普図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図種別判定カウンタCn2における0〜99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した普図当否判定の結果に応じて普図種別判定テーブルが選択され、当該選択された普図種別判定テーブルと、取得された普図当否判定カウンタCn1の値とによって、普通図柄の種別を判定する普図種別判定が行なわれる。
上述した普図当否判定の結果、普図当たりと判定された場合には普図種別判定テーブル1が選択され、一方、普図当否判定の結果、普図外れと判定された場合には普図種別判定テーブル2が選択される。
図65(A)に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブル1には、普図種別判定カウンタCn2の0〜99の100個の値のうち、0〜39の40個の値が普通図柄A(普図当たりA)に設定されており、40〜59の20個の値が普通図柄B(普図当たりB)に設定されており、60〜74の15個の値が普通図柄C(普図当たりC)に設定されており、75〜89の15個の値が普通図柄D(普図当たりD)に設定されており、90〜94の5個の値が普通図柄E(普図当たりE)に設定されており、95〜97の3個の値が普通図柄F(普図当たりF)に設定されており、98〜99の2個の値が普通図柄G(普図当たりG)に設定されている。普図種別判定テーブル1に設定されている普通図柄の種別は、いずれも普電開閉実行モードの実行の契機となるが、普通図柄の種別毎に、普電開閉実行モードが実行される際に選択される普電開閉シナリオの種別が異なっている。普電開閉シナリオは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される普電開閉シナリオの種別によって、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開閉の態様が異なることになる。
図65(B)に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブル2には、普図種別判定カウンタCn2の0〜99の100個の値のうち、100個の全ての値が普通図柄Z(普図外れ)に設定されている。すなわち、普図当否判定において普図外れであると判定された場合には、普通図柄の種別は普通図柄Zに決定される。
次に、普電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図66は、普電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。普電開閉シナリオ選択テーブルは、普図当たりに当選した場合に、普通図柄の種別に対応した普電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図66に示すように、本実施形態の普電開閉シナリオ選択テーブルには、普通図柄A〜Gのそれぞれに対応して普電開閉シナリオA〜Gが設定されている。すなわち、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果がそれぞれ普通図柄A〜Gとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオA〜Gがそれぞれ選択されることになる。以下、普電開閉シナリオA〜Gの詳細について説明する。
普電開閉シナリオAに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、5.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉処理期間が開始される。当該普電開閉処理期間においては、普通電動役物34bが1回開放し、1回の開放時間は0.8秒に設定されている。普電開閉処理期間が終了すると、140.0秒間の普電エンディング期間が開始される。なお、普電開閉処理期間中に、最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、普通電動役物34bは、1回の開放時間である0.8秒が経過する前であっても閉鎖状態となり、普電開閉処理期間が終了することになるが、本実施形態では遊技球の最短の発射間隔が0.6秒であるため、普電開閉処理期間中に最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球することがないように構成されている。
普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、5.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉処理期間が開始される。当該普電開閉処理期間においては、普通電動役物34bが2回開放し、1回の開放時間は0.8秒、総開放時間は1.6秒、開放と開放の間における普通電動役物34bの閉鎖期間(普電インターバル期間)は、135.0秒に設定されている。普電開閉処理期間が終了すると、140.0秒間の普電エンディング期間が開始される。なお、普電開閉処理期間中に、最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、普通電動役物34bは、総開放時間である1.6秒が経過する前であっても閉鎖状態となり、普電開閉処理期間が終了することになるが、本実施形態では遊技球の最短の発射間隔が0.6秒であるため、普電開閉処理期間中に最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球することがないように構成されている。以下に説明する普電開閉シナリオC〜Gにおいても同様である。
普電開閉シナリオC〜Gは、普電開閉シナリオBと比較して普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数及び総開放時間が異なるのみであり、他の制御については普電開閉シナリオBと同じである。具体的には、普電開閉シナリオCの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は3回であり、普電開閉シナリオDの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は4回であり、普電開閉シナリオEの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は5回であり、普電開閉シナリオFの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は6回であり、普電開閉シナリオGの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は7回である。
このように、本実施形態では、普電開閉シナリオに設定されている閉鎖期間(普電インターバル期間)の時間的長さ(135.0秒)及び普電エンディング期間の時間的長さ(140.0秒)は、いずれも、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)及びV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)よりも長い時間に設定されている。さらに、普電開閉シナリオに設定されている閉鎖期間(普電インターバル期間)の時間的長さ(135.0秒)及び普電エンディング期間の時間的長さ(140.0秒)は、いずれも、上記合算時間A(128.0秒)及び上記合算時間B(128.0秒)よりも長い時間に設定されている。このような構成を採用した理由については後述する。
なお、以下の説明では、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定において特別図柄Aと判定されたことを、「特図抽選において特図小当たりAに当選した」とも表現する。特別図柄Bについても同様である。また、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定において普通図柄Aと判定されたことを、「普図抽選において普図当たりAに当選した」とも表現する。普通図柄B〜Gについても同様である。
《2−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図67は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始指令を受信すると、その再生開始指令によって指示された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了指令を受信すると、その再生終了指令により指示された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92からの指示に従って、音声チャンネル毎に再生中の音の出力を消音(ミュート)に設定し、また、その消音設定を解除することができる。消音に設定された音声チャンネルは、音出力LSI97にて該当する音声データを読み出して再生すべき音を生成するものの、他の音声チャンネルの音とミキシングする場合は、消音設定の対象の音声チャンネルの音のレベルを0にするか、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシング回路に非入力とすることによって、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシングしないようにしている。これにより、消音設定の対象の音声チャンネルの音がスピーカー46から出力されない。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60、演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信するとともに、演出操作ボタン24の操作態様を示す信号を受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《2−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図68は、本実施形態のパチンコ機10において実行される処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。図69及び図70は、本実施形態のパチンコ機10において実行される演出の一例を示す説明図である。
本実施形態のパチンコ機10において遊技を行なう遊技者は、はじめに、遊技盤30の中央下部に設けられている普図始動ゲート35に遊技球が入球するように、操作ハンドル25を操作して遊技球の発射強度を調整する。図68に示すように、遊技球が普図始動ゲート35に入球すると、パチンコ機10の主制御装置60は、上述した普図抽選を実行し、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示を開始させる(時刻t1)。また、音声発光制御装置90は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示の開始に伴って、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる。
その後、設定された普図変動時間が経過すると、主制御装置60は、普通図柄表示部38aおいて変動中の普通図柄を普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる(時刻t2)。遊技者は、普通図柄表示部38aにおいて停止表示された普通図柄の表示態様又は図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおいて停止表示された装飾図柄の表示態様を確認することによって、普図抽選の抽選結果を認識することができる。具体的には、本実施形態では、普図抽選の結果が普図当たりである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1〜Z3の数字が同一である表示態様(例えば「555」)で停止表示させる。一方、普図抽選の結果が普図外れである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1〜Z3の数字が同一ではない(揃わない)表示態様(例えば「135」)で停止表示させる。
遊技者は、普図抽選において普図当たりに当選するまで、繰り返し普図始動ゲート35に遊技球を入球させる。なお、本実施形態では、普図始動ゲート35の下流に一般入賞口32が設けられているため、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、そのまま一般入賞口32に入球し、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、主制御装置60は、普通図柄表示部38aおいて変動中の普通図柄を普図当たりの種別(普通図柄の種別)に対応した表示態様で停止表示させ、その後、普図当たりの種別(普通図柄の種別)に対応した普電開閉シナリオを選択し、当該選択した普電開閉シナリオに基づいた普電開閉実行モードを開始する(時刻t2)。一方、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、普図当たりの当選後に実行される普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した表示態様で停止表示させる。
具体的には、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が1回である普図当たりAに当選した場合には、変動中の装飾図柄を「1↓1」といった表示態様(中央の装飾図柄列Z2の装飾図柄のみがスクロールしている表示態様)で表示させてリーチを発生させた上で、「111」といった表示態様で停止表示させる。また、例えば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が2回である普図当たりBに当選した場合には、図69(A)に示すように、変動中の装飾図柄を「2↓2」といった表示態様で表示させてリーチを発生させた上で、図69(B)に示すように、「222」といった表示態様で停止表示させる。したがって、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄でリーチが発生した場合には、遊技者は、普図当たりに当選した場合に実行される普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を認識することができるので、遊技者に対して、普図当たりに当選するか否かの期待感だけではなく、当選後の普通電動役物34bの開放回数に対する期待感も付与することができる。遊技者が普通電動役物34bの開放回数に対して期待感を持つ理由については後述する。
以下、図68に示した例では、普図抽選の結果、普図当たりBに当選した場合について説明する。
普図抽選の結果、普図当たりBに当選すると、主制御装置60は、上述した普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードを開始し、当該普電開閉実行モードの普電オープニング期間を開始する(時刻t2)。上述したように、普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードでは、普通電動役物34bが2回開放する。また、普電オープニング期間が開始されると、音声発光制御装置90は、普電オープニング演出及び右打ち報知処理を開始する。本実施形態では、図70(A)に示すように、普電オープニング演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、後述するV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モード(いわゆる大当たり)が2回発生することを示唆する演出を実行する。また、本実施形態における右打ち報知処理では、図70(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像である右打ち指示画像GD1を表示させ、スピーカー46から「右打ち!」といった音声を出力させる。
右打ち報知処理によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者は、操作ハンドル25を操作して「右打ち」を行なう。遊技者が「右打ち」を行なうと、遊技球発射機構81から発射された遊技球は、遊技盤30の遊技領域PAの右側に設けられた流通路301に到達する。ここで、本実施形態では、閉鎖状態の普通電動役物34bの上を遊技球が通過するのに0.7秒以上の時間を要するように構成されている。そして、本実施形態では、遊技球は遊技球発射機構81から0.6秒間隔で発射される。したがって、右打ち報知処理の開始以降、遊技者が「右打ち」を継続していると、閉鎖状態の普通電動役物34bの上を少なくとも1個の遊技球が通過中の状態(遊技球が載っている状態)となる。
そして、主制御装置60は、普電オープニング期間が終了すると、普電開閉処理期間を開始し、普通電動役物34bの1回目の開放を開始する(時刻t3)。すると、当該普通電動役物34bの上を通過中の遊技球は、開放した普通電動役物34bの下方に落下し、当該普通電動役物34bの下方に設けられている特図始動口34aに入球する(時刻t4)。
特図始動口34aに遊技球が入球すると、主制御装置60は、上述した特図抽選を実行し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示を開始させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる(時刻t4)。本実施形態では、特図変動時間は、特図抽選の結果に関わらず、毎回0.5秒に設定される。
その後、設定された特図変動時間(本実施形態では0.5秒)が経過すると、主制御装置60は、特別図柄表示部37aおいて変動中の特別図柄を特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる(時刻t5)。上述したように、本実施形態では、特図抽選においては必ず特図小当たり(特図小当たりA又は特図小当たりB)に当選するように構成されており、例えば、特図抽選の結果が特図小当たりAである場合には、音声発光制御装置90は、サブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を「777」といった表示態様で停止表示させ、特図抽選の結果が特図小当たりBである場合には、サブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を「333」といった表示態様で停止表示させる。
図68に示した例では、特図抽選の結果、特図小当たりAに当選した場合について説明する。
特図抽選の結果、特図小当たりAに当選すると、主制御装置60は、上述した特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードを開始し、当該特電開閉実行モードの特電オープニング期間を開始する(時刻t5)。
そして、主制御装置60は、特電オープニング期間が終了すると、特電開閉処理期間を開始し、第1特別電動役物57bの開放を開始する(時刻t6)。上述したように、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間では、第1特別電動役物57bが1回開放する。ここで、本実施形態では、閉鎖状態の第1特別電動役物57bの上を遊技球が通過するのに1.0秒以上の時間を要するように構成されている。そして、本実施形態では、遊技球は遊技球発射機構81から0.6秒間隔で発射される。したがって、右打ち報知処理の開始以降、遊技者が「右打ち」を継続していれば、閉鎖状態の第1特別電動役物57bの上を少なくとも1個の遊技球が通過中の状態(遊技球が載っている状態)となる。したがって、第1特別電動役物57bが開放すると、当該第1特別電動役物57bの上を通過中の遊技球は、開放した第1特別電動役物57bの下方に落下し、当該第1特別電動役物57bの下方に設けられている第1大入賞口57aに入球する(時刻t7)。
第1大入賞口57aに遊技球が入球すると、当該遊技球はそのままV入賞口57avに入球する(時刻t7)。すなわち、本実施形態では、遊技者は「右打ち」を継続していれば、第1特別電動役物57bの開放中に第1大入賞口57a及びV入賞口57avに遊技球を容易に(確実に)入球させることが可能な構成となっている。
V入賞口57avに遊技球が入球すると、音声発光制御装置90は、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したことを示唆する演出であるV入賞演出と、16ラウンドの特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出とを実行し、主制御装置60は、実行中である特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの終了後に、上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた16ラウンドの特電開閉実行モードを開始する(時刻t8)。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、特電オープニング期間の0.5秒が経過した後に特電開閉処理期間が開始され、第2特別電動役物58bの16回の開放のうちの1回目の開放(第1ラウンドのラウンド遊技)が開始される(時刻t9)。そして、第2特別電動役物58bは、最大開放時間の5.0秒が経過したこと又は最大入球個数である10個の遊技球が入球したことのいずれかの条件を満たした場合に、閉鎖状態となる。閉鎖状態となった後は、閉鎖期間(特電インターバル期間)の3.0秒が経過した後に第2特別電動役物58bの2回目の開放(第2ラウンド目のラウンド遊技)が開始される。その後、第2特別電動役物58bの16回目の開放(第16ラウンドのラウンド遊技)が終了して閉鎖した後、特電エンディング期間が開始され、特電エンディング期間の0.5秒が経過することによって、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが終了する(時刻t10)。遊技者は、このV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの特電開閉処理期間において、第2特別電動役物58bの開放中に遊技球を第2大入賞口58aに入球させることにより、大量の遊技球を賞球として獲得することができる。
なお、上述したように、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAにおいては、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、遊技者による遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+3.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。すなわち、本実施形態におけるV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードは、遊技者による遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、開始されてから126.0秒で終了することになる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放が開始した時点(時刻t3)から、上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始した時点(時刻t8)までに要する時間は、遊技者が右打ち報知処理の指示通りに「右打ち」を行なっている場合には、最大でも、4秒程度となるように構成されている。
そして、本実施形態では、普電開閉シナリオBに基づく普電開閉実行モードの普電開閉処理期間における閉鎖期間(普電インターバル期間)は135.0秒に設定されているため、普通電動役物34bの1回目の閉鎖から135.0秒が経過した後に、普通電動役物34bの2回目の開放が開始することになる(時刻t11)。
この結果、本実施形態では、図68に示すように、普通電動役物34bの2回目の開放が開始する前に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが終了することになる。
そして、普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目の開放によって遊技球が特図始動口34aに入球すると、主制御装置60は、上述した特図抽選を実行し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示を開始させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる(時刻t12)。
その後の処理の流れは、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間(閉鎖期間)が普電エンディング期間に置き換わる点が異なるのみで、図68に示す時刻t13から時刻t18までの処理の流れは、上述した時刻t5から時刻t10までの処理の流れと同じである。そして、普電開閉シナリオBに基づく普電開閉実行モードの普電エンディング期間の時間的長さは140.0秒に設定されているので、仮に保留普図抽選が存在していたとしても、普通電動役物34bの2回目の閉鎖後に開始される普電エンディング期間の140.0秒が経過するまでは次の普図抽選は実行されない。すなわち、2回目のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するよりも早く次の普図抽選が実行されないように構成されている。その後、普電エンディング期間の140.0秒が経過して普電開閉実行モードが終了する(時刻t19)。
なお、本実施形態では、普電エンディング期間の終了前の5秒間において、普電開閉実行モードが終了することを示唆する普電エンディング演出を実行する。本実施形態では、図70(B)に示すように、普電エンディング演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「楽しかった?またね!!」といった文字列を表示する。
以上説明したように、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した回数分だけ時刻t3から時刻t10までの処理が繰り返されることになる。換言すれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した回数分だけ、16ラウンド又は12ラウンドのV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されることになる。
なお、図68に示した例では、1回目及び2回目の特図抽選において特図小当たりAに当選し、その後に遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選した場合について説明したが、1回目又は2回目の特図抽選において特図小当たりBに当選していた場合であって、その後に遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選した場合には、主制御装置60は、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間において上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードを開始することになる。
また、本実施形態では、特図始動口34aには特図保留機能が設けられていないため、仮に、普通電動役物34bの2回目の開放が開始して特図始動口34aに遊技球が入球した時点においてもV入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードが終了していなかった場合には、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づく特図抽選が実行されない。この結果、特図抽選において特図小当たりに当選することもなく、V入賞大当たりに当選することも不可能となる。
また、図68に示した例とは異なり、右打ち報知処理が実行されているにもかかわらずに遊技者が「右打ち」を行なわなかった場合には、普通電動役物34bの開放中に遊技球を特図始動口34aに入球させることができず、または、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球を第1大入賞口57a及びV入賞口57avに入球させることができない。この場合には、上述した特図小当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードや、V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードは開始されず、遊技者は、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの閉鎖期間(普電インターバル期間)や普電エンディング期間が終了するのを待つことになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態では、普通図柄の種別に基づいて、V入賞大当たりに連続当選可能な回数の上限が決まることになる。より具体的には、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に基づいて、当該普電開閉実行モードの実行中におけるV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な上限回数が決定されるので、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特図抽選の結果として特図大当たりが設定されていないので、特図大当たりが設定されているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、普図抽選において普図当たりに当選する確率が高くなったり、普図当たりに当選した場合における普通電動役物34bの開放回数が多くなる高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選を保留する機能を備えていないので、特図抽選を保留するための特図保留エリアを主側RAM64から省略することができ、主側RAM64の記憶領域を他の用途に有効に活用することが可能となる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中において、実質的な抽選が存在せずにV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが複数回実行される(いわゆる大当たりが連荘する)ので、一般的なパチンコ機における大当たりの連荘時において、例えば高確率モード(いわゆる確変状態)であるにもかかわらず大当たり抽選においてなかなか大当たりに当選せずに次の特電開閉実行モードがなかなか開始されないといった事態(いわゆるハマリ)の発生を回避することが可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合において、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている場合には、普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球して特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が第1大入賞口57aに入球し、当該第1大入賞口57aに入球した遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。
そして、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な構成となっている。より詳細には、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている状況において、普電開閉実行モードが開始されてからV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了するまでに要する時間(図68の時刻t2から時刻t10までの時間)を特定所要時間と定義した場合に、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な構成となっている。したがって、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが終了し、その後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後においても、普電開閉実行モードが継続しており、当該普電開閉実行モードの継続中に普通電動役物34bが開放状態に遷移して遊技球が特図始動口34aに入球可能となる場合がある。
そして、本実施形態によれば、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードの実行中において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に、普通電動役物34bが閉鎖状態から開放状態に遷移するので、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球することが可能となる。そして、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行されると、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されることになる。V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、普電開閉実行モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避するので(換言すれば、特図抽選の保留機能を備えていないので)、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球しても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が特図始動口34aに入球可能なタイミングが訪れるまでに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本実施形態とは異なり、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避しない構成(すなわち、特図抽選の保留機能を備える構成)を採用した場合において、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選が複数保留されてしまい、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に関わらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても、普通電動役物34bの1回の開放に対して、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって普通電動役物34bが開放状態に遷移したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、特図始動口34aに遊技球が入球したタイミングにおいてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しておらず、特図始動口34aに遊技球が入球したにもかかわらず特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが早期に終了してしまい、当該特電開閉実行モードが終了してから普通電動役物34bの次の開放までの期間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態から閉鎖状態に遷移してから、閉鎖状態から開放状態に遷移するまでの期間である普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定可能である。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも短い時間(例えば80.0秒)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目と3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは開始されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも開始されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける3回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの4回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目と4回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
このように、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定する本実施形態の構成を採用した場合について説明する。
まず、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
次に、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
このように、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定するので、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となったタイミングにおいては、当該普通電動役物34bが開放状態となったのが何回目であるのかに関わらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となった場合に遊技球が特図始動口34aに入球したにもかかわらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されないということはない。すなわち、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、普電開閉実行モードの実行中において普通電動役物34bが開放状態となる回数を設定することによって、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが最後に開放状態から閉鎖状態に遷移してから、普図抽選を実行可能とするまでの期間である普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(140.0秒)に設定可能である。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電エンディング期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、普電エンディング期間の終了後に普図抽選が実行され、普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードが実行され、当該普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球し、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、普電エンディング期間の開始直後からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されている場合には、普電エンディング期間が終了した後においても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続しており、遊技球が特図始動口34aに入球したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能なので、普電エンディング期間が終了した後においてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、普電インターバル期間の長さ以上の長さに設定するので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、普電開閉実行モードの普電エンディング期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間と普電エンディング期間との両期間において特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能なので、普電開閉実行モードに含まれる普電インターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードに普電インターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行可能なので、普電開閉実行モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、普電開閉実行モードが開始された場合には、遊技者に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を示唆する演出(図69、図70(A)等)を実行するので、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特に本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動表示及び停止表示される装飾図柄の数字が、普図抽選に当選した場合における普通電動役物34bの開放回数(すなわち、V入賞大当たりの連荘回数)を示唆しているので、遊技者に、なるべく大きな数字の装飾図柄が有効ラインL1上に停止して欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、大きな数字の装飾図柄によってリーチが発生した場合には、遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態によれば、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる。そして、普通電動役物34bの開放(図68の時刻t3)からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了(時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミング(図68の時刻t3)で開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミング(図68の時刻t11)で普通電動役物34bが開放するように制御する。したがって、普図抽選における1回の普図当たりに対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する制限期間を発生させる。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に普通図柄の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず普図抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、普図抽選の結果が、遊技者に有利な普図当たりとなったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、V入賞大当たりについて複数の種別(V入賞大当たりA及びB)が設定されているので、1回の普電開閉実行モードにおいて当選するV入賞大当たりの回数だけでなく、どの種別のV入賞大当たりに当選するのかといった期待感も遊技者に付与することができる。
また、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した合算時間A(128.0秒)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した合算時間Bと同じなので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合と、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合とで、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するタイミングが同じになる。この結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了時点から普通電動役物34bの次の開放までの待機時間が同じになるので、例えば、当該待機時間において実行する演出の内容を共通化することができる。
また、本実施形態では、遊技盤30の中央下部の位置に普図始動ゲート35が設けられており、当該普図始動ゲート35に入球した遊技球が入球可能な位置に一般入賞口32が設けられているので、遊技盤30の中央下部の位置に特図始動口34aが設けられている一般のパチンコ機と同様に、遊技者に賞球を付与しつつ、普図抽選において普図当たりに当選することを期待させるといった遊技を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技者は、普図始動ゲート35に遊技球が入球するように操作ハンドル25を操作するので、多くの遊技球が普図始動ゲート35に入球することになる。そして、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が一般入賞口32に入球するので、全ての賞球数に占める一般入賞口32による賞球数の割合を高めることができる。換言すれば、全ての賞球数に占める役物作動による賞球数の割合である役物比率を下げることが可能となる。
《2−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
上述した遊技を進行させるために、主制御装置60の主側MPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。主側MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図71は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(本実施形態では2msec周期)に実行される。
ステップSm0101では、各種検知センサーの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサーの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSm0102に進む。
ステップSm0102では、乱数初期値カウンタCiniの値を更新する。具体的には、乱数初期値カウンタCiniの値に1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCiniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0103に進む。
ステップSm0103では、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、普図リーチ判定カウンタCn3、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値を更新する。具体的には、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、普図リーチ判定カウンタCn3、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各判定カウンタCn1〜Cn3、Cs1、Cs2の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0104に進む。
ステップSm0104では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図始動ゲート用の入球処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0104を実行した後、ステップSm0105に進む。
ステップSm0105では、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づく特図始動口用の入球処理を実行する。特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0105を実行した後、ステップSm0106に進む。
ステップSm0106では、V入賞口57avへの遊技球の入球に基づくV入賞口用の入球処理を実行する。V入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<普図始動ゲート用の入球処理>
次に、普図始動ゲート用の入球処理について説明する。普図始動ゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図71:Sm0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図72は、普図始動ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0201では普図始動ゲート35に、遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSm0201において、普図始動ゲート35に遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0201:YES)、ステップSm0202に進み、普図抽選保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、普図抽選保留個数SNは、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)普図抽選の数を示す値である。本実施形態では、普図抽選保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSm0201において、普図始動ゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sm0201:NO)、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
ステップSm0202において、普図抽選保留個数SNが上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sm0202:YES)、ステップSm0203に進み、普図抽選保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSm0204に進む。
ステップSm0204では、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値をRAM64の普図保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSm0203において1を加算した普図抽選保留個数SNに対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSm0205に進む。
ステップSm0205では、普図先判定処理を実行する。普図先判定処理は、普図保留エリア64dに記憶された普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値の情報(普図保留情報)に基づいて、普図抽選の判定結果(普図当否判定の判定結果、普図種別判定の判定結果及び普図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該普図保留情報が普通図柄の変動を伴う普図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSm0205を実行した後、ステップSm0206に進む。
ステップSm0206では、普図保留コマンドを設定する。具体的には、普図保留エリア64dに記憶された普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2及び普図リーチ判定カウンタCn3の各値の情報(普図保留情報)に基づいて実行された普図先判定処理の判定結果を普図保留コマンドとして設定する。
普図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて取得された普図保留情報に対する普図先判定処理の判定結果を、当該普図保留情報が普通図柄の変動を伴う普図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。普図保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図75:ステップSm0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、普図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の普図保留表示領域Dnにおける表示を普図抽選保留個数SNの増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の普図保留表示領域Dnにおける表示を普図抽選保留個数SNの増加に対応させて変更する。
ステップSm0206を実行した後、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
一方、ステップSm0202において、普図抽選保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sm0202:NO)、すなわち、普図抽選保留個数SNの値が上限値であると判定した場合には、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値を普図保留エリア64dに記憶することなく、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
<特図始動口用の入球処理>
次に、特図始動口用の入球処理について説明する。特図始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図71:Sm0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図73は、特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0301では、特図始動口34aに遊技球が入球したか否かを、特図始動口34aに対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSm0301において、特図始動口34aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0301:YES)、ステップSm0302に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドを設定する。その後、ステップSm0303に進む。一方、ステップSm0301において、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sm0301:NO)、本特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSm0303では、主側RAM64に記憶されている特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。特電開閉実行モードフラグは、上述した特電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。ステップSm0303において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合(ステップSm0303:NO)、すなわち、特電開閉実行モードの実行中ではないと判定した場合には、ステップSm0304に進む。
ステップSm0304では、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。特図変動中フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動開始の際にONとなり、特別図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特図変動中フラグは、特別図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm0304において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0304:NO)、すなわち、特別図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm0305に進む。
ステップSm0305では、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の各値を主側RAM64の特図判定エリア64cに記憶する。その後、ステップSm0306に進む。
ステップSm0306では、主側RAM64に記憶されている特図変動開始フラグをONにする。特図変動開始フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させるためのフラグであり、後述するように、特別図柄の変動が開始された際にはOFFとなる。ステップSm0306を実行した後、本特図始動口用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図71:Sm0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図74は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0401では、V入賞口57avに遊技球が入球したか否かを、V入賞口57avに対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSm0401において、V入賞口57avに遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0401:YES)、ステップSm0402に進み、主側RAM64に記憶されているV入賞フラグがONであるか否かを判定する。V入賞フラグは、V入賞口57avに遊技球が入球した場合にONとなり、当該V入賞フラグがONとなったことを契機として特電開閉実行モードが開始され、当該特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、ステップSm0402では、既にV入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV入賞口57avに入球した場合であっても後述するステップSm0403からステップSm0405の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSm0402において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm0402:NO)、ステップSm0403に進み、V入賞フラグをONにする。その後、ステップSm0404に進み、ONとなっている特図種別フラグに対応したV入賞種別フラグをONにする。具体的には、例えば、特図種別フラグとして特別図柄AフラグがONとなっている場合には、V入賞種別フラグとしてV入賞AフラグをONにし、特図種別フラグとして特別図柄BフラグがONとなっている場合には、V入賞種別フラグとしてV入賞BフラグをONにする。その後、ステップSm0405に進む。
ステップSm0405では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したこと及び当該V入賞の種別をサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。V入賞コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図75:ステップSm0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、V入賞コマンドを受信すると、遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選したこと、当該V入賞の種別及び当該V入賞に基づいて特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出であるV入賞演出を実行する。
ステップSm0405を実行した後、本V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSm0401においてV入賞口57avに遊技球が入球していないと判定した場合(ステップSm0401:NO)及びステップSm0402においてV入賞フラグがONであると判定した場合(ステップSm0402:YES)には、上述したステップSm0403からステップSm0405の処理を実行することなく、本V入賞口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図75は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSm0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSm0502に進む。
ステップSm0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSm0503に進む。
ステップSm0503では、ステップSm0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていれば当該コマンドを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンドや、後述する各種の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSm0503を実行した後、ステップSm0504に進む。
ステップSm0504では、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の値を更新する。具体的には、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値に1を加算すると共に、各カウンタ値が最大値に達した際には当該カウンタ値を0にクリアする。そして、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0505に進む。
ステップSm0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップSm0506に進む。
ステップSm0506では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示に関する制御処理である普通図柄制御処理を実行する。普通図柄制御処理では、普図抽選や、普図抽選の抽選結果に基づいた普通図柄の変動表示の制御などを行う。普通図柄制御処理の詳細については後述する。ステップSm0506を実行した後、ステップSm0507に進む。
ステップSm0507では、普通電動役物34bに関する制御処理である普通電動役物制御処理を実行する。普通電動役物制御処理では、普通電動役物34bを開閉させる普電開閉実行モードにおける制御などを行なう。普通電動役物制御処理の詳細については後述する。ステップSm0507を実行した後、ステップSm0508に進む。
ステップSm0508では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示に関する制御処理である特別図柄制御処理を実行する。特別図柄制御処理では、特図抽選や、特図抽選の抽選結果に基づいた特別図柄の変動表示の制御などを行う。特別図柄制御処理の詳細については後述する。ステップSm0508を実行した後、ステップSm0509に進む。
ステップSm0509では、特別電動役物に関する制御処理である特別電動役物制御処理を実行する。特別電動役物制御処理では、第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58bを開閉させる特電開閉実行モードにおける制御などを行なう。特別電動役物制御処理の詳細については後述する。ステップSm0509を実行した後、ステップSm0510に進む。
ステップSm0510では、待機状態が所定時間経過した場合にサブ側の各制御装置にデモ動画を開始させるための待機用処理を実行する。その後、ステップSm0510を実行した後、ステップSm0511に進む。
ステップSm0511では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSm0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSm0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sm0511:NO)、ステップSm0512及びステップSm0513において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCini、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値の更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSm0512において、乱数初期値カウンタCiniの値に1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCiniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSm0513において、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値に1を加算するとともに、その各カウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。一方、ステップSm0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sm0511:YES)、ステップSm0503に戻り、ステップSm0503からステップSm0510までの各処理を実行する。
なお、ステップSm0503からステップSm0510の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCini、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値の更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタ値をランダムに更新することができる。
<普通図柄制御処理>
次に、普通図柄制御処理について説明する。普通図柄制御処理は、通常処理のサブルーチン(図75:Sm0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図76は、普通図柄制御処理を示すフローチャートである。ステップSm0601では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させるための処理である普通図柄変動開始処理を実行する。普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSm0601を実行した後、ステップSm0602に進む。
ステップSm0602では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を停止させるための処理である普通図柄変動停止処理を実行する。普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSm0602を実行した後、本普通図柄制御処理を終了する。
<普通図柄変動開始処理>
次に、普通図柄変動開始処理について説明する。普通図柄変動開始処理は、普通図柄制御処理のサブルーチン(図76:Sm0601)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図77は、普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSm0701では、主側RAM64に記憶されている普電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。普電開閉実行モードフラグは、普電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、普電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、普電開閉実行モードフラグは、普電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。
ステップSm0701において、普電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm0701:YES)、後述するステップSm0702以降の処理のいずれも実行することなく、本普通図柄変動開始処理を終了する。すなわち、普電開閉実行モードの実行中には、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm0701において、普電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm0701:NO)、ステップSm0702に進む。
ステップSm0702では、主側RAM64に記憶されている普図変動中フラグがONであるか否かを判定する。普図変動中フラグは、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動開始の際にONとなり、普通図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、普図変動中フラグは、普通図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm0702において、普図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0702:NO)、すなわち、普通図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm0703に進む。
ステップSm0703では、普図抽選保留個数SNが「1」以上であるか否かを判定する。ステップSm0703において、普図抽選保留個数SNが「1」以上ではないと判定した場合には(Sm0703:NO)、本普通図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSm0703において、普図抽選保留個数SNが「1」以上であると判定した場合には(Sm0703:YES)、ステップSm0704に進む。すなわち、普電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が変動中でもない状況において、普図抽選保留個数SNが1以上である場合に、ステップSm0704に進む。
ステップSm0704では、普図抽選保留個数SNを1減算する。その後、ステップSm0705に進む。
ステップSm0705では、普図保留エリア64dの各エリアに記憶されている普図保留情報をシフトさせる処理である普図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、普図保留情報シフト処理では、普図保留エリア64dの第1エリアに記憶されている普図保留情報を普図判定エリア64eに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の普図保留情報をシフトさせる。ステップSm0705を実行した後、ステップSm0706に進む。
ステップSm0706では、普図当たりに当選するか否かを判定する処理である普図当否判定処理を実行する。具体的には、普図当否判定処理では、普図判定エリア64eに記憶された普図当否判定カウンタCn1の値と、上述した普図当否判定テーブルとに基づいて、普図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSm0706を実行した後、ステップSm0707に進む。
ステップSm0707では、普通図柄の種別を判定する処理である普図種別判定処理を実行する。具体的には、普図種別判定処理では、普図当否判定の結果に応じて上述した普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶された普図種別判定カウンタCn2の値と、当該選択した普図種別判定テーブルとに基づいて、普通図柄の種別を判定する。ステップSm0707を実行した後、ステップSm0708に進む。
ステップSm0708では、ステップSm0707の普図種別判定処理において判定した普通図柄の種別に対応した普図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、ステップSm0707の普図種別判定処理において普通図柄Aであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄AフラグをONにし、普通図柄Bであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄BフラグをONにする。ステップSm0708を実行した後、ステップSm0709に進む。
ステップSm0709では、普図変動時間設定処理を実行する。普図変動時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を設定する処理である。普図変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSm0709を実行した後、ステップSm0710に進む。
ステップSm0710では、普図変動用コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、今回の図柄の変動が普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づくものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSm0709で設定された普図変動時間の情報が含まれている。ステップSm0710を実行した後、ステップSm0711に進む。
ステップSm0711では、普図種別コマンドを設定する。普図種別コマンドには、普図当否判定の結果(普図当たりの有無)及び普図種別判定の結果(普通図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSm0710及びステップSm0711にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、通常処理(図75)のコマンド出力処理(ステップSm0503)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSm0711を実行後、ステップSm0712に進む。
ステップSm0712では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させる。その後、ステップSm0713に進み、主側RAM64に記憶されている普図変動中フラグをONにする。その後、本普通図柄変動開始処理を終了する。
<普図変動時間設定処理>
次に、普図変動時間設定処理について説明する。普図変動時間設定処理は、普通図柄変動開始処理のサブルーチン(図77:Sm0709)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図78は、普図変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSm0801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aの普図変動種別判定カウンタバッファに記憶されている普図変動種別判定カウンタCn4の値を取得する。その後、ステップSm0802に進む。
ステップSm0802では、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている普図種別フラグのうち、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定し、普図当たりに対応する普図種別フラグがONである場合には、普図当否判定の結果が普図当たりであると判定する。ステップSm0802において、普図当否判定の結果が普図当たりであると判定した場合には(Sm0802:YES)、ステップSm0803に進む。
ステップSm0803では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当たり用普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間タイマカウンタにセットする。この普図変動時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm0804を実行した後、本普図変動時間設定処理を終了する。
ステップSm0802において、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりではないと判定した場合には(Sm0802:NO)、ステップSm0805に進み、今回の普通図柄の変動においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSm0802において今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりではない場合に本処理(Sm0805)を実行することから、ステップSm0805においては、普図当否判定の結果が普図当たりではない普通図柄の変動のうちリーチが発生する変動であるか否かの判定を行う。具体的には、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図リーチ判定テーブルを参照し、普図判定エリア64eに記憶されている普図リーチ判定カウンタCn3の値が、普図リーチ判定テーブルにリーチ発生として設定されている値と一致している場合には、リーチが発生すると判定する。ステップSm0805において、リーチが発生すると判定した場合には(Sm0805:YES)、ステップSm0806に進む。
ステップSm0806では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図外れ(リーチ発生用)普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間カウンタにセットする。その後、本普図変動時間設定処理を終了する。
ステップSm0805において、今回の普通図柄の変動においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sm0805:NO)、ステップSm0807に進み、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図外れ(リーチ非発生)用普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間カウンタにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、普図外れ(リーチ非発生)用普図変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、普図抽選保留個数SNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。ただし、これに限定されることはなく、例えば、普図抽選保留個数SNの数に依存しない構成としてもよく、普図抽選保留個数SNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、普図当たり用普図変動時間テーブル及び普図外れ(リーチ発生)用普図変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報に対して、上記構成を適用してもよい。
<普通図柄変動停止処理>
次に、普通図柄変動停止処理について説明する。普通図柄変動停止処理は、普通図柄制御処理のサブルーチン(図76:Sm0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図79は、普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSm0901では、普図変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm0901において、普図変動中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm0901:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm0901において、普図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm0901:YES)、ステップSm0902に進む。
ステップSm0902では、普図変動時間設定処理(図78)において設定された普図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図変動時間が経過したと判定する。ステップSm0902において、普図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSm0902:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm0902において、普図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSm0902:YES)、ステップSm0903に進む。
ステップSm0903では、普通図柄表示部38aにおいて変動中の普通図柄を、ONとなっている普図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、普通図柄表示部38aには、普図抽選の結果に対応した表示態様の普通図柄が停止表示される。ステップSm0903を実行した後、ステップSm0904に進む。
ステップSm0904では、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判定する。ステップSm0904において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0904:NO)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図外れである場合には、ステップSm0905に進み、ONとなっている普図種別フラグ(この場合は普通図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSm0907に進み、普図変動中フラグをOFFにする。その後、本普通図柄変動停止処理を終了する。
一方、ステップSm0904において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSm0904:YES)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、ステップSm0906に進み、普電開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップSm0907に進み、普図変動中フラグをOFFにする。その後、本普通図柄変動停止処理を終了する。これにより、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、普電開閉実行モードが開始されることになる。
<普通電動役物制御処理>
次に、普通電動役物制御処理について説明する。普通電動役物制御処理は、通常処理のサブルーチン(図75:Sm0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図80は、普通電動役物制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1001では、普電エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。普電エンディング期間フラグは、普電エンディング期間の開始時にONにされ、普電エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電エンディング期間フラグは、普電エンディング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1001において、普電エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1001:NO)、ステップSm1002に進み、普電開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。普電開閉処理期間フラグは、普電開閉処理期間の開始時にONにされ、普電開閉処理期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電開閉処理期間フラグは、普電開閉処理期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1002において、普電開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1002:NO)、ステップSm1003に進み、普電オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。普電オープニング期間フラグは、普電オープニング期間の開始時にONにされ、普電オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電オープニング期間フラグは、普電オープニング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1003において、普電オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1003:NO)、ステップSm1004に進み、普電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1004において、普電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1004:YES)、後述するステップSm1005以降の普電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。一方、ステップSm1004において、普電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1004:NO)、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1005では、普電開閉シナリオ選択処理を実行する。普電開閉シナリオ選択処理は、普図種別フラグと上述した普電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、普電開閉実行モードにおいて参照する普電開閉シナリオの種別を選択する処理である。具体的には、例えば、普図種別フラグとして普通図柄AフラグがONとなっている場合には、普電開閉シナリオAが選択される。ステップSm1005を実行した後、ステップSm1006に進む。
ステップSm1006では、普電オープニング時間設定処理を実行する。普電オープニング時間設定処理は、普電オープニング期間の時間的長さ(以下、普電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電オープニング時間情報を取得し、取得した普電オープニング時間情報をRAM64に設けられた普電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この普電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1006を実行した後、ステップSm1007に進む。
ステップSm1007では、普電オープニングコマンドを設定する。設定された普電オープニングコマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、普電オープニングコマンドを受信したことに基づいて、普電オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定する。ステップSm1007を実行した後、ステップSm1008に進み、普電オープニング期間フラグをONにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1003において、普電オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1003:YES)、ステップSm1009に進む。
ステップSm1009では、普電オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した普電オープニング時間設定処理において普電オープニング時間として設定した普電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1009において、普電オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sm1009:YES)、ステップSm1010に進み、普電オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1011に進む。
ステップSm1011では、普電開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSm1012に進み、普電開閉処理期間コマンドを設定する。設定された普電開閉処理期間コマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。この普電開閉処理期間コマンドには、今回の普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した普電開閉処理期間コマンドに基づいて、普通電動役物34bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように設定する。ステップSm1012を実行した後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1002において、普電開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1002:YES)、ステップSm1013に進み、普電開閉処理を実行する。普電開閉処理では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオに基づいて普通電動役物34bの開閉動作を制御する。普電開閉処理の詳細については後述する。ステップSm1013を実行した後、ステップSm1014に進む。
ステップSm1014では、普電開閉処理期間が終了したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオに基づいた普通電動役物34bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったか否かを判定し、普通電動役物34bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったと判定した場合に、普電開閉処理期間が終了したと判定する。ステップSm1014において、普電開閉処理期間が終了していないと判定した場合には(Sm1014:NO)、そのまま本普通電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1014において、普電開閉処理期間が終了したと判定した場合には(Sm1014:YES)、ステップSm1015に進み、普電開閉処理期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1016に進む。
ステップSm1016では、普電エンディング時間設定処理を実行する。普電エンディング時間設定処理は、普電エンディング期間の時間的長さ(以下、普電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電エンディング時間情報を取得し、取得した普電エンディング時間情報をRAM64に設けられた普電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この普電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1016を実行した後、ステップSm1017に進む。
ステップSm1017では、普電エンディングコマンドを設定する。設定された普電エンディングコマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1017を実行した後、ステップSm1018に進み、普電エンディング期間フラグをONにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1001において、普電エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1001:YES)、ステップSm1019に進む。
ステップSm1019では、普電エンディング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した普電エンディング時間設定処理において普電エンディング時間として設定した普電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1019において、普電エンディング期間が終了していないと判定した場合には(Sm1019:NO)、そのまま本普通電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1019において、普電エンディング期間が終了したと判定した場合には(Sm1019:YES)、ステップSm1020に進む。
ステップSm1020では、普電エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1021に進み、普図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSm1022に進む。
ステップSm1022では、普電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された普電開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、ステップSm1023に進み、普電開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
<普電開閉処理>
次に、普電開閉処理について説明する。普電開閉処理は、普通電動役物制御処理のサブルーチン(図80:Sm1013)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図81は、普電開閉処理を示すフローチャートである。ステップSm1101では、普通電動役物34bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1101において、普通電動役物34bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1101:NO)、ステップSm1102に進む。
ステップSm1102では、普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1102において、普通電動役物34bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1102:YES)、ステップSm1103に進む。
ステップSm1103では、普通電動役物34bを開放する。その後、ステップSm1104に進む。
ステップSm1104では、普電開放コマンドを設定する。普電開放コマンドは、普通電動役物34bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1104を実行した後、本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1102において、普通電動役物34bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1102:NO)、そのまま本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1101において、普通電動役物34bが開放中であると判定した場合には(Sm1101:YES)、ステップSm1105に進む。
ステップSm1105では、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1105において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1105:YES)、ステップSm1106に進む。
ステップSm1106では、普通電動役物34bを閉鎖する。その後、ステップSm1107に進む。
ステップSm1107では、普電閉鎖コマンドを設定する。普電閉鎖コマンドは、普通電動役物34bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1107を実行した後、本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1105において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1105:NO)、そのまま本普電開閉処理を終了する。
<特別図柄制御処理>
次に、特別図柄制御処理について説明する。特別図柄制御処理は、通常処理のサブルーチン(図75:Sm0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図82は、特別図柄制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1201では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させるための処理である特別図柄変動開始処理を実行する。特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSm1201を実行した後、ステップSm1202に進む。
ステップSm1202では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を停止させるための処理である特別図柄変動停止処理を実行する。特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSm1202を実行した後、本特別図柄制御処理を終了する。
<特別図柄変動開始処理>
次に、特別図柄変動開始処理について説明する。特別図柄変動開始処理は、特別図柄制御処理のサブルーチン(図82:Sm1201)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図83は、特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSm1301では、主側RAM64に記憶されている特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。
ステップSm1301において、特電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1301:YES)、後述するステップSm1302以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、特電開閉実行モードの実行中には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1301において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1301:NO)、ステップSm1302に進む。
ステップSm1302では、主側RAM64に記憶されているV入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1302において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1302:YES)、後述するステップSm1303以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、V入賞フラグがONである場合には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1302において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(Sm1302:NO)、ステップSm1303に進む。
ステップSm1303では、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。特図変動中フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動開始の際にONとなり、特別図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特図変動中フラグは、特別図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm1303において、特図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1303:YES)、後述するステップSm1304以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、特図変動中フラグがONである場合には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1303において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1303:NO)、すなわち、特別図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm1304に進む。
ステップSm1304では、特図変動開始フラグがONであるか否かを判定する。特図変動開始フラグは、上述したように、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動中でもない状況において遊技球が特図始動口34aに入球した場合にONとなるフラグである。ステップSm1304において、特図変動開始フラグがONではないと判定した場合には(Sm1304:NO)、本特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSm1304において、特図変動開始フラグがONであると判定した場合には(Sm1304:YES)、ステップSm1305に進む。すなわち、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、V入賞フラグがONでもなく、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動中でもない状況において遊技球が特図始動口34aに入球した場合に、ステップSm1305に進む。
ステップSm1305では、特図変動開始フラグをOFFにする。その後、ステップSm1306に進む。
ステップSm1306では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する処理である特図当否判定処理を実行する。具体的には、特図当否判定処理では、特図判定エリア64eに記憶された特図当否判定カウンタCn1の値と、上述した特図当否判定テーブルとに基づいて、特図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSm1306を実行した後、ステップSm1307に進む。
ステップSm1307では、特別図柄の種別を判定する処理である特図種別判定処理を実行する。具体的には、特図種別判定処理では、特図当否判定の結果に応じて上述した特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64eに記憶された特図種別判定カウンタCn2の値と、当該選択した特図種別判定テーブルとに基づいて、特別図柄の種別を判定する。ステップSm1307を実行した後、ステップSm1308に進む。
ステップSm1308では、ステップSm1307の特図種別判定処理において判定した特別図柄の種別に対応した特図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、ステップSm1307の特図種別判定処理において特別図柄Aであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄AフラグをONにし、特別図柄Bであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄BフラグをONにする。ステップSm1308を実行した後、ステップSm1309に進む。
ステップSm1309では、特図変動時間設定処理を実行する。特図変動時間設定処理は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)を設定する処理である。特図変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSm1309を実行した後、ステップSm1310に進む。
ステップSm1310では、特図変動用コマンドを設定する。特図変動用コマンドには、今回の図柄の変動が特図始動口34aへの遊技球の入球に基づくものであることを示す情報及びステップSm1309で設定された特図変動時間の情報が含まれている。ステップSm1310を実行した後、ステップSm1311に進む。
ステップSm1311では、特図種別コマンドを設定する。特図種別コマンドには、特図当否判定の結果(特図当たりの有無)及び特図種別判定の結果(特別図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSm1310及びステップSm1311にて設定された特図変動用コマンド及び特図種別コマンドは、通常処理(図75)のコマンド出力処理(ステップSm0503)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSm1311を実行後、ステップSm1312に進む。
ステップSm1312では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させる。その後、ステップSm1313に進み、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグをONにする。その後、本特別図柄変動開始処理を終了する。
<特図変動時間設定処理>
次に、特図変動時間設定処理について説明する。特図変動時間設定処理は、特別図柄変動開始処理のサブルーチン(図83:Sm1309)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図84は、特図変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSm1401では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aの普図変動種別判定カウンタバッファに記憶されている特図変動種別判定カウンタCs4の値を取得する。その後、ステップSm1402に進む。
ステップSm1402では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルを参照して、今回の特図変動種別判定カウンタCs4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm1403に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた特図変動時間タイマカウンタにセットする。この特図変動時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1403を実行した後、本特図変動時間設定処理を終了する。
<特別図柄変動停止処理>
次に、特別図柄変動停止処理について説明する。特別図柄変動停止処理は、特別図柄制御処理のサブルーチン(図82:Sm1202)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図85は、特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSm1501では、特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1501において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm1501:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm1501において、特図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1501:YES)、ステップSm1502に進む。
ステップSm1502では、特図変動時間設定処理(図84)において設定された特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図変動時間が経過したと判定する。ステップSm1502において、特図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSm1502:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm1502において、特図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSm1502:YES)、ステップSm1503に進む。
ステップSm1503では、特別図柄表示部37aにおいて変動中の特別図柄を、ONとなっている特図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、特別図柄表示部37aには、特図抽選の結果に対応した表示態様の特別図柄が停止表示される。ステップSm1503を実行した後、ステップSm1504に進む。
ステップSm1504では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に対応する特図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりであるか否かを判定する。ステップSm1504において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1504:NO)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図外れである場合には、ステップSm1505に進み、ONとなっている特図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSm1507に進み、特図変動中フラグをOFFにする。その後、本特別図柄変動停止処理を終了する。なお、本実施形態では、特図当否判定の結果は全て特図小当たりであるので、ステップSm1504において特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定してステップSm1505に進むことはない。
一方、ステップSm1504において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSm1504:YES)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、ステップSm1506に進み、特電開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップSm1507に進み、特図変動中フラグをOFFにする。その後、本特別図柄変動停止処理を終了する。これにより、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、特電開閉実行モードが開始されることになる。
<特別電動役物制御処理>
次に、特別電動役物制御処理について説明する。特別電動役物制御処理は、通常処理のサブルーチン(図75:Sm0509)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図86は、特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1601では、特電エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。特電エンディング期間フラグは、特電エンディング期間の開始時にONにされ、特電エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電エンディング期間フラグは、特電エンディング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1601において、特電エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1601:NO)、ステップSm1602に進み、特電開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。特電開閉処理期間フラグは、特電開閉処理期間の開始時にONにされ、特電開閉処理期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電開閉処理期間フラグは、特電開閉処理期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1602において、特電開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1602:NO)、ステップSm1603に進み、特電オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。特電オープニング期間フラグは、特電オープニング期間の開始時にONにされ、特電オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電オープニング期間フラグは、特電オープニング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1603において、特電オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1603:NO)、ステップSm1604に進み、特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1604において、特電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1604:YES)、後述するステップSm1607以降の特電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。
一方、ステップSm1604において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1604:NO)、ステップSm1605に進み、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1605において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1605:YES)、ステップSm1606に進み、特電開閉実行モードフラグと、V契機フラグとをONにし、その後、後述するステップSm1607以降の特電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。V契機フラグは、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものであるか否かを判別するためのフラグである。一方、ステップSm1605において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm1605:NO)、本特別電動役物制御処理を終了する。すなわち、本実施形態では、特図抽選において特図当たりに当選した場合(特電開閉実行モードフラグがONになった場合)だけでなく、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合(V入賞フラグがONになった場合)にも、特電開閉実行モードが開始されることになる。
ステップSm1607では、特電開閉シナリオ選択処理を実行する。特電開閉シナリオ選択処理は、V契機フラグと、V入賞種別フラグと、特図種別フラグと、上述した特電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、特電開閉実行モードにおいて参照する特電開閉シナリオの種別を選択する処理である。具体的には、例えば、V契機フラグがOFFであり、特図種別フラグとして特別図柄AフラグがONとなっている場合には、特図小当たり用特電開閉シナリオAが選択される。また、例えば、V契機フラグがONであり、V入賞種別フラグとしてV入賞AフラグがONとなっている場合には、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAが選択される。ステップSm1607を実行した後、ステップSm1608に進む。
ステップSm1608では、特電オープニング時間設定処理を実行する。特電オープニング時間設定処理は、特電オープニング期間の時間的長さ(以下、特電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電オープニング時間情報を取得し、取得した特電オープニング時間情報をRAM64に設けられた特電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この特電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1608を実行した後、ステップSm1609に進む。
ステップSm1609では、特電オープニングコマンドを設定する。設定された特電オープニングコマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電オープニングコマンドを受信したことに基づいて、特電オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定する。ステップSm1609を実行した後、ステップSm1610に進み、特電オープニング期間フラグをONにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1603において、特電オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1603:YES)、ステップSm1611に進む。
ステップSm1611では、特電オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した特電オープニング時間設定処理において特電オープニング時間として設定した特電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1611において、特電オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sm1611:YES)、ステップSm1612に進み、特電オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1613に進む。
ステップSm1613では、今回の特電開閉実行モードにおけるラウンド数をラウンド表示部39に表示させる処理であるラウンド表示開始処理を実行する。具体的には、選択された特電開閉シナリオに設定されているラウンド数を読み出し、当該読み出したラウンド数をラウンド表示部39に表示させる。ステップSm1613を実行した後、ステップSm1614に進む。
ステップSm1614では、特電開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSm1615に進み、特電開閉処理期間コマンドを設定する。設定された特電開閉処理期間コマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。この特電開閉処理期間コマンドには、今回の特電開閉処理期間における第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した特電開閉処理期間コマンドに基づいて、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように設定する。ステップSm1615を実行した後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1602において、特電開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1602:YES)、ステップSm1616に進み、特電開閉処理を実行する。特電開閉処理では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオに基づいて第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉動作を制御する。特電開閉処理の詳細については後述する。ステップSm1616を実行した後、ステップSm1617に進む。
ステップSm1617では、特電開閉処理期間が終了したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオに基づいた第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったか否かを判定し、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったと判定した場合に、特電開閉処理期間が終了したと判定する。ステップSm1617において、特電開閉処理期間が終了していないと判定した場合には(Sm1617:NO)、そのまま本特別電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1617において、特電開閉処理期間が終了したと判定した場合には(Sm1617:YES)、ステップSm1618に進み、特電開閉処理期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1619に進む。
ステップSm1619では、ラウンド表示部39におけるラウンド数の表示を終了させる処理であるラウンド表示終了処理を実行する。その後、ステップSm1620に進む。
ステップSm1620では、特電エンディング時間設定処理を実行する。特電エンディング時間設定処理は、特電エンディング期間の時間的長さ(以下、特電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電エンディング時間情報を取得し、取得した特電エンディング時間情報をRAM64に設けられた特電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この特電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1620を実行した後、ステップSm1621に進む。
ステップSm1621では、特電エンディングコマンドを設定する。設定された特電エンディングコマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電エンディングコマンドを受信したことに基づいて、特電エンディング演出を実行するように設定する。ステップSm1621を実行した後、ステップSm1622に進み、特電エンディング期間フラグをONにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1601において、特電エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1601:YES)、ステップSm1623に進む。
ステップSm1623では、特電エンディング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した特電エンディング時間設定処理において特電エンディング時間として設定した特電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1623において、特電エンディング期間が終了していないと判定した場合には(Sm1623:NO)、そのまま本特別電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1623において、特電エンディング期間が終了したと判定した場合には(Sm1623:YES)、ステップSm1624に進む。
ステップSm1624では、特電エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1625に進む。
ステップSm1625では、V契機フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1625において、V契機フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1625:NO)、すなわち、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものではなかった場合には、ステップSm1626に進み、特図種別フラグをOFFにする。その後、後述するステップSm1628に進む。一方、ステップSm1625において、V契機フラグがONであると判定した場合(ステップSm1625:YES)、すなわち、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものであった場合には、ステップSm1627に進み、V契機フラグと、V入賞フラグと、V入賞種別フラグとをOFFにする。その後、ステップSm1628に進む。
ステップSm1628では、特電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された特電開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図75)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電開閉実行モード終了コマンドを受信したことに基づいて、特電エンディング演出を終了するように設定する。その後、ステップSm1629に進み、特電開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
<特電開閉処理>
次に、特電開閉処理について説明する。特電開閉処理は、特別電動役物制御処理のサブルーチン(図86:Sm1616)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図87は、特電開閉処理を示すフローチャートである。ステップSm1701では、第1特別電動役物57bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1701において、第1特別電動役物57bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1701:NO)、ステップSm1702に進む。
ステップSm1702では、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1702において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1702:YES)、ステップSm1703に進む。
ステップSm1703では、第1特別電動役物57bを開放する。その後、ステップSm1704に進む。
ステップSm1704では、第1特電開放コマンドを設定する。第1特電開放コマンドは、第1特別電動役物57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1704を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1702において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1702:NO)、後述するステップSm1708に進む。
ステップSm1701において、第1特別電動役物57bが開放中であると判定した場合には(Sm1701:YES)、ステップSm1705に進む。
ステップSm1705では、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1705において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1705:YES)、ステップSm1706に進む。
ステップSm1706では、第1特別電動役物57bを閉鎖する。その後、ステップSm1707に進む。
ステップSm1707では、第1特電閉鎖コマンドを設定する。第1特電閉鎖コマンドは、第1特別電動役物57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1707を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1705において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1705:NO)、後述するステップSm1708に進む。
ステップSm1708では、第2特別電動役物58bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1708において、第2特別電動役物58bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1708:NO)、ステップSm1709に進む。
ステップSm1709では、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bのの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1709において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1709:YES)、ステップSm1710に進む。
ステップSm1710では、第2特別電動役物58bを開放する。その後、ステップSm1711に進む。
ステップSm1711では、第2特電開放コマンドを設定する。第2特電開放コマンドは、第2特別電動役物58bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1711を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1709において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1709:NO)、そのまま本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1708において、第2特別電動役物58bが開放中であると判定した場合には(Sm1708:YES)、ステップSm1712に進む。
ステップSm1712では、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1712において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1712:YES)、ステップSm1713に進む。
ステップSm1713では、第2特別電動役物58bを閉鎖する。その後、ステップSm1714に進む。
ステップSm1714では、第2特電閉鎖コマンドを設定する。第2特電閉鎖コマンドは、第2特別電動役物58bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図75:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1714を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1712において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1712:NO)、そのまま本特電開閉処理を終了する。
《2−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図88は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSm3101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSm3101を実行した後、ステップSm3102に進む。
ステップSm3102では、普図遊技回演出用処理を実行する。普図遊技回演出用処理では、普図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、普図変動用コマンド及び普図種別コマンドを受信した場合には、当該普図変動用コマンドに含まれる普図変動時間や普図種別コマンドに含まれる普通図柄の種別に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理を実行する。ステップSm3102を実行した後、ステップSm3103に進む。
ステップSm3103では、普電開閉実行モード演出用処理を実行する。普電開閉実行モード演出用処理では、普電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、普電オープニングコマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別に対応した普電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定する。また、普電開閉処理期間コマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別に対応した普電開閉処理期間用演出を実行するように設定する。また、普電開放コマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別及び普通電動役物34bの開放回数に対応した普電開放中演出を実行する。また、普電閉鎖コマンド又は普電エンディングコマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別及び普通電動役物34bの閉鎖回数に対応した普電閉鎖中演出を実行する。また、普電エンディング期間の終了5秒前となった場合には、普電エンディング演出を実行する。ステップSm3103を実行した後、ステップSm3104に進む。
ステップSm3104では、特図遊技回演出用処理を実行する。特図遊技回演出用処理では、特図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特図変動用コマンド及び特図種別コマンドを受信した場合には、当該特図変動用コマンドに含まれる特図変動時間や特図種別コマンドに含まれる特別図柄の種別に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理を実行する。ステップSm3104を実行した後、ステップSm3105に進む。
ステップSm3105では、特電開閉実行モード演出用処理を実行する。特電開閉実行モード演出用処理では、特電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特電オープニングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定する。また、特電開閉処理期間コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電開閉処理期間用演出を実行するように設定する。また、特電開放コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の開放回数に対応した特電開放中演出を実行する。また、特電閉鎖コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の閉鎖回数に対応した特電インターバル期間用演出を実行する。また、特電エンディングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電エンディング演出を実行する。ステップSm3105を実行した後、ステップSm3106に進む。
ステップSm3106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、V入賞コマンドを受信した場合に、V入賞したことを示唆する演出を実行するように設定する。ステップSm3106を実行した後、ステップSm3107に進む。
ステップSm3107では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSm3107を実行した後、ステップSm3108に進む。
ステップSm3108では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSm3108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図89は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSm6101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSm6102に進む。
ステップSm6102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図90は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSm6201では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図91は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSm6301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図90)によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、予告演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該予告演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。また、リーチ演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該リーチ演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
なお、コマンド対応処理(Sm6301)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。コマンド対応処理の詳細については後述する。
ステップSm6302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sm6301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSm6303に進む。
ステップSm6303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sm6302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSm6304に進む。
ステップSm6304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sm6303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSm6305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態では、普通図柄の種別に基づいて、V入賞大当たりに連続当選可能な回数の上限が決まることになる。より具体的には、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に基づいて、当該普電開閉実行モードの実行中におけるV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な上限回数が決定されるので、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特図抽選の結果として特図大当たりが設定されていないので、特図大当たりが設定されているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、普図抽選において普図当たりに当選する確率が高くなったり、普図当たりに当選した場合における普通電動役物34bの開放回数が多くなる高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選を保留する機能を備えていないので、特図抽選を保留するための特図保留エリアを主側RAM64から省略することができ、主側RAM64の記憶領域を他の用途に有効に活用することが可能となる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中において、実質的な抽選が存在せずにV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが複数回実行される(いわゆる大当たりが連荘する)ので、一般的なパチンコ機における大当たりの連荘時において、例えば高確率モード(いわゆる確変状態)であるにもかかわらず大当たり抽選においてなかなか大当たりに当選せずに次の特電開閉実行モードがなかなか開始されないといった事態(いわゆるハマリ)の発生を回避することが可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合において、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている場合には、普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球して特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が第1大入賞口57aに入球し、当該第1大入賞口57aに入球した遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。
そして、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な構成となっている。より詳細には、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている状況において、普電開閉実行モードが開始されてからV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了するまでに要する時間(図68の時刻t2から時刻t10までの時間)を特定所要時間と定義した場合に、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な構成となっている。したがって、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが終了し、その後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後においても、普電開閉実行モードが継続しており、当該普電開閉実行モードの継続中に普通電動役物34bが開放状態に遷移して遊技球が特図始動口34aに入球可能となる場合がある。
そして、本実施形態によれば、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードの実行中において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に、普通電動役物34bが閉鎖状態から開放状態に遷移するので、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球することが可能となる。そして、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行されると、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されることになる。V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、普電開閉実行モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避するので(換言すれば、特図抽選の保留機能を備えていないので)、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球しても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が特図始動口34aに入球可能なタイミングが訪れるまでに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本実施形態とは異なり、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避しない構成(すなわち、特図抽選の保留機能を備える構成)を採用した場合において、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選が複数保留されてしまい、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に関わらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても、普通電動役物34bの1回の開放に対して、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって普通電動役物34bが開放状態に遷移したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、特図始動口34aに遊技球が入球したタイミングにおいてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しておらず、特図始動口34aに遊技球が入球したにもかかわらず特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが早期に終了してしまい、当該特電開閉実行モードが終了してから普通電動役物34bの次の開放までの期間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態から閉鎖状態に遷移してから、閉鎖状態から開放状態に遷移するまでの期間である普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定可能である。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも短い時間(例えば80.0秒)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目と3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは開始されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも開始されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける3回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの4回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目と4回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
このように、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定する本実施形態の構成を採用した場合について説明する。
まず、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
次に、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
このように、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定するので、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となったタイミングにおいては、当該普通電動役物34bが開放状態となったのが何回目であるのかに関わらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となった場合に遊技球が特図始動口34aに入球したにもかかわらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されないということはない。すなわち、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、普電開閉実行モードの実行中において普通電動役物34bが開放状態となる回数を設定することによって、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが最後に開放状態から閉鎖状態に遷移してから、普図抽選を実行可能とするまでの期間である普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(140.0秒)に設定可能である。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電エンディング期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、普電エンディング期間の終了後に普図抽選が実行され、普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードが実行され、当該普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球し、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、普電エンディング期間の開始直後からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されている場合には、普電エンディング期間が終了した後においても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続しており、遊技球が特図始動口34aに入球したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能なので、普電エンディング期間が終了した後においてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、普電インターバル期間の長さ以上の長さに設定するので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、普電開閉実行モードの普電エンディング期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間と普電エンディング期間との両期間において特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能なので、普電開閉実行モードに含まれる普電インターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードに普電インターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行可能なので、普電開閉実行モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、普電開閉実行モードが開始された場合には、遊技者に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を示唆する演出(図69、図70(A)等)を実行するので、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特に本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動表示及び停止表示される装飾図柄の数字が、普図抽選に当選した場合における普通電動役物34bの開放回数(すなわち、V入賞大当たりの連荘回数)を示唆しているので、遊技者に、なるべく大きな数字の装飾図柄が有効ラインL1上に停止して欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、大きな数字の装飾図柄によってリーチが発生した場合には、遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態によれば、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる。そして、普通電動役物34bの開放(図68の時刻t3)からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了(時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミング(図68の時刻t3)で開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミング(図68の時刻t11)で普通電動役物34bが開放するように制御する。したがって、普図抽選における1回の普図当たりに対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する制限期間を発生させる。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に普通図柄の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず普図抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、普図抽選の結果が、遊技者に有利な普図当たりとなったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、V入賞大当たりについて複数の種別(V入賞大当たりA及びB)が設定されているので、1回の普電開閉実行モードにおいて当選するV入賞大当たりの回数だけでなく、どの種別のV入賞大当たりに当選するのかといった期待感も遊技者に付与することができる。
また、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した合算時間A(128.0秒)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した合算時間Bと同じなので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合と、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合とで、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するタイミングが同じになる。この結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了時点から普通電動役物34bの次の開放までの待機時間が同じになるので、例えば、当該待機時間において実行する演出の内容を共通化することができる。
また、本実施形態では、遊技盤30の中央下部の位置に普図始動ゲート35が設けられており、当該普図始動ゲート35に入球した遊技球が入球可能な位置に一般入賞口32が設けられているので、遊技盤30の中央下部の位置に特図始動口34aが設けられている一般のパチンコ機と同様に、遊技者に賞球を付与しつつ、普図抽選において普図当たりに当選することを期待させるといった遊技を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技者は、普図始動ゲート35に遊技球が入球するように操作ハンドル25を操作するので、多くの遊技球が普図始動ゲート35に入球することになる。そして、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が一般入賞口32に入球するので、全ての賞球数に占める一般入賞口32による賞球数の割合を高めることができる。換言すれば、全ての賞球数に占める役物作動による賞球数の割合である役物比率を下げることが可能となる。
《2−7》第2実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《2−7−1》変形例1:
上記実施形態において、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の終了間際に、普電開閉実行モードが終了することを示唆する擬似普電エンディング演出を実行することによって、遊技者に一旦、普電開閉実行モードが終了すると思わせた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行する構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例のパチンコ機10では、上記実施形態における7種類の普通図柄A〜Gに加えて、普通図柄H(普図当たりH)が普図抽選における普図種別判定の結果として設定されており、上記実施形態における7種類の普電開閉シナリオA〜Gに加えて、普電開閉シナリオHが用意されている。そして、普図種別判定において普通図柄Hであると判定された場合には、普電開閉シナリオHが選択される。
普電開閉シナリオHは、普電開閉シナリオG(普通電動役物34bが7回開放)と比較して、普電開閉処理期間における普通電動役物34bの1回目の閉鎖から2回目の開放までの閉鎖期間(1回目の普電インターバル期間)の長さが異なるのみであり、他の制御については普電開閉シナリオGと同じである。具体的には、上述した普電開閉シナリオGでは1回目の普電インターバル期間を含む全ての普電インターバル期間の長さが135.0秒に設定されているのに対し、普電開閉シナリオHでは1回目の普電インターバル期間の長さが他の普電インターバル期間より10.0秒長い145.0秒に設定されている。
本変形例では、普図抽選において普図当たりHに当選した場合には、普図当たりAに当選した場合と同様に、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄が「111」といった表示態様で停止する。
この装飾図柄の停止態様を認識した遊技者は、今回の普図当たりに基づいて実行される普電開閉実行モードにおいては普通電動役物34bが1回開放し、当該普電開閉実行モードの実行中にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが1回実行されると認識する。
その後、普電開閉シナリオHに基づいた普電開閉実行モードの1回目の普電インターバル期間の終了10秒前から5秒前までの5秒間において、普電開閉実行モードが終了することを示唆する演出である擬似普電エンディング演出を実行する。なお、この擬似普電エンディング演出の内容は、上記実施形態において説明した普電エンディング期間の終了5秒前から終了までの5秒間において実行される通常の普電エンディング演出の内容(図70(B))と同じである。
図92は、本変形例のパチンコ機10において実行される演出の一例を説明する説明図である。本変形例では、擬似普電エンディング演出として、図92(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「楽しかった?またね!!」といった文字列を表示する。なお、この擬似普電エンディング演出の実行中においては、図柄表示装置41の表示面41aの右上の領域に「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像である右打ち指示画像GD2を表示する。この右打ち指示画像GD2は、図70(A)に示した右打ち指示画像GD1よりも小さい大きさであり、遊技者に認識されにくい表示となっている。
この擬似普電エンディング演出を認識した遊技者は、今回の普電開閉実行モードではV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数は1回であり、普電開閉実行モードが終了するものであると認識する。
その後、1回目の普電インターバル期間の終了5秒前から終了までの5秒間において、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行する。本変形例では、図92(B)に示すように、継続演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「びっくりした!?まだまだ大当たりが続くよ!」といった文字列を表示する。そして、この継続演出の実行中においては、図柄表示装置41の表示面41aの右上の領域に、図92(A)に示した右打ち指示画像GD2よりも大きい右打ち指示画像GD1を表示し、「右打ち!」といった音声を出力する。これにより、遊技者は、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを認識するとともに、「右打ち」をすべき状態であることを認識することができる。
以上説明したように、本変形例では、普電開閉実行モードが終了することを示唆する演出である擬似普電エンディング演出を実行した後に、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行するので、遊技者に、普電開閉実行モードが終了してしまうといった失望感を与えた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続するといったより一層大きな喜びを抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を「111」といった表示態様で停止させた上で、1回目の普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としたが、擬似普電エンディング演出を実行する対象の普電インターバル期間は1回目に限らない。例えば、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を「333」といった表示態様で停止させた上で、3回目の普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。すなわち、2回目以降のいずれかの普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。また、例えば、普電インターバル期間において毎回、擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技者に、普電開閉実行モードが終了してしまうといった失望感を与えた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続するといったより一層大きな喜びを抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2−7−2》変形例2:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞に基づいた特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間の最終ラウンドの制御の態様を、他のラウンドの制御の態様とは異なる態様とし、当該最終ラウンドにおいて所定時間以内に最大入球個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させて当該最終ラウンドを早期に終了させなければ、次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまうといった構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンド(第16ラウンド)のラウンド遊技のみ、第2特別電動役物58bが複数回開放するように構成されており、当該最終ラウンドにおける1回の開放時間は0.5秒、次の開放までの閉鎖時間は1.0秒、最大開放時間は30.0秒、最大入球個数は10個、そして特電エンディング期間は0.0秒に設定されている。このため、最終ラウンドにおいて10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球するまでは、第2特別電動役物58bの開放時間の合計が最大開放時間に達しない限り当該最終ラウンドは終了しない。具体的には、0.5秒間の開放が60回、1.0秒間の閉鎖が59回に達するまで最終ラウンドが継続し、当該最終ラウンドの所要時間は最大で89.0秒となる。一方、最終ラウンドにおける最大入球個数は10個に設定されているので、第2大入賞口58aに10個の遊技球が入球した時点で当該最終ラウンドは終了し、当該特電開閉実行モードも終了する。すなわち、本変形例のV入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第1ラウンドから第15ラウンドまでは遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、1ラウンドあたりの所要時間は5.0秒に固定されるが、第16ラウンドのみ、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に依存して1ラウンドの所要時間が大幅に変化することになる。そして、本変形例のV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モードの所要時間は、130秒程度から最大で209.5秒の間で変化することになる。
本変形例においても、上記実施形態と同様に、普電インターバル期間は135.0秒であり、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードが終了していなければ、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまい、遊技者に不利な状況となってしまう。そこで、本変形例のパチンコ機10では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、所定時間以内に所定個数(最大入球個数)の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることを促す演出である入球促進演出を実行する。
図93は、本変形例のパチンコ機10において実行される演出の一例を説明する説明図である。本変形例では、入球促進演出として、図93(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「時間内に球を入れてね!!」「がんばって!!」といった文字列を表示するとともに、普電インターバル期間の残時間を表示する演出を実行する。
そして、普電インターバル期間が終了するまでに、すなわち、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードを終了させることができた場合には、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されることを示唆する演出を実行する。具体的には、本変形例では、図93(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「おめでとう!!まだまだ大当たりが続くよ!」といった文字列を表示する。
一方、普電インターバル期間が終了するまでに、すなわち、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードを終了させることができなかった場合には、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまったことを示唆する消滅演出を実行する。具体的には、本変形例では、消滅演出として、図93(C)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに悲しんでいる女性のキャラクターを表示し、「ごめんね。。次の大当たりが消えちゃった。。」といった文字列を表示する。そして、表示されていた右打ち指示画像GD1を、より小さい右打ち指示画像GD2に変更する。
以上説明したように、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、普通電動役物34bの次の開放までに最大入球個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させるという遊技を遊技者に提供することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる。そして、最終ラウンドの所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまう可能性があるので、遊技者に、普通電動役物34bの次の開放までに最終ラウンドが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることを促す演出である入球促進演出を実行するので、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることによって当該特電開閉実行モードを普通電動役物34bの次の開放までに終了させるといった新たな遊技性を遊技者に理解させることができるとともに、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させようという遊技者の意欲を高めることが可能となる。
また、本変形例では、普通電動役物34bの次の開放までに特電開閉実行モードが終了しなかった場合に消滅演出を実行するので、遊技者に、普通電動役物34bの次の開放までに特電開閉実行モードが終了しなかったことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが終了しなかったことに起因してその後の遊技の流れが変化することを認識させることができる。
さらに、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオA(16ラウンド、長さ変化)は、V入賞大当たり用特電開閉シナリオB(12ラウンド、長さ固定)と比較して、ラウンド数が多い反面、最終ラウンドの所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまうといったリスクも兼ね備えている。したがって、遊技者に、特典の多さ(ラウンド数の多さ)と引き換えにリスクも背負ったといった幸福感と緊張感の両方の感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、最終ラウンドのみ所要時間が固定されない構成としたが、このような構成に限らず、特定のラウンド(例えば奇数のラウンド)のみ所要時間が固定されない構成や、全ラウンドの所要時間が固定されない構成としてもよい。すなわち、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの全体の所要時間が固定されない構成とすればよい。このような構成としても、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの全体の所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまう可能性があるので、遊技者に緊張感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2−7−3》変形例3:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間を構成する各ラウンド遊技の所要時間を、以下に説明する本変形例の構成を採用することによって固定化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉実行シナリオにおいては、特電オープニング期間は12.0秒、ラウンド数は10、1ラウンドにおける第2特別電動役物58bの開放回数は1回、最大開放時間は0.1秒、最大入球個数は5個、特電インターバル期間は12.0秒、特電エンディング期間は5.0秒に設定されている。そして、本変形例では、第2特別電動役物58bの上面に遊技球の通過速度を低減させる速度低減手段として複数の突部が設けられており、第2特別電動役物58bに達した遊技球は当該第2特別電動役物58bを通過するまでその上面に一時的に滞留することになる。
そして、遊技球が流通路301に向けて0.6秒間隔で発射され、発射された遊技球が第2特別電動役物58bに到達している状況において、第2特別電動役物58bが5.0秒以上、閉鎖状態を維持すると、その閉鎖状態の間に、第2特別電動役物58bの上面には最大で8個程度の遊技球が滞留するように構成されている。そして、第2特別電動役物58bが開放すると、当該第2特別電動役物58bの上面に滞留していた8個程度の遊技球が第2大入賞口58aに入球する。なお、第2大入賞口58aへの遊技球の最大入球個数は5個に設定されているが、遊技球が第2大入賞口58aに入球したことが検出される前に既に最大開放時間の0.1秒が経過してしまうため、第2特別電動役物58bは、第2大入賞口58aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達しているか否かに関わらず、閉鎖状態となる。したがって、1ラウンドの所要時間は、遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に関わらず、0.1秒に固定されることになる。
この結果、本変形例におけるV入賞大当たり用特電開閉実行シナリオに基づく特電開閉実行モードの所要時間は、12.0秒(特電オープニング期間)+0.1秒(1ラウンド)×10(ラウンド数)+12.0秒(特電インターバル期間)×9(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。
このような構成としても、上記実施形態と同様に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの所要時間を固定化することができる。
《2−7−4》変形例4:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを構成する全てのラウンド遊技の所要時間が最大開放時間となった場合であっても、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までに当該特電開閉実行モードが確実に終了する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオは1種類のみ設定されており、当該特電開閉シナリオにおいては、特電オープニング期間は5.0秒、ラウンド数は16、1ラウンドにおける第2特別電動役物58bの開放回数は1回、最大開放時間は20.0秒、最大入球個数は10個、特電インターバル期間は5.0秒、特電エンディング期間は5.0秒に設定されている。
したがって、本変形例における各ラウンド遊技の最長の所要時間は20.0秒となり、当該特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モード全体の最長の所要時間は、5.0秒(特電オープニング期間)+20.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+5.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、405.0秒となる。
次に本変形例における各ラウンド遊技の最短の所要時間について説明する。本変形例においても、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒となっているので、10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球するのに要する最短時間は6.0秒程度となり、各ラウンド遊技の最短の所要時間は6.0秒程度となる。この結果、当該特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モード全体の最短の所要時間は、5.0秒(特電オープニング期間)+約6.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+5.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、約181.0秒となる。
そして、本変形例では、各普電開閉シナリオにおいて、普電インターバル期間は415.0秒、普電エンディング期間は420.0秒に設定されており、また、特図小当たりに基づいた特電開閉実行モードは2.0秒程度で終了する。したがって、本変形例では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放の後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードに含まれる全てのラウンド遊技の所要時間が最長の20.0秒となった場合であっても、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目の開放までに、当該特電開閉実行モードが確実に終了することになる。
換言すれば、本変形例によれば、普通電動役物34bの1回目の開放の後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、当該特電開閉実行モードに含まれる全てのラウンド遊技の所要時間が最長の20.0秒となった場合であっても、当該特電開閉実行モードの終了後に、普通電動役物34bを開放させ得るパチンコ機10を実現することができる。この結果、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードに含まれる複数のラウンド遊技の所要時間がどのような長さになったかにかかわらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回確実に実行させることが可能となる。
《2−7−5》変形例5:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間のラウンド遊技の実行中に、当該実行中のラウンド遊技のラウンド数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、第1ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「第1ラウンド中だよ!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間において、残りのラウンド遊技の回数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、16ラウンドのラウンド遊技によって構成されている特電開閉実行モードの、第1ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「残り15回」といった文字列を表示させ、第15ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「残り1回」といった文字列を表示させ、第16ラウンド(最終ラウンド)のラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「ラスト!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。
このような構成によれば、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に特定の画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、特定の画像として、特定のキャラクター(例えばクジラのキャラクター)が「楽しかった?またね!」といった台詞を話している画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが終了したことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に、当該特電開閉実行モードの実行中に遊技者が獲得した利益に関する情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、当該特電開閉実行モードの実行中に賞球として払い出された遊技球の個数に関する情報(遊技者が獲得した遊技球の個数に関する情報)を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが実行されたことによって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードのラウンド遊技の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、その後、変動表示中の装飾図柄を所定の表示態様で停止表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、普図抽選において普図当たりに当選した直後には当該普図当たりに当選したことによる普通電動役物34bの開放回数を遊技者に示唆しない構成とした上で、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの最終ラウンドのラウンド遊技の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、当該特電開閉実行モードの終了後に普通電動役物34bが開放することになる場合(連荘する場合)には、例えば当該装飾図柄を「777」といった同一の装飾図柄が揃った表示態様で停止表示させる構成とし、一方、当該特電開閉実行モードの終了後に普通電動役物34bが開放しない場合(連荘しない場合)には、例えば当該装飾図柄を「326」といった同一の装飾図柄が揃わない表示態様で停止表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、ラウンド遊技の実行中に装飾図柄の変動表示が開始されるので、遊技者に驚きの感情を抱かせることができるとともに、装飾図柄が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を遊技者に付与することができる。
《2−7−6》変形例6:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後(図68の時刻t10)から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放(時刻t11)までの期間において、遊技者によって「右打ち」が行なわれていない場合には、他の期間において実行される通常の右打ち報知処理よりも右打ちすべきことを強く(激しく)報知する特別右打ち報知処理を実行する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例においても、上記実施形態と同様に、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放時間は短いため、遊技者が普通電動役物34bが開放したのを確認してから遊技球を発射した場合には、当該遊技球が普通電動役物34bに到達したときには既に普通電動役物34bは閉鎖状態となっており、普通電動役物34bの下方に設けれた特図始動口34aに遊技球を入球させることができない。そして、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったために特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、その結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまう。
そこで、本変形例では、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの期間において、「右打ち」が行なわれているか否かを判定し、「右打ち」が行なわれていないと判定した場合には、特別右打ち報知処理を実行する。具体的には、特別右打ち報知処理では、図70(A)に示した右打ち指示画像GD1よりも大きい文字及び矢印の右打ち指示画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させるとともに、「右打ちをして下さい」といった音声をスピーカー46から最大音量で出力させる。
なお、「右打ち」が行なわれているか否かを判定する構成としては、種々の構成を採用することができる。例えば、本変形例では、流通路301の入口近傍に遊技球の通過を検出可能なセンサーが設けられており、当該センサーによって遊技球の通過が検出された間隔が所定間隔(例えば2.0秒)以上であるか否かを判定することによって、「右打ち」が行なわれているか否かを判定する。そして、当該センサーによって遊技球の通過が検出された間隔が所定間隔以上であると判定した場合には「右打ち」が行なわれていないと判定し、一方、当該間隔が所定間隔未満であると判定した場合には「右打ち」が行なわれていると判定する。
以上説明したように、本変形例では、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの期間において、「右打ち」が行なわれているか否かを判定し、「右打ち」が行なわれていないと判定した場合には、特別右打ち報知処理を実行するので、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったために特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、その結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
なお、特別右打ち報知処理の報知態様は、通常右打ち報知処理の報知態様よりも強く(激しく)報知する態様、すなわち、遊技者が右打ちすべきことをより認識しやすい報知態様であれば、上記報知態様に限定されない。例えば、特別右打ち報知処理において表示される右打ち指示画像が拡大と縮小とを繰り返す態様であってもよく、また、例えば、右打ち指示画像が虹色に発光して点滅する態様であってもよい。
《2−7−7》変形例7:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が特図始動口34aに入球した場合に実行される特図抽選の結果に特図外れが含まれる構成としてもよい。このような構成によれば、普図抽選において普図当たりに当選し、普電開閉実行モードが実行されて遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されない可能性があるので、遊技者に、特図抽選の結果に対しても興味と関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2−7−8》変形例8:
上記実施形態及び上記各変形例の普電入賞装置34において、特図始動口34aの代わりに特電始動口を設ける構成としてもよい。特図始動口34aの代わりに設けられた特電始動口に遊技球が入球した場合には、上述した特図抽選が行なわれることなく、第1特別電動役物57bが開閉する特電開閉実行モードが実行される。このような構成によれば、特図抽選のためのカウンタやテーブルを省略して制御を簡易化することができるとともに、上記実施形態及び上記各変形例と同様の効果を奏することができる。
《2−7−9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例の普電入賞装置34において、特図始動口34aの代わりにV入賞口を設けるとともに、第1特電入賞装置57(第1大入賞口57a、第1特別電動役物57b、V入賞口57av)を省略する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選すれば、普電開閉実行モードが実行される。そして、普電開閉実行モードの実行中であって普通電動役物34bの開放中に遊技球がV入賞口に入球すれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了後においても普電開閉実行モードが継続中であって、普通電動役物34bが再び開放して遊技球がV入賞口に入球すれば、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、このような構成によれば、上記実施形態における特図小当たりに基づく特電開閉実行モードを介さずに、1回の普図当たりにおいてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行させる構成を実現することが可能となる。
なお、本変形例のように、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されない構成や、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行期間がごく短い構成においては、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能であれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを、普電開閉実行モードの実行中に複数回実行可能な構成を実現することができる。
《2−7−10》変形例10:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が特図始動口34aに入球した場合に実行される特図抽選の結果の全てが特図大当たりに設定されているとともに、第1特電入賞装置57(第1大入賞口57a、第1特別電動役物57b、V入賞口57av)を省略する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選すれば、普電開閉実行モードが実行される。そして、普電開閉実行モードの実行中であって普通電動役物34bの開放中に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。特図大当たりに基づく特電開閉実行モードでは、第2特別電動役物58bの開閉処理が実行される。その後、特図大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了後においても普電開閉実行モードが継続中であって、普通電動役物34bが再び開放して遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、このような構成によれば、上記実施形態における特図小当たりに基づく特電開閉実行モードを介さずに、1回の普図当たりにおいて特図大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行させる構成を実現することが可能となる。
なお、特図抽選の結果の全てが特図大当たりに設定されていなくてもよく、特図抽選の結果の一部として特図大当たりが設定されている構成としてもよい。例えば、特図抽選の結果の50%が特図大当たりに設定されており、残りの50%は特図外れに設定されている構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特図抽選の結果に対しても興味と関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2−7−11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備える構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球がV入賞口57avに入球したことに基づいて特定の利益としての高確率モードの開始を決定する構成とし、高確率モードの開始後、遊技者に有利な高確率モードにおける特図抽選が複数回(例えば100回)実行されるという所定の終了条件が成立した場合に当該高確率モードを終了させる構成(回数切り確変機、ST(スペシャルタイム)機)としてもよい。
また、この構成において、高確率モードで実行される特図抽選の残り回数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードで実行される特図抽選の残り回数が15回である場合には、図柄表示装置41の表示面41aに「残り15回」といった文字列を表示させ、高確率モードで実行される最後の特図抽選において特別図柄が変動している期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「ラスト!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、高確率モードで実行される特図抽選の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に特定の画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、特定の画像として、特定のキャラクター(例えばクジラのキャラクター)が「楽しかった?またね!」といった台詞を話している画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが終了したことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、高確率モードの終了時に、当該高確率モードの実行中に遊技者が獲得した利益に関する情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードから低確率モードに移行することなく特図大当たりに当選した回数(いわゆる連荘回数)や、当該連荘中に賞球として払い出された遊技球の個数に関する情報(遊技者が獲得した遊技球の個数に関する情報)を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、高確率モードが実行されたことによって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該高確率モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、複数種類の特定の利益(例えば特定の利益A、B)の中から一の特定の利益を決定する構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードに加えて上述した高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)も備える構成とした上で、特定の利益Aは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了する構成とし、一方、特定の利益Bは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モードは、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了し、高頻度サポートモードは、特図大当たりに当選せずに30回の特図抽選が実行された場合に終了する構成としてもよい。また、例えば、特定の利益Aは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了する構成とし、一方、特定の利益Bは、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに30回の特図抽選が実行された場合に終了する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特定の利益が付与されるか否かに対する興味や関心だけでなく、特定の利益が付与されるならば、どの種類の特定の利益が付与されるのかといったことに対する興味や関心を抱かせることができる。
また、高確率モードにおける特図抽選の実行中(特別図柄の変動中)に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、その後、変動表示中の装飾図柄を所定の表示態様で停止表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードにおける特図抽選の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を変動表示させ、当該特図抽選において特図大当たりに当選することになる場合には、例えば当該装飾図柄を「777」といった同一の装飾図柄が揃った表示態様で停止表示させる構成とし、一方、当該特図抽選において特図大当たりに当選しない場合には、例えば当該装飾図柄を「326」といった同一の装飾図柄が揃わない表示態様で停止表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、高確率モードにおける特図抽選の実行中に装飾図柄の変動表示が開始されるので、装飾図柄が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を遊技者に付与することができる。
また、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる構成としてもよい。
また、普通電動役物34bの開放から高確率モードの終了までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミングで開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで普通電動役物34bが開放するように制御する構成としてもよい。
また、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する構成としてもよい。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる構成としてもよい。
また、高確率モードにおける特図抽選は、遊技状態により実行時間が最も短い第1特図変動時間(例えば2秒)から最も長い第2特図変動時間(例えば180秒)の間で変化可能であり、第1タイミングの後に実行される1特別遊技回の、高確率モードにおける複数回の特図抽選が全て第2特図変動時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に普通電動役物34bを開放させ得る構成としてもよい。
このように、本変形例によれば、高確率モードを備えるので、上記実施形態及び上記各変形例以上に遊技の興趣向上を図ることができる。
《3》第3実施形態:
《3−1》遊技機の構造:
図94は、本発明の第3実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図95は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図96は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、第1可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30の正面視右側には遅延機構202及びV入賞機構210が配置されている。遅延機構202およびV入賞機構210については、後で詳細を説明する。
さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図95)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側下方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、図示するように、遅延機構202の流路203に設けられている。スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
第1可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる第1大入賞口36aを備えるとともに、第1大入賞口36aを開閉する第1開閉扉36bを備えている。第1開閉扉36bは、通常は遊技球が第1大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりまたは小当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、第1開閉扉36bは、予め設定された開閉シナリオに応じて遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態との間で状態変化する。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合に移行するモードであり、第1開閉扉36bまたは後述する第2開閉扉212bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合には、第1大入賞口36aまたは第2開閉扉212bへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合にも、第1大入賞口36aまたは第2開閉扉212bへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、第1可変入賞装置36の第1大入賞口36aに1個の遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、遅延機構202およびV入賞機構210について説明をする。
図97は、遅延機構202およびV入賞機構210を説明する説明図である。図96から分かるように、遅延機構202およびV入賞機構210は、遊技領域PAの正面視右側に配置されており、遊技者が操作ハンドル25を操作して遊技領域PAの右側に遊技球を流通させた場合に、遊技球が必ず遅延機構202を流通するように構成されている。
図97に示すように、遅延機構202は、流路203を備える。流路203は、V入賞機構210に連通しており、流路203に流入した遊技球は、V入賞機構210に案内される。流路203は遊技盤30に対して左右に蛇行した形状をしており、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するまでの時間を、遊技盤30の右側に釘が配置されている一般的な遊技機と比較して、遅らせる機能を有する。なお、遅延機構202は、蛇行した流路に限定されず、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するのを遅らせる機能を有する構成であれば、他の構成を採用してもよい。例えば、底部に開口部を有するクルーンを採用してもよいし、動的な役物によって一時的に遊技球の流通を止め一定時間経過後に遊技球の流通を再開させるような構成を採用してもよい。
流路203には、遊技球が流通したことを検出する検出センサ205が配置されている。遊技盤30の右側を流通する遊技球の流通態様を検出するために配置されている。換言すると、検出センサ205は、遊技者が操作ハンドル25または遊技球発射ボタン26を操作することによる遊技球の発射操作の態様を検出する。検出センサ205を用いた遊技球の流通態様の検出処理の内容については後述する。
上述したように、流路203には、スルーゲート35が配置されている。図示するように、本実施形態においては、流路203は、当該流路203を流通する遊技球がスルーゲート35を通過する場合と、通過しない場合とが発生するように形成されている。
V入賞機構210は、第2可変入賞装置212、検出センサ213、流路214、流路215、流路216、流路217を備える。第2可変入賞装置212は、第2大入賞口212aを備えるとともに、第2大入賞口212aを開閉する第2開閉扉212bを備える。上述した第1開閉扉36bと同様に、第2開閉扉212bは、通常は遊技球が第2大入賞口212aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりまたは小当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、第2開閉扉212bは、予め設定された開閉シナリオに応じて遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態との間を状態変化する。
図示するように、遅延機構202の流路203を流通した遊技球は、V入賞機構210に到達したタイミングで第2開閉扉212bが開放状態である場合には、第2大入賞口212aに入球し、流路214を流通する。一方、遊技球がV入賞機構210に到達したタイミングで第2開閉扉212bが閉鎖状態である場合には、遊技球は第2大入賞口212aに入球せず、流路203から流出し、遊技領域PAの右側の領域をさらに下方に流下する。
検出センサ213は、第2大入賞口212aに遊技球が入球したことを検出するセンサである。本実施形態では、第2可変入賞装置212の第2大入賞口212aに1個の遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
流路214は、下流側で流路215と、流路216と、流路217とに分岐する。流路214上には、第1振分弁218と、第2振分弁219とが配置されており、第1振分弁218と第2振分弁219との開閉状態の組み合わせ(以下、開閉パターンとも呼ぶ)によって流路214を流通する遊技球は、流路215、流路216、または流路217のいずれかの流路に振り分けられる。具体的には、第1振分弁218が閉状態の場合には、流路214を流通する遊技球は流路215に振り分けられる。第1振分弁218が開状態であり第2振分弁219が閉状態である場合には、流路214を流通する遊技球は流路216に振り分けられる。第1振分弁218が開状態であり第2振分弁219が開状態である場合には、流路214を流通する遊技球は流路217に振り分けられる。第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンは、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開放状態となる契機となった大当たりまたは小当たりの種別に対応する。本実施形態においては、第2開閉扉212bは、当たり抽選において小当たりに当選した場合に、当該小当たりを契機とする開閉実行モードの実行中に第2開閉扉212bが開放する。本実施形態においては、小当たりには複数の種別が設けられている。そして、各種別の小当たりごとに第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンが対応付けて設定されている。小当たりの種別と、第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンとの対応については後述する。
流路215は、V入賞機構210が備えるクルーン220に遊技球を案内する。クルーン220は、3つの第1V入賞口V1と、3つの排出口223とを有する。3つの第1V入賞口V1のいずれに遊技球が入球しても、パチンコ機10によって同一の処理が実行される。すなわち、クルーン220上に配置されている3つの各第1V入賞口V1からパチンコ機10の内部に連通する3つの流路は、内部で一つの流路または入賞口に合流している。流路215から流出した遊技球はクルーン220が備える凹面を旋回した後、3つ第1V入賞口V1または3つ排出口223のいずれかに入球する。
流路216は、排出口225に遊技球を案内する。流路217は、V入賞機構210が備える第2V入賞口V2に遊技球を案内する。
本実施形態におけるパチンコ機10では、遊技球が第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に入球した場合、大当たりが確定する。より具体的には、開閉実行モードが実行されている期間において、第2開閉扉212bが開放しているタイミングに遊技球が第2大入賞口212aに入球し、その後、当該遊技球が第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりが確定する。そして、当該開閉実行モードの終了後に、当該確定した大当たり対する特典として、再び、開閉実行モードが実行される。第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に遊技球が入球したことを契機として確定する大当たりの種別については後述する。以上、遅延機構202およびV入賞機構210について説明した。
説明を図96に戻す。遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、第1可変入賞装置36または第2可変入賞装置212に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が第1可変入賞装置36または第2可変入賞装置212に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり(または小当たり)に当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図98は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄及び表示面41aを示す説明図である。図98(a)は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄を示す説明図である。図98(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1〜8を示す液晶用図柄が変動表示される。なお、変動表示される液晶用図柄として、数字の1〜8を示す各液晶用図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された液晶用図柄を採用してもよい。
図98(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図98(a)に示した数字1〜8の液晶用図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図98(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の液晶用図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1〜Z3の液晶用図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の液晶用図柄が停止表示した状態となる。液晶用図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における液晶用図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における液晶用図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された乱数の値(特別情報とも呼ぶ)についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図98(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。また、本実施形態においては、保留された遊技球に対応して後に実行される遊技回であって、まだ実行されていない遊技回を保留遊技回とも呼ぶ。
《3−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図99は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図95)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、第1可変入賞装置36、第2可変入賞装置212などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサおよび遅延機構202に設けられた検出センサ205(図97)と接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定、遊技球が遅延機構202を流通したか否かの判定(遊技球の流通態様の検出)などを行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bを開閉動作させる第1可変入賞駆動部36cと、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bを開閉動作させる第2可変入賞駆動部212cと、第1振分弁218を開閉動作させる第1振分弁駆動部218aと、第2振分弁219を開閉動作させる第2振分弁駆動部219aと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、第1開閉扉36bが開閉されるように第1可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行し、さらに、第2開閉扉212bが開閉されるように第2可変入賞駆動部212cの駆動制御を実行する。また、MPU62は、開閉実行モードにおいて、第1振分弁218が開閉されるように第1振分弁駆動部218aの駆動制御を実行し、さらに、第2振分弁219が開閉されるように第2振分弁駆動部219aの駆動制御を実行する。その他、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図100は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり結果の種別や、小当たり結果の種別を振り分ける際には当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および小当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および、小当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および、小当たりとなるか否かが判定される。
次に、当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。当たり種別カウンタC2は、大当たり種別および小当たり種別を判定する際に用いられる。当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。また、当たり抽選の結果が小当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて小当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合および小当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図98(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2〜465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。本実施形態におけるパチンコ機10は、当否テーブルとして、第1始動口用の当否テーブルと、第2始動口用の当否テーブルとを備える。
図101は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図101に示すように、第1始動口用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。また、小当たり(外れ)となる当たり乱数カウンタC1の値として、5〜9の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の当たり乱数カウンタC1のうち、10〜1199の値が外れである。
「小当たり」とは、可変入賞装置の開閉扉(本実施形態では第2可変入賞装置212の第2開閉扉212b)の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、サポートモードについて、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、サポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図102は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図102に示すように、第2始動口用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。また、小当たり(外れ)となる当たり乱数カウンタC1の値として、5〜1199の1195個の値が設定されている。なお、本実施形態の第2始動口用の当否テーブルには、小当たりではない外れとなる当たり乱数カウンタC1の値は設定されていない。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の2つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置(本実施形態では第1可変入賞装置36)の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
なお、本実施形態のパチンコ機10は、大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいては第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bを開閉動作させ、小当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいては第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bを開閉動作させる。
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける第1可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における第1可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、第1開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は第1開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、第1開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は第1開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の第1開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の第1開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、第1開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における第1可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、第1開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に第1可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
なお、電動役物34aは、スルーゲート35への遊技球の流通態様が予め定められた流通条件を満たした場合(すなわち、スルーゲート35を遊技球が流通した場合)には、電動役物開放抽選の結果に基づいて駆動し、スルーゲート35を遊技球が流通しない場合には駆動しない。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、大当たりの種別を振り分ける。また、当たり抽選の結果、小当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、小当たりの種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たりの種別および小当たりの種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図103は、第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図103(a)は第1始動口用の大当たり振分テーブルを示し、図103(b)第1始動口用の小当たり振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図103(a)に示すように、第1始動口用の大当たり振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、大当たりAと大当たりBとが設定されている。大当たりAは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36が開閉動作する。図103(a)の第1始動口用の大当たり振分テーブルの[大当たり用の開閉シナリオ]の欄に[ ]で示した記載は、大当たり時の開閉実行モードにおいて、設定されたラウンド遊技回数に対応して第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行うためのプログラム(以下、大当たり用の開閉シナリオとも呼ぶ)である。大当たりAにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりAは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりBは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりBにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりBは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
第1始動口用の大当たり振分テーブルでは、「0〜99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜54」が大当たりAに対応しており、「55〜99」が大当たりBに対応している。
図103(b)に示すように、第1始動口用の小当たり振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく小当たり種別として、小当たりaと大当たりbとが設定されている。
小当たりaは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。図103(b)の第1始動口用の小当たり振分テーブルの[小当たり用の開閉シナリオ]の欄に[ ]で示した記載は、小当たり時の開閉実行モードにおいて、設定されたラウンド遊技回数に対応して第2可変入賞装置212の第2開閉扉212b、第1振分弁218、第2振分弁219の開閉制御を行うためのプログラム(以下、小当たり用の開閉シナリオとも呼ぶ)である。小当たりaにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が閉鎖状態であり、遊技球は流路215に振り分けられクルーン220に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりaを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVaである。大当たりVaの詳細については後述する。
小当たりを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口に入球し大当たりが確定した場合、実行中の当該開閉実行モードの終了後に、再度、V入賞への遊技球の入球によって確定した大当たりに対応する開閉実行モードが開始される。そして、確定した大当たりの種別に従った開閉実行モードが実行され、高頻度サポートモードが設定されている場合には、当該開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードにおいて所定回数の遊技回が実行される。
小当たりbは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりbにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりbを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口に入球した場合には、大当たりVbが確定する。大当たりVbの詳細については後述する。
第1始動口用の小当たり振分テーブルでは、「0〜99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜49」が小当たりaに対応しており、「50〜99」が小当たりbに対応している。
なお、上述したように、小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]および小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず遊技球がクルーン220に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによっては第2V入賞口V2または排出口225に案内される可能性もある。
図104は、第2始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図104(a)は第2始動口用の大当たり振分テーブルを示し、図104(b)第2始動口用の小当たり振分テーブルを示している。第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図104(a)に示すように、第2始動口用の大当たり振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、大当たりCと大当たりDと大当たりEとが設定されている。大当たりCは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36が開閉動作する。大当たりCの場合には、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりCは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりDは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりDにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりDは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりEは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりEにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりEは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
第2始動口用の大当たり振分テーブルでは、「0〜99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜28」が大当たりCに対応しており、「29〜43」が大当たりDに対応しており、「44〜99」が大当たりEに対応している。
図104(b)の第2始動口用の小当たり振分テーブルに示すように、第2始動口用の小当たり振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく小当たり種別として、小当たりcと大当たりdと小当たりeと小当たりfと小当たりgとが設定されている。
小当たりcは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりcにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が閉鎖状態であり、遊技球は流路215に振り分けられクルーン220に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりaを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVcである。大当たりVcの詳細については後述する。
小当たりdは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりdにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりdを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVdである。大当たりVdの詳細については後述する。
小当たりeは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりeにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりeを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVeである。大当たりVeの詳細については後述する。
小当たりfは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりfにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりfを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVfである。大当たりVfの詳細については後述する。
小当たりgは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりgにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が閉鎖状態であり、遊技球は流路216に振り分けられ排出口225に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりgを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVgである。大当たりVgの詳細については後述する。
第2始動口用の小当たり振分テーブルでは、「0〜99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜32」が小当たりcに対応しており、「32〜38」が小当たりdに対応しており、「39〜44」が小当たりeに対応しており、「45〜66」が小当たりfに対応しており、「67〜99」が小当たりgに対応している。
なお、上述したように、小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ずクルーン220に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによっては第2V入賞口V2または排出口225に誘因される可能性もある。また、小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]、小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]および小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず第2V入賞口V2に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによってはクルーン220または排出口225に誘因される可能性もある。さらに、小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず排出口225に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによってはクルーン220または第2V入賞口V2に誘因される可能性もある。
次に、各小当たりa〜小当たりgを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球(以下、V入賞とも呼ぶ)した場合に確定する大当たりVa〜大当たりVgについて説明する。
図105は、V入賞口(第1V入賞口V1、第2V入賞口V2)に遊技球が入球することにより確定する大当たり種別を説明する説明図である。
図示するように、大当たりVaは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVaにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVaは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVbは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVbにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVbは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
大当たりVcは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVcにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVcは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVdは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVdにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVdは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVeは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVeにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVeは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVfは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVfにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVfは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
大当たりVgは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVgにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVgは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
なお、図105からわかるように、大当たりVcと大当たりVd、および、大当たりVfと大当たりVgは、ラウンド遊技回数および高頻度サポートモード遊技回数が同じであるので実質的に大当たりに当選した後の処理は同じであるが、当該大当たりに当選する契機となる小当たりの種別が異なるため、処理上、異なる大当たりの種別として設定されている。
図106は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図106(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図106(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図106(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図106(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《3−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図107は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図99)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《3−4》遊技機による処理の概要:
[遊技の流れ]
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10は、所謂、1種2種混合機である。具体的には、小当たり当選を契機として役物が開放し、当該役物が開放したことによって遊技球がV入賞して大当たりが確定する。以下、本実施形態のパチンコ機10の遊技の流れについて説明する。
図108は、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する説明図である。
遊技者が遊技を開始すると、操作ハンドル25を操作することによって、遊技領域PAの正面視左側に遊技球を流通させる(以下、左打ちとも呼ぶ)。そして、第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を開始させる(F101)。以下、第1始動口33に遊技球を入球させることによって開始される遊技回を第1始動口遊技回とも呼ぶ。なお、本説明においては、遊技回が開始された時点においては、サポートモードは低頻度サポートモードである。
そして、実行された第1始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選し(F103)、かつ、当該大当たり種別が大当たりA以外(大当たりB)の場合には(F103:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モード(ラウンド遊技)が実行される(F104)。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
一方、F103において、大当たり種別が大当たりAである場合には(F103:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F105)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、遊技領域PAの正面視右側に遊技球を流通させ(以下、右打ちとも呼ぶ)、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
F101において実行される第1始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F102:NO)、かつ、小当たりにも当選しなかった場合には(F106:NO)、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F101において実行される第1始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F102:NO)、かつ、小当たりに当選した場合(F106:YES)、小当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F107)。当該開閉実行モードにおいては、上述したように、第2開閉扉212bが開閉動作をする。遊技者が右打ちをして、第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、遊技球をV入賞させた場合には(F108:YES)、大当たりが確定する。具体的には、小当たり当選を契機とした開閉実行モードにおいて右打ちをして第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって、クルーン220に遊技球が誘導され第1V入賞口V1に遊技球が入球した場合、または、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって第2V入賞口V2に遊技球が入球した場合にV入賞となり大当たりが確定する。
当該確定した大当たりの種別が大当たりVaであった場合には、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F110)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、遊技領域PAの正面視右側に遊技球を流通させ(右打ち)、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
一方、当該確定した大当たりの種別が大当たりVbであった場合には、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F111)。その後、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F108において、小当たりを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球がV入賞しなかった場合には(F108:NO)、遊技者は、開閉実行モードの終了後に、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F112では、高頻度サポートモードの状態で、遊技者が右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させ、第2始動口遊技回が実行される。第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選し(F113:YES)、かつ、当該大当たり種別が大当たりC、大当たりD以外(大当たりE)の場合には(F114:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モード(ラウンド遊技)が実行される(F115)。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
一方、F112において実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たり種別が大当たりCまたは大当たりDである場合には(F114:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F116)。その後、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。遊技者は、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
F112において実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選しなかった場合であって(F113:NO)、かつ、小当たりにも当選しなかった場合には(F117:NO)、当該実行された第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回の制限回数(100回)以内である場合には(F118:YES)、高頻度サポートモードは継続され、遊技者は、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。一方、当該実行された第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回の制限回数(100回)を超える場合には(F118:NO)、サポートモードは低頻度サポートモードとなり、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F112において実行される第2始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F113:NO)、かつ、小当たりに当選した場合(F117:YES)、小当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F119)。当該開閉実行モードにおいては、上述したように、第2開閉扉212bが開閉動作をする。遊技者が右打ちをして、第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、遊技球をV入賞させた場合には(F120:YES)、大当たりが確定する。具体的には、小当たり当選を契機とした開閉実行モードにおいて右打ちをして第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって、クルーン220に遊技球が誘導され第1V入賞口V1に遊技球が入球した場合、または、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって第2V入賞口V2に遊技球が入球した場合にV入賞となり大当たりが確定する。
当該確定した大当たりの種別が大当たりVc、大当たりVd又は大当たりVeであった場合には(F121:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F122)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、再び右打ちをして、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
一方、当該確定した大当たりの種別が大当たりVfであった場合には(F121:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F123)。その後、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F120において、小当たりを契機とした開閉実行モード中に遊技球がV入賞しなかった場合には(F120:NO)、F118に進む。F118は既に説明したので、説明を省略する。以上、パチンコ機10による一連の遊技の流れについて説明した。
図108に示した遊技の流れにおいて説明したように、遊技者は、高頻度サポートモード中においては右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて、第2始動口遊技回を実行させる。このとき、図102から分かるように、実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選する。また、図104に示したように、第2始動口遊技回において当選する小当たりの種別は、小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、または、小当たりgである。
ここで、小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、小当たりgの各小当たりに当選した場合の遊技者の有利性について考える。
仮に、小当たりcに当選した場合、小当たりcを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球はクルーン220に誘因される。遊技球がクルーン220の第1V入賞口V1に入球した場合には、大当たりVcが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。また、遊技球がクルーン220の排出口223に入球した場合には、当該実行された遊技回が高頻度サポートモードの制限遊技回数(100回)未満である場合には、高頻度サポートモードは継続し、遊技者は、再度、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させることができる。すなわち、高頻度サポートモードの制限遊技回数(100回)未満において小当たりcに当選した場合、大当たりVcが確定するか(第1V入賞口V1に入球した場合)、または、高頻度サポートモードが継続するか(排出口223に入球した場合)のいずれかであり、小当たりcに当選したことによって遊技者が不利になることはない。
仮に、小当たりdに当選した場合、小当たりdを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVdが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。小当たりeに当選した場合も、小当たりeを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVeが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。小当たりfに当選した場合、小当たりfを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVfが確定し、次回から実行される遊技回において、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。
そして、小当たりgに当選した場合、小当たりgを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は排出口223に誘因される。遊技球が排出口223に入球した場合には、実行された当該第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回数の制限回数(100回)未満である場合には次回の遊技回も高頻度サポートが継続する。
これら小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、小当たりgの各小当たりを遊技者の立場から見た場合、小当たりcに当選した場合には、上述したよう、結果として不利になることはない。小当たりd、小当たりe、小当たりfは、遊技球が第2V入賞口V2に入球した時点では、いずれの小当たりか判別できない。そして、図104(b)から分かるように、小当たりdには6個の当たり種別カウンタC2が振り分けられ、小当たりeには6個の当たり種別カウンタC2が振り分けられ、小当たりfには12個の当たり種別カウンタC2が振り分けられているので、第2V入賞口V2に入球したことを前提とした場合、小当たりdである割合は25%、小当たりeである割合は25%、小当たりfである割合は50%である。すなわち、遊技者から見た場合、第2V入賞口V2に遊技球が入球し大当たりが確定した場合には、将来的に低頻度サポートモードに移行する大当たりVfである確率が50%となる。
従って、遊技者は、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回において小当たりに当選した場合には、当該小当たりの種別が小当たりcであることを期待する。
そこで、本実施形態におけるパチンコ機10においては、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回における演出を利用して遊技者に期待感を付与する。以下、詳しく説明をする。
[遊技回における演出の設定処理]
本実施形態においては、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回において、小当たりcに当選している可能性があることを示唆する特定の示唆演出(以下、特定示唆演出とも呼ぶ)を実行する。より具体的には、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において、高い確率で特定示唆演出を実行する。なお、小当たりcに当選していないその他の第2始動口遊技回においても、小当たりcに当選している第2始動口遊技回と比較して低い確率で特定示唆演出を実行する。
図109は、特定示唆演出の一例を示す説明図である。図109(a)は、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回の開始直後の表示面41aを示している。図示するように、本実施形態においては、特定示唆演出として当該遊技回の開始直後に、女性のキャラクタCHを表示面41aに短時間(例えば、2秒)だけ表示することによって、当該遊技回における当たり抽選の結果が小当たりcであることを示唆する。
その後、図109(b)に示すように、変動時間の終了時に、当該遊技回における当たり抽選の結果に対応した液晶用図柄を停止表示させる。
上記図108で説明したように、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において、高い確率で特定示唆演出を実行するが、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において特定示唆演出を実行することを遊技者が認識した場合、遊技者は期待感を抱くとともに、その一方で、小当たりc以外の他の小当たりに当選し第2V入賞口V2に遊技球が入球するのを回避するために、特定示唆演出が実行されない遊技回においては、右打ちをするのを停止する、または、遊技球を遊技領域PAに発射すること自体を停止する虞がある。以下、特定の場合に、遊技者が右打ちを停止させる行為、および、遊技球を遊技領域PAに発射すること自体を停止する行為を、止め打ちとも呼ぶ。上述したように、遊技者から見た場合、第2V入賞口V2に遊技球が入球し大当たりが確定したことを前提とすると、将来的に低頻度サポートモードに移行する大当たりVfである確率は50%であるので、遊技者は、小当たりc以外の他の小当たりに当選し遊技球が第2V入賞口V2に入球に入球することを回避することを所望する。そのため、遊技者は、特定示唆演出が実行されない第2始動口遊技回において止め打ちをする虞がある。
そこで、本実施形態においては、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において高い確率で特定示唆演出を実行し、かつ、止め打ちが検出された場合には、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において特定示唆演出を実行することを停止する。このようにすることで、遊技者に対して期待感を付与しつつ、本来的に予定していない遊技者の不当な利益の取得を抑制する。以下、上記説明した処理の概要を簡易的なフローチャートを用いて説明する。なお、処理の詳細については、後述する。
図110は、遊技回における演出を設定する処理(遊技回演出設定処理とも呼ぶ)の概要を示すフローチャートである。
F201では、実行する遊技回における当たり抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。F201において、遊技回における当たり抽選の結果が大当たりである場合には(F201:YES)、F202に進み、大当たり用の演出パターンを設定する。具体的には、演出パターンの設定対象の遊技回の変動時間に応じて、大当たり用に用意された複数種類の演出パターンの中から乱数による抽選によって一を選択し、実行する演出パターンとして設定する。F202を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
一方、F201において、遊技回における当たり抽選の結果が大当たりではない場合には(F201:NO)、F203に進む。F203では、実行する遊技回における当たり抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。
F203において、遊技回における当たり抽選の結果が小当たりである場合には(F203:YES)、F204に進む。
F204では、当該当選した小当たりの種別が小当たりcであるか否かを判定する。F204において、当該当選した小当たりの種別が小当たりcである場合には(F204:YES)、F205に進み、止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。止め打ちフラグは、高頻度サポートモード中に実行されてきた第2始動口遊技回において、遊技者が止め打ちをおこなっていると判定した場合にONになり、一連の高頻度サポートモードが終了した場合にOFFとなる。
詳細は後述するが、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定は、高頻度サポートモード中に、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数とに基づいて行う。本実施形態においては、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数から単位時間当たりの流通数を算出した値(以下、流通頻度とも呼ぶ)と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数から単位時間当たりの流通数を算出した値(流通頻度)とが、予め定めた条件(以下、止め打ち条件とも呼ぶ)を満たしているか否かによって、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定を行う。止め打ち条件の詳細については後述する。
F205において、止め打ちフラグがONではないと判定された場合には(F205:NO)、F206に進み、小当たりc用の演出パターンを設定する。具体的には、上述したように、高い確率で特定示唆演出が実行される演出パターンを設定する。なお、当たり抽選の結果が小当たりcである場合全てにおいて特定示唆演出を演出パターンとして設定するのではなく、特定示唆演出を設定しない場合もある。特定示唆演出を設定するか否かの決定は、乱数を用いた抽選によって行う。F205を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
F204において当該当選した小当たりの種別が小当たりcではない場合(F204:NO)、または、F205において止め打ちフラグがONであると判定した場合には(F205:YES)、F207に進む。F207では、小当たり用の通常の演出パターンを設定する。具体的には、ほとんど特定示唆演出が実行されず、各小当たりの種別と当該遊技回の変動時間とに応じて、小当たり用に用意された複数種類の演出パターンの中から乱数による抽選によって一を選択し、実行する演出パターンとして設定する。F207を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。なお、F207においては、演出パターンとして特定示唆演出を全く設定しないのではなく、F206において小当たりc用の演出パターンを設定する場合と比較して、低い確率で特定示唆演出を演出パターンに設定する。
F203において、遊技回における当たり抽選の結果が小当たりではない場合には(F203:NO)、F208に進む。F208では、当該遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。F208においてリーチが発生する(リーチが発生する外れ)と判定した場合には(F208:YES)、F209に進み、リーチ発生用の演出パターンに設定する。F209を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
F208において、リーチが発生しないと判定した場合には(F208:NO)、F210に進み、リーチ非発生用の演出パターンに設定する。F210を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するので、特定示唆演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、当たり抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、遊技者が止め打ちをしていると判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行しないので、遊技者が特定示唆演出の実行を所望する場合には、止め打ちとなるような遊技者による遊技球の発射操作を抑制することができる。その結果、遊技者が止め打ちをすることが当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、止め打ちの有無によって特定示唆演出の可否を決定することで、当該予定しない遊技者への特典の付与を抑制することができる。
換言すれば、遊技者の発射操作による遊技球の流通態様が止め打ちであると判定された場合には、小当たりcであるにもかかわらず、特定示唆演出を実行しないので、特定示唆演出の実行を所望する遊技者に対して、止め打ちと判定されないような遊技球の発射操作を促すことができる。
また、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回の演出を決定する際に、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回であって当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するか否かを決定するので、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とを比較することによって、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回とで、遊技者が遊技球の発射操作の態様を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定示唆演出を実行するか否かを決定することができる。
さらに、遊技者による発射操作の検出(具体的には止め打ちの検出)を、検出センサ205における遊技球の流通頻度に基づいて検出している。流通頻度は、流通個数の時間平均であるので短期間(例えば1秒間)のノイズ的な流通態様の変化を除外して遊技者の流通態様を精度よく検出することができる。また、流通頻度は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射態様を反映した演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特定示唆演出を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、これから実行される遊技回における演出を決定するので、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の発射態様、すなわち、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の反応や遊技者の心理を考慮して、その後に特定示唆処理を実行するか否かを決定することができる。すなわち、特定示唆演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定示唆演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定示唆演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御を行うことができる。
《3−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図111は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSn0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSn0102に進む。
ステップSn0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0103に進む。
ステップSn0103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図116)において、その値を更新する。
ステップSn0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSn0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0104を実行した後、ステップSn0105に進む。
ステップSn0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSn0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0105を実行した後、ステップSn0106に進む。
ステップSn0106では、V入賞口用の入球処理を実行する。ステップSn0106のV入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0106を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図111:Sn0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図112は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSn0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sn0201:YES)、ステップSn0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSn0203に進む。
ステップSn0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSn0204に進む。
ステップSn0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSn0209に進む。
ステップSn0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sn0201:NO)、ステップSn0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSn0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sn0205:YES)、ステップSn0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSn0207に進む。一方、ステップSn0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sn0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSn0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSn0208に進む。
ステップSn0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSn0209に進む。
ステップSn0209では、上述したステップSn0204又はステップSn0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSn0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sn0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sn0209:YES)、ステップSn0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSn0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSn0212に進む。
ステップSn0212では、ステップSn0103(図111)において更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSn0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSn0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSn0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSn0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSn0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSn0212を実行した後、ステップSn0213に進む。
ステップSn0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSn0213を実行した後、ステップSn0214に進む。
ステップSn0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSn0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図112:Sn0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図113は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSn0301では、始動口用の入球処理(図112)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSn0302に進み、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaであるかを判定する。
ステップSn0302において、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaであると判定した場合には(Sn0302:YES)、ステップSn0303に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSn305に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSn0302において、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaではないと判定した場合には(Sn0302:NO)、ステップSn0304に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSn305に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSn0305において、当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sn0305:YES)、ステップSn0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSn0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている大当たり用の振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用の大当たり振分テーブルを参照する。ステップSn0307を実行した後、ステップSn0308に進む。
ステップSn0308では、大当たり用の振分テーブルを参照した結果、振り分けられた大当たり種別を大当たり情報として先判定処理結果格納エリア64に記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSn0305において、当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していないと判定した場合には(Sn0305:NO)、ステップSn0309に進む。ステップSn309では、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSn309において、当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応していると判定した場合には(Sn0309:YES)、ステップSn0310に進む。
ステップSn0310では、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSn0311に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている小当たり用の振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用の小当たり振分テーブルを参照する。ステップSn0311を実行した後、ステップSn0312に進む。
ステップSn0312では、小当たり用の振分テーブルを参照した結果、振り分けられた小当たり種別を小当たり情報として先判定処理結果格納エリア64に記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSn0309において、当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応していないと判定した場合には(Sn0309:NO)、ステップSn0313に進む。
ステップSn0313では、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSn0314に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSn0315に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSn0315において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sn0315:YES)、ステップSn0316に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSn0315において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sn0315:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図111:Sn0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図114は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSn0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sn0401:YES)、ステップSn0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSn0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sn0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSn0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sn0402:YES)、ステップSn0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSn0404に進む。
ステップSn0404では、ステップSn0103(図111)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sn0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図111:Sn0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図115は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0501では、V入賞口入球許可フラグがONであるか否かを判定する。V入賞口入球許可フラグは、小当たりに当選したことを契機として実行する開閉実行モードにおいて、第2開閉扉212b、第1振分弁218、第2振分弁219を開閉させるための開閉シナリオを設定した際にONにされ、開閉実行モードを終了する際に実行されるエンディング期間終了時の移行処理において、状態を示す他のフラグを消去する際に消去される。
ステップSn0501において、V入賞口入球許可フラグがONであると判定した場合には(Sn0501:YES)、ステップSn0502に進む。一方、ステップSn0501において、V入賞口入球許可フラグがONではないと判定した場合には(Sn0501:NO)、そのままV入賞口用の入球処理を終了する。
ステップSn0502では、V入賞口(本実施形態においては、第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSn0502において、V入賞口に遊技球が入球したと判定した場合には(Sn0502:YES)、ステップSn0503に進む。
ステップSn0503では、V入賞種別フラグがONであるか否かを判定する。V入賞種別フラグは、V入賞口に遊技球が入球したことによって大当たりが確定したときに、確定した大当たりの種別に対応したV入賞種別フラグをONにする。そして、開閉実行モードを終了する際に実行されるエンディング期間終了時の移行処理において、状態を示す他のフラグを消去する際に消去される。具体的には、大当たりVaが確定した場合にはV入賞Vaフラグ、大当たりVbが確定した場合にはV入賞Vbフラグ、大当たりVcが確定した場合にはV入賞Vcフラグ、大当たりVdが確定した場合にはV入賞Vdフラグ、大当たりVeが確定した場合にはV入賞Veフラグ、大当たりVfが確定した場合にはV入賞Vfフラグ、大当たりVgが確定した場合にはV入賞Vgフラグを各々ONにする。
ステップSn0503において、V入賞種別フラグがONであると判定した場合には(Sn0503:YES)、そのままV入賞口用の入球処理を終了する。ステップSn0503において、V入賞種別フラグがONではないと判定した場合には(Sn0503:NO)、ステップSn0504に進む。
ステップSn0504では、当選した小当たりの種別に対応したV入賞種別フラグをONにする。ステップSn0504を実行した後、ステップSn0505に進み、V入賞コマンドを設定する。その後、V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0502において、V入賞口に遊技球が入球していないと判定した場合には(Sn0502:NO)、ステップSn0506に進む。ステップSn0506では、遊技球が排出口(排出口223、排出口225)に入球したかを判定する。
ステップS0506において、遊技球が排出口に入球したと判定した場合には(Sn0506:YES)、ステップSn0507に進む。ステップSn0507では、非V入賞コマンドを設定する。その後、V入賞口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図116は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSn0601では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSn0602に進む。
ステップSn0602では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSn0603に進む。
ステップSn0603では、ステップSn0602において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSn0603を実行した後、ステップSn0604に進む。
ステップSn0604では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0605に進む。
ステップSn0605では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSn0606に進む。ステップSn0606では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSn0606を実行した後、ステップSn0607に進む。
ステップSn0607では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSn0608に進む。
ステップSn0608では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSn0609に進む。
ステップSn0609では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSn0603のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSn0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sn0609:NO)、ステップSn0610及びステップSn0611において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSn0610において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSn0611において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSn0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sn0609:YES)、ステップSn0603に戻り、ステップSn0603からステップSn0608までの各処理を実行する。
なお、ステップSn0603からステップSn0608の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図116:Sn0606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図117は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSn0701では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSn0701において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sn0701:YES)、ステップSn0702以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSn0701において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sn0701:NO)、ステップSn0702に進む。
ステップSn0702では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSn0702において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sn0702:NO)、ステップSn0703に進む。
ステップSn0703では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSn0703を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSn0702において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sn0702:YES)、ステップSn0704に進む。
ステップSn0704では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSn0704を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図117:Sn0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図118は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSn0801では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSn0801において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sn0801:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSn0801において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sn0801:YES)、ステップSn0802に進む。
ステップSn0802では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSn0803に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSn0803では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSn0803を実行した後、ステップSn0804に進む。
ステップSn0804では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSn0804を実行した後、ステップSn0805に進む。
ステップSn0805では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSn0804で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSn0805を実行した後、ステップSn0806に進む。
ステップSn0806では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、当たり抽選による大当たりの有無、小当たりの有無、及び振分け判定の結果の情報、外れ結果の情報が含まれる。
ステップSn0805およびステップSn0806にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図116)におけるステップSn0603によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSn0806を実行した後、ステップSn0807に進む。
ステップSn0807では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSn0807を実行した後、ステップSn0808に進む。
ステップSn0808では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSn0808を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図118:Sn0802)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図119は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSn0901では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。本実施形態のパチンコ機10は、第2保留エリアRb(図100)に記憶されている保留情報を優先的に処理対象とする。具体的には、第1保留エリアRa(図100)のみに保留情報が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象とし、第2保留エリアRb(図100)のみに保留情報が記憶されている場合には、第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象とし、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を優先的に処理対象とする。
なお、変形例として、時系列的に最先に記憶された保留情報から優先的に処理対象とする構成を採用してもよい。具体的には、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。このような構成を採用してもよい。
ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSn0901:YES)、ステップSn0902〜ステップSn0907の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSn0901:NO)、ステップSn0908〜ステップSn0913の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSn0902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSn0903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSn0904に進む。ステップSn0904では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSn0905に進む。
ステップSn0905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSn0905を実行した後、ステップSn0906に進む。
ステップSn0906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSn0907へ進む。
ステップSn0907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSn0907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図116)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sn0901:NO)、ステップSn0908に進む。
ステップSn0908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSn0909に進む。ステップSn0909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSn0910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSn0911に進む。
ステップSn0911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSn0911を実行した後、ステップSn0912に進む。
ステップSn0912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSn0913に進む。
ステップSn0913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSn0913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図116)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図118:Sn0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図120は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSn1001では、処理対象である当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSn1002に進む。
ステップSn1002では、では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1002において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sn1002:NO)、ステップSn1003に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。その後、ステップSn1005に進む。
一方、ステップSn1002において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sn1002:YES)、ステップSn1004に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。その後、ステップSn1005に進む。
ステップSn1005では、当否判定の結果、大当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSn1005において、大当たりに当選していると判定した場合には(Sn1005:YES)、ステップSn1006に進む。
ステップSn1006では、当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSn1007に進み、大当たり用振分テーブルを参照して、大当たりの種別を振り分ける。具体的には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第1始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、大当たりの種別の振り分けを行う。第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第2始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、大当たりの種別の振り分けを行う。
その後、ステップSn1008に進み、振り分けた大当たりの種別に対応した大当たりフラグをONにする。具体的には、大当たりAである場合には大当たりAフラグをONにし、大当たりBである場合には大当たりBフラグをONにし、大当たりCである場合には大当たりCフラグをONにし、大当たりDである場合には大当たりDフラグをONにし、大当たりEである場合には大当たりEフラグをONにする。なお、大当たりVa〜大当たりVg(以下、V入賞による大当たりをV入賞大当たりとも呼ぶ)は、遊技回における当たり抽選によって当選する大当たりではなく、小当たりを契機として実行された開閉実行モード中にV入賞して確定する大当たりであるので、ステップSn1008において大当たりフラグがONとなる対象の大当たりではない。V入賞大当たりが確定した場合の大当たりフラグはエンディング期間終了時の移行処理(図126)においてONにする。ステップSn1008を実行した後、ステップSn1009に進む。
ステップSn1009では、大当たりの種別に対応した停止図柄を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSn1007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1009を実行した後、当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSn1005において、大当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1005:NO)、ステップSn1010に進む。ステップSn1010では、当否判定の結果、小当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSn1010において、小当たりに当選していると判定した場合には(Sn1010:YES)、ステップSn1011に進む。
ステップSn1011では、当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSn1012に進み、小当たり用振分テーブルを参照して、小当たりの種別を振り分ける。具体的には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第1始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、小当たりの種別の振り分けを行う。第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第2始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、小当たりの種別の振り分けを行う。
その後、ステップSn1013に進み、振り分けた小当たりの種別に対応した小当たりフラグをONにする。具体的には、小当たりaである場合には小当たりaフラグをONにし、小当たりbである場合には大当たりbフラグをONにし、小当たりcである場合には小当たりcフラグをONにし、小当たりdである場合には大当たりdフラグをONにし、小当たりeである場合には小当たりeフラグをONにし、小当たりfである場合には小当たりfフラグをONにし小当たりgである場合には小当たりgフラグをONにする。ステップSn1013を実行した後、ステップSn1014に進む。
ステップSn1014では、小当たりの種別に対応した停止図柄を設定する処理を実行する。具体的には、小当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSn1012において振り分けた小当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1014を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSn1010において、小当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1010:NO)、ステップSn1015に進む。
ステップSn1015では、リーチ乱数カウンタC3の値を読み出し、その後、ステップSn1016に進み、リーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSn1017に進み、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図99)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップSn1017において、当該遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sn1017:YES)、ステップSn1018に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSn1018を実行した後、ステップSn1019に進む。
一方、ステップSn1017において、当該遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sn1017:NO)、そのままステップSn1019に進む。
ステップSn1019では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1019を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図118:Sn0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図121は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSn1101では、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を読み出す。その後、ステップSn1102に進む。
ステップSn1102では、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM64の、大当たりフラグがONであるか否かを判定し、大当たりフラグがONである場合には(Sn1102:YES)、ステップSn1103に進む。
ステップSn1103では、大当たり用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1103を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1102において、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1102:NO)、ステップSn1104に進む。
ステップSn1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選において小当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM64の、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONである場合には(Sn1104:YES)、ステップSn1105に進む。
ステップSn1105では、小当たり用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている小当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1105を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1104において、今回の遊技回に係る当たり抽選において小当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1104:NO)、ステップSn1106に進む。
ステップSn1106では、今回の遊技回に係る当たり抽選においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、RAM64の、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、リーチ発生フラグがONである場合には(Sn1106:YES)、ステップSn1107に進む。
ステップSn1107では、リーチ発生用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1107を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1106において、今回の遊技回に係る当たり抽選においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sn1106:NO)、ステップSn1108に進む。
ステップSn1108では、リーチ非発生用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1108を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1109では、変動時間情報を記憶する。具体的には、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図117:Sn0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図122は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSn1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSn1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図121)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSn1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sn1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSn1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sn1201:YES)、ステップSn1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。その後、ステップSn1203に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSn1203を実行した後、ステップSn1204に進む。
ステップSn1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の大当たりフラグ(大当たりAフラグ〜大当たりEフラグのいずれか)または小当たりフラグ(小当たりaフラグ〜小当たりgフラグのいずれか)がONであるか否かを判定する。ステップSn1204において、いずれの大当たりフラグおよび小当たりフラグもONではない場合には(Sn1204:NO)、ステップSn1206に進む。
一方、ステップSn1204において、いずれかの大当たりフラグまたは小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1204:YES)、ステップSn1205に進む。ステップSn1205では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、変動終了処理を終了する。
ステップSn1206では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSn1206において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sn1206:YES)、ステップSn1207に進む。一方、ステップSn1206において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sn1206:NO)、そのまま変動終了処理を終了する。
ステップSn1207では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードとして実行する遊技回の回数(以下、保証遊技回数とも呼ぶ)をカウントするためのカウンタである。本実施形態においては、保障遊技回数を100回として設定している。すなわち、 ステップSn1207では、高頻度サポートモードとして遊技回を1回実行した場合に、遊技回数カウンタPNCを1減算することによって、高頻度サポートモードとして実行可能な遊技回数をカウントしている。ステップSn1207を実行した後、ステップSn1208に進む。
ステップSn1208では、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。すなわち、保障遊技回数が100回未満であるか否かを判定する。ステップSn1208において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回る(保障遊技回が100回未満である)と判定した場合には(Sn1208:YES)、そのまま変動終了処理を終了する。
一方、ステップSn1208において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回らない(保障遊技回が100に達した)と判定した場合には(Sn1208:NO)、ステップSn1209に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、変動終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図116:Sn0607)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図123は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSn1301では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSn1301において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1301:NO)、ステップSn1302に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bまたは第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSn1302において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1302:NO)、ステップSn1303に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSn1303において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1303:NO)、ステップSn1304に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1304において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sn1304:YES)、ステップSn1305に進む。一方、ステップSn1304において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sn1304:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1305では、小当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の開閉実行モードが開始される契機が小当たり当選を契機としているのか否かを判定する。ステップSn1305において、小当たりに当選していない、すなわち、今回の開閉実行モードが大当たり当選を契機としていると判定した場合には(Sn1305:NO)、ステップSn1306に進む。
ステップSn1306では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。すなわち、大当たりを契機とした開閉実行モードを開始する場合に、高頻度サポートモードを停止する。その後、ステップSn1307に進む。
一方、ステップSn1305において、小当たりに当選している、すなわち、今回の開閉実行モードが小当たり当選を契機としていると判定した場合には(Sn1305:YES)、ステップSn1306を実行せずに、ステップSn1307に進む。
ステップSn1307では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技(大入賞口開閉処理)における第1開閉扉36bおよび第2開閉扉212bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)とが記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている。開閉シナリオ設定処理については、後述する。ステップSn1307を実行した後、前述したステップSn1308に進む。
ステップSn1308では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。ステップSn1308を実行した後、ステップSn1309に進む。
ステップSn1309では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図116)におけるコマンド出力処理(Sn0603)にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSn1309を実行した後、ステップSn1310に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1303において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1303:YES)、ステップSn1311に進む。
ステップSn1311では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタT3の値が「0」であるか否かを判定する。第3タイマカウンタT3は、オープニング期間の時間をダウンカウントするタイマカウンタである。ステップSn1311において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sn1311:YES)、ステップSn1312に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSn1313に進む。
ステップSn1313では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSn1313を実行した後、ステップSn1314に進む。
ステップSn1314では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSn1315では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1314を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1302において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1302:YES)、ステップSn1315に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSn1315を実行した後、ステップSn1316に進む。
ステップSn1316では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、実行されたラウンドの回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSn1316において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sn1316:YES)、ステップSn1317に進む。一方、ステップSn1316において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sn1316:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1317では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSn1318に進む。
ステップSn1318では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSn1318を実行した後、ステップSn1319に進む。
ステップSn1319では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSn1319を実行した後、ステップSn1320に進む。
ステップSn1320では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図116)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。エンディングコマンドには、エンディング時間設定処理(Sn1320)において設定されたエンディング時間の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、エンディング演出を実行する。ステップSn1320を実行した後、ステップSn1321に進む。
ステップSn1321では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1301において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1301:YES)、ステップSn1322に進む。
ステップSn1322では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sn1319)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSn1322において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sn1322:YES)、ステップSn1323に進む。
ステップSn1323では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSn1324に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSn1324を実行した後、ステップSn1325に進む。
ステップSn1325では、V入賞に起因する大当たりフラグ(以下、V入賞大当たりフラグとも呼ぶ)がONであるか否かを判定する。具体的には、大当たりVaフラグ、大当たりVbフラグ、大当たりVcフラグ、大当たりVdフラグ、大当たりVeフラグ、大当たりVfフラグ、大当たりVgフラグのいずれかの大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1325において、V入賞大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1325:NO)、ステップSn1326に進む。
ステップSn1326では、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSn1325において、V入賞に起因する大当たりフラグがONであると判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードが小当たり当選を契機とするものであって、当該開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理においてV入賞口に入賞したことによる大当たりが確定した場合には(Sn1325:YES)、開閉実行モードフラグをOFFにすることなく、遊技状態移行処理を終了する。小当たり当選を契機とする開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理においてV入賞口に遊技球が入賞し大当たりが確定した場合には、当該実行中の開閉実行モードの終了後に、再度、V入賞によって確定した大当たりに対応した開閉実行モードを実行するため、開閉実行モードフラグをOFFにすることなくON状態を継続する。このようにすることで、次回に遊技状態移行処理が実行された際に、再度、開閉実行モードを開始することができる。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図123:Sn1307)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図124は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSn1401では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理が実行される契機となるのは、大当たり当選が契機となる場合と小当たり当選が契機となる場合とがあり、本処理により、大当たり当選を契機とする大入賞口開閉処理であるのか、小当たり当選を契機とする大入賞口開閉処理であるのかを判定する。ステップSn1401において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1401:YES)、ステップSn1402に進む。
ステップSn1402では、大当たりの種別に対応した開閉シナリオを設定する。具体的には、大当たりフラグの種類(大当たりAフラグ〜大当たりEフラグ、大当たりフラグVa〜大当たりVg)に応じた開閉シナリオを設定する。図103、図104、図105で説明したように、大当たりAまたは大当たりBに当選した場合には、10Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP10]が設定される。大当たりCに当選した場合には、15Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP15]が設定される。大当たりDまたは大当たりEに当選した場合には、5Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP5]が設定される。大当たりVaまたは大当たりVbに当選した場合には、10Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP10]が設定される。大当たりVcまたは大当たりVdに当選した場合には、15Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP15]が設定される。大当たりVe、大当たりVf、または大当たりVgに当選した場合には、5Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP5]が設定される。
ステップSn1402の実行後、開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSn1401において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1401:NO)、ステップSn1403に進む。ステップSn1403では、小当たりの種別に対応した開閉シナリオを設定する。具体的には、小当たりフラグの種類(小当たりaフラグ〜小当たりgフラグ)に応じた開閉シナリオを設定する。図103、図104、図105で説明したように、小当たりaに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPa]が設定される。開閉シナリオ[SOPa]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりbに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPb]が設定される。開閉シナリオ[SOPb]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりcに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPc]が設定される。開閉シナリオ[SOPc]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりdに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPd]が設定される。開閉シナリオ[SOPd]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりeに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPe]が設定される。開閉シナリオ[SOPe]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりfに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPf]が設定される。開閉シナリオ[SOPf]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりgに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPg]が設定される。開閉シナリオ[SOPg]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。ステップSn1403を実行した後、ステップSn1404に進む。
ステップSn1404では、V入賞口入球許可フラグをONにする。V入賞口入球許可フラグは、小当たりを契機とした開閉シナリオが設定された場合にONするフラグであり、当該V入賞口入球許可フラグがONの場合のみ、V入賞口に入球した場合に、V入賞口への入球であると判定する(図115:Sn0501参照)。このようにすることで、予期しない何らかの不具合等によって不当にV入賞口に遊技球が入球した場合に大当たりを確定させることを抑制することができる。ステップSn1404を実行した後、開閉シナリオ設定処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図123:Sn1315)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図125は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSn1501では、開閉シナリオ設定処理(図123:Sn1309)において設定された開閉シナリオを読み出す。その後、ステップS1502に進む。
ステップSn1502では、第1開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1502において、第1開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sn1502:NO)、ステップSn1503に進む。
ステップSn1503では、第1開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1503において、第1開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1503:YES)、ステップSn1504に進む。
ステップSn1504では、第1開閉扉36bを開放する。その後、ステップSn1505に進む。
ステップSn1505では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、第1開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1505を実行した後、ステップSn1509に進む。
ステップSn1503において、第1開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1503:NO)、ステップSn1504およびステップSn1505を実行することなく、ステップSn1509に進む。
ステップSn1502において、第1開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sn1502:YES)、ステップSn1506に進む。
ステップSn1506では、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1506において、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1506:YES)、ステップSn1507に進む。
ステップSn1507では、第1開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSn1508に進む。
ステップSn1508では、第1開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第1開閉扉閉鎖コマンドは、第1開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1508を実行した後、ステップSn1509に進む。
ステップSn1506において、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1506:NO)、ステップSn1507およびステップSn1508を実行することなく、ステップSn1509に進む。
ステップSn1509では、第2開閉扉212bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2可変入賞駆動部212cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1509において、第2開閉扉212bは開放中ではないと判定した場合には(Sn1509:NO)、ステップSn1510に進む。
ステップSn1510では、第2開閉扉212bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2開閉扉212bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1510において、第2開閉扉212bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1510:YES)、ステップSn1511に進む。
ステップSn1511では、第2開閉扉212bを開放する。その後、ステップSn1512に進む。
ステップSn1512では、第2開閉扉開放コマンドを設定する。第2開閉扉開放コマンドは、第2開閉扉212bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1512を実行した後、ステップSn1516に進む。
ステップSn1510において、第2開閉扉212bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1510:NO)、ステップSn1511およびステップSn1512を実行することなく、ステップSn1516に進む。
ステップSn1509において、第2開閉扉212bは開放中であると判定した場合には(Sn1509:YES)、ステップSn1513に進む。
ステップSn1513では、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2開閉扉212bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1513において、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1513:YES)、ステップSn1514に進む。
ステップSn1514では、第2開閉扉212bを閉鎖する。その後、ステップSn1515に進む。
ステップSn1515では、第2開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第2開閉扉閉鎖コマンドは、第2開閉扉212bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1515を実行した後、ステップSn1516に進む。
ステップSn1513において、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1513:NO)、ステップSn1514およびステップSn1515を実行することなく、ステップSn1516に進む。
ステップSn1516では、第1振分弁218は開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1振分弁駆動部218aの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1516において、第1振分弁218は開放中ではないと判定した場合には(Sn1516:NO)、ステップSn1517に進む。
ステップSn1517では、第1振分弁218の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1振分弁218の開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1517において、第1振分弁218の開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1517:YES)、ステップSn1518に進む。
ステップSn1518では、第1振分弁218を開放する。その後、ステップSn1519に進む。
ステップSn1519では、第1振分弁開放コマンドを設定する。第1振分弁開放コマンドは、第1振分弁218が開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1振分弁開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1519を実行した後、ステップSn1523に進む。
ステップSn1517において、第1振分弁218の開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1517:NO)、ステップSn1518およびステップSn1519を実行することなく、ステップSn1523に進む。
ステップSn1516において、第1振分弁218は開放中であると判定した場合には(Sn1516:YES)、ステップSn1520に進む。
ステップSn1520では、第1振分弁218の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1振分弁218の閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1520において、第1振分弁218の閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1520:YES)、ステップSn1521に進む。
ステップSn1521では、第1振分弁218を閉鎖する。その後、ステップSn1522に進む。
ステップSn1522では、第1振分弁閉鎖コマンドを設定する。第1振分弁閉鎖コマンドは、第1振分弁218が閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1振分弁閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1522を実行した後、ステップSn1523に進む。
ステップSn1520において、第1振分弁218の閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1520:NO)、ステップSn1521およびステップSn1522を実行することなく、ステップSn1523に進む。
ステップSn1523では、第2振分弁219は開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2振分弁駆動部219aの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1523において、第2振分弁219は開放中ではないと判定した場合には(Sn1523:NO)、ステップSn1524に進む。
ステップSn1524では、第2振分弁219の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2振分弁219の開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1524において、第2振分弁219の開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1524:YES)、ステップSn1525に進む。
ステップSn1525では、第2振分弁219を開放する。その後、ステップSn1526に進む。
ステップSn1526では、第2振分弁開放コマンドを設定する。第2振分弁開放コマンドは、第2振分弁219が開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2振分弁開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1526を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1524において、第2振分弁219の開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1524:NO)、ステップSn1525およびステップSn1526を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1523において、第2振分弁219は開放中であると判定した場合には(Sn1523:YES)、ステップSn1527に進む。
ステップSn1527では、第2振分弁219の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2振分弁219の閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1527において、第2振分弁219の閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1527:YES)、ステップSn1528に進む。
ステップSn1528では、第2振分弁219を閉鎖する。その後、ステップSn1529に進む。
ステップSn1529では、第2振分弁閉鎖コマンドを設定する。第2振分弁閉鎖コマンドは、第2振分弁219が閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2振分弁閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1529を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1527において、第2振分弁219の閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1527:NO)、ステップSn1528およびステップSn1529を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図123:Sn1324)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図126は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSn1601では、小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1601において、小当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1601:NO)、ステップSn1602に進む。
ステップSn1602では、当たり種別に対応した遊技回数カウンタPNCの値を設定する。すなわち、大当たりを契機とした開閉実行モードの終了後に、高頻度サポートモードを実行する場合に、当該高頻度モードとして実行される遊技回の回数を遊技回数カウンタPNCとして設定する。より具体的には、図103、図104、図105の大当たり用の振分テーブルの、高頻度サポート遊技回数の欄に示す値が設定される。ステップSn1602を実行した後、ステップSn1603に進む。
ステップSn1603では、フラグ消去処理を実行する。具体的には遊技状態を示すフラグを消去する。その後、ステップSn1604に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップSn1604において、遊技回数カウンタPNCが0よりも大きくない場合、すなわち、遊技回数カウンタPNCが0である場合には(Sn1604:NO)、そのままエンディング期間終了時の移行処理を終了する。より具体的には、今回の開閉実行モードが実行される契機が大当たりであり、当該大当たりの種別が開閉実行モードの終了後に高頻度サポートに移行しない大当たり種別である場合(例えば、大当たりBや大当たりEなど)に、ステップSn1602において遊技回数カウンタPNCに0が設定され(Sn1604:NO)、処理の進行として、そのままエンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSn1604において、遊技回数カウンタPNCが0ではないと判定した場合には(Sn1604:YES)、ステップSn1605に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。ステップS1605を実行した後、ステップSn1606に進み、高頻度サポートモードコマンドを設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSn1601において、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1601:YES)、ステップSn1607に進む。ステップSn1607では、V入賞種別フラグがONであるか否かを判定する。V入賞種別フラグはV入賞口に遊技球が入球した場合にONとなるフラグである(図115:Sn0504参照)。ステップS1607において、V入賞種別フラグがONであると判定した場合には(Sn1607:YES)、ステップSn1608に進む。
ステップSn1608では、V入賞種別フラグに対応した大当たりフラグをONにする。具体的には、V入賞Vaフラグに対しては大当たりVaフラグ、V入賞Vbフラグに対しては大当たりVbフラグ、V入賞Vcフラグに対しては大当たりVcフラグ、V入賞Vdフラグに対しては大当たりVdフラグ、V入賞Veフラグに対しては大当たりVeフラグ、V入賞Vfフラグに対しては大当たりVfフラグ、V入賞Vgフラグに対しては大当たりVgフラグを各々ONにする。
ステップSn1608を実行した後、ステップSn1609に進み、フラグ消去処理を実行する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSn1607において、V入賞種別フラグがONではないと判定した場合には(Sn1607:NO)、ステップS1608を実行せずにステップS1609に進み、フラグ消去処理を実行する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図116:Sn0608)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図127は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSn1701では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSn1701において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sn1701:NO)、ステップSn1702に進む。
ステップSn1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSn1702において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sn1702:NO)、ステップSn1703に進む。
ステップSn1703では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。この場合、電役用タイマカウンタTdは、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。電役用タイマカウンタTdにセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSn1703において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sn1703:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sn1703:YES)、ステップSn1704に進む。
ステップSn1704では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSn1704において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sn1704:YES)、ステップSn1705に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSn1704において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sn1704:NO)、ステップSn1706に進む。
ステップSn1706では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSn1706において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sn1706:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1706において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sn1706:YES)、ステップSn1707に進む。
ステップSn1707では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSn1708に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSn1707において開閉実行モードではなく(Sn1707:NO)、且つ、ステップSn1708において高頻度サポートモードである場合には(Sn1708:YES)、ステップSn1709に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「750」(すなわち1.5sec)をセットする。電役用タイマカウンタTdは、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSn1710に進む。
ステップSn1710では、ステップSn1709の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSn1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sn1710:YES)、ステップSn1711に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSn1712に進み、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSn1712において、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSn1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sn1710:NO)、ステップSn1711およびステップSn1712の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1707において開閉実行モードであると判定した場合(Sn1707:YES)、又は、ステップSn1708において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sn1708:NO)、ステップSn1713に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSn1714に進む。
ステップSn1714では、ステップSn1713の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSn1714において、サポート当選でないと判定した場合には(Sn1714:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1714において、サポート当選であると判定した場合には(Sn1714:YES)、ステップSn1715に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSn1716に進み、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、低頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSn1716において、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1702において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sn1702:YES)、ステップSn1717に進み、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSn1717において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sn1717:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1717において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であると判定した場合には(Sn1717:YES)、ステップSn1718に進む。
ステップSn1718では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSn1719に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1701において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sn1701:YES)、ステップSn1720に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。電役開閉制御処理の詳細については後述する。ステップSn1720を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図127:Sn1720)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図128は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSn1801では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。ステップSn1801において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sn1801:NO)、ステップSn1802に進む。
ステップSn1802では、設定された開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、1回の電役開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放回数(本実施形態においては1回)をカウントするとともに、電動役物34aの閉鎖状態を維持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマカウンタでカウントすることによって、電動役物34aを開放状態に移行する条件が成立したか否かを判定する。ステップSn1802において、開閉シナリオの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1802:NO)、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSn1802において、開閉シナリオの開放条件が成立していると判定した場合には(Sn1802:YES)、ステップSn1803に進む。
ステップSn1803では、電動役物34aを開放状態にする。ステップSn1803を実行した後、ステップSn1804に進む。
ステップSn1804では、電役開放コマンドを設定する。電役開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。電役開放コマンドを受信した音声発光装置は、電役開放用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSn1801において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sn1801:YES)、ステップSn1805に進む。
ステップSn1805では、電動役物34aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSn1805において、閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1805:NO)、電役開閉処理を終了する。一方、ステップSn1805において、閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1805:YES)、ステップSn1806に進む。
ステップSn1806では、電動役物34aを閉鎖状態にする。ステップSn1806を実行した後、ステップSn1807に進む。
ステップSn1807では、電役閉鎖コマンドを設定する。電役閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図116:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。電役閉鎖コマンドを受信した音声発光装置は、電役閉鎖用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
《3−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図129は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSn1901では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSn1901を実行した後、ステップSn1902に進む。
ステップSn1902では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSn1902を実行した後、ステップSn1903に進む。
ステップSn1903では、遊技球流通態様検出処理を実行する。遊技球流通態様検出処理は、遊技者による操作ハンドル25の操作よって発射され遊技領域を流通する遊技球の流通態様を検出するための処理である。当該遊技球流通態様検出処理を実行することによって、遊技者の止め打ちを検出する。遊技球流通態様検出処理については後述する。ステップSn1903を実行した後、ステップSn1904に進む。
ステップSn1904では、その他の処理を実行する。その他の処理は、開閉実行モード中に図柄表示装置41に演出動画を表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSn1904を実行した後、ステップSn1905に進む。
ステップSn1905では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSn1905を実行した後、ステップSn1906に進む。
ステップSn1906では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSn1906を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図129:Sn1902)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図130は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSn2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSn2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sn2001:NO)、本遊技回演出用処理処理を終了する。一方、ステップSn2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sn2001:YES)、ステップSn2002に進む。
ステップSn2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりまたは小当たりの有無、大当たりまたは小当たりの種別、リーチ発生の有無、変動時間を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSn2003に進む。
ステップSn2003では、遊技回演出パターン設定処理を実行する。遊技回演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSn2003を実行した後、ステップSn2004に進む。
ステップSn2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果(小当たりを含む)であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSn2004を実行した後、ステップSn2005に進む。
ステップSn2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSn2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSn2006に進む。
ステップSn2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSn2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSn2007を実行した後、ステップSn2008に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSn2008を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出パターン設定処理>
次に、遊技回演出パターン設定処理について説明する。遊技回演出パターン設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図130:Sn2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図131は、遊技回演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSn2101では、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、ステップSn2002において変動用コマンドおよび種別コマンドから読み出した情報に基づいて判定をする。ステップSn2101において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりであると判定した場合には(Sn2101:YES)、ステップSn2102に進む。
ステップSn2102では、大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、各大当たり種別に対応して設定された演出パターンから、処理対象である遊技回における大当たり種別および変動時間設定処理において設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、大当たり用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2101において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sn2101:NO)、ステップSn2103に進む。ステップSn2103では、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、ステップSn2002において変動用コマンドおよび種別コマンドから読み出した情報に基づいて判定をする。
ステップSn2103において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりであると判定した場合には(Sn2103:YES)、ステップSn2104に進む。
ステップSn2104では、当該小当たりの種別が小当たりcであるか否かを判定する。ステップSn2104において、小当たりの種別が小当たりcであると判定した場合には(Sn2104:YES)、ステップSn2105に進む。
ステップSn2105では、止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。止め打ちフラグは、遊技球流通態様検出処理において、遊技者が小当たりcに当選している遊技回以外の遊技回において止め打ちをしていることを検出した場合にONにするフラグである。当該止め打ちフラグは一連の高頻度サポートモードが終了した場合にOFFとなる。ステップSn2105において、止め打ちフラグがONではないと判定した場合には(Sn2105:NO)、ステップSn2106に進む。上記の遊技機による処理の概要において説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、小当たりcに当選している場合に特定示唆演出を実行するが、特定示唆演出が実行されない場合、すなわち、小当たりcに当選している可能性が低い遊技回において遊技者が止め打ちをすることを抑制するために、当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回において止め打ちをしていることを検出した場合には特定示唆演出を実行しないようにする。そのために止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSn2106では、小当たりc用の演出パターンの設定処理を行う。具体的には、図108で説明したように、特定示唆演出を実行するための演出パターンを設定する。本実施形態においては、小当たりc用の演出パターンを複数種類用意しており、変動時間に応じて用意された演出パターンの中から、処理対象である遊技回における変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、小当たりc用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2104において、小当たりの種別が小当たりcではないと判定した場合(Sn2104:NO)、または、ステップSn2105において、止め打ちフラグがONであると判定した場合には(Sn2105:YES)、ステップSn2107に進む。
ステップSn2107では、小当たり用の通常の演出パターンの設定処理を実行する。当該演出パターンは、特定示唆演出を実行しない演出パターンである。具体的には、各小当たりの種別に対応して設定された演出パターンから、処理対象である遊技回における小当たり種別および変動時間設定処理において設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、小当たり用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
ステップSn2107を実行した後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2103において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりではないと判定した場合には(Sn2103:NO)、ステップSn2108に進む。ステップSn2108では、処理対象である遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。ステップSn2108において、リーチが発生すると判定した場合には(Sn2108:YES)、ステップSn2109に進む。
ステップSn2109では、リーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象である遊技回に対して設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、リーチ発生用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2108において、リーチが発生しないと判定した場合には(Sn2108:NO)、ステップSn2110に進む。ステップS2110では、リーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象である遊技回に対して設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、リーチ非発生用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
<遊技球流通態様検出処理>
次に、遊技球流通態様検出処理について説明する。遊技球流通態様検出処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図129:Sn1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図132は、遊技球流通態様検出処理を示すフローチャートである。ステップSn2201では、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。具体的には、タイマ割込み処理(図129)におけるコマンド記憶処理(Sn1901)において、高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSn2201において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sn2201:YES)、ステップSn2202に進む。
ステップSn2202では、遊技回が実行中であるか否かを判定する。具体的には、変動用コマンド及び種別コマンドを受信した際に、当該受信した情報に含まれる変動時間に基づいて、遊技回が実行中であるか否かを判定する。
ステップSn2202において、遊技回が実行中であると判定した場合には(Sn2202:YES)、ステップSn2203に進み、遊技球数カウント処理を実行する。
遊技球数カウント処理は、高頻度サポート中に実行される遊技回毎に、遅延機構202の検出センサ205(図97参照)において検出された遊技球の数(以下、遊技球流通数とも呼ぶ)をカウントする処理である。具体的には、高頻度サポートモード中に実行される遊技回毎に、当たり抽選の抽選結果、変動時間、流通数の各情報を、表示制御装置100のワークRAM104に設けられた遊技球数カウントメモリエリアに記憶する。
図133は、遊技球数カウントメモリエリアを説明する説明図である。図示するように、遊技球数カウントメモリエリアには、一連の高頻度サポートモード(1回の大当たり当選を契機として実行される高頻度サポートモード)が開始されてから直近に実行が終了した遊技回までの期間における、各遊技回毎の当たり抽選の結果、変動時間、遊技球流通数、流通頻度が記録されている。変動時間の欄は、受信した変動用コマンドに含まれる変動時間の情報に基づいて、各遊技回毎の変動時間の値が記録される。図40Xには、4回分の遊技回に対応する情報を示したが、例えば、高頻度サポートモードにおいて遊技回がN回(Nは1以上の整数)実行されている場合には、当該N回分の遊技回に対応する情報が遊技球数カウントメモリエリアに記録される。
流通数の欄には、各遊技回が実行されている期間に検出センサ205において検出した遊技球の数が記録される。そして、流通頻度の欄には、単位時間当たり(本実施形態では1秒)に検出センサ205において検出した遊技球の数が記録される。当該流通頻度の値は、後述する止め打ち判定用演算処理(Sn2205)において、(遊技球流通数/変動時間)の演算を実行して算出される。
説明を図132に戻す。ステップSn2203を実行した後、ステップSn2204に進み、遊技回が終了するタイミングであるか否かを判定する。
ステップSn2204において、遊技回が終了するタイミングであると判定した場合には(Sn2204:YES)、ステップSn2205に進む。ステップSn2205では、止め打ち判定用演算処理を実行する。具体的には、上述したように、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている各遊技回毎の変動時間と遊技球流通数の値から、(流通数/変動時間)の演算を実行し、算出した値を遊技球数カウントメモリエリアの流通頻度の欄に記録する。なお、本実施形態においては、流通頻度の単位は[個/秒]である。また以下の説明においては、流通頻度の単位の表記は省略する場合がある。ステップSn2205を実行した後、ステップSn2206に進む。
ステップSn2206では、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報(以下、流通態様情報とも呼ぶ)に基づいて、予め定めた止め打ち条件が成立しているか否かを判定する。止め打ち条件は、遊技者が当たり抽選が小当たりcである遊技回以外の遊技回において止め打ちをしているか否かを判定する条件であり、止め打ち条件が成立した場合には、止め打ちが実行されていると判定する。
本実施形態においては、以下の判定基準を用いで、止め打ち条件が成立しているか否かによって判定する。
・判定基準1:遊技球数カウントメモリエリアに、まだ流通態様情報が記録されていない場合には、止め打ち条件は成立しないと判定する。
・判定基準2:小当たりcに当選した遊技回(以下、基準遊技回とも呼ぶ)における流通態様情報が記録されている場合であって、当該基準遊技回における流通頻度が1.0以上であり、かつ、基準遊技回の前後の直近の小当たりc以外の抽選結果の遊技回のうちいずれか1回の遊技回で流通頻度が1.0未満の場合に止め打ち条件が成立していると判定する。
・判定基準3:基準遊技回における情報が記録されている場合であって、当該基準遊技回における流通頻度が1.0未満である場合には、他の遊技回における流通頻度が1.0未満であっても止め打ち条件は成立していないと判定する。
・判定基準4:基準遊技回がまだ実行されていない場合には、既に実行された基準遊技回以外の遊技回(小当たりc以外の抽選結果の遊技回)のいずれか1回で流通頻度が1.0回未満の場合に、止め打ち条件が成立したと判定する。
・判定基準5:上記の判定基準1〜判定基準4以外の場合には、止め打ち条件は成立していないと判定する。
ステップSn2206では、上記のような判定基準に基づいて止め打ち条件が成立するか否かを判定する。なお、上記の判定基準1〜判定基準5の内容の判定基準に限らず、他の判定基準を採用してもよい。例えば、小当たりcである遊技回から次に小当たりcである遊技回までの期間における小当たりc以外の遊技回における流通頻度の値の方が、小当たりcである遊技回の流通頻度の値よりも、所定数以上小さい場合に止め打ちと判断するようにしてもよい。その他、種々の判断基準を用いてもよい。
ステップSn2206において、止め打ち条件が成立すると判定した場合には(Sn2206:YES)、ステップSn2207に進み、止め打ちフラグをONにする。その後、ステップSn2208に進む。
一方、ステップSn2201において高頻度サポートモードではないと判定した場合(Sn2201:NO)、または、ステップS2202において遊技回の実行中ではないと判定した場合(Sn2202:NO)、または、ステップSn2204において遊技回終了タイミングではないと判定した場合(Sn2204:NO)、または、ステップSn2206において止め打ち条件が成立していないと判定した場合には(Sn2206:NO)、ステップSn2207を実行せずにステップSn2208に進む。
ステップSn2208では、低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSn2208において、低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sn2208:YES)、ステップSn2209に進み、遊技球数カウントメモリエリアをリセットする。すなわち、遊技球数カウントメモリエリアに記録された流通態様情報を消去する。ステップSn2209を実行した後、ステップSn2210に進み、止め打ちフラグをOFFする。その後、遊技球流通態様検出処理を終了する。
一方、ステップSn2208において、低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sn2208:NO)、そのまま、遊技球流通態様検出処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図134は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSn2301では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSn2302に進む。
ステップSn2302では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図135は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSn2401では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図136は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSn2501では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図135)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sn2501)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSn2502では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sn2501)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSn2503に進む。
ステップSn2503では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sn2502)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSn2504に進む。
ステップSn2504では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sn2503)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSn2505に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するので、特定示唆演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、当たり抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前に実行された遊技回において、遊技球の流通態様として遊技者が止め打ちをしている流通態様である場合に、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行しないので、遊技者が特定示唆演出の実行を所望する場合には、遊技者による遊技球の発射操作として止め打ちとなる発射操作を抑制することができる。その結果、遊技者が止め打ちをすることが当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、止め打ちの有無によって特定示唆演出の可否を決定することで、当該予定しない遊技者への特典の付与を抑制することができる。
換言すれば、遊技者の発射操作による遊技球の流通態様が止め打ちであると判定された場合には、小当たりcであるにもかかわらず、特定示唆演出を実行しないので、特定示唆演出の実行を所望する遊技者に対して、止め打ちと判定されないような遊技球の発射操作を促すことができる。
また、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回の演出を決定する際に、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回であって当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するか否かを決定するので、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とを比較することによって、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回とで、遊技者が遊技球の発射操作の態様を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定示唆演出を実行するか否かを決定することができる。
さらに、遊技者による発射操作の検出(具体的には止め打ちの検出)を、検出センサ205における遊技球の流通頻度に基づいて検出している。流通頻度は、流通個数の時間平均であるので短期間(例えば1秒間)のノイズ的な流通態様の変化を除外して遊技者の流通態様を精度よく検出することができる。また、流通頻度は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射態様を反映した演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特定示唆演出を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、これから実行される遊技回における演出を決定するので、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の発射態様、すなわち、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の反応や遊技者の心理を考慮して、その後に特定示唆処理を実行するか否かを決定することができる。すなわち、特定示唆演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定示唆演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定示唆演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御を行うことができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する当たり抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において検出センサ205を遊技球が流通した数である流通数とを対応付けた情報を記憶する遊技球数カウントメモリエリアを備える。流通数は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、当たり抽選の抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射態様(遊技者の反応)とに基づいた種々の処理を実行可能である。例えば、所定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回における演出を選択することが可能であり、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、遊技球数カウントメモリエリアは、各遊技回の変動時間も、当該各遊技回に対応させて記憶している。従って、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における種々の処理に応用することができる。例えば、止め打ちに限らず遊技者による遊技球の発射態様の傾向を検出し、当該検出結果をこれから実行する遊技回における演出を決定する際に用いることができる。
上記実施形態においては、遊技状態が高頻度サポートモードであるか否かを判定し、高頻度サポートモードである場合に、止め打ち検出のための遊技球の流通態様の検出を行う。すなわち、低頻度サポートモードにおいては、遊技球の流通態様の検出を行わない。より具体的には、低頻度サポートモードの場合には、検出センサ205を遊技球が通過したとしても、遊技球数カウントメモリエリアにすら記憶しない。よって、低頻度サポートモードにおける処理を簡易化することができる。
また、本実施形態においては、V入賞機構210における流路215、クルーン220、および、流路217の構成上、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第1V入賞口V1に到達する時点までの時間の方が、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第2V入賞口V2に到達する時点までの時間よりも長くなるように構成されている。遊技球が第1V入賞口V1に入球する方が、遊技球が第2V入賞口V2に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第1V入賞口V1に到達する時点までの時間の方が、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第2V入賞口V2に到達する時点までの時間よりも長いので、第1振分弁218および第2振分弁219によって遊技球が流路215に振り分けられた場合には、遊技球が第1V入賞口V1に入球することへの期待感を、遊技者に対して、長い期間、継続的に付与することができる。その一方で、第1振分弁218および第2振分弁219によって遊技球が流路217に振り分けられた場合には、遊技球が第2V入賞口V2に入球することへの負の緊迫感(危機感)を、遊技者に対して、短い期間だけ付与することができる。その結果、期待感は遊技者に対して長く付与し、危機感は遊技者に対して短く付与するといった、総合的に遊技者に対してバランス良く期待感の抑揚を付与する遊技機を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、当たり抽選の結果によって、
第2大入賞口212aから入球した遊技球の振り分けられる流路(流路215、流路216、流路217)が異なるため、当たり抽選の結果について、より一層遊技者を注目させることができる。さらに、当たり抽選の結果に加え、第1振分弁218および第2振分弁219による遊技球の振り分け方にも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、遅延機構202を備えることによって以下の効果を得ることができる。すなわち、当たり抽選の結果が小当たりである遊技回において、当該当たり抽選の結果が報知されるよりも前に遊技領域PAに発射された遊技球は、小当たりを契機として第2開閉扉212bが開放状態に遷移している期間に第2大入賞口212aに到達することが可能であり、当たり抽選の結果が小当たりである遊技回において、抽選の結果が報知された後に遊技領域PAに発射された遊技球は、小当たりを契機として第2開閉扉212bが開放状態に遷移している期間に第2大入賞口212aに到達することが不可能となる。
従って、当たり抽選の結果が小当たりcであることを遊技回における当たり抽選の結果の報知によって認識した場合に報知後に遊技球を発射させて、第2大入賞口212aに遊技球を入球させ、当たり抽選の結果が小当たりcでないこと又は小当たりc以外の小当たりであることを遊技回における当たり抽選の結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させずに第2大入賞口212aに遊技球を入球させないといった、遊技者による、当たり抽選の結果ごとの遊技球の発射態様の故意な切り替え(例えば、止め打ち)を抑制することができる。
《3−7》第3実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《3−7−1》変形例1:
上記第3実施形態においては、図109に示したように、特定示唆演出として、表示面41aにキャラクタCHの画像を表示したが、特定示唆演出として他の演出を採用してもよい。例えば、可動役物を駆動させることによる特定示唆演出を実行してもよい。図137は、駆動役物を駆動させる特定示唆演出を説明する説明図である。
図示するように、本変形例のパチンコ機10は、遊技盤30に動的な役物である可動役物MYを供える。可動役物MYは、遊技者に視認可能に駆動する駆動手段として機能する。遊技回において実行する演出として特定示唆演出が設定された場合には、可動役物MYが所定時間(本変形例では2秒)の間、遊技者に視認可能に駆動する。
本変形例のように特定示唆演出として遊技者に視認可能に可動役物MYが駆動することにより、遊技者に対して特定示唆演出の実行を認識させることを容易にすることができる。その結果、可動役物MYを駆動させることによって、遊技者に対して期待感を付与しやすくすることができる。
《3−7−2》変形例2:
上記第3実施形態においては、遊技球の流通態様を検出するために、検出センサ205を遊技領域PAの右側上方に配置したが、検出センサを他の位置に配置してもよい。図138は、検出センサの配置位置の一例を示す説明図である。一例として、検出センサ230を遊技領域PAの左側上方の、誘導レール31より上部側に配置する。図138で示した位置に検出センサ230を配置することで、遊技球の発射操作がされたか否かを検出することができる。よって、遊技者が遊技球の発射操作の実行と停止を切り替えることによる止め打ちを検出することができる。
その他の例として、流路203上の検出センサ205と、遊技領域PAの左側上方の検出センサ230のいずれも備える構成を採用してもよい。このような構成を採用することで、止め打ちの一態様として、当たり抽選の結果に応じて右打ちと左打ちとを切り替える態様による止め打ちと、遊技者が遊技球の発射操作の実行と停止とを切り替える態様の止め打ちとの、いずれの態様の止め打ちも検出することができる。
《3−7−3》変形例3:
上記第3実施形態においては、図97に示したように、遅延機構202は、遊技盤30に対して左右に蛇行した形状の流路203を備える構成であってが、他の構成を採用してもよい。例えば、突起物が配置された流路を有することにより遊技球が流通する速度を原則させ構成を採用してもよい。その他、底部に開口部を有するクルーンを採用してもよいし、動的な役物によって一時的に遊技球の流通を止め一定時間経過後に遊技球の流通を再開させるような構成を採用してもよく、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するのを遅らせる機能を有する構成であれば、どのような構成を採用してもよい。
《3−7−4》変形例4:
遊技球数カウントメモリエリアに記録する情報として、実行した各遊技回毎に、特定示唆演出を実行したか否かの有無と、各遊技回が実行されている期間において検出センサ205を流通した遊技球の流通数と、各遊技回毎の変動時間とを対応付けた情報を記録する構成を採用してもよい。そして、このような遊技球数カウントメモリエリアに記録された情報を用いて、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定を行ってもよい。この場合、止め打ち条件に用いた基準遊技回について、上記第3実施形態では小当たりcに当選した遊技回を基準遊技回としたが、本変形例では、特定示唆演出を実行した遊技回を基準遊技回として採用する。そして、特定示唆演出を実行した遊技回を基準遊技回として採用した止め打ち条件の判定基準に基づいて、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。このようにすることで、遊技者が直接的に特定示唆演出の実行の有無に反応して止め打ちを行っているか否かを判定することができる。
《3−7−5》変形例5:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることを特定するよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行しない。
図139は、変形例5の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定されるよりも前に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(遊技回U2または遊技回U3)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(遊技回U2または遊技回U3)において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、当たり抽選の結果が小当たりcであるか否かを遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。
《3−7−6》変形例6:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行しない。
図140は、変形例6の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定された後に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(本変形例では遊技回U3)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、当たり抽選の結果が小当たりcであるか否かを遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。
《3−7−7》変形例7:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において、特定示唆演出を実行しない。
図141は、変形例7の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定された後に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回(本例では遊技回U4)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回(遊技回U4)において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、遊技回において実行される演出によって当該遊技回における当たり抽選の結果を推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。また、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間における遊技者による遊技球の発射操作から推測可能な心理状況等を考慮して、小当たりcである遊技回において実行する演出を決定することができる。
《3−7−8》変形例8:
上記第3実施形態においては、遊技球数のカウント処理、止め打ち判定用演算処理、止め打ち条件が成立しているか否かの判定処理など、遊技者が止め打ちを行っているかの判定に関わる処理は、高頻度サポートモードにおいて遊技回を実行する場合にのみ実行したが、そのような構成に限らず、低頻度サポートモードの場合にも止め打ち判定に関わる処理を実行してもよい。この場合、流通数の検出を、検出センサ205ではなく、上記変形例で示した検出センサ230で行う。そして、各遊技回毎の当たり抽選の結果、変動時間、検出センサ230における流通数、実行した演出の種類等の情報を、遊技球数カウントメモリエリアに記録する構成を採用してもよい。このような遊技球数カウントメモリエリアの構成を採用することで、小当たりcに対する遊技者の反応に限らず、他の抽選結果に対しての遊技者の発射操作の態様(抽選結果に対する遊技者の反応)や、実行された演出の種類に対しての遊技者の発射操作の態様(各演出に対する遊技者の反応)など、遊技者による遊技球の発射操作に関する特性を把握することができ、当該特性を考慮した演出を実行することができる。
《3−7−9》変形例9:
上記第3実施形態において、低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合に、遊技盤30の右側に遊技球を流通させる旨(右打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(右打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。また、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合に、遊技盤30の左側に遊技球を流通させる旨(左打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(左打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。その他、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合であって、低頻度サポートモード中に、検出センサ205やスルーゲート35において遊技球が流通したことを検出した場合に、遊技盤30の左側に遊技球を流通させる旨(左打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(左打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技の流れに沿った遊技態様を遊技者に促すことができる。
《3−7−10》変形例10:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得するよりも前の期間における遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回が実行されるよりも前に実行される遊技回における演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果となる遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《3−7−11》変形例11:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得した後から当たり抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する遊技回が実行されるよりも前の期間における遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回が実効されるよりも前に実行される遊技回における演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果である遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《3−7−12》変形例12:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得した後から当たり抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する遊技回が実行されるよりも前の期間ににおける遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回において実行する演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果である遊技回において実行される演出よって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《3−7−13》変形例13:
上記第3実施形態において、小当たりcに当選している場合に特定示唆演出が実行される可能性が高いことを予め遊技者に報知する演出や、止め打ちをしていることを検出した場合には、特定示唆演出を実行しない旨を予め遊技者に報知する演出を実行してもよい。このような演出を例えば、第1始動口用遊技回において大当たりに当選し、ラウンド遊技回が開始される前のオープニング期間にオープニング演出として実行してもよいし、客待ち用の動画演出(客待ち用動画演出、デモ動画演出)として実行してもよい。なお、客待ち用動画演出は、遊技回の実行が終了した時点で次に実行する遊技回がない場合、すなわち、特別情報(当たり乱数カウンタC1)の値が第1保留エリアRaや第2保留エリアRbに記憶されていない場合であって、かつ、遊技球の流通を検知する検知センサで遊技球の流通が所定時間検知されていないといった所定の流通態様を満たす場合や、遊技者によって操作ハンドル25の操作がなされていないなどの条件を満たした場合に実行される演出である。
《3−7−14》変形例14:
遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定に用いる止め打ち条件の判定基準は、上記第3実施形態に記載した判定基準(判定基準1〜判定基準5)に限らず、他の判定基準を採用することができる。例えば、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回の1つ前に実行される遊技回における流通頻度が所定値以下である場合には止め打ちであると判定する判定基準を採用してもよいし、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回が実行された直後に実行される遊技回における流通頻度が所定値以下である場合には止め打ちであると判定する判定基準を採用してもよい。このような簡易な判定基準を用いることで処理を簡易にすることができる。
《4》第4実施形態:
《4−1》遊技機の構造:
図142は、本発明の第4実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図143は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図144は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図143)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図145は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図145(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図145(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図145(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図145(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図145(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図145(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
図144に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《4−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図146は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図143)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a〜67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a〜67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図147は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図145(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図148は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図148(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図148(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図148(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図148(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値(16〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図148を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図149は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図149(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図149(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図149(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応しており、「40〜64」が8R確変大当たりに対応しており、「65〜89」が16R通常大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図149(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図150は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図150(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図150(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図150(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図150(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《4−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図151は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図146)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1〜P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《4−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図152は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図152(a)に示した例では、第1番目の保留と第2番目の保留とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上底が下底よりも長い台形であり、図152(a)に示した例では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンが載置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図152(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図152(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの上部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図152(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図152(b)に示した移動の結果、図152(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの上部に第1保留表示アイコンH1が載置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの上部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図153は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図152に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの上部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの上部に載置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、各保留表示アイコンは、複数の表示態様を取り得る。本実施形態では、保留表示アイコンの表示態様によって、当たり抽選において大当たり当選する可能性を示唆する構成とした。詳しくは、各保留表示アイコンに対応した保留情報に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たり当選する可能性を、各保留表示アイコンの表示態様によって示唆する構成とした。具体的には、各保留表示アイコンの表示態様として、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階の表示態様が設定されている。保留表示アイコンの表示態様が複数の段階の中で上位になる(ランクアップする)につれて、保留表示アイコンに対応する大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たり当選する可能性が高いことを示唆する。
図154は、本実施形態のパチンコ機10において設定されている保留表示アイコンの表示態様を説明する説明図である。図示するように、保留表示アイコンの表示態様は、当たり抽選において大当たり当選する可能性の高低に対応して、上位から下位までの複数の段階の表示態様が設定されている。本実施形態では、保留表示アイコンの表示態様は、上位から順に、表示レベルLvr5、表示レベルLvr4、表示レベルLvr3、表示レベルLvr2、表示レベルLvr1の5段階のレベルに分けて設定される。表示レベルLvrが上位にあるほと、大当たり当選する可能性が高い。
本実施形態においては、各表示レベルLvrに対応する表示態様は、色で表現される。具体的には、表示レベルLvr5が金、表示レベルLvr4が赤、表示レベルLvr3が緑、表示レベルLvr2が青、表示レベルLvr1が白の表示態様で表現される。なお、各表示レベルLvrに対応する表示態様は、色で表現された態様に限らず、例えば、模様で表現された態様や、形状で表現された態様や、キャラクターで表現された態様など、遊技者が認識可能な態様で各表示レベルLvrの差異が表現されていれば種々の表示態様を採用することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、上述した保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。例えば、白色の保留表示アイコンを青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンを緑色に変化させる演出などを実行する。この演出を実行する契機は、本実施形態では、図柄表示装置41に表示させている演出用画像の一種である花びらが、保留表示アイコンに付着することとした。
図155は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて花びらが表示されているときの様子を示す説明図である。図示するように、表示面41aの全体には、多数の花びらが表示される。各花びらは、上側から下側に向かって舞うように移動(落下)する。本実施形態では、各花びらは、第1種花びらP1、第2種花びらP2、第3種花びらP3、第4種花びらP4のうちのいずれかに分類される。
図156は、第1〜第4種花びらP1〜P4の表示方法を示す説明図である。本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、背景を表示するための背景レイヤーL1と、背景レイヤーL1の上側(前面側)に配置され、図柄列や、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図155)を表示するための図柄列レイヤーL2と、図柄列レイヤーL2の上側(前面側)に配置された上部レイヤーL3と、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なっている。
第1種花びらP1は、背景レイヤーL1に表示される。本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、複数の第1種花びらP1が背景レイヤーL1に表示される構成とした。これによって、少なくとも遊技者によって遊技が行われている最中は、繰り返し、複数(多数)の第1種花びらP1が表示面41aに表示される。なお、この構成に換えて、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。この構成によれば、第1種花びらP1は、大当たり演出の最中に表示されることはない。
第1種花びらP1は、種々の方向に向かって移動する。第1種花びらP1は、背景レイヤーL1に表示されることで、図柄列レイヤーL2に表示された図柄列と位置が重なるときには図柄列の下を潜るように流れる。第1種花びらP1は、表示面41aを賑やかにするためのもので、それ以外の機能を持たない。第1種花びらP1は、複数、表示される構成としたが、1つとしてもよい。
第1種花びらP1以外の花びら、すなわち、第2種花びらP2、第3種花びらP3、および第4種花びらP4は、上部レイヤーL3に表示される。
本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、複数の第2種花びらP2が上部レイヤーL3に表示される構成とした。これによって、少なくとも遊技者によって遊技が行われている最中は、繰り返し、複数(多数)の第2種花びらP2が表示面41aに表示される。なお、この構成に換えて、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。この構成によれば、第2種花びらP2は、大当たり演出の最中に表示されることはない。
複数の第2種花びらP2は、種々の方向に向かって移動する。第2種花びらP2は、上部レイヤーL3に表示されることで、図柄列レイヤーL2に表示された図柄列と位置が重なるときには図柄列の上を流れる。第2種花びらP2は、表示面41aを賑やかにするためのもので、それ以外の機能を持たない。第2種花びらP2は、複数、表示される構成としたが、1つとしてもよい。
第3種花びらP3は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて上側から第1始動口保留用領域Ds1に向かって舞うように移動する第1始動口保留用第3種花びらP31と、表示面41aの上側から第2始動口保留用領域Ds2に向かって舞うように移動する第2始動口保留用第3種花びらP32とに分類される。第1始動口保留用第3種花びらP31が、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させるように機能する。第2始動口保留用第3種花びらP32が、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させるように機能する。第1始動口保留用第3種花びらP31および第2始動口保留用第3種花びらP32については、後ほど詳しく説明する。
第4種花びらP4は、特定の抽選処理(花びら再変動抽選処理)において当選した遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aの上側から図柄列に向かって舞うように移動し、図柄列に付着する。本実施形態のパチンコ機10は、図柄列に第4種花びらP4が付着する場合に、図柄列の変動表示を変化させる演出を実行する。第4種花びらP4の動きと上記演出については、後ほど詳しく説明する。
本実施形態では、第1種〜第4種花びらP1〜P4を同一の絵図によって構成した。各花びらP1〜P4は、向きを変えながら移動することから、形状や大きさが様々に変わるが、全体としては同一の絵図によって構成される。このため、遊技者は、第1種〜第4種花びらP1〜P4の種類を識別することができない。なお、遊技者が種類を識別することが困難であれば、第1種〜第4種花びらP1〜P4のそれぞれは、必ずしも同一の絵図である必要はなく、異なった絵図の画像データによって構成してもよい。また、変形例として、第3種花びらP3の絵図を、他の種類の花びらP1,P2,P4の絵図と相違する構成としてもよい。第3種花びらP3は、表示面41aを賑やかにするための機能とは異なる特別の機能(保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させる機能)を有するため、特別の機能が実行される期待感を遊技者に持たせるために、第3種花びらP3の絵図を、あえて第1種花びらP1、第2種花びらP2、および第4種花びらP4の絵図と相違する構成とすることもできる。さらに、変形例として、第4種花びらP4の絵図を、他の種類の花びらP1〜P3の絵図と相違する構成としてもよい。第4種花びらP4は、表示面41aを賑やかにするための機能とは異なる特別の機能(図柄列を再変動させる機能)を有するため、特別の機能が実行される期待感を遊技者に持たせるために、第4種花びらP4の絵図を、あえて第1〜第3種花びらP1〜P3の絵図と相違する構成とすることもできる。
図157は、第3種花びらP3の挙動を示す説明図である。図示は、第3種花びらP3の内の第1始動口保留用第3種花びらP31についてのものである。本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1には最大4つの保留表示アイコンが表示されるが、各保留表示アイコンに向かう4種類の第1始動口保留用第3種花びらP31が用意されている。第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留1用花びらPaと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留2用花びらPbと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留3用花びらPcと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留4用花びらPdと呼ぶ。
特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdは、向かう保留表示アイコンが相違するだけで、同じ動作を行うことから、特1・保留1用花びらPaの動作について、代表して説明する。
特1・保留1用花びらPaは、予め用意した3種類の軌道の中から選択された一つの軌道に沿って移動する。3種類の軌道は、始点R1から特定の点R2まで共通する共通ルートRAと、特定の点R2から個別の方向に延びる個別ルートRB1,RB2,RB3と、によって構成される。共通ルートRAは、各軌道の全長の8割を上回る長さで有り、第1保留表示アイコンH1の近くまで延びている。第1の個別ルートRB1は、第1保留表示アイコンH1の位置に到達する。第2の個別ルートRB2は、第1保留表示アイコンH1から右側にずれた位置に到達する。第3の個別ルートRB3は、第1保留表示アイコンH1から左側にずれた位置に到達する。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第1の個別ルートRB1とによって構成される軌道を、以下、目標保留到達軌道と呼ぶ。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第2の個別ルートRB2とによって構成される軌道を、以下、第1目標保留外軌道と呼ぶ。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第3の個別ルートRB3とによって構成される軌道を、以下、第2目標保留外軌道と呼ぶ。なお、目標保留到達軌道の終点は、保留表示アイコンの表示位置である。
特1・保留1用花びらPaの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかは、本実施形態では、特定の抽選処理(花びら軌道抽選処理)によって決定する構成とした。なお、抽選に換えて、順繰りに軌道を変えていく構成としてもよい。
本実施形態では、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のそれぞれに沿って花びらが移動するのに要する時間的長さ(到達所要時間)を、例えば10秒とした。また、各軌道における共通ルートRAを花びらが移動するのに要する時間的長さを8.5秒とし、各軌道における第1〜第3の個別ルートRB1〜RB3を花びらが移動するのに要する時間的長さを1.5秒とした。これらの時間的長さは、あくまでも一例であり、他の数値に換えてもよい。
特1・保留2用花びらPb、特1・保留3用花びらPc、および特1・保留4用花びらPdのそれぞれは、上述した特1・保留1用花びらPaと同様に、各花びらPb〜Pdに対応して設けられた、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、および第2目標保留外軌道の中から選択された一つの軌道に沿って移動する。
なお、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdは、対応する保留表示アイコンに向かうと説明したが、これは、対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在するものとして説明したためである。対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在しない場合にも、存在する場合と同じように特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdの表示はなされる。例えば、第1保留個数カウンタの値が2であって、第1始動口保留用領域Ds1内に第3保留表示アイコンH3と第4保留表示アイコンH4とが存在しない場合には、特1・保留3用花びらPcは、第1始動口保留用領域Ds1内の右から3つめの位置(すなわち、第3保留表示アイコンH3が表示可能な位置)に向かって移動し、特1・保留4用花びらPdは、第1始動口保留用領域Ds1内の右から4つめの位置(すなわち、第4保留表示アイコンH4が表示可能な位置)に向かって移動する。すなわち、対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在してもしなくても、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdの表示は開始され、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdの軌道に差はない。換言すれば、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdは、対応する保留表示アイコンを表示するための表示位置に保留表示アイコンが存在するか否かにかかわらず、当該表示位置に向かって移動する。
図158は、特1・保留1用花びらPaが目標保留到達軌道に沿って移動した場合の第1保留表示アイコンH1の様子を示す説明図である。花びら軌道抽選処理において目標保留到達軌道を採用することに当選し、共通ルートRAから第1の個別ルートRB1に進んだ特1・保留1用花びらPaは、図158(a)に示すように、第1の個別ルートRB1を第1保留表示アイコンH1に向かって移動する。そして、図158(b)に示すように、特1・保留1用花びらPaは、第1保留表示アイコンH1に到達する。到達後、特1・保留1用花びらPaは、第1保留表示アイコンH1上に予め定められた時間(例えば、2秒)だけ留まる。これにより、遊技者は、特1・保留1用花びらPaが第1保留表示アイコンH1に付着したと認めることができる。その後、図158(c)に示すように、付着した特1・保留1用花びらPaは消えて、第1保留表示アイコンH1の表示態様が変化する。例えば、第1保留表示アイコンH1が白色から青色に変化する。すなわち、パチンコ機10は、特1・保留1用花びらPaが第1保留表示アイコンH1に到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、第1保留表示アイコンH1の表示態様を変化させる演出を行う。例えば、第1保留表示アイコンH1を白色から青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンを赤色に変化させる演出などを実行する。本明細書では、花びらが保留表示アイコンに予め定められた時間だけ留まることを、花びらが保留表示アイコンに付着すると表現する。
特1・保留2用〜特1・保留4用花びらPb〜Pdのそれぞれは、上述した特1・保留1用花びらPaと同様な動作を行う。パチンコ機10は、各花びらPb〜Pdが、対応する各保留表示アイコンH2〜H4に到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、花びらPb〜Pdが付着した保留表示アイコンH2〜H4の表示態様を変化させる演出を行う。例えば、保留表示アイコンH2〜H4を白色から青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンH2〜H4を赤色に変化させる演出などを実行する。
上述した説明では、各花びらPa〜Pdが各保留表示アイコンH1〜H4に到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)、留まる場合に、各保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出を実行する構成としたが、実際は、各花びらPa〜Pdが各保留表示アイコンH1〜H4に到達したときに、下記の2つの条件が成立するか否かを判定し、2つの条件が成立した場合に限り、各保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出を実行する構成とした。2つの条件は次の通りである。
・条件1:
花びらが保留表示アイコンに到達したときから予め定められた時間(例えば、2秒)が経過するまでの期間に、保留表示アイコンのシフトが発生しないこと。
・条件2:
花びらが到達した保留表示アイコンの表示態様(表示レベルLvr)が予め設定された上限値(以下、表示レベル上限値Lvmと呼ぶ)未満であること。
パチンコ機10は、具体的には次の通りの処理を行う。第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得されたときに、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示レベルLvrの値を1に設定し、保留表示アイコンの表示レベル上限値Lvmの値を大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて設定する。そして、花びらPa〜Pdが保留表示アイコンH1〜H4に到達したときに、当該到達時から2秒間が経過するまでの期間に、保留表示アイコンのシフトが発生しないか否かを判定する(条件1の判定を行う)。
上記の期間に保留表示アイコンのシフトが発生しないと判定された場合(条件1が成立した場合)に、花びらPa〜Pdが到達した保留表示アイコンH1〜H4に設定された表示レベルLvrが、同じく設定された表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する(条件2の判定を行う)。ここで、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合(すなわち、条件1と条件2の両方が成立した場合)に、保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出を実行する。具体的には、上記期間において、保留表示アイコンに到達した花びらを、当該保留表示アイコンの位置で継続して表示し(上記期間終了後に花びらを消去)、その後、保留表示アイコンに対応した表示レベルLvrを1段階だけアップするとともに、保留表示アイコンの表示態様を変化させる。
一方、上記の表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回るか否かの判定において、下回らない、すなわち表示レベル上限値Lvmに達していると判定された場合(すなわち、条件1が成立し、かつ、条件2が不成立の場合)には、保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出を実行しない。具体的には、上記期間において、保留表示アイコンに到達した花びらを継続して表示することは行う(上記期間終了後に花びらを消去)が、保留表示アイコンの表示態様は変化させない。
また、上記期間に保留表示アイコンのシフトが発生しないか否かの判定において、シフトが発生すると判定された場合(すなわち、条件1が不成立の場合)には、条件2が成立するか否かにかかわらず、保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出を実行しない。具体的には、花びらPa〜Pdが保留表示アイコンH1〜H4に到達したときに当該花びらを消去し、保留表示アイコンの表示態様は変化させない。
上述した動作を行う特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdは、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2とが表示される期間において、繰り返し表示される。具体的には、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdについて、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2とが表示される期間において、所定期間(例えば、5秒)の間隔を空けて、順に1つずつ表示が開始される。すなわち、パチンコ機10は、上記期間において、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdについて、この順に、前記所定期間の間隔を空けて、1つずつ表示を開始し、特1・保留4用花びらPdの表示を開始した後は、前記所定期間を空けて、特1・保留1用花びらPaに戻って表示を開始する。このようにして、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdの表示を繰り返し行う。
パチンコ機10は、特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdのそれぞれの表示を開始する際に、花びら軌道抽選処理を行い、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを決定する。花びら軌道抽選処理において、目標保留到達軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第1の個別ルートRB1とからなる目標保留到達軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。花びら軌道抽選処理において、第1目標保留外軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第2の個別ルートRB2とからなる第1目標保留外軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。花びら軌道抽選処理において、第2目標保留外軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第3の個別ルートRB3とからなる第2目標保留外軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動した花びらは保留表示アイコンに到達することはなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が行われることはない。
なお、第3種花びら特1・保留1用〜特1・保留4用花びらPa〜Pdは、上述したように、遊技者が遊技を行っている最中に繰り返し表示されるため、一つの保留表示アイコンに対して、複数回、花びらPa〜Pdが付着することもあり得る。この場合、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvm未満であれば、花びらPa〜Pdが付着する毎に、保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させる演出が実行される。例えば、白色の各保留表示アイコンH1〜H4に対して、2回、花びらPa〜Pdが付着した場合、1回目で白色から青色に変化させる演出が実行され、2回目で青色から緑色に変化させる演出が実行される。
図157および図158を用いて説明してきたのが、第1始動口保留用第3種花びらP31についての動作である。これに対して、第2始動口保留用第3種花びらP32も、第1始動口保留用第3種花びらP31と同様な動作を行う。すなわち、パチンコ機10は、第2始動口保留用第3種花びらP32としての特2・保留1用〜特2・保留4用花びらのそれぞれが、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を行う。条件1および条件2が成立した場合に限って、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を行う点についても、第1始動口保留用側と同様である。
先に説明した、図柄表示装置41の表示面41aを賑やかにする機能を有する第1種花びらP1および第2種花びらP2は、繰り返し、多数表示されるが、本実施形態では、それら多数のうちの一つは、上述した第3種花びらP3の目標保留到達軌道と同一の軌道に沿って移動し、保留表示アイコンに到達後、さらに下方に進むように表示される構成とした。この種の第1種花びらP1または第2種花びらP2は、例え保留表示アイコンに到達したとしても、当該保留表示アイコンを通過して、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出は実行されることはない。
図159は、図柄表示装置41の表示面41aに表示された図柄に第4種花びらP4が作用する様子を示す説明図である。図159(a)は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、図柄列Z1および図柄Z3において同一の図柄が停止表示され、真ん中の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われている状態を示している。この状態において、第4種花びらP4が図柄列Z2に向かって舞うように移動する。
図159(a)の状態から図159(b)の状態に移行し、図柄列Z2が停止表示される。なお、このとき、図柄列Z2において停止表示される図柄は、図柄列Z1および図柄列Z3において停止表示された図柄とは相違する。この状態で、第4種花びらP4が最後に停止した図柄列Z2に到達し、到達後、第4種花びらP4は、当該図柄上に予め定められた時間(例えば、2秒)だけ停止する。これにより、遊技者は、第4種花びらP4が、停止した状態の図柄列Z2に付着したと認めることができる。
その後、図159(c)に示すように、付着した第4種花びらP4は消えて、図柄列Z2が再度、変動表示を開始する。続いて、図159(d)に表示するように、図柄列Z2が停止表示される。なお、この変動表示が再開された後に停止表示された図柄列Z2の図柄は、図柄列Z1および図柄列Z3において停止表示された図柄と一致する。すなわち、図柄列Z1〜Z3は、大当たり当選である同一の図柄の組み合わせとなる。
上記のように、第4種花びらP4は、変動表示中の図柄列に向かって移動し、図柄列の変動表示が停止した直後の図柄に付着する。そして、第4種花びらP4が付着する場合に、図柄列を再変動させる演出を実行する。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1〜P4のうちの第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)留まる(すなわち、付着する)場合に、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時に、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する演出(以下、保留変化示唆演出と呼ぶ)を実行し、その後、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的であった。この従来のパチンコ機(以下、従来1のパチンコ機と呼ぶ)では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時といった、予め決められたタイミングで、保留変化示唆演出を実行し、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行することになることから、遊技者は、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。また、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留表示アイコンに着目することがなく、遊技者にとって一層、期待感や緊迫感に乏しかった。
また、従来の他のパチンコ機として、変動表示中に、特別なキャラクターが保留表示アイコン上に出現して、このキャラクターが出現したときに、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する構成のものがあった。この構成のパチンコ機では、特別なキャラクターが出現しない場合には、上記演出は決して実行されることはなく、特別なキャラクターが出現した場合に、上記演出は必ず実行されることから、従来1のパチンコ機と同様に、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。
さらに、従来の他のパチンコ機として、変動表示中に、ミニゲーム的な保留変化用演出を実行して、そのミニゲームに勝利したときに、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する構成のものがあった。この構成のパチンコ機では、上記の保留変化用演出が出現しない場合には、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出は決して実行されることはないことから、従来1のパチンコ機と同様に、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンの表示の有無にかかわらず、複数の花びらが繰り返し舞っていて、
(i)それら花びらの大多数は(第1種花びらP1および第2種花びらP2)、例え、保留表示アイコンの周辺や保留表示アイコンの上を通過したとしても、保留表示アイコンに作用することはなく、
(ii)それら花びらの内の一つ(第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて移動したなと思ったら、当該保留表示アイコンの直前で、保留表示アイコンから外れ、
(iii)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達したなと思ったら、到達してから予め定められた時間が経過する前に保留表示アイコンのシフトが発生することを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(iv)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)なと思ったら、当該保留表示アイコンに設定された表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(v)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)と思ったら、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が実行される。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに花びらが繰り返し表示されている際に、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を常に(いずれかの花びらが表示されている限り常に)付与することができるとともに、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、保留表示アイコンを通り過ぎてしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが向かったけど、保留表示アイコンの外側に花びらが到達してしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、花びらが当該保留表示アイコンに付着しなかったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達し、花びらが当該保留表示アイコンに付着したけど、(当該保留表示アイコンの表示レベルLvrが、設定された表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因として)保留表示アイコンの表示態様が変化しなかった
といった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。さらに、本実施形態では、保留変化示唆演出の役目となり得る花びらと、当該花びらと同じ絵柄の花びらとが常に舞っていることから、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して常に持たせることができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
そもそも、花びらや、紙ふぶき、くらげ、チョウ(蝶)等の表示面41aを漂う演出用画像は、表示面41aを賑やかにするためのもので、従来のパチンコ機では、保留表示に作用して何らかの動作を行うようなことはなかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びらが保留表示アイコンに付着して当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行する構成であることから、表示面41aを賑やかにするための花びらを有効利用することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1〜P4のうちの第4種花びらP4が変動表示の状態から停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、花びらが図柄列の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄列の変動表示が停止して図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第4種花びらP4が停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなって一旦落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《4−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図160は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSo0101では、各種検知センサ67a〜67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a〜67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSo0102に進む。
ステップSo0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0103に進む。
ステップSo0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図164)において、その値を更新する。
ステップSo0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSo0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSo0104を実行した後、ステップSo0105に進む。
ステップSo0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSo0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSo0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図160:So0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図161は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSo0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSo0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(So0201:YES)、ステップSo0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSo0203に進む。
ステップSo0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSo0204に進む。
ステップSo0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSo0209に進む。
ステップSo0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(So0201:NO)、ステップSo0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSo0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(So0205:YES)、ステップSo0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSo0207に進む。一方、ステップSo0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(So0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSo0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSo0208に進む。
ステップSo0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSo0209に進む。
ステップSo0209では、上述したステップSo0204又はステップSo0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSo0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(So0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSo0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(So0209:YES)、ステップSo0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSo0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSo0212に進む。
ステップSo0212では、ステップSo0103(図160)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSo0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSo0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSo0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSo0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSo0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSo0212を実行した後、ステップSo0213に進む。
ステップSo0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSo0213を実行した後、ステップSo0214に進む。
ステップSo0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図164:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSo0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図161:So0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図162は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSo0301では、始動口用の入球処理(図161)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSo0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSo0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(So0302:YES)、ステップSo0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図148(a))を参照する。その後、ステップSo0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSo0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(So0302:NO)、ステップSo0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図148(b))を参照する。その後、ステップSo0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSo0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(So0305:YES)、ステップSo0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSo0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSo0307を実行した後、ステップSo0308に進む。
ステップSo0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSo0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(So0308:YES)、ステップSo0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSo0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(So0308:NO)、ステップSo0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSo0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(So0305:NO)、ステップSo0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSo0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSo0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSo0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(So0313:YES)、ステップSo0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSo0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(So0313:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図160:So0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図163は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSo0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSo0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(So0401:YES)、ステップSo0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSo0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(So0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSo0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(So0402:YES)、ステップSo0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSo0404に進む。
ステップSo0404では、ステップSo0103(図160)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSo0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(So0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図164は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSo0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSo0502に進む。
ステップSo0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSo0503に進む。
ステップSo0503では、ステップSo0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSo0503を実行した後、ステップSo0504に進む。
ステップSo0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0505に進む。
ステップSo0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSo0506に進む。ステップSo0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSo0506を実行した後、ステップSo0507に進む。
ステップSo0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSo0508に進む。
ステップSo0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSo0509に進む。
ステップSo0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSo0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSo0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(So0509:NO)、ステップSo0510及びステップSo0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSo0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSo0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSo0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(So0509:YES)、ステップSo0503に戻り、ステップSo0503からステップSo0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSo0503からステップSo0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図164:So0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図165は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSo0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSo0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(So0601:YES)、ステップSo0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSo0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(So0601:NO)、ステップSo0602に進む。
ステップSo0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSo0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(So0602:NO)、ステップSo0603に進む。
ステップSo0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSo0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSo0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(So0602:YES)、ステップSo0604に進む。
ステップSo0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSo0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図165:So0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図166は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSo0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSo0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(So0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSo0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(So0701:YES)、ステップSo0702に進む。
ステップSo0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSo0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSo0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSo0703を実行した後、ステップSo0704に進む。
ステップSo0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSo0704を実行した後、ステップSo0705に進む。
ステップSo0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSo0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSo0705を実行した後、ステップSo0706に進む。
ステップSo0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSo0705およびステップSo0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSo0706を実行した後、ステップSo0707に進む。
ステップSo0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSo0707を実行した後、ステップSo0708に進む。
ステップSo0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSo0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図166:So0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図167は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSo0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図147)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図147)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSo0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSo0801:YES)、ステップSo0802〜ステップSo0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSo0801:NO)、ステップSo0808〜ステップSo0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSo0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSo0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSo0804に進む。ステップSo0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSo0805に進む。
ステップSo0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo0805を実行した後、ステップSo0806に進む。
ステップSo0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSo0807へ進む。
ステップSo0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSo0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(So0801:NO)、ステップSo0808に進む。
ステップSo0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSo0809に進む。ステップSo0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSo0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSo0811に進む。
ステップSo0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo0811を実行した後、ステップSo0812に進む。
ステップSo0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSo0813に進む。
ステップSo0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSo0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図166:So0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図168は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSo0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo0901において、高確率モードであると判定した場合には(So0901:YES)、ステップSo0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図148(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0904に進む。
一方、ステップSo0901において高確率モードではないと判定した場合には(So0901:NO)、ステップSo0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図148(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0904に進む。
ステップSo0904では、ステップSo0902又はステップSo0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSo0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(So0904:YES)、ステップSo0905に進む。
ステップSo0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSo0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(So0905:NO)、ステップSo0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図149(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSo0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(So0905:YES)、ステップSo0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図149(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSo0906又はステップSo0907の処理を実行した後、ステップSo0908に進む。
ステップSo0908では、ステップSo0906又はステップSo0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSo0908を実行した後、ステップSo0909に進む。
ステップSo0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図146)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSo0906又はステップSo0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSo0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSo0904において、ステップSo0902又はステップSo0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(So0904:NO)、ステップSo0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図146)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0911に進む。
ステップSo0911において、ステップSo0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(So0911:YES)、ステップSo0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSo0912を実行した後、ステップSo0913に進む。
一方、ステップSo0911において、ステップSo0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(So0911:NO)、ステップSo0912を実行することなく、ステップSo0913に進む。
ステップSo0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSo0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図166:So0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図169は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSo1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSo1002に進む。
ステップSo1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(So1002:YES)、ステップSo1003に進む。
ステップSo1003では、花びら再変動抽選処理を実行する。本実施形態では、大当たり当選した場合の変動時間として、通常の大当たり用変動時間と、再変動を伴う大当たり用変動時間との2種類が用意されている。ここで言う「再変動」は、図159を用いて説明した、第4種花びらP4の付着に起因する図柄列の再変動を意味し、この再変動が実行される大当たり当選時の遊技回に必要な変動時間として、再変動を伴う大当たり用変動時間が用意されている。花びら再変動抽選処理は、大当たり当選時に再変動を伴う大当たり用変動時間を採用するか否かを抽選によって決定する処理である。具体的には、抽選用の乱数カウンタから値を取得し、ROM63に記憶された抽選用のテーブルデータにおいて「当選」と記憶された複数の値の中に、取得した乱数カウンタの値に該当する値があるか否かを判定する。「当選」と記憶された複数の値の中に、取得した乱数の値に該当する値がある場合に、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用すると決定し、取得した乱数の値に該当する値がない場合には再変動を伴う大当たり用変動時間を採用しないと決定する。なお、花びら軌道抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。ステップSo1003を実行した後、ステップSo1004に進む。
ステップSo1004では、上記花びら再変動抽選処理の結果に基づいて、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用するか否かを判定する。ステップSo1004において、花びら再変動抽選処理において当選した場合、すなわち、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用すると判定した場合には(So1004:YES)、ステップSo1005に進む。
ステップSo1005では、花びら再変動抽選当選コマンドを設定する。花びら再変動抽選当選コマンドは、花びら再変動抽選処理において当選したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSo1005において設定された花びら再変動抽選当選コマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1005を実行した後、ステップSo1006に進む。
ステップSo1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている、再変動を伴う大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSo1004において、花びら再変動抽選処理において当選しなかった場合、すなわち、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用しないと判定した場合には(So1004:NO)、ステップSo1008に進む。
ステップSo1008では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている、通常大当たり用の変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSo1006に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSo1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(So1002:NO)、ステップSo1009に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSo1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(So1009)を実行することから、Sx1009においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(So1009:YES)、ステップSo1010に進む。
ステップSo1010では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSo1011に進む。
ステップSo1011では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSo1009において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(So1009:NO)、ステップSo1012に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。リーチ非発生用変動時間テーブルとは、いわゆる外れ用変動時間テーブルである。その後、先に説明したステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図165:So0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図170は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSo1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSo1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図169)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSo1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(So1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSo1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(So1101:YES)、ステップSo1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSo1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSo1103を実行した後、ステップSo1104に進む。
ステップSo1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSo1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(So1104:NO)、ステップSo1105に進む。
ステップSo1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(So1105:YES)、ステップSo1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSo1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(So1106:YES)、ステップSo1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSo1107を実行した後、ステップSo1108に進む。一方、ステップSo1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(So1106:NO)、ステップSo1107を実行することなく、ステップSo1108に進む。
ステップSo1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(So1108:NO)、ステップSo1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSo1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSo1109:NO)には、ステップSo1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSo1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSo1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(So1108:YES)、または、ステップSo1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSo1109:YES)には、ステップSo1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSo1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(So1105:NO)に、ステップSo106〜ステップSo1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSo1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(So1104:YES)、ステップSo1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSo1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図164:So0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図171は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSo1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSo1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(So1201:NO)、ステップSo1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSo1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(So1202:NO)、ステップSo1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSo1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(So1203:NO)、ステップSo1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSo1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(So1204:YES)、ステップSo1205に進む。一方、ステップSo1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(So1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSo1206に進む。ステップSo1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSo1207に進む。
ステップSo1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSo1207を実行した後、前述したステップSo1208に進む。
ステップSo1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSo1208を実行した後、ステップSo1209に進む。
ステップSo1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSo1209を実行した後、ステップSo1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(So1203:YES)、ステップSo1211に進む。
ステップSo1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(So1211:YES)、ステップSo1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSo1213に進む。
ステップSo1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSo1213を実行した後、ステップSo1214に進む。
ステップSo1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSo1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図164:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(So1202:YES)、ステップSo1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSo1216を実行した後、ステップSo1217に進む。
ステップSo1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSo1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(So1217:YES)、ステップSo1218に進む。一方、ステップSo1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(So1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSo1219に進む。
ステップSo1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSo1219を実行した後、ステップSo1220に進む。
ステップSo1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSo1220を実行した後、ステップSo1221に進む。
ステップSo1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSo1221を実行した後、ステップSo1222に進む。
ステップSo1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(So1201:YES)、ステップSo1223に進む。
ステップSo1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(So1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(So1223:YES)、ステップSo1224に進む。
ステップSo1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSo1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSo1225を実行した後、ステップSo1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSo1226を実行した後、ステップSo1227に進む。
ステップSo1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSo1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(So1227:YES)、ステップSo1228に進む。
ステップSo1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図164)におけるステップSo1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSo1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(So1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSo1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(So1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図171:So1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図172は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSo1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSo1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(So1301:NO)、ステップSo1302に進む。
ステップSo1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSo1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(So1302:YES)、ステップSo1303に進む。
ステップSo1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSo1304に進む。
ステップSo1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図164:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(So1302:NO)、ステップSo1303およびステップSo1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(So1301:YES)、ステップSo1305に進む。
ステップSo1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSo1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(So1305:YES)、ステップSo1306に進む。
ステップSo1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSo1307に進む。
ステップSo1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図164:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(So1305:NO)、ステップSo1306およびステップSo1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図171:So1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図173は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSo1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(So1401:YES)、ステップSo1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSo1402を実行した後、ステップSo1403に進む。
ステップSo1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSo1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSo1405に進む。
ステップSo1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSo1406に進む。
ステップSo1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSo1411に進む。
一方、ステップSo1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(So1401:NO)、ステップSo1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSo1408に進む。
ステップSo1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSo1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSo1410に進む。
ステップSo1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSo1411に進む。
ステップSo1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図164:So0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図174は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSo1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSo1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(So1501:NO)、ステップSo1502に進む。
ステップSo1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSo1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(So1502:NO)、ステップSo1503に進む。
ステップSo1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSo1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1503:YES)、ステップSo1504に進む。
ステップSo1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSo1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(So1504:YES)、ステップSo1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSo1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(So1504:NO)、ステップSo1506に進む。
ステップSo1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSo1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(So1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(So1506:YES)、ステップSo1507に進む。
ステップSo1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSo1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSo1507において開閉実行モードではなく(So1507:NO)、且つ、ステップSo1508において高頻度サポートモードである場合には(So1508:YES)、ステップSo1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSo1510に進む。
ステップSo1510では、ステップSo1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSo1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(So1510:YES)、ステップSo1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSo1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(So1510:NO)、ステップSo1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1507において開閉実行モードであると判定した場合(So1507:YES)、又は、ステップSo1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(So1508:NO)、ステップSo1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSo1513に進む。
ステップSo1513では、ステップSo1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSo1513において、サポート当選でないと判定した場合には(So1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1513において、サポート当選であると判定した場合には(So1513:YES)、ステップSo1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(So1502:YES)、ステップSo1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1515:YES)、ステップSo1516に進む。
ステップSo1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSo1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(So1501:YES)、ステップSo1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図174:So1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図175は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSo1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(So1601:YES)、ステップSo1602に進む。
ステップSo1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSo1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1602:YES)、ステップSo1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSo1603を実行した後、ステップSo1604に進む。
ステップSo1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSo1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(So1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSo1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(So1605:YES)、ステップSo1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSo1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(So1601:NO)、ステップSo1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(So1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSo1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(So1607:YES)、ステップSo1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSo1609に進む。
ステップSo1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(So1609:NO)、ステップSo1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSo1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(So1610:YES)、ステップSo1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSo1609において開閉実行モードであると判定した場合(So1609:YES)、又は、ステップSo1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(So1610:NO)、ステップSo1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《4−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図176は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSo1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSo1701を実行した後、ステップSo1702に進む。
ステップSo1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSo1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSo1702を実行した後、ステップSo1703に進む。
ステップSo1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo1703を実行した後、ステップSo1704に進む。
ステップSo1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSo1704を実行した後、ステップSo1705に進む。
ステップSo1705では、第2種花びら演出用処理を実行する。第2種花びら演出用処理では、第2種花びらP2(図155、図156参照)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、複数の第2種花びらP2が上側から下側に向かって舞うように移動する演出の実行を指示する演出コマンドを、表示制御装置100に送信する。当該演出コマンドは、第2種花びらP2の表示先を上部レイヤーL3とする旨のコマンドも含む。当該演出コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41に上述した第2種花びらP2を表示させる。なお、上記演出コマンドを送信する構成に換えて、複数の第2種花びらP2が上側から下側に向かって舞うように移動する映像(動画)データの再生を指示するコマンドを表示制御装置100に送信することによって、上記映像データを図柄表示装置41に表示させる構成としてもよい。ステップSo1705を実行した後、ステップSo1706に進む。
ステップSo1706では、第3種花びら演出設定処理を実行する。第3種花びら演出設定処理では、第3種花びらP3(図155〜図157参照)を図柄表示装置41に表示させる演出の設定を行う。第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo1706を実行した後、ステップSo1707に進む。
ステップSo1707では、保留表示変化設定処理を実行する。保留表示変化設定処理では、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出の設定を行う。保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo1707を実行した後、ステップSo1708に進む。
ステップSo1708では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。なお、これら背景動画には、複数の第1種花びらP1(図155、図156参照)が上側から下側に向かって舞うように移動する映像が含まれる。ステップSo1708を実行した後、ステップSo1709に進む。
ステップSo1709では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSo1709を実行した後、ステップSo1710に進む。
ステップSo1710では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSo1710を実行した後、ステップSo1711に進む。
ステップSo1711では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSo1711を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図176:So1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図177は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSo1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSo1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(So1801:YES)、ステップSo1802に進む。
ステップSo1802では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSo1802の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSo1802を実行した後、ステップSo1803に進む。
ステップSo1803では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSo1802において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1において保留表示アイコンH1〜H4を表示するための各表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンを表示するための各表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。ステップSo1803を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図177:So1802)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図178は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSo1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSo1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(So1901:YES)、ステップSo1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSo1902を実行した後、ステップSo1904に進む。
ステップSo1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(So1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSo1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSo1903を実行した後、ステップSo1904に進む。
ステップSo1902及びステップSo1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSo1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSo1904を実行した後、ステップSo1905に進む。
ステップSo1905では、保留演出用パラメータ設定処理を実行する。保留演出用パラメータ設定処理では、保留表示の表示態様を変化させるために必要な各種パラメータの設定を行う。保留演出用パラメータ設定処理の詳細は後述する。ステップSo1905を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
ステップSo1905の保留演出用パラメータ設定処理に用いられる保留演出用記憶エリアについて、次に説明する。保留演出用パラメータ設定処理によって設定されたパラメータは、音声発光制御装置90が備える音光側RAM94に設けられた保留演出用記憶エリア94dに記憶される。
図179は、保留演出用記憶エリア94dを説明する説明図である。保留演出用記憶エリア94dは、第1始動口保留演出用記憶エリアと第2始動口保留演出用記憶エリアとを備える。図179(a)には第1始動口保留演出用記憶エリアを示し、図179(b)には第2始動口保留演出用記憶エリアを示した。
第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口保留用領域Ds1の保留表示アイコンH1〜H4の表示態様を変化させるために必要な各種パラメータを記憶する記憶エリアである。第2始動口保留演出用記憶エリアは、第2始動口保留用領域Ds2の保留表示アイコンの表示態様を変化させるために必要な各種パラメータを記憶する記憶エリアである。第1始動口保留演出用記憶エリアと第2始動口保留演出用記憶エリアとは構成が同じであるので、図179(a)に示した第1始動口保留演出用記憶エリアについて説明し、図179(b)に示した第2始動口保留演出用記憶エリアについての説明は省略する。
図179(a)に示すように、第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口用の保留遊技回(n)毎に、各種パラメータを記憶する。図示した第1始動口用の保留遊技回(n=1〜4)は、保留表示アイコンH1〜H4に対応している。すなわち、第1始動口の保留遊技回(n=1)から第1始動口の保留遊技回(n=4)の順に保留遊技回が実行される。
図示するように、第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口用の保留遊技回(n)毎に、各種パラメータとしての表示レベル上限値Lvmと表示レベルLvrを記憶する。
表示レベル上限値Lvmは、保留表示アイコンの表示態様を変化させる場合に、表示レベルLvrをどれぐらい上位のレベルまで変化させることを可能とするかの上限値を規定するパラメータである。例えば、表示レベル上限値Lvmが5である保留表示アイコンは、表示レベルLvrを5まで変化させることが可能である。表示レベル上限値Lvmが3である保留表示アイコンは、表示レベルLvrを3まで変化させることはできるが、表示レベルLvrを4や5など、3より上位の表示レベルLvrまで変化させることはできない。
表示レベルLvrは、図154を用いて説明したように、現在の保留表示アイコンの表示態様のレベルを示すパラメータである。
表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrは、各保留遊技回における大当たり乱数カウンタC1などの各種パラメータと紐付けされており、遊技回が実行される毎に、記憶されるエリアが隣の保留遊技回の記憶エリアにシフトする。例えば、図179(a)および図179(b)に示したように、第1始動口の保留遊技回(n=4)の記憶エリアに記憶されていた表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの各パラメータは、遊技回が1回実行されると、第1始動口保留演出用記憶エリアにおける第1始動口の保留遊技回(n=3)の記憶エリアにシフトし、さらに遊技回が1回実行されると、第1始動口保留演出用記憶エリアにおける第1始動口の保留遊技回(n=2)の記憶エリアにシフトする。
なお、表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの値は、始動口に遊技球が入球し、保留遊技回が存在することになった場合に、当該保留遊技回に対応して記憶される値である。従って、図179(b)に一例を示すように、例えば、ある時点において第2始動口用の保留遊技回(n=3)および第2始動口用の保留遊技回(n=4)が存在しない場合には、当該保留遊技回に対応する表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの値は記憶されない。保留演出用記憶エリアを用いて実行される保留演出用パラメータ設定処理について、次に説明する。
<保留演出用パラメータ設定処理>
図180は、保留演出用パラメータ設定処理を示すフローチャートである。保留演出用パラメータ設定処理は、入球時の更新処理のサブルーチン(図178:So1905)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
ステップSo2001では、表示レベル上限値設定処理を実行する。当該処理は、表示レベル上限値Lvmを設定するために実行される処理である。表示レベル上限値設定処理の詳細は後述する。ステップSo2001において表示レベル上限値設定処理を実行した後、ステップSo2002に進む。
ステップSo2002では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回の表示レベルLvrに1を設定する。本保留演出用パラメータ設定処理は、始動口に遊技球が入球する毎に実行される処理であり、ステップSo2002では、始動口へ遊技球が入球する度に、保留演出用記憶エリアの第1始動口保留演出用記憶エリアまたは第2始動口保留演出用記憶エリアにおける、当該入球に対応する保留遊技回の記憶エリアの表示レベルLvrに1を設定する。本処理では、入球に対応する保留遊技回の表示レベルLvrに1を設定するので、表示態様は、表示レベルLvrの1に対応する白色に設定される。なお、本実施形態においては、遊技球が始動口に入球した際に、当該入球に対応する保留遊技回の記憶エリアの表示レベルLvrに1を設定するが、例えば、表示レベル上限値Lvm以下の範囲内において、当該入球によって取得されたリーチ乱数カウンタC3がリーチ判定用テーブルによってリーチ演出を実行することが予定されている場合には、表示レベルLvrを2に設定したり、当該入球によって取得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に該当する値である場合には、表示レベルLvrを2以上の値に設定するなど、始動口への入球によって取得された各種カウンターの値に基づいて表示レベルLvrを決定してもよい。ステップSo2002を実行した後、本保留演出用パラメータ設定処理を終了する。
<表示レベル上限値設定処理>
図181は、表示レベル上限値設定処理を示すフローチャートである。表示レベル上限値設定処理は、保留演出用パラメータ設定処理のサブルーチン(図180:So2001)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
ステップSo2101では、上限値設定用カウンタCmの値を取得する。上限値設定用カウンタCmは音光側MPU92が表示レベル上限値Lvmを決定する際に用いられる。上限値設定用カウンタCmは、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。ステップSo2101を実行した後、ステップSo2102に進む。
ステップSo2102では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回における大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、今回の始動口への入球を契機として実行された先判定処理によって、音光側MPU92が主側MPU62から取得した保留コマンドに含まれる先判定処理の判定結果に関する情報に基づいて判定する。
ステップSo2102において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回が大当たりに当選していると判定した場合には(So2102:YES)、ステップSo2103に進む。
ステップSo2103では、大当たり用上限値テーブルを参照する。具体的には、大当たり用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。
図182は、上限値テーブルを示す説明図である。図182(a)には、大当たり用上限値テーブルを示した。
大当たり用上限値テーブルは、上限値設定用カウンタCmの各値(0〜99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。音光側MPU92は、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を、大当たり用上限テーブルを参照して抽出する。
図示するように、大当たり用上限値テーブルは、上限値設定用カウンタCmの値として20〜99の80個の値が表示レベル上限値Lvm=5に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として10〜19の10個の値が表示レベル上限値Lvm=4に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として5〜9の5個の値が表示レベル上限値Lvm=3に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として1〜4の4個の値が表示レベル上限値Lvm=2に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として0である1個の上限値設定用カウンタCmの値が表示レベル上限値Lvm=1に対応して設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たり当選している保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが5となる確率が最も高くなるように構成されている。
図182(b)には、リーチ用上限値テーブルを示した。リーチ用上限値テーブルは、後述するステップSo2105において用いる上限値テーブルである。リーチ用上限値テーブルも、大当たり用上限値テーブルと同様に、上限値設定用カウンタCmの各値(0〜99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。リーチが発生する保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが4となる確率が最も高く、次いで、5または3となる確率が高くなるように構成されている。
図182(c)には、リーチ非発生用上限値テーブルを示した。リーチ非発生用上限値テーブルは、後述するステップSo2106において用いる上限値テーブルである。リーチ非発生用上限値テーブルも、大当たり用上限値テーブルと同様に、上限値設定用カウンタCmの各値(0〜99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。リーチ非発生の保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが1となる確率が最も高く、次いで、2となる確率が高くなるように構成されている。
説明を図181に戻す。ステップSo2103において、大当たり用上限値テーブルを参照した後、ステップSo2107に進む。
一方、ステップSo2102において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回が大当たり当選していないと判定した場合には(So2102:NO)、ステップSo2104に進む。
ステップSo2104では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当するか否かを判定する。すなわち、今回の保留遊技回に対応するリーチ乱数カウンタC3がリーチ発生に該当しているか否かを判定する。具体的には、今回の始動口への入球を契機として実行された先判定処理によって音光側MPU92が主側MPU62から取得した保留コマンドに含まれる先判定処理の判定結果に関する情報に基づいて判定する。
ステップSo2104において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当していると判定した場合には(So2104:YES)、ステップSo2105に進む。
ステップSo2105では、リーチ用上限値テーブルを参照する。より具体的には、リーチ用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。その後、ステップSo2107に進む。
一方、ステップSo2104において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当していないと判定した場合には(So2104:NO)、ステップSo2106に進む。
ステップSo2106では、リーチ非発生用上限値テーブルを参照する。より具体的には、リーチ非発生用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。その後、ステップSo2107に進む。
ステップSo2107では、ステップSo2103、ステップSo2105、または、ステップSo2106のいずれかにおいて抽出した表示レベル上限値Lvmの値を、第1始動口保留演出用記憶エリアまたは第2始動口保留演出用記憶エリアにおける、今回の保留遊技回に該当する表示レベル上限値Lvmの記憶エリアに設定する。その後、本表示レベル上限値設定処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図176:So1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図183は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2201では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSo2201において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(So2201:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSo2201において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(So2201:YES)、ステップSo2202に進む。
ステップSo2202では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSo2203に進む。
ステップSo2203では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSo2203を実行した後、ステップSo2204に進む。
ステップSo2204では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSo2204を実行した後、ステップSo2205に進む。
ステップSo2205では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSo2204において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図151)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSo2206に進む。
ステップSo2206では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSo2207に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSo2207を実行した後、ステップSo2208に進む。
ステップSo2208では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSo2208を実行した後、ステップSo2209に進む。
ステップSo2209では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図177)のステップSo1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSo2208において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1において保留表示アイコンH1〜H4を表示するための4つの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンを表示するための4つの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。さらに、ステップSo2209の保留表示制御処理では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンを表示させることを併せて行う。ステップSo2209を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図183:So2203)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図184は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94c(図151)から、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSo2302に進む。
ステップSo2302では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図183)のステップSo2202によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSo2302において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(So2302:YES)、ステップSo2303に進む。
ステップSo2303では、花びら再変動抽選当選コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSo2303において、花びら再変動抽選当選コマンドを受信していないと判定された場合には(So2303:NO)、ステップSo2304に進む。
ステップSo2304では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図151)に記憶されている、通常の大当たり用演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図183)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した通常の大当たり用演出パターンを取得する。音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たり当選した場合の演出パターンを記憶する演出パターンテーブルとして、通常の大当たり用演出パターンテーブルと、再変動を伴う大当たり用演出パターンテーブルとの2種類が用意されている。ステップSo2304では、通常の大当たり用演出パターンテーブルを参照する。ステップSo2304を実行する際にステップSo2202(図183)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図169)において、ステップSo1008およびステップSo1007を実行して得られた通常の大当たり用変動時間である。このため、ステップSo2304によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた通常の大当たり用変動時間に対応したものとなる。ステップSo2304の実行後、ステップSo2309に進む。
一方、ステップSo2303において、花びら再変動抽選当選コマンドを受信したと判定された場合には(So2303:YES)、ステップSo2305に進む。
ステップSo2305では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図151)に記憶されている、再変動を伴う大当たり用演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図183)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した再変動を伴う大当たり用演出パターンを取得する。ステップSo2306を実行する際にステップSo2202(図183)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図169)において、ステップSo1006およびステップSo1007を実行して得られた再変動を伴う大当たり用変動時間である。このため、ステップSo2305によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた再変動を伴う大当たり用変動時間に対応したものとなる。ステップSo2305の実行後、ステップSo2309に進む。再変動を伴う大当たり用演出パターンは、図159に示した再変動を伴う大当たり用演出を表すもので、第4種花びらP4も含む。
一方、ステップSo2302において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(So2302:NO)、ステップSo2306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図178)のステップSo2202によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSo2306において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(So2306:YES)、ステップSo2307に進む。
ステップSo2307では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図151)に記憶されているリーチ発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図183)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ発生用の演出パターンを取得する。ステップSo2307を実行する際にステップSo2202(図183)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図169)において、ステップSo1011およびステップSo1007を実行して得られたリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSo2307によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSo2307の実行後、ステップSo2309に進む。
ステップSo2306において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(So2306:NO)、ステップSo2308に進む。
ステップSo2308では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図151)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図183)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSo2308を実行する際にステップSo2202(図183)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図169)において、ステップSo1012およびステップSo1007を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSo2308によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSo2308の実行後、ステップSo2309に進む。
ステップSo2309では、ステップSo2304、ステップSo2305、ステップSo2307、またはステップSo2308によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSo2309の実行後、ステップSo2310に進む。
ステップSo2310では、遊技回残時間設定処理を実行する。遊技回残時間設定処理は、今回の遊技回の残時間(遊技回残時間と呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30に、ステップSo2202(図183)によって読み出された変動時間に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT30は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT30にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2310を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図183:So2208)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図185は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSo2401では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSo2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(So2401:YES)、ステップSo2402に進む。
ステップSo2402では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。その後、ステップSo2403に進む。
ステップSo2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図179(a)参照)に格納されているデータ(表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvr)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo2403を実行した後、ステップSo2406に進む。
む。
一方、ステップSo2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(So2401:NO)、ステップSo2404に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。その後、ステップSo2405に進む。
ステップSo2405では、音光側RAM94に記憶されている第2始動口保留演出用記憶エリア(図179(b)参照)に格納されているデータ(表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvr)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo2405を実行した後、ステップSo2406に進む。
ステップSo2406では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<第3種花びら演出設定処理>
次に、第3種花びら演出設定処理について説明する。第3種花びら演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図176:So1706)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図186は、第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2501では、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を実行する。第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2501を実行した後、ステップSo2502に進む。
ステップSo2502では、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を実行する。第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2502を実行した後、本第3種花びら演出設定処理を終了する。
<第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理>
次に、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理について説明する。第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理は、第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図186:So2501)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図187は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2601では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSo2601において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(So2601:YES)、ステップSo2603に進む。
一方、ステップSo2601において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(So2601:NO)、ステップSo2602に進み、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を前回実行してから5秒以上経過したか否かを判定する。ステップSo2602において、5秒以上経過していないと判定された場合には(So2602:NO)、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2602において、5秒以上経過していると判定された場合には(So2602:YES)、ステップSo2603に進む。すなわち、ステップSo2601とステップSo2602の処理によって、ステップSo2603以後の処理が、電源投入時から5秒間隔で繰り返し実行されることになる。
ステップSo2603では、音光側RAM94に記憶されている変数Jを値1だけ加算する。なお、変数Jは、電源投入時に値0に初期設定されているものとする。ステップSo2603を実行した後、ステップSo2604に進む。
ステップSo2604では、変数Jが1であるか否かを判定する。ステップSo2604において、変数Jが1であると判定された場合には(So2604:YES)、ステップSo2605に進む。
ステップSo2605では、特1・保留1用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留1用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1に向かう特1・保留1用花びらPa(図157参照)についての演出処理である。特1・保留1用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2605を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2604において、変数Jが1でないと判定された場合には(So2604:NO)、ステップSo2606に進み、変数Jが2であるか否かを判定する。ステップSo2606において、変数Jが2であると判定された場合には(So2606:YES)、ステップSo2607に進む。
ステップSo2607では、特1・保留2用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留2用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2に向かう特1・保留2用花びらPb(図157参照)についての演出処理である。特1・保留2用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2607を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2606において、変数Jが2でないと判定された場合には(So2606:NO)、ステップSo2608に進み、変数Jが3であるか否かを判定する。ステップSo2608において、変数Jが3であると判定された場合には(So2608:YES)、ステップSo2609に進む。
ステップSo2609では、特1・保留3用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留3用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3に向かう特1・保留3用花びらPc(図157参照)についての演出処理である。特1・保留3用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2609を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2608において、変数Jが3でないと判定された場合、すなわち変数Jが4である場合には(So2608:NO)、ステップSo2610に進む。
ステップSo2610では、特1・保留4用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留4用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4に向かう特1・保留4用花びらPd(図157参照)についての演出処理である。特1・保留4用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2610を実行した後、ステップSo2611に進む。
ステップSo2611では、変数Jを0にセットする。ステップSo2611を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留1用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留1用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留1用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図187:So2605)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図188は、特1・保留1用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2701では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留1用花びらPaの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。なお、花びら軌道抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。
図189は、花びら軌道抽選用テーブルを示す説明図である。図189に示すように、「0〜1199」の花びら軌道抽選用の乱数カウンタの値のうち、「0〜399」が目標保留到達軌道に対応しており、「400〜799」が第1目標保留外軌道に対応しており、「800〜1199」が第2目標保留外軌道に対応している。
花びら軌道抽選処理では、取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「目標保留到達軌道」と対応づけられた「0〜399」の範囲内に該当する場合に、目標保留到達軌道を採用すると決定する。取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「第1目標保留外軌道」と対応づけられた「400〜799」の範囲内に該当する場合に、第1目標保留外軌道を採用すると決定する。取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「第2目標保留外軌道」と対応づけられた「800〜1199」の範囲内に該当する場合に、第2目標保留外軌道を採用すると決定する。
なお、本実施形態では、花びら軌道抽選用テーブルにおける目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道の振り分け比率は1:1:1としたが、これに限る必要はなく、目標保留到達軌道に振り分けられる比率が、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道に振り分けられる比率より大きくてもよいし、小さくてもよい。
図188に戻る。ステップSo2701の花びら軌道抽選処理を実行した後、ステップSo2702に進む。
ステップSo2702では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。
花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、第1目標保留外軌道で移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。
花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、第2目標保留外軌道で移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。ステップSo2702を実行した後、ステップSo2703に進む。
ステップSo2703では、ステップSo2701で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2703において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2703:YES)、ステップSo2704に進み、特1・保留1用花びらPaの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF11に1を設定する。ステップSo2704の実行後、ステップSo2705に進む。
ステップSo2705では、特1・保留1用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留1用到達所要時間設定処理は、特1・保留1用花びらPaが到達先である第1保留表示アイコンH1に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT11に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT11は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT11にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2705を実行した後、本特1・保留1用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2703において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2703:NO)、ステップSo2706に進み、特1・保留1用花びらPaの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF11に0を設定する。ステップSo2706を実行した後、本特1・保留1用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留2用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留2用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留2用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図187:So2607)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図190は、特1・保留2用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2801では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留2用花びらPbの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図188)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo2801を実行した後、ステップSo2802に進む。
ステップSo2802では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo2802を実行した後、ステップSo2803に進む。
ステップSo2803では、ステップSo2801で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2803において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2803:YES)、ステップSo2804に進み、特1・保留2用花びらPbの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF12に1を設定する。ステップSo2804の実行後、ステップSo2805に進む。
ステップSo2805では、特1・保留2用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留2用到達所要時間設定処理は、特1・保留2用花びらPbが到達先である第2保留表示アイコンH2に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT12に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT12は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT12にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2805を実行した後、本特1・保留2用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2803において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2803:NO)、ステップSo2806に進み、特1・保留2用花びらPbの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF12に0を設定する。ステップSo2806を実行した後、本特1・保留2用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留3用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留3用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留3用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図187:So2609)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図191は、特1・保留3用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2901では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留3用花びらPcの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図188)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo2901を実行した後、ステップSo2902に進む。
ステップSo2902では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo2802を実行した後、ステップSo2803に進む。
ステップSo2903では、ステップSo2901で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2903において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2903:YES)、ステップSo2904に進み、特1・保留3用花びらPcの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF13に1を設定する。ステップSo2904の実行後、ステップSo2905に進む。
ステップSo2905では、特1・保留3用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留3用到達所要時間設定処理は、特1・保留3用花びらPcが到達先である第3保留表示アイコンH3に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT13に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT13は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT13にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2905を実行した後、本特1・保留3用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2903において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2903:NO)、ステップSo2906に進み、特1・保留3用花びらPcの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF13に0を設定する。ステップSo2906を実行した後、本特1・保留3用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留4用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留4用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留4用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図187:So2611)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図192は、特1・保留4用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3001では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留4用花びらPdの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図188)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo3001を実行した後、ステップSo3002に進む。
ステップSo3002では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo3002を実行した後、ステップSo3003に進む。
ステップSo3003では、ステップSo3001で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo3003において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3003:YES)、ステップSo3004に進み、特1・保留4用花びらPdの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF14に1を設定する。ステップSo3004の実行後、ステップSo3005に進む。
ステップSo3005では、特1・保留4用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留4用到達所要時間設定処理は、特1・保留4用花びらPdが到達先である第4保留表示アイコンH4に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT14に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT14は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT14にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo3005を実行した後、本特1・保留4用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo3003において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo3003:NO)、ステップSo3006に進み、特1・保留4用花びらPdの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF14に0を設定する。ステップSo3006を実行した後、本特1・保留4用花びら演出設定処理を終了する。
<第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理>
次に、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理について説明する。第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理は、第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図186:So2502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図193は、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3101では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSo3101において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(So3101:YES)、ステップSo3103に進む。
一方、ステップSo3101において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(So3101:NO)、ステップSo3102に進み、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を前回実行してから5秒以上経過したか否かを判定する。ステップSo3102において、5秒以上経過していないと判定された場合には(So3102:NO)、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3102において、5秒以上経過していると判定された場合には(So3102:YES)、ステップSo3103に進む。すなわち、ステップSo3101とステップSo3102の処理によって、ステップSo3103以後の処理が、電源投入時から5秒間隔で繰り返し実行されることになる。
ステップSo3103では、音光側RAM94に記憶されている変数Kを値1だけ加算する。なお、変数Kは、電源投入時に値0に初期設定されているものとする。ステップSo3103を実行した後、ステップSo3104に進む。
ステップSo3104では、変数Kが1であるか否かを判定する。ステップSo3104において、変数Kが1であると判定された場合には(So3104:YES)、ステップSo3105に進む。
ステップSo3105では、特2・保留1用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留1用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において最も左側に位置する第1保留表示アイコンに向かう特2・保留1用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留1用花びら演出設定処理は、図188の特1・保留1用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特1・保留1用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留1用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF11に値1をセットし、特1・保留1用到達所要時間設定処理を実行するのに対して、特2・保留1用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留1用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF21に値1をセットし、特2・保留1用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3105を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo3104において、変数Kが1でないと判定された場合には(So3104:NO)、ステップSo3106に進み、変数Kが2であるか否かを判定する。ステップSo3106において、変数Kが2であると判定された場合には(So3106:YES)、ステップSo3107に進む。
ステップSo3107では、特2・保留2用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留2用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から2番目に位置する第2保留表示アイコンに向かう特2・保留2用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留2用花びら演出設定処理は、図190の特1・保留2用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留2用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留2用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF22に値1をセットし、特2・保留2用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3107を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3106において、変数Kが2でないと判定された場合には(So3106:NO)、ステップSo3108に進み、変数Kが3であるか否かを判定する。ステップSo3108において、変数Kが3であると判定された場合には(So3108:YES)、ステップSo3109に進む。
ステップSo3109では、特2・保留3用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留3用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から3番目に位置する第3保留表示アイコンに向かう特2・保留3用花びらPcについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留3用花びら演出設定処理は、図191の特1・保留3用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留3用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留3用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF23に値1をセットし、特2・保留3用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3109を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3108において、変数Kが3でないと判定された場合、すなわち変数Kが4である場合には(So3108:NO)、ステップSo3110に進む。
ステップSo3110では、特2・保留4用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留4用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から4番目に位置する第4保留表示アイコンに向かう特2・保留4用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留4用花びら演出設定処理は、図192の特1・保留4用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留4用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留4用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF24に値1をセットし、特2・保留4用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3110を実行した後、ステップSo3111に進む。
ステップSo3111では、変数Kを0にセットする。ステップSo3111を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
<保留表示変化設定処理>
次に、保留表示変化設定処理について説明する。保留表示変化設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図176:So1707)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図194は、保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3201では、第1始動口保留表示変化設定処理を実行する。第1始動口保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo3201を実行した後、ステップSo3202に進む。
ステップSo3202では、第2始動口保留表示変化設定処理を実行する。第2始動口保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo3202を実行した後、本保留表示変化設定処理を終了する。
<第1始動口保留表示変化設定処理>
次に、第1始動口保留表示変化設定処理について説明する。第1始動口保留表示変化設定処理は、保留表示変化設定処理のサブルーチン(図194:So3201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図195は、第1始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3301では、音光側RAM94に記憶されている変数xに1をセットする。ステップSo3301を実行した後、ステップSo3302に進む。
ステップSo3302では、変数xの値に対応したフラグF1xが1であるか否かを判定する。フラグF1xは、図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定されたフラグであり、変数xが1である場合には特1・保留1用花びら演出設定処理(図188)によって設定されたフラグF11に該当し、変数xが2である場合には特1・保留2用花びら演出設定処理(図190)によって設定されたフラグF12に該当し、変数xが3である場合には特1・保留3用花びら演出設定処理(図191)によって設定されたフラグF13に該当し、変数xが4である場合には特1・保留4用花びら演出設定処理(図192)によって設定されたフラグF14に該当する。ステップSo3302では、変数xの値に対応したフラグF1xが、花びらの軌道が目標保留到達軌道である旨を示す値1であるか否かを判定する。
ステップSo3302において、変数xの値に対応したフラグF1xが1であると判定された場合、すなわち、変数xの値に対応した特1・保留x用花びらの軌道が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3302:YES)、ステップSo3303に進む。
ステップSo3303では、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過したか否かを判定する。具体的には、図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定された、変数xの値に対応したタイマカウンタエリアT1xの値が「0」であるか否かを判定する。これによって、変数xの値に対応した特1・保留x用花びらが、目標とする保留表示アイコンを表示するための表示位置(以下、単に保留表示アイコンの表示位置とも呼ぶ)に到達したか否かが判定される。変数xが1である場合にはタイマカウンタエリアT11の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留1用花びらPaが保留表示アイコンH1の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが2である場合にはタイマカウンタエリアT12の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留2用花びらPbが保留表示アイコンH2の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが3である場合にはタイマカウンタエリアT13の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留3用花びらPcが保留表示アイコンH3の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが4である場合にはタイマカウンタエリアT14の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留4用花びらPdが保留表示アイコンH4の表示位置に到達したか否かが判定される。
ステップSo3303において、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過したと判定された場合には(ステップSo3303:YES)、ステップSo3304に進む。
ステップSo3304では、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンH1〜H4が存在するか否かを判定する(ステップSo3304)。具体的には、第1保留個数から、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する。
ステップSo3304において、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在すると判定された場合には(ステップSo3304:YES)、ステップSo3305に進む。
ステップSo3305では、現時点(ステップSo3304において、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に保留表示アイコンが存在すると判定された時)から所定時間(先に説明した予め定めた時間であって、例えば、2秒)が経過するまでの期間(以下、花びら到達後所定期間と呼ぶ)に、保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるか否かを判定する。保留表示アイコンのシフトが発生するときは、今回の遊技回が終了するときであることから、ステップSo3305では、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。具体的には、演出パターン設定処理(図184)のステップSo2310によって設定された遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30の値が、上記所定時間(2秒)を上回るか否かを判定することによって、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。ステップSo3305において、タイマカウンタエリアT30の値が2秒を上回ると判定された場合、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるとして(ステップSo3305:YES)、ステップSo3406に進む。
ステップSo3306では、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンに到達した状態にある特1・保留X用花びらを継続して表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特1・保留X用花びらは、所定時間だけ保留表示アイコン上に留まることになる。ステップSo3306でコマンドを送信した後、ステップSo3307に進む。
ステップSo3307では、第1始動口保留演出用記憶エリア(図179(a)参照)に記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベル上限値Lvmを読み込む。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。ステップSo3307を実行後、ステップSo3308に進む
ステップSo3308では、第1始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを読み込む。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベルLvrを読み込む。ステップSo3308を実行後、ステップSo3309に進む。
ステップSo3309では、読み込んだ表示レベルLvrが、読み込んだ表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する。ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合には(So3309:YES)、ステップSo3310に進む。
ステップSo3310では、第1始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。ステップSo3310を実行後、ステップSo3311に進む。
ステップSo3311では、第1始動口保留用領域Ds1における変数xの値に対応した位置の保留表示アイコンの表示態様を変化させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。具体的には、ステップSo3310において更新された第1始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応した表示態様(色)となるように指示するコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における右からx番目の位置の保留表示アイコンの表示態様を、ステップSo3310において更新された第1始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応させて変更する。ステップSo3311を実行した後、ステップSo3312に進む。
ステップSo3312では、変数xの値に対応したフラグF1xに0をセットする。その後、ステップSo3313に進み、変数xを値1だけ加算する。ステップSo3313を実行した後、ステップSo3314に進む。
ステップSo3314では、変数xが4を上回るか否かを判定する。ステップSo3314において、変数xが4を上回らないと判定された場合には(So3314:NO)、ステップSo3302に進み、ステップSo3302からステップSo3314までの処理を繰り返し実行する。一方、ステップSo3314において、変数xが4を上回ると判定された場合には(So3314:YES)、本第1始動口保留表示変化設定処理を終了する。
ステップSo3302において、変数xの値に対応したフラグF1xが1でないと判定された場合(ステップSo3302:NO)、ステップSo3303において、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過していないと判定された場合(ステップSo3303:NO)、ステップSo3304において、保留表示アイコンが存在しないと判定された場合(ステップSo3304:NO)、または、ステップSo3305において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生でないと判定された場合(ステップSo3305:NO)には、ステップSo3313に進み、変数xを値1だけ加算した上で、ステップSo3314に進む。
ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3309:NO)、ステップSo3310およびステップSo3311を実行することなく、ステップSo3312に進む。
<第2始動口保留表示変化設定処理>
次に、第2始動口保留表示変化設定処理について説明する。第2始動口保留表示変化設定処理は、保留表示変化設定処理のサブルーチン(図194:So3202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図196は、第2始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3401では、音光側RAM94に記憶されている変数yに1をセットする。ステップSo3401を実行した後、ステップSo3402に進む。
ステップSo3402では、変数yの値に対応したフラグF2yが1であるか否かを判定する。フラグF2yは、図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定されたフラグである。ステップSo3402では、変数yの値に対応したフラグF2yが、花びらの軌道が目標保留到達軌道である旨を示す値1であるか否かを判定する。
ステップSo3402において、変数yの値に対応したフラグF2yが1であると判定された場合、すなわち、変数yの値に対応した特2・保留y用花びらの軌道が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3402:YES)、ステップSo3403に進む。
ステップSo3403では、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過したか否かを判定する。具体的には、図187の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定された、変数yの値に対応したタイマカウンタエリアT2yの値が「0」であるか否かを判定する。これによって、変数yの値に対応した特2・保留y用花びらが、目標とする保留表示アイコンを表示するための表示位置に到達したか否かが判定される。
ステップSo3403において、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過したと判定された場合には(ステップSo3403:YES)、ステップSo3404に進む。
ステップSo3404では、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する(ステップSo3404)。具体的には、第2保留個数から、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する。
ステップSo3404において、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在すると判定された場合には(ステップSo3404:YES)、ステップSo3405に進む。
ステップSo3405では、現時点(ステップSo3404において、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に保留表示アイコンが存在すると判定された時)から所定時間(先に説明した予め定めた時間であって、例えば、2秒)が経過するまでの期間(以下、花びら到達後所定期間と呼ぶ)に、保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるか否かを判定する。保留表示アイコンのシフトが発生するときは、今回の遊技回が終了するときであることから、ステップSo3405では、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。具体的には、演出パターン設定処理(図184)のステップSo2310によって設定された遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30の値が、上記所定時間(2秒)を上回るか否かを判定することによって、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。ステップSo3405において、タイマカウンタエリアT30の値が2秒を上回ると判定された場合、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるとして(ステップSo3405:YES)、ステップSo3406に進む。
ステップSo3406では、花びら到達後所定期間、特2・保留y用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンに到達した状態にある特2・保留y用花びらを継続して表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特2・保留y用花びらは、所定時間だけ保留表示アイコン上に留まることになる。ステップSo3406でコマンドを送信した後、ステップSo3407に進む。
ステップSo3407では、第2始動口保留演出用記憶エリア(図179(b)参照)に記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回(y)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。ステップSo3407を実行後、ステップSo3408に進む
ステップSo3408では、第2始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回(y)の表示レベルLvrを読み込む。ステップSo3408を実行後、ステップSo3409に進む。
ステップSo3409では、読み込んだ表示レベルLvrが、読み込んだ表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する。ステップSo3409において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合には(So3409:YES)、ステップSo3410に進む。
ステップSo3410では、第2始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。ステップSo3410を実行後、ステップSo3411に進む。
ステップSo3411では、第2始動口保留用領域Ds2における変数yの値に対応した位置の保留表示アイコンの表示態様を変化させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。具体的には、ステップSo3410において更新された第2始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応した表示態様(色)となるように指示するコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における左からy番目の位置の保留表示アイコンの表示態様を、ステップSo3410において更新された第2始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応させて変更する。ステップSo3411を実行した後、ステップSo3412に進む。
ステップSo3412では、変数yの値に対応したフラグF2yに0をセットする。その後、ステップSo3413に進み、変数yを値1だけ加算する。ステップSo3413を実行した後、ステップSo3414に進む。
ステップSo3414では、変数yが4を上回るか否かを判定する。ステップSo3414において、変数yが4を上回らないと判定された場合には(So3414:NO)、ステップSo3402に進み、ステップSo3402からステップSo3414までの処理を繰り返し実行する。一方、ステップSo3414において、変数yが4を上回ると判定された場合には(So3414:YES)、本第2始動口保留表示変化設定処理を終了する。
ステップSo3402において、変数yの値に対応したフラグF2yが1でないと判定された場合(ステップSo3402:NO)、ステップSo3403において、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過していないと判定された場合(ステップSo3403:NO)、ステップSo3404において、保留表示アイコンが存在しないと判定された場合(ステップSo3404:NO)、または、ステップSo3405において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生でないと判定された場合(ステップSo3405:NO)には、ステップSo3413に進み、変数yを値1だけ加算した上で、ステップSo3414に進む。
ステップSo3409において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3409:NO)、ステップSo3410およびステップSo3411を実行することなく、ステップSo3412に進む。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図197は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSo3501では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSo3502に進む。
ステップSo3502では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図198は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSo3601では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図199は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSo3701では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図184)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(So3701)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSo3702では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(So3701)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSo3703に進む。
ステップSo3703では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(So3702)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSo3704に進む。
ステップSo3704では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(So3703)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSo3705に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《4−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1〜P4のうちの第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)留まる(すなわち、付着する)場合にて、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時に、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的であった。この従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時といった、予め決められたタイミングで、保留変化示唆演出を実行し、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行することになることから、遊技者は、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。また、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留表示アイコンに着目することがなく、遊技者にとって一層、期待感や緊迫感に乏しかった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンの表示の有無にかかわらず、複数の花びらが繰り返し舞っていて、
(i)それら花びらの大多数は(第1種花びらP1および第2種花びらP2)、例え、保留表示アイコンの周辺や保留表示アイコンの上を通過したとしても、保留表示アイコンに作用することはなく、
(ii)それら花びらの内の一つ(第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて移動したなと思ったら、当該保留表示アイコンの直前で、保留表示アイコンから外れ、
(iii)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達したなと思ったら、到達してから予め定められた時間が経過する前に保留表示アイコンのシフトが発生することを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(iv)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)なと思ったら、当該保留表示アイコンに設定された表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(v)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)と思ったら、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が実行される。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに花びらが繰り返し表示されている際に、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を常に(いずれかの花びらが表示されている限り常に)付与することができるとともに、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、保留表示アイコンを通り過ぎてしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが向かったけど、保留表示アイコンの外側に花びらが到達してしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、花びらが当該保留表示アイコンに付着しなかったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達し、花びらが当該保留表示アイコンに付着したけど、(当該保留表示アイコンの表示レベルLvrが、設定された表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因として)保留表示アイコンの表示態様が変化しなかった
といった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。さらに、本実施形態では、保留変化示唆演出の役目となり得る花びらと、当該花びらと同じ絵柄の花びらとが常に舞っていることから、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して常に持たせることができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、花びらや、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の表示面41aを漂う演出用画像は、表示面41aを賑やかにするためのもので、従来のパチンコ機では、保留表示に作用して何らかの動作を行うようなことはなかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びらが保留表示アイコンに付着して当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行する構成であることから、表示面41aを賑やかにするための花びらを有効利用することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1〜P4のうちの第4種花びらP4が変動表示の状態から停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、花びらが図柄列の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄列の変動表示が停止して図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第4種花びらP4が停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなって一旦落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図195のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。このために、遊技回の途中で、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得され、新たな保留表示アイコンが追加されたときに、その追加された保留表示アイコンに対しても第3種花びらP3は作用し、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行することが可能となる。この遊技回の途中で、保留表示アイコンが新たに追加される際に、第3種花びらP3の表示が開始されたタイミングでは、第3種花びらP3に対応する保留表示アイコンの表示位置に保留表示アイコンを表示せずに、第3種花びらP3が前記表示位置に到達するまでに、前記表示位置に保留表示アイコンを表示する場合があることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技回の途中で保留表示アイコンが新たに追加された場合に、花びらへの期待感が、遊技者に、保留表示アイコンの表示が開始されたときに事後的に付与されることになる。したがって、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。
《4−8》第4実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《4−8−1》変形例1:
上記第4実施形態では、第1始動口保留表示変化設定処理(図195)および第2始動口保留表示変化設定処理(図196)において、花びらが保留表示アイコンに到達し、到達後から所定期間、保留表示アイコンについてのシフトが非発生である場合に、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、特段の処理をすることはなかったが、これに対して、変形例として、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、抽選(後述する表示レベル上限値到達時抽選処理)を行なって、抽選に当選した場合に、花びら到達後所定期間、到達した花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させ、抽選に当選しなかった場合に、到達した花びらを保留表示アイコンを通り過ぎるように表示させる構成としてもよい。すなわち、第4実施形態では、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、保留表示アイコンに到達した花びらは消えて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない構成であったのに対して、本変形例1では、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、保留表示アイコンに到達した花びらは通り抜けて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第1のモード(抽選に当選しなかった場合)と、保留表示アイコンに到達した花びらは所定期間、保留表示アイコンの表示位置で継続して表示され、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第2のモード(抽選に当選した場合)と、のうちのいずれかを選択的に取り得る構成とした。なお、抽選に換えて、順繰りに第1のモードと第2のモードとを切り替えていく構成としてもよい。
以下、第1始動口保留表示変化設定処理について、具体的な制御を説明する。なお、第2始動口保留表示変化設定処理は、第1始動口保留表示変化設定処理を第2始動口用に変更したもので、同様の処理であるので、説明は省略する。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第4実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第4実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。また、ソフトウェアについて、第1始動口保留表示変化設定処理および第2始動口保留表示変化設定処理以外の処理についても、第4実施形態と同一である。
図200は、変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理は、第4実施形態における、第1始動口保留表示変化設定処理(図195)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。同一の処理内容のステップについては、図195と同一の符号を付けた。
第4実施形態における第1始動口保留表示変化設定処理(図195)では、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する処理、すなわち、ステップSo3306の処理を、ステップSo3305において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であると判定された(ステップSo3305:YES)直後に実行する構成とした。これに対して、本変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理(図200)では、ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された(So3309:YES)直後に実行する構成とした。
その上で、ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3309:NO)、ステップSo3309aに進み、花びら表示変更処理を実行する。花びら表示変更処理の詳細については後述する。ステップSo3309aを実行した後、ステップSo3312に進む。
図201は、花びら表示変更処理を示すフローチャートである。ステップSo3801では、表示レベル上限値到達時抽選処理を実行する。表示レベル上限値到達時抽選処理は、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合に、上記第1のモードと第2のモードとのうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された表示レベル上限値到達時抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。なお、表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。
表示レベル上限値到達時抽選用テーブルは、「0〜1199」の表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタの値のうち、「0〜599」が第1のモードに対応しており、「600〜1199」が第2のモードに対応している。なお、これは一例であり、第1のモードに当選する割合と第2のモードに当選する割合とが相違していても良い。ステップSo3801を実行した後、ステップSo3802に進む。
ステップSo3802では、ステップSo3801で実行された表示レベル上限値到達時抽選処理の抽選結果が第2のモードであるか否かを判定する。ステップSo3802において、抽選結果が第2のモードであると判定された場合には(ステップSo3802:YES)、ステップSo3803に進み、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、保留アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。この処理は、図200のステップSo3306と同一の処理内容である。ステップSo3803の実行後、本花びら表示変更処理を終了する。
一方、ステップSo3802において、抽選結果が第2のモードでない、すなわち、抽選結果が第1のモードであると判定された場合には(ステップSo3802:NO)、ステップSo3804に進み、特1・保留X用花びらを保留表示アイコンに到達した位置から下方に移動するように表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、特1・保留X用花びらを下方に移動するように表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特1・保留X用花びらは、保留表示アイコンに留まることなく、通り抜ける。ステップSo3804の実行後、本花びら表示変更処理を終了する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達した時に、第3種花びらP3は保留表示アイコンを通り抜けて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、第3種花びらP3が所定期間、保留表示アイコンの表示位置で継続して表示され、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行なわない第2のモードとを取り得る。また、第1始動口保留表示変化設定処理(図200)において、ステップSo3306、ステップSo3310、およびステップSo3311を実行することによって、保留表示アイコンの表示態様を変化させる第3のモードも取り得る。すなわち、第3種花びらが保留表示アイコンに到達した時に、上記第1〜第3のモードのうちから選択的に一つが実行される。このため、変形例1のパチンコ機によれば、花びらが表示されたとしても、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、花びらは保留表示アイコンに到達したけど、保留表示アイコンを通り抜けてしまい、保留表示アイコンの表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、変形例1のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例1の他の形態として、花びら表示変更処理(図201)のステップSo3804の処理を無くした構成としてもよい。この構成によれば、第1のモードにおいて、花びらは保留表示アイコンに到達したけど、その直後に花びらは消えてしまい、保留表示アイコンの表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となり、変形例1のパチンコ機と同様の効果を奏することができる。
《4−8−2》変形例2:
上記第4実施形態およびその変形例では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図195のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。これに対して、変形例として、第3種花びらP3の表示を開始した時に、上記3つの判定を実行する構成としてもよい。この構成によれば、制御処理が簡潔になるという効果を奏する。
《4−8−3》変形例3:
上記第4実施形態およびその変形例では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図195のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。これに対して、変形例3として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理を実行し、保留表示アイコンが存在すると判定された場合に、他の2つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。また、変形例2の他の形態として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理と、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理とを実行し、他の1つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。また、変形例2の他の形態として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理と、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理とを実行し、他の1つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。
《4−8−4》変形例4:
上記第4実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体として、花びら(第3種花びらP3)を採用したが、これに換えて、紙ふぶき、くらげ、チョウ(蝶)等の他の絵柄としてもよい。また、第4実施形態およびその変形例では、変動表示を再開させるための移動体として、花びら(第4種花びらP4)を採用したが、これに換えて、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄としてもよい。花びらを始め、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の移動体は、表示面41aを賑やかにし、演出の雰囲気を高める機能を有するが、第4実施形態や本変形例4によれば、こうした移動体を用いて、保留表示アイコンの表示態様や図柄の表示態様を変化させることができることから、移動体を有効利用することができるという効果を奏する。
《4−8−5》変形例5:
上記第4実施形態およびその変形例では、移動体としての複数の花びらは、表示面41aにおいて、上側から下側に向かって舞って移動(落下)するように、表示される構成とした。これに対して、移動体をチョウとした構成においては、チョウが、表示面41a内をループ状に移動するように、表示される構成とする。そのループ状の移動の途中で、チョウは、保留表示アイコンに向かって移動して、保留表示アイコンに到達する。この到達する場合に、保留表示アイコンの表示態様を変化させる。この構成によれば、移動体を様々な方向に向かわすことができることから、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層付与することができる。なお、上記チョウの移動する範囲は、表示面41aの全体としたが、これに換えて、表示面41a内に設定された所定領域において移動する構成としてもよい。所定領域は、保留表示アイコンの表示位置を少なくとも含む。この構成によれば、チョウの発生する範囲を、表示面41に表示された演出の一部の領域に限定することができ、種々の演出に対応することができる。また、上記チョウは、ループ状に移動する構成としたが、必ずしも一つの環状である必要はなく、移動の軌跡が交差するような形状としてもよく、要は、上記移動する範囲内において、所定期間の間、常時、表示される構成であれば、どのような形に移動するものであってもよい。
すなわち、移動体は、例えば花びらのように、繰り返し表示される構成としてもよいし、例えばチョウのように、所定の期間の間、常に存在するように、表示される構成としてもよい。なお、上記繰り返し表示される構成においては、所定期間の間、表示面41aに1枚以上の花びらが常に現る構成としてもよいし、1枚の花びらも存在しない時が途中に発生する構成としてもよい。なお、上述してきた第4実施形態および変形例では、移動体は、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の有体物としたが、有体物に限る必要はなく、光線や、レーザー光、電波等の無体物に換えることもできる。換言すれば、移動体は、上述した有体物および無体物を含む、保留表示アイコンや図柄列に作用するための作用体と捉えることができる。
《4−8−6》変形例6:
上記第4実施形態およびその変形例では、第1始動口保留用第3種花びらP31として、特1・保留1用花びらPaと、特1・保留2用花びらPbと、特1・保留3用花びらPcと、特1・保留4用花びらPdとの4種類が用意されていた。これに対して、変形例として、第1始動口保留用第3種花びらP31として2種類の花びらを用意し、一方の種類の花びらを、特1・保留1用と特1・保留2用というように共用させ、他方の種類の花びらを、特1・保留3用と特1・保留4用というように共用させる構成としてもよい。すなわち、第1番目の種類の花びらは、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から1番目に位置する第1保留表示アイコンH1の表示位置と、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2の表示位置とのうちのいずれかに向かう構成とし、第2番目の種類の花びらは、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3の表示位置と、右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4の表示位置とのうちのいずれかに向かう構成としてもよい。また、2種類の花びらのうちの一方で、特1・保留1用と特1・保留2用と特1・保留3用というように共用させ、他方の種類の花びらを、特1・保留4用というように共用させる構成としてもよい。要は、1種類の花びらが、2つ以上の保留表示アイコンの表示位置用(組み合わせについてはいずれの組み合わせでも可)として共用させる構成としてもよい。なお、第2始動口保留用第3種花びらP32についても、同様に、1種類の花びらが、2つ以上の保留表示アイコンの表示位置用として共用させる構成としてもよい。本変形例6によれば、一種類の花びらが複数の保留表示アイコンの表示位置のいずれに向かうかが、遊技者にとって判断が難しいことから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《4−8−7》変形例7:
上記第4実施形態およびその変形例では、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32とを表示し、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンと、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンの両方について、表示態様を変化させることが可能な構成とした。これに対して、変形例として、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32とのうちの一方だけを表示し、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンと、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンとのうちの一方だけについて、表示態様を変化させることが可能な構成としてもよい。また、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32との両方を表示可能な構成として、遊技状態に応じて、両方の内の少なくとも一方を表示する構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率遊技状態のときには、第2始動口保留用第3種花びらP32だけを表示し、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1始動口保留用第3種花びらP31だけを表示する構成としてもよい。この構成によれば、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。
《4−8−8》変形例8:
上記第4実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体としての第3種花びらP3は、表示開始点から出現して、対応する保留表示アイコンに向かって移動する構成であったが、これに対して、変形例として、例えば、キャラクターが、対応する保留表示アイコンに向けて移動体を投げるような演出の構成としてもよい。この構成によれば、例えば、第1保留個数が3つであり、かつ、キャラクターが、第1始動口保留用領域Ds1における右側から第3番目の保留表示アイコンに向けて移動体としての玉を投げた場合に、その玉を投げたタイミングでは、右側から第4番目の保留表示アイコンの表示位置には保留表示アイコンを表示せずに、投げた玉が第3番目の保留表示アイコンに到達するまでに、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得され、新たな保留表示アイコンが追加された場合に、右側から第4番目の保留表示アイコンの表示位置に保留表示アイコンを表示する構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の途中で保留表示アイコンが新たに追加された場合に、移動体への期待感が、遊技者に、保留表示アイコンの表示が開始されたときに事後的に付与されることになり、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。また、第4実施形態およびその変形例では、変動表示を再開させるための移動体としての第4種花びらP4は、表示開始点から出現して、図柄に向けて移動する構成であったが、これに対して、変形例として、例えば、キャラクターが、図柄に向けて移動体を投げるような演出の構成としてもよい。
《4−8−9》変形例9:
上記第4実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る第3種花びらP3は、保留1用から保留4用まで順に定期的に表示を開始する構成としたが、これに換えて、保留1用から保留4用までランダムに表示を開始する構成としてもよい。この構成によれば、遊技者にとって、花びらが保留表示アイコンの表示位置に到達するタイミングを計るのがより困難となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《4−8−10》変形例10:
上記第4実施形態およびその変形例では、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であると判定された場合に、花びら到達後所定期間、花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させる構成とした。これは、保留表示アイコンに到達した花びらを、到達した状態のまま、表示を継続するものである。これに対して、花びら到達後所定期間において、到達した保留表示アイコンの表示位置で、花びらを点滅させたり、花火のように光らせたり、花びらの色を金色や虹色等の他の色に変えたりというように、花びらの表示形態を変化させてもよい。この構成によれば、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出をより強調することができ、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《4−8−11》変形例11:
上記第4実施形態およびその変形例では、変動表示の図柄に作用する第4種花びらP4は、再変動を伴う大当たり用演出パターンに含まれる構成としたが、これに対して、大当たり用演出パターンの表示とは別のルーチンで第4種花びらP4を表示する構成としてもよい。この構成によれば、変動表示の図柄に作用する第4種花びらP4の移動経路の変更が容易となる。例えば、第4種花びらP4の移動経路を、第3種花びらP3と同様に、目標とする図柄の表示位置に到達する目標到達軌道と、始点から途中まで前記目標到達軌道と同一で、前記途中から図柄の表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道とのうちのいずれかを取り得る構成とすることができる。この構成によれば、第4種花びらP4が表示されても、図柄の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、本変形例11によれば、遊技者は、第4種花びらP4が表示されたとしても、遊技者に対して、図柄の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、第4種花びらP4が表示されたけど、図柄の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
《4−8−12》変形例12:
上記第4実施形態およびその変形例では、保留識別情報としての保留表示アイコンの表示形態は、当たり抽選において大当たり当選する可能性の高低に対応していたが、これに限る必要はなく、他の意味を持つものとしてもよい。
《4−8−13》変形例13:
上記第4実施形態およびその変形例では、保留識別情報としての保留表示アイコンは、図柄表示装置41の表示面41aに表示された絵柄であったが、これに換えて、図柄表示装置41とは別に、予め定められた規定数のランプを設置し、このランプの点灯する色を変えることによって、保留識別情報の表示形態を変化させる構成としてもよい。
《4−8−14》変形例14:
上記第4実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第4実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第4実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第4実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第4実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《4−8−15》変形例15:
上記第4実施形態およびその変形例では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、移動体としての花びらが表示される構成とした。また、先に説明したように、変形例として、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成とした。さらに、変形例15として、移動体を、常時表示する所定期間を、次のように変更することもできる。
所定期間は、パチンコ機10の電源投入後に設定される期間である。先に説明したように、所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。また、所定期間は、リーチが発生して実行されるリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのノーマルリーチが発生して実行されるノーマルリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのスーパーリーチが発生して実行されるスーパーリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのスペシャルリーチが発生して実行されるスペシャルリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、RTC(リアルタイムクロック)演出が実行されている期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、遊技全体の演出の類型を指定するモード選択において特定のモードが選択され、当該特定のモードで遊技が実行されている期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、デモ画像が表示されている期間を含まない構成としてもよい。なお、所定期間から除く期間は、上述したように1つの期間でなくてもよく、所定期間は、上述した種々の期間の中から選択された複数の期間を除いたものであってもよい。例えば、所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間と、リーチが発生して実行されるリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。本変形例15の構成によれば、移動体が表示される期間を、保留表示アイコンの表示態様を変化させるのに有効な期間に絞ることができる。
《4−8−16》変形例16:
上記第4実施形態およびその変形例では、移動体としての第3種花びらP3が特定識別情報としての保留表示アイコンの表示態様を変化させ、移動体としての第4種花びらP4が特定識別情報としての図柄の表示態様を変化させる構成とした。これに対して、変形例として、特定識別情報を、保留表示アイコンや図柄以外のもので、特別情報に対応する特定の識別情報とする構成としてもよい。
《5》第5実施形態:
《5−1》遊技機の構造:
図202は、本発明の第5実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図203は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図204は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図203)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100(図203)によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図205は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が変動表示される。具体的には、各図柄列Z1〜Z3には、数字1〜8を示す図柄が数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。スクロールによる変動表示の後、図205に示すように、図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
図206は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図206(a)は数字の1〜8を示す図柄のうち偶数を示す図柄についてのものであり、図206(b)および図206(c)は数字の1〜8を示す図柄のうち奇数(図示では7と5)を示す図柄についてのものである。本実施形態では、図柄表示装置41において変動表示される図柄は、数字だけを示す図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類に分けられる。数字だけを示す図柄は、偶数を示す図柄に適用されている。すなわち、図206(a)に示すように、数字の2を示す図柄、数字の4を示す図柄、数字の6を示す図柄、および数字の8を示す図柄は、当該数字だけを示す図柄となっている。
一方、数字に戦士キャラクターが付加された図柄は、奇数を示す図柄に適用されている。すなわち、図206(b)に示すように、数字の7を示す図柄は、数字の7に戦士キャラクターAが付加された図柄となっている。図206(c)に示すように、数字の5を示す図柄は、数字の5に戦士キャラクターBが付加された図柄となっている。なお、数字の3を示す図柄は、図示はしないが、数字の3に戦士キャラクターCが付加された図柄となっている。数字の1を示す図柄は、図示はしないが、数字の1に戦士キャラクターDが付加された図柄となっている。本実施形態では、戦士キャラクターAは、図206(b)に示すように、例えば、美少女戦士キャラクターである。戦士キャラクターBは、図206(c)に示すように、例えば、青年戦士キャラクターである。
なお、本実施形態では、変動表示される図柄が、数字の図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類によって構成されていたが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄を、上記2種類のうちの一種によって構成してもよい。すなわち、変動表示される図柄を、数字の図柄だけによって構成してもよいし、数字に戦士キャラクターが付加された図柄だけによって構成してもよい。また、戦士キャラクターの数は、4つに限る必要はなく、図柄の数以下であればいずれの数としてもよい。なお、図柄が数字だけによって構成されている場合には、後述する演出に登場する戦士キャラクターの数は、図柄の数を上回る数としてもよい。
ここで、戦士キャラクターとは、戦闘を行うことのできるキャラクターである。キャラクターとは、小説、漫画、ゲームなどの作品に登場する人物や動物などのことである。なお、キャラクターは、生物のみならず無機物(ロボットや、自動車、戦艦等)までも含むものとしてもよい。さらに、キャラクターは、主体的思考に基づいて行動していると判断されればよく、擬人化を用いることにより概念的なもの(国家、都道府県、地域、領土、藩)なども含むものとしてもよい。
次に、各図柄列Z1〜Z3(図205)の変動の様子を詳しく説明する。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図205に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つである。第1始動口保留用領域Ds1に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。また、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。
図204に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《5−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図207は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図203)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a〜67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a〜67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図208は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図205(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その画面演出において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの種別として、通常のリーチ(ノーマルリーチとも呼ぶ)と、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がノーマルリーチより高いことを示唆するスーパーリーチと、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がスーパーリーチより高いことを示唆するスペシャルリーチとが用意されている。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチがそれぞれ出現する頻度は相対的に高低となるように定められている。具体的には、スーパーリーチの出現頻度はノーマルリーチの出現頻度よりも低く、スペシャルリーチの出現頻度はスーパーリーチの出現頻度よりも低い。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、およびスペシャルリーチ時の各演出については、後ほど詳述する。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値、又は第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値を用いて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルを参照することによって、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間を決定する。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCSの値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、変動種別カウンタCSの値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図209は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図209(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図209(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図209(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図209(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値(16〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図209を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図210は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図210(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図210(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図210(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応しており、「40〜64」が8R確変大当たりに対応しており、「65〜89」が16R通常大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度合の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図210(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図211は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図211に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0〜399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜399の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
図212は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図212(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図212(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図212(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図212(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《5−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図213は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図207)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《5−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、変動・停止する図柄列Z1〜Z3と、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出と、図柄列Z1〜Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる背景画像とをそれぞれ表示する処理を行っている。
背景画像について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10では、ステージと呼ばれる背景画像を表示している。ステージとは、演出態様を規定する演出モードの一形態であり、各ステージには、ストーリー性のある動画像が用意されている。
本実施形態のパチンコ機10では、ステージとして、キャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの2種類が用意されている。キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応するステージである。非キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応していないステージである。
図214は、キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、キャラクター系ステージとして、先に説明した戦士キャラクターA〜Dのそれぞれに対応する4つのキャラクター系ステージが用意されている。具体的には、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージとして、図214(a)に示す美少女戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。また、戦士キャラクターBに対応するキャラクター系ステージとして、図214(b)に示す青年戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターBとしての青年戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。その他、図示はしないが、戦士キャラクターCに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターCの部屋のステージと、戦士キャラクターDに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターDの部屋のステージとが用意されている。
すなわち、キャラクター系ステージに該当する各ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられており、対応づけられた戦士キャラクターが登場する動画像が割り当てられている。なお、戦士キャラクターA〜Dの部屋のステージのそれぞれは、部屋の所有者である戦士キャラクターが登場する演出であるが、当該戦士キャラクターに加えて他の戦士キャラクターが登場することを妨げない。また、変形例として、キャラクター系ステージの各ステージの動画像に、対応づけられた戦士キャラクターが登場しない構成としてもよい。要は、パチンコ機10では、内部的に、キャラクター系ステージに該当する各ステージに対して、一の戦士キャラクターが紐付けされていればよく、ステージの動画像に当該戦士キャラクターが登場するか否かを問わない。本実施形態では、キャラクター系ステージに該当する各ステージは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターに対応づけされているが、これに対して変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターとは無関係のキャラクターに対応づけされたキャラクター系ステージとすることができる。この場合、キャラクター系ステージの数は4つに限る必要はなく、他の数としてもよい。
図215は、非キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの一つとして、図215(a)に例示する田舎のステージが用意されている。このステージでは、田舎の風景が表される。また、パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの他の一つとして、図215(b)に例示する都会のステージが用意されている。このステージでは、都会の風景が表される。パチンコ機10では、その他の非キャラクター系ステージとして、海洋のステージ(図示せず)と、全員のステージ(図示せず)とが用意されている。海洋のステージでは、海洋の風景が表される。全員のステージでは、戦士キャラクターA〜Dの全員が登場する様子が表される。非キャラクター系ステージは、戦士キャラクターに対応していないステージであるが、1人の戦士キャラクターだけが登場することや、複数の戦士キャラクターが登場することを妨げない。要は、キャラクター系ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられているのに対して、非キャラクター系ステージには、戦士キャラクターの対応づけがなされていない。本実施形態では、非キャラクター系ステージの数は4つとしたが、これに換えて、他の数としてもよい。
本実施形態では、キャラクター系ステージとしての各ステージ、および非キャラクター系ステージとしての各ステージには、「美少女戦士キャラクターの部屋のステージ」、「田舎のステージ」といったステージ名が表示されているが、これに換えて、各ステージにはステージ名が表示されていない構成としてもよい。また、ステージが切り替わった直後の所定期間だけステージ名を表示し、所定期間が経過した後にステージ名を非表示とする構成としてもよい。
パチンコ機10では、キャラクター系ステージとしての各ステージと、非キャラクター系ステージとしての各ステージとの中から一のステージが選択されて、選択されたステージが背景画像として表示される
次に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、リーチの種別として、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとが用意されている。
本実施形態では、ノーマルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴わないリーチである。3つの図柄列Z1〜Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生し、3つ目の図柄がそれまでよりもスピードを落として変動し、3つ目の図柄が停止する直前ではさらにスピードが落ちる。この結果、そのまま停止して大当たりになるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。ノーマルリーチの演出中にスーパーリーチやスペシャルリーチに変化したり、図柄が揃わない外れの状態でいったん停止した後に再始動し、リーチに再度、突入することもある。
スーパーリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スーパーリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1〜Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA〜Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。具体的には、例えば、上記主人公としての戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像によって、画面演出は構成される。戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像は、例えば、戦士キャラクターがトレーニングを行ったり、技を考案したり、瞑想したりする動画像である。当該画面演出は、後述する敵キャラクターとの対決を伴わない演出である。当該演出の終了後に、各図柄列Z1〜Z3が停止した図柄の並びが表示される。
なお、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA〜Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA〜Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
スペシャルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スペシャルリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1〜Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA〜Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。詳しくは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)と、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかを告知する結果告知演出とによって、画面演出は構成される。
バトル演出は、遊技者に有利な結果(例えば、当たり抽選において大当たりに当選)と不利な結果(例えば、当たり抽選において外れ)のうちのいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出であり、有利、不利のいずれの結果となるかを遊技者に対して示唆する演出(示唆演出)である。結果告知演出は、遊技者に有利な結果と不利な結果のうちのいずれの結果となったかを、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかによって告知する演出である。なお、本実施形態では、結果告知演出は、バトル演出において戦士キャラクターが勝利した場合には当該戦士キャラクターは生き残り、戦士キャラクターが敗北した場合には当該戦士キャラクターは死亡するといった、所謂、デッド・オア・アライヴの演出となっている。結果告知演出の終了後に、各図柄列Z1〜Z3が停止した図柄の並びが表示される。
図216は、バトル演出および結果告知演出の一例を示す説明図である。図216(a)はバトル演出の一例を示し、図216(b)は結果告知演出としての勝利演出の一例を示し、図216(c)は結果告知演出としての敗北演出の一例を示している。図216(a)に示したバトル演出は、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターと敵キャラクターとしての怪物が対決する画像(動画像)を図柄表示装置41に表示させる。ただし、バトル演出は他の態様であってもよい。
図216(b)に示した勝利演出は、戦士キャラクターAが勝利に喜ぶ画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果演出としての勝利演出は他の態様であってもよい。
図216(c)に示した敗北演出は、戦士キャラクターAが死亡した画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果告知演出としての敗北演出は他の態様であってもよい。
なお、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA〜Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA〜Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
上記スペシャルリーチの際に実行される画面演出(バトル演出)や、スーパーリーチの際に実行される画面演出(バトルを伴わない演出)は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの判定の結果が遊技回においてスーパーリーチが発生するというものである場合、またはスペシャルリーチが発生するというものである場合に、当該遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aに、先に説明したように、スーパーリーチとスペシャルリーチのそれぞれに固有の画面演出が表示される。
次のように言うこともできる。本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージのそれぞれには一の戦士キャラクターが紐付けされており、当該キャラクター系ステージにある遊技回において、リーチ演出として、前記紐付けされた戦士キャラクターを主人公とした演出を2種類、実行可能な構成とした。2種類の演出のうちの一つは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決するバトル演出であり、残りの一つはバトルを伴わない演出である。
図217は、変動・停止する図柄列Z1〜Z3(図柄)、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出(以下、特別リーチ画面演出とも呼ぶ)、および背景画像としてのステージについての表示態様を示すタイミングチャートである。図中には、遊技結果がリーチ非発生・外れ、ノーマルリーチ・外れ、スーパーリーチ・外れの順に進行する複数の遊技回が示されている。リーチ非発生・外れは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合である。ノーマルリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がノーマルリーチである場合である。スーパーリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がスーパーリーチである場合である。
背景画像としてのステージは、リーチ非発生・外れの遊技回と、ノーマルリーチ・外れの遊技回と、スーパーリーチ・外れの遊技回における始点t1から点t2までの期間(以下、t1−t2期間と呼ぶ)とにおいて、表示される。ここでは、例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージが表示されるものとする。スーパーリーチ・外れの遊技回における点t2から終点t3までの期間(以下、t2−t3期間と呼ぶ)において、背景画像としてのステージは非表示となる。
リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、図柄列Z1〜Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1〜Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1〜Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt1−t2期間において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、t1−t2期間において、図柄列Z1〜Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1〜Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1〜Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt2−t3期間において、特別リーチ画面演出が表示される。一方、t2−t3期間において、図柄列Z1〜Z3は縮小表示となる。この結果、背景画像としてのステージに換えて、スーパーリーチが発生した際の特別リーチ画面演出が表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回に続く遊技回(ここでは、リーチ非発生・外れであるとする)では、背景画像としてのステージは、非表示となる前のステージが継続して表示され、特別リーチ画面演出は非表示となる。なお、スーパーリーチ・大当たり、スペシャルリーチ・外れ、スペシャルリーチ・大当たりの遊技回における図柄列Z1〜Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様は、図217に示したスーパーリーチ・外れの遊技回における図柄列Z1〜Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様と同一である。
本実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチ又はスペシャルリーチが発生する遊技回において、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージがキャラクター系ステージである場合に、当該キャラクター系ステージに紐付けされた戦士キャラクターと一致する戦士キャラクターが、特別リーチ画面演出において、主人公として登場するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。
なお、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、当該特別リーチ画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターは、抽選によって任意に定められる構成とした。なお、この構成に換えて、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、当該特別リーチ画面演出は、戦士キャラクターと無関係な演出としてもよい。
図218は、パチンコ機10において実行されるステージの移行を模式的に示す説明図である。パチンコ機10は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行を繰り返しながら遊技を行う。また、キャラクター系ステージの中でステージを移行したり、非キャラクター系ステージの中でステージを移行したりしながら遊技を行う。これらのステージ移行は、当たり抽選の当否判定結果や、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別などの遊技結果、および保留情報に基づいて実行される。
図219は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。図219において、遊技回の遊技結果が「リーチ非発生・外れ」とは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合に該当する。遊技回の遊技結果が「ノーマルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スーパーリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スペシャルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合に該当する。「大当たり」とは、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回に該当し、リーチ発生の有無、リーチ種別は問わない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続(維持)し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行は行わない(すなわち、ステージ移行を制限する)構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される(図216(c)参照)。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときに、非キャラクター系ステージへのステージ移行は実行せずに、異なる処理を行う。すなわち、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在しないときに限り、上述した、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する処理を行う。なお、上記スーパーリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スーパーリーチは、スーパーリーチ・外れとスーパーリーチ・大当たりとを含む。上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。換言すれば、ステージ移行を制限することによって、当該遊技回におけるステージを継続する構成とした。この構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が継続して表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、ステージ移行がなされないことを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、ステージ移行がなされないことは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在する場合には、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。
例外2の構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。スーパーリーチは、スペシャルリーチよりは有利度合は低いが、ノーマルリーチよりは有利度合が高いため、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、ステージ移行後の新たなキャラクター(=死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクター)は、移行後のステージや、スーパーリーチに該当する保留情報の消化時に出現することになることから、遊技者は、それまでに登場していたキャラクターとは違うキャラクターとなっても直ぐに馴染むことができ、演出に対する感情移入が高まる。このために、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行するという原則に対する例外として、上述した例外1と例外2とを用意したが、変形例として、上述した例外1だけを用意し、例外2を除いた構成としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
図220は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。なお、上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
例外Aの構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、非キャラクター系ステージにおけるスペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、非キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たすこともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
《5−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図221は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSp0101では、各種検知センサ67a〜67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a〜67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSp0102に進む。
ステップSp0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0103に進む。
ステップSp0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図225)において、その値を更新する。
ステップSp0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSp0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0104を実行した後、ステップSp0105に進む。
ステップSp0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSp0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図221:Sp0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図222は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sp0201:YES)、ステップSp0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0203に進む。
ステップSp0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0204に進む。
ステップSp0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sp0201:NO)、ステップSp0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sp0205:YES)、ステップSp0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0207に進む。一方、ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sp0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSp0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0208に進む。
ステップSp0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0209では、上述したステップSp0204又はステップSp0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sp0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sp0209:YES)、ステップSp0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSp0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSp0212に進む。
ステップSp0212では、ステップSp0103(図221)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値と、後述する通常処理(図225)において更新した変動種別カウンタCSの値とを、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSp0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSp0212を実行した後、ステップSp0213に進む。
ステップSp0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)の判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、および変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSp0213を実行した後、ステップSp0214に進む。
ステップSp0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。先判定処理の判定結果としては、上述した当たり抽選の当否判定結果(大当たりの有無とも呼ぶ)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、および変動時間を含む。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図225:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSp0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図222:Sp0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図223は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSp0301では、始動口用の入球処理(図222)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSp0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sp0302:YES)、ステップSp0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図209(a))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sp0302:NO)、ステップSp0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図209(b))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSp0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0305:YES)、ステップSp0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSp0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSp0307を実行した後、ステップSp0308に進む。
ステップSp0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSp0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0308:YES)、ステップSp0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSp0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0308:NO)、ステップSp0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、後述するステップSp0315に進む。
ステップSp0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0305:NO)、ステップSp0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSp0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSp0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSp0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sp0313:YES)、ステップSp0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSp0315に進む。一方、ステップSp0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sp0313:NO)、そのままステップSp0315に進む。
ステップSp0315では、変動時間を先に判定する変動時間先判定処理を実行する。具体的には、始動口用の入球処理(図222)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSと、ステップSp0315までに求められた当たり抽選の当否判定結果およびリーチの発生の有無の判定結果と、に基づいて、変動時間を求める処理を行う。この処理は、後述する変動時間設定処理(図230)と同様の処理によって変動時間を求めるものである。ステップSp0315を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図221:Sp0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図224は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSp0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sp0401:YES)、ステップSp0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSp0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sp0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSp0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sp0402:YES)、ステップSp0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSp0404に進む。
ステップSp0404では、ステップSp0103(図221)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sp0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図225は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSp0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSp0502に進む。
ステップSp0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSp0503に進む。
ステップSp0503では、ステップSp0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSp0503を実行した後、ステップSp0504に進む。
ステップSp0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0505に進む。
ステップSp0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSp0506に進む。ステップSp0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSp0506を実行した後、ステップSp0507に進む。
ステップSp0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0508に進む。
ステップSp0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0509に進む。
ステップSp0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSp0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sp0509:NO)、ステップSp0510及びステップSp0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSp0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSp0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sp0509:YES)、ステップSp0503に戻り、ステップSp0503からステップSp0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSp0503からステップSp0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図225:Sp0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図226は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSp0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSp0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sp0601:YES)、ステップSp0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSp0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp0601:NO)、ステップSp0602に進む。
ステップSp0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sp0602:NO)、ステップSp0603に進む。
ステップSp0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSp0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sp0602:YES)、ステップSp0604に進む。
ステップSp0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSp0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図226:Sp0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図227は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSp0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sp0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sp0701:YES)、ステップSp0702に進む。
ステップSp0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSp0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSp0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSp0703を実行した後、ステップSp0704に進む。
ステップSp0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSp0704を実行した後、ステップSp0705に進む。
ステップSp0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSp0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSp0705を実行した後、ステップSp0706に進む。
ステップSp0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSp0705およびステップSp0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp0706を実行した後、ステップSp0707に進む。
ステップSp0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSp0707を実行した後、ステップSp0708に進む。
ステップSp0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSp0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図227:Sp0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図228は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSp0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図208)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図208)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSp0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSp0801:YES)、ステップSp0802〜ステップSp0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSp0801:NO)、ステップSp0808〜ステップSp0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSp0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSp0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSp0804に進む。ステップSp0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0805に進む。
ステップSp0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0805を実行した後、ステップSp0806に進む。
ステップSp0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSp0807へ進む。
ステップSp0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSp0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sp0801:NO)、ステップSp0808に進む。
ステップSp0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSp0809に進む。ステップSp0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSp0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0811に進む。
ステップSp0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0811を実行した後、ステップSp0812に進む。
ステップSp0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSp0813に進む。
ステップSp0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSp0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図227:Sp0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図229は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSp0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sp0901:YES)、ステップSp0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図209(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
一方、ステップSp0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sp0901:NO)、ステップSp0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図209(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
ステップSp0904では、ステップSp0902又はステップSp0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sp0904:YES)、ステップSp0905に進む。
ステップSp0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sp0905:NO)、ステップSp0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図210(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sp0905:YES)、ステップSp0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図210(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSp0906又はステップSp0907の処理を実行した後、ステップSp0908に進む。
ステップSp0908では、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSp0908を実行した後、ステップSp0909に進む。
ステップSp0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図207)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSp0904において、ステップSp0902又はステップSp0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sp0904:NO)、ステップSp0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図207)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0911に進む。
ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sp0911:YES)、ステップSp0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSp0912を実行した後、ステップSp0913に進む。
一方、ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sp0911:NO)、ステップSp0912を実行することなく、ステップSp0913に進む。
ステップSp0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図227:Sp0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図230は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSp1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSp1002に進む。
ステップSp1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sp1002:YES)、ステップSp1003に進む。
ステップSp1003では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sp1002:NO)、ステップSp1005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSp1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sp1005)を実行することから、ステップSp1005においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sp1005:YES)、ステップSp1006に進む。
ステップSp1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1005において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sp1005:NO)、ステップSp1007に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図226:Sp0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図231は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSp1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSp1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図230)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSp1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sp1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSp1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sp1101:YES)、ステップSp1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSp1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSp1103を実行した後、ステップSp1104に進む。
ステップSp1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSp1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sp1104:NO)、ステップSp1105に進む。
ステップSp1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sp1105:YES)、ステップSp1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sp1106:YES)、ステップSp1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSp1107を実行した後、ステップSp1108に進む。一方、ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sp1106:NO)、ステップSp1107を実行することなく、ステップSp1108に進む。
ステップSp1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sp1108:NO)、ステップSp1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSp1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSp1109:NO)には、ステップSp1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSp1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSp1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sp1108:YES)、または、ステップSp1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSp1109:YES)には、ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sp1105:NO)に、ステップSp1106〜ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSp1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp1104:YES)、ステップSp1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSp1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図225:Sp0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図232は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1201:NO)、ステップSp1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1202:NO)、ステップSp1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1203:NO)、ステップSp1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sp1204:YES)、ステップSp1205に進む。一方、ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sp1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1206に進む。ステップSp1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1207に進む。
ステップSp1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63h(図207)に記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSp1207を実行した後、前述したステップSp1208に進む。
ステップSp1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1208を実行した後、ステップSp1209に進む。
ステップSp1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp1209を実行した後、ステップSp1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1203:YES)、ステップSp1211に進む。
ステップSp1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sp1211:YES)、ステップSp1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1213に進む。
ステップSp1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSp1213を実行した後、ステップSp1214に進む。
ステップSp1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSp1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図225:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1202:YES)、ステップSp1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSp1216を実行した後、ステップSp1217に進む。
ステップSp1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sp1217:YES)、ステップSp1218に進む。一方、ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sp1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSp1219に進む。
ステップSp1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSp1219を実行した後、ステップSp1220に進む。
ステップSp1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1220を実行した後、ステップSp1221に進む。
ステップSp1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSp1221を実行した後、ステップSp1222に進む。
ステップSp1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1201:YES)、ステップSp1223に進む。
ステップSp1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sp1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sp1223:YES)、ステップSp1224に進む。
ステップSp1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSp1225を実行した後、ステップSp1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSp1226を実行した後、ステップSp1227に進む。
ステップSp1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sp1227:YES)、ステップSp1228に進む。
ステップSp1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図225)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sp1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSp1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sp1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図232:Sp1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図233は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSp1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sp1301:NO)、ステップSp1302に進む。
ステップSp1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sp1302:YES)、ステップSp1303に進む。
ステップSp1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSp1304に進む。
ステップSp1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図225:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sp1302:NO)、ステップSp1303およびステップSp1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sp1301:YES)、ステップSp1305に進む。
ステップSp1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sp1305:YES)、ステップSp1306に進む。
ステップSp1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSp1307に進む。
ステップSp1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図225:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sp1305:NO)、ステップSp1306およびステップSp1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図232:Sp1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図234は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sp1401:YES)、ステップSp1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSp1402を実行した後、ステップSp1403に進む。
ステップSp1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSp1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSp1405に進む。
ステップSp1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSp1406に進む。
ステップSp1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
一方、ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sp1401:NO)、ステップSp1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSp1408に進む。
ステップSp1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSp1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSp1410に進む。
ステップSp1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
ステップSp1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図225:Sp0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図235は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSp1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sp1501:NO)、ステップSp1502に進む。
ステップSp1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sp1502:NO)、ステップSp1503に進む。
ステップSp1503では、RAM64の各種カウンタエリア64f(図207)に設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSp1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1503:YES)、ステップSp1504に進む。
ステップSp1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sp1504:YES)、ステップSp1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sp1504:NO)、ステップSp1506に進む。
ステップSp1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sp1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sp1506:YES)、ステップSp1507に進む。
ステップSp1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSp1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSp1507において開閉実行モードではなく(Sp1507:NO)、且つ、ステップSp1508において高頻度サポートモードである場合には(Sp1508:YES)、ステップSp1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSp1510に進む。
ステップSp1510では、ステップSp1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sp1510:YES)、ステップSp1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sp1510:NO)、ステップSp1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1507:YES)、又は、ステップSp1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sp1508:NO)、ステップSp1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSp1513に進む。
ステップSp1513では、ステップSp1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sp1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sp1513:YES)、ステップSp1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sp1502:YES)、ステップSp1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1515:YES)、ステップSp1516に進む。
ステップSp1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSp1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sp1501:YES)、ステップSp1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図235:Sp1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図236は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSp1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sp1601:YES)、ステップSp1602に進む。
ステップSp1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1602:YES)、ステップSp1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSp1603を実行した後、ステップSp1604に進む。
ステップSp1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSp1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1605:YES)、ステップSp1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sp1601:NO)、ステップSp1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sp1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sp1607:YES)、ステップSp1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSp1609に進む。
ステップSp1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp1609:NO)、ステップSp1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSp1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sp1610:YES)、ステップSp1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSp1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1609:YES)、又は、ステップSp1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sp1610:NO)、ステップSp1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《5−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図237は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSp1701を実行した後、ステップSp1702に進む。
ステップSp1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSp1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSp1702を実行した後、ステップSp1703に進む。
ステップSp1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSp1703を実行した後、ステップSp1704に進む。
ステップSp1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSp1704を実行した後、ステップSp1705に進む。
ステップSp1705では、ステージ演出用処理を実行する。ステージ演出用処理では、先に説明したステージに対応した画面演出を表示させる処理を行う。ステージ演出用処理の詳細については後述する。ステップSp1705を実行した後、ステップSp1706に進む。
ステップSp1706では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSp1706を実行した後、ステップSp1707に進む。
ステップSp1707では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSp1707を実行した後、ステップSp1708に進む。
ステップSp1708では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSp1708を実行した後、ステップSp1709に進む。
ステップSp1709では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSp1709を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図237:Sp1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図238は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSp1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSp1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sp1801:YES)、ステップSp1802に進む。
ステップSp1802では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSp1802を実行した後、ステップSp1803に進む。
ステップSp1803では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSp1803の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSp1803を実行した後、ステップSp1804に進む。
ステップSp1804では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSp1803において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSp1804を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図238:Sp1803)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図239は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sp1901:YES)、ステップSp1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1902を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sp1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSp1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1903を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1902及びステップSp1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSp1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp1904を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図237:Sp1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図240は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sp2001:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sp2001:YES)、ステップSp2002に進む。
ステップSp2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSp2003に進む。
ステップSp2003では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSp2003を実行した後、ステップSp2004に進む。
ステップSp2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSp2004を実行した後、ステップSp2005に進む。
ステップSp2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSp2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図213)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSp2006に進む。
ステップSp2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSp2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSp2007を実行した後、ステップSp2008に進む。
ステップSp2008では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSp2008を実行した後、ステップSp2009に進む。
ステップSp2009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図238)のステップSp1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSp2008において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。ステップSp2009を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図240:Sp2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図241は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2101では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp2101において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp2101:YES)、ステップSp2102に進む。
ステップSp2102では、大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選したことを示す演出について演出パターンを実行するように設定する処理である。大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2102を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSp2101において、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sp2101:NO)、ステップSp2103に進む。
ステップSp2103では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図240のステップSp2001によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sp2103:YES)、ステップSp2104に進む。
ステップSp2104では、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回において様々な種類のリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2104を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていないと判定した場合には(Sp2103:NO)、ステップSp2105に進み、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ非発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であってリーチも発生しない場合の演出を実行するように設定する処理である。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2105を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図241:Sp2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図242は、大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2201では、大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照する。本実施形態のパチンコ機10は、音光側ROM93のリーチ振分テーブル記憶エリア93c(図213)に、大当たり時用のリーチ振分テーブルとリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルとを記憶している。
図243は、リーチ振分テーブルの内容を示す説明図である。図243(a)は大当たり時用のリーチ振分テーブルを示し、図243(b)はリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを示している。各リーチ振分テーブルには、振り分け結果として、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチが設定されている。
図243(a)に示すように、大当たり時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図230)によって設定された大当たり時(当たり抽選において大当たり当選した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、大当たり時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が35秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が65秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が125秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図243(b)に示すように、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図230)によって設定されたリーチ発生・外れ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が30秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が60秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が120秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図242のステップSp2201では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図243(a)に示した大当たり時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2202に進み、ステップSp2201でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2202:YES)、ステップSp2203に進む。
ステップSp2203では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSp2203を実行した後、ステップSp2204に進む。
ステップSp2204では、ステップSp2203によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2204の実行後、本大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2202:NO)、ステップSp2205に進み、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2205:YES)、ステップSp2206に進む。
ステップSp2206では音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているスーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スーパーリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2206を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2206によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2205:NO)、ステップSp2207に進む。ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2207に進む。
ステップSp2207では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているスペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スペシャルリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スペシャルリーチ・外れ用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2207を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2207によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図241:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、本大当たり時用演出パターン設定処理と同様に、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じたリーチ発生・外れ時用の演出パターンを設定するものである。以下、このリーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図244は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2301では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図243(b)に示したリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2302に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2302:YES)、ステップSp2303に進む。
ステップSp2303では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているノーマルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2303を実行した後、ステップSp2304に進む。
ステップSp2304では、ステップSp2303によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2304の実行後、本リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2302:NO)、ステップSp2305に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2305:YES)、ステップSp2306に進む。
ステップSp2306では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを1に設定する。リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別を判定するための値であり、1のときに前記種別がスーパーリーチであることを意味し、2のときに前記種別がスペシャルリーチであることを意味し、0であるときにスーパーリーチおよびスペシャルリーチのいずれでもないことを意味する。ステップSp2306を実行した後、ステップSp2307に進む。
ステップSp2307では、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スーパーリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2307を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2307によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2305:NO)、ステップSp2308に進む。ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2308に進む。
ステップSp2308では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを2に設定する。すなわち、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別がスペシャルリーチであることを意味する値2に、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを設定する。ステップSp2308を実行した後、ステップSp2309に進む。
ステップSp2309では、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スペシャルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2309を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2309によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図244:Sp2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図245は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2401では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。キャラクター系ステージ判定値VSは、先に説明したステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:NO)、ステップSp2402に進む。
ステップSp2402では、戦士キャラクター抽選処理を実行する。戦士キャラクター抽選処理は、先に説明した戦士キャラクターA〜Dのうちから一つの戦士キャラクターを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC5は、短時間の間隔で更新される。
図246は、戦士キャラクター抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図246に示すように、「0〜99」の、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5の値のうち、「0〜24」が戦士キャラクターAに対応しており、「25〜49」が戦士キャラクターBに対応しており、「50〜74」が戦士キャラクターCに対応しており、「75〜99」が戦士キャラクターDに対応している。本実施形態では、戦士キャラクターA〜Dのそれぞれが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各戦士キャラクターA〜Dの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2402を実行した後、ステップSp2403に進む。
ステップSp2403では、ステップSp2402に得られた抽選結果に基づいて、戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、抽選結果を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター判定値対応テーブルと照合することにより、戦士キャラクター判定値VCの設定を行う。
図247は、戦士キャラクター判定値対応テーブルの内容を示す説明図である。図247に示すように、戦士キャラクターAの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして1が対応しており、戦士キャラクターBの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして2が対応しており、戦士キャラクターCの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして3が対応しており、戦士キャラクターDの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして4が対応している。図245のステップSp2403を実行した後、ステップSp2404に進む。
ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:YES)、ステップSp2402およびステップSp2403を実行することなく、ステップSp2404に進む。
ステップSp2404では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群には、戦士キャラクターA〜Dのそれぞれに対応したスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、すなわち、戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルが備えられている。ステップSp2404では、戦士キャラクター判定値VCが1であるときに戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが2であるときに戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが3であるときに戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが4であるときに戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2404を実行した後、ステップSp2405に進む。
ステップSp2405では、ステップSp2404で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2405を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図244)のステップSp2304に進み、ステップSp2405(図245)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図244:Sp2309)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図248は、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2501〜Sp2503は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2401〜Sp2403と同一の処理である。
ステップSp2504は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2404に対応する処理である。具体的には、ステップSp2504では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されているスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2504を実行した後、ステップSp2505に進む。
ステップSp2505では、ステップSp2504で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2505を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図244)のステップSp2304に進み、ステップSp2505(図248)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図241:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図249は、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2601では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図213)に記憶されている外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。リーチ非発生・外れ時用の演出は、大当たりに当選せず、かつリーチも発生しなかったことを示唆する演出であり、具体的には、図柄表示装置41に表示される図柄列Z1〜Z3の図柄を、有効ラインL上においてそれぞれに違ったものとする演出である。ステップSp2601を実行した後、ステップSp2602に進み、ステップSp2601によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2602の実行後、本リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図240:Sp2008)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図250は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp2701では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(Sp2701:YES)、ステップSp2702に進む。
ステップSp2702では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2702を実行した後、ステップSp2703に進む。
ステップSp2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図示せず)に格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp2403を実行した後、ステップSp2406に進む。
む。
一方、ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(Sp2701:NO)、ステップSp2703に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2703を実行した後、ステップSp2704に進む。
ステップSp2704では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<ステージ演出用処理>
次に、ステージ演出用処理について説明する。ステージ演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図237:Sp1705)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図251は、ステージ演出用処理を示すフローチャートである。ステップSp2801では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(Sp2801:YES)、ステップSp2802に進む。
ステップSp2802では、田舎のステージ(図215(a)参照)に対応した画面演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、田舎のステージに対応した画面演出を表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、田舎のステージに対応した画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp2802を実行した後、ステップSp2803に進む。
ステップSp2803では、キャラクター系ステージ判定値VSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。ステップSp2803を実行した後、ステップSp2804に進む。
一方、ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(Sp2801:NO)、ステップSp2802およびステップSp2803を実行することなく、ステップSp2804に進む。
ステップSp2804では、遊技回の終了時であるか否かを判定する。本実施形態では、遊技回演出設定処理(図240)のステップSp2002によって読み出した変動時間に相当する時間が、この読み出した時点から経過したか否かを判定することによって、遊技回の終了時に達したか否かを判定する。ステップSp2804において、遊技回の終了時であると判定した場合には(Sp2804:YES)、ステップSp2805に進む。
ステップSp2805では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:YES)、ステップSp2806に進む。
ステップSp2806では、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2806を実行した後、ステップSp2808に進む。
一方、ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:NO)、ステップSp2807に進む。
ステップSp2807では、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2807を実行した後、ステップSp2808に進む。
ステップSp2808では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを0に設定する。ステップSp2806またはステップSp2807が実行された後においては、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを一旦、0にクリアする。ステップSp2808を実行した後、本ステージ演出用処理を終了する。
<キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージがキャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図219の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図251:Sp2806)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図252は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp2901では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp2901:NO)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合
のいずれの場合にも、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp2901:YES)、ステップSp2902に進む。
ステップSp2902では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。具体的には、保留コマンド対応処理(図238)のステップSp1802によって音光側MPU92のレジスタに記憶された保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間との把握を行う。ステップSp2902を実行した後、ステップSp2903に進む。
ステップSp2903では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスペシャルリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2903:YES)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。このステップSp2903においてYESと判定され、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を抜けることによって、図219における例外1が実現される。
一方、ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp2903:NO)、ステップSp2904に進む。
ステップSp2904では、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスーパーリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2904:YES)、ステップSp2905に進む。
ステップSp2905では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明したキャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶されたキャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC6は、短時間の間隔で更新される。
図253は、ステージ抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図253(a)はキャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示し、図253(b)は非キャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示す。図253(a)に示すように、「0〜99」の、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6の値のうち、「0〜24」が戦士Aの部屋のステージに対応しており、「25〜49」が戦士Bの部屋のステージに対応しており、「50〜74」が戦士Cの部屋のステージに対応しており、「75〜99」が戦士Dの部屋のステージに対応している。本実施形態では、各部屋のステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各部屋のステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2905を実行した後、ステップSp2906に進む。
ステップSp2906では、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、抽選結果が戦士Aの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、抽選結果が戦士Bの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、抽選結果が戦士Cの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、抽選結果が戦士Dの部屋のステージであるか否かを判定する。
ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp2906:YES)、ステップSp2905に戻り、ステップSp2905およびステップSp2906の各処理を実行する。
一方、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp2906:NO)、ステップSp2907に進む。ステップSp2906の判定処理が実行される際には、ステップSp2901によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図248)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp2906においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp2905の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp2907に進む。
ステップSp2907では、ステップSp2905の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2907を実行した後、ステップSp2908に進む。
ステップSp2908では、ステップSp2905の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、
・抽選結果が戦士Aの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを1に設定し、
・抽選結果が戦士Bの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを2に設定し、
・抽選結果が戦士Cの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを3に設定し、
・抽選結果が戦士Dの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを4に設定する。
ステップSp2904からステップSp2908までの処理が実行されることによって、図219における例外2が実現される。ステップSp2908を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスーパーリーチ・大当たりに該当するを示す情報が存在しないと判定された場合には(Sp2904:NO)、ステップSp2909に進む。
ステップSp2909では、非キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。非キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明した非キャラクター系ステージとしての田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された非キャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC7は、短時間の間隔で更新される。
図253(b)に示すように、「0〜99」の、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7の値のうち、「0〜24」が田舎のステージに対応しており、「25〜49」が都会のステージに対応しており、「50〜74」が海洋のステージに対応しており、「75〜99」が全員のステージに対応している。本実施形態では、各ステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各ステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2909を実行した後、ステップSp2910に進む。
ステップSp2910では、ステップSp2909の抽選結果に対応した非キャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、抽選結果に対応した非キャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2910を実行した後、ステップSp2911に進む。
ステップSp2911では、キャラクター系ステージ判定値VSを0に設定する。ステップSp2901においてYESと判定されて、ステップSp2909からステップSp2911までの処理が実行されることによって、図219における原則が実現される。ステップSp2911を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージが非キャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図220の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図251:Sp2807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図254は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp3001では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した(スーパーリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であるか否かを判定する。
ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であると判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れであると判定された場合には、(Sp3001:YES)、ステップSp3002に進む。
ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、戦士Aの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、戦士Bの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、戦士Cの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、戦士Dの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
ステップSp3001において、スーパーリーチ・外れであると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。ステップSp3002を実行した後、ステップSp3003に進む。
ステップSp3003では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。このステップSp3003においてYESと判定され、ステップSp3002およびステップSp3003の処理が実行されることによって、図220における例外Aが実現される。ステップSp3003を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
一方、ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1でないと判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れでないと判定された場合には(Sp3001:NO)、ステップSp3004に進む。
ステップSp3004では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp3004:NO)、後述する処理を実行することなく、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
のいずれの場合にも、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp3004:YES)、ステップSp3005に進む。
ステップSp3005では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。ステップSp3005の処理は、先に説明したステップSp2902(図252)と同一である。ステップSp3005を実行した後、ステップSp3006に進む。
ステップSp3006では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。ステップSp3006の処理は、先に説明したステップSp2903(図252)と同一である。
ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp3006:YES)、先に説明したステップSp3002に進む。
先に説明したように、ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。ステップSp3006において、保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。
一方、ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp3006:NO)、ステップSp3007に進む。
ステップSp3007では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、キャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理であり、先に説明したステップSp2905(図252)と同一である。ステップSp3007を実行した後、ステップSp3008に進む。
ステップSp3008では、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。ステップSp3008の処理は、先に説明したステップSp2906(図252)と同一である。
ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp3008:YES)、ステップSp3007に戻り、ステップSp3007およびステップSp3008の各処理を実行する。
一方、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp3008:NO)、ステップSp3008に進む。ステップSp3008の判定処理が実行される際には、ステップSp3004によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図248)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp3008においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp3007の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp3009に進む。
ステップSp3009では、ステップSp3007の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp3009の処理は、先に説明したステップSp2907(図252)と同一である。ステップSp3009の処理の結果、非キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp3009を実行した後、ステップSp3010に進む。
ステップSp3010では、ステップSp3007の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。ステップSp3010の処理は、先に説明したステップSp2908(図252)と同一である。ステップSp3010を実行した後、ステップSp3011に進む。
ステップSp3011では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。ステップSp3004においてYESと判定されて、ステップSp3007からステップSp3011までの処理が実行されることによって、図220における原則が実現される。ステップSp3011を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図255は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp3101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSp3102に進む。
ステップSp3102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図256は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSp3201では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図257は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSp3301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図241)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sp3301)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSp3302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sp3301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSp3303に進む。
ステップSp3303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sp3302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSp3304に進む。
ステップSp3304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sp3303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSp3305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《5−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合(スーパーリーチ・外れの場合)には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(図219参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、例外が存在する。具体的には、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。例外1の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。例外2の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認めた場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(図220参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。例外Aの構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされ、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合に、特定の1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される画面演出(リーチ演出)がなされるが、当該遊技回がキャラクター系ステージにある場合には、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに対して、上記スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合の画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターが一致するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と設定されているステージとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、リーチ演出に対応する戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターとが一致する組みが複数あればよく、必ずしも、全てのリーチ演出に対応する戦士キャラクターが、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致しなくてもよい。さらには、リーチ演出に対応する各戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した各戦士キャラクターとが一つも一致しない構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行がなされた場合に、キャラクター系ステージのなかのいずれの戦士キャラクターに対応するステージへ移行されたかをキャラクター系ステージ判定値VSに記憶している(図254参照)。そして、このキャラクター系ステージ判定値VSに基づいて、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合のリーチ演出パターンを決定している(図245、図246参照)。翻ってみて、キャラクター系ステージへの移行は、当たり抽選における大当たりの有無、リーチ発生の有無、および発生するリーチの種別(以下、これら3つをまとめて遊技結果とも呼ぶ)に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、前回の当たり抽選における遊技結果に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行は、保留情報に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、保留情報に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、保留情報に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10は、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《5−8》第5実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《5−8−1》変形例1:
上記第5実施形態では、キャラクター系ステージにある状態で、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)に、当該遊技回の終了時に、キャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行が可能な構成とした(図219参照)。この構成によれば、スペシャルリーチが発生しない限り、ステージ移行がなされないことになる。スペシャルリーチが発生する頻度は比較的に少ないことから、キャラクター系ステージにある場合には、ステージ移行が比較的に少ないという課題があった。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、強制的に非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過した後に、非キャラクター系ステージへの移行がなされることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、ステージ切り替えのための抽選処理を行って、この抽選処理において当選したときに非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。
また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。例えば、美少女戦士キャラクターの部屋のステージから青年戦士キャラクターの部屋のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によっても、遊技者はステージが移行する楽しみを享受することができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としては、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1〜Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、当該並びによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。具体的には、上記特定の並びとしてリーチの並びとなったときに、同一の2つの図柄によって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。例えば図205に例示する図柄の並びとなった場合には、美少女戦士キャラクターの部屋のステージへ移行されることになる。この構成によれば、リーチの図柄の並びに、移行するステージを対応づけることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《5−8−2》変形例2:
上記第5実施形態では、非キャラクター系ステージにある状態で、図220の移行の条件が成立した場合に、ステージ移行を行い、当該移行の条件が成立しない場合には、ステージ移行を行わない構成とした。これに対して、変形例として、図220の移行の条件が成立しない場合に、非キャラクター系ステージ内で、現在のステージから他のステージに定期的に移行する構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、現在のステージである田舎のステージから都会のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過する毎に、非キャラクター系ステージ内でステージ移行がなされることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。なお、上記のステージ移行は定期的に行う構成に限るものではなく、非定期的に行う構成としてもよい。例えば、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1〜Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。
《5−8−3》変形例3:
上記第5実施形態では、スーパーリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)、およびスペシャルリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)は、各戦士キャラクターA〜Dに対応する個別のものとなっているが、同一の戦士キャラクター用のスーパーリーチ発生用演出パターン又はスペシャルリーチ発生用演出パターンであれば、リーチが発生した際のステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれであっても同一であった。これに対して、変形例として、ステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれにあるかによって、スーパーリーチ発生用演出パターンおよびスペシャルリーチ発生用演出パターンが相違する構成としてもよい。すなわち、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。また、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。なお、上記非キャラクター系ステージ特有の演出としては、戦士キャラクターが登場しない演出パターンとすることもできる。また、上記非キャラクター系ステージ特有の演出として、キャラクター系ステージに紐付けされていないサブ(脇役)のキャラクターが登場する演出パターンとすることもできる。
《5−8−4》変形例4:
上記第5実施形態のパチンコ機10において、戦士キャラクターA〜Dの中から遊技者が好みの戦士キャラクターを指定することができる構成としてもよい。具体的には、デモ画面にて、戦士キャラクターA〜Dの中から一つの戦士キャラクターを選択することによって、好みの戦士キャラクターを指定できる構成とした。この構成において、好みの戦士キャラクターが指定された場合には、キャラクター系ステージでは、好みの戦士キャラクターに対応したステージだけが設定される構成とした。この場合には、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行が行われることになる。この構成によれば、キャラクター系ステージにおいて、常に好みの戦士キャラクターを遊技者に見させることができ、遊技者に満足感を抱かせることができる。ただし、この構成によれば、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、バトル演出で死亡した好みの戦士キャラクターが、移行した後のキャラクター系ステージに登場することなり、これを見た遊技者は、違和感を感じる虞れがあった。この問題を解決するために、更なる変形例として、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに一旦、移行し、その後、所定期間経過後に、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性を担保しつつ、好みの戦士キャラクターを多く登場させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行は、好みの戦士キャラクターとは相違する他の戦士キャラクターの中から、例えば抽選によって特定された戦士キャラクターを特定し、特定された戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行するようにすればよい。
《5−8−5》変形例5:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、リーチが発生した場合の遊技者にとっての有利度合は、リーチの種別によって変わり、同一のリーチ種別の中では戦士キャラクターが異なっていても同一であった。これに対して変形例として、非キャラクター系ステージでは、発生するリーチに対応する戦士キャラクターに基づいて、遊技者にとっての有利度合(大当たりの期待度)を変化させる構成とてもよい。例えば、戦士キャラクターD用のリーチが発生した場合には有利度合を4.7%、戦士キャラクターC用のリーチが発生した場合には有利度合を7.9%、戦士キャラクターB用のリーチが発生した場合には有利度合を16.6%、戦士キャラクターA用のリーチが発生した場合には有利度合を94.5%というように有利度合に差をつけてもよい。この構成によれば、戦士キャラクターの種別に優劣を付けることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《5−8−6》変形例6:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。この構成によれば、遊技者は、スペシャルリーチ・外れとなった遊技回の後の遊技回でも、同じキャラクター系ステージにて遊技を行うことになる。その上、保留情報にスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、その保留情報が消化される時に実行されるスペシャルリーチの演出(すなわちバトル演出)によって、遊技者は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるバトルをもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、変形例として、上記例外1となって同じキャラクター系ステージに留まった場合に、その後の遊技回において実行されるスペシャルリーチが発生した際の画面演出の内容を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出と一致させる構成とすることもできる。ここで言う一致は、完全に一致させる構成であってもよいし、一部だけを一致させる構成であってもよい。
主制御装置60のMPU62は、前回の遊技回の変動時間を記憶することなく、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果、リーチ発生の有無、および変動種別カウンタCSの値に基づいて遊技回の変動時間を決定していることから、変動時間は逐次変わり、リーチ演出を完全に一致させることは困難である。そこで、保留に割り当てられた変動時間を組み合わせて、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間に近い長さを確保する構成としてもよい。具体的には、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも短い場合に、スペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出の主要部を割り当て、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報に係る変動時間に対して、前記リーチ演出の導入部を割り当てるようにする。このリーチ演出の導入部は、複数に分割されており、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報によって確保することのできる時間に合わせて、前記分割された導入部から必要な分だけを抽出して割り当てるようにする。さらに、分割された導入部のそれぞれの長さは、必要に応じて微少量だけ拡張可能であり、変動時間に演出の長さを合わせることができる。なお、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報が存在しない場合には、リーチ演出の主要部だけをスペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して割り当てるようにして演出パターンを設定してもよい。また、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも長い場合は、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出に対して、特徴のない新たな導入部を加えることで、既に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における演出の内容に対して、後に実行される遊技回におけるリーチ演出の内容を大まかに一致させる構成としてもよい。
上記の構成によって、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、大まかには一致させることができる。このため、遊技者に対して、先に敗北したバトル演出の記憶を呼び起こさせることができ、再チャレンジして勝利したい欲求を喚起することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、上記の構成に換えて、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。また、保留情報からスペシャルリーチ・外れが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して一致させ、保留情報からスペシャルリーチ・大当たりが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。
《5−8−7》変形例7:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、遊技回の終了時に、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行を行うことによって、移行後のステージで次回からの遊技回が実行される構成とした。これに対して変形例として、前回の遊技回に係る当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、今回の遊技回の開始時に、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。この変形例によっても、第5実施形態と同一の効果を奏することができる。要は、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回の終了時から次の遊技回の開始時までの間であれば、ステージ移行はいずれのタイミングとすることもできる。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングで、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、前述した次の遊技回の変動の途中でステージ移行を行う構成としてもよい。変動の途中としては、例えば、特別リーチ画面演出においてキャラクターが登場する直前のタイミングであってもよい。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングでステージ移行を行う他の例示として、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回を起点遊技回としたときに、起点遊技回から1回後の遊技回(前述した次の遊技回に該当する)、2回後の遊技回、3回後の遊技回というように、起点遊技回から1または複数の回数後の遊技回における所定のタイミング(例えば、開始時、終了時等)で、ステージ移行を行う構成としてもよい。この構成の場合に、起点遊技回からステージ移行を行う遊技回までの間の遊技回においては、例えば、専用の切替時演出を実行する構成としてもよい。専用の切替時演出としては、例えば、バトル演出によって敗北したキャラクターが登場する演出であってもよいし、ステージ移行による移行先のステージがどういったステージになるかを時間を掛けて示す演出としてもよいし、ステージ移行による移行先のステージを遊技者が指定できる画面演出を含む演出としてもよい。
《5−8−8》変形例8:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、演出モードとして、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの2種類が用意されており、この2種類のステージの間でステージ移行が行われていた。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとを含む3種類以上のステージの間でステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージをA国系の非キャラクター系ステージとB国系の非キャラクター系ステージとに分けて、第5実施形態におけるキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行の態様を、キャラクター系ステージとA国系の非キャラクター系ステージとの間のステージ移行に適用する構成としてもよい。
《5−8−9》変形例9:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出(特別リーチ画面演出)は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画によって構成されていたが、これに限る必要はなく、敵キャラクターとの対決を伴わない演出であれば様々な演出に換えることができる。例えば、戦士キャラクターの小さいときから大人になるまでの成長を題材にした動画、戦士キャラクターが他国へ旅行することを題材にした動画等としてもよい。
《5−8−10》変形例10:
第5実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出は、戦士キャラクターが主人公として登場するものに限っていたが、これに対して変形例として、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出として、戦士キャラクターが主人公として登場するもの(キャラクター系画面演出)と、戦士キャラクターが登場しないもの(非キャラクター系画面演出)との2種類を有する構成としてもよい。なお、この2種類を有する場合には、図220に示した非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の条件として、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出がキャラクター系画面演出である場合に限り、当該遊技回の終了時に、当該キャラクター系画面演出に主人公として登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行を行う構成とする。一方、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出が非キャラクター系画面演出である場合には、ステージ移行は行わない構成とする。この変形例によれば、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の態様を増やすことができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《5−8−11》変形例11:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出(以下、スペシャルリーチ画面演出と呼ぶ)は、戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(バトル演出)の動画によって構成されていた。これに対して、変形例として、スペシャルリーチ画面演出を、囲碁、将棋、連珠、オセロ、バックギャモン等のゲームを行う動画によって構成してもよい。要は、キャラクターが他者と対決する構成であれば、戦闘シーンを伴うものでなくてもよい。さらに、必ずしも他者と対決する必要はなく、キャラクター自身がなんらかに挑戦して、当該キャラクターにとって(すなわち遊技者にとって)、有利な結果または不利な結果が告知される場面を含むものであれば、いずれの演出としてもよい。例えば、アイドルキャラクターが歌手オーディションに挑戦して、合格または不合格となる場面を含む動画によって構成してもよい。さらに、有利な結果と不利な結果の両方が必ずしも告知される必要もなく、不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画であれば、どのような動画によって構成してもよい。更にまた、特定のリーチ(本実施形態ではスペシャルリーチ)が発生したときに表示される画面演出において、キャラクターがなんらかの行動や動作を行う場面が含まれたときに、その画面演出が表示された後のステージにおいて、前記行動や動作を行ったキャラクターと同じキャラクターが登場した場合に、遊技者が矛盾や違和感を覚える、上述した行動や動作を行う場面を含む画面演出であれば、特定のリーチが発生したときに表示される画面演出はどのようなものであってもよい。
《5−8−12》変形例12:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチ(スーパーリーチ・外れ又はスーパーリーチ・大当たり)に該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にスーパーリーチが発生する遊技回において、スーパーリーチの演出(戦士キャラクターの日常生活を題材にした演出)がなされて、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。さらに、他の変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報に当たり抽選において大当たり当選に該当することを示す情報(リーチの発生の有無、リーチが発生する場合のリーチ種別を問わない)が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にノーマルリーチやスーパーリーチが発生する遊技回において、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《5−8−13》変形例13:
上記第5実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第5実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第5実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第5実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第5実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《6》第6実施形態:
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態のパチンコ機10は、先に説明した第5実施形態のパチンコ機をベースとして、新たな構成を追加したものである。以下では、第5実施形態のパチンコ機との相違点を主に説明することによって、第6実施形態についての説明を行う。なお、第6実施形態において、第5実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。第6実施形態において、第5実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
《6−1》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
図258は、第6実施形態のパチンコ機10における音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。本実施形態のパチンコ機10の電気的構成は、第5実施形態の電気的構成と同一であり、本来、新たな図を必要としないが、第5実施形態では説明を省略した部分について、本実施形態では、詳しく説明することを必要とすることから、図258の図面を追加して説明を行うこととした。
図258に示したブロック図は、図213に示したブロック図と比較して、音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91の部分が相違する。図示するように、音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92以外に、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始コマンドを受信すると、その再生開始コマンドによって指定された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、再生した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了コマンドを受信すると、その再生終了コマンドにより指定された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。
《6−2》音の再生に関する背景技術:
音出力LSIによって再生される音(音響)には、イントロやメロディーなどの複数の部分からなるものがある。複数の部分それぞれに対応して音データが記録されているが、音データは一体として(途切れることなく)再生されるので、複数の音データが一つの楽曲としてまとめられることがある。
このようにまとめられた一つの楽曲について、状況に応じて異なる態様で再生されることがあり、一般的な音出力LSIはそのような機能を備えることがある。具体的には、図259(a)に示すように一つの楽曲がイントロ部とループ部とから構成されている場合を考える。このようにまとめられた楽曲は、一つの再生開始コマンドでイントロ部とループ部との両方が再生される。他方、パチンコ機の演出において、イントロ部は楽曲の導入部であり一度しか再生しないが、イントロ部に続くループ部は所定期間、繰り返し再生するように意図することがある。要するに、パチンコ機の音響の再生形態に関して、「イントロ部」と「ループ部」で構成される楽曲を再生させる場合に、「ループ部」のみをループ再生したいという場面が存在する。
これを実現するための一形態として、音声発光制御基板から音出力LSIに対して、ループ再生を行う旨の設定付きの再生開始コマンドを出力し、音出力LSI側では、上記の再生開始コマンドを受信すると、最初にイントロ部とループ部とを再生し、その後に、ループ部の先端(ループイン点)に再生位置を戻して、ループイン点からループ部の後端(ループアウト点)までを繰り返し再生する構成としてもよい。この構成によっても、図259(b)に示すように、「イントロ部」と「ループ部」とが再生され、その後に「ループ部」のみがループ再生される演奏形態となる。
一方、近年のパチンコ機では、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が期待されている。本実施形態のパチンコ機10では、インタラクティブなサウンド表現を行うために、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97と間で、コマンドやデータを双方向にやり取りできる構成として、インタラクティブ性の高い音の再生を実現している。このため、「イントロ部」と「ループ部」とを再生し、その後に「ループ部」のみをループ再生する手法について、本実施形態のパチンコ機10では、図259に示した手法と相違するものとなっている。以下、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97とによって再生される音について、詳しく説明する。
《6−3》音声データの構成:
図260は、音声データ用ROMに記憶されているデータのデータ構造を模式的に示す説明図である。本実施形態の音声データ用ROM98には、先に説明したキャラクター系ステージ(図214参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶するキャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aと、先に説明した非キャラクター系ステージ(図215参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶する非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bとが設けられている。なお、本実施形態の音声データ用ROM98には、両記憶エリア98a,98b以外にも、各種演出の内容に対応した音データや、効果音や各種キャラクターの台詞等の音データ等を記憶する各種の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、音声データと音データは等価である。音データは、音響データでもある。
本実施形態では、音声データ用ROM98には、MP3(MPEG Audio Layer−3)形式の音声データが記憶されている。ただし、音声データとしては、任意の形式を採用することができる。すなわち、音声データは、音の波形をリニアパルス符号変動方式によってサンプリングしたデータ形式であってもよいし、MP3やAAC(Advanced Audio Coding)等の各種音声圧縮方式によってデータ圧縮されたものであってもよい。また、各種の音声を発音させるためのMIDI(Musical Instrulment Digital Interface)規格に準拠したMIDIファイルが、音声データとして音声データ用ROM98に記憶されていてもよい。この場合、音出力LSI97は、MIDI音源を備え、MPU92から再生開始を指示された種別の音を再生するためのMIDIファイルを音声データ用ROM98から読み出し、読み出したMIDIファイルに従って、MIDI音源を発音させることで、その音の再生を実行する構成としてもよい。
図260に示した例では、キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aには、特定の楽曲(以下、楽曲Aと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Aとして、キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bには、楽曲Aとは異なる特定の楽曲(以下、楽曲Bと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Bとして、非キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
図261は、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との各構成を示す説明図である。図261(a)は楽曲A第1データA1の構成を示し、図261(b)は楽曲A第2データA2の構成を示している。
図261(a)に示すように、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分からなる。三つの部分A11〜A13は、この順に連続している。すなわち、三つの部分A11〜A13は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第1データ_主要部A12は楽曲A第1データ_イントロ部A11に対して再生の時間軸方向に連続しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は楽曲A第1データ_主要部A12に対して再生の時間軸方向に連続している。
楽曲A第1データA1に記録された楽曲Aでは、始まりとしてイントロ部分(前奏部分、あるいは導入部分)があり、イントロ部分に続くメロディー部分があり、メロディー部分の後に余韻を残しながら終息する部分(余韻部分)がある。楽曲A第1データ_イントロ部A11は上記イントロ部分を記録しており、楽曲A第1データ_主要部A12は上記メロディー部分を記録しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は上記余韻部分を記録している。メロディー部分は、例えば、4小節、8小節等の長さである。
余韻部分について、さらに説明する。楽曲Aとして、例えば管弦楽曲が採用された場合、弦楽器や打楽器の音は、比較的に長い余韻を残す。このため、メロディー部分の終端において、弦楽器や打楽器等の長い余韻が終わらないこともあり得る。本実施形態では、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続して楽曲A第1データ_余韻部A13を設けることによって、弦楽器や打楽器等の比較的に長い余韻も再生可能とした。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13は、弦楽器や打楽器の音の余韻を必ず含むものでなくてもよく、メロディー部分に付随する音が記録されておれば、どのようなデータであっても良い。ここで、メロディー部分に付随する音とは、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録されたデータの音にメロディー部分の音から切り替わったときに、遊技者が違和感を感じることのない音であり、メロディー部分につき従い生じる音を意味する。また、メロディー部分に付随する音とは、メロディー部分の最後の音データの音から引き続く音ということもできる。さらに、楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12とは独立した音を記録する部分とすることもできる。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図261(b)に示すように、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分によって構成されている。二つの部分A21,A22は、この順に連続している。すなわち、二つの部分A21,A22は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第2データ_主要部A21に対して再生の時間軸方向に連続している。楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第1データ_余韻部A13と同一のデータである。すなわち、楽曲A第2データA2は、楽曲A第1データA1と比較してイントロ部を備えない点で相違し、楽曲A第1データA1のイントロ部を除いた部分(楽曲A第1データ_主要部A12および楽曲A第1データ_余韻部A13)と一致する。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Aをキャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との両方を用いる。両データA1,A2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
図262は、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との各構成を示す説明図である。図262(a)は楽曲B第1データB1の構成を示し、図262(b)は楽曲B第2データB2の構成を示している。
図262(a)に示すように、楽曲B第1データB1は、楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲B第1データ_余韻部B13との三つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第1データB1は、楽曲A第1データA1(図261(a))と同様に、楽曲についてのイントロ部分を記録した楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える。なお、楽曲B第1データ_余韻部B13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図262(b)に示すように、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲B第2データ_余韻部B22との二つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データB1(図261(b))と同様に、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第2データ_余韻部B22とを備える。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Bを非キャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との両方を用いる。両データB1,B2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
《6−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図263は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図263には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲A第1データA1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲A第2データA2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、図柄列Z1〜Z3の背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音声発光制御装置90のMPU92(図258を参照、以下「音光側MPU92」と呼ぶ)が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t1)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを16チャンネル分の音声チャンネルのうちの第1番目の音声チャンネル(以下、「音声チャンネル1」と呼ぶ)とする設定を含む。なお、第1番目の音声チャンネルに限る必要はなく、他の一つの特定の音声チャンネルであればいずれの音声チャンネルとすることもできる。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の再生してスピーカー46から出力する。なお、図259に示した例においても、再生開始コマンドを受信したタイミングから遅延期間の遅延が発生するが、図259では、説明の簡略化のために遅延の発生は無いものとして示している。
図263に戻り、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t2)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。
本実施形態では、音出力LSI97は、再生中のデータの再生位置、すなわち、生成された音が再生中のデータのうちのいずれの位置にあるかを逐次把握しうるように構成されており、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)との間で通信を行うことによって、再生中のデータの再生位置を音光側MPU92に対して伝えることができる。音光側MPU92は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、楽曲A第1データA1に基づく音から楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t2+Δt)に、楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t3)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を再度、送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、時刻t2において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と同一であり、再度、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2の再生を開始させるための命令である。なお、時刻t3において受信する楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と区別するために、必要に応じて2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と呼ぶ。再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて行う構成とする。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2の再生を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を特定し、特定した2回目の楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を音声チャンネル1として、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、2回目の楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音から2回目の楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_イントロ部A21の先端から音の生成および出力が開始され、2回目の楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から2回目の楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、時刻t2の後に発生する遅延と同じである。すなわち、音出力LSI97が2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t3+Δt)に、2回目の楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。時刻t3に続く遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は2回目の楽曲A第2データA2の音に切り替わる。このようにして、楽曲A第2データA2が繰り返し演奏される。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
なお、上述した説明では、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から音を再生するまでに発生する遅延期間とは、同一のΔtとして示したが、これらの遅延期間Δtは必ずしも同一の時間的な長さではない。再生対象のデータの長さ等によっても遅延期間Δtは異なる長さとなり得るが、本実施形態では、便宜的に同一の時間的な長さとなるものとして、遅延期間をΔtとして示した。
図264は、音出力LSI97における楽曲Bについての再生手順を示すタイミングチャートである。図264には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲B第1データB1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲B第2データB2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像が非キャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、図264に示す手順で楽曲Bが再生される。
図264の内容は図263の内容と似通っている。図264の内容は、図263の内容に対して、「楽曲A」との記載が「楽曲B」との記載に換わった点が相違するだけである。すなわち、「楽曲A第1データA1」は「楽曲B第1データB1」に換わり、「楽曲A第2データA2」は「楽曲B第2データB2」に換わり、「楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1」は「楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1」に換わり、「楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2」は「楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2」に換わっている。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2とが出力されるタイミングは、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2とが出力されるタイミングとそれぞれ同一である。また、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(時刻t1)から楽曲B第1データB1の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生すること、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(時刻t2,t3)から楽曲B第2データB2の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生することは、図263と同一である。
図示するように、楽曲B第1データB1を再生し、その後に、楽曲B第2データB2を繰り返し再生することによって、楽曲Bのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、非キャラクター系ステージが終了するまで行われる。非キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲B第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲B第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲B第2データB2のループ再生を終了する。
図263に示した、キャラクター系ステージにおける楽曲Aについての再生に話を戻す。図263に示した構成によれば、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現しているが、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端の音がスピーカー46から出力されてから(時刻t2)、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の先端の音がスピーカー46から出力されるまでに遅延期間Δtの遅延が発生する。本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第1データA1を、楽曲A第1データ_主要部A12に対して時間軸方向に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備える構成とすることで、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力される。このため、楽曲Aのメロディー部分と、繰り返し時の楽曲Aのメロディー部分との間(すなわち、遅延期間Δt)で、音が途切れることがない。
次に、本実施形態を参考例と比較してみる。図265は、参考例における、楽曲Aについてのデータの構成と、演奏形態とを示す説明図である。図265(a)は参考例用楽曲A第1データX1の構成を示し、図265(b)は参考例用楽曲A第2データX2の構成を示している。図265(b)は両データX1,X2によって得られる演奏形態を示す。
参考例では、音声データ用ROMに参考例用楽曲A第1データX1と参考例用楽曲A第2データX2とが記憶されている。参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1(図261)に相当するもので、楽曲A第1データ_イントロ部X11と楽曲A第1データ_主要部X12との二つの部分によって構成されている。楽曲A第1データ_イントロ部X11は、本実施形態における楽曲A第1データ_イントロ部A11と同一のデータである。楽曲A第1データ_主要部X12は、本実施形態における楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1と比較して、楽曲A第1データ_余韻部A13が無い構成である。
参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2(図261)に相当するもので、楽曲A第2データ_主要部X21によって構成されている。楽曲A第2データ_主要部X21は、本実施形態における楽曲A第2データ_主要部A21と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2と比較して、楽曲A第2データ_余韻部A22が無い構成である。
本実施形態と同様に、楽曲A第1データX1を再生した後に楽曲A第2データX2を再生する場合を考える。本実施形態と同様に、音光側MPUは、楽曲A第1データX1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部X12の終端に到達するタイミングで、音出力LSIに対して参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを送信する構成とする。この構成によれば、参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを受信したタイミングから楽曲A第2データ_主要部X21の音をスピーカー46から実際に出力するまで、遅延期間Δtの遅延が発生する。参考例用楽曲A第1データX1は、楽曲A第1データ_主要部X12に連続する余韻部を備えない構成であることから、遅延期間Δtは無音の状態となる。遅延期間Δtは例えば数十msecというように比較的短い時間であるが、遊技者にとっては、BGMが途中で無音の状態となって途切れることは容易に気付き看過できない違和感を感じることになる。
これに対して、本実施形態における楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、前述したように、参考例と比較して、楽曲Aのメロディー部分と楽曲Aのメロディー部分との間である上記遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても同様に音が途切れることがない。
また、楽曲B第1データA1を再生した後に楽曲B第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtや、楽曲B第2データB2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても、同様に音が途切れることがない。このため、遊技者は、非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいても、音が途切れる違和感を感じることがない。
《6−5》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。なお、主制御装置60において実行される処理、および表示制御装置100において実行される処理については、第5実施形態と同一であることから、本実施形態では説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図266は、音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本タイマ割込み処理は、第5実施形態における音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理(図237を参照)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本タイマ割込み処理のステップSq0101およびステップSq0102は、第5実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1701およびステップSp1702と同一である。本タイマ割込み処理のステップSq0102に続くステップSq0103は、新たに追加されたステップである。本タイマ割込み処理のステップSq0104からステップSq0110までは、第5実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1703からステップSp1709までと同一である。
ステップSq0103では、BGM用処理を実行する。BGM用処理では、BGM用楽曲の設定や再生等の処理を行なう。BGM用処理の詳細については後述する。ステップSq0103を実行した後、ステップSq0104に進む。
<BGM用処理>
次に、BGM用処理について説明する。BGM用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図266:Sq0103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図267は、BGM用処理を示すフローチャートである。ステップSq0201では、BGM再生開始処理を実行する。BGM再生開始処理では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行時、またはキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行時に、音出力LSI97に対して、BGMとしての楽曲A第1データA1または楽曲B第1データB1の再生の開始を指示する処理を実行する。BGM再生開始処理の詳細については後述する。ステップSq0201を実行した後、ステップSq0202に進む。
ステップSq0202では、BGM連続再生処理を実行する。BGM連続再生では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データA2または楽曲B第2データB2の再生の開始を繰り返し指示する処理を実行する。BGM連続再生処理の詳細については後述する。ステップSq0202を実行した後、本BGM用処理を終了する。
<BGM再生開始処理>
次に、BGM再生開始処理について説明する。BGM再生開始処理は、BGM用処理のサブルーチン(図267:Sq0201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図268は、BGM再生開始処理を示すフローチャートである。ステップSq0301では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時であると判定された場合には(Sq0301:YES)、ステップSq0302に進む。
ステップSq0302では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0303に進む。
ステップSq0303では、旧キャラクター系ステージ判定値XVSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。旧キャラクター系ステージ判定値XVSは、このBGM再生開始処理を実行した前の回におけるキャラクター系ステージ判定値VSの値を示すための値である。なお、キャラクター系ステージ判定値VSは、第5実施形態において説明したように、ステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSq0303を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時でないと判定された場合には(Sq0301:NO)、ステップSq0304に進む。
ステップSq0304では、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致しているか否かを判定する。この判定の処理によれば、本BGM再生開始処理を実行した前回から今回への移行時に、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があったか否かが判定される。ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していると判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化がないと判定された場合には(Sq0304:YES)、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していないと判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があると判定された場合には(Sq0304:NO)、ステップSq0305に進む。
ステップSq0305では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、現在のステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:YES)、ステップSq0306に進む。
ステップSq0306では、音出力LSI97に対して、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0306を実行した後、ステップSq0307に進む。
ステップSq0307では、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送する処理を行う。ステップSq0307を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、現在のステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:NO)、ステップSq0308に進む。
ステップSq0308では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。このステップSq0308はステップSq0302の処理と同一である。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0307に進み、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送し、その後、本BGM再生開始処理を終了する。
<BGM連続再生処理>
次に、BGM連続再生処理について説明する。BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図267:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図269は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0401では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0401:YES)、ステップSq0402に進む。
ステップSq0402では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0402を実行した後、ステップSq0403に進む。
一方、ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0401:NO)、ステップSq0402を実行することなく、ステップSq0403に進む。
ステップSq0403では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0403:YES)、ステップSq0404に進む。
ステップSq0404では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0404を実行した後、ステップSq0405に進む。
一方、ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0403:NO)、ステップSq0404を実行することなく、ステップSq0405に進む。
ステップSq0405では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0405:YES)、ステップSq0406に進む。
ステップSq0406では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0406の処理はステップSq0402の処理と同一である。ステップSq0406を実行した後、ステップSq0407に進む。
一方、ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0405:NO)、ステップSq0406を実行することなく、ステップSq0407に進む。
ステップSq0407では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0407:YES)、ステップSq0408に進む。
ステップSq0408では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0408の処理はステップSq0404の処理と同一である。ステップSq0408を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
一方、ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0407:NO)、ステップSq0408を実行することなく、本BGM連続再生処理を終了する。
《6−6》音出力LSIにおいて実行される処理:
次に、音出力LSI97において実行される具体的な処理の一例を説明する。
<再生開始実行処理>
図270は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。
ステップSq0501では、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したか否かを判定する。ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したと判定された場合には(Sq0501:YES)、ステップSq0502に進む。
ステップSq0502では、受信した楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミングから楽曲A第1データA1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(図263における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0502を実行した後、ステップSq0503に進む。
一方、ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信していないと判定された場合には(Sq0501:NO)、ステップSq0502を実行することなく、ステップSq0503に進む。
ステップSq0503では、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したか否かを判定する。ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したと判定された場合には(Sq0503:YES)、ステップSq0504に進む。
ステップSq0504では、受信した楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を特定し、特定した楽曲B第1データB1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第1データB1に基づく音を楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第1データB1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミングから楽曲B第1データB1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、音出力LSI97が楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(図264における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲B第1データB1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0504を実行した後、ステップSq0505に進む。
一方、ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信していないと判定された場合には(Sq0503:NO)、ステップSq0504を実行することなく、ステップSq0505に進む。
ステップSq0505では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したか否かを判定する。ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したと判定された場合には(Sq0505:YES)、ステップSq0506に進む。
ステップSq0506では、受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(図263における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。なお、ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が2回目以降の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音はリピートされた楽曲A第2データA2の音となる。ステップSq0506を実行した後、ステップSq0507に進む。
一方、ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信していないと判定された場合には(Sq0505:NO)、ステップSq0506を実行することなく、ステップSq0507に進む。
ステップSq0507では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したか否かを判定する。ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したと判定された場合には(Sq0507:YES)、ステップSq0508に進む。
ステップSq0508では、受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を特定し、特定した楽曲B第2データB2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第2データB2に基づく音を楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第2データB2が、楽曲B第2データ_主要部B21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第2データB2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(図264における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が1回目の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲B第1データ_主要部B12の終端に連続している楽曲B第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲B第2データB2の音に切り替わる。なお、ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が2回目以降の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲B第2データB2の楽曲B第2データ_主要部B21の終端に連続している楽曲B第2データ_余韻部B22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は、先の楽曲B第2データB2から後の楽曲B第2データB2の音となる。ステップSq0508を実行した後、本再生開始実行処理を終了する。
一方、ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信していないと判定された場合には(Sq0507:NO)、ステップSq0508を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
《6−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)によって、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信して、楽曲A第1データA1の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(図263の時刻t2)、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2の再生を開始する。音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1は楽曲A第1データ_主要部A12に対して連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、次のように考えることもできる。本実施形態のパチンコ機10によれば、音出力LSI97によって、楽曲A第1データA1の再生が開始され、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端以降から楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、楽曲A第2データA2の再生が開始されることになる。一方、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に対し連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、演出に係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データ_主要部A12に接続された楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分に付随する音が記録された構成であることから、遅延期間Δtを、直前まで流れていた楽曲Aのメロディー部分に付随する音で埋めることができる。このため、遅延期間Δtが生じても、楽曲の流れを損ねることなく、音が途切れる違和感を解消することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12に記録されたデータと同一であることから、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分を繰り返し再生することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生とを、同じ音声チャンネル1において行うことから、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル1で、楽曲A第2データA2の音が楽曲A第1データ_余韻部A13の音に切り替わって再生される。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えを、音が途切れることなく確実に行うことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(1回目の楽曲A第2データA2)の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(2回目の楽曲A第2データA2)の再生を開始する。音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2は楽曲A第2データ_主要部A21に対して連続する楽曲A第2データ_余韻部A22を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_余韻部A22の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6−8》第6実施形態の変形例:
本発明は上記の第6実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《6−8−1》変形例1:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成としてもよい。また、第6実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行う構成としてもよい。なお、音声チャンネル1と音声チャンネル2の組み合わせは、音声チャンネル1と音声チャンネル3との組み合わせ、音声チャンネル2と音声チャンネル3との組み合わせ等の他のチャンネルの組み合わせに換えても良い。両者のチャンネルが相違していれば、どのような音声チャンネルの組み合わせとすることができる。
以下、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要を説明する。なお、非キャラクター系ステージである場合の楽曲Bの再生についての処理の概要は、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要に準ずるものとして、説明を省略する。また、本変形例1において、第6実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。本変形例1において、第6実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図271は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図271には、音出力LSI97において、音声チャンネル1(1ch)で再生される音声データと、音声チャンネル2(2ch)で再生される音声データと、これらがミキシングされて得られる演奏形態の内容とが示されている。
変形例1のパチンコ機では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音光側MPU92が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t11)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、第6実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と同一である。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t11)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。
音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t12)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、第6実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とすることが第6実施形態と相違する。再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、第6実施形態と同じ方法によって行う。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された音声チャンネル2において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したタイミング(時刻t12)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t12+Δtにおいて、楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して再生される。音声チャンネル1の再生位置が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に達したときに(時刻tx1)、楽曲A第1データA1の再生が終了する。なお、先に説明したように、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に遅延期間Δtを上回る大きさとなっていることから、時刻tx1は、時刻t12+Δtよりも後の時刻となる。この結果、時刻t12+Δtから時刻tx1までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が継続して再生される。時刻t12+Δtには、音声チャンネル2において、楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t12+Δtから時刻txまでの期間では、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t13)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。すなわち、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、時刻t12において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とすることが相違する。
音出力LSI97は、時刻t13において、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信したタイミング(時刻t13)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t13+Δtにおいて、2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して再生されている。音声チャンネル2の再生位置が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端に達したときに(時刻tx2)、1回目の楽曲A第2データA2の再生が終了する。時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル2において1回目の楽曲A第2データA2が継続して再生される。時刻t13+Δtには、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間では、1回目の楽曲A第2データA2の音と2回目の楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。このようにして、音声チャンネル2→音声チャンネル1→音声チャンネル2→......というように再生先を音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で切り替えながら、楽曲A第2データA2をリピート再生する。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2をリピート再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
次に、本変形例における音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。本変形例における音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)は、第6実施形態と同様なタイマ割り込み処理(図266)とBGM用処理(図267)とを実行する。本変形例における処理は、第6実施形態と比較して、BGM用処理(図267)のステップSq0201において実行するBGM再生開始処理(図268)の点で同一であり、ステップSq0202において実行するBGM連続再生処理の詳細な内容の点で相違する。
<音声発光制御装置において実行されるBGM連続再生処理>
BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図267:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図272は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0601では、1回目第2データ再生処理を実行する。1回目第2データ再生処理では、先に説明した1回目の楽曲A第2データA2と1回目の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。1回目第2データ再生処理の詳細については後述する。ステップSq0601を実行した後、ステップSq0602に進む。
ステップSq0602では、2回目以降第2データ再生処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理では、先に説明した2回目以降の楽曲A第2データA2と2回目以降の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理については後述する。ステップSq0602を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
<1回目第2データ再生処理>
次に、1回目第2データ再生処理について説明する。1回目第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図272:Sq0601)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図273は、1回目第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0701では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第6実施形態における図269のステップSq0401と同一の処理である。ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0701:YES)、ステップSq0702に進む。
ステップSq0702では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0702を実行した後、ステップSq0703に進む。
一方、ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0701:NO)、ステップSq0702を実行することなく、ステップSq0703に進む。
ステップSq0703では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第6実施形態における図269のステップSq0403と同一の処理である。ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0703:YES)、ステップSq0704に進む。
ステップSq0704では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0704を実行した後、本1回目第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0703:NO)、ステップSq0704を実行することなく、本1回目第2データ再生処理を終了する。
<2回目以降第2データ再生処理>
次に、2回目以降第2データ再生処理について説明する。2回目以降第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図272:Sq0602)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図274は、2回目以降第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0801では、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0801:YES)、ステップSq0802に進む。
ステップSq0802では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0802を実行した後、ステップSq0803に進む。
一方、ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0801:NO)、ステップSq0802を実行することなく、ステップSq0803に進む。
ステップSq0803では、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0803:YES)、ステップSq0804に進む。
ステップSq0804では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0804を実行した後、ステップSq0805に進む。
一方、ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0803:NO)、ステップSq0804を実行することなく、ステップSq0805に進む。
ステップSq0805では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第6実施形態における図269のステップSq0405と同一の処理である。ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0805:YES)、ステップSq0806に進む。
ステップSq0806では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0806を実行した後、ステップSq0807に進む。
一方、ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0805:NO)、ステップSq0806を実行することなく、ステップSq0807に進む。
ステップSq0807では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第6実施形態における図269のステップSq0407と同一の処理である。ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0807:YES)、ステップSq0808に進む。
ステップSq0808では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0808を実行した後、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0807:NO)、ステップSq0808を実行することなく、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
<音出力LSIにおいて実行される再生開始実行処理>
図275は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本再生開始実行処理は、第6実施形態における音出力LSI97において実行される再生開始実行処理(図270)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本再生開始実行処理のステップSq0905とステップSq0907の内容が、第6実施形態のステップSq0505とステップSq0507の内容と相違するだけで、本再生開始実行処理のステップSq0901〜ステップSq0904、ステップSq0906、ステップSq0908は、第6実施形態のステップSq0501〜ステップSq0504、ステップSq0506、ステップSq0508と同一である。
ステップSq0905では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したか否かを判定する。第6実施形態では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とがあることから、ステップSq0905では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したと判定された場合には(Sq0905:YES)、ステップSq0906に進む。一方、ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0905:NO)、ステップSq0908を実行することなく、ステップSq0907に進む。
ステップSq0907では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したか否かを判定する。第6実施形態では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とがあることから、ステップSq0907では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したと判定された場合には(Sq0907:YES)、ステップSq0908に進む。一方、ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0907:NO)、ステップSq0908を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機では、第6実施形態のパチンコ機10と同様に、キャラクター系ステージにおいて、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。非キャラクター系ステージにおいても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成とした。このため、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル2で、楽曲A第2データA2の音が再生される。遅延期間Δtの経過時には、第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の未再生の部分の音が音声チャンネル1において続けて再生されることから、この未再生の音が再生されている期間は、音声チャンネル2において再生される楽曲A第2データA2が重畳されることになる。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えが行われた直後においては、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。同様に、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2との再生を行うことから、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後においては、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。また、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後において、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスしていることから、第6実施形態に比べて、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録された音をより長く出力することができる。
《6−8−2》変形例2:
上記第6実施形態およびその変形例では、キャラクター系ステージに対応した楽曲Aと非キャラクター系ステージに対応した楽曲Bとを用意し、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間の移行時に、BGMとしての楽曲を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージに分類される各ステージ(戦士キャラクターA〜Dの部屋のステージ)や、非キャラクター系ステージに分類される各ステージ(田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージ)に対応した楽曲を用意し、これら小分類のステージの間で移行があったときに、BGMとしての楽曲を切り替える構成としてもよい。この構成によれば、より緻密にBGMとしての楽曲を切り替えることができる。
《6−8−3》変形例3:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2(または、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2)は、楽曲に係る音が記録されたデータであるが、これに対して、変形例として、効果音や各種キャラクターの台詞等の音が記録されたデータであってもよい。この変形例によっても、音光側MPU92が、これらの音が記録された第1の音データが再生されている途中で、音出力LSIに対して、上記音が記録された第2の音データの再生の開始を指示する命令を送信することによって、第1の音データと第2の音データとの間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6−8−4》変形例4:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分に区分けされており、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分に区分けされていた。これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2が複数に区分けされていない構成としてもよい。すなわち、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2は、一つの連続した音を記録した音データであって、データ管理上において複数の部分に区分けされていない構成としてもよい。この構成においては、音光側MPU92が、音データの再生中に次の音データ再生コマンドを音出力LSI97に送信するタイミングを次のように判定する。具体的には、音声発光制御装置90側で、再生位置が当該タイミングに到達するまでの到達時間を予め記憶している構成とし、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が当該タイミングであるか否かの判定を行う構成とする。本変形例の構成によっても、第6実施形態のパチンコ機10と同様に、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。同様に変形例として、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2が複数に区分けされていない構成としてもよい。
《6−8−5》変形例5:
上記第6実施形態およびその変形例では、音光側MPU92から音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21、または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22)を送信するタイミング(以下、送信タイミングとも呼ぶ)を、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミング、または楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミング(以下、終端タイミングとも呼ぶ)とした。これに対して、変形例として、送信タイミングは、終端タイミングと厳密に一致せずに、終端タイミングを含む所定期間内とする構成としてもよい。
図276は、送信タイミングを規定する前記所定期間を示す説明図である。図276(a)は送信タイミングが終端タイミングと一致する場合を示し、図276(b)は所定期間内で送信タイミングが最も早い場合を示し、図276(c)は所定期間内で送信タイミングが最も遅い場合を示している。先に説明したように、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を生成するまでに、遅延期間Δtを必要とする。このため、送信タイミングをTaとした時に、楽曲A第2データA2が再生開始される時刻はTa+Δtとなる。この時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるように、送信タイミングTaを決定する必要がある。換言すれば、時刻Ta+Δtが楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるなら、送信タイミングTaはいずれのタイミングとすることもできる。具体的には、図276(b)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の先端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で送信タイミングが最も早くなる。図276(c)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の終端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で最も遅くなる。すなわち、図276(b)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_主要部A12の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)から図276(c)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_余韻部A13の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)までの範囲内(これが所定期間内)であれば、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2はいずれのタイミングでも送信することができる。すなわち、所定期間の長さは、楽曲A第1データ_余韻部A13の長さと一致する。この構成によっても、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6−8−6》変形例6:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11を備えずに、楽曲A第1データ_主要部A12と楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としてもよい。この構成によれば、楽曲A第1データA1は、楽曲A第2データA2と同一の構成となる。この構成において、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと相違する構成としてもよい。例えば、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、例えばアップテンポにアレンジされた音となるように構成してもよい。この構成によれば、楽曲Aの雰囲気を変えて、メロディー部分を繰り返し再生することができる。同様に、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11を備えずに、楽曲B第1データ_主要部B12と楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える構成としてもよい。また、楽曲B第2データ_主要部B21に記録された音データを、楽曲B第1データ_主要部B12に記録された音データと相違する構成としてもよい。
《6−8−7》変形例7:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2として1種類が用意されているだけであったが、これに対して、変形例として、複数種類の楽曲A第2データA2が用意された構成としてもよい。複数種類の楽曲A第2データA2のそれぞれは、同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、楽曲のアレンジが互いに相違した構成とする。例えば、第1番目の楽曲A第2データA2は通常のテンポのものであり、第2番目の楽曲A第2データA2はアップテンポのものとしてもよい。そして、遊技状態に応じて、使用する楽曲A第2データA2を、第1番目の楽曲A第2データA2と第2番目の楽曲A第2データA2との間で切り替えるように構成としてもよい。具体的には、例えば、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1番目の楽曲A第2データA2を使用し、高確率遊技状態のときには、第2番目の楽曲A第2データA2を使用する構成としてもよい。この構成によれば、ステージのBGMによって、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。換言すれば、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が一層、可能となる。同様に、複数種類の楽曲B第2データB2が用意された構成としてもよい。
《6−8−8》変形例8:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21と楽曲A第2データ_余韻部A22とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第2データ_余韻部A22を備えない構成としてもよい。この変形例によれば、楽曲A第1データに続いて楽曲A第2データを1回だけ再生する構成とすることによって、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6−8−9》変形例9:
上記第6実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長および楽曲A第2データ_余韻部A22のデータ長は、音出力LSI97において楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を再生するまでに要する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められていた。その上で、第6実施形態およびその変形例では、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)が音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングと一致させることによって、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に、楽曲A第2データA2の再生が開始するようにしていた。これに対して、変形例として、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始することが可能な構成とした。すなわち、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第1の状態と呼ぶ)と、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第2の状態と呼ぶ)との両方をとり得る構成とした。第1の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さを上回る場合である。第2の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さ以下である場合である。
第1の状態では、楽曲A第2データA2が再生開始されるまでに、楽曲A第1データA1の再生が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端(または、楽曲A第2データA2の再生が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端)まで終了してしまい、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生との間に無音の状態が発生してしまう。これに対して、第2の状態では、無音の状態となることなく楽曲A第2データA2の再生が開始される。本変形例において、例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に第1の状態をとり、大当たりに当選する期待度が高くない場合に第2の状態をとる構成とすることで、遊技者に、無音状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、本変形例によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《6−8−10》変形例10:
上記第6実施形態およびその変形例では、演出データとして音データを例に挙げて説明したが、これに換えて、演出データを、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などの画像の変動表示パターンが記録されたデータとしてもよい。また、画像の変動表示パターンが記録されたデータに換えて、図柄表示装置41に表示される種々の画像が記録されたデータとしてもよい。さらに、演出データをLEDなどの各種ランプからなる発光手段の発光パターンが記録されたデータに換えることもできる。これらの変形例によっても、演出において、遊技者は演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6−8−11》変形例11:
上記第6実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第6実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第6実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第6実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第6実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《7》第7実施形態:
《7−1》遊技機の構造:
図277は、第7実施形態におけるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図278は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53とを備えている。具体的には、これら各制御ユニットは内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能と電源を監視する機能とを有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡(開放の痕跡、開封の痕跡ともいう)が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。また、主制御装置60には、主制御基板に搭載されたRAMをクリア(消去、初期化)するためのRAMクリアスイッチ66aと、後述する設定変更モードや設定確認モードを実行させるための設定用鍵を挿入可能な鍵穴である設定用鍵挿入部66bと、設定変更モードにおいて設定情報を変更するための設定変更用スイッチ66cと、設定情報等の種々の情報を表示可能な情報表示部45zとが設けられている。
情報表示部45zは、4個の7セグメント表示器が横一列に隣接して配置されて構成されている。各7セグメント表示器は、それぞれ、7個のセグメント発光部と、小数点を示すDP発光部とを備えており、これらの発光部の発光の有無の組合せによって、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」、「b」、「L.」、「6.」などの各種の数値や文字、記号等を表示することが可能である。本実施形態では、7個のセグメント発光部及びDP発光部は、赤色のLED(発光ダイオード)によって構成されている。なお、以下では、左端に配置された7セグメント表示器を左端7セグメント表示器とも呼び、左端7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を左中7セグメント表示器とも呼び、左中7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を右中7セグメント表示器とも呼び、右中7セグメント表示器の右側に隣接して配置され、かつ右端に配置された7セグメント表示器を右端7セグメント表示器とも呼ぶ。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80と、電源装置85とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。電源装置85は、電源スイッチ85aを備えており、図示しない電源端子が外部電源としての商用電源に接続された状態で当該電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、これらの各装置に供給する。
その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図279は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、および、可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32として、3つの一般入賞口32a、32b、32cが設けられている。以下では、一般入賞口32aを第1入賞口32a、一般入賞口32bを第2入賞口32b、一般入賞口32cを第3入賞口32cとも呼ぶ。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、普通電動役物としての電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行なう。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、本実施形態では、第1始動口33、第2始動口34、第1入賞口32a、第2入賞口32b、第3入賞口32c、大入賞口36a及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。後述するように、本実施形態では、排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第1始動口33への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第1始動口用遊技回とも呼ぶ。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第2始動口34への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第2始動口用遊技回とも呼ぶ。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、図柄表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図280は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図280(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図280(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図280(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図280(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図280(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図280(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《7−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図281は、第7実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU62xと、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムをCPU62xが実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、本実施形態では、電源装置85は、電源スイッチ状態検出センサー85bと、バックアップ電源としてのコンデンサ87とを備えている。電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aの状態(ON状態かOFF状態か)を検出可能なセンサーである。コンデンサ87は、停電が発生した場合や電源スイッチ85aがOFFにされた場合に、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力側には、各入球口に設けられた入球検知センサー44a〜44hが接続されている。MPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口や入賞口、大入賞口に入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートや排出通路(アウト口)を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行する。
また、主制御基板61の入力側には、上述したRAMクリアスイッチ66aと、設定用鍵挿入部66bと、設定変更用スイッチ66cとが接続されている。
主制御基板61の出力側には、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45と、上述した情報表示部45zとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部44bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリアを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。具体的には、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄が停止表示している時間である停止時間は一定ある。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図282は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタは、RAM64の各種カウンタエリアに設けられており、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図280(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリアに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2〜465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
ここで、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる複数の設定(以下、「抽選設定」とも呼ぶ。)を有している。具体的には、同じ低確率モードであっても、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる6段階の抽選設定(「抽選設定1」〜「抽選設定6」)を有している。以下、具体的に説明する。
本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えている。そして、主制御装置60は、設定されている抽選設定に対応した当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。例えば、パチンコ機10が抽選設定1に設定されている状態であり、抽選モードが低確率モードである場合には、主制御装置60は、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。
図283は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図283(a)は抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを示し、図283(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。本実施形態では、図283(a)に示すように、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜4の5個の値が設定されている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、抽選設定2〜抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルを備えており、抽選設定2に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜5の6個の値が設定されている。また、抽選設定3に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜6の7個の値が設定されている。また、抽選設定4に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜7の8個の値が設定されている。また、抽選設定5に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜8の9個の値が設定されている。また、抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜9の10個の値が設定されている。
すなわち、本実施形態では、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、低確率モードにおける当たり抽選の当選確率が高くなるように構成されている。
また、図283(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、0〜1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0〜15の16個の値が設定されている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。なお、本実施形態では、6段階の抽選設定のうち、いずれに設定されていても、高確率モードにおいては同一の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行するように構成されている。すなわち、高確率モードにおいては、抽選設定に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選する確率は同じである。ただし、他の構成として、高確率モードにおいても、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなるように構成されていてもよい。
本実施形態では、6段階の抽選設定の変更は、パチンコ機10の電源投入時に実行可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を変更する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定変更モードとして起動する。なお、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
パチンコ機10が設定変更モードとして起動すると、上述した情報表示部45zに、現在の抽選設定を示す情報(以下、設定情報ともいう)が表示される。例えば、当該パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合には、情報表示部45zに「1」が表示される。そして、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下する度に、情報表示部45zに表示される設定情報が「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」...といった順序(昇順)で切り替わる。
情報表示部45zに表示されている設定情報が管理者の所望の値となった状態で、管理者が設定用鍵を設定変更側から元の位置に回すと、情報表示部45zに表示されている設定情報に対応する抽選設定に変更される。具体的には、例えば、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下して情報表示部45zに「6」が表示されている状態で、設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10の抽選設定が「抽選設定6」に変更される。
このように、本実施形態によれば、パチンコ機10における抽選設定を変更することによって、当たり抽選において大当たりに当選する確率を変更することができる。
なお、本実施形態では、6段階の抽選設定を有する構成を採用したが、抽選設定は6段階に限定されず、例えば5段階以下や、7段階以上の抽選設定を有する構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、パチンコ機10は、電源投入時に、当該パチンコ機10の抽選設定がいずれに設定されているのかを確認することが可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を確認する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66a、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも一つをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定確認モードとして起動する。設定確認モードでは、情報表示部45zに現在の設定情報が表示されるが、設定情報を変更することはできない。管理者が設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10は設定確認モードを終了する。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定することができる。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放が1.6秒が経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するよう設定することができる。
開閉扉36bの1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
なお、本実施形態においては、開閉実行モードとして複数種類の入賞モードは設けておらず、開閉実行モード中は、上述した高頻度入賞モードとなる。すなわち、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は、30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定される。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリアに振分テーブルとして記憶されている。
図284は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図284(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図284(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図284(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜13」が16R確変大当たりに対応しており、「14〜27」が8R通常大当たりに対応しており、「28〜33」が16R通常大当たりに対応しており、「34〜39」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図284(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜27」が16R確変大当たりに対応しており、「28〜39」が8R通常大当たりに対応している。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部37a及び第2結果表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図285は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図285(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図285(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図285(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図285(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《7−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図286は、第7実施形態の音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、現在の日時を特定可能な情報である現在日時情報を出力可能なRTC97(リアルタイムクロック)とが搭載されている。MPU92とRTC97とは、信号線を介して相互通信可能に接続されている。
MPU92は、CPU92x、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。CPU92xは、主側ROM63に記憶されている各種制御プログラムを実行する。ROM93は、CPU92xにより実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等を記憶するメモリである。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル等が記憶された各種テーブル記憶エリアが設けられている。RAM94は、CPU92xが制御プログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種のフラグが記憶される各種フラグ記憶エリア94aや、後述する起動日時情報が記憶される起動日時情報記憶エリア94b等が設けられている。なお、CPU92x、ROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
RTC97は、現在の日時を計時することができる機能を有しており、RTC制御部97aと、レジスタ97bと、RTC用電源97cとを有している。
RTC制御部97aは、レジスタ97bを利用(制御)して、現在の日時の計時など各種の制御を行う。レジスタ97bは、複数のレジスタからなるレジスタテーブルを有しており、このレジスタテーブルには、計時レジスタ97b1と、起動日時情報記憶エリア97b2とが含まれている。
計時レジスタ97b1は、現在の日時を計時するためのレジスタであり、現在日時情報としてのレジスタ値が1秒毎に更新される。本実施形態では、計時レジスタ97b1における現在日時情報には、現在の「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。
RTC用電源97cは、パチンコ機10の電源とは異なるRTC97専用の電源であり、パチンコ機10の電源が断たれた電断状態でもRTC制御部97a及びレジスタ97bに電力を供給することができる。したがって、計時レジスタ97b1は、電断状態であっても現在日時情報を更新可能である。本実施形態では、RTC用電源97cには、ボタン型電池が用いられている。
音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bは、パチンコ機10が起動した直後のタイミングで、計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が書き込まれる記憶領域である。以下では、計時レジスタ97b1から読み込まれて起動日時情報記憶エリア94bに書き込まれた現在日時情報を、起動日時情報と呼ぶ。本実施形態では、起動日時情報記憶エリア94bに記憶される起動日時情報には、パチンコ機10が起動した後の所定のタイミングにおける「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が起動日時情報記憶エリア94bに起動日時情報として書き込まれる処理の詳細については後述する。
音声発光制御基板91には、入出力ポートがそれぞれ設けられている。音声発光制御基板91の入力側には主制御装置60及び演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信し、演出操作ボタン24から所定の信号を受信する。音声発光制御基板91の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《7−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
本実施形態では、パチンコ機10の主制御装置60は、当該パチンコ機10の主制御装置60等の各装置に対して供給される駆動電圧を監視する電源監視処理を実行しており、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、電力の供給が断たれたことに対応するための処理である主側電断処理を実行する。主側電断処理は、主側CPU62xのレジスタを主側RAM64に退避させる等の処理である。主側電断処理の詳細については後述する。
そして、本実施形態では、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、当該主側電断処理に先立って、当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのか、それとも、停電や、電源スイッチ85aがON状態のまま当該パチンコ機10が設置されている島設備の電源スイッチ(以下、島電源スイッチとも呼ぶ)がON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのかを判定する。
図287は、本実施形態のパチンコ機10が備える電源スイッチ85aの周辺を模式的に示す説明図である。図287(A)は、電源スイッチ85aがOFF状態になっている様子を示しており、図287(B)は、電源スイッチ85aがON状態となっている様子を示している。本実施形態では、電源スイッチ85aは、操作ボタンの両端を交互に押すことによって電気回路の接続/遮断を行うロッカースイッチが採用されている。なお、電源スイッチ85a自体の構造は、一般的なロッカースイッチと同様であるため、図287においては電源スイッチ85a自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
図287に示すように、本実施形態では、電源スイッチ85aがOFF状態になっているのかON状態になっているのかを検出可能な電源スイッチ状態検出センサー85bが設けられている。本実施形態では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、押しボタン式のモーメンタリ動作の電気接点式センサー(スイッチ)が採用されており、電源スイッチ85aがON状態の場合には押下されて接点が閉じられてHighレベル信号を出力し、一方、電源スイッチ85aがOFF状態の場合には接点が開放されてLowレベル信号を出力する。主側MPU62は、この電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて、電源スイッチ85aの状態(OFF状態かON状態か)を判定することができる。
なお、電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。例えば、図288に示すように、操作部分がレバー状(棒状)のトグルスイッチや、図289に示すように、操作部分が回転式のロータリースイッチ等の種々のスイッチを採用することができる。図288(A)は、トグルスイッチを採用した電源スイッチ85a2がOFF状態になっている様子を示しており、図288(B)は、電源スイッチ85a2がON状態となっている様子を示している。図289(A)は、ロータリースイッチを採用した電源スイッチ85a3がOFF状態になっている様子を示しており、図289(B)は、電源スイッチ85a3がON状態となっている様子を示している。このように、パチンコ機10の電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。なお、上記図287と同様に、トグルスイッチ自体の接点部分等の詳細な構造及びロータリースイッチ自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
また、電源スイッチ状態検出センサー85bとしては、上記の電気接点式センサーに限らず、種々のセンサーを採用することができる。例えば、光学式センサー(フォトスイッチ)や、磁気式センサー等の種々のスイッチを採用することができる。
また、図287、図288及び図289に示した例では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aのON状態を検出する構成(電源スイッチ85aのON状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)であるが、他の例として、電源スイッチ85aのOFF状態を検出する構成(電源スイッチ85aのOFF状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)としてもよい。さらに、電源スイッチ85aのON状態でONとなる位置と、電源スイッチ85aのOFF状態でONとなる位置との両方に電源スイッチ状態検出センサー85bを設ける構成としてもよい。この構成によれば、電源スイッチ85aの状態の検出精度を向上させることができる。なお、この構成において、2つの電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に矛盾が生じた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
主側MPU62の制御の話に戻す。
主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグをONにした上で、上述した主側電断処理を実行する。主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、電源投入時に、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
なお、本実施形態では、電源装置85にバックアップ電源としてのコンデンサ87が設けられており、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ87からの電力供給に切り替わる。したがって、駆動電圧が所定値未満となった後であっても、主側電断処理を完了させるために必要な電力は確保される。また、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態も次の起動時まで保持される。なお、変形例として、主側電断処理を完了させるために必要な電力を確保するためのコンデンサ(主側電断処理用コンデンサ)と、主側RAM64の状態を保持(バックアップ)するためのコンデンサ(主側RAMバックアップ用コンデンサ)とが別々に設けられている構成としてもよい。この構成において、主側電断処理用コンデンサは、例えば、電源装置85に設けられており、主制御装置60全体に電力を供給する構成としてもよい。また、主側RAMバックアップ用コンデンサは、例えば、主側RAM64にのみ接続されており、当該RAM64にのみバックアップ電力を供給する構成としてもよい。
その後、本実施形態のパチンコ機10の主側MPU62は、電力の供給が開始された次の起動時に、主側異常電断フラグを参照することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。正常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
音声発光制御装置90は、正常電断コマンドを受信した場合には、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにし、一方、異常電断コマンドを受信した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
このように、主側異常電断フラグ及び音光側異常電断フラグは、管理者等が電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させたことによって電断が発生し、その後に管理者等が電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させたことによって当該パチンコ機10が起動した場合にOFFとなっており、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま、管理者等が島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させたり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に管理者等が島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させたり停電が復旧たことによって当該パチンコ機10が起動した場合にONとなっている。
当該パチンコ機10の起動後、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグの状態に基づいて、各種の処理を実行する。
はじめに、RTC演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合にはRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合にはRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。RTC演出とは、現在の日時(現在の年、日付、時刻、曜日等)や、所定の日時からの経過時間等に基づいて実行される演出である。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールについて説明し、その後、RTC演出について説明する。
一般的に、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールでは、当該複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始する。具体的には、複数のパチンコ機10がそれぞれの電源スイッチ85aがONになっている状態でいわゆる島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始される。
本実施形態では、パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理(以下では、「起動日時情報記憶処理」とも呼ぶ)を実行する。そして、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの経過時間である起動経過時間を算出し、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出の実行を開始する。この構成を採用したことによる効果について説明する。
仮に、本実施形態とは異なり、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間ではなく、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に基づいてRTC演出の実行を開始する構成(例えば、現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒となったタイミングでRTC演出を開始する構成)を採用した場合について説明する。この構成において、島設備に設置されている各パチンコ機10の計時レジスタ97b1によって計時されている現在日時情報にずれが生じている場合(例えば、ある瞬間においてパチンコ機10Aの現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒であり、パチンコ機10Bの現在日時情報に含まれている時刻が10時59分52秒である場合)には、RTC演出が開始されるタイミングが各パチンコ機10毎に異なってしまい、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出が開始されることを期待していた遊技者に違和感を与えてしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる起動日時情報記憶処理を実行する。したがって、例えば、遊技ホールの管理者が島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始され、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行する。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間を算出する。上述したように、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行するので、各パチンコ機10において算出される起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間は、各パチンコ機10のRTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に含まれている時刻にずれが生じていたとしても、同一(又は略同一)となる。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出を開始するので、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、このような構成のパチンコ機10において、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始した後、設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON状態からOFF状態に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて設定変更モードを起動させた場合には、当該2回目の電力の供給の開始の際にも起動日時情報記憶処理が実行されてしまうので、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10の起動経過時間とずれが生じてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じてしまう。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがOFFである場合には、RTC演出を実行不可能な状態に設定する。この結果、例えば、設定変更モードで起動された一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態のまま、島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位されたことによって起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがONである場合には、RTC演出を実行可能な状態に設定する。この結果、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行させることが可能となる。
次に、据え置き示唆演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合には据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合には据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、据え置き示唆演出について説明する。
据え置き示唆演出とは、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合に実行され得る演出であり、今回の起動時に設定情報が変更されなかったこと(設定情報が据え置きされたこと)を示唆する演出である。本実施形態では、据え置き示唆演出として、演出操作ボタン24が手前に(遊技者側に)小さく移動した後に元の位置に戻る動作をする演出を採用する。ただし、据え置き示唆演出としては種々の態様の演出を採用することが可能であり、例えば、図柄表示装置41の表示面41aに特定のキャラクター(例えば特定の女性のキャラクター)を所定の表示態様で数秒程度表示する演出や、「設定が据え置きされたよ!」や「設定が据え置きされたかも!」といった文字列や音声によって設定情報が据え置きされたこと又は据え置きされた可能性があることを直接的に示唆する演出等を採用することができる。また、本実施形態では、据え置き示唆演出を実行するタイミングとして、電源投入後の1回目の遊技回(特別図柄の変動)の開始のタイミングを採用する。ただし、据え置き示唆演出を実行するタイミングとしては種々のタイミングを採用することが可能であり、例えば、電源投入後の所定回数目(例えば30回転目)の遊技回の開始のタイミングや、電源投入後の最初の特定の演出(例えば特定のスーパーリーチ演出)の実行のタイミング等を採用することができる。
このような構成によれば、遊技者は、据え置き示唆演出が実行されるか否かを確認することによって、当該パチンコ機10の今回の起動時に設定情報が据え置きされたか否か(すなわち設定情報が変更されたか否か)を予想することができる。より具体的には、例えば、ある遊技ホールにおいて大当たり当選の頻度の高いパチンコ機10が存在した場合に、遊技者は、当該パチンコ機10の設定情報が大当たりの当選確率の高い値(例えば設定6)に設定されているのではないかと予想することがある。そして、次の日に当該遊技ホールの当該パチンコ機10において当該遊技者が遊技を行なって、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者は、前日の高設定が維持されているのではないかと予想することができる。したがって、本構成によれば、遊技者に、パチンコ機10の設定情報が前日から据え置きされたか否かを予想する楽しみを提供することができる。
しかしながら、上述した本実施形態の構成を採用せずに、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合には、音光側異常電断フラグの状態に関わらず、据え置き示唆演出を実行可能な構成を採用すると、以下に説明する課題が生じる。
例えば、ある遊技ホールにおいて、設定6で稼動している特定のパチンコ機10(以下、特定パチンコ機10と呼ぶ)が存在しており、ある遊技者が、当該特定パチンコ機10において大量の出玉を獲得したとする。そうすると、当該遊技者や、当該大量の出玉を見ていた他の遊技者は、当該特定パチンコ機10が高設定の台なのではないかと認識することになる。
その後、当該遊技ホールの営業終了後に、当該遊技ホールの悪意のある管理者が、島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させることによって当該島設備に設置されている当該特定パチンコ機10を含む複数のパチンコ機10への電力の供給を断つ。そして、次の営業日の営業開始前に、当該管理者が、当該島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10への電力の供給を開始させる。その後、当該管理者が、当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を一旦断ち、その後、当該特定パチンコ機10に対して設定変更モードを起動させるための操作をしつつ電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させることによって設定変更モードで起動させ、当該設定変更モードにおいて設定情報を6から1に変更する。そして、再び当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に遷移させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を再び断つ。その後、当該管理者が再度当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて当該特定パチンコ機10を通常起動させると(設定情報は1のまま)、当該パチンコ機10は据え置き示唆演出を実行可能な状態となる。
そして、当該遊技ホールの営業が開始され、前日(または前営業日)に大量の出玉を獲得していた遊技者または当該大量の出玉を見ていた他の遊技者が、当該特定パチンコ機10において遊技を行って、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者が、当該特定パチンコ機10が前日(または前営業日)と同じ高設定の状態のまま据え置きされている(変更されていない)と誤認してしまうことがある。
すなわち、遊技ホールの管理者の運用次第では、パチンコ機10において実際には設定情報が前日(または前営業日)のものから変更されているにもかかわらず、据え置き示唆演出が実行可能な状態となってしまい、遊技者が欺かれてしまう可能性があるという課題が生じる。
そして、上記のように、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
そこで、本実施形態では、上述したように、起動時に音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合には、据え置き示唆演出を実行不可な状態に設定する処理を実行する。このような構成によれば、上記の遊技ホールのように運用された場合であっても、当該特定パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されないので、遊技者が欺かれてしまうことを抑制することができる。
《7−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90において実行される処理について説明する。
次に、本実施形態の主制御装置60の主側MPU62が実行する処理の一例について具体的に説明する。
本実施形態の主側MPU62は、メイン処理とタイマ割込み処理とを実行する。メイン処理は、電源投入後に実行する処理である。
図290は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が電源投入時に実行するメイン処理を示すフローチャートである。
ステップSr0101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、主側CPU62xのスタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声発光制御装置90、表示制御装置100、払出制御装置70等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。そして、主側RAM64へのアクセスを許可する。その後、ステップSr0102に進み、内部機能レジスタの設定処理を実行する。その後、ステップSr0103に進む。
ステップSr0103では、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。上述したように、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0103:NO)、ステップSr0104に進み、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、後述するステップSr0106に進む。
一方、ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、ステップSr0105に進み、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0106に進む。なお、正常電断コマンド及び異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(電断の種別)を音声発光制御装置90に通知するためのコマンドであるため、電断種別コマンドとも呼ぶ。
ステップSr0106では、復電フラグがONであるか否かを判定する。
ここで復電フラグについて説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた場合や停電が発生した場合には、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。このように、復電フラグは、前回の電断時の状態に復帰させるための情報が主側RAM64に記憶されているか否かを電源投入時に識別するためのフラグである。なお、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ等のバックアップ電源からの電力供給によって上述した退避処理やRAM判定値算出処理等を実行可能である。
ステップSr0106において、復電フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0106:YES)、ステップSr0107に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値を算出する。本実施形態では、RAM判定値として、主側RAM64のチェックサム値を算出する。その後、ステップSr0108に進み、算出したRAM判定値(チェックサム値)が正常であるか否か、すなわち、算出したRAM判定値(チェックサム値)と主側RAM64に記憶されているRAM判定値(チェックサム値)とが一致するか否かを判定する。ステップSr0108において、RAM判定値が正常であると判定した場合には(ステップSr0108:YES)、ステップSr0109に進む。
ステップSr0109では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値である場合には、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定し、一方、設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定する。ステップSr0109において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0109:YES)、ステップSr0110に進む。
一方、上述したステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、上述したステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、上述したステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。すなわち、RAM異常フラグは、復電フラグがOFFである場合、RAM判定値が正常ではない場合、設定情報が所定の範囲内の数値ではない場合のいずれかの場合にONになるフラグであり、主側RAM64に記憶されている情報が正常ではない状態であることを示すフラグである。
以下では、RAM異常フラグがONにならなかった場合に実行する処理の流れについて説明し、その後、RAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
ステップSr0110では、設定変更中フラグがONであるか否かを判定する。設定変更中フラグは、後述する設定変更処理(設定変更モード)の開始の際にONとなり、設定変更処理(設定変更モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0110において設定変更中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定変更処理(設定変更モード)が実行され、当該設定変更処理(設定変更モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定変更中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0110において設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、ステップSr0121に進み、設定変更処理(設定変更モード)を実行する。設定変更処理(設定変更モード)では、情報表示部45zに抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行するとともに、抽選設定の設定情報の変更を受け付ける処理を実行する。すなわち、設定変更モードは、管理者等が当該パチンコ機10の抽選設定の設定情報を変更することが可能なモードである。設定変更処理(設定変更モード)の詳細については後述する。一方、ステップSr0110において設定変更中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0110:NO)、ステップSr0111に進む。
ステップSr0111では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合には(ステップSr0111:NO)、ステップSr0112進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。なお、「設定用の鍵がON」とは、設定用の鍵が設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に挿入されてON側に位置していることを意味する。また、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
ステップSr0112において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0112:NO)、ステップSr0113に進む。
ステップSr0113では、設定確認中フラグがONであるか否かを判定する。設定確認中フラグは、後述する設定確認処理(設定確認モード)の開始の際にONとなり、設定確認処理(設定確認モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0113において設定確認中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0113において、設定確認中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0113:NO)、ステップSr0114に進み、通常起動コマンドを音声発光制御装置90に送信する。通常起動コマンドは、RAM異常であると判定されず、かつ、後述する設定変更処理、設定確認処理、RAMクリア処理のいずれの処理も実行しない通常の状態でパチンコ機10(主制御装置60)が起動したことを示すコマンドである。音声発光制御装置90は、通常起動コマンドを受信すると、当該パチンコ機10が通常の状態で起動したことを報知する処理を実行する。具体的には、本実施形態では、「通常起動します」といった音声をスピーカー46から出力させる。ステップSr0114を実行した後、後述するステップSr0116に進む。
一方、上述したステップSr0112において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合(ステップSr0112:YES)、及び、ステップSr0113において設定確認中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0113:YES)、ステップSr0115に進む。すなわち、パチンコ機10の電源投入時にRAMクリアスイッチ66aがOFFとなっており、かつ、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONである場合、及び、パチンコ機10の前回の電源投入時に設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている場合に、ステップSr0115に進む。
ステップSr0115では、設定確認処理を実行する。設定確認処理(設定確認モード)では、情報表示部45zに現在の抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行する。すなわち、設定確認モードは、管理者等が当該パチンコ機10の現在の抽選設定の設定情報を確認することが可能なモードである。設定確認処理(設定確認モード)の詳細については後述する。ステップSr0115を実行した後、ステップSr0116に進む。
ステップSr0116では、前回の電源OFF時の状態に復帰させる復電処理を実行する。具体的には、復電処理では、主側RAM64に保存されたスタックポインタの値を主側CPU62xのスタックポインタに書き込み、主側RAM64に退避されたデータを主側CPU62xのレジスタに復帰させることによって、主側CPU62xのレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。ステップSr0116を実行した後、ステップSr0117に進み、主側RAM64の復電フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0126の処理に進む。
一方、上述したステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0111:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、後述するステップSr0126に進む。一方、ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0120:NO)、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理は、主側RAM64に記憶されている情報のうち、抽選設定の設定情報を除いて消去する(0クリアする)処理である。すなわち、RAMクリア処理が実行されると、遊技状態を示す各種フラグ情報や各種の制御情報等は消去されるが、抽選設定の設定情報は消去されず、設定情報はそのまま維持される。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAMクリアコマンドを受信すると、上述したRAMクリア報知処理A、B1、B2のいずれかを開始する。ステップSr0124を実行した後、後述するステップSr0126に進む。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAM異常コマンドを受信すると、RAM異常報知処理を開始する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっていないため、上述したステップSr0125には進まない。
ステップSr0126では、情報表示部45zを構成する全ての発光部(セグメント発光部及びDP発光部)を点灯、点滅させる処理である点灯点滅処理を実行する。点灯点滅処理では、情報表示部45zを構成する全ての発光部を所定時間(例えば3秒間)点灯させ、その後、所定時間(例えば2秒間)同期して点滅させる。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進む。
ステップSr0127では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループを繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
次に、ステップSr0118においてRAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
上述したように、ステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、ステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、ステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。その後、ステップSr0119に進む。
ステップSr0119では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0119において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0119:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、ステップSr0125に進む。一方、ステップSr0119においてRAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合(ステップSr0119:NO)、及び、ステップSr0120において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合(ステップSr0120:NO)には、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、上述したRAMクリア処理を実行する。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0124を実行した後、ステップSr0125に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっているため、上述したステップSr0123には進まない。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。
ステップSr0126では、上述した点灯点滅処理を実行する。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進み、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
以上説明したように、本実施形態においては、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下していない状態とし(OFF状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、RAMクリア処理を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチのいずれかをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。
以下に、上述したメイン処理が実行されることによって実現される処理の流れの一例をまとめて説明する。
・電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定し(ステップSr0103)、主側異常電断フラグがOFFであると判定した場合には(ステップSr0103:NO)、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信し(ステップSr0104)、一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する(ステップSr0105)。その後は以下に示す処理の流れのいずれかとなる。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定するが(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かに関わらず、また、設定確認中フラグの状態に関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作、及び、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれているか否かに関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:YES、ステップSr0120:NO、ステップSr0122:NO)、設定確認中フラグの状態に関わらず、RAMクリア処理を実行し(ステップSr0123)、RAMクリアコマンドを送信する(ステップSr0124)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:NO、ステップSr0112:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていない場合であっても、設定確認中フラグがONであった場合には(ステップSr0113:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、RAMクリア処理を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、設定確認処理(設定確認モード)を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
次に、図290のステップSr0121に示した設定変更処理の詳細について説明する。
図291は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。
ステップSr0201では、設定変更モードを開始したことを示すコマンドである設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後に、設定変更モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定変更モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0201を実行した後、ステップSr0202に進む。
ステップSr0202では、主側RAM64における設定変更中フラグをONにする。設定変更中フラグは、上述したように、設定変更処理(設定変更モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定変更処理(設定変更モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0202を実行した後、ステップSr0203に進む。
ステップSr0203では、設定変更開始時初期設定処理を実行する。設定変更開始時初期設定処理では、設定変更処理を開始するにあたって必要な初期設定を実行する。また、本実施形態では、設定変更開始時初期設定処理において、RAM異常フラグがONであるか否かを判定し、当該RAM異常フラグがONであると判定した場合には、当該RAM異常フラグをOFFにする。ステップSr0203を実行した後、ステップSr0204に進む。
ステップSr0204では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、更新用設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、当該読み込んだ設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域以外の他の領域である更新用設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0204を実行した後、ステップSr0205に進む。
ステップSr0205では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定変更モードの実行中であることを示す「set.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端の7セグメント表示器に、更新用設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点滅表示を開始させる。ステップSr0205を実行した後、ステップSr0206に進む。
ステップSr0206では、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、更新用設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0206:YES)、ステップSr0208に進む。一方、ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0206:NO)、例えば、更新用設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、ステップSr0207に進み、更新用設定情報を初期値に変更する。本実施形態では、更新用設定情報に初期値として「1」を格納する。その後、ステップSr0208に進む。
ステップSr0208では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になったと判定する。ステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0208:NO)、ステップSr0209に進み、設定変更用スイッチ66cが押下されたか否かを判定する。ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されたと判定した場合には(ステップSr0209:YES)、ステップSr0210に進み、更新用設定情報を更新する。具体的には、更新用設定情報として格納されている数値情報に1を加算する。ただし、更新用設定情報として格納されている数値情報が「6」である状況において設定変更用スイッチ66cが押下された場合には当該数値情報は「1」に更新される。その後、上述したステップSr0206に戻り、更新した更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。一方、ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されていないと判定した場合には(ステップSr0209:NO)、ステップSr0210の処理を実行することなく、上述したステップSr0206に戻り、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。
上述したステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0208:YES)、ステップSr0211に進む。
ステップSr0211では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報が、設定情報記憶領域に記憶されている設定情報と同じであるか否かを判定する。ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じではないと判定した場合(ステップSr0211:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0212に進み、設定変更済みフラグをONにする。設定変更済みフラグは、設定情報が変更されたか否かを、後述する設定変更モード終了コマンドを送信する際に判定するためのフラグである。ステップSr0212を実行した後、ステップSr0213に進む。一方、ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じであると判定した場合(ステップSr0211:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0212を実行することなく、ステップSr0213に進む。
ステップSr0213では、主側RAM64に記憶されている更新用設定情報を読み込み、設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0213を実行した後、ステップSr0214に進み、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の表示態様を点滅表示から点灯表示に切り替える。その後、ステップSr0215に進み、ウェイト処理を実行する。ウェイト処理では、2秒間、次の処理に進まずに待機する。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「set.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に、確定した設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が2秒間継続する。その後、ステップSr0216に進み、設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。その後、ステップSr0217に進む。
ステップSr0217では、上述した設定変更済みフラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONではないと判定した場合(ステップSr0217:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0218に進み、設定情報が変更されずに設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドAを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。一方、ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONであると判定した場合(ステップSr0217:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0219に進み、設定情報が変更されて設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドBを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。
なお、設定変更モード終了コマンドA又はBを音声発光制御装置90に送信した後、設定変更モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定変更モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
ステップSr0220では、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報以外の情報を消去する。すなわち、このRAMクリア処理が実行されると、上述した設定変更中フラグや設定変更済みフラグも消去される(OFFとなる)。
ステップSr0220を実行した後、本設定変更処理を終了する。なお、設定変更処理を実行した後、変更後の抽選設定の設定情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成とし、当該情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の変更後の抽選設定の設定情報を表示する構成としてもよい。
次に、図290のステップSr0115に示した設定確認処理の詳細について説明する。
図292は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定確認処理を示すフローチャートである。
ステップSr0301では、設定確認モードを開始したことを示すコマンドである設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、設定確認モード開始コマンドを受信すると、上述した設定確認モード実行中報知処理を開始する。
なお、設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定確認モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0301を実行した後、ステップSr0302に進む。
ステップSr0302では、主側RAM64における設定確認中フラグをONにする。設定確認中フラグは、上述したように、設定確認処理(設定確認モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定確認処理(設定確認モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0302を実行した後、ステップSr0303に進む。
ステップSr0303では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、上述したように、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定確認モードの実行中であることを示す「sec.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点灯表示を開始させる。ステップSr0303を実行した後、ステップSr0304に進む。
ステップSr0304では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定する。ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0304:NO)、再びステップSr0304を実行する。一方、ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0304:YES)、ステップSr0305に進む。すなわち、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するまでは無限ループを繰り返してステップSr0305に進まず、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するとステップSr0305に進む。
ステップSr0305では、抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「sec.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が、設定確認モードが開始されてから、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側に移行するまで継続する。ステップSr0305を実行した後、ステップSr0306に進む。
ステップSr0306では、主側RAM64における設定変更中フラグをOFFにする。その後、ステップSr0307に進む。
ステップSr0307では、設定確認モードを終了したことを示すコマンドである設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、設定確認モード終了コマンドを受信すると、設定確認モード実行中報知処理を終了させ、その後、上述した設定確認モード終了後報知処理を30秒間実行する。
ステップSr0307を実行した後、本設定確認処理を終了する。なお、設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定確認モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがONにされて当該パチンコ機10が起動すると、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドが主制御装置60から音声発光制御装置90へ向けて送信される。これらの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信したコマンドの種別に基づいて、主制御装置60がどのような態様で起動したのか(どのような種別の起動処理を実行したのか)を把握することができる。すなわち、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドは、主制御装置60が実行した起動処理の種別を示すコマンドであることから、これらの5個のコマンドをまとめて「起動種別コマンド」とも呼ぶ。
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば4msec周期)に起動される。
図293は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSr0401では、各種乱数更新処理を実行する。各種乱数更新処理では、主側RAM64における各カウンタ(当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4等)から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報に1を加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに加算後の数値情報を上書きする処理を実行する。なお、読み出した数値情報が当該カウンタの最大値である場合には、読み出し元のカウンタに0を上書きする処理を実行する。ステップSr0401を実行した後、ステップSr0402に進む。
ステップSr0402では、電源監視処理を実行する。電源監視処理では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧を監視しており、当該駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)を下回ったと判定した場合には、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた又は停電が発生したと判断して、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、後述するステップSr0403には進まずに、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。なお、本実施形態の電源装置85は、主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回るまで低下した場合であっても、主制御装置60などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、上述したRAM判定値を主側RAM64に記憶するまでの処理を実行するに十分な時間が確保されている。また、後述するように、本実施形態では、駆動電圧が所定値を下回ったと判定した場合に、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定し、電源スイッチ85aの状態がOFF状態ではないと判定した場合に、上述した主側異常電断フラグをONにする。
一方、ステップSr0402の電源監視処理において、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回っていないと判定した場合には、そのままステップSr0403に進む。
ステップSr0403では、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであるか否かを判定する。RAM異常フラグは、上述したように、電源投入時に実行されるメイン処理において主側RAM64に記憶されている情報が正常ではないと判定された場合にONになるフラグである。遊技停止フラグは、不正検知処理において揺れや磁気を検出した場合に遊技の進行を停止させるためにONになるフラグである。ステップSr0403において、RAM異常フラグ及び遊技停止フラグの両方がONではないと判定した場合には(ステップSr0403:NO)、ステップSr0404に進む。一方、ステップSr0403において、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであると判定した場合には(ステップSr0403:YES)、ステップSr0404以降の処理を実行せずに、本タイマ割込み処理を終了する。すなわち、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONである場合には、ステップSr0404以降の遊技の進行を可能とするための処理が実行されないこととなり、遊技の進行が可能な遊技進行モードには移行しない構成となっている。以下、遊技の進行を可能とするための処理であるステップSr0404以降の処理について説明する。
ステップSr0404では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部36c,34bに行うための処理を実行する。例えば、大入賞口36aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部36cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2始動口34の電動役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。その後、ステップSr0405に進む。
ステップSr0405では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、入球信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。その後、ステップSr0406に進む。
ステップSr0406では、各入球検知センサー44a〜44hから受信している信号を読み込むとともに、その読み込んだ情報に対応した処理を行うための入球検知処理を実行する。ステップSr0406を実行した後、ステップSr0407に進む。
ステップSr0407では、主側RAM64に設けられている所定のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。その後、ステップSr0408に進む。
ステップSr0408では、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。始動口用の入球処理では、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したと判定されたことに基づいて当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶する。ステップSr0408を実行した後、ステップSr0409に進む。
ステップSr0409では、スルーゲート35への遊技球の入球(通過)に伴うスルーゲート用の入球処理を実行する。スルーゲート用の入球処理では、スルーゲート35に遊技球が入球(通過)したと判定されたことに基づいて電動役物開放カウンタC4の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の電役保留エリア64dに記憶する。ステップSr0409を実行した後、ステップSr0410に進む。
ステップSr0410では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選や、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。ステップSr0410を実行した後、ステップSr0411に進む。
ステップSr0411では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、遊技状態を開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどへ移行させる処理を実行する。ステップSr0411を実行した後、ステップSr0412に進む。
ステップSr0412では、電動役物34aを制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定(電動役物開放抽選)を行なうとともに、開放状態とすると判定した場合には電動役物34aを駆動制御する。ステップSr0412を実行した後、ステップSr0413に進む。
ステップSr0413では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技者によって操作ハンドル25が操作された際に遊技球を遊技領域PAに発射するための処理を実行する。ステップSr0413を実行した後、ステップSr0414に進む。
ステップSr0414では、扉監視処理を実行する。扉監視処理では、内枠13及び前扉枠14が開放した状態であるか否かを監視する。ステップSr0414を実行した後、ステップSr0415に進む。
ステップSr0415では、不正検知処理を実行する。不正検知処理では、揺れや磁気を監視しており、揺れや磁気を検知した場合には、警報音や「揺れを検知しました!」「磁気を検知しました!」といった音声をスピーカー46から出力させるとともに、各種ランプ47を最大輝度で点滅させる。また、不正検知処理では、揺れや磁気を検知した場合には、上述した遊技停止フラグをONにする。この結果、遊技停止フラグがONになった以後は、ステップSr0404〜ステップSr0417までの処理の実行が回避されることになる。ステップSr0415を実行した後、ステップSr0416に進む。
ステップSr0416では、今回のタイマ割込み処理において送信対象として設定されたコマンドをサブ側の各制御装置に出力する(送信する)コマンド出力処理を実行する。例えば、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、これらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSr0416を実行した後、ステップSr0417に進む。
ステップSr0417では、遊技履歴情報を算出・表示するための遊技履歴用処理を実行する。遊技履歴用処理は、役物比率や出玉率等の遊技履歴情報を算出し、算出した遊技履歴情報を情報表示部45zに表示させるための処理である。ステップSr0417を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図293のステップSr0402に示した電源監視処理の詳細について説明する。
図294は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。ステップSr0501では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)未満であるか否かを判定する。ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満ではないと判定した場合には(ステップSr0501:NO)、そのまま本電源監視処理を終了する。一方、ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満であると判定した場合には(ステップSr0501:YES)、ステップSr0502に進み、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定する。
ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には(ステップSr0502:YES)、ステップS0503に進み、主側異常電断フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0505に進む。一方、ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態ではないと判定した場合には(ステップSr0502:NO)、ステップSr0504に進み、主側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr0505に進む。
ステップSr0505では、電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。電断発生コマンドは、駆動電圧が所定値未満となったことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSr0506に進む。
ステップSr0506では、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr0507に進み、主側CPU62xのスタックポインタに格納されている情報を主側RAM64の所定の領域に保存する。その後、ステップSr0508に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr0509に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、ステップSr0510に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
なお、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値未満であると判定された場合に実行されるステップSr0505からステップSr0510までの処理が、上述した主側電断処理に相当する。
[始動口用の入球処理]
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図293:Sr0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図295は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0601では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sr0601:YES)、ステップSr0602に進み、払出制御装置70に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0603に進む。
ステップSr0603では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0604に進む。
ステップSr0604では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sr0601:NO)、ステップSr0605に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサーの検知状態により判定する。
ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sr0605:YES)、ステップSr0606に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0607に進む。一方、ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sr0605:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSr0607では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0608に進む。
ステップSr0608では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0609では、上述したステップSr0604又はステップSr0608において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満ではない場合(Sr0609:NO)、すなわち、始動保留個数Nが上限値以上である場合には、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sr0609:YES)、ステップSr0610に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSr0611に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSr0612に進む。
ステップSr0612では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSr0610において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSr0612を実行した後、ステップSr0613に進む。
ステップSr0613では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定され得る設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」のいずれかの数値であるか否かを判定する。ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0613:YES)、ステップSr0614に進む。
ステップSr0614では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSr0614を実行した後、ステップSr0615に進む。
ステップSr0615では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSr0615を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合、例えば、ノイズ等の影響によって主側RAM64の設定情報記憶領域に「7」や「B」といった設定情報としてはとり得ない値が記憶されていると判定した場合には(ステップSr0613:NO)、上述したステップSr0614の先判定処理を実行せずステップSr0616に進み、異常保留コマンドを設定する。異常保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生した時点において、設定情報が所定の範囲内の数値ではなかったことを示すコマンドである。異常保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSr0616を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
[先判定処理]
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図295:Sr0614)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図296は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSr0701では、始動口用の入球処理(図295)における始動口への遊技球の入球によって記憶エリアに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSr0702に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を判定することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sr0702:YES)、ステップSr0703に進み、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。上述したように、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えており、主側MPU62は、抽選設定を示す設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、6種類の低確率モード用の当否テーブルの一例については、既に態様57において説明したため、ここでは説明を省略する。
一方、ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr0702:NO)、ステップSr0704に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、本実施形態では、抽選設定にかかわらず1種類の高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としたが、低確率モード用の当否テーブルと同様に、抽選設定に対応した数の高確率モード用の当否テーブルを用意し、抽選設定に対応した高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としてもよい。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0705:YES)、ステップSr0706に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶された大当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSr0707に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSr0707を実行した後、ステップSr0708に進む。
ステップSr0708では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSr0708において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0708:YES)、ステップSr0709に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0708において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0708:NO)、ステップSr0710に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0705:NO)、ステップSr0711に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップSr0712に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSr0713に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSr0713において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sr0713:YES)、ステップSr0714に進み、先判定処理結果記憶エリア64fにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0713において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sr0713:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
[スルーゲート用の入球処理]
次に、スルーゲート用の入球処理について説明する。スルーゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図293:Sr0409)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図297は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するスルーゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0801では、遊技球がスルーゲート35に入球(通過)したか否かを判定する。ステップSr0801において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sr0801:YES)、ステップSr0802に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSr0801において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sr0801:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSr0802において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sr0802:YES)、ステップSr0803に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSr0804に進む。
ステップSr0804では、ステップSr0401(図293)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64cの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに記憶する。その後、スルーゲート用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0802において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sr0802:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を記憶することなく、スルー用の入球処理を終了する。
[遊技回制御処理]
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図293:ステップSr0410)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図298は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSr0901では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSr0901において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sr0901:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSr0902以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSr0901において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Sr0901:NO)、ステップSr0902に進む。
ステップSr0902では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eにおける変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中ではないと判定した場合には(Sr0902:NO)、ステップSr0903〜ステップSr0905の遊技回開始用処理に進む。ステップSr0903では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0903:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(Sr0903:NO)、ステップSr0904に進む。
ステップSr0904では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSr0905に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSr0905では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。その後、ステップSr0906に進む。
ステップSr0906では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードにおいて実行された遊技回の数をカウントするためのカウンタである。ステップSr0906を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(Sr0902:YES)、ステップSr0907に進む。
ステップSr0907では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSr0907では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64d)に記憶されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図302)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSr0907において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sr0907:NO)、ステップSr0908に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る結果表示部における表示態様を変更する処理である。ステップSr0908を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
ステップSr0907において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sr0907:YES)、ステップSr0909に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理では、後述する当たり判定処理(図301)において決定された停止図柄を、今回の遊技回の結果としてメイン表示部45に停止表示させる。ステップSr0909を実行した後、ステップSr0910に進む。
ステップSr0910では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eに記憶されているいずれかの大当たりフラグがONであるか否かを判定する。大当たりフラグは、後述する当たり判定処理(図301)において大当たりに当選した場合にONにされるフラグである。ステップSr0910において、いずれかの大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sr0910:YES)、ステップSr0911に進み、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0910において、いずれの大当たりフラグもONではないと判定した場合には(Sr0910:NO)、ステップSr0912に進む。
ステップSr0912では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0912:YES)、ステップSr0913に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr0913において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr0912:NO)、本遊技回制御処理を終了する。
[保留情報シフト処理]
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図298:Sr0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図299は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSr1001では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図282)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図282)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRa(図282)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRb(図282)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSr1001の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSr1001:YES)、ステップSr1002〜ステップSr1007の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008〜ステップSr1013の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSr1002では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSr1003に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSr1004に進む。ステップSr1004では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1005に進む。
ステップSr1005では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1005を実行した後、ステップSr1006に進む。
ステップSr1006では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSr1007へ進む。
ステップSr1007では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1007において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008に進む。
ステップSr1008では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSr1009に進む。ステップSr1009では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSr1010に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1011に進む。
ステップSr1011では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1011を実行した後、ステップSr1012に進む。
ステップSr1012では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSr1013に進む。
ステップSr1013では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1013において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
[変動開始処理]
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図298:Sr0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図300は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSr1101では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr1101:YES)、ステップSr1102に進む。
ステップSr1102では、当たり判定処理を実行する。当たり判定処理では、保留情報シフト処理において実行エリアAEにシフトされた当たり乱数カウンタC1の値等に基づいて大当たりに当選したか否か等を判定する処理である。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSr1102を実行した後、ステップSr1103に進む。
ステップSr1103では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理では、大当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定する。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSr1103を実行した後、ステップSr1104に進む。
ステップSr1104では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1104において、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1104:NO)、ステップSr1105に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。一方、ステップSr1104において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1104:YES)、ステップSr1106に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSr1105又はステップSr1106を実行した後、ステップSr1107に進む。
ステップSr1107では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSr1105〜ステップSr1107にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSr1107を実行後、ステップSr1108に進む。
ステップSr1108では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSr1108を実行した後、本変動開始処理を終了する。
一方、上述したステップSr1101において、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合には、ステップSr1109に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。遊技停止コマンドは、遊技の進行を停止させることをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して認識させるためのコマンドである。ステップSr1109を実行した後、ステップSr1110に進み、遊技停止フラグをONにする。この結果、次のタイマ割込み処理(図293)が実行された際に、遊技を進行させるための処理群(図293のステップSr0404〜ステップSr0416の処理群)及び遊技履歴用処理(図293のステップSr0417)の実行が回避され、遊技の進行が停止される。ステップSr1110を実行した後、本変動開始処理を終了する。
[当たり判定処理]
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図300:Sr1102)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図301は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSr1201では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリアの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に大当たりに当選して開閉実行モードが開始される際にOFFにされる。ステップSr1201において、高確率モードであると判定した場合には(Sr1201:YES)、ステップSr1202に進む。
ステップSr1202では、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。一方、ステップSr1201において高確率モードではないと判定した場合には(Sr1201:NO)、ステップSr1203に進む。
ステップSr1203では、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。当否判定では、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。
ステップSr1204では、ステップSr1202又はステップSr1203における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSr1204において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sr1204:YES)、ステップSr1205〜ステップSr1212において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSr1205では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1205:NO)、ステップSr1206に進み、第1始動口用の振分テーブル(図284(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1205:YES)、ステップSr1207に進み、第2始動口用の振分テーブル(図284(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSr1206又はステップSr1207の処理を実行した後。ステップSr1208に進む。
ステップSr1208では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSr1208において、遊技結果が確変大当たりであると判定した場合には(Sr1208:YES)、ステップSr1209に進む。
ステップSr1209では、確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。確変大当たり用の停止結果設定処理とは、確変大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1209を実行した後、ステップSr1210に進む。
ステップSr1210では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変フラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSr1208において、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりでないと判定した場合には(Sr1208:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が通常大当たりである場合には、ステップSr1211に進む。
ステップSr1211では、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。通常大当たり用の停止結果設定処理とは、通常大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1211を実行した後、ステップSr1212に進む。
ステップSr1212では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R通常大当たりである場合には16R通常フラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSr1204において、ステップSr1202又はステップSr1203における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sr1204:NO)、ステップSr1213に進み、外れ時用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1213を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
[変動時間の設定処理]
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図300:Sr1103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図302は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSr1301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSr1302に進む。
ステップSr1302では、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sr1302:YES)、ステップSr1303に進む。
ステップSr1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、当たり抽選に当選した遊技回の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1302において、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選ではないと判定した場合には(Sr1302:NO)、ステップSr1305に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSr1302において今回の遊技回に係る当たり抽選が当選していない場合に本処理(Sr1305)を実行することから、ステップSr1305においては、当たり抽選に当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Sr1305:YES)、ステップSr1306に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSr1306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1305において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sr1305:NO)、ステップSr1307に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリアに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
[遊技状態移行処理]
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図293:Sr0411)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図303は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、エンディング期間の開始時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1401:NO)、ステップSr1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉処理期間の開始時にONにされ、開閉処理期間の終了時にOFFにされる。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1402:NO)、ステップSr1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。オープニング期間は、開閉実行モードにおいてオープニング演出を実行するための期間である。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1403:NO)、ステップSr1404に進み、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける図柄の変動表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングではないと判定した場合には(Sr1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングであると判定した場合には(Sr1404:YES)、ステップSr1405に進み、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sr1405:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1405において、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には(Sr1405:YES)、ステップSr1406に進み、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグのうち、ONとなっているフラグをOFFにする。その後、ステップSr1407に進む。なお、ステップSr1406において、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグの両方のフラグがOFFであった場合には、そのままステップSr1407に進む。
ステップSr1407では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、オープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。本実施形態では、第3タイマカウンタエリアT3に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1407を実行した後、ステップSr1408に進む。
ステップSr1408では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、オープニングコマンドを受信したことに基づいて、オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定し、これらの演出が順次実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1408を実行した後、ステップSr1409に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1403:YES)、ステップSr1410に進む。
ステップSr1410では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1410において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sr1410:YES)、ステップSr1411に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1412に進む。
ステップSr1412では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSr1412を実行した後、ステップSr1413に進む。
ステップSr1413では、今回の開閉実行モードのラウンド数を設定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグ(16R確変フラグ、8R確変フラグ、16R通常フラグ、8R通常フラグ)を確認するとともに、フラグに対応するラウンド数を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1にセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、開閉扉36bが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。ステップ13913を実行した後、ステップSr1414に進む。
ステップSr1414では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSr1415に進み、開放開始コマンドを設定する。設定された開放開始コマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。この開放開始コマンドには、今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した開放開始コマンドに基づいて、ラウンド数に対応した内容のラウンド演出を実行するように設定し、設定した内容のラウンド演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1402:YES)、ステップSr1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。具体的には、大入賞口36aが閉鎖中である場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1が「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部36cを駆動状態とすることで大入賞口36aを開放させる。また、大入賞口36aが開放中である場合には、当該大入賞口36aの開放から開放限度時間が経過していること又は開放限度個数の遊技球が入球していることを条件として、可変入賞駆動部36cの駆動状態を停止し、大入賞口36aを閉鎖させる。大入賞口開閉処理の詳細は後述する。ステップSr1416を実行した後、ステップSr1417に進む。
ステップSr1417では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1417:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1417:YES)、ステップSr1418に進み、開閉処理期間フラグをOFFにする。ステップSr1418を実行した後、ステップSr1419に進む。
ステップSr1419では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSr1419を実行した後、ステップSr1420に進む。
ステップSr1420では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、エンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。本実施形態では、第4タイマカウンタエリアT4に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1420を実行した後、ステップSr1421に進む。
ステップSr1421では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、エンディングコマンドを受信したことに基づいて、エンディング演出を実行するように設定し、エンディング演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1421を実行した後、ステップSr1422に進む。
ステップSr1422では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1401:YES)、ステップSr1423に進む。
ステップSr1423では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sr1420)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sr1423:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sr1423:YES)、ステップSr1424に進む。
ステップSr1424では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1425に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSr1425を実行した後、ステップSr1426に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1427に進む。
ステップSr1427では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr1427:YES)、ステップSr1428に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、開閉実行モードが終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr1428において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr1427:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
[大入賞口開閉処理]
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図302:Sr1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図304は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSr1501では、大入賞口36aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中でないと判定した場合には(Sr1501:NO)、ステップSr1502に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1502:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1502:NO)、ステップSr1503に進む。
ステップSr1503では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1503:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1503:YES)、ステップSr1504に進み、大入賞口36aを開放するために可変入賞駆動部36cを駆動状態とする。その後、ステップSr1505に進む。
ステップSr1505では、各ラウンド用の設定処理を実行する。本実施形態におけるパチンコ機10の場合、設定されている入賞モードは全て高頻度入賞モードであるので、第1タイマカウンタエリアT1に「7500」(すなわち30sec)をセットする。さらに、大入賞口36aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた入賞カウンタエリアPCに「10」をセットする。第1タイマカウンタエリアT1にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。ステップSr1505を実行した後、ステップSr1506に進む。
ステップSr1506では、開放コマンドを設定する。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。なお、開放コマンドは、大入賞口36aの開放が開始されたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。
ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中であると判定した場合には(ステップSr1501:YES)、ステップSr1507に進み、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの開放継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1507において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1507:NO)、ステップSr1508に進む。
ステップSr1508では、大入賞口36aに遊技球が入球したか否かを、可変入賞装置36に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr1508において、入球が発生していないと判定した場合には(Sr1508:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1508において、入球が発生していると判定した場合には(Sr1508:YES)、ステップSr1509に進み、入賞カウンタエリアPCの値を1減算する。その後、ステップSr1510に進む。
ステップSr1510では、入賞カウンタエリアPCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1510において、入賞カウンタエリアPCの値が「0」でないと判定した場合には(Sr1510:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSr1507において第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1507:YES)、又は、ステップSr1510において入賞カウンタエリアPCの値が「0」であると判定した場合には(Sr1510:YES)、ステップSr1511に進み、大入賞口閉鎖処理を実行する。具体的には、大入賞口36aを閉鎖するために可変入賞駆動部36cを非駆動状態とする。その後、ステップSr1512に進む。
ステップSr1512では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1減算する。その後、ステップSr1513に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1513:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1513:NO)、ステップSr1514に進み、第1タイマカウンタエリアT1に「500」(すなわち2sec)をセットする。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1514を実行した後、ステップSr1515に進み、閉鎖コマンドを設定する。その後、大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、大入賞口36aの開放が終了したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。
[エンディング期間終了時の移行処理]
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図303:Sr1425)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図305は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するエンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1601では、大当たり種別フラグとしての確変大当たりに対応するフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSr1601において、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:YES)、ステップSr1602に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。ステップSr1602を実行した後、ステップSr1603に進む。
ステップSr1603では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSr1604に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。その後、ステップSr1605に進む。
ステップSr1605では、当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、後述するステップSr1610に進む。
一方、ステップSr1601において、RAM64の16R通常フラグ又は8R通常フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:NO)、ステップSr1606に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。その後、ステップSr1607に進む。
ステップSr1607では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSr1608に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSr1609に進む。
ステップSr1609では、当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSr1610に進む。
ステップSr1610では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
[電役サポート用処理]
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図293:Sr0412)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図306は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSr1701では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1701において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sr1701:NO)、ステップSr1702に進む。
ステップSr1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1702において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sr1702:NO)、ステップSr1703に進む。
ステップSr1703では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。
ステップSr1703において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1703:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1703:YES)、ステップSr1704に進む。
ステップSr1704では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sr1704:YES)、ステップSr1705に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sr1704:NO)、ステップSr1706に進む。
ステップSr1706では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sr1706:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sr1706:YES)、ステップSr1707に進む。
ステップSr1707では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSr1708に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSr1707において開閉実行モードではなく(Sr1707:NO)、且つ、ステップSr1708において高頻度サポートモードである場合には(Sr1708:YES)、ステップSr1709に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「375」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSr1710に進む。
ステップSr1710では、ステップSr1709の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sr1710:YES)、ステップSr1711に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、ステップSr1712に進む。一方、ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sr1710:NO)、ステップSr1711の処理を実行することなく、ステップSr1712に進む。
ステップSr1712では、当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(Sr1712:YES)、ステップSr1713に進む。一方、ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr1712:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1713では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」でないと判定した場合には(Sr1713:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」であると判定した場合には(Sr1713:YES)、ステップSr1714に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1715に進む。
ステップSr1715では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1715にて設定された低頻度サポートモードコマンドは、上述したコマンド出力処理(図293:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、低頻度サポートモードコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
ステップSr1707において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1707:YES)、又は、ステップSr1718において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sr1708:NO)、ステップSr1716に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「7375」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSr1717に進む。
ステップSr1717では、ステップSr1716の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1717において、サポート当選でないと判定した場合には(Sr1717:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1717において、サポート当選であると判定した場合には(Sr1717:YES)、ステップSr1718に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1702において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sr1702:YES)、ステップSr1719に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1719:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1719:YES)、ステップSr1720に進む。
ステップSr1720では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSr1721に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1701において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sr1701:YES)、ステップSr1722に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
[電役開閉制御処理]
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図306:Sr1722)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図307は、第7実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSr1801では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sr1801:YES)、ステップSr1802に進む。
ステップSr1802では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1802:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1802:YES)、ステップSr1803に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSr1803を実行した後、ステップSr1804に進む。
ステップSr1804では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSr1805に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1805:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1805:YES)、ステップSr1806に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1801において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sr1801:NO)、ステップSr1807に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1807において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sr1807:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr507において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sr1807:YES)、ステップSr1808に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSr1809に進む。
ステップSr1809では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sr1809:NO)、ステップSr1810に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSr1810において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sr1810:YES)、ステップSr1811に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「400」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSr1809において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1809:YES)、又は、ステップSr1810において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sr1810:NO)、ステップSr1812に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「50」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《7−6》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるメイン処理について説明する。
図308は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。ステップSr4101では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う初期設定処理や、音光側RAM94が正常に機能するか否かの判定等を実行する。ステップSr4101を実行した後、ステップSr4102に進む。
ステップSr4102では、起動日時情報記憶処理を実行する。起動日時情報記憶処理は、RTC97の起動日時情報記憶エリア97b2から起動日時情報を読み出して主側RAM64の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理である。起動日時情報記憶処理の詳細については後述する。ステップSr4102を実行した後、ステップSr4103に進む。
ステップSr4103では、電断種別判定処理を実行する。電断種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した電断種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の前回の電断の種別を判定する処理である。上述したように、電断の種別とは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を意味する。電断種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4103を実行した後、ステップSr4104に進む。
ステップSr4104では、起動種別判定処理を実行する。起動種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した起動種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の起動の種別を判定する処理である。起動種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4104を実行した後、ステップSr4105に進む。
ステップSr4105では、音光側異常電断フラグ対応処理を実行する。音光側異常電断フラグ対応処理は、上述したRTC演出や据え置き示唆演出を実行可能な状態又は実行不可能な状態のいずれかに設定する処理である。音光側異常電断フラグ対応処理の詳細については後述する。ステップSr4105を実行した後、ステップSr4106に進む。
ステップSr4106では、タイマ割込みの許可を設定する。これにより、後述するタイマ割込み処理の実行が許可される。その後、無限ループに突入する。
次に、図308のステップSr4102に示した起動日時情報記憶処理の詳細について説明する。
図309は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動日時情報記憶処理を示すフローチャートである。ステップSr4201では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに書き込む(記憶する)。その後、本起動日時情報記憶処理を終了する。
次に、図308のステップSr4103に示した電断種別判定処理の詳細について説明する。
図310は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
このように、本実施形態では、電断種別判定処理を実行するので、音声発光制御装置90においても、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を把握することが可能となる。
次に、図308のステップSr4104に示した起動種別判定処理の詳細について説明する。
図311は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4401では、主側MPU62から起動種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4402において、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4401:YES)、ステップSr4402に進む。一方、ステップSr4401において、上述した5個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4401:NO)、再びステップSr4401に戻る。すなわち、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4402に進む。
ステップSr4402では、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであると判定した場合には(ステップSr4402:YES)、ステップSr4403に進む。
ステップSr4403では、音光側RAM94に記憶されている起動種別判定値に「01」をセットする。起動種別判定値は、主制御装置60の今回の起動種別を音声発光制御装置90が把握するための数値情報である。本実施形態では、起動種別判定値に「01」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が通常起動であったことを意味する。ステップSr4403を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4402:NO)、ステップSr4404に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであると判定した場合には(ステップSr4404:YES)、ステップSr4405に進む。
ステップSr4405では、起動種別判定値に「02」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「02」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAM異常であったことを意味する。ステップSr4405を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4404:NO)、ステップSr4406に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであるか否かを判定する。ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであると判定した場合には(ステップSr4406:YES)、ステップSr4407に進む。
ステップSr4407では、起動種別判定値に「03」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「03」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAMクリアであったことを意味する。ステップSr4407を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドではないと判定した場合には(ステップSr4406:NO)、ステップSr4408に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであると判定した場合には(ステップSr4408:YES)、ステップSr4409に進む。
ステップSr4409では、起動種別判定値に「04」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「04」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定変更モードであったことを意味する。ステップSr4409を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドではないと判定した場合(ステップSr4408:NO)、換言すれば、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定確認モード開始コマンドである場合には、ステップSr4410に進む。
ステップSr4410では、起動種別判定値に「05」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「05」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定確認モードであったことを意味する。ステップSr4410を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
次に、図308のステップSr4105に示した音光側異常電断フラグ対応処理の詳細について説明する。
図312は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側異常電断フラグ対応処理を示すフローチャートである。
ステップSr4501では、音光側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr4501:NO)、ステップSr4502に進み、音光側RAM94に記憶されているRTC演出実行許可フラグをOFFにする。RTC演出実行許可フラグは、RTC演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、RTC演出実行許可フラグがONである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)が成立すればRTC演出を実行可能な状態を意味し、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)の成立の有無を問わずRTC演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4502を実行した後、ステップSr4503に進む。
ステップSr4503では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする。据え置き示唆演出実行許可フラグは、据え置き示唆演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)が成立すれば据え置き示唆演出を実行可能な状態を意味し、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)の成立の有無を問わず据え置き示唆演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4503を実行した後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
一方、ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr4501:YES)、ステップSr4504に進み、RTC演出実行許可フラグをONにする。その後、ステップSr4505に進み、据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする。その後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
次に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図313は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(本実施形態では2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSr6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSr6101を実行した後、ステップSr6102に進む。
ステップSr6102では、音光側電断処理を実行する。音光側電断処理は、主側MPU62から電断発生コマンドを受信した場合に、使用レジスタの退避等を実行する処理である。音光側電断処理の詳細については後述する。ステップSr6102を実行した後、ステップSr6103に進む。
ステップSr6103では、RTC演出用処理を実行する。RTC演出用処理は、当該パチンコ機10が起動してから(電力の供給が開始されてから)所定時間毎(本実施形態では1時間毎)に所定時間(本実施形態では5分間)のRTC演出を実行するための処理である。RTC演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6103を実行した後、ステップSr6104に進む。
ステップSr6104では、据え置き示唆演出用処理を実行する。据え置き示唆演出用処理は、設定情報が据え置きされたことを示唆する演出である据え置き示唆演出を実行するための処理である。据え置き示唆演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6104を実行した後、ステップSr6105に進む。
ステップSr6105では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。ステップSr6105を実行した後、ステップSr6106に進む。
ステップSr6106では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行なう。ステップSr6106を実行した後、ステップSr6107に進む。
ステップSr6107では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSr6107を実行した後、ステップSr6108に進む。
ステップSr6108では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSr6108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図313のステップSr6102に示した音光側電断処理の詳細について説明する。
図314は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。
ステップSr6201では、主側MPU62から電断発生コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6201:NO)、そのまま本音光側電断処理を終了する。一方、ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していると判定した場合には(ステップSr6201:YES)、ステップSr6202に進む。
ステップSr6202では、音光側CPU92xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を音光側RAM94の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr6203に進み、音光側CPU92xのスタックポインタに格納されている情報を音光側RAM94の所定の領域に保存する。その後、ステップSr6204に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr6205に進み、音光側RAM94に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を音光側RAM94に記憶する。その後、ステップSr6205に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
次に、図313のステップSr6103に示したRTC演出用処理の詳細について説明する。
図315は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するRTC演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6301では、RTC演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6301:YES)、以下に説明するステップSr6302〜ステップSr6313の処理を実行する。ステップSr6302〜ステップSr6313の処理は、RTC演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、RTC演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該RTC演出を実行するための処理である。一方、ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6301:NO)、ステップSr6302〜ステップSr6313の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、RTC演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合にはRTC演出が所定のタイミングで実行されるが、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合にはRTC演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6302〜ステップSr6313の処理について説明する。
ステップSr6202では、主側RAM64に記憶されているRTC演出実行中フラグがONであるか否かを判定する。RTC演出実行中フラグは、後述するRTC演出が実行中であるか否かを判定するためのフラグであり、RTC演出の開始の際にONとなり、RTC演出の終了の際にOFFとなる。ステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONではないと判定した場合(ステップSr6202:NO)、すなわち、RTC演出が実行中ではない場合には、ステップSr6203に進む。
ステップSr6203では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込む。その後、ステップSr6204に進み、読み込んだ現在日時情報と、音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶されている起動日時情報とに基づいて、起動日時から現在の日時までの経過時間である起動経過時間を算出する。具体的には、例えば、RTC97の計時レジスタ97b1から読み込んだ現在日時情報が「2017年12月15日11時53分45秒」を示しており、音光側RAM94に記憶されている起動日時情報が「2017年12月15日08時42分35秒」を示している場合には、起動経過時間は、「3時間11分10秒」となる。なお、算出した起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。例えば、算出した起動経過時間が「51時間35分24秒」である場合には、24時間00分00秒に対応する値を2回減算して、新たな起動経過時間が「3時間35分24秒」となる。このような処理を採用する理由については後述する。ステップSr6204を実行した後、ステップSr6205に進む。
ステップSr6205では、音光側ROM93に記憶されているRTC演出実行判定テーブルを参照し、ステップSr6206においてRTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。
図316は、RTC演出実行判定テーブルを説明する説明図である。上述したように、RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。具体的には、本実施形態では、図316に示すように、起動経過時間の1時間毎に異なる種別のRTC演出が設定されている。例えば、起動経過時間「1時間00分00秒」に対応して「RTC演出A」が設定されており、起動経過時間「2時間00分00秒」に対応して「RTC演出B」が設定されている。上述したように、本実施形態では、起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。したがって、RTC演出実行判定テーブルを起動経過時間が24時間00分00秒を超える部分に対応させなくてもよいため、RTC演出実行判定テーブルを記憶するために必要となる音光側ROM93の記憶容量を低減することができる。
図315に説明を戻す。ステップSr6206では、RTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップSr6204において算出した起動経過時間が、RTC演出実行判定テーブルに設定されている起動経過時間と一致している場合にはRTC演出の開始タイミングであると判定し、一致していない場合にはRTC演出の開始タイミングではないと判定する。例えば、ステップSr6204において算出した起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aの開始タイミングであると判定する。
ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングではないと判定した場合には(ステップSr6206:NO)、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングであると判定した場合には(ステップSr6206:YES)、ステップSr6207に進む。
ステップSr6207では、RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている起動経過時間に対応した種別のRTC演出を開始するように設定する。例えば、起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aに対応した演出態様となるようにスピーカー46及び各種ランプ47の制御を開始し、RTC演出Aに対応した動画の表示を開始させるためのコマンドを表示制御装置100に対して送信する。本実施形態では、RTC演出Aは、5分間、キャラクターAが登場して楽曲Aを歌う演出である。RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている他のRTC演出は、5分間、他のキャラクターが登場して他の楽曲を歌う演出である。すなわち、RTC演出の種別毎に登場するキャラクター及び楽曲が異なっている。その後、ステップSr6208に進む。
ステップSr6208では、RTC演出実行中フラグをONにする。その後、ステップSr6209に進み、RTC演出用タイマカウンタTrに「150000」をセットする。RTC演出用タイマカウンタTrは、RTC演出の残時間を管理するためのカウンタであり、後述するように、本タイマ割込み処理が実行される毎に1減算される。本実施形態では、タイマ割込み処理は2ms毎に実行されるので、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされる「150000」は、5分間に相当する。その後、本RTC演出用処理を終了する。
上述したステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONであると判定した場合(ステップSr6202:YES)、すなわち、上述したステップSr6208においてRTC演出実行中フラグをONにした後のタイマ割込み処理にて本ステップSr6202に進んだ場合には、ステップSr6210に進む。
ステップSr6210では、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされている値から1を減算する。その後、ステップSr6211に進み、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であるか否かを判定する。ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0ではないと判定した場合(ステップSr6211:NO)、すなわち、まだRTC演出の終了タイミングではないと判定した場合には、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であると判定した場合(ステップSr6211:YES)、すなわち、RTC演出の終了タイミングであると判定した場合には、ステップSr6212に進み、実行中のRTC演出を終了するように設定する。その後、ステップSr6213に進み、RTC演出実行中フラグをOFFにして、本RTC演出用処理を終了する。
次に、図313のステップSr6104に示した据え置き示唆演出用処理の詳細について説明する。
図317は、第7実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する据え置き示唆演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6401では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6401:YES)、以下に説明するステップSr6402〜ステップSr6406の処理を実行する。ステップSr6402〜ステップSr6406の処理は、据え置き示唆演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、据え置き示唆演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該据え置き示唆演出を実行するための処理である。一方、ステップS6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6401:NO)、ステップSr6402〜ステップSr6406の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合には据え置き示唆演出が所定のタイミングで実行され得るが、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合には据え置き示唆演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6402〜ステップSr6406の処理について説明する。
ステップSr6402では、起動種別判定値が「01」であるか否か、すなわち、今回の起動種別が「通常起動」であったか否かを判定する。ステップSr6402において、起動種別判定値が「01」であると判定した場合には(ステップSr6402:YES)、後述するステップSr6403に進む。一方、ステップS6402において、起動種別判定値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSr6402:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6403では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行済みフラグがONであるか否かを判定する。据え置き示唆演出実行済みフラグは、今回の起動後に据え置き示唆演出が既に実行されたか否かを判定するためのフラグである。本実施形態では、通常起動した後の最初の遊技回のみにおいて据え置き示唆演出を実行する構成を採用しているため、この据え置き示唆演出実行済みフラグが設けられている。そして、据え置き示唆演出実行済みフラグは、ONの状態で電力の供給が断たれた場合であってもONの状態が保持されず、次の起動時には必ずOFFになっている。
ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6403:NO)、後述するステップSr6404に進む。一方、ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONであると判定した場合には(ステップSr6403:YES)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6404では、主制御装置60から変動用コマンドを受信したか否かを判定する。変動用コマンドは、主制御装置60が実行するタイマ割込み処理(図293)の遊技回制御処理(ステップSr0410)において、遊技回(特別図柄の変動)を開始する際に音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。すなわち、ステップSr6404では、遊技回(特別図柄の変動)が開始されたか否かを判定する。ステップSr6404において、変動用コマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr6404:YES)、後述するステップSr6405に進む。一方、ステップSr6404において、変動用コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6404:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6405では、据え置き示唆演出開始処理を実行する。据え置き示唆演出開始処理は、上述した据え置き示唆演出を開始させる処理である。その後、ステップSr6406に進み、上述した据え置き示唆演出実行済みフラグをONにして、本据え置き示唆演出開始処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態によれば、パチンコ機10が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいてRTC演出を実行するので、島設備に複数のパチンコ機10が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各パチンコ機10における起動経過時間が同一となる。したがって、一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON位置からOFF位置に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF位置からON位置に変位させて起動させた場合には、当該一のパチンコ機10における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10における起動経過時間とずれてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合にRTC演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、電源スイッチ85aがON位置からOFF位置に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF位置からON位置に変位されて起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、電源スイッチ85aが操作されることによって起動した当該一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON位置のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行可能な状態に設定される(RTC演出実行許可フラグがONにされる)ので、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行することが可能となる。
また、複数のパチンコ機10が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
本実施形態によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、前回の電断の発生が電源スイッチ85aの操作によるものである場合には、次の起動後に当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から設定情報が変更されているにもかかわらず、当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該パチンコ機10において設定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
《7−7》第7実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《7−7−1》変形例1:
上記第7実施形態において、所定範囲で移動可能な演出用可動物を備える構成とし、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物を原点位置から最大位置に移動させる構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
図318及び図319は、第7実施形態の変形例1のパチンコ機10が備える演出用可動物99を説明する説明図である。本変形例の演出用可動物99は、図318に示す原点位置から、図319に示す最大位置まで移動可能に構成されており、例えば、スーパーリーチ演出等の所定の演出の実行に伴って原点位置から最大位置まで移動し、当該演出の終了に伴って最大位置から原点位置に復帰する。また、図示は省略するが、本変形例では、演出用可動物99を移動させる駆動モーターと、演出用可動物99が原点位置にあることを検出可能な原点位置検出センサーと、演出用可動物99が最大位置にあることを検出可能な最大位置検出センサーとが設けられており、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる際には、演出用可動物99が最大位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させ、一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで復帰させる際には、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させる。
そして、本変形例では、音声発光制御装置90は、起動時に音光側異常電断フラグ対応処理において音光側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させる。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、演出用可動物99を移動させる駆動モーターとして、ステッピングモーターを用いる構成としてもよい。具体的には、例えば、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる場合には、原点位置から最大位置に移動させるための回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させる場合には、最大位置から原点位置に移動させるための回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
以上説明した駆動モーターとしてステッピングモーターを用いる構成を、以下に説明する各変形例に対して適用してもよい。
《7−7−2》変形例2:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、所定の報知処理(例えば最大音量で警報を鳴らす処理等)を実行する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《7−7−3》変形例3:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、ホールコンピュータ等の外部装置に情報を出力可能な外部出力端子を備える構成とし、主制御装置60は、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、異常が発生した可能性があることを示す所定の情報を外部出力端子から出力させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《7−7−4》変形例4:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、電源スイッチ85aを強制的にOFF状態に変位させる駆動機構を備える構成としてもよい。この構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には電源スイッチ85aがOFF状態に変位し、当該パチンコ機10への電力の供給が断たれることになる。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、電源スイッチ85aが強制的にOFF状態に変位されて、当該パチンコ機10への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
《7−7−5》変形例5:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10の起動時に表示される起動デモ画像を図柄表示装置41に表示させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技ホールの管理者等は、図柄表示装置41に起動デモ画像が表示されるか否かを確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《7−7−6》変形例6:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の発射を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の発射を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−7》変形例7:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の検知を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り入球検知センサーによる遊技球の検知を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の検知を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−8》変形例8:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3等のカウンタ値の取得を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、これらのカウンタ値の取得を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限りカウンタ値の取得を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述したカウンタ値の取得を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−9》変形例9:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける特別図柄の変動表示を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、特別図柄の変動表示を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り特別図柄の変動表示を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した特別図柄の変動表示を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−10》変形例10:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり抽選の実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、当たり抽選の実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り当たり抽選の実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した当たり抽選の実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−11》変形例11:
上記第7実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、開閉実行モードの実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、開閉実行モードの実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り開閉実行モードの実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した開閉実行モードの実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《7−7−12》変形例12:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としたが、この構成に代えて、上述した変形例1にて説明した演出用可動物99を備える構成とし、当該演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例では、主制御装置60の主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。一方、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。
音声発光制御装置90の音光側MPU92は、異常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。一方、正常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置に待機、又は原点位置に復帰させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は最大位置に移動した状態となり、電源スイッチ85aの状態がOFF状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は原点位置に留まった状態となる。
その後、音声発光制御装置90の音光側MPU92は、電力の供給が開始された次の起動時に、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるか否かを判定することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されたと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをOFFにする。一方、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されなかったと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
その他、主制御装置60や音声発光制御装置90が実行する処理については、上述した第7実施形態や上述した各変形例と同様である。
次に、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第7実施形態と比較して、メイン処理(図290)、電源監視処理(図294)、電断種別判定処理(図310)及び音光側電断処理(図314)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第7実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行するメイン処理、電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図320は、第7実施形態の変形例12の主側MPU62が実行するメイン処理を示すフローチャートである。図290に示したメイン処理との違いは、図290におけるステップSr0103からステップSr0105までの処理が省略されている点であり、他のステップの処理については、図290に示したメイン処理と同じである。すなわち、本変形例では、主側異常電断フラグが設けられておらず、また、主側異常電断フラグの状態に対応した電断種別コマンド(正常電断コマンド又は異常電断コマンド)を音声発光制御装置90に対して送信する処理を実行しない。
次に、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理について説明する。
図321は、第7実施形態の変形例12の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図294に示した電源監視処理との違いは、図321のステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合に、ステップSr0503aにおいて正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、一方、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合に、ステップS0504aにおいて異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する点であり、他のステップの処理については、図294に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図322は、第7実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301aでは、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。具体的には、原点位置センサーからの信号がHiレベルであるか否かを判定し、原点位置センサーの信号がHiレベルである場合には、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定する。ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合には(ステップSr4301a:YES)、ステップSr4302aに進み、音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合には(ステップSr4301a:NO)、ステップSr4303aに進み、音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図323は、第7実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。図314に示した音光側電断処理との違いは、図323のステップSr6201において、電断発生コマンドを受信したと判定した場合に、受信した電断発生コマンドが正常電断発生コマンドであるか否かを判定し(ステップSr6201a1)、正常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を原点位置センサー側に移動させ(ステップSr6201a2)、一方、異常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を最大位置センサー側に移動させる(ステップSr6201a3)点であり、他のステップの処理については、図314に示した音光側電断処理と同じである。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第7実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置であると判定された場合に演出用可動物99を最大位置に移動させるので、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が原点位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置が、演出用可動物99の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行するので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。この結果、電源スイッチ85aの位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグや、電断種別コマンド(正常電断コマンド、異常電断コマンド)の送信を省略することができるので、主制御装置60の処理負荷を低減することができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《7−7−13》変形例13:
上記第7実施形態では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。また、上記変形例12では、音声発光制御装置90が制御する演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。そこで、本変形例では、上記第7実施形態の構成と、上記変形例12の構成とを組み合わせた上で、両者の判定結果に相違がないかを判定し、相違がある場合には報知する構成としてもよい。以下、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第7実施形態と比較して、電源監視処理(図294)、電断種別判定処理(図310)及び音光側電断処理(図314)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第7実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図324は、第7実施形態の変形例13の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図294に示した電源監視処理との違いは、図324のステップSr0503において主側異常電断フラグをOFFにした後、ステップSr0503bに進み、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点と、図324のステップSr0504において主側異常電断フラグをONにした後、ステップSr0504bに進み、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点であり、他のステップの処理については、図294に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図325は、第7実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。本変形例では、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(主側異常電断フラグの状態、電断種別コマンドの種別)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(演出用可動物99の位置)とを比較し、一致してなかった場合に異常報知を実行する。以下、具体的に説明する。
ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr4303b1に進む。
ステップSr4303b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致していない場合には、ステップSr4303b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、ステップSr4304b1に進む。
ステップSr4304b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致していない場合には、ステップSr4304b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図326は、第7実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。この図326に示す音光側電断処理は、図323に示した変形例12の音光側電断処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第7実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が最大位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
また、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、一方、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであると判定され、かつ、演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行する。したがって、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置を、主制御装置60と、音声発光制御装置90との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、第2判定手段によって演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合に、異常報知処理(図325のステップSr4304b2)を実行する。さらに、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合に、異常報知処理(図325のステップSr4303b2)を実行する。したがって、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10における主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果が矛盾する異常な状態となっていることに気付くことができる。具体的には、例えば、ゴト師等の不正な者は、当該パチンコ機10の前回の電断時の状態の情報まで一致させて記憶させた不正な基盤を用意することは困難であるため、主制御装置60の一部を当該不正な基板に交換した場合には、主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果に不整合が生じやすくなる。本変形例によれば、当該不整合が検出された場合には異常報知処理が実行されるので、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《7−7−14》変形例14:
上記変形例12及び上記変形例13において、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)に演出用可動物99を最大位置に移動させ、次の起動時に当該演出用可動物99の位置を判定し、当該判定後に演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させることによって、当該演出用可動物99が正常に動作するか否かを検査可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)には、電断処理として、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、可動物動作不良フラグをONにする構成とする。
そして、次回の起動時に、可動物動作不良フラグの状態を判定し、当該可動物動作不良フラグがONであると判定した場合には、演出用可動物99が正常に動作しないこと(異常であること)を報知する可動物動作不良報知処理を実行する。一方、可動物動作不良フラグがONではないと判定した場合には、演出用可動物99の位置を判定する。そして、演出用可動物99が最大位置であると判定した場合には、最大位置から原点位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、上述した可動物動作不良報知処理を実行する構成とする。
以上説明した本変形例によれば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、島設備に設置されている各パチンコ機10の演出用可動物99が正常に動作するか否かを一斉に検査することが可能となる。
《7−7−15》変形例15:
上記各変形例のうち、演出用可動物99を備える構成においては、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させ、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させる(原点位置に留まらせる)構成としたが、演出用可動物99の移動態様はこの構成に限定されず、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させ(原点位置に留まらせ)、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させる構成としてもよい。
《7−7−16》変形例16:
上記第7実施形態及び上記各変形例では、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合(例えば、各パチンコ機10が個別に各電源スイッチ85aによって電断された場合)が「正常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)が「異常」と表現されているが、この表現は便宜上のものであり、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「異常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「正常」と表現されてもよい。また、「正常」や「異常」とは異なる表現が用いられてもよく、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「第1状態」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「第2状態」と表現されてもよい。
《8》第8実施形態:
《8−1》遊技機の構造:
図327は、本発明の第8実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図328は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図329は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、中央側第1始動口33(以下、単に第1始動口33とも呼ぶ)、第2始動口34、右側第1始動口44(以下、単に第1始動口44とも呼ぶ)、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。第2始動口34と右側第1始動口44とは、始動口ユニット200の内部に備えられる。
また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。遊技盤30には、可変表示ユニット40を囲むように、表面に装飾が施された装飾枠部材DFが取り付けられている。
装飾枠部材DFの上側から右側までの部分と、外レール部31bおよびメイン表示部45とによって挟まれた空間には、第1右打ち用レールR1と、第2右打ち用レールR2と、が設けられている。第2右打ち用レールR2の下側部分の右側には、右打ち用外側レールR3が設けられている。第1右打ち用レールR1と第2右打ち用レールR2とによって、右打ち時第1通路P1が形成されている。第2右打ち用レールR2と、外レール部31b、メイン表示部45および右打ち用外側レールR3とによって、右打ち時第2通路P2が形成されている。右打ち時第1通路P1、右打ち時第2通路P2共に略円弧形に形成されており、右打ち時第1通路P1と右打ち時第2通路P2とは並んで位置する。右打ち時第1通路P1は、右打ち時第2通路P2に対して内側に位置する。
右打ち時第1通路P1の一方側の開口端P1a、右打ち時第2通路P2の一方側の開口端P2aは共に、遊技領域PAの頂上付近に位置し、遊技球が入球可能となっている。右打ち時第1通路P1の他方側の開口端P1b、右打ち時第2通路P2の他方側の開口端P2bは共に、遊技領域PAの右側付近に位置し、右打ち時第1通路P1によれば始動口ユニット200に向かって遊技球を送ることができ、右打ち時第2通路P2によれば可変入賞装置36に向かって遊技球を送ることができる。
先に説明したように、操作ハンドル25(図327)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図327)を操作することによって、遊技球を遊技領域PAの右側に向けて発射させる所謂「右打ち」をすることができるが、これら操作の場合には、右打ち時第2通路P2に遊技球を誘導することができる。これに対して、操作ハンドル25(図327)の回動操作量を最大から減らす方向に調整することによって、右打ち時第1通路P1に遊技球を誘導することができる。以下、右打ち時第2通路P2を「強右打ち通路P2」と呼び、右打ち時第1通路P1を「弱右打ち通路P1」と呼ぶ。強右打ち通路P2に遊技球を誘導する操作、即ち、操作ハンドル25(図327)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図327)を操作することを「強右打ち操作」または単に「強右打ち」と呼び、弱右打ち通路P1に遊技球を誘導する操作を「弱右打ち操作」または単に「弱右打ち」と呼ぶ。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図328)から払い出される。
中央側第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。中央側第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
遊技盤32には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。一般入賞口32、中央側第1始動口33、及び第2始動口34のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤32に形成された個別の上記の開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
右側第1始動口44は、遊技盤30の右側に設けられており、始動口ユニット200の内部に備えられる。右側第1始動口44は、遊技球が貫通可能な貫通孔によって構成される。本実施形態では、右側第1始動口44に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、右側第1始動口44には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、弱右打ち通路P1の開口端P1bの下方、かつ、始動口ユニット200の入球口(後述する本線通路部210の入球口210a)の上方に設けられ、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。弱右打ち通路P1の開口端P1bから流下した遊技球は、スルーゲート35を通過し、その後、入球口210aに入球する。本実施形態では、スルーゲートを通過した遊技球は、100%の確率で入球口210aに入球する。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して右側第1始動口44よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に始動口ユニット200の内部を流下して右側第1始動口44へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、強右打ち通路P2の開口端P1bの下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、中央側第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、右側第1始動口44への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合、および、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。次に、始動口ユニット200の構成について詳述する。
図330は、始動口ユニット200を示す説明図である。この図は、遊技盤30の正面から見た図である。始動口ユニット200は、本線通路部210と、本線通路部210の途中から分岐し下方に伸びる第1分岐通路部220と、第1分岐通路部220の途中から分岐し下方に伸びる第2分岐通路部230と、第2始動口34と、右側第1始動口44と、始動口ユニット内アウト口251と、転落口252と、を備える。本実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本線通路部210は、上方向側の端部に入球口210aを有し、下方向側の端部に排球口210bを有し、入球口210aから排球口210bへ遊技球が流通可能な通路である。排球口210bの下方には、第2始動口34が設けられている。本線通路部210の途中には遊技球が入球可能な開口部210cが形成されており、当該開口部210cに第1分岐通路部220の上方向側の開口端が接続されている。この第1分岐通路部220の上方向側の開口端によって、右側第1始動口44が構成されている。右側第1始動口44のすぐ下には、右側第1始動口用の検知センサー67dが設けられている。右側第1始動口用の検知センサー67dは、右側第1始動口44への遊技球の入球を検知する。
電動役物34aは、本線通路部210の開口部210cに設けられている。電動役物34aは、略矩形の板材を図中の表裏方向に移動させることで、開口部210cを開く開放状態(図においては破線で示す)と、開口部210cを閉じる閉鎖状態(図においては実線で示す)とを取り得る。電動役物34aは、開放状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を許可し、閉鎖状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を禁止する。右側第1始動口44へ侵入した遊技球は、第1分岐通路部220を下方に進む。一方、右側第1始動口44への侵入が禁止された遊技球は、本線通路部210を排球口210bに向かって進む。
第1分岐通路部220から第2分岐通路部230へ分岐する地点には、遊技球振分装置240が設けられている。遊技球振分装置240は、往復回転軸241と、往復回転軸241に固定された振分片部242とを備える。往復回転軸241aが往復回転(揺動)することで、振分片部242は、図中の実線で示した第1位置Q1と図中の破線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、往復回転軸241は遊技球振分駆動部241a(図337参照)に連結されており、遊技球振分駆動部241aによって往復回転軸241aが往復回転されることによって、振分片部240bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本実施形態では、振分片部242は、第1位置Q1にある状態を2.0秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を0.1秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、主制御装置60(図337)は遊技球振分駆動部241aの駆動制御を実行する。この結果、振分片部242は、2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位し、残りの2秒間は第1位置Q1に留まることになる。
図331は、振分片部240bが第1位置Q1にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第1位置Q1にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を禁止して、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aに向かって遊技球PBを送ることができる。
図332は、振分片部240bが第2位置Q2にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第2位置Q2にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を許可して、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aに向かって遊技球を送ることができる。
図330に示すように、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aの下方には始動口ユニット内アウト口251が設けられ、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aの下方には転落口252が設けられている。
始動口ユニット内アウト口251は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。始動口ユニット内アウト口251に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
転落口252は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。転落口252に遊技球が入球すると、後述する当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される。転落口252に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、振分片部242は2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位することから、この2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する。なお、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する確率は、1/21の確率に限る必要はなく、他の値の確率に換えてもよい。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、入球口210aに入球した遊技球は、下記の第1〜第3ルートのうちのいずれかに沿って流れる。
(i)第1ルートRT1:図333の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、始動口ユニット内アウト口251へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能なルートである。
(ii)第2ルートRT2:図334の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、転落口252へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能であり、かつ、転落口252へ入球可能なルートである。
(iii)第3ルートRT3:図335の実線に示すように、遊技球PBが第2始動口34へ入球するルートである。すなわち、第2始動口34へ入球可能なルートである。
第1〜第3ルートRT1〜RT3のうちのいずれになるかは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあるか否かと、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にあるか第2位置Q2にあるかによって決定される。具体的には、第1ルートRT1(図333)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にある場合である。第2ルートRT2(図334)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第2位置Q2にある場合である。第3ルートRT3(図335)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが閉鎖状態にある場合である。
図329に示すように、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、始動口ユニット内アウト口251、転落口252、可変入賞装置36、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33、44に入球した遊技球は、当該2つの第1始動口33、44の合計として最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、中央側第1始動口33または右側第1始動口44への入賞に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図336は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図336(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図336(a)に示すように、図柄表示装置41には、第1装飾図柄または第2装飾図柄として、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図336(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図336(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図336(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34に遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4〜Z6には、図336(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図336(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球すると、各図柄列Z4〜Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4〜Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)および第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。
さらに、図336(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図336(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《8−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図337は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図328)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a〜67gが接続されている。具体的には、一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、右側第1始動口44、転落口252、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサーと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサー67a〜67gからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
なお、本実施形態では、始動口ユニット200に設けられた始動口ユニット内アウト口251にも検知センサー(図示せず)を備える構成とした。当該検知センサーも主制御基板61の入力ポートに接続されており、主制御基板61のMPU62は、当該検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる。遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる構成とすることで、開口部210cと始動口ユニット内アウト口251との間を結ぶ第1分岐通路部220における遊技球の球詰まりを検知できる。具体的には、右側第1始動口用の検知センサー67dからの信号に基づいて右側第1始動口44への遊技球の入球が検知された場合に、その後、第2始動口用の検知センサー、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーの双方で遊技球の入球が検知されなかったときに、第1分岐通路部220の途中で遊技球が球詰まりしたと判定することができる。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、右側第1始動口44の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、遊技球振分装置240の振分片部240bを第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復動作させる遊技球振分駆動部241aと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33、44への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図338は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、右側第1始動口44の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33または右側第1始動口44に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cんp第2実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。以下では、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10を同時変動機とも呼ぶ。
なお、以降の説明において、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第1始動口用遊技回と表現し、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第2始動口用遊技回と表現する場合がある。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図336(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図339は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図339(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図339(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図339(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜3の4個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜3の4個の値以外の値(4〜1199)が外れである。
一方、図339(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。また、特殊小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として20〜59の40個の値が設定され、通常小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として60〜1199の1140個の値が設定されている。
ここで、「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。本実施形態では、小当たりとして、通常小当たりと特殊小当たり(プレミアム小当たり)との2種類が用意されている。特殊小当たりは、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する契機となり得る小当たりである。なお、小当たりの際の可変入賞装置36の1回の開閉扉36bの開放時間は0.1secである。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。本実施形態では、図339(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)においては、「外れ」となる値の設定はない。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図340は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図340(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図340(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図340(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜3の4個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜3の4個の値以外の値(4〜1199)が外れである。一方、図340(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図339および図340を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右側第1始動口44の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図341は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図341(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図341(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図341(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜54」が16R確変大当たりに対応しており、「55〜69」が8R確変大当たりに対応しており、「70〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。なお、大当たりの種別として、上記3種類の大当たりに限る必要はなく、2種類や4種類の大当たりとすることができる。例えば、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、および8R通常大当たりの4種類の大当たりが設定される構成としてもよい。
図341(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜69」が8R確変大当たりに対応しており、「70〜99」が8R通常大当たりに対応している。
通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図342は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図342に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0〜399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜399の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数に応じてリーチに当選する確率が異なる5つのリーチ判定用当否テーブルを備える。図342に示した当否テーブルは、合計保留個数が4つ以上の場合のものであり、当該当否テーブルを含む5つのリーチ判定用当否テーブルは、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっている。例えば、合計保留個数が3つの場合にはリーチ当選確率は約1/11であり、合計保留個数が2つの場合にはリーチ当選確率は約1/10であり、合計保留個数が1つの場合にはリーチ当選確率は約1/9であり、合計保留個数が0の場合にはリーチ当選確率は約1/6である。なお、リーチ判定用当否テーブルの数は5つに限る必要はなく、2つ、3つ、4つ、6つ以上の数であってもよい。要は、リーチ判定用当否テーブルは複数であり、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっていれば、どのような構成であってもよい。
図343は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図343(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図343(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図343(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図343(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.5秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《8−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図344は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図337)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b、リーチ振分テーブル記憶エリア93c等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1〜P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《8−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《8−4−1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である50回まで高頻度サポートモードは保証される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。特に本実施形態では、保証遊技回数に達した遊技回が終了した時点において、高確率モードが継続していた場合であっても、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、電動役物34aが備えられた右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行う。右側第1始動口44へ入球した遊技球は、遊技球振分装置240の振分片部242によって、始動口ユニット内アウト口251に向かうルートと転落口252に向かうルートとに振り分けられる。このため、右側第1始動口44へ入球した遊技球は、先に説明したように1/21という低い確率ではあるが、転落口252に入球する可能性がある。
高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。そして、その転落口252へ遊技球が入球したタイミングの次の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。サポートモードについては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)において、転落口252へ遊技球が入球し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数(すなわち、50回)に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した30回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについても、その保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
《8−4−2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態と、iv)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図345は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。
図346は、低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態のそれぞれにおける各種の態様を示す説明図である。ここでは、態様として、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、転落口252、および第2始動口34への遊技球の入球可否や、第1の図柄の変動時間、第2の図柄の変動時間等が定められている。
図346に示すように、低確低サポ状態においては、中央側第1始動口33への遊技球の入球が可能である。このために、低確低サポ状態では、遊技者に左打ちをさせ、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、中央側第1始動口33に遊技球を入球させる。中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図336(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が中央側第1始動口33であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
中央側第1始動口33以外の入球口について考えてみる。低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図335)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
なお、低確低サポ状態における特2変動時間は10分と極めて長い時間に設定したが、低確低サポ状態における第1図柄表示部37aの変動時間(以下、特1変動時間とも呼ぶ)については通常の長さの時間に設定している。ここで言う「通常の長さの時間」とは、後述する変動種別カウンタCSの値と、大当たりの種別やリーチの有無等によって決定される通常的な長さの時間であり、例えば2秒〜3分である。
図345に戻る。低確低サポ状態(状態H1)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は中央側第1始動口33に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図346に示すように、低確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、サポートモードが高頻度サポートモードである状態において、スルーゲート35を通過した遊技球が電役開放状態にある電動役物34aを100%の確率で通過するように、スルーゲート35から電動役物34aまでの距離や、電動役物34aの1回の開放時間、電動役物34aの開放回数、普図ユニット38における図柄の変動時間等が調整されている。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、先に説明した第1ルートRT1(図333)または第2ルートRT2(図334)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。なお、転落口252へ遊技球がたとえ入球したとしても、低確高サポ状態では、抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はない。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。
右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図336(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
低確高サポ状態における特1変動時間および特2変動時間については、通常の長さの時間(例えば2秒〜3分)に設定されている。
図345に戻る。低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態(状態H3)が継続され、遊技者は右側第1始動口44に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
なお、低確低サポ状態(状態H1)では、中央側第1始動口33への遊技球の入球を狙うことになるが、この入球を高い確率で行うことができない。これに対して、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者は弱右打ちを行うことで、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、低確低サポ状態(状態H1)と比較して、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる機会が多いことから、遊技者にとって有利性に優れている。
低確低サポ状態(状態H1)において、第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H4)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。開閉実行モード(状態H4)は、開閉実行モード(状態H2)と同一の処理である。同じ開閉実行モードであるのに、状態H2と状態H4とに区別したのは、分岐先が相違するためである。開閉実行モード(状態H4)が終了すると、高確高サポ状態(状態H5)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図346に示すように、高確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。これらの入球の可否は、低確高サポ状態における入球の可否と同一である。但し、低確高サポ状態では、既に抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はないのに対して、高確高サポ状態では、転落口252に遊技球が入球した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードへ移行(いわゆる転落)することが相違する。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、第1ルートRT1(図333)または第2ルートRT2(図334)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確高サポ状態では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させる。右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図336(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
図345に戻る。高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H5)が繰り返され、右側第1始動口44に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、高確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
高確高サポ状態(状態H5)において、転落口252へ遊技球が入球した場合には、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは高頻度サポートモードのまま継続される。なお、低確高サポ状態(状態H3)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す保証遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H3)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
なお、高確高サポ状態(状態H5)における特1変動時間については通常の長さに設定され、高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間については例えば10分に設定されている。高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間が10分と極めて長い時間に設定されているのは、次の理由による。
高確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、高確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、図340(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当たり抽選が実行されることになり、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これを解消するために、本実施形態では、高確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制する構成とした。
高確高サポ状態(状態H5)において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。また、高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。高確低サポ状態では、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。本実施形態では、遊技者は、図柄表示装置41に表示された特殊小当たり用演出パターンに対応した演出内容から、高確高サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを認識することができる。
図346に示すように、高確低サポ状態では、中央側第1始動口33と第2始動口34とに対して遊技球を入球させることが可能であり、右側第1始動口44と転落口252とに対しては遊技球を入球させることが不可能である。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図335)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となり、右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させことによって、第2始動口34に遊技球を入球させることができる。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図336(b)参照)のメイン表示領域MAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が第2始動口34であるため、第2装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
上述した高確低サポ状態(状態H6)では、弱右打ちを行なって打った遊技球が先に説明したように転落口252へ入球することは不可能もしくは困難となるため、100%に近い確率で(この確率を、以下便宜的に100%とも呼ぶ)で第2始動口34に入球することになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選するまで100%継続して、第2始動口34へ遊技球を入球させ当たり抽選を行うことができる。換言すると、高確低サポ状態(状態H6)では、転落がないいわゆる無敵ゾーンとなる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行すると、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、高確高サポ状態から保証遊技回数が終了すると、高確低サポ状態となるが、この場合に、高確高サポ状態時に10分と極めて長い時間(ロング)に設定された特2変動時間が続いている状態が発生する虞があった。高確低サポ状態(無敵ゾーン)で、ロングに設定された特2の変動が続いている状態では、無敵ゾーンにおいて、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を短期間で繰り返し行うことが不可能となり、遊技者に不利益を与える。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果を大当たりと小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)だけとして(外れを無くして)、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行される大当たり変動または小当たり変動が停止した場合に、ロングに設定された特2の変動を、当該特2に係る当たり抽選の結果を問わず停止させることのできる構成とした。この結果、無敵ゾーンにおいて高確高サポ状態でロングに設定された特2の変動が続く不具合を解消することができ、遊技者に不利益を与えることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図330)において本線通路部210から第1分岐通路部220に移行する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図335)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したように、緊迫感と共に、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、本実施形態のパチンコ機10に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H5において、遊技者は、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを通常としている。これに対して、高確高サポ状態H5においては、先に説明したように、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させることも可能であることから、遊技者によっては、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うこともあり得る。この場合、遊技球が転落口252へ入球することがなく、途中で低確高サポ状態へ遊技状態が移行されることがないことから、保証遊技回数である50回だけ中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることができれば、確実に無敵ゾーンである高確低サポ状態へ遊技状態を移行させることができる。しかしながら、50回もの多数回、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることは、時間的にも費やす遊技球の量的にも遊技者に多大の負担を強いるために、高確高サポ状態H5においては、左打ちを行い、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方は、遊技者にとってメリットはなく現実的ではない。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10では、保証遊技回数を50回という比較的に多数とすることで、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成としている。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成となっているが、こうした遊技の仕方を完全に排除するものではない。上記困難な点を許容できれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことも可能である。例えば、遊技球が転落口252へ入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することが精神的に許容できないような遊技者等にあっては、上記の遊技の仕方を選択するかもしれない。遊技機の設計者側からすれば、保証遊技回数を例えば5回とか10回とか比較的小さな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことをある程度、許容することができ、保証遊技回数を例えば50回とか100回とか大きな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを厳格に禁止することができる。すなわち、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを許容するか禁止するかの加減を、保証遊技回数によって調整することが可能となる。
《8−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図347は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSs0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSs0102に進む。
ステップSs0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0103に進む。
ステップSs0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図349)において、その値を更新する。
ステップSs0104では第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSs0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSs0105に進む。
ステップSs0105では転落口252への遊技球の入球に伴う転落口用の入球処理を実行する。ステップSs0105の転落口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSs0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図347:Ss0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図348は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0201では、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に対応した検知センサ(右側第1始動口用の検知センサー67d等)の検知状態により判定する。ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球したと判定した場合には(Ss0201:YES)、ステップSs0202に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0203に進む。
ステップSs0203では、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0204に進む。
ステップSs0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球していないと判定した場合には(Ss0201:NO)、ステップSs0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Ss0205:YES)、ステップSs0206に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0207に進む。一方、ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Ss0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSs0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0208に進む。
ステップSs0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0209では、上述したステップSs0204又はステップSs0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Ss0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Ss0209:YES)、ステップSs0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSs0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSs0212に進む。
ステップSs0212では、ステップSs0103(図347)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSs0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図347)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図347)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSs0212を実行した後、ステップSs0213に進む。
ステップSs0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSs0213を実行した後、ステップSs0214に進む。
ステップSs0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図350:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSs0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<転落口用の入球処理>
次に、転落口用の入球処理について説明する。転落口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図347:Ss0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図349は、転落口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0301では、遊技球が転落口252に入球したか否かを、転落口252に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球したと判定した場合には(Ss0301:YES)、ステップSs0302に進む。
ステップSs0302では、高確率モードフラグをOFFにする。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされるとともに、このステップSs0302でもOFFにされる。その後、ステップSs0303に進む。
ステップSs0303では、低確率モードコマンドを設定する。低確率モードコマンドは、当否抽選モードが低確率モードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSs0304に進む。
ステップSs0304では、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落口252に遊技球が入球して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0304を実行した後、本転落口用の入球処理を終了する。
ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球していないと判定した場合には(Ss0301:NO)、本転落口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図350は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSs0401では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSs0402に進む。
ステップSs0402では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSs0402を実行した後、ステップSs0403に進む。
ステップSs0403では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0404に進む。
ステップSs0404では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSs0405に進む。ステップSs0405では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、液晶表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSs0405を実行した後、ステップSs0406に進む。
ステップSs0406では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0407に進む。
ステップSs0407では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0408に進む。
ステップSs0408では、始動口ユニット200に備えられた遊技球振分装置240を駆動制御するための遊技球振分制御処理を実行する。遊技球振分制御処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0409に進む。
ステップSs0409では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSs0402のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Ss0409:NO)、ステップSs0410及びステップSs0411において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSs0410において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSs0411おいて、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Ss0409:YES)、ステップSs0402に戻り、ステップSs0402からステップSs0408までの各処理を実行する。
なお、ステップSs0402からステップSs0408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図350:Ss0405)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図351は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSs0501では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSs0501において開閉実行モードが実行されているか否かを判定することによって、開閉実行モードが実行されている期間にステップSs0503(およびステップSs0506)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSs0501において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0501:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSs0502以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSs0501において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Ss0501:NO)、ステップSs0502に進む。
ステップSs0502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0502において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0502:NO)、ステップSs0503に進む。
ステップSs0503では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0503を実行した後、ステップSs0505に進む。
一方、ステップSs0502において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Ss0502:YES)、ステップSs0504に進む。
ステップSs0504では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0504を実行した後、ステップSs0505に進む。
ステップSs0505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0505:NO)、ステップSs0506に進む。
ステップSs0506では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0506を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSs0505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss0505:YES)、ステップSs0507に進む。
ステップSs0507では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0507を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図351:Ss0503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図352は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs0601では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Ss0601:NO)、ステップSs0602に進む。一方、ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Ss0601:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs0602では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs0602を実行した後、ステップSs0603に進む。
ステップSs0603では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。以下、通常小当たり、特殊小当たりのいずれも含む場合は、単に「小当たり」とも呼ぶ。ステップSs0603を実行した後、ステップSs0604に進む。
ステップSs0604では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs0604を実行した後、ステップSs0605に進む。
ステップSs0605では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs0604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs0605を実行した後、ステップSs0606に進む。
ステップSs0606では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs0605及びステップSs0606において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs0606を実行後、ステップSs0607に進む。
ステップSs0607では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs0608に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs0608を実行した後、ステップSs0609に進む。
ステップSs0609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs0609を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図352:Ss0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図353は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs0701では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSs0702に進む。
ステップSs0702では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSs0703に進む。
ステップSs0703では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs0703を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図352:Ss0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図354は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs0801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs0801において、高確率モードであると判定した場合には(Ss0801:YES)、ステップSs0802に進む。
ステップSs0802では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図339(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。一方、ステップSs0801において高確率モードではないと判定した場合には(Ss0801:NO)、ステップSs0803に進む。
ステップSs0803では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図339(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。
ステップSs0804では、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss0804:YES)、ステップSs0805に進む。
ステップSs0805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0805を実行した後、ステップSs0806に進む。
ステップSs0806では、第1始動口用の振分テーブル(図341(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs0806を実行した後、ステップSs0807に進む。
ステップSs0807では、ステップSs0806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss0807:YES)、ステップSs0808に進む。
ステップSs0808では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0808を実行した後、ステップSs0809に進む。
ステップSs0809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0809を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss0807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs0810に進む。
ステップSs0810では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0810を実行した後、ステップSs0811に進む。
ステップSs0811では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0811を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0804において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss0804:NO)、ステップSs0812に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0812において、当否判定の結果が通常小当たりであると判定した場合には(Ss0812:YES)、ステップSs0813に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの通常小当たりフラグをONにする。ステップSs0813を実行した後、ステップSs0814に進む。
ステップSs0814では、通常小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常小当たり用の停止図柄設定処理では、通常小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、通常小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0814を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0812において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりでないと判定した場合には(Ss0812:NO)、ステップSs0815に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりであると判定した場合には(Ss0815:YES)、ステップSs0816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの特殊小当たりフラグをONにする。その後、ステップSs0817に進み、特殊小当たりコマンドを設定する。特殊小当たりコマンドは、当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0817を実行した後、ステップSs0818に進む。
ステップSs0818では、特殊小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。特殊小当たり用の停止図柄設定処理では、特殊小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている特殊小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、特殊小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0818を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0819では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0819を実行した後、本第1始動口の判定処理を終了する。
ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss0815:NO)、ステップSs820に進む。
ステップSs820では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs0820の処理は、上記ステップSs0804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない場合に実行される。すなわち、ステップSs0820においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs0820を実行した後、ステップSs0821に進む。
ステップSs0821では、ステップSs0820におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs0821において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss0821:YES)、ステップSs0822に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs0822を実行した後、ステップSs0823に進む。ステップSs0821において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss0821:NO)、そのままステップSs0823に進む。
ステップSs0823では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0823を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図352:Ss0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図355は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs0901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs0902に進む。
ステップSs0902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0902:NO)、ステップSs0903に進む。
ステップSs0903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0903:NO)、ステップSs0904に進む。
ステップSs0904では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0904を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0903:YES)、ステップSs0905に進む。
ステップSs0905では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0905を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0902:YES)、ステップSs0906に進む。
ステップSs0906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0906:YES)、ステップSs0907に進む。
ステップSs0907では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0907を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss0906:NO)、ステップSs0908に進む。
ステップSs0908では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0908を実行した後、ステップSs0909に進む。
ステップSs0909では、ステップSs0904、ステップSs0905、ステップSs0907、ステップSs0908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図355:Ss0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図356は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1001:YES)、ステップSs1002に進む。
ステップSs1002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1002では、まず、(i)〜(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1002を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1001:NO)、ステップSs1003に進む。
ステップSs1003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1003:YES)、ステップSs1004に進む。
ステップSs1004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)〜(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1004を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1003:NO)、ステップSs1005に進む。
ステップSs1005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)〜(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1005を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図355:Ss0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図357は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1101:YES)、ステップSs1102に進む。
ステップSs1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1102では、まず、(iv)、(v)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1102を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1101:NO)、ステップSs1103に進む。
ステップSs1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1103:YES)、ステップSs1104に進む。
ステップSs1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)、(v)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1104を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1103:NO)、ステップSs1105に進む。
ステップSs1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)〜(iv)の中から(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1105を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図355:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図358は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1201:YES)、ステップSs1202に進む。
ステップSs1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1202では、まず、(vii)〜(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1202を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1201:NO)、ステップSs1203に進む。
ステップSs1203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定し、特殊小当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1203:YES)、ステップSs1204に進む。
ステップSs1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、特殊小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)〜(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1204を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりでないと判定した場合には(Ss1203:NO)、ステップSs1205に進む。
ステップSs1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、通常小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)〜(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1205を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図355:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図359は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1301:YES)、ステップSs1302に進む。
ステップSs1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1302では、まず、(x)、(xi)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1302を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、小当たりと判定した場合)には(ステップSs1301:NO)、ステップSs1303に進む。
ステップSs1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)、(xi)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図355)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1303を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図351:Ss504)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図360は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs1401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs1401において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss1401:NO)、ステップSs1402に進む。
ステップSs1402では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図355)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1402:YES)、ステップSs1403に進む。一方、ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1402:NO)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1403では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図354)のステップSs0809、ステップSs0811、ステップSs0814、ステップSs0818、またはステップSs0823において設定されている。ステップSs1403を実行した後、ステップSs1404に進む。
ステップSs1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1404を実行した後、ステップSs1405に進む。
ステップSs1405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1405において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss1405:NO)、ステップSs1406に進む。
ステップSs1406では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、本第1変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs1405において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss1405:YES)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1401において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1401:YES)、ステップSs1407に進む。
ステップSs1407では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図364)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1407:NO)、ステップSs1402に進む。一方、ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1407:YES)、ステップSs1408に進む。
ステップSs1408では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSs1408を実行した後、ステップSs1409に進む。
ステップSs1409では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs1409では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりや小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs1409を実行した後、ステップSs1410に進む。
ステップSs1410では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs1411に進む。
ステップSs1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1412に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs1412:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs1413に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs1413を実行した後、ステップSs1414に進む。
ステップSs1414では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、ステップSs1415に進む。
ステップSs1415では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1416に進み、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、本第1変動停止処理を終了する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1415:NO)、本第1変動停止処理を終了する。ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1411:NO)、本第1変動停止処理を終了する。また、ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs1412:YES)、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図351:Ss0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図361は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs1501では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Ss1501:NO)、ステップSs1502に進む。一方、ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Ss1501:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs1502では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs1502を実行した後、ステップSs1503に進む。
ステップSs1503では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSs1503を実行した後、ステップSs1504に進む。
ステップSs1504では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs1504を実行した後、ステップSs1505に進む。
ステップSs1505では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs1504において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs1505を実行した後、ステップSs1506に進む。
ステップSs1506では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs1505及びステップSs1506において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs1506を実行後、ステップSs1507に進む。
ステップSs1507では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs1508に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs1508を実行した後、ステップSs1509に進む。
ステップSs1509では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs1509を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図361:Ss1502)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図362は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs1601では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSs1602に進む。
ステップSs1602では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSs1603に進む。
ステップSs1603では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs1603を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図361:Ss1503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図363は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs1701では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs1701において、高確率モードであると判定した場合には(Ss1701:YES)、ステップSs1702に進む。
ステップSs1702では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図340(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。一方、ステップSs1701において高確率モードではないと判定した場合には(Ss1701:NO)、ステップSs1703に進む。
ステップSs1703では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図340(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。
ステップSs1704では、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1704において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss1704:YES)、ステップSs1705に進む。
ステップSs1705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs1705を実行した後、ステップSs1706に進む。
ステップSs1706では、第2始動口用の振分テーブル(図341(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs1706を実行した後、ステップSs1707に進む。
ステップSs1707では、ステップSs1706における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss1707:YES)、ステップSs1708に進む。
ステップSs1708では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1708を実行した後、ステップSs1709に進む。
ステップSs1709では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1709を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss1707:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs1710に進む。
ステップSs1710では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1710を実行した後、ステップSs1711に進む。
ステップSs1711では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1711を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1704において、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss1704:NO)、ステップSs1712に進む。
ステップSs1712では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs1712の処理は、上記ステップSs1704における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップSs1712においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs1712を実行した後、ステップSs1713に進む。
ステップSs1713では、ステップSs1712におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs1713において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss1713:YES)、ステップSs1714に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs1714を実行した後、ステップSs1715に進む。ステップSs1713において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss1713:NO)、ステップSs1714を実行することなく、ステップSs1715に進む。
ステップSs1715では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1715を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図361:Ss1504)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図364は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs1801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs1802に進む。
ステップSs1802では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1802において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1802:NO)、ステップSs1803に進む。
ステップSs1803では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1803:NO)、ステップSs1804に進む。
ステップSs1804では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1804を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1803:YES)、ステップSs1805に進む。
ステップSs1805では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1805を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1802において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1802:YES)、ステップSs1806に進む。
ステップSs1806では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1806:YES)、ステップSs1807に進む。
ステップSs1807では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1807を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1806:NO)、ステップSs1808に進む。
ステップSs1808では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図345における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1808を実行した後、ステップSs1809に進む。
ステップSs1809では、ステップSs1804、ステップSs1805、ステップSs1807、ステップSs1808の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図364:Ss1804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図365は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1901では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSs1901を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図364:Ss1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図366は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2001:YES)、ステップSs2002に進む。
ステップSs2002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2002では、まず、(I)〜(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2002を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2001:NO)、ステップSs2003に進む。
ステップSs2003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2003:YES)、ステップSs2004に進む。
ステップSs2004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)〜(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2004を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2003:NO)、ステップSs2005に進む。
ステップSs2005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)〜(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図364:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図367は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2101では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間を変動時間情報として取得する。ステップSs2101を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図364:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図368は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2201:YES)、ステップSs2202に進む。
ステップSs2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2202では、まず、(IV)〜(VI)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2202を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2201:NO)、ステップSs2203に進む。
ステップSs2203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2203:YES)、ステップSs2204に進む。
ステップSs2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)〜(VI)の中から(V)を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2204を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2203:NO)、ステップSs2205に進む。
ステップSs2205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)〜(VI)の中から(VI)を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図364)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2205を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図351:Ss507)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図369は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs2301では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs2301において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2301:NO)、ステップSs2302に進む。
ステップSs2302では、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図364)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2302:YES)、ステップSs2303に進む。一方、ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2302:NO)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2303では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図363)のステップSs1709、ステップSs1711、またはステップSs1715において設定されている。ステップSs2303を実行した後、ステップSs2304に進む。
ステップSs2304では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37aの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2304を実行した後、ステップSs2305に進む。
ステップSs2305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2305において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss2305:NO)、ステップSs2306に進む。
ステップSs2306では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs2305において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss2305:YES)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2301において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2301:YES)、ステップSs2307に進む。
ステップSs2307では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図355)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2307:NO)、ステップSs2302に進む。一方、ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2307:YES)、ステップSs2308に進む。
ステップSs2308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSs2308を実行した後、ステップSs2309に進む。
ステップSs2309では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs2309では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs2309を実行した後、ステップSs2310に進む。
ステップSs2310では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs2311に進む。
ステップSs2311では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss2311:YES)、ステップSs2312に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs2312:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs2313に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs2313を実行した後、ステップSs2314に進む。
ステップSs2314では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss2311:NO)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs2312:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図350:Ss0406)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図370は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSs2401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2401:NO)、ステップSs2402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2402:NO)、ステップSs2403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2403:NO)、ステップSs2404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss2404:YES)、ステップSs2405に進む。一方、ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss2404:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2405では、通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、通常小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が通常小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2405において、通常小当たりではないと判定した場合には(Ss2405:NO)、ステップSs2406に進む。
ステップSs2406では、特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が特殊小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2406において、特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss2406:NO)、ステップSs2407に進む。
ステップSs2407では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2405およびステップSs2406において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2407を実行した後、ステップSs2408に進む。
ステップSs2408では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408を実行した後、ステップSs2409に進む。
ステップSs2409では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図350:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2409を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2405において、通常小当たりであると判定した場合には(Ss2405:YES)、ステップSs2413に進む。
ステップSs2406において、特殊小当たりであると判定した場合には(Ss2406:YES)、ステップSs2410に進む。
ステップSs2410では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSs2411に進み、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2411を実行した後、ステップSs2412に進む。
ステップSs2412では、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2412を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2413では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図350:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2413を実行した後、ステップSs2414に進む。
ステップSs2414では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。開閉シナリオ設定処理については後述する。ステップSs2414を実行した後、ステップSs2415に進む。
ステップSs2415では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSs2415を実行した後、ステップSs2416に進む。
ステップSs2416では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs2416を実行した後、ステップSs2417に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2403:YES)、ステップSs2418に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2418を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2402:YES)、ステップSs2419に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2419を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2401:YES)、ステップSs2420に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2420を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図370:Ss2414)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図371は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2501では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs2501において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2501:YES)、ステップSs2502に進む。
ステップSs2502では、大当たりの種別に応じた大当たり用開閉シナリオに設定する。なお、開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定されたプログラムである。ステップSs2502を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSs2501において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2501:NO)、ステップSs2503に進む。
ステップSs2503では、小当たり用開閉シナリオに設定する。なお、本実施形態においては、小当たり用開閉シナリオには、ラウンド遊技において開閉扉36bが1回開閉する開閉パターンが設定されている。ステップSs2503を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図370:Ss2415)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図372は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2601では、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であると判定した場合には(Ss2601:YES)、ステップSs2602に進む。
ステップSs2602では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に3000(約6.0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
一方、ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選ではないと判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードの契機が小当たりであると判定した場合には(Ss2601:NO)、ステップSs2603に進む。
ステップSs2603では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に0(0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図370:Ss2418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図373は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2701では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2701において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Ss2701:YES)、ステップSs2702に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs2703に進む。
ステップSs2703では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSs2703を実行した後、ステップSs2704に進む。
ステップSs2704では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2701において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Ss2701:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図370:Ss2419)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図374は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2801では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSs2801を実行した後、ステップSs2802に進む。
ステップSs2802では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Ss2802:YES)、ステップSs2803に進む。一方、ステップSs2802において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Ss2802:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2803では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSs2804に進む。
ステップSs2804では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSs2404を実行した後、ステップSs2805に進む。
ステップSs2805では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSs2805を実行した後、ステップSs2806に進む。
ステップSs2806では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSs2806を実行した後、ステップSs2807に進む。
ステップSs2807では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図374:Ss2801)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図375は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs2901では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Ss2901:NO)、ステップSs2902に進む。
ステップSs2902では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Ss2902:YES)、ステップSs2903に進む。
ステップSs2903では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSs2904に進む。
ステップSs2904では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図350:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2904を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Ss2902:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Ss2901:YES)、ステップSs2905に進む。
ステップSs2905では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Ss2905:YES)、ステップSs2906に進む。
ステップSs2906では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSs2907に進む。
ステップSs2907では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図350:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2907を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Ss2905:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図370:Ss2420)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図376は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs3001では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Ss2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Ss3001:YES)、ステップSs3002に進む。
ステップSs3002では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs3003に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSs3003を実行した後、ステップSs3004に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSs3005に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSs3001において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Ss3001:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図376:Ss3003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図377は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSs3101では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Ss3101:YES)、ステップSs3102に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Ss3102:YES)、ステップSs3103に進む。一方、ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3112に進む。
ステップSs3103では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、10R確変大当たりフラグ、2R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSs3103を実行した後、ステップSs3104に進む。
ステップSs3104では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSs3104を実行した後、ステップSs3105に進む。
ステップSs3105では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSs3105を実行した後、ステップSs3106に進む。
ステップSs3106では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3107に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3107を実行した後、ステップSs3108に進む。
ステップSs3108では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3109に進み、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSs3109を実行した後、ステップSs3110に進む。
ステップSs3110では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSs3110を実行した後、ステップSs3111に進む。
ステップSs3111では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3112に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3112を実行した後、ステップSs3113に進む。
ステップSs3113では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図350)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Ss3101:NO)、ステップSs3114に進む。ステップSs3114では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている通常小当たりがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定する。
ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定した場合には(Ss3114:YES)、ステップSs3115に進み、通常小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3115を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりでない(Ss3114:NO)、すなわち、今回の開閉実行モードへの移行の契機が特殊小当たりであると判定した場合には、ステップSs3116に進み、特殊小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3116を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図350:Ss0407)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図378は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSs3201では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3201において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Ss3201:NO)、ステップSs3202に進む。
ステップSs3202では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3202において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Ss3202:NO)、ステップSs3203に進む。
ステップSs3203では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3203において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3203:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3203:YES)、ステップSs3204に進む。
ステップSs3204では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Ss3204:YES)、ステップSs3205に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Ss3204:NO)、ステップSs3206に進む。
ステップSs3206では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Ss3206:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Ss3206:YES)、ステップSs3207に進む。
ステップSs3207では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSs3208に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSs3207において開閉実行モードではなく(Ss3207:NO)、且つ、ステップSs3208において高頻度サポートモードである場合には(Ss3208:YES)、ステップSs3209に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSs3210に進む。
ステップSs3210では、ステップSs3209の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Ss3210:YES)、ステップSs3211に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Ss3210:NO)、ステップSs3211の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3207において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3207:YES)、又は、ステップSs3208において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Ss3208:NO)、ステップSs3212に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSs3213に進む。
ステップSs3213では、ステップSs3212の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3213において、サポート当選でないと判定した場合には(Ss3213:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3213において、サポート当選であると判定した場合には(Ss3213:YES)、ステップSs3214に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3202において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Ss3202:YES)、ステップSs3215に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3215:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3215:YES)、ステップSs3216に進む。
ステップSs3216では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSs3217に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3201において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Ss3201:YES)、ステップSs3218に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図378:Ss3218)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図379は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs3301では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Ss3301:YES)、ステップSs3302に進む。
ステップSs3302では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3302:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3302:YES)、ステップSs3303に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSs3303を実行した後、ステップSs3304に進む。
ステップSs3304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSs3305に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3305:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3305:YES)、ステップSs3306に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3301において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Ss3301:NO)、ステップSs3307に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Ss3307:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Ss3307:YES)、ステップSs3308に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSs3309に進む。
ステップSs3309では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Ss3309:NO)、ステップSs3310に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSs3310において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Ss3310:YES)、ステップSs3311に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSs3309において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3309:YES)、又は、ステップSs3310において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Ss3310:NO)、ステップSs3312に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
<遊技球振分制御処理>
次に、遊技球振分制御処理について説明する。遊技球振分制御処理は、通常処理のサブルーチン(図350:Ss0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図380は、遊技球振分制御処理を示すフローチャートである。ステップSs3401では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定する。第5タイマーカウンタエリアT5は、遊技球振分装置240の振分片部242を第1位置Q1と第2位置Q2との間で切り替えるためのパラメータとして用いられる。第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定することによって、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替えるタイミングであるか否かを判定することができる。第5タイマーカウンタエリアT5にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であると判定した場合には(Ss3401:YES)、ステップSs3402に進む。
ステップSs3402では、遊技球振分駆動部241a(図337)を駆動制御して、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替える。その後、本遊技球振分制御処理を終了する。
一方、ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3401:NO)、ステップSs3403に進む。
ステップSs3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「−50」であるか否かを判定する。「50」という値は、約0.1secに相当する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「−50」であると判定した場合には(Ss3403:YES)、ステップSs3404に進む。
ステップSs3404では、遊技球振分駆動部241a(図337)を駆動制御して、振分片部242を第2位置Q2から第1位置Q1へ切り替える。これにより、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」となってから「−50」となるまでの期間、すなわち、約0.1秒間だけ、振分片部242は第2位置Q2にある状態を保持することになる。ステップSs3403を実行した後、ステップSs3405に進む。
ステップSs3405では、第5タイマカウンタエリアT5に1000(約2.0sec)を設定する。第5タイマカウンタエリアT5に初期値として、約2.0秒をセットすることによって、振分片部242は第1位置Q1にある状態を約2.0秒間だけ保持することになる。ステップSs3405を実行した後、本遊技球振分制御処理を終了する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「−50」でないと判定した場合には(Ss3403:NO)、そのまま本遊技球振分制御処理を終了する。
《8−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図381は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs3501では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSs3501を実行した後、ステップSs3502に進む。
ステップSs3502では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSs3501で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSs3502を実行した後、ステップSs3503に進む。
ステップSs3503では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSs3503を実行した後、ステップSs3504に進む。
ステップSs3504では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSs3504を実行した後、ステップSs3505に進む。
ステップSs3505では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSs3505を実行した後、ステップSs3506に進む。
ステップSs3506では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第2ルートRT2(図334)に沿った遊技球の流れによっても、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3506の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3506を実行した後、ステップSs3507に進む。
ステップSs3507では、無敵ゾーン突入演出用処理を実行する。無敵ゾーン突入演出用処理では、主側MPU62から受信した無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第3ルートRT3(図335)に沿った遊技球の流れによっても、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3507の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3507を実行した後、ステップSs3508に進む。
ステップSs3508では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSs3508を実行した後、ステップSs3509に進む。
ステップSs3509では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSs3509を実行した後、ステップSs3510に進む。
ステップSs3510では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSs3510を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図381:Ss3502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図382は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSs3601では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSs3601において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Ss3601:YES)、ステップSs3602に進む。
ステップSs3602では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSs3602を実行した後、ステップSs3603に進む。
ステップSs3603では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSs3603の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSs3603を実行した後、ステップSs3604に進む。
ステップSs3604では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSs3603において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSs3604を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図382:Ss3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図383は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSs3701では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Ss3701:YES)、ステップSs3702に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3702を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Ss3701:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSs3703に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3703を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3702及びステップSs3703の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSs3704では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図381:Ss3503)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図384は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs3801では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3801:YES)、ステップSs3802に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3801:NO)、ステップSs3803に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3803:YES)、ステップSs3804に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3803:NO)、そのままステップSs3805に進む。また、ステップSs3802を実行した後、またはステップSs3804を実行した後、ステップSs3805に進む。
ステップSs3805では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3805:YES)、ステップSs3806に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3805:NO)、ステップSs3807に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3807:YES)、ステップSs3808に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3807:NO)、そのままステップSs3809に進む。また、ステップSs3806を実行した後、またはステップSs3808を実行した後、ステップSs3809に進む。
ステップSs3809では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSs3809を実行した後、ステップSs3810に進む。
ステップSs3810では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3810を実行した後、ステップSs3811に進む。
ステップSs3811では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3811を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図384:Ss3809)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図385は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSs3901では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss3901:YES)、ステップSs3902に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3902:NO)、ステップSs3903に進む。
ステップSs3903では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態(無敵ゾーン)において、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3901:NO)、ステップSs3904に進む。また、ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss3902:YES)、ステップSs3904に進む。
ステップSs3904では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態のそれぞれにおいて、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSs3903を実行した後、または、ステップSs3904を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図384:Ss3810)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図386は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4001では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4001:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4001:YES)、ステップSs4002に進む。
ステップSs4002では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4003に進む。
ステップSs4003では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4003を実行した後、ステップSs4004に進む。
ステップSs4004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4004を実行した後、ステップSs4005に進む。
ステップSs4005では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図344)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4006に進む。
ステップSs4006では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4007を実行した後、ステップSs4008に進む。
ステップSs4008では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4008を実行した後、ステップSs4009進む。
ステップSs4009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図382)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4008において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSs4009を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図386:Ss4003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図387は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4101:NO)、ステップSs4102に進む。
ステップSs4102では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4102:NO)、ステップSs4103に進む。
ステップSs4103では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4103を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4102:YES)、ステップSs4104に進む。
ステップSs4104では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4104を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4101:YES)、ステップSs4105に進む。
ステップSs4105では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4105:YES)、ステップSs4106に進む。
ステップSs4106では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4106を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4105:NO)、ステップSs4107に進む。
ステップSs4107では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4107を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図387:Ss4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図388は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4201では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4202に進む。
ステップステップSs4202では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4202において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4202:YES)、ステップSs4203に進む。
ステップSs4203では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4203では、(ア)〜(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4203を実行した後、ステップSs4204に進む。
ステップSs4204では、ステップSs4203で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図356)によって取得した変動時間と、ステップSs4201によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4205では、ステップSs4204によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4205を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4202において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4202:NO)、ステップSs4206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4206:YES)、ステップSs4207に進む。
ステップSs4207では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4207を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4207で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図356)によって取得した変動時間と、ステップSs1004(図356)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4206:NO)、ステップSs4208に進む。
ステップSs4208では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4208を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4208で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1005(図356)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図387:Ss4104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図389は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4302に進む。
ステップステップSs4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4302:YES)、ステップSs4303に進む。
ステップSs4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4303では、(エ)〜(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4303を実行した後、ステップSs4304に進む。
ステップSs4304では、ステップSs4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1102(図357)によって取得した変動時間と、ステップSs4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4305では、ステップSs4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4302:NO)、ステップSs4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4306:YES)、ステップSs4307に進む。
ステップSs4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4307を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1104(図357)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4306:NO)、ステップSs4308に進む。
ステップSs4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4308を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1105(図357)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図387:Ss4106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図390は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4402に進む。
ステップステップSs4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4402:YES)、ステップSs4403に進む。
ステップSs4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4403では、(キ)〜(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4403を実行した後、ステップSs4404に進む。
ステップSs4404では、ステップSs4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1202(図358)によって取得した変動時間と、ステップSs4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4405では、ステップSs4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4405を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4402:NO)、ステップSs4406に進む。
テップSs4406では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された特殊小当たりの有無の情報から、当否判定の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4406において、当否判定の結果が特殊小当たり当選であると判定した場合には(Ss4406:YES)、ステップSs4407に進む。
ステップSs4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4407を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1204(図358)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4406において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4406:NO)、ステップSs4408に進む。
ステップSs4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、通常小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4408を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1203(図358)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図387:Ss4107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図391は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4502に進む。
ステップステップSs4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図386)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4502:YES)、ステップSs4503に進む。
ステップSs4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4503では、(コ)、(サ)の中から(コ)を特定する。(ケ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4503を実行した後、ステップSs4504に進む。
ステップSs4504では、ステップSs4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1302(図359)によって取得した変動時間と、ステップSs4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4505では、ステップSs4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4502:NO)、ステップSs4506に進む。
ステップSs4506では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4506を実行した後、先に説明したステップSs4504に進み、ステップSs4506で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1303(図359)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図384:Ss3811)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図392は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4601では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4601:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4601:YES)、ステップSs4602に進む。
ステップSs4602では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4603に進む。
ステップSs4603では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4603を実行した後、ステップSs4604に進む。
ステップSs4604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4604を実行した後、ステップSs4605に進む。
ステップSs4605では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図344)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4606に進む。
ステップSs4606では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4607を実行した後、ステップSs4608に進む。
ステップSs4608では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4608を実行した後、ステップSs4609進む。
ステップSs4609では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図382)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4608において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSs4609を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図392:Ss4603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図393は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4701では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4701:NO)、ステップSs4702に進む。
ステップSs4702では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4702:NO)、ステップSs4703に進む。
ステップSs4703では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4703を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4702:YES)、ステップSs4704に進む。
ステップSs4704では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4704を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4701:YES)、ステップSs4705に進む。
ステップSs4705では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4705:YES)、ステップSs4706に進む。
ステップSs4706では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4706を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4705:NO)、ステップSs4707に進む。
ステップSs4707では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図345における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4707を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図393:Ss4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図394は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4801では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs4801を実行した後、ステップSs4802に進む。
ステップSs4802では、ステップSs4802で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1901(図365)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4803では、ステップSs4802によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4803を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図393:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図395は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4902に進む。
ステップステップSs4902では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図392)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4902において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4902:YES)、ステップSs4903に進む。
ステップSs4903では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(サ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4903では、(サ)〜(ス)の中から(サ)を特定する。(サ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4903を実行した後、ステップSs4904に進む。
ステップSs4904では、ステップSs4903で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2002(図366)によって取得した変動時間と、ステップSs4901によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4905では、ステップSs4904によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4905を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4902において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4902:NO)、ステップSs4906に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図392)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4906:YES)、ステップSs4907に進む。
ステップSs4907では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4907を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4907で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2004(図366)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4906:NO)、ステップSs4908に進む。
ステップSs4908では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ス)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ス)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4908を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4908で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2005(図366)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図393:Ss4706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図396は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5001では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs5001を実行した後、ステップSs5002に進む。
ステップSs5002では、ステップSs5002で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2101(図367)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5003では、ステップSs5002によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5003を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図393:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図397は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs5102に進む。
ステップステップSs5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図392)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss5102:YES)、ステップSs5103に進む。
ステップSs5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(セ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(タ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs5103では、(セ)〜(タ)の中から(セ)を特定する。(セ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5103を実行した後、ステップSs5104に進む。
ステップSs5104では、ステップSs5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2202(図368)によって取得した変動時間と、ステップSs5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5105では、ステップSs5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss5102:NO)、ステップSs5106に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図392)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss5106:YES)、ステップSs5107に進む。
ステップSs5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5107を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2204(図368)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss5106:NO)、ステップSs5108に進む。
ステップSs5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図344)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(タ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(タ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5108を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs2108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2205(図368)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図398は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs5201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSs5202に進む。
ステップSs5202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図399は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSs5301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図400は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSs5401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Ss5401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSs5402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Ss5401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSs5403に進む。
ステップSs5403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Ss5402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSs5404に進む。
ステップSs5404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Ss5403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSs5405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《8−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図330)において本線通路部210から第1分岐通路部220に流通する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図335)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に、遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、第3ルートRT3(図335)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、始動口ユニット200は、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、および振分片部242を備える構造物(ハードウェア的な構成)によって構成され、その上、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されている。この構成によれば、遊技者は、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察することができ、観察によって、転落口252へ遊技球が入球するか否か、第2始動口34へ遊技球が入球するか否か、等を認めることができる。転落口252へ遊技球が入球した場合、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することから、遊技者に不利な状態となる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、転落口252へ遊技球が入球して不利な状態とならないか緊迫感を付与することができる。また、第2始動口34へ遊技球が入球する場合、転落口252へ遊技球が入球することのない無敵ゾーンに遊技状態が移行したことになる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、無敵ゾーンといった遊技者に有利な遊技状態に移行する期待感を付与することできる。このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《8−8》第8実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《8−8−1》変形例1:
上記第8実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、第2始動口34、右側第1始動口44、始動口ユニット内アウト口251、および転落口252を有する始動口ユニット200を備えることによって、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる。高確低サポ状態では、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を行うことができ、その上、上述したように転落の可能性がなく、事実上、次の大当たり当選が約束されている。これに対して、変形例として、上述した始動口ユニット200とは相違する構成を採用することによって、上述した遊技性を実現してもよい。要は、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる構成であれば、どのような構成を採用することもできる。
《8−8−2》変形例2:
上記第8実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者は観察することができる。これに対して、変形例として、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者が観察できない構成としてもよい。この構成によれば、遊技球の流れからだけでは、転落口252へ遊技球が入球すること、第2始動口34へ遊技球が入球すること等を遊技者は知ることができないが、第8実施形態の構成によれば、遊技者は、図柄表示装置41に表示される演出画像によって、転落したこと(抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したこと)や無敵ゾーンに移行したことを知ることができる。
《8−8−3》変形例3:
上記第8実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、遊技者は、遊技球の流れから、遊技球が転落口252に入球したことを知ることができる。これに対して、変形例として、第1分岐通路部220および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、転落口252または始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球が見えない構成としてもよい。その上で、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したのかを演出によって告知しない構成とする。この構成によれば、高確高サポ状態において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《8−8−4》変形例4:
上記第8実施形態では、高確高サポ状態において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選である場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、高確低サポ状態(無敵ゾーン)への移行を行う構成とした。その上で、第8実施形態では、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を図柄表示装置41に表示する構成とした。これに対して、変形例として、第8実施形態の変形例1と同様に、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成する構成とした上で、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を表示するタイミングを、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときまで遅らせる構成としてもよい。この構成によれば、当否判定の結果、特殊小当たりに当選して高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことが、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで認識することができないことから、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
さらに、この変形例4において、変形例3の構成を追加する構成としてもよい。すなわち、変形例4において、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、遊技状態が高確高サポ状態から低確高サポ状態と高確低サポ状態(無敵ゾーン)とのうちのいずれに移行したかを演出によって告知しない構成としてもよい。この構成によれば、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうか、高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行しているのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《8−8−5》変形例5:
上記第8実施形態およびその変形例では、転落口252に遊技球が入球すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、転落口252への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/2の確率で当選するか否かを判定し、当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。この構成によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者にいっそうの緊迫感を付与することができる。
《8−8−6》変形例6:
上記第8実施形態およびその変形例では、右側第1始動口44に入球した遊技球を所定の確率(例えば1/21)でもって転落口252に入球させ、遊技球が転落口252へ入球した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードへ切り替える構成とすることで、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成とした。これに対して、変形例として、右側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/21の確率で転落当選するか否かを判定し、転落当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。すなわち、ソフトウェア的に、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成を実現してもよい。この変形例によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者に緊迫感を付与することができる。さらに、この変形例によれば、始動口ユニット内アウト口251や、転落口252、始動口ユニット内アウト口251に向かう通路、転落口252に向かう通路等を省略することができることから、構成を簡略化できるという効果も奏する。
《8−8−7》変形例7:
上記第8実施形態およびその変形例では、高確高サポ状態において、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合との二つがある構成とした。これに対して、変形例として、上記移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合とのうちのいずれか一つとしてもよい。さらに、上記移行する条件として、上記の二つの場合に他の場合を加えた、3以上の数の条件としてもよい。
《8−8−8》変形例8:
上記第8実施形態およびその変形例では、図346に示すように、低確高サポ状態では、特2変動時間は通常の長さに設定される構成とした。これに対して変形例として、低確高サポ状態では、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。低確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、低確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、遊技者にとって過度に有利な状態となるが、この変形例では、低確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができる。
《8−8−9》変形例9:
上記第8実施形態およびその変形例では、転落口252へ続く流路と始動口ユニット内アウト口251へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置240を、往復運動する振分片部242によって遊技球の振り分けを行う構成とした。この構成によれば、振分片部242の可動域に遊技球が侵入するタイミングによって、遊技球の振り分け先が決定される。これに対して、変形例として、遊技球が入る穴が複数個設けられた皿状の役物(いわゆるクルーン)によって、遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成によれば、クルーン上を移動する遊技球の運動エネルギー(速度)によって、遊技球の振り分け先が決定される。この変形例によっても、期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。また、遊技球振分装置240は、振分片部242を備えた構成や、皿状の役物を備えた構成に限る必要は無く、種々の形状の構造物(ハードウェア的な構成)によって遊技球を振り分ける装置に換えることもできる。
《8−8−10》変形例10:
上記第8実施形態およびその変形例では、第2始動口用の振分テーブル(図341(b)参照)には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、確変大当たりと通常大当たりとが混在して設定されていた。これに対して、変形例として、第2始動口用の振分テーブルには、確変大当たりのみが設定され、通常大当たりは設定されていない構成としてもよい。この構成は、V確変機によって実現される。V確変機とは、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の最中に特定領域(Vゾーン)に遊技球が入球することを契機として抽選モードが高確率モードとなる機種である。V確変機とすることによって、第1始動口へ遊技球が入球した場合と第2始動口へ遊技球が入球した場合とで確変大当たりとなる確率を変えることが可能となる。この変形例では、V確変機とすることによって、第2始動口用の振分テーブルに対して確変大当たりのみが設定される構成を実現している。
この変形例における遊技の流れは、図345に示した第8実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確低サポ状態H6における通常大当たりに当選した場合の流れが無くなったものとなる。このため、高確低サポ状態H6は次の確変大当たりの当選まで継続し、事実上、次回の確変大当たりが保証される。第8実施形態のパチンコ機10における高確低サポ状態H6では、次回の大当たりが保証されているが、振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりとなることは保証されていない。これに対して、この変形例では、高確低サポ状態H6において、次回の確変大当たりが保証されることから、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6へ移行した際に、いっそうの安堵感を遊技者に付与することができる。
《8−8−11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技球が通過可能な所定領域としての始動口ユニット200の入球部210aを遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、第2始動口34用の検知センサーからの信号、転落口252用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号から一つの結果情報を取得する構成とした。これに対して変形例として、遊技球が通過可能な所定領域としての右側第1始動口44を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての当たり乱数カウンタC1の値、および大当たり種別カウンタC2の値から一つの結果情報を取得する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、第1振分手段を電動役物34aによって構成し、第2振分手段を遊技球振分装置240によって構成したが、これに対して、変形例として、第1振分手段と第2振分手段とを、制御部と、記憶部に記憶されるテーブルデータとによって構成することもできる。テーブルデータとしては、例えば当否テーブルと振分テーブルとを採用することができる。具体的には、当否テーブルを用いた当たり抽選を実行する手段を第1振分手段とし、振分テーブルを用いた振分判定を実行する手段を第2振分手段としてもよい。この場合に、第1振分手段によって得られる第1結果が当たり抽選の外れに対応し、第1振分手段によって得られる第2結果が当たり抽選の大当たりに対応し、第2振分手段によって得られる第3結果が振分判定の結果としての確変大当たりに対応し、第4結果が振分判定の結果としての通常大当たりに対応する構成としてもよい。こうした変形例では、上記実施形態及び上記各変形例と同様に、遊技状態移行手段によって移行する移行元の特定遊技状態は高確高サポ状態に対応し、移行先の所定遊技状態は低確高サポ状態に対応する。この変形例によっても、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、この変形例における所定領域を、右側第1始動口44に換えて、第2始動口34に至る本線通路部210としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《8−8−12》変形例12:
上記第8実施形態およびその変形例では、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第1始動口(右側第1始動口44)とする構成であった。これに対して変形例として、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第2始動口とする構成としてもよい。
図401は、この変形例における始動口ユニット200Xを示す説明図である。この変形例における始動口ユニット200Xは、始動口として、上側第2始動口(第8実施形態における右側第1始動口44に換わる第2始動口)934と、下側第2始動口(第8実施形態における第2始動口34と同一の始動口)34とを備える。この構成以外の始動口ユニット200Xの構成、および始動口以外のハードウェア構成については、第8実施形態のパチンコ機10と同一である。図401において、第8実施形態と同じ部品については第8実施形態と同一の符号を付けた。この変形例では、さらに、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成に換えて、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成とした。この変形例によっても、高確高サポ状態から無敵ゾーンである高確低サポ状態への移行が可能となり、第8実施形態と同様に、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、この変形例によれば、次のような効果も奏する。第8実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっており、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっている。このため、この変形例によれば、右側第1始動口44を上側第2始動口934に換えたことから、第8実施形態と比較して、始動口ユニット200Xに遊技球を通過させることのメリットがより高いものとなる。したがって、この変形例によれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、上側第2始動口934へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させることができることから、高確高サポ状態H5における弱右打ちを、遊技者に対してより推奨することができるという副次的な効果を奏する。なお、先に説明したように、第8実施形態のパチンコ機10では、もともと、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっているが、その有利性が高くなっている程度をより大きなものとしてもよい。具体的には、第1始動口用の振分テーブルの振り分け結果のラウンド遊技の回数を例えば2Rと小さくする構成としてもよい。要は、第1始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性を、第2始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性と比較して低くすることができれば、どのような構成に換えてもよい。
また、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、高確高サポ状態H5における第1図柄表示部37bの変動時間(特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、第1始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
さらに、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、第2始動口用の振分テーブルの振り分け結果を確変大当たりのみとする(通常大当たりを含まない)構成としてもよい。この構成は、上述したV確変機によって実現される。この構成によれば、まず第1に、高確高サポ状態H5において、大当たりに当選さえすれば、必ず高確高サポ状態H5を連続させることができることから、高確高サポ状態H5において、上側第2始動口934への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たり当選して欲しいという期待感を遊技者に対して付与することができる。また、高確高サポ状態において、大当たり当選しなくても、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を遊技者に対して付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達したことで移行する高確低サポ状態H6においては、通常大当たりの無い(必ず確変大当たりとなる)無敵ゾーンとなる安堵感を、遊技者に対していっそう付与することができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《8−8−13》変形例13:
高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、右側第1始動口44へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させる方法として、次の方法もある。具体的には、高確高サポ状態H5における中央側第1始動口33への遊技球の入球に基づく第1図柄表示部37bの変動時間(中央側特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても中央側特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
《8−8−14》変形例14:
上記第8実施形態およびその変形例では、高頻度サポートモードの保証遊技回数を50回としたが、これに対して、変形例として、保証遊技回数を1回としてもよい。この変形例における遊技の流れは、図345に示した第8実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先が相違する。保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落した場合、その転落時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回の変動停止時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されることから、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先は、低確低サポ状態H1となる。すなわち、高確高サポ状態H5において、転落した場合、高確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。なお、保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落しなかった場合には、第8実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6に移行する。この変形例によっても、第8実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、保証遊技回数は1回や50回に限る必要も無く、その他の数の回数としてもよい。
《8−8−15》変形例15:
上記第8実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第8実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第8実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第8実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第8実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《9》第9実施形態:
《9−1》遊技機の構造:
図402は、本発明の第9実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図403は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図404は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図403)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では50回である。なお、ST回数は50回に限る必要はなく、60回、40回、30回、20回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば10回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に入球した遊技球は保留されない構成となっている。このため、第2の図柄が変動表示をする条件は、第1の図柄と第2の図柄が共に変動表示していない期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいて成立する一方、第1の図柄または第2の図柄が変動表示している期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいては成立しない構成である。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図405は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図405(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図405(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図405(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図405(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図405(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図405(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図405(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《9−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図406は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図403)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a〜67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a〜67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図407は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2始動口34に遊技球が入球することによって、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モードが実行されている期間であるとき、または、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bが変動表示を開始してから当該変動表示を終了するまでの期間であるときには、第2始動口34に遊技球が入球した場合であっても、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、後述するリーチ乱数カウンタC3、および後述する転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶されることがない構成(保留機能を有さない構成)とした。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値は、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図405(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されている転落乱数カウンタCFの値は、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図411)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図408は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図408(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図408(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図408(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図408(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜198の199個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜198の199個の値以外の値(199〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図409は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図409(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図409(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図409(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0〜3979の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図409(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜198の199個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜198の199個の値以外の値(199〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図408を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図410は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図410(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図410(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図410(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は50回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が50回に達すると、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜19」が8R確変大当たりに対応し、「20〜39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図410(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(50回)に達すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図411は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図411に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0〜299の値のうち、0〜99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0〜299の値のうち、100〜299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図412は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図412(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図412(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図412(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図412(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《9−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図413は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図406)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《9−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《9−4−1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である10回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の10回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図409(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である50回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図409(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
《9−4−2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図414は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態(状態H1)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードに、サポートモードは低頻度サポートモードになる。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である50回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である10回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図410(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である10回の遊技回まで継続するが、この10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図409(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図410(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、10回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達すると、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
高確低サポ状態(状態H6)において実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると40回)に達すると、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている高確高サポ状態H4と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
一方、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達した場合、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、高確低サポ状態H6は次回の大当たりが保証されたものでない。このため、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまった場合には、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する。
高確低サポ状態H6において、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6において、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4において大当たり当選しなかったこと、および高確高サポ状態H4において遊技回数が10回以内の遊技回において転落抽選に当選しなかったことに落胆しながら、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が40回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると50回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6において、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合を考慮する必要がある。したがって、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(10回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引いた値が継続率となる。具体的には、継続率は、次式(1)に従って計算することができる。
継続率=1−{(1−1/3)×(1−1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1−1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1−1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《9−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図415は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSt0101では、各種検知センサー67a〜67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a〜67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSt0102に進む。
ステップSt0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0103に進む。
ステップSt0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図419)において、その値を更新する。
ステップSt0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSt0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0104を実行した後、ステップSt0105に進む。
ステップSt0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図415:St0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図416は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(St0201:YES)、ステップSt0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0203に進む。
ステップSt0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0204に進む。
ステップSt0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満でない場合には(St0204:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満である場合には(St0204:YES)、ステップSt0205に進み、第1始動保留個数RaNに1を加算する。その後、ステップSt0206に進む。
ステップSt0206では、ステップSt0103(図415)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSt0205において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSt0206を実行した後、ステップSt0207に進む。
ステップSt0207では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSt0207を実行した後、ステップSt0208に進む。
ステップSt0208では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を第1保留コマンドとして設定する。
第1保留コマンドは、第1始動口33への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図419:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された第1保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。ステップSt0208を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(St0201:NO)、ステップSt0209に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検出センサーの検出状態により判定する。
ステップSt0209において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(St0209:YES)、ステップSt0210に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0211に進む。一方、ステップS2t0209において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(St0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0211では、第2始動口34に遊技球が入球したことを示す信号を遊技ホール側の管理制御装置に対して出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0212に進む。
ステップSt0212では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(ステップSt0212:NO)、ステップSt0213に進む。一方、ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(ステップSt0212:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0213では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0213において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0213:NO)、ステップSt0214に進む。一方、ステップSt0213において、特図変動表示中フラグがONであると判定した場合には(ステップSt0213:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0214では、ステップSt0103(図415)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、判定処理実行エリア64cに格納する。ステップSt0214を実行した後、ステップSt0215に進む。
ステップSt0215では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2始動口入球フラグをONにする。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0215を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図416:St0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図417は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSt0301では、始動口用の入球処理(図416)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSt0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(St0302:YES)、ステップSt0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(St0302:NO)、ステップSt0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSt0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(St0305:YES)、ステップSt0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSt0303に進む。ステップSt0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(St0305:NO)、ステップSt0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(St0308:YES)、ステップSt0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSt0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSt0310を実行した後、ステップSt0311に進む。
ステップSt0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSt0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(St0311:YES)、ステップSt0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(St0311:NO)、ステップSt0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSt0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(St0308:NO)、ステップSt0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSt0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSt0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSt0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(St0316:YES)、ステップSt0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(St0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図415:St0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図418は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSt0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(St0401:YES)、ステップSt0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSt0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(St0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSt0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(St0402:YES)、ステップSt0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSt0404に進む。
ステップSt0404では、ステップSt0103(図415)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(St0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図419は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSt0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSt0502に進む。
ステップSt0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSt0503に進む。
ステップSt0503では、ステップSt0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSt0503を実行した後、ステップSt0504に進む。
ステップSt0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0505に進む。
ステップSt0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSt0506に進む。ステップSt0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSt0506を実行した後、ステップSt0507に進む。
ステップSt0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0508に進む。
ステップSt0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0509に進む。
ステップSt0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSt0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(St0509:NO)、ステップSt0510及びステップSt0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSt0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSt0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(St0509:YES)、ステップSt0503に戻り、ステップSt0503からステップSt0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSt0503からステップSt0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図419:St0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図420は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSt0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。
ステップSt0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(St0601:YES)、ステップSt0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSt0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St0601:NO)、ステップSt0602に進む。
ステップSt0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0602:NO)、ステップSt0603に進む。
ステップSt0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSt0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(St0602:YES)、ステップSt0604に進む。
ステップSt0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSt0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図420:St0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図421は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSt0701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグがONであるか否かを判定する。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONでないと判定した場合には(St0701:NO)、ステップSt0702に進む。
ステップSt0702では、第1始動保留個数RaNが「0」を上回るか否かを判定する。第1始動保留個数RaNが「0」以下である場合とは、第1始動口33についての始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」以下であると判定した場合には(St0702:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」を上回ると判定した場合には(St0702:YES)、ステップSt0703に進む。
ステップSt0703では、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSt0706に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
一方、ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONであると判定した場合には(St0701:YES)、ステップSt0704に進み、各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている第2図柄表示部フラグをONにする。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第2図柄表示部37bおよび第1図柄表示部37aのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSt0705に進む。
ステップSt0705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグをOFFにする。ステップSt0705を実行した後、ステップSt0706に進む。
ステップSt0706では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSt0707に進む。
ステップSt0707では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSt0707を実行した後、ステップSt0708に進む。
ステップSt0708では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSt0708を実行した後、ステップSt0709に進む。
ステップSt0709では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSt0708で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSt0709を実行した後、ステップSt0710に進む。
ステップSt0710では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSt0709およびステップSt0710にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図419)におけるステップSt0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt0710を実行した後、ステップSt0711に進む。
ステップSt0711では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSt0711を実行した後、ステップSt0712に進む。
ステップSt0712では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSt0712を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図421:St0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図422は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSt0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である第1保留エリアRaについての第1始動保留個数RaNから1を減算する。その後、ステップSt0802に進む。
ステップSt0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させる。その後、ステップSt0803に進む。
ステップSt0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSt0803を実行した後、ステップSt0804に進む。
ステップSt0804では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。その後、ステップSt0805へ進む。
ステップSt0805では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図421:St0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図423は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSt0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt0901において、高確率モードであると判定した場合には(St0901:YES)、ステップSt0902に進む。
ステップSt0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図411参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSt0903では、ステップSt0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(St0903:YES)、ステップSt0904に進む。
ステップSt0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSt0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSt0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSt0901において高確率モードでないと判定した場合(St0901:NO)、またはステップSt0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(St0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図421:St0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図424は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1001:NO)、ステップSt1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1002において、高確率モードであると判定した場合には(St1002:YES)、ステップSt1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図408(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
一方、ステップSt1002において高確率モードではないと判定した場合には(St1002:NO)、ステップSt1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図408(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(St1001:YES)、ステップSt1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1005において、高確率モードであると判定した場合には(St1005:YES)、ステップSt1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図409(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1006に進む。
一方、ステップSt1005において高確率モードではないと判定した場合には(St1005:NO)、ステップSt1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図409(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1008では、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSt1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(St1008:YES)、ステップSt1009に進む。
ステップSt1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1009:NO)、ステップSt1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図410(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(St1009:YES)、ステップSt1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図410(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSt1010又はステップSt1011の処理を実行した後、ステップSt1012に進む。
ステップSt1012では、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSt1012を実行した後、ステップSt1013に進む。
ステップSt1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1008において、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(St1008:NO)、ステップSt1014に進む。
ステップSt1014では、ステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSt1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(St1014:YES)、ステップSt1015に進む。
ステップSt1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSt1015を実行した後、ステップSt1016に進む。
ステップSt1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1014において、ステップSt1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(St1014:NO)、ステップSt1017に進む。
ステップSt1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1018に進む。
ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(St1018:YES)、ステップSt1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSt1019を実行した後、ステップSt1020に進む。
一方、ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(St1018:NO)、ステップSt1019を実行することなく、ステップSt1020に進む。
ステップSt1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図421:St0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図425は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSt1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSt1102に進む。
ステップSt1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSt1102を実行した後、ステップSt1103に進む。
ステップSt1103では、ステップSt1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSt1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSt1103を実行した後、ステップSt1104に進む。
ステップSt1104では、ステップSt1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図420:St0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図426は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSt1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSt1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図425)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSt1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(St1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSt1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(St1201:YES)、ステップSt1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSt1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSt1203を実行した後、ステップSt1204に進む。
ステップSt1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSt1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(St1204:NO)、ステップSt1205に進む。
ステップSt1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSt1205を実行した後、ステップSt1206に進む。
ステップSt1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(St1206:YES)、ステップSt1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSt1207を実行した後、ステップSt1208に進む。
ステップSt1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば50回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(St1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSt1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSt1210に進む。
一方、ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(St1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSt1209を実行することなく、ステップSt1210に進む。
なお、ステップSt1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(St1206:NO)、ステップSt1210に進む。
ステップSt1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSt1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(St1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(St1210:NO)、ステップSt1211に進む。
ステップSt1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(St1211:YES)、ステップSt1212に進む。
ステップSt1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSt1213に進む。
ステップSt1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(St1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSt1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSt1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(St1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSt1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(St1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSt1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(St1204:YES)、ステップSt1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSt1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図426:St1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図427は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSt1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(St1301:YES)、ステップSt1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSt1302を実行した後、ステップSt1303に進む。
ステップSt1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1303を実行した後、ステップSt1304に進む。
ステップSt1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSt1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1305を実行した後、ステップSt1306に進む。
ステップSt1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSt1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSt1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(St1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図419:St0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図428は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1401:NO)、ステップSt1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(St1402:NO)、ステップSt1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1403:NO)、ステップSt1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(St1404:YES)、ステップSt1405に進む。一方、ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(St1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSt1405を実行した後、ステップSt1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSt1406を実行した後、ステップSt1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSt1407を実行した後、ステップSt1408に進む。
ステップSt1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSt1408を実行した後、ステップSt1409に進む。
ステップSt1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1409を実行した後、ステップSt1410に進む。
ステップSt1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図419)におけるステップSt0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt1410を実行した後、ステップSt1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSt1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(St1403:YES)、ステップSt1412に進む。
ステップSt1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(St1412:YES)、ステップSt1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1414に進む。
ステップSt1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSt1414を実行した後、ステップSt1415に進む。
ステップSt1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSt1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図419:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSt1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(St1402:YES)、ステップSt1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSt1416を実行した後、ステップSt1417に進む。
ステップSt1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSt1417を実行した後、ステップSt1418に進む。
ステップSt1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(St1418:YES)、ステップSt1419に進む。一方、ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(St1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSt1420に進む。
ステップSt1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSt1420を実行した後、ステップSt1421に進む。
ステップSt1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1421を実行した後、ステップSt1422に進む。
ステップSt1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図419)におけるステップSt0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSt1422を実行した後、ステップSt1423に進む。
ステップSt1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(St1401:YES)、ステップSt1424に進む。
ステップSt1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(St1421)において、ステップSt1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(St1424:YES)、ステップSt1425に進む。
ステップSt1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSt1426を実行した後、ステップSt1427に進む。
ステップSt1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSt1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(St1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図428:St1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図429は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(St1501:NO)、ステップSt1502に進む。
ステップSt1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(St1502:YES)、ステップSt1503に進む。
ステップSt1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSt1504に進む。
ステップSt1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図419:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSt1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1502:NO)、ステップSt1503およびステップSt1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(St1501:YES)、ステップSt1505に進む。
ステップSt1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1505:YES)、ステップSt1506に進む。
ステップSt1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSt1507に進む。
ステップSt1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図419:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSt1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1505:NO)、ステップSt1506およびステップSt1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図428:St1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図430は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図406)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(St1601:NO)、ステップSt1602に進む。
ステップSt1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSt1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(St1602:YES)、ステップSt1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSt1603を実行した後、後述するステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1602:NO)、ステップSt1603を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(St1601:YES)、ステップSt1604に進む。
ステップSt1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1604:YES)、ステップSt1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSt1605を実行した後、ステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1604:NO)、ステップSt1605を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSt1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図430:St1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図431は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(St1701:YES)、ステップSt1702に進む。
ステップSt1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSt1702を実行した後、ステップSt1703に進む。
ステップSt1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図419:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSt1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(St1701:NO)、ステップSt1702およびステップSt1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図428:St1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図432は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(St1801:YES)、ステップSt1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSt1802を実行した後、ステップSt1803に進む。
ステップSt1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSt1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSt1804を実行した後、ステップSt1805に進む。
ステップSt1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1805を実行した後、ステップSt1806に進む。
ステップSt1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1806を実行した後、ステップSt1807に進む。
ステップSt1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに50をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1807を実行した後、ステップSt1808に進む。
ステップSt1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに10をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSt1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(St1801:NO)、ステップSt1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSt1809を実行した後、ステップSt1810に進む。
ステップSt1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1810を実行した後、ステップSt1811に進む。
ステップSt1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図419:St0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図433は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSt1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(St1901:NO)、ステップSt1902に進む。
ステップSt1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(St1902:NO)、ステップSt1903に進む。
ステップSt1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSt1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1903:YES)、ステップSt1904に進む。
ステップSt1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(St1904:YES)、ステップSt1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(St1904:NO)、ステップSt1906に進む。
ステップSt1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(St1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(St1906:YES)、ステップSt1907に進む。
ステップSt1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSt1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSt1907において開閉実行モードではなく(St1907:NO)、且つ、ステップSt1908において高頻度サポートモードである場合には(St1908:YES)、ステップSt1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSt1910に進む。
ステップSt1910では、ステップSt1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(St1910:YES)、ステップSt1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(St1910:NO)、ステップSt1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1907において開閉実行モードであると判定した場合(St1907:YES)、又は、ステップSt1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(St1908:NO)、ステップSt1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSt1913に進む。
ステップSt1913では、ステップSt1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1913において、サポート当選でないと判定した場合には(St1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1913において、サポート当選であると判定した場合には(St1913:YES)、ステップSt1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(St1902:YES)、ステップSt1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1915:YES)、ステップSt1916に進む。
ステップSt1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSt1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(St1901:YES)、ステップSt1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図433:St1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図434は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSt2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(St2001:YES)、ステップSt2002に進む。
ステップSt2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St2002:YES)、ステップSt2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSt2003を実行した後、ステップSt2004に進む。
ステップSt2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSt2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(St2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(St2005:YES)、ステップSt2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(St2001:NO)、ステップSt2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(St2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(St2007:YES)、ステップSt2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSt2009に進む。
ステップSt2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St2009:NO)、ステップSt2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSt2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(St2010:YES)、ステップSt2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSt2009において開閉実行モードであると判定した場合(St2009:YES)、又は、ステップSt2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(St2010:NO)、ステップ201712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《9−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図435は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSt2101を実行した後、ステップSt2102に進む。
ステップSt2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSt2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSt2102を実行した後、ステップSt2103に進む。
ステップSt2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSt2103を実行した後、ステップSt2104に進む。
ステップSt2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSt2104を実行した後、ステップSt2105に進む。
ステップSt2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSt2105を実行した後、ステップSt2106に進む。
ステップSt2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSt2106を実行した後、ステップSt2107に進む。
ステップSt2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確高サポ状態H5に移行したことを認めることができる。一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時(すなわち、高確低サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSt2107を実行した後、ステップSt2108に進む。
ステップSt2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSt2108を実行した後、ステップSt2109に進む。
ステップSt2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSt2109を実行した後、ステップSt2110に進む。
ステップSt2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSt2110を実行した後、ステップSt2111に進む。
ステップSt2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSt2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図435:St2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図436は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSt2201では、主側MPU62から第1保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していると判定した場合には(St2201:YES)、ステップSt2202に進む。
ステップSt2202では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった第1保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSt2202を実行した後、ステップSt2203に進む。
ステップSt2203では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSt2202において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSt2203を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
ステップSt2202及びステップSt2203の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において第1保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて第1保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していないと判定した場合には(St2201:NO)、ステップSt2202およびステップSt2203を実行することなく、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図435:St2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図437は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(St2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(St2301:YES)、ステップSt2302に進む。
ステップSt2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSt2303に進む。
ステップSt2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSt2303を実行した後、ステップSt2304に進む。
ステップSt2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図405参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図405参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図405を参照)。ステップSt2304を実行した後、ステップSt2305に進む。
ステップSt2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSt2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSt2306に進む。
ステップSt2306では、今回の遊技回においてステップSt2303で設定された演出パターン、ステップSt2304で設定された停止図柄、ステップSt2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSt2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSt2307を実行した後、ステップSt2308に進む。
ステップSt2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSt2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図437:St2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図438は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSt2402に進む。
ステップSt2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSt2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図437)のステップSt2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSt2402を実行した後、ステップSt2403に進む。
ステップSt2403では、St2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図437)のステップSt2302で把握した変動時間と、ステップSt2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSt2403を実行した後、ステップSt2404に進む。
ステップSt2404では、ステップSt2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSt2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図437:St2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図439は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSt2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(St2501:YES)、ステップSt2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
一方、ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(St2501:NO)、ステップSt2502を実行することなく、本変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図440は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSt2602に進む。
ステップSt2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図441は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSt2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図442は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSt2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図441)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(St2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSt2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(St2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSt2803に進む。
ステップSt2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(St2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSt2804に進む。
ステップSt2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(St2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSt2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《9−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6は、サポートモードが低頻度サポートモードであること、及び、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分が第1始動口33への遊技球の入球に基づくものであることを理由によって、低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減り難いのに対して、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し難く、持ち球が減り続けることから、高確低サポ状態H6は低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。さらに、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合より、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合の方が、遊技者にとっての有利性が低いことから、第2始動口34へ遊技球を入球させる低確高サポ状態H5よりも、第1始動口33へ遊技球を入球させる高確低サポ状態H6の方が遊技者にとって有利性が低い。したがって、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(10回)に達してしまい、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行してしまわないかといった緊迫感を持つことになる。
上述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5は、先に説明したように、事実上、次の大当たりが保証される。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、次式(1)(=先に示した式(1))によって計算される値となる。
継続率=1−{(1−1/3)×(1−1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1−1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1−1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、これまでに説明してこなかったが、遊技状態の変遷の一つとして、高確高サポ状態H4(図414参照)から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行する場合がある。具体的には、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図407)の第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値(以下、特1保留と呼ぶ)が残っている場合を考えてみる。この場合には、特1保留に基づく当たり抽選が全て実行されるまでは、第2始動口34へ遊技球が入球したとしても、当該入球は有効とならない(第2始動口34への遊技球の入球を保留する機能が無いため)。このため、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されて、通常大当たりに振り分けられることがあり得る。通常大当たりに振り分けられた場合、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することになる。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、特1保留が残っている場合には、特1保留に基づく当たり抽選において大当たりに当選して通常大当たりに振り分けられてしまわないかといった緊迫感を持つことになる。また、遊技者は、高確高サポ状態H4において、第2始動口34への遊技球の入球が無効となることに起因する遊技球の無駄打ちを避けるために、第1保留表示領域Ds1(図405)に表示される保留個数を確認して、保留個数が存在する場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させてもよい。さらに遊技者は、次の操作を行ってもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選の結果を報知するために図柄表示装置41に図柄を表示する演出を行なっているが、遊技者は、低確低サポ状態H1において、当該演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断した場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるようにしてもよい。この操作(以下、止め打ち操作と呼ぶ)によって、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合に、開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4となった後に、保留情報記憶エリア64b(図407)の第1保留エリアRaに残る特1保留の数を少なくすることができる。この結果、高確高サポ状態H4において、特1保留が消化されて通常大当たりに当選してしまい、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行してまうことを極力、無くすことが可能になるとともに、第2始動口34への遊技球の入球を早期に有効とすることができる。
一方で、図柄の変動回数(すなわち、当たり抽選の回数)をできる限り増大させたい遊技者は、低確低サポ状態H1において、演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断できた場合にも、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続してもよい。すなわち、遊技者は、高確高サポ状態H4において開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行するリスクを承知の上で、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続することで、図柄の変動回数を増大させることができる。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10は、低確低サポ状態H1において、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなる際に、止め打ち操作を行い上記のリスクを回避するか、リスクを承知の上で遊技を継続して図柄の変動回数を増大させるかを選択できるゲーム性を備えることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上述した、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間については、図柄表示装置41によって特別の演出内容を含む演出を行う構成としてもよい。特別の演出内容としては、例えば、バトル演出と結果告知演出とを含む構成とすることができる。
バトル演出(戦闘演出)は、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する演出であり、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを遊技者に対して告知する前の演出である。本実施形態においては、上記期間のバトル演出は、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合または転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、そのいずれでもない場合(転落抽選および当たり抽選のいずれにも当選していない場合)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。そして、バトル演出を実行後に、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出としては、具体的には、転落抽選に当選した場合には、先に説明したように低確高サポ状態H5に移行することから遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。また、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合にも、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合には、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することから、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落もせず、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合(外れの場合)には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間において、バトル演出によって、緊迫感と期待感とを併せて遊技者に対して付与することができる。
《9−8》第9実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《9−8−1》変形例1:
上記第9実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば50回というように、ST回数が時短継続回数よりも多い回数とした。これに対して、変形例として、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば10回というように、ST回数と時短継続回数とが一致する構成としてもよい。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに遊技回の実行回数が時短継続回数(=ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行する。すなわち、この変形例によれば、遊技を進行する上で遷移する遊技状態は、図414に示した遷移図において、高確低サポ状態H6が無いものとなる。具体的には、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回となった場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行することになる。この変形例によれば、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう強く持たせることできる。
《9−8−2》変形例2:
上記第9実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図414参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の10回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例3によって解消することができる。
《9−8−3》変形例3:
上記第9実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第9実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《9−8−4》変形例4:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例3に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《9−8−5》変形例5:
上記第9実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値とが設定され、外れの設定がない構成とした。これに対して変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値と、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値とが設定される構成としてもよい。この変形例によれば、当たり抽選において大当たり当選しない場合に、時短付与に当選する場合と、大当たりにも時短付与にも当選しない場合とがあり得ることになる。このために、この変形例によれば、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態H5に移行したと喜んだ遊技者の期待を裏切って、低確高サポ状態H5へ移行しても、当たり抽選において時短付与に当選せずに、時短継続回数である10回を経過して高頻度サポートモードが終了してしまうことがあり得る。したがって、この変形例によれば、遊技者に対して期待を裏切って落胆感を付与することが可能となる。一方、上記第9実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、必ず時短付与に当選することから、上記のような落胆感を遊技者に付与することはなく、遊技者の信頼を獲得することができる。
《9−8−6》変形例6:
上記第9実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《9−8−7》変形例7:
上記第9実施形態およびその変形例では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)を用いた当たり抽選において、一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。特に、上記第9実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになるものとし、低確高サポ状態H5では、当たり抽選において大当たり当選するまで、当たり抽選において時短付与当選が繰り返される構成とした。すなわち、上記第9実施形態およびその変形例では、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるところ、当たり抽選が実行される毎に時短付与当選するように構成されており、この構成によって、低確高サポ状態H5において、大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成とし(変形例5の構成)、当たり抽選において大当たり当選と時短付与当選のいずれもにも該当しない場合には、当たり抽選において大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とせずに、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。
《9−8−8》変形例8:
上記第9実施形態およびその変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第9実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第9実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
なお、この変形例の変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図409(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成(変形例5の構成)とした上で、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでの期間、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間である高サポ継続期間において、当たり抽選において時短付与当選した場合に限り、高サポ継続期間を延長することができる。したがって、この変形例の変形例によれば、高サポ継続期間において、当たり抽選においてたとえ大当たり当選しなくても、所定回数に達するまでに時短付与当選して、高頻度サポートモードが継続される期間が延長されることを、遊技者に期待させることができる。
《9−8−9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落抽選において当選した場合に、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、STタイプのパチンコ機で、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数がST回数に達するまでに当たり抽選において大当たり当選した場合に、開閉実行モードに移行させる構成としてもよい。開閉実行モードにおいては、次に高確高サポ状態に移行することが保証されている。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、抽選モードを高確率モードと低確率モードとの間で切り替える契機となり得る特定条件を、転落抽選において当選することとしたが、これに換えて、当たり抽選において大当たり当選することとしてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させ、高確低サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、ループタイプのパチンコ機で、低確低サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態(または低確低サポ状態)に移行させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《9−8−10》変形例10:
上記第9実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第9実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第9実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第9実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第9実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《10》第10実施形態:
《10−1》遊技機の構造:
図443は、本発明の第10実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図444は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図445は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図444)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では10回である。なお、ST回数は10回に限る必要はなく、20回、9回、8回、7回、6回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば5回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図446は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図446(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図446(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図446(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図446(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図446(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図446(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4個までである。
また、図446(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第2保留表示領域Ds2、第1同期表示部Sync1、および第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《10−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図447は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図444)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a〜67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a〜67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には2個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図448は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モードを終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCF)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図446(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図452)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図449は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図449(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図449(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図449(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図449(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜198の199個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜198の199個の値以外の値(199〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図450は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図450(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図450(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図450(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0〜3979の値のうち、0〜19の20個の値以外の値(20〜3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。本実施形態において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが次回大当たり当選するまで継続されるタイプの時短付与である。すなわち、時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図450(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜198の199個の値が設定されている。そして、0〜3979の値のうち、0〜198の199個の値以外の値(199〜3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図449を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図451は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図451(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図451(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。なお、図451(a)、図451(b)のそれぞれにおいて、縦の二重線よりも左側部分が振分テーブルに該当する。縦の二重線よりも右側部分は、当該振分テーブルによって振り分けられた場合に、大当たり後の抽選モードおよびサポートモードがいずれの態様に移行するかを示している。なお、ここで言う「大当たり後」とは、詳しくは、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行される開閉実行モードの終了後を意味する。
図451(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は10回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が10回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は5回(時短継続回数)に制限されている。ここでは、8R確変大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、確変大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する。この場合にも高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は時短継続回数に制限されている。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、低頻度サポートモードとなる。ここでは、8R通常大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、通常大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては低頻度サポートモードとなる。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜19」が8R確変大当たりに対応し、「20〜39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図451(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。また、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードの終了後の抽選モードおよびサポートモードについても同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(10回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図452は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図452に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0〜299の値のうち、0〜99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0〜299の値のうち、100〜299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。転落抽選における当選する確率は、上記1/3に限る必要はなく、1/2、1/4等の他の確率としても良い。
図453は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図453(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図453(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図453(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図453(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《10−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図454は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図447)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《10−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《10−4−1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば5回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である5回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の5回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図450(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である10回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図450(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
《10−4−2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図455は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「左打ち中」と記した破線の矩形H1a内に記載した内容が、ここまでの左打ちによる遊技の態様に該当する。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容については後述する。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続される。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードとして低確率モードを、サポートモードとして低頻度サポートモードを継続する。なお、低確低サポ状態(状態H1)から移行した開閉実行モード(状態H2)では、サポートモードが低頻度サポートモードであることから第2始動口34へ遊技球が入球することがほとんどないことから、開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bには移行せずに、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aに移行する。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。なお、低確低サポ状態(状態H1)において、確変大当たりに当選するのは、左打ち中の態様H1aと特2残保留消化中の態様H1bとのいずれの場合もあり得る。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である10回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である5回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図451(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。なお、高確高サポ状態(状態H4)では、右打ちによる第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図450(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である5回の遊技回まで継続するが、この5回に達する以前(5回以内:5回を含む)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図450(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図451(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、5回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
本実施形態では、先に説明したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球は、それぞれ最大4個まで保留され、その上で、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている保留情報についての当たり抽選が優先的に実行される構成とした。このために、高確低サポ状態(状態H6)では、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図448)の第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(以下、特2残保留と呼ぶ)による当たり抽選が優先的になされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H6a内に記載した内容が、当該特2残保留による遊技の態様に該当する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行することになる。なお、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がない場合には、後述する左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aでは、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。なお、特2残保留による当たり抽選は、図450(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aは、特2残保留の個数に対応した回数(最大4回)の遊技回まで継続するが、この回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、転落抽選に当選した遊技回において、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bである。
低確低サポ状態(状態H1)では、左打ち中による、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図449(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。これに対して、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留による当たり抽選は、図450(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することがあり得る。
低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合、すなわち時短付与に当選した場合には、サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、低確低サポ状態(状態H1)から、先に説明した低確高サポ状態(状態H5)に移行する。特2残保留消化中の態様H1bで当選する時短付与は、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるタイプのものとした。なお、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与に換えて、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、6回、8回等のいずれの回数としてよい。
まとめると、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行し、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。低確高サポ状態(状態H5)では、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。このため、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されることになる。
高確低サポ状態(状態H6)の説明に戻る。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選した場合には、図451(b)に示すように当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モードH3に移行される。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、特2残保留が残っている限り、特2残保留消化中の態様H6aが継続され、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選に当選せずに、特2残保留の個数に対応した回数の遊技回が経過した場合に、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)における左打ち中の態様H6bでは、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、第1始動口33への遊技球の入球に基づいた当たり抽選は、図449(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
左打ち中の態様H6bにおいて実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(10回:高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると5回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を10回としたのは、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)の遊技回を実行可能とし、その上で、余裕分として1回を加えたためである。すなわち、時短継続回数(5回)に対して、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)を加え、さらに余裕分として1回を加えた総計10回をST回数とした。余裕分が必要な理由を、次に説明する。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合を考えてみる。その上で、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する際、すなわち、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達した際に、第2始動口34の保留個数が最大の4個となっている場合を考えてみる。この遊技回数が時短継続回数に達した遊技回の終了時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行して、電動役物34aが電役開放状態から閉鎖状態に戻るが、電動役物34aが閉じる直前で遊技球が入球してしまうことがある。そして、当該入球した遊技球が第2始動口34内の検知センサーによって検知されるまでに、第2始動口34の保留個数の最初の1個に対応した保留情報についての遊技回が開始され、第2始動口34の保留個数は1個減った3個であると判断されて、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が、特2用の保留対象となり得ることがある。そうすると、高確低サポ状態H6において4回の遊技回が実行されて、高確低サポ状態H6における遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行するが、その低確低サポ状態H1に移行した直後において、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が特2残保留として残ってしまい、本来、高確低サポ状態H6において使われて欲しい当該特2残保留が、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにて使用されることになる。
特2残保留消化中の態様H1bでは、先に説明したように、特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果がたとえ大当たりでなくても、時短付与に当選することから、次回大当たり当選することが保証されている低確高サポ状態H5に移行することになる。換言すれば、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留で、特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行してしまうことになる。高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選して低確高サポ状態H5に移行することによって、次回大当たりに必ず当選してしまうことは、本来、設計者が想定していないゲーム性である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合に、上記のように、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮することになり、遊技の健全性を損ねる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ST回数が10回であることから、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留は、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて使用されることになり、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている低確高サポ状態H5と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとっての有利性が高まったことを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。本実施形態では、有利性が高まったことを告知する演出内容として、特定のキャラクター画像及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を表示する。遊技者は、チャンスゾーンに突入していることを意味する第1特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、遊技者にとって有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容としては、上述した安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、安泰ゾーンに突入していることを意味する第2特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した高頻度サポートモードが終わらない安心感をいっそう大きく持つことになる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまった場合に、その5回目の遊技回の終了後に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、この高確低サポ状態H6においても、特2残保留消化中の態様H6aで実行される遊技回において、遊技者は、当たり抽選に当選することはもとより、転落抽選に当選することを期待する。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行するが、先に説明したように、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2保留に基づく遊技回においても、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、上記のように、高確低サポ状態(状態H6)において特2保留に基づく遊技回を多く実行させるには、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達するタイミングで、第2始動口34の保留個数が最大の保留個数分となるように特2保留を貯めておく必要がある。このため、高確高サポ状態H4においては、遊技者は、右打ちを連続的に行い、遊技球発射機構による遊技球の発射が停止することのないように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、最終決戦ゾーンに突入し、かつ上記限られた遊技回数の残り回数についてのカウントダウンがなされていることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、第3特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
高確低サポ状態H6において、特2残保留の存在を確認しつつ、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。特2残保留が無くなり、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに遊技回が移行すると、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aまでの間で、大当たり当選しなかったこと、および転落抽選に当選しなかったことに落胆することになる。このため、左打ち中の態様H6bに移行する前、すなわち、特2残保留消化中の態様H6aにおいては、当たり抽選にも転落抽選にも当選せずに、特2残保留に基づいて実行される遊技回が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者は持つことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が5回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると10回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が完全に消失してしまう直前であることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、ピンチゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第4特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。ピンチゾーンに突入していることを意味する第4特定背景画像を、図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した落胆感をいっそう大きく持つことになり、一方で上述した高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感をいっそう大きく持つことになる。
高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合に移行する低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待する。特2残保留に基づいて当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。但し、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて大当たりに当選しなくても、時短付与に必ず当選することから、低確高サポ状態H5に移行して、最終的には、確変大当たりに再度、当選することができるため、大当たりに当選しないことを落胆することなく、安心感を持つことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなり、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。具体的には、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなったことの告知として、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行した最終決戦ゾーンの演出を継続し、最終決戦ゾーンの演出としてのバトル演出において、遊技者側に対応した特定キャラクターが優勢となり、当該特定キャラクターに負けはないことを示す演出内容を含む演出を実行する。その後、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容として、2通りの演出内容のうちのいずれか一方を含む演出を実行する。2通りの演出内容のうちの一方は、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられた場合に実行されるもので、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む。2通りの演出内容のうちの他方は、当たり抽選において時短付与に当選した場合に実行されるもので、バトル演出において特定キャラクターが優勢のまま、一旦引き分ける演出内容を含む。
低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて時短付与に当選した場合に移行する低確高サポ状態H5においては、上記の一旦引き分ける演出内容に続いて、特定キャラクターが優勢のまま、決着がつかない演出内容が繰り返される。その後、低確高サポ状態H5において、確変大当たりに当選した場合に、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む演出を実行する。遊技者は、これらの演出内容を含む一連の演出を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した期待感や安心感をいっそう大きく持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮する必要がある。
まず、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する確率Aを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(5回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Aとして算出する。具体的には、次式(1)に従って、確率Aを計算する。
確率A={(1−1/3)×(1−1/20)}^5 ...(1)
式(1)において、「1−1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1−1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「5」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。
次いで、高確高サポ状態H4において特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する確率Bを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から特2残保留の個数に対応した回数全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Bとして算出する。具体的には、次式(2)に従って、確率Bを計算する。
確率B={(1−1/3)×(1−1/20)}^4 ...(2)
式(2)において、「1−1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1−1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「4」は、特2残保留の個数に対応した回数であり、ここでは最大の4回とした。「^」はべき算をあらわす演算子である。
なお、本実施形態では、先に説明したように、高確低サポ状態H6において、左打ち中の態様H6bを構成することから、この左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選する場合も考慮する必要がある。そこで、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選しない確率を、確率Cとして算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、当たり抽選で大当たり当選せず、たとえ大当たりしたとしても確変大当たりに振り分けられない確率を、上記確率Cとして算出する。ここでは、左打ち中の態様H6bにて実行される遊技回の回数は1回であるものとして求める。具体的には、次式(3)に従って、確率Cを計算する。
確率C=(1−1/3)×(1−1/20)×(1−1/2) ...(3)
式(3)において、「1−1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1−1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選しない確率である。「1−1/2」は、第1始動口用の振分テーブル(図451(a)参照)で確変大当たりに振り分けられない確率である。
継続率は、上述した確率Aに対して、確率Bおよび確率Cをそれぞれ掛けて、その答えを1から引くことによって継続率が求まる。すなわち、継続率は次式(4)に従って計算することができる。
継続率=1−確率A×確率B×確率C
=1−[{(1−1/3)×(1−1/20)}^5]×
[{(1−1/3)×(1−1/20)}^4]×
{(1−1/3)×(1−1/20)×(1−1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《10−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図456は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSu0101では、各種検知センサー67a〜67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a〜67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSu0102に進む。
ステップSu0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0103に進む。
ステップSu0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図460)において、その値を更新する。
ステップSu0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSu0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0104を実行した後、ステップSu0105に進む。
ステップSu0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSu0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図456:Su0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図457は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Su0201:YES)、ステップSu0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0203に進む。
ステップSu0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0204に進む。
ステップSu0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Su0201:NO)、ステップSu0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Su0205:YES)、ステップSu0206に進み、払出制御装置70に遊技球を2個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0207に進む。一方、ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Su0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSu0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0208に進む。
ステップSu0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0209では、上述したステップSu0204又はステップSu0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Su0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Su0209:YES)、ステップSu0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSu0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSu0212に進む。
ステップSu0212では、ステップSu0103(図456)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSu0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSu0212を実行した後、ステップSu0213に進む。
ステップSu0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSu0213を実行した後、ステップSu0214に進む。
ステップSu0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図460:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSu0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図457:Su0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図458は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSu0301では、始動口用の入球処理(図457)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSu0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Su0302:YES)、ステップSu0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Su0302:NO)、ステップSu0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSu0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Su0305:YES)、ステップSu0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSu0303に進む。ステップSu0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Su0305:NO)、ステップSu0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Su0308:YES)、ステップSu0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSu0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSu0310を実行した後、ステップSu0311に進む。
ステップSu0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSu0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Su0311:YES)、ステップSu0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0311:NO)、ステップSu0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSu0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0308:NO)、ステップSu0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSu0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSu0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSu0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Su0316:YES)、ステップSu0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Su0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図456:Su0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図459は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSu0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Su0401:YES)、ステップSu0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSu0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Su0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSu0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Su0402:YES)、ステップSu0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSu0404に進む。
ステップSu0404では、ステップSu0103(図456)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Su0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図460は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSu0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSu0502に進む。
ステップSu0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSu0503に進む。
ステップSu0503では、ステップSu0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSu0503を実行した後、ステップSu0504に進む。
ステップSu0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0505に進む。
ステップSu0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSu0506に進む。ステップSu0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSu0506を実行した後、ステップSu0507に進む。
ステップSu0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0508に進む。
ステップSu0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0509に進む。
ステップSu0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSu0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Su0509:NO)、ステップSu0510及びステップSu0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSu0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSu0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Su0509:YES)、ステップSu0503に戻り、ステップSu0503からステップSu0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSu0503からステップSu0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図460:Su0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図461は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSu0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。なお、開閉実行モードを遊技者に有利な有利遊技状態としてもよい。
ステップSu0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Su0601:YES)、ステップSu0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSu0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su0601:NO)、ステップSu0602に進む。
ステップSu0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Su0602:NO)、ステップSu0603に進む。
ステップSu0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSu0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Su0602:YES)、ステップSu0604に進む。
ステップSu0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSu0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図461:Su0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図462は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSu0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Su0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Su0701:YES)、ステップSu0702に進む。
ステップSu0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSu0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSu0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSu0704に進む。
ステップSu0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSu0704を実行した後、ステップSu0705に進む。
ステップSu0705では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSu0705を実行した後、ステップSu0706に進む。
ステップSu0706では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSu0705で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSu0706を実行した後、ステップSu0707に進む。
ステップSu0707では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSu0706およびステップSu0707にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図460)におけるステップSu0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu0707を実行した後、ステップSu0708に進む。
ステップSu0708では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSu0708を実行した後、ステップSu0709に進む。
ステップSu0709では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSu0709を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図462:Su0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図463は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSu0801では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された第2始動保留個数RbNが0より大きいか否かを判定する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きくない(すなわち0である)と判定した場合には(ステップSu0801:NO)、ステップSu0802〜ステップSu0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808〜ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。この結果、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに保留情報が記憶されている場合には、ステップSu0808〜ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理が優先的に実行されることになる。
ステップSu0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSu0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSu0804に進む。ステップSu0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0805に進む。
ステップSu0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0805を実行した後、ステップSu0806に進む。
ステップSu0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSu0807へ進む。
ステップSu0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図460)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808に進む。
ステップSu0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSu0809に進む。ステップSu0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSu0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0811に進む。
ステップSu0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0811を実行した後、ステップSu0812に進む。
ステップSu0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSu0813に進む。
ステップSu0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図460)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図462:Su0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図464は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSu0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu0901において、高確率モードであると判定した場合には(Su0901:YES)、ステップSu0902に進む。
ステップSu0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図452参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSu0903では、ステップSu0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Su0903:YES)、ステップSu0904に進む。
ステップSu0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSu0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSu0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSu0901において高確率モードでないと判定した場合(Su0901:NO)、またはステップSu0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Su0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図462:Su0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図465は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1001:NO)、ステップSu1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1002において、高確率モードであると判定した場合には(Su1002:YES)、ステップSu1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図449(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
一方、ステップSu1002において高確率モードではないと判定した場合には(Su1002:NO)、ステップSu1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図449(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(Su1001:YES)、ステップSu1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1005において、高確率モードであると判定した場合には(Su1005:YES)、ステップSu1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図450(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1006に進む。
一方、ステップSu1005において高確率モードではないと判定した場合には(Su1005:NO)、ステップSu1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図450(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1008では、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSu1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Su1008:YES)、ステップSu1009に進む。
ステップSu1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1009:NO)、ステップSu1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図451(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Su1009:YES)、ステップSu1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図451(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSu1010又はステップSu1011の処理を実行した後、ステップSu1012に進む。
ステップSu1012では、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSu1012を実行した後、ステップSu1013に進む。
ステップSu1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1008において、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Su1008:NO)、ステップSu1014に進む。
ステップSu1014では、ステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSu1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(Su1014:YES)、ステップSu1015に進む。
ステップSu1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSu1015を実行した後、ステップSu1016に進む。
ステップSu1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1014において、ステップSu1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(Su1014:NO)、ステップSu1017に進む。
ステップSu1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1018に進む。
ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Su1018:YES)、ステップSu1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSu1019を実行した後、ステップSu1020に進む。
一方、ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Su1018:NO)、ステップSu1019を実行することなく、ステップSu1020に進む。
ステップSu1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1020を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図462:Su0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図466は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSu1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSu1102に進む。
ステップSu1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSu1102を実行した後、ステップSu1103に進む。
ステップSu1103では、ステップSu1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSu1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSu1103を実行した後、ステップSu1104に進む。
ステップSu1104では、ステップSu1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図461:Su0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図467は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSu1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSu1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図466)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSu1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Su1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSu1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Su1201:YES)、ステップSu1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSu1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSu1203を実行した後、ステップSu1204に進む。
ステップSu1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSu1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Su1204:NO)、ステップSu1205に進む。
ステップSu1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSu1205を実行した後、ステップSu1206に進む。
ステップSu1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Su1206:YES)、ステップSu1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSu1207を実行した後、ステップSu1208に進む。
ステップSu1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(Su1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSu1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSu1210に進む。
一方、ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(Su1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSu1209を実行することなく、ステップSu1210に進む。
なお、ステップSu1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1206:NO)、ステップSu1210に進む。
ステップSu1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSu1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(Su1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(Su1210:NO)、ステップSu1211に進む。
ステップSu1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Su1211:YES)、ステップSu1212に進む。
ステップSu1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSu1213に進む。
ステップSu1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば5回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(Su1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSu1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSu1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(Su1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSu1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSu1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Su1204:YES)、ステップSu1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSu1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図467:Su1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図468は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSu1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(Su1301:YES)、ステップSu1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSu1302を実行した後、ステップSu1303に進む。
ステップSu1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1303を実行した後、ステップSu1304に進む。
ステップSu1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSu1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1305を実行した後、ステップSu1306に進む。
ステップSu1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSu1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSu1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(Su1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図460:Su0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図469は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1401:NO)、ステップSu1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1402:NO)、ステップSu1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1403:NO)、ステップSu1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Su1404:YES)、ステップSu1405に進む。一方、ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Su1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSu1405を実行した後、ステップSu1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSu1406を実行した後、ステップSu1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSu1407を実行した後、ステップSu1408に進む。
ステップSu1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSu1408を実行した後、ステップSu1409に進む。
ステップSu1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1409を実行した後、ステップSu1410に進む。
ステップSu1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図460)におけるステップSu0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu1410を実行した後、ステップSu1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSu1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1403:YES)、ステップSu1412に進む。
ステップSu1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Su1412:YES)、ステップSu1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1414に進む。
ステップSu1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSu1414を実行した後、ステップSu1415に進む。
ステップSu1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSu1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図460:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSu1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Su1402:YES)、ステップSu1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSu1416を実行した後、ステップSu1417に進む。
ステップSu1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSu1417を実行した後、ステップSu1418に進む。
ステップSu1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Su1418:YES)、ステップSu1419に進む。一方、ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Su1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSu1420に進む。
ステップSu1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSu1420を実行した後、ステップSu1421に進む。
ステップSu1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1421を実行した後、ステップSu1422に進む。
ステップSu1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図460)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSu1422を実行した後、ステップSu1423に進む。
ステップSu1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1401:YES)、ステップSu1424に進む。
ステップSu1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Su1421)において、ステップSu1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Su1424:YES)、ステップSu1425に進む。
ステップSu1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSu1426を実行した後、ステップSu1427に進む。
ステップSu1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSu1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Su1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図469:Su1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図470は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Su1501:NO)、ステップSu1502に進む。
ステップSu1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1502:YES)、ステップSu1503に進む。
ステップSu1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSu1504に進む。
ステップSu1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図460:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSu1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1502:NO)、ステップSu1503およびステップSu1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Su1501:YES)、ステップSu1505に進む。
ステップSu1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1505:YES)、ステップSu1506に進む。
ステップSu1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSu1507に進む。
ステップSu1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図460:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSu1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1505:NO)、ステップSu1506およびステップSu1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図469:Su1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図471は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図447)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(Su1601:NO)、ステップSu1602に進む。
ステップSu1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSu1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1602:YES)、ステップSu1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSu1603を実行した後、後述するステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1602:NO)、ステップSu1603を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(Su1601:YES)、ステップSu1604に進む。
ステップSu1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1604:YES)、ステップSu1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSu1605を実行した後、ステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1604:NO)、ステップSu1605を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSu1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図471:Su1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図472は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(Su1701:YES)、ステップSu1702に進む。
ステップSu1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSu1702を実行した後、ステップSu1703に進む。
ステップSu1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図460:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSu1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(Su1701:NO)、ステップSu1702およびステップSu1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図469:Su1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図473は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(Su1801:YES)、ステップSu1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSu1802を実行した後、ステップSu1803に進む。
ステップSu1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSu1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSu1804を実行した後、ステップSu1805に進む。
ステップSu1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1805を実行した後、ステップSu1806に進む。
ステップSu1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1806を実行した後、ステップSu1807に進む。
ステップSu1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに10をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1807を実行した後、ステップSu1808に進む。
ステップSu1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに5をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSu1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(Su1801:NO)、ステップSu1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSu1809を実行した後、ステップSu1810に進む。
ステップSu1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1810を実行した後、ステップSu1811に進む。
ステップSu1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図460:Su0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図474は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSu1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Su1901:NO)、ステップSu1902に進む。
ステップSu1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Su1902:NO)、ステップSu1903に進む。
ステップSu1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSu1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1903:YES)、ステップSu1904に進む。
ステップSu1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Su1904:YES)、ステップSu1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Su1904:NO)、ステップSu1906に進む。
ステップSu1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Su1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Su1906:YES)、ステップSu1907に進む。
ステップSu1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSu1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSu1907において開閉実行モードではなく(Su1907:NO)、且つ、ステップSu1908において高頻度サポートモードである場合には(Su1908:YES)、ステップSu1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSu1910に進む。
ステップSu1910では、ステップSu1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Su1910:YES)、ステップSu1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Su1910:NO)、ステップSu1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1907において開閉実行モードであると判定した場合(Su1907:YES)、又は、ステップSu1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Su1908:NO)、ステップSu1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSu1913に進む。
ステップSu1913では、ステップSu1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Su1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1913において、サポート当選であると判定した場合には(Su1913:YES)、ステップSu1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Su1902:YES)、ステップSu1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1915:YES)、ステップSu1916に進む。
ステップSu1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSu1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Su1901:YES)、ステップSu1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図474:Su1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図475は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSu2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Su2001:YES)、ステップSu2002に進む。
ステップSu2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su2002:YES)、ステップSu2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSu2003を実行した後、ステップSu2004に進む。
ステップSu2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSu2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Su2005:YES)、ステップSu2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Su2001:NO)、ステップSu2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Su2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Su2007:YES)、ステップSu2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSu2009に進む。
ステップSu2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su2009:NO)、ステップSu2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSu2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Su2010:YES)、ステップSu2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSu2009において開閉実行モードであると判定した場合(Su2009:YES)、又は、ステップSu2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Su2010:NO)、ステップSu2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《10−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図476は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSu2101を実行した後、ステップSu2102に進む。
ステップSu2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSu2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSu2102を実行した後、ステップSu2103に進む。
ステップSu2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSu2103を実行した後、ステップSu2104に進む。
ステップSu2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSu2104を実行した後、ステップSu2105に進む。
ステップSu2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSu2105を実行した後、ステップSu2106に進む。
ステップSu2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSu2106を実行した後、ステップSu2107に進む。
ステップSu2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在する時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中H1bを経由して、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在しない時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSu2107を実行した後、ステップSu2108に進む。
ステップSu2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSu2108を実行した後、ステップSu2109に進む。
ステップSu2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSu2109を実行した後、ステップSu2110に進む。
ステップSu2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSu2110を実行した後、ステップSu2111に進む。
ステップSu2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSu2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図476:Su2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図477は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSu2201では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Su2201:YES)、ステップSu2202に進む。
ステップSu2202では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Su2202:YES)、ステップSu2203に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2203を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Su2202:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSu2204に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2204を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2203及びステップSu2204の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSu2205では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSu2205を実行した後、ステップSu2206に進む。
ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2201:NO)、ステップSu2202〜ステップSu2205を実行することなく、ステップSu2206に進む。
ステップSu2206では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSu2203において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSu2204において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSu2206を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図476:Su2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図478は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Su2301:YES)、ステップSu2302に進む。
ステップSu2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSu2303に進む。
ステップSu2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSu2303を実行した後、ステップSu2304に進む。
ステップSu2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図446参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図446参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図446を参照)。ステップSu2304を実行した後、ステップSu2305に進む。
ステップSu2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSu2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSu2306に進む。
ステップSu2306では、今回の遊技回においてステップSu2303で設定された演出パターン、ステップSu2304で設定された停止図柄、ステップSu2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSu2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSu2307を実行した後、ステップSu2308に進む。
ステップSu2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSu2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図478:Su2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図479は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSu2402に進む。
ステップSu2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSu2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図478)のステップSu2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSu2402を実行した後、ステップSu2403に進む。
ステップSu2403では、Su2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図478)のステップSu2302で把握した変動時間と、ステップSu2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSu2403を実行した後、ステップSu2404に進む。
ステップSu2404では、ステップSu2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSu2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図478:Su2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図480は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSu2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Su2501:YES)、ステップSu2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
一方、ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Su2501:NO)、ステップSu2503に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
ステップSu2504では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図481は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSu2602に進む。
ステップSu2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図482は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSu2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図483は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSu2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図482)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Su2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSu2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Su2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSu2803に進む。
ステップSu2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Su2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSu2804に進む。
ステップSu2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Su2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSu2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《10−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(5回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選の抽選結果は大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が5回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6では、高確高サポ状態H4から当該高確低サポ状態H6に移行した直後において、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(特2残保留)による当たり抽選が優先的になされる。すなわち、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行される。そして、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、特2残保留が残っている間の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b、低確高サポ状態H5及び開閉実行モードH3を経由して確実に高確高サポ状態H4に移行することになる。換言すれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、高い確率で(本実施形態では100%の確率で)高確高サポ状態H4へ再度移行することになる。一方、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1の左打ち中の態様H1aに移行することになるので、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率は、上記高い確率(本実施形態では100%の確率)よりも低くなる。換言すれば、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、上記高い確率よりも低い確率で高確高サポ状態へ再度移行することになる。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aが終了してしまうまでに転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。さらに、本実施形態によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、100%の確率で高確高サポ状態H4へ再度移行するので(高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるので)、遊技者に対して、より大きな期待感を抱かせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において取得された特2残保留についての当たり抽選が全て終了するまでに転落抽選に当選した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証された低確高サポ状態H5に移行させ、一方、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行させる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。すなわち、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において、遊技者に対して、大当たりに当選する確率が高い高確率モードによって、大当たりに当選することを期待させることができるが、さらに、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。従来では、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選することを遊技者に期待させるのみであったが、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して低確高サポ状態H5へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、低確高サポ状態H5は大当たりに当選して開閉実行モードH3が開始されるまで継続し、当該開閉実行モードH3の終了後に高確高サポ状態H4へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選しなくても、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選すれば、開閉実行モードH3が保証された上で、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行されることから、高確高サポ状態H4において、大当たりに当選することなく、また、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選することもなく、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6に移行させ、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態H1に移行させる。すなわち、本実施形態によれば、同じ転落抽選に当選した場合であっても、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合と高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合とでその機能が異なる。具体的には、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行)が行われ、一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1への移行)が行われる。すなわち、本実施形態によれば、転落抽選に当選することは、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、パチンコ機10の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確高サポ状態H4においては転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいては転落抽選に当選して欲しくないと思わせることができる。すなわち、高確高サポ状態H4では転落抽選に当選して欲しいと遊技者に期待させ、その後、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bに移行後は転落抽選に当選して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、転落抽選に当選することに対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
また、本実施形態では、転落抽選に当選した場合には、抽選モードが変化し、遊技状態が移行することとなる。抽選モードが変化して遊技状態が移行することは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、転落抽選に当選するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合」は、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合と、言い換えることができる。このため、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮して求める必要がある。具体的には、先に説明したように、次式(4)(=先に示した式(4))によって計算される値となる。
継続率=1−[{(1−1/3)×(1−1/20)}^5]×
[{(1−1/3)×(1−1/20)}^4]×
{(1−1/3)×(1−1/20)×(1−1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《10−8》第10実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《10−8−1》変形例1:
本変形例1では、上記第10実施形態の構成に対して、確変大当たりに連続して当選した回数(以下、確変継続回数と呼ぶ)が上限(リミット)に達すると、たとえ確変大当たりに当選した場合であっても、当該確変大当たりに基づく開閉実行モードの終了後における抽選モードが低確率モードとなる構成を加えた。以下、詳細に説明する。
図484は、変形例1のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。図484に示すように、変形例1のパチンコ機では、低確低サポ状態(状態H1)において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられた場合に実行される開閉実行モードH3において、確変リミット機能が備えられている。
開閉実行モードH3において、確変リミット機能として次の処理が実行される。まず、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなること(いわゆる、初当たりで確変大当たりに当選すること)によって、開閉実行モードH3に移行した場合に、確変継続回数カウンタに1をセットする。その後、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなって開閉実行モードH3に移行する毎に、確変継続回数カウンタの値を1だけインクリメントする。そして、確変継続回数カウンタの値が予め定めた確変リミット回数(例えば、3回)に達したか否かを判定し、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達しないと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、第10実施形態のパチンコ機10の場合と同様に、抽選モードを高確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4へ移行する。一方、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達したと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、抽選モードを低確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から低確高サポ状態H5へ移行する。
低確高サポ状態H5における動作は、第10実施形態と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
なお、確変継続回数カウンタの値は、遊技状態における抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する都度に0にクリアされる。具体的には、確変継続回数が上限(リミット)に達した場合、転落抽選において転落した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、または、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、確変継続回数カウンタの値は0にクリアされる。本変形例1のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、初当たりで確変大当たりに当選してから、再度、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aに戻るまでに、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなる回数が確変リミット回数である3回に達した場合に、当該大当たり当選に基づく開閉実行モードH3の終了後に低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5では、上述したように、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されていることから、変形例1のパチンコ機によれば、初当たりで確変大当たりに当選してから、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなることが3回、続いた場合に、再度、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ移行することになる。すなわち、3回、確変大当たりした場合に、もう1回、確変大当たりする特典が遊技者に付与されることになる。換言すれば、確変大当たりが3回継続すれば、4回目の確変大当たりが保証されることになる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、3回、確変大当たりが継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、3回、確変大当たりが継続することがとても重要となることから、2回目の確変大当たりとなった後に3回目の確変大当たりとなることについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
なお、この変形例1のパチンコ機では、確変リミット回数を3回としたが、これに換えて2回、4回、5回等の他の回数としてもよい。
《10−8−2》変形例2:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて低頻度サポートモードとなる構成であった。これに対して、変形例として、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードとなる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図485は、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図485(a)は第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)を示し、図485(b)は第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)を示している。第10実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用、高確率モード用の区別はなかったが、これに対して、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用と高確率モード用との区別がある。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)は、第10実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと同一である。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)は、第10実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと比較して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードに移行する点が相違し、その他については同一である。なお、ここで言う高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプのものである。
また、変形例2のパチンコ機は、第10実施形態のパチンコ機10と比較して、ST回数が相違する。第10実施形態のパチンコ機10ではST回数を10回としたが、これに対して、変形例2のパチンコ機ではST回数を13回とした。
図486は、変形例2のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例2のパチンコ機では、ST回数が13回となったために、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数が、第10実施形態の場合と比較して、多くなっている。具体的には、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aで、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した4回、遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数は4回となる。すなわち、ST回数である13回から、時短継続回数である5回と、特2残保留消化中の態様H6aで実行された4回とを引いて求めた回数、すなわち4回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。一方、特2残保留消化中の態様H6aで1回も遊技回が行われなかった場合には、ST回数である13回から時短継続回数である5回を引いて求めた回数、すなわち8回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。
この4回〜8回実行される左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりである場合に、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7に移行する。そして、開閉実行モードH7の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、開閉実行モードH7から低確高サポ状態H5に移行する。この際、高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される
低確高サポ状態H5における動作は、第10実施形態のパチンコ機10と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
本変形例2のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、i)高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまうことによって、高確高サポ状態H4から次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することを逃し、ii)高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、特2残保留が無くなってしまうことによって、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して前記低確高サポ状態H5に移行することを逃した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりとなることによって、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7を経由して前記低確高サポ状態H5に移行することができる。このため、遊技者は、上記i)とii)のチャンスを逃して落胆した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることによって、次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することができる再度のチャンスを与えられることになる。したがって、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることについて、遊技者は期待感と緊迫感とを併せ持つことになる。この結果、変形例2のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例2のパチンコ機では、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続されるタイプのものであったが、これに換えて、当該高頻度サポートモードが1回の遊技回だけ継続するタイプのものとしてもよい。高頻度サポートモードが1回だけ継続する構成であっても、開閉実行モードH7の終了後に低確高サポ状態H5に移行し、その後、低確高サポ状態H5において時短付与に当選することで、高頻度サポートモードは次回大当たり当選するまで継続されることになるためである。すなわち、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、1回でも、何回でも良い。
《10−8−3》変形例3:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に外れの設定はなく、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に必ず当選する構成であった。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たり当選と時短付与当選と外れの設定があり、大当たり当選しなかった場合に、時短付与当選の場合と外れの場合とに振り分けられる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図487は、変形例3における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)の内容を示す説明図である。図487に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として0〜19の20個の値が設定され、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として20〜1999の1980個の値が設定されており、外れ(大当たりにも時短付与にも当選しない事象)となる当たり乱数カウンタC1の値として2000〜3979の1980個の値が設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して20/3980(=1/199)となっており、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっており、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっている。この結果、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)によれば、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が時短付与となり、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が外れとなっている。
なお、本変形例において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが所定回数(例えば5回)の遊技回だけ継続されるタイプの時短付与であり、この点でも第10実施形態と相違する。すなわち、第10実施形態では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるのに対して、本変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、所定回数(例えば5回)の遊技回だけ、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
図488は、変形例3のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例3のパチンコ機における遊技の流れは、第10実施形態のパチンコ機10の場合(図455参照)と比較して、低確高サポ状態H5における動作と、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bの動作とが相違し、その他の動作については同一である。
変形例3のパチンコ機では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与当選した場合には、サポートモードとしての高頻度サポートモードは5回の遊技回だけ継続される。高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合(外れの場合)には、当該5回の遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合には、低確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。低確低サポ状態H1における移行先は、特2残保留がなくなった場合には左打ち中の態様H1aであり、特2残保留がある場合には特2残保留消化中の態様H1bである。
低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードの期間が5回の遊技回だけ延長される。このため、低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードの期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。
同様に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいても、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与に当選した場合には、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その結果、低確低サポ状態H1から先に説明した低確高サポ状態H5に移行する。
本変形例3のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例3のパチンコ機によれば、高確高サポ状態H4において、遊技回の実行回数が時短継続回数に達する以前の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、この低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードが継続される期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。このため、遊技者に対して、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなくても、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において時短付与に当選することを、繰り返し期待させることができる。裏を返せば、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しないでしまわないかといった緊迫感を、繰り返し遊技者に対して付与することができる。
また、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選しなくても、時短付与に当選して欲しいと、遊技者に対して期待させることができる。このように、変形例3のパチンコ機によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
《10−8−4》変形例4:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、ST回数(10回)を、時短継続回数(5回)と、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)と、余裕分の1回との総計(10回)とした。これに対して、ST回数を上記総計を上回る回数としてもよい。例えば、ST回数を、11回、12回、...、15回、...、20回等としてもよい。この変形例によっても、第10実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留を、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて必ず使用させることができ、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によっても、第10実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
《10−8−5》変形例5:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図455参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の5回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例6によって解消することができる。
《10−8−6》変形例6:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第10実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《10−8−7》変形例7:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例6に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《10−8−8》変形例8:
上記第10実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《10−8−9》変形例9:
上記第10実施形態、その変形例1、およびその変形例2では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第10実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図450(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第10実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
《10−8−10》変形例10:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである特定遊技状態としての高確高サポ状態において取得された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、特定遊技状態としての高確高サポ状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、特定遊技状態としての高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、有利遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《10−8−11》変形例11:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである第1特定遊技状態としての高確高サポ状態において、転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、高確高サポ状態において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行されるといった第2所定条件が成立した場合に、第2特定遊技状態としての高確低サポ状態に移行させる構成とし、高確低サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、第1特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第1所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《10−8−12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。以下、本変形例の構成を上記実施形態に適用した例について、上述した図455を参照して具体的に説明する。
本変形例のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとって有利性の高い遊技状態に移行したこと告知する演出を実行する。本変形例では、有利性の高い遊技状態に移行したことを告知する演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターAの画像)及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、チャンスゾーン突入演出及び第1特定背景画像を認識することによって、有利性の高いチャンスゾーンに突入したことを認識し、大当たりに当選することや転落抽選に当選することを期待することになる。
そして、本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において転落抽選に当選した場合には、当該遊技回の終了間際に、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではアンコウのキャラクターの画像)及び「安心の安泰ゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(安泰ゾーン突入演出)を実行する。そして、安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、安泰ゾーン突入演出及び第2特定背景画像を認識することによって、明確に、安泰ゾーン突入といった有利な事象が発生したと認識することができる。そして、パチンコ機10は、当該転落当選を契機として高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。なお、本変形例では、転落抽選に当選した遊技回において大当たり(確変大当たり)にも当選していた場合には、上述した安泰ゾーン突入演出は実行せずに、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行する。
本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において大当たりにも転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aに移行した場合には、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターBの画像)及び「最終チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(最終チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、最終チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させるとともに、上記限られた遊技回数の残り回数(特2残保留の個数)を示す数値情報(特2残保留カウントダウン情報)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、最終チャンスゾーン突入演出や、第3特定背景画像、特2残保留カウントダウン情報を認識することによって、当該特2残保留カウントダウン情報の数値が0になってしまう前に大当たりや転落抽選に当選して欲しいといった感情を抱くことになる。
そして、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合及び転落抽選の当否に関わらず当たり抽選において確変大当たりに当選した場合には、当該遊技回の中盤において、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではクジラのキャラクターの画像)及び「確変大当たりか、安泰ゾーンへの突入が確定したよ!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(有利事象発生択一演出)を実行する。当該有利事象発生択一演出を認識した遊技者は、明確に、確変大当たり当選か、安泰ゾーン突入かのいずれかの有利な事象が発生したと認識することができる。
そして、当該遊技回において転落抽選に当選していた場合には、当該転落当選を契機として高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行することになり、一方、当該遊技回において転落抽選には当選していないが確変大当たりに当選している場合には、遊技状態の移行は発生しない。そして、当該遊技回における当たり抽選の結果が確変大当たり(特2保留であるため確変大当たりのみ)である場合には、当該遊技回の終了間際に、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行し、一方、当該当たり抽選の結果が時短付与当選である場合(すなわち、転落抽選に当選して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1aに移行したが、当たり抽選においては確変大当たりには当選せずに時短付与に当選した場合)には、当該遊技回の終了間際に、上述した安泰ゾーン突入演出を実行する。これにより、遊技者は、今回の遊技回においてどちらの有利な事象が発生したのかを確認することができる。
以上説明したように、本変形例では、高確高サポ状態H4において表示される背景画像(チャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)と、当該高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した後であって特2残保留が終了するまでの期間において表示される背景画像(最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
《10−8−13》変形例13:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。なお、以下の説明では、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される図柄を「第1特別図柄」とも称し、第2図柄表示部37bに表示される図柄を「第2特別図柄」とも称し、普図ユニット38に表示される図柄を「普通図柄」とも称する。また、「第1特別図柄」と「第2特別図柄」をまとめて「特別図柄」とも総称する。
また、上記実施形態及び上記各変形例における「当たり抽選」を「特図抽選」とも称し、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第1特図抽選」とも称し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第2特図抽選」とも称する。また、上記実施形態及び上記各変形例における「電動役物開放抽選」を「普図抽選」とも称し、「電動役物34a」を「普通電動役物34a」とも称する。
また、説明の便宜のため、「第1特別図柄の変動」を「第1特図変動」とも称し、「第2特別図柄の変動」を「第2特図変動」とも称し、「普通図柄の変動」を「普図変動」とも称する。また、「第1特図変動」と「第2特図変動」をまとめて「特図変動」とも総称する。また、上記実施形態及び上記各変形例におけるST(スペシャルタイム)回数を「高確継続上限回数」とも称し、「時短継続回数」を「高サポ継続上限回数」とも称する。
上記実施形態及び上記各変形例では、高確継続上限回数(ST回数)は、高サポ継続上限回数(時短継続回数、上記実施形態では5回)に特2保留の最大個数(上記実施形態では4個)を加算し、さらに余裕分として1回(又は2回以上)を加算した回数(上記実施形態では10回)に設定されている。この理由は、仮に、高確継続上限回数(ST回数)に、上述した余裕分としての1回を加算しない構成を採用した場合において、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合には、当該4個目の特2保留が低確低サポ状態H1に移行後まで特2残保留として存在してしまうことになり、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選が低確低サポ状態H1の特2残保留消化中の態様H1bにおいて実行されて確実に確変大当たり又は時短付与のいずれかに当選することになってしまい、この結果、当該パチンコ機10の設計時に想定されたゲーム性が破綻してしまうからである。
そこで、上記実施形態及び上記各変形例では、上述したように、高確継続上限回数(ST回数)に余裕分としての1回を加算することによって、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合であっても、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選(高確高サポ状態H4に移行してから10回目の特図抽選)が高確低サポ状態H6において実行される(すなわち、高確率モードが終了する前に実行される)ようにするためである。
これに対して、変形例として、高確継続上限回数を、高サポ継続上限回数(本変形例では5回)に特2保留の最大個数(本変形例では4個)を加算した値(本変形例では9回)に設定し、余裕分としての1回は加算しない構成とした上で、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまうことを回避する構成を採用してもよい。以下、本変形例の構成について、具体的に説明する。
図489は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数(ST回数)は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する(高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する)が、実際に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動開始時に設定されている。なお、図489に示すように、特別図柄の変動が終了した後(停止した後)には、0.5秒間の特図確定時間Tcsが設けられている。特図確定時間Tcsは、特別図柄が特図抽選の結果に対応した態様で停止表示されている時間(停止表示時間)であり、この特図確定時間Tcsの経過後に、特別図柄の次の変動(遊技回)の開始が可能となる。また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動終了後にも普図確定時間Tcnが設けられている。以下、本変形例における制御について、図489に示した例について説明する。
図489に示すように、高確高サポ状態H4に移行してから4回目の特図変動(図489に示した例では第2特図変動)の実行中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、普図抽選が実行され、普図変動が開始される(時刻t1)。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t2)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図489に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t3)に普通電動役物34aが開放する。
なお、本変形例では、低頻度サポートモード時及び高頻度サポートモード時における普図変動時間、普図確定時間Tcn、普図抽選において普図当たりに当選する確率である普図当選確率、普図当たりに当選した場合に普通電動役物34aが開放する回数である普電開放回数、及び、普通電動役物が開放した場合の開放時間である普電開放時間は、それぞれ以下のように設定される。
[低頻度サポートモード時]
・普図変動時間:10.0秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:1/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:0.1秒
[高頻度サポートモード時]
・普図変動時間:0.2秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:231/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:1.4秒
また、本変形例では、普図抽選が高頻度サポートモード時に実行されて普図当たりに当選した場合には、当該普図抽選の実行後(例えば普図変動中)に高頻度サポートモードフラグがOFFになったとしても、普通電動役物34aは1回、1.4秒間開放することになる。
図489の説明に戻る。図489に示した例では、普通電動役物34aの開放中に4回目の特図変動が終了し(時刻t4)、特図確定時間Tcsが経過して5回目の特図変動が開始され(時刻t5)、特2保留個数が4個から3個となっている。上述したように、本変形例では、高サポ継続上限回数は5回に設定されており、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されているので、5回目の特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる(時刻t5)。
図489に示した例では、5回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aが継続して開放しているため、遊技球が第2始動口34に入球可能であり、図489に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t6)、特2保留個数が1個増加して、3個から4個となる。その後、普電開放時間が経過し、普通電動役物34aが閉鎖状態となる(時刻t7)。
高頻度サポートモードフラグがOFFとなった時刻t5以降では、普図当選確率は233分の1と低くなるため、時刻t5以降に実行された普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
また、仮に、5回目の特図変動の変動開始直前(すなわち、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなる直前)に遊技球がスルーゲート35を通過して普図抽選が実行され、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放した場合であっても、高頻度サポートモード時に普図変動が開始されてから普通電動役物34aが閉鎖するまでに要する時間は1.7秒であり、かつ、本変形例では少なくとも5回目の特図変動の変動時間が1.7秒以下に設定されることはないため、普通電動役物34aが6回目の特図変動の変動開始後まで開放し続けることはない。したがって、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
このように、本変形例では、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
《10−8−14》変形例14:
上記変形例13では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されている構成としたが、変形例14として、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定されている構成としてもよい。以下、本変形例14の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図490は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、上述したように、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時に設定されている。
さらに、本変形例では、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さを、通常の特図確定時間Tcs(本変形例では0.5秒)とは異なる長さに設定する。具体的には、特図確定時間TcsLastの長さを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の長さに設定する。本変形例では、特図確定時間TcsLastの長さを、1.7秒(=0.2秒(普図変動時間)+0.1秒(普図確定時間Tcn)+1.4秒(普電開放時間))以上の長さである1.8秒に設定する。この理由について、図490に示した例を用いて説明する。なお、図490における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図489と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図490に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時(時刻t9)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図490では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
図490に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t8)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図490に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
しかしながら、図490に示すように、特図確定時間TcsLastが終了する前に遊技球が第2始動口34に入球した場合であっても(時刻t12)、特図確定時間TcsLastが終了して次の第2特図変動が開始されるまでは特2保留個数は4個のままなので、当該入球に基づいて特2保留個数が増加することはない。
そして、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間(本変形例では1.7秒)以上の長さ(本変形例では1.8秒)に設定されるので、特図確定時間TcsLastが終了するタイミング(時刻t14)より先に普通電動役物34aが閉鎖することになる(時刻t13)。換言すれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されるタイミング(時刻t14)まで普通電動役物34aの開放状態が継続することはない。このように、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後まで普通電動役物34aの開放が継続してしまうことを回避することができるので、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されて特2保留個数が4個から3個になった状態において遊技球が第2始動口34に入球してしまい、特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
なお、図示は省略するが、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後(例えば特図確定時間TcsLast中)に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、既に高頻度サポートモードがOFFとなっているため、当該通過に基づいた普図抽選は低頻度サポートモードとして実行される。低頻度サポートモード時における普図当選確率は233分の1と低いため、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
以上説明したように、本変形例によれば、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目)の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
また、上記変形例13では、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFになるため、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の実行中に普通電動役物34aを開放させて特2保留を4個貯めることが困難であるという課題が存在したが、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても高頻度サポートモードフラグがONであるため、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても、容易に、普通電動役物34aを開放させて遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留を4個貯めることが可能となる。
なお、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さのみを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としたが、他の変形例として、特図確定時間TcsLastの長さだけではなく、通常の特図確定時間Tcsの長さも、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としてもよい。この構成によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、通常の特図確定時間Tcsの長さと異なるという違和感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
《10−8−15》変形例15:
上記変形例13及び上記変形例14では、遊技者に過度に有利になってしまう想定外の事象であるとして、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまう事象の発生を回避する構成を採用したが、変形例15として、遊技者に過度に有利になってしまう事象の発生を許容し、遊技者にとってのチャンスであるとして当該事象の発生を狙わせる構成を採用してもよい。以下、本変形例15の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図491は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13及び変形例14と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(遊技回の終了時)に設定されている。この理由について、図491に示した例を用いて説明する。なお、図491における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図489と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図491に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図491では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中に、遊技球をスルーゲート35に通過させることを遊技者に促す演出であるスルー通過促進演出を実行する。本変形例では、スルー通過促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「変動終了直前に遊技球をスルーに通過させて次の変動開始後まで電チューを開放させてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過するように遊技球の発射タイミングや発射強度を調整しながら遊技を行なうことになる。
図491に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t9)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図491に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中又は当該特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過し、当該通過を契機とした普図抽選において普図当たりに当選し、当該当選に基づいて開放される普通電動役物34aの当該開放が次の特図変動の変動開始後まで継続すると判定した場合には、遊技者にとって有利な状態が開始されることを示唆する演出である有利状態開始演出を実行する。本変形例では、有利状態開始演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「スーパー電チューチャンス到来!!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者にとって有利な状態が開始されることになると認識することになる。
その後、0.5秒間の特図確定時間Tcsが経過すると(時刻t12)、高頻度サポートモードフラグがOFFになり、6回目の特図変動が開始され、特2保留個数が4個から3個になる。そして、図491に示した例では、6回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aの開放状態が継続しているので、遊技球が第2始動口34に入球可能となり、当該6回目の特図変動の実行中に特2保留個数を最大保留個数の4個まで貯めることが可能となる。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態になっている場合には、第2始動口34に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出である特2入球促進演出を実行する。本変形例では、入球促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「開放中の電チューを狙って保留を4個貯めてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、第2始動口34に遊技球を入球させて特2保留個数が4個になるように連続的に右打ちを行なうことになる。
そして、図491に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t13)、特2保留個数が4個となる。上述したように、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選は、低確低サポ状態H1において実行されることになるため、大当たりに当選か時短付与に当選のいずれかの結果となる。
そこで、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを示唆する有利確定演出を実行する。本変形例では、有利確定演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では男性キャラクターの画像)及び「おめでとう!もうすぐいいことが起こるぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを認識することになる。
その後、普電開放時間が経過すると(時刻t14)、普通電動役物34aが閉鎖する。
このように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)まで高頻度サポートモードフラグがONとなっているので、当該特図確定時間Tcsの経過直前に遊技球をスルーゲート35に通過させれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させることが可能となる。この結果、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になるという遊技者に有利な事象を発生させることが可能となる。
そして、遊技球がスルーゲート35を通過したタイミング(すなわち、普図変動の開始タイミング)が特図確定時間Tcsの経過タイミングに近いほど、高確低サポ状態H6において普通電動役物34aが開放している期間が長くなり、特2保留個数を4個まで貯めることが容易となる。
以上より、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという新たなゲーム性を創出することが可能となる。
また、本変形例では、スルー通過促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、遊技球がスルーゲート35を通過し、普通電動役物34aの開放が高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで継続する状況において、有利状態開始演出を実行するので、遊技者に、遊技球がスルーゲート35を通過したことによって通常のパチンコ機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態に遷移する場合に、特2入球促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、有利確定演出を実行するので、遊技者に、高確低サポ状態H6に移行後に特2保留個数が最大保留個数である4個になったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
《10−8−16》変形例16:
上記変形例15において、新たな普図抽選を実行することのできない状況(例えば、普図変動の実行中や普通電動役物34aの開放中など)において遊技球がスルーゲート35を通過した場合に当該遊技球の通過に基づく普図抽選を保留する機能(以下、普図保留機能とも称する。)を有さない構成を採用してもよい。上記実施形態や上記各変形例のように、普図保留機能を有する構成を採用した場合には、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまう場合があるので、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが困難になる場合がある。
これに対して、本変形例では、特定の遊技状態(例えば高確高サポ状態H4)において普図保留機能を有さない構成を採用する。このような構成によれば、高確高サポ状態H4においては遊技球がスルーゲート35を通過したとしても普図抽選が保留されないので、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを抑制することができる。したがって、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
また、さらなる変形例として、遊技状態に関わらず(常に)普図保留機能を有さない構成を採用してもよい。このような構成によれば、遊技状態に関わらず、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことがないので、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
《10−8−17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが、当該高確高サポ状態H4への移行の契機となった大当たり図柄の種別によって異なる構成としてもよい。
例えば、特図抽選において大当たり図柄A(確変大当たりA)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例13に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定され、特図抽選において大当たり図柄B(確変大当たりB)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例14に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定され、特図抽選において大当たり図柄C(確変大当たりC)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例15に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間の経過時に設定される。このような構成によれば、遊技者に、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数に達する際に、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングがどのタイミングに設定されるのか(上記変形例15のように遊技者に有利なタイミングに設定されるのか)といった期待感や緊張感を抱かせることができる。
《10−8−18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が入球した場合に抽選モードを高確率モードに移行させることになる入球口である高確移行入賞口をさらに備える構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図492は、本変形例における遊技盤30の正面図である。図445に示した実施形態における遊技盤30との相違点は、遊技領域PAの右側領域に、高確移行入賞口34eが設けられている点である。高確移行入賞口34eの入球口には、可動片34fが設けられている。可動片34fは、遊技球が高確移行入賞口34eに入球不可能な閉鎖状態から、遊技球が高確移行入賞口34eに入球可能な開放状態に遷移することが可能であり、低確高サポ状態H5以外の遊技状態では閉鎖状態となっており、低確高サポ状態H5においては所定時間毎(本変形例では1.0秒毎)に閉鎖状態と開放状態とを交互に繰り返す。そして、高頻度サポートモードが次回大当たり当選まで継続する低確高サポ状態H5において、高確移行入賞口34eに遊技球が入球した場合には、抽選モードが低確率モードから高確率モードに移行し、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回大当たり当選まで継続する遊技状態となる。
以上説明したように、本変形例によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態H5に移行するが、当該低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、低確高サポ状態H5において時短付与に当選し、かつ、高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回の大当たり当選まで継続する遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本変形例によれば、低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
《10−8−19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において背景画像として高確高サポ状態用の背景画像を表示し、低確低サポ状態において背景画像として低確低サポ状態用の背景画像を表示する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態に移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達したことによって移行した低確低サポ状態において、特2残保留消化中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、高い確率(例えば100%の確率)で確変大当たりに振り分けられることによって当該高い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成とし、一方、低確低サポ状態における左打ち中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、上記高い確率よりも低い確率で確変大当たりに振り分けられることによって当該低い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、低確低サポ状態に移行した後、特2保留による当たり抽選が低確低サポ状態において終了するまでに大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球をV入賞領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。そして、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球がV入賞領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである高確高サポ状態において記憶(保留)された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに確変大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態へ再度移行することが保証された開閉実行モードに移行させ、当該開閉実行モード終了後の抽選モードを高確率モードに決定する構成とし、一方、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、確変大当たりに当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、高確率モードフラグがOFFとなる大当たり遊技状態に移行させ、当該大当たり遊技状態において遊技球が入球可能となるV確入賞口を備え、当該V確入賞口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として、大当たり遊技状態終了後の抽選モードを高確率モードに移行させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、低確率モードであり、かつ低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間や当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、低確低サポ状態において、通常大当たりに当選せずに確変大当たりに当選するといった第2所定条件が成立した場合に、高確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態または低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、低確低サポ状態において、普通電動役物が開放状態に遷移する場合に、第2始動口に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。なお、上述した、「高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態」の意味するところは、低確低サポ状態から高確高サポ状態に移行する確率(低確低サポ状態において当たり抽選に当選した場合に確変大当たりに振り分けられる確率、確変割合、例えば確変突入率50%など)が、終了後に確実に(通常の遊技の流れに沿って遊技球を発射していれば(例えば右打ちをしていれば)100%の確率で)高確高サポ状態に移行することが保証された確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低いことを意味し、上記確率は当たり抽選における当選確率の高低を意味するものではない。また、低確低サポ状態において特2保留個数が4個となった場合に、特2保留個数が4個になったことに対応した4個の保留アイコン画像を図柄表示装置(液晶表示装置)に表示させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各
入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《10−8−20》変形例20:
上記第10実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第10実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第10実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第10実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第10実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《11》第11実施形態:
《11−1》遊技機の構造:
図493は、本発明の第11実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図494は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている所定遊技状態としての供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図495は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35a,35b、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図494)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
2つのスルーゲート35a,35bの各々は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各スルーゲート35a,35bは、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。2つのスルーゲート35a,35bのうちの一方のスルーゲート35aは図柄表示装置41の左側に設けられており、他方のスルーゲート35bは図柄表示装置41の右側に設けられている。各スルーゲート35a,35bは、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に位置するため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35a,35bに遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。例えば、大当たり遊技中に第1始動口33に遊技球が入球した場合、第1保留表示部37cの表示態様が変わる。第1保留表示部37cは、所定示唆情報表示手段としても機能する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。なお、図柄表示装置41の表示面に対して、先に説明したメイン表示部45の表示面は前面側(遊技者に向かう側)に位置している。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図496は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図496(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図496(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1〜9を示す図柄が変動表示される。数字の1〜9を示す各図柄は、色によって3種類に分類される。数字の1〜3を示す各図柄は緑色であり、数字の4〜6を示す各図柄は赤色であり、数字の7〜9を示す各図柄は金色である。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜9を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図496(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図496(a)に示した数字1〜9の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図496(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図496(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
《11−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図497は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図494)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a〜67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a〜67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図498は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図496(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bに遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図499は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図499(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図499(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図499(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図499(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値(16〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図499を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図500は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図500(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図500(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図500(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応しており、「40〜64」が8R確変大当たりに対応しており、「65〜89」が16R通常大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図500(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図501は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図501(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図501(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定され、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として2、3の2個の値が設定され、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として4〜465の462個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選することとなり、1/233の確率で電役長開放に当選することとなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。低頻度サポートモード時に電役長開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
図501(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図501(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役中開放に当選することとなる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役中開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役中開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。また、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が長短2種類のうちのいずれかを取り得るように設定されている。電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が電役短開放よりも長く、かつ電役長開放よりも短い時間である電役中開放となるように設定されている。なお、電役短開放に当選した場合、電役中開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《11−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図502は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図497)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1〜P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《11−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《11−4−1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図503は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図503(a)に示した例では、第1番目の保留(以下、特1保留1とも呼ぶ)と第2番目の保留(以下、特1保留2とも呼ぶ)とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上側が開口した容器の形状であり、図503(a)に示した例では、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンが配置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図503(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図503(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの内部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図503(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図503(b)に示した移動の結果、図503(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの内部に第1保留表示アイコンH1が配置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの内部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図504は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図503に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの内部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される(消化される)ことになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
なお、第2始動口保留用領域Ds2に保留表示アイコンHが存在する場合には、第1始動口保留用領域Ds1に存在する保留表示アイコンに優先して、第2始動口保留用領域Ds2に存在する保留表示アイコンHに対応した特2保留が消化される。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの内部に配置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《11−4−2》前兆予告演出:
近年のパチンコ機は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンに対応した保留情報の中に、当たり抽選において大当たり当選する可能性が高い保留情報が存在する場合に、当該大当たり当選する可能性が高い保留情報より前に記憶された保留情報についての変動の停止表示の際に、特殊な演出である前兆予告演出を実行する。前兆予告演出について、次に詳述する。
サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報が特1保留として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに順に記憶されるが、ここでは、特1保留が最大個数(上限数)である4個、溜まった場合を考える。
図505は、通常時において特1保留の中に大当たりが含まれる場合を示す説明図である。図示するように、通常時に、特1保留1から特1保留4までの4個の特1保留が貯えられたものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、4個の特1保留の内の最後に記憶された特1保留4において、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、この大当たり当選すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。保留連続演出処理によれば、特1保留4よりも前のタイミングで記憶された各特1保留を消化する際に前兆予告演出が実行される。具体的には、特1保留1〜特1保留3に対応した各遊技回を跨いで、1または複数回(ここでは3回)の前兆予告演出が実行される。
図506〜図508、および図510に、特1保留1を消化してから特1保留4を消化するまでの一連の演出を示した。図506は、特1保留1についての変動表示と前兆予告演出(1回目)を示す説明図である。図506(a)に示すように、音声発光制御装置90において、最初に、特1保留1についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留1に対応した表示アイコンH1が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留1についての変動表示の後に、図506(b)に示すように、特1保留1についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。本実施形態では、例えば、[3・4・1]をチャンス目とした。なお、[3・4・1]は一例であり、他の組合せをチャンス目としてもよい。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図506(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出としては、表示面41aのメイン表示領域MAを含む広い範囲に泡BLが表示されるとともに、泡音を示す音声がスピーカー46から発せられる。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(1回目)に該当する。
遊技者は、特1保留1の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在するかもしれないと期待する。
図507は、特1保留2についての変動表示と前兆予告演出(2回目)を示す説明図である。図506に示した演出の実行後に、図507(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留2に対応した表示アイコンH2が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH2に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留2についての変動表示の後に、図507(b)に示すように、特1保留2についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図507(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留2についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(2回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2についての変動停止時にも前兆予告演出(2回目)が実行される。
遊技者は、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在する可能性が高まったといっそう期待する。
図508は、特1保留3についての変動表示と前兆予告演出(3回目)を示す説明図である。図507に示した演出の実行後に、図508(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留3に対応した表示アイコンH3が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH3に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留3についての変動表示の後に、図508(b)に示すように、特1保留3についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図508(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留3についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(3回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたこと、および特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3についての変動停止時にも前兆予告演出(3回目)が実行される。前兆予告演出が連続して発生すると、当たり抽選において大当たり当選する期待度が高くなる。なお、期待度とは、大当たり当選する確率の高さを意味する。
図509は、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、前兆予告演出の出現回数が1回目および2回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(すなわち、実行予定演出)としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されている。前兆予告演出の出現回数が3回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されている。これに対して、前兆予告演出の出現回数が4回目となると、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。
遊技者は、特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在することを、いっそう期待する。特に、前兆予告演出が3回連続していることから、スーパーリーチ以上のリーチ演出(すなわち、スーパーリーチまたはスペシャルリーチ)が実行されることが確定されることから、遊技者は当たり抽選において大当たり当選する可能性がさらに高まったといっそう期待する。
図510は、特1保留4についての変動表示、リーチ演出、停止表示を示す説明図である。図508に示した演出の実行後に、図510(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留4に対応した表示アイコンH4が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH4に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留4についての変動表示の後に、図510(b)に示すように、図柄列Z1および図柄列Z3が停止表示され、図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることによってリーチ演出が実行される。ここでのリーチ演出は、スーパーリーチであることを示す演出となる。
音声発光制御装置90において、上記リーチ演出の後に、図510(c)に示すように、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であることを告知する図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、大当たり当選に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
図511は、上述した特1保留1〜特1保留4についての一連の演出を時間軸に表すタイムチャートである。図示するように、特1保留1についての遊技回U1では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図506(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図506(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図506(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U1が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留1についての遊技回U1に続く特1保留2についての遊技回U2では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図507(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図507(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図507(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U2が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
特1保留2についての遊技回U2に続く特1保留3についての遊技回U3では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図508(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図508(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図508(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U3が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U3に続く特1保留4についての遊技回U4では、最初に、変動表示D11が実行される。変動表示D11は、図510(a)に示したものである。続いて、スーパーリーチ演出D12が実行される。スーパーリーチ演出D12は、図510(b)に示したものである。続いて、大当たり当選に対応した停止表示D13が実行される。停止表示D13は、図510(c)に示したものである。停止表示D13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U4が終了する。
図506〜図508、図510、図511を用いて説明してきた前兆予告演出の実行態様は、前述したように、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合のものである。本実施形態のパチンコ機10では、上記の前兆予告演出の実行態様以外にも、特1保留1〜特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての、実行されるリーチ演出の内容や大当たり当選の有無によって、様々な態様によって前兆予告演出が実行される構成とした。具体的には、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがスーパーリーチが発生する場合に、特1保留1〜特1保留3についての遊技回U1〜遊技回U3のそれぞれで前兆予告演出が実行されうる構成とした。トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3の両方、または特1保留3についての遊技回U3のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留2であり、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1で前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。要は、記憶された特1保留の中に、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高い演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留が存在する場合に、当該特1保留より前に記憶された特1保留についての遊技回のうちの、トリガとなった特1保留に対して連なる、連続する複数の遊技回または一の遊技回において前兆予告演出を出現させればよく、その出現回数は、図509を用いて説明した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しないものであれば、いずれの数とすることもできる。
本実施形態のパチンコ機10では、音声発光制御装置90において実行される特1保留連続演出設定処理によって、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図509に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、前述したように、複数の前兆予告演出を出現させる場合に、トリガとなった特1保留に対して連なり、かつ複数の前兆予告演出は連続する構成としたが、これに対して変形例として、複数の前兆予告演出を実行する場合に、前兆予告演出は必ずしも連続する必要はなく、途中、前兆予告演出のない遊技回がある構成としても良い。
本実施形態のパチンコ機10において、図511に例示するように、特1保留1〜特1保留4についての遊技回U1〜U4の演出が途切れなく連続するのは、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶される特2保留が存在しない場合に限られる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留が特1保留に優先して変動されることから、特1保留の変動中(上記例では、特1保留1の変動が開始されてから特1保留4の変動が開始される直前までの間)に、電動役物開放抽選に当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合、当該入球によって取得された特2保留についての変動が特1保留についての変動に優先して実行され、遊技回U1〜U4の保留連続演出が途切れてしまうことになる。
遊技回U1〜U4の演出が途切れた場合の処理として、特2保留についての変動が終了した後に、未実行の(以下、「残りの」とも呼ぶ)特1保留についての保留連続演出を取り止める構成が考えられるが、この構成では、保留連続演出が途絶えたことへの違和感を遊技者に対して付与してしまうことになり、遊技の興趣を損ねてしまう問題が発生した。この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成を備える保留連続演出を実行する。
図512は、本実施形態のパチンコ機10で採用された保留連続演出の基本概念を示す説明図である。図512において、図511と同一の処理内容の部分については同一の符号を付している。ここでは、特1保留2の遊技回U2の途中で(時刻t1)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合を想定している。本実施形態のパチンコ機10では、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、特2保留演出処理によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。具体的には、音声発光制御装置90によって実行される特2保留演出処理によれば、特2保留についての保留コマンドを主制御装置60から受信した場合に、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。
続いて、特2保留についての遊技回が終了した後に(時刻t3)、保留連続演出処理によって、特1保留2の遊技回U2が優先して実行されたことによって未実行となった残りの特1保留についての遊技回を実行する。すなわち、特1保留2の遊技回U2の途中で、第2始動口34に遊技球が入球して特2保留が貯まった場合に、当該特2保留についての遊技回VZを、残りの特1保留についての遊技回U3、U4に優先して実行し、特2保留についての遊技回VZの終了後に、残りの特1保留についての遊技回U3、U4を実行する構成とした。但し、特2保留についての遊技回VZにおいて表示する演出に従来とは相違する特徴がある。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回VZの演出に含まれる所定演出として、下記の(i)〜(iii)の演出を用意している。
(i)特1連続演出継続用チャンス目演出
(ii)特1連続演出継続用図柄同色演出
(iii)特2専用演出
所定演出として、上記(i)〜(iii)のうちのいずれを用いるかは、発明者による次の知見によって定めた。
特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放である場合には、電動役物34aの開放時間は0.6秒と極めて短いことから、第2始動口34に入球する遊技球は1個であり、多くても2個である。このため、特2保留についての遊技回VZは、1回の遊技回または2回の遊技回となる。この場合、遊技者は、特2保留についての遊技回VZが実行されている際にも、直前に実行された特1保留の遊技回(図512の例では遊技回U2)を鮮明に覚えていることになる。そこで、発明者は、直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出(チャンス目出現+泡の出現演出)を、できる限りそのまま使うことで、演出の連続性を保ちたいと考えた。この直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出のチャンス目出現が上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。
《11−4−3》特1連続演出継続用チャンス目演出:
特1連続演出継続用チャンス目演出について、次に説明する。ここでは、ケース1として説明する。
図513は、ケース1における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース1では、通常時において、特1保留1と特1保留2とが貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留2において、当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このノーマルリーチが発生すると判定される特1保留2についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。
図514は、ケース1における、保留連続演出処理(以下、特1保留連続演出処理と呼ぶ)によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U11が実行される。特1保留1についての遊技回U11は、図511によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U11では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図506(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図506(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図506(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U11が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U11の途中で(時刻t11)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U11の終了後に(時刻t12)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V11が実行開始される。特2保留1についての遊技回V11の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、後述する第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V11において、上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。本実施形態のパチンコ機10では、特1連続演出継続用チャンス目演出は、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース1の場合、遊技回U11)において実行された前兆予告演出のチャンス目出現の演出(画像)と同一のものとした。
すなわち、特1保留1についての遊技回U11に続いて実行される特2保留1についての遊技回V11では、最初に、特2保留1についての変動表示α11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、遊技回U11において実行された停止表示A12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示A12は、図506(b)に示したものである。すなわち、図506(b)に示した画像が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、遊技回U11において実行された停止表示と同一のものであり、同一の符号を付した。泡の出現演出A13は、図506(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特2保留1についての遊技回V11が終了する。遊技者から見たとき、停止表示A12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(2回目)が出現したと認識される。
続いて、特2保留1についての遊技回V11の終了後に(時刻t13)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U12が実行開始される。遊技回U12では、最初に、変動表示E11が実行される。続いて、ノーマルリーチ演出E12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示E13が実行される。停止表示E13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U12が終了する。特1保留2についての遊技回U12の内容については、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチ発生となるケース1では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。特1保留1についての遊技回U1の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出であるチャンス目と泡BLとが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。そして、特2保留1についての遊技回V11に続いて、特1保留2についての遊技回U12が実行され、当該遊技回U12において、ノーマルリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。すなわち、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチの外れとなる、この保留連続演出によるトリガとなった特1保留2までの演出の流れは、図509に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものではない(整合する)。
上述したように、保留連続演出による、トリガとなった特1保留2までの演出の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものでないのは、特1保留1についての遊技回U1の途中で特2保留1についての遊技回V11が追加されることによって前兆予告演出が1回、増えたとしても、上記関係に違反しないケースに限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。具体的には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図509に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に整合するか否かを第2判定として判定し、第2判定において肯定された場合に限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。第2判定は、特1保留の有する保留情報、具体的には、特1保留1〜特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての実行予定演出とによって判定できる。例えば、このケース1のように、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が1回実行されている場合には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留に基づく遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出としたとしても、図509に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しない(整合する)ことから、第2判定の判定結果は肯定となる。一方、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が2回実行されている場合に、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とすると、トリガとなった特1保留においてノーマルリーチ演出を行う前に3回の前兆予告演出が実行されることになり、図509に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反することになり、第2判定の判定結果は否定となる。
以上、説明してきたように、ケース1の場合に、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチで外れとなる演出となることから、図509に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反せず、遊技者に対して何ら違和感を付与するようなことがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、興趣向上を図ることができる。
なお、上記ケース1では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる構成としてもよい。この場合にも、特1保留の有する保留情報に基づく第2判定において肯定判定されることで、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させることが可能となる。
《11−4−4》特1連続演出継続用図柄同色演出:
上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出について、次に説明する。ここでは、ケース2として説明する。
図515は、ケース2における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース2では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図516は、ケース2における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21が実行される。特1保留1についての遊技回U21は、図511によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U21では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図506(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図506(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図506(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U21が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21に続いて特1保留2についての遊技回U22が実行される。特1保留2についての遊技回U22は、図511によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U22では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図507(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図507(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図507(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U22が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。この特1保留2についての遊技回U22の途中で(時刻t21)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留2についての遊技回U22の終了後に(時刻t22)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V21が実行開始される。特2保留1についての遊技回V21の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V21を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留1についての遊技回V21において、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留(ケース2では、特1保留4が該当)についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図509に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反する場合に、特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。
具体的には、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21では、最初に、特2保留1についての変動表示β11が実行される。続いて、図柄同色の停止表示β12が実行される。図柄同色とは、図柄表示装置41の表示面41aにおいて有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が異なる数字であるが、3つの図柄の色が同一の色となる状態を言う。具体的には、数字の1,2,3を示す図柄が緑色であることから、数字の1,2,3を示す図柄の組合せが図柄同色となる。また、数字の4,5,6を示す図柄が赤色であることから、数字の4,5,6を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。数字の7,8,9を示す図柄が金色であることから、数字の7,8,9を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。そして、図柄同色の色と実行予定演出とが予め対応づけられている。
図517は、図柄同色の色と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、緑色に対し実行予定演出としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されており、赤色に対し実行予定演出としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されており、金色に対し実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。こうした構成の図柄同色の画像が、特1連続演出継続用図柄同色演出に該当する。
図516に示すように、特2保留演出処理によれば、停止表示β12を実行するに際し、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられた実行予定演出と同一の実行予定演出となる図柄同色の色を、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブル(図509)と図柄同色の色と実行予定演出との関係を示すテーブル(図517)とを参照することによって特定し、その特定した図柄同色の色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。具体的には、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)における前兆予告演出は2回目であることから、図509に示したテーブルから、直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出による実行予定演出はノーマルリーチであることが特定され、図517に示したテーブルから、特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、ノーマルリーチに対応した緑色であることが特定される。この緑色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。これにより、特1連続演出継続用図柄同色演出が表示された場合の期待度が、直前に実行された特1保留2についての遊技回U22において前兆予告演出が出現した場合の期待度とが同一となる。
図518は、特2保留1についての遊技回V21において実行される一連の演出を示す説明図である。保留消化領域Dmに位置する保留表示アイコンH11は、特2保留1に対応したものである。図518(a)は変動表示β11の際に表示面41aに表示される演出であり、図518(b)は停止表示β12の際に表示面41aに表示される演出である。図518(b)に示すように、停止表示β12の際に、緑色の図柄同色となった特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される。具体的には、有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が、数字の1を示す図柄と数字の2を示す図柄と数字の3を示す図柄の組合せ、例えば「312」となる。
図516に戻り、上記停止表示β12の終了と共に、特2保留1についての遊技回V21が終了する。
特2保留1についての遊技回V21の終了後に(時刻t23)、特1保留連続演出処理によって、特1保留3についての遊技回U23が実行される。特1保留3についての遊技回U23は、図511によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U23では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図508(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図508(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図508(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U23が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U23の終了後に(時刻t24)、特1保留連続演出処理によって、特1保留4についての遊技回U24が実行される。特1保留4についての遊技回U24は、図511によって説明した特1保留4についての遊技回U4と同一である。特1保留4についての遊技回U24では、最初に、変動表示F11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出F12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示F13が実行される。停止表示F13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U24が終了する。特1保留4についての遊技回U24の内容については、特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図517を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図509を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
以上、説明してきたように、ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。次に、比較例1を説明し、比較例1に対する本実施形態のパチンコ機10の優れた点を説明する。
図519は、比較例1を示すタイムチャートである。比較例1は、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2の場合(図516を参照)と比較して、次の点が相違する。本実施形態のパチンコ機10におけるケース2では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する構成としたが、これに対して、比較例1では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、特1連続演出継続用チャンス目演出を実行する構成とした。
すなわち、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21Xでは、最初に、特2保留1についての変動表示γ11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、遊技回U22において実行された停止表示B12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示B12が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、遊技回U22において実行された演出と同一のものであり、同一の符号を付した。遊技者から見たとき、停止表示B12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(3回目)が出現したと認識される。その後、特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23で、前兆予告演出(4回目)が出現したと認識される。特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留4ついての遊技回U24は、ケース2の場合(図516を参照)の遊技回U24と同一である。この比較例1によれば、特2保留1についての遊技回V21Xを実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を実行するだけでよく(第2判定は不要)、第1判定の判定結果が電役短開放である場合に、特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、一律に特1連続演出継続用チャンス目演出を実行させればよく、制御が容易となる。
しかしながら、比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図509に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
なお、ケース2では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。なお、特2保留2についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出は、特2保留1についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出と同一である。この場合にも、第2判定の判定結果が否定となることで、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させることが可能となる。なお、この変形例において、特2保留1および特2保留2についての遊技回のうちのいずれか一方で、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特1保留についての遊技回U23の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
上記変形例をさらに変形したものとして、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させ、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特2保留1についての遊技回V21の開始前に実行された特1保留についての遊技回において出現させたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた色とする。特1連続演出継続用図柄同色演出は、出現回数によって実行予定演出が変化するものでないことから、複数回続けて特1連続演出継続用図柄同色演出を表示することを許容できる。
上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出共に、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する条件の一つが、第1判定の判定結果が電役短開放であることに鑑みると、特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される期間が短期間(特2の保留個数が少ない)であるため、特1連続演出継続用チャンス目演出および特1連続演出継続用図柄同色演出は、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。
《11−4−5》特2専用演出:
上記(iii)の特2専用演出について、次に説明する。ここでは、ケース3として説明する。
図520は、ケース3における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース3では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図521は、ケース3における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31が実行される。特1保留1についての遊技回U31は、図511によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U31では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図506(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図506(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図506(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U31が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31に続いて特1保留2についての遊技回U32が実行される。特1保留2についての遊技回U32は、図511によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U32では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図507(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図507(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図507(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U32が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
この特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放する。その長時間、開放している間に、第2始動口34に5個以上の遊技球が入球したとする。先に説明したように、特2保留の最大個数(上限数)は4個であることから、電動役物34aの5秒間の開放の間に最大、5個の特2保留が貯えられる。4個でないのは、最初に入球した遊技球の変動が開始している間に、5個目の特2保留が貯えられる可能性があるためである。これによって、特2保留に基づく遊技回として、予め定められた特2保留の上限数以上(ここでは、5個としたが、6個、7個等となることもありうる)の遊技回が実行可能となる。本実施形態のパチンコ機10によれば、上記電動役物34aが長時間(5秒間)開放している間に、第2始動口34に遊技球をできるだけ多く入球させることを遊技者に対して促すために、特別な演出を実行している。本実施形態では、この演出をチャージ演出と呼ぶことにする。
図522は、チャージ演出の内容を表す説明図である。ここで、電動役物開放抽選において電役長開放に当選したタイミングは、遊技回U32における変動表示B11が実行されているときであるものとする。図示するように、この変動表示B11に重なって、チャージ演出が表示される。本実施形態では、チャージ演出として、女性キャラクターWMが登場し、女性キャラクターWMが「チャージ中だよ」と叫ぶ演出を行う。チャージ演出は、電動役物34aが閉状態となるまで実行される。
なお、このチャージ演出は、あくまでも一例であり、女性キャラクターWMに換えて、男性キャラクター、動物キャラクター等の他のキャラクターが登場する構成としても良いし、キャラクターに換えて、特定の背景や、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。
図521に戻る。電動役物34aが長時間開放している間に、第2始動口34に5個の遊技球が入球したとする。5個の遊技球に対応した特2保留を、以下、特2保留1、特2保留2、特2保留3、特2保留4、特2保留4+と呼ぶものとする。特1保留2についての遊技回U32の終了後に(時刻t32)、特2保留1〜特2保留4+についての遊技回V31〜遊技回V35が順に実行される。特2保留1についての遊技回V31では、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。同様にその他の遊技回V32〜V35(図示は、遊技回V35だけ)でも、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。遊技回V31〜遊技回V35の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V31を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかを判定する前述した第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役長開放であると判定された場合に、特2保留1〜特2保留4+についての各遊技回V31〜遊技回V35において、上記(iii)の特2専用演出を実行する。
図523は、特2保留1についての遊技回V31において実行される一連の演出を示す説明図である。特2保留1についての遊技回V31では、図523(a)に示すように、最初に、特2保留1についての変動表示δ11が実行される。具体的には、特2保留1に対応した表示アイコンH21が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH21に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間には、特2専用演出用表示領域SAが設けられている。この特2専用演出用表示領域SAに、特2専用演出の画像が表示される。特2専用演出用表示領域SAは、メイン表示領域MAに表示される図柄の視認を妨げない位置となっている。
本実施形態のパチンコ機10では、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース3の場合、特1保留2についての遊技回U32)において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。具体的には、チャンス目([3・4・1]の並び)が発生し泡が出現しているキャプチャ画像の縮小画像を特2専用演出用表示領域SAに表示させる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHが表示される。特2保留についての遊技回V31〜V35は、電動役物34aが長時間(5秒間)開放する電役長開放に電動役物開放抽選において当選し、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、特2保留を4個もしくは5個、容易に貯めることができた結果、実行されるものである。このことは、意外性が高く、遊技者にとっては喜ばしいことである。このため、本実施形態のパチンコ機10では、各遊技回V31〜V35において、サポートモードが低頻度サポートモードである状態で実行される電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に専用の特別演出を行ない、特別演出によって、遊技者の興趣向上を図る構成とした。貝の画像SHの表示が、この特別演出に相当する。特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHは、2枚の貝殻が閉じた状態となっている。貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。
変動表示δ11の後に、特2保留1についての停止表示δ12が実行される。具体的には、図523(b)に示すように、特2保留1についての当たり抽選の結果に対応した図柄の組み合わせ(図示の例では、外れである例えば137)が表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。この停止表示δ12の際にも、メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間に、特2専用演出用表示領域SAが設けられており、この特2専用演出用表示領域SAに、変動表示δ11の場合と同一の特2専用演出の画像が表示されている。
特2保留1についての停止表示δ12において、変動表示δ11の場合から引き続き、貝の画像SHが表示される。停止表示δ12では、貝の画像SHは、2枚の貝殻が少し開いた状態となる。特2保留についての遊技回V31〜V35において停止表示が実行される毎に、2枚の貝殻が少しずつ大きく開く。
その他の遊技回V32〜V35(図示は遊技回V35だけ)でも、同様に、変動表示δ11と停止表示δ12が行われるが、各変動表示δ11および各停止表示δ12においても、同様に、特2専用演出用表示領域SAが設けられ、当該特2専用演出用表示領域SAに、図523に示したものと同一の特2専用演出の画像が表示されるとともに、貝の画像SHが表示される。特2保留に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合には、その大当たり当選に対応した遊技回の停止表示の際には、貝の画像SHは、2枚の貝殻が完全に開き、2枚の貝殻の間から例えば真珠が出現した状態となる。これによって、大当たり当選したことを演出する。
なお、特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SHは、あくまでも一例であり、人物や、他の生物、特定の背景、ステージ、シーン等の他の画像に換えても良い。
全ての特2保留(ケース3の場合は特2保留1〜特2保留4+)についての遊技回が終了した後に(時刻t33)、残りの特1保留(ケース3の場合は特1保留3と特1保留4)についての遊技回が再開される。特1保留3についての遊技回U33は、図511によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U33では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図508(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図508(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図508(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U33が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、チャンス目を含む前兆予告演出(3回目)が構成される。
なお、変形例として、特2保留についての最後の遊技回V35と、当該遊技回V35の終了後に連続して実行される特1保留の遊技回との間に、上記キャプチャ画像をキャプチャしたそのままのサイズ(全画面のサイズ)で表示する画面を挿入する構成としてもよい。この場合、最後の遊技回V35に表示された特2専用演出用表示領域SA内の縮小されたキャプチャ画像がズームアップして上記の全画面のサイズのキャプチャ画像に移るように演出することで、特2保留の遊技回から保留連続演出を行なう特1保留の遊技回に、視覚的にスムーズな移行を行うことができる。
特1保留3についての遊技回U33に続いて実行される特1保留4についての遊技回U34では、最初に、変動表示G11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出G12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示G13が実行される。停止表示G13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U34が終了する。特1保留3についての遊技回U33の内容、および特1保留4についての遊技回U34の内容については、特1保留2についての遊技回U32の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。なお、必ずしも同一の内容である必要はなく、特1保留3、特1保留4についての遊技回U33、U34の実行タイミングにおいて、各遊技回U33、U34における演出パターンを再設定して、遊技回の内容が変わる構成としてもよい。
ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31〜V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。
特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31〜V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31〜V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31〜V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31〜V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31〜V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留で保留連続演出が行われていたことを思い起こさせる特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の縮小画像を表示する構成としたが、これに換えて、前記キャプチャ画像を縮小せずにそのままのサイズで表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の主要な部分の輪郭線画像(例えば、泡の輪郭線を示す画像)をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の濃度を低下させて、そのままのサイズもしくは縮小して表示する構成等としても良い。さらに、キャプチャ画像に換えて、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回における状況を示唆する情報(例えば、文字で表現された情報、アイコンで表現された情報)を表示する構成としてもよい。これらの変形例によっても、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留に基づく遊技回で保留連続演出が行われていたことを遊技者に対して思い起こさせることができる。
また、上記特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の少なくとも一部を変化させた画像をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。例えば、縮小して表示する場合、画像が目立ち難くなるため、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施しても良い。
本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。これに対して、変形例として、貝の画像SHを図523に示したものより大きくして、メイン表示領域MAに表示される図柄と重複する構成としてもよい。また、この大きくなった貝の画像が、キャプチャ画像が表示される特2専用演出用表示領域SAと重複する構成としてもよい。
《11−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図524は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSv0101では、各種検知センサ67a〜67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a〜67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSv0102に進む。
ステップSv0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0103に進む。
ステップSv0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図528)において、その値を更新する。
ステップSv0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSv0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0104を実行した後、ステップSv0105に進む。
ステップSv0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSv0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図524:Sv0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図525は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sv0201:YES)、ステップSv0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0203に進む。
ステップSv0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0204に進む。
ステップSv0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sv0201:NO)、ステップSv0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sv0205:YES)、ステップSv0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0207に進む。一方、ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sv0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSv0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0208に進む。
ステップSv0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0209では、上述したステップSv0204又はステップSv0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sv0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sv0209:YES)、ステップSv0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSv0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSv0212に進む。
ステップSv0212では、ステップSv0103(図524)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSv0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSv0212を実行した後、ステップSv0213に進む。
ステップSv0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSv0213を実行した後、ステップSv0214に進む。
ステップSv0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図528:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSv0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図525:Sv0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図526は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSv0301では、始動口用の入球処理(図525)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSv0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sv0302:YES)、ステップSv0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図499(a))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sv0302:NO)、ステップSv0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図499(b))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSv0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0305:YES)、ステップSv0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSv0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSv0307を実行した後、ステップSv0308に進む。
ステップSv0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSv0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0308:YES)、ステップSv0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSv0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0308:NO)、ステップSv0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSv0315に進む。
ステップSv0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0305:NO)、ステップSv0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSv0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSv0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSv0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sv0313:YES)、ステップSv0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSv0315に進む。一方、ステップSv0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sv0313:NO)、ステップSv0315に進む。
ステップSv0315では、始動口用の入球処理(図525)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSv0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv0316を実行した後、ステップSv0317に進む。
ステップSv0317では、ステップSv0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSv0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図524:Sv0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図527は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSv0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sv0401:YES)、ステップSv0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSv0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sv0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSv0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sv0402:YES)、ステップSv0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSv0404に進む。
ステップSv0404では、ステップSv0103(図524)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sv0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図528は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSv0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSv0502に進む。
ステップSv0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSv0503に進む。
ステップSv0503では、ステップSv0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSv0503を実行した後、ステップSv0504に進む。
ステップSv0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0505に進む。
ステップSv0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSv0506に進む。ステップSv0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSv0506を実行した後、ステップSv0507に進む。
ステップSv0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0508に進む。
ステップSv0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0509に進む。
ステップSv0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSv0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sv0509:NO)、ステップSv0510及びステップSv0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSv0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSv0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sv0509:YES)、ステップSv0503に戻り、ステップSv0503からステップSv0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSv0503からステップSv0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図528:Sv0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図529は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSv0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSv0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sv0601:YES)、ステップSv0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSv0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv0601:NO)、ステップSv0602に進む。
ステップSv0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sv0602:NO)、ステップSv0603に進む。
ステップSv0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSv0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sv0602:YES)、ステップSv0604に進む。
ステップSv0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSv0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図529:Sv0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図530は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSv0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sv0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sv0701:YES)、ステップSv0702に進む。
ステップSv0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSv0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSv0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSv0703を実行した後、ステップSv0704に進む。
ステップSv0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSv0704を実行した後、ステップSv0705に進む。
ステップSv0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSv0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSv0705を実行した後、ステップSv0706に進む。
ステップSv0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSv0705およびステップSv0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv0706を実行した後、ステップSv0707に進む。
ステップSv0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSv0707を実行した後、ステップSv0708に進む。
ステップSv0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSv0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図530:Sv0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図531は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSv0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図498)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図498)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSv0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSv0801:YES)、ステップSv0802〜ステップSv0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSv0801:NO)、ステップSv0808〜ステップSv0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSv0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSv0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSv0804に進む。ステップSv0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0805に進む。
ステップSv0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0805を実行した後、ステップSv0806に進む。
ステップSv0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSv0807へ進む。
ステップSv0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSv0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sv0801:NO)、ステップSv0808に進む。
ステップSv0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSv0809に進む。ステップSv0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSv0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0811に進む。
ステップSv0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0811を実行した後、ステップSv0812に進む。
ステップSv0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSv0813に進む。
ステップSv0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSv0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図530:Sv0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図532は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSv0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sv0901:YES)、ステップSv0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図499(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
一方、ステップSv0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sv0901:NO)、ステップSv0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図499(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
ステップSv0904では、ステップSv0902又はステップSv0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSv0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sv0904:YES)、ステップSv0905に進む。
ステップSv0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sv0905:NO)、ステップSv0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図500(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sv0905:YES)、ステップSv0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図500(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSv0906又はステップSv0907の処理を実行した後、ステップSv0908に進む。
ステップSv0908では、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSv0908を実行した後、ステップSv0909に進む。
ステップSv0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図497)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSv0904において、ステップSv0902又はステップSv0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sv0904:NO)、ステップSv0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図497)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0911に進む。
ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sv0911:YES)、ステップSv0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSv0912を実行した後、ステップSv0913に進む。
一方、ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sv0911:NO)、ステップSv0912を実行することなく、ステップSv0913に進む。
ステップSv0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図530:Sv0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図533は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSv1002に進む。
ステップSv1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSv1002を実行した後、ステップSv1003に進む。
ステップSv1003では、ステップSv1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSv1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv1003を実行した後、ステップSv1004に進む。
ステップSv1004では、ステップSv1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図529:Sv0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図534は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSv1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSv1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図533)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSv1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sv1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSv1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sv1101:YES)、ステップSv1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSv1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSv1103を実行した後、ステップSv1104に進む。
ステップSv1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSv1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sv1104:NO)、ステップSv1105に進む。
ステップSv1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sv1105:YES)、ステップSv1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sv1106:YES)、ステップSv1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSv1107を実行した後、ステップSv1108に進む。一方、ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sv1106:NO)、ステップSv1107を実行することなく、ステップSv1108に進む。
ステップSv1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sv1108:NO)、ステップSv1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSv1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSv1109:NO)には、ステップSv1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSv1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSv1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sv1108:YES)、または、ステップSv1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSv1109:YES)には、ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sv1105:NO)に、ステップSv106〜ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSv1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sv1104:YES)、ステップSv1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSv1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図528:Sv0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図535は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1201:NO)、ステップSv1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1202:NO)、ステップSv1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1203:NO)、ステップSv1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sv1204:YES)、ステップSv1205に進む。一方、ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sv1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1206に進む。ステップSv1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1207に進む。
ステップSv1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSv1207を実行した後、前述したステップSv1208に進む。
ステップSv1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1208を実行した後、ステップSv1209に進む。
ステップSv1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv1209を実行した後、ステップSv1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1203:YES)、ステップSv1211に進む。
ステップSv1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sv1211:YES)、ステップSv1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1213に進む。
ステップSv1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSv1213を実行した後、ステップSv1214に進む。
ステップSv1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSv1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図528:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1202:YES)、ステップSv1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSv1216を実行した後、ステップSv1217に進む。
ステップSv1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sv1217:YES)、ステップSv1218に進む。一方、ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sv1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSv1219に進む。
ステップSv1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSv1219を実行した後、ステップSv1220に進む。
ステップSv1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1220を実行した後、ステップSv1221に進む。
ステップSv1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSv1221を実行した後、ステップSv1222に進む。
ステップSv1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1201:YES)、ステップSv1223に進む。
ステップSv1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sv1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sv1223:YES)、ステップSv1224に進む。
ステップSv1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSv1225を実行した後、ステップSv1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSv1226を実行した後、ステップSv1227に進む。
ステップSv1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sv1227:YES)、ステップSv1228に進む。
ステップSv1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図528)におけるステップSv1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sv1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSv1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sv1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図535:Sv1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図536は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSv1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sv1301:NO)、ステップSv1302に進む。
ステップSv1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sv1302:YES)、ステップSv1303に進む。
ステップSv1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSv1304に進む。
ステップSv1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図528:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sv1302:NO)、ステップSv1303およびステップSv1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sv1301:YES)、ステップSv1305に進む。
ステップSv1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sv1305:YES)、ステップSv1306に進む。
ステップSv1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSv1307に進む。
ステップSv1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図528:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sv1305:NO)、ステップSv1306およびステップSv1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図535:Sv1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図537は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sv1401:YES)、ステップSv1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSv1402を実行した後、ステップSv1403に進む。
ステップSv1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSv1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSv1405に進む。
ステップSv1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSv1406に進む。
ステップSv1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
一方、ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sv1401:NO)、ステップSv1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSv1408に進む。
ステップSv1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSv1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSv1410に進む。
ステップSv1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
ステップSv1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図528:Sv0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図538は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSv1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sv1501:NO)、ステップSv1502に進む。
ステップSv1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sv1502:NO)、ステップSv1503に進む。
ステップSv1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSv1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1503:YES)、ステップSv1504に進む。
ステップSv1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sv1504:YES)、ステップSv1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sv1504:NO)、ステップSv1506に進む。
ステップSv1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sv1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sv1506:YES)、ステップSv1507に進む。
ステップSv1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSv1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSv1507において開閉実行モードではなく(Sv1507:NO)、且つ、ステップSv1508において高頻度サポートモードである場合には(Sv1508:YES)、ステップSv1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSv1510に進む。
ステップSv1510では、ステップSv1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sv1510:YES)、ステップSv1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sv1510:NO)、ステップSv1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1507:YES)、又は、ステップSv1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sv1508:NO)、ステップSv1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSv1513に進む。
ステップSv1513では、ステップSv1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sv1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sv1513:YES)、ステップSv1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sv1502:YES)、ステップSv1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1515:YES)、ステップSv1516に進む。
ステップSv1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSv1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sv1501:YES)、ステップSv1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図538:Sv1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図539は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSv1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sv1601:YES)、ステップSv1602に進む。
ステップSv1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1602:YES)、ステップSv1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSv1603を実行した後、ステップSv1604に進む。
ステップSv1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSv1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1605:YES)、ステップSv1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sv1601:NO)、ステップSv1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sv1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sv1607:YES)、ステップSv1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSv1609に進む。
ステップSv1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv1609:NO)、ステップSv1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSv1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sv1610:YES)、ステップSv1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSv1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1609:YES)、又は、ステップSv1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sv1610:NO)、ステップSv1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《11−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図540は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSv1701を実行した後、ステップSv1702に進む。
ステップSv1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSv1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSv1702を実行した後、ステップSv1703に進む。
ステップSv1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSv1703を実行した後、ステップSv1704に進む。
ステップSv1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSv1704を実行した後、ステップSv1705に進む。
ステップSv1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSv1705を実行した後、ステップSv1706に進む。
ステップSv1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSv1706を実行した後、ステップSv1707に進む。
ステップSv1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSv1707を実行した後、ステップSv1708に進む。
ステップSv1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSv1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図540:Sv1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図541は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSv1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1801:YES)、ステップSv1802に進む。
ステップSv1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sv1802:YES)、ステップSv1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1803を実行した後、ステップSv1804に進む。
ステップSv1804では、特1保留連続演出設定処理を実行する。特1保留連続演出設定処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図509に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。ステップSv1804を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sv1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSv1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1803及びステップSv1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSv1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1807に進む。
ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1801:NO)、ステップSv1802〜ステップSv1806を実行することなく、ステップSv1807に進む。
ステップSv1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSv1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSv1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSv1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図540:Sv1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図542は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1901:YES)、ステップSv1902に進む。
ステップSv1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSv1903に進む。
ステップSv1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSv1903を実行した後、ステップSv1904に進む。
ステップSv1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図496参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSv1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSv1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSv1906に進む。
ステップSv1906では、特1保留連続演出処理を実行する。特1保留連続演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明したように、前兆予告演出の実行態様を決定すると共に、チャンス目を出現する演出、泡を出現する演出、チャージ演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1906を実行した後、ステップSv1907に進む。ステップSv1907では、特2保留演出処理を実行する。特2保留演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明した第1判定および第2判定を行なうと共に、図柄同色を出現する演出、貝の画像SHを出現する演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1907を実行した後、ステップSv1908に進む。
ステップSv1908では、今回の遊技回においてステップSv1903で設定された演出パターン、ステップSv1904で設定された停止図柄、ステップSv1905で設定された変動パターンの情報、ステップSv1906およびステップSv1907で得られた各種演出の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSv1909に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSv1909を実行した後、ステップSv1910に進む。
ステップSv1910では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSv1910を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図542:Sv1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図543は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSv2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSv2002に進む。
ステップSv2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSv2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図542)のステップSv1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSv2002を実行した後、ステップSv2003に進む。
ステップSv2003では、Sv2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図542)のステップSv1902で把握した変動時間と、ステップSv2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSv2003を実行した後、ステップSv2004に進む。
ステップSv2004では、ステップSv2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSv2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図542:Sv1910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図544は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSv2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sv2101:YES)、ステップSv2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
一方、ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sv2101:NO)、ステップSv2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
ステップSv2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図545は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSv2202に進む。
ステップSv2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図546は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSv2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図547は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSv2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図546)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sv2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSv2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sv2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSv2403に進む。
ステップSv2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sv2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSv2404に進む。
ステップSv2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sv2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSv2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《11−7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時において、特1保留についての予告演出として、特1保留についての所定回数の遊技回に連続してチャンス目の演出画像が表示される。この通常時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行され、電役短開放に当選した場合に、短い時間だけ電動役物34aが開放することになる。その結果、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行されることになり、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像が表示される。更に、特定回数のチャンス目の演出画像が実行される遊技回の終了後に連続して実行される、特1保留についての遊技回において、チャンス目の演出画像が表示される。このために、通常状態において、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、チャンス目の演出画像を表示することで、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、上述したように、予告演出の途中で、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することが可能となっている。
一方で、特2保留が存在する場合に、当該特2保留においてチャンス目の演出画像が必ず表示される構成とした場合に、チャンス目の演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反し、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての遊技回において第2判定の判定結果が否定となる場合に、チャンス目の演出画像が図柄同色の演出画像に切り替えられることから、第2判定の判定結果が否定となる場合、チャンス目の演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチとなるケース1(図513、図514を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。遊技回U11の途中で、電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出と泡BLが出現する演出が実行される。これら演出は、2回目の前兆予告演出となる。ケース1の場合、前兆予告演出の途中で特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回おいても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することができる。
特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2(図515、図516を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図517を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図509を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。
これに対して、図519に示した比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図509に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては、特1連続演出継続用チャンス目演出、特1連続演出継続用図柄同色演出のいずれも表示せずに、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての所定回数の遊技回において、前兆予告演出に含まれる泡の演出画像が表示される。このために、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、泡の演出画像報によって、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常状態において特2保留の上限数(4個)以上である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に貝の画像SHが表示される。このために、特2保留についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の特2保留についての遊技回で貝の画像SHを表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、特2保留についての遊技回は長い時間となることから、特2保留についての遊技回が終了したときには、特2保留についての遊技回が開始される前に実行された特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、特2保留についての遊技回で貝の画像SHが表示されることで、特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定遊技画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、特1保留についての所定回数の遊技回において出現させた泡の演出画像を含むキャプチャ画像が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、通常状態において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生となるケース3(図520、図521を参照)において、特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放したとする。本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回V31〜V35の直前に実行された特1保留2についての遊技回U32において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。また、特2保留についての遊技回V31〜V35においては、貝の画像SHが表示され、特2保留についての遊技回V31〜V35が進むに連れて、2枚の貝殻が貝殻が少しずつ大きく開く。
ここで、ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31〜V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。 特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31〜V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31〜V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31〜V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31〜V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31〜V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《11−8》第11実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《11−8−1》変形例1:
上記第11実施形態の変形例として、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、複数のレイヤー構造によって行う構成としてもよい。具体的には、i)背景を表示するための背景レイヤーと、ii)背景レイヤーの上側(前面側)に配置され、図柄の組合せを表示するためのメイン表示領域MAや、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図493参照)を表示するための図柄レイヤーと、iii)図柄レイヤーの上側(前面側)に配置され、泡BLを出現させる演出や、特2専用演出、チャージ演出(女性キャラクターWM)、貝の画像SH等を表示するための上部レイヤーと、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なってもよい。この構成によれば、レイヤー毎に独立して、描画を制御することができることから、制御の簡易化を図ることができる。
《11−8−2》変形例2:
上記第11実施形態およびその変形例では、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられたリーチ演出などの大当たり当選の期待度(以下、単に「前兆予告演出による期待度」と呼ぶ)と等しい期待度が対応づけられた図柄同色の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成とした。これに対して変形例として、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出の期待度よりも高い期待度が対応づけられた図柄同色の色(以下、高い期待度の色と呼ぶ)を出現させたとしても、当該図柄同色の色に対応する実行予定演出が、トリガとなった特1保留における実行予定演出を上回らない限り、上記高い期待度の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としてもよい。具体的には、図512のケースにおいて、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出は2回目であることから、その期待度はノーマルリーチであるため、ノーマルリーチよりも高い期待度、例えばスーパーリーチに対応した赤色である特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。すなわち、赤色の図柄である数字の4,5,6を示す図柄の組合せを表示する構成としても良い。この構成によれば、トリガとなった特1保留4における実行予定演出はスーパーリーチであることから、特2保留1の遊技回V21で赤色の図柄同色が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがなく、また、特1保留3の遊技回U23で3回目の前兆予告演出が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがない。
《11−8−3》変形例3:
上記第11実施形態およびその変形例では、トリガとなった特1保留についての実行予定演出が大当たり当選の期待度が十分に高い、例えばスペシャルリーチである場合には、特1連続演出継続用図柄同色演出とは別の、スペシャルリーチ専用の絵図(例えば、特定のステージ)を用意して、当該絵図を特2保留についての遊技回に表示する構成としてもよい。さらに、他の変形例として、特2保留についての遊技回において、予告演出の実行を行なわない(すなわち、無しの演出を行う)構成とし、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回での特1保留連続演出の実行を取り止める構成としてもよい。
《11−8−4》変形例4:
上記第11実施形態およびその変形例では、前兆予告演出の一部として泡を表示する構成としていたが、泡に換えて、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄を表示する構成としてもよい。さらに浮遊する絵柄に換えて、移動しない絵柄や、特定の背景、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。さらに、上記実施形態のパチンコ機10では、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡BLが出現する演出を、前兆予告演出としたが、これに換えて、図柄の組合せはチャンス目とならずに、図柄の停止表示中に泡BLが出現するだけの演出を、前兆予告演出としてもよい。この構成においても、泡BLは、前述したように、他の絵柄や、特定の背景、ステージ、シーンに換えることができる。
《11−8−5》変形例5:
上記第11実施形態およびその変形例では、出現回数によって実行予定演出が定まる前兆予告演出としてチャンス目が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせはチャンス目とならずに、特定のキャラクター(実在または架空の人物や動物等をかたどったシンボル)が出現する構成としてもよい。特定のキャラクーの出現回数によって実行予定演出が定まることになる。また、上記第11実施形態およびその変形例では、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として図柄同色が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせは図柄同色となる組み合わせとならずに、特定の背景ゾーンが出現する演出を実行する構成としてもよい。特定の背景ゾーンの色(あるいは色調)によって実行予定演出が定まることになる。また、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として、特定のキャラクターを出現する構成としてもよい。
《11−8−6》変形例6:
上記第11実施形態およびその変形例では、通常時において実行される所定回数の特1保留についての遊技回と、特1保留についての遊技回の途中で優先的に実行される特2保留についての遊技回と、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回とのそれぞれで、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像を表示させることが可能であるが、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像は必ずしも同一の画像でなくても良く、完全には一致しないが同種の画像に換えても良い。例えば、同じ属性で特定できるキャラクター画像、例えば、魚介類のキャラクター画像、女性のキャラクター画像、特定の仲間のキャラクター画像を、出現回数によって実行予定演出が定まる特定のキャラクター画像としても良い。
《11−8−7》変形例7:
上記第11実施形態およびその変形例では、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、保留連続演出処理によってチャンス目の特定演出画像を表示する構成とした。これに対して、変形例として、通常時であれば特定演出画像がいつでも出るようにしても良いし、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードであり、かつ、特定の条件が満たされた時(以下、特定の通常時と呼ぶ)に限り特定演出画像を表示するようにしてもよい。上記特定の条件としては、下記のi)〜v)等を採用することができる。
i)特定演出後:特定のリーチ演出等が実行された後、等。
ii)特定遊技状態後:当たり抽選において大当たり当選した後、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態が終了した後、または、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態が終了した後、等。
iii)特定時間経過後:特定のタイミングから特定時間経過した後。
iv)特定回数の遊技回経過後:特定のタイミングから特定回数の遊技回が経過した後。
v)特定の抽選に当選後:特定の抽選の抽選結果が当選となった後。
本変形例によれば、第11実施形態のパチンコ機10と同様に、保留連続演出による一連の演出について、遊技者に対して何ら違和感を与えることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《11−8−8》変形例8:
上記第11実施形態およびその変形例では、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行っているが、この第1判定を電動役物開放抽選の抽選結果に基づいて行なうのではなく、特2保留の個数に基づいて判定するようにしても良い。具体的には、特2保留の個数が2個以下である場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役短開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を表示し、特2保留の個数が2個を上回る場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役長開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特2専用演出を表示する。この構成によっても、特2保留についての遊技回の実行回数に応じた演出を容易に行なうことができる。
《11−8−9》変形例9:
上記第11実施形態およびその変形例では、特2保留演出処理によって、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図509参照)に整合するか否かを、第2判定として判定していた。これに対して、変形例として、上記第2判定を、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するときだけではなく、当該特2保留についての遊技回から予告演出のトリガとなった特1保留についての遊技回までの各遊技回の開始時に、それぞれ行なう構成としてもよい。この構成は、先に説明したケース2(図515、図516を参照)において、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成とした変形例においても、適用することができる。
《11−8−10》変形例10:
上記第11実施形態およびその変形例では、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図509参照)に整合するか否かを、第2判定として判定し、第2判定の判定結果が否定である場合に、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色に切り替えて表示していた。これに対して、変形例として、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回において、本来、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示するものとし、当該特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新たな第2判定(以下、新第2判定と呼ぶ)として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留についての遊技回において実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としてもよい。この場合に、特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留の各遊技回においても、本来、チャンス目演出を表示するものとし、当該特1保留の各遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回においてチャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを新第2判定として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特1保留についての遊技回において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する構成とする。以下、具体例を挙げて詳述する。
図548は、変形例10における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図549は、変形例10における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U41が実行される。特1保留1についての遊技回U41は、図516によって説明した特1保留1についての遊技回U21と同一である。特1保留1についての遊技回U41では、最初に、変動表示A11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U41が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t41)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t42)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行開始される。特2保留1についての遊技回V41の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V41を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した新第2判定を行う。そして、新第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V41において、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数(ここでは、2回目となる)が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新第2判定として判定する。ここでは、新第2判定の判定結果は肯定となることから、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出が表示される。
特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t43)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U42でチャンス目演出を実行したとしても、3回目の前兆予告演出であり、この3回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合することから、ここでの新第2判定の判定結果も肯定となる。このため、特1保留2についての遊技回U42において、チャンス目演出を表示させる。
特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t44)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U43でチャンス目演出を実行した場合、4回目の前兆予告演出となり、この4回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数に対して違反する。前兆予告演出の出現回数が4回目となると、実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選が確定し、トリガとなった特1保留についての実行予定演出であるスーパーリーチからの外れに対して違反する。したがって、新第2判定の判定結果は否定となり、特1保留3についての遊技回U43において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する。この場合の図柄同色演出の色は、特1保留3についての遊技回U43の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t45)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44は、図516によって説明した特1保留4についての遊技回U24と同一である。
この変形例10によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《11−8−11》変形例11:
上記第11実施形態の変形例10では、実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出に対して同一の実行予定演出に対応した色の図柄同色を表示する構成とした。これに対して変形例として、実行予定のチャン目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出と比べて大当たり当選の期待度が高い色の図柄同色を表示する構成としても良い。以下、具体例を挙げて詳述する。
図550は、変形例11における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。変形例11では、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が大当たり当選で、スペシャルリーチが発生すると判定されたものとする。
本変形例11においても、特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t51)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t52)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行される。なお、遊技回V41を実行開始するに当たり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、第3判定を行う。第3判定では、当該遊技回V41の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応した実行予定演出(以下、第1実行予定演出と呼ぶ)と、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(以下、第2実行予定演出と呼ぶ)とを比較する。第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、第1実行予定演出から第2実行予定演出までの間で抽選(以下、演出抽選と呼ぶ)によって実行する演出を決定する。すなわち、チャンス目演出、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と同一の期待度の色の図柄同色演出、および、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出の中から、抽選によって実行する演出が決定される。ここでは、演出抽選の結果、変形例10と同じ、特2保留1についての遊技回V41が実行されるものとする。
次いで、特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t53)、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、変形例10と同じ、特1保留2についての遊技回U42が実行されるものとする。
次いで、特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t54)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、特1保留3についての遊技回U43において、実行予定のチャンス目演出を、チャンス目演出が実行された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出に切り替えて表示するものとする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、3回に対応した赤色よりも期待度が高い金色の図柄同色演出が表示される。トリガとなった特1保留についての実行予定演出は、スペシャルリーチからの大当たり確定であることから、図柄同色演出の色を金色としても、予告演出が破綻することはない。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t55)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44では、最初に、変動表示I11が実行される。続いて、スペシャルリーチ演出I12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が大当たりであることに対応した停止表示I13が実行される。停止表示I13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U44が終了する。
この変形例11によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《11−8−12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、所定遊技状態である通常時に、特1保留についての所定回数の遊技回に連続して、特定演出画像として、前兆予告演出に含まれるチャンス目の画像を表示する構成としていた。これに対して、変形例として、上記特定演出画像を、前兆予告演出の出現回数としてカウントしうる特定のキャラクターとしてもよいし、通常時に表示する背景画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、電動役物34aが開放状態となって第2始動口34に遊技球が入球したことに基づく、特2保留の上限数以下である特定回数の特2保留についての遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態から通常状態へ移行後に実行される、上記高サポ状態で貯えられた特2保留(以下、残り特2保留と呼ぶ)についての遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前記特定回数の特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特1保留についての遊技回において特定条件としての、前述した第2判定の判定結果が否定となることが満たされた場合に、所定演出画像としての特1連続演出継続用図柄同色演出に前記特定演出画像を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留において特定条件としてのリーチ演出が実行されることが成立した場合に、前記特定演出画像を所定演出画像としてのリーチ演出時の背景画像に切り替える構成や、背景画像を切り替える条件が成立した場合に特定演出画像としての背景画像Aを所定演出画像としての背景画像Bに切り替える構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、通常状態において貯えることができる特2保留の上限数以上である特定回数の特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段として、第2始動口34の電動役物34aが、特2保留の上限数以上である特2保留を貯えることが可能な長開放状態を発生可能な構成とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技状態発生手段を、第2始動口34に遊技球が入球することが容易となって遊技する状態、例えば、高確高サポ状態(いわゆるラッシュ状態)に移行可能な手段としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、上記特定遊技状態の発生中に表示する、特定遊技に対応する特定遊技画像を、貝の画像とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技画像を、ラッシュ状態において表示される背景の画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特定遊技画像としての貝の画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、泡を含む前兆予告演出をキャプチャして得られたキャプチャ画像を縮小した画像を、所定示唆情報として継続して表示する構成である。これに対して、変形例として、ラッシュ状態において、メイン表示部の第1保留表示部の表示態様を継続して表示する構成としてもよい。さらに、当該変形例の変形例として、ラッシュ状態における背景画像を表示する特2保留についての遊技回の開始直前に実行された特1保留についての遊技回において表示されたメイン表示部の第1保留表示部の表示態様をそのままの状態で継続して表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《11−8−13》変形例13:
上記第11実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第11実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第11実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第11実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第11実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《12》第12実施形態:
《12−1》遊技機の構造:
図551は、本発明の第12実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図552は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図553は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図552)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図554は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図554(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図示するように、図柄表示装置41には、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図554(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図554(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図554(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bに表示される図柄の変動表示(及び図柄表示装置41に表示される各種図柄の変動表示)が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでの1回の遊技回動作である変動遊技を数える1単位であり、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎(1遊技回動作毎、1変動遊技毎)に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第1保留関係情報とも呼ぶ)、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第2保留関係情報とも呼ぶ)が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(後述する高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。通常状態は、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態である。第1保留関係情報および第2保留関係情報についての具体的な表示内容については、後ほど詳述する。
図553に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《12−2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図555は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図552)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a〜67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a〜67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図556は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1〜第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1〜第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1〜第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図554(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図557は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図557(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図557(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図557(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図557(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値(16〜1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図557を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図558は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図558(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図558(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図558(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜39」が16R確変大当たりに対応しており、「40〜64」が8R確変大当たりに対応しており、「65〜89」が16R通常大当たりに対応しており、「90〜99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図558(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜64」が16R確変大当たりに対応しており、「65〜99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図559は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図559(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図559(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図559(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図559(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《12−3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図560は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図555)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《12−4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《12−4−1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方に位置するサブ領域SAに、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関わる第1保留関係情報、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関わる第2保留関係情報が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。
図561は、サブ領域SAに第1保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。通常状態において、サブ領域SAに、第1保留関係情報としての、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが表示される。変動実行中保留表示エリアDyは表示面41aの左右方向の中央に表示され、未実行保留表示エリアDhは変動実行中保留表示エリアDyの右側に表示され、既実行保留表示エリアDzは変動実行中保留表示エリアDyの左側に表示される。
未実行保留表示エリアDhは、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアDh1〜Dh4によって構成される。各単位エリアDh1〜Dh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDh1を第1未実行保留表示エリアDh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアDh2を第2未実行保留表示エリアDh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアDh3を第3未実行保留表示エリアDh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアDh4を第4未実行保留表示エリアDh4と呼ぶ。
第1〜第4未実行保留表示エリアDh1〜Dh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHは円形である。第1始動口33に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1から第4未実行保留表示エリアDh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHの個数によって、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアDyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDz1〜Dz4によって構成される。各単位エリアDz1〜Dz4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も右側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDz1を第1既実行保留表示エリアDz1と呼び、最も右側から左側に向かって2番目に位置する単位エリアDz2を第2既実行保留表示エリアDz2と呼び、最も右側から左側に向かって3番目に位置する単位エリアDz3を第3既実行保留表示エリアDz3と呼び、最も左側に位置する単位エリアDz4を第4既実行保留表示エリアDz4と呼ぶ。
第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該矩形のアイコンの内部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した既実行保留表示アイコンZが表示可能となっている。第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4によれば、変動表示および停止表示が完了した保留に対応した既実行保留表示アイコンZが示される。第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYが対応する保留よりも1つ前に実行された保留(保留情報)であり、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かうにつれて、実行された時が一つずつ前となる保留(保留情報)についての既実行保留表示アイコンZが表示される。
図562は、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが遊技の進行と共にどのように変化するかを示す説明図である。図562(a)は変動表示中を示し、図562(b)は変動停止後を示し、図562(c)は次回の変動表示中を示す。図562(a)、図562(b)、図562(c)の順に変化する。
図562(a)に示した例では、未実行保留表示エリアDhにおける第1未実行保留表示エリアDh1に第1番目の保留に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHが表示され、第2未実行保留表示エリアDh2に第2番目の保留に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHが表示されている。変動実行中保留表示エリアDyには、変動実行中保留表示アイコンYが表示されている。既実行保留表示エリアDzには、4個の既実行保留表示アイコンZが表示されている。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。
図562(a)に示した変動表示中の状態から、変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、図562(b)の矢印に示すように、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。すなわち、変動実行中保留表示アイコンYは、変動が停止するまで変動実行中保留表示エリアDyに表示され、次の変動表示が開始されるタイミングで、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。この際に、第1既実行保留表示エリアDz1に表示されている既実行保留表示アイコンZは第2既実行保留表示エリアDz2に移動(シフト)し、第2既実行保留表示エリアDz2に表示されている既実行保留表示アイコンZは第3既実行保留表示エリアDz3に移動(シフト)し、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている既実行保留表示アイコンZは第4既実行保留表示エリアDz4に移動(シフト)し、第4既実行保留表示エリアDz4に表示されている既実行保留表示アイコンZは消える。また、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移動(シフト)し、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されている未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1に移動(シフト)する。なお、図562(b)に示した例では、第3未実行保留表示エリアDh3および第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは存在しないが、仮に存在した場合には、第3未実行保留表示エリアDh3に表示される未実行保留表示アイコンHは第2未実行保留表示エリアDh2に移動(シフト)し、第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは第3未実行保留表示エリアDh3に移動(シフト)する。
図562(b)に示した移動の結果、図562(c)の状態となる。すなわち、未実行保留表示エリアDhには、未実行保留表示アイコンHが1つだけ表示される。変動実行中保留表示エリアDyには、図562(a)および図562(b)の状態で第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第1既実行保留表示エリアDz1には、図562(a)および図562(b)の状態で変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示アイコンZとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第2〜第4既実行保留表示エリアDz2〜Dz4には、図562(a)および図562(b)の状態で第1〜第3既実行保留表示エリアDz1〜Dz3に表示されていた既実行保留表示アイコンZが表示される。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、未実行保留表示エリアDhに表示された各未実行保留表示アイコンHは、右側から左側に向かって移動し、最も左側の第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyに移動する。そして、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される。その後、変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzに移動する。既実行保留表示エリアDzにおいては、既実行保留表示アイコンZは右側から左側に向かって移動し、第4既実行保留表示エリアDz4を過ぎると、消滅する。
なお、未実行保留表示エリアDhにおいて表示される未実行保留表示アイコンHは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。また、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZは、先に説明したように六角形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形、八角形等の他の多角形の形状や、円形等としてもよい。未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZとは異なる形状であったが、同一の形状としてもよい。さらに、未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示アイコンZは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、変動実行中保留表示エリアDyと既実行保留表示エリアDzとにおいて、同一形状の変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZが表示される構成としたが、これに換えて、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYと、既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZとが異なる形状としてもよい。
図563は、サブ領域SAに第2保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。高頻度サポートモード中において、サブ領域SAに、第2保留関係情報としての、未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyが表示される。未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyは表示面41aの左右方向に並んで表示され、変動実行中保留表示エリアEyの右側に未実行保留表示エリアEhが表示される。すなわち、第2保留関係情報は、図561に表示した第1保留関係情報と比べて、既実行保留表示エリアDzに相当する構成を有しない構成となっている。ただし、第2保留関係情報として、既実行保留表示エリアDzが表示面41aに表示される構成としてもよい。
未実行保留表示エリアEhは、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアEh1〜Eh4によって構成される。各単位エリアEh1〜Eh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアEyに近い側)に位置する単位エリアEh1を第1未実行保留表示エリアEh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアEh2を第2未実行保留表示エリアEh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアEh3を第3未実行保留表示エリアEh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアEh4を第4未実行保留表示エリアEh4と呼ぶ。
第1〜第4未実行保留表示エリアEh1〜Eh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHXが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHXは円形である。第2始動口34に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHXは、第1未実行保留表示エリアEh1から第4未実行保留表示エリアEh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHXの個数によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアEyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYXが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYXとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYXは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアEyに表示された変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
《12−4−2》保留変化予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンの表示色をデフォルト色(例えば白色)から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告演出(以下、単に「保留変化予告」とも呼ぶ)を実行する。本実施形態では、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特1保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告を実行する構成とし、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特2保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告は実行しない構成とした。なお、変形例として、特1保留情報による保留変化予告と特2保留情報による保留変化予告の双方を実行する構成としてもよい。本実施形態では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色を保留変化予告によって変更する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンYの表示色の態様としては、デフォルト色としての白色と、青色と、緑色と、赤色とがあり、この順に、当たり抽選において大当たり当選する事の期待度(信頼度)が低い方から高い方までの4つの段階が対応づけられている。すなわち、対応づけられる大当たり当選の期待度として、表示色としての白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、保留変化予告によれば、未実行保留表示アイコンHまたは変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンY(以下、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンYの総称を保留表示アイコンH,Yと呼ぶ)の表示色がデフォルト色の白色のままでは大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。一つの保留表示アイコンH,Yが変化する回数は1回だけに限らず複数回、可能である。変化するタイミングも、第1始動口33に遊技球が入球してから変動表示の終盤(例えば、変動表示が開始されてから所定時間後)までの間であれば、いずれのタイミングであっても可能である。保留変化予告によって、保留表示アイコンH,Yが大当り当選の期待度の高い表示色に変化した場合には、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、次のようにして保留変化予告が実行される。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。その後、音声発光制御装置90は、特定した当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて、保留変化予告を実行するか否かを決定する抽選を行う。当該抽選は、保留変化予告を実行するか否かに対して、当たり抽選の当否結果と保留変化予告乱数とが対応付けられた図示しない保留変化予告実行抽選テーブルに基づいて行われる。すなわち、保留変化予告を実行するか否かは、保留変化予告実行抽選テーブルを参照して、当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて決定される。なお、当たり抽選の当否結果に加えてリーチ演出の内容に対して、保留変化予告の実行有無を抽選するようにしても良い。このとき、リーチ演出の内容によって分類されるノーマルリーチでは保留変化予告の実行確率を低く設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスーパーリーチでは保留変化予告の実行確率を中ぐらいに設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスペシャルリーチでは保留変化予告の実行確率を高く設定することが好ましい。このように設定することにより、大当たり当選の期待度が高いリーチほど保留変化予告が実行され易くなる。
上記抽選に基づいて保留変化予告を実行することが決定されると、音声発光制御装置90は、今回の入球によって貯えられた特1保留についての未実行保留表示アイコンHの表示色の変化パターン(以下、保留変化パターンと呼ぶ)を抽選により決定する。この保留変化パターンの抽選は、リーチ演出の内容によって分類されるリーチの種類毎に予め用意された複数の保留変化パターンに対して後述する保留変化パターン乱数が対応付けられた保留変化パターン抽選テーブルに基づいて行われる。保留変化パターン抽選テーブルは、当たり抽選の当否結果と、今回の入球によって貯えられた特1保留の数とによって特定される参照条件別に予め用意されており、音声発光制御装置90は、当たり抽選の当否結果と上記特1保留の数とに基づいて、参照する保留変化パターン抽選テーブルを特定し、特定した保留変化パターン抽選テーブルを参照して、保留コマンドから特定したリーチの種類と、取得した保留変化パターン乱数とに対応する保留変化パターンを決定する。
図564は、今回の入球によって貯えられた特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるといった参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルを例示する説明図である。図示するように、保留変化パターン抽選テーブルによれば、リーチの種類毎に複数の保留変化パターン(以下、保留変化シナリオとも呼ぶ)が予め用意されており、各保留変化パターンに対して保留変化パターン乱数が対応付けられている。保留変化シナリオは、特1保留に対応した保留表示アイコンH,Yの表示色の変化パターンを定めるものであり、未実行保留表示エリアDh内に表示されてから変動実行中保留表示エリアDyに至るまでの範囲内で保留表示アイコンH,Yの表示色をどのように変化させるかを示している。例えば、リーチの種類が「ノーマルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10〜19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として白色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として青色が定められている。リーチの種類が「スーパーリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10〜19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として緑色が定められている。リーチの種類が「スペシャルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10〜19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として赤色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として赤色が定められている。
上記表示色の設定の態様は、各保留変化シナリオで設定される最後の表示色、すなわち特1保留0の表示色が、先に説明した保留表示アイコンH,Yの表示色と大当たり当選の期待度の高低との関係に則ったものとなるように定められている。なお、全ての保留変化シナリオで設定される最後の表示色が当該関係に必ず則ったものとする必要はなく、全体として当該関係に則ったものとなればよい。例えば、大当たり当選する可能性が比較的低いノーマルリーチの場合に緑色となる保留変化シナリオが存在することを妨げない。
こうした構成の保留変化パターン抽選テーブルが参照条件別に設けられている。すなわち、図564に示した保留変化パターン抽選テーブル以外に、下記の参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルが用意されている。
・特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
これら参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルを全て集めて、保留表示アイコンH,Yの表示色別の大当たり当選となる確率を計算すると、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルのそれぞれは、全て集めたときに、大当たり当選の確率が、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなるように、保留変化シナリオの内容が設定されている。この結果、遊技者は、保留表示アイコンH,Yの表示色が白色である場合に、大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。
図565は、保留変化予告による表示色の変化の一例を示す説明図である。図565(a)は変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した特1保留(保留情報)の変動表示中を示し、図565(b)は次の遊技回の変動表示中を示し、図565(c)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図565(a)、図565(b)、図565(c)の順に変化する。
図565(a)に示した変動表示中において、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、当該入球によって貯えられた特1保留についての保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合について説明する。この場合において、保留変化予告を実行するか否かの抽選において当選した場合に、図564に示した保留変化パターン抽選テーブルが参照される。ここで、保留コマンドからスーパーリーチであると特定され、取得した保留変化パターン乱数が10であるとすると、保留変化パターンの抽選結果は、スーパーリーチの2段目(図中、*印の付された段)に記載された保留変化シナリオとなる。この保留変化シナリオによれば、特1保留2に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色は青色であることから、第1始動口33に遊技球が入球して、最初に、第2未実行保留表示エリアDh2において未実行保留表示アイコンHが表示される場合に、その表示色は青色となる。なお、図中の「青」、「緑」、「白」は表示色を示すために便宜的に記したものであり、未実行保留表示アイコンHや既実行保留表示アイコンZに実際に「青」、「緑」、「白」等の文字が表示されるものではない。
続いて、図565(b)に示した次の遊技回の変動表示中においては、図565(a)において第2未実行保留表示エリアDh2に表示されていた未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1にシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該未実行保留表示アイコンHの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留1の欄の記録内容に従って、緑色に変化する。このように、未実行保留表示エリアDhに表示された未実行保留表示アイコンHの表示色が青色から緑色に変化することによって、当該未実行保留表示アイコンHに対応する保留情報についての大当たり当選の期待度(信頼度)が先に説明した4つの段階の内でかなり高い方であることを、遊技者に対して示唆することが可能となる。
続いて、図565(c)に示した次の次の遊技回の変動表示中においては、図565(b)において第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとして既実行保留表示エリアDzにシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該既実行保留表示アイコンZの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留0の欄の記録内容に従って、緑色のままとなる。
図565に示した例は一例であり、第1始動口33への遊技球の入球によって貯えられた特1保留の数や、当たり抽選の当否結果、リーチの種類、取得した保留変化パターン乱数に応じて、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色や、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYの表示色が様々に変化する。このようにして、当該未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が当たり抽選において大当たり当選する可能性(信頼度)の高低を大当たり当選の期待度として遊技者に対して示唆することが可能となる。
なお、図564に例示した保留変化パターン抽選テーブルに記録される保留変化シナリオは、白色から青色、緑色、または赤色に変化させるものや、青色から緑色または赤色に変化させるもの、緑色から赤色に変化させるもの等のように、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させるものに制限されている。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、保留変化予告として、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させることは行うが、当たり抽選において大当たり当選する可能性の程度が高い方から低い方に変化する方向に表示色を変化させることは行なわない構成とした。具体的には、赤色から緑色、青色、または白色に変化させることや、緑色から青色または白色に変化させること、青色から白色に変化させることは行なわない構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、未実行保留表示アイコンHがシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する構成としたが、これに換えて、変動表示中において表示色が変化する構成としてもよい。なお、この変動表示中に表示色を変化させるタイミングは、例えば、変動表示が開始された時から所定時間を経過した時を契機とするものであってもよいし、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が未実行保留表示アイコンHに到達した時を契機とするものであってもよい。
《12−4−3》既実行保留予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出として、上述した保留変化予告に加えて、既実行保留予告演出(以下、単に「既実行保留予告」とも呼ぶ)を実行する。既実行保留予告は、特1保留についての既実行保留表示エリアDz(図561参照)に表示される既実行保留表示アイコンZを用いた予告演出である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成を採用した。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(特2保留情報)による既実行保留予告は実行しない構成としたが、これに換えて、特1保留情報による既実行保留予告と特2保留情報による既実行保留予告との双方を実行する構成としてもよい。
図566は、特1保留演出用記憶エリアのデータ構成を説明する説明図である。音声発光制御装置90が備える音光側RAM94に保留演出用記憶エリア94dが備えられており(図560参照)、当該保留演出用記憶エリア94dに特1保留演出用記憶エリアが備えられている。特1保留演出用記憶エリアは、特1保留用の未実行保留表示エリアDh(図561参照)、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzのそれぞれに表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンY又は既実行保留表示アイコンZ(保留表示アイコンH,Y,Z)についての現在の表示色と当たり抽選の当否結果とを記憶する記憶エリアである。図示するように、保留表示アイコンH,Y,Zを表示する各エリアに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。具体的には、未実行保留表示エリアDhに備えられる第1〜第4未実行保留表示エリアDh1〜Dh4、変動実行中保留表示エリアDy、既実行保留表示エリアDzに備えられる第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4のそれぞれに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。図566に例示した特1保留演出用記憶エリアの表示色の記憶内容は、図565(a)に示した変動表示中の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を特定するものとなっている。
なお、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zは、先に説明したように遊技回が実行される毎に右から左に向かってシフトすることから、特1保留演出用記憶エリアに記憶されている表示色と当たり抽選の当否結果も、遊技回が実行される毎に左隣のエリアにシフトする。音声発光制御装置90は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって、各エリアDh1〜Dh4,Dy,Dz1〜Dz4に表示されている保留表示アイコンH,Y,Zについての現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とを特定することができる。
音声発光制御装置90は、上記構成の特1保留演出用記憶エリアの記憶内容を参照して既実行保留予告を実行する。具体的には、次のようにして既実行保留予告が実行される。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に、先に説明した保留変化予告のための処理(以下、保留変化予告用処理と呼ぶ)を実行するが、保留変化予告用処理に引き続いて、既実行保留予告のための処理(以下、既実行保留予告用処理と呼ぶ)を実行する。音声発光制御装置90は、更に、保留演出用の処理として、外れ時同色外し用処理を実行する。
図567は、既実行保留予告用処理の概要を示すフローチャートである。図568は、外れ時同色外し用処理を示すフローチャートである。
図567に示した既実行保留予告用処理について説明する。この既実行保留予告用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に実行される。
音声発光制御装置90は、処理が実行されると最初に、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、特1保留演出用記憶エリアの内容が図566に示したものであるとすると、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当し、当該未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンHが該当する。当該未実行保留表示アイコンHは、当たり抽選の当否結果が外れとなっている。また、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYも、当たり抽選の当否結果は外れとなっている。この場合、ステップS1の判定結果は否定となる。
ステップS1において、肯定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあると判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。この既実行保留予告用処理によれば、後述するステップS9で保留変化予告による色変化を停止することがある。このために、例えば、未実行保留表示アイコンHの表示色が白色でありながら当たり抽選において大当たり当選する場合があり得るが、こうした場合の発生を抑えるために、本実施形態では、前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがある場合に、既実行保留予告用処理を直ちに終了する構成とした。
一方、ステップS1において、否定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがないと判定された場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、先に実行した保留変化予告における先判定処理によって保留コマンドから特定した当たり抽選の当否結果(既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての当たり抽選の当否結果)が大当たり当選であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定された場合には、ステップS3に進み、保留変化予告用処理によって保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであるか否かを判定する。この判定は、リーチ演出の内容が大当たり当選の期待度が高いものであるか否かを判定するためのもので、本実施形態では、スペシャルリーチであるか否かを判定している。
ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチでないと判定された場合には、ステップS4に進み、変数nに4をセットする。ステップS4の実行後、ステップS5に進む。
ステップS5では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHから遡ることn(=4)個分の保留表示アイコンH,Y,Zを判定対象保留表示アイコン列と定め、当該判定対象保留表示アイコン列に含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色(すなわち、同色)であるか否かを判定する。この判定は、図566に例示した特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、図566に示した特1保留演出用記憶エリアにおいて、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当する。ここで、保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであり、変数nが4となったとすると、未実行保留表示アイコンHから遡ることn個分の保留表示アイコンH,Y,Z、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンY、第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZ、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが該当する。ステップS5では、当該判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色であるか否かを判定する。例えば、図566に示した特1保留演出用記憶エリアでは、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zは緑色であり、同色である。なお、ここでいう同色であるかの判定において、デフォルト色である白色については、同色でないとみなす構成とした。すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが白色である場合には、ステップS5における判定結果は否定となる。青色、緑色、赤色について同色となった場合には、ステップS5における判定結果は肯定となる。
ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色である(以下、単に「判定対象保留表示アイコン列RWが同色である」とも呼ぶ)と判定された場合には、ステップS6に進む。
ステップS6では、女性キャラクターが登場する演出の設定を行う女性キャラクター演出設定処理を実行する。具体的には、女性キャラクター演出設定処理によれば、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内のいずれかの位置、例えば、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定を行う。例えば、図569(d)に示すように女性キャラクターWMが登場する。判定対象保留表示アイコン列RWが同色であり、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトしたときには、既実行保留表示エリアDz内で4個の既実行保留表示アイコンZが同色で並ぶことになることから、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内に女性キャラクターWMを登場させることで、変動実行中保留表示エリアDyに表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に対してはっきりと示唆することができる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
なお、本実施形態の変形例として、女性キャラクターを男性キャラクターや動物キャラクター等の他のキャラクターに換えてもよい。さらに、女性キャラクターに換えて、花びら、火の玉等の浮遊物が舞う構成や、光や光線が発する構成としてもよい。また、本実施形態の変形例として、女性キャラクターが登場する演出を実行するステップS6の処理を省いた構成としてもよい。この変形例の場合でも、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことを確認することによって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを知ることができる。ステップS6の実行後、ステップS7に進む。
ステップS7では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを除いた保留表示アイコンH,Yについて、保留変化予告演出による色変換を停止する処理を行う。なお、色変換を停止する当該保留表示アイコンH,Yは、ステップS1において大当たり当選があるか否かの判定対象となった、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとに一致する。色変換を停止する理由は、保留変化予告演出によって表示色が変化することによって、同色の状態にある判定対象保留表示アイコン列RWが同色でなくなることを回避するためである。ステップS7の実行後、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1〜ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース1として説明する。
・ケース1:
図569は、ケース1において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図569(a)は変動表示中を示し、図569(b)は変動停止後を示し、図569(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図569(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図569(a)、図569(b)、図569(c)、図569(d)の順に変化する。
図569(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この結果、特1保留演出用記憶エリアの記憶内容は、図566に示した状態となる。
ケース1では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがなく(この点については、後述するケース2〜7でも同じとする)、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図567のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。図566から判るように、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、全て緑色となっている。このため、ステップS5において判定対象保留表示アイコン列RWは同色であると判定され、ステップS6によって女性キャラクター演出設定処理が実行される。女性キャラクター演出設定処理によれば、先に説明したように、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内の既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定が行なわれる。
図569(a)の変動表示中の状態から、図569(b)の変動停止後の状態を経て、図569(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。
続いて、図569(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この変動表示が開始されるタイミングが、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングとなった時であり、判定対象保留表示アイコン列RWは先に説明したように同色であることから、このシフトするタイミングで、図569(d)に示すように、既実行保留表示エリアDz内において4個の保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース1では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース1では、図569(a)に示すように、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、遊技者は、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Z(判定対象保留表示アイコン列RW)が同色に揃っていることを視認することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、図569(a)に示した変動表示中において、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
図567の説明に戻る。ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、ステップS8に進む。
ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn−1個の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色か否かを判定する。判定対象保留表示アイコン列RWとは、先に説明したように、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンを意味する。ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn−1個(=3個)の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色であり、残りの1個の保留表示アイコンだけが異なる色であるかの判定を行う。
ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn−1個が同色であると判定された場合には、ステップS9に進む。
ステップS9では、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を同色化するアシスト設定処理を実行する。ステップS9が実行される時点では、判定対象保留表示アイコン列RWの内のn−1個(=3個)の保留表示アイコンが同色であり、残りの1個の保留表示アイコンは前記同色となった色とは異なる色である。前記n−1個の保留表示アイコンを以下、同色保留表示アイコンと呼び、前記残りの1個の保留表示アイコンを以下、異色保留表示アイコンと呼ぶ。アシスト設定処理は、異色保留アイコンの表示色を、所定のタイミングで、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換するように設定する処理である。
色変換を行う上記所定のタイミングは、当該既実行保留予告用処理が実行開始されたタイミングから、判定対象保留表示アイコン列RWの全てが既実行保留表示エリアDz内に揃って並んだ状態となる遊技回の途中(当該遊技回が開始したタイミングから所定時間経過後)までの期間内であれば、いずれのタイミングであってもよい。このため、アシスト設定処理によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを介して既実行保留表示エリアDzに至るまでのいずれのタイミングで異色保留表示アイコンの色変換を行うかを抽選によって決定し、その決定したタイミングで前記色変換を行う構成とした。上記所定のタイミングを切り替えたアシスト設定処理の様々な態様については、後ほど詳述する。ステップS9の実行後、先に説明したステップS6に進む。
一方、ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn−1個が同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。また、ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。アシスト設定処理の様々な態様を、下記のケース2〜ケース6として説明する。
・ケース2:
図570は、ケース2において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図570(a)は変動表示中を示し、図570(b)は変動停止後を示し、図570(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図570(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図570(a)、図570(b)、図570(c)、図570(d)の順に変化する。
図570(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図567のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、4個の保留表示アイコンH,Y,Zのうちの1個は白色で、残りの3個は緑色となっている。このため、ステップS5で否定判定され、ステップS8で肯定判定されることによって、ステップS9に進み、アシスト設定処理が実行される。
このケース2では、アシスト設定処理によって、図570(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図570(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、変動実行中保留表示エリアDyの変動実行中保留表示アイコンYが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図570(c)の状態に続いて、図570(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図570(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図570(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース2では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移行するタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース2では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース2では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース3:
図571は、ケース3において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図571(a)は変動表示中を示し、図571(b)は変動停止後を示し、図571(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図571(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図571(a)、図571(b)、図571(c)、図571(d)の順に変化する。
図571(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコン、すなわち、図571(a)の変動表示中において変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図571(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミング、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyから第1既実行保留表示エリアDz1に移行するタイミングで、当該保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図571(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1既実行保留表示エリアDz1の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図571(c)の状態に続いて、図571(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図571(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図571(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース3では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが異色保留アイコンである場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzに移行するタイミングで、当該変動実行中保留表示アイコンYを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース3では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース4:
図572は、ケース4において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図572(a)は変動表示中を示し、図572(b)は変動停止後を示し、図572(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図572(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図572(a)、図572(b)、図572(c)、図572(d)の順に変化する。
図572(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース4では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図572(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図572(d)に示すように、次の次の遊技回が開始されてから所定時間後である当該遊技回の変動表示中のタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンを青から緑色に変換する色変換がなされる。この結果、次の次の遊技回の変動表示中において、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図572(d)に示すように、女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース4では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの一個の保留表示アイコンH(又はZ)が異色保留表示アイコンである場合に、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで実行開始された遊技回(次の次の遊技回)の変動表示中において、異色保留表示アイコンを同色保留表示アイコンと同じ色に変換する。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース4では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース4では、次の次の遊技回の変動表示の開始時においては、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃っていない状態でありながら、当該変動表示の最中に突然、同色に揃うことになることから、遊技者に大きな驚きと喜びとを付与することができる。
・ケース5:
図573は、ケース5において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図573(a)は変動表示中を示し、図573(b)は変動停止後を示し、図573(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図573(d)は次の次の次の遊技回の変動表示中を示す。図573(a)、図573(b)、図573(c)、図573(d)の順に変化する。
図573(a)に示した例では、第2未実行保留表示エリアDh2に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第3未実行保留表示エリアDh3に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第2未実行保留表示エリアDh2、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、および第1既実行保留表示エリアDz1に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコン、すなわち、図573(a)の変動表示中において第2未実行保留表示エリアDh2に表示される未実行保留表示アイコンHが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図573(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図573(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図573(c)の状態に続いて、図573(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図573(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図573(d)の状態に移行するタイミング(判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース5では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース5では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで同色保留アイコンと同じ色に変化して、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース6:
図574は、ケース6において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図574(a)は変動表示中を示し、図574(b)は変動停止後を示し、図574(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図574(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図574(a)、図574(b)、図574(c)、図574(d)の順に変化する。
図574(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース6では、ケース4の場合と同様に、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図574(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、この異色保留表示アイコンの表示色を青から緑色に変換することになるが、このケース6では、異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ緑色であることから、図574(c)に示すように、次の遊技回の変動表示が停止し、次の次の遊技回が開始されるタイミングで、第3既実行保留表示エリアDz3に表示された異色保留表示アイコンを消滅させることで、第2既実行保留表示エリアDz2より右側に位置する各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトし、図574(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、第3既実行保留表示エリアDz3の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図574(c)に示すように女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース6では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコンが異色保留表示アイコンであり、当該異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ表示色である場合に、異色保留表示アイコンを消滅させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWを同色に揃える。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース6では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
図567の説明に戻る。ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチであると判定された場合には、ステップS10に進み、変数nに3をセットする。すなわち、大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチの場合に、変数nに3をセットする。ステップS10の実行後、ステップS11に進み、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定を行う。ステップS11の処理は先に説明したステップS5の処理とほぼ同一の処理であり、相違するのは、ステップS5で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS5の実行時の変数nに対応した4個の保留表示アイコンH,Y,Zであるのに対して、ステップS11で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS11の実行時の変数nに対応した3個の保留表示アイコンH,Y,Zである点だけである。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であると判定された場合には、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理を実行する。特定図柄表示設定処理は、所定の遊技回の停止表示時に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列(例えば[3・4・1])を表示するように設定する処理である。上記所定の遊技回は、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHの左隣り保留表示アイコンH,Yに対応した遊技回である。後述するケース7の場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が、所定の遊技回に該当する。ステップS12の実行後、ステップS13に進む。
ステップS13では、既実行保留表示エリア縮小設定処理を実行する。既実行保留表示エリア縮小設定処理は、上記特定の図柄列(例えば[3・4・1])が表示された後に、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側の単位エリア(第4未実行保留表示エリアDh4)を消滅するように設定する処理である。この処理の結果、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDh1〜Dh4によって構成される大きさから、3個の単位エリアDh1〜Dh3によって構成される大きさに縮小される。ステップS12およびステップS13の各処理については、具体例を挙げて、後ほど詳述する。ステップS13の実行後、先に説明したステップS6に進む。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1〜ステップS3、ステップS10〜ステップS13、ステップS6、ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース7として説明する。
・ケース7:
図575は、ケース7において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図575(a)は変動表示中を示し、図575(b)は変動停止後を示し、図575(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図575(a)、図575(b)、図575(c)の順に変化する。
図575(a)に示した例では、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第1未実行保留表示エリアDh1に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスペシャルリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図567のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で肯定判定され、ステップS10で変数nに3がセットされ、ステップS11によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、3個の保留表示アイコンY,Z、すなわち、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンY,Zが該当し、3個の保留表示アイコンY,Zは緑色であり同色となっている。このため、ステップS11で肯定判定されることによって、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理が実行される。ステップS12の実行後、ステップS13に進み、既実行保留表示エリア縮小設定処理が実行される。
図575(a)に示した変動表示の後に、当該変動表示が停止するタイミングで、特定図柄表示設定処理による設定によって、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示される。また、当該変動表示が停止するタイミングで、図575(b)に示すように、既実行保留表示エリア縮小設定処理による設定によって、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側に位置する第4未実行保留表示エリアDh4が消滅する。なお、この第4未実行保留表示エリアDh4が消滅するタイミングに合わせて、消滅する第4未実行保留表示エリアDh4に移動体が到達する演出を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。移動体を到達させることで、第4未実行保留表示エリアDh4が消滅することを遊技者に注視させることができる。
図575(b)に示すように変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。この結果、図575(c)に示すように、第1〜第3既実行保留表示エリアDz1〜Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に、同色である3個の既実行保留表示アイコンZから構成される判定対象保留表示アイコン列RWが位置する。また、図575(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図575(c)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、第1〜第3既実行保留表示エリアDz1〜Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内において3個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、3個の既実行保留表示エリアDz1〜Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース7では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること3個分の保留表示アイコンY,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチであることを示すものである場合に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]を表示すると共に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される3個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース7では、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示された場合に、図575(b)に示すように、既実行保留表示エリアDzは3個の単位エリアDh1〜Dh3によって構成される大きさに縮小されることから、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。ケース7の場合、第1〜第3既実行保留表示エリアDz1〜Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことになる。
上述したように、ケース7では、既実行保留表示エリアDz内に同色で並ぶ既実行保留表示アイコンZは3個でよく、他のケースと比較して、既実行保留表示エリアDz内で既実行保留表示アイコンZが同色に揃うという条件が緩和して大当たり当選し易いとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を2個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に2個の既実行保留表示アイコンZが同色に並んだ場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。また、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を1個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に表示される1個の既実行保留表示アイコンZが特定の表示色(本実施形態では、例えば赤色)となった場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。既実行保留表示エリア縮小設定処理において、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を3個、2個、1個のうちのいずれにするかは、本実施形態では、例えば、特定の乱数を用いた抽選によって決定する。このように、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDzに表示し得る既実行保留表示アイコンZの最大個数を1〜4個まで変化させることが可能なように構成されている。この構成によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
《12−4−4》外れ時同色外し用処理:
図568に示した外れ時同色外し用処理について説明する。この外れ時同色外し用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyへの保留表示アイコンのシフトがある毎に実行される。
処理が開始されると、最初に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において、当該保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものと判定された場合には、ステップS22に進む。
ステップS22では、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色であるか否かが判定される。この判定は、図566に示した特1保留演出用記憶エリアを参照して行う。ステップS22において、各既実行保留表示アイコンZは同色であると判定された場合には、ステップS23に進み、同色外し用処理を実行する。同色外し用処理は、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を他の既実行保留表示アイコンZとは相違する色に変化させる処理である。例えば、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる全ての既実行保留表示アイコンZが緑色である場合に、4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を緑色から赤色に変化させる。同色外し用処理を実行した結果、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でなくなる。ステップS23の実行後、外れ時同色外し用処理を終了する。
一方、ステップS21において、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れでないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。また、ステップS22において、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。
この外れ時同色外し用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避することができる。一方、先に説明した既実行保留予告用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるものである場合に、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZは同色となり得る。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となった場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを保証することができる。
《12−4−5》既実行保留表示エリア初期化処理
本実施形態のパチンコ機10が備える音声発光制御装置90は、操作ハンドル25aに設けられたタッチセンサー25aがオフ状態である状態で、主制御装置60から保留コマンドを受信してからの経過時間が所定期間を経過した後に、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する既実行保留表示エリア初期化処理を実行する。遊技者が交替する場合には、前の遊技者が遊技を終えた後、後の遊技者が遊技を開始するまでに、遊技がされない期間がある程度存在する。上記所定期間は、この遊技がされない期間を考慮して決められたもので、例えば5分とした。この構成によれば、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残ること抑制することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリアDz内に既実行保留表示アイコンZが残って煩わしい気持ちになることもない。なお、既実行保留表示エリア初期化処理として、本実施形態のパチンコ機10が待機状態となって、待機画面(例えば、デモ画面)が表示開始されるタイミングに合わせて、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図569(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図569(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図569(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1〜第4未実行保留表示エリアDh1〜Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《12−5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図576は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSw0101では、各種検知センサ67a〜67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a〜67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSw0102に進む。
ステップSw0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0103に進む。
ステップSw0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図580)において、その値を更新する。
ステップSw0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSw0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0104を実行した後、ステップSw0105に進む。
ステップSw0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSw0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図576:Sw0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図577は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sw0201:YES)、ステップSw0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0203に進む。
ステップSw0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0204に進む。
ステップSw0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sw0201:NO)、ステップSw0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sw0205:YES)、ステップSw0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0207に進む。一方、ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sw0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSw0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0208に進む。
ステップSw0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0209では、上述したステップSw0204又はステップSw0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sw0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sw0209:YES)、ステップSw0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSw0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSw0212に進む。
ステップSw0212では、ステップSw0103(図576)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSw0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSw0212を実行した後、ステップSw0213に進む。
ステップSw0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSw0213を実行した後、ステップSw0214に進む。
ステップSw0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図580:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSw0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図577:Sw0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図578は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSw0301では、始動口用の入球処理(図577)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSw0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sw0302:YES)、ステップSw0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図557(a))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sw0302:NO)、ステップSw0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図557(b))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSw0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0305:YES)、ステップSw0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSw0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSw0307を実行した後、ステップSw0308に進む。
ステップSw0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSw0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0308:YES)、ステップSw0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSw0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0308:NO)、ステップSw0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSw0315に進む。
ステップSw0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0305:NO)、ステップSw0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSw0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSw0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSw0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sw0313:YES)、ステップSw0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSw0315に進む。一方、ステップSw0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sw0313:NO)、ステップSw0315に進む。
ステップSw0315では、始動口用の入球処理(図577)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSw0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw0316を実行した後、ステップSw0317に進む。
ステップSw0317では、ステップSw0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSw0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図576:Sw0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図579は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSw0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sw0401:YES)、ステップSw0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSw0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sw0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSw0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sw0402:YES)、ステップSw0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSw0404に進む。
ステップSw0404では、ステップSw0103(図576)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sw0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図580は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSw0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSw0502に進む。
ステップSw0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSw0503に進む。
ステップSw0503では、ステップSw0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSw0503を実行した後、ステップSw0504に進む。
ステップSw0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0505に進む。
ステップSw0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSw0506に進む。ステップSw0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSw0506を実行した後、ステップSw0507に進む。
ステップSw0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0508に進む。
ステップSw0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0509に進む。
ステップSw0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSw0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sw0509:NO)、ステップSw0510及びステップSw0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSw0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSw0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sw0509:YES)、ステップSw0503に戻り、ステップSw0503からステップSw0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSw0503からステップSw0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図580:Sw0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図581は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSw0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSw0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sw0601:YES)、ステップSw0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSw0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw0601:NO)、ステップSw0602に進む。
ステップSw0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sw0602:NO)、ステップSw0603に進む。
ステップSw0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSw0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sw0602:YES)、ステップSw0604に進む。
ステップSw0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSw0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図581:Sw0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図582は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSw0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sw0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sw0701:YES)、ステップSw0702に進む。
ステップSw0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSw0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSw0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSw0703を実行した後、ステップSw0704に進む。
ステップSw0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSw0704を実行した後、ステップSw0705に進む。
ステップSw0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSw0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSw0705を実行した後、ステップSw0706に進む。
ステップSw0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSw0705およびステップSw0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw0706を実行した後、ステップSw0707に進む。
ステップSw0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSw0707を実行した後、ステップSw0708に進む。
ステップSw0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSw0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図582:Sw0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図583は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSw0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図556)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図556)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSw0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSw0801:YES)、ステップSw0802〜ステップSw0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSw0801:NO)、ステップSw0808〜ステップSw0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSw0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSw0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSw0804に進む。ステップSw0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0805に進む。
ステップSw0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0805を実行した後、ステップSw0806に進む。
ステップSw0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSw0807へ進む。
ステップSw0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSw0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sw0801:NO)、ステップSw0808に進む。
ステップSw0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSw0809に進む。ステップSw0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSw0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0811に進む。
ステップSw0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0811を実行した後、ステップSw0812に進む。
ステップSw0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSw0813に進む。
ステップSw0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSw0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図582:Sw0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図584は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSw0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sw0901:YES)、ステップSw0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図557(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
一方、ステップSw0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sw0901:NO)、ステップSw0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図557(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
ステップSw0904では、ステップSw0902又はステップSw0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSw0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sw0904:YES)、ステップSw0905に進む。
ステップSw0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sw0905:NO)、ステップSw0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図558(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sw0905:YES)、ステップSw0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図558(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSw0906又はステップSw0907の処理を実行した後、ステップSw0908に進む。
ステップSw0908では、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSw0908を実行した後、ステップSw0909に進む。
ステップSw0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図555)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSw0904において、ステップSw0902又はステップSw0903における当たり抽選の当否結果が大当たり当選でない場合には(Sw0904:NO)、ステップSw0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図555)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0911に進む。
ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sw0911:YES)、ステップSw0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSw0912を実行した後、ステップSw0913に進む。
一方、ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sw0911:NO)、ステップSw0912を実行することなく、ステップSw0913に進む。
ステップSw0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図582:Sw0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図585は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSw1002に進む。
ステップSw1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSw1002では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSw1002を実行した後、ステップSw1003に進む。
ステップSw1003では、ステップSw1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSw1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw1003を実行した後、ステップSw1004に進む。
ステップSw1004では、ステップSw1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図581:Sw0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図586は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSw1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSw1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図585)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSw1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sw1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSw1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sw1101:YES)、ステップSw1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSw1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSw1103を実行した後、ステップSw1104に進む。
ステップSw1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSw1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sw1104:NO)、ステップSw1105に進む。
ステップSw1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sw1105:YES)、ステップSw1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sw1106:YES)、ステップSw1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSw1107を実行した後、ステップSw1108に進む。一方、ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sw1106:NO)、ステップSw1107を実行することなく、ステップSw1108に進む。
ステップSw1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sw1108:NO)、ステップSw1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSw1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSw1109:NO)には、ステップSw1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSw1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSw1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sw1108:YES)、または、ステップSw1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSw1109:YES)には、ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sw1105:NO)に、ステップSw106〜ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSw1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sw1104:YES)、ステップSw1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSw1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図580:Sw0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図587は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1201:NO)、ステップSw1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1202:NO)、ステップSw1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1203:NO)、ステップSw1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sw1204:YES)、ステップSw1205に進む。一方、ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sw1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1206に進む。ステップSw1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1207に進む。
ステップSw1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSw1207を実行した後、前述したステップSw1208に進む。
ステップSw1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1208を実行した後、ステップSw1209に進む。
ステップSw1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw1209を実行した後、ステップSw1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1203:YES)、ステップSw1211に進む。
ステップSw1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sw1211:YES)、ステップSw1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1213に進む。
ステップSw1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSw1213を実行した後、ステップSw1214に進む。
ステップSw1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSw1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図580:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1202:YES)、ステップSw1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSw1216を実行した後、ステップSw1217に進む。
ステップSw1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sw1217:YES)、ステップSw1218に進む。一方、ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sw1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSw1219に進む。
ステップSw1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSw1219を実行した後、ステップSw1220に進む。
ステップSw1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1220を実行した後、ステップSw1221に進む。
ステップSw1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSw1221を実行した後、ステップSw1222に進む。
ステップSw1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1201:YES)、ステップSw1223に進む。
ステップSw1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sw1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sw1223:YES)、ステップSw1224に進む。
ステップSw1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSw1225を実行した後、ステップSw1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSw1226を実行した後、ステップSw1227に進む。
ステップSw1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sw1227:YES)、ステップSw1228に進む。
ステップSw1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図580)におけるステップSw1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sw1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSw1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sw1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図587:Sw1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図588は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSw1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sw1301:NO)、ステップSw1302に進む。
ステップSw1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sw1302:YES)、ステップSw1303に進む。
ステップSw1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSw1304に進む。
ステップSw1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図580:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sw1302:NO)、ステップSw1303およびステップSw1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sw1301:YES)、ステップSw1305に進む。
ステップSw1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sw1305:YES)、ステップSw1306に進む。
ステップSw1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSw1307に進む。
ステップSw1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図580:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sw1305:NO)、ステップSw1306およびステップSw1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図587:Sw1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図589は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sw1401:YES)、ステップSw1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSw1402を実行した後、ステップSw1403に進む。
ステップSw1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSw1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSw1405に進む。
ステップSw1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSw1406に進む。
ステップSw1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
一方、ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sw1401:NO)、ステップSw1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSw1408に進む。
ステップSw1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSw1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSw1410に進む。
ステップSw1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
ステップSw1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図580:Sw0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図590は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSw1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sw1501:NO)、ステップSw1502に進む。
ステップSw1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sw1502:NO)、ステップSw1503に進む。
ステップSw1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSw1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1503:YES)、ステップSw1504に進む。
ステップSw1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sw1504:YES)、ステップSw1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sw1504:NO)、ステップSw1506に進む。
ステップSw1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sw1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sw1506:YES)、ステップSw1507に進む。
ステップSw1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSw1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSw1507において開閉実行モードではなく(Sw1507:NO)、且つ、ステップSw1508において高頻度サポートモードである場合には(Sw1508:YES)、ステップSw1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSw1510に進む。
ステップSw1510では、ステップSw1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sw1510:YES)、ステップSw1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sw1510:NO)、ステップSw1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1507:YES)、又は、ステップSw1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sw1508:NO)、ステップSw1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSw1513に進む。
ステップSw1513では、ステップSw1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sw1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sw1513:YES)、ステップSw1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sw1502:YES)、ステップSw1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1515:YES)、ステップSw1516に進む。
ステップSw1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSw1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sw1501:YES)、ステップSw1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図590:Sw1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図591は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSw1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sw1601:YES)、ステップSw1602に進む。
ステップSw1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1602:YES)、ステップSw1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSw1603を実行した後、ステップSw1604に進む。
ステップSw1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSw1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1605:YES)、ステップSw1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sw1601:NO)、ステップSw1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sw1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sw1607:YES)、ステップSw1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSw1609に進む。
ステップSw1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw1609:NO)、ステップSw1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSw1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sw1610:YES)、ステップSw1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSw1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1609:YES)、又は、ステップSw1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sw1610:NO)、ステップSw1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《12−6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図592は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSw1701を実行した後、ステップSw1702に進む。
ステップSw1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSw1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSw1702を実行した後、ステップSw1703に進む。
ステップSw1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSw1703を実行した後、ステップSw1704に進む。
ステップSw1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSw1704を実行した後、ステップSw1705に進む。
ステップSw1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSw1705を実行した後、ステップSw1706に進む。
ステップSw1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSw1706を実行した後、ステップSw1707に進む。
ステップSw1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSw1707を実行した後、ステップSw1708に進む。
ステップSw1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSw1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図592:Sw1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図593は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSw1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1801:YES)、ステップSw1802に進む。
ステップSw1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sw1802:YES)、ステップSw1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1803を実行した後、ステップSw1804に進む。
ステップSw1804では、保留変化予告用処理を実行する。保留変化予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「保留変化予告演出」の欄で詳述したもので、各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色をデフォルト色から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンH,Y,Zに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告を実行する。ステップSw1804を実行した後、ステップSw1805に進む。
ステップSw1805では、既実行保留予告用処理を実行する。既実行保留予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「既実行保留予告演出」の欄で詳述したもので、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する既実行保留予告を実行する。具体的には、既実行保留予告用処理は、図567に示した内容の処理を行う。ステップSw1805を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sw1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSw1806に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1806を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1803及びステップSw1806の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSw1807では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSw1807を実行した後、ステップSw1808に進む。
ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1801:NO)、ステップSw1802〜ステップSw1807を実行することなく、ステップSw1808に進む。
ステップSw1808では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSw1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSw1806において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSw1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図592:Sw1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図594は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1901:YES)、ステップSw1902に進む。
ステップSw1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSw1903に進む。
ステップSw1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング、変動実行中保留表示エリアDyにおける変動実行中保留表示アイコンYの変化のタイミング等)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。なお、変動実行中保留表示エリアDyは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。また、変動実行中保留表示アイコンYは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示アイコンである。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSw1903を実行した後、ステップSw1904に進む。
ステップSw1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図554参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSw1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSw1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSw1906に進む。
ステップSw1906では、外れ時同色外し用処理を実行する。外れ時同色外し用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「外れ時同色外し用処理」の欄で詳述したもので、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1〜第4既実行保留表示エリアDh1〜Dh4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避するための処理である。具体的には、外れ時同色外し用処理は、図568に示した内容の処理を行う。ステップSw1906を実行した後、ステップSw1907に進む。
ステップSw1907では、今回の遊技回においてステップSw1903で設定された演出パターン、ステップSw1904で設定された停止図柄、ステップSw1905で設定された変動パターンの情報、ステップSw1906で得られた保留表示の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSw1908に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSw1908を実行した後、ステップSw1909に進む。
ステップSw1909では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSw1909を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図594:Sw1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図595は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSw2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSw2002に進む。
ステップSw2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSw2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図594)のステップSw1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSw2002を実行した後、ステップSw2003に進む。
ステップSw2003では、Sw2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図594)のステップSw1902で把握した変動時間と、ステップSw2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSw2003を実行した後、ステップSw2004に進む。
ステップSw2004では、ステップSw2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSw2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図594:Sw1909)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図596は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSw2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sw2101:YES)、ステップSw2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2103に進む。
ステップSw2103では、音光側RAM94に記憶されている特1保留演出用記憶エリア(図566参照)に格納されているデータ(表示色および当たり抽選の当否結果)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第4既実行保留表示エリアDz4のデータをクリアすると共に、第3既実行保留表示エリアDz3→第4既実行保留表示エリアDz4、第2既実行保留表示エリアDz2→第3既実行保留表示エリアDz3、第1既実行保留表示エリアDz1→第2既実行保留表示エリアDz2、変動実行中保留表示エリアDy→第1既実行保留表示エリアDz1、第1未実行保留表示エリアDh1→変動実行中保留表示エリアDy、第2未実行保留表示エリアDh2→第1未実行保留表示エリアDh1、第3未実行保留表示エリアDh3→第2未実行保留表示エリアDh2、第4未実行保留表示エリアDh4→第3未実行保留表示エリアDh3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw2103を実行した後、ステップSw2105に進む。
一方、ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sw2101:NO)、ステップSw2104に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2105に進む。
ステップSw2105では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図597は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSw2202に進む。
ステップSw2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図598は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSw2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図599は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSw2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図598)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sw2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSw2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sw2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSw2403に進む。
ステップSw2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sw2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSw2404に進む。
ステップSw2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sw2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSw2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《12−7》作用・効果:
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図569(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図569(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図569(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1〜第4既実行保留表示エリアDz1〜Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1〜第4未実行保留表示エリアDh1〜Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《12−8》第12実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《12−8−1》変形例1:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが、全て同じ色ではなくても、特定の規則を満たすように並んだ場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成としてもよい。特定の規則としては、例えば、全色(白色、青色、緑色、赤色)揃った場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が低い側から高い側となる表示色の順(白色、青色、緑色、赤色)に並んだ場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が高い側から低い側となる表示色の順(赤色、緑色、青色、白色)に並んだ場合等としてもよい。これらの変形例によれば、第12実施形態と同様に、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−2》変形例2:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、遊技者にとっての有利性が高くなることとして、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この遊技者にとっての有利性が高くなることとしては、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることに換えて、変動表示に対する期待度が高まる構成や、実際の利益が高まる構成、有益性の高い事項の報知を行う構成等としてもよい。変動表示に対する期待度が高まる構成としては、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高い種類に発展するもの、予告演出が大当たり当選の期待度が大きい演出に替わるもの、演出や結果告知までの時間を規定するタイマーが発動するもの等、種々のものが採用可能である。実際の利益としては、電動役物34aの開放状態が複数回発生する構成、時短付与に当選する構成、大当たり抽選において小当たりに当選する構成等、種々のものが採用可能である。「時短付与」とは、サポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。有益性の高い報知事項としては、パチンコ機の設定(大当たり当選の確率を定めた設定)や、通常時の出玉率を示すベース値等、種々のものが採用可能である。これらの構成によっても、上記第12実施形態およびその変形例と同様に、期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−3》変形例3:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この構成は、同色となった表示色が、青色、緑色、赤色のいずれであっても、遊技者にとっての有利性が同じとなる。これに対して、変形例として、同色となる難易度が高い表示色ほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て青色に揃った場合より、全て緑色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。また、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て緑色に揃った場合より、全て赤色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《12−8−4》変形例4:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合として、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1〜Dh4によって構成する場合と、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1〜Dh3によって構成する場合とがあり、いずれの場合にも、遊技者にとっての有利性が同じとなる構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合に、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が多いほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1〜Dh3によって構成する場合より、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1〜Dh4によって構成する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《12−8−5》変形例5:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理(図567のS9)において、ケース2からケース7までに例示した様々のタイミングで保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させているが、遊技回でこの表示色を変化させるタイミングは、変動表示が開始されるタイミングとしていた。これに対して変形例として、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにしてもよい。この変形例によれば、遊技回の変動表示中において、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することから、変動表示が開始された後においても、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃わないかを遊技者に期待させることになり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
この変形例5において、図柄表示装置41の表示面41aに、表示色が変化するタイミングで移動体が保留表示アイコンH,Y,Zに到達する演出を表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。また、この変形例5において、表示色が変化するタイミング、または当該タイミングの前に、保留表示アイコンH,Y,Zの形状をデフォルトの円形または六角形の形状から他の形状(例えば、キャラクターや紋章を模した形状等)に変換する演出を表示する構成としてもよい。これらの構成によれば、保留表示アイコンH,Y,Zに移動体が到達することや、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が特別の形状に変化することによって、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することを遊技者に注視させ、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色となることをいっそう期待させることができる。
この変形例5、すなわち、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにした変形例5において、第1未実行保留表示エリアDh1における未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃う構成とすることができる。この構成によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、未実行保留表示アイコンHの表示色が同色となる色に切り替わるので、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
《12−8−6》変形例6:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理として、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。これに対して変形例として、判定対象保留表示アイコン列RW内の2個以上の数の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成としてもよい。この構成によれば、判定対象保留表示アイコン列RW内が異色保留表示アイコンばかりでも、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色に揃うことを遊技者に期待させることができる。
《12−8−7》変形例7:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を変換する構成とした。これに対して変形例として、遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って異色保留表示アイコンを指定し得る構成とし、当該演出操作ボタン24によって異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。さらには、図柄表示装置41の表示面41aにミニゲーム用演出を表示させ、ミニゲーム用演出に対する遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って、異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。これらの変形例によれば、遊技者による特別の操作を必要とするため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《12−8−8》変形例8:
上記第12実施形態およびその変形例では、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化する演出が実行されるが、これに限らず、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの大きさが変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの種類が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zに付加する画像が変化する演出を実行してもよい。また、色変化、形状変化、大きさ変化、種類変化、および、付加画像変化のうちのいずれか複数の組合せによる演出を実行してもよい。このように、保留変化予告および既実行保留予告としては、表示態様が変化する演出であればどのような演出を実行してもよい。
《12−8−9》変形例9:
上記第12実施形態およびその変形例では、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成であった。これに対して、変形例として、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動表示が開始された時から所定期間(変動停止前までの期間であり、例えば、数秒)が経過するまで表示され、その所定期間の経過後に消える構成としてもよい。この消えた変動実行中保留表示アイコンYは、原則として、当該変動表示が終了し、停止表示期間が終了したタイミングで、既実行保留表示エリアDz側にシフトして復活表示するが、復活表示せずに既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としても良い。
ここで、第1〜第3既実行保留表示エリアDz1〜Dz3に表示されている各既実行保留表示アイコンZが緑色で、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが青色で、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが緑色である場合を考えてみる。この場合において、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが、変動表示が開始されたときから所定期間後に消え、当該変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合、次の遊技回の変動が開始されるタイミングでは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンH(緑色)が変動実行中保留表示エリアDyにシフトすることによって、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4個の既実行保留表示アイコンZの並びが同色に揃ぶことになる。このために、この構成によれば、4個の既実行保留表示アイコンZの並びが突然に同色に並ぶことで、遊技者に対して突然の驚き感を付与することができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、他の変形として、上記第12実施形態における、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYが、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成において、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動終了後に消えて既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としてもよい。
《12−8−10》変形例10:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現している。これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示されている既実行保留表示アイコンZ及び変動実行中保留表示アイコンYが全て(すなわち5個)同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現する構成としてもよい。この構成をケース8を例に挙げて説明する。
・ケース8:
図600は、ケース8において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図600(a)は変動表示中を示し、図600(b)は変動停止後を示し、図600(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図600(a)、図600(b)、図600(c)の順に変化する。
図600(a)に示した例では、第3既実行保留表示エリアDz3から第1未実行保留表示エリアDh1までの5個の保留表示アイコンH,Y,Zが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される5個の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyにシフトする場合に、当該未実行保留表示アイコンHが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図600(b)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高くなる理由は、図600(c)に示した次の遊技回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、本変形例においても、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、変動実行中保留表示エリアDyや既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色との表示色に、緑色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−11》変形例11:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は4〜1のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は0個を含めた4〜0のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としてもよい。
《12−8−12》変形例12:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が抽選によって変化しうる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が一定の数に固定された構成としてもよい。例えば、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が0、1、2、3、4個のうちのいずれかに固定された構成としてもよい。この構成の場合には、上記実施形態のパチンコ機10のように、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和されることはなく、当該条件の難易度は常に一定となる。したがって、この変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う条件の難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与してしまうことがない。
《12−8−13》変形例13:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選確定となることを予告演出する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選となる可能性が高いこと(すなわち、大当たり当選となる期待度が高いこと)を予告演出する構成としてもよい。ここで言う期待度が高いことの程度は、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度である。すなわち、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選となる期待度が、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度となることを予告演出する構成としてもよい。この構成によって、上記第12実施形態と同様に、特定条件下においては、特定の保留表示アイコンが、赤色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるようにすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−14》変形例14:
上記第12実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換する構成とした。これに対して変形例として、図柄表示装置41の表示面41aに、特定の色に揃った図柄列が停止表示され得る構成とし、上記特定の色に揃った図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成としてもよい。この変形例では、図柄表示装置41には数字の1〜9を示す図柄が変動表示され、数字の1〜9を示す各図柄は、色によって3種類に分類され、数字の1〜3を示す各図柄は青色であり、数字の4〜6を示す各図柄は緑色であり、数字の7〜9を示す各図柄は赤色であるとした。この構成によれば、特定の乱数を用いた抽選によって当選した場合に、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色を特定の色とし、この特定の色に対応した数字を示す図柄の組み合わせとなる図柄列が図柄表示装置41の表示面41aに停止表示され、この図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成とした。この構成によれば、停止図柄列の色に従って保留表示アイコンH,Y,Zの色が変わり、判定対象保留表示アイコン列RWが全て同色に替わることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《12−8−15》変形例15:
上記実施形態及び上記各変形例では、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合に、大当たり当選が確定する又は大当たり当選の期待度が高いといった構成を採用したが、変形例として、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する変動遊技において大当たり当選の期待度が高いといった構成とし、当該変動遊技において大当たり当選の期待度が極めて高いことを示唆する所定のプレミアム演出が実行され、所定のプレミアム画像が表示される構成としてもよい。以下、本変形例の具体的な構成について説明する。
本変形例では、パチンコ機10の主制御装置60は、第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、当たり乱数カウンタの値等の特別情報を取得し、取得した特別情報に基づいて先判定処理を実行する。そして、先判定処理によって大当たり当選の有無や大当たりの種別等を判定し、当該先判定処理の結果を保留コマンドとして音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、当該保留コマンドに含まれる先判定処理の結果に基づいて、後述する同色制御処理の実行の有無、保留表示アイコンの表示色や変化のパターン、当該保留表示アイコンに対応した遊技回における演出の種別を決定する。同色制御処理は、先判定処理の対象となった保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyに存在している状況において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うように、各保留表示アイコンの表示色を制御する処理である。
以下では、同色制御処理が実行された場合における保留表示アイコンの変化の様子の一例について説明する。
・ケースA
図601、図602及び図603は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースAとして説明する説明図である。図601に示した状態A1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが青色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
この状態A1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースAに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である青色に揃え、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を白色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態A2となる。
状態A2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A3となる。
状態A3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A4となる。
状態A4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の3つの保留表示アイコンの表示色が青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の2つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている白色の表示色の既実行保留表示アイコンZを青色の表示色に変化させる。この結果、状態A5となる。
状態A5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には白色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
その後、状態A5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図602に示した状態A6となる。
図602に示した状態A6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態A6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立したことを示唆する条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態A7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図603の状態A8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
・ケースB
図604、図605及び図606は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースBとして説明する説明図である。図604に示した状態B1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが赤色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
この状態B1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、上述したように、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースBに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である白色に揃え(ただし、この状態B1では既に全て白色に揃っている)、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を青色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態B2となる。
状態B2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に青色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B3となる。
状態B3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、後に表示色を青色に変化させることを前提として、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B4となる。
状態B4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に表示されている白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを青色の表示色に変化させる。この結果、状態B5となる。
状態B5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には青色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。
その後、状態B5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図605に示した状態B6となる。
図605に示した状態B6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態B6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、上述した条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態B7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図606の状態B8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の期待度を示唆する等の従来にない新しい演出を実現することができる。
具体的には、本変形例によれば、ケースAに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来のパチンコ機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示アイコンが大当たり当選する可能性の高い表示色で表示されていた場合であっても、当該保留表示アイコンが大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示色は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本変形例によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示アイコンが既実行保留表示アイコンZとして表示され、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。したがって、大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示アイコンZに対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、ケースAに示した例では、青色の表示色の保留表示アイコンが連続したにもかかわらず全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースAに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは4個の既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色である場合に、所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示され、その後、当該遊技回の結果として開閉実行モードの発生に対応した大当たり当選画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
さらに、ケースBに示した例では、大当たり当選の期待度が最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続し、全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができるとともに、期待度の最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続した状況であっても、逆に大当たりに当選する可能性が高まっている場合があるといった希望を遊技者に与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアDhに表示されている全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースA及びケースBに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは六角形で表示され、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHは円形で表示される。すなわち、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHとは異なる形状で表示される。したがって、遊技者に対して、既実行保留表示アイコンZが未実行保留表示アイコンHとは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示アイコンZが表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留アイコンHが存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例では、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZは一定数(4個)で変化しないように構成されている。したがって、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZが全て同一の表示色に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色である場合に、既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、かつ、未実行保留表示アイコンHが全て同色に揃ったことを示唆する演出である条件成立示唆演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃うという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
さらに、本変形例によれば、青色の表示色は、複数の段階の中で白色の表示色よりも一つ上位の段階の表示色である。換言すれば、青色の表示色は、最も下位から2番目の段階の表示色である。一般的に、最も下位の白色の表示色や、最も下位から2番目の青色の表示色の保留表示アイコンが表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本変形例では、ケースA及びケースBに示したように、白色の表示色や青色の表示色で表示される保留表示アイコンが増えていき、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で揃った場合(ケースAの場合)や、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色で揃った場合(ケースBの場合)に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。
したがって、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが増えていって、結果として、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色や白色の表示色で揃い、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色や青色の表示色で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンに対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−16》変形例16:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機10の音声発光制御装置90は、遊技回が終了した時点で保留されている特別情報が存在せず、かつ、当該遊技回が終了してから保留コマンドを受信せずに(新たな遊技球が第1始動口33や第2始動口34に入球せずに)所定時間(例えば3分)が経過した場合には、消去フラグをONとし、当該消去フラグがONになったことに基づいて既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
このような構成を採用した場合において、当該パチンコ機10で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、最後の遊技回が終了してから所定時間(例えば3分)経過後に次の遊技者が新たに当該パチンコ機10で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZは、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
このように、本変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示アイコンZが存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
《12−8−17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に応じて、大当たり当選の期待度(開閉実行モードが発生する可能性)が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に対応付けられた期待度が高いほど、期待度が高い構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色が赤色の高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て赤色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が緑色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て緑色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が青色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が白色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの表示色に応じて、大当たり当選の期待度が異なるので、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZが何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《12−8−18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、同一の表示色に揃った既実行保留表示アイコンZの色と、同一の表示色に揃った未実行保留表示アイコンHの色との組み合わせによって、大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色と未実行保留表示アイコンHの表示色とが同一である場合(例えば、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、そして、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも低い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示アイコンHがそれぞれ何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《12−8−19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合であっても、所定のプレミアムリーチ演出が実行されない場合がある構成としてもよい。そして、所定のプレミアムリーチ演出が実行された場合の方が、所定のプレミアムリーチ演出が実行されなかった場合よりも、大当たりに当選している期待度が高い構成としてもよい。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、プレミアムリーチ演出が実行されるのか否かといった期待感を遊技者に与えることができる。
《12−8−20》変形例20:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、画像が表示されるのか否か、表示されるのならどのような画像が表示されるのか、といった期待感を遊技者に与えることができる。
《12−8−21》変形例21:
上記実施形態及び上記各変形例において、上述した同色制御処理(既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZを同色とし、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHを同色とするための制御処理)が実行されていない状況であっても、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合には、所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る構成としてもよい。
また、上述した同色制御処理が実行されていない状況で、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合であって、例えば、所定のプレミアムリーチ演出を実行するための遊技回の時間(変動時間)が確保できない場合であっても、所定の画像が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃って欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《12−8−22》変形例22:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを構成する単位エリアの数が0個に固定された構成において、第1未実行保留エリアに表示されている特定の色(例えば、緑色)の未実行保留アイコンが、当該特定の色のまま変動実行中保留エリアに移行し
て変動実行中保留アイコンとなった場合に、当該変動実行中保留アイコンに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる構成(又は大当たり当選の期待度が赤色よりも高い構成)としてもよい。すなわち、変動実行中保留エリアに移行する保留表示アイコンが緑色の表示色で表示されている場合の方が、当該保留表示アイコンが赤色の表示色で表示されているよりも遊技者にとっての有利性が高いといった構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、変動実行中保留エリアを既実行保留エリアに含めて各種演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム
合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアの数は4個に限らず、例えば、0、1、2、3、4個など固定された構成としてもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを備えない構成とし、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定の画像が表示され得る構成乙としてもよい。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄
の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば白色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば青色の表示色である場合に、大当たり当選に対応した画像が表示され得る構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンや未実行保留アイコンの表示色や形状を変化させ得る構成としてもよく、変動実行中保留アイコンは未実行保留アイコンとは異なる態様で表示される構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの個数は一定数としてもよく、変動実行中保留アイコンは所定の演出が開始されたことに基づいて消去され得る(表示画面から消える)構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金
鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、変動実行中保留アイコンが青色の表示色であることに対応した示唆演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの表示態様(色や形状)に応じて大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また
、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《12−8−23》変形例23:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《Y》他の構成への適用:
上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
上述した各実施形態から抽出される特徴群(発明群の特徴)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴lA群>
特徴lA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。このため、特徴lA1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく遊技と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく遊技と、の2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lA1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lA2]
特徴lA1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lA2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lA2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lA3]
特徴lA2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lA3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lA4]
特徴lA2または特徴lA3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図34の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lA4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lA5]
特徴lA1から特徴lA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記状態情報移行手段は、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA5によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lB群>
特徴lB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすことを第1の条件(当たり抽選において大当たりに当選すること)とし、前記第1の条件が成立した第1の結果と、前記第1の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第2の条件(外れリーチを発生すると判定されること)が成立した第2の結果と、前記第2の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第3の条件(転落抽選において当選すること)が成立した第3の結果と、のうちのいずれに該当するかを告知する結果告知演出を実行する結果告知演出手段と、
前記結果告知演出の前に所定演出を実行する手段であって、前記所定演出として、前記第1の結果と前記第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出(生死バトル演出)と、前記第1の結果と前記第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出(優勢バトル演出)と、のうちのいずれか一方を実行する所定演出実行手段と、
を備える遊技機。
特徴lB1によれば、遊技回において、特別情報が所定の条件を満たすといった第1の条件が成立した第1の結果と、第1の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第2の条件が成立した第2の結果と、第2の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第3の条件が成立した第3の結果と、のうちのいずれに該当するかを告知する結果告知演出が実行されるが、この結果告知演出の前に所定演出が実行される。所定演出としては、第1の結果と第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出と、第1の結果と第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出と、のうちのいずれか一方が実行される。従来、3つの結果を示唆演出する場合には、第1の結果、第2の結果、および第3の結果の内のいずれかに該当することを示唆することが一般的であるが、この場合には、示唆演出が一種類に限られてしまう。これに対して、特徴lB1によれば、第1の結果と第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出と、第1の結果と第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出と、いった2種類の示唆演出を実行することができる。したがって、特徴lB1によれば、遊技回において結果告知演出の前に行う所定演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lB2]
特徴lB1に記載の遊技機であって、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)を備え、
前記所定演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において前記第1示唆演出を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において前記第2示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられ、第1の移行モードで移行が行われる遊技回において第1示唆演出が実行され、第2の移行モードで移行が行われる遊技回において第2示唆演出が実行される。このため、特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく第1示唆演出と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく第2示唆演出と、の2通りで示唆演出がなされる。したがって、特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合の遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を一層図ることができるという効果を奏する。
[特徴lB3]
特徴lB2に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lB3によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lB3によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB4]
特徴lB3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lB4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB5]
特徴lB3または特徴lB4に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図34の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB5によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lB5によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB6]
特徴lB1から特徴lB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記状態情報移行手段は、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB6によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、演出の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lC群>
特徴lC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
遊技者にとっての有利度合いを変化させることのできる所定の動作を実行可能な所定動作実行手段(電動役物34a、電動役物駆動部34b)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、第2の動作態様から、前記第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行させる手段であって、前記動作態様を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有する動作態様移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記第1演出(生死バトル演出)を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記第1演出よりも遊技者にとって有利度合いが高いことを示唆する第2演出(優勢バトル演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。そして、第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回、すなわち、早くに有利度合いが低い第1の動作に移動する遊技回において、遊技者にとって有利度合いが低い側の第1演出が実行され、第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回、すなわち、遅くに有利度合いが低い第1の動作に移動する遊技回において、遊技者にとって有利度合いが高い側の第2演出が実行される。このため、特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、所定動作実行手段による前記所定の動作によって遊技者が得られる有利度合いに適合して、遊技者にとっての有利度合いが相違する第1演出と第2演出とを切り替えて行うことができる。したがって、特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合の遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lC2]
特徴lC1に記載の遊技機であって、
前記所定動作実行手段は、
遊技球が入球可能な入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有し、前記第1の制御モードを実行するによって前記第1の動作態様を実現し、前記第2の制御モードによって前記第2の動作態様を実現する制御手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードを第2の制御モードから第1の制御モードに切り替えることによって、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様を、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行することができる。したがって、特徴lC2によれば、制御性に優れている。
[特徴lC3]
特徴lC2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、前記第2の動作態様から前記第1の動作態様に移行させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様は、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行させる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が第1の動作態様となったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、所定動作実行手段の動作態様の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lC3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lC4]
特徴lC2または特徴lC3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、前記第2の動作態様に維持させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図34の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様は第2の動作態様に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が第2の動作態様を継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、所定動作実行手段の動作態様から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lC4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
<特徴lD群>
特徴lD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され(転落抽選に当選せず)、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(当たり抽選において大当たりに当選した)場合を特定の場合とし、前記特定の場合に係る遊技回の開始時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回開始時状態情報移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)と、
前記特定の場合に係る遊技回の終了時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回終了時状態情報移行手段(図39の遊技状態移行処理におけるステップSl1606)と、
第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記遊技回開始時状態情報移行手段による処理を実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記遊技回終了時状態情報移行手段による処理を実行可能とする移行切替手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する第1の示唆演出手段と、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する第2の示唆演出手段と、
前記第1の条件が成立したときに前記第1の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とし、前記第2の条件が成立したときに前記第2の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とする示唆演出切替手段(図49の保証遊技回数後の演出パターン設定処理におけるステップSl2603〜Sx2608)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の開始時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の開始時である場合に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lD1によれば、遊技回が開始される時点で遊技者は不利益を受けることになり、そのことを告知する前に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lD1によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の終了時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないものとなったことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないということは、遊技者にとっての有利でも不利でもない状態ということができる。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の終了時である場合に、遊技者にとって有利でも不利でもないことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lD1によれば、遊技回が終了するまで遊技者は不利益を受けることはないことから、その遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lD1によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
さらに、特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回において、第1の示唆演出手段による示唆演出と第2の示唆演出手段による示唆演出との2通りで演出がなされる。したがって、特徴lD1によれば、特定の場合に係る遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lD2]
特徴lD1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lD2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lD2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lD3]
特徴lD1または特徴lD2に記載の遊技機であって、
前記遊技回開始時状態情報移行手段および前記遊技回終了時状態情報移行手段のそれぞれは、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特定の場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lD3によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lE群>
特徴lE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lE1]
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
所定の移行条件が成立したことを契機として、前記判定モードを前記第1の判定モードから前記第2の判定モードに移行させるとともに、前記制御モードを前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに移行させる判定モード・制御モード移行手段と、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記判定モードを前記第2の判定モードから前記第1の判定モードに移行させる判定モード移行手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1004)と、
前記判定モード・制御モード移行手段によって前記判定モードが前記第1の判定モードから前記第2の判定モードに移行された時を起点として、前記起点からの前記遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、前記制御モードとして前記第2の制御モードを継続させる所定回数前処理手段と、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記判定モードが前記第2の判定モードである場合に、前記制御モードとして前記第2の制御モードを継続させ、前記判定モードが前記第2の制御モードから前記第1の判定モードに移行した場合に、前記制御モードを前記第2の制御モードから前記第1の制御モードに移行させる所定回数後処理手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記制御モードとして前記第2の制御モードが継続している場合に、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された遊技回(転落抽選に当選した遊技回)、または、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである遊技回(大当たり当選した遊技回)に、所定内容の演出(生死バトル演出)を行う第1演出手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された遊技回(外れの遊技回)、または、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである遊技回(大当たり当選した遊技回)に、前記所定内容とは相違する内容の演出(優勢バトル演出)を行う第2演出手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lE1によれば、判定モードが第2の判定モードに移行された時を起点として、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後において、制御モードが第2の制御モードを継続している場合に、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回に、所定内容の演出が実行される。一方、特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回に、前記所定内容とは相違する内容の演出が実行される。したがって、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回において、所定内容の演出と所定内容とは相違する内容の演出との2通りで演出を行うことができることから、演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lE2]
特徴lE1に記載の遊技機であって、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記制御モードが前記第2の制御モードに維持されている場合に、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(大当たりに当選したとき)前記遊技回の開始時に、前記判定モードを前記第2の判定モードから前記第1の判定モードに移行させる手段
を備え、
前記第1演出手段は、
前記所定内容の演出として、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴lE2によれば、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後において、制御モードが第2の制御モードに維持されている場合に、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回の開始時と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回の開始時に、判定モードは第2の判定モードから第1の判定モードに移行されるとともに、当該遊技回において、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lE2によれば、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになり、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lE3]
特徴lE1または特徴lE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出手段は、
前記所定内容とは相違する内容の演出として、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと(外れ)、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴lE3によれば、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lE3によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
<特徴lF群>
特徴lF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され(転落抽選に当選せず)、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(当たり抽選において大当たりに当選した)場合を特定の場合とし、前記特定の場合に係る遊技回の終了時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回終了時状態情報移行手段(図39の遊技状態移行処理におけるステップSl1606)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する第1の示唆演出手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の終了時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないものとなったことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないということは、遊技者にとっての有利でも不利でもない状態ということができる。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lF1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の終了時である場合に、遊技者にとって有利でも不利でもないことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lF1によれば、遊技回が終了するまで遊技者は不利益を受けることはないことから、その遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lF1によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lF2]
特徴lF1に記載の遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回の開始時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回開始時状態情報移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)と、
第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記遊技回開始時状態情報移行手段による処理を実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記遊技回終了時状態情報移行手段による処理を実行可能とする移行切替手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する第2の示唆演出手段と、
前記第1の条件が成立したときに前記第2の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とし、前記第2の条件が成立したときに前記第1の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とする示唆演出切替手段(図49の保証遊技回数後の演出パターン設定処理におけるステップSl2603〜Sx2608)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF2によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の開始時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の開始時である場合に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lF2によれば、遊技回が開始される時点で遊技者は不利益を受けることになり、そのことを告知する前に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lF2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴lF3]
特徴lF1または特徴lF2に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lF3によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lF3によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lF4]
特徴lF1から特徴lF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回開始時状態情報移行手段および前記遊技回終了時状態情報移行手段のそれぞれは、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特定の場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF4によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lG群>
特徴lG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴lG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
第1の条件(当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後となったこと)が成立したことを契機として、記憶された前記状態情報を前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行させる第1状態情報移行手段と、
前記第1状態情報移行手段による移行がなされた後に、第2の条件(当たり抽選において大当たりに当選したこと)が成立した時の前記遊技回を特定遊技回とし、前記特定遊技回で、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる第2状態情報移行手段と、
を備え、
前記第2状態情報移行手段は、
前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記特定遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記特定遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、前記状態情報を移行させることを前記第1の移行モードと前記第2の移行モードとのいずれを採用して行うかを、前記第1状態情報移行手段による移行がなされてから前記特定遊技回までに実行された前記遊技回の実行回数に基づいて決定する移行モード決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG1によれば、第1の条件が成立したことを契機として、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行され、その移行の後に、第2の条件が成立した時の特定遊技回で、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。このため、特徴lG1によれば、特定遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく遊技と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく遊技と、の2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lG1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。さらに、特徴lG1によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行されてからの遊技回の実行回数に基づいて、特定遊技回において採用される移行モードが、第1の移行モードと第2の移行モードとのいずれであるかが決定されることから、ストーリー性が豊かな遊技、例えばストーリ性豊かな演出を行うことができ、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lG2]
特徴lG1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lG2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lG2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lG3]
特徴lG2に記載の遊技機であって、
前記第2の条件は、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである
ことを特徴とする遊技機。
特徴lG3によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回が特定遊技回として状態情報の移行が行われる。したがって、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回おいて、遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴lG4]
特徴lG3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回(=特定遊技回)と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の移行モードによって状態情報の移行がなされる特定遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回とのいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lG4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lG5]
特徴lG3または特徴lG4に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図33の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図33の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図34の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG5によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回(=特定遊技回)であって第2の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回(=特定遊技回)と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回とのいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lG5によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
<特徴lH群>
特徴lH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図29の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図34の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110〜Sx1116)を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、所定内容の演出(生死バトル演出)を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記所定内容とは相違する内容の演出(優勢バトル演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lH1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられ、第1の移行モードで移行が行われる遊技回において、所定内容の演出が実行され、第2の移行モードで移行が行われる遊技回において、所定内容とは相違する内容の演出が実行される。このため、特徴lH1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、所定内容の演出と、所定内容とは相違する内容の演出との2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lH1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
<特徴mA群>
特徴mA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、前記第3遷移モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、第2遷移モードの開始から終了までに要する時間と、第3遷移モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第2遷移モードが終了し、その後に第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mA2]
特徴mA1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mA3]
特徴mA1または特徴mA2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mA4]
特徴mA1から特徴mA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
[特徴mA5]
特徴mA1から特徴mA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さを、前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA5によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも短い時間(例えば0.7T)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、第2遷移モードが開始され、その後、第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、まだ第3遷移モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、第2遷移モード及び第3遷移モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目と3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、第2遷移モードは開始されず、第3遷移モードも開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、第3遷移モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、まだ第3遷移モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける3回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の4回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、第2遷移モード及び第3遷移モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の2回目と4回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
このように、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを第3遷移モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも長い時間(例えば1.3T)に設定する本特徴の構成を採用した場合について説明する。
まず、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、第2遷移モードが開始され、その後、第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。
次に、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、第2遷移モードは開始されず、第3遷移モードも開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、第3遷移モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。
このように、本特徴によれば、第1遷移モードのインターバル期間の長さを第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定するので、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となったタイミングにおいては、当該第1状態遷移手段が入球可能状態となったのが何回目であるのかに関わらず、第3遷移モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となった場合に遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されないということはない。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、第1遷移モードの実行中において第1状態遷移手段が入球可能状態となる回数を設定することによって、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
[特徴mA6]
特徴mA1から特徴mA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による前記第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA6によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、待機期間の長さを第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、待機期間の終了後に第1の判定が実行され、第1の所定情報が第1の条件を満たすと判定された場合には、第1遷移モードが実行され、当該第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、第2遷移モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、待機期間の開始直後から第3遷移モードが実行されている場合には、待機期間が終了した後においても当該第3遷移モードが継続しており、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該第3遷移モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が第2の入球手段に入球しても第2遷移モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、待機期間が終了した後においても第3遷移モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mA7]
特徴mA1から特徴mA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、
前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さ(135.0秒)以上の長さ(140.0秒)に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA7によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さ以上の長さに設定可能な手段を備えるので、第1遷移モードのインターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、第1遷移モードの待機期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、例えば、第1遷移モードにおけるインターバル期間と待機期間との両期間において第2遷移モード及び第3遷移モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
<特徴mB群>
特徴mB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mB1]
遊技球が入球可能な第1入球領域(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1入球領域に入球したことに基づいて第1抽選(普図抽選)を実行する第1抽選実行手段と、
前記第1抽選の実行に基づいて第1識別情報(普通図柄)の変動表示及び停止表示を実行する第1変動手段と、
遊技球が入球可能な第2入球領域(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2入球領域に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)から、遊技球が前記第2入球領域に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)に遷移可能な第1遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1抽選の結果が第1所定抽選結果(普図当たり)であった場合に、前記第1遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2入球領域(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2抽選(特図抽選)を実行する第2抽選実行手段と、
前記第2抽選の実行に基づいて第2識別情報(特別図柄)の変動表示及び停止表示を実行する第2変動手段と、
遊技球が入球可能な第3入球領域(V入賞口57av)と、
遊技球が前記第3入球領域に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)から、遊技球が前記第3入球領域に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)に遷移可能な第2遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2抽選の結果が第2所定抽選結果(特図小当たり)であった場合に、前記第2遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第3入球領域に入球したことに基づいて特定利益(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の付与を決定する決定手段と、
前記特定利益の付与の開始後、所定終了条件が成立した場合に前記特定利益の付与を終了させる手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移手段の前記入球可能状態への遷移(図68の時刻t3)から前記特定利益の付与の終了(図68の時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1抽選の結果に基づいて、1回の前記第1所定抽選結果に対して複数回の前記第1遷移手段の遷移動作を少なくとも実行させる手段と、
前記第1遷移手段が第1タイミングで前記入球可能状態に遷移することに基づく前記1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで前記第1遷移手段が前記入球可能状態に遷移するように制御する手段と、
前記第1識別情報の変動表示が開始しないように制限する制限手段と、
を備え、
前記制限手段は、前記第1タイミングから、前記第2タイミング以降に発生する前記1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる手段を備え、
前記特定利益の前記所定終了条件は、遊技者に有利な第1状態(ラウンド遊技)が複数回実行されることによって成立し、
前記第1状態は、遊技状態により実行時間が最も短い第1時間から最も長い第2時間の間で変化可能であり、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1タイミングの後に実行される前記1特別遊技回の、前記特定利益の複数回の前記第1状態が全て前記第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に前記第1遷移手段を前記入球可能状態に遷移させ得る
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB1によれば、遊技球が第1入球領域に入球して第1抽選が実行され、第1抽選の結果が第1所定抽選結果となって第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2入球領域に入球して第2抽選が実行され、第2抽選の結果が第2所定抽選結果となって第2遷移モードが実行される。そして、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3入球領域に入球して、特定利益の付与が決定される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1抽選の結果に基づいて、1回の第1所定抽選結果に対して複数回の第1遷移手段の遷移動作を少なくとも実行させる手段と、第1遷移手段が第1タイミングで入球可能状態に遷移することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで第1遷移手段が入球可能状態に遷移するように制御する手段と、を備える。したがって、第1抽選における1回の第1所定抽選結果に対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
さらに、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1識別情報の変動表示が開始しないように制限する制限手段を備え、制限手段は、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる手段を備える。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に第1識別情報の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず第1抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、第1抽選の結果が、遊技者に有利な第1所定抽選結果となったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が第2入球領域に入球しても第2遷移モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
さらに、本特徴によれば、特定利益の所定終了条件は、遊技者に有利な第1状態が複数回実行されることによって成立し、第1状態は、遊技状態により実行時間が最も短い第1時間から最も長い第2時間の間で変化可能であり、第1遷移モード実行手段は、第1タイミングの後に実行される1特別遊技回の、特定利益の複数回の第1状態が全て第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に第1遷移手段を入球可能状態に遷移させ得る。したがって、1特別遊技回の、特定利益の複数回の第1状態が全て第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に遊技球を第2入球領域に入球させることが可能となり、再び1特別遊技回を実行させることが可能となる。この結果、特定利益の複数回の第1状態の長さがどのような長さになったかにかかわらず、特別遊技回を複数回確実に実行させることが可能となる。
[特徴mB2]
特徴mB1に記載の遊技機であって、
前記第1状態の回数に関する情報(ラウンド遊技の残りの回数)を表示する回数表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB2によれば、第1状態の回数に関する情報を表示する回数表示手段を備えるので、第1状態の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mB3]
特徴mB1または特徴mB2に記載の遊技機であって、
前記特定利益の付与の終了時に(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電エンディング期間に)、特定の画像(エンディング画像)を表示する特定画像表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB3によれば、特定利益の付与の終了時に、特定の画像を表示する特定画像表示手段を備えるので、遊技者に、特定利益の付与が終了したことを認識させることができるとともに、当該特定利益が付与されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
[特徴mB4]
特徴mB1から特徴mB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定利益の付与の終了時に(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電エンディング期間に)、当該特定利益の付与によって遊技者が獲得した利益に関する情報を表示する利益情報表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB4によれば、特定利益の付与の終了時に、当該特定利益の付与によって遊技者が獲得した利益に関する情報を表示する利益情報表示手段を備えるので、遊技者に、特定利益の付与によって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該特定利益が付与されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
[特徴mB5]
特徴mB1から特徴mB4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記決定手段は、複数種類の前記特定利益(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードAまたはB)の中から一の前記特定利益の付与を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB5によれば、決定手段は、複数種類の特定利益の中から一の特定利益の付与を決定する手段を備えるので、遊技者に、特定利益が付与されるか否かに対する興味や関心だけでなく、特定利益が付与されるならば、どの種類の特定利益が付与されるのかといったことに対する興味や関心を抱かせることができる。
[特徴mB6]
特徴mB1から特徴mB5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1状態(ラウンド遊技)において所定識別情報(装飾図柄)の変動表示及び停止表示を実行する所定情報変動手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB6によれば、第1状態において所定識別情報の変動表示及び停止表示を実行する所定情報変動手段を備えるので、遊技者に、第1状態において所定識別情報の変動表示が開始されたといった驚きの感情を抱かせることができるとともに、所定識別情報が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を付与することができる。
<特徴mC群>
特徴mC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球し、取得された前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たして前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、
前記第1遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球して前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第2遷移モードの実行中に遊技球が前記第3の入球手段(第1大入賞口57a)に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が前記第4の入球手段(V入賞口57av)に入球して前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第3遷移モードが終了した後においても、前記第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態に遷移して遊技球が前記第2の入球手段に入球可能となる場合がある
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行され、第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが1回実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mC2]
特徴mC1に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC2によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mC3]
特徴mC1または特徴mC2に記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC3によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴mD群>
特徴mD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている状況において、
前記第1遷移モードが開始されてから、
当該第1遷移モードが開始されたことによって前記第1状態遷移手段が前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移し、
前記第1状態遷移手段が前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移したことによって遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球し、
遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球したことによって取得された前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たして前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が実行され、
前記第1遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球して前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第2遷移モードの実行中に遊技球が前記第3の入球手段(第1大入賞口57a)に入球し、
当該第3の入球手段に入球した遊技球が前記第4の入球手段(V入賞口57av)に入球して前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第3遷移モードが終了するまでに要する時間を特定所要時間(図68の時刻t2から時刻t10までの時間)と定義した場合に、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、前記特定所要時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mD2]
特徴mD1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mD3]
特徴mD1または特徴mD2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mD4]
特徴mD1から特徴mD3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴mE群>
特徴mE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mE2]
特徴mE1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE1によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mE3]
特徴mE1または特徴mE2に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE3によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mE4]
特徴mE1から特徴mE3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mF群>
特徴mF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴mF1によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mF2]
特徴mF1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF2によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mF3]
特徴mF1または特徴mF2に記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF3によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mG群>
特徴mG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与するモードである特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mG2]
特徴mG1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mG3]
特徴mG1または特徴mG2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mG4]
特徴mG1から特徴mG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mH群>
特徴mH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、所定長特典付与モードが実行された場合には、当該特典付与モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、特典付与モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまうことによって遊技者にとって不利な状況となってしまう遊技機において、遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してもその後に特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となる遊技機において、特典付与モードが所定の長さよりも長くなってしまい、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該特典付与モードがまだ終了しておらず、その後に特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mH2]
特徴mH1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH2によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。
しかしながら、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、所定長特典付与モードが実行された場合には、当該特典付与モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、特典付与モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該特典付与モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mH3]
特徴mH1または特徴mH2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mH4]
特徴mH1から特徴mH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mH5]
特徴mH1から特徴mH4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mI群>
特徴mI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さを、前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも短い時間(例えば0.7T)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、まだ特典付与モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに特典付与モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特典付与モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目と3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、特典付与モードは開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、特典付与モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、まだ特典付与モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに特典付与モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける3回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の4回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特典付与モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の2回目と4回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
このように、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを特典付与モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも長い時間(例えば1.3T)に設定する本特徴の構成を採用した場合について説明する。
まず、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。
次に、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、特典付与モードは開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、特典付与モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、特典付与モードが開始されることになる。
このように、本特徴によれば、第1遷移モードのインターバル期間の長さを特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定するので、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となったタイミングにおいては、当該第1状態遷移手段が入球可能状態となったのが何回目であるのかに関わらず、特典付与モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となった場合に遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、特典付与モードが開始されないということはない。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、第1遷移モードの実行中において第1状態遷移手段が入球可能状態となる回数を設定することによって、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
[特徴mI2]
特徴mI1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mI3]
特徴mI1または特徴mI2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mI4]
特徴mI1から特徴mI3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mJ群>
特徴mJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による前記第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、待機期間の長さを特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、待機期間の終了後に第1の判定が実行され、第1の所定情報が第1の条件を満たすと判定された場合には、第1遷移モードが実行され、当該第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、特典付与モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、待機期間の開始直後から特典付与モードが実行されている場合には、待機期間が終了した後においても当該特典付与モードが継続しており、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該特典付与モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が第2の入球手段に入球しても特典付与モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、待機期間が終了した後においても特典付与モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mJ2]
特徴mJ1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mJ3]
特徴mJ1または特徴mJ2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mJ4]
特徴mJ1から特徴mJ3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mK群>
特徴mK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、
前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さ(135.0秒)以上の長さ(140.0秒)に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さ以上の長さに設定可能な手段を備えるので、第1遷移モードのインターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、第1遷移モードの待機期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、例えば、第1遷移モードにおけるインターバル期間と待機期間との両期間において特典付与モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
[特徴mK2]
特徴mK1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mK3]
特徴mK1または特徴mK2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mK4]
特徴mK1から特徴mK3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mL群>
特徴mL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)に基づいて、当該第1遷移モード(普電開閉実行モード)の実行中における前記特典付与モード(V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づく特電開閉実行モード)の実行可能な上限回数(連荘の上限回数)が決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様に基づいて、当該第1遷移モードの実行中における前記特典付与モードの実行可能な上限回数が決定されるので、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL2]
特徴mL1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL3]
特徴mL1または特徴mL2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL4]
特徴mL1から特徴mL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mM群>
特徴mM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記第1遷移モードの実行中の期間のうち、前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)において前記特典付与モードを実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードの実行中の期間のうち、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間において特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、第1遷移モードに含まれるインターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにインターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM2]
特徴mM1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM3]
特徴mM1または特徴mM2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM4]
特徴mM1から特徴mM3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mN群>
特徴mN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでの間に、前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を複数回実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードが開始されてから終了するまでの間に、特典付与モードを複数回実行可能な手段を備えるので、第1遷移モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、第1遷移モードが開始された場合には、遊技者に、特典付与モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN2]
特徴mN1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN3]
特徴mN1または特徴2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN4]
特徴mN1から特徴mN3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mO群>
特徴mO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)を示唆する演出(図)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様を示唆する演出を実行する手段を備えるので、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO2]
特徴mO1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)に基づいて、当該第1遷移モード(普電開閉実行モード)の実行中における前記特典付与モード(V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づく特電開閉実行モード)の実行可能な上限回数(連荘の上限回数)が決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO2によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様に基づいて、当該第1遷移モードの実行中における前記特典付与モードの実行可能な上限回数が決定されるので、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO3]
特徴mO1または特徴mO2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO4]
特徴mO1から特徴mO3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO5]
特徴mO1から特徴mO4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mP群>
特徴mP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードとして、前記第1遷移モードにおける所定のタイミング(普通電動役物34bが開放するタイミング)までに終了しない場合がある不定特典付与モード(変形例におけるV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに終了しない場合がある不定特典付与モードを実行可能な手段を備える。
本特徴の構成を、例えば、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に遊技者に不利な状況となる遊技機に対して適用した場合には、遊技者に、所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
特に、不定特典付与モードが所定のタイミングまでに終了するか否かが遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に依存する構成の場合、遊技者に、遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に対して興味や関心を抱かせることができる。
[特徴mP2]
特徴mP1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記第1遷移モードにおける前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合であっても当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP2によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
[特徴mP3]
特徴mP1または特徴mP2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mP4]
特徴mP1から特徴mP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mP5]
特徴mP1から特徴mP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mQ群>
特徴mQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が入球可能な状態となる特典付与入球手段(第2特別電動役物58b)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特典付与モードの実行中において、所定のタイミング(普通電動役物34bが次に開放するタイミング)までに所定個数の遊技球を前記特典付与入球手段に入球させることを促す演出(図93(A)に示す入球促進演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、演出実行手段は、特典付与モードの実行中において、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させることを促す演出を実行可能な手段を備える。
本特徴の構成を、例えば、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に遊技者に不利な状況となる遊技機に対して適用した場合には、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させることによって当該特典付与モードを当該所定のタイミングまでに終了させるといった新たな遊技性を遊技者に理解させることができるとともに、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させようという遊技者の意欲を高めることが可能となる。
[特徴mQ2]
特徴mQ1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了しなかった場合に特定の演出(図93(C)に示す消滅演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ2によれば、演出実行手段は、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に特定の演出を実行可能な手段を備えるので、遊技者に、所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了しなかったことを認識させることができるとともに、当該特典付与モードが終了しなかったことに起因してその後の遊技の流れが変化することを認識させることができる。
[特徴mQ3]
特徴mQ1または特徴mQ2に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合であっても当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ3によれば、特典付与モード実行手段は、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
[特徴mQ4]
特徴mQ1から特徴mQ3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mQ5]
特徴mQ1から特徴mQ4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ5によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mQ6]
特徴mQ1から特徴mQ5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が前記特典付与入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記特典付与入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記特典付与入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ6によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mR群>
特徴mR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特電始動口)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
遊技球が前記第2の入球手段(特電始動口)に入球した場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特電始動口への遊技球の入球に基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記第2遷移モード(特電始動口への遊技球の入球に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、前記第3遷移モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、第2遷移モードの開始から終了までに要する時間と、第3遷移モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第2遷移モードが終了し、その後に第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mR2]
特徴mR1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mR3]
特徴mR1または特徴mR2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mR4]
特徴mR1から特徴mR3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴nA群>
特徴nA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nA1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第3実施形態における検出センサ205)と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記抽選の結果が特定の抽選結果(第3実施形態における小当たりc)であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回において、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段と、
前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前における前記遊技球の流通態様が特定の流通態様(止め打ちが行われている流通態様)であった場合に、前記特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆)を実行しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA1によれば、抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するので、特定の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前における遊技球の流通態様が特定の流通態様であった場合に、特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行しないので、遊技者が特定の演出の実行を所望する場合には、当該遊技者が特定の流通態様となるように遊技球の発射操作をすることを抑制することができる。その結果、例えば、遊技者が特定の流通態様となるように遊技球の発射操作をすることが、当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、当該予定しない遊技者への特定の付与を抑制することができる。
[特徴nA2]
特徴nA1に記載の遊技機であって、
2つの前記特定抽選結果遊技回(小当たりcである遊技回)として、第1の特定抽選結果遊技回と、前記第1の特定抽選結果遊技回よりも後に実行される第2の特定抽選結果遊技回とを定義した場合に、
前記演出実行手段は、
前記第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間における前記流通態様である第1の流通態様(流通頻度)と、前記第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって前記第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間における前記流通態様である第2の流通態様(流通頻度)とに基づいて、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA2によれば、第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間における流通態様と、第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間における流通態様とに基づいて、第2の特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定するので、第1の特定抽選結果遊技回において実行された特定の演出を認識した遊技者による遊技球の発射操作の態様と、第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回における遊技者による遊技球の発射操作の態様との比較によって、特定抽選結果遊技回とそれ以外の遊技回とで遊技球の発射操作を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
[特徴nA3]
特徴nA1または特徴nA2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間において、単位時間当たりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である第1流通遊技球数(流通頻度)と、
前記第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって前記第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間において、単位時間当たりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である第2流通遊技球数(流通頻度)と、
に基づいて、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA3によれば、単位時間当たりに遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数に関する第1流通遊技数と第2流通遊技数とに基づいて、第2の特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定するので、遊技領域の特定の位置に遊技球を流通に関し、遊技者による発射操作の態様を精度良く検出することができる。
[特徴nA4]
特徴nA3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1流通遊技球数よりも前記第2流通遊技球数の方が所定数以上少ない場合に、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA4によれば、特定抽選結果遊技回が実行されている期間に遊技者が遊技球を遊技領域の特定の位置を流通するようにし、かつ、特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間に遊技者が遊技球を遊技領域の特定の位置を流通しないようにする遊技球の発射操作をした場合に、特定の演出を実行しないようにすることができる。
<特徴nB群>
特徴nB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nB1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第3実施形態における検出センサ205)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報に関する特定の条件を満たした場合(当たり抽選の結果が小当たりc)であって、前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合(止め打ちが行われていない場合)に、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段と、
前記特別情報に関する前記特定の条件を満たした場合(当たり抽選の結果が小当たりc)であって、前記流通態様が前記特定の流通条件を満たさない場合(止め打ちが行われている場合)に、前記特定の演出(特定示唆演出)を実行しない手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nB1によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たさない場合に、特定の条件を満たした場合であるにも関わらず、特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を促すことができる。
[特徴nB2]
特徴nB1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
第1の期間における前記流通態様(小当たりcに当選した遊技回の流通頻度)と、第2の期間における前記流通態様(小当たりc以外の遊技回の流通頻度)とに基づいて、前記特定の流通条件を満たしたか否かを判定する判定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB2によれば、第1の期間における流通態様と、第2の期間における流通態様とに基づいて、特定の流通条件を満たしたか否かを判定する判定手段を備えるので、少なくとも2つの期間における遊技者による遊技球の発射操作の変化に基づいて、特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
[特徴nB3]
特徴nB1または特徴nB2に記載の遊技機であって、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の条件として、前記抽選の結果が特定の抽選結果(小当たりc)である場合に、前記特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB3によれば、特定の抽選結果である場合に特定の演出を実行するので、特定の演出を実行することによって、特定の抽選結果を所望する遊技者に対して期待感を付与することができる。さらに、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たさない場合に、特定の抽選結果であっても特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の流通条件を満たすような流通態様で遊技球の発射操作を実行するように促すことができる。
[特徴nB4]
特徴nB3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回に対応する前記抽選の結果に応じて前記流通態様が変化する場合に、前記特定の流通条件を満たさないと判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB4によれば、遊技者が遊技回に対応する抽選の結果に応じて流通態様が変化するような遊技球の発射操作をした場合に、特定の抽選結果であっても特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、抽選の結果に応じて流通態様が変化するような遊技球の発射操作をしないように促すことができる。
<特徴nC群>
特徴nC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nC1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
特定の処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度である流通頻度に基づいて、前記特定の処理(第3実施形態における特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nC1によれば、流通頻度に基づいて特定の処理を実行するか否かを決定する。流通頻度は、遊技者による遊技球の発射操作に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射操作を反映した処理を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nC2]
特徴nC1に記載の遊技機であって、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記特定処理実行手段は、
遊技回において前記特定の処理を実行し、
既に前記特定の処理を実行した前記遊技回における前記流通頻度に基づいて、まだ実行されていない遊技回である未実行遊技回が実行されることを契機として前記特定の処理を実行するか否かを決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴nC2によれば、既に特定の処理を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、未実行遊技回が実行されることを契機として特定の処理を実行するか否かを決定する。従って、特定の処理を実行したことによる遊技者の発射操作、すなわち、特定の処理を実行したことによる遊技者の反応を考慮して、その後に特定の処理を実行するか否かを決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nD群>
特徴nD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nD1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する記憶手段(第3実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nD1によれば、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数とを対応付けた情報を記憶する記憶手段を備える。流通数は、遊技者による遊技球の発射操作に相関がある。よって、抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射操作(遊技者の反応)とに基づいた処理を実行可能である。例えば、特定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回における演出を選択すること等が可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nD2]
特徴nD1に記載の遊技機であって、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である前記流通数と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第3実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nD2によれば、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備える。よって、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における処理等を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nD3]
特徴nD1または特徴nD2に記載の遊技機であって、
特定の処理(特定示唆演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nD3によれば、例えば、抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射操作(遊技者の反応)とに基づいて、特定の演出を実行するか否かを決定することが可能であり、特定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
<特徴nE群>
特徴nE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nE1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
所定の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記記憶手段は、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第3実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE1によれば、記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備えるので、例えば、これから実行する遊技回における演出を当該情報を用いて決定するなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nE2]
特徴nE1に記載の遊技機であって、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回における前記変動時間と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段(第3実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE2によれば、記記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間と、流通数とを対応付けた情報を記憶する手段を備える。よって、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における処理等を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nE3]
特徴nE1または特徴nE2に記載の遊技機であって、
特定の処理(特定示唆演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE3によれば、遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間とに基づいて、例えば、特定の演出を実行するか否かを決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nF群>
特徴nF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nF1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において特定の演出(特定示唆演出)を実行する演出実行手段と、
所定の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回における前記特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段(第3実施形態の変形例4における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF1によれば、各遊技回毎に、当該遊技回における特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段を備えるので、例えば、当該情報を利用して、特定の演出を実行したことによる遊技者の反応を考慮して、これから実行する演出を決定するなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nF2]
特徴nF1に記載の遊技機であって、
前記記憶手段は、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
各遊技回毎に、当該遊技回における前記特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第3実施形態の変形例4)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF2によれば、記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回における特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備える。従って、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、特定の演出を実行したことによる遊技者による遊技球の発射操作を考慮した処理を決定することができなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nF3]
特徴nF1または特徴nF2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、実行する遊技回において前記特定の演出を実行するか否かを決定する手段(第3実施形態の変形例4)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF3によれば、特定の演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定の演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定の演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御をすることができる。
<特徴nG群>
特徴nG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nG1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域の特定の位置における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第3実施形態における検出センサ205)と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技の状態である遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
前記遊技状態が第1の遊技状態(低頻度サポートモード)から第2の遊技状態(高頻度サポートモード)に移行した場合に、検出した前記特定の位置における遊技球の前記流通態様に基づいて、特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG1によれば、第2の遊技状態に移行した場合に、検出した流通態様に基づいて特定の演出を実行するか否かを判定するので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して特定の位置における遊技球の流通態様を意識させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nG2]
特徴nG1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)においては、検出した前記流通態様に関わらず、前記特定の演出を実行するか否かを判定しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG2によれば、第1の遊技状態においては、検出した流通態様に関わらず、特定の演出を実行するか否かを判定しないので、第1の遊技状態における処理を簡易化することができる。
[特徴nG3]
特徴nG1または特徴nG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモード)において既に実行された遊技回である実行済遊技回に対応する前記抽選の結果と、前記実行済遊技回が実行されていた期間における前記流通態様(流通頻度)とに基づいて、前記第2の遊技状態において前記特定の演出を実行するか否かを判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG3によれば、第2の遊技状態において既に実行された実行済遊技回の抽選結果と、実行済遊技回における流通態様とに基づいて、第2の遊技状態において特定の演出を実行するか否かを判定する。流通態様は遊技者の遊技球の発射操作と相関を有する。したがって、実行済遊技回の抽選結果と、実行済遊技回における遊技者の遊技球の発射操作との相関に応じて特定の演出を実行するか否かを判定することができ、抽選結果に対する遊技者の心理を考慮して演出を決定することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nH群>
特徴nH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nH1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技者に視認可能に駆動する駆動手段(第3実施形態の変形例1における可動役物MY)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動手段は、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合(遊技者が止め打ちを行っていない場合)には、前記抽選の結果(小当たりc)に基づいて駆動し、
前記特定の流通条件を満たさない場合(遊技者が止め打ちを行っている場合)には駆動しない
ことを特徴とする遊技機。
特徴nH1によれば、駆動手段は、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合には、抽選の結果に基づいて駆動し、特定の流通条件を満たさない場合には駆動しない。遊技者は、抽選の結果について知りたいと所望するので、駆動手段を抽選の結果に基づいて駆動させるために、流通態様が特定の流通条件を満たすように遊技球の発射操作をする。すなわち、特徴nH1によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を遊技者に対して促すことができる。さらに、抽選の結果に基いて駆動手段が駆動するので、遊技者が視覚的に認識することを容易にし、抽選の結果についての期待感を遊技者に付与しやすくすることができる。
[特徴nH2]
特徴nH1に記載の遊技機であって、
前記駆動手段は、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に駆動する手段と、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、前記抽選の結果が特定の抽選結果ではない場合に駆動しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nH2によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、抽選の結果が特定の抽選結果である場合に駆動し、抽選の結果が特定の抽選結果ではない場合に駆動しないので、駆動手段を駆動させるか否かによって、抽選結果が特定の抽選結果であるか否かといった期待感を遊技者に付与することができる。
<特徴nI群>
特徴nI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nI1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
所定の処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、
既に実行された遊技回である実行済遊技回のうち、前記処理実行手段が特定の処理(特定示唆演出)を実行した前記実行済遊技回における前記流通態様に基づいて、まだ実行されていない遊技回である未実行遊技回が実行されることを契機として前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える(第3実施形態における変形例4)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nI1によれば、特定の処理を実行した実行済遊技回における流通態様に基づいて、未実行遊技回の実行を契機として特定の処理を実行するか否かを決定するので、実行済遊技回において特定の処理を実行した際の遊技者による遊技球の発射操作を考慮して、未実行遊技回が実行を契機として特定の処理を実行するか否かを決定することができる。したがって、例えば、特定の処理を実行したことによって遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることが可能となるなど、種々の処理に利用することができる。
[特徴nI2]
特徴nI1に記載の遊技機であって、
前記処理実行手段は、演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出手段は、
前記特定の処理として、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nI2によれば、特定の演出を実行した実行済遊技回における流通態様に基づいて、未実行遊技回の実行を契機として特定の演出を実行するか否かを決定するので、実行済遊技回において特定の演出を実行した際の遊技者による遊技球の発射操作を考慮して、未実行遊技回が実行を契機として特定の演出を実行するか否かを決定することができる。したがって、例えば、特定の演出を実行したことによって遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることが可能となるなど、種々の処理に利用することができる。
[特徴nI3]
特徴nI1または特徴nI2に記載の遊技機であって、
前記流通態様は、単位時間あたりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度である
ことを特徴とする遊技機。
遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度は、遊技球が発射される際の発射強度に相関する。したがって、特徴nI3によれば、特定の処理を実行したことによって遊技球の発射強度の操作として遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることを可能にする。
<特徴nJ群>
特徴nJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nJ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
特定の遊技回(第3実施形態における小当たりcである遊技回)以外の遊技回における流通態様(流通頻度)に基づいて、前記特定の遊技回における演出を決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴nJ1によれば、特定の遊技回以外の遊技回における流通態様に基づいて、特定の遊技回における演出を決定する。流通態様は遊技者の遊技球の発射操作と相関を有する。したがって、遊技者による遊技球の発射操作の態様に基づいて演出の内容を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nJ2]
特徴nJ1に記載の遊技機であって、
前記流通態様は、単位時間あたりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度である
ことを特徴とする遊技機。
特徴nJ2によれば、遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度に基づいて、特定の遊技回における演出を決定する。遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度は、遊技球が発射される際の発射強度に相関する。したがって、遊技者の発射操作と相関する遊技球の発射強度に基づいて演出の内容を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nJ3]
特徴nJ1または特徴nJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定の遊技回以外の遊技回における前記流通頻度に基づいて、前記特定の遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定する手段と、
前記前記特定の遊技回以外の遊技回における前記流通頻度が予め定めた流通頻度より低い場合には、前記特定の遊技回において特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nJ3によれば、特定の遊技回以外の遊技回における流通頻度が予め定めた流通頻度より低い場合には、特定の遊技回において特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の遊技回以外の遊技回において所定以上の流通頻度を保つように遊技球の発射操作を行うことを促すことができる。
<特徴nK群>
特徴nK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nK1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第3実施形態の変形例5における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得するよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定する演出決定手段(第3実施形態における変形例5)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nK1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
[特徴nK2]
特徴nK1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定する手段を備える(第3実施形態における変形例5)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nK2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nK3]
特徴nK1または特徴nK2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は(第3実施形態における変形例5)、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に前記特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nK3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすように、遊技者に対して、遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nL群>
特徴nL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nL1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第3実施形態の変形例6における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得した後から前記抽選の結果が前記特定の抽選結果であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定する演出決定手段を備える(第3実施形態における変形例6)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nL1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
[特徴nL2]
特徴nL1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定する手段を備える(第3実施形態における変形例6)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nL2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nL3]
特徴nL1または特徴nL2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段(第3実施形態における変形例6)は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に前記特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nL3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、遊技者に対して、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nM群>
特徴nM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nM1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第3実施形態の変形例7における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得した後から前記抽選の結果が前記特定の抽選結果であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定する演出決定手段を備える(第3実施形態の変形例7)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nM1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出よって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。また、所定期間における遊技者による遊技球の発射操作から推測可能な心理状況等を考慮して、特定抽選結果遊技回で実行する演出を決定することができる。
[特徴nM2]
特徴nM1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定する手段を備える(第3実施形態の変形例7)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nM2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出によって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nM3]
特徴nM1または特徴nM2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段(第3実施形態の変形例7)は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回において前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nM3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出によって推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回において特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすように、遊技者に対して、遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nN群>
特徴nN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴nN1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な特定入球口(第3実施形態における第2大入賞口212a)と、
前記特定入球口への遊技球の入球が可能または容易となる第1の状態と、前記特定入球口への遊技球の入球が不可能または困難となる第2の状態との間で状態が遷移する状態遷移手段(第3実施形態における第2開閉扉212b)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を案内する第1案内流路(第3実施形態における流路215)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を案内する第2案内流路(第3実施形態における流路217)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を前記第1案内流路または前記第2案内流路に振り分ける振分手段(第1振分弁218、第2振分弁219)と、
前記特定入球口に入球した遊技球が入球可能な第1の入球口(第1V入賞口V1)と、
前記特定入球口に入球した遊技球のみ入球可能な第2の入球口(第2V入賞口V2)と、
を備え、
前記振分手段によって前記第1案内流路に振り分けられた遊技球は、前記振分手段によって前記第2案内流路に振り分けられた遊技球よりも前記第1の入球口に入球する可能性が高く、
前記振分手段によって前記第2案内流路に振り分けられた遊技球は、前記振分手段によって前記第1案内流路に振り分けられた遊技球よりも前記第2の入球口に入球する可能性が高く、
遊技球が前記第1の入球口に入球する方が、遊技球が前記第2の入球口に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、
遊技球が前記特定入球口に入球した時点から前記第1の入球口に到達する時点までの時間である第1の時間の方が、遊技球が前記特定入球口に入球した時点から前記第2の入球口に到達する時点までの時間である第2の時間よりも長くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN1によれば、遊技球が第1の入球口に入球する方が、遊技球が第2の入球口に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、遊技球が特定入球口に入球した時点から第1の入球口に到達する時点までの時間である第1の時間の方が、遊技球が特定入球口に入球した時点から第2の入球口に到達する時点までの時間である第2の時間よりも長いので、振分手段によって遊技球が第1の案内流路に振り分けられた場合には、遊技球が第1の入球口に入球することへの期待感を、遊技者に対して、長い期間、継続的に付与することができる。その一方で、振分手段によって遊技球が第2の案内流路に振り分けられた場合には、遊技球が第2の入球口に入球することへの負の緊迫感(危機感)を、遊技者に対して、短い期間だけ付与することができる。その結果、期待感は遊技者に対して長く付与し、危機感は遊技者に対して短く付与するといった、総合的に遊技者に対してバランス良く期待感の抑揚を付与する遊技機を実現することができる。
[特徴nN2]
特徴nN1に記載の遊技機であって、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記抽選の結果が第1の抽選結果(第3実施形態における小当たりc)である場合に、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に、所定期間、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移する手段と、
前記抽選の結果が第2の抽選結果(第3実施形態における小当たりc以外の小当たり)である場合に、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に、所定期間、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移する手段と、
を備え、
前記振分手段は、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果である場合には、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に前記特定入球口から入球し当該振分手段に到達した遊技球を、前記第1の案内流路に振り分ける手段と、
前記抽選の結果が前記第2の抽選結果である場合には、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に前記特定入球口から入球し当該振分手段に到達した遊技球を、前記第2の案内流路に振り分ける手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN2によれば、抽選結果によって、特定入球口から入球した遊技球の振り分けられる案内流路が異なるため、抽選結果について、より一層遊技者を注目させることができる。さらに、抽選結果に加え、振り分け手段による遊技球の振り分け方にも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nN3]
特徴nN2に記載の遊技機であって、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果である遊技回において、当該抽選の結果が報知されるよりも前に前記発射手段によって発射された遊技球は、前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果を契機として前記状態遷移手段が前記第1の状態に遷移している期間に前記特定入球口に到達することが可能であり、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果である遊技回において、当該抽選の結果が報知された後に前記発射手段によって発射された遊技球は、前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果を契機として前記状態遷移手段が前記第1の状態に遷移している期間に前記特定入球口に到達することが不可能となるように構成されている(第3実施形態における遅延機構202を備える)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN3によれば、抽選の結果が第1の抽選結果であることを抽選結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させて特定入球口に遊技球を入球させ、抽選の結果が第2の抽選結果であることを抽選結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させずに特定入球口に遊技球を入球させないといった、遊技者による、抽選の結果ごとの遊技球の発射態様の故意な切り替えを抑制することができる。
<特徴oA群>
特徴oA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
移動する第1の移動体(第1種花びらP1または第2種花びらP2)を表示する第1移動体表示手段と、
前記第1の移動体と略同一の絵図によって構成される第2の移動体(第3種花びらP3)を表示する手段であって、前記特定識別情報に向かって移動する期間(目標保留到達軌道に沿って移動する期間)を少なくとも有するように、前記第2の移動体の表示を行う第2移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記第2の移動体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備える遊技機。
特徴oA1によれば、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oA1によれば、第1の移動体が表示され、第1の移動体が特定識別情報に到達したとしても、特定識別情報に作用することはないのに対して、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が特定識別情報に到達した場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oA1によれば、第1の移動体と第2の移動体を表示することによって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。また、特定識別情報に移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。したがって、特徴oA1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oA2]
特徴oA1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記特定識別情報の切り替えの発生の有無を判定する切替発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記切替発生判定手段によって、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生すると判定された場合に、前記特定識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oA2によれば、第2の移動体が特定識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において特定識別情報の切り替えが発生する場合に、特定識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において特定識別情報の切り替えが発生しない場合、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oA2によれば、第2の移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、特定識別情報に第2の移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oA3]
特徴oA1または特徴oA2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報に対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
前記保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oA3によれば、第2の移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oA3によれば、第2の移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に第2の移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oB群>
特徴oB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図165の遊技回制御処理)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定識別情報に向かって移動する移動体(第3種花びらP3、第4種花びらP4)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記特定識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記遊技回の終了が発生しない場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させる手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、ステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405、ステップSo3410、ステップSo3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達した時に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、上記到達した時を起点とする所定期間において遊技回の終了が発生しない場合に、所定期間後に特定識別情報の表示態様を変化させる構成とした。このため、特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、当該特定識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。したがって、特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、特定識別情報に移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。したがって、特徴oB1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oB2]
特徴oB1に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記移動体表示手段は、
前記保留識別情報を表示するための所定の表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する前記移動体を表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oB2によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oB3]
特徴oB2に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記遊技回が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB3によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。また、移動体が保留識別情報に到達した時を起点とする所定期間において、保留識別情報のシフトが発生しない場合に、保留識別情報の表示態様が変化することから、保留識別情報の表示態様を正確に表示することが可能となる。
[特徴oB4]
特徴oB2または特徴oB3に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo07〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oB4によれば、移動体が保留識別情報に到達し前記所定期間において遊技回の終了が発生しない場合にも、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達し所定期間経過し遊技回が終了しなかったけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oC群>
特徴oC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oC1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oC1によれば、移動体が保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、当該保留識別情報の表示態様としての表示レベルが上限値を下回る場合に、表示レベルを上位の側に変化させ、表示レベルが上限値以上である場合に、表示レベルの変更は行わない構成とした。このため、特徴oC1によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、当該保留識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oC1によれば、遊技者は、例え、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oC1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oC2]
特徴oC1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記遊技回が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oC2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oC3]
特徴oC2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oC3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oC3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oD群>
特徴oD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を、前記規定数と同じ数の表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記各表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記各表示位置に向かって移動する複数の移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記各移動体が前記各表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oD1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る各移動体は、各表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oD2]
特徴oD1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oD2によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oD2によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
[特徴oD3]
特徴oD1または特徴oD2に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oD3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oD3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oE群>
特徴oE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を所定の表示位置に表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記特定識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記移動体表示手段は、
前記移動体の移動時の軌道を特定する手段であって、前記表示位置に到達する目標到達軌道(目標保留到達軌道)と、始点から途中まで前記目標到達軌道と同一で、前記途中から前記表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道(目標保留外軌道)と、のうちのいずれかを特定する移動体軌道特定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oE1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に特定識別情報としての保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、特定識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oE1によれば、移動体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、上記移動体の移動時の軌道は、表示位置に到達する目標到達軌道と、表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道とのうちのいずれかを取り得る。このため、特徴oE1によれば、移動体が表示されても、当該特定識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oE1によれば、遊技者は、移動体が表示されたとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、移動体が表示されたけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oE1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oE2]
特徴oE1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記特定識別情報の切り替えの発生の有無を判定する切替発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記切替発生判定手段によって、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生すると判定された場合に、前記特定識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oE2によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において特定識別情報の切り替えが発生する場合に、特定識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において特定識別情報の切り替えが発生しない場合、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oE2によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oE3]
特徴oE1または特徴oE2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oE3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oE3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oF群>
特徴oF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴oF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、前記移動体が前記表示位置を通り抜けるか又は消えて前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、前記移動体が前記表示位置に所定期間、継続して表示され前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行なわない第2のモードと、前記移動体が前記表示位置に所定期間、継続して表示され前記保留識別情報の表示態様を変化させる第3のモードと、を有し、前記第1ないし第3のモードのうちのいずれかを実行する手段(変形例1の第1始動口保留表示変化設定処理(図200)と花びら表示変更処理(図201))と、
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oF1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oF1によれば、移動体が表示位置に到達した時に、当該到達した表示位置に保留識別情報が存在する場合に、移動体が表示位置を通り抜けるか又は消えて保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、移動体が表示位置に所定期間留まり保留識別情報の表示態様を変化させることを行なわない第2のモードと、移動体が前記表示位置に所定期間留まり保留識別情報の表示態様を変化させる第3のモードと、のうちのいずれかを取り得る。このため、特徴oF1によれば、移動体が表示されても、第1〜第3のモードの3通りがあり得る。このため、特徴oF1によれば、移動体が表示されたとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、移動体が表示位置に到達したけど、表示位置を通り抜けるか又は消えてしまい、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oF1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oF2]
特徴oF1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oF3]
特徴oF2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oF3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oF4]
特徴oF1から特徴oF3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oF4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oG群>
特徴oG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記保留表示手段は、
前記移動体の表示が開始されたタイミングでは前記表示位置に前記保留識別情報を表示せずに、前記移動体が前記表示位置に到達するまでに、前記表示位置に前記保留識別情報を表示する場合がある
ことを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oG1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、移動体の表示が開始されたタイミングで表示位置に保留識別情報が存在しなくても、移動体は表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oG1によれば、移動体の表示が開始されたタイミングでは表示位置に保留識別情報を表示せずに、移動体が表示位置に到達するまでに、表示位置に保留識別情報を表示する場合があることから、移動体への期待感が、遊技者に、保留情報識別情報の表示が開始されたときに事後的に付与されることになる。したがって、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。これらの結果、特徴oG1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oG2]
特徴oG1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oG3]
特徴oG2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oG3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oG4]
特徴oG1から特徴oG3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oG4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oH群>
特徴oH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図183の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図165の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記判定結果報知手段は、
表示位置に向かって移動する第1の移動体(第4種花びらP4)を表示し、1回の前記遊技回の途中で、停止表示された前記図柄に前記第1の移動体が到達する場合に、前記図柄の変動表示を再開する変動再開手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図184の演出パターン設定処理のステップSo2305)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH1によれば、変動表示の状態から停止表示された図柄に第1の移動体が到達する場合に、図柄の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、第1の移動体が図柄の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄が大当たり当選しない図柄となった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、特徴oH1によれば、変動表示の状態から停止表示された図柄に第1の移動体が到達する場合に、図柄の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄が大当たり当選しない図柄となって一旦、落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、特徴oH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oH2]
特徴oH1に記載の遊技機であって、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移動体と略同一の絵図によって構成され、前記保留識別情報に向かって移動する第2の移動体(第3種花びらP3)を表示する第2移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH2によれば、図柄に作用する第1の移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に作用することはないのに対して、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が保留識別情報に到達した場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oH2によれば、第1の移動体と第2の移動体を表示することによって、遊技者に対して、図柄の変動表示が再開するかな、それとも保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oH2によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る第2の移動体と、第2の移動体と略同一の絵柄の第1の移動体とが表示されていることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。これらの結果、特徴oH2によれば、遊技の興趣向上を一層、図ることができる。
[特徴oH3]
特徴oH2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oH3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oH4]
特徴oH2または特徴oH3に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH4によれば、移動体が保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、当該保留識別情報の表示態様としての表示レベルが上限値を下回る場合に、表示レベルを上位の側に変化させ、表示レベルが上限値以上である場合に、表示レベルの変更は行わない構成とした。このため、特徴oH4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、当該保留識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oH4によれば、遊技者は、例え、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oI群>
特徴oI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定期間の間、常時、1または複数の作用体(第1種〜第4種花びらP1〜P4)を表示する手段であって、前記作用体の内の少なくとも1つは前記特定識別情報に向かって進行する期間(目標保留到達軌道に沿って移動する期間)を少なくとも有するように、前記作用体の表示を行う作用体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記作用体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図195の第1始動口保留表示変化設定処理および図196の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備える遊技機。
特徴oI1によれば、所定期間の間、常時、1または複数の作用体が表示されており、作用体の内の少なくとも一つが特定識別情報に到達した場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oI1によれば、作用体は所定期間の間、常時、表示されていることから、作用体がいつ特定識別情報に到達するか、遊技者は判断することが難しい。このため、特徴oI1によれば、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴oI1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oI2]
特徴oI1に記載の遊技機であって、
前記作用体表示手段は、
複数の前記作用体(花びらP1〜P4)を繰り返し表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oI2によれば、複数の作用体が繰り返し表示されることから、遊技者に対して、繰り返し、特定識別情報に作用体が到達して特定識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI3]
特徴oI1に記載の遊技機であって、
前記作用体表示手段は、
前記特定識別情報の表示位置を少なくとも含む予め定められた表示領域(表示面41a)内に前記作用体(チョウ)が前記所定の期間の間、常時、存在するように、前記作用体の表示を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oI3によれば、所定期間の間、常時、表示領域内に作用体が存在するように、作用体が表示されることから、遊技者に対して、所定期間の間、常に、特定識別情報に作用体が到達して特定識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI4]
特徴oI1から特徴oI3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報である
ことを特徴とする遊技機。
特徴oI4によれば、作用体が保留識別情報に到達して、当該保留識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI5]
特徴oI1から特徴oI3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図183の遊技回演出設定処理)
を備え、
前記特定識別情報は、前記図柄である
ことを特徴とする遊技機。
特徴oI5によれば、作用体が図柄に到達して、例えば、図柄の変動表示が再開されるというように、図柄の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
<特徴oJ群>
特徴oJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴oJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定識別情報に向かって進行する作用体(第3種花びらP3、第4種花びらP4)を表示する作用体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図187の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図193の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記作用体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる第1態様と、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様とのうちのいずれか一方を行う演出態様選択手段(変形例1の第1始動口保留表示変化設定処理(図200)と花びら表示変更処理(図201))と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることがあり得る。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで必ず、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oJ1によれば、作用体がいつ特定識別情報に到達するか、遊技者は判断することが難しいことから、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させないことがあり得る。このため、特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達したけど、遊技者に落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oJ1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oJ2]
特徴oJ1に記載の遊技機であって、
前記演出態様選択手段は、
前記作用体と略同一の絵図によって構成され、前記特定識別情報から外れた位置に向かって進行する前記作用体としての第2作用体を表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ2によれば、第2作用体を表示させることによって、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様が行われることになる。このため、簡単な構成によって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oJ3]
特徴oJ1または特徴oJ2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報に対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
前記保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記演出態様選択手段は、
前記作用体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図195の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307〜So3311、および図196の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407〜So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ3によれば、作用体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oJ3によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様が行われることになる。このため、簡単な構成によって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
<特徴pA群>
特徴pA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを順次、判定する判定手段と、
演出態様がそれぞれ異なる、第1演出モード(キャラクター系ステージ)と第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図219における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pA1によれば、演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pA1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pA2]
特徴pA1に記載の遊技機であって、
前記特定条件が成立した場合に、前記遊技回において所定の演出(スペシャルリーチが発生した際の画面演出)を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA2によれば、特定条件が成立した場合に、遊技回において所定の演出が実行される。このために、遊技者に対して、特定条件が成立したことを所定の演出によって告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA3]
特徴pA2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、前記所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、前記所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合であることから、遊技者は、特別情報が所定の条件を満たさないことの雪辱を果たす(特別情報が所定の条件を満たす)こともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA4]
特徴pA3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pA4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA5]
特徴pA4に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成され、
前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA5によれば、特定条件が成立した場合の遊技回においてキャラクターが登場する所定の演出が実行され、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、再び、前記キャラクターが登場する前記所定の演出が実行される。このため、遊技者は、不利な結果となるキャラクターによって、所定の演出に対する感情移入がより高まることになる。したがって、特徴pA5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA6]
特徴pA5に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図219における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する前記動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA7]
特徴pA6に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA7によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pA7によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pB群>
特徴pB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図219における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pB1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pB1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pB2]
特徴pB1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB3]
特徴pB2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pB4]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB5]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
[特徴pB6]
特徴pB1から特徴pB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pB6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
<特徴pC群>
特徴pC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが設定されている第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段(図219における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続している第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pC1によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pC1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pC2]
特徴pC1に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC2によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC3]
特徴pC2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC4]
特徴pC3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pC4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC5]
特徴pC4に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図219における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC6]
特徴pC5に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC6によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pC5によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pD群>
特徴pD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行する演出モード移行手段(図220における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pD1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pD2]
特徴pD1に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pD2によれば、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。この結果、特徴pD2によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pD3]
特徴pD1または特徴pD2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が所定の条件を満たすと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において、登場する前記キャラクターが有利な結果となり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において登場する前記キャラクターが不利な結果となる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD3によれば、前記特定条件が、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む条件と等価となる。このために、特徴pD3によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになる。このため、特徴pD3によれば、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によっても遊技者に付与することができる。
[特徴pD4]
特徴pD1から特徴pD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となり、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである(スペシャルリーチ・外れ)
ことを特徴とする遊技機。
特徴pD4によれば、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となり、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である特定条件が成立した遊技回の終了以後に、第2演出モードから、前記所定の演出において不利な結果となったキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへの移行が行われることになる。ここで、所定の条件を満たす可能性の程度にかかわらず、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となったときはいつも、上記演出モードの移行が行われる遊技機を考えた場合、上記演出モードの移行が高頻度で発生するから、遊技者にとって煩わしく感じてしまうという課題があった。これに対して、特徴pD4によれば、上記の特定条件が成立した場合に限り、上記の演出モードの移行が行われることから、演出モードが頻繁に切り替わる課題を解消することができる。したがって、特徴pD4によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pE群>
特徴pE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段と(図219における「原則」)、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第2演出モードへ移行されるか、第1演出モードのまま継続されるかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出では不利な結果が告知されるようなことがないことから、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている第1演出モードが継続されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pE1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pE2]
特徴pE1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、第1特別演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pE2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE3]
特徴pE2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE3によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されること認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pE4]
特徴pE3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記第1特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE4によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において第1特別演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、第1特別演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、第1特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE5]
特徴pE4に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図219における「例外2」)
を備え、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第3の程度未満であり、かつ前記第3の程度より低い第4の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pE5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、第1特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第4の程度は、特徴pE2における第2の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pF群>
特徴pF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となった前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第1演出モード移行手段と(図220における「原則」)、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第2特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第2演出モード移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第1特別演出において対決を行ったキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するか、第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。
これに対して、特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第1特別演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出ではキャラクターが不利な結果となるようなことがないことから、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pF1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pF2]
特徴pF1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、キャラクターの対決によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pF2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pF3]
特徴pF2に記載の遊技機であって、
前記第1演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになることから、遊技者は、その移行を認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pF3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pF4]
特徴pF3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であること(スペシャルリーチ)であり、
前記第1移行制限手段は、
設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となる前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行することによって、前記演出モード移行手段による前記移行を制限する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF4によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)の中に、所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であるという特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、第1特別演出におい不利な結果となるキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。特徴pF4によれば、遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、特徴pF4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第3の程度は、特徴pF2における第1の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pG群>
特徴pG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図244の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図226の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示の背景となる演出についての演出モードを、複数種類の演出モードのうちから設定する手段であって、特定の前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報に基づいて、前記演出モードの設定を行う演出モード設定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG1によれば、演出モード設定手段によって、変動表示の背景となる演出についての演出モードが、複数種類の演出モードのうちから設定されるが、詳しくは、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報に基づいて、前記演出モードの設定が行われる。情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)によれば、遊技者にとっての今後の有利度合を計ることができる。このために、特徴pG1によれば、今後の有利度合についての期待感や緊迫感を、変動表示の背景となる演出によって、遊技者に対して抱かせることができる。したがって、特徴pG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pG2]
特徴pG1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記遊技回において、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG2によれば、変動表示の背景となる演出についての演出モードの設定を、キャラクターに対応するキャラクター系演出モードと、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モードとを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちから設定することができる。また、判定手段による判定の結果を、所定の演出によって、遊技者に報知することができる。このため、特徴pG2によれば、演出モードに従う演出や、キャラクターが対決する演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴pG2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pG3]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図219における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記キャラクター系演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG3によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pG3によれば、演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pG3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記非キャラクター系演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、そのキャラクター系演出モードを継続することになることから、遊技者は、そのキャラクター系演出モードが継続することを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG4]
特徴pG3に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図219における「例外2」)、
を備え、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である(スペシャルリーチ)ことであり、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pG4によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行することによって、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行が制限される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG5]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図220における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pG5によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。
また、特徴pG5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができる。さらに、特徴pG5によれば、所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pG5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pH群>
特徴pH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図226の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の個別演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記複数のキャラクターのうちのいずれかのキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、当該所定の演出が実行された前記遊技回の次の遊技回において、設定されている演出モードを、不利な結果が告知された前記キャラクター以外のキャラクターに対応する前記演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、所定の演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される。こうした構成を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたにもかかわらず、当該対決・結果告知演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される場合があることから、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターに対応する演出モードが設定されることがないことによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH2]
特徴pH1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図219における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH2によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続しているキャラクター系演出モードにおいて、所定の知演出で不利な結果となったキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH2によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH3]
特徴pH1または特徴pH2に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図220における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH3によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH3によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴pI群>
特徴pI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図226の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードに前記複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応する前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図245のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図248のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI1によれば、演出モード設定手段によって設定された演出モードに複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応するキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が、特別演出実行手段によって実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、特別演出と設定される演出モードとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pI2]
特徴pI1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図220における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pI2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、移行されたキャラクター系演出モードの中の演出モードに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pI2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pI3]
特徴pI2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pI3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pI3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pJ群>
特徴pJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図226の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前回の前記遊技回に係る前記判定手段の判定結果(当たり抽選における外れ)と、前記前回の遊技回において実行された前記特別演出が示す前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度(スペシャルリーチ発生)とに基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図254の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図245のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図248のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ1によれば、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回において実行された特別演出が示す特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pJ2]
特徴pJ1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図220における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pJ2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、前回の遊技回の遊技結果とに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pJ2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pJ3]
特徴pJ2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pJ3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pJ3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pK群>
特徴pK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図226の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)に基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図254の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図245のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図248のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK1によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報と呼ぶ)に基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における判定手段が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、保留情報に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pK2]
特徴pK1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードの中に、演出態様がそれぞれ異なる、複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図220における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pK2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、保留情報に対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pK2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pK3]
特徴pK2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図220における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pK4によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pK3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pL群>
特徴pL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図219における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図219における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pL1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pL1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴pL1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pL1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pL2]
特徴pL1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL3]
特徴pL2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pL4]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL5]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
<特徴qA群>
特徴qA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qA1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図263における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qA1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qA1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qA1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qA2]
特徴qA1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qA3]
特徴qA2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qA4]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qA5]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qB群>
特徴qB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qB1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記演出データの実行位置が前記第2部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図263における時刻t3)、前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qB1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目の演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qB1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qB2]
特徴qB1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qB3]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qB4]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qC群>
特徴qC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qC1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図263における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qC1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qC1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qC2]
特徴qC1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qC3]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データに切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qC4]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qD群>
特徴qD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qD1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記演出データが実行されている途中で(図263における時刻t3)、前記演出手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qD1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qD1によれば、2回目の指示がなされるタイミングは、1回目の演出データが実行されている途中であることから、当該1回目の演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分の演出が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qD2]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qD3]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分の演出が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qE群>
特徴qE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qE1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図263における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qE1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qE1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで第2演出データの実行を開始することから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、第1演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が第1演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、第1演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qE1によれば、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qE2]
特徴qE1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qE3]
特徴qE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qE4]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qE5]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qF群>
特徴qF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qF1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図263における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qF1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qF1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、1回目の演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで2回目の演出データの実行が開始されることから、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、1回目の演出データの実行を終えてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qF1によれば、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qF2]
特徴qF1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qF3]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qF4]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qG>
特徴qG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qG1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データを実行している途中で(図263における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qG1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データが実行されている途中で、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指令を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行の指令を演出制御手段から受けて第2演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、第1演出データの実行が既に終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qG1によれば、演出実行手段において、第2演出データの実行が開始されるのは第1演出データが実行されている途中のタイミングであり、第2演出データの実行が開始されるまで、第1演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qG1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、第1演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qG2]
特徴qG1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qG3]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qG4]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qH群>
特徴qH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qH1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データを実行している途中で(図263における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qH1によれば、演出実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データが実行されている途中で、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、1回目の演出データの実行が終了した後に、2回目の演出データの実行の指示を演出制御手段から受信して2回目の演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、1回目の演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qH1によれば、演出実行手段において、2回目の演出データの実行が開始されるのは1回目の演出データが実行されている途中のタイミングであり、2回目の演出データの実行が開始されるまで、1回目の演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qH1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、1回目の演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qH2]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの実行が継続して行われ、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qH3]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qI群>
特徴qI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qI1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データ_主要部A12)と第2演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)とを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記第1演出データに続いて前記第2演出データの実行を、前記演出実行手段に対して指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)を実行する特定演出データ実行手段と、
前記演出制御手段から前記第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qI1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出制御手段から第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第1演出データの実行が開始され、演出実行手段に備えられる特定演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データの実行が開始される。そして、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、演出制御手段から第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qI1によれば、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データが実行されることから、演出制御手段に備えられる第2指示手段が第1演出データの実行が終了したときに第2演出データの実行を指示する構成とした場合に、上記遅延期間において、特定演出データが実行されることになる。ここで、比較例として、演出実行手段が、第1演出データの実行が終了したときに特定演出データの実行を行わない構成を考えてみる。比較例によれば、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行を行った場合に、上記遅延期間においては、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qI1によれば、遅延期間において、特定演出データ実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qI2]
特徴qI1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI2によれば、第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qI3]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI3によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qI4]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI4によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qJ群>
特徴qJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qJ1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)を用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出を実行させる第1の指示を行う第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記第1の指示に従って実行される前記演出が終了する場合に、前記演出を実行させる第2の指示を行う第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1の指示または前記第2の指示を受けた場合に、前記演出データを実行する演出データ実行手段と、
前記演出データの実行が終了した場合に、前記演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第2データ_余韻部A22)を実行する特定演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qJ1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出を実行させる第1の指示が演出実行手段に対してなされ、次いで、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出を実行させる第2の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段は、第1の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。そして、演出実行手段は、第2の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。演出実行手段において、演出の実行の指示を受けたときから演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qJ1によれば、演出データを繰り返し実行する際に、演出データに続いて特定演出データが実行開始されることから、遅延期間において、特定演出データが実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qJ2]
特徴qJ1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データである
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ2によれば、演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qJ3]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ3によれば、繰り返される演出データの実行が、同一の特定の実行手段によって行われる。この結果、演出データを容易に繰り返し実行することができる。
[特徴qJ4]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
n回目(nは正の整数)の前記演出データの実行を前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行い、n+1回目の前記演出データの実行を前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ4によれば、特定の実行手段でn回目(nは正の整数)の演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段でn+1回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段においてn+1回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、n回目の演出データからn+1回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出とn+1回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qK群>
特徴qK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qK1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
特定部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と前記特定部分に関連する関連部分(楽曲A第1データ_イントロ部A11)とを備える第1演出データ(楽曲A第1データA1)と、前記特定部分(楽曲A第2データ_主要部A21)を備える第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第3指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。さらに、演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第3指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データを実行し、第2演出データの実行の指示を繰り返し受けることによって、第2演出データを繰り返し実行する。これにより、1回の第1演出データの実行と、複数回の第2演出データとの実行とがなされる。この結果、第1演出データと第2演出データとの双方に備えられる特定部分を3回以上、繰り返し実行することができる。例えば、第1演出データの関連部分を楽曲のイントロ部分とし、第1演出データの特定部分を楽曲のメロディー部分とした場合に、特徴qK1によれば、イントロ部分を再生し、続いて、メロディー部分を3回以上、繰り返し再生することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK2]
特徴qK1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データは、さらに、当該第1演出データの最も終端側に位置し、前記特定部分と前記関連部分とのいずれでもない付加部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)を備え、
前記第2演出データは、さらに、当該第2演出データの前記特定部分に対して時間軸方向に連続し、前記特定部分ではない付加部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1演出データの備える前記付加部分の始端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図263における時刻t2)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段を備え、
前記第3指示手段は、
前記演出実行手段における前記第2演出データの実行位置が当該第2演出データの備える前記付加部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図263における時刻t3)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK2によれば、演出実行手段において、1回目に第2演出データの実行の指示を受けてから1回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qK2によれば、第1演出データは、最も終端側に付加部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。また、n(nは複数)回目に第2演出データの実行の指示を受けてからn回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間にも、遅延期間が発生することがある。特徴qK2によれば、第2演出データは、特定部分に対して時間軸方向に連続する付加部分を備えることから、遅延期間において、第2演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。これらの結果、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qK2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK3]
特徴qK2に記載の遊技機であって、
前記特定部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第1演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分であり、
前記第2演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qK3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。また、特徴qK3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴qL群>
特徴qL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qL1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出制御手段からの制御信号に基づいて演出を実行する手段であって、前記第1演出データと前記第2演出データとを前記演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出実行手段を備え、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングから、当該演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間(遅延期間Δt)が所定時間を上回る場合に、前記第1演出データと前記第2演出データとの双方が実行されない特定状態(無音状態)となり、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく前記第2演出データを実行し得る、
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL1によれば、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングから、演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間が、所定時間を上回る場合に、第1演出データと第2演出データとの双方が実行されない特定状態となり得る。一方、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく第2演出データが実行され得る。このため、上記期間が所定時間、例えば、第2部分に対応した時間的な長さを上回るような長時間となる場合に特定状態となり、上記期間が所定時間以下となる場合には、上記特定状態とならない。これによって、第2演出データの実行を開始させるタイミングを調整することによって特定状態の出現を制御することができる。例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを遅くして、前記期間が前記所定時間を上回る構成とし、大当たりに当選する期待度が高くない場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを早くして、前記期間が前記所定時間以下となる構成とすることで、遊技者に、特定状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、特徴qL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL2]
特徴qL1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図263における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qL2によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qL2によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qL2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL3]
特徴qL2に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qL4]
特徴qL3に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL4によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qL5]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qL6]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL6によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qM群>
特徴qM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態と第6実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qM1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための第1実行手段(音声チャンネル1)と第2実行手段(音声チャンネル2)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1実行手段を用いて前記第1演出データを実行する旨を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図263における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2実行手段を用いて前記第2演出データを実行する旨を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qM1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始することになるが、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qM1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴qM1によれば、前述した遅延期間において、第1実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記第1実行手段とは相違する第2実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が第1実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、第2実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
[特徴qM2]
特徴qM1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qM2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴rA群>
特徴rA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその変形例1〜変形例11から抽出される。
[特徴rA1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理(RTC演出実行許可フラグをOFFにする処理)を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理(RTC演出実行許可フラグをONにする処理)を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rA2]
特徴rA1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rA3]
特徴rA1または特徴rA2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
[特徴rA4]
特徴rA1から特徴rA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定動作を実行したか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA5]
特徴rA4に記載の遊技機であって、
前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含むので、遊技ホールの管理者等は、所定動作を実行中の可動手段を目視で確認することができなくても、所定動作を終えた状態の可動手段が所定量移動した状態となっているか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかをさらに容易に確認することができる。
[特徴rA6]
特徴rA1から特徴rA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
報知処理を実行可能な報知手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA7]
特徴rA1から特徴rA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA8]
特徴rA1から特徴rA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA9]
特徴rA1から特徴rA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
画像を表示可能な画像表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA10]
特徴rA1から特徴rA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球を発射可能な発射手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に前記発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA11]
特徴rA1から特徴rA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA12]
特徴rA1から特徴rA11のいずれか一つに記載の遊技機であって、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA13]
特徴rA1から特徴rA12のいずれか一つに記載の遊技機であって、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA14]
特徴rA1から特徴rA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA15]
特徴rA1から特徴rA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rB群>
特徴rB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態から抽出される。
[特徴rB1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段を備えるので、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定され、電源の供給の開始後に所定期間が経過した場合に所定演出を実行するので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
一方、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
<特徴rC群>
特徴rC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態から抽出される。
[特徴rC1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rD群>
特徴rD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴rD1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
を備える遊技機であって、
第1条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがOFF状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を所定位置(原点位置)に位置するようにし、
第2条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがON状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置(最大位置)に位置するように構成した
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、第1条件での電源遮断の場合は前記可動手段を所定位置に位置するようにし、第2条件での電源遮断の場合は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置に位置するように構成したので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rD2]
特徴rD1に記載の遊技機であって、
前記所定位置は、前記所定範囲のうちの一端である原点位置であり、
前記特定位置は、前記所定範囲のうちの他端であって前記原点位置から最も移動した位置(最大位置)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定位置は、所定範囲のうちの一端である原点位置であり、特定位置は、所定範囲のうちの他端であって原点位置から最も移動した位置であるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるのか特定位置であるのかを一目で容易に確認することが可能となる。
<特徴rE群>
特徴rE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴rE1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
報知処理を実行可能な報知手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rF群>
特徴rF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例3から抽出される。
[特徴rF1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rG群>
特徴rG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例4から抽出される。
[特徴rG1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rH群>
特徴rH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例5から抽出される。
[特徴rH1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
画像を表示可能な画像表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rI群>
特徴rI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴rI1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球を発射可能な発射手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rJ群>
特徴rJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例7から抽出される。
[特徴rJ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rK群>
特徴rK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴rK1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rL群>
特徴rL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例9から抽出される。
[特徴rL1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rM群>
特徴rM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例10から抽出される。
[特徴rM1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rN群>
特徴rN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例11から抽出される。
[特徴rN1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rO群>
特徴rO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rO1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rO2]
特徴rO1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rO3]
特徴rO1または特徴rO2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rP群>
特徴rP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rP1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rQ群>
特徴rQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rQ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rR群>
特徴rR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rR1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
[特徴rR2]
特徴rR1に記載の遊技機であって、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図325のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR3]
特徴rR1または特徴rR2に記載の遊技機であって、
前記報知手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図325のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR4]
特徴rR1から特徴rR3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rR5]
特徴rR1から特徴rR4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rS群>
特徴rS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rS1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図325のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rT群>
特徴rT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rT1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図325のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rU群>
特徴rU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rU1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rV群>
特徴rV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rV1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴sA群>
特徴sA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sA1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、特徴sA1によれば、上述したように、緊迫感と共に、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、特徴sA1に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sA2]
特徴sA1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA3]
特徴sA2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sA4]
特徴sA1から特徴sA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sA4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA5]
特徴sA1から特徴sA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sA6]
特徴sA1から特徴sA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sA6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sB群>
特徴sB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sB2]
特徴sB1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB3]
特徴sB2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sB4]
特徴sB1から特徴sB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB5]
特徴sB1から特徴sB4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sB6]
特徴sB1から特徴sB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sB6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sC群>
特徴sC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に入球した遊技球は、その後、遊技球振分装置によって第2通路から第3通路に振り分けられ、第3入球手段へ入球する可能性がある。第3入球手段に遊技球が入球した場合には、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて、遊技者にとっては不利な状態となる。すなわち、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となり得る。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のような第3入球手段に相当する構成がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることはない。このために、特徴sC1によれば、制御モードが第1制御モードと第2制御モードとのいずれにあるかを制御することによって、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とを切り替えることが可能となる。したがって、期待感や緊迫感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sC1によれば、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、第3入球手段に遊技球が入球して判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC2]
特徴sC1に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC2によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利な状態となる確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sC3]
特徴sC1または特徴sC2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC3によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC4]
特徴sC1から特徴sC3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC5]
特徴sC1から特徴sC4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sC6]
特徴sC1から特徴sC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sC6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sD群>
特徴sD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
また、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技球が第1入球手段に必ず入球するが、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sD2]
特徴sD1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD3]
特徴sD2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sD4]
特徴sD1から特徴sD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD5]
特徴sD1から特徴sD4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD6]
特徴sD1から特徴sD5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sD6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sE群>
特徴sE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、
特定条件が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、特定条件が成立した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sE1によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
[特徴sE2]
特徴sE1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE3]
特徴sE2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sE4]
特徴sE1から特徴sE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE5]
特徴sE1から特徴sE4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE6]
特徴sE1から特徴sE5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE6によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
<特徴sF群>
特徴sF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴sF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図349の転落口の入球処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易となり、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となる、
ことを特徴とする遊技機。
特徴sF1によれば、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、遊技回を実行する契機となり得る第1入球手段への遊技球の入球が容易である。但し、第2判定第2制御状態では、第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられ、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態では、遊技回を実行する契機となり得る第2入球手段への遊技球の入球が容易でありながら、第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとっては不利な状態となる可能性はない。したがって、特徴sF1によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sF2]
特徴sF1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF2によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。このため、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF3]
特徴sF1または特徴sF2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2判定第2制御状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行、すなわち、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たすことへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF4]
特徴sF1から特徴sF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF4によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sF4によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである通常状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sF4によれば、遊技者に対して通常状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sG群>
特徴sG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴sG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記流通領域に設けられ、前記補助手段によって前記第1入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する平行実行手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第2制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する第2遊技時間設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、第2入球手段への遊技球の入球は不可能または困難となる。しかしながら、制御モードが第1制御モードである状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、第1制御モードである状態から移行した第2制御モードである状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。第2特別情報に基づく判定手段による判定は、一般に第2特別情報に基づく判定手段による判定よりも遊技者にとって有利性が高いことから、保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が連続して行われた場合、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これに対して、特徴sG1によれば、第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、制御モードが第2制御モードである状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG2]
特徴sG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定される。このため、第2判定第2制御状態となる前の遊技状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、移行後の第2判定第2制御状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。これに対して、特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG3]
特徴sG1または特徴sG2に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第1判定第1制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第1判定第1制御状態において、遊技者が第1入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sG3によれば、第1判定第1制御状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sH群>
特徴sH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(スルーゲート35)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第2入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第3入球手段(始動口ユニット内アウト口251)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第4入球手段(第2始動口34)と、
を備える遊技機において、
特定の遊技状態である第1遊技状態(高確高サポ状態)において、前記第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合に、前記複数の遊技球に続いて前記第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が前記第4入球手段へ入球可能な第2遊技状態(高確低サポ状態)へ移行する遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH1によれば、特定の遊技状態である第1遊技状態において、前記第1入球手段に入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合(50個の遊技球が右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251との双方に入球して、遊技回が50回実行された場合)に、遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する。第2遊技状態では、第1遊技状態において第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球に続いて第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が第4入球手段へ入球可能な状態である。このため、第1遊技状態において、第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、第2入球手段と第3入球手段の双方に入球することが完了した場合に、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となる第2遊技状態に突入することになる。第2遊技状態は、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となり、遊技者にとって有利な状態である。このため、特徴sH1によれば、第1遊技状態において、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段と第3入球手段の双方に入球しないかといった期待感や緊迫感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH2]
特徴sH1に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第4入球手段は、補助手段によって前記第2入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sH2によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となり、第4入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる。また、制御モードが第1制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となり、第4入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となる。このため、制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切り替えることで、第2入球手段への遊技球の入球と、第4入球手段への遊技球の入球とを容易に制御することができる。したがって、制御性に優れている。
[特徴sH3]
特徴sH2に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段と前記第4入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第5入球手段(転落口252)と、
前記第5入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH3によれば、第2入球手段へ入球した遊技球は、第3入球手段と第5入球手段とのうちのいずれかに入球可能となる。このため、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段に入球した後に第5入球手段に入球し、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わらないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sH4]
特徴sH3に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第2入球手段に遊技球が入球した後に、当該遊技球が第5入球手段に入球する可能性がある。第5入球手段に遊技球が入球した場合、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、高い確率で遊技球が第4入球手段に入球する。この場合には、第2入球手段に入球した遊技球は第5入球手段へ入球することがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH5]
特徴sH3または特徴sH4に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sI群>
特徴sI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI2]
特徴sI1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI3]
特徴sI1または特徴sI2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sI3によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sJ群>
特徴sJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機において、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図370の遊技状態移行処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ2]
特徴sJ1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ3]
特徴sJ1または特徴sJ2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sJ3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sK群>
特徴sK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(右側第1始動口44)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落口用の入球処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図351の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであって前記特定条件が成立し得る特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、当該特定遊技状態から前記特定条件が成立し得ない所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定条件が成立した場合に、判定手段によって実行する判定が第2判定モードから第1判定モードに移行する。一方、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、特定条件が成立しない状態が続いた場合に、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態に移行する。この所定遊技状態では、特定条件が成立し得ないことから、判定モードについての第2判定モードから第1判定モードへの移行が行なわれることはない。所定遊技状態において、入球手段への遊技球の入球を契機とする遊技回を繰り返し実行することができる。
このために、特徴sK1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数以下である期間、特定条件が成立しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、特定条件が成立する前に、前記遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、特定条件が成立することなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、所定遊技状態において近いうちに入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK2]
特徴sK1に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
遊技球が入球可能な判定モード移行用入球手段と、
前記判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、前記特定条件が成立したと判定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK2によれば、判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、特定条件が成立したと判定され、判定手段によって実行される判定が第2判定モードから第1判定モードに移行される。このため、特徴sK2によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かを、遊技球が判定モード移行用入球手段へ入球するか否かから認識させることができることから、いっそうの緊迫感を付与することができる。
[特徴sK3]
特徴sK1または特徴sK2に記載の遊技機であって、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、前記入球手段としての第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な、前記入球手段としての第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図380の遊技球振分制御処理)を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有し、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図360の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK3によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK4]
特徴sK3に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK4によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード移行手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sL群>
特徴sL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sL1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sL1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sL1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sL2]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sL2によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sL2によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
[特徴sL3]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL3によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL3によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL4]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL5]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
[特徴sL6]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL7]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
[特徴sL8]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL8によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
[特徴sL9]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL9によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sL10]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL10によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL11]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL11によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sL11によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sL11によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴sM群>
特徴sM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sM1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sM1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sM1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sM1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sM1によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sM1によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
<特徴sN群>
特徴sN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sN1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sN1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sN1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sN1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sN1によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sN1によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sO群>
特徴sO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sO1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sO1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sO1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sP群>
特徴sP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sP1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sP1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sP1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
<特徴sQ群>
特徴sQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sQ1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sQ1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sR群>
特徴sR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sR1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sR1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sR1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sR1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
<特徴sS群>
特徴sS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sS1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sS1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sS1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sS1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sS1によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
<特徴sT群>
特徴sT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sT1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sT1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sT1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sT1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。また、特徴sT1によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sU群>
特徴sU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sU1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sU1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sU1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sU1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sV群>
特徴sV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sV1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sV1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sV1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第8実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sV1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sV1によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sV1によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sV1によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴tA群>
特徴tA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA2]
特徴tA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA3]
特徴tA2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tA3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tA3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA4]
特徴tA3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tB群>
特徴tB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このため、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tB1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tB1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tB2]
特徴tB1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tB2によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することをいっそう期待させることができる。また、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB3]
特徴tB2に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB3によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB4]
特徴tB1から特徴tB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB4によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tC群>
特徴tC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC1によれば、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。さらに、当該第1所定遊技状態においては、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tC1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tC2]
特徴tC1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tC2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
仮に、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報は第2所定条件を満たすことにならない場合があり得る構成とした場合、上述したように第1所定遊技状態へ移行することを遊技者に期待させているにもかかわらずに、その期待を裏切って、第1所定遊技状態へ移行しても、いつまで経っても特別情報が第2所定条件を満たさない場合があり得ることになる。特徴tC2によれば、この課題を回避することができ、遊技者の信頼を獲得することができる。
[特徴tC3]
特徴tC1または特徴tC2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tC3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tC4]
特徴tC3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tC4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tD群>
特徴tD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tD1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tD1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD2]
特徴tD1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD2によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD3]
特徴tD1または特徴tD2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tD3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD4]
特徴tD3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tE群>
特徴tE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tE1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴tE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE2]
特徴tE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tE2によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE3]
特徴tE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE4]
特徴tE2または特徴tE3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tE4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE5]
特徴tE4に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE5によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE6]
特徴tE1から特徴tE5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE6によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tF群>
特徴tF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tF1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段を備え、
前記入球手段への遊技球の入球が可能となる前記発射手段による所定の発射態様(右打ちの発射態様)によって遊技球が発射されている状況において、前記第2制御モードの開始後における前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに前記特別情報が前記第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで前記第2制御モードが継続するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。その上、特徴tF1によれば、入球手段への遊技球の入球が可能となる所定の発射態様によって遊技球が発射されている状況において、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに特別情報が第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードが継続される。このため、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。また、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態において、所定回数しか第2制御モードを継続させない制御モード継続手段を用いて、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できるという効果も奏する。換言すれば、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる手段を用いずに、次回、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できる。
[特徴tF2]
特徴tF1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tF2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
[特徴tF3]
特徴tF1または特徴tF2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tF3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tF4]
特徴tF3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tF4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tG群>
特徴tG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tG1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tG1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tG2]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG2によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tG2によれば、制御性に優れる。
[特徴tG3]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG3によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tG3によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴tG4]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG4によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tG4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tH群>
特徴tH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tH1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tH1によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tH1によれば、制御性に優れる。
<特徴tI群>
特徴tI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tI1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tI1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tI1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tJ群>
特徴tJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tJ1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tJ1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tJ1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tK群>
特徴tK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tK1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tK1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
[特徴tK2]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)を備え、
前記第3移行手段は、
前記判定モード決定手段によって前記判定モードが前記第2判定モードから前記第1判定モードに切り替えられることによって前記遊技状態の移行を行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK2によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tK2によれば、制御性に優れる。
[特徴tK3]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK3によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴tK4]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK4によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK4によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK5]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK5によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tK5によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK6]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK6によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK6によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tL群>
特徴tL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tL1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)と、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記判定モードが切り替えられることによって、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に前記第2特定遊技状態から移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tL1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tL1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。また、特徴tL1によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tL1によれば、制御性に優れる。
<特徴tM群>
特徴tM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tM1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tM1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tM1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tM1によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴tN群>
特徴tN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tN1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tN1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tN1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tN1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tN1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tO群>
特徴tO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tO1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tO1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tO1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tO1によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tO1によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tP群>
特徴tP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tP1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図420の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tP1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tP1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tP1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tP1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uA群>
特徴uA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、判定モードが特定遊技状態と同じ第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA2]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uA2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uA2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA3]
特徴uA2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uA3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA4]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行される。このため、特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uB群>
特徴uB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御モードが前記第2制御モードである第1特定遊技状態(高確高サポ状態)から前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を前記第1所定遊技状態において満たす場合に、所定の期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB1によれば、制御モードが第2制御モードである第1特定遊技状態から制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態によって取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす場合に、所定の期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報に対する判定手段による判定を高い頻度で実行することができ、その結果、第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。したがって、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態に移行することができれば、第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす機会を得ることができ、その結果、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。この結果、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uB2]
特徴uB1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまでの期間である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴uB2によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で第1所定遊技状態に移行することができ、当該第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができる。
[特徴uB3]
特徴uB2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該第1特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に前記第1特定遊技状態から移行させる手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態に前記第2特定遊技状態から移行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB3によれば、第1特定遊技状態において、当該第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態に移行される。この第2特定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第2特定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態へ第2特定遊技状態から移行される。このために、先に説明したように、第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができることから、第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達して第2特定遊技状態に移行した場合に、第1特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、特徴uB3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uC群>
特徴uC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第1所定回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段と、
前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第2所定回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
を備え、
前記第1所定回数をN1とし、前記第2所定回数をN2とし、前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数をN3とした場合に、下記の式(1)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2≧N1+N3+1 ...(1)
特徴uC1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。この結果、制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第2所定回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行される。式(1)によれば、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和よりも大きな値となっていることから、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定は、第1所定遊技状態において終了されることになる。
特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行する際、すなわち、特定遊技状態において、特定遊技状態に移行してからの遊技回数が第1所定回数N1に達した際に、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報の数が最大個数N3となっている場合を考えてみる。この遊技回数が第1所定回数N1に達した場合に、制御モードが第1制御モードに移行して、第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となるが、この直前で遊技球が第2の入球手段へ入球してしまうことがある。第2所定回数N2を、第1所定回数N1と、取得情報記憶手段に記憶され得る第2の特別情報についての最大個数N3との和の数と一致する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)とした場合に、上記第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる直前で入球した遊技球(以下、「過多分の遊技球」と呼ぶ)に対応する判定手段による判定が、第1所定遊技状態において実行されずに、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行された後の状態(以下、通常状態と呼ぶ)で実行されてしまう。遊技機の設計者が、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において全て完了するものとして設計した場合において、比較例の構成を採用すると、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が通常状態にて実行されることによって、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮する虞があった。
これに対して、特徴uC1によれば、式(1)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数以上の数となることから、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC1によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができる。この結果、特徴uC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC2]
特徴uC1に記載の遊技機であって、
下記の式(2)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2=N1+N3+1 ...(2)
特徴uC2によれば、式(2)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数となることから、上記特徴uC1と同様に、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC2によれば、特徴uC1と同様の効果を奏する。すなわち、特徴uC2によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC3]
特徴uC1または特徴uC2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴uC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC4]
特徴uC3に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC4によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uC4によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uC4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uC4によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC5]
特徴uC4に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC5によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uC5によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC6]
特徴uC1から特徴uC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC6によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uC6によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uD群>
特徴uD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)から、前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第1遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に移行させる第2遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第3所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第3所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高いことを特徴とする遊技機。
特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態から、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとっての有利性が高い第2所定遊技状態に移行される。特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合には、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高くない第3所定遊技状態に移行される。このため、特徴uD1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uD1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い第3所定遊技状態に移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uD1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD2]
特徴uD1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである前記第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態への移行後において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uD2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uD2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD3]
特徴uD2に記載の遊技機であって、
前記第3遊技状態移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである前記第3所定遊技状態としての通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uD3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD4]
特徴uD3に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記第1所定遊技状態に前記特定遊技状態から移行させる手段
を備え、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD4によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uD4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uE群>
特徴uE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴uE1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴uE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE2]
特徴uE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE3]
特徴uE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE3によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uE3によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uE3によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE4]
特徴uE3に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE4によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uE4によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE5]
特徴uE1から特徴uE4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE5によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uE5によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uF群>
特徴uF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例1から抽出される。
[特徴uF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たすと判定された場合に、当該判定に対応した前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(開閉実行モード)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が所定の回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。
したがって、特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。この結果、特徴uF1によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することがとても重要となることから、規定回数に対して一つ少ない回数だけ所定の特典の付与がなされた後に、もう1回、特典の付与が継続することについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
[特徴uF2]
特徴uF1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態に移行される。所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、所定遊技状態に移行し、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uF2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uF3]
特徴uF1または特徴uF2に記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記所定の特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第2判定モードとなり得る前記特典種別(確変大当たり)であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタの値をインクリメントする手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記所定カウンタの値が前記規定回数(確変リミット回数)に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF3によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタが更新される。そして、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードとなった所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。このために、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことができれば、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。したがって、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が所定の回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uG群>
特徴uG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例2から抽出される。
[特徴uG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、他の条件(確変大当たり当選となる値と一致すること)を満たさなかった場合(振分結果が通常大当たりとなった場合)に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行するモード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、判定モードが第1判定モードに移行し、制御モードが第2制御モードに移行する。そして、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uG1によれば、第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、第2所定遊技状態に移行されることによって、再度、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことによって第2所定遊技状態に移行した場合に、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことがもう1回なされることになる。この結果、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。この結果、特徴uG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
一方、第1所定遊技状態から特別情報が第1所定条件を満たすことによって移行した第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uG1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uG2]
特徴uG1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記第1所定遊技状態とは相違する特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第2所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、第2所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uG3]
特徴uG2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uG3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uG3によれば、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴uG4]
特徴uG1から特徴uG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記モード移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる前記特典種別(通常大当たり)であるとの決定がなされた場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされた場合に、判定モードが第1判定モードに移行されるとともに制御モードが第2制御モードに移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることになる。このために、特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされることについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。したがって、特徴uG4によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uH群>
特徴uH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例3から抽出される。
[特徴uH1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)又は第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすかを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たすと判定された場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。判定手段による判定は、特別情報が第1所定条件を満たす場合と、特別情報が第2所定条件を満たす場合と、特別情報が第1所定条件および第2所定条件のいずれも満たさない場合とに振り分けるものであることから、特別情報が第1所定条件を満たさなくても、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、制御モードとして第2制御モードを実行させることができる。なお、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uH1によれば、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに、再度、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。
したがって、特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段において特別情報が第1所定条件を満たさなくても、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを、遊技者に対して繰り返し期待させることができる。裏を返せば、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たさずに、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uH2]
特徴uH1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了するまでに、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH2によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されるが、この期間が終了するまでに、特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードに移行させられる。この結果、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態から、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである通常状態へ移行させられる。通常状態は遊技者にとって有利な状態でないことから、特別情報が第1所定条件満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されることなく、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった、より大きな緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴uH3]
特徴uH1または特徴uH2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。したがって、特徴uH3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現できる可能性の高い第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uH4]
特徴uH1から特徴uH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uH4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uH4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uI群>
特徴uI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uI1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uI1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uI2]
特徴uI1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI2によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uI3]
特徴uI1または特徴uI2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uJ群>
特徴uJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uJ1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uJ1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uJ1によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
<特徴uK群>
特徴uK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uK1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uK1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uK1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uL群>
特徴uL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。従来では、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たすことを遊技者に期待させるのみであったが、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して有利遊技状態へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、有利遊技状態は特別情報が所定条件を満たして大当たり遊技が開始されるまで継続し、当該大当たり遊技の終了後に特定遊技状態へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たさなくても、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立すれば、大当たり遊技が保証された上で、特定遊技状態へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL2]
特徴uL1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL3]
特徴uL1または特徴uL2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uL4]
特徴uL1から特徴uL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uM群>
特徴uM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uN群>
特徴uN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uO群>
特徴uO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uP群>
特徴uP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(第1特定遊技状態から第1所定遊技状態への移行)が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(第2特定遊技状態から第2所定遊技状態への移行)が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、第1特定遊技状態では特定条件が成立して欲しいと遊技者に期待させ、その後、第2特定遊技状態に移行後は特定条件が成立して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、特定条件の成立に対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
[特徴uP2]
特徴uP1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uP3]
特徴uP1または特徴uP2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴uP4]
特徴uP1から特徴uP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴uP5]
特徴uP1から特徴uP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uP6]
特徴uP1から特徴uP5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uQ群>
特徴uQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uR群>
特徴uR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴uS群>
特徴uS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uS1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uT群>
特徴uT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uT1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uU群>
特徴uU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uU1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uIA群>
特徴uIA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uIA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uIA2]
特徴uIA1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率は、100%の確率である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uIA3]
特徴uIA1または特徴uIA2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件は、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
[特徴uIA4]
特徴uIA1から特徴uIA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
[特徴uIA5]
特徴uIA1から特徴uIA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA6]
特徴uIA1から特徴uIA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA7]
特徴uIA1から特徴uIA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図489の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA8]
特徴uIA1から特徴uIA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図490の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA9]
特徴uIA1から特徴uIA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図491の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
[特徴uIA10]
特徴uIA1から特徴uIA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA11]
特徴uIA1から特徴uIA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA12]
特徴uIA1から特徴uIA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA13]
特徴uIA1から特徴uIA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA14]
特徴uIA1から特徴uIA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
[特徴uIA15]
特徴uIA1から特徴uIA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴uIB群>
特徴uIB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
<特徴uIC群>
特徴uIC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uID群>
特徴uID群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uID1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uIE群>
特徴uIE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例13から抽出される。
[特徴uIE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図489の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIF群>
特徴uIF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例14から抽出される。
[特徴uIF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図490の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIG群>
特徴uIG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図491の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
<特徴uIH群>
特徴uIH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uII群>
特徴uII群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uII1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIJ群>
特徴uIJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uIK群>
特徴uIK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIL群>
特徴uIL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例16から抽出される。
[特徴uIL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
<特徴uIM群>
特徴uIM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例18から抽出される。
[特徴uIM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図461の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴vA群>
特徴vA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態の変形例10が対応している。
[特徴vA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vA1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vA1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vA2]
特徴vA1に記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA2によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vA2によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA3]
特徴vA1または特徴VA2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA3によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
[特徴vA4]
特徴vA1から特徴vA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA4によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vA4によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA5]
特徴vA1から特徴vA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA5によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vA5によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA6]
特徴vA1から特徴vA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA6によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA7]
特徴vA1から特徴vA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA7によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA8]
特徴vA1から特徴vA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA8によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA8によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA9]
特徴vA1から特徴vA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA9によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA9によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vB群>
特徴vB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vB1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vB1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vB1によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vC群>
特徴vC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vC1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vC1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vC1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vC1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vD群>
特徴vD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vD1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vD1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vD1によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vE群>
特徴vE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vE1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vE1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vE1によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vF群>
特徴vF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vF1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vF1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vF1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vG群>
特徴vG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vG1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vG1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vG1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vG1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vG7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vH群>
特徴vH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vH1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vHによれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vH1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vI群>
特徴vI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図516における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図516における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vI1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vI1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vI1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vI1によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vI1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vJ群>
特徴vJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vJ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vJ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vJ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vJ2]
特徴vJ1に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ2によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
[特徴vJ3]
特徴vJ1または特徴vJ2に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ3によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ4]
特徴vJ1から特徴vJ3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ4によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ5]
特徴vJ1から特徴vJ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ5によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ5によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ6]
特徴vJ1から特徴vJ5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ6によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ7]
特徴vJ1から特徴vJ6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ7によれば、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vJ7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ8]
特徴vJ1から特徴vJ7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ8によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ9]
特徴vJ1から特徴vJ8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ9によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vK群>
特徴vK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vK1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vK1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vK1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vK1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
<特徴vL群>
特徴vL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vL1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vL1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vL1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vL1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vM群>
特徴vM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vM1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vM1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vM1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vM1によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vN群>
特徴vN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vN1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vN1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vN1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vN1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vO群>
特徴vO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vO1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vO1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vO1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vO1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vP群>
特徴vP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vP1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vP1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vP1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vP1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vP1によれば、定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vP1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vQ群>
特徴vQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vQ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vQ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vQ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vQ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vQ1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vR群>
特徴vR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態とその変形例から抽出される。特に第11実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図511の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図521における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vR1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vR1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vR1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vR1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴vR1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴wA群>
特徴wA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wA1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA2]
特徴wA1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図567のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
[特徴wA3]
特徴wA1または特徴wA2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA4]
特徴wA1から特徴wA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA5]
特徴wA1から特徴wA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定である(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
[特徴wA6]
特徴wA1から特徴wA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
[特徴wA7]
特徴wA1から特徴wA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA8]
特徴wA1から特徴wA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記遊技者にとっての有利性が高いことは、前記特別遊技状態の発生が確定することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されている場合に、特別遊技状態の発生が確定する。このために、特定条件下において、既実行保留表示エリアに移行する保留表示情報が第1の表示態様で表示されていることに対して、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA9]
特徴wA1から特徴wA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記保留変化手段は、前記未実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる一態様として、前記未実行保留表示情報の表示色を変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示情報の表示色を変化させることによって、特別情報が所定条件を満たす可能性の高低を示唆することができる。また、表示態様が表示色であるために、全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA10]
特徴wA1から特徴wA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている前記未実行保留表示情報の前記表示態様を、前記第1の表示態様から前記第2の表示態様に変化させる手段(図568の外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させることができる。そして、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させた場合には、当該未実行保留表示情報が特定の保留表示情報として既実行保留表示エリアに移行する場合に、第1の表示態様のまま移行することがなくなる。このために、遊技者は、未実行保留表示エリアにおいて特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されており、当該特定の保留表示情報が特定条件下において第1の表示態様のまま既実行保留表示エリアに移行し、遊技者にとっての有利性が高くなることを期待していたところ、第2の表示態様に変化してしまい、期待しただけの有利性が付与されることがなくなり、期待外れとなり落胆してしまう。その一方で、第1の表示態様よりも未実行保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が高い第2の表示態様分だけの期待感は残る。このように、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA11]
特徴wA1から特徴wA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる手段(図567の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生して欲しいと期待していた遊技者に対して、大きな喜びを付与することができる。
[特徴wA12]
特徴wA1から特徴wA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様から前記第1の表示態様以外の表示態様に変化させる手段(外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様から第1の表示態様以外の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生するのではないかと期待していた遊技者に対して、大きな落胆感を付与することができる。
[特徴wA13]
特徴wA1から特徴wA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第1の表示色であり、
前記第2の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第2の表示色であり、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示色以外の表示色から前記第1の表示色に変化させる第1の表示色変化手段(図567の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記第1の表示色変化手段によって前記表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、前記未実行保留表示エリアにおいて表示される、前記表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示色以外の表示色から第1の表示色に変化させるとともに、この表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、未実行保留表示エリアにおいて表示される、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させるので、表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示色に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA14]
特徴wA1から特徴wA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる表示態様変化手段(図567の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記表示態様変化手段によって前記表示態様を変化させるに際し、当該表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報に移動体(花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物)を到達させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させるに際し、当該未実行保留表示情報に移動体を到達させるので、表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示態様に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
<特徴wB群>
特徴wB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wB1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図567のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
<特徴wC群>
特徴wC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wC1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴wD群>
特徴wD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wD1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wE群>
特徴wE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wE1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定であり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
<特徴wF群>
特徴wF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wF1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
<特徴wG群>
特徴wG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wG1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
<特徴wH群>
特徴wH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wH1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH2]
特徴wH1に記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH3]
特徴wH1または特徴wH2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wH4]
特徴wH1から特徴wH3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wH5]
特徴wH1から特徴wH4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wH6]
特徴wH1から特徴wH5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wH7]
特徴wH1から特徴wH6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wH8]
特徴wH1から特徴wH7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH9]
特徴wH1から特徴wH8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH10]
特徴wH1から特徴wH9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wI群>
特徴wI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wI1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wJ群>
特徴wJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wJ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
<特徴wK群>
特徴wK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wK1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
<特徴wL群>
特徴wL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wL1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
<特徴wM群>
特徴wM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wM1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
<特徴wN群>
特徴wN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wN1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wO群>
特徴wO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wO1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wP群>
特徴wP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wP1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wQ群>
特徴wQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wQ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
<特徴wR群>
特徴wR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wR1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR2]
特徴wR1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wR3]
特徴wR1または特徴wR2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wR4]
特徴wR1から特徴wR3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wR5]
特徴wR1から特徴wR4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wR6]
特徴wR1から特徴wR5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wR7]
特徴wR1から特徴wR6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃った場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR8]
特徴wR1から特徴wR7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR9]
特徴wR1から特徴wR8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wS群>
特徴wS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wS1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wT群>
特徴wT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wT1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。