JP2003210075A - 釣用疑似餌、その製造方法及び釣用疑似餌の製造用キット - Google Patents

釣用疑似餌、その製造方法及び釣用疑似餌の製造用キット

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JP2003210075A
JP2003210075A JP2002011065A JP2002011065A JP2003210075A JP 2003210075 A JP2003210075 A JP 2003210075A JP 2002011065 A JP2002011065 A JP 2002011065A JP 2002011065 A JP2002011065 A JP 2002011065A JP 2003210075 A JP2003210075 A JP 2003210075A
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fishing
mass
curdlan
producing
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JP2002011065A
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Bokuyo Noguchi
牧陽 野口
Kiyoshi Ochiai
潔 落合
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NIPPN Corp
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Nippon Flour Mills Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K85/00Artificial bait for fishing

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム又はプラスティック製の疑似餌の代替品
として、環境や生物に害の少ない食品素材を用い、しか
もゴムやプラスティックに比べてまったく遜色のない軟
らかく弾力のある物性を有し、実用上要求される性能を
より満足する釣用疑似餌、及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ゲル化したカードランを含んでなる成形
物を、プロピレングリコールを含有する浸漬液に浸漬し
た後、該浸漬液から取り出して得られることを特徴とす
る釣用疑似餌;水及びカードランを混合し、得られた混
合物を加熱によりゲル化させ、得られた成形物をプロピ
レングリコールを含有する浸漬液に浸漬した後、該浸漬
液から取り出すことを含む釣用疑似餌の製造方法;カー
ドラン及びプロピレングリコールを含む、釣用疑似餌の
製造用キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は釣用疑似餌、及びそ
の製造方法に関する。本発明は更に詳しくは、バス類を
代表とする捕食性の肉食魚を対象とする釣用疑似餌、及
びその製造方法に関する。本発明はまた、その製造方法
に使用できる、釣用疑似餌の製造用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】ルアーフィッシングと呼ばれる釣りの分
野において、釣り人はルアーと呼ばれる疑似餌を用い
る。ルアーは通常硬質、軟質のプラスティック又はゴム
製であり、硬質のものはハードルアー、柔らかさと弾力
を持たせて水中での動きを生き餌により似せたものはワ
ーム又はソフトルアーと呼ばれている。ルアーフィッシ
ングは生き餌を使う釣りに比べて、餌の保存、管理に手
間がなく、特に女性や子供に抵抗なく使えるため、スポ
ーツとして人気がある。ところが近年、プラスチックや
ゴムのハードルアー、ワームは、鳥や魚が誤飲した場合
の害や、難分解性であるため環境の汚染になるなどの理
由で社会問題となっている。この解決策として最近生分
解性プラスティックの応用が始められてはいるが、やは
り鳥や魚が誤飲した場合に容易に消化できるものではな
く、土壌中において完全に分解されるのに数年から数十
年はかかるため、根本的な解決には至っていない。
【0003】従来、釣用疑似餌の素材として種々のもの
が提案されていて、コンニャク(特開平10−2849
3号公報、特開平10−191840号公報、特開平1
1−243813号公報)、ジェランガム(特開平11
−46626号公報)、生分解性プラスティック(特開
平11−75625号公報、特開平11−137127
号公報、特開平11−169025号公報)などがあ
る。コンニャクはアルカリ凝固性であって、成形するの
にpHが制限され、また、手の込んだ加工ができないと
いう問題点がある。
【0004】従来既存のワームに似た物性を有する食品
素材として、ゼラチン、寒天、カラギーナンなどの冷却
凝固性ゲル化剤、低メトキシルペクチン、カラギーナン
に代表される2価陽イオン反応性ゲル化剤、卵白などの
熱凝固性ゲル化剤があるが、いずれも以下の要件を同時
に満足するものはなかった。熱不可逆性があり、夏の
炎天下、冬の寒さ、レトルト殺菌、冷蔵(冷凍)などに
耐えられること。物性の軟らかさ、弾力、強さが適当
であること。製造工程が容易で普及した設備を応用で
きること。量産が容易であること。水に長時間浸け
ても膨潤して脆くならないこと。本発明者らは、上記の
要件を踏まえて、カードランを用いてゲル化させてなる
成形物を釣用疑似餌とすることを提案している(特開2
001−309737号公報)。しかしながら、実用上
のさらなる要求があり、すなわち、適度な柔軟性と充分
な強度を持ち、針持ち性が充分にあって、保存性、保湿
性及び耐水性が良好である釣用疑似餌が求められてい
る。
【0005】ここでいう強度とは、ルアーフィッシング
で疑似餌を遠投するときに疑似餌にかかる遠心力や、ア
シや水底の石など障害物に擦れたり引っかかったりする
ことに耐えるために必要な強度を意味する。また、柔軟
性とはフィッシングワームを水中で生き物のようにしな
らせて魚のくいつきを誘うために必要な柔らかさであ
る。針持ち性とは、疑似餌の釣り針に対するグリップの
良さを指し、長時間針先にしっかりととまって釣り人の
テクニックを着実にフィッシングワームの動きに活かす
ために必要な性能を意味する。また、保湿性は、フィッ
シングワームを包装又は容器から出しておいたときに、
釣に使う前に乾燥によって物性が硬く変化してしまうの
を防ぐために必要である。耐水性は、フィッシングワー
ムを水中で使用中に吸水、膨潤などにより急激に強度、
針持ち性の低下を起こすことを防ぐために必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゴム又はプ
ラスティック製の疑似餌の代替品として、環境や生物に
害の少ない食品素材を用い、しかもゴムやプラスティッ
クに比べてまったく遜色のない軟らかく弾力のある物性
を有する釣用疑似餌、及びその製造方法を提供すること
を目的とする。本発明はまた、従来技術にある不都合を
回避し、実用上要求される性能をより満足する釣用疑似
餌、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するために、鋭意研究を重ねた結果、カードランを
用いてゲル化させて得られた成形物を、プロピレングリ
コ−ルを含む浸漬液に浸漬した後、取り出して得られた
成形物が釣用疑似餌に適当であることを見出し、本発明
を完成するに至った。従って本発明は、ゲル化したカー
ドランを含んでなる成形物を、プロピレングリコールを
含有する浸漬液に浸漬した後、該浸漬液から取り出して
得られることを特徴とする釣用疑似餌である。本発明は
また、水及びカードランを混合し、得られた混合物を加
熱によりゲル化させ、得られた成形物をプロピレングリ
コールを含有する浸漬液に浸漬した後、該浸漬液から取
り出すことを含む釣用疑似餌の製造方法である。本発明
はさらに、カードラン及びプロピレングリコールを含
む、釣用疑似餌の製造用キットに関する。本発明の好ま
しい実施態様として、該浸漬液がプロピレングリコール
の他にレシチンを含有していることが挙げられる。本発
明の別の好ましい実施態様として、該浸漬液がプロピレ
ングリコール、レシチン及びグリセリンを含有している
ことが挙げられる。本発明の更なる好ましい実施態様と
して、該浸漬液がプロピレングリコール、レシチン、グ
リセリン及び塩化カルシウムを含有していることが挙げ
られる。本発明の釣用疑似餌の形状、大きさ、厚みなど
は、釣用疑似餌として許容されるものであれば特に制限
されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
カードランは、微生物 Agrobacterium biovar によって
ブドウ糖から生成される発酵多糖類であり、工業的な生
産もなされている。カードランの加熱ゲル性を生かして
食品業界では広く利用されており、食品添加物として認
可されている。カードランは極めて毒性の低いものであ
る。カードランは白色、無臭の粉末で、市販されてお
り、本発明には市販品を使用することができる。カード
ランの市販品の具体例として、「カードラン」、「カー
ドランN」(いずれも武田薬品工業(株)製)などがあ
る。カードランは加熱ゲル化性を有するとともに、その
水和液を約80℃以上に加熱したときに熱不可逆性のゲ
ルを形成することが知られている。
【0008】カードランの水和液は、水とカードランと
を混合し、激しく攪拌して作成することができる。カー
ドラン水和物におけるカードランの濃度は、作業に支障
がなければ特に制限されるものではないが、一般に水1
00質量部にカードラン1〜15質量部が適当であり、
好ましくは3〜10質量部である。カードランが15質
量部よりも多いと製品の柔軟さに劣り、1質量部よりも
少ないと保形性に劣り製品が壊れ易くなる。攪拌にはせ
ん断ミキシングを採用するのが好ましい。具体的にカッ
ターミキサー、ジューサーミキサー又はホモジナイザー
などで激しく攪拌し、カードランの粒子を十分に分散膨
潤させる。生地の最終粘度が適度になるまで、2〜30
分間程度のミキシングを行う。例えば家庭用ジューサー
ミキサー東芝MX−L20GA(100V、255W、
50−60Hz)などを使用することができる。このと
き、任意に、色素、例えば食用色素を水100質量部に
対して0.001〜0.5質量部、スターチ類、例えば
コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉
や、穀粉類、例えば小麦粉、コーンフラワー、米粉、も
ち粉、ポテトフラワー、山芋粉などを水100質量部に
対して1〜10質量部加えてもよい。カードラン、食用
色素、スターチ類、穀粉を水に添加してもよいし、これ
らの原料をあらかじめ一緒にしておいて水を加えてもよ
い。こうして得られた混合物を真空包装機などにより減
圧処理して脱気すると、気泡が除去されてゲルの強度を
増すことができる。また、真空ミキサー(例えば、スズ
キ麺工社の12kg用真空2芯ミキサーなど)により、ミ
キシングと脱気を同時に行ってもよい。
【0009】最終的に得られる混合物の粘度を3〜25
ポイズとするのが適当である。混合物の粘度は、カード
ランの添加量、その他の材料の添加量、ミキシングの強
さ、ミキシングの時間を適宜選択することで調整でき
る。粘度の測定には例えばRIONビスコテスター VT-
04 粘度計を使用することができる。こうして得られた
混合物を、以下、生地とも称する。
【0010】上記のようにして得られた混合物を、加熱
によりゲル化させる。加熱によってゲル化させる手段と
しては、例えば、成形用型に上記生地を充填して、該型
ごと加熱することによりゲル化成形することができる。
成形用型の材質としては熱の伝導に問題がなく、且つ加
熱方法との不都合がなければ如何なるものでもよい。一
般には金属製の型、例えば射出成形用のアルミ製、真鍮
製、鉄製、ステンレス製の金型、その他、シリコン製、
耐熱プラスチック製、ガラス製、木製などの型が用いら
れ、例えばミミズ、小魚、エビ、ザリガニ、カニ、カエ
ル、ゴカイ、イカ、タコ、芋虫、昆虫類などの所望の形
をかたどった型を用いることができる。また、加熱の方
法は直火による加熱(とくに金型の場合)、オーブンな
どによる焼成、蒸し器による加熱、ボイルなど、成形用
型との不都合がなければ如何なるものでもよい。加熱の
温度は、品温80〜100℃が適当であり、好ましくは
85〜98℃であり、加熱時間は5分〜50分が適当で
あり、好ましくは8〜20分程度である。品温が80℃
未満ではゲル化が起こらず、100℃を超えると沸騰に
より製品に気泡が入ってしまう。また加熱時間が5分未
満ではゲル強度が不充分であり、一方加熱時間が50分
を超えても変化が少ないので不要な加熱となる。加熱に
よってゲル化が終了した後、型を開き、成形物を型から
はずせばよい。
【0011】上記で使用する成形用型にあらかじめ食用
銀箔、バーミキュライトなどを散布しておき、そこへ生
地を充填させることにより、成形物の表面に任意の飾り
を施すことができる。また、例えば眼球様のアクセント
となるものを埋めることもできる。さらに、一色の生地
に限らず、複数の色の生地を使うことにより、任意に模
様のある成形物を作ることも可能である。生地を落とし
込むのに、注射器(針をはずしたもの)を使うこともで
きる。
【0012】生地を加熱によってゲル化させる手段の別
の例として、焼成機を用いてゲル化成形させる態様があ
る。焼成機としては、一般的に焼型といわれるものを使
用することができる。上記生地を、表面温度を適当な温
度に調整した焼型に落とし込み、成形と同時に加熱、ゲ
ル化させる。具体的に焼成機として、焼成兼成形機とし
て普及しているタイヤキまたは人形焼、たこ焼などの焼
成機、又は所望の形をかたどった焼型を備えた焼成機を
利用することができる。或いは、連続式焼型に生地デポ
ジッターを付属した自動化ラインに、所望の形の焼型を
装備したものを利用することもできる。生地のゲル化は
焼型の外側よりゆっくり起こるためタイヤキや人形焼同
様、内部に任意のものをつめたり、2側面を合わせる成
形、あるいはタコヤキのように焼型の中で反転させて成
形することが可能である。その他、焼型にあらかじめ食
用銀箔、バーミキュライトなどを散布しておき、その上
に生地を落とし込むことにより、疑似餌の表面に任意の
飾りを施すことができる。また、例えば眼球様のアクセ
ントとなるものを埋めることもできる。さらに、一色の
生地に限らず、複数の色の生地を使うことにより、任意
に模様のある成形物を作ることも可能である。生地を落
とし込むのに、注射器(針をはずしたもの)を使うこと
もできる。
【0013】加熱によってゲル化させる手段としては、
上記の他に、鉄板やホットプレートのような平らな面を
有する焼成機を使うこともできる。その上に、生地を広
げて加熱し、途中で反転させ、厚さ3〜20mm程度の
平板状のゲルを作成し、それを任意の形状にナイフでカ
ットしたり、型を使ってくりぬいたりして所望の形に作
ることができる。この方法においても、成形物に飾りや
アクセントを付けたり、複数の色の生地を使用できるの
は、上記の方法と同様に可能である。
【0014】また、ホットプレートを用いて、そこへ、
注射器(針をはずしたもの)から生地を任意の形に押し
出し、適当に加熱した後、反転し、例えばミミズ状の成
形物を作ることもできる。或いは、ホットプレート上に
任意の形の金属製抜き型を置いて、そこへ生地を注入し
て、成形、ゲル化させることもできる。
【0015】使用する生地の粘度は、上述のとおり3〜
25ポイズが適当である。25ポイズを超えると流動性
がないため作業中生地切れが悪く、加熱する際に伸びが
悪い。一方3ポイズ以下では作業中又はデポジッターに
入れた際、たれ落ちが激しく作業性が悪い。加熱温度や
加熱時間は、必要十分なゲル化が起きるように適宜選択
することができる。ゲル化を迅速に進めるために、焼型
の設定温度を比較的高めにしておいて早く品温を上げる
ことが望ましい。焼成機の表面温度は一般に90〜16
0℃とするのが適当で、好ましくは110〜140℃で
ある。このような温度では、一般的に生地15gにつき
3〜5分間ほどでゲル化が完了する。焼成機の表面温度
が90℃よりも低いとゲル化が起こらないか、又はゲル
化するのに時間がかかる。160℃よりも高温では、生
地を落としたときに焼成機との接面で沸騰が起こり、製
品表面が荒れてしまう。製品焼成時の焦げ付きを防止す
るために、離型油や食用油脂をあらかじめ焼型や焼成機
の表面に塗布するとよい。
【0016】こうしてゲル化成形を終えて得られた成形
物を、プロピレングリコールを含む浸漬液に漬け込み、
放置する。該浸漬液はプロピレングリコールのみからな
るものでもよい。プロピレングリコールの使用量は、成
形物100質量部に対して50〜150質量部が適当で
ある。該浸漬液はプロピレングリコールとレシチンを含
むものでもよい。レシチンの使用量は成形物100質量
部に対して0.1〜20質量部が適当である。レシチン
としては、大豆レシチン、卵黄レシチンなどを使用でき
る。該浸漬液はまた、プロピレングリコールとレシチン
とグリセリンを含むものであってもよい。グリセリンの
使用量は成形物100質量部に対して0.1〜70質量
部が適当である。該浸漬液は最も好ましくは、プロピレ
ングリコール、レシチン、グリセリン及び塩化カルシウ
ムを含むものである。塩化カルシウムの使用量は成形物
100質量部に対して0.1〜15質量部が適当であ
る。
【0017】上記浸漬液には、さらに集魚剤として、食
塩、アミノ酸、核酸(例えば5'-リボヌクレオチド2N
a、5'-イノシン酸Naなど)、魚介エキス、フィッシ
ュ・ソリュブル、イカ肝油、さなぎ油、糖類などを含め
てもよい。浸漬液に食塩を含める場合、成形物100質
量部に対して0.1〜15質量部が適当である。集魚剤
を浸漬液に含める場合、その量は成形物100質量部に
対して合計して1〜20質量部程度が適当である。上記
浸漬液への成形物の浸漬は、5〜35℃の範囲の温度
で、あるいは室温で、10時間から48時間程度、放置
するのが適当である。浸漬液の適当な使用量は上述のと
おりである。浸漬液の成形物に対する相対量が少ないと
き又は浸漬時間が少ないと、製品の強度、針持性、保存
性、保湿性、耐水性が劣る傾向にある。また、浸漬液の
成形物に対する相対量が多すぎると、製品の柔軟さに劣
る傾向がある。浸漬液への成形物の浸漬時間が48時間
を超えても変化はない。
【0018】浸漬液への所定時間の浸漬を終えた成形物
は、浸漬液から取り出し、付着している浸漬液を切って
又は拭き取って最終製品とする。本発明の方法により製
造された釣用疑似餌は、常法によりフックなどを取り付
けて、釣りに使用することができる。
【0019】本発明はまた、カードラン及びプロピレン
グリコールを含む、釣用疑似餌の製造用キットに向けら
れている。カードランはそのままで、あるいは容器に入
れてキットに収めることができる。該キットには、カー
ドラン単独を添付してもよいし、任意に、上記に説明し
た色素、スターチ類、穀粉類から粉末状のものを選んで
少なくとも1種を添加してもよい。この場合、カードラ
ン1〜15質量部に対して、スターチ類・穀粉類1〜1
0質量部、食用色素0.001〜0.5質量部が適当で
ある。または、上記各原料を別包として添付してもよ
い。キットにはカードランと別に、プロピレングリコー
ルを容器に入れて収めることができる。プロピレングリ
コールにはレシチン、レシチンとグリセリン、又はレシ
チンとグリセリンと塩化カルシウムとを混合しておいて
もよい。あるいは、レシチン、グリセリン、塩化カルシ
ウムをそれぞれ別包として添付してもよい。本発明の釣
用疑似餌の製造用キットにはその他に、ピンセット、注
射器、成形用型、焼型等を含めることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の釣用疑似餌は、カードランの特
性により熱不可逆性のゲルであるため、高温や冷蔵に対
し安定している。また、長時間水に浸けても物性が安定
している。また、環境や生物に害がなく、ゴムやプラス
ティック製に劣らない好ましい軟らかさ、弾力、強さな
どを発揮する。本発明の釣用疑似餌は、実用上要求され
る適度な柔軟性と充分な強度、針持ち性、保存性、空気
中での保湿性及び耐水性を満たすものであり、水中にお
いて長く強度を維持することができ、釣り針へのグリッ
プが良く針持ちに優れるものである。本発明の釣用疑似
餌の製造方法によれば、簡便に上記のような釣用疑似餌
を量産することが可能である。さらに、本発明の釣用疑
似餌の製造用キットによれば、簡便に良好な釣用疑似餌
を家庭においても製造することができる。製造過程にお
ける浸漬液への浸漬中に、成形物中の水分と浸漬液間で
の置換が起こり、最終製品は水分活性低下により充分な
日持ちを有することになる。また、強度を出すためにゲ
ル化剤(カードラン)を増量した場合には通常、強度が
増しても物性が硬くなってしまい不適当であるが、本発
明の方法によればゲル化剤を増量せずに柔軟さを保った
まま格段に強度を高めることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、より具体的
に説明する。
【参考例】下記に示す組成をジューサーミキサーによっ
て10分間、激しく攪拌し、粘度が12ポイズの生地を
得た。 水 1000g カードラン 50g コーンスターチ 10g 色素 2g
【0022】この生地に、TOSPACK社製の卓上型
自動真空包装機によって−76cmHg、5分間の脱気処理
を行った。直径6mm、長さ80mmのミミズをかたどった
射出成形用のアルミ製金型を予め準備し、この金型に注
射器を用いて上記生地を射出充填した。生地を充填した
金型を蒸し器内に持ち込み、95℃15分間の加熱を加
えた。加熱を終えた金型からゲル化によってコンニャク
様の弾力と柔軟さを有し、ミミズをかたどったサンプル
を得た。これをサンプルとした。
【0023】
【実施例1】参考例と同様の操作によりミミズ型のサン
プルを得た。同サンプル100質量部に対して、5質量
部の食塩、1質量部の海老エキス、更に49質量部のプ
ロピレングリコールを加えてよく混合し、20℃で24
時間放置し、その後、浸漬液からサンプルを取り出し、
浸漬液を拭き取ってサンプル−1とした。同様にし
て、同サンプル100質量部に対して、5質量部の食
塩、1質量部の海老エキス、更に60質量部のプロピレ
ングリコールを加えてよく混合し、20℃で24時間放
置し、その後、浸漬液からサンプルを取り出し、浸漬液
を拭き取ってサンプル−2とした。同様にして、同サ
ンプル100質量部に対して、5質量部の食塩、1質量
部の海老エキス、更に100質量部のプロピレングリコ
ールを加えてよく混合し、20℃で24時間放置し、そ
の後、浸漬液からサンプルを取り出し、浸漬液を拭き取
ってサンプル−3とした。同様にして、、同サンプル
100質量部に対して、5質量部の食塩、1質量部の海
老エキス、更に140質量部のプロピレングリコールを
加えてよく混合し、20℃で24時間放置し、その後、
浸漬液からサンプルを取り出し、浸漬液を拭き取ってサ
ンプル−4とした。同様にして、、同サンプル100
質量部に対して、5質量部の食塩、1質量部の海老エキ
ス、更に151質量部のプロピレングリコールを加えて
よく混合し、20℃で24時間放置し、その後、浸漬液
からサンプルを取り出し、浸漬液を拭き取ってサンプル
−5とした。
【0024】
【実施例2】上記サンプル−3において浸漬時間を9
時間に短縮して、得たサンプルを−1とした。上記サ
ンプル−3において浸漬時間を15時間に短縮して、
得たサンプルを−2とした。上記サンプル−3にお
いて浸漬時間を49時間に延長して、得たサンプルを
−3とした。
【0025】
【実施例3】参考例と同様の操作によりミミズ型のサン
プルを得た。同サンプル100質量部に対して、5質量
部の食塩、1質量部の海老エキス、90質量部のプロピ
レングリコール及び10質量部のレシチンを加えてよく
混合し、20℃で24時間放置し、その後、浸漬液から
サンプルを取り出し、浸漬液を拭き取ってサンプルと
した。
【0026】
【実施例4】参考例と同様の操作によりミミズ型のサン
プルを得た。同サンプル100質量部に対して、5質量
部の食塩、1質量部の海老エキス、70質量部のプロピ
レングリコール、10質量部のレシチン及び20質量部
のグリセリンを加えてよく混合し、20℃で24時間放
置し、その後、浸漬液からサンプルを取り出し、浸漬液
を拭き取ってサンプルとした。
【0027】
【実施例5】参考例と同様の操作によりミミズ型のサン
プルを得た。同サンプル100質量部に対して、5質量
部の食塩、1質量部の海老エキス、70質量部のプロピ
レングリコール、10質量部のレシチン、20質量部の
グリセリン及び6質量部の塩化カルシウムを加えてよく
混合し、20℃で24時間放置し、その後、浸漬液から
サンプルを取り出し、浸漬液を拭き取ってサンプルと
した。
【0028】各例で得られた疑似餌サンプルを以下のよ
うに評価した。 [切断強度と切断仕事量]レオテック社 FUDOHレ
オメータ RT−3002Dによる切断試験で評価し
た。アダプターは同機種によるカミソリ刃使用切断力試
験の専用アダプターを用いた。このとき、ミミズ型サン
プルの中央を垂直に切断して測定した。切断強度(単
位:g)と切断仕事量(単位:erg)を測定した。
【0029】[柔軟性、針持ち性、保湿性、耐水性]バ
スフィッシング愛好者10名をモニターとして、各人に
各サンプル10本づつを配布した。実際のブラックバス
・フィッシングで各サンプルを使用してもらい、官能評
価をしてもらった。この際、各サンプルを均等に使用す
るため、各種類1本づつを順番に使用してもらった。何
らかの理由でワームを喪失しない限り、1本のワームの
使用時間は3時間とし、時間の経過又はワームの喪失に
よって次のサンプルに進むこととした。評価方法は官能
評価による10点法とし、平均点により下記のように表
示した。 ◎・・・平均8点以上10点まで ○・・・平均6以上8点未満 △・・・平均4点以上6点未満 ×・・・平均4点未満
【0030】[保存性]各サンプルをプラスチックバッ
グに入れてヒートシールにより密閉し、30℃の恒温槽
に12ヶ月間保管後、常法により一般生菌数を測定し評
価した。 [釣果]通算してワーム1本当たりのブラックバスの平
均釣果により評価した。
【0031】結果を以下の表1に示す。
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル化したカードランを含んでなる成形
    物を、プロピレングリコールを含有する浸漬液に浸漬し
    た後、該浸漬液から取り出して得られることを特徴とす
    る釣用疑似餌。
  2. 【請求項2】 水及びカードランを混合し、得られた混
    合物を加熱によりゲル化させ、得られた成形物をプロピ
    レングリコールを含有する浸漬液に浸漬した後、該浸漬
    液から取り出すことを含む釣用疑似餌の製造方法。
  3. 【請求項3】 該浸漬液がさらにレシチンを含有してい
    る請求項2記載の釣用疑似餌の製造方法。
  4. 【請求項4】 該浸漬液がさらにグリセリンを含有して
    いる請求項3記載の釣用疑似餌の製造方法。
  5. 【請求項5】 該浸漬液がさらに塩化カルシウムを含有
    している請求項4記載の釣用疑似餌の製造方法。
  6. 【請求項6】 カードラン及びプロピレングリコールを
    含む、釣用疑似餌の製造用キット。
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