JP4015709B2 - 魚用人工餌料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、魚釣り用の餌及び肉食の観賞用魚の餌等として使用できる魚用人工餌料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、釣り餌には、ミミズ、サシ、イソメ、オキアミ、イワシ等が使用されていた。また肉食の観賞魚の餌は生きた魚を使用するのが原則とされていた。しかし、これらを安定して入手することは困難であり、また、品質も一定でなく、その保管や管理も大変であった。
【0003】
一方、人工餌として優れた製品が多数市販されているが、生き餌を模した形態、室温での長期保存性及び摂餌誘因性において必ずしも満足できるものではなかった。また、疑似餌としては、塩化ビニル等を主原料とした製品が多数利用されているが、視覚的、聴覚的効果は得られるものの、本体だけでは誘因性に乏しく、また環境分解性が低いためエコロジーと言えないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は魚釣り用餌及び肉食の観賞魚の餌等として幅広く安定して利用できる魚用人口餌料、及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
我々は、塩を加え、加熱することにより、透明、半透明又は白濁のゲル、ゾル又は粘稠液となる「調整乳清タンパク質加工品」を使用することによって、上記目的を達成した。
【0006】
即ち、本発明の魚用人工餌料は、「調整乳清タンパク質加工品」に、オキアミや魚肉等の動物性素材、塩類等を添加混合し、成型したものである。
【0007】
本発明における「調整乳清タンパク質加工品」は、例えば特開平4−228036号公報、特開平4−267850号公報、特開平6−292514号公報等に開示されるようなものであり、代表的なものとしては、牛乳ホエイから低分子化合物を実質的に除去し、次いで、pHを4以下又は6以上に調整し、その後加熱処理して得られるものである。例えば、チーズ製造時に発生するチーズ乳清を用い、乳清中の低分子化合物を、透析法やクロマトグラフィ等で実質的に除き、pH4以下又はpH6以上で加熱処理することにより得られる。市販品としては、株式会社第一化成の商品「ジェネシス」が有用である。
【0008】
かかる調整乳清タンパク質加工品は、他のタンパク質素材では得られない多くの機能特性を有している。例えば、塩類を添加し、加熱すると、熱融解しない透明ゲルが得られる。この際の加熱温度は0℃以上であればよく、室温でもゲル化させることができる。
【0009】
また、調整乳清タンパク質加工品は、哺乳類や魚類に対し、消化性、実効栄養価の高いタンパク質素材でもある。更に魚類に対し、高い摂餌誘因性を持っている。更に、調整乳清タンパク質加工品自身は、たやすく環境分解するため、環境汚染することがないエコロジーな素材でもある。
【0010】
次に、本発明において、「塩類」としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の水溶性塩類を使用する。
【0011】
「塩類」の添加量は、特に制限されないが、一価の塩類は30〜500mM程度、二価の塩類は5〜50mM程度であるのがよい。
【0012】
更に、「動物性素材」としては、節足動物類(例えばオキアミ類、エビ類等)、魚類、軟体動物類(例えば貝類、イカ類等)、哺乳動物類の肉、鳥類の肉等がいずれも使用できる。
【0013】
動物性素材の添加量は、10〜90重量%程度でよく、25〜75重量%程度であるのが好ましい。
【0014】
本発明の製品は、かかる調整乳清タンパク質加工品、動物性素材及び水溶性塩類を併含する水性混合物を成型してなるものであるが、このような製品は、例えば、上記混合物を、押し出し成型等により成型し、これを加熱処理又はアルカリ処理してゲル化させることにより製造できる。
【0015】
この場合、上記混合物には、ポリサッカライドを添加してもよく、その添加量は、0.1〜20重量%程度であるのが好ましく、特に5〜15重量%であるのが好ましい。ポリサッカライドとしては、例えばコンニャク類、ラン類に多く含まれており、グルコマンナン、コンニャクマンナン等で知られるものがいずれも使用できる。
【0016】
マンノース基とグルコース基が周期的に直鎖状に長く連なったマンナンは、水等で膨潤させた後、アルカリ成分と反応させてゲル化する性質をもっており、コンニャク等の原料となっているが、これと同様の性質を有する「サイリュームシードガム」、「アルギン酸」や「ペクチン」等も使用可能である。
【0017】
上記混合物は、一般に水性混合物に調製され、押し出し成型した後、例えば熱水又は湯水中でゲル化させたり、または、アルカリ溶液中でゲル化させて製品化されるが、調整乳清タンパク質加工品とポリサッカライドの併用した場合、上記混合物を、加圧押出器より連続的にローラ成型器に送り込むことが可能となり、ローラ成型器により成型されたものを、アルカリ処理又は加熱処理によりゲル化し、弾力と粘着性に富んだ成型品となすことも可能である。
【0018】
調整乳清タンパク質加工品、動物性素材、塩類やマンナンを混合するためには特別な手段を要するものではなく、常法例えば攪拌により均一に溶解又は分散させることができる。
【0019】
本発明の製品は加熱殺菌されているのが好ましく、この加熱殺菌温度は、55℃以上、特に70〜121℃であるのが望ましい。
【0020】
本発明における成型方法としては、デポジット法、押し出し成型法、エクストルーダー法等が使用できるが、特に特願平6−327728号明細書に記載したようなローラ成型法が望ましい。成型の形としては、魚類が望む形態、例えばイソメ、ブドウ虫、ミミズ状サシやエビ状等がよい。
【0021】
なお、前述の各成分濃度はいずれも、成型前の水性混合物における重量%を示すものであり、またmMとあるのが水性混合物1リットル当たりのミリモル濃度を示す。
【0022】
本発明で、上記混合物をゲル化させるためのアルカリ溶液に使用される「アルカリ性物質」としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトイウム及びリン酸三ナトリウム等の水溶性強アルカリを使用するのが好ましく、また、この「アルカリ性物質」の水溶液濃度としては、1〜10重量%であるのがよい。このようなアルカリ溶液中での、上記混合物の浸漬処理温度は特に限定されず、処理時間としては、1秒〜10分で十分である。
【0023】
【作用】
本発明で用いる調整乳清タンパク質加工品は塩類を添加することにより増粘し、室温程度の加熱により弾力のあるゲルを形成する。この調整乳清タンパク質加工品にオキアミ等の動物性素材と塩類を混合し、加熱する、又は成型後加熱することにより、魚の食べ易い形に加工し、しかも高タンパク質で魚の好む成分を多く含んでいるため、嗜好性もよい、弾力、結着性に富んだ釣り餌、魚の餌に適するものが得られる。また、調整乳清タンパク質加工品とポリサッカライドとアルカリ性物質を混合したもの、あるいはローラ成型した後にアルカリ性溶液に浸漬し、表面をゲル化させるか、加熱処理によりゲル化させたものは、弾力、結着性に富んだ疑似餌様の釣り餌や魚の餌に適するものが得られる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1
株式会社第一化成の調整乳清タンパク質加工品(商品名「ジェネシス」)8.5%、エビ40%、動物性素材40%、塩化ナトリウム1.5%、水10%をミキサーで細断しながら攪拌、混合する。
このようにして攪拌混合した試料をスタッファーに充填させ、予め沸騰させておいた湯水中に、ノズルにて押し出す。これにより試料は湯水に浸した時の形状のままゲル化成型され、弾力と粘着性に富む餌料となった。
なお、ノズルより耐熱性容器、袋に充填し、加熱殺菌させながらゲル化成型してもよい。
【0025】
実施例2
実施例1と同様の方法で得た攪拌混合試料を、スタッファーに充填させ、予め沸騰させておいた湯水中に、ノズル1にて押し出すが、この時のノズル1の口の形状を図1及び図2のように変化させ、図3及び図4のような形状の成型物2を得た。
このようにノズル1の口の形状を変化させることにより、虫状の外観を有する成型物2を得ることができる。
【0028】
これらの方法で得た餌を長期保存するために、加熱殺菌が有効であるが、この方法としては、缶詰、レトルトパウチ等が使用できる。この際、餌と同じ浸透圧に調整した塩類溶液と共に加熱するとよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明では、魚に対して、噛みごたえのある、弾力と粘着性に富んだ、摂餌性のよいタンパク質からなる餌料を提供できる。この餌料は、生餌に匹敵するものとして、魚釣り用の餌又は肉食の観賞魚の餌等に効率よく使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例で使用するノズルの口の形状を示す正面図である。
【図2】本発明の一例で使用するノズルの口の形状を示す正面図である。
【図3】図1のノズルを使用して得た本発明の餌の斜視図である。
【図4】図2のノズルを使用して得た本発明の餌の斜視図である。
【符号の説明】
1 ノズル
2 成型物
Claims (5)
- 調整乳清タンパク質加工品と動物性素材と塩類を併含する混合物を加熱処理した成型ゲル化物からなるものであり、上記混合物が動物性素材を10〜90重量%含むこと、及び上記塩類が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムから選ばれるものであることを特徴とする魚用人工餌料。
- 上記塩類が塩化ナトリウム又は塩化カリウムであり、上記混合物における塩類の添加量が30〜500mMであることを特徴とする請求項1の餌料。
- 上記塩類が塩化マグネシウム又は塩化カルシウムであり、上記混合物における塩類の添加量が5〜50mMであることを特徴とする請求項1の餌料。
- 上記成型ゲル化物が、全体に弾力性あるゲル化物となっているとを特徴とする請求項1〜3いずれか1項の餌料。
- 調整乳清タンパク質加工品と動物性素材と、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムから選ばれる塩類を併含し、上記動物性素材の添加量が10〜90重量%である混合物を、熱水又は湯水中で加熱成型ゲル化することを特徴とする魚用人工餌料の製造方法。
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1995
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