JP2003206996A - 減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置

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JP2003206996A JP2002007846A JP2002007846A JP2003206996A JP 2003206996 A JP2003206996 A JP 2003206996A JP 2002007846 A JP2002007846 A JP 2002007846A JP 2002007846 A JP2002007846 A JP 2002007846A JP 2003206996 A JP2003206996 A JP 2003206996A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噛合反力等によって小歯車及び大歯車のラジ
アル方向への相対的動き量が大きくなったときにおいて
も良好な噛合関係を保つことができるようにする。 【解決手段】 ウォーム1とウォームホイール2との夫
々に支持した2つのハウジング半体3,4を備え、この
ハウジング半体3,4の間に前記ウォーム1及びウォー
ムホイール2の回転中心間距離Hが長短となる方向への
撓みを可能とした弾性体10を介在し、ウォーム1及び
ウォームホイール2の全体をラジアル方向へ相対的に動
作させ得るようにし、さらに、前記回転中心間距離Hの
長短方向と交差する方向へ前記第1及び第2のハウジン
グ3,4が相対移動することを規制する第1接合凸面4
b及び第1接合凹面3bを設け、前記長短方向を除く方
向へ芯振れさせることなく良好な噛合関係を保つことが
できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小歯車と、該小歯車
に噛合する大歯車とを備えた減速歯車機構及びこれを用
いた電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は電動式パワーステアリング装置が
備える従来の減速歯車機構の構成を示す断面図である。
減速歯車機構100はその一端が操舵補助用のモータ1
10の駆動軸に結合されたウォーム101と、該ウォー
ム101に噛合するウォームホイール102とを備えて
いる。このウォームホイール102は回転軸103に嵌
合固定されており、該回転軸103が一対の転がり軸受
(不図示)を介してハウジング104内に支持されてい
る。ウォーム101は、前記回転軸103の軸芯と交叉
するように配置され、一対の転がり軸受105,106
を介して前記ハウジング104内に支持されている。
【0003】このように減速歯車機構100が用いられ
た電動式パワーステアリング装置にあっては、ウォーム
101及びウォームホイール102の噛合部のバックラ
ッシュ量を少なくし、転舵時のバックラッシュによる歯
打ち音をなくするため、ウォーム101及びウォームホ
イール102の回転中心間距離Hが許容範囲となるよう
にウォーム101、ウォームホイール102、ハウジン
グ104、転がり軸受105,106等が選択され組み
立てられているが、この組立てに多くの時間を要するこ
とになり、改善策が要望されていた。
【0004】そこで、一端がモータの駆動軸に結合され
たウォームの他端をウォームホイールへの押付け方向へ
移動可能としてあり、該ウォームを移動させるための押
付体と、該押付体を前記ウォームの移動方向へ移動操作
する操作体と、該操作体及び前記押付体の間に介在さ
れ、ウォームのウォームホイールとの噛合部に予圧を加
えるべく前記押付体をラジアル方向へ付勢するコイルバ
ネとを備え、前記噛合部に予圧を加えることにより前記
回転中心間距離を調整し、バックラッシュ量を少なくす
るように構成された電動式パワーステアリング装置が提
案されている。
【0005】また、特開2000−240764に記載
されているように、ウォーム及びウォームホイールを支
持するハウジングにおけるウォーム支持部とウォームホ
イール支持部との間に、ウォームの軸長方向に長いスリ
ットを設け、該スリットにシム、又はテーパースクリュ
ーを介在させ、シムをハウジング外から脱着したり、テ
ーパースクリューをハウジング外から回転操作したりす
ることにより前記回転中心間距離を調整したり、又は、
前記ハウジングをウォーム支持部とウォームホイール支
持部とに分割して該ウォーム支持部及びウォームホイー
ル支持部を揺動可能に連結し、ウォームホイール支持部
を揺動させることにより前記回転中心間距離を調整した
りすることにより、バックラッシュ量を少なくするよう
に構成された電動式パワーステアリング装置が提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、コイルバネ
によって噛合部に予圧が加えられるように構成された場
合、ウォームはモータ側に配置された転がり軸受への支
持部を中心としてウォーム全体が傾斜し、この傾斜した
状態でラジアル方向へ動くため、このウォームの動き量
が大きくなったとき、ウォームホイールとの噛合関係が
悪くなり、改善策が要望されていた。つまり、減速歯車
機構のウォーム歯車等は回転中心線に対しその歯すじが
回転方向へ捩じれており、ウォームからウォームホイー
ルへ回転トルクが加わるとき、換言すればモータの回転
によって操舵補助する場合、ウォームがウォームホイー
ルの歯すじに沿ってラジアル方向へ動くように分力(以
下噛合反力と云う)が発生し、該噛合反力によってコイ
ルバネの撓み量が多くなり、ウォームがモータ側転がり
軸受への支持部を中心として傾斜し、この傾斜した状態
でラジアル方向へ動くことになるため、ウォーム及びウ
ォームホイールの噛合関係が悪くなり、ウォーム及びウ
ォームホイールの耐久性及び噛合部での伝動性に悪影響
が生ずる。また、前記回転中心間距離を調整するための
押付体、コイルバネ等の調整手段が設けられているた
め、非調整手段の構成に比べて部品点数が多く、より一
層の改善策が要望されていた。
【0007】また、特開2000−240764にあっ
てはシム、テーパースクリュー等の調整体を操作するこ
とにより前記回転中心間距離を調整するため、この調整
を正確に行い難く、さらなる改善策が要望されていた。
【0008】本発明は斯る事情に鑑みてなされたもので
あり、主たる目的は、前記噛合反力等によって小歯車及
び大歯車のラジアル方向への相対的動き量が大きくなっ
たときにおいても良好な噛合関係を保つことができる減
速歯車機構、及び電動式パワーステアリング装置を提供
することにある。
【0009】また、他の目的は、前記回転中心間距離を
容易に調整することができるとともに、この調整するた
めの調整手段の部品点数を低減することができる減速歯
車機構、及び電動式パワーステアリング装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る減速歯車
機構は、小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車とを備え
た減速歯車機構において、前記小歯車と大歯車との夫々
を支持する第1及び第2のハウジングと、該第1及び第
2のハウジングの間に配設され前記小歯車及び大歯車の
回転中心間距離が長短となる方向への撓みを可能とする
弾性体と、前記回転中心間距離の長短方向と交差する方
向へ前記第1及び第2のハウジングが相対移動すること
を規制する規制手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】第5発明に係る電動式パワーステアリング
装置は、請求項1乃至4の何れかに記載された減速歯車
機構と、前記小歯車に連結された操舵補助用のモータ
と、該モータの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵取機
構に伝動する伝動手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0012】第1発明及び第5発明にあっては、第1及
び第2のハウジングの間に介装してある弾性体によって
夫々のハウジングを相対移動、換言すれば小歯車及び大
歯車の全体をラジアル方向へ相対的に動作させ得るた
め、前記噛合反力等によって小歯車及び大歯車のラジア
ル方向への相対的動き量が大きくなったときにおいても
良好な噛合関係を保つことができ、小歯車、大歯車の耐
久性及び噛合部での伝動性を良好にできる。しかも、前
記回転中心間距離を調整するための調整手段が、第1及
び第2のハウジング間に介装された弾性体であるため、
前記調整手段の部品点数を低減でき、コストの低減を図
ることができる。さらに、前記回転中心間距離の長短方
向と交差する方向へ第1及び第2のハウジングの夫々が
相対移動することを規制手段によって規制することがで
きるため、前記長短方向を除く方向へ芯振れさせること
なく良好な噛合関係を保つことができる。
【0013】第2発明に係る減速歯車機構は、前記第1
及び第2のハウジングは互いに接合する第1接合部、第
2接合部を有し、該第1接合部と第2接合部との一方
は、前記長短方向と交差する方向に長い第1接合平面
と、該第1接合平面に対して凸となる第1接合凸面とを
有し、前記第1接合部と第2接合部との他方は、前記長
短方向と交差する方向に長い第2接合平面と、該第2接
合平面に対して凹となる第1接合凹面とを有しており、
前記第1接合平面と第2接合平面との間に前記弾性体を
介装してあり、前記規制手段は前記第1接合凸面及び第
1接合凹面からなる第1規制部を有することを特徴とす
る。
【0014】第3発明に係る減速歯車機構は、前記第1
及び第2のハウジングは互いに接合する第3接合部、第
4接合部を有し、該第3接合部と第4接合部との一方
は、前記長短方向に長い第3接合平面と、該第3接合平
面に対して凸となる第2接合凸面とを有し、前記第3接
合部と第4接合部との他方は、前記長短方向に長い第4
接合平面と、該第4接合平面に対して凹となる第2接合
凹面とを有しており、前記規制手段は前記第2接合凸面
及び第2接合凹面からなる第2規制部を有することを特
徴とする。
【0015】第4発明に係る減速歯車機構は、前記規制
手段は前記第1規制部及び前記第2規制部からなること
を特徴とする。
【0016】第2発明、第3発明及び第4発明にあって
は、ハウジングを分割することによって第1接合平面乃
至第4接合平面、第1接合凸面、第2接合凸面、第1接
合凹面、第2接合凹面を有する規制手段が形成されるた
め、該規制手段としての部品を特別に設けることなく、
前記回転中心間距離の長短方向と交差する方向へ第1及
び第2のハウジングが相対移動することを規制でき、構
造をより一層簡素にできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は減速歯車機構の構成
を示す縦断面図、図2は図1のII−II線の拡大断面図、
図3は減速歯車機構の構成を示す側面図、図4は図3の
IV−IV線の拡大断面図である。
【0018】この減速歯車機構Aは両端に軸部1a,1
bを有する金属製(主として軟鋼)のウォーム1と、該
ウォーム1に噛合するウォームホイール2と、該ウォー
ム1及びウォームホイール2の夫々に支持する2つのア
ルミニウム製の第1及び第2のハウジング3,4とを備
えており、ウォーム1の一方の軸部1aに連結されるモ
ータ5の回転を減速してウォームホイール2に伝達する
ように構成されている。
【0019】ウォームホイール2は、外周に歯を有する
合成樹脂製の環状部材21と、該環状部材21の内側に
嵌合された金属製の芯部材22とを備え、前記ウォーム
1との噛合による騒音を小さくするようにしてある。環
状部材21は前記芯部材22を射出成形型にインサート
として収容配置し、溶融された合成樹脂を射出すること
により成形してあり、芯部材22と一体に結合してあ
る。また、芯部材22の中心部には嵌合孔22aが穿設
されており、該嵌合孔22aに伝動軸6が嵌合固定され
ている。
【0020】第1及び第2のハウジング3,4は筒形部
材が略半割されたものであり、筒形となるように接合さ
れる。ウォーム1を収容する第1のハウジング3はウォ
ーム1の軸長方向に長くなっており、ウォーム1が配置
される配置領域の両側に支持孔31,32が設けられて
おり、夫々の支持孔31,32に転がり軸受7,8を介
して前記ウォーム1の軸部1a,1bが回転可能に支持
されている。また、一方の支持孔31に連なるねじ孔3
3及びモータ取付部34が設けられており、前記ねじ孔
33に前記転がり軸受7を固定するためのねじ環12が
螺着されている。また、前記モータ取付部34に円筒部
を有する前記モータ5が取付けられている。
【0021】ウォームホイール2を収容する第2のハウ
ジング4はウォームホイール2が配置される配置領域の
一側に転がり軸受9を介して前記伝動軸6を回転可能に
支持する支持孔41が設けられており、前記配置領域の
他側に転がり軸受13を介して前記伝動軸6を回転可能
に支持する支持孔14aが設けられた蓋部材14が嵌合
されている。この蓋部材14は前記支持孔41,14a
がほぼ同芯となるようにしてある。
【0022】第2のハウジング4及び第1のハウジング
3は互いに接合される第1接合部40A及び第2接合部
30Aと、互いに接合される第3接合部40B及び第4
接合部30Bとを備えている。第2のハウジング4の第
1接合部40A及び第1のハウジング3の第2接合部3
0Aにはウォーム1及びウォームホイール2の回転中心
間距離Hが長短となる方向(図1、図3におけるZ方
向)への撓みを可能としたゴム製の弾性体10が介装さ
れ、さらに前記回転中心間距離Hの長短方向と交差する
方向へ前記ハウジング3,4が相対移動することを規制
する規制手段11とが設けられており、また、第2のハ
ウジング4の第3接合部40B及び第1のハウジング3
の第4接合部30Bには前記回転中心間距離Hの長短方
向と交差する方向へ前記ハウジング3,4が相対移動す
ることを規制する規制手段11が設けられている。
【0023】図1、図3参照のように第1接合平面4a
と第2接合平面3aとはウォーム1の軸長方向両側に設
けられているが、両側の構成は同じであるため、一方の
説明に留める。第1接合部40Aは、前記回転中心間距
離HがZ方向と交差する方向、換言すれば前記Z方向と
ほぼ直交するX方向(図3参照)に長い左右2箇所の第
1接合平面4aと、該両側2箇所の第1接合平面4aの
間で第1接合平面4aに対して凸となる第1接合凸面4
bとを有している。また、第2接合部30Aは、前記Z
方向とほぼ直交するX方向に長い左右2箇所の第2接合
平面3aと、該両側2箇所の第2接合平面3aの間で前
記第2接合平面3aに対して凹となる第1接合凹面3b
とを有しており、第1接合凸面4b及び第1接合凹面3
bにより第1規制部11aが構成されている。そして、
前記第1接合平面4aと第2接合平面3aとの間と、第
1接合凸面4bの頂面4c及び第1接合凹面3bの底面
3cの間に扁平のゴム板からなる弾性体10が夫々介装
されている。
【0024】第3接合部40Bは前記第1接合凸面4b
の両側2箇所に設けられており、第4接合部30Bは前
記第1接合凹面3bの両側2箇所に設けられている。ま
た、第3接合部40Bは、前記Z方向に長い第3接合平
面4dと、該第3接合平面4dに対して凸となる第2接
合凸面4eとを有しており、第4接合部30Bは前記長
短方向に長い第4接合平面3dと、該第4接合平面3d
に対して凹となる第2接合凹面3eとを有しており、第
2接合凸面4e及び第2接合凹面3eにより第2規制部
11bが構成されている。
【0025】規制手段11は前記第1接合凸面4b及び
第1接合凹面3bからなる第1規制部11aと、第2接
合凸面4e及び第2接合凹面3eからなる第2規制部1
1bとを備えている。規制手段11は、第1接合凸面4
b及び第1接合凹面3bの係合により第1及び第2のハ
ウジング3,4の図3、図4矢印X方向(ウォーム1の
軸長方向)への相対移動を規制し、第2接合凸面4e及
び第2接合凹面3eの係合により第1及び第2のハウジ
ング3,4の図4矢印Y方向(ウォームホイール2の軸
長方向)への相対移動を規制している。
【0026】前記弾性体10は、片側にウォームホイー
ル2の軸長方向(Y方向)に長い2つの第1弾性板10
a,10aと、前記ウォーム1の軸長方向(X方向)に
長い2つの第2弾性板10b,10bとを備え、第1接
合平面4aと第2接合平面3aとの間に第1弾性板10
a,10aが接着されており、第1接合凸面4bの頂面
4c及び第1接合凹面3bの底面3cの間に第2弾性板
10b,10bが接着されており、この第1弾性板10
a,10a及び第2弾性板10b,10bの接着によっ
て第1及び第2のハウジング3,4を連結し、第1弾性
板10a及び第2弾性板10bの板厚方向(Z方向)へ
の撓みによって第1及び第2のハウジング3,4を第3
接合平面4d及び第4接合平面3dに沿って平行に相対
移動させることができるようにしてある。
【0027】このように構成された減速歯車機構Aは、
例えば電動式パワーステアリング装置に使用される。図
5は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の断面
図である。
【0028】電動式パワーステアリング装置は、上端が
舵取りのための操舵輪15に繋がり、下端に筒部を有す
る入力軸16と、前記筒部内に挿入されてその上端が前
記入力軸16の筒部に同軸的に連結され、前記操舵輪1
5に加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーション
バー17と、下端が前記トーションバー17の下端に同
軸的に連結される出力軸18と、前記トーションバー1
7の捩れに応じた入力軸16及び出力軸18の相対回転
変位量によって前記操舵輪15に加わる操舵トルクを検
出するトルクセンサ19と、該トルクセンサ19が検出
したトルクに基づいて駆動される操舵補助用のモータ5
と、該モータ5の回転に連動し、該回転を減速して出力
軸18に伝動する前記減速歯車機構Aと、該減速歯車機
構Aが収容された前記ハウジング3,4とを備え、第1
のハウジング3に前記モータ5が取付けられており、第
2のハウジング4及び前記入力軸16が収容された軸ハ
ウジング(不図示)がブラケット(不図示)を介して車
体に取付けられる。また、第2のハウジング4及び軸ハ
ウジングの間には前記トルクセンサ19が収容され筒形
の前記蓋部材14が連結されている。尚、出力軸18が
前記伝動軸6を構成している。
【0029】減速歯車機構Aは、ウォーム1の軸部1a
が前記モータ5の駆動軸5aに繋がっており、また、ウ
ォームホイール2が前記出力軸18の途中に嵌合固定さ
れており、これらウォーム1及びウォームホイール2の
噛合により前記駆動軸5aの回転を減速して出力軸18
に伝達し、該出力軸18からユニバーサルジョイントを
経て例えばラックピニオン式の舵取機構(図示せず)へ
伝達するようにしている。尚、出力軸18及びユニバー
サルジョイントが、ウォームホイール2の回転力を舵取
機構に伝達する伝動手段を構成している。
【0030】以上の如く構成された減速歯車機構A、電
動式パワーステアリング装置において、ウォーム1とウ
ォームホイール2との夫々に支持する第1及び第2のハ
ウジング3,4を備えており、該ハウジング3,4の間
に弾性体10が介されているため、該弾性体10の撓み
によって噛合部のバックラッシュ量が例えばほぼ零とな
るようにウォーム1及びウォームホイール2の回転中心
間距離Hを予め設定することにより、減速歯車機構Aを
組み立てる場合、前記弾性体10を撓ませつつウォーム
1及びウォームホイール2を噛合させることができ、噛
合部のバックラッシュ量をほぼ零にできる。このように
組立てたとき、前記弾性体10は前記回転中心間距離H
が長くなる方向へ弾性復元することになり、噛合部の噛
合抵抗の増加を抑制することができるため、ウォーム1
及びウォームホイール2をスムーズに回転させることが
できる。
【0031】また、操舵補助によってウォーム1がウォ
ームホイール2の歯すじに沿うようにラジアル方向へ押
圧され、この押圧力、換言すれば前記ラジアル方向への
噛合反力がウォーム1に加わったとき、ハウジング3,
4の間の弾性体10が、前記回転中心間距離Hが長くな
る方向へ伸長することになり、第1のハウジング3とと
もにウォーム1の全体が、前記回転中心間距離Hが長く
なる方向へ動くことになるため、良好な噛合関係を保つ
ことができる。この場合、前記回転中心間距離Hの長短
方向と交差する方向へ第1のハウジング3が移動するこ
とを規制手段11によって規制することができ、ウォー
ム1を前記長短方向を除く方向へ芯振れさせることなく
良好な噛合関係を保つことができる。しかも、弾性体1
0によってウォーム1の前記噛合反力による動きを抑制
することができ、バックラッシュ量の増加を少なくする
ことができる。
【0032】また、ウォームホイール2の歯を有する環
状部材21は合成樹脂製であるため、雰囲気温度等によ
るウォームホイール2の温度上昇、湿度上昇によって環
状部材21が膨張し、ラジアル方向への体積が増加する
ことになるが、この場合、ウォーム1及び第1のハウジ
ング3を介して前記弾性体10が伸長し、前記回転中心
間距離Hが長くなり、噛合い詰まりをなくし得る。
【0033】また、前記回転中心間距離Hを調整するた
めの調整手段は、第1及び第2のハウジング3,4の間
に介装された弾性体10であるため、前記回転中心間距
離を容易に調整することができるとともに、前記調整手
段の部品点数を低減でき、コストの低減を図ることがで
きる。
【0034】尚、以上説明した実施の形態では、第2の
ハウジング4が第1接合平面4a及び第1接合凸面4b
を有し、第1のハウジング3が第2接合平面3a及び第
1接合凹面3bを有する構成としたが、その他、第2の
ハウジング4が第2接合平面3a及び第1接合凹面3b
を有し、第1のハウジング3が第1接合平面4a及び第
1接合凸面4bを有する構成としてもよい。
【0035】また、以上説明した実施の形態では、第1
接合凸面4bの両側に第3接合平面4d及び第2接合凸
面4eを有し、第1接合凹面3bの両側に第4接合平面
3d及び第2接合凹面3eを有する規制手段11を備え
た構成としたが、その他、第1接合凸面4bの両側に第
4接合平面3d及び第2接合凹面3eを有し、第1接合
凹面3bの両側に第3接合平面4d及び第2接合凸面4
eを有する規制手段11を備えた構成としてもよいし、
また、規制手段11は前記第1接合平面4a及び第2接
合平面3aにハウジング3,4の前記矢印X方向及び前
記矢印Y方向への相対移動を規制する凸部及び該凸部に
係合する凹部を有する構成としてもよく、規制手段11
の構成は特に制限されない。
【0036】また、以上説明した実施の形態の減速歯車
機構Aは、ウォーム1である小歯車及びウォームホイー
ル2である大歯車を有する構成である他、ハイポイドピ
ニオンである小歯車及びハイポイドホイールである大歯
車を備えた構成であってもよいし、また、ベベルギヤを
備えた構成であってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明及び第5発明
によれば、噛合反力等によって小歯車及び大歯車のラジ
アル方向への相対的動き量が大きくなったときにおいて
も良好な噛合関係を保つことができ、小歯車、大歯車の
耐久性及び噛合部での伝動性を良好にできる。また、前
記回転中心間距離を容易に調整することができるととも
に、調整手段の部品点数を低減でき、コストの低減を図
ることができる。さらに、前記長短方向を除く方向へ芯
振れさせることなく良好な噛合関係を保つことができ
る。
【0038】第2発明、第3発明及び第4発明によれ
ば、構造をより一層簡素にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減速歯車機構の構成を示す縦断面
図である。
【図2】図1のII−II線の拡大断面図である。
【図3】本発明に係る減速歯車機構の構成を示す側面図
である。
【図4】図3のIV−IV線の拡大断面図である。
【図5】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の
断面図である。
【図6】電動式パワーステアリング装置が備える従来の
減速歯車機構の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ウォーム(小歯車) 2 ウォームホイール(大歯車) 3 第1のハウジング 4 第2のハウジング 40A 第1接合部 30A 第2接合部 40B 第3接合部 30B 第4接合部 4a 第1接合平面 3a 第2接合平面 4b 第1接合凸面 3b 第1接合凹面 4d 第3接合平面 3d 第4接合平面 4e 第2接合凸面 3e 第2接合凹面 5 モータ 6 伝動軸 10 弾性体 11 規制手段 11a 第1規制部 11b 第2規制部 H 回転中心間距離 A 減速歯車機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D033 CA04 3J009 DA04 EA06 EA19 EA23 EA32 EB24 EC06 FA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と
    を備えた減速歯車機構において、前記小歯車と大歯車と
    の夫々を支持する第1及び第2のハウジングと、該第1
    及び第2のハウジングの間に配設され前記小歯車及び大
    歯車の回転中心間距離が長短となる方向への撓みを可能
    とする弾性体と、前記回転中心間距離の長短方向と交差
    する方向へ前記第1及び第2のハウジングが相対移動す
    ることを規制する規制手段とを備えていることを特徴と
    する減速歯車機構。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のハウジングは互いに
    接合する第1接合部、第2接合部を有し、該第1接合部
    と第2接合部との一方は、前記長短方向と交差する方向
    に長い第1接合平面と、該第1接合平面に対して凸とな
    る第1接合凸面とを有しており、前記第1接合部と第2
    接合部との他方は、前記長短方向と交差する方向に長い
    第2接合平面と、該第2接合平面に対して凹となる第1
    接合凹面とを有しており、前記第1接合平面と第2接合
    平面との間に前記弾性体を介装してあり、前記規制手段
    は前記第1接合凸面及び第1接合凹面からなる第1規制
    部を有する請求項1記載の減速歯車機構。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2のハウジングは互いに
    接合する第3接合部、第4接合部を有し、該第3接合部
    と第4接合部との一方は、前記長短方向に長い第3接合
    平面と、該第3接合平面に対して凸となる第2接合凸面
    とを有し、前記第3接合部と第4接合部との他方は、前
    記長短方向に長い第4接合平面と、該第4接合平面に対
    して凹となる第2接合凹面とを有しており、前記規制手
    段は前記第2接合凸面及び第2接合凹面からなる第2規
    制部を有する請求項1記載の減速歯車機構。
  4. 【請求項4】 前記規制手段は前記第1規制部及び前記
    第2規制部からなる請求項1記載の減速歯車機構。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載された減
    速歯車機構と、前記小歯車に連結された操舵補助用のモ
    ータと、該モータの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵
    取機構に伝動する伝動手段とを備えていることを特徴と
    する電動式パワーステアリング装置。
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