JP2003206958A - バッフルプレート付き流体継手 - Google Patents

バッフルプレート付き流体継手

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JP2003206958A
JP2003206958A JP2002006554A JP2002006554A JP2003206958A JP 2003206958 A JP2003206958 A JP 2003206958A JP 2002006554 A JP2002006554 A JP 2002006554A JP 2002006554 A JP2002006554 A JP 2002006554A JP 2003206958 A JP2003206958 A JP 2003206958A
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昭一 草刈
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英隆 古賀
Nobuyuki Iwao
信幸 岩男
Yasushi Yamamoto
康 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッフルプレート付き流体継手において,ポ
ンプ羽根車及びタービン羽根車の軸方向の寸法誤差や熱
膨張に対する吸収能を高めながら,作動オイルのコアリ
ング内への流出を効果的に抑えて,伝動効率の低下を防
ぐ。 【解決手段】 ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4の
両コアリング3c,4cを,後者の内周壁4c1 の外周
面が前者の内周壁3c1 の内周面と微小間隙gを存して
ラップするように配置する一方,バッフルプレート15
を,それのタービン羽根車4側の側面がタービン羽根車
4のコアリング4cの内周壁4c1 端縁より軸方向に沿
ってタービン羽根車4側に一定距離sオフセット配置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】入力軸に連結した,コアリン
グ付きのポンプ羽根車と,出力軸に連結した,コアリン
グ付きのタービン羽根車とを互いに対向させて,これら
の間に作動オイルの循環回路を形成し,両羽根車の少な
くとも一方に,循環回路に突出するバッフルプレートを
付設し,このバッフルプレートにより循環回路内での作
動オイルの流れに抵抗を与えてドラッグトルクを小さく
するようにした,バッフルプレート付き流体継手の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝるバッフルプレート付き流体継手
は,例えば,オーム出版に係る「流体伝動装置の設計」
の第24,25頁に開示されているように,既に知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来,かゝる流体継手
では,ポンプ羽根車及びタービン羽根車の両コア間に
は,両羽根車の軸方向の寸法誤差や熱膨張を吸収するに
充分な軸方向間隙を設けている。しかしながら,その軸
方向間隙が大きいと,常用回転域で循環回路を流れる作
動オイルがバッフルプレートの,タービン羽根車側の外
周縁に衝突することにより生ずる乱流が前記間隙に影響
して,作動オイルをコアリング内に流出させ,これによ
り作動オイルの速度エネルギが減少して伝動効率を低下
させることになる。したがって前記軸方向間隙は,小さ
く設定することが望まれるが,その設定にも限界があ
る。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,両羽根車の軸方向の寸法誤差や熱膨張に対する吸
収能を高めながら,作動オイルのコアリング内への流出
を効果的に抑えて,伝動効率の低下を防止し得るように
した,バッフルプレート付き流体継手を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,入力軸に連結した,コアリング付きのポ
ンプ羽根車と,出力軸に連結した,コアリング付きのタ
ービン羽根車とを互いに対向させて,これらの間に作動
オイルの循環回路を形成し,両羽根車の少なくとも一方
に,循環回路に突出するバッフルプレートを付設した,
バッフルプレート付き流体継手において,ポンプ羽根車
及びタービン羽根車の両コアリングを,後者の内周壁の
外周面が前者の内周壁の内周面と微小間隙を存してラッ
プするように配置する一方,バッフルプレートを,それ
のタービン羽根車側の側面がタービン羽根車のコアリン
グの内周壁端縁より軸方向に沿ってタービン羽根車側に
オフセットするように配置したことを第1の特徴とす
る。
【0006】尚,前記入力軸及び出力軸は,後述する本
発明の実施例中のエンジンのクランク軸1及び変速機の
主軸2にそれぞれ対応する。
【0007】この第1の特徴によれば,作動オイルの循
環流量が少なくなる常用回転域では,バッフルプレート
の,作動オイルの循環に対する抵抗は比較的小さいの
で,作動オイルが循環回路を比較的スムーズに循環する
ことにより,伝動効率は向上する。特に,ポンプ羽根車
のコアリングの内周壁の内周側に配置されるタービン羽
根車のコアリングの内周壁が作動オイルの流れをポンプ
羽根車側に誘導し,しかも,互いにラップする両コアリ
ングの内周壁がそのラップ部の間隙に大なる流路抵抗を
付与しているため,作動オイルの両コアリング内への流
出を効果的に抑えることになる。
【0008】またタービン羽根車からポンプ羽根車へ戻
る作動オイルがバッフルプレートの外周縁に衝突するこ
とにより,その作動オイルに多少とも乱流が生じても,
バッフルプレートの上記外周縁と,内周側に位置するタ
ービン羽根車のコアリングの内周壁端縁とが所定距離軸
方向にオフセットしていることで,その乱流が両コアリ
ングの内周壁のラップ部の間隙内部まで波及することは
なく,該間隙の流路抵抗が大であることゝ相俟って,作
動オイルの両コアリング内への流出を効果的に抑えるこ
とができ,作動オイルの速度エネルギの減少は極めて少
なく,伝動効率の低下を効果的に防ぐことができる。
【0009】しかも,両コアリングの内周壁のラップ部
においては,両羽根車の軸方向の大なる寸法誤差や熱膨
張を吸収することができ,循環回路から両コアリング内
への作動オイルの流出を常に防いで,伝動効率の安定化
に寄与し得る。
【0010】また本発明は,第1の特徴に加えて,バッ
フルプレートの,タービン羽根車側の外周縁に,作動オ
イルのタービン羽根車側からポンプ羽根車側への流れを
誘導する誘導部を形成したことを第2の特徴とする。
【0011】尚,前記誘導部は,後述する本発明の第2
〜4実施例中の面取り部,斜面及び円弧面に対応する。
【0012】この第2の特徴によれば,常用回転域にお
いて,作動オイルが循環回路をタービン羽根車側からポ
ンプ羽根車側に戻る際,バッフルプレートのタービン羽
根車側の外周縁に衝突しようとしても,そこには前記誘
導部が待機していて,作動オイルをポンプ羽根車側へス
ムーズに誘導するので,乱流が生じ難く,乱流による作
動オイルの速度エネルギの減少を少なくして,伝動効率
の低下を効果的に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0014】図1は本発明の第1実施例に係るバッフル
プレート付き流体継手をロックアップクラッチの非接続
状態で示す縦断面図,図2は同流体継手のロックアップ
クラッチの接続状態を示す作用説明図,図3は本発明の
第2実施例を示すバッフルプレート部の縦断面図,図4
は本発明の第3実施例を示すバッフルプレート部の縦断
面図,図5は本発明の第4実施例を示すバッフルプレー
ト部の縦断面図である。
【0015】先ず,図1及び図2に示す本発明の第1実
施例について説明する。
【0016】自動車用エンジンのクランク軸1と,多段
変速機の主軸2とが同軸上に配置され,これらは流体継
手Fを介して連結される。
【0017】流体継手Fは,ポンプ羽根車3と,それに
対向してそれとの間に作動オイルの循環回路5を画成す
るタービン羽根車4とを備えている。
【0018】ポンプ羽根車3は,椀状且つ環状のシェル
3と,このシェル3の内側面に結合されて循環回路5に
配置される多数のブレード3b,3b…と,これらブレ
ード3b,3b…の中間部相互を連結するコアリング3
cと,シェル3の内周端に結合されるハブ3hとから構
成される。またタービン羽根車4も,椀状且つ環状のシ
ェル4sと,このシェル4sの内側面に結合されて循環
回路5に配置される多数のブレード4b,4b…と,こ
れらブレード4b,4b…の中間部相互を連結するコア
リング4cと,シェル4sの内周端に結合されるハブ4
hとから構成される。
【0019】ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4の両
コアリング3c,4cのの内周壁3c1 ,4c1 は,後
者の内周壁4c1 を前者の内周壁3c1 の半径方向内方
に配置して,互いに半径方向に微小間隙gを存してラッ
プされる。
【0020】ポンプ羽根車3には,タービン羽根車4の
背面を覆うサイドカバー6が連設され,このサイドカバ
ー6に,クランク軸1の端部に固着されたフライホイー
ル7が連結される。
【0021】またサイドカバー6の中心部にはハブ6h
が形成され,タービン羽根車4のハブ4hにスプライン
結合した主軸2の端部がこのハブ6hにブッシュ8を介
して回転自在に支承される。
【0022】ポンプ羽根車3のハブ3hは,循環回路5
の内周側でタービン羽根車4のハブ4hを囲繞するよう
に配置され,これらハブ3h,4h間にボールベアリン
グ9が介裝される。その際,ボールベアリング9のイン
ナレース9aはハブ4hの外周面に嵌合されると共に,
ハブ4hの環状肩部10と,ハブ4hに係止される止環
11とで軸方向に挟持される。また同ボールベアリング
9のアウタレース9bはハブ3hの内周面に嵌合される
と共に,ハブ3hの環状肩部12と,ハブ3hに係止さ
れる止環13とで軸方向に挟持される。こうしてポンプ
羽根車3及びタービン羽根車4の両ハブ3h,4hは,
ボールベアリング9を介して軸方向に連結される。この
ボールベアリング9は,インナ及びアウタレース9a,
9b間を作動オイルが流通し得るシール無しとされる。
【0023】ポンプ羽根車3のハブ3hの外周面には,
外周端を循環回路5に突出させる環状のバッフルプレー
ト15が嵌合されると共に,溶接により固着される。
【0024】その際,このバッフルプレート15は,そ
れのタービン羽根車4側の側面がタービン羽根車4のコ
アリング4cの内周壁4c1 端縁より軸方向に沿ってタ
ービン羽根車4側に一定距離sオフセットするように配
置される。
【0025】バッフルプレート15とタービン羽根車4
との間には,ボールベアリング9の,タービン羽根車4
側端面と連通する環状油路16が画成される。
【0026】タービン羽根車4とサイドカバー6との間
には,それらを直結し得るロックアップクラッチLが設
けられる。このロックアップクラッチLは,タービン羽
根車4の背面とサイドカバー6の内側壁との間に画成さ
れると共に,循環回路5に連通する油室としてのクラッ
チ室17と,このクラッチ室17をタービン羽根車4側
の内側室17aとサイドカバー6側の外側室17bとに
区画するようにクラッチ室17に配設されるクラッチピ
ストン18とから構成され,クラッチピストン18は,
サイドカバー6の内側壁に対向する端面に摩擦ライニン
グ18aを備えている。
【0027】クラッチピストン18は,タービン羽根車
4の背面に突設された複数の伝動爪21にトルクダンパ
20を介して連結されると共に,摩擦ライニング18a
をサイドカバー6の内壁に圧接させる接続位置と,その
内壁から離間する非接続位置との間を軸方向に移動し得
るように,タービン羽根車4のハブ4hの外周面にシー
ル部材22を介して摺動可能に支承される。
【0028】主軸2にはロックアップクラッチLの外側
室17bに連通する第1油路24が設けられる。またポ
ンプ羽根車3のハブ3hには,主軸2を囲繞するように
配置されてオイルポンプ27を駆動する筒状のオイルポ
ンプ駆動軸26が一体に形成され,このオイルポンプ駆
動軸26と主軸2との間に,ボールベアリング9の他端
面に連通する第2油路25が画成される。こうして,第
2油路25及び循環回路5間は,ボールベアリング9及
び環状油路16を介して互いに連通される。
【0029】第1油路24及び第2油路25は,切換弁
29により,オイルポンプ27の吐出側とオイル溜め2
8とに交互に接続されるようになっている。
【0030】次に,この第1実施例の作用について説明
する。
【0031】エンジンのアイドリングないし低速運転域
では,切換弁29は,図1に示すように,第1油路24
をオイルポンプ27の吐出側に接続する一方,第2油路
25をオイル溜め28に接続するように,図示しない電
子制御ユニットにより制御される。したがって,エンジ
ンのクランク軸1の回転トルクは,フライホイール7,
サイドカバー6,ポンプ羽根車3へと伝達して,それを
回転駆動し,更にオイルポンプ27をも駆動すると,オ
イルポンプ27から吐出された作動オイルは切換弁29
から第1油路24,クラッチ室17の外側室17b,内
側室17aを経て循環回路5に流入し,該回路5を満た
した後,環状油路16,ボールベアリング9を順次経て
第2油路25に移り,切換弁29からオイル溜め28に
還流する。
【0032】而して,クラッチ室17では,上記のよう
な作動オイルの流れにより外側室17bの方が内側室1
7aよりも高圧となり,その圧力差によりクラッチピス
トン18がサイドカバー6の内壁から引き離される方向
へ押圧されるので,ロックアップクラッチLは非接続状
態となっており,ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4
間に相対回転を許容している。
【0033】したがって,クランク軸1からポンプ羽根
車3が回転駆動されると,ポンプ羽根車3の回転により
循環回路5内の作動オイルに遠心力が作用するため,作
動オイルは,図1の矢印のように,循環回路5の外周部
ではポンプ羽根車3からタービン羽根車4に流入してト
ルクを伝達し,循環回路5の内周部では作動オイルがタ
ービン羽根車4からポンプ羽根車3へと戻り,このよう
な循環を繰り返す。
【0034】ところで,作動オイルの循環流量が多い失
速点付近では,循環回路5に突出したバッフルプレート
15が作動オイルの循環を邪魔することにより,ドラッ
グトルクを小さくすることができる。
【0035】作動オイルの循環流量が少なくなる常用回
転域では,バッフルプレート15の,作動オイルの循環
に対する抵抗は比較的小さいので,作動オイルが循環回
路5を比較的スムーズに循環することにより,伝動効率
は向上する。
【0036】特に,この場合,ポンプ羽根車3及びター
ビン羽根車4の両コアリング3c,4cは,後者の内周
壁4c1 の外周面が前者の内周壁3c1 の内周面と微小
間隙gを存してラップするように配置されているから,
半径方向内方の内周壁4c1が循環回路5の内周部側で
作動オイルの流れをポンプ羽根車3側に誘導し,しか
も,互いにラップする両内周壁3c1 ,4c1 がそのラ
ップ部の間隙gに大なる流路抵抗を付与しているため,
作動オイルの両コアリング3c,4c内への流出を効果
的に抑えることになる。
【0037】またタービン羽根車4からポンプ羽根車3
へ戻る作動オイルがバッフルプレート15の外周縁に衝
突することにより,その作動オイルに多少とも乱流が生
じても,バッフルプレート15の上記外周縁と,内周側
に位置するコアリング4cの内周壁4c1 の端縁とが軸
方向に沿って所定距離sオフセットしているから,その
乱流が両コアリング3c,4cの内周壁3c1 ,4c1
のラップ部の間隙g内部まで波及することはなく,該間
隙gの流路抵抗が大であることゝ相俟って,作動オイル
の両コアリング3c,4c内への流出を効果的に抑える
ことができ,その結果,作動オイルの速度エネルギの減
少は極めて少なく,伝動効率の低下を効果的に防ぐこと
ができる。しかも,両コアリング3c,4cの内周壁3
1 ,4c1 のラップ部においては,両羽根車3,4の
軸方向の大なる寸法誤差や熱膨張を吸収することがで
き,循環回路5から両コアリング3c,4c内への作動
オイルの流出を常に防いで,伝動効率の安定化に寄与し
得る。
【0038】ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4間の
速度比が1に近づくと,電子制御ユニット(図示せず)
による切換弁29の切換えにより,図2に示すように,
第2油路25をオイルポンプ27の吐出側に接続すると
共に,第1油路24をオイル溜め28に接続する。その
結果,オイルポンプ27の吐出作動オイルは,先刻とは
反対に,切換弁29から第2油路25を通過し,ボール
ベアリング9,環状油路16を順次経て循環回路5に流
入して,該回路5を満たした後,クラッチ室17の内側
室17aに移って,該室17aをも満たす。一方,クラ
ッチ室17の外側室17bは,第1油路24及び切換弁
29を介してオイル溜め28に開放されるので,クラッ
チ室17では,内側室17aの方が外側室17bよりも
高圧となり,クラッチピストン18は,その圧力差によ
りサイドカバー6側に押圧され,摩擦ライニング18a
をサイドカバー6の内側壁に圧接させ,ロックアップク
ラッチLは接続状態となる。
【0039】このようなロックアップクラッチLの接続
によれば,ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4を相互
に直結するので,バッフルプレート15による流体伝動
効率の低下に関係なく,クランク軸1の回転トルクを主
軸2に効率良く伝達することができ,即ち高伝動効率の
状態にして,燃費の低減を図ることができる。
【0040】かくして,ドラッグトルクの低減と,エン
ジンの常用運転時での両羽根車3,4間の伝動効率の向
上の両方を満足させることができる。
【0041】また循環回路5と第2油路25との間で
は,ボールベアリング9及び環状油路16を介して作動
オイルの流通が行われるので,流体継手Fの冷却と共に
該ベアリング9の潤滑を効果的に促進することができ
る。特に,環状油路16は,循環回路5中,比較的低圧
の内周部に開口するので,図2の場合のように,第2油
路からボールベアリング9及び環状油路16を通して循
環回路5へ作動オイルをスムーズに供給することがで
き,ロックアップクラッチLの接続状態への応答性を高
めることができる。
【0042】またボールベアリング9が循環回路及び第
2油路25間の連通路を兼ねることから,油路構成が簡
素化され,したがって加工工数,延いてはコストの低減
を図ることができる。
【0043】さらにタービン羽根車4のハブ4hと,そ
れを囲繞するポンプ羽根車3のハブ3hとの間にボール
ベアリング9を介裝すると共に,このボールベアリング
9を介して両羽根車3,4のハブ間を軸方向に連結した
ので,ポンプ羽根車3,タービン羽根車4及びサイドカ
バー6の三者のハブ3,4,6に高い同心精度を与えつ
ゝ,流体継手組立体を構成することができる。したがっ
て,タービン羽根車4及びサイドカバー6の両ハブ4
h,6hへの主軸2の嵌合作業を容易に行うことがで
き,主軸2の取り付け作業性を著しく向上させることが
できる。
【0044】しかもポンプ羽根車3及びタービン羽根車
4は,ボールベアリング9によって高い同心精度が付与
されることから,スムーズな相対回転が保障され,安定
したカップリング機能を発揮することができる。
【0045】次に,図3〜図5により本発明の別の実施
例について説明する。
【0046】図3に示す本発明の第2実施例は,バッフ
ルプレート15の,タービン羽根車4側の外周縁に環状
の面取り部33を形成した点を除けば,上記第1実施例
と同様の構成であり,図3中,第1実施例との対応部分
には,同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0047】この第2実施例によれば,ロックアップク
ラッチLが非接続状態にある常用回転域において,作動
オイルが循環回路5をタービン羽根車4側からポンプ羽
根車3側に戻る際,バッフルプレート15のタービン羽
根車4側の外周縁に衝突しようとしても,そこには面取
り部33が待機していて,作動オイルをポンプ羽根車3
側へスムーズに誘導するので,乱流が生じ難く,乱流に
よる作動オイルの速度エネルギの減少を少なくして,伝
動効率の低下を効果的に防止することができる。
【0048】図4に示す本発明の第3実施例は,バッフ
ルプレート15の,タービン羽根車4側の外周縁部に,
第2実施例の面取り部33に代えて,テーパ面34を形
成したものであり,その他の構成は前記第1実施例のそ
れと同様であり,図4中,第1実施例との対応部分には
同一の参照符号を付す。
【0049】この第3実施例によれば,ロックアップク
ラッチLが非接続状態にある常用回転域において,作動
オイルが循環回路5をタービン羽根車4側からポンプ羽
根車3側に戻る際,バッフルプレート15のタービン羽
根車4側の外周縁に衝突しようとしても,そこに待機し
ているテーパ面34が作動オイルをポンプ羽根車3側へ
よりスムーズに誘導するので,乱流が一層生じ難くな
り,乱流による作動オイルの速度エネルギの減少をより
少なくして,伝動効率の低下をより効果的に防止するこ
とができる。
【0050】図5に示す本発明の第4実施例は,バッフ
ルプレート15の,タービン羽根車4側の外周縁部に,
第3実施例のテーパ面34に代えて,環状に円弧面35
を形成したものであり,その他の構成は前記第1実施例
のそれと同様であり,図5中,第1実施例との対応部分
には同一の参照符号を付す。
【0051】この第4実施例によれば,第3実施例と同
様に,ロックアップクラッチLが非接続状態にある常用
回転域において,作動オイルが循環回路5をタービン羽
根車4側からポンプ羽根車3側に戻る際,バッフルプレ
ート15のタービン羽根車4側の外周縁に衝突しようと
しても,そこに待機している円弧面35が作動オイルを
ポンプ羽根車3側へよりスムーズに誘導するので,乱流
が一層生じ難くなり,乱流による作動オイルの速度エネ
ルギの減少をより少なくして,伝動効率の低下をより効
果的に防止することができる。
【0052】尚,この第4実施例においては,バッフル
プレート15のポンプ羽根車3側の外周縁にも環状の円
弧面が形成され,バッフルプレート15の取り付け時,
その両側面の何れがタービン羽根車4側に配置されて
も,乱流防止を図ることができるようにしてある。
【0053】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可
能である。例えば,バッフルプレート15をタービン羽
根車4のハブ4hに固着して,バッフルプレート15と
ポンプ羽根車3のハブ3hとの間に,ボールベアリング
9及び循環回路5間を連通する環状通路を形成すること
ができる。またボールベアリング9に代えて,作動オイ
ルの流通を許容する他の形式のベアリングを用いること
もできる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,バッフル
プレート付き流体継手において,ポンプ羽根車及びター
ビン羽根車の軸方向の寸法誤差や熱膨張に対する吸収能
を高めながら,作動オイルのコアリング内への流出を抑
えて,伝動効率の低下を効果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るバッフルプレート付
き流体継手をロックアップクラッチの非接続状態で示す
縦断面図。
【図2】同流体継手のロックアップクラッチの接続状態
を示す作用説明図。
【図3】本発明の第2実施例を示すバッフルプレート部
の縦断面図。
【図4】本発明の第3実施例を示すバッフルプレート部
の縦断面図。
【図5】本発明の第4実施例を示すバッフルプレート部
の縦断面図。
【符号の説明】
F・・・・・流体継手 g・・・・・微小間隙 s・・・・・軸方向オフセット距離 1・・・・・入力軸(エンジンのクランク軸) 2・・・・・出力軸(変速機の主軸) 3・・・・・ポンプ羽根車 3c・・・・ポンプ羽根車のコアリング 3c1 ・・・コアリング3cの内周壁 4・・・・・タービン羽根車 4c・・・・タービン羽根車のコアリング 4c1 ・・・コアリング4cの内周壁 5・・・・・循環回路 15・・・・バッフルプレート 33・・・・誘導部(面取り部) 34・・・・誘導部(テーパ面) 35・・・・誘導部(円弧面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草刈 昭一 静岡県浜松市豊町508番地の1 株式会社 ユタカ技研内 (72)発明者 古賀 英隆 神奈川県藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車 株式会社藤沢工場内 (72)発明者 岩男 信幸 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 山本 康 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(1)に連結した,コアリング
    (3c)付きのポンプ羽根車(3)と,出力軸(2)に
    連結した,コアリング(4c)付きのタービン羽根車
    (4)とを互いに対向させて,これらの間に作動オイル
    の循環回路(5)を形成し,両羽根車(3,4)の少な
    くとも一方に,循環回路(5)に突出するバッフルプレ
    ート(15)を付設した,バッフルプレート付き流体継
    手において,ポンプ羽根車(3)及びタービン羽根車
    (4)の両コアリング(3c,4c)を,後者の内周壁
    (4c1 )の外周面が前者の内周壁(3c1 )の内周面
    と微小間隙(g)を存してラップするように配置する一
    方,バッフルプレート(15)を,それのタービン羽根
    車(4)側の側面がタービン羽根車(4)のコアリング
    (4c)の内周壁(4c1 )端縁より軸方向に沿ってタ
    ービン羽根車(4)側にオフセットするように配置した
    ことを特徴とする,バッフルプレート付き流体継手。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバッフルプレート付き流
    体継手において,バッフルプレート(15)の,タービ
    ン羽根車(4)側の外周縁に,作動オイルのタービン羽
    根車(4)側からポンプ羽根車(3)側への流れを誘導
    する誘導部(33,34,35)を形成したことを特徴
    とする,バッフルプレート付き流体継手。
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