JP4313153B2 - 流体伝動装置 - Google Patents

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    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers

Description

本発明は、流体伝動装置に関するものである。
従来、自動変速機においては、エンジンによって発生させられたトルクを、流体伝動装置としてのトルクコンバータを介してトランスミッションに伝達し、該トランスミッションにおいて変速を行って駆動輪に伝達するようにしている。そして、前記トルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、ワンウェイクラッチ、ロックアップ装置等を備え、内部を循環する作動流体としての油によってトルク変換機又は流体継手として作用する。
すなわち、エンジンからクランクシャフトを介して伝達された回転は前記ポンプインペラに伝達される。そして、該ポンプインペラが回転すると、トルクコンバータ内の油は、遠心力によってポンプインペラ、タービンランナ及びステータ間を循環し、タービンランナを回転させる。また、該タービンランナにはトランスミッションの入力軸が連結されていて、トルクコンバータからの出力がトランスミッションに伝達されるようになっている。そして、前記ステータは、ポンプインペラとタービンランナとの間に配設され、両者の回転速度の差が大きいときは、油の流れをポンプインペラの回転を助ける方向に変換し、トルクを大きくする。
ところで、前記回転速度の差が小さくなると、トルクコンバータは、流体継手として作用するが、流体継手として作用している間はトルクを大きくすることができず、単に回転を伝達するだけであるので、油の攪拌(かくはん)等による損失の分だけ伝達されるトルクが小さくなり、トルクの伝達効率が低くなってしまう。
そこで、車速が設定値に達すると、前記ロックアップ装置を係合させ、エンジンから伝達された回転を直接タービンランナに伝達し、トルクの伝達効率を高くするようにしている。そのために、前記ロックアップ装置はロックアップピストンを備え、該ロックアップピストンとタービンランナとの間に係合側油室が、ロックアップピストンとフロントカバーとの間に解放側油室が形成される。そして、前記係合側油室内の油圧を解放側油室内の油圧より高くすることによってロックアップピストンを前進させ、ロックアップピストンに配設された摩擦材によってロックアップ装置を係合させ、前記解放側油室内の油圧を係合側油室内の油圧より高くすることによってロックアップピストンを後退させ、ロックアップ装置を解放するようにしている。
ところで、トルクコンバータの容量を大きくするためには、前記摩擦材の外径を大きくする必要があるが、摩擦材の外径を大きくしようとすると、トルクコンバータの径方向寸法が大きくなり、トルクコンバータが重くなってしまう。そこで、摩擦材の外径を大きくすることなく、トルクコンバータの容量を大きくするために、ロックアップピストンとフロントカバーとの間にタービンランナと連結されたクラッチプレートを配設し、該クラッチプレートの両面に摩擦材を配設するようにしたトルクコンバータが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
この場合、ロックアップピストンを進退させ、該ロックアップピストンと前記フロントカバーとの間で前記摩擦材を選択的に挟むことによって、ロックアップ装置を係脱させることができる。
そのために、フロントカバーの中央に配設されたセンタピースとロックアップピストンとの間に、複数のトーションスプリングがセンタピースとスプライン係合させて配設され、該センタピース及び各トーションスプリングを介してフロントカバーからロックアップピストンに回転が伝達されるようになっている。
また、前記ロックアップピストンがセンタピースに対して摺(しゅう)動自在に配設され、該センタピースによってセンタリングが行われるとともに、前記センタピースに取り付けられたシールリングによって前記係合側油室と解放側油室との間がシールされるようになっている。
さらに、ロックアップピストンの軸方向における位置決めを、前記センタピースに取り付けられたスナップリングによって行うようにしている。
US4,926,988号公報
しかしながら、前記従来のトルクコンバータにおいては、センタピースとロックアップピストンとの間に、複数のトーションスプリングが配設されるようになっているので、部品点数が多くなり、コストが高くなってしまう。
また、前記トーションスプリングを配設する必要があるので、解放側油室の寸法を大きくする必要があるだけでなく、油の流れに対する抵抗が大きくなってしまい、しかも、トーションスプリングによる反力、トルクの伝達の遅れ等が発生するので、ロックアップ装置の応答性が低くなってしまう。
ところで、自動変速機の変速装置を多段化するのに伴って変速装置の軸方向寸法が大きくなる傾向にあるが、車両のエンジンルーム内のスペースは限られているので、変速装置の軸方向寸法が大きくなる分だけトルクコンバータの軸方向寸法を小さくする必要がある。ところが、前記トルクコンバータにおいては、センタピースにスプライン、シールリング、スナップリング等を配設する必要があり、軸方向寸法を小さくすることができない。
本発明は、前記従来のトルクコンバータの問題点を解決して、容量を大きくすることができ、部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができるとともに、径方向寸法及び軸方向寸法を小さくすることができる流体伝動装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の流体伝動装置においては、駆動源からの回転を受ける入力部回転体と、該入力部回転体と連結されたポンプインペラと、該ポンプインペラの回転に伴って回転させられるタービンランナと、該タービンランナを支持するタービンハブと、前記入力部回転体とタービンランナとの間に進退自在に配設されたロックアップピストンと、前記タービンハブと連結され、前記入力部回転体とロックアップピストンとの間に配設され、前記入力部回転体とロックアップピストンとを係脱させる摩擦部材と、前記入力部回転体とタービンハブとの間に配設された「L」字状のブシュから成る位置決め部材とを有する。
そして、前記入力部回転体とロックアップピストンとは、前記入力部回転体に配設された第1の回転伝達部、及び前記ロックアップピストンに配設された第2の回転伝達部によって、軸方向において摺動自在な係合要素を介して連結される。
また、前記タービンハブは、軸方向に形成され、前記ロックアップピストンを前記入力部回転体とタービンランナとの間で支持し、前記ロックアップピストンのセンタリングを行う摺動支持部を備える。
そして、該摺動支持部に、前記ロックアップピストンと入力部回転体との間に油室を形成するためのシール部材が配設される。
また、前記第1、第2の回転伝達部のうちの少なくとも一方と前記シール部材と前記位置決め部材とは軸方向において重ねて配設される。
本発明によれば、流体伝動装置においては、駆動源からの回転を受ける入力部回転体と、該入力部回転体と連結されたポンプインペラと、該ポンプインペラの回転に伴って回転させられるタービンランナと、該タービンランナを支持するタービンハブと、前記入力部回転体とタービンランナとの間に進退自在に配設されたロックアップピストンと、前記タービンハブと連結され、前記入力部回転体とロックアップピストンとの間に配設され、前記入力部回転体とロックアップピストンとを係脱させる摩擦部材と、前記入力部回転体とタービンハブとの間に配設された「L」字状のブシュから成る位置決め部材とを有する。
そして、前記入力部回転体とロックアップピストンとは、前記入力部回転体に配設された第1の回転伝達部、及び前記ロックアップピストンに配設された第2の回転伝達部によって、軸方向において摺動自在な係合要素を介して連結される。
また、前記タービンハブは、軸方向に形成され、前記ロックアップピストンを前記入力部回転体とタービンランナとの間で支持し、前記ロックアップピストンのセンタリングを行う摺動支持部を備える。
そして、該摺動支持部に、前記ロックアップピストンと入力部回転体との間に油室を形成するためのシール部材が配設される。
また、前記第1、第2の回転伝達部のうちの少なくとも一方と前記シール部材と前記位置決め部材とは軸方向において重ねて配設される。
この場合、入力部回転体とロックアップピストンとを係脱させる摩擦部材が入力部回転体とロックアップピストンとの間に配設されるので、摩擦材の外径を大きくすることなく、流体伝動装置の容量を大きくすることができる。しかも、流体伝動装置の径方向寸法を小さくすることができ、流体伝動装置を軽くすることができる。
また、入力部回転体とロックアップピストンとが軸方向において摺動自在な係合要素を介して連結されるので、入力部回転体とロックアップピストンとの間に、トーションスプリングを配設する必要がなくなる。したがって、部品点数を少なくすることができ、流体伝動装置のコストを低くすることができる。また、トーションスプリングを配設する必要がないので、解放側油室の寸法を大きくする必要がないだけでなく、作動流体の流れに対する抵抗を少なくすることができ、しかも、トーションスプリングによる反力、トルクの伝達の遅れ等がなくなるので、ロックアップ装置の応答性を向上させることができる。その結果、流体伝動装置においてスリップ制御を行う場合等に、ロックアップ装置の制御性を向上させることができる。
さらに、前記タービンハブの摺動支持部において、前記ロックアップピストンのセンタリングを行うことができるだけでなく、シール部材によって係合側油室と解放側油室との間のシールを行うことができ、さらに、前記第1、第2の回転伝達部のうちの少なくとも一方とシール部材と前記位置決め部材とは軸方向において重ねて配設されるので、流体伝動装置の軸方向寸法を小さくすることができる。
そして、位置決め部材によって、フロントカバーに対する前記ロックアップピストン、ダンパ機構等のセンタリングを行うことができるので、流体伝動装置の生産性を向上させることができる。また、位置決め部材によって、係合側油室と解放側油室との間のシールを行うことができる。
そして、位置決め部材は「L」字状のブシュから成るので、部品点数を少なくすることができ、流体伝動装置の構造を簡素化することができる。したがって、流体伝動装置のコストを低くすることができるだけでなく、生産性を向上させることもできる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図、図2は本発明の第1の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。
図において、11は流体伝動装置としてのトルクコンバータ、12はトルクコンバータケースであり、該トルクコンバータケース12は、フロントカバー13、該フロントカバー13と溶接によって連結されたリヤカバー14、及び該リヤカバー14と溶接によって連結されたポンプハブ15を備える。前記フロントカバー13は、図示されないドライブプレート及び連結部材16を介して駆動源としての図示されないエンジンのクランクシャフトと連結され、軸心部分に溶接によって連結されたセンタピース18と共にエンジンからの回転が入力されるのに伴って回転させられる。また、前記フロントカバー13は、径方向における中間部分に、前方(図1において左方)に向けて膨出させて形成された膨出部13a、該膨出部13aより径方向外方及び径方向内方に形成された平坦(たん)部13b、13cを備える。また、前記フロントカバー13及びセンタピース18によって入力部回転体が構成される。なお、前記駆動源としてモータ等を使用することもできる。
前記センタピース18は、中央に形成され、断面が円柱状の形状を有する嵌(かん)入部21、及び該嵌入部21の後端(図1において右端)から径方向外方に向けて延びるフランジ部22を備え、前記嵌入部21を前記クランクシャフトの軸穴に嵌入させることによって、トルクコンバータ11のセンタリングを行うようにしている。
前記ポンプハブ15は、エンジンとトランスミッションとを区画する図示されない隔壁に対して回転自在に支持され、ポンプハブ15の後端は、前記隔壁内に配設された図示されないオイルポンプと連結される。
前記トルクコンバータ11は、前記トルクコンバータケース12、前記フロントカバー13と連結され、かつ、回転自在に配設され、フロントカバー13の回転を受けて作動流体としての油を遠心力によって内周側から外周側に流すポンプインペラ24、該ポンプインペラ24と対向させて回転自在に配設され、ポンプインペラ24の回転に伴って外周側に流された油を受け、再び内周側に流すことによって回転させられるタービンランナ25、並びに前記ポンプインペラ24及びタービンランナ25の内周側において油が流れる方向を変更し、ポンプインペラ24からタービンランナ25に伝達されるトルクを大きくするためのステータ26を備える。
該ステータ26は、支持体としての環状のステータハブ28、及び該ステータハブ28の外周に所定のピッチで、かつ、放射状に配設されたブレード29を備える。また、前記ステータ26の径方向内方には一方向にだけ回転自在なワンウェイクラッチ31が配設される。該ワンウェイクラッチ31は、アウタレース32及びインナレース33から成り、前記アウタレース32は前記ステータ26に固定され、前記インナレース33は前記オイルポンプに連結された固定スリーブ34の外周にスプライン嵌合される。前記ポンプハブ15と固定スリーブ34との間に第1の油路80が形成される。
前記ポンプインペラ24は、前記リヤカバー14の一部によって構成されるアウタシェル35、該アウタシェル35と所定の間隔を置いて配設されたインナコア36、及び前記アウタシェル35とインナコア36との間に配設された複数のブレード37を備え、前記タービンランナ25は、アウタシェル38、該アウタシェル38と所定の間隔を置いて配設されたインナコア39、及び前記アウタシェル38とインナコア39との間に配設された複数のブレード41を備える。
前記ワンウェイクラッチ31より前方にタービンハブ44が回転自在に配設される。該タービンハブ44は、軸方向に延びる筒状部45、該筒状部45におけるほぼ中央から径方向外方に向けて突出させて形成されたフランジ部46、該フランジ部46の所定の箇所から前方に向けて突出させて、かつ、前記筒状部45と平行に形成された摺動支持部47、及び前記フランジ部46の外周縁の近傍に形成された連結部48を備える。
そして、前記タービンランナ25は、前記連結部48において、リベット43によってタービンハブ44に連結され、タービンランナ25の回転がタービンハブ44に伝達される。また、前記固定スリーブ34及び前記タービンハブ44より径方向内方には、前記トランスミッションの入力軸49が回転自在に配設され、前記筒状部45においてタービンハブ44の回転が入力軸49に伝達される。この場合、前記入力軸49は、ブシュ84によって固定スリーブ34に対して回転自在に配設され、かつ、センタリングされる。また、前記ブシュ84は、第1の油路80内の油が固定スリーブ34と入力軸49との隙(すき)間を介して排出されないようにシール作用を併せて有する。なお、前記入力軸49は、トルクコンバータ11の出力軸としても機能する。また、前記入力軸49内には第2の油路85形成される。
前記構成のトルクコンバータ11において、エンジンからクランクシャフトを介してフロントカバー13に伝達された回転は、さらに、ポンプインペラ24に伝達され、該ポンプインペラ24が回転させられるのに伴って、トルクコンバータ11内の油が遠心力によってポンプインペラ24、タービンランナ25及びステータ26間を循環し、タービンランナ25を回転させる。
このように、前記ポンプインペラ24が回転を始めた直後の発進時、すなわち、ストール時においては、エンジンから伝達された回転は、フロントカバー13に伝達された後、リヤカバー14、ポンプインペラ24及びタービンランナ25を介してタービンハブ44に伝達される。
また、ストール時においては、ポンプインペラ24の回転速度とタービンランナ25の回転速度との差が大きいので、タービンランナ25によって流された油はポンプインペラ24の回転を妨げる方向に流れる。なお、前記ステータ26は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間に配設され、ポンプインペラ24の回転速度とタービンランナ25の回転速度との差が大きいときには、ワンウェイクラッチ31がロック状態になり、ステータ26は固定スリーブ34に対して固定され、油の流れをポンプインペラ24の回転を助ける方向に変換する。このとき、ブレード29が油の流れからトルクを受けるので、その分だけトルクが大きくなる。すなわち、ブレード29はトルクを増幅する。そして、ポンプインペラ24の回転速度とタービンランナ25の回転速度との差が小さくなるに従って、増幅されるトルクは小さくなる。
ところで、前記ブレード29の表側に当たっていた油が、タービンランナ25の回転速度が高くなるに従って裏側に当たるようになり、固定スリーブ34に対して固定されたままにされると、ステータ26自体がエネルギーを消費してしまう。
そこで、油がブレード29の裏側に当たる状態、すなわち、クラッチポイントになると、ワンウェイクラッチ31がフリーにされてステータ26が自由に回転することができるようになっている。なお、ワンウェイクラッチ31は、後端において、スラストベアリング81を介してポンプハブ15に対して相対回転自在に支持され、前端(図1において右端)において、スラストベアリング82を介してタービンハブ44に対して相対回転自在に支持される。
このように、トルクコンバータ11は、前記タービンランナ25の回転速度が低い間はトルク変換機として作用し、タービンランナ25の回転速度が高くなってポンプインペラ24の回転速度とほぼ等しくなると、流体継手として作用する。
ところで、流体継手として作用する間はトルクを大きくすることができず、単に回転を伝達するだけであるので、油の攪拌等による損失の分だけ伝達されるトルクが小さくなり、トルクの伝達効率が低くなってしまう。
そこで、前記フロントカバー13に隣接させてロックアップ装置51が係脱自在に配設され、車速が設定値に達して、タービンランナ25の回転速度が所定の値になると、前記ロックアップ装置51を係合させ、エンジンから伝達された回転を直接タービンハブ44に伝達し、トルクの伝達効率を高くするようにしている。また、ロックアップ装置51を係脱させるのに伴って発生するトルク変動を吸収するために、ロックアップ装置51とタービンハブ44との間に、ダンパ機構58が配設される。
前記ロックアップ装置51は、フロントカバー13の形状に対応する形状を備え、軸方向に進退(図1において左右方向に移動)自在に配設され、センタピース18から常時回転が伝達されるロックアップピストン52、及びロックアップピストン52の外周縁の近傍において、フロントカバー13及びロックアップピストン52に対して摩擦係合自在に配設され、前記ダンパ機構58と係止させられた摩擦部材53を備える。そして、該摩擦部材53は、摩擦係合させられたときに、フロントカバー13及びロックアップピストン52に伝達された回転をダンパ機構58を介してタービンハブ44に伝達する。
前記ロックアップピストン52は、径方向における中間部分に、前記フロントカバー13と同様に前方に向けて膨出させて形成された膨出部52a、該膨出部52aより径方向外方及び径方向内方に形成された平坦部52b、52c、並びにロックアップピストン52の内周縁において、前記平坦部52bから後方(図1において右方)に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された摺動部52dを備える。該摺動部52dは、前記摺動支持部47に対して外嵌させられ、ロックアップピストン52はタービンハブ44によって摺動自在に支持される。したがって、前記摺動支持部47において、タービンハブ44によるロックアップピストン52のセンタリングを行うことができる。なお、前記摺動支持部47の外周面、及び摺動部52dの内周面は、摺動面を構成する。
前記摺動支持部47には、外周面に臨ませて環状の溝が形成され、該溝にシール部材としてのシールリング61が配設される。
また、前記摩擦部材53は、環状のプレートとしてのクラッチプレート54、及び該クラッチプレート54のフロントカバー13と対向する面、すなわち、前端面(図1において左端面)、及びロックアップピストン52と対向する面、すなわち、後端面(図1におい右端面)に貼(ちょう)付された第1、第2の摩擦材55、56を備える。なお、前記平坦部13bの後端面及び第1の摩擦材55の前端面、並びに第2の摩擦材56の後端面及び平坦部52bの前端面は、摩擦係合面を構成する。
そして、前記センタピース18の回転をロックアップピストン52に伝達するために、センタピース18とロックアップピストン52とが、第1の回転伝達部としての筒状体62、及び第2の回転伝達部としての環状のフランジ63によって連結される。なお、筒状体62及びフランジ63によって回転伝達ユニットが構成される。前記筒状体62は、センタピース18の後端面に所定の固定手段によって取り付けられ、前記フランジ63は平坦部52cにリベット64によって取り付けられる。また、前記フランジ63は、径方向に延びる円板状部65、及び円板状部65の内周縁から後方に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された係合部66を備え、前記伝達部材62とフランジ63とは、筒状体62の外周面及び係合部66の内周面において、軸方向において摺動自在な係合要素としてのスプライン70によってスプライン係合させられる。なお、前記円板状部65の外周縁の近傍に等ピッチで複数のリベット貫通穴86が形成される。
したがって、筒状体62及びフランジ63を介してセンタピース18からロックアップピストン52にトルクを伝達することができる。そして、筒状体62に対して、フランジ63を摺動させながらロックアップピストン52を進退させることが可能になる。なお、前記筒状体62の後端の近傍に、環状の溝が形成され、該溝に位置決め部材としてのスナップリング67が取り付けられ、該スナップリング67によって軸方向におけるロックアップピストン52の後退限位置の位置決めが行われる。
前記ダンパ機構58は、一群の付勢部材としての圧縮コイルスプリングダンパ69、第1、第2のガイドプレート71、72から成り、前記圧縮コイルスプリングダンパ69を内包して円周方向に摺動自在に保持するドリブンプレート73、並びに外周縁の筒状部74において前記クラッチプレート54の外周縁と係合させられ、第1、第2のガイドプレート71、72間において、ドリブンプレート73に対して円周方向に摺動自在に配設されたドライブプレート75を備える。
そして、前記第1のガイドプレート71は、前記リベット43によってタービンランナ25と共にタービンハブ44に固定される。また、第1、第2のガイドプレート71、72はリベット76によって互いに連結される。
また、前記ロックアップピストン52とタービンランナ25及びダンパ機構58との間に、第1の油室としての係合側油室77が、ロックアップピストン52とフロントカバー13との間に、第2の油室としての解放側油室78が形成され、係合側油室77と第1の油路80とが、解放側油室78と第2の油路85とが連通させられる。そして、第1の油路80を介して油が供給され、係合側油室77の油圧が解放側油室78の油圧より高くなると、ロックアップピストン52が前進(図1において左方向に移動)させられ、ロックアップ装置51が係合させられ、エンジンから伝達された回転がロックアップ装置51及びダンパ機構58を介して直接タービンハブ44に伝達される。また、第2の油路85を介して油が供給され、解放側油室78の油圧が係合側油室77の油圧より高くなると、ロックアップピストン52が後退(図1において右方向に移動)させられ、ロックアップ装置51が解放され、エンジンから伝達された回転は、ポンプインペラ24及びタービンランナ25を介してタービンハブ44に伝達される。
前記シールリング61によって前記係合側油室77と解放側油室78との間がシールされる。なお、前記入力軸49の前端とセンタピース18との間には、所定のクリアランスが形成され、該クリアランスを介して第2の油路85と解放側油室78とが連通させられ、第2の油路85を介して解放側油室78に油を供給したり解放側油室78から油を排出したりすることができる。そして、前記入力軸49の前端の外周面とタービンハブ44の前端の内周面との間にシール装置87が配設される。
ところで、前記摺動支持部47はフランジ部46から前方に向けて突出させて形成され、前記係合部66は、前記摺動支持部47より径方向内方において、円板状部65の内周縁から後方に向けて延在させて、摺動支持部47と同心状に形成される。したがって、前記ロックアップピストン52が進退させられるのに伴って、円板状部65が摺動支持部47より前方において進退させられるが、このとき、ロックアップピストン52の全ストロークにおいて、摺動支持部47と係合部66とが軸方向において重なり、オーバラップさせられる。
なお、前記フランジ部46の前端面には、ワッシャによって形成されたスラストベアリング83が配設され、スラストベアリング83によってタービンハブ44は筒状体62に対して軸方向に支持される。そして、前記フランジ63がスナップリング67と当接した状態で、前記スラストベアリング83の前端と筒状体62の後端との間に、筒状体62より径方向外方と径方向内方とを連通させるために、わずかな第1のクリアランスCL1が形成される。また、前記フランジ63がスナップリング67と当接した状態で、摺動部52dの後端と連結部48の前端との間にわずかな第2のクリアランスCL2が形成される。この場合、摺動部52dの後端と連結部48の前端とが当接することがないように、第2のクリアランスCL2は第1のクリアランスCL1より大きくされる。
このように、センタピース18とロックアップピストン52とが筒状体62及びフランジ63によって連結され、センタピース18の回転が筒状体62及びフランジ63を介してロックアップピストン52に直接伝達されるので、フロントカバー13とロックアップピストン52との間に、トーションスプリングを配設する必要がなくなる。したがって、部品点数を少なくすることができ、トルクコンバータ11のコストを低くすることができる。また、トーションスプリングを配設する必要がないので、前記解放側油室78の寸法を大きくする必要がないだけでなく、油の流れに対する抵抗を小さくすることができ、しかも、トーションスプリングによる反力、トルクの伝達の遅れ等がなくなるので、ロックアップ装置51の応答性を向上させることができる。その結果、トルクコンバータ11においてスリップ制御を行う場合等に、ロックアップ装置51の制御性を向上させることができる。
そして、フロントカバー13とロックアップピストン52との間に、フロントカバー13とロックアップピストン52とを係脱させる摩擦部材53が配設されるので、第1、第2の摩擦材55、56の外径を大きくすることなく、トルクコンバータ11の容量を大きくすることができる。しかも、トルクコンバータ11の径方向寸法を小さくすることができ、トルクコンバータ11を軽くすることができる。
また、シールリング及びスナップリングをセンタピース18に配設する必要がないので、トルクコンバータ11の軸方向寸法を小さくすることができる。しかも、シールリング61とスナップリング67とを軸方向においてほぼ重ねて配設することができるだけでなく、筒状体62及びフランジ63のうちの少なくとも一方とシールリング61とを軸方向において重ねて配設することができるので、トルクコンバータ11の軸方向寸法を一層小さくすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図3は本発明の第2の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図、図4は本発明の第2の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。
この場合、第1の回転伝達部としての筒状体62における前端(図3において左端)の近傍に、筒状体62より径方向外方と径方向内方とを連通させる穴89が円周方向における複数箇所に等ピッチで形成される。したがって、第2の油路85と第2の油室としての解放側油室78とが各穴89を介して連通させられるので、解放側油室78に油を供給したり、解放側油室78から油を排出したりする際の油に加わる抵抗を小さくすることができる。その結果、ロックアップ装置51を円滑に係脱させることができ、ロックアップ装置51の応答性を一層向上させることができる。
また、筒状体62より径方向外方と径方向内方とを連通させる油路を配設するためのスペースを新たに形成することがないので、トルクコンバータ11の軸方向寸法を短くすることができるだけでなく、油路を簡素化し、短くすることができるので、トルクコンバータ11の応答性を向上させることができる。
なお、前記第2の油路85と解放側油室78とが各穴89を介して連通させられるので、筒状部45の外周面と筒状体62の内周面との間に位置決め部材としてのブシュ91を配設することが可能になる。したがって、タービンハブ44が入力軸49によって支持されるだけでなく、筒状体62によって支持されることにもなるので、タービンハブ44を安定させて支持することができる。
フロントカバー13及びセンタピース18によって入力部回転体が、前記筒状体62及び第2の回転伝達部としてのフランジ63によって回転伝達ユニットが構成される。
この場合、ブシュ91によって、フロントカバー13に対する前記ロックアップピストン52、ダンパ機構58等のセンタリングを行うことができるので、トルクコンバータ11の生産性を向上させることができる。また、ブシュ91によって、係合側油室77と解放側油室78との間のシールを行うことができ、さらに、筒状体62及びフランジ63のうちの少なくとも一方、並びにシールリング61とブシュ91とが軸方向において重ねて配設されるので、トルクコンバータ11の軸方向寸法を短くすることができる。
本実施の形態においては、前記第1の実施の形態におけるブシュ84に相当するものが配設されていないが、固定スリーブ34と入力軸49との間における所定の箇所に、図示されないシール装置が配設され、第1の油路80内の油が固定スリーブ34と入力軸49との隙間を通って排出されないようにしている。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図5は本発明の第3の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図、図6は本発明の第3の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。
この場合、ロックアップピストン52は第2の回転伝達部としてのフランジ163を介してタービンハブ44によって摺動自在に支持され、タービンハブ44によってロックアップピストン52のセンタリングが行われる。
そのために、前記フランジ163は、平坦部52cにリベット64によって取り付けられ、径方向に延びる円板状部65、円板状部65の内周縁から後方(図5において右方)に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された係合部166、該係合部166の後端(図5において右端)から径方向内方に向けて延在させて形成された円板状部167、及び該円板状部167の内周縁から前方(図5において左方)に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された筒状の摺動部168を備え、該摺動部168の前端面(図5において左端面)が、径方向内方ほど前方に位置するように傾斜させられる。
そして、前記タービンハブ44の摺動支持部としての筒状部145に前記摺動部168が外嵌させられ、筒状部145の外周面に溝が形成され、該溝にシール部材としてのシールリング161が配設される。なお、前記筒状部145の外周面及び摺動部168の内周面は摺動面を構成する。
また、第1の回転伝達部としての筒状体62とフランジ163とは、筒状体62の外周面及び係合部166の内周面において、軸方向において摺動自在な係合要素としてのスプライン70によってスプライン係合させられる。したがって、筒状体62及びフランジ163を介して、センタピース18からロックアップピストン52にエンジンからの回転を直接伝達することができる。
そして、前記筒状体62において、所定のピッチでスプライン歯をなくすことによって、筒状体62より径方向外方と径方向内方とを連通させる穴としての切欠93が形成される。したがって、第2の油路85と解放側油室78とが各切欠93を介して連通させられるので、解放側油室78に油を供給したり、解放側油室78から油を排出したりする際の油に加わる抵抗を小さくすることができる。なお、フロントカバー13及びセンタピース18によって入力部回転体が、筒状体62及びフランジ163によって回転伝達ユニットが構成される。
また、前記タービンハブ44のフランジ部46の前端面、及びセンタピース18のフランジ部22の後端面(図5において右端面)には、それぞれワッシャによって形成されたスラストベアリング83、94が配設され、スラストベアリング83、94によってタービンハブ44は筒状体62に対して軸方向に支持される。そして、前記スラストベアリング83は、位置決め部材として機能し、軸方向におけるロックアップピストン52の後退限位置の位置決めを行う。
この場合、フランジ163の内周縁において、前記シールリング161によって係合側油室77と解放側油室78との間がシールされるので、係合側油室77及び解放側油室78の受圧面積を大きくすることができる。したがって、ロックアップ装置51の応答性を一層向上させることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図7は本発明の第4の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図、図8は本発明の第4の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。
この場合、センタピース18の回転をロックアップピストン52に伝達するために、センタピース18とロックアップピストン52とが第1の回転伝達部としての筒状体262、及び第2の回転伝達部としての環状のフランジ263によって連結される。前記筒状体262は、センタピース18の後端面に所定の固定手段によって取り付けられ、前記フランジ263は平坦部52cにリベット64によって取り付けられる。また、前記フランジ263は、径方向に延びる円板状部65、及び円板状部65の内周縁から後方(図7において右方)に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された係合部266を備え、前記筒状体262とフランジ263とは、筒状体262の外周面及び係合部266の内周面において、軸方向において摺動自在な係合要素としてのボールスプラインによってボールスプライン係合させられる。そのために、筒状体262の外周面と係合部266の内周面との間に、円周方向における所定のピッチで複数のボール201が配設される。
したがって、筒状体262及びフランジ263を介してセンタピース18からロックアップピストン52にトルクを伝達することができる。また、係合要素としてボールスプラインが使用されるので、一般のスプラインより摺動抵抗を小さくすることができる。したがって、ロックアップピストン52を円滑に進退させることができるだけでなく、ボールスプラインはトルクを伝達するのに伴ってロックすることがないので、トルクコンバータ11の応答性を向上させることができる。さらに、ボールスプラインの摺動時において振動が発生するのを防止することができる。
また、前記筒状体262における前端(図7において左端)の近傍に、該筒状体262より径方向外方と径方向内方とを連通させる穴289が円周方向における複数箇所に等ピッチで形成される。なお、フロントカバー13及びセンタピース18によって入力部回転体が、前記筒状体262及びフランジ263によって回転伝達ユニットが構成される。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図9は本発明の第5の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。
この場合、センタピース18とロックアップピストン52とが第1の回転伝達部としての筒状体362、及び第2の回転伝達部としての環状のフランジ63によって連結される。そして、前記筒状体362に位置決め部材としての「L」字状の、かつ、環状のブシュ301が取り付けられ、該ブシュ301によって軸方向におけるロックアップピストン52の後退限位置の位置決めが行われる。
そのために、前記筒状体362の内周面の所定の箇所、本実施の形態においては、穴89が形成された部分に環状の溝304が形成される。また、前記ブシュ301は、筒状体362の内周面に沿って後方(図において右方)に延びる筒状部302、及び該筒状部302の後端(図において右端)から径方向外方に向けて突出させて形成された位置決め用のフランジ部303を備え、前記ブシュ301が筒状体362から抜け落ちることがないように、前記筒状部302の前端の所定の箇所が、前記溝304に向けてかしめられ、進入させられる。なお、前記筒状体362及びフランジ63によって回転伝達ユニットが構成される。
そして、前記フランジ部303の外周縁は係合部66の内周縁より径方向外方に位置させられ、ロックアップ装置51が解放され、ロックアップピストン52及びフランジ63が、後退(図において右方向に移動)させられて後退限位置に置かれたときに、係合部66がフランジ部303に当接させられる。
この場合、シール部材としてのシールリング61とブシュ301とを軸方向において重ねて配設することができるので、トルクコンバータ11の軸方向寸法を小さくすることができる。また、「L」字状のブシュ301が使用されるので、部品点数を少なくすることができ、トルクコンバータ11の構造を簡素化することができる。したがって、トルクコンバータ11のコストを低くすることができるだけでなく、生産性を向上させることができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図10は本発明の第6の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。
この場合、センタピース18は、中央に形成され、断面が円柱状の形状を有する嵌入部21、該嵌入部21の後端(図において右端)から径方向外方に向けて延びるフランジ部22、及び該フランジ部22の径方向の中央の近傍から後方(図において右方)に向けて軸方向に延在させて一体に形成された摺動支持部401を備える。
そして、ロックアップピストン52は第2の回転伝達部としてのフランジ463を介して、摺動支持部401によって摺動自在に支持され、該摺動支持部401によってロックアップピストン52のセンタリングが行われる。
そのために、フランジ463は、平坦部52cにリベット64によって取り付けられ、径方向に延びる円板状部65、円板状部65の内周縁から後方に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された係合部466、該係合部466の後端から径方向内方に向けて延在させて形成された円板状部467、及び該円板状部467の内周縁から前方(図において右方)に向けて、かつ、軸方向に延在させて形成された筒状の摺動部468を備える。
そして、前記筒状体462に前記摺動支持部401が外嵌させられ、該摺動支持部401の外周面に溝が形成され、該溝にシール部材としてのシールリング461が配設される。なお、前記摺動支持部401の外周面及び摺動部468の内周面は摺動面を構成する。また、前記摺動支持部401における前端の近傍に、摺動支持部401より径方向外方と径方向内方とを連通させる穴489が円周方向における複数箇所に等ピッチで形成される。
また、第1の回転伝達部としての筒状体62とフランジ463とは、筒状体62の外周面及び係合部466の内周面において、軸方向において摺動自在な係合要素としてのスプライン70によってスプライン係合させられる。したがって、筒状体62及びフランジ463を介してセンタピース18からロックアップピストン52にトルクを伝達することができる。
なお、前記摺動支持部401の後端の近傍に、環状の溝が形成され、該溝に位置決め部材としてのスナップリング67が取り付けられ、該スナップリング67によって軸方向におけるロックアップピストン52の後退限位置の位置決めが行われる。また、フロントカバー13及びセンタピース18によって入力部回転体が、前記筒状体62とフランジ463によって回転伝達ユニットが構成される。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。 本発明の第1の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。 本発明の第2の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。 本発明の第3の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。 本発明の第3の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。 本発明の第4の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。 本発明の第4の実施の形態における回転体ユニットを示す図である。 本発明の第5の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。 本発明の第6の実施の形態におけるトルクコンバータの断面図である。
符号の説明
13 フロントカバー
18 センタピース
24 ポンプインペラ
25 タービンランナ
44 タービンハブ
47、401 摺動支持部
52 ロックアップピストン
53 摩擦部材
61、161、461 シールリング
62、262、362、462 筒状体
63、163、263、463 フランジ
67 スナップリング
70 スプライン
83 スラストベアリング
145 筒状部
301 ブシュ

Claims (5)

  1. 駆動源からの回転を受ける入力部回転体と、該入力部回転体と連結されたポンプインペラと、該ポンプインペラの回転に伴って回転させられるタービンランナと、該タービンランナを支持するタービンハブと、前記入力部回転体とタービンランナとの間に進退自在に配設されたロックアップピストンと、前記タービンハブと連結され、前記入力部回転体とロックアップピストンとの間に配設され、前記入力部回転体とロックアップピストンとを係脱させる摩擦部材と、前記入力部回転体とタービンハブとの間に配設された「L」字状のブシュから成る位置決め部材とを有するとともに、前記入力部回転体とロックアップピストンとは、前記入力部回転体に配設された第1の回転伝達部、及び前記ロックアップピストンに配設された第2の回転伝達部によって、軸方向において摺動自在な係合要素を介して連結され、前記タービンハブは、軸方向に形成され、前記ロックアップピストンを前記入力部回転体とタービンランナとの間で支持し、前記ロックアップピストンのセンタリングを行う摺動支持部を備え、該摺動支持部に、前記ロックアップピストンと入力部回転体との間に油室を形成するためのシール部材が配設され、前記第1、第2の回転伝達部のうちの少なくとも一方と前記シール部材と前記位置決め部材とは軸方向において重ねて配設されることを特徴とする流体伝動装置
  2. 記係合要素はスプラインである請求項1に記載の流体伝動装置。
  3. 前記係合要素はボールスプラインである請求項1に記載の流体伝動装置。
  4. 前記第2の回転伝達部は、第1の回転伝達部に取り付けられた位置決め部材によって軸方向において位置決めされる請求項1〜のいずれか1項に記載の流体伝動装置
  5. 記第1の回転伝達部に、該第1の回転伝達部より径方向外方と径方向内方とを連通させる穴が形成される請求項1〜のいずれか1項に記載の流体伝動装置。
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