JP2003206435A - 防曇塗料、防曇性成形品及び防曇性シート - Google Patents
防曇塗料、防曇性成形品及び防曇性シートInfo
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- JP2003206435A JP2003206435A JP2002005475A JP2002005475A JP2003206435A JP 2003206435 A JP2003206435 A JP 2003206435A JP 2002005475 A JP2002005475 A JP 2002005475A JP 2002005475 A JP2002005475 A JP 2002005475A JP 2003206435 A JP2003206435 A JP 2003206435A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗料の長期保存安定性に優れ、塗布、乾燥時
の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗布性、防曇性、耐
水性、耐熱性等に優れた、透明防曇性塗膜を形成できる
防曇塗料及びこれを塗布、乾燥した防曇性成形品等を提
供する。 【解決手段】 水溶性(メタ)アクリル系単量体から選
ばれる少なくとも1種が10〜30重量部、重合反応性
界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が5〜20重量
部、アルコキシシリル基含有のビニル系または(メタ)
アクリル系単量体から選ばれる少なくとも1種が1〜1
0重量部および非水溶性の(メタ)アクリル系またはビ
ニル系単量体から選ばれる少なくとも1種が84〜40
重量部で総量を100重量部として構成された単量体混
合物を、コロイダル無機粒子の存在下において乳化重合
して得られるポリマーエマルジョンを含有する防曇塗料
及びこれを塗布、乾燥した防曇性成形品等。
の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗布性、防曇性、耐
水性、耐熱性等に優れた、透明防曇性塗膜を形成できる
防曇塗料及びこれを塗布、乾燥した防曇性成形品等を提
供する。 【解決手段】 水溶性(メタ)アクリル系単量体から選
ばれる少なくとも1種が10〜30重量部、重合反応性
界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が5〜20重量
部、アルコキシシリル基含有のビニル系または(メタ)
アクリル系単量体から選ばれる少なくとも1種が1〜1
0重量部および非水溶性の(メタ)アクリル系またはビ
ニル系単量体から選ばれる少なくとも1種が84〜40
重量部で総量を100重量部として構成された単量体混
合物を、コロイダル無機粒子の存在下において乳化重合
して得られるポリマーエマルジョンを含有する防曇塗料
及びこれを塗布、乾燥した防曇性成形品等。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防曇塗料、これを塗
布、乾燥した防曇性成形品等に関する。詳しくは水性エ
マルジョンからなり、塗料の長期保存安定性に優れ、塗
布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗布性、
防曇性、耐水性及び耐熱性等に優れた、透明防曇性塗膜
を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥して得られ
る防曇性成形品等に関する。
布、乾燥した防曇性成形品等に関する。詳しくは水性エ
マルジョンからなり、塗料の長期保存安定性に優れ、塗
布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗布性、
防曇性、耐水性及び耐熱性等に優れた、透明防曇性塗膜
を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥して得られ
る防曇性成形品等に関する。
【0002】
【従来の技術】ランプ類等のレンズには、気象条件によ
ってはふき取りが困難な内面に曇りが生じることがあ
る。このような曇りは特に自動車ランプ等のユーザが外
観を重視する用途において問題となっている。また、農
業用ハウスに用いる被覆資材においても、内部に充満し
た湿気による曇りが生じて日光の透過を妨げたり、曇り
による微細な液滴が更に成長して大きくなり、作物上に
落下して作物を腐らせたり変色させたりする問題が起こ
る。
ってはふき取りが困難な内面に曇りが生じることがあ
る。このような曇りは特に自動車ランプ等のユーザが外
観を重視する用途において問題となっている。また、農
業用ハウスに用いる被覆資材においても、内部に充満し
た湿気による曇りが生じて日光の透過を妨げたり、曇り
による微細な液滴が更に成長して大きくなり、作物上に
落下して作物を腐らせたり変色させたりする問題が起こ
る。
【0003】曇りを防ぐためには、表面に防曇性を付与
することが知られており、そのためには、材料のポリカ
ーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体といった熱可塑性樹脂に界面活性剤の
ような親水性物質を練り込んで成形品とする方法、又は
成形品とした後に、その表面に、親水性物質もしくは水
溶性高分子物質を塗布する方法が一般に知られている。
することが知られており、そのためには、材料のポリカ
ーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体といった熱可塑性樹脂に界面活性剤の
ような親水性物質を練り込んで成形品とする方法、又は
成形品とした後に、その表面に、親水性物質もしくは水
溶性高分子物質を塗布する方法が一般に知られている。
【0004】しかしながら、練り込む方法では、熱可塑
性樹脂に練り込まれた親水性物質は、成形品表面にふき
出し配位して成形品に防曇性を付与するが、水に溶けて
流出しやすく短期間のうちに防曇性が消失するという欠
点がある。
性樹脂に練り込まれた親水性物質は、成形品表面にふき
出し配位して成形品に防曇性を付与するが、水に溶けて
流出しやすく短期間のうちに防曇性が消失するという欠
点がある。
【0005】他方、塗布する方法では、無機質水性ゾル
と界面活性剤の混合物を塗布する方法が提案されてい
る。例えば、特公昭50−11348号公報には、界面
活性剤を主体とし、これに少量のシリカゾルを加えたも
の、特公昭49−32668号公報には、アルミナゾル
に界面活性剤を加えたもの、特開昭58−29831号
公報には、コロイド状シリカに少量の水溶性アルミニウ
ム塩を加えたもの等が開示されている。しかし、これら
混合物は有機質である熱可塑性樹脂との密着性に乏しい
ために、形成塗膜は時間の経過とともに脱落して、長期
にわたって防曇効果を持続することができないという欠
点がある。
と界面活性剤の混合物を塗布する方法が提案されてい
る。例えば、特公昭50−11348号公報には、界面
活性剤を主体とし、これに少量のシリカゾルを加えたも
の、特公昭49−32668号公報には、アルミナゾル
に界面活性剤を加えたもの、特開昭58−29831号
公報には、コロイド状シリカに少量の水溶性アルミニウ
ム塩を加えたもの等が開示されている。しかし、これら
混合物は有機質である熱可塑性樹脂との密着性に乏しい
ために、形成塗膜は時間の経過とともに脱落して、長期
にわたって防曇効果を持続することができないという欠
点がある。
【0006】上記欠点を改良するために、アルミナゾル
に界面活性剤と親水性ポリマーを加える方法(特開昭5
1−81877号公報等)、コロイド状シリカに親水性
ポリマーと界面活性剤を加える方法(特開昭57−11
9974号公報等)等が開示されているが、親水性ポリ
マーが水溶性を有することから耐水性が充分でないため
短期間で防曇性の効力が損なわれる問題点がある。
に界面活性剤と親水性ポリマーを加える方法(特開昭5
1−81877号公報等)、コロイド状シリカに親水性
ポリマーと界面活性剤を加える方法(特開昭57−11
9974号公報等)等が開示されているが、親水性ポリ
マーが水溶性を有することから耐水性が充分でないため
短期間で防曇性の効力が損なわれる問題点がある。
【0007】耐水性を向上するため、親水性ポリマーを
塗布した後熱や紫外線で架橋させて硬化する技術が知ら
れている。例えば、特開平6−107967号公報、特
開平6−212146号公報及び特開平11−2289
40号公報においては、親水性重合体セグメントと疎水
性重合体セグメントからなるブロック又はグラフト共重
合体を主成分とする加熱硬化型防曇剤組成物が開示され
ている。しかしながら、これらは溶液重合で合成される
ことから一般に有機溶剤を含むため、塗布、乾燥、硬化
時に有機溶剤蒸気を発生する問題があった。また、この
ような加熱硬化型防曇剤組成物は一般に硬化温度が高
く、ポリメタクリル酸メチル等の比較的低温で熱変形す
る熱可塑性樹脂レンズには用いにくい問題点があった。
また、特開平6−107967号公報、特開平11−1
16892号公報等においては紫外線硬化型防曇剤組成
物が開示されており、この場合は熱変形の心配は無いも
のの、ランプのような複雑な曲面を持つ成形品には、均
一に紫外線を照射するのが難しい問題点があった。
塗布した後熱や紫外線で架橋させて硬化する技術が知ら
れている。例えば、特開平6−107967号公報、特
開平6−212146号公報及び特開平11−2289
40号公報においては、親水性重合体セグメントと疎水
性重合体セグメントからなるブロック又はグラフト共重
合体を主成分とする加熱硬化型防曇剤組成物が開示され
ている。しかしながら、これらは溶液重合で合成される
ことから一般に有機溶剤を含むため、塗布、乾燥、硬化
時に有機溶剤蒸気を発生する問題があった。また、この
ような加熱硬化型防曇剤組成物は一般に硬化温度が高
く、ポリメタクリル酸メチル等の比較的低温で熱変形す
る熱可塑性樹脂レンズには用いにくい問題点があった。
また、特開平6−107967号公報、特開平11−1
16892号公報等においては紫外線硬化型防曇剤組成
物が開示されており、この場合は熱変形の心配は無いも
のの、ランプのような複雑な曲面を持つ成形品には、均
一に紫外線を照射するのが難しい問題点があった。
【0008】また特開平11−193375号公報で
は、より簡便に耐水性を持たせる方法として、重合反応
性官能基を有するシランカップリング剤を利用する方法
が示されている。この方法はシランカップリング剤によ
って、成形品表面と防曇塗料とを化学的に結合させる結
果、優れた持続性を発現できる。しかし水の存在下では
シランカップリング剤の加水分解反応及び縮合反応を生
じてしまうため、特にその製造法、使用条件等は極性有
機溶剤中に限定され、また近年溶剤を使用するタイプは
環境保全や安全性の面から問題とされていた。
は、より簡便に耐水性を持たせる方法として、重合反応
性官能基を有するシランカップリング剤を利用する方法
が示されている。この方法はシランカップリング剤によ
って、成形品表面と防曇塗料とを化学的に結合させる結
果、優れた持続性を発現できる。しかし水の存在下では
シランカップリング剤の加水分解反応及び縮合反応を生
じてしまうため、特にその製造法、使用条件等は極性有
機溶剤中に限定され、また近年溶剤を使用するタイプは
環境保全や安全性の面から問題とされていた。
【0009】特開平7−233270号公報では、この
問題を解決するために水系の乳化重合法で重合反応性官
能基を有するシランカップリング剤を利用する方法が示
され、コロイダルシリカの存在下で重合反応性官能基を
有するシランカップリング剤を共重合することで長期保
存安定性の向上を果たしている。しかし主な用途が農業
用シートに限定されており、例えば自動車ランプ用途に
必要とされる長期熱安定性や高温スチーム下における防
曇性などの過酷条件下での試験については全く記載され
てない。
問題を解決するために水系の乳化重合法で重合反応性官
能基を有するシランカップリング剤を利用する方法が示
され、コロイダルシリカの存在下で重合反応性官能基を
有するシランカップリング剤を共重合することで長期保
存安定性の向上を果たしている。しかし主な用途が農業
用シートに限定されており、例えば自動車ランプ用途に
必要とされる長期熱安定性や高温スチーム下における防
曇性などの過酷条件下での試験については全く記載され
てない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の従来技
術に鑑みてなされたものであり、塗料の長期保存安定性
に優れ、塗布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、か
つ塗布性、防曇性、耐水性、耐熱性等に優れた、透明防
曇性塗膜を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥し
た防曇性成形品等に関する。
術に鑑みてなされたものであり、塗料の長期保存安定性
に優れ、塗布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、か
つ塗布性、防曇性、耐水性、耐熱性等に優れた、透明防
曇性塗膜を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥し
た防曇性成形品等に関する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題を
鋭意検討した結果なされたもので、水溶性(メタ)アク
リル系単量体(以下A群と記載、(メタ)アクリルとは
アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。以下同じ。)
から選ばれる少なくとも1種が10〜30重量部、重合
反応性界面活性剤(以下B群と記載。)から選ばれる少
なくとも1種が5〜20重量部、アルコキシシリル基含
有のビニル系または(メタ)アクリル系単量体(以下C
群と記載。)から選ばれる少なくとも1種が1〜10重
量部および非水溶性の(メタ)アクリル系またはビニル
系単量体(以下D群と記載。)から選ばれる少なくとも
1種が84〜40重量部で総量を100重量部として構
成される単量体混合物を、コロイダル無機粒子の存在下
において乳化重合して得られるポリマーエマルジョンを
含有してなる防曇塗料に関する。また、本発明はこの防
曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性成形品および防
曇性シートに関する。
鋭意検討した結果なされたもので、水溶性(メタ)アク
リル系単量体(以下A群と記載、(メタ)アクリルとは
アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。以下同じ。)
から選ばれる少なくとも1種が10〜30重量部、重合
反応性界面活性剤(以下B群と記載。)から選ばれる少
なくとも1種が5〜20重量部、アルコキシシリル基含
有のビニル系または(メタ)アクリル系単量体(以下C
群と記載。)から選ばれる少なくとも1種が1〜10重
量部および非水溶性の(メタ)アクリル系またはビニル
系単量体(以下D群と記載。)から選ばれる少なくとも
1種が84〜40重量部で総量を100重量部として構
成される単量体混合物を、コロイダル無機粒子の存在下
において乳化重合して得られるポリマーエマルジョンを
含有してなる防曇塗料に関する。また、本発明はこの防
曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性成形品および防
曇性シートに関する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいてA群は、水に溶解可能な(メタ)アクリル系単量
体であれば特に制限はないが、その一部を例示すればメ
トキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、メトキシテトラエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、メトキシオリゴエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、N,N′−ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等に代表される(メタ)
アクリレート系単量体、(メタ)アクリルアミド、N−
メチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N,N′−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)ア
クリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、
N−(メタ)アクリロイルモルホリン、アクロレイン、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アク
リルアミド−N−グリコール酸等に代表されるアクリル
アミド系単量体、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、(メタ)アクリル酸−3−スルホプロ
ピル、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に代表
されるイオン基含有(メタ)アクリル単量体等が挙げら
れる。
おいてA群は、水に溶解可能な(メタ)アクリル系単量
体であれば特に制限はないが、その一部を例示すればメ
トキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、メトキシテトラエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、メトキシオリゴエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、N,N′−ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等に代表される(メタ)
アクリレート系単量体、(メタ)アクリルアミド、N−
メチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N,N′−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)ア
クリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、
N−(メタ)アクリロイルモルホリン、アクロレイン、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アク
リルアミド−N−グリコール酸等に代表されるアクリル
アミド系単量体、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、(メタ)アクリル酸−3−スルホプロ
ピル、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に代表
されるイオン基含有(メタ)アクリル単量体等が挙げら
れる。
【0013】A群の配合量は単量体混合物の100重量
部に対して10〜30重量部とされ、20〜30重量部
であるのが好ましい。10重量部よりも少ないとエマル
ジョンの塗装性に乏しく、また塗膜の防曇性も低下す
る。また30重量部を超えると、乳化重合中にゲル化し
たり、塗膜の耐水性が低下する。
部に対して10〜30重量部とされ、20〜30重量部
であるのが好ましい。10重量部よりも少ないとエマル
ジョンの塗装性に乏しく、また塗膜の防曇性も低下す
る。また30重量部を超えると、乳化重合中にゲル化し
たり、塗膜の耐水性が低下する。
【0014】B群は重合性官能基、例えば1分子中に1
個以上のビニル基、アリル基、スチリル基、α−メチル
スチリル基、(メタ)アクリル基等を有する界面活性剤
であれば特に制限はないが、その一部を例示するのであ
れば、アルキルアリルスルホサクシネートのアルカリ金
属塩、グリセリンn−アルケニルサクシノイルグリセリ
ン)ボラートのアルカリ金属塩、スルホプロピルマレイ
ン酸モノアルキルエステルのアルカリ塩、アクリル酸又
はメタクリル酸のポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニ
ルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、末端スルホン酸
塩変性ポリエチレングリコールモノ(メタ)クリレート
等が挙げられる。
個以上のビニル基、アリル基、スチリル基、α−メチル
スチリル基、(メタ)アクリル基等を有する界面活性剤
であれば特に制限はないが、その一部を例示するのであ
れば、アルキルアリルスルホサクシネートのアルカリ金
属塩、グリセリンn−アルケニルサクシノイルグリセリ
ン)ボラートのアルカリ金属塩、スルホプロピルマレイ
ン酸モノアルキルエステルのアルカリ塩、アクリル酸又
はメタクリル酸のポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニ
ルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、末端スルホン酸
塩変性ポリエチレングリコールモノ(メタ)クリレート
等が挙げられる。
【0015】B群の配合量は単量体混合物の100重量
部に対して5〜20重量部とされ、10〜20重量部で
あるのが好ましい。5重量部よりも少ないと塗膜が十分
な防曇性を発揮できなかったり、長期耐熱性が低下す
る。また20重量部を超えると塗膜の耐水性が低下す
る。
部に対して5〜20重量部とされ、10〜20重量部で
あるのが好ましい。5重量部よりも少ないと塗膜が十分
な防曇性を発揮できなかったり、長期耐熱性が低下す
る。また20重量部を超えると塗膜の耐水性が低下す
る。
【0016】C群はアルコキシシリル基含有のビニル系
または(メタ)アクリル系単量体であれば特に制限はな
いが、その一部を例示すれば、γ−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメ
トキシシランp−スチリルトリメトキシシラン等が挙げ
られる。
または(メタ)アクリル系単量体であれば特に制限はな
いが、その一部を例示すれば、γ−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメ
トキシシランp−スチリルトリメトキシシラン等が挙げ
られる。
【0017】C群の配合量は単量体混合物の100重量
部に対し1〜10重量部とされ、2〜5重量部であるの
が好ましい。1重量部よりも少ないとコロイダルシリカ
とポリマとの結合が不十分となり、塗膜の耐水性が低下
したり、塗膜の白濁化が生じる。また10重量部を超え
ると、乳化重合中に凝集物が生じたり、塗膜のヒビワレ
が発生する、基材から剥がれやすくなる等の不具合が生
じる。
部に対し1〜10重量部とされ、2〜5重量部であるの
が好ましい。1重量部よりも少ないとコロイダルシリカ
とポリマとの結合が不十分となり、塗膜の耐水性が低下
したり、塗膜の白濁化が生じる。また10重量部を超え
ると、乳化重合中に凝集物が生じたり、塗膜のヒビワレ
が発生する、基材から剥がれやすくなる等の不具合が生
じる。
【0018】D群はA群、B群及びC群の単量体に該当
しない化合物が選択され、A群、B群及びC群の単量体
と共重合可能な(メタ)アクリル系またはビニル系単量
体であれば特に制限はないが、その一部を例示すれば、
スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、
4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、4−フルオ
ロスチレン、4−メトキシスチレン、4−アミノスチレ
ン、4−ニトロスチレン、4−ビニルフェノール、ビニ
ルナフタレン、1,4−ジビニルベンゼン、1,3−ジ
ビニルベンゼン等に代表されるビニル芳香族系化合物、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリフ
ルオロエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、アリルメタクリレ
ート、ビニルメタクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、1,
4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オ
クタンジオールジ(メタ)アクリレート等に代表される
(メタ)アクリレート系化合物、N−シクロヘキシル
(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチルマレイミド等に代表される(メ
タ)アクリルアミド系化合物、メタクリロニトリル、ア
クリロニトリルに代表されるシアノビニル系化合物、酢
酸ビニル、塩化ビニル、弗化ビニル等に代表されるビニ
ル化合物等が挙げられる。なお、D群は単官能性単量体
に限らず、タック性や耐水性などを改善する目的で、架
橋剤に代表される多官能性単量体を併用することが可能
である。
しない化合物が選択され、A群、B群及びC群の単量体
と共重合可能な(メタ)アクリル系またはビニル系単量
体であれば特に制限はないが、その一部を例示すれば、
スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、
4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、4−フルオ
ロスチレン、4−メトキシスチレン、4−アミノスチレ
ン、4−ニトロスチレン、4−ビニルフェノール、ビニ
ルナフタレン、1,4−ジビニルベンゼン、1,3−ジ
ビニルベンゼン等に代表されるビニル芳香族系化合物、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリフ
ルオロエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、アリルメタクリレ
ート、ビニルメタクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、1,
4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オ
クタンジオールジ(メタ)アクリレート等に代表される
(メタ)アクリレート系化合物、N−シクロヘキシル
(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチルマレイミド等に代表される(メ
タ)アクリルアミド系化合物、メタクリロニトリル、ア
クリロニトリルに代表されるシアノビニル系化合物、酢
酸ビニル、塩化ビニル、弗化ビニル等に代表されるビニ
ル化合物等が挙げられる。なお、D群は単官能性単量体
に限らず、タック性や耐水性などを改善する目的で、架
橋剤に代表される多官能性単量体を併用することが可能
である。
【0019】D群の配合量は単量体混合物の100重量
部に対して84〜40重量部とされ、68〜40重量部
であるのが好ましい。84重量部よりも多いと結果とし
てA群またはB群の配合量が少なくなる結果、塗膜の防
曇性が低下し、40重量部よりも少ないと塗膜の耐水性
が低下する。
部に対して84〜40重量部とされ、68〜40重量部
であるのが好ましい。84重量部よりも多いと結果とし
てA群またはB群の配合量が少なくなる結果、塗膜の防
曇性が低下し、40重量部よりも少ないと塗膜の耐水性
が低下する。
【0020】上記の単量体混合物の乳化重合は通常の手
法で可能である。通常、乳化重合では乳化剤として界面
活性剤を使用するが、本発明ではB群である単量体が界
面活性能力を有する化合物であるので、特に別途界面活
性剤を添加する必要はない。しかし必要に応じてラウリ
ル硫酸ナトリウム、半硬化牛脂肪酸カリウム、アルケニ
ルコハク酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロ
イルメチルタウリンナトリウム、N−ココイルメチルタ
ウリンナトリウム、β−ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(又
はアルキルフェニル)エーテルの硫酸エステル塩、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のア
ニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素添加ステ
ロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキ
シエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンラ
ノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリ
ン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤などを用いる
ことができる。
法で可能である。通常、乳化重合では乳化剤として界面
活性剤を使用するが、本発明ではB群である単量体が界
面活性能力を有する化合物であるので、特に別途界面活
性剤を添加する必要はない。しかし必要に応じてラウリ
ル硫酸ナトリウム、半硬化牛脂肪酸カリウム、アルケニ
ルコハク酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロ
イルメチルタウリンナトリウム、N−ココイルメチルタ
ウリンナトリウム、β−ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(又
はアルキルフェニル)エーテルの硫酸エステル塩、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のア
ニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素添加ステ
ロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキ
シエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンラ
ノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリ
ン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤などを用いる
ことができる。
【0021】また乳化重合で使用する重合開始剤は特に
制限されず、水溶系、非水溶系及び双方の重合開始剤を
使用できる。具体的にはアゾイソブチロニトリル、アゾ
ビスイソ酪酸メチル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等
のアゾ化合物、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類、ジ−t
−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等のジア
ルキルペルオキシド類、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル等のジアシルペルオキシド類、t−ブチルペルオ
キシピバレート、t−ブチルペルオキシラウレート、ジ
−t−ブチルジペルオキシフラレート等のペルオキシエ
ステル類、メチルエチルケトンペルオキシド等のケトン
ペルオキシド類、ジイソプロピルペルオキシジカルボナ
ート等のペルオキシジカルボナート類、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩類、過酸化水素水等
の無機過酸化物類などを重合方法に応じて用いることが
できる。また、過酸化物系開始剤は適当な還元剤と組み
合わせてレドックス系低温開始剤として用いることがで
きる。また乳化重合の際の重合温度は特に制限はない
が、例えば用いる重合開始剤の10時間半減期温度に対
し−10℃〜+30℃で重合を行うことによって効率的
に重合を完結することができる。また余剰の重合開始剤
を分解させるために、重合が完結した後、更に高い温度
で熟成時間をとることもできる。重合時間は特に制限は
ないが、例えば上述の重合温度条件で10分〜48時間
重合を行うことで十分に重合反応率を上昇させることが
できる。
制限されず、水溶系、非水溶系及び双方の重合開始剤を
使用できる。具体的にはアゾイソブチロニトリル、アゾ
ビスイソ酪酸メチル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等
のアゾ化合物、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類、ジ−t
−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等のジア
ルキルペルオキシド類、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル等のジアシルペルオキシド類、t−ブチルペルオ
キシピバレート、t−ブチルペルオキシラウレート、ジ
−t−ブチルジペルオキシフラレート等のペルオキシエ
ステル類、メチルエチルケトンペルオキシド等のケトン
ペルオキシド類、ジイソプロピルペルオキシジカルボナ
ート等のペルオキシジカルボナート類、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩類、過酸化水素水等
の無機過酸化物類などを重合方法に応じて用いることが
できる。また、過酸化物系開始剤は適当な還元剤と組み
合わせてレドックス系低温開始剤として用いることがで
きる。また乳化重合の際の重合温度は特に制限はない
が、例えば用いる重合開始剤の10時間半減期温度に対
し−10℃〜+30℃で重合を行うことによって効率的
に重合を完結することができる。また余剰の重合開始剤
を分解させるために、重合が完結した後、更に高い温度
で熟成時間をとることもできる。重合時間は特に制限は
ないが、例えば上述の重合温度条件で10分〜48時間
重合を行うことで十分に重合反応率を上昇させることが
できる。
【0022】A群として次の一般式(1)で表される単
量体
量体
【化2】
(ただし、R1 は水素原子又はメチル基、R2 は水素原
子又はメチル基を示し、nは9以上の整数を示す。)を
選択するのが好ましい。この単量体を選択することで、
得られる塗膜は優れた防曇性と耐水性を両立できるだけ
でなく、プラスチック成形品に対する塗装性を大幅に向
上でき、レベリング剤等に代表される濡れ性向上剤の添
加を不必要にできる。
子又はメチル基を示し、nは9以上の整数を示す。)を
選択するのが好ましい。この単量体を選択することで、
得られる塗膜は優れた防曇性と耐水性を両立できるだけ
でなく、プラスチック成形品に対する塗装性を大幅に向
上でき、レベリング剤等に代表される濡れ性向上剤の添
加を不必要にできる。
【0023】B群として次の一般式(2)
【化3】
(ただしRは脂肪族アルキル基、Mはアルカリ金属を示
す。)で表されるアルキルアリルスルホコハク酸塩(商
品名エレミノールJS−2(三洋化成工業(株)製、ナ
トリウム塩))を選択するのが好ましい。この材料を選
択することで得られる塗膜は高い防曇性と耐熱性を示
す。
す。)で表されるアルキルアリルスルホコハク酸塩(商
品名エレミノールJS−2(三洋化成工業(株)製、ナ
トリウム塩))を選択するのが好ましい。この材料を選
択することで得られる塗膜は高い防曇性と耐熱性を示
す。
【0024】C群としてγ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシランおよびγ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランから選ばれる少なくとも1種を選択す
るのが好ましい。これらの材料を選択することで得られ
るエマルジョンは特に優れた長期保存性を示す。
リエトキシシランおよびγ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランから選ばれる少なくとも1種を選択す
るのが好ましい。これらの材料を選択することで得られ
るエマルジョンは特に優れた長期保存性を示す。
【0025】D群として使用される単量体は(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルであり、かつアルキル鎖の炭
素数が1〜12である単量体から選ばれる少なくとも1
種であることが好ましく、メチルメタクリレートおよび
ブチルアクリレートから選ばれる少なくとも1種である
ことが更に好ましい。これらの材料は共重合性に優れる
とともに、安価でかつ密着性と耐候性の良好な塗膜が得
られる。
クリル酸アルキルエステルであり、かつアルキル鎖の炭
素数が1〜12である単量体から選ばれる少なくとも1
種であることが好ましく、メチルメタクリレートおよび
ブチルアクリレートから選ばれる少なくとも1種である
ことが更に好ましい。これらの材料は共重合性に優れる
とともに、安価でかつ密着性と耐候性の良好な塗膜が得
られる。
【0026】使用するコロイダル無機粒子はコロイダル
シリカであるのが好ましい。コロイダルシリカを使用す
ることで安価でかつ透明性や平滑性に優れた塗膜が得ら
れやすい。またコロイダルシリカの形状は特に制限はな
いが、例えば球状コロイダルシリカ、菌糸状コロイダル
シリカなどを使用することができる。
シリカであるのが好ましい。コロイダルシリカを使用す
ることで安価でかつ透明性や平滑性に優れた塗膜が得ら
れやすい。またコロイダルシリカの形状は特に制限はな
いが、例えば球状コロイダルシリカ、菌糸状コロイダル
シリカなどを使用することができる。
【0027】得られるポリマーエマルジョンのメジアン
径は1nmよりも小さい粒子は製造が困難であり、15
0nmよりも大きいと光が散乱し、塗膜外観上好ましく
ないので1〜150nmであるのが好ましく、1〜80
nmであるのがより好ましい。
径は1nmよりも小さい粒子は製造が困難であり、15
0nmよりも大きいと光が散乱し、塗膜外観上好ましく
ないので1〜150nmであるのが好ましく、1〜80
nmであるのがより好ましい。
【0028】コロイダル無機粒子の固形分と単量体混合
物との重量比(コロイダル無機粒子:単量体混合物)は
20:80〜50:50であることが好ましい。この範
囲であれば塗膜のタック性と防曇性の両立が可能であ
る。またコロイダルシリカの固形分と単量体混合物との
重量比は30:70〜40:60であるのがより好まし
い。
物との重量比(コロイダル無機粒子:単量体混合物)は
20:80〜50:50であることが好ましい。この範
囲であれば塗膜のタック性と防曇性の両立が可能であ
る。またコロイダルシリカの固形分と単量体混合物との
重量比は30:70〜40:60であるのがより好まし
い。
【0029】本発明になる防曇塗料を成形品又はシート
に塗布、乾燥して、防曇性を付与することが可能であ
る。成形品の材質は特に制限はされないが、基材とする
成形品又はシートは透明性を有する熱可塑性樹脂からな
るものが本発明の効果を得やすく好ましい。このような
熱可塑性樹脂を例示すると、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリ
アクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアク
リル酸ブチル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、
ポリアセタール、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ア
セチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、これ
らの共重合体等が挙げられる。これらのうち特にポリス
チレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリカーボネート及びこれらの共重合体が密着性と
透明性の点で好ましい。
に塗布、乾燥して、防曇性を付与することが可能であ
る。成形品の材質は特に制限はされないが、基材とする
成形品又はシートは透明性を有する熱可塑性樹脂からな
るものが本発明の効果を得やすく好ましい。このような
熱可塑性樹脂を例示すると、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリ
アクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアク
リル酸ブチル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、
ポリアセタール、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ア
セチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、これ
らの共重合体等が挙げられる。これらのうち特にポリス
チレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリカーボネート及びこれらの共重合体が密着性と
透明性の点で好ましい。
【0030】塗布時の塗料の濃度は任意とすることが可
能である。また目的に応じ、任意に紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、消泡剤、濡れ性向上剤、コロイダル
無機粒子、防腐剤、防カビ剤、防藻剤等の添加剤を併用
することもできる。また、塗膜の乾燥条件については特
に制限はないが、例えば空気雰囲気中で、80℃で15
分乾燥することで、成形品の熱変形を生じさせることな
く目的の塗膜を形成することができる。
能である。また目的に応じ、任意に紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、消泡剤、濡れ性向上剤、コロイダル
無機粒子、防腐剤、防カビ剤、防藻剤等の添加剤を併用
することもできる。また、塗膜の乾燥条件については特
に制限はないが、例えば空気雰囲気中で、80℃で15
分乾燥することで、成形品の熱変形を生じさせることな
く目的の塗膜を形成することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に具体的に
説明する。なお、本発明の範囲はこれらに制限されるも
のではない。また実施例で用いた材料、各種物性の測定
法、評価法は以下の通りである。なお使用した材料は断
りのない限り、試薬を使用した。
説明する。なお、本発明の範囲はこれらに制限されるも
のではない。また実施例で用いた材料、各種物性の測定
法、評価法は以下の通りである。なお使用した材料は断
りのない限り、試薬を使用した。
【0032】1)防曇性評価方法(初期特性)
1−1)塗膜外観
シートに塗布された防曇塗料の外観や色相について、4
段階で評価した。 ◎:無色透明かつ光沢感も良好である。 ○:無色透明であるが、光沢感がやや劣る。 △:薄く着色し、光沢感に乏しい。 ×:着色し或いは不透明で濁りが確認される。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。
段階で評価した。 ◎:無色透明かつ光沢感も良好である。 ○:無色透明であるが、光沢感がやや劣る。 △:薄く着色し、光沢感に乏しい。 ×:着色し或いは不透明で濁りが確認される。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。
【0033】1−2)濡れ性
得られた防曇塗膜の均一性を3段階で評価した。
◎:全面が均一に塗装されている。
○:塗膜の縁の部分のみが僅かに異なっている。
△:全面に厚みの異なる部分が存在する。
なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。
ばより好ましい。
【0034】1−3)呼気試験
室温状態、或いは−5℃冷却直後に、試験片から5cm
離して呼気を1秒間吹きかけ、曇り状態を監察した。そ
の外観から4段階に評価した。 ◎:全く曇らない。 ○:極くわずかに、かつ一瞬だけ曇る。 △:薄い曇りが確認されるか表面に微小な液滴が観測さ
れる。 ×:曇り、液滴が確認される。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。
離して呼気を1秒間吹きかけ、曇り状態を監察した。そ
の外観から4段階に評価した。 ◎:全く曇らない。 ○:極くわずかに、かつ一瞬だけ曇る。 △:薄い曇りが確認されるか表面に微小な液滴が観測さ
れる。 ×:曇り、液滴が確認される。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。
【0035】1−4)80℃スチーム試験
恒温槽に水を入れ80℃に加熱した後、水面から5cm
の高さで試験片に対して10秒間湯気をあてた。その際
の曇りの発生状況を確認し、1−2)と同様に4段階で
評価した。
の高さで試験片に対して10秒間湯気をあてた。その際
の曇りの発生状況を確認し、1−2)と同様に4段階で
評価した。
【0036】1−5)耐温水試験
80℃の温水中に試験片を1時間浸漬し、その際の塗布
剤のはがれやすさ、溶解のしやすさなどを観察し、保持
性として3段階評価を行った。 ◎:塗布剤はすべて残っており、剥離などは見られな
い。 ○:わずかに塗布剤が溶解した。或いはわずかに剥離し
た形跡がある。 ×:塗布剤の剥離、又は溶解が明確に確認された。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。その後さらに室温状態で上記の外観評
価、呼気試験を同様に行った。
剤のはがれやすさ、溶解のしやすさなどを観察し、保持
性として3段階評価を行った。 ◎:塗布剤はすべて残っており、剥離などは見られな
い。 ○:わずかに塗布剤が溶解した。或いはわずかに剥離し
た形跡がある。 ×:塗布剤の剥離、又は溶解が明確に確認された。 なお、評価が○以上であれば実用上問題なく、◎であれ
ばより好ましい。その後さらに室温状態で上記の外観評
価、呼気試験を同様に行った。
【0037】1−6)耐熱試験
120℃の雰囲気下で240時間放置した。その後、塗
布外観評価、呼気試験、スチーム試験を同様に評価し実
施した。
布外観評価、呼気試験、スチーム試験を同様に評価し実
施した。
【0038】1−7)保存安定性試験
得られた合成エマルジョンを蒸留水で希釈し、固形分含
有量10重量%とした。これをポレオレフィン製ボトル
に入れ、50℃で2ヶ月間放置した。その後、塗布外観
評価、塗布性評価、呼気試験、スチーム試験を上記と同
様に実施した。
有量10重量%とした。これをポレオレフィン製ボトル
に入れ、50℃で2ヶ月間放置した。その後、塗布外観
評価、塗布性評価、呼気試験、スチーム試験を上記と同
様に実施した。
【0039】2)測定及び塗膜の作成方法
2−1)
メジアン径:エマルジョン中の共重合体微粒子の平均粒
子径はレーザ散乱法を用いて測定した。機器はLEED
S&NORTHRUP社製Microtrac(UP
A)型を用いた。
子径はレーザ散乱法を用いて測定した。機器はLEED
S&NORTHRUP社製Microtrac(UP
A)型を用いた。
【0040】2−2)塗膜の作成
実施例又は比較例における塗膜の形成は以下の方法、条
件で行った。 塗布:基材…厚さ0.5mm×長さ200mm×幅180mmのポリカーボネ ート樹脂板(帝人(株)製商品名パンライト・シートPC−1151) 装置…エアスプレーガン(アネスト岩田キャンベル製VX−5104B (ノズル口径1.0mm))、空気圧4kgf/cm2 塗布量…固形分換算で3g/m2 乾燥:装置…熱風乾燥機(TABAIESPEC製SPH201) 条件…80℃、15分
件で行った。 塗布:基材…厚さ0.5mm×長さ200mm×幅180mmのポリカーボネ ート樹脂板(帝人(株)製商品名パンライト・シートPC−1151) 装置…エアスプレーガン(アネスト岩田キャンベル製VX−5104B (ノズル口径1.0mm))、空気圧4kgf/cm2 塗布量…固形分換算で3g/m2 乾燥:装置…熱風乾燥機(TABAIESPEC製SPH201) 条件…80℃、15分
【0041】3)防曇塗料の作成
全実施例及び比較例1を除く比較例は以下の方法にした
がって実施した。100mlのねじ口試験管に、所定量
のブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、メチルメタクリレート、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランを加え、よく
撹拌した。また別に100mlビーカーを用意し、これ
に所定量の蒸留水、過硫酸アンモニウム0.040g、
亜硫酸水素ナトリウム0.013gを加えよく撹拌し
た。さらに所定量のコロイダルシリカ、アルキルアリル
スルホコハク酸ナトリウムを加えよく撹拌した。この
時、コロイダルシリカと単量体混合物の総量を10gと
し、重合時の固形分量を20重量%に調整して行った。
得られた単量体混合物を一気にまぜ、窒素バブリングを
100ml/分で3分間行った。その後ウォーターバス
付きシェーカー((株)井内盛栄堂社製Pasolin
a Incubator PI301)を用いて70℃
で4時間重合を行い、ポリマーエマルジョン(固形分2
0重量%)を得た。次に得られたポリマーエマルジョン
を蒸留水で希釈し、固形分量が10重量%となるように
調整した。その後No.5Aのろ紙で吸引ろ過し行った。
これに0.2重量%の消泡剤(ビックケミー・ジャパン
(株)製商品名BYK380)を添加し、撹拌して目的
とする防曇塗料を得た。
がって実施した。100mlのねじ口試験管に、所定量
のブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、メチルメタクリレート、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランを加え、よく
撹拌した。また別に100mlビーカーを用意し、これ
に所定量の蒸留水、過硫酸アンモニウム0.040g、
亜硫酸水素ナトリウム0.013gを加えよく撹拌し
た。さらに所定量のコロイダルシリカ、アルキルアリル
スルホコハク酸ナトリウムを加えよく撹拌した。この
時、コロイダルシリカと単量体混合物の総量を10gと
し、重合時の固形分量を20重量%に調整して行った。
得られた単量体混合物を一気にまぜ、窒素バブリングを
100ml/分で3分間行った。その後ウォーターバス
付きシェーカー((株)井内盛栄堂社製Pasolin
a Incubator PI301)を用いて70℃
で4時間重合を行い、ポリマーエマルジョン(固形分2
0重量%)を得た。次に得られたポリマーエマルジョン
を蒸留水で希釈し、固形分量が10重量%となるように
調整した。その後No.5Aのろ紙で吸引ろ過し行った。
これに0.2重量%の消泡剤(ビックケミー・ジャパン
(株)製商品名BYK380)を添加し、撹拌して目的
とする防曇塗料を得た。
【0042】4)防曇塗料の作成(ブレンド法)
比較例1は次の方法にしたがって実施した。100ml
のねじ口試験管に、所定量のブチルアクリレート、メト
キシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メチ
ルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランを加え、よく撹拌した。また別に100m
lビーカーを用意し、これに所定量の蒸留水、過硫酸ア
ンモニウム0.040g、亜硫酸水素ナトリウム0.0
13gを加えよく撹拌した。さらに所定量のアルキルア
リルスルホコハク酸ナトリウムを加えよく撹拌した。こ
の時、単量体混合物の総量を10gとし、重合時の固形
分量を20重量%に調整して行った。得られた単量体混
合物を一気に混合し、窒素バブリングを100ml/分
で3分間行った。その後ウォーターバス付きシェーカー
((株)井内盛栄堂社製Pasolina Incub
ator PI301)を用いて70℃で4時間重合を
行い、ポリマーエマルジョン(固形分20重量%)を得
た。次に得られたポリマーエマルジョンを蒸留水で希釈
し、固形分量が10重量%となるように調整した。その
後No.5Aのろ紙で吸引ろ過を行った。次に得られたポ
リマーエマルジョンに所定量のコロイダルシリカを添加
した。これに0.2重量%の消泡剤(ビックケミー・ジ
ャパン(株)製商品名BYK380)を添加し、撹拌し
て目的とする防曇塗料を得た。以上の方法を用いて乳化
重合を行った防曇塗料について詳細な組成を表1、表2
に、防曇性の評価結果を表3、表4に示した。
のねじ口試験管に、所定量のブチルアクリレート、メト
キシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メチ
ルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランを加え、よく撹拌した。また別に100m
lビーカーを用意し、これに所定量の蒸留水、過硫酸ア
ンモニウム0.040g、亜硫酸水素ナトリウム0.0
13gを加えよく撹拌した。さらに所定量のアルキルア
リルスルホコハク酸ナトリウムを加えよく撹拌した。こ
の時、単量体混合物の総量を10gとし、重合時の固形
分量を20重量%に調整して行った。得られた単量体混
合物を一気に混合し、窒素バブリングを100ml/分
で3分間行った。その後ウォーターバス付きシェーカー
((株)井内盛栄堂社製Pasolina Incub
ator PI301)を用いて70℃で4時間重合を
行い、ポリマーエマルジョン(固形分20重量%)を得
た。次に得られたポリマーエマルジョンを蒸留水で希釈
し、固形分量が10重量%となるように調整した。その
後No.5Aのろ紙で吸引ろ過を行った。次に得られたポ
リマーエマルジョンに所定量のコロイダルシリカを添加
した。これに0.2重量%の消泡剤(ビックケミー・ジ
ャパン(株)製商品名BYK380)を添加し、撹拌し
て目的とする防曇塗料を得た。以上の方法を用いて乳化
重合を行った防曇塗料について詳細な組成を表1、表2
に、防曇性の評価結果を表3、表4に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【発明の効果】本発明により塗料の長期保存安定性に優
れ、塗布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗
布性、防曇性、耐水性−耐熱性等に優れた、透明防曇性
塗膜を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥した防
曇性成形品等を提供することができる。
れ、塗布、乾燥時の有機溶剤蒸気の発生が無く、かつ塗
布性、防曇性、耐水性−耐熱性等に優れた、透明防曇性
塗膜を形成できる防曇塗料及びこれを塗布、乾燥した防
曇性成形品等を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C09D 5/02 C09D 5/02
133/04 133/04
157/06 157/06
C09K 3/00 C09K 3/00 R
Fターム(参考) 4J011 KA04 KA06 KA14 KB29 PA13
PB04 PB06 PB40 PC02
4J027 AC03 AC06 BA07 BA13 BA14
CB03 CB09 CC02 CD08
4J038 CC011 CC021 CC081 CC091
CD041 CD101 CF021 CG141
CG161 CG171 CH031 CH041
CH071 CH081 CH141 CH171
CJ131 CJ181 GA02 GA03
GA06 GA07 GA08 GA09 GA13
GA15 HA446 KA09 MA05
MA08 NA01 NA06 PC08
4J100 AB02S AB03S AB07S AB08S
AB09S AB16S AC03S AF06P
AG04S AL03S AL04S AL05S
AL08P AL08Q AL08R AL08S
AL09P AL10S AL11S AL49Q
AM02S AM15P AM15S AM17P
AM19P AM21P BA03P BA05P
BA05S BA08P BA08Q BA12P
BA29S BA31P BA56P BA58P
BA77R BC04S BC43S BC74P
BC79P CA05 CA06 DA37
EA07 FA20 JA01
Claims (10)
- 【請求項1】 水溶性(メタ)アクリル系単量体(以下
A群と記載、(メタ)アクリルとはアクリル酸又はメタ
クリル酸を意味する。以下同じ。))から選ばれる少な
くとも1種が10〜30重量部、重合反応性界面活性剤
(以下B群と記載。)から選ばれる少なくとも1種が5
〜20重量部、アルコキシシリル基含有のビニル系また
は(メタ)アクリル系単量体(以下C群と記載。)から
選ばれる少なくとも1種が1〜10重量部および非水溶
性の(メタ)アクリル系またはビニル系単量体(以下D
群と記載。)から選ばれる少なくとも1種が84〜40
重量部で総量を100重量部として構成される単量体混
合物を、コロイダル無機粒子の存在下において乳化重合
して得られるポリマーエマルジョンを含有してなる防曇
塗料。 - 【請求項2】 A群として次の一般式(1)で表される
単量体 【化1】 (ただし、R1 は水素原子又はメチル基、R2 は水素原
子又はメチル基を示し、nは9以上の整数を示す。)を
用いる請求項1記載の防曇塗料。 - 【請求項3】 B群としてアルキルアリルスルホコハク
酸塩を用いる請求項1〜2のいずれかに記載の防曇塗
料。 - 【請求項4】 C群としてγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシランおよびγ−メタクリロキシプロピル
トリエトキシシランから選ばれる少なくとも1種を用い
る請求項1〜3のいずれかに記載の防曇塗料。 - 【請求項5】 D群として(メタ)アクリル酸アルキル
エステルであり、かつアルキル鎖の炭素数が1〜12で
ある単量体から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項
1〜4のいずれかに記載の防曇塗料。 - 【請求項6】 コロイダル無機粒子がコロイダルシリカ
である請求項1〜5のいずれかに記載の防曇塗料。 - 【請求項7】 得られるポリマーエマルジョンのメジア
ン径が1〜150nmである請求項1〜6のいずれかに
記載の防曇塗料。 - 【請求項8】 コロイダル無機粒子の固形分と単量体混
合物との重量比(コロイダル無機粒子:単量体混合物)
が20:80〜50:50である請求項1〜7のいずれ
かに記載の防曇塗料。 - 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の
防曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性成形品。 - 【請求項10】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載
の防曇塗料を塗布、乾燥して得られる防曇性シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005475A JP2003206435A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 防曇塗料、防曇性成形品及び防曇性シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002005475A JP2003206435A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 防曇塗料、防曇性成形品及び防曇性シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003206435A true JP2003206435A (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=27644507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002005475A Pending JP2003206435A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 防曇塗料、防曇性成形品及び防曇性シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003206435A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-01-15 JP JP2002005475A patent/JP2003206435A/ja active Pending
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