JP2003205949A - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
性を有すると共に、ノッチ付与や表面傷加工を施すこと
なく、セロファンや紙等を使った包装体と同様に、どこ
からでも自由に手で容易に開封することが出来る三方
袋、四方袋、またはスタンディング包装袋を提供する。 【解決手段】 端裂抵抗が5〜70Nである二軸延伸フ
ィルムを少なくとも一層含む積層体からなり、形態が三
方袋、四方袋、またはスタンディング包装袋であること
を特徴とする引裂き性に優れた包装袋。二軸延伸フィル
ムが非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹
脂層とを少なくとも一層ずつ有する積層ポリエステルフ
ィルムであって、非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが、
積層ポリエステルフィルム全厚みに対し20〜95%で
あることを特徴とする包装袋。
Description
スープ、スナック菓子等の食品をはじめ、薬の分包等の
医薬品、入浴剤・スキン等の日用品、コスメティックス
関連品などの包装材料として好適に利用される、手切れ
性に優れた包装袋、特に三方袋、四方袋またはスタンデ
ィング包装袋に関するものである。
般的に力学的強度が高いため切断することが難しく、た
とえば各種包装材料や粘着テープとして用いた際に手で
容易に開封、切断ができないという問題点があった。そ
こで一般的に二軸延伸したプラスチックフィルムを用い
て製造した袋は、開封を容易にするために端部にノッチ
を付与したり、ラミネートフィルムの表(フィルム)面
に傷加工が施されている。しかしながら、前者のような
方法ではノッチ以外の場所から引裂くことが出来ないた
め開封方法の自由度が低く、また、ノッチ部分からの引
裂きに失敗した場合には、内容物が上手く取り出せない
という問題があった。後者の傷加工のような方法では開
封時の利便性は向上するが、フィルム本来の強度が低下
するだけでなく、後加工によるコストアップが避けられ
なかった。
装袋のような形態では、シール部分に切り込みによるV
ノッチ、Iノッチを、1ヵ所あるいは2ヵ所に形成し
て、そこを開封起点として開封できるようにしているの
が一般的である。しかしこの場合、切り込み位置がわか
りにくく、またVノッチを形成した場合、切り込んだ三
角状の破片が異物となって袋に付着する恐れがあった。
また、これらいずれのノッチの場合にも開封位置が特定
されており、開封したい位置から常に容易に開封が開始
出来るとは限らなかった。特にスタンディング包装袋で
は、ノッチを複数位置に形成する場合があるように、ど
こからでも開封したいという要望があった。
て、ラミネートされたフィルム端部(シール部を形成す
る部分)に微細な傷を流れ方向に付け、その傷加工され
たシール部分から引裂く方法が実施されている。しかし
ながらこの場合、微細な傷の幅とシール幅がずれると微
細な傷の部分から開封出来ず、またシール部から外れ内
容物に直接傷加工された部分が接する場合内容物が漏れ
るため、加工のピッチ精度・管理が要求される。このた
め加工スピードを上げるには限界があり、かつ傷加工の
設備が必要であることから、加工コストが高くつくとい
った問題点があった。
として、基材のプラスチックフィルム表面に微細な孔を
加工する方法が実施されている。しかしこの方法は、微
細な孔を加工するために余分に1工程が必要であるため
加工納期と費用が掛かり、また基材を貫通して孔を空け
てしまう加工ミスを防ぐために16μm以上のプラスチ
ックフィルムを基材に使用していることが多く、一部の
菓子用途を除き普及していない。
るフィルムを積層し、開封性を向上させる方法がある。
手切れ性に優れたフィルムとしてセロハンが知られてい
るが、セロハンは吸湿性が高く吸湿により寸法が変化し
やすいため、季節により特性が変動し一定品質の製品を
供給することが困難であった。またセロハンの手切れ性
は良好である反面二次加工工程においてフィルム切断な
どのトラブルが多く、手切れ性と力学的強度のバランス
に優れるフィルムが望まれていた。また、手切れ性に優
れた素材として紙やグラシン等も知られているが、紙粉
が発生することから紙やグラシン等を常時積層している
専用機械でしか加工出来なく、また厚みが厚いことから
加工速度や巻き数が制限されるなど制約が多くこれらに
代わる素材が望まれていた。
は、高度にシンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ン系フィルムとポリオレフィンフィルムの積層体が特開
平5−338089号公報に開示されている。しかしな
がら、特開平5−338089号公報に記載されたフィ
ルムは、主たる構造がポリスチレンであるために、フィ
ルム自体が脆く印刷やラミネート工程時に切断しやすい
という問題があった。また、その積層体は、折れシワが
鮮明に残りやすく外観不良になるなどの問題があり、ま
た耐熱性に劣るために積層体を熱溶着させる際のシール
条件範囲が狭くなったり、力学的強度が低いために輸送
中に破袋が発生するなど、包材として要求される性能を
十分に満足しているものではなかった。
切れ性)と力学的強度や耐熱性を兼ね備えた包材を提供
することは困難であり、その改良が望まれていた。特に
小袋調味料、分包、入浴剤等の三方袋、四方袋、またス
ナック菓子等のスタンディング包装袋では強度を維持し
ながら、どこからでも開封可能、つまり手指で引裂ける
機能の付与が強く求められていた。同時に、引裂き性に
優れたフィルムを使用した包装袋は、近年、JIS規格
に見られるような、バリアフリーの流れに対応する包材
としての関心も高い。
点を解決し、二軸延伸されたプラスチックフィルムから
なる包装袋を開封する際に従来必要であったノッチの付
与、傷加工、あるいは微細孔加工等を施すことなく、セ
ロハン、紙等を使った包装体と同様に、シール部分(フ
ィルム端部)及びフィルム縁辺部(フィルム胴部)のど
こからでも自由に手で容易に開封することが出来る三方
袋、四方袋、またはスタンディング包装袋を提供するも
のである。
を解決するために検討を行った結果、端裂抵抗が5〜7
0Nである二軸延伸されたプラスチックフィルムを積層
することにより、上記課題が達成されることを見いだ
し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明の要
旨は、端裂抵抗が5〜70Nである二軸延伸フィルムを
少なくとも一層含む積層体からなり、形態が三方袋、四
方袋、またはスタンディング包装袋であることを特徴と
する引裂き性(手切れ性)に優れた包装袋である。
する。本発明において用いられる二軸延伸フィルムは、
シーラント等の他素材と積層し、包装袋の形状になった
際に引裂き性が発現するように、端裂抵抗が5〜70N
であることが必要であり、好ましくは10〜60N、さ
らに好ましくは15〜50Nであることが必要である。
端裂抵抗が5Nより小さいと、印刷やラミネートなどの
加工工程でフィルムの切断等のトラブルが生じたり、ま
た、実質的に包材としての強度が低下するため、輸送中
に破袋が発生しやすくなるなど好ましくない。一方、端
裂抵抗が70Nより大きいと人の手で容易に引裂くこと
が困難となるため好ましくない。
ムの厚みは特に限定されるものではなく、結果的にフィ
ルムの端裂抵抗が前記範囲となるものであればよい。例
えば通常5〜50μm、好ましくは10〜40μmの範
囲である。
れるものではないが、耐熱性、力学的特性、延伸性およ
び良好な厚み精度を併せ持つという点で、二軸延伸ポリ
エステルフィルムが好ましく、より好ましくは、非晶性
ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層とを少
なくとも一層ずつ有する積層ポリエステルフィルムであ
って、非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが、積層ポリエ
ステルフィルム全厚みに対し20〜95%であることが
好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂とは、実質的に結晶性を示さな
いポリエステル樹脂のことを示す。すなわちガラス転移
温度から融点までの温度領域においてその樹脂を放置し
た際に、結晶化度が5%以下の樹脂のことをいう。この
ような非晶性ポリエステル樹脂としては、例えばポリエ
チレンテレフタレートを酸変性及び/又はジオール変性
した非晶性共重合ポリエステルが好ましい。共重合に用
いられる酸変性成分及び/又はジオール変性成分は特に
限定されるものではない。このような非晶性ポリエステ
ル樹脂の中でも、耐熱性、力学的特性、透明性などの観
点から、テレフタル酸を主とする二塩基酸成分と、1,
4−シクロヘキサンジメタノールを10〜70モル%含
むジオール成分とからなるポリエステル樹脂が好まし
い。また、本発明において用いられる二軸延伸ポリエス
テルフィルムの非晶性ポリエステル樹脂層には、必要と
される特性が損なわれない範囲において他の高分子成分
が含まれていてもよい。
る結晶性ポリエステル樹脂としては、融点が230℃以
上のものが好ましく用いられ、中でもポリエチレンテレ
フタレートを主骨格とするポリエステル樹脂が好適に用
いられる。このような結晶性ポリエステル樹脂には、必
要とされる特性が損なわれない範囲において、他の成分
が共重合されていてもよい。また、本発明において用い
られる結晶性ポリエステル樹脂層には、必要とされる特
性が損なわれない範囲において他の高分子成分が含まれ
ていてもよい。非晶性ポリエステル樹脂層に結晶性ポリ
エステル樹脂層を積層することにより、非晶性ポリエス
テル樹脂のみによっては得られない耐熱性、力学的特性
および良好な延伸性、厚み精度が付与される。
エステル樹脂層(A)と結晶性ポリエステル樹脂層
(B)とを少なくとも一層ずつ有することが好ましい。
積層ポリエステルフィルムの具体的な層構成としては、
A/B、B/A/B、をはじめ、A/B/A、B/A/
B/A/B等が挙げられる。好ましい構成としては、B
/A/Bが挙げられる。また、積層ポリエステルフィル
ムには、上記非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエ
ステル樹脂層以外に、層間接着性を付与するために、接
着剤層等を積層してもよい。
性ポリエステル樹脂層の厚み構成比は、全厚みの20〜
95%であることが好ましく、30〜85%であること
がさらに好ましい。ここでいう厚み構成比とは、フィル
ムの全厚みに対する非晶性ポリエステル樹脂層の厚みの
パーセンテージのことである。非晶性ポリエステル樹脂
層の厚みが全厚みの95%を超えると、結晶性ポリエス
テル層の寄与により得られる耐熱性、力学的特性及び良
好な延伸性、厚み精度が損なわれるため好ましくない。
また非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが全厚みの20%
未満の場合、目的とする手切れ性が発現しにくくなるた
め好ましくない。
を利用できるが、以下積層ポリエステルフィルムの製造
方法を例に挙げて説明する。積層ポリエステルフィルム
の製造方法として、複数の押出機等の中で、非晶性ポリ
エステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を別々に溶融
し、ダイス出口から押出して未延伸フィルムに成形し、
次いで未延伸フィルム同士を加温状態でラミネートする
方法が挙げられる。別の方法としては一方の未延伸フィ
ルムの表面に、他方の溶融フィルムを溶融ラミネートす
る方法がある。さらに別の方法としては共押出し法によ
り積層した状態でダイス出口より押出してフィルムを成
形する方法がある。例えば、十分に乾燥した非晶性ポリ
エステル樹脂(A)及び結晶性ポリエステル樹脂(B)
をそれぞれ別の2台の押出機に供給し、溶融押出しし、
複合アダプターを通過させ、2種2層(A/B)または
2種3層(B/A/B)としてTダイのダイオリフィス
からシート状に押出し吐出する。ダイオリフィスから吐
出された軟化状態にあるシートは、冷却ドラムに密着し
て巻きつけられて冷却される。
40℃の温度で、通常、縦横それぞれ3.0〜5.0倍
の延伸倍率で二軸延伸する。延伸温度が90℃未満であ
ると均質な延伸フィルムを得ることができない場合があ
り、140℃を超えると、結晶性ポリエステル樹脂の結
晶化が促進されて透明性が悪くなる場合がある。また、
延伸倍率が3.0倍未満であると強度が小さく、包装体
にしたときにピンホールが発生しやすく、5.0倍を超
えると延伸が困難になる。二軸延伸されたフィルムは、
続いて、結晶性ポリエステル層の融点以下の温度で熱処
理される。熱処理温度が高すぎるとフィルムが溶断する
ため好ましくない。なお、二軸延伸方法としては、テン
ター同時二軸延伸法、ロールとテンターによる逐次二軸
延伸方法、あるいはチューブラー法のいずれでもよい。
必要に応じて印刷、ラミネートされて積層体として使用
される。このため、印刷インキや接着剤などとの密着性
を向上させるために、フィルム表面に化学的、または物
理的処理が施されていてもよい。積層体は上記二軸延伸
フィルムを少なくとも一層その中に含むことにより良好
な引裂き性を有する。
はその積層体に、融着層または接着層のようなシール層
を設け、これを熱または圧着によりシールすることによ
り得られる。このシール層は、好ましくはヒートシール
性を有する樹脂あるいはフィルムを積層することにより
安定した接着強力を得ることが出来る。このようなヒー
トシール性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ビニ
ルアセテートコポリマー、エチレン−アクリル酸共重合
物、エチレン−メタクリル酸共重合物、エチレン−アク
リル酸エチル共重合物、エチレン−メタクリル酸メチル
共重合物、エチレン−アクリル酸メチル共重合物、アイ
オノマーなどのポリオレフィンが挙げられる。
伸シートを接着剤を介して二軸延伸フィルムに積層する
ドライラミネーション、または前記樹脂を二軸延伸フィ
ルム上に溶融押出しする押出しラミネーションにより積
層される。ドライラミネーションによる場合には、種々
の接着剤が用いられ、また押出しラミネーションによる
場合には、種々のアンカーコート剤が用いられる。積層
方法はこれらに限定されるものではないが、引裂いた時
に二軸延伸フィルムとシール層が剥離(デラミ)し、端
裂抵抗が著しく上昇して引裂き開封が困難とならない、
適度に十分なラミネート強力が得られていればよい。シ
ール層の厚みは10〜100μm、好ましくは20〜6
0μmの範囲である。
ティングすることでも設けられる。このホットメルト系
接着剤は二軸延伸フィルムの全面にコーティングが施さ
れても、部分的であってもよい。
ムを少なくとも一層含む積層体にはガスバリア層を設け
ることもできる。これにより酸素及び水蒸気を効率よく
遮断することができ、内容物の劣化を防止することでき
る。このようなガスバリア層を構成する素材としては、
従来から包装材料にガスバリア性を付与する目的で使用
しているものを用いることが出来る。例としてアルミニ
ウム箔、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、
エチレンビニルアルコール共重合体、メタキシリレンジ
アミン共重合体からなるフィルム層あるいはコート層、
またはアルミニウムを含む金属あるいは酸化ケイ素や酸
化アルミニウムなどの金属酸化物からなる蒸着層を挙げ
ることが出来る。
ず、ガスバリア層の素材に応じて適宜選択出来る。例え
ば、アルミニウム箔やポリ塩化ビニリデンのようなフィ
ルム状のものであれば、ドライラミネート法や押出ラミ
ネート法により積層することが出来る。また、ポリ塩化
ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルア
ルコール共重合体、メタキシリレンジアミン共重合体等
の樹脂であればコーティング法や共押出法等により積層
することが出来、アルミニウムを含む金属、金属酸化物
であれば蒸着法等を用いることが出来る。上記ガスバリ
ア層は、二軸延伸フィルムの片面あるいは両面、好まし
くはシーラント側と接着させる面側に積層することが出
来るが、二軸延伸フィルムに積層しないでその他のフィ
ルムやシーラントに積層した後に、ドライラミネート法
や押出ラミネート法により積層することも出来る。
度(O2TR)は、198ml/(m2・d・MPa)以
下であることが好ましく、水蒸気透過度(WVTR)は
10g/(m2・d)以下であることが好ましい。酸素
透過度及び水蒸気透過度が上記範囲内であることによ
り、食品等の収容物の保存性を高めることが出来る。な
お、ガスバリア層の厚みは、特に限定されず、バリア層
を形成する素材の種類、バリア層の配置、所望の酸素透
過度及び水蒸気透過度等に応じて適宜設定すればよい。
は、例えば次の通りである。二軸延伸フィルムを「A」
層、ヒートシール層を「B」層、ガスバリア層を「C」
層、紙又はその他のフィルムを「D」層、とすると、
「A/B」、「A/C/B」、「A/D/B」、「A/
C/D/B」、「A/D/C/B」、「D/A/B」、
「D/A/C/B」、「D/C/A/B」、「A/C/
A/B」、「A/A/C/B」などが挙げられる。な
お、前記構成の中で、「B」層は「B/B」であっても
よく、また、「A/A」、「A/C」、「A/D」、
「C/D」、「D/A」、「D/C」、の各層間に接着
層として「B」層が存在していてもよい。
は、必要に応じて印刷等により美麗性・意匠性を付与す
ることが出来る。印刷等を施す面は、二軸延伸フィルム
の表面のいずれか一方、あるいは両方にいずれにも形成
出来、ヒートシール層においては、本発明の包装材の使
用目的から、ヒートシール性を必要とするシール面でな
い方の面(二軸延伸フィルムとの積層面)に形成するこ
とが出来る。
本発明の作用を阻害しない範囲で可塑剤等の他の成分を
含有していてもよい。また積層体は、本発明の作用を阻
害しない範囲で上記各層の他に他の層を有していてもよ
く、積層体の総厚みは特に限定されない。
は、図1に示すようなものである。図1(a)は積層体
を折り曲げてその三方を接着させた三方袋、図1(b)
は積層体を重ね合わせてその四方を接着させた四方袋、
図1(c)は四方袋に自立性を持たせたスタンディング
包装袋である。これらの包装袋は、積層体を常法により
シール層を内側にして熱融着または圧着により接着させ
て製造することが出来る。
は、小袋調味料、粉末スープ、ふりかけ、健康食品、コ
ーヒー、お茶、入浴剤等の粉末、洗剤、薬等の顆粒、マ
ーガリン、ジャム、味噌、シャンプー、リンス等の粘性
体、シップ薬やスキンなどの1回使い切り分量の包装に
好適に用いられる。またスタンディング包装袋は、従来
取り出し口の高さを調整するためにノッチを複数位置に
形成していたスナック菓子などの包装に好適に用いるこ
とが出来る。
に優れ、容易にどの部分からでも開封することが出来、
特にシール部(フィルム端部)、および三方袋の場合は
フィルム縁辺部(フィルム胴部)から手で容易に開封す
ることが出来るという利点を有するが、それ以外の場所
でも手で開封が可能であり、特に開封する場所を限定す
るものではない。
固有粘度0.67。 AP:エチレングリコールとテレフタル酸および共重合
比1mol%のトリメリット酸、共重合比5mol%の
イソフタル酸をエステル化槽に仕込み、240℃で4時
間反応させ、エステル化物を得た。次に、三酸化アンチ
モン触媒下、1.3hPaの減圧下、300℃で溶融重
合し、固有粘度0.63のポリエステル樹脂を得た。 PETG:イーストマンケミカル社製 EASTER
6763(エチレングリコールと1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール31.5mol%、及びテレフタル酸を
共重合したポリエステル)、固有粘度0.75。
Aを構成する樹脂としてPETGと、結晶性ポリエステ
ル樹脂層Bを構成する樹脂としてPETとを各々270
℃の温度で別々の押出機により溶融し、この溶融体を複
合アダプターで合流させた後に積層のTダイより押出
し、冷却ドラムで急冷してB/A/B構成の3層の未延
伸積層フィルムを得た。この時、最終的なポリエステル
フィルムにおいてPETおよびPETGの厚み構成が表
1の割合とようになるように各押出機の吐出量を調整し
た。次に未延伸積層フィルムをまずロール延伸法により
縦方向に約90℃で3.5倍、次いでテンター延伸法に
より横方向に約110℃で3.8倍に延伸した後、3%
の弛緩を行いつつ225℃の温度で熱処理を行った。さ
らにフィルムを冷却した後、巻き取り機においてロール
状に巻き取り、12μmのフィルムを得た。また、この
フィルムの端裂抵抗の評価結果を表1に示す。本フィル
ムは製膜及びスリット時にも破断等のトラブルは無く生
産性も良好であった。
外は全てフィルムF2と同じ方法、条件、厚み構成で1
2μmのフィルムを得た。このフィルムのB/A/B各
層の厚み構成および端裂抵抗の評価結果を表1に示す。
ニチカ社製 エンブレットPET 12μm アルミニウム箔(AL):昭和アルミニウム社製 1N
30(食品包装用) 7μm 直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE):東
セロ社製TUX FCS 50μm 〔樹脂〕 低密度ポリエチレン(LDPE)押出樹脂:住友化学工
業社製スミカセン L211 〔接着剤〕 ドライラミネート用接着剤:武田薬品工業社製タケラッ
ク A−515/A−50 押出ラミネート用アンカーコート剤:大日精化社製セイ
カダイン 2710A/B
6.3.4項に準じて測定し平均値を示した。 〔ガスバリア性の測定〕 酸素透過度(O2TR):JIS K 7126に準じ
て測定し、平均値を示した。 水蒸気透過度(WVTR):JIS K 7129に準
じて測定し、平均値を示した。 〔手切れ性の評価〕三方袋の端部(シール部)と縁辺部
(胴部)を両手で引裂くことによりフィルムのハンドカ
ット性能を3段階で評価した。容易に手で引き裂けたも
のを○、やや抵抗が高かったが引裂きは可能なものを
△、手で引裂くのが非常に困難であったものを×とし
た。
の片面に酢酸エチルを溶剤として調製したドライラミネ
ート用接着剤を2.5g/m2(dry)となるように
塗布した後、ヒートシール層としてLLDPE50μm
をドライラミネート法により貼り合わせて積層体を作成
した。得られた積層体を折り曲げてその三方をヒートシ
ールテスター(テスター産業社製 TP−701S)に
て、シール温度 上段180℃、下段130℃、シール
時間1秒、シール圧力0.29MPa(ゲージ圧)にて
接着させ、三方袋(縦120mm×横75mm、シール
幅10mm)を作成した。
にガスバリア性コーティング用のポリ塩化ビニリデン
(PVDC)コーティング剤を厚さ3μmにコーティン
グ後、実施例1と同様にしてLLDPEを貼り合わせ積
層体を作成した。得られた積層体から実施例1と同様に
して三方袋を作成した。
に酢酸エチルを溶剤として調製したドライラミネート用
接着剤を2.5g/m2(dry)となるように塗布し
た後、ガスバリア層としてアルミニウム箔を貼り合わせ
た後、実施例1と同様にしてLLDPEを貼り合わせ積
層体を作成した。得られた積層体から実施例1と同様に
して三方袋を作成した。
にアンカーコート剤を施した後、LDPE押出樹脂を厚
みが20μmとなるように押出ラミネートしながらアル
ミニウム箔と貼り合わせた。次いでアルミニウム箔面に
アンカーコート剤を施した後、LDPE押出樹脂を厚み
が30μmとなるように押出ラミネートして積層体を作
成した。得られた積層体から実施例1と同様にして三方
袋を作成した。
伸PET)を用いた以外は、実施例1と同様にして三方
袋を作成した。
シール部(端部)及び縁辺部(胴部)の手切れ性を評価
した結果を、また実施例5〜7において、包装袋を構成
する積層体のガスバリア性(酸素透過度及び水蒸気透過
度)を測定した結果を表2に示した。
ルムの端裂抵抗は10〜60Nの範囲であり、これを使
用した包装袋はシール部及び縁辺部において容易に手で
引き裂くことが出来た。実施例3において二軸延伸フィ
ルムの端裂抵抗は60〜70Nの範囲であり、これを使
用した包装袋はシール部及び縁辺部においてやや抵抗は
あるものの手で引裂くことが出来た。実施例5〜7にお
いて二軸延伸フィルムの端裂抵抗は10〜60Nの範囲
であり、これを使用した包装袋はシール部及び縁辺部に
おいて容易に手で引き裂くことが出来た。また、ガスバ
リア層を付与あるいは中間層にバリアフィルムを積層さ
せることにより、内容物の保存性を向上させることが出
来ている。比較例1、2において二軸延伸フィルムの端
裂抵抗は70Nを超え、これを使用した包装袋はシール
部及び縁辺部において手で引き裂くことが困難であっ
た。
プ、ふりかけ、スナック菓子等の食品をはじめ、シャン
プー・リンス・入浴剤・スキン等の日用品、顆粒状の薬
やシップ薬等の医薬品、化粧料や香料等のコスメティッ
クス関連品などの包装袋において、二軸延伸されたプラ
スチックフィルムからなる包装袋を開封する際に必要な
ノッチの付与、あるいは傷加工及び微細孔加工を施すこ
となく、セロハン、紙等を使った包装袋と同様に、シー
ル部分(フィルム端部)及びフィルム縁辺部(フィルム
胴部)から手で容易に開封することが出来る手切れ性に
優れた三方袋、四方袋、またはスタンディング包装袋を
容易に提供することが可能となる。特に、上記の用途に
示されるような1回使い切り分量の包装袋に最適に用い
られる。
(c)はスタンディング包装袋の一般的な形態を示し、
従来の開封方法を説明する模式図である。
及び開封場所を説明する模式図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 端裂抵抗が5〜70Nである二軸延伸フ
ィルムを少なくとも一層含む積層体からなり、形態が三
方袋、四方袋、またはスタンディング包装袋であること
を特徴とする引裂き性に優れた包装袋。 - 【請求項2】 二軸延伸フィルムが二軸延伸ポリエステ
ルフィルムであることを特徴とする請求項1記載の包装
袋。 - 【請求項3】 二軸延伸ポリエステルフィルムが非晶性
ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層とを少
なくとも一層ずつ有する積層ポリエステルフィルムであ
って、非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが、積層ポリエ
ステルフィルム全厚みに対し20〜95%であることを
特徴とする請求項2記載の包装袋。 - 【請求項4】 非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル
酸を主とする二塩基酸成分と、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールを10〜70モル%含むジオール成分とか
らなるポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項
3記載の包装袋。 - 【請求項5】 積層体が、ヒートシール性樹脂層を有す
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の包
装袋。 - 【請求項6】 ヒートシール性樹脂が、ポリオレフィン
であることを特徴とする請求項5記載の包装袋。 - 【請求項7】 積層体が、ガスバリア層を有することを
特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の包装袋。 - 【請求項8】 ガスバリア層が、アルミニウム箔、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニ
ルアルコール共重合体、メタキシリレンジアミン共重合
体からなるフィルム層あるいはコート層、またはアルミ
ニウムを含む金属あるいは酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ムからなる蒸着層であることを特徴とする請求項7記載
の包装袋。 - 【請求項9】 積層体の酸素透過度(O2TR)が19
8ml/(m2・d・MPa)以下であり、水蒸気透過
度(WVTR)が10g/(m2・d)以下であること
を特徴とする請求項7または8記載の包装袋。 - 【請求項10】 形態が三方袋であり、縁辺部から手で
開封が出来ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
に記載の包装袋。 - 【請求項11】 シール部から手で開封が出来ることを
特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の包装袋。
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