JPH04214345A - 複合包装材料とそれを用いた包装容器  - Google Patents

複合包装材料とそれを用いた包装容器 

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JPH04214345A
JPH04214345A JP40128890A JP40128890A JPH04214345A JP H04214345 A JPH04214345 A JP H04214345A JP 40128890 A JP40128890 A JP 40128890A JP 40128890 A JP40128890 A JP 40128890A JP H04214345 A JPH04214345 A JP H04214345A
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JP
Japan
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film
layer
polyester
resin
packaging material
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Application number
JP40128890A
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English (en)
Inventor
Fumio Nishitani
文男 西谷
Hiroshi Nasu
那須 博至
Tomohiro Yokota
知宏 横田
Hiroshi Ogawara
小河原 宏
Toshiyuki Doro
敏行 堂路
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、食品、医薬品
、化粧品などの味覚成分や薬効成分や香気成分等を有す
る物質を包装するために使用される複合包装材料とそれ
を用いた包装容器に関し、詳しくはヒートシール強度に
優れ、かつ、味覚成分、薬効成分、香気成分等の吸着や
透過を防止して内容物に対する悪影響のない複合包装材
料とそれを用いた包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品、医薬品、化粧品などの香気
を有する物質を包装するための包装容器には、樹脂フィ
ルムを内層として、包装容器の外側となる面にアルミニ
ウム箔、紙、他のプラスチックフィルムなどを積層した
複合材料を使用し、ヒートシールによって、袋状にした
ものが広く使用されている。このような包装容器の樹脂
フィルムとしては、(1)ポリオレフィン単層フィルム
;(2)未延伸ポリエステル単層フィルム(特開昭59
−59435号公報、特公昭63−47622号公報な
ど);(3)2層の2軸延伸ポリエステルを積層した積
層フィルム(特開昭61−20741号公報など);(
4)ポリアクリロニトリル単層フィルム;および(5)
エチレンビニルアルコール共重合体単層フィルムなどが
用いられている。
【0003】しかし、上記のような包装材料は、次のよ
うな欠点を有する。(1)のポリオレフィン単層フィル
ムを用いた材料は、内容物にポリオレフィンの臭いが移
ったり、内容物の臭いや薬効成分、食品の味覚成分が樹
脂フィルムに移り易い。そして、香気成分あるいは薬効
成分がポリオレフィンフィルムを透過し、外側に積層し
たアルミニウム箔などの金属箔及び他の積層材を剥離さ
せるという問題も生じる。(2)〜(5)の樹脂フィル
ムは、樹脂の臭いが少なく、香気成分や薬効成分を吸着
し難いため、上記のような問題は生じにくい。しかし、
(2)〜(4)のフィルムは、強靱性に欠け、実用的な
強度が充分でない。特に、ヒートシールした際のエッジ
部分で亀裂が生じ易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を解
消するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは以下の性能を有する複合包装材料とそれを用いた包
装容器を提供することにある。
【0005】■内容物へ包装材料の臭いが移ることによ
る味、香りの変化を防止することができる。
【0006】■内容物の香気成分や薬効成分の包装材料
への透過吸着を少なくすることができる。
【0007】■内容物の香気成分の透過による包装材料
の剥離現象を防止することができる。
【0008】■上記性能をそなえた上で、かつ樹脂フィ
ルムとして強靭に富んでいる。
【0009】■ヒートシール時における十分な密封性を
付与することができる。
【0010】■複合包装材料を用いてヒートシールによ
って成形された包装容器が耐衝撃性などの実用的な強度
に優れる。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明の複合包装材料
は、ヒートシール可能なシール層を有し、該シール層が
、非晶性ポリエステル樹脂とポリエステル系エラストマ
ーとを含有する樹脂組成物にて形成されており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0012】第2発明の複合包装材料は、ヒートシール
可能なシール層と芯層とを有し、該シール層が、主に非
晶性ポリエステル樹脂にて形成され、該芯層が、主にポ
リエステル系エラストマーにて形成された第1樹脂層、
非晶性ポリエステル樹脂とポリエステル系エラストマー
とを含有する樹脂組成物にて形成された第2樹脂層、主
としてポリブチレンテレフタレートにて形成された第3
樹脂層、およびポリブチレンテレフタレートとポリエス
テル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて形成さ
れた第4樹脂層からなる群から選ばれた少なくとも一つ
の樹脂層であり、そのことにより上記目的が達成される
【0013】上記シール層を形成する非晶性ポリエステ
ルは、(a)構成成分としてのジカルボン酸成分とグリ
コール成分のうち、合わせて3種以上のジカルボン酸成
分とグリコール成分を構成成分とする共重合ポリエステ
ル、(b)構成性分としてのジカルボン酸成分とグリコ
ール成分がそれぞれ1種であり、かつ溶融押出成形後の
結晶化度が10%以下であるポリエステル、および(c
)上記(a)と(b)に該当するポリエステルの2種以
上の混合物、からなる群から選択された一種であるのが
好ましい。  本発明の包装容器は、上記複合包装材料
を用いて、シール層が内側となるようヒートシールにて
密封してなり、そのことにより上記目的が達成される。
【0014】以下、本発明について詳述する。
【0015】本発明の複合包装材料は、ヒートシール可
能なシール層を有し、そのシール層は、非晶性ポリエス
テル樹脂とポリエステル系エラストマーとを含有する樹
脂組成物にて形成され、あるいは主に非晶性ポリエステ
ル樹脂にて形成されている。シール層が主に非晶性ポリ
エステル樹脂にて形成される場合には、複合包装材料は
少なくとも一つの芯層を有しており、該芯層は次の第1
〜第4の樹脂層から形成することができる。
【0016】第1樹脂層:主にポリエステル系エラスト
マーにて形成されたもの。
【0017】第2樹脂層:非晶性ポリエステル樹脂とポ
リエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて
形成されたもの。
【0018】第3樹脂層:主としてポリブチレンテレフ
タレートにて形成されたもの。
【0019】第4樹脂層:ポリブチレンテレフタレート
とポリエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物
にて形成されたもの。
【0020】そして、複合包装材料は、さらに必要に応
じて、紙、金属箔およびプラスチックフィルムからなる
群から選択された機能層を有する。上記各層は最内層が
シール層となるよう積層されて複合包装材料が構成され
る。上記シール層は単層あるいは複数層で形成されても
よく、また芯層は単層にて形成されてもよく、あるいは
第1樹脂層〜第4樹脂層のうちから適宜選択された複数
層にて形成されてもよい。上記機能層は通常は複合包装
材料の外側(表面側)に配置され、つまり上記シール層
が設けられていない芯層の外側に設けられる。この機能
層も複数層から形成されてもよい。
【0021】上記各層の構成は次の通りである。
【0022】 (シール層)上記シール層に使用される非結晶性ポリエ
ステルとしては、次の(a)、(b)および(c)のポ
リエステルを用いることができる。
【0023】 (a)構成成分としてのジカルボン酸成分とグリコール
成分のうち、合わせて3種以上のジカルボン酸成分とグ
リコール成分を構成成分とする共重合ポリエステル。
【0024】ここで、合わせて3種以上のジカルボン酸
成分とグリコール成分を構成成分とする共重合ポリエス
テルとは、ジカルボン酸成分が1種でグリコール成分が
2種以上からなる共重合ポリエステルでもよく、ジカル
ボン酸成分が2種以上でグリコール成分が1種からなる
共重合ポリエステル、あるいはジカルボン酸成分が2種
以上でグリコール成分が2種以上からなる共重合ポリエ
ステルであってもよい。これらのポリエステルでは、溶
融押出成形後の結晶化度は特に限定しない。
【0025】 (b)構成性分としてのジカルボン酸成分とグリコール
成分がそれぞれ1種であり、かつ溶融押出成形後の結晶
化度が10%以下であるポリエステル。
【0026】ここで、溶融押出成形後の結晶化度は低け
れば低い方が好ましい。結晶化度が10%を超える場合
には、ヒートシール性が低下する傾向にある。
【0027】 (c)上記(a)と(b)に該当するポリエステルの2
種以上の混合物。
【0028】上記(a)と(b)にそれぞれ該当するポ
リエステルのうち複数種であってもよく、あるいは(a
)と(b)に該当するポリエステルの混合であってもよ
い。これらの混合割合は適宜調整することができる。
【0029】このような非晶性ポリエステルを構成する
モノマーとしては、従来から使用されているものを用い
ることができ特に限定されない。好ましくは、主たるジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸が使用され、主たる
ジオール成分としてエチレングリコールまたは1,4−
テトラメチレングリコールが使用される。その他の構成
成分としては、イソフタル酸、ジエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが好ましく使
用される。このとき、他の構成成分の添加量は全モノマ
ーの2.5〜25モル%が好ましく、さらに好ましくは
10〜15モル%である。
【0030】具体的には、テレフタル酸とエチレングリ
コールと1、4−シクロヘキサンジメタノールを共重合
させたコポリエステル、テレフタル酸とエチレングリコ
ールとジエチレングリコールを共重合させたコポリエス
テル、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコー
ルとを共重合させたコポリエステル、テレフタル酸とイ
ソフタル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノールを共
重合させたコポリエステル、テレフタル酸とイソフタル
酸とプロピレングリコールとを共重合させたコポリエス
テル、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコー
ルとプロピレングリコールとを共重合させたコポリエス
テルなどを挙げることができる。
【0031】また、結晶性または非晶性のポリエステル
を押し出し成形する際に金型吐出口から押し出されるフ
ィルムを急冷することによって得られる結晶化度10%
以下の非晶性ポリエステルを使用することもできる。こ
のとき使用されるモノマー成分は特に限定されない。
【0032】シール層が非晶性ポリエステル樹脂とポリ
エステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて形
成される場合、ポリエステル系エラストマーは、非晶性
ポリエステル樹脂100重量部に対して150重量部以
下で用いるのが好ましく、特に好ましくは10〜150
重量部、さらに好ましくは20〜50重量部の割合で配
合される。ポリエステル系エラストマーの配合割合が非
晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して10重量部
未満の場合には得られた複合包装材料が強靱性に欠ける
おそれがあり、150重量部を超える場合には香気成分
の低吸着性が損なわれる傾向にある。
【0033】さらに、シール層が非晶性ポリエステル樹
脂とポリエステル系エラストマーとを含有する場合、エ
ラストマーを非晶性ポリエステル樹脂と混合・溶融し、
押し出し法によって製膜した100μmのフィルムの曇
価が10%以下であることが好ましい。この曇価が10
%を越えると得られる複合包装材料の透明性が失われ外
観が悪くなる。
【0034】シール層に使用するポリエステル系エラス
トマーは非晶性ポリエステル樹脂で用いたものと同様の
ポリエステルとポリエーテルとの縮重合物であるポリエ
ーテル−エステル系エラストマーを用いるのが好ましい
。そのエラストマーの融点は特に限定しないが、シール
層に用いる非晶性ポリエステル樹脂からなる単層フィル
ム(厚み50μ)のヒートシール開始温度(シール圧力
2Kg/cm2、シール時間1秒)より100℃以上高
くないことが望ましい。その差異が70℃以下であれば
尚好適である。その理由は、ポリエステルとポリエーテ
ル−エステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物に
て形成されたシール層をヒートシールした際に、ポリエ
ステルだけでなくエラストマーも融解、流動して密封に
関与することができるからである。
【0035】なお、シール層には、上記樹脂以外に他の
添加剤を含有することができる。
【0036】 (芯層)芯層を形成する上記第1樹脂層は、主にポリエ
ステル系エラストマーにて形成される。このポリエステ
ル系エラストマーは、上記と同様のポリエステルとポリ
エーテルとの縮重合物であるポリエーテル−エステル系
エラストマーが好ましく用いられる。このエラストマー
は融点が140〜220℃であることが好ましい。
【0037】上記第2樹脂層は上記の非晶性ポリエステ
ル樹脂とポリエステル系エラストマーとを含有する樹脂
組成物にて形成される。
【0038】ポリエステル系エラストマーは、上記非晶
性ポリエステル樹脂100重量部に対して、70重量部
以下、好ましくは、10〜70重量部、さらに好ましく
は20〜50重量部の割合で非晶性ポリエステル樹脂層
に配合される。70重量部以上配合すると、非晶性ポリ
エステル樹脂の特徴である非吸着性が損なわれる。さら
に、エラストマーを上記非晶性ポリエステル樹脂と混合
・溶融し、押し出し法によって製膜した100μmのフ
ィルムの曇価が10%以下であることが好ましい。この
曇価が10%を越えると得られる積層フィルムの透明性
が失われ、外観が悪くなる。
【0039】芯層を形成する非晶性ポリエステルとポリ
エステル系エラストマーとの配合割合は、非晶性ポリエ
ステル100重量部に対し、ポリエステル系エラストマ
ー10〜300重量部が好ましく、特に30〜200重
量部が好ましい。ポリエステル系エラストマーの配合量
が10重量部未満ではポリエステル系エラストマーが有
している強靱性を付与する効果が小さく、300重量部
をこえる場合には成形性に悪影響を与えて層の乱れを生
じるおそれがある。
【0040】上記第3樹脂層は、主としてポリブチレン
テレフタレートにて形成される。
【0041】第4樹脂層はポリブチレンテレフタレート
とポリエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物
にて形成される。
【0042】第4芯層を形成するポリブチレンテレフタ
レートとポリエステル系エラストマーとの配合割合は、
適度な強靱性を付与するためにはポリブチレンテレフタ
レート100重量部に対し、ポリエステル系エラストマ
ー10〜300重量部が好ましい。
【0043】上記第3芯層及び第4芯層に使用されるポ
リブチレンテレフタレート(PBT)は、1,4−ブタ
ンジオールとテレフタル酸を主たるモノマー成分として
縮重合によって得られるポリエステル樹脂である。
【0044】PBTには、PBT本来の特性が失われな
い範囲で、1,4−ブタンジオール以外のジオール成分
、およびテレフタル酸以外のジカルボン酸成分がモノマ
ー成分として使用され得る。
【0045】そのようなジオール成分としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが
ある。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸以外に
、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン
酸、コハク酸などが使用され得る。PBTは、25℃の
o−クロロフェノール中での固有粘度(IV)が、少な
くとも0.6以上であることが好ましい。
【0046】なお、上記各芯層には、上記樹脂以外に他
の添加剤を含有することができる。また、芯層が非晶性
ポリエステルを含む場合には、その非晶性は、上記シー
ル層を形成するものと同一であっても異なってもよい。
【0047】 (機能層)機能層は、金属箔、紙、およびプラスチック
フィルムからなる群から選択されたものが使用される。
【0048】金属箔としては、通常アルミニウム箔が用
いられる。プラスチックフィルムとしては、特に限定さ
れないが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルムなどが
用いられ得る。
【0049】 (複合包装材料)本発明の複合包装材料の形態は、例え
ば、以下のものがある。
【0050】 (1)図1(a)に示すように非晶性ポリエステル樹脂
とポリエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物
にて形成したシール層1を有する複合包装材料。この場
合には、図1(b)に示すように、必要に応じてシール
層1の片面に機能層30が積層される。
【0051】 (2)シール層10として主に非晶性ポリエステル樹脂
にて形成した場合には、以下の形態がある。
【0052】 (2)−1 図2(a)に示すように、ポリエステル系エラストマー
にて形成した芯層20をシール層10の片面に積層し、
必要に応じて、図2(b)に示すように、芯層20の外
面側(シール層10とは異なる側)に機能層30を積層
してなる複合包装材料。
【0053】 (2)−2 図3(a)に示すように、非晶性ポリエステル樹脂とポ
リエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて
形成された第1芯層21aを上記シール層10の片面に
積層し、この第1芯層21aの外面側に、ポリブチレン
テレフタレートにて形成された第2芯層21bを積層し
、必要に応じて図3(b)に示すように、第2芯層の外
面側に機能層30を積層してなる複合包装材料。
【0054】 (2)−3 図4(a)に示すように、非晶性ポリエステル樹脂とポ
リエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて
形成された第1芯層22aを上記シール層10の片面側
に積層し、この第1芯層22aの外側に、ポリブチレン
テレフタレートとポリエステル系エラストマーとを含む
樹脂組成物にて形成された第2芯層22bを積層し、必
要に応じて図4(b)に示すように、第2芯層22bの
外面側に機能層30を積層してなる複合包装材料。
【0055】 (2)−4 図5(a)に示すように、主にポリエステル系エラスト
マーにて形成された第1芯層23aを上記シール層10
の片面側に積層し、この第1芯層23aの外面側に、ポ
リブチレンテレフタレートにて形成された第2芯層23
bを積層し、必要に応じて、図5(b)に示すように、
第2芯層23bの外面側に機能層30を積層してなる複
合包装材料。
【0056】 (2)−5 図6(a)に示すように、主にポリブチレンテレフタレ
ートにて形成された第1芯層24aを上記シール層10
の片面側に積層し、この第1芯層24aの外面側に、主
にポリエステル系エラストマーにて形成された第2芯層
24bを積層し、必要に応じて、図6(b)に示すよう
に、第2芯層24bの外側に機能層30を積層してなる
複合包装材料。
【0057】 (2)−6 図7(a)に示すように、非晶性ポリエステル樹脂とポ
リエステル系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて
形成された芯層25を上記シール層10の片面側に積層
し、必要に応じて図7(b)に示すように、芯層25の
外面側に機能層30を積層してなる複合包装材料。
【0058】上記複合包装材料は、従来公知の種々の方
法によって製造することができ、例えば、共押し出し法
、熱ラミネーション法あるいは接着剤を用いたドライラ
ミネーション法によって製造することができる。複合包
装材料が複数層で形成されている場合には、複数の異な
る積層方法を用いてもよい。
【0059】なお、押出ラミネーション法とは、基材と
なるフィルム上に押出機、金型を通過してきた溶融樹脂
を積層、冷却固化させることにより、積層体を得る方法
である。
【0060】また、共押し出し法とは、通常、2台以上
の押し出し機を用いて、同一または異種の樹脂を溶融状
態でフィードブロック内、ダイ内またはダイの開口部で
接合させ、多層の積層フィルムを1工程で製造する方法
である。この方法を使用して複合包装材料を製造する場
合には、シール層を形成する樹脂と芯層を形成する上記
各樹脂はともにポリエステル樹脂であるため相溶性が高
く、従って、接着剤や接着性樹脂を使用しなくても層間
接着性に優れた複合包装材料を得ることができる。
【0061】また、接着剤を用いて積層フィルムを作製
する方法では、芯層とシール層との間に接着剤層が存在
すると、逆に芯層を形成する、樹脂の粘りを有するとい
う特性が損なわれ、耐衝撃性が低下するおそれがあるの
で留意する必要がある。さらに、高温高圧などの厳しい
条件下では、香気成分がフィルム内に浸透することによ
り、接着剤層の部分で剥離現象が発生するおそれもある
【0062】上記複合包装材料を作製する場合には、主
として芯層を常法であるTダイ法等により作製した後、
この芯層の上にシール層を押出ラミネーション法にて積
層することにより行ってもよい。
【0063】特に、上記機能層を積層する場合には、接
着剤層を介して積層する公知のドライラミネーション法
や押出ラミネーション法などにより行うことができる。 その場合には、機能層の表面に接着性を上げるためにア
ンカーコート処理しておくのが好ましい。上記押出ラミ
ネート法とは、基材となるフィルム上に、押出機全型を
通ってきた溶融樹脂を積層、冷却固化させることにより
積層体を得る方法である。
【0064】例えば、図1(a)で示した複合包装材料
を製造する場合には、そのシール層をインフレーション
法あるいはTダイ溶融押し出し法により製膜することが
できる。また、図1(b)で示したようにシール層10
に機能層30を積層する場合には、接着剤層を介して積
層する公知のドライラミネーション法や、機能層30上
に上記シール層を押し出す押出ラミネーション法などに
より行うことができる。これらの場合には機能層の表面
に接着性を上げるためにアンカーコート処理しておくの
が好ましい。また、例えば、図3(b)〜図7(b)に
示す複合包装材料を製造する場合には、機能層30に押
出ラミネーション法などにて第1芯層を積層し、次いで
第2芯層を積層し、その後シール層10を積層してもよ
く、あるいは共押出ラミネーション法によりそれらの3
層を同時に押し出しして複合包装材料を製造してもよい
【0065】このようにして製造された複合包装材料は
、2枚の複合包装材料のシール層同士を合わせてヒート
シールによって袋状に成形して、包装容器が作製される
。また、袋状に限らず、合成樹脂、ガラス、紙等からな
る各種成形容器にヒートシールして密封する蓋材として
も利用され得る。
【0066】
【作用】本発明の複合包装材料は、そのシール層が非晶
性ポリエステル樹脂とポリエステル系エラストマーとを
含有する樹脂組成物にて形成され、あるいはシール層が
主に非晶性ポリエステル樹脂にて形成され、芯層が各樹
脂層にて形成されていることにより、非晶性ポリエステ
ル樹脂が本来有しているヒートシール性を維持しながら
、その非晶性ポリエステル樹脂の欠点である脆性をポリ
エステル系エラストマーあるいは他の芯層で補うことが
できる。
【0067】また、上記各芯層は、香気成分の透過、吸
着を可及的に減少させることができる。さらに、上記樹
脂でシール層を形成することにより、従来ではポリオレ
フィン(ポリエチレンやポリプロピレン)を最内層に用
いた場合に問題となっていた内容物への悪影響、例えば
、食品の味の変化やオレフィン臭の移行などもない。
【0068】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0069】なお、実施例および比較例で得られた複合
包装材料は以下に示す方法で評価した。また、その評価
に使用したパウチは次のようにして作成した。
【0070】 パウチの作成 2枚の複合包装材料のシール層同士を合わせ、3方をヒ
ートシールして縦20cm横15cmのフラットパウチ
を作製した。シール条件は以下の通りとした。圧力:2
.0kg/cm2、時間:1秒、温度:表1に示すシー
ル温度。
【0071】 (1)ヒートシール強度 JIS Z−1526に準拠して評価した。
【0072】 (2)落袋強度 パウチに200mlの水を入れて開口部を表に示す条件
でヒートシールし、この包装物を1.5mの高さから1
0回落下させた時のシール部の損傷を観察した。評価結
果は以下の2段階で表した。
【0073】○:損傷なし、×:損傷あり。
【0074】 (3)オレンジジュースによる香気成分の吸着性上記パ
ウチに、100%果汁のオレンジジュース200mlを
入れ、開口部を表に示す条件でヒートシールした。これ
を50℃で1週間放置した。
【0075】放置後のパウチを開封し、ジュースを捨て
た後、流水にて1分間洗浄し、その直後にパウチ内の臭
気を10人のパネラーによって官能評価した。評価結果
は以下の3段階で表した。
【0076】 ○:0〜1人のパネラーが臭気有りと評価。 △:2人〜6人のパネラーが臭気ありと評価。 ×:7人以上のパネラーが臭気ありと評価。
【0077】 (4)オレンジジュースによる香気成分の浸透性上記(
3)項で評価した直後のパウチのラミネート強度を測定
し、(3)項の評価前のパウチのラミネート強度に対す
る保持率で表した。なお、ラミネート強度の測定部位は
、単層フィルムの場合にはヒートシール面で行い、積層
フィルムの場合には各層間の接着強度で表した。ラミネ
ート強度は幅15mm、スピード200mm/min、
90°T型剥離にて測定した。
【0078】 実施例A  非晶性ポリエステルの製造(A)−1  
テレフタル酸50モル%、エチレングリコール35モル
%、1.4−シクロヘキサンジメタノール15モル%を
共重合させて、融点なし、ガラス転移点83℃のポリエ
ステルを得た。
【0079】 (A)−2  テレフタル酸40モル%、イソフタル酸
10モル%、ブチレングリコール50モル%を共重合さ
せて、融点150℃、ガラス転移点57℃のポリエステ
ルを得た。(A)−3  テレフタル酸40モル%、イ
ソフタル酸10モル%、エチレングリコール50モル%
を共重合させて、融点162℃、ガラス転移点59℃、
固有粘度(IV)0.76のポリエステルを得た。
【0080】 実施例B  ポリエステル系エラストマーの製造(B)
−1  テレフタル酸とイソフタル酸とブチレングリコ
ールとポリテトラメチレングリコールとを共重合させて
融点155℃のポリエステル系エラストマーを得た。
【0081】 (B)−2  テレフタル酸とブチレングリコールとポ
リテトラメチレングリコールとを共重合させて融点21
2℃のポリエステル系エラストマーを得た。
【0082】 (B)−3  テレフタル酸とセバシン酸とブチレング
リコールとポリテトラメチレングリコールとを共重合さ
せて、融点145℃のポリエステル系エラストマーを得
た。
【0083】 実施例C  ポリブチレンテレフタレート(C)−1 
 25℃のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度
(以下IVという)が1.0のポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)を使用した。
【0084】 実施例1 上記実施例A−1で得られた非晶性ポリエステル100
重量部に対し、実施例B−1で得られたポリエステル系
エラストマーを30重量部配合した樹脂組成物を溶融押
出により、図1(a)に示す厚み40μの樹脂フィルム
1からなる複合包装材料を得た。
【0085】 実施例2 上記実施例A−1で得られた非晶性ポリエステル100
重量部に対し、実施例B−2で得られたポリエステル系
エラストマーを40重量部配合した樹脂組成物を溶融押
出により、図1(a)に示す厚み40μの樹脂フィルム
1からなる複合包装材料を得た。
【0086】 実施例3 アルミニウム箔(厚み9μm)と2軸延伸ポリエステル
フィルム(厚み12μm)とをドライラミネートにより
積層し、この積層フィルム3のアルミ面にアンカーコー
トを施し、次にこのアルミニウム面に実施例1で得られ
た樹脂組成物からなる樹脂フィルム(厚み30μm)1
を押出ラネートにより積層して、図1(b)に示す厚み
50μm の複合包装材料を得た。
【0087】なお、ラミネート強度の測定は、積層フィ
ルム3と樹脂フィルム1との間で行った。
【0088】 比較例1 実施例A−1で得られたポリエステルのみを用いて厚み
40μの単層フィルムを得た。
【0089】 比較例2 厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムと、厚み9μm のアルミミニウム箔と、メルト
インデックス(MI)7.5、密度0.920の低密度
ポリエチレン(LDPE)から得られた厚み40μmの
フィルムとをそれぞれドライラミネートにより積層して
複合包装材料を得た。
【0090】なお、ラミネート強度の測定は、ポリエチ
レンフィルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0091】 実施例4 実施例A−1で得られたポリエステルからなるフィルム
(20μm )10と、実施例B−1で得られたポリエ
ステル系エラストマーからなるフィルム(20μm )
20とを共押出にて積層し、得られた積層フィルムと厚
み15μm の2軸延伸ナイロンフィルム30とを常法
に従ったドライラミネーションにより積層して、図2(
b)に示す複合包装材料を得た。
【0092】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルム20とナイロンフィルム30との間で行っ
た。
【0093】 実施例5 厚み15μm の2軸延伸ナイロンフィルム30上にア
ンカーコートを施し、次いで上記実施例B−3で得られ
た厚み15μm のフィルム20と実施例A−2で得ら
れた厚み20μm のフィルム10を、この順で押出ラ
ミネートすることにより積層して、図2(b)に示す複
合包装材料を得た。
【0094】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルム20とナイロンフィルム30との間で行っ
た。
【0095】 実施例6 厚み9mmのアルミニウム箔と厚み15μm の2軸延
伸ナイロンフィルムとをドライラミネートにより積層し
、次にこの積層フィルム30のアルミニウム面にアンカ
ーコートを施し、その後実施例4と同様のポリエステル
とポリエステル系エラストマーからなる積層フィルム2
0、10を共押出ラミネートして、図2(b)に示す複
合包装材料を得た。なお、複合包装材料の層構造は、内
層側から、ポリエステルフィルム(20μm )10/
ポリエステル系エラストマーフィルム(20μm )2
0/アルミニウム箔(9μm )/2軸延伸ナイロンフ
ィルム(12μm )30である。
【0096】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルム20とアルミニウム箔30との間で行った
【0097】 比較例3 実施例A−1で得られたポリエステルからなる厚み40
μm の樹脂フィルムと厚み15μm の2軸延伸ナイ
ロンフィルムとをドライラミネートにより積層して複合
包装材料を得た。
【0098】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0099】 比較例4 MI7.5、密度0.920の低密度ポリエチレン(L
DPE)からなる厚み40μmのフィルムと2軸延伸ナ
イロンフィルム(厚み15μm)とをドライラミネート
により積層して複合包装材料を得た。
【0100】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0101】 比較例5 厚み9μm のアルミニウム箔と厚み15μm の2軸
延伸ナイロンフィルムとをドライラミネートにより積層
し、次にこの積層フィルムのアルミニウム面にアンカー
コートを施し、その後MI5.0、密度0.915の直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を2回に分けて
押出ラミネートして複合包装材料を得た。ポリエチレン
層の厚みは40μmとした。
【0102】なお、ラミネート強度の測定は、アルミ箔
とポリエチレンフィルムとの間で行った。
【0103】 実施例7 実施例A−1で得られたポリエステルからなる厚み10
μm の樹脂フィルム10と、実施例A−1で得られた
ポリエステル100重量部に対し上記実施例B−1で得
られたポリエステル系エラストマー40重量部を混合し
て得られた樹脂組成物からなる厚み20μm のフィル
ム21aと、実施例C−1のポリブチレンテレフタレー
トフィルム(厚み20μm )21bを共押出法により
図3(a)に示すように積層して厚み50μm の複合
包装材料を得た。
【0104】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルム21aとポリブチレンテレフタレートフィルム21
bとの間で行った。
【0105】 実施例8 実施例A−2で得られたポリエステルからなる厚み10
μm の樹脂フィルム10と、実施例A−1で得られた
ポリエステル100重量部に対し上記実施例B−1で得
られたポリエステル系エラストマー40重量部を混合し
て得られた樹脂組成物からなる厚み15μm のフィル
ム22aと、実施例C−1のポリブチレンテレフタレー
トフィルム100重量部に対し実施例B−1で得られた
ポリエステル系エラストマー40重量部を混合して得ら
れた樹脂組成物からなるフィルム(厚み15μm )2
2bを、共押出法により図4(a)に示すように積層し
て厚み40μm の複合包装材料を得た。
【0106】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルム22aとエラストマーフィルム22bとの間で行っ
た。
【0107】 実施例9 実施例A−1で得られたポリエステルからなる厚み10
μm の樹脂フィルム10と、実施例A−1で得られた
ポリエステル100重量部に対し上記実施例B−1で得
られたポリエステル系エラストマー40重量部を混合し
て得られた樹脂組成物からなる厚み15μm のフィル
ム21aと、実施例C−1のポリブチレンテレフタレー
トフィルム(厚み15μm )21bを共押出法により
積層して積層フィルムを作成し、この積層フィルムと二
軸延伸ポリエステルフィルム30とを図3(b)に示す
ように積層して厚み52μm の複合包装材料を得た。
【0108】なお、ラミネート強度の測定は、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム21bとポリエステルフィ
ルム30との間で行った。
【0109】 比較例6 実施例A−1で得られたポリエステルからなる厚み40
μm の樹脂フィルムと厚み15μm の2軸延伸ポリ
エステルフィルムとをドライラミネートにより積層して
複合包装材料を得た。
【0110】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0111】 比較例7 実施例C−1のポリブチレンテレフタレートフィルム(
厚み20μm)と二軸延伸ポリエステルフィルムとをド
ライラミネートにより積層し、次にこの積層フィルムの
ポリブチレンテレフタレート面にアンカーコートを施し
、その後MI5.0、密度0.915の直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)を2回に分けて押出ラミネー
トして複合包装材料を得た。
【0112】なお、ラミネート強度の測定は、ポリブチ
レンテレフタレートフィルムとポリエチレンフィルムと
の間で行った。
【0113】 比較例8 実施例C−1のポリブチレンテレフタレート(PBT)
にて形成された厚み40μm のフィルムと、2軸延伸
ナイロンフィルム(15μm)とをドライラミネートに
より積層して複合包装材料を得た。
【0114】なお、ラミネート強度の測定は、ポリブチ
レンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムとの間
で行った。
【0115】 実施例10 実施例A−1で得られたポリエステルからなるフィルム
(15μm )10と、実施例C−1のポリブチレンテ
レフタレートにて形成されたフィルム(15μm )2
4aと、実施例B−1で得られたポリエステル系エラス
トマーからなるフィルム(15μm )24bとを共押
出にて製膜し、得られた積層フィルムと厚み15μm 
の2軸延伸ナイロンフィルム30とを常法に従ったドラ
イラミネーとにより積層して、図6(b)に示す複合包
装材料を得た。なお、この複合包装材料の層構造は、内
層側から、ポリエステルフィルム(15μm )10/
ポリブチレンテレフタレートフィルム(15μm )2
4a/ポリエステル系エラストマーフィルム(15μm
 )24b/2軸延伸ナイロンフィルム(15μm )
30である。
【0116】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルム23bとナイロンフィルム30との間で行
った。
【0117】 実施例11 実施例10で用いたポリエステルからなるフィルム10
、ポリエステル系エラストマーフィルム23aおよびポ
リブチレンテレフタレートフィルム23bをこの順で共
押出にて製膜し、次いでこの積層フィルムと上記2軸延
伸ナイロンフィルム(15μm )30とをドライラミ
ネートにより積層して図5(b)に示す複合包装材料を
得た。なお、この複合包装材料の層構造は、内層側から
、ポリエステルフィルム(15μm )10/ポリエス
テル系エラストマーフィルム(15μm )23a/ポ
リブチレンテレフタレートフィルム(15μm )23
b/2軸延伸ナイロンフィルム(15μm )30であ
る。
【0118】なお、ラミネート強度の測定は、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム23bとナイロンフィルム
30との間で行った。
【0119】 実施例12 実施例A−2で得られたポリエステルからなるフィルム
(20μm )10と、実施例B−3で得られたポリエ
ーテル−エステル系エラストマーフィルム(15μm 
)23aと、実施例c−1で得られたポリブチレンテレ
フタレートフィルム(15μm )23bとを共押出に
て製膜し、得られた積層フィルムと厚み15μm の2
軸延伸ナイロンフィルム30とを常法に従ったドライラ
ミネーとにより積層して、図5(b)に示す複合包装材
料を得た。なお、この複合包装材料の層構造は、内層側
から、ポリエステルフィルム(15μm )10/エラ
ストマーフィルム(15μm )23a/ポリブチレン
テレフタレートフィルム(15μm )23b/2軸延
伸ナイロンフィルム(15μm )30である。
【0120】なお、ラミネート強度の測定は、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム23bとナイロンフィルム
30との間で行った。
【0121】 実施例13 実施例12で用いたポリエステルからなるフィルム10
、ポリブチレンテレフタレートフィルム24aおよびポ
リエステル系エラストマーフィルム24bをこの順で共
押出にて製膜し、次いでこの積層フィルムと上記2軸延
伸ナイロンフィルム(15μm )30とをドライラミ
ネートにより積層して図6に示す複合包装材料を得た。 なお、この複合包装材料の層構造は、内層側から、ポリ
エステルフィルム(15μm )10/ポリブチレンテ
レフタレートフィルム(15μm )24a/エラスト
マーフィルム(15μm )24b/2軸延伸ナイロン
フィルム(15μm )30である。  なお、ラミネ
ート強度の測定は、エラストマーフィルム24bとナイ
ロンフィルム30との間で行った。
【0122】 実施例14 厚み9mmのアルミニウム箔と厚み15μm の2軸延
伸ナイロンフィルムとをドライラミネートにより積層し
、次にこの積層フィルム30のアルミニウム面にアンカ
ーコートを施し、その後実施例10と同様のポリエステ
ルフィルム10、ポリブチレンテレフタレートフィルム
24a及びポリエステル系エラストマーフィルム24b
からなる積層フィルムを共押出ラミネートして、図6(
b)に示す複合包装材料を得た。なお、複合包装材料の
層構造は、内層側から、ポリエステルフィルム(20μ
m )10/ポリブチレンテレフタレートフィルム(1
5μm )24b/エラストマーフィルム(15μm 
)24a/アルミニウム箔(9μm )/2軸延伸ナイ
ロンフィルム(12μm )30である。
【0123】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルム24aとアルミ箔30との間で行った。
【0124】 比較例9 MI7.5、密度0.920の低密度ポリエチレン(L
DPE)からなる厚み50μmのフィルムと2軸延伸ナ
イロンフィルム(厚み15μm)とをドライラミネート
により積層して複合包装材料を得た。
【0125】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0126】 比較例10 厚み15mmのポリブチレンテレフタレートと厚み15
μm の2軸延伸ナイロンフィルムとをドライラミネー
トにより積層し、次にこの積層フィルムのポリブチレン
テレフタレートフィルム面にアンカーコートを施し、そ
の後MI5.0、密度0.915の直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)を2回に分けて押出ラミネートし
て複合包装材料を得た。ポリエチレン層の厚みは50μ
mとした。
【0127】なお、ラミネート強度の測定は、ポリエチ
レンフィルムとポリブチレンテレフタレートフィルムと
の間で行った。
【0128】 比較例11 B−2で得られたポリエーテル−エステル系エラストマ
ーからなるフィルム(15μm )と、実施例C−1で
得られたポリブチレンテレフタレートフィルム(15μ
m )と、実施例B−2で得られたポリエステル系エラ
ストマーからなるフィルム(15μm )とを共押出に
て製膜し、得られた積層フィルムと厚み15μm の2
軸延伸ナイロンフィルムとを常法に従ったドライラミネ
ーションにより積層して複合包装材料を得た。なお、こ
の複合包装材料の層構造は、内層側から、エラストマー
フィルム(15μm )/ポリブチレンテレフタレート
フィルム(15μm)/エラストマーフィルム(15μ
m )/2軸延伸ナイロンフィルム(15μm )であ
る。
【0129】なお、ラミネート強度の測定は、エラスト
マーフィルムとナイロンフィルムとの間で行った。
【0130】 実施例15 実施例A−1で得られたポリエステルからなるフィルム
(20μm )10と、25℃のo−クロロフェノール
中で測定した固有粘度(IV)が1.0のポリエチレン
テレフタレート100重量部に対し、実施例B−1で得
られたポリエステル系エラストマー50重量部が配合さ
れた樹脂組成物からなるフィルム(20μm )25と
を共押出にて積層し、得られた積層フィルムと厚み15
μm の2軸延伸ナイロンフィルム30とを常法に従っ
たドライラミネーションにより積層して、図7(b)に
示す複合包装材料を得た。
【0131】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルム25とナイロンフィルム30との間で行った。
【0132】 実施例16 厚み15μm の2軸延伸ナイロンフィルム30上にア
ンカーコートを施し、次いで実施例A−3で得られたポ
リエステル100重量部に実施例B−3で得られたポリ
エステル系エラストマー50重量部を配合した樹脂組成
物にて形成される厚み15μm のフィルム25と、実
施例A−2で得られたポリエステルにて形成される厚み
20μm のフィルム10を、この順で押出ラミネート
することにより積層して、図7(b)に示す複合包装材
料を得た。
【0133】なお、ラミネート強度の測定は、樹脂フィ
ルム25とナイロンフィルム30との間で行った。
【0134】 実施例17 厚み9mmのアルミニウム箔と厚み12μm の2軸延
伸ポリエステルフィルムとをドライラミネートにより積
層し、次にこの積層フィルム30のアルミニウム面にア
ンカーコートを施し、その後実施例15と同様の積層フ
ィルムを共押出ラミネートして、図7(b)に示す複合
包装材料を得た。なお、この複合包装材料の層構造は、
内層側から、ポリエステルフィルム(20μm)10/
ポリエステル系エラストマーとポリブチレンテレフタレ
ートとを含む樹脂組成物からなるフィルム(20μm 
)25/アルミニウム箔(9μm )/2軸延伸ポリエ
ステルフィルム(12μm )30である。なお、ラミ
ネート強度の測定は、樹脂フィルム25とアルミ箔30
との間で行った。
【0135】上記各実施例及び比較例の評価結果を表1
〜表5に示す。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
【0138】
【表3】
【0139】
【表4】
【0140】
【表5】
【0141】表1〜表5から明らかなように、本発明の
複合包装材料は、ヒートシール強度、耐衝撃強度に優れ
ているとともに、香気成分の吸着や透過が防止され、保
香性も良好で、内容物に対する悪影響のない複合包装材
料と包装容器であることがわかる。
【0142】
【発明の効果】本発明によれば、種々の食品、医薬品、
化粧品等、味覚成分や薬効成分や香気成分を含有する内
容物の包装や、耐内容物性(例えば、食品の味や臭いの
変化、包装体からの移行、内容物の変質)を重視する包
装に適した複合包装材料と包装容器が提供される。
【0143】本発明の効果は、次のとおりである。
【0144】 (1)香気成分の透過、吸着を可及的に減少させること
ができるため、香気成分を良好に保護することができる
【0145】 (2)透過した香気成分がラミネートした層へ悪影響を
及ぼすことが防止される。したがって、アルミニウム箔
等の金属箔面への香気成分の浸透により生じる、金属箔
からの剥離現象(デラミネーション)が防止できる。
【0146】 (3)ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレン
)を最内層に用いた場合に問題となる、内容物への悪影
響、例えば、食品の味の変化やオレフィン臭の食品への
移行、また薬効成分の移行などの悪影響がない。
【0147】 (4)保香性に優れている。
【0148】 (5)樹脂フィルムとしての強靭性が増すと共に、実用
性に富む強固なヒートシール強度が得られる。
【0149】 (6)ヒートシールエッジ部が強靱であり、耐衝撃性、
耐圧縮性等に優れた包装容器が得られる。
【0150】 (7)特に、エラストマーを添加することにより、コポ
リエステル単体フィルムに比べてより柔軟な触感を有す
る複合包装材料が得られる。
【0151】 (8)各種成形容器の開口部にヒートシールにより密封
する蓋材としても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合包装材料の一実施例を示した概略
断面図である。
【図2】本発明の複合包装材料の他の実施例を示した概
略断面図である。
【図3】本発明の複合包装材料のさらに他の実施例を示
した概略断面図である。
【図4】本発明の複合包装材料のさらに他の実施例を示
した概略断面図である。
【図5】本発明の複合包装材料のさらに他の実施例を示
した概略断面図である。
【図6】本発明の複合包装材料のさらに他の実施例を示
した概略断面図である。
【図7】本発明の複合包装材料のさらに他の実施例を示
した概略断面図である。
【符号の説明】
1    シール層 10  シール層 20    芯層 21a   第1芯層 21b   第2芯層 22a   第1芯層 22b   第2芯層 23a   第1芯層 23b   第2芯層 24a   第1芯層 24b   第2芯層 25  芯層 3    機能層 30  機能層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒートシール可能なシール層を有する複合
    包装材料であって、該シール層が、非晶性ポリエステル
    樹脂とポリエステル系エラストマーとを含有する樹脂組
    成物にて形成されている複合包装材料。
  2. 【請求項2】ヒートシール可能なシール層と芯層とを有
    する複合包装材料であって、該シール層が、主に非晶性
    ポリエステル樹脂にて形成され、該芯層が、主にポリエ
    ステル系エラストマーにて形成された第1樹脂層、非晶
    性ポリエステル樹脂とポリエステル系エラストマーとを
    含有する樹脂組成物にて形成された第2樹脂層、主とし
    てポリブチレンテレフタレートにて形成された第3樹脂
    層、およびポリブチレンテレフタレートとポリエステル
    系エラストマーとを含有する樹脂組成物にて形成された
    第4樹脂層からなる群から選ばれた少なくとも一つの樹
    脂層である複合包装材料。
  3. 【請求項3】前記シール層を形成する非晶性ポリエステ
    ルが、(a)構成成分としてのジカルボン酸成分とグリ
    コール成分のうち、合わせて3種以上のジカルボン酸成
    分とグリコール成分を構成成分とする共重合ポリエステ
    ル、(b)構成性分としてのジカルボン酸成分とグリコ
    ール成分がそれぞれ1種であり、かつ溶融押出成形後の
    結晶化度が10%以下であるポリエステル、および(c
    )上記(a)と(b)に該当するポリエステルの2種以
    上の混合物、からなる群から選択された少なくとも一種
    である請求項1または2に記載の複合包装材料。
  4. 【請求項4】請求項1〜3項のいずれかの項に記載の複
    合包装材料を用いて、前記シール層が内側となるようヒ
    ートシールにて密封してなる包装容器。
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