JP2003205545A - 給紙用ローラの製造装置、給紙用ローラの製造方法、並びに給紙用ローラ - Google Patents

給紙用ローラの製造装置、給紙用ローラの製造方法、並びに給紙用ローラ

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JP2003205545A
JP2003205545A JP2002005979A JP2002005979A JP2003205545A JP 2003205545 A JP2003205545 A JP 2003205545A JP 2002005979 A JP2002005979 A JP 2002005979A JP 2002005979 A JP2002005979 A JP 2002005979A JP 2003205545 A JP2003205545 A JP 2003205545A
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mandrel
die
extruding
side end
extrusion
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JP2002005979A
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Hiromasa Yamamoto
浩正 山本
Takayuki Tanaka
孝幸 田中
Tetsuya Fuchigami
哲也 渕上
Yasutoki Ito
靖時 伊藤
Hideyuki Okuyama
英之 奥山
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性エラストマー等のような高粘度の材
料を用いて、押出成形により、表面平滑で摩擦係数の高
い給紙用ローラを作製する。 【解決手段】 内側にマンドレル12、外側に外ダイス
13を備えた口金14を有し、口金14のマンドレル1
2と外ダイス13により形成される筒形状の空間部20
よりゴムあるいは/及びエラストマーを架橋剤で動的架
橋して樹脂マトリクス中に分散させた組成物をチューブ
状に連続的に押し出す押出成形手段と、チューブ状押出
成形品を所定長さにカットしてローラとする裁断手段と
を備え、マンドレル12の押出側端面12aを、外ダイ
ス13の押出側端面13aから0.5mm以上4.0m
m以下、押出側(Y)に突出させた製造装置により給紙
用ローラを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給紙用ローラの製
造装置、給紙用ローラの製造方法、並びに給紙用ローラ
に関し、詳しくは、OA機器等に使用され、耐磨耗性が
要求される給紙用ローラの製造に適するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンター、静電式複写機、普
通紙ファクシミリ装置、ATM等の各種OA機器の給紙
機構には、給紙用ローラが用いられている。給紙用ロー
ラは、紙・フィルム等のシートを送り出すものであるた
め、シートとの摩擦係数が高いことが要求されている。
【0003】この種の給紙用ローラは押出成形、射出成
形等で成形されており、押出成形する場合は、押出成形
機の内ダイス(マンドレル)と外ダイスにより構成され
る筒形状の空間に、ゴム組成物や熱可塑性エラストマー
組成物を加熱しながらチューブ状に押し出し、押出成形
機の口金で外ダイスと内ダイスにより寸法規定してい
る。この口金より押し出されたチューブ(円筒状成形
品)を冷却、研磨した後、所定の長さにカットし、中空
部に軸芯を挿入することにより給紙用ローラを製造して
いる。
【0004】また、給紙用ローラは、高摩擦係数が要求
されるため、特に高粘度の材料を使用することが望まれ
ている。さらに、高い寸法精度も要求されることから、
熱可塑性エラストマーのような動的架橋された組成物
(DC材)により成形されることが多くなってきてい
る。
【0005】上記のような押出成形による製造方法とし
ては、種々の分野において、生産性等の改良を目的とし
て様々な提案がなされている。例えば、特開平8−18
7509号では、押出速度を増大させるために、押出口
を囲むランドと、押出材料の通過室との連結部に平面ま
たは曲面の面取りを形成した多穴管押出用ダイスが提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−187509号の押出用ダイスでは、被加工材とし
て、主にアルミニウム合金等の材料を用いており、熱可
塑性エラストマー等の高粘度の材料を押出した場合に
は、押出成形が困難となり、給紙用ローラを成形できな
いという問題がある。
【0007】このように、熱可塑性エラストマー等のよ
うな高粘度の材料は、押出成形が困難となり、成形され
た給紙用ローラの表面肌が荒れてしまうという問題があ
る。即ち、このような高粘度の材料を押し出す際には、
押出成形機の口金においてマンドレル及び外ダイスに対
する摩擦抵抗が大きくなるため、成形されたローラは、
その表面がささくれ状になったり、ダイスかすが付着し
やすいという問題がある。
【0008】また、マンドレルと外ダイスの使用開始初
期の段階では、良好な押し出し状態であっても、押し出
しを繰り返し行い、マンドレル等が押出成形に使用され
る時間が長くなると、上記のようなささくれや、ダイス
かすが発生したり、ローラの摩擦係数が低下するという
問題が生じる。さらに、押し出し速度をアップさせた場
合にも、ローラの摩擦係数が低下したり、ローラの表面
状態が悪化するという問題がある。
【0009】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
のであり、熱可塑性エラストマー等のような高粘度の材
料を用いても押出成形により、表面平滑な給紙用ローラ
を作製できる給紙用ローラの製造装置及び給紙用ローラ
の製造方法、並びに給紙用ローラを提供することを課題
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、内側にマンドレル、外側に外ダイスを備
えた口金を有し、該口金のマンドレルと外ダイスにより
形成される筒形状の空間部よりゴムあるいは/及びエラ
ストマーを架橋剤で動的架橋して樹脂マトリクス中に分
散させた組成物をチューブ状に連続的に押し出す押出成
形手段と、上記チューブ状押出成形品を所定長さにカッ
トしてローラとする裁断手段とを備えた給紙用ローラの
製造装置であって、上記マンドレルの押出側端面を、上
記外ダイスの押出側端面から0.5mm以上4.0mm
以下、押出側に突出させていることを特徴とする給紙用
ローラの製造装置を提供している。
【0011】本発明者は、材料を押し出す空間部を形成
するマンドレルと外ダイスの配置に着目し、マンドレル
の押出側端面を、外ダイスの押出側端面より押出側へ一
定長さ突出させることにより、熱可塑性エラストマー等
のような高粘度の材料でも、押出成形により長期間に渡
り、表面が平滑で高摩擦係数の給紙用ローラを作製でき
ることを見出した。
【0012】具体的には、原料として熱可塑性エラスト
マーのようなゴムあるいは/及びエラストマーを架橋剤
で動的架橋して樹脂マトリクス中に分散させた組成物
(DC材)を用いて、上記のように押出し側での相互の
配置位置が規定されたマンドレルと外ダイスにより形成
される空間部より押出成形することにより、ささくれや
ダイスかすの発生を防止することができ、ローラの表面
肌を良好なものとすることができる。また、このような
マンドレルと外ダイスを押出成形に長期間使用しても、
安定して表面状態が良好で摩擦係数が高いローラを得る
ことができ、マンドレル等の口金の交換頻度を減少させ
ることができると共に、押し出し速度の向上も可能であ
るため、生産性を高めることができる。
【0013】上記マンドレルの押出側の端面を、上記外
ダイスの押出側の端面から0.5mm以上4.0mm以
下押出側に突出させているのは、突出長さが0.5mm
より小さいとチューブの外周面(外側)にささくれやダ
イスかすが発生するためであり、突出長さが4.0mm
より大きいと、逆に、チューブの内周面にささくれやダ
イスかすが発生するためである。なお、好ましくは1.
0mm以上3.0mm以下である。
【0014】上記マンドレルの押出側端面の外周縁及び
外ダイスの押出側端面の内周縁に、曲率半径が0.2m
m以上1.0mm以下となるような面取り加工を施して
いることが好ましい。これにより、ささくれやダイスか
すの発生を防止することができる上に、メッキ剥がれを
防止することもできる。上記のような面取り加工は、上
記外周縁、内周縁の全周に渡って施されるのが好ましい
が、部分的に施されても良い。なお、面取り加工は曲面
が望ましいが、平面による面取りとすることもできる。
また、面取り加工はマンドレル側、外ダイス側の片側の
みとすることもできる。
【0015】また、上記外ダイスの内周面には、ローレ
ット溝を設けることもできる。これにより、チューブ状
押出成形品の外周面にローレット面を賦形することがで
きる。上記外ダイスのローレット面は、軸線方向の台形
状の凹部と細溝状の凸部が周方向に交互に連続する形状
とし、上記チューブ状押出成形品の外周面に軸線方向の
台形状の凸部の間に細溝状の凹部が周方向に交互に連続
するようにするのが好ましい。その他、種々のローレッ
ト面とすることもできる。
【0016】本発明は、また、押出成形機の口金を通し
て、ゴムあるいは/及びエラストマーを架橋剤により動
的架橋して樹脂マトリクス中に分散させた組成物をチュ
ーブ状に連続的に押出成形し、押出後に所定長さにカッ
トしてローラとしている給紙用ローラの製造方法であっ
て、上記口金を構成するマンドレルの押出側端面を、該
マンドレルの外側に配置される外ダイスの押出側端面か
ら0.5mm以上4.0mm以下押出側へ突出させた状
態で、マンドレルと外ダイスとの間隙から上記組成物を
押し出すことを特徴とする給紙用ローラの製造方法を提
供している。
【0017】このように、マンドレルの押出側端面を、
外ダイスの押出側端面より一定長さ押出側へ突出させた
状態で、高粘度である上記のような組成物を押し出して
いるため、ローラ表面のささくれやダイスかすの発生を
防止することができ、効率良く、給紙性能に優れたロー
ラを得ることができる。
【0018】本発明は、さらに、本発明の給紙用ローラ
の製造方法により製造されてなることを特徴とする給紙
用ローラを提供している。
【0019】上記給紙用ローラは、表面肌が良好であ
り、摩擦係数も高いため、紙やOHPフィルム等の搬送
力に非常に優れている。給紙用ローラは、円筒形状、D
字形状等とすることができる。なお、摩擦係数は1.8
以上であることが好ましい。
【0020】上記給紙用ローラの原料となる材料として
は、SBS、SIS、SEBS、SEPS等のスチレン
系エラストマー、塩素化ポリエチレン、塩ビ系エラスト
マー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラスト
マー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマ
ー、アイオノマー、EEA、EVA等の熱可塑性エラス
トマーを用いることができる。さらに、樹脂と熱可塑性
エラストマーのどちらか1成分か、または2成分以上の
混合組成物の中に架橋したゴム成分を微分散した動的架
橋熱可塑性エラストマーを用いても良い。上記動的架橋
熱可塑性エラストマーの成分として用いる樹脂として
は、PE、PP、PA、PS、PMMA、PET、PB
T、PPS、PPO、PPE、AS樹脂、ABS、PO
M、フッ素樹脂等が用いられる。また、上記熱可塑性エ
ラストマーとしては、上記したSBS、SIS〜EVA
等が用いられる。また、ゴム成分としては、EPDMが
好適に用いられるが、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イ
ソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン
ゴム、天然ゴム、1,2−ポリブタジエン、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ア
クリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等も用い
られる。添加剤として、カーボンブラック、シリカ、ク
レー、タルク等の補強剤あるいは充填剤、各種軟化剤、
可塑剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、
老化防止剤等を配合することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の給紙用ローラの製造
装置によって製造された給紙用ローラ1を示す。給紙用
ローラ1は、原料としてEPDMとスチレン系熱可塑性
エラストマーとの混合物に樹脂架橋剤、酸化亜鉛を配合
した組成物を用いて円筒形状に押し出し成形しており、
その中空部に軸芯2を圧入あるいは両者を接着剤で接合
して固定している。
【0022】給紙用ローラ1の製造装置の第1実施形態
を図2乃至図5に示す。押出成形手段である押出成形機
10は、スクリュー式の短軸もしくは2軸の押出機11
の先端に、口金14を備えている。ホッパー18より原
料を投入し、上記したスクリュー式の押出機11の外筒
外周面に配置したヒータ15により、原料を加熱しなが
ら混練して、混練した原料を口金14に供給し、チュー
ブ19を連続的に押し出している。チューブ19を裁断
手段により所定長さにカットして給紙用ローラ1を得て
いる。
【0023】口金14は、図3に示すように、マンドレ
ル12にダイス13を所要の空間を空けて外嵌するよう
な構成となっている。即ち、口金14は、内側にマンド
レル12、外側に外ダイス13を備えており、口金14
のマンドレル12と外ダイス13により円筒形状の空間
部20を形成している。
【0024】口金14を構成するマンドレル12の押出
側端面12aは、外ダイス13の押出側端面13aより
も、押出側(Y)に突出させており、その突出長さLを
2.0mmとしている。また、図4に示すように、マン
ドレル12の押出側端面12aの外周縁12bの全周、
及び外ダイス13の押出側端面13aの内周縁13bの
全周に、曲率半径が0.5mmとなるような面取り加工
を施している。
【0025】図5(A)に示すように、マンドレル12
は押出機と連続する側(X)は円錐形状に拡径し、拡径
部12cに連続して押出側(Y)に向かってストレート
部12dを備えている。また、マンドレル12に所要の
空間を空けて外嵌するダイス13は、図5(B)に示す
外観を有する円筒形状で、マンドレル12と同様に、押
出機と連続する側(X)は段状に拡径し、拡径部13c
に連続して押出側(Y)にストレート部13dを備えて
いる。
【0026】本発明の給紙用ローラの製造装置を用い
た、具体的な給紙用ローラの製造方法について詳述す
る。上記した原料をホッパー18に投入し、押出機11
で加熱しながら混練して、口金14に押し出している。
口金14において、押出側端面の位置を規定したマンド
レル12と外ダイス13との間隙の円筒形状の空間部2
0内からチューブ状に押し出すことにより寸法を規定し
ている。口金14より押し出されたチューブ状の成形品
を所要長さにカットし、軸芯にはめ込んで給紙用ローラ
1を作製している。
【0027】上記のような装置を用い、上記方法により
作製された給紙用ローラ1は、表面にささくれやダイス
かすが発生せず、平滑で良好な表面状態であるため、摩
擦係数も高く、紙・OHPフィルム等の搬送力に非常に
優れている。
【0028】また、図6は第2実施形態を示し、口金を
構成する外ダイス13’のストレート部13d’の内周
面13e’には、ローレット溝賦形部13f’を設けて
いる。具体的には、台形状の凹部13g’を軸線方向に
渡って凹設して、台形状の凹部と細溝状の凸部13i’
とを周方向に交互に連続させている。これにより、チュ
ーブ状押出成形品の外周面にローレット面を賦形してい
る。
【0029】以下、本発明の給紙用ローラの製造装置及
び方法の実施例、比較例について詳述する。下記の表1
に示すように、マンドレル、外ダイスの配置位置、及び
面取り加工の有無を適宜設定した装置を用いて給紙用ロ
ーラを製造した。押し出す材料は、下記の表2に示す材
料Aを用いた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】なお、表2中、スチレン系熱可塑性エラス
トマーとは、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレ
ン共重合体(SEPS)(SEPS4077)100重
量部、パラフィンオイル170重量部、PP(ポリプロ
ピレン)35重量部を混合したエラストマー組成物を指
す。
【0033】(実施例1)口金を構成するマンドレルの
押出側端面を、外ダイスの押出側端面よりも、押出側に
2.0mm突出させた。また、外ダイスの押出側端面の
内周縁の全周に、曲率半径が0.5mmとなるような面
取り加工を施した。材料Aをタンブラーに投入し混練し
ながら加熱することによりEPDMゴムを動的加硫し、
加硫したEPDMゴムを分散させ、1.5軸押し出し機
によりペレット化した。ペレット化した材料を単軸押し
出し機(笠松加工研究所製φ50押出機)に投入し、温
度190℃〜230℃、押出速度0.5m/minでチ
ューブ状に押し出した。チューブ状押出成形品をライン
上で、定寸(15mm幅)にカットした。
【0034】(実施例2、3)マンドレルの押出側端面
を、外ダイスの押出側端面よりも、押出側に2.0mm
突出させた。また、外ダイスの押出側端面の内周縁の全
周、及びマンドレルの押出側端面の外周縁の全周に、曲
率半径が0.5mmとなるような面取り加工を施した。
押出速度、材料種を表に示すように設定し、実施例1と
同条件で押し出した。
【0035】(比較例1、2)マンドレルの押出側端面
を、外ダイスの押出側端面よりも、突出させなかった。
面取り加工、押出速度、材料種を表に示すように設定
し、実施例1と同条件で押し出した。 (比較例3)マンドレルの押出側端面を、外ダイスの押
出側端面よりも、押出側に5.0mm(規定範囲以上)
突出させた。面取り加工、押出速度、材料種を表に示す
ように設定し、実施例1と同条件で押し出した。
【0036】上記実施例及び比較例の製造装置及び方法
により製造された給紙用ローラについて、表面状態の評
価(ささくれやダイスかすの発生:チューブ状成形品の
内周面と外周面の評価、及び総合評価)、摩擦係数の低
下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0037】(摩擦係数の測定)図7に示すように、給
紙用ローラ1とテフロン(R)板4との間に60mm×
210mmの大きさの紙5(OHPシート)をセットし
て、紙5(OHPシート)に対して200gfの鉛直荷
重をかけ周速度50mm/secでローラを回転させ、
その時の搬送力Fをロードセルで測定した。摩擦係数
は、ローラを駆動させた時の荷重(F)を200gfで
割った値(摩擦係数=F/200)とした。なお、測定
は定寸カット後のサンプルで行った。
【0038】(摩擦係数の低下)上記の方法で測定した
摩擦係数の値が1.8以上のものを摩擦係数が良好な状
態とした。押出時間に対する摩擦係数の低下を判定し
た。摩擦係数の測定は、押出時間2時間に1度の頻度で
行った。押し出し開始時の摩擦係数はいずれも2.0程
度であった。押出時間5日以上経過しても摩擦係数1.
8以上を保持しているものを「○」、押出時間24時間
以上5日未満で摩擦係数1.8未満に低下したものを
「△」、押出時間24時間未満で摩擦係数1.8未満に
低下したものを「×」とした。
【0039】(チューブ状成形品の表面状態の評価)チ
ューブ状成形品の外周面及び内周面について、ささくれ
の発生や、ダイスかすの付着について評価を行った。な
お、表面状態についても、押出時間の経過に伴い評価を
行った。
【0040】表1に示すように、マンドレルの押出側端
面を、外ダイスの押出側端面よりも、押出側に2.0m
m(規定範囲内)突出させた口金を用いて製造された実
施例1〜3の給紙用ローラは、いずれも表面状態が良好
である上に、押出時間が5日以上と長期間となった場合
でも高摩擦係数を保持したローラを製造できることが確
認できた。
【0041】一方、比較例1〜3は、マンドレルを突出
させていないために、ささくれやダイスかすが発生し良
好な表面状態が得られなかったり、押出時間が長期間に
渡る場合には高摩擦係数を保持した給紙用ローラを製造
することができなかった。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、押出し側での相互の配置位置(マンドレルの
突出長さ)が規定されたマンドレルと外ダイスにより形
成される空間部から材料を押し出している。このため、
原料として高粘度であるゴムあるいは/及びエラストマ
ーを架橋剤で動的架橋して樹脂マトリクス中に分散させ
た組成物(DC材)を用いた場合でも、ささくれやダイ
スかすの発生を防止することができ、ローラの表面肌を
良好なものとすることができ、外観品質を向上すること
ができ、歩留まりを向上することができる。
【0043】また、このようなマンドレルと外ダイスの
配置で口金を押出成形に長期間使用しても、安定して表
面状態が良好で摩擦係数が高いローラを製造することが
でき、マンドレル等の口金の交換頻度を減少させること
ができる。さらに、押し出し速度の向上も可能であるた
め、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の給紙用ローラの概略斜視図である。
【図2】 本発明の給紙用ローラの製造装置の全体概略
図である。
【図3】 マンドレルと外ダイスを嵌合した状態の軸線
方向断面図である。
【図4】 マンドレルと外ダイスの押出側端面の拡大断
面図である。
【図5】 (A)は口金に用いるマンドレルの正面図、
(B)は外ダイスの軸線方向断面図、(C)はマンドレ
ルと外ダイスを嵌合した状態の周方向断面図である。
【図6】 第2実施形態を示し、(A)は外ダイスの軸
線方向断面図、(B)は外ダイスの周方向断面図、
(C)は外ダイスの内周面の拡大断面図である。
【図7】 摩擦係数の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 給紙用ローラ 2 軸芯 11 押出機 12 マンドレル 12a 押出側端面 13 外ダイス 13a 押出側端面 14 口金 20 空間部 L 突出長さ (Y) 押出側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渕上 哲也 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 伊藤 靖時 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 奥山 英之 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3F104 AA01 4F207 AA45 AG08 AH04 KA01 KA17 KL63 KL83 KL88 KW23 KW41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側にマンドレル、外側に外ダイスを備
    えた口金を有し、該口金のマンドレルと外ダイスにより
    形成される筒形状の空間部よりゴムあるいは/及びエラ
    ストマーを架橋剤で動的架橋して樹脂マトリクス中に分
    散させた組成物をチューブ状に連続的に押し出す押出成
    形手段と、 上記チューブ状押出成形品を所定長さにカットしてロー
    ラとする裁断手段とを備えた給紙用ローラの製造装置で
    あって、 上記マンドレルの押出側端面を、上記外ダイスの押出側
    端面から0.5mm以上4.0mm以下、押出側に突出
    させていることを特徴とする給紙用ローラの製造装置。
  2. 【請求項2】 上記マンドレルの押出側端面の外周縁及
    び外ダイスの押出側端面の内周縁に、曲率半径が0.2
    mm以上1.0mm以下となるような面取り加工を施し
    ている請求項1に記載の給紙用ローラの製造装置。
  3. 【請求項3】 押出成形機の口金を通して、ゴムあるい
    は/及びエラストマーを架橋剤により動的架橋して樹脂
    マトリクス中に分散させた組成物をチューブ状に連続的
    に押出成形し、押出後に所定長さにカットしてローラと
    している給紙用ローラの製造方法であって、 上記口金を構成するマンドレルの押出側端面を、該マン
    ドレルの外側に配置される外ダイスの押出側端面から
    0.5mm以上4.0mm以下押出側へ突出させた状態
    で、マンドレルと外ダイスとの間隙から上記組成物を押
    し出すことを特徴とする給紙用ローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の給紙用ローラの製造方
    法により製造されてなることを特徴とする給紙用ロー
    ラ。
JP2002005979A 2002-01-15 2002-01-15 給紙用ローラの製造装置、給紙用ローラの製造方法、並びに給紙用ローラ Pending JP2003205545A (ja)

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