JP5962791B1 - ゴムロールの製造方法、及びゴムロールの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造方法を提供すること。【解決手段】芯金供給部24から芯金22を供給しないときに押出部20から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5以上4.0以下となる押出条件で、押出部20からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部24から芯金22を供給し、ゴム材で芯金22の外周面を被覆する第1工程と、芯金22の外周面を被覆したゴム材に対して加硫処理を施す第2工程と、を有するゴムロールの製造方法である。【選択図】図1
Description
本発明は、ゴムロールの製造方法、及びゴムロールの製造装置に関する。
例えば、特許文献1には、「クロスヘッド押出装置を使用して、外形をクラウン形状とするゴムローラの製造方法であって、未加硫ゴム材料の供給量を所定量に安定させて、ダイノズルにおける芯金の移動速度を、芯金の長さ方向の部位により変化させて、ゴムローラの外周径をその長さ方向に変化させるゴムローラの製造方法」が開示されている。
特許文献2には、「電子写真プロセスを利用した画像形成装置に用いるゴムローラを押出成形する際に押出機とダイヘッドとの間にギヤポンプを接続することにより、精密な容量のゴム材料を吐出することで、長手方向で外径変動の少ない均一な形状のゴムを押出成形することを特徴とするゴムローラの製造方法」が開示されている。
特許文献3には、「シリンダーの一端から導電性ゴム材料を導入しスクリューを介して導電性ゴム材料をベント部近傍へと搬送する第1工程と、導電性ゴム材料に含まれる揮発分をベント部近傍で除去する第2工程と、ベント部近傍から他端へと導電性ゴム材料をさらに搬送する第3工程と、を有し、第2工程は、ベント部近傍を80℃乃至150℃に保持して行われ、スクリューは、40℃乃至70℃に保持される導電性ゴムローラの製造方法」が開示されている。
特許文献4には、「未加硫ゴムをベント式押出機によって連続的に押出し、その後加熱処理による加硫成形を行うゴム成形体の製造方法において、未加硫ゴムを押出す、押出条件が、ベント式押出機のゴム非充填領域の体積(Vcm3)と未加硫ゴムの1分間当たりの押出量(W)が式(1):V/W≧0.9minを満足する条件で押出成形するゴム成形体の製造方法」が開示されている。
特許文献5には、「芯金の周りに弾性層を有するゴムローラの製造方法において、ベント式押出し機を用いてソリッドゴムを押出す押出し工程と、押出し工程で押出されたソリッドゴムを架橋する架橋工程とを有し、押出し機のシリンダー半径をr(cm)と表したとき、押出し機のスクリュー回転数が25rpmの時の押出し量が(r2×1250)cm3/h以下であり、且つシリンダーの長さをL、シリンダー内直径をDとした時の比L/Dが22以下であり、押出し工程において、ベント式押出し機中で、ソリッドゴムを、50μm以上150μm以下に調整されたスクリューのダムとシリンダーとの間のクリアランスを通過させるゴムローラの製造方法」が開示されている。
本発明の課題は、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する第1工程を有する場合に比べて、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備えたゴムロールの製造装置を用い、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件で、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に前記芯金供給部から芯金を供給し、前記ゴム材で前記芯金の外周面を被覆する第1工程と、
前記芯金の外周面を被覆した前記ゴム材に対して加硫処理を施す第2工程と、
を有するゴムロールの製造方法。
円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備えたゴムロールの製造装置を用い、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件で、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に前記芯金供給部から芯金を供給し、前記ゴム材で前記芯金の外周面を被覆する第1工程と、
前記芯金の外周面を被覆した前記ゴム材に対して加硫処理を施す第2工程と、
を有するゴムロールの製造方法。
請求項2に係る発明は
前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項1に記載のゴムロールの製造方法。
前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項1に記載のゴムロールの製造方法。
請求項3に係る発明は
前記第1工程において、前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度を速くする請求項1又は請求項2に記載のゴムロールの製造方法。
前記第1工程において、前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度を速くする請求項1又は請求項2に記載のゴムロールの製造方法。
請求項4に係る発明は
円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備え、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件でのみ、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出すゴムロールの製造装置。
円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備え、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件でのみ、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出すゴムロールの製造装置。
請求項5に係る発明は
前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項5に記載のゴムロールの製造装置。
前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項5に記載のゴムロールの製造装置。
請求項6に係る発明は
前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度が速くなるように、前記ゴム材供給部および前記芯金供給部の少なくとも一方を制御する制御部を備える請求項4又は請求項5に記載のゴムロールの製造装置。
前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度が速くなるように、前記ゴム材供給部および前記芯金供給部の少なくとも一方を制御する制御部を備える請求項4又は請求項5に記載のゴムロールの製造装置。
請求項1、又は2に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する第1工程を有する場合に比べて、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造方法が提供される。
請求項3に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する第1工程を有する場合に比べて、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動しても、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造方法が提供される。
請求項3に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する第1工程を有する場合に比べて、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動しても、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造方法が提供される。
請求項4、又は5に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出す場合に比べ、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造装置が提供される。
請求項6に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出す場合に比べ、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動しても、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造装置が提供される。
請求項6に係る発明によれば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min未満となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出す場合に比べ、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動しても、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールの製造装置が提供される。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
本実施形態に係るゴムロールの製造方法は、押出部から未加硫のゴム材(以下、単に「ゴム材」とも称する)を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する第1工程と、芯金の外周面を被覆したゴム材に対して加硫処理を施す第2工程と、を有する。この第1工程は、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0min以下となる押出条件で行う。
また、本実施形態に係るゴムロールの製造方法では、円筒状の本体部および本体部に挿入されたスクリューを有し、スクリューの回転により、本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、ゴム材を供給するゴム材供給部と、ゴム材供給部から供給されたゴム材を円筒状に押出す押出部と、押出部から円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、を備えるゴムロールの製造装置(本実施形態に係るゴムロールの製造装置)が用いられる。このゴム材供給部は、本体部に供給されたゴム材を圧縮する第1圧縮領域、第1圧縮領域で圧縮されたゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、堰止領域から押出されたゴム材を真空引きする真空領域、および真空領域で真空引きされたゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有する。そして、このゴムロールの製造装置は、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0min以下となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出す。
本実施形態に係るゴムロールの製造方法(製造装置)では、上記手法(構成)により、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールが製造される。その理由は定かではないが、以下に示す理由によると推察される。
まず、ゴムロールの製造方法として、軸方向に供給する芯金に対して、ゴム材を円筒状に押出し、円筒状のゴム材を芯金の外周面上に成形した後、円筒状のゴム材を加硫し弾性層を形成する押出成形法が知られている。この押出成形法は、成形後に研磨又はトリムカット等の後工程が必要となる注型又は射出成形のように割金型を用いる成形法に比べ、製造コスト面で有利な成形法である。
一方、従来の押出成形法では、ゴムロールを製造するときの作業時間を短縮するために、ゴム材供給部において、円筒状の本体部におけるスクリュー先端側の第2圧縮領域でのゴム材の充填量を少なくしている。これにより、ゴム材の圧力損失を小さくし、スクリューの一回転あたりのゴム材の押出量を増加させて押出成形を行っている。
しかし、第2圧縮領域でのゴム材の充填量を少なくすると、押出部から押出されるゴム材の押出量が変動することがある。このゴム材の押出量の変動は、ゴム材供給部において、1)本体部に供給されたゴム材を圧縮する第1圧縮領域で、ゴム材の食い込みムラによる圧力変動が生じること、2)ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域で、押出されるゴム材量の変動による圧力変動が生じることが原因であると考えられる。
そして、押出部から押出されるゴム材の押出量が変動すると、押出成形される円筒状のゴム材の厚みが芯金の軸方向で変動する。このため、円筒状のゴム材の加硫物で構成される弾性層の厚み(つまり、得られるゴムロールの外径)が芯金の軸方向で変動し、ゴムロールの弾性層の形状精度が悪化してしまう。
そして、押出部から押出されるゴム材の押出量が変動すると、押出成形される円筒状のゴム材の厚みが芯金の軸方向で変動する。このため、円筒状のゴム材の加硫物で構成される弾性層の厚み(つまり、得られるゴムロールの外径)が芯金の軸方向で変動し、ゴムロールの弾性層の形状精度が悪化してしまう。
これに対して、本実施形態では、ゴム材の押出量Vとゴム材の充填量Wとの比率W/Vが1.5min以上4.0min以下となる押出条件とする。比率W/Vを上記範囲内にするとは、押出部から押出されるゴム材の押出量Vを抑え、ゴム材供給部の第2圧縮領域におけるゴム材の充填量Wを増加させることを示している。そして、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量Wが増加すると、第2圧縮領域において、第1圧縮領域および堰止領域での圧力変動に対する感度が小さくなると考えられる。このため、押出部から押出されるゴム材の押出量の変動が抑制されると考えられる。
以上から、本実施形態に係るゴムロールの製造方法(製造装置)では、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールが製造されると推察される。
特に、例えば、第1工程において、芯金の軸方向中央部にゴム材を押出すときよりも、芯金の軸方向両端部にゴム材を押出すときに、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を速くすると、軸方向両端部よりも軸方向中央部の弾性層の厚みが厚い形状(以下「クラウン形状」と称する)のゴムロールが得られる。芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動して、ゴムロールを製造する場合、ゴム材の押出量が変化すると、目的とする形状プロファイルのクラウン形状のゴムロールが得られ難い。しかし、本実施形態に係るゴムロールの製造方法(製造装置)では、芯金の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度を変動しても、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールが製造される。
以下、本実施形態に係るゴムロールの製造方法の詳細について、詳細に説明する。
(第1工程)
第1工程では、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する。
第1工程では、押出部からゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金供給部から芯金を供給し、ゴム材で芯金の外周面を被覆する。
具体的には、例えば、図1に示すゴムロールの製造装置10(本実施形態に係るゴムロールの装置の一例)を用いて、円筒状のゴム材を芯金の外周面上に成形する。
−ゴムロールの製造装置−
ゴムロールの製造装置10は、いわゆるクロスヘッドダイから構成されるベント型の押出機12と、装置内の各部を制御するための制御部11とを備えている。
ゴムロールの製造装置10は、いわゆるクロスヘッドダイから構成されるベント型の押出機12と、装置内の各部を制御するための制御部11とを備えている。
押出機12は、未加硫のゴム材を供給するゴム材供給部18と、ゴム材供給部18から供給されたゴム材を円筒状に押出す押出部20と、押出部20から円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金22を供給する芯金供給部24とを備えている。
ゴム材供給部18は、円筒状の本体部26と、本体部26の内部に挿入されたスクリュー27とを有している。スクリュー27は駆動モータ30によって回転駆動される。ゴム材供給部18は、スクリュー27の回転により、本体部26の一端から他端(スクリュー27の後端から先端)に向けてゴム材を流動させて、押出部20へゴム材を供給する。
本体部26の一端側(スクリュー27の後端側)の外周面には、ゴム材を投入する投入口32が設けられている。本体部26の他端側の端面(スクリュー27の先端側)には、ブレーカープレート31が設けられている。本体部26の中央部には、ベント口28(脱気口)が設けられている。そして、ベント口28は、真空ポンプ29に連結されている。
本体部26内のスクリュー27の先端側の内壁には、圧力計33が配置されている。
本体部26内のスクリュー27の先端側の内壁には、圧力計33が配置されている。
本体部26の内径は、例えば、ゴム材の流動方向下流側から上流側まで同一となっている。そして、本体部26の軸方向長さL(mm)と、本体部26の内径D(mm)との比率L/Dは、ゴム材の押出量Vとゴム材の充填量Wとの比率W/Vを上記範囲とし、弾性層の形状精度を向上する点から、例えば、14以上25以下(好ましくは16以上22以下)とすることがよい。
本体部26の軸方向長さL(mm)は、例えば、1000mm以上1800mm以下とすることがよい。ここで、本体部26の軸方向長さL(mm)は、本体部26内のスクリュー27が挿入される中空部の軸方向長さを示す。
一方、本体部26の内径D(mm)は、例えば、30mm以上90mm以下とすることがよい。
なお、図1中、26Lは、本体部26の軸方向長さL(mm)を示す。26Dは、本体部26の内径D(mm)を示す。
本体部26の軸方向長さL(mm)は、例えば、1000mm以上1800mm以下とすることがよい。ここで、本体部26の軸方向長さL(mm)は、本体部26内のスクリュー27が挿入される中空部の軸方向長さを示す。
一方、本体部26の内径D(mm)は、例えば、30mm以上90mm以下とすることがよい。
なお、図1中、26Lは、本体部26の軸方向長さL(mm)を示す。26Dは、本体部26の内径D(mm)を示す。
スクリュー27は、図2に示すように、軸部27Aにフライト27Bが螺旋状に配置されている。そして、フライト27Bのピッチ27P(隣り合うフライト27B同士のスクリュー27軸方向に沿った長さ)は、スクリュー27の後端から先端に向けて可変している。また、フライト27Bの高さ27H(フライト27Bの頂点と、隣り合うフライト間の軸部27A外面とのスクリュー27径方向に沿った最大高さ)も、スクリュー27の後端から先端に向けて可変している。
特に、スクリュー27の先端側に位置(第2圧縮領域104に位置)するフライト27Bは、スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bよりも、ピッチ27Pを狭く、高さ27Hを低くすることがよい。これにより、1回転あたりのスクリュー27の先端側でのゴム材の搬送量が小さくなり、本体部26のスクリュー27の先端側で、ゴム材が充填されやすくなる。このため、ゴム材の押出量Vとゴム材の充填量Wとの比率W/Vが上記範囲となりやすくなる。
具体的には、スクリュー27の先端側に位置(第2圧縮領域104に位置)するフライト27Bのピッチ27Pは、例えば、15mm以上40mm以下(好ましくは20mm以上35mm以下)とすることがよい。スクリュー27の先端側に位置(第2圧縮領域104に位置)するフライト27Bの高さ27Hは、例えば、5mm以上20mm以下(好ましくは10mm以上15mm以下)とすることがよい。
一方、スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bのピッチ27Pは、例えば、30mm以上70mm以下(好ましくは40mm以上60mm以下)とすることがよい。スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bの高さ27Hは、例えば、10mm以上30mm以下(好ましくは12mm以上25mm以下)とすることがよい。
一方、スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bのピッチ27Pは、例えば、30mm以上70mm以下(好ましくは40mm以上60mm以下)とすることがよい。スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bの高さ27Hは、例えば、10mm以上30mm以下(好ましくは12mm以上25mm以下)とすることがよい。
スクリュー27の先端側に位置(第2圧縮領域104に位置)するフライト27Bは、スクリュー27の中央部(真空領域103に位置)するフライト27Bよりも、条数を多くしてもよい。例えば、スクリュー27の先端側に位置フライト27Bの条数を2条とし、スクリュー27の中央部するフライト27Bの条数を1条とする。これにより、1回転あたりのスクリュー27の先端側でのゴム材の搬送量が小さくなり、本体部26のスクリュー27の先端側で、ゴム材が充填されやすくなる。このため、ゴム材の押出量Vとゴム材の充填量Wとの比率W/Vが上記範囲となりやすくなる。
スクリュー27には、ベント口28手前に位置する部位に、ゴム材を堰止める堰止部27C(以下「ダム部27C」)が設けられている。ダム部27Cは、ベント口28よりもゴム材流動方向上流側で、且つ供給口32よりもゴム材流動方向下流側に設けられている。
なお、図2中、101Aは、スクリュー27の第1圧縮領域101に位置する部位を示す。102Aは、スクリュー27の堰止領域102に位置する部位を示す。103Aは、スクリュー27の真空領域103に位置する部位を示す。104Aは、スクリュー27の第2圧縮領域104に位置する部位を示す。
ブレーカープレート31は、例えば、同心円状に複数の穴が設けられた円盤状の部材である。具体的には、ブレーカープレート31には、例えば、穴径φ1mm以上φ6mm以下でブレーカープレート面積に対する開口率が30%以上60%以下になるように、複数の穴が同心円状に設けられている。なお、ブレーカープレート31の一方の面には、図示しないが、ゴム材の異物を除去する目的で金網(メッシュ)が設けられていてもよい。
ここで、ゴム材供給部18(本体部26)には、本体部26に供給されたゴム材を圧縮する第1圧縮領域101と、第1圧縮領域101で圧縮されたゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域102と、堰止領域102から押出されたゴム材を真空引きする真空領域103と、真空領域103で真空引きされたゴム材を圧縮する第2圧縮領域104と、を有する。つまり、ゴム材供給部18(本体部26)において、第1圧縮領域101と、堰止領域102と、真空領域103と、第2圧縮領域104とは、ゴム材の流動方向の下流側から上流側に向かって(スクリュー27の後端から先端に向かって)、この順に有する。
第1圧縮領域101は、投入口32(スクリュー27の後端)からゴム材が堰止領域102堰止められるまでの領域であって、スクリュー27により、ゴム材が圧縮されて本体部26内部に充填されつつ流動している領域である。
堰止領域102は、スクリュー27に設けられたダム部27Cにより、ゴム材を堰止めつつゴム材を押出す領域である。具体的には、堰止領域102は、例えば、スクリュー27に設けられたダム部27Cにより、ゴム材を堰止めつつ本体部26内壁とダム部27Cとの間隙から、層状又は線状にゴム材を押出す領域である。
堰止領域102において、本体部26内壁とダム部27Cとの間隙(クリアランス)は、ゴム材の揮発成分の除去性向上の点から、0.15mm以下が好ましく、0.10mm以下がより好ましい。間隙の下限値は、スクリュー27の回転負荷の上昇抑制、又はゴムロールの製造コストの点から、0.05mm以上が好ましい。なお、この間隙 (間隙の幅(長さ))は、ゴム材が通過する間隙であって、本体部26内壁面と本体部26内壁面に対向するダム部27Cの面との対向距離(本体部26径方向に沿った最大の長さ)を示す。
なお、本体部26内壁とダム部27Cとの間隙の形状は、特に制限はなく、例えば、ゴム材を層状に押出す形状、線状に押出す形状のいずれであってもよい。
なお、本体部26内壁とダム部27Cとの間隙の形状は、特に制限はなく、例えば、ゴム材を層状に押出す形状、線状に押出す形状のいずれであってもよい。
真空領域103は、堰止領域102でゴム材が押出されてから、ベント口28を通じて真空ポンプ29により真空引きされた状態で、スクリュー27により、ゴム材が本体部26内部に流動する領域である。つまり、真空領域103は、本体部26内部に非充填状態(本体部26内で真空引きにより空間が存在している状態)で、ゴム材が本体部26内を流動する領域である。真空領域103では、押出されたゴム材(例えば層状又は線状に押出されたゴム材)が真空引きされることにより、ゴム材中の揮発分が除去される。
第2圧縮領域104は、スクリュー27により、真空領域103において非充填状態で流動してきたゴム材が圧縮されて本体部26内部に充填された状態で流動している領域である。つまり、第2圧縮領域104と真空領域103とは、ゴムの充填状態で区分けされる。
ゴム材供給部18では、投入口32から投入されたゴム材は、本体部26内部において、スクリュー27によって、練られながら、スクリュー27の後端から先端に向けて流動し、ブレーカープレート31を通過して押出部20に向けて送り出される。つまり、ゴム材供給部18では、投入口32から投入されたゴム材は、第1圧縮領域101で圧縮され、堰止領域102で堰止められつつ押出され、真空領域103で真空引きされ、第2圧縮領域で圧縮された後、ブレーカープレート31を通過して押出部20に向けて送り出される。なお、例えば、スクリュー27の先端側のフライト形状、スクリュー27の回転数等を調整することで、ゴム材を送り出す速度が調整される。
押出部20は、ゴム材供給部18に接続される円筒状のケース34と、ケース34の内部中心に配置される円柱状のマンドレル36と、マンドレル36の下方に配置される押出ダイス38とを備えている。マンドレル36は保持部材40によってケース34に保持されている。押出ダイス38は保持部材42によってケース34に保持されている。マンドレル36の外周面(一部において保持部材40の外周面)と保持部材42の内周面(一部において押出ダイス38の内周面)との間には、ゴム材が環状に流れる環状流路44が形成されている。
マンドレル36の中心部には芯金22が挿通される挿通孔46が形成されている。マンドレル36の下部は端に向けて先細った形状を呈している。そして、マンドレル36の先端の下方の領域は、挿通孔46から供給される芯金22と環状流路44から供給されるゴム材とが合流する合流域48とされている。即ち、この合流域48に向けてゴム材が円筒状に押出され、円筒状に押出されるゴム材の中心部に芯金22が送り込まれるようになっている。
芯金供給部24は、マンドレル36の上方に配置されるローラ対50を備えている。ローラ対50は複数対(例えば、3対)設けられ、各ローラ対50の片側のローラはベルト52を介して駆動ローラ54に接続されている。駆動ローラ54が駆動されると、各ローラ対50によって挟まれる芯金22はマンドレル36の挿通孔46に向けて送られる。芯金22は予め定められた長さとされており、ローラ対50によって送られる後方の芯金22がマンドレル36の挿通孔46に存在する先方の芯金22を押すことにより、複数の芯金22が順次に挿通孔46を通過するようになっている。また、駆動ローラ54の駆動は、先方の芯金22の前方端がマンドレル36の先端に位置したときに一旦停止されようになっており、マンドレル36の下方の合流域48において、芯金22が間隔をおいて送り込まれるようになっている。
このように、押出機12においては、合流域48においてゴム材を円筒状に押出し、ゴム材の中心部に間隔をおいて芯金22が順次送り込まれるようになっている。それにより、ゴム材で芯金22の外周面が被覆されたゴムロール部56が押出ダイス38から押出されるようになっている。なお、芯金22の外周面にはゴム材との接着性を高めるためにプライマーが予め塗布されてもよい。
その後、図示しない切断機により、押出ダイス38から連続して押出されたゴムロール部56の各芯金22の境界部で切断し、芯金22の外周面を未加硫のゴム材で被覆したゴムロールを得る。
ここで、押出機12では、芯金供給部24から芯金を供給しないときに押出部20から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域104におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0min以下(弾性層の形状精度向上の点から、好ましくは1.8min以上3.7min以下、より好ましくは2min以上3.5min以下)となる押出条件で、押出部20からゴム材を円筒状に押出されるようにする。
比率W/Vが1.5min以上とすることで、押出部から押出されるゴム材の押出量の変動が抑制される。これにより、ゴムロールの弾性層の形状精度が高まる。一方、比率W/Vを4.0min以下とすることで、過剰なゴム材の圧力損失を抑え、押出部20から押出されるゴム材の押出量の低下を抑制し、ゴムロールの生産性が確保されやすくなる。
比率W/Vが1.5min以上とすることで、押出部から押出されるゴム材の押出量の変動が抑制される。これにより、ゴムロールの弾性層の形状精度が高まる。一方、比率W/Vを4.0min以下とすることで、過剰なゴム材の圧力損失を抑え、押出部20から押出されるゴム材の押出量の低下を抑制し、ゴムロールの生産性が確保されやすくなる。
押出部20から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)は、芯金供給部24から芯金22を供給しないで、押出部20からゴム材を押出し、一定時間経過後(90分間経過後)に測定されるゴム材の押出量であって、一分の間に押出されるゴム材の質量である。
第2圧縮領域104におけるゴム材の充填量W(g)は、次のように測定される量である。まず、押出部20からゴム材を押出し、一定時間経過後(120分間経過後)に押出しを停止する。次に、ゴム材供給部の円筒状の本体部26から、ゴム材が本体部26に充填された状態で、スクリュー27を引き抜く。次に、ゴム材供給部の本体部26内部において、スクリュー27の先端側(ゴム材流動方向の最下流側)に充填されているゴム材の押出量を、第2圧縮領域104における充填量として測定する。つまり、ゴム材の充填量Wは、ゴム材供給部の本体部26内部におけるスクリュー27の先端側(ゴム材流動方向の最下流側)において、スクリュー27が挿入された状態で、空間を有した非充填のゴム材を除き、空間を有さない充填されたゴム材の押出量である。
第2圧縮領域104におけるゴム材の充填量W(g)は、次のように測定される量である。まず、押出部20からゴム材を押出し、一定時間経過後(120分間経過後)に押出しを停止する。次に、ゴム材供給部の円筒状の本体部26から、ゴム材が本体部26に充填された状態で、スクリュー27を引き抜く。次に、ゴム材供給部の本体部26内部において、スクリュー27の先端側(ゴム材流動方向の最下流側)に充填されているゴム材の押出量を、第2圧縮領域104における充填量として測定する。つまり、ゴム材の充填量Wは、ゴム材供給部の本体部26内部におけるスクリュー27の先端側(ゴム材流動方向の最下流側)において、スクリュー27が挿入された状態で、空間を有した非充填のゴム材を除き、空間を有さない充填されたゴム材の押出量である。
比率W/Vを上記範囲とするには、例えば、スクリュー27の形状(第2圧縮領域におけるスクリューのフライト27B高さおよびフライト27Bピッチ)、若しくはスクリュー27の駆動モータ30の回転数、又は、それらの組合せ等を変更することで実現される。
また、押出機12において、ゴム供給部18(その本体部)の温度および押出部20の温度は、加硫(スコーチ)の発生抑制の点で、例えば、60℃以上100℃以下(好ましくは70℃以上90℃以下)がよい。
押出部20でゴム材を押出す圧力(以下「押出部圧力」とも称する)は、弾性層の形状精度向上の点から、例えば、18MPa以上27MPa以下(好ましくは20MPa以上25MPa以下)がよい。
押出部20でゴム材を押出す圧力(以下「押出部圧力」とも称する)は、弾性層の形状精度向上の点から、例えば、18MPa以上27MPa以下(好ましくは20MPa以上25MPa以下)がよい。
なお、制御部11は、ゴムロールの製造装置10の各部の動作を制御するように構成されている。
具体的には、図示しないが、制御部11は、例えば、コンピュータとして構成され、CPU(Central Processing Unit)、各種メモリ[例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ]、及び入出力インターフェース(I/O)がバスを介して各々接続された構成となっている。そして、I/Oには、例えば、スクリュー27を回転駆動する駆動モータ30、駆動ローラ54を回転駆動する駆動モータ(不図示)、圧力計33等のゴムロールの製造装置10の各部が接続されている。
CPUは、例えば、各種メモリに記憶されているプログラム(例えば、押出成形プログラム等の制御プログラム)実行し、ゴムロールの製造装置10の各部の動作を制御する。なお、CPUが実行するプログラムを記憶するための記憶媒体は、各種メモリに限定されない。例えば、フレキシブルディスクやDVDディスク、光磁気ディスクやUSBメモリ(ユニバーサルシリアルバスメモリ)等(不図示)であってもよいし、通信手段(不図示)に接続された他の装置の記憶装置であってもよい。
具体的には、図示しないが、制御部11は、例えば、コンピュータとして構成され、CPU(Central Processing Unit)、各種メモリ[例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ]、及び入出力インターフェース(I/O)がバスを介して各々接続された構成となっている。そして、I/Oには、例えば、スクリュー27を回転駆動する駆動モータ30、駆動ローラ54を回転駆動する駆動モータ(不図示)、圧力計33等のゴムロールの製造装置10の各部が接続されている。
CPUは、例えば、各種メモリに記憶されているプログラム(例えば、押出成形プログラム等の制御プログラム)実行し、ゴムロールの製造装置10の各部の動作を制御する。なお、CPUが実行するプログラムを記憶するための記憶媒体は、各種メモリに限定されない。例えば、フレキシブルディスクやDVDディスク、光磁気ディスクやUSBメモリ(ユニバーサルシリアルバスメモリ)等(不図示)であってもよいし、通信手段(不図示)に接続された他の装置の記憶装置であってもよい。
制御部11では、例えば、芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V(g/min)と、第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0min以下となる押出条件で、押出部からゴム材を円筒状に押出されるように、ゴム材供給部(具体的には、例えばスクリュー27の駆動モータ30(駆動部))を制御してもよい。具体的には、スクリュー27の回転数を、例えば、8rpm以上14rpm以下(好ましくは10rpm以上12rpm以下)の範囲で制御してもよい。
特に、クラウン形状のゴムロールを製造する場合、制御部11では、芯金22の軸方向中央部にゴム材を押出すときよりも、芯金22の軸方向両端部にゴム材を押出すときに、芯金22の供給速度に対するゴム材の相対的な押出速度が速くなるように、芯金22の供給速度およびゴム材の押出速度の少なくとも一方(つまり、ゴム材供給部18および芯金供給部24の少なくとも一方)を制御することがよい。
具体的には、例えば、芯金22が合流域48を通過する際、芯金22の先端部から中央部にかけて芯金22の供給速度が徐々に低下し、中央部から後端部にかけて芯金22の供給速度が徐々に上昇するように、芯金供給部24の駆動ローラ54を駆動する駆動モータ(不図示)を制御し、駆動ローラ54の回転速度を制御してもよい。また、例えば、芯金22が合流域48を通過する際、芯金22の先端部から中央部にかけてゴム材の押出速度が徐々に低下し、中央部から後端部にかけてゴム材の押出速度が徐々に上昇するように、ゴム材供給部18のスクリュー27を駆動する駆動モータ30を制御し、スクリュー27の回転速度を制御してもよい。
これら、芯金22の供給速度、およびゴム材の押出速度の少なくとも一方(つまり、ゴム材供給部18および芯金供給部24の少なくとも一方)の制御により、芯金22の供給速度、又はゴム材の押出し速度の制御により、芯金22の軸方向両端部よりも中央部の厚みが大きいゴムロール部56(円筒状のゴム材)が、芯金22の外周面に形成される。
−芯金−
芯金22としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
芯金22としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
芯金22は、帯電部材の電極および支持部材として機能するものであり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等が挙げられる。芯金22としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。芯金22は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
−ゴム材−
ゴム材(未加硫ゴム組成物)は、未加硫ゴムを含み、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含んでもよい。その他の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、導電剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤、受酸剤、加硫遅延剤等の通常、弾性層に添加される材料が挙げられる。
ゴム材(未加硫ゴム組成物)は、未加硫ゴムを含み、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含んでもよい。その他の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、導電剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤、受酸剤、加硫遅延剤等の通常、弾性層に添加される材料が挙げられる。
・未加硫ゴム
未加硫ゴムには、エラストマーも含まれる材料である。未加硫ゴムとしては、例えば、少なくとも化学構造中に二重結合を有し、加硫反応によりは架橋してゴムとなるものが挙げられる。
ゴムとして具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン単独重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
これらのゴムの中でも、ポリウレタン、EPDM、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムがよい。
なお、ゴムは、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
未加硫ゴムには、エラストマーも含まれる材料である。未加硫ゴムとしては、例えば、少なくとも化学構造中に二重結合を有し、加硫反応によりは架橋してゴムとなるものが挙げられる。
ゴムとして具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン単独重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
これらのゴムの中でも、ポリウレタン、EPDM、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムがよい。
なお、ゴムは、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
・加硫剤
加硫剤としては、硫黄、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカルバメート等のハロゲン基を引き抜いて加硫する加硫剤が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
加硫剤としては、硫黄、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカルバメート等のハロゲン基を引き抜いて加硫する加硫剤が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
・加硫促進剤
加硫促進剤としては、チアゾール化合物、スルフェンアミド化合物、チウラム化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、キサントゲン酸化合物等が挙げられる。これらは、単独もしくは、2種以上が併用されてもよい。
加硫促進剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることがよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
加硫促進剤としては、チアゾール化合物、スルフェンアミド化合物、チウラム化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、キサントゲン酸化合物等が挙げられる。これらは、単独もしくは、2種以上が併用されてもよい。
加硫促進剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることがよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
・加硫促進助剤としては、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等)の周知の加硫促進助剤が挙げられる。
加硫促進助剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることがよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
加硫促進助剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることがよく、好ましくは0.3質量部以上5質量部以下である。
加硫遅延剤としては、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド、無水フタル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等の周知の加硫遅延剤が挙げられる。
加硫遅延剤の含有量は、未加硫ゴム100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であることがよく、好ましくは0.5質量部以上3質量部以下である。
加硫遅延剤の含有量は、未加硫ゴム100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であることがよく、好ましくは0.5質量部以上3質量部以下である。
・導電剤
導電剤としては、例えば、電子導電剤、イオン導電剤が挙げられる。
電子導電剤の例としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;等の粉末が挙げられる。イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。導電剤は、これらに限られるわけではなく、その他周知の導電剤も挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電剤としては、例えば、電子導電剤、イオン導電剤が挙げられる。
電子導電剤の例としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;等の粉末が挙げられる。イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。導電剤は、これらに限られるわけではなく、その他周知の導電剤も挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電剤の含有量は、特に制限はないが、電子導電剤の場合、未加硫ゴム100質量部に対して、1質量部以上80質量部以下がよく、好ましくは15質量部以上80質量部以下である。一方、導電剤の含有量は、イオン導電剤の場合、未加硫ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下がよく、好ましくは0.5質量部以上3.0質量部以下である。
・充填剤
充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカ、等が挙げられる。これらの無機充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
充填剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、1質量部以上80質量部以下であることが好ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカ、等が挙げられる。これらの無機充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
充填剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、1質量部以上80質量部以下であることが好ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
・受酸剤
受酸剤としては、例えば、金属化合物、ハイドロタルサイト類が挙げられる。
金属化合物としては、例えば、周期律表第2族元素(アルカリ土類金属)の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期律表第4族元素の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、三塩基性硫酸塩等が挙げられ、具体的には、酸化マグネシム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸錫等が挙げられる。
受酸剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。
受酸剤としては、例えば、金属化合物、ハイドロタルサイト類が挙げられる。
金属化合物としては、例えば、周期律表第2族元素(アルカリ土類金属)の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期律表第4族元素の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、三塩基性硫酸塩等が挙げられ、具体的には、酸化マグネシム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸錫等が挙げられる。
受酸剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、未加硫ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。
(第2工程)
第2工程では、円筒状のゴム材を加硫し、芯金の外周面上に、ゴム材の加硫物で構成された弾性層を形成する。
具体的には、例えば、常圧下(例えば1気圧下)、加熱温度150℃以上200℃以下、加熱時間10分以上120分以下で、外周面上に成形された円筒状のゴム材が成形された芯金を加熱し、円筒状のゴム材を加硫する。これにより、ゴム材の加硫物で構成された弾性層を芯金の外周面上に形成する。
第2工程では、円筒状のゴム材を加硫し、芯金の外周面上に、ゴム材の加硫物で構成された弾性層を形成する。
具体的には、例えば、常圧下(例えば1気圧下)、加熱温度150℃以上200℃以下、加熱時間10分以上120分以下で、外周面上に成形された円筒状のゴム材が成形された芯金を加熱し、円筒状のゴム材を加硫する。これにより、ゴム材の加硫物で構成された弾性層を芯金の外周面上に形成する。
なお、弾性層の厚みは、ゴムロールの用途によって異なるが、例えば、0.8mm以上10mm以下とすることが好ましく、1.2mm以上5mm以下とすることがより好ましい。
(第3工程)
芯金の外周面上に弾性層を形成した後、弾性層上に表面層を形成する第3工程を行ってもよい。具体的には、第3工程では、例えば、表面層形成用塗布液を弾性層上に塗布し、その塗膜を加熱して表面層を形成する。表面層は、弾性層上に樹脂層等を独立して設けた態様であってもよいし、発泡した弾性層の表層部の気泡に樹脂等を含浸させて設けた態様(つまり、気泡に樹脂等が含浸した弾性層の表層部を表面層とした態様)であってもよい。
芯金の外周面上に弾性層を形成した後、弾性層上に表面層を形成する第3工程を行ってもよい。具体的には、第3工程では、例えば、表面層形成用塗布液を弾性層上に塗布し、その塗膜を加熱して表面層を形成する。表面層は、弾性層上に樹脂層等を独立して設けた態様であってもよいし、発泡した弾性層の表層部の気泡に樹脂等を含浸させて設けた態様(つまり、気泡に樹脂等が含浸した弾性層の表層部を表面層とした態様)であってもよい。
表面層形成用塗布液は、例えば、樹脂と、導電剤と、溶剤と、必要に応じて、表面層の表面に凹凸(特定の表面粗さ)を付与するための粒子と、その他添加剤と、を含んで構成される。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレンブタジエン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(例えばテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等)、尿素樹脂等が挙げられる。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。
樹脂としては、上記弾性層に配合されるゴム材料を適用してもよい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。
樹脂としては、上記弾性層に配合されるゴム材料を適用してもよい。
導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、カーボンブラックの市販品として具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
表面層の表面に凹凸を付与するための粒子としては、導電性粒子、非導電性粒子のいずれでもよいが、非導電性粒子が好ましい。導電性粒子としては、弾性層に配合する上記導電剤として挙げられた材料の粒子が挙げられる。非導電性粒子としては、樹脂粒子(ポリイミド樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等)、無機粒子(クレー粒子、カオリン粒子、タルク粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子等)、又はセラミック粒子等が挙げられる。粒子は、樹脂と同種の樹脂で構成した粒子であってもよく、これにより粒子と樹脂との相溶性が向上し、粒子と樹脂との密着性が高くなる。
その他添加剤としては、例えば、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の通常表面層に添加され得る材料が挙げられる。
溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してもよい。また、これらの他、種々の溶媒を使用してもよいが、電子写真感光体の生産に一般的に使用される浸漬塗布法を適用するためには、アルコール溶剤若しくはケトン溶剤、又はそれらの混合系溶剤が挙げられる。
表面層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
表面層の厚みは、7μm以上25μm以下が好ましい。そして、表面層の体積抵抗率は103Ωcm以上1014Ωcm以下が好ましい。
以上の工程を経て、ゴムロールが得られる。
ここで、表面層は、上記構成に限られず、表面層として離型層(例えば、フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂を含む層)を形成してもよい。また、必要に応じて、弾性層と表面層の間に中間層(例えば抵抗調整層、移行防止層)を形成する工程を行ってもよい。
ここで、表面層は、上記構成に限られず、表面層として離型層(例えば、フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂を含む層)を形成してもよい。また、必要に応じて、弾性層と表面層の間に中間層(例えば抵抗調整層、移行防止層)を形成する工程を行ってもよい。
なお、本実施形態に係るゴムロールの製造方法(製造装置)は、帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール等の弾性層を有するゴムロールの製造方法(製造装置)に利用される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、以下において「部」は特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
(ゴム組成物の調製)
下記組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、その後、ストレーナーを通過させ,ゴム材(未加硫のゴム組成物)を調製した。
(ゴム組成物の調製)
下記組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、その後、ストレーナーを通過させ,ゴム材(未加硫のゴム組成物)を調製した。
−混合物の組成−
・ゴム材 100質量部
(エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) 20質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 2質量部
・イオン導電剤 1質量部
(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」ライオンアクゾ社製)
・加硫剤 1.5質量部
(有機硫黄 4,4'-ジチオジモルホリン バルノックR:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.5質量部
(ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.8質量部
(テトラエチルチウラムジスルフィド ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製)
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3質量部
・ステアリン酸 1.0質量部
・重質炭酸カルシウム 40質量部
・ゴム材 100質量部
(エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) 20質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 2質量部
・イオン導電剤 1質量部
(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」ライオンアクゾ社製)
・加硫剤 1.5質量部
(有機硫黄 4,4'-ジチオジモルホリン バルノックR:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.5質量部
(ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.8質量部
(テトラエチルチウラムジスルフィド ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製)
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3質量部
・ステアリン酸 1.0質量部
・重質炭酸カルシウム 40質量部
(ゴムロールの作製)
図1に示すゴムロールの製造装置と同構造の三葉製作所社製「60mm一軸ベントゴム押出機」を用いて、ゴムロールを作製した。具体的には、SUS303製の直径8mm、長さ330mmの芯金を用意し、下記設定のゴムロールの製造装置の押出部から円筒状にゴム材を押出し、押出されたゴム材の中心部に芯金を供給して、芯金の外周面上に円筒状のゴム材を被覆した。具体的には、芯金がゴム材との合流域を通過する際、芯金の先端部から中央部にかけて芯金の供給速度が3000mm/分から2400mm/分まで徐々に低下し、中央部から後端部にかけて芯金の供給速度が2400mm/分から3000mm/分まで徐々に上昇するように、押出されたゴム材の中心部に芯金を供給して、芯金の外周面上に円筒状のゴム材を被覆した。そして、芯金の外周面にゴム材で被覆した未加硫ゴムロールを、空気加熱炉により160℃で60分間加硫した。これにより、芯金の外周面上に弾性層を形成したクラウン形状のゴムロールを作製した。
図1に示すゴムロールの製造装置と同構造の三葉製作所社製「60mm一軸ベントゴム押出機」を用いて、ゴムロールを作製した。具体的には、SUS303製の直径8mm、長さ330mmの芯金を用意し、下記設定のゴムロールの製造装置の押出部から円筒状にゴム材を押出し、押出されたゴム材の中心部に芯金を供給して、芯金の外周面上に円筒状のゴム材を被覆した。具体的には、芯金がゴム材との合流域を通過する際、芯金の先端部から中央部にかけて芯金の供給速度が3000mm/分から2400mm/分まで徐々に低下し、中央部から後端部にかけて芯金の供給速度が2400mm/分から3000mm/分まで徐々に上昇するように、押出されたゴム材の中心部に芯金を供給して、芯金の外周面上に円筒状のゴム材を被覆した。そして、芯金の外周面にゴム材で被覆した未加硫ゴムロールを、空気加熱炉により160℃で60分間加硫した。これにより、芯金の外周面上に弾性層を形成したクラウン形状のゴムロールを作製した。
−ゴムロールの製造装置の設定−
・円筒状の本体部(シリンダー): 長さL=1200mm、内径D=60mm
・スクリュー: 真空領域に位置(中央部に位置)するフライトのピッチ=53mm、高さ=13mm、第2圧縮領域に位置(先端側に位置)するフライトのピッチ=25mm、高さ=11mm、スクリュー回転=10rpm
・ブレーカープレート: Φ外径1.3mm、穴数60個
・芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V: 220g/min
・第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g): 771g
・堰止領域に位置する本体部の内壁とスクリューのダム部(堰止部)との間隙:0.15mm
・押出部圧力(ヘッド圧力): 17.2MPa
・温度: ゴム材供給部の温度=80℃、押出部の温度=80℃
・円筒状の本体部(シリンダー): 長さL=1200mm、内径D=60mm
・スクリュー: 真空領域に位置(中央部に位置)するフライトのピッチ=53mm、高さ=13mm、第2圧縮領域に位置(先端側に位置)するフライトのピッチ=25mm、高さ=11mm、スクリュー回転=10rpm
・ブレーカープレート: Φ外径1.3mm、穴数60個
・芯金供給部から芯金を供給しないときに押出部から一分間当たりに押出されるゴム材の押出量V: 220g/min
・第2圧縮領域におけるゴム材の充填量W(g): 771g
・堰止領域に位置する本体部の内壁とスクリューのダム部(堰止部)との間隙:0.15mm
・押出部圧力(ヘッド圧力): 17.2MPa
・温度: ゴム材供給部の温度=80℃、押出部の温度=80℃
<実施例2〜5、比較例1〜6>
表1の記載に従って、ゴムロールの製造装置の設定条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、ゴムロールを作製した。
表1の記載に従って、ゴムロールの製造装置の設定条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、ゴムロールを作製した。
<評価>
(ゴム材の圧力変動率)
ゴム材の圧力変動率(ゴム材の押出圧力変動率)は、ゴムロールの製造装置において、ゴム材の押出し開始から20分以上、ゴム材を押出した後、ゴム材の圧力を0.1秒間隔で2分間測定し、バラツキσを算出し、式:σ×6/総平均で算出した。ゴム材の圧力の測定は、ゴムロールの製造装置において、ゴム材に押出圧を付与するスクリューが配置される円筒状の本体部(シリンダー)内の当該スクリューの先端側の内壁に設置した圧力計により行った。
(ゴム材の圧力変動率)
ゴム材の圧力変動率(ゴム材の押出圧力変動率)は、ゴムロールの製造装置において、ゴム材の押出し開始から20分以上、ゴム材を押出した後、ゴム材の圧力を0.1秒間隔で2分間測定し、バラツキσを算出し、式:σ×6/総平均で算出した。ゴム材の圧力の測定は、ゴムロールの製造装置において、ゴム材に押出圧を付与するスクリューが配置される円筒状の本体部(シリンダー)内の当該スクリューの先端側の内壁に設置した圧力計により行った。
(ゴムロールの外径のバラツキ)
各例で作製したゴムロールの形状プロファイルのズレについて、次のようにして調べた。レーザー外径測定機(アサカ理研製:ROLL2000)を用いて、1mmピッチで外径を計測し、狙いとして設定したプロファイルに対しての外径の差を形状プロファイルのズレ量とした。そして、形状プロファイルのズレ量をゴムロールの外径のバラツキとして評価した。
各例で作製したゴムロールの形状プロファイルのズレについて、次のようにして調べた。レーザー外径測定機(アサカ理研製:ROLL2000)を用いて、1mmピッチで外径を計測し、狙いとして設定したプロファイルに対しての外径の差を形状プロファイルのズレ量とした。そして、形状プロファイルのズレ量をゴムロールの外径のバラツキとして評価した。
(画質評価)
各例で作製したゴムロールを帯電ロールとして、画像形成装置「DocuCentre−V C5580」:富士ゼロックス社製」に装着した。この画像形成装置を用いて、温度10℃、湿度15%RHの環境下で、画像濃度%のハーフトーン画像をA4用紙に10枚出力した。そして、最後に出力した画像の画質について評価した。評価基準は以下の通りである。
−評価基準−
A(○):濃度ムラ等のディフェクト無し
B(△):軽微な濃度ムラ発生
C(×):実使用不可の濃度ムラ発生
各例で作製したゴムロールを帯電ロールとして、画像形成装置「DocuCentre−V C5580」:富士ゼロックス社製」に装着した。この画像形成装置を用いて、温度10℃、湿度15%RHの環境下で、画像濃度%のハーフトーン画像をA4用紙に10枚出力した。そして、最後に出力した画像の画質について評価した。評価基準は以下の通りである。
−評価基準−
A(○):濃度ムラ等のディフェクト無し
B(△):軽微な濃度ムラ発生
C(×):実使用不可の濃度ムラ発生
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、ゴム材の圧力変動率が低減され、ゴムロールの外径のバラツキ(形状プロファイルの)も抑えられていることがわかる。特に、本実施例1、3、4では、実施例2に比べ、ゴム材の圧力変動率を0.5%以下に抑えられ、そして、ゴムロールの外径のバラツキ(形状プロファイルの)を20μm以下に制御されていることがわかる。これにより、本実施例では、比較例に比べ、形状精度が高い弾性層を有するゴムロールが作製されていることがわかる。
また、本実施例では、画質評価についても良好な結果が得られたことがわかる。
また、本実施例では、画質評価についても良好な結果が得られたことがわかる。
10 ゴムロールの製造装置、11 制御部、12 押出機、18 ゴム材供給部、20 押出部、22 芯金、24 芯金供給部、26 円筒状の本体部、27 スクリュー、27A 軸部、27B フライト、27C 堰止部(ダム部)、28 ベント口、29 真空ポンプ、30 駆動モータ、31 ブレーカープレート、32 投入口、33 圧力計、34 ケース、36 マンドレル、38 押出ダイス、40 保持部材、42 保持部材、44 環状流路、46 挿通孔、48 合流域、50 ローラ対、52 ベルト、54 駆動ローラ、56 ゴムロール部、101 圧縮領域、102 堰止領域、103 真空領域、104 圧縮領域、
Claims (6)
- 円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備えたゴムロールの製造装置を用い、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件で、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出し、円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に前記芯金供給部から芯金を供給し、前記ゴム材で前記芯金の外周面を被覆する第1工程と、
前記芯金の外周面を被覆した前記ゴム材に対して加硫処理を施す第2工程と、
を有するゴムロールの製造方法。 - 前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項1に記載のゴムロールの製造方法。
- 前記第1工程において、前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度を速くする請求項1又は請求項2に記載のゴムロールの製造方法。
- 円筒状の本体部および前記本体部に挿入されたスクリューを有し、前記スクリューの回転により、前記本体部の一端から他端に向けて未加硫のゴム材を流動させて、前記ゴム材を供給するゴム材供給部であって、前記本体部に供給された前記ゴム材を圧縮する第1圧縮領域、前記第1圧縮領域で圧縮された前記ゴム材を堰止めつつ押出す堰止領域、前記堰止領域から押出された前記ゴム材を真空引きする真空領域、および前記真空領域で真空引きされた前記ゴム材を圧縮する第2圧縮領域を有するゴム材供給部と、
前記ゴム材供給部から供給された前記ゴム材を円筒状に押出す押出部と、
前記押出部から円筒状に押出される前記ゴム材の中心部に芯金を供給する芯金供給部と、
を備え、
前記芯金供給部から前記芯金を供給しないときに前記押出部から一分間当たりに押出される前記ゴム材の押出量V(g/min)と、前記押出部から前記ゴム材を押出し、120分間経過後に押出しを停止したときの前記第2圧縮領域における前記ゴム材の充填量W(g)との比率W/Vが1.5min以上4.0以下minとなる押出条件でのみ、前記押出部から前記ゴム材を円筒状に押出すゴムロールの製造装置。 - 前記本体部の軸方向長さL(mm)と、前記本体部の内径D(mm)との比率L/Dが、14以上25以下である請求項4に記載のゴムロールの製造装置。
- 前記芯金の軸方向中央部に前記ゴム材を押出すときよりも、前記芯金の軸方向両端部に前記ゴム材を押出すときに、前記芯金の供給速度に対する前記ゴム材の相対的な押出速度が速くなるように、前記ゴム材供給部および前記芯金供給部の少なくとも一方を制御する制御部を備える請求項4又は請求項5に記載のゴムロールの製造装置。
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JP2016141128A (ja) | 2016-08-08 |
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