JP6766394B2 - 押出機及びゴムロール製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出機及びゴムロール製造方法に関する。
特許文献1には、シリンダーの長さをL、シリンダー内直径をDとした時の比L/Dが22以下である押出し機が開示されている。
特開2008−107640号公報
螺旋状に形成された羽根を有する搬送部材で未加硫のゴム材を円筒部の流出口へ搬送する押出機では、ゴム材に脈動が生じやすく、流出口を通じて流入口に流入したゴム材に当該脈動が伝達されると、ゴム形状に影響を与える場合がある。
一方で、流出口へ搬送されるゴム材が滞留すると、ゴム材の加硫が部分的に進み、加硫した部分と加硫していない部分の粘弾性差によって、成形されるゴムの表面に凸状の欠陥を生じる場合がある。
本発明は、複数の孔が形成された形成部材を備え且つ円筒部の内径に対する搬送部材の先端から流入口までの距離の比が1以上5以下の範囲外である構成に比べ、流出口へ搬送されるゴム材の滞留、及び流入口内のゴム材への脈動の伝達を抑制することを課題とする。
請求項1の発明は、未加硫のゴム材が流通する流路が自らの軸方向に沿って内部に形成された円筒状であり、前記流路内の前記ゴム材が流出する流出口を前記軸方向の一端に有する円筒部と、前記軸方向に沿って前記流路に配置され、螺旋状に形成された羽根によって前記流路内の前記ゴム材を前記流出口へ搬送する搬送部材と、前記流出口と接続された流入口と通じる環状の環状流路を有し、前記流出口から前記流入口を通じて該環状流路に流入した前記ゴム材を円筒状に押し出して、該ゴム材で芯材の外周を被覆する押出部と、を備え、前記搬送部材の先端から前記流入口までの間に、前記流路の内径よりも小径である孔が複数形成された形成部材を備えず、前記円筒部の内径は、前記軸方向に一定とされ、前記円筒部の内径に対する前記搬送部材の先端から前記流入口までの距離の比が1以上5以下とされている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の押出機を準備する工程と、前記搬送部材で前記円筒部の流路内の前記ゴム材を前記流出口へ搬送する工程と、前記流出口から前記流入口を通じて該環状流路に流入した前記ゴム材を円筒状に押し出して、該ゴム材で芯材の外周を被覆する工程と、前記芯材の外周を被覆したゴム材を加硫し、前記芯材の外周に前記ゴム材による弾性層を形成する工程と、を有する。
請求項3の発明では、前記ゴム材として、試験温度100℃の条件で、1分間予熱、ローター回転時間19分の合計20分経過後のムーニー粘度MVeと該合計20分経過するまでのムーニー粘度の変動曲線の最低値MVmとの差が20以下のゴム材を用いる。
本発明の請求項1の押出機によれば、複数の孔が形成された形成部材を備え且つ円筒部の内径に対する搬送部材の先端から流入口までの距離の比が1以上5以下の範囲外である構成に比べ、流出口へ搬送されるゴム材の滞留、及び流入口内のゴム材への脈動の伝達を抑制できる。
本発明の請求項2の製造方法によれば、複数の孔が形成された形成部材を有し且つ円筒部の内径に対する搬送部材の先端から流入口までの距離の比が1以上5以下の範囲外である場合に比べ、流出口へ搬送されるゴム材の滞留、及び流入口内のゴム材への脈動の伝達を抑制できる。
本発明の請求項3の製造方法によれば、ムーニー粘度MVeと最低値MVmとの差が20を超える場合に比べ、製造されるゴムロールの表面で生じる凸状の欠陥を抑制できる。
本実施形態に係る押出機の構成を示す概略図である。 経時ムーニー粘度差(△MV=MVe−MVm)を説明するためのムーニー粘度の変動曲線を示す図である。 実施例及び比較例の評価結果を示す表である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(押出機10)
まず、本実施形態に係る押出機10について説明する。図1は、押出機10の構成を示す概略図である。
押出機10は、図1に示されるように、いわゆるクロスヘッドダイから構成される排出機12と、排出機12の下方に配置される分離機14と、分離機14の下方に配置される引出機16と、を備えている。
排出機12は、未加硫のゴム材21を供給するゴム材供給部18と、ゴム材供給部18から供給されたゴム材21を円筒状に押し出す押出部20と、押出部20から円筒状に押し出されるゴム材21の内部に芯金22(芯材の一例)を供給する芯金供給部24と、を備えている。
ゴム材供給部18は、図1における左右方向に沿って配置された円筒状の円筒部26(シリンダー)と、円筒部26の内部に円筒部26の軸方向に沿って配置されたスクリュー28(搬送部材の一例)と、を有している。
円筒部26は、ゴム材21が流通する流路26Aと、流路26A内のゴム材21が流出する流出口26Bと、を有している。流路26Aは、円筒部26の軸方向に沿って内部に形成されており、内径Dが円筒部26の軸方向に一定とされている。流出口26Bは、円筒部26の軸方向の一端に形成されており、流路26Aと通じている。
スクリュー28は、円筒部26の軸方向に沿って流路26Aに配置された軸部28Aと、軸部28Aの外周に軸部28Aの軸線周りに螺旋状に形成された羽根28Bと、を有している。このスクリュー28の軸部28Aは、駆動モータ30によって回転駆動される。
円筒部26の駆動モータ30側(図1における右側)には、ゴム材21を投入する投入口32が設けられている。そして、スクリュー28は、駆動モータ30によって軸部28Aが回転駆動されることで、スクリュー28の羽根28Bが回転(旋回)して、投入口32から投入されたゴム材21を練りながら流出口26Bへ搬送する。
なお、円筒部26の軸方向中央部には、ゴム材21に含まれるガスや水分を流路26Aから排出する排出部27(ベント機能)が設けられている。
押出部20は、図1における上下方向に沿って配置された円筒状のケース34と、ケース34の内部中心にケース34の軸方向に沿って配置される円柱状のマンドレル36と、マンドレル36の下方に配置された排出ヘッド38と、を備えている。
円筒状のケース34は、軸方向の中間部において、側方(図1における右方)に開口する流入口34Bを有している。この流入口34Bは、ゴム材供給部18における円筒部26の流出口26Bと接続されている。これにより、円筒部26の流出口26Bからケース34の流入口34Bへゴム材21が供給されるようになっている。マンドレル36は保持部材40によってケース34に保持されている。マンドレル36の下部は下方に向けて先細った形状を呈している。
排出ヘッド38は保持部材42によってケース34に保持されている。マンドレル36の外周面(一部において保持部材40の外周面)と保持部材42の内周面(一部において排出ヘッド38の内周面)との間には、ゴム材21が流れる環状の環状流路44が形成されている。環状流路44は、流入口34Bと通じており、円筒部26の流出口26Bから流入口34Bを通じて環状流路44にゴム材21が流入するようになっている。そして、ゴム材供給部18のスクリュー28が駆動することで、当該環状流路44から、マンドレル36の下方に配置された後述の合流域48に向けてゴム材21が円筒状に押し出されるようになっている。なお、流入口34Bから環状流路44までの経路は、流路断面積が徐々に小さくなっている。
芯金供給部24は、マンドレル36の上方に配置されるローラ対50と、マンドレル36の軸中心部に形成された通路46(ガイド孔)と、を備えている。ローラ対50は複数対(例えば、3対)設けられ、各ローラ対50の片側のローラはベルト52を介して駆動ローラ54に接続されている。
通路46は、環状流路44の内周側に環状流路44の軸方向に沿って形成された貫通孔で構成されている。当該貫通孔は、マンドレル36の上端から下端に達するシームレス(継ぎ目のない)の孔で構成されている。
なお、通路46の径は、上端の入口46Aから下端の出口46Bまで一定であることが望ましいものの、ゴム材21と合流する出口46B側の径が規定されていれば、通路46における上下方向の全域の径が規定される必要は無い。
マンドレル36の先端の下方の領域は、通路46の出口46Bから供給される芯金22と環状流路44から供給されるゴム材21とが合流する合流域48とされている。即ち、この合流域48に向けてゴム材21が円筒状に押し出され、円筒状に押し出されるゴム材21の内部に芯金22が供給されるようになっている。したがって、円筒状に押し出されたゴム材21で芯金22の外周が被覆される。
芯金供給部24では、駆動ローラ54が駆動されると、各ローラ対50によって挟持される芯金22はマンドレル36の通路46に向けて送られる。芯金22は予め定められた長さとされており、ローラ対50によって送られる後方の芯金22がマンドレル36の通路46に存在する先方の芯金22を押すことにより、複数の芯金22が順次に通路46を通過するようになっている。また、駆動ローラ54の駆動は、先方の芯金22の前方端がマンドレル36の先端に位置したときに一旦停止されようになっており、マンドレル36の下方の合流域48において、芯金22が間隔をおいて送り込まれるようになっている。
また、駆動ローラ54によって、芯金22のゴム材21への供給速度を制御することで、得られるゴムロールの軸方向の外径変化を与えるようになっている。例えば、芯金22の軸方向中央部付近の速度よりも、芯金22の軸方向両端部の速度を速くすることで、クラウン形状(軸方向両端部よりも軸方向中央部のゴム材21の厚みが厚い形状)のゴムロールが製造される。
このように、排出機12においては、合流域48においてゴム材21を円筒状に押し出し、ゴム材21の内部に間隔をおいて芯金22が順次送り込まれるようになっている。それにより、外周面がゴム材21で被覆された芯金22が排出ヘッド38から排出されるようになっている。なお、芯金22の外周面にはゴム材21との接着性を高めるためにプライマーが予め塗布されている。
分離機14は、ゴム材21を分離する1対の半円筒状の分離部材60を有している。1対の分離部材60は、排出機12から排出されるゴム材21を挟むようにして対向配置されている。各分離部材60には、中心部に向けて突出する突出部62が形成されている。各分離部材60は、駆動機構(図示省略)によって、図1における左右方向及び上下方向に可動されるようになっている。分離機14では、突出部62がゴム材21を挟むように分離部材60が駆動されることで、芯金22とその次に送り出される芯金22との間でゴム材21を分離するようになっている。
引出機16は、1対の半円筒状の把持部材64を有している。1対の把持部材64は、排出機12から排出されるゴム材21を挟むようにして対向配置されている。各把持部材64には、ゴム材21の外周面形状に対応した形状の把持部66が形成されている。各把持部材64は駆動機構(図示省略)によって、図1における左右方向および上下方向に可動されるようになっている。引出機16では、把持部66がゴム材21を把持するように把持部材64を駆動すると共に、把持部材64を下方へ移動させることで、ゴム材21を排出機12から引き出すようになっている。
ここで、本実施形態では、押出機10は、スクリュー28の先端から流入口34Bまでの間に、流路26Aの内径よりも小径である孔が複数形成されたブレーカープレート(形成部材の一例)及びメッシュ(形成部材の一例)を備えていない。スクリュー28の先端とは、具体的には、スクリュー28の軸部28Aの先端(図1における左端)である。
押出機10が、スクリュー28の先端から流入口34Bまでの間に、ブレーカープレート及びメッシュを備えていないことで、少なくともスクリュー28の先端から流出口26B(流入口34B)までにおいて、円筒部26の流路26Aの断面積が円筒部26の軸方向で一定とされ、円筒部26の流出口26Bが押出部20の流入口34Bに直接接続される。また、スクリュー28の先端から流出口26B(流入口34B)までにおいて、流路26Aは、単一の経路で構成され、分岐する経路を有していない。
なお、ブレーカープレート及びメッシュは、流路26Aの内径よりも小径である孔を通過させることで、ゴム材21へ流通抵抗を付与して、スクリュー28でゴム材21を搬送することで生じるゴム材21の脈動が、流入口34B内のゴム材21に伝達されることを抑制する機能を有している。
また、本実施形態では、円筒部26の内径Dに対するスクリュー28の先端から流入口34B(流出口26B)までの距離Lの比が1以上5以下とされている。スクリュー28の先端とは、具体的には、スクリュー28の軸部28Aの先端(図1における左端)である。
(芯金22)
芯金22としては、例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等で構成されたものが挙げられる。また、芯金22としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等で構成されたものであってもよい。さらに、芯金22は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
(ゴム材21)
ゴム材21としては、未加硫ゴムを含み、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含んでもよい。その他の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、導電剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤、受酸剤、加硫遅延剤等の通常、弾性層に添加される材料が挙げられる。
未加硫ゴムとしては、例えば、少なくとも化学構造中に二重結合を有し、加硫反応によりは架橋してゴムとなるものが挙げられる。ゴムとして具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
加硫剤としては、例えば、硫黄、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカルバメート等のハロゲン基を引き抜いて加硫する加硫剤などが挙げられる。加硫促進剤としては、例えば、チアゾール化合物、スルフェンアミド化合物、チウラム化合物、ジチオカルバミン酸塩化合物、キサントゲン酸化合物などが挙げられる。
加硫促進助剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等)などが挙げられる。加硫遅延剤としては、例えば、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド、無水フタル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。導電剤としては、例えば、電子導電剤、イオン導電剤などが挙げられる。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカなどが挙げられる。
さらに、ゴム材21としては、試験温度100℃の条件で、1分間予熱、ローター回転時間19分の合計20分経過後のムーニー粘度MVeと該合計20分経過するまでのムーニー粘度の変動曲線の最低値MVmとの差(△MV=MVe−MVm)が20以下のゴム材が用いられる。
ゴム材21の経時ムーニー粘度差を20以下とするには、ゴム材の組成、特に加硫剤及び加硫助剤の種類及び量を調整することにより行う。具体的には、例えば、1)加硫剤として硫黄の含有量を低減又は硫黄を含有させない組成、2)加硫遅延剤を含有させる組成、3)酸化亜鉛の含有量を低減する組成とすることの少なくとも1つにより行う。
ムーニー粘度MVe、及びムーニー粘度MVmは、具体的には、JIS K 6300−1に規定された方法に則って、試験温度100℃の条件で、1分間予熱、ローター回転時間19分の計20分(ML1+19)の測定を実施する。そして、合計20分経過後のムーニー粘度をMVeとし、合計20分経過するまでのムーニー粘度曲線の最低値をMVmとする。
ここで、ゴム材21を加熱すると、図2に示されるように、当該ゴム材21のムーニー粘度は一旦低下し、その後、上昇する性質を有している。つまり、経時ムーニー粘度差(△MV=MVe−MVm)は、ゴム材21を100℃に加熱したとき、ムーニー粘度が低下し、その最低値MVmを基準とし、20分経過後のムーニー粘度MVeの上昇度合を示している(図2の実線を参照)。
(ゴムロール製造方法)
次に、押出機10を用いたゴムロール製造方法について説明する。
本製造方法では、準備工程と、搬送工程と、押出工程と、加硫工程と、を有している。準備工程では、前述の押出機10を準備する。
搬送工程では、スクリュー28を駆動モータ30で回転駆動することで、円筒部26の流路26A内のゴム材21を流出口26Bへ搬送する。
押出工程では、流出口26Bから流入口34Bを通じて環状流路44に流入したゴム材21が、排出機12における押出部20の環状流路44から合流域48に向けて、円筒状に押し出される。
さらに、芯金供給部24の出口46Bから芯金22を円筒状のゴム材21の内部に供給する。これにより、合流域48において、ゴム材21と芯金22とが継続的に合流し、芯金22の外周をゴム材21で被覆していく。
また、芯金22を被覆したゴム材21を各把持部材64の把持部60で把持すると共に、各芯金22の間でゴム材21を一対の分離部材60で分離することで、芯金22の先端(下端)及び芯金22の後端(上端)がゴム材21で覆われた袋とじ状のゴムロールが成形される。
また、本製造方法では、芯金供給部24からゴム材21の内部に供給される芯金22の供給速度を、芯金22の軸方向中央部よりも芯金22の軸方向両端部で遅くする。これにより、芯金22を被覆するゴム材21の外径を軸方向中央部よりも軸方向両端部で大きくされたクラウン形状のゴムロールが成形される。
加硫工程では、袋とじ状のゴムロールは、加硫処理炉に入れる。それにより、芯金22を覆うゴム材21に対して加硫処理が施される。
加硫処理されたゴムロールは、軸方向両端側において芯金22が一定の長さ露出するように両端部のゴム材21が切除される。すなわち、芯金22の端面を覆う部分のゴム材21は切除されることとなる。これにより、ゴムロールが製造される。本製造方法では、成形されたゴムロールの外周を研磨する研磨工程を経ることなく、クラウン形状のゴムロールが得られる。また、製造されたゴムロールは、例えば、画像形成装置の感光体ドラムに接触して回転し感光体ドラムの外周面を帯電する帯電ロールとして用いられる。
(本実施形態の作用)
本実施形態では、押出機10は、スクリュー28の先端から流入口34Bまでの間に、流路26Aの内径よりも小径である孔が複数形成されたブレーカープレート(形成部材の一例)及びメッシュ(形成部材の一例)を備えていない。
ここで、スクリュー28の先端から流入口34Bまでの間に、ブレーカープレート及びメッシュを有する構成(第一比較例)では、ゴム材21の流通が抑制され、ゴム材21が滞留しやすい。特に、ブレーカープレート及びメッシュでは、孔の周辺でゴム材21が流通抵抗をうけて、長時間滞留する場合がある。
ケース34の流入口34B(流入口34B)へ搬送されるゴム材21が滞留すると、ゴム材21の加硫反応が部分的に進み、加硫した部分と加硫していない部分の粘弾性差によって、成形される弾性層の表面に凸状の欠陥を生じる場合がある。
これに対して、本実施形態では、ブレーカープレート及びメッシュを備えないので、第一比較例に比べ、ゴム材21が滞留しにくく、成形される弾性層の表面で生じる凸状の欠陥が抑制される。
さらに、本実施形態では、円筒部26の内径Dに対するスクリュー28の先端から流入口34Bまでの距離Lの比が1以上5以下とされている。
ここで、内径Dに対する距離Lの比が5を超える構成(第二比較例)では、ゴム材21の流れが悪く、ゴム材21が詰まりやすいため、ゴム材21が滞留しやすい。
一方、内径Dに対する距離Lの比が1未満である構成(第三比較例)では、スクリュー28でゴム材21を搬送することで生じるゴム材21の脈動が、流入口34B内のゴム材21に伝達されやすい。ゴム材21の脈動が流入口34B内のゴム材21に伝達されると、環状流路44から押し出されるゴム材21の押出量が変動し、目的とする形状プロファイルのゴムロール(例えば、クラウン形状のゴムロール)が得られ難い。したがって、第三比較例の構成では、ゴム材21の脈動を押さえるために、ブレーカープレート及びメッシュ等を設ける必要がある。
これに対して、本実施形態では、内径Dに対する距離Lの比が5以下とされているため、第二比較例に比べ、ゴム材21が滞留しにくく、成形される弾性層の表面で生じる凸状の欠陥が抑制される。
また、本実施形態では、内径Dに対する距離Lの比が1以上とされているため、第三比較例に比べ、ゴム材21の溜り部分がスクリュー28の先端から流入口34Bまでの間に形成され、この溜り部分でゴム材21の脈動が吸収される。したがって、本実施形態では、第三比較例に比べ、ブレーカープレート及びメッシュ等を有していなくても、ゴム材21の脈動が流入口34B内のゴム材21に伝達されにくく、形状精度に優れた弾性層を有するゴムロールが製造される。
また、本実施形態では、ゴム材21の経時ムーニー粘度差を20以下とされている。これは、20分経過後のムーニー粘度MVeの上昇度合が小さく、ゴム材21が投入されてから押し出されるまでの経路において、ゴム材21の部分的な加硫に起因する粘度の上昇、つまりゴム材21中に部分的に流動性が悪化した領域が形成され難いことを意味している。このため、ゴム材21の経時ムーニー粘度差が20を超える場合に比べ、成形される弾性層の表面で生じる凸状の欠陥が抑制される。
(評価)
前述の押出機10を用いて、実施例1〜5及び比較例1〜3について、以下の通り評価を行った。
本評価では、実施例1〜5及び比較例1〜3において、ブレーカープレートの有無、スクリュー28の先端から流入口34Bまでの距離L、円筒部26の内径D、及びゴム材21の経時ムーニー粘度差を、図3の表に示すように、変えて評価を実施した。ブレーカープレートとしては、外径85mm、孔径5mm、孔数61個のものを用いた。
(表面凸の大きさ)
各例で作製したゴムロールの表面に、加硫反応が部分的に進むことで生じた凸状の欠陥(以下、表面凸という)の全ての大きさを計測器で計測し、平均を求めた。なお、図3の表における幅は、表面凸における最大幅を示したものである。図3の表における高さは、欠陥が生じていない平面(円筒面)から表面凸の頂点までの高さである。加硫反応が部分的に進むことで生じた表面凸であることは、表面凸の成分(例えば、硫黄成分が他の部分より多い)などによりわかる。
(形状プロファイルのズレ量)
各例で作製したゴムロールの形状プロファイルのズレについて、次のようにして調べた。レーザー外径測定機(アサカ理研製:ROLL2000)を用いて、1mmピッチで外径を計測し、狙いとして設定したプロファイルに対しての外径の差を形状プロファイルのズレ量とした。なお、スクリュー28でゴム材21を搬送することで生じるゴム材21の脈動が、流入口34B内のゴム材21に伝達されることで、形状プロファイルのズレが生じるものと推定される。
この結果、実施例1〜5では、比較例1〜3に比べ、表面凸が小さいことがわかる。また、実施例1〜5では、比較例1〜4に比べ、形状精度が高い弾性層を有するゴムロールが作製されていることがわかる。すなわち、スクリュー28でゴム材21を搬送することで生じるゴム材21の脈動が、流入口34B内のゴム材21に伝達されることを抑制されていることがわかる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
10 押出機
20 押出部
21 ゴム材
22 芯金(芯材の一例)
26 円筒部
26A 流路
26B 流出口
28 スクリュー(搬送部材の一例)
34B 流入口
44 環状流路

Claims (3)

  1. 未加硫のゴム材が流通する流路が自らの軸方向に沿って内部に形成された円筒状であり、前記流路内の前記ゴム材が流出する流出口を前記軸方向の一端に有する円筒部と、
    前記軸方向に沿って前記流路に配置され、螺旋状に形成された羽根によって前記流路内の前記ゴム材を前記流出口へ搬送する搬送部材と、
    前記流出口と接続された流入口と通じる環状の環状流路を有し、前記流出口から前記流入口を通じて該環状流路に流入した前記ゴム材を円筒状に押し出して、該ゴム材で芯材の外周を被覆する押出部と、
    を備え、
    前記搬送部材の先端から前記流入口までの間に、前記流路の内径よりも小径である孔が複数形成された形成部材
    を備えず、
    前記円筒部の内径は、前記軸方向に一定とされ、
    前記円筒部の内径に対する前記搬送部材の先端から前記流入口までの距離の比が1以上5以下とされた
    押出機。
  2. 請求項1に記載の押出機を準備する工程と、
    前記搬送部材で前記円筒部の流路内の前記ゴム材を前記流出口へ搬送する工程と、
    前記流出口から前記流入口を通じて該環状流路に流入した前記ゴム材を円筒状に押し出して、該ゴム材で芯材の外周を被覆する工程と、
    前記芯材の外周を被覆したゴム材を加硫し、前記芯材の外周に前記ゴム材による弾性層を形成する工程と、
    を有するゴムロール製造方法。
  3. 前記ゴム材として、
    試験温度100℃の条件で、1分間予熱、ローター回転時間19分の合計20分経過後のムーニー粘度MVeと該合計20分経過するまでのムーニー粘度の変動曲線の最低値MVmとの差が20以下のゴム材を用いる
    請求項2に記載のゴムロール製造方法。
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