JP2003205341A - 角形鋼管および角形鋼管の製造方法および角形鋼管の製造設備 - Google Patents

角形鋼管および角形鋼管の製造方法および角形鋼管の製造設備

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JP2003205341A JP2002003987A JP2002003987A JP2003205341A JP 2003205341 A JP2003205341 A JP 2003205341A JP 2002003987 A JP2002003987 A JP 2002003987A JP 2002003987 A JP2002003987 A JP 2002003987A JP 2003205341 A JP2003205341 A JP 2003205341A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増肉した梁材連結部の外面には突出部が存在
しない状態にした角形鋼管を提供する。 【解決手段】 鋼板1を曲げ成形したのち突き合わせ溶
接することにより粗成形角形鋼管5を造管した。粗成形
角形鋼管5の目的とする箇所Bを加熱し、加熱箇所Bに
長手方向Aの圧縮力を付与して、一部材料を内面5a側
に増肉した。増肉部8を成形した粗成形角形鋼管5の全
体を加熱したのち、対向した辺の外面7b間の寸法dや
各隅部の半径rが粗成形角形鋼管5の寸法Dや半径Rよ
りも小さくなり、外面5bが全長に亘って扁平状となる
ように熱間成形して得た。増肉した梁材連結部の外面に
突出部がない状態の角形鋼管にできる。角形鋼管へ梁材
を溶接するに、梁材の端面は切断状でよいことになって
特殊な加工を不要にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば鉄骨構造
物の支柱間を梁材により連結する際に、支柱側の梁材連
結部に、板厚確保などのための増肉部を形成した角形鋼
管および角形鋼管の製造方法および角形鋼管の製造設備
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、支柱側の梁材連結部は、支柱、す
なわち丸形鋼管や角形鋼管を長さ方向において複数に切
断するとともに、切断面にそれぞれ開先加工を行ったの
ち、ダイヤフラムを取り付ける梁貫通方式が採用されて
いたが、この方式によると、切断作業や開先加工作業に
多大な時間と経費とが必要になり、しかも溶接箇所が多
いなどの問題がある。
【0003】また、丸形鋼管や角形鋼管の切断を行わな
い工法として、たとえば特開平7−238636号公報
に見られるように、両面の周囲に裏当て金を仮付け溶接
した内ダイヤフラムを鋼管内に挿入させて所定位置に位
置決めし、次いで挿入口側の裏当て金を鋼管の内壁に仮
付け溶接したのち、貫通孔を利用して、鋼管の内壁と内
ダイヤフラムの外周とをエレクトスラグ溶接する工法が
提案されているが、この工法でも溶接作業が必要であっ
た。
【0004】そこで、溶接作業を不要とし得るものとし
て、たとえば特開平11−169994号公報に見られ
るように、その一端面から所定距離の部分に、内外へ所
望量でリング状に突出する増肉部を形成した管体が提供
されている。
【0005】そして、かかる増肉部を形成した管体は、
管体の外側に位置されて、管体長手方向に各別に移動自
在な複数個の加熱手段が設けられ、少なくとも一個の加
熱手段により管体の目的とする箇所を加熱し、この加熱
箇所に対して管体長手方向の両側に加熱手段を振り分け
移動させて、加熱箇所の両側を加熱しながら、加熱箇所
に管体長手方向の圧縮力を付与して、加熱箇所の一部材
料を順次増肉させる方法によって製造している。
【0006】このような製造方法によると、管体の目的
箇所の局部的な加熱、ならびに振り分け移動させた加熱
手段群による加熱箇所の両側の加熱は、加熱手段内面と
管体外面との隙間を小さくし行える。そして圧縮力付与
手段により加熱箇所に管体長手方向の圧縮力を付与する
ことで、加熱箇所の一部材料が加熱手段間の部分におい
て内外へと順次増肉され、以て管体の一端面から所定距
離の部分に、内外へ所望量でリング状に突出した増肉部
を形成し得る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した増肉
部を形成した管体によると、リブ状の増肉部が外側に突
出形成されていることで、梁材を連結する際に、この梁
材の端面(溶接接合面)は、一対の増肉部の増肉部外面
から両増肉部間の管体外面に沿うように、横向き凸状に
加工しなければならず、以て製作が複雑となる。また、
管体に対する増肉部の付け根部分はR状部に形成されて
おり、したがって、梁材上に載置される床版(デッキプ
レート)はR状部が邪魔となって管体外面に十分に近づ
けることができず、以て床版として、端部がR状部に沿
うように形成された別物を用意しておかなければならな
い。これらのことにより、全体のコストアップを招いて
いた。
【0008】そこで本発明の請求項1記載の発明は、増
肉した梁材連結部の外面には突出部が存在しない状態に
し得る角形鋼管を提供することを目的としたものであ
る。また請求項2記載の発明は、増肉した梁材連結部の
外面に突出部が存在しない角形鋼管を容易に製造し得る
角形鋼管の製造方法を提供することを目的としたもので
ある。
【0009】そして請求項5記載の発明は、請求項2の
角形鋼管の製造方法を好適に実現し得る角形鋼管の製造
設備を提供することを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項1記載の角形鋼管は、鋼板を曲
げ成形したのち突き合わせ溶接することにより粗成形角
形鋼管を造管し、この粗成形角形鋼管の目的とする箇所
を加熱し、この加熱箇所に半成形角形鋼管の長手方向の
圧縮力を付与して、加熱箇所の一部材料を内面側に増肉
させ、目的とする箇所に増肉部を成形した粗成形角形鋼
管の全体を加熱したのち、対向された辺の外面間の寸法
や各隅部の半径が粗成形角形鋼管の寸法や半径よりも小
さくなり、かつその外面が全長に亘って扁平状となるよ
うに熱間成形して得たことを特徴としたものである。
【0011】したがって請求項1の発明によると、増肉
した梁材連結部の外面に突出部がない状態の角形鋼管に
し得る。この角形鋼管を、たとえば支柱に使用するとき
の梁材の溶接は、増肉部が存在する部分の外面を梁材連
結位置(梁材連結部)として、梁材の端面を当て付けた
状態で行う。その際に外面を全長に亘って扁平状にして
いることで、梁材の端面(溶接接合面)は、切断状でよ
いことになって、特殊な加工を不要とし得、そして増肉
部の外面と梁材の端面との間に隙間は殆ど生じない。ま
た、外面を扁平状としていることで、角形鋼管の外面と
梁材における上フランジ部の上面とが成すコーナ部を直
角状に形成することになり、したがって、上フランジ部
上に載置する床版を外面に十分に近づけ得る。
【0012】また本発明の請求項2記載の角形鋼管の製
造方法は、鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接する
ことにより、正規の寸法かつ形状の角形鋼管に近似の粗
成形角形鋼管を造管し、この粗成形角形鋼管の目的とす
る箇所を第1加熱手段により加熱し、この加熱箇所に圧
縮力付与手段により粗成形角形鋼管に長手方向の圧縮力
を付与するとともに、外面規制手段により外面を規制し
て、加熱箇所の一部材料を増肉させ、目的とする箇所に
増肉部を成形した粗成形角形鋼管の全体を第2加熱手段
により加熱したのち、角形鋼管成形手段によって、対向
された辺の外面間の寸法や各隅部の半径が粗成形角形鋼
管の寸法や半径よりも小さくなり、かつその外面を全長
に亘って扁平状とした角形鋼管に熱間成形することを特
徴としたものである。
【0013】したがって請求項2の発明によると、鋼板
を曲げ成形したのち突き合わせ溶接することにより造管
した粗成形角形鋼管の目的箇所に対して、第1加熱手段
により局部的な加熱を行ったのち、圧縮力付与手段によ
り加熱箇所に長手方向の圧縮力を付与するとともに、加
熱箇所の外面を外面規制手段により規制することで、加
熱箇所の一部材料を内面側へと順次増肉して、粗成形角
形鋼管の一端面から所定距離の部分に、内側へ所望量で
リング状に突出した増肉部を形成し得る。そして粗成形
角形鋼管の全体を第2加熱手段により加熱したのち、角
形鋼管成形手段によって角形鋼管に熱間成形すること
で、増肉した梁材連結部の外面に突出部が存在しない角
形鋼管を製造し得る。
【0014】また本発明の請求項3記載の角形鋼管の製
造方法は、上記した請求項2記載の構成において、目的
とする箇所が粗成形角形鋼管の長手方向の複数箇所であ
り、梁材連結位置に対応して増肉部を成形したことを特
徴としたものである。
【0015】したがって請求項3の発明によると、梁材
における上下のフランジ部が溶接結合する箇所に増肉部
を成形した角形鋼管を製造し得る。そして本発明の請求
項4記載の角形鋼管の製造方法は、上記した請求項2記
載の構成において、目的とする箇所が、粗成形角形鋼管
の長手方向の少なくとも一箇所であり、増肉部を梁材連
結部を形成する長さに成形したことを特徴としたもので
ある。
【0016】したがって請求項4の発明によると、梁材
の端面(溶接接合面)の全てを増肉部に対向させた状態
で、角形鋼管に対する梁材の溶接を行える。さらに本発
明の請求項5記載の角形鋼管の製造設備は、鋼板を曲げ
成形したのち突き合わせ溶接することにより、正規の寸
法かつ形状の角形鋼管に近似の粗成形角形鋼管を造管す
る造管手段と、粗成形角形鋼管の目的とする箇所を加熱
する第1加熱手段と、この加熱箇所に粗成形角形鋼管の
長手方向の圧縮力を付与して加熱箇所の一部材料を増肉
させる圧縮力付与手段と、加熱箇所の外面を規制する外
面規制手段と、目的とする箇所に増肉部を成形した粗成
形角形鋼管の全体を加熱する第2加熱手段と、加熱した
粗成形角形鋼管を、対向された辺の外面間の寸法や各隅
部の半径を粗成形角形鋼管の寸法や半径よりも小さく
し、かつその外面を全長に亘って扁平状とした角形鋼管
に熱間成形する角形鋼管成形手段とにより構成されてい
ることを特徴としたものである。
【0017】したがって請求項5の発明によると、請求
項2の角形鋼管の製造方法を好適に実現し得る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態を、図1〜図13に基づいて説明する。図1〜図3に
示すように、角形鋼管の製造設備10は、鋼板1を曲げ
成形したのち突き合わせ溶接することにより、正規の寸
法かつ形状の角形鋼管7に近似の粗成形角形鋼管(原
管)5を造管する造管手段11と、粗成形角形鋼管5の
目的とする箇所(または加熱箇所と称す。)Bを加熱す
る第1加熱手段60と、この加熱箇所Bに粗成形角形鋼
管5の長手方向Aの圧縮力を付与して加熱箇所Bの一部
材料を増肉させる圧縮力付与手段20と、加熱箇所Bの
外面5bを規制する外面規制手段67と、目的とする箇
所Bに増肉部8を成形した粗成形角形鋼管5の全体を加
熱する第2加熱手段70と、加熱した粗成形角形鋼管5
を、対向された辺の外面間の寸法(製品外寸)dや各隅
部の半径rを粗成形角形鋼管5の寸法Dや半径Rよりも
小さくし、かつその外面7bを全長に亘って扁平状とし
た角形鋼管(製品)7に熱間成形する角形鋼管成形手段
75などにより構成されている。
【0019】まず、造管手段11の作用を説明する。図
1に示すように、厚さtが4.5mm〜50.0mmの
帯状の鋼板1を長さ方向1Aに搬送し、開先加工機12
に通して幅方向1Bにおける両側縁に開先2を加工し、
この前後に所定長さに切断する。そして鋼板1を前段成
形プレス13に入れて、下金型に対する上金型の昇降動
により、側縁寄りの二箇所に大半径R状の隅部3を折り
曲げ成形する。次いで、後段成形プレス14に入れて、
下金型に対する上金型の昇降動により、中間の二箇所に
大半径R状の隅部4を折り曲げ成形する。
【0020】そして仮付け溶接機15の部分で、四辺を
ロール15a群(またはシリンダー)により外側から加
圧整形することで、開先2どうしを突き合わせして、四
角形状鋼管5Aとしたのち、その突き合わせ部に対して
仮付け溶接を施工する。次いで、四角形状鋼管5Aを内
面溶接機16に移して内面溶接を施工したのち、外面溶
接機17に移して外面溶接を施工する。その後、ビード
除去装置に移して外側のビード除去を行うことで、図
1、図11の(a)に示すように、突き合わせ溶接部
(シーム溶接部)6を有し、かつ外寸Dや半径Rが少し
大きめの粗成形角形鋼管5を造管し得る。
【0021】ここで粗成形角形鋼管5としては、厚さt
が4.5mm〜50.0mm、外寸Dが220mm+数
mm〜550mm+数mmで、SM490A、SM52
0B、SS400、SN400B、SN490Bなどか
らなるものが使用される。そして粗成形角形鋼管5は、
長手方向Aにおける2箇所(1箇所または複数箇所)を
1組として、2組(1組または複数組)が、増肉しよう
とする目的箇所Bに設定されている。なお粗成形角形鋼
管5としては、最終製品となる角形鋼管7の製品外寸d
(200mm〜550mm)よりも少し大きい外寸D
(220mm+数mm〜550mm+数mm)のものが
使用される。
【0022】図3に示すように、前記製造設備10にお
ける所定経路部分には、粗成形角形鋼管5を支持自在な
支持手段18が設けられ、この支持手段18により粗成
形角形鋼管5は、その長手方向Aを横方向として支持さ
れ、かつ搬送される。この支持手段18は、たとえば平
形ローラ19群により粗成形角形鋼管5を支持するロー
ラコンベヤ形式とされている。
【0023】前記圧縮力付与手段20は、前記支持手段
18により支持された粗成形角形鋼管5に長手方向Aの
圧縮力を付与するもので、粗成形角形鋼管5の一端面が
当接自在な受け装置21と、粗成形角形鋼管5の他端面
に当接自在な押し装置41などにより構成される。
【0024】前記受け装置21は、ベース体22と、こ
のベース体22上に設けられたガイドレール(図示せ
ず。)に車輪23を介して支持案内される受け台車24
と、前記ベース体22上に設けられたラック体25と、
このラック体25に噛合すべく受け台車24側に設けら
れたピニオン26と、このピニオン26に連動連結すべ
く受け台車24側に設けられた正逆駆動部(モータや減
速機などからなる。)27と、前記受け台車24上に立
設された受圧体28と、この受圧体28とベース体22
側とに間に設けられた受け側クランプ装置30などによ
り構成されている。
【0025】ここで受け側クランブ装置30は、受圧体
28側に設けられた内側クランプ部31と、前記ベース
体22側に設けられた外側クランプ部35とにより構成
されている。すなわち内側クランプ部31は、前記受圧
体28から押し装置41側に向けて連設された腕体32
を有し、この腕体32は多段シリンダー形式などにより
伸縮自在に構成されている。そして腕体32の遊端に
は、シリンダー装置33の作動により粗成形角形鋼管5
の幅方向に出退動されることで、粗成形角形鋼管5の内
面5aに当接離間自在な複数の内側クランプ片34が設
けられている。
【0026】また外側クランプ部35は、前記ベース体
22における押し装置41側の端部に設けられるもの
で、このベース体22側に設けられる本体36は、粗成
形角形鋼管5の挿通を許す形状とされている。そして本
体36の内側には、シリンダー装置37の作動により粗
成形角形鋼管5の半径方向に出退動されることで、粗成
形角形鋼管5の外面5bに当接離間自在な複数の外側ク
ランプ片38が設けられている。
【0027】前記押し装置41は、床上に設けられたガ
イドレール(図示せず。)に車輪42を介して支持案内
される主台車43と、この主台車43上に設けられたガ
イドレール(図示せず。)に車輪44を介して支持案内
される押し台車45と、前記主台車43上に設けられた
ラック体46と、このラック体46に噛合すべく押し台
車45側に設けられたピニオン47と、このピニオン4
7に連動連結すべく押し台車45側に設けられた正逆駆
動部(モータや減速機などからなる。)48と、前記押
し台車45上に立設された加圧体49と、この加圧体4
9と主台車43側とに間に設けられた押し側クランプ装
置50などにより構成されている。
【0028】ここで押し側クランブ装置50は、加圧体
49側に設けられた内側クランプ部51と、前記主台車
43側に設けられた外側クランプ部55とにより構成さ
れている。なお押し側クランブ装置50は、前述した受
け側クランブ装置30と同様な構成であって、その内側
クランプ部51は、腕体52、シリンダー装置53、内
側クランプ片54などにより構成され、また外側クラン
プ部55は、本体56、シリンダー装置57、外側クラ
ンプ片58などにより構成されている。
【0029】そしてベース体22と主台車43との間に
は、ベース体22に対して主台車43を接近離間動させ
るための圧縮力用シリンダー装置59が設けられてい
る。以上の21〜59などにより圧縮力付与手段20の
一例が構成される。
【0030】図3、図8に示すように、前記受け装置2
1と前記押し装置41との間には、粗成形角形鋼管5の
目的箇所Bを外面5b側から加熱させる前記第1加熱手
段60が設けられる。この第1加熱手段60としては、
高周波加熱方式や中周波加熱方式などが採用され、粗成
形角形鋼管5の挿通を許すようにリング状に構成されて
いる。
【0031】そして第1加熱手段60は、移動装置61
の作動により粗成形角形鋼管5の長手方向Aに移動自在
に構成されている。前記移動装置61は、ベース体22
側に設けられたシリンダー装置62と、このシリンダー
装置62の伸縮動によって長手方向Aに移動自在なリン
グ体63などからなる。ここでリング体63は粗成形角
形鋼管5に外嵌されるとともに、その内面側に前記第1
加熱手段60が設けられている。
【0032】さらにリング体63の内面側には、第1加
熱手段60に対して押し装置41側の位置に前記外面規
制手段67が設けられている。この外面規制手段67は
筒状ガイド形式であって、たとえばセラミックなどの耐
熱性で通電しない材料により製作されている。そして外
面規制手段67は貫通状の規制部68を有し、この規制
部68は、押し装置41側が丸鋼管1の外径Dと同様の
内径の直状規制面68aに形成されるとともに、受け装
置21側がラッパ状の傾斜状規制面68bに形成されて
いる。
【0033】また、リング体63の内面側で、外面規制
手段67を中にして第1加熱手段60とは反対側には冷
却手段65が設けられ、この冷却手段65としては、た
とえば粗成形角形鋼管5側に向けて冷却水を噴射可能な
構成が採用されている。
【0034】図2に示すように、前記第2加熱手段70
は、たとえば加熱炉であって、目的とする箇所Bに増肉
部8を成形した粗成形角形鋼管5を搬入し、搬出する
(通過させる)ことで、この粗成形角形鋼管5の全体を
加熱するように構成されている。
【0035】前記角形鋼管成形手段75は、たとえば4
個の平形ローラ76が矩形状に配置されたローラ絞り形
式であって、第2加熱手段70により加熱した粗成形角
形鋼管5を、対向された辺の製品外寸dや各隅部の半径
rを粗成形角形鋼管5の外寸Dや半径Rよりも小さく
し、かつその外面7bを全長に亘って扁平状とした角形
鋼管7に熱間成形するように構成されている。なお、平
形ローラ76群からなる絞り成形部は、搬送方向におい
て複数段に設けられ、以て粗成形角形鋼管5から角形鋼
管7への熱間成形が、段階的に徐々に行われるように構
成されている。
【0036】以下に、上記した第1の実施の形態におい
て、増肉部8を有する角形鋼管7の製造作業を説明す
る。なお各部の動作は、制御装置(図示せず。)からの
指示により行われる。
【0037】まず図1に示すように、造管手段11によ
って粗成形角形鋼管5を造管する。すなわち、帯状の鋼
板1を長さ方向1Aに搬送し、開先加工機12に通して
開先2を加工する。そして、所定長さに切断した鋼板1
を、前段成形プレス13に入れて隅部3を折り曲げ成形
したのち、後段成形プレス14に入れて隅部4を折り曲
げ成形する。そして、仮付け溶接機15の部分で、四辺
を外側から加圧整形して開先2どうしを突き合わせし四
角形状鋼管5Aとしたのち、仮付け溶接を施工する。次
いで、四角形状鋼管5Aを内面溶接機16から外面溶接
機17へと移して溶接を施工し、以て突き合わせ溶接部
6を有する粗成形角形鋼管5を造管し得る。
【0038】次いで、粗成形角形鋼管5を原管として、
増肉部8を有する角形鋼管7の製造作業を説明する。す
なわち、まず図3に示すように、それぞれの正逆駆動部
27,48の駆動により受け台車24と押し台車45と
を互いに離間動(後退動)させた状態で、たとえばクレ
ーンなどの搬入手段により、部分増肉を行う前の粗成形
角形鋼管5を支持手段11の鼓形ローラ12群上に載置
させる。このとき第1加熱手段60や外面規制手段67
は、たとえば左右に分割(分解)することで粗成形角形
鋼管5の搬入を可能とし、そして搬入後に組み立て(接
続)を行う。
【0039】また、受け側クランプ装置30や押し側ク
ランプ装置50も、内側クランプ片34,54や外側ク
ランプ片38,58を互いに離間動させた状態で、必要
に応じて、同様に分割し、かつ組み立てを行う。これに
より粗成形角形鋼管5に、受け側クランプ装置30の外
側クランプ部35や、押し側クランプ装置50の外側ク
ランプ部55や、第1加熱手段60や、外面規制手段6
7を外嵌して配置し得る。
【0040】この後に、正逆駆動部27,48の逆駆動
により受け台車24と押し台車45とを互いに接近動
(前進動)させて、粗成形角形鋼管5の両端から腕体3
2,52を挿入させ、その内側クランプ片34,54を
外側クランプ片38,58に対向させる。その際に、粗
成形角形鋼管5の一端を加圧体49の前面に当接させ、
以て粗成形角形鋼管5を位置決めしている。この状態
で、内側クランプ片34,54や外側クランプ片38,
58を互いに接近動させることで、受け側クランプ装置
30や押し側クランプ装置50により粗成形角形鋼管5
を内外からクランプし、そして第1加熱手段60による
加熱などによって、増肉部8の成形を行う。
【0041】ここで図4、図8の(a)は、1回目の増
肉を終え、2回目の増肉を行う前を示している。すなわ
ち、受け側クランプ装置30は1回目の増肉部8の近く
をクランプし、また押し側クランプ装置50は、粗成形
角形鋼管5の一端を加圧体49の前面に当接させた位置
決め姿勢で、所定箇所をクランプしている。そして第1
加熱手段60を、1回目の増肉部8に対して所定間隔P
を置いた目的箇所Bに対向させている。その際に、移動
装置61を作動させ、第1加熱手段60を長手方向Aに
沿って移動させることで、この第1加熱手段60を目的
箇所Bに正確に対向し得る。
【0042】なお目的箇所Bは、この粗成形角形鋼管5
を最終製品として使用する箇所、場所などに応じて決定
しており、予め制御装置に入力して設定している。ここ
では、粗成形角形鋼管5の一端面から設定距離Cの部分
が1回目の目的箇所Bとされ、そして1回目の増肉部8
に対して所定間隔Pを置いた部分が2回目の目的箇所B
とされ、これら設定距離Cや所定間隔Pは、増肉作用に
よる長さ縮小分も含まれている。
【0043】上述したようにセットした状態で、図4、
図8の(a)に示すように、第1加熱手段60を作動さ
せて粗成形角形鋼管5の目的箇所Bを加熱する。この局
部的な加熱は、第1加熱手段60の内面と粗成形角形鋼
管5の外面5bとの隙間を小さくすることで、迅速に、
また加熱費を安くして、さらに内面5a側まで十分に行
える。なお、第1加熱手段60による加熱幅Wは、たと
えば50mm〜300mmに設定されている。
【0044】次いで、第1加熱手段60により目的箇所
Bを加熱しながら、この目的箇所Bに粗成形角形鋼管5
の長手方向Aの圧縮力を付与させる。この圧縮力は、図
5に示すように、圧縮力用シリンダー装置59を収縮動
させて主台車43をベース体22に接近動させ、以て受
け側クランプ装置30に対して押し側クランプ装置50
を接近動させることで得られる。この圧縮力により、図
4、図8の(b)に示すように、第1加熱手段60に対
向した部分において、加熱した目的箇所Bの一部材料を
内外へと順次増肉し得、以て内外へ所望量でリング状に
突出した増肉部8を形成し得る。
【0045】ここで増肉部8の増肉部長さVは、増肉作
用による長さ縮小により加熱幅Wに対して短くなってい
る。また増肉部8の内外突出による増肉部厚さTは、使
用目的に応じて任意に設定されるもので、たとえば厚さ
tに対比して、[T=1.5t〜5.0t]となってい
る。
【0046】このようにして増肉部8を形成した状態
で、移動装置61を作動させることによって、図5に示
すように、リング体63を長手方向Aに沿って受け装置
21側へ移動させて、第1加熱手段60を増肉部8から
外す。その際に図5、図8の(b)に示すように、増肉
部8の外側突出部分に対して、外面規制手段67を作用
させる。
【0047】すなわち増肉部8の外側突出部分に対し
て、規制部68の傾斜状規制面68bが作用し、以て増
肉部8における外側へ所望量でリング状に突出した部分
を内側へ押し込み状に成形し得る。これにより粗成形角
形鋼管5は、図9、図11の(b)に示すように、その
外寸Dを全長に亘って同一状とし得るとともに、目的箇
所Bに、内側へのみリング状で厚く突出した増肉部厚さ
Tの増肉部8を形成した形状とし得る。
【0048】さらに移動装置61を作動させることによ
って、図6、図8の(c)に示すように、リング体63
を長手方向Aに沿って受け装置21側へ移動させて、冷
却手段65を増肉部8に対向させる。そして、冷却手段
65により、たとえば冷却水を増肉部8に向けて噴射さ
せ、以て加熱状態にある増肉部8の部分を冷却させる。
以上により2回目の増肉部8の成形を終える。
【0049】その後に、受け側クランプ装置30と押し
側クランプ装置50とのクランプを解除させ、そして押
し台車45を前進動させて粗成形角形鋼管5を受け装置
21側に押し込み移動させる。その際に、圧縮力用シリ
ンダー装置59を伸展動させて主台車43をベース体2
2から離間動(復帰動)させるとともに、移動装置61
を作動させて第1加熱手段60を押し装置41側に復帰
移動させる。そして、受け側クランプ装置30と押し側
クランプ装置50とをクランプ動させることで、図7に
示すように、3回目の増肉部8の成形を行う状態(最初
の状態)にし得る。
【0050】このような増肉部8の成形を所定箇所(所
定数)で行ったのち、上述とは逆動作を行うことで、長
手方向Aにおける2箇所を1組として、2組の合計4箇
所に増肉部8を成形した粗成形角形鋼管5を取り出し得
る。すなわち粗成形角形鋼管5には、図2に示すよう
に、その端面から設定距離Cの部分と、この設定距離C
の部分から所定間隔Pだけ離れた部分とに、内側へ所望
量でリング状に突出した増肉部8を形成し得る。
【0051】次いで、目的とする箇所Bに増肉部8を形
成した粗成形角形鋼管5を、第2加熱手段(加熱炉)7
0に搬入して加熱したのち、この第2加熱手段70から
搬出させる(通過させる)ことで、この粗成形角形鋼管
5の全体を所定温度(たとえば、A3変態点を越える温
度)に加熱し得る。
【0052】そして、第2加熱手段70から搬出した粗
成形角形鋼管5を角形鋼管成形手段75によって熱間成
形する。すなわち、図2、図10、図11の(c)に示
すように、加熱した粗成形角形鋼管5を平形ローラ76
群によって絞り成形することで、大きい外寸Dであった
粗成形角形鋼管5を、所期の製品外寸dの角形鋼管7に
熱間成形し得る。
【0053】これにより、第2加熱手段70により加熱
した粗成形角形鋼管5を、角形鋼管成形手段75によっ
て角形鋼管7に熱間成形し得、その際に角形鋼管7は、
その外面7bが全長に亘って扁平状となるようにし得る
とともに、目的箇所Bに、内側へのみリング状で厚く突
出した増肉部厚さTの増肉部8を形成した形状とし得
る。なお、角形鋼管成形手段75により熱間成形した角
形鋼管7は、冷却床などにおいて自然冷却し得る。
【0054】そして製品である角形鋼管7を、たとえば
支柱に使用し、2箇所1組の増肉部2を梁材連結位置
(梁材連結部)として、図12、図13に示すように、
梁材100を溶接105により結合する。ここで梁材1
00は、上フランジ部101と下フランジ部102とウ
エブ部103とによるH型鋼からなる。
【0055】その際に梁材100における溶接側の端面
(溶接接合面)、すなわち上フランジ部101と下フラ
ンジ部102とウエブ部103との端面は、角形鋼管7
の外面7bが扁平状であることから、直線状端面101
a,102a,103aに形成されている。これによ
り、梁材100の端面は切断状でよいことになって、加
工を省略し得、以て梁材100の製作を簡素化し得ると
ともに、コストダウンを可能にし得る。
【0056】このような直線状端面101a,102
a,103aを有する梁材100の溶接105は、増肉
部8が存在する部分の外面7bを梁材連結位置(梁材連
結部)として、その外面7bに直線状端面101a,1
02a,103aを当て付けた状態で行う。その際に、
前述したように増肉部8の外面7bは、全長に亘って扁
平状となっていることから、両者5,100間に隙間は
殆ど生ぜず、良好な溶接(連結)を能率よく行え、さら
に溶接精度や強度を向上し得る。
【0057】また、角形鋼管7の外面7bが扁平状とな
っていることから、この外面7bと上フランジ部101
の上面とが成すコーナ部は直角状に形成されることにな
り、したがって、梁材100の上フランジ部101上に
載置される床版(デッキプレート)107は、角形鋼管
7の外面7bまで梁上面と同一状のレベルで近接するこ
とが可能となり、以て床版107として、端部をR状部
に沿うように形成した別物を用意する必要もなく、施工
時間も大幅に短縮され、高品質の床版107を確保し得
る。これらのことにより、全体のコストダウンが可能と
なる。
【0058】次に、本発明の第2の実施の形態を、図1
4に基づいて説明する。すなわち角形鋼管7は、3箇所
1組の増肉部8を形成することで梁材連結位置(梁材連
結部)としている。これによると、上位と下位の増肉部
8が存在する部分の外面7bに、上フランジ部101と
下フランジ部102とを当て付けた状態で、強軸梁材1
00の溶接105を行える。また、上位と中間の増肉部
8が存在する部分の外面7bに、上フランジ部101A
と下フランジ部102Aとを当て付けた状態で、弱軸梁
材100Aの溶接105を行える。
【0059】次に、本発明の第3の実施の形態を、図1
5に基づいて説明する。すなわち、粗成形角形鋼管5に
対する所定間隔Pのピッチを短く設定することで、目的
とする箇所Bを長手方向Aの一箇所(少なくとも一箇
所)として、増肉部8を、梁材連結部を形成する長さL
に成形している。
【0060】この第3の実施の形態によると、上フラン
ジ部101と下フランジ部102とウエブ部103との
全てを増肉部8に対向させた状態で、梁材100の溶接
105を行え、以て強固な溶接結合を行うことができ
る。
【0061】次に、本発明の第4の実施の形態を、図1
6に基づいて説明する。すなわち角形鋼管7は、2箇所
1組の増肉部8を形成するとともに、両増肉部8間に中
間厚増肉部9を形成することで、梁材連結位置(梁材連
結部)としている。その際に、厚さtに対して増肉部厚
さTは2.5〜5.0倍とされ、そして中間厚増肉部厚
さTtは厚さtと増肉部厚さTとの間、つまり[t<T
t<T]とされている。
【0062】この第4の実施の形態によると、上フラン
ジ部101と下フランジ部102とウエブ部103との
全てを増肉部8,9に対向させた状態で、梁材100の
溶接105を行え、以て強固な溶接結合を行うことがで
きる。
【0063】上記した実施の形態において、圧縮力を得
るために圧縮力用シリンダー装置59を採用している
が、これはねじ送り形式などであってもよい。上記した
実施の形態において、増肉部8を成形した粗成形角形鋼
管5を、第2加熱手段70により全体可及的に均一に加
熱(たとえば、A3変態点を越える温度で加熱)させる
ことにより、管内部に発生した応力の除去、加工に伴う
材質の著しい劣化の回復などが可能となり、性能を均質
化して良質な角形鋼管(製品)7を得ることができると
ともに、建築の鉄骨柱材として使用された場合におい
て、地震時に増肉部8から角形鋼管7の本体部分への応
力の伝達がスムースに行われ、角形鋼管7の増肉形状に
よる優位性と相まって、より一層の地震エネルギーの吸
収が期待できる。
【0064】上記した実施の形態では、1個の第1加熱
手段60により加熱が行われているが、これは1個以上
の第1加熱手段により加熱が行われる形式であってもよ
い。また第1加熱手段60にそれぞれ補助加熱手段が設
けられた形式であってもよい。
【0065】上記した実施の形態では、角形鋼管成形手
段75として平形ローラ76が多数配置されたローラ絞
り形式が採用されているが、これはプレス形式などであ
ってもよい。
【0066】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、増
肉した梁材連結部の外面に突出部がない状態の角形鋼管
にできる。この角形鋼管を、たとえば支柱に使用すると
きの梁材の溶接は、増肉部が存在する部分の外面を梁材
連結位置(梁材連結部)として、梁材の端面を当て付け
た状態で行うことができる。その際に外面を全長に亘っ
て扁平状にしていることで、梁材の端面(溶接接合面)
は、切断状でよいことになって特殊な加工を不要にで
き、そして増肉部の外面と梁材の端面との間に隙間が殆
ど生じないことから、良好な溶接(連結)を能率よく行
うことができ、さらに溶接精度や強度を向上できる。
【0067】さらに、外面を扁平状にしていることで、
角形鋼管の外面と梁材における上フランジ部の上面とが
成すコーナ部を直角状に形成することになり、したがっ
て、梁材上に載置する床版は、支柱(角形鋼管)の外面
まで梁上面と同一状のレベルで近接することが可能とな
り、以て床版として、端部をR状部に沿うように形成し
た別物を用意する必要もなく、施工時間も大幅に短縮で
き、高品質の床版を確保できる。これらのことにより、
全体のコストダウンを図ることができる。
【0068】しかも、全長に亘って熱間成形することに
より、全長に亘り全断面が均質で靭性の高い角形鋼管に
できる。さらに増肉部が存在することにより、地震時に
応力の伝達をスムーズに行え、耐震設計上において好適
な角形鋼管にできる。そして、所定の寸法よりも大きな
コーナR部を有する粗成形角形鋼管を原管としているこ
とにより、全断面を加熱したのち熱間成形により加工を
しても、コーナR部は平板部と同厚の増肉を形成でき
る。
【0069】また上記した本発明の請求項2によると、
鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接することにより
粗成形角形鋼管を造管できる。そして粗成形角形鋼管の
目的箇所に対して、第1加熱手段により局部的な加熱を
行ったのち、圧縮力付与手段により加熱箇所に長手方向
の圧縮力を付与するとともに、加熱箇所の外面を外面規
制手段により規制することで、加熱箇所の一部材料を内
面側へと順次増肉して、粗成形角形鋼管の一端面から所
定距離の部分に、内側へ所望量でリング状に突出した増
肉部を形成できる。さらに粗成形角形鋼管の全体を第2
加熱手段により加熱したのち、角形鋼管成形手段によっ
て角形鋼管に熱間成形することで、増肉した梁材連結部
の外面に突出部が存在しない角形鋼管を容易に製造でき
る。
【0070】そして上記した本発明の請求項3による
と、梁材における上下のフランジ部が溶接結合する箇所
に増肉部を成形した角形鋼管を容易に製造できる。さら
に上記した本発明の請求項4によると、梁材の端面(溶
接接合面)の全てを増肉部に対向させた状態で、角形鋼
管に対する梁材の溶接を行うことができ、以て強固な溶
接結合を行うことができる。
【0071】しかも上記した本発明の請求項5による
と、請求項2の角形鋼管の製造方法を好適に実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、角形鋼管の
製造設備における造管の工程説明図である。
【図2】同角形鋼管の製造設備における増肉から熱間成
形までの工程説明図である。
【図3】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、粗成形角形鋼管をセットした状態での一部切り
欠き側面図である。
【図4】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、目的箇所に対する加熱時の一部切り欠き側面図
である。
【図5】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、増肉作用時の一部切り欠き側面図である。
【図6】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、冷却作用時の一部切り欠き側面図である。
【図7】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、次の目的箇所に対する加熱時の一部切り欠き側
面図である。
【図8】同角形鋼管の製造設備における圧縮力付与手段
部分で、(a)は目的箇所に対する加熱時の要部の縦断
側面図、(b)は増肉作用時の要部の縦断側面図、
(c)は冷却作用時の要部の縦断側面図である。
【図9】同角形鋼管の製造設備で、増肉した粗成形角形
鋼管の要部の縦断側面図である。
【図10】同角形鋼管の製造設備における角形鋼管成形
手段部分で、熱間成形時の要部の縦断側面図である。
【図11】同角形鋼管の製造設備における管の変化を示
し、(a)は粗成形角形鋼管の縦断正面図、(b)は増
肉した粗成形角形鋼管の縦断正面図、(c)は熱間成形
した角形鋼管の縦断正面図である。
【図12】同角形鋼管の製造設備により製造した角形鋼
管の使用状態であって、梁材を溶接した状態での縦断側
面図である。
【図13】同角形鋼管の製造設備により製造した角形鋼
管の使用状態であって、梁材を溶接した状態での横断平
面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態を示し、角形鋼管
の製造設備により製造した角形鋼管の使用状態であっ
て、梁材を溶接した状態での縦断側面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態を示し、角形鋼管
の製造設備により製造した角形鋼管の使用状態であっ
て、梁材を溶接した状態での縦断側面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態を示し、角形鋼管
の製造設備により製造した角形鋼管の使用状態であっ
て、梁材を溶接した状態での縦断側面図である。
【符号の説明】
1 鋼板 5 粗成形角形鋼管 5a 内面 5b 外面 5A 四角形状鋼管 6 突き合わせ溶接部 7 角形鋼管(製品) 7b 外面 8 増肉部 9 中間厚増肉部 10 製造設備 11 造管手段 12 開先加工機 13 前段成形プレス 14 後段成形プレス 15 仮付け溶接機 16 内面溶接機 17 外面溶接機 18 支持手段 20 圧縮力付与手段 21 受け装置 24 受け台車 27 正逆駆動部 28 受圧体 30 受け側クランプ装置 31 内側クランプ部 35 外側クランプ部 41 押し装置 43 主台車 45 押し台車 48 正逆駆動部 49 加圧体 50 押し側クランプ装置 51 内側クランプ部 55 外側クランプ部 59 圧縮力用シリンダー装置 60 第1加熱手段 61 移動装置 65 冷却手段 67 外面規制手段 68 規制部 68a 直状規制面 68b 傾斜状規制面 70 第2加熱手段 75 角形鋼管成形手段 76 平形ローラ 100 梁材(強軸梁材) 100A 弱軸梁材 101 上フランジ部 101A 上フランジ部 102 下フランジ部 102A 下フランジ部 103 ウエブ部 103A ウエブ部 105 溶接 107 床版 A 長手方向 B 目的箇所(加熱箇所) C 設定距離 P 所定間隔 D 粗成形角形鋼管の外寸 d 製品外寸 R 粗成形角形鋼管の隅部半径 r 角形鋼管の隅部半径 T 増肉部厚さ t 厚さ Tt 中間厚増肉部厚さ W 加熱幅 V 増肉部長さ L 梁材連結部を形成する長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/24 E04B 1/24 L 1/58 508 1/58 508S (72)発明者 中島 拓 大阪府大阪市淀川区加島3丁目10番111号 ナカジマ鋼管株式会社内 (72)発明者 中島 功雄 大阪府大阪市淀川区加島3丁目10番111号 ナカジマ鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2E125 AA04 AA14 AB01 AB16 AC15 AC16 AG31 AG53 CA90 4E028 EB03 FA03 4E063 AA01 KA13 MA10 4E087 AA10 BA02 BA18 CA31 CB01 CC04 DB06 DB24 HB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接
    することにより粗成形角形鋼管を造管し、この粗成形角
    形鋼管の目的とする箇所を加熱し、この加熱箇所に半成
    形角形鋼管の長手方向の圧縮力を付与して、加熱箇所の
    一部材料を内面側に増肉させ、目的とする箇所に増肉部
    を成形した粗成形角形鋼管の全体を加熱したのち、対向
    された辺の外面間の寸法や各隅部の半径が粗成形角形鋼
    管の寸法や半径よりも小さくなり、かつその外面が全長
    に亘って扁平状となるように熱間成形して得たことを特
    徴とする角形鋼管。
  2. 【請求項2】 鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接
    することにより、正規の寸法かつ形状の角形鋼管に近似
    の粗成形角形鋼管を造管し、この粗成形角形鋼管の目的
    とする箇所を第1加熱手段により加熱し、この加熱箇所
    に圧縮力付与手段により粗成形角形鋼管に長手方向の圧
    縮力を付与するとともに、外面規制手段により外面を規
    制して、加熱箇所の一部材料を内面側に増肉させ、目的
    とする箇所に増肉部を成形した粗成形角形鋼管の全体を
    第2加熱手段により加熱したのち、角形鋼管成形手段に
    よって、対向された辺の外面間の寸法や各隅部の半径が
    粗成形角形鋼管の寸法や半径よりも小さくなり、かつそ
    の外面を全長に亘って扁平状とした角形鋼管に熱間成形
    することを特徴とする角形鋼管の製造方法。
  3. 【請求項3】 目的とする箇所が粗成形角形鋼管の長手
    方向の複数箇所であり、梁材連結位置に対応して増肉部
    を成形したことを特徴とする請求項2記載の角形鋼管の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 目的とする箇所が、粗成形角形鋼管の長
    手方向の少なくとも一箇所であり、増肉部を梁材連結部
    を形成する長さに成形したことを特徴とする請求項2記
    載の角形鋼管の製造方法。
  5. 【請求項5】 鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接
    することにより、正規の寸法かつ形状の角形鋼管に近似
    の粗成形角形鋼管を造管する造管手段と、粗成形角形鋼
    管の目的とする箇所を加熱する第1加熱手段と、この加
    熱箇所に粗成形角形鋼管の長手方向の圧縮力を付与して
    加熱箇所の一部材料を増肉させる圧縮力付与手段と、加
    熱箇所の外面を規制する外面規制手段と、目的とする箇
    所に増肉部を成形した粗成形角形鋼管の全体を加熱する
    第2加熱手段と、加熱した粗成形角形鋼管を、対向され
    た辺の外面間の寸法や各隅部の半径を粗成形角形鋼管の
    寸法や半径よりも小さくし、かつその外面を全長に亘っ
    て扁平状とした角形鋼管に熱間成形する角形鋼管成形手
    段とにより構成されていることを特徴とする角形鋼管の
    製造設備。
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