JP2852316B2 - コーナーr部の材質改善と形状均一化のための大径角形鋼管の製造方法 - Google Patents
コーナーr部の材質改善と形状均一化のための大径角形鋼管の製造方法Info
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Description
ーR部形状の均一化および材質の残留応力を除去すると
共に、鋼板材質の劣化を回復し、降伏点比の上昇を改善
する、精度の高い大径角形鋼管の熱間加工を含む製造方
法にかかり、
り冷間塑性加工し、開先面を長手方向に突合わせ溶接し
てワン・シームまたはツー・シームの粗成形角形鋼管を
成形して、これに加熱工程を組合わせ前記鋼管を所定温
度に加熱することにより、少なくとも、それ以前に鋼板
に加えられた冷間塑性変形、その他に基づき生じた鋼材
の加工硬化、歪み、材質の劣化などを改善・調質すると
共に、その加熱温度を保持したまま、各一対の鼓形ロー
ルを装備する絞り成形ロールを通して前記鋼管コーナー
R部および断面を均一に、かつ規格寸法どおりの角形形
状に成形して、熱処理に基づき生じた鋼管の歪み、捩じ
れ、曲がり等を矯正し、あわせてコーナーR部材質の改
善を図ることを特徴とする、コーナーR部の材質改善と
形状均一化のための大径角形鋼管の製造方法に関する。
いる厚肉大径角形鋼管の量産方法には従来、略、次のよ
うな工法が知られている。 (1) 一枚鋼板を、その長手軸方向に並行して複数
回、冷間プレス加工により、それぞれの四個所を、略、
90°近くに曲げ、前記鋼板の長手軸方向直角断面を一部
開口した略、五角形近似形状に成形する。 前記五角形近似鋼材を複数段よりなる角形鋼管成形ロ
ールに装入して、冷間加工により、その断面を角形に成
形しつつ、高周波、電弧溶接またはガス溶接によって長
手軸方向継目を突合せ溶接し、規格寸法どおりの断面角
形のワン・シーム角形鋼管を成形し、次に、軸方向曲が
りなどを矯正する。
向に並行して複数回、冷間プレス加工により、それぞれ
の個所を90°曲げ、同断面を略コ字形断面形状に成形す
る。 前記コ字形断面鋼材を一対向き合わせて四角形近似鋼
管を形成し、相互の開先加工された脚端を突合せ溶接し
て粗成形鋼管としてから、これを複数段の角形成形ロー
ルに装入し、冷間塑性加工により、その断面を規格寸法
どおりの角形鋼管形状に成形する。
に通し冷間曲げ加工により、まず、円筒状に成形し、長
手方向突合せ面を高周波、電弧またはガス溶接してワン
・シーム丸鋼管(電縫管ともいう)を形成する。 前記丸鋼管を複数段の角形成形ロールに通し、それぞ
れの個所を冷間加工で90°折曲げ、各辺の平坦面を形成
するようにし、その断面を規格寸法どおりの角形形状に
成形する。 その後、鋼管を切断して、規格長の大径角形鋼管を形
成する。
いては、いずれの場合にも鋼管コーナーR部成形のため
に平坦な厚肉鋼板を冷間塑性加工によって折り曲げプレ
ス型および/または成形ロールなどの加工にる略、90゜
の曲げ工程が含まれている。ところで、厚肉鋼板を冷間
で、シャープに略、90゜曲げ加工をした場合には、前記
コーナーR部の鋼板断面における中立面を境にして、引
張り力または圧縮力が働きながら著しく塑性変形が行わ
れるため、変形個所、特にコーナーR部鋼材の機械的特
性が劣化し、同部分に脆性破壊が生じる条件が備わる。
鋼管コーナーR部は、当該材質の歪み硬化、靭性低下、
高い残留応力の存在等と相俟って、冬期低温時の溶接加
工に基づく溶接割れ、溶融亜鉛メッキ施工の際の割れな
どが発生する場合がある。また、これらの割れの存在、
その他母材の微小欠陥が原因で、低温で使用し大負荷が
加わったときに脆性破壊が発生するおそれがある。冷間
成形による厚肉大径角形鋼管が内包する、この種の材質
的問題点を解決するために、従来、メーカー側では、
油、ガス等の化石燃料または電気エネルギーを熱源とた
加熱装置によって加熱し、複数段の圧延機を通して熱間
塑性加工により、角形断面にすることを提案した。上記
工法によるときは、製品の品質は良好であるが、加熱成
形時の変形加工量が大きく、鋼管の両端部が形状不良に
なり勝ちで材料の歩留まりが悪いとか、加熱、冷却時に
生じる歪みを無視できないとか、鋼管を一本宛加工する
ので生産が低いとか、いった問題点がある。
装入して、材質中の残留応力が、略、除去される温度ま
で全体的に加熱し、コーナーR部材質の靭性を改善した
後、徐冷する工法も知られている。この場合にも、上記
同様の問題点があり得る。また、冷間加工時の塑性変形
量が大きく、加熱により材質改善の効果を生ずるのに時
間がかかり、経済的でない。 あるいは、熱間圧延コイルを冷間塑性加工により丸鋼
管に成形した後、同鋼管を電気エネルギー、ガスまたは
油等の化石燃料を利用した加熱装置に装入して加熱し、
かつ、複数段の成形ロール装置を通し、断面角形鋼管に
熱間塑性成形した後、徐冷し、製品にする(たとえば、
本出願人が、さきに出願した、特願平2−180497号参照
のこと)ことも提案されている。
を組み合わせ断面角形に形成して、それぞれの隅角部を
突合せ溶接することにより、大径厚肉角形鋼管を製造す
る、四面ボックス工法も知られているが、これには溶接
工数、資材および検査に人手が多くかかり、非能率であ
って経済的とはいえない。 (6)また、従来工法による各形鋼管は、外径が同一で
あっても、使用板厚によってコーナーR部の外曲率半径
が相違するので、建物の低層の階のコラムのコーナーR
部の外曲率半径は大きく、上層の階に進むに従ってコラ
ムのコーナーR部の外曲率半径が小さくなって、施工の
際の寸法出しが不都合になるとか、外観上、見栄えが悪
いとか、いった問題点が指摘されている。
(4)第項に説明したような「大径角形鋼管コーナー
部の材質改善工法」を、発展的に改良したもので、同工
法では、冷間塑性加工により成形した丸鋼管を熱間成形
してシャープなコーナーRを備えた角形鋼管を製造する
ようにしているから、熱間における鋼管断面の変形量が
比較的に大きく加工精度を高めることが困難であり、ま
た鋼管端面の成形が不安定になるなどの問題がある。そ
の種型式の断面成形工法では、従来、各コーナーR部の
外曲率半径を均一にすることが困難な上に、使用板厚に
関係してし外曲率半径の長さが自ずと決まってしまう。
て、隅角部の鋼材の靭性が劣化したり、降伏比が悪化す
ることがない、または少ない最大限の加工度によりコー
ナーRを四隅に備えた鋼管を予め成形し、加熱により当
該個所の加工硬化の除去、材質劣化を回復し、溶接歪を
除去すると共に、そのまま、少なくとも、各一対の鼓形
成形ロールを含む複数段の成形ロールを通して熱間加工
により鋼管断面コーナーR部の外曲率半径を均一にする
と共に、規挌寸法の角形鋼管を絞り成形するようにし、
鋼管の熱間変形量を可及的に少なくして角形鋼管材質の
靱性を改善すると共に、残留応力を許容限度以下にし、
コーナーR部の形状が均一で材質が劣化しない安定化し
た高品質大径角形鋼管の製造方法を提供することを目的
とする。
り成形された大径角形鋼管の隅角部よりも、よりシャー
プであって、しかも肉厚が大きく、当該個所の鋼材質の
靱性を改善すると共に残留応力を許容限度以下に抑え
た、板厚に関係なくすべて均一なコーナーR部を成形す
る大径角形鋼管成形工法を開発することにある。
達成するために、略、以下に述べるとおりの各要件を具
備する。 (1)厚肉鋼板を、冷間塑性加工により90°複数回曲
げ、かつ、長手軸方向にそれぞれ突合せ溶接して、また
は、ロール成形により冷間塑性加工により曲げ、長手軸
方向に突合せ溶接した後、断面成形をして、鋼板の板厚
の複数倍の外曲率半径を備えた各コーナーR部を形成し
たワン・シームまたはツー・シームの外径が規格寸法よ
りも僅かに大きなを粗成形角形鋼管を形成し、同粗成形
角形鋼管を鉄の変態点温度以上に加熱し、少なくとも、
加熱粗成形角形鋼管の温度がA3変態点以下に冷えない
間に少なくとも各一対の鼓形ロールを備えた複数段の断
面成形ロールに通して、コーナーR部断面の各外側曲率
半径が鋼板厚の1.5〜3.0倍前後に、かつ、各辺の
平坦度を高めて、鋼管外形が規格寸法になるまで、徐々
に、熱間絞り成形を施すことを特徴とするコーナーR部
の材質が劣化しない熱間大径角形鋼管の製造方法。
視されている材質的欠陥は、鋼管成形工程中の冷間プレ
ス加工に基づく厚肉鋼管材質の靭性の低下、残留応力の
増加等、材質の劣化による構造材の弱体化である。 (1)上述のような事情に鑑み、本発明では、 冷間プレス加工により一枚厚肉鋼板の所定個所を、ほ
ぼ90°曲げるに当たり、そのコーナーR部の外側曲率半
径を鋼材板厚の4〜8倍位に成形する。 一枚厚肉鋼板を四個所冷間塑性加工により曲げて、そ
の開先部を突合わせ溶接し、ワン・シーム粗成形鋼管を
形成すると共に、その外径を規格寸法よりもやや大きめ
に成形する。
よりほぼ、90°曲げ、そのコーナーR部の外側曲率半径
を板厚の3〜6倍位に成形して断面コ字状にすると共
に、同鋼材を二つ向かい合わせて組付け、その脚部を相
互に突き合わせ、断面がコーナーR部の丸味が大きな粗
成形角形鋼管を形成する。その際、前記鋼管外径を規格
寸法よりもやや大きめに成形する。 二つの突き合わせ部を溶接して、ツー・シーム鋼管を
形成する。
工して、断面をほぼ円形に成形し長手方向、突合わせ面
を溶接してワン・シーム丸鋼管を形成した後、 複数段よりなる角形成形ロールを通し冷間加工で、断
面がコーナーR部の丸い粗成形角形鋼管を形成する。 その際、そのコーナーR部の外側曲率半径を鋼板厚の
3〜6倍位に、鋼管外径を規格寸法よりもやや大きめに
成形する。
の丸い粗成形角形鋼管を加熱炉に挿入して、鋼材のA3
変態点以上になるまで、可及的に均一に加熱する。 加熱により、著しい冷間塑性変形に基づく鋼材の残留
応力、材質の劣化を回復する。 溶接継手付近の鋼材料の熱による残留歪を解消する。 (3)鋼管材がA3 変態点以下に冷える前に、少なくと
も、各一対の鼓形ロールを備えた複数段よりなる成形ロ
ールに通して、順次、規格外径寸法の角形断面を得るよ
う熱間絞り成形をする。
曲率半径を、最終的に、それぞれ鋼板厚tの1.5 〜3.0
倍前後するよう絞り成形する。すなわち、冷間塑性加工
によりコーナーR部の外側曲率半径を鋼板厚の3〜5位
に成形した鋼管については熱間成形ロールにより外側曲
率半径を、たとえば鋼板厚の1.5 〜2.0 倍前後に絞る。
そのため、最終成形の各一対の鼓形ロールの最小径部分
の谷の丸みを鋼管断面のコーナーR部の外側曲率半径と
同一に成形する。鋼管断面の各コーナーR部の外側曲率
半径は、ロール成形によって鼓形ロールの最小径部分の
谷の形に制約されるから、鋼管のすべてのコーナーR部
の外側曲率半径を同一に形成することができる。
劣化なしにコーナーRの小さ(シャープ)な大径角形鋼
管を成形できる。 熱間絞り加工により断面のコーナーR部をシャープに
成形するので、施工後に応力が集中するコーナーR部の
鋼板厚が増肉する。したがって鋼管の機械的強度、特に
降伏比を向上させることができる。 ロール成形により鋼管断面コーナーR部を材質劣化を
伴なうことなくシャープに形成することができるから、
鋼管の使い勝手を良好にし、見映えを良好にして商品価
値を高め、同一鋼材を用いた場合に、より断面係数を大
にする。鋼材の板厚に関係なく、コーナーR部の曲率半
径を同一にすることができ、施工上、有利で、外観も良
好である。
工程を可及的に短くし鋼管断面の精度を高める。 熱処理により粗成形鋼管に生じる歪み、捩じり、曲が
りなどが矯正される。 (4)熱間成形後、常温まで冷却して、生じた曲がり
を、ロールまたはプレスを用いて矯正する。 (5)需要が多い、中、高層ビル、工場建屋など向けに
使用することが可能な、板厚tが16mm〜50mm程度、外径
4502mm 〜8002mmの大径角形鋼管の経済的製造方法を提
供する。
径角形鋼管の製造ラインの一実施例を図面に沿って説明
するが、同ラインを構成する各工程における設備の具体
的構造は、本出願当時の当業界における公知技術の範囲
内で任意に部分的変形が可能であるから、格別の理由を
示すことなしに、本実施例記載の具体的構造のみに基づ
いて、本発明製法の構成要件を限定的に解釈することは
許されない。
を示す概略説明図で、図2は、前記の各プロセスに対応
する厚肉鋼板の成形状態を示すものである。本実施例は
SS400またはSM490で肉厚t35mmの鋼材を
用い、図中、左から 一枚厚肉鋼板1の両側縁を幅決めして開先加工機3に
より加工を施す。なお、2は、搬送装置を示す。
手方向に並行し冷間塑性加工して、順次、四回折り曲
げ、周面の一部に、曲げ型を抜き出すことができる最狭
の開口を有する五角形近似断面鋼板5を形成する。その
ときの、鋼板肩部コーナーのアングルは、ほぼ、92°、
底面両側コーナーのアングルは、ほぼ、115°が、標準
とされている。しかし、各コーナーR部の外側曲率半径
は、鋼板肉厚tの3〜6倍程度の丸みを形成するように
して、厚肉鋼板の冷間曲げ加工によって生ずる局部材質
の靭性の劣化、降伏比の悪化、加工硬化などを可及的に
防止する。
複数段の成形ロールを通して順次、鋼板断面を角形形状
に近付け、最終段で開先加工面の目違いを整え、メタル
タッチにして突合わせ部を仮付け溶接し、粗成形角形鋼
管7を形成する。その際、仮付け溶接した粗成形角形鋼
管7の外径は、正規外径寸法500×500 mmより
も僅かに大径(たとえば、510×510 mm〜52
5×525 mm)で、各コーナーR部の外側曲率半径
は、前記同様、鋼板肉厚tの3〜6倍程度の丸みに成形
される。仮付け溶接は、突合わせ溝面をガイドにして、
連続的であっても非連続であっても良い。仮付け溶接継
手が鋼管の両端面と交叉する部分に、それぞれ、タブ板
を取付ける。
を、長手軸を中心にして180°回転して内面溶接機8
に装入し、メタルタッチの突合わせ仮付け溶接部を内側
から本溶接する。溶接方法は、本出願当時、周知の技術
を適用する。 上記角形鋼管を、長手軸を中心にして180°回転し
て外面溶接機10に装入し、メタルタッチの突合わせ部
を外側から本溶接する。なお、9は、内面本溶接を施し
た粗成形角形鋼管、11は、内外面本溶接粗成形角形鋼
管の断面形を示す。
け、加熱炉12に装入して、ほぼ750 ℃〜950 ℃付近で均
一に加熱することにより、鋼管成形時の冷間加工に基づ
く材質の劣化を回復し溶接歪を解消する。鋼管断面の四
辺面が、水平に対してそれぞれ45°傾いたまま、加熱炉
12内を移動するため、鋼管材の部分的な不均等加熱が回
避される。また、サイズの異なる粗成形鋼管の送り装置
に対する芯出し受入れが極めて容易にできる。前記加熱
炉12の熱源には、灯油、ガス、電気等を利用することが
できる。
3 変態点(750℃〜870℃)以下に冷える前に、
複数段の成形ロール14に掛けて、順次、鋼管断面を正
規寸法に近付けて絞り成形し、最終段ロールにより、コ
ーナーR部の外側曲率半径を、1.5t〜3.0t前後
に、かつ、外径が正規外径寸法500×500 mmに
なるようロール成形する。たとえば、粗成形角形鋼管の
コーナーR部の外側曲率半径が、板厚tの3〜5倍程度
であったときは、同部の外側曲率半径を1.5t〜2.
5t前後に絞ることが好ましい。
とも各一対の鼓形ロールの最小径部分の谷の丸みを鋼管
断面のコーナーR部の外側曲率半径と同一に形成した絞
りロールを装備して、鋼管断面のコーナーR部の形状を
熱間絞り成形する。鋼管断面の各コーナーR部の外側曲
率半径は、ロール成形によって鼓形ロールの最小径部分
の谷の形に制約されるから、鋼管のすべてのコーナーR
部の外側曲率半径を同一に形成することができる。これ
により、材質の劣化を招くことなく各コーナーR部に向
かって鋼材が絞り寄せられ、コーナー部の鋼板厚が増
す。また、板厚tに関係なく、鋼管のすべてのコーナー
R部の外側曲率半径を同一に形成できるから、たとえ
ば、コラムにパネルを装着する場合にも、全階層同一の
ものを使用することができる。 熱間成形後、冷却床16にて常温まで冷却し、鋼管に
生じた曲がりを矯正機(矯正ロールまたはプレス)17
にて矯正し、搬出装置19により製品20として搬出す
る。
炉12に装入する前工程については、他にも、 (a)一枚厚肉鋼板、たとえば板厚t50mm程度の鋼板
を、幅決め開先加工して長手方向に並行に二個所、冷間
塑性加工により折り曲げ断面コ字状鋼材とし、同鋼材を
一対向き合わせて両脚縁相互を突合せ溶接して、ツー・
シームの粗成形角形鋼管を形成する工法。 (b)熱延コイル、たとえば板厚t9mm〜25mmの帯鋼板
を引き延ばして、成形ロールにかけ、その断面を冷間加
工で丸めて突合わせ面を溶接し、ワン・シーム丸鋼管を
成形した後、さらに角形成形ロールを通して粗成形角形
鋼管を形成する工法。
いずれにしても粗成形角形鋼管の断面形状は、正規外径
寸法に対して、10mm〜25mm程度大径に成形し、また、各
コーナーR部の外側曲率半径を、その板厚tの3〜6倍
程度の大きさに形成して、一つには、冷間加工に基づく
鋼材の変形量を少なくし、後熱処理により容易に回復で
きる程度の鋼材の劣化を許容すると共に、粗成形角形鋼
管から製品を成形するのに熱間加工による鋼材の変形量
を可及的に少なくして、熱間成形による形状の不安定要
素を排除したものである。
コーナーR部をシャープに、かつ肉厚に成形し、コラム
の強度、安全性、精度および外観を向上させたものであ
る。以上のとおりであって、本実施例に関する、その他
の作用、効果の詳細は、さきに述べた(作用)の項に記
載したとおりであるから、参照されたい。
あって、上記(作用)の項記載の説明と一部重複するこ
とをいとわず、述べると、 (1)従来公知の冷間成形の、やや大きめの粗成形角形
鋼管を加熱し、鋼材のA3 変態点以上で、熱間成形をす
るため、コーナーR部の材質が劣化してない大径角形鋼
管を製造することができる。 (2)コーナーRの外側曲率半径が大きな粗成形角形鋼
管を予め成形するため、冷間塑性変形に基づく鋼材質の
劣化が少なく、また、加熱粗成形鋼管の熱間成形量も少
なくて規格外径寸法断面の鋼管が得られるので、鋼管両
端の成形不良がなく、歩留まりが向上する。
化を伴なうことなく四隅のコーナーR部を使用鋼材の板
厚に無関係で可及的にシャープ(1.5 t〜3.0 t位)に
成形でき、また、強度上問題のあるコーナーR部が増肉
して強度を増し、同一鋼材を用いて、より断面係数が大
きく品質の良い鋼管ならびに使い勝手および見映えの良
好な鋼管を提供する。 (4)後工程が熱間ロール成形のため、角形鋼管の四辺
の平坦度、大曲りおよび捩じれが、容易に除去できる。 (5)熱間成形のための加工装置は、被加工材の容量に
較べ、比較的に剛性が要求されず、経済的な設備で間に
合う。 (6)外径が同じ角形鋼管の加工であれば、熱間成形ロ
ールの組換え・交換の必要がなく、成形ロールの保守・
管理が容易である。 (7)加工工程の性質から、少量多種の生産が可能であ
る。等々、公知の工法および装置には期待することがで
きない、格別の作用、効果を奏するものとなる。
一実施例ラインのブロック図。
形状図。
Claims (1)
- 【請求項1】 厚肉鋼板を、冷間塑性加工により90°
複数回曲げ、かつ、長手軸方向にそれぞれ突合せ溶接し
て、または、ロール成形により冷間塑性加工により曲
げ、長手軸方向に突合せ溶接した後、断面成形をして、
鋼板の板厚の複数倍の外曲率半径を備えた各コーナーR
部を形成したワン・シームまたはツー・シームの外径が
規格寸法よりも僅かに大きなを粗成形角形鋼管を形成
し、同粗成形角形鋼管を鉄の変態点温度以上に加熱し、
少なくとも、加熱粗成形角形鋼管の温度がA3 変態点
以下に冷えない間に少なくとも各一対の鼓形ロールを備
えた複数段のの断面成形ロールに通して、コーナーR部
断面の各外側曲率半径が鋼板厚の1.5〜3.0倍前後
に、かつ、各辺の平坦度を高めて、鋼管外形が規格寸法
になるまで、徐々に熱間絞り成形を施すことを特徴とす
るコーナーR部の材質が劣化しない熱間大径角形鋼管の
製造方法。
Priority Applications (1)
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JP31287393A JP2852316B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | コーナーr部の材質改善と形状均一化のための大径角形鋼管の製造方法 |
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- 1993-11-19 JP JP31287393A patent/JP2852316B2/ja not_active Expired - Lifetime
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