JP2003203915A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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JP2003203915A JP2002231965A JP2002231965A JP2003203915A JP 2003203915 A JP2003203915 A JP 2003203915A JP 2002231965 A JP2002231965 A JP 2002231965A JP 2002231965 A JP2002231965 A JP 2002231965A JP 2003203915 A JP2003203915 A JP 2003203915A
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semiconductor substrate
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板の一方の主面及び他方の主面に精
度よく半導体領域を形成することができる半導体素子の
製造方法を提供する。 【解決手段】 まず、n型の半導体基板2の下面に第1
型半導体領域6aと第2n型半導体領域6bとの
厚さの異なる2つの領域を有するn型半導体層6を形
成する。次に、半導体基板2の下面から上面に向かう凹
部10を形成する。続いて、半導体基板2の下面に支持
基板11の上面をシリコン酸化膜12を介して固着す
る。次に、半導体基板2のn型半導体層9を切削除去
し、半導体基板2を薄くするとともに、凹部10をn型
半導体層9の上面に露出させる。続いて、半導体基板2
の上面にp型半導体領域及びFLRを形成する。続い
て、支持基板11及びシリコン酸化膜12を切削除去し
た後、半導体基板2の上面に絶縁膜及び上部電極、下面
に下部電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の製造
方法に関し、詳しくは、半導体基板の厚さ方向に電流が
流れるダイオード、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
などの半導体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイオードや絶縁ゲート型電界効果トラ
ンジスタなどの半導体素子は、半導体基板の上面と下面
とにそれぞれ電極が形成され、半導体基板の厚さ方向に
電流が流れるように構成されている。このような半導体
素子では、半導体基板の下面側に、相対的に不純物濃度
の高い半導体領域(例えば、カソード領域、ドレイン領
域)が形成されるが、この半導体領域は、動作電圧の低
減や放熱性の向上などを図るために、薄く形成すること
が好ましい。
【0003】このような半導体領域を形成する方法とし
ては、不純物拡散方法やエピタキシャル成長方法などが
ある。不純物拡散方法により半導体領域を形成すると、
エピタキシャル成長方法により半導体領域を形成する場
合に比較して、半導体領域の不純物濃度を高くすること
ができる。したがって、半導体基板の下面側に形成す
る、相対的に不純物濃度の高い半導体領域は、エピタキ
シャル成長方法よりも、不純物拡散方法によって形成す
ることが好ましい。
【0004】このように、半導体素子の製造方法におい
ては、半導体領域を薄く形成するとともに、不純物拡散
方法を用いて半導体領域の不純物濃度を高くすることが
望まれている。
【0005】図7に、不純物拡散方法により半導体領域
(カソード領域)を形成するとともに、この半導体領域
を薄く形成する、半導体素子(ダイオード)の製造方法
を説明するための製造手順を示す。
【0006】まず、図7(a)に示すように、n型の半
導体基板21の上面側にp型の不純物を拡散してアノー
ド領域(p型拡散領域)22を形成し、半導体基板21
の下面側にn型の不純物を拡散してカソード領域(n
型拡散領域)23を形成する。
【0007】次に、図7(b)に示すように、カソード
領域23の下側(半導体基板21の下側)を切削して除
去し、カソード領域23の厚さを薄くする。ここで、半
導体基板21の下側を切削すると、半導体基板21の下
面側に、半導体基板21の強度を劣化させる破砕層が形
成されてしまうので、半導体基板21の下面側に化学エ
ッチングを施してこの破砕層を除去することが好まし
い。
【0008】続いて、図7(c)に示すように、半導体
基板21の下面に金属膜を被着し、カソード領域23に
電気的に接続されたカソード電極24を半導体基板21
の下面側に形成する。また、半導体基板21の上面に、
半導体基板21のn型半導体層の上面とアノード領域2
2の外周側を被覆する絶縁膜25を形成し、半導体基板
21の上面に金属膜を被着してアノード領域22に電気
的に接続されたアノード電極26を半導体基板21の上
面側に形成する。このように形成された半導体素子は、
不純物拡散方法によりカソード領域23を形成するとと
もに、カソード領域23を薄くすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体素子
の高耐圧化を図るため、アノード領域22の外周側に、
アノード領域22を包囲するように環状に形成されたフ
ィールドリミティングリング(FLR)を有する半導体
素子が用いられることがある。このようなFLRを有す
る半導体素子では、例えば、耐圧の低下が生じないよう
に、FLRの下方に位置するカソード領域23の厚さを
薄くして、FLRとカソード領域23との距離を長く
し、カソード領域23の厚さを変化させる場合がある。
【0010】しかしながら、前述の半導体素子の製造方
法では、カソード領域23の厚さの変化に対応した所定
の位置に、アノード領域22及びFLRを形成すること
は困難であり、アノード領域22及びFLRとカソード
領域23とが所定の位置関係を有するように精度よく形
成することが困難であった。
【0011】また、前述の半導体素子の製造方法では、
カソード領域23を薄くするために、カソード領域23
のうち、不純物濃度が高い表面(下面)の領域が除去さ
れるので、カソード領域23の不純物濃度が低くなって
しまう。このため、動作電圧を低減化することが困難で
あった。さらに、不純物拡散方法によりカソード領域2
3の不純物濃度を高めた利点が損なわれてしまう。
【0012】さらに、不純物拡散方法によって形成され
たカソード領域23では、半導体基板21の不純物濃度
は、その厚さ方向で一定ではなく、濃度勾配が生じてい
る。このため、カソード領域23を除去する厚さを高精
度で制御しないと、除去後のカソード領域23の表面不
純物濃度にばらつきが生じ、デバイス特性に変動が生じ
てしまう。このため、不純物濃度の高い半導体領域を薄
く形成することは困難であった。
【0013】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であり、半導体基板の一方の主面及び他方の主面に精度
よく半導体領域を形成することができる半導体素子の製
造方法を提供することを目的とする。本発明は、不純物
濃度の高い半導体領域を薄く形成することができる半導
体素子の製造方法を提供することを目的とする。また、
本発明は、動作電圧を低減し、かつ放熱性を向上させる
ことができる半導体素子の製造方法を提供することを目
的とする。さらに、本発明は、半導体領域の表面不純物
濃度がばらつきにくい半導体素子の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点にかかる半導体素子の製造方法
は、第1導電型の半導体基板の一方の主面に不純物を拡
散し、半導体基板の一方の主面に第1半導体領域を形成
する第1半導体領域形成工程と、前記半導体基板の一方
の主面に凹部を形成する凹部形成工程と、前記第1半導
体領域形成工程及び前記凹部形成工程により第1半導体
領域と凹部とが形成された半導体基板の一方の主面に、
該半導体基板を支持する支持基板を固着する支持基板固
着工程と、前記支持基板固着工程で支持基板が固着され
た半導体基板を、その他方の主面側から所定の厚さに切
削して、前記半導体基板を薄くするとともに、前記凹部
を前記他方の主面に露出させる薄厚化工程と、前記薄厚
化工程で凹部が露出された半導体基板の他方の主面に不
純物を拡散し、半導体基板の他方の主面に第2半導体領
域を形成する第2半導体領域形成工程と、前記第2半導
体領域形成工程で第2半導体領域が形成された半導体基
板から、該半導体基板に固着された前記支持基板を除去
する支持基板除去工程と、前記支持基板除去工程で支持
基板が除去された半導体基板の一方の主面及び他方の主
面に、それぞれ電極を形成する電極形成工程と、を備え
る、ことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、第1導電型の半導体基
板の一方の主面に第1半導体領域と凹部とが形成され、
第1半導体領域及び凹部が形成された半導体基板の一方
の主面に支持基板が固着される。支持基板が固着された
半導体基板は、その他方の主面側から切削される。これ
により、凹部が他方の主面に露出される。そして、凹部
が露出された半導体基板の他方の主面に第2半導体領域
が形成される。このように、半導体基板の他方の主面に
凹部が露出され、凹部が露出された状態で第2半導体領
域が形成されるので、露出された凹部の位置から第2半
導体領域を形成する領域を決定することができ、凹部は
第2半導体領域を形成する際の位置決めとしての機能を
有する。このため、半導体基板の一方の主面及び他方の
主面に精度よく半導体領域を形成することができる。ま
た、半導体基板を第1半導体領域が形成されていない他
方の主面側から切削して半導体基板を薄くするので、動
作電圧を低減し、かつ放熱性を向上させることができ
る。さらに、半導体基板の第1半導体領域を切削してい
ないので、不純物濃度の高い半導体領域を薄く形成する
ことができる。また、第1半導体領域の表面不純物濃度
がばらつきにくくなる。
【0016】本発明の第2の観点にかかる半導体素子の
製造方法は、第1導電型の半導体基板の一方の主面に不
純物を拡散し、半導体基板の一方の主面に第1半導体領
域を形成する第1半導体領域形成工程と、前記半導体基
板の他方の主面に凹部を形成する凹部形成工程と、前記
第1半導体領域形成工程及び前記凹部形成工程により第
1半導体領域と凹部とが形成された半導体基板の一方の
主面に、該半導体基板を支持する支持基板を固着する支
持基板固着工程と、前記支持基板固着工程で支持基板が
固着された半導体基板を、その他方の主面側から前記凹
部が残存する厚さに切削して、前記半導体基板を薄くす
る薄厚化工程と、前記薄厚化工程で凹部が残存した半導
体基板の他方の主面に不純物を拡散し、半導体基板の他
方の主面に第2半導体領域を形成する第2半導体領域形
成工程と、前記第2半導体領域形成工程で第2半導体領
域が形成された半導体基板から、該半導体基板に固着さ
れた前記支持基板を除去する支持基板除去工程と、前記
支持基板除去工程で支持基板が除去された半導体基板の
一方の主面及び他方の主面に、それぞれ電極を形成する
電極形成工程と、を備える、ことを特徴とする。
【0017】この構成によれば、第1導電型の半導体基
板の一方の主面に第1半導体領域が形成され、他方の主
面に凹部が形成される。そして、第1半導体領域及び凹
部が形成された半導体基板の一方の主面に支持基板が固
着される。支持基板が固着された半導体基板は、その他
方の主面側から凹部が残存する厚さに切削される。この
凹部が残存した半導体基板の他方の主面に第2半導体領
域が形成される。このように、半導体基板の他方の主面
に凹部が残存した状態で第2半導体領域が形成されるの
で、凹部の位置から第2半導体領域を形成する領域を決
定することができ、凹部は第2半導体領域を形成する際
の位置決めとしての機能を有する。このため、半導体基
板の一方の主面及び他方の主面に精度よく半導体領域を
形成することができる。また、半導体基板を第1半導体
領域が形成されていない他方の主面側から切削して半導
体基板を薄くするので、動作電圧を低減し、かつ放熱性
を向上させることができる。さらに、半導体基板の第1
半導体領域を切削していないので、不純物濃度の高い半
導体領域を薄く形成することができる。また、第1半導
体領域の表面不純物濃度がばらつきにくくなる。
【0018】第2の観点にかかる半導体素子の製造方法
において、前記半導体基板を両面露光して、前記第1半
導体領域形成工程で形成される第1半導体領域と、前記
凹部形成工程で形成される凹部との位置関係を決める位
置決め工程を、さらに備えることが好ましい。この場
合、第1半導体領域と凹部との相対的な位置関係を精度
良く決められる。このため、半導体基板の一方の主面及
び他方の主面に、さらに精度よく半導体領域を形成する
ことができる。
【0019】前記第1半導体領域形成工程では、前記半
導体基板の他方の主面に形成する半導体領域に応じて、
前記半導体基板の一方の主面に拡散する不純物の拡散深
さを変化させ、厚さの異なる領域を有する第1半導体領
域を形成することが好ましい。この場合、半導体基板の
一方の主面及び他方の主面に精度よく半導体領域を形成
することが必要であり、本発明に好適だからである。
【0020】前記半導体基板の他方の主面に、前記第2
半導体領域を包囲するように環状に第2導電型の不純物
を拡散し、半導体基板の他方の主面にフィールドリミテ
ィングリングを形成するフィールドリミティングリング
形成工程を、さらに備えることが好ましい。この場合、
空乏層をフィールドリミティングリングの外周側にまで
広げることができ、半導体素子の高耐圧化を図ることが
できる。
【0021】前記第1半導体領域形成工程では、前記半
導体基板の一方の主面に拡散する不純物の拡散深さを、
前記第2半導体領域に対応する領域で深く、前記フィー
ルドリミティングリングに対応する領域で浅くして、厚
さの異なる領域を有する第1半導体領域を形成すること
が好ましい。この場合、半導体素子の耐圧が低下しにく
くなる。
【0022】前記第1半導体領域形成工程では、前記第
1半導体領域を半導体素子の動作電圧の低減及び放熱性
の向上を図ることが可能な厚さに形成することが好まし
い。このような厚さの第1半導体領域を形成することに
より、半導体素子の動作電圧の低減及び放熱性の向上を
図ることができる。このような第1半導体領域として
は、不純物濃度が高く、薄く形成された半導体領域であ
る。
【0023】前記薄厚化工程では、前記半導体基板のみ
では不純物拡散処理を施すにあたって十分な強度が得ら
れないような厚さに、前記半導体基板を切削することが
好ましい。
【0024】前記支持基板には、例えば、シリコン酸化
膜が形成されている。そして、前記支持基板固着工程で
は、前記シリコン酸化膜を介して、前記半導体基板に前
記支持基板を固着することが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体素子の製造
方法について、フィールドリミティングリング(FL
R)を有する高耐圧用のダイオードを製造する場合を例
にして説明する。
【0026】(第1の実施の形態)本実施の形態のダイ
オードの構成について説明する。図1にダイオードの断
面図を示す。図1に示すように、ダイオード1は、半導
体基板2と、絶縁膜3と上部電極4と、下部電極5と、
を備えている。
【0027】半導体基板2は、シリコン単結晶基板から
構成された、第1導電型、例えば、n型の半導体基板
に、n型(第1導電型)の不純物が拡散されたn型半
導体層6と、所定の領域に第2導電型、例えば、p型の
不純物が拡散されたp型半導体領域7及びFLR8が形
成されたn型半導体層9とから構成されている。
【0028】n型半導体層6は、半導体基板2の一方
の主面、例えば、下面に形成されている。n型半導体
層6は、ダイオード1のカソード領域を構成する。n
型半導体層6は、動作電圧の低減及び放熱性の向上など
を図ることが可能な厚さ、例えば、5μm〜15μmに
形成されている。
【0029】n型半導体層6は、不純物拡散方法を用
いてn型の不純物(例えば、リン)を拡散することによ
り形成されている。このため、n型半導体層6は、そ
の不純物濃度が半導体基板2の下面側で相対的に高く、
半導体基板2の下面から離間するにつれて濃度が低下す
るという濃度勾配を有する。本実施の形態では、n
半導体層6の表面不純物濃度(n型半導体層6の下面
での不純物濃度)を5×1018cm−3〜5×10
20cm−3に設定した。
【0030】また、n型半導体層6は、半導体基板2
の他方の主面、例えば、上面に形成する半導体領域(p
型半導体領域7、FLR8)に応じて、厚さの異なる領
域を有している。すなわち、p型半導体領域7に対応す
る第1n型半導体領域6aと、FLR8に対応する第
2n型半導体領域6bとを有している。
【0031】第1n型半導体領域6aは、p型半導体
領域7の下方(p型半導体領域7に対向する位置)に設
けられ、その厚さが第2n型半導体領域6bよりも厚
く形成されている。これは、第1n型半導体領域6a
が電流の主通路を構成するので、抵抗が比較的大きいn
型半導体層9の厚みを薄くするために、第1n型半導
体領域6aを第2n型半導体領域6bよりも厚く形成
したものである。
【0032】第2n型半導体領域6bは、FLR8の
下方(FLR8に対向する位置)に設けられ、その厚さ
が第1n型半導体領域6aよりも薄く形成されてい
る。これは、FLR8とn型半導体層9との界面に形成
されるpn接合に逆バイアスが印加されたときに、pn
接合から延びる空乏層がn型半導体層6(第2n
半導体領域6b)に到達して耐圧の低下が生じないよう
に、第1n型半導体領域6aよりも薄く形成したもの
である。
【0033】このような第1n型半導体領域6a及び
第2n型半導体領域6bは、半導体基板2の下面側か
ら拡散するn型の不純物の拡散深さを変化させることに
より、所定の厚さに形成されている。本実施の形態で
は、第1n型半導体領域6aの厚さを約50μm、第
2n型半導体領域6bの厚さを約10μmに形成し
た。
【0034】p型半導体領域7は、半導体基板2の他方
の主面、例えば、上面の所定の領域に形成されている。
p型半導体領域7は、p型の不純物(例えば、ボロン)
を半導体基板2の上面の所定の領域に選択拡散させるこ
とにより、半導体基板2の上面の所定の領域に形成され
ている。このp型半導体領域7は、ダイオード1のアノ
ード領域を構成する。本実施の形態では、p型半導体領
域7の厚さ(拡散深さ)を約15μmとした。
【0035】FLR8は、n型半導体層9の上面に、p
型半導体領域7を包囲するように環状に形成されてい
る。FLR8は、p型半導体領域7と同じp型の不純物
(例えば、ボロン)を、n型半導体層9の上面のp型半
導体領域7を包囲するように環状に選択拡散させること
により形成される。FLR8は、n型半導体層9とp型
半導体領域7との間のpn接合により形成される空乏層
をFLR8の外周側にまで広げ、ダイオード1の高耐圧
化を図ることができる。本実施の形態では、FLR8の
厚さ(拡散深さ)を約15μmとした。また、図1に示
すように、本実施の形態では、2つのFLR8が形成さ
れているが、FLR8の数を多くするほど、ダイオード
1を高耐圧化させることができるので、ダイオード1に
必要な耐圧に応じてFLR8を所定数形成することが好
ましい。
【0036】絶縁膜3は、半導体基板2の上面の外周
側、詳しくは、FLR8及びn型半導体層9の上面と、
p型半導体領域7の上面の外周側とを被覆するように形
成されている。本実施の形態では、絶縁膜3にシリコン
酸化膜が用いられている。
【0037】上部電極4は、半導体基板2(p型半導体
領域7)の上面に形成されている。上部電極4は、金属
膜からなるアノード電極を構成し、p型半導体領域7
(アノード領域)に電気的に接続されている。
【0038】下部電極5は、半導体基板2(n型半導
体層6)の下面に形成されている。下部電極5は、金属
膜からなるカソード電極を構成し、n型半導体層6
(カソード領域)に電気的に接続されている。
【0039】次に、以上のように構成されたダイオード
1の製造方法について説明する。
【0040】まず、不純物拡散処理などの種々のプロセ
スを施すにあたって十分な強度が得られる所定の厚さ、
例えば、約400μmの厚さに形成された、n型の半導
体基板2を準備する。次に、図2(a)に示すように、
この半導体基板2の下面に、n型の不純物(例えば、リ
ン)を不純物拡散方法、例えば、一般的な熱拡散方法を
用いて拡散させ、半導体基板2よりも不純物濃度が高い
型半導体層6を形成する(第1半導体領域形成工
程)。
【0041】ここで、半導体基板2の上面に形成される
p型半導体領域7に対応する領域のn型の不純物の拡散
時間を長く設定することにより、第1n型半導体領域
6aと第2n型半導体領域6bとの厚さの異なる2つ
の領域を有するn型半導体層6を形成する。このn
型半導体層6(第1n型半導体領域6a及び第2n
型半導体領域6b)は、動作電圧の低減及び放熱性の向
上などを図ることが可能な厚さに形成され、第1n
半導体領域6aの厚さが約50μm、第2n型半導体
領域6bの厚さが約10μmに形成されている。これに
より、半導体基板2は、n型半導体層9と、第1n
半導体領域6a及び第2n型半導体領域6bを有する
型半導体層6と、から構成される。
【0042】続いて、図2(b)に示すように、半導体
基板2の下面の所定の領域に選択的にエッチングを施
し、半導体基板2の下面から上面に向かう凹部10を形
成する(凹部形成工程)。この凹部10は、n型半導体
層9の上面に形成されるp型半導体領域7及びFLR8
の外周側に位置するように形成されている。また、凹部
10の底面(上端)は、半導体基板2(n型半導体層
9)の上面まで達しておらず、半導体基板2の厚みのほ
ぼ中央まで形成されている。このように、凹部10がn
型半導体層9の上面まで達していないので、凹部10の
幅を比較的小さくすることができる。この凹部10は、
n型半導体層9の上面にp型半導体領域7及びFLR8
を形成する際の位置決めとしての機能を有する。
【0043】次に、図3(a)に示すような支持基板1
1を用意する。この支持基板11は、半導体基板2の機
械的強度を補強するための支持部材として機能する。こ
の支持基板11は、後述する半導体基板2の上面にp型
の不純物を選択拡散させるにあたって、半導体基板2に
固着された状態で十分な強度が得られるような所定の厚
さ、例えば、200μm〜400μmに形成されてい
る。本実施の形態では、支持基板11の厚さを約300
μmとした。
【0044】また、支持基板11は、例えば、単結晶シ
リコン基板から構成されており、その上面には、例え
ば、熱酸化によって形成されたシリコン酸化膜12が形
成されている。この支持基板11を構成する材料は、単
結晶シリコン基板以外であってもよい。すなわち、支持
基板11は、後述するように、最終的には除去されるの
で、半導体基板2と良好に固着して半導体基板2を支持
(補強)できる材料で構成されていればよく、例えば、
電気的特性が良好に得られない材料から構成されていて
もよい。
【0045】続いて、図3(b)に示すように、半導体
基板2の下面(n型半導体層6の下面)と、支持基板
11の上面(シリコン酸化膜12の上面)とを、一般的
な半導体ウエハ張り合わせ技術を使用して固着する(支
持基板固着工程)。これにより、半導体基板2の下面と
支持基板11の上面とがシリコン酸化膜12を介して固
着される。
【0046】次に、図3(c)に示すように、半導体基
板2と支持基板11とが固着された状態で、半導体基板
2が所定の厚さ、例えば、約半分の厚さのように、不純
物拡散処理などの種々のプロセスを施すにあたって半導
体基板2のみでは十分な強度が得られないような厚さで
あって、凹部10がn型半導体層9の上面に露出される
厚さに、半導体基板2のn型半導体層9を切削除去す
る。これにより、半導体基板2を薄くするとともに、凹
部10をn型半導体層9の上面に露出する(薄厚化工
程)。
【0047】このように、半導体基板2のn型半導体層
9を切削除去することにより、半導体基板2の厚さを薄
厚化することができる。また、n型半導体層9を切削除
去することにより、n型半導体層9の上面に凹部10が
露出され、この凹部10がn型半導体層9の上面にp型
半導体領域7及びFLR8を形成する際の位置決めとし
て機能する。本実施の形態では、半導体基板2のn型半
導体層9を約200μm切削して、支持基板11の上面
に形成されたシリコン酸化膜12の上面に、厚さ約10
0μmの半導体基板2を残存させた。
【0048】また、半導体基板2の厚さを薄厚化するの
に、半導体基板2のn型半導体層9を切削除去している
ので、厚さ方向に濃度勾配を有するn型半導体層6
(カソード領域)を切削除去する場合(従来の場合)に
比較して、切削除去する厚さを高精度で制御しなくても
よくなる。このため、薄厚化工程(半導体基板2の切削
除去)を容易にすることができる。
【0049】続いて、図4(a)に示すように、半導体
基板2(n型半導体層9)の上面の所定の領域に不純物
拡散処理、例えば、周知の熱拡散方法によって、p型の
不純物を選択拡散させて、半導体基板2(n型半導体層
9)の上面の所定の領域にp型半導体領域7を形成する
(第2半導体領域形成工程)。
【0050】また、p型半導体領域7と同じp型の不純
物(例えば、ボロン)を、p型半導体領域7を包囲する
ように環状に選択拡散させて、半導体基板2(n型半導
体層9)の上面にFLR8を形成する(フィールドリミ
ティングリング形成工程)。この工程は、例えば、第2
半導体領域形成工程で、同じp型の不純物(例えば、ボ
ロン)を拡散することにより同時に形成してもよい。
【0051】ここで、p型半導体領域7及びFLR8が
形成されるn型半導体層9の上面には凹部10が露出さ
れているので、露出された凹部10からp型半導体領域
7及びFLR8を形成する領域を決定することができ
る。このように、決定された領域にp型半導体領域7及
びFLR8を形成することにより、p型半導体領域7及
びFLR8を第1n型半導体領域6a及び第2n
半導体領域6bに対して正確な位置に精度よく形成する
ことができる。
【0052】また、半導体基板2のみでは不純物拡散処
理を施すのに十分な強度が得られないが、半導体基板2
と支持基板11とが固着された状態で不純物拡散処理を
施しているので、不純物拡散処理を施すのに十分な強度
が得られる。このため、半導体基板2を薄くしても、半
導体基板2(n型半導体層9)の上面の所定の領域にp
型半導体領域7及びFLR8を形成することができる。
【0053】次に、図4(b)に示すように、支持基板
11を切削除去し、シリコン酸化膜12の下面を露出さ
せる(支持基板除去工程)。なお、支持基板11の除去
する方法は、半導体基板2に固着された支持基板11を
半導体基板2から除去できる方法であればよく、例え
ば、エッチング処理により支持基板11を除去してもよ
い。続いて、図4(c)に示すように、シリコン酸化膜
12をエッチング処理により除去して、n型半導体層
6を露出させる。
【0054】本実施の形態では、シリコン酸化膜12を
介して、半導体基板2(n型半導体層6)の下面と支
持基板11の上面とが固着しているので、支持基板11
を切削除去しても、半導体基板2の下面まで切削されに
くくなる。このため、半導体基板2の下面に、半導体基
板2の強度を劣化させるような破砕層が形成されにくく
なる。また、支持基板11の切削除去を高精度で制御し
なくてもよくなり、支持基板除去工程(支持基板11の
切削除去)を容易にすることができる。
【0055】続いて、半導体基板2の上面に、n型半導
体層9及びFLR8の上面と、p型半導体領域7の上面
の外周側とを覆うように、絶縁膜3を形成した後、p型
半導体領域7の上面に金属膜を蒸着させて、p型半導体
領域7に電気的に接続された上部電極4(アノード電
極)を形成する。また、n型半導体層6の下面に金属
膜を蒸着させて、n型半導体層6に電気的に接続され
た下部電極5(カソード電極)を形成する。このように
して、図1に示すようなダイオード1が製造される。
【0056】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、凹部10が露出されたn型半導体層9の上面にp型
半導体領域7及びFLR8を形成しているので、露出さ
れた凹部10からp型半導体領域7及びFLR8を形成
する領域を決定することができる。このように、決定さ
れた領域にp型半導体領域7及びFLR8を形成するこ
とにより、p型半導体領域7及びFLR8を第1n
半導体領域6a及び第2n型半導体領域6bに対して
正確な位置に精度よく形成することができる。したがっ
て、半導体基板の上面及び下面に精度よく半導体領域を
形成することができる。
【0057】本実施の形態によれば、半導体基板2のn
型半導体層6が切削されないので、n型半導体層6
の表面不純物濃度をばらつきにくくすることができる。
また、任意の不純物濃度及び厚さを有するn型半導体
層6が製造しやすくなる。
【0058】本実施の形態によれば、n型半導体層6
が動作電圧の低減及び放熱性の向上などを図ることが可
能な厚さに形成されているので、動作電圧の低減及び放
熱性の向上などを図ることができる。
【0059】本実施の形態によれば、半導体基板2のn
型半導体層9が切削除去され、n型半導体層6は切削
されないので、厚さ方向に濃度勾配を有するn型半導
体層6(カソード領域)を切削除去する場合(従来の場
合)に比較して、切削除去する厚さを高精度で制御しな
くてもよくなる。このため、薄厚化工程(半導体基板2
の切削除去)を容易にすることができる。
【0060】本実施の形態によれば、シリコン酸化膜1
2を介して、半導体基板2(n型半導体層6)の下面
と支持基板11の上面とが固着しているので、支持基板
11を切削除去しても、半導体基板2の下面まで切削さ
れにくくなる。
【0061】(第2の実施の形態)第2の実施の形態で
は、第1の実施の形態と同様のダイオード1を、凹部1
0に替えて凹部13を形成して製造した点が第1の実施
の形態と異なっている。以下、第2の実施の形態の半導
体素子(ダイオード1)の製造方法について説明する。
【0062】まず、第1の実施の形態と同様に、所定の
厚さ、例えば、約400μmの厚さに形成された、n型
の半導体基板2を準備する。次に、図5(a)に示すよ
うに、この半導体基板2の下面に、n型の不純物(例え
ば、リン)を不純物拡散方法、例えば、一般的な熱拡散
方法を用いて拡散させ、半導体基板2よりも不純物濃度
が高いn型半導体層6を形成する(第1半導体領域形
成工程)。n型半導体層6(第1n型半導体領域6
a及び第2n型半導体領域6b)は、動作電圧の低減
及び放熱性の向上などを図ることが可能な厚さに形成さ
れ、例えば、第1n型半導体領域6aの厚さが約50
μm、第2n型半導体領域6bの厚さが約10μmに
形成されている。
【0063】また、半導体基板2の上面の所定の領域に
選択的にエッチングを施し、半導体基板2の上面から下
面に向かう凹部13を形成する(凹部形成工程)。凹部
13の底面(下端)は、第2n型半導体領域6bまで
達しておらず、半導体基板2の厚みのほぼ中央まで形成
されている。このように、凹部13が第2n型半導体
領域6bまで達していないので、凹部13の幅を比較的
小さくすることができる。この凹部13は、n型半導体
層9の上面にp型半導体領域7及びFLR8を形成する
際の位置決めとしての機能を有する。
【0064】ここで、n型半導体層6は、半導体基板
2の上面に形成されるp型半導体領域7の位置に応じ
て、例えば、n型の不純物の拡散時間を変化することに
より、第1n型半導体領域6aと第2n型半導体領
域6bとの厚さの異なる2つの領域が形成される。ま
た、凹部13は、n型半導体層9の上面に形成されるp
型半導体領域7及びFLR8の外周側に位置するよう
に、半導体基板2の上面の所定の領域に形成される。こ
のように、半導体基板2の下面にn型半導体層6(第
1n型半導体領域6a及び第2n型半導体領域6
b)を形成し、半導体基板2の上面に凹部13を形成す
ることから、両者の位置関係を精度良く定めることが必
要になる。本実施の形態では、一般的な両面露光技術を
用いて、半導体基板2の上面及び下面の両面を同時に露
光し、n型半導体層6と凹部13との相対的な位置関
係を精度良く定めている。
【0065】次に、第1の実施の形態と同様に、図3
(a)に示す支持基板11を用意する。この支持基板1
1は、半導体基板2の上面にp型の不純物を選択拡散さ
せるにあたって、半導体基板2に固着された状態で十分
な強度が得られるような所定の厚さ、例えば、200μ
m〜400μmに形成されている。本実施の形態では、
支持基板11の厚さを約300μmとした。また、支持
基板11は、例えば、単結晶シリコン基板から構成され
ており、その上面には、例えば、熱酸化によって形成さ
れたシリコン酸化膜12が形成されている。
【0066】続いて、図5(b)に示すように、半導体
基板2の下面(n型半導体層6の下面)と、支持基板
11の上面(シリコン酸化膜12の上面)とを、一般的
な半導体ウエハ張り合わせ技術を使用して固着する(支
持基板固着工程)。
【0067】次に、図5(c)に示すように、半導体基
板2と支持基板11とが固着された状態で、半導体基板
2が所定の厚さ、例えば、約半分の厚さのように、不純
物拡散処理などの種々のプロセスを施すにあたって半導
体基板2のみでは十分な強度が得られないような厚さで
あって、かつ、凹部13の底面側がn型半導体層9の上
面に残存する厚さに、半導体基板2のn型半導体層9を
切削除去する。(薄厚化工程)。
【0068】このように、半導体基板2のn型半導体層
9を切削除去することにより、半導体基板2の厚さを薄
厚化することができる。また、n型半導体層9を切削除
去しても、n型半導体層9の上面に凹部13の底面側が
残存し、この凹部13がn型半導体層9の上面にp型半
導体領域7及びFLR8を形成する際の位置決めとして
機能する。本実施の形態では、半導体基板2のn型半導
体層9を約200μm切削して、支持基板11の上面に
形成されたシリコン酸化膜12の上面に、厚さ約100
μmの半導体基板2を残存させた。
【0069】また、半導体基板2を薄厚化するのに、半
導体基板2のn型半導体層9を切削除去しているので、
従来の場合に比較して、切削除去する厚さを高精度で制
御しなくてもよくなる。このため、薄厚化工程(半導体
基板2の切削除去)を容易にすることができる。
【0070】続いて、図6(a)に示すように、半導体
基板2の上面の所定の領域に不純物拡散処理、例えば、
周知の熱拡散方法によって、p型の不純物を選択拡散さ
せて、半導体基板2の上面の所定の領域にp型半導体領
域7を形成する(第2半導体領域形成工程)。また、p
型半導体領域7と同じp型の不純物を、p型半導体領域
7を包囲するように環状に選択拡散させて、半導体基板
2の上面にFLR8を形成する(フィールドリミティン
グリング形成工程)。
【0071】ここで、p型半導体領域7及びFLR8が
形成されるn型半導体層9の上面には凹部13が存在し
ているので、凹部13からp型半導体領域7及びFLR
8を形成する領域を決定することができる。このよう
に、決定された領域にp型半導体領域7及びFLR8を
形成することにより、p型半導体領域7及びFLR8を
第1n型半導体領域6a及び第2n型半導体領域6
bに対して正確な位置に精度よく形成することができ
る。
【0072】また、半導体基板2と支持基板11とが固
着された状態で不純物拡散処理を施しているので、不純
物拡散処理を施すのに十分な強度が得られる。このた
め、半導体基板2を薄くしても、半導体基板2(n型半
導体層9)の上面の所定の領域にp型半導体領域7及び
FLR8を形成することができる。
【0073】次に、図6(b)に示すように、支持基板
11を切削除去し、シリコン酸化膜12の下面を露出さ
せた後(支持基板除去工程)、図6(c)に示すよう
に、シリコン酸化膜12をエッチング処理により除去し
て、n型半導体層6を露出させる。
【0074】続いて、半導体基板2の上面に、n型半導
体層9及びFLR8の上面と、p型半導体領域7の上面
の外周側とを覆うように、絶縁膜3を形成した後、p型
半導体領域7の上面に金属膜を蒸着させて、p型半導体
領域7に電気的に接続された上部電極4(アノード電
極)を形成する。また、n型半導体層6の下面に金属
膜を蒸着させて、n型半導体層6に電気的に接続され
た下部電極5(カソード電極)を形成する。このように
して、図1に示すようなダイオード1が製造される。
【0075】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、凹部13が残存するn型半導体層9の上面にp型半
導体領域7及びFLR8を形成しているので、凹部13
からp型半導体領域7及びFLR8を形成する領域を決
定することができる。このため、p型半導体領域7及び
FLR8を第1n型半導体領域6a及び第2n型半
導体領域6bに対して正確な位置に精度よく形成するこ
とができる。したがって、半導体基板の上面及び下面に
精度よく半導体領域を形成することができる。
【0076】本実施の形態によれば、両面露光技術を用
いてn型半導体層6と凹部13とを形成しているの
で、n型半導体層6と凹部13との相対的な位置関係
を精度良く定めることができる。このため、p型半導体
領域7及びFLR8を第1n型半導体領域6a及び第
2n型半導体領域6bに対して正確な位置に精度よく
形成することができる。したがって、半導体基板の上面
及び下面に、さらに精度よく半導体領域を形成すること
ができる。
【0077】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様に、n型半導体層6の表面不純物濃度をばらつ
きにくくすることができる。また、任意の不純物濃度及
び厚さを有するn型半導体層6が製造しやすくなる。
さらに、動作電圧の低減及び放熱性の向上などを図るこ
とができる。
【0078】なお、本発明は、上記の実施の形態に限ら
ず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適
用可能な他の実施の形態について説明する。
【0079】上記実施の形態では、第1の実施の形態に
おいて、半導体基板2の下面にn型半導体層6を形成
した後、凹部10を形成した場合を例に本発明を説明し
たが、例えば、半導体基板2の下面に凹部10を形成し
た後、n型半導体層6を形成してもよい。この場合に
も、半導体基板の上面及び下面に精度よく半導体領域を
形成することができる。
【0080】上記実施の形態では、第2の実施の形態に
おいて、両面露光技術を用いてn型半導体層6及び凹
部13を形成した場合を例に本発明を説明したが、両面
露光技術を用いずに、例えば、半導体基板2の下面にn
型半導体層6を形成した後、半導体基板2の上面に凹
部13を形成してもよい。また、半導体基板2の上面に
凹部13を形成した後、半導体基板2の下面にn型半
導体層6を形成してもよい。これらの場合にも、半導体
基板2の上面に凹部13が形成されているので、半導体
基板の上面及び下面に精度よく半導体領域を形成するこ
とができる。
【0081】上記実施の形態では、凹部10及び凹部1
3の底面が半導体基板2の厚みのほぼ中央まで形成され
ている場合を例に本発明を説明したが、凹部10及び凹
部13は、半導体基板2が切削除去された状態で、n型
半導体層9の上面に存在し、p型半導体領域7及びFL
R8を形成する際の位置決めとして機能するものであれ
ばよく、所定の形状、数等で本発明に適用することがで
きる。例えば、第1の実施の形態において、凹部10を
半導体基板2の上面まで形成してもよい。
【0082】上記実施の形態では、n型半導体層9の上
面に形成されるp型半導体領域7及びFLR8に応じ
て、第1n型半導体領域6a及び第2n型半導体領
域6bを有するn型半導体層6を形成した場合を例に
本発明を説明したが、例えば、n型半導体層6の厚さ
が均一であってもよい。この場合にも、半導体基板の上
面及び下面に精度よく半導体領域を形成することができ
る。
【0083】上記実施の形態では、FLR8を有する高
耐圧用のダイオード1の場合を例に本発明を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、FLR8
を有しないn型半導体層9の上面にp型半導体領域7が
形成されたダイオードであってもよい。
【0084】上記実施の形態では、シリコン酸化膜12
を介して、半導体基板2の下面と支持基板11の上面と
が固着している場合を例に本発明を説明したが、例え
ば、シリコン酸化膜12を形成せずに、半導体基板2の
下面と支持基板11の上面とを直接固着してもよい。た
だし、支持基板除去工程で、半導体基板2の下面に、半
導体基板2の強度を劣化させるような破砕層が形成され
ないように、半導体基板2近傍では、例えば、エッチン
グ処理によって除去することが好ましい。
【0085】上記実施の形態では、薄厚化工程におい
て、半導体基板2のn型半導体層9を、半導体基板2の
みでは不純物拡散処理を施すにあたって十分な強度が得
られないような厚さまで切削除去した場合を例に本発明
を説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。ただし、半導体基板2に支持基板11を固着するこ
とから、薄厚化工程において、半導体基板2のみでは不
純物拡散処理を施すにあたって十分な強度が得られない
ような厚さまで切削除去することが好ましい。
【0086】上記実施の形態では、n型半導体層6が
動作電圧の低減及び放熱性の向上を図ることが可能な厚
さに形成した場合を例に本発明を説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、放熱性を向上
しないような厚さであってもよい。この場合にも、n
型半導体層6の表面不純物濃度をばらつきにくくするこ
とができる。
【0087】上記実施の形態では、第1導電型をn型と
し、半導体基板2に半導体基板を用いた場合を例に本発
明を説明したが、第1導電型をp型として各部材の導電
型を反転してもよい。また、上記実施の形態では、ダイ
オード1を製造する場合を例に本発明を説明したが、半
導体素子としては半導体基板の厚さ方向に電流が流れる
ものであればよく、例えば、絶縁ゲート型電界効果トラ
ンジスタであってもよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体基板の一方の主面及び他方の主面に精度よく半導
体領域を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のダイオードの断面
図である。
【図2】第1の実施の形態のダイオードの製造工程を示
す図である。
【図3】第1の実施の形態のダイオードの製造工程を示
す図である。
【図4】第1の実施の形態のダイオードの製造工程を示
す図である。
【図5】第2の実施の形態のダイオードの製造工程を示
す図である。
【図6】第2の実施の形態のダイオードの製造工程を示
す図である。
【図7】従来のダイオードの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1 ダイオード 2 半導体基板 3 絶縁膜 4 上部電極 5 下部電極 6 n型半導体層 6a 第1n型半導体領域 6b 第2n型半導体領域 7 p型半導体領域 8 フィールドリミティングリング(FLR) 9 n型半導体層 10 凹部 11 支持基板 12 シリコン酸化膜 13 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 H01L 29/91 B 29/861 D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板の一方の主面に不
    純物を拡散し、半導体基板の一方の主面に第1半導体領
    域を形成する第1半導体領域形成工程と、 前記半導体基板の一方の主面に凹部を形成する凹部形成
    工程と、 前記第1半導体領域形成工程及び前記凹部形成工程によ
    り第1半導体領域と凹部とが形成された半導体基板の一
    方の主面に、該半導体基板を支持する支持基板を固着す
    る支持基板固着工程と、 前記支持基板固着工程で支持基板が固着された半導体基
    板を、その他方の主面側から所定の厚さに切削して、前
    記半導体基板を薄くするとともに、前記凹部を前記他方
    の主面に露出させる薄厚化工程と、 前記薄厚化工程で凹部が露出された半導体基板の他方の
    主面に不純物を拡散し、半導体基板の他方の主面に第2
    半導体領域を形成する第2半導体領域形成工程と、 前記第2半導体領域形成工程で第2半導体領域が形成さ
    れた半導体基板から、該半導体基板に固着された前記支
    持基板を除去する支持基板除去工程と、 前記支持基板除去工程で支持基板が除去された半導体基
    板の一方の主面及び他方の主面に、それぞれ電極を形成
    する電極形成工程と、を備える、ことを特徴とする半導
    体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】第1導電型の半導体基板の一方の主面に不
    純物を拡散し、半導体基板の一方の主面に第1半導体領
    域を形成する第1半導体領域形成工程と、 前記半導体基板の他方の主面に凹部を形成する凹部形成
    工程と、 前記第1半導体領域形成工程及び前記凹部形成工程によ
    り第1半導体領域と凹部とが形成された半導体基板の一
    方の主面に、該半導体基板を支持する支持基板を固着す
    る支持基板固着工程と、 前記支持基板固着工程で支持基板が固着された半導体基
    板を、その他方の主面側から前記凹部が残存する厚さに
    切削して、前記半導体基板を薄くする薄厚化工程と、 前記薄厚化工程で凹部が残存した半導体基板の他方の主
    面に不純物を拡散し、 半導体基板の他方の主面に第2半導体領域を形成する第
    2半導体領域形成工程と、 前記第2半導体領域形成工程で第2半導体領域が形成さ
    れた半導体基板から、該半導体基板に固着された前記支
    持基板を除去する支持基板除去工程と、 前記支持基板除去工程で支持基板が除去された半導体基
    板の一方の主面及び他方の主面に、それぞれ電極を形成
    する電極形成工程と、を備える、ことを特徴とする半導
    体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記半導体基板を両面露光して、前記第1
    半導体領域形成工程で形成される第1半導体領域と、前
    記凹部形成工程で形成される凹部との位置関係を決める
    位置決め工程を、さらに備える、ことを特徴とする請求
    項2に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第1半導体領域形成工程では、前記半
    導体基板の他方の主面に形成する半導体領域に応じて、
    前記半導体基板の一方の主面に拡散する不純物の拡散深
    さを変化させ、厚さの異なる領域を有する第1半導体領
    域を形成する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の半導体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記半導体基板の他方の主面に、前記第2
    半導体領域を包囲するように環状に第2導電型の不純物
    を拡散し、半導体基板の他方の主面にフィールドリミテ
    ィングリングを形成するフィールドリミティングリング
    形成工程を、さらに備える、ことを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】前記第1半導体領域形成工程では、前記半
    導体基板の一方の主面に拡散する不純物の拡散深さを、
    前記第2半導体領域に対応する領域で深く、前記フィー
    ルドリミティングリングに対応する領域で浅くして、厚
    さの異なる領域を有する第1半導体領域を形成する、こ
    とを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記第1半導体領域形成工程では、前記第
    1半導体領域を半導体素子の動作電圧の低減及び放熱性
    の向上を図ることが可能な厚さに形成する、ことを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体素
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記薄厚化工程では、前記半導体基板のみ
    では不純物拡散処理を施すにあたって十分な強度が得ら
    れないような厚さに、前記半導体基板を切削する、こと
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半
    導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記支持基板にはシリコン酸化膜が形成さ
    れ、前記支持基板固着工程では、前記シリコン酸化膜を
    介して、前記半導体基板に前記支持基板を固着する、こ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    半導体素子の製造方法。
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