JP2003203440A - インパクト駆動装置、並びに記録及び/又は再生装置 - Google Patents

インパクト駆動装置、並びに記録及び/又は再生装置

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JP2003203440A
JP2003203440A JP2001401420A JP2001401420A JP2003203440A JP 2003203440 A JP2003203440 A JP 2003203440A JP 2001401420 A JP2001401420 A JP 2001401420A JP 2001401420 A JP2001401420 A JP 2001401420A JP 2003203440 A JP2003203440 A JP 2003203440A
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drive shaft
axial direction
drive
recording
clamp member
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JP2001401420A
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English (en)
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Tokio Kanouda
冬希郎 叶田
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Sony Corp
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Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部を駆動軸の軸方向に安定的に保持しな
がら、可動部を駆動軸の軸方向に適切にスライドさせ
る。 【解決手段】 電気機械変換素子24を伸縮させなが
ら、駆動軸23を軸方向に変位させることによって、可
動部26を駆動軸23の軸方向にスライドさせるインパ
クト駆動装置9において、可動部26は、駆動軸23が
挿通される筒状部33の一端に、軸方向に沿った切欠き
部37を複数形成することによって、複数の弾性変位片
34からなるチャック部35が形成されたクランプ部材
30と、一端から他端に向かって縮径された貫通孔38
に、駆動軸23を貫通させると共に、一端側からチャッ
ク部35を嵌合させることによって、複数の弾性変位片
34を縮径する方向に弾性変位させるリング部材31
と、貫通孔38にチャック部35を嵌合させる方向に付
勢するコイルバネ32とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械変換素子
を利用したインパクト駆動装置、並びにそのようなイン
パクト駆動機構を備えた記録及び/又は再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ディスクや光磁気ディスク
等のディスク状記録媒体に対応した各種のディスクプレ
ーヤが登場している。
【0003】例えば、光ディスクに対して情報信号の再
生を行うディスクプレーヤは、光ディスクを回転駆動す
るディスク回転駆動機構と、このディスク回転駆動機構
により回転駆動される光ディスクに対して情報信号の再
生を行う光ピックアップと、この光ピックアップを光デ
ィスクの径方向に移動可能に支持する支持機構と、この
支持機構に支持された光ピックアップを光ディスクの径
方向に送り動作させる駆動機構とを備え、これらが装置
本体のベースに搭載された構造となっている。
【0004】このうち、ディスク回転駆動機構は、光デ
ィスクが載置されるディスクテーブルと、このディスク
テーブルを回転駆動するスピンドルモータとを有してい
る。光ピックアップは、光源から出射された光ビームを
対物レンズにより集光させて光ディスクの信号記録面に
照射し、この光ディスクの信号記録面で反射される戻り
の光ビームを光検出器により受光する光学ブロックと、
光検出器により検出された検出信号に基づいて、対物レ
ンズを当該対物レンズの光軸と平行なフォーカッシング
方向と当該対物レンズの光軸と直交するトラッキング方
向とに変位させる二軸アクチュエータとを有している。
支持機構は、光ピックアップを支持する支持ベースと、
この支持ベースを光ディスクの径方向に移動可能に支持
する主軸及び副軸とを有している。駆動機構は、支持ベ
ースに設けられたラック部材と、このラック部材に噛合
されるギヤやリードスクリュー等からなるギヤ群と、こ
れらギヤ群を回転駆動し、ラック部材を主軸及び副軸に
沿った方向に移動させる駆動モータとを有している。
【0005】以上のように構成されるディスクプレーヤ
では、ディスク回転駆動機構により光ディスクが回転駆
動されると、支持機構により支持された光ピックアップ
が駆動機構により光ディスクの径方向に送り動作されな
がら、光ピックアップにより光ディスクに対する情報信
号の再生が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のディ
スクプレーヤでは、上述した光ピックアップを光ディス
クの径方向に送り動作するための駆動機構として、駆動
モータによる回転駆動をギヤ群及びラック部材を介して
直線駆動に変換する機構が一般に用いられている。
【0007】このため、従来のディスクプレーヤでは、
部品点数が多くなるために、様々な欠点が指摘されてい
る。具体的には、駆動モータやギヤ群、ラック部材等を
配置するためのスペースを確保する必要があり、ディス
クプレーヤの更なる小型化が困難となってしまう。ま
た、部品点数が多くなることによって、部品コストの増
加や組立工数の増加等を招いてしまう。さらに、回転駆
動を直線駆動に変換することから、効率が悪く消費電力
の増加を招いてしまう。さらにまた、駆動モータやギヤ
群、ラック部材等から発生するノイズの問題等が指摘さ
れている。
【0008】そこで、このような問題を解決するため
に、光ピックアップを光ディスクの径方向に移動するた
めの駆動機構として、電気機械変換素子を利用したイン
パクト駆動装置を用いることが提案されている。
【0009】具体的に、このインパクト駆動装置は、図
10(a)に示すように、上述した支持ベースに設けら
れた可動部101と、この可動部101を光ディスクの
径方向にスライド可能に支持する駆動軸102と、この
駆動軸102の一端に取り付けられ、駆動パルスに応じ
て駆動軸102の軸方向に伸縮する電気機械変換素子1
03と、この電気機械変換素子103の一端を固定する
固定部104とを備えている。
【0010】インパクト駆動装置では、電気機械変換素
子103に対して、緩やかな電圧上昇と急な電圧降下と
が連続する駆動パルスが印加される。この場合、駆動パ
ルスの緩やかな電圧上昇では、図10(b)に示すよう
に、電気機械変換素子103が緩やかに伸長し、これに
連動して駆動軸102が軸方向の一方側へと緩やかに変
位する。このとき、可動部101は、駆動軸102との
間に働く摩擦力により、駆動軸102と一緒に移動する
ことになる。一方、駆動パルスの急な電圧降下では、図
10(c)に示すように、電気機械変換素子103が急
速に収縮し、これに連動して駆動軸102が軸方向の他
方側へと急速に変位する。このとき、可動部101と駆
動軸102との間に滑りが生じて、駆動軸102のみが
軸方向の他方側へと変位し、その結果、可動部101
は、駆動軸102に対して、いわゆる置いてきぼりの状
態となり、相対的に軸方向の一方側へとスライドするこ
とになる。
【0011】したがって、インパクト駆動装置では、こ
のような駆動パルスを繰り返し電気機械変換素子103
に印加することで、電気機械変換素子103の伸縮によ
り駆動軸102を軸方向に振動させながら、可動部10
1を当該駆動軸102の軸方向に連続的にスライドさせ
ることができ、光ピックアップが支持された支持ベース
を光ディスクの径方向に直線駆動することができる。
【0012】すなわち、このインパクト駆動装置では、
電気機械変換素子103の伸縮により生じる振動の波
が、この電気機械変換素子103が取り付けられた駆動
軸102の基端部から先端部へと伝わることで、可動部
101が駆動軸102の軸方向にスライドされることに
なる。
【0013】ところで、このインパクト駆動装置では、
電気機械変換素子103に印加される駆動パルスの駆動
周波数が高くなると、駆動軸102が軸方向に全体に亘
って変位するのではなく、この駆動軸102の先端部に
伝わる振動の波と、この駆動軸102の先端部で反射さ
れる振動の波との干渉によって、駆動軸102の軸方向
に部分的な変位が生じることになる。
【0014】具体的に、図11に模式的に示すように、
電気機械変換素子103が取り付けられた駆動軸102
の基端部をS点とし、自由端である駆動軸102の先端
部をE点とし、駆動軸102の長さをLとし、波長をλ
としたときに、S点における駆動軸102の先端部へと
伝わる振動の波Wと、E点における駆動軸102の先
端部で反射される振動の波Wとの位相差Mは、2πL
/λとなる。したがって、駆動軸102の先端部へと伝
わる振動の波Wと、駆動軸102の先端部で反射され
る振動の波Wとの合成波WによりP点における駆動
軸102の変位には、位相差Nが生じることになる。
【0015】このため、従来のインパクト駆動装置で
は、駆動軸102に部分的な変位が生じることによっ
て、可動部101のスライド量にバラツキが生じてしま
い、光ピックアップが支持された支持ベースを光ディス
クの径方向に適切に移動操作することができなくなると
いった問題があった。
【0016】また、従来のインパクト駆動装置では、図
12に示すように、可動部101が、上述した支持ベー
スに設けられた一対の支持片部105,106により構
成されている。このうち、一方の支持片部105には、
駆動軸102の軸方向に沿った略V字状の溝部105a
が形成されている。また、他方の支持片部106は、弾
性変位可能な部材からなり、支持ベースに片持ち支持さ
れた状態でネジ止め等により取り付けられている。そし
て、これら一対の支持片部105,106は、互いに対
向配置されており、溝部105aに駆動軸102を係合
させながら、その間に駆動軸102を挟み込むことで、
駆動軸102の軸方向にスライド可能に支持されてい
る。
【0017】しかしながら、従来のインパクト駆動装置
では、互いに対向配置された一対の支持片部105,1
06の位置精度を得ることが難しく、一方の支持片部1
05と他方の支持片部106との間に位置ずれが生じた
場合には、その間に駆動軸102を安定的に挟み込むこ
とができなくなり、可動部101を駆動軸102の軸方
向に適切にスライドさせることは非常に困難となってし
まう。
【0018】さらに、このインパクト駆動装置では、一
方の支持片部105に形成された溝部105aが、可動
部101を駆動軸102の軸方向へと案内するガイドと
しての機能を有している。しかしながら、一方の支持片
部105にこのような溝部105aを形成し、一対の支
持片部105,106で駆動軸102を挟み込むだけで
は、ガイドとして十分な機能を果たすことができず、ま
た、上述した駆動軸102に生じる部分的な変位の影響
を受けやすくなってしまう。
【0019】このため、従来のインパクト駆動装置で
は、可動部101に駆動軸102と直交する方向のガタ
ツキが生じやすくなり、支持ベースに支持された光ピッ
クアップの姿勢が不安定となってしまう。この場合、上
述したディスクプレーヤでは、光ピックアップにより光
ディスクに対する情報信号の再生が適切に行われなくな
るといった不都合が生じてしまう。
【0020】そこで、本発明は、このような従来の事情
に鑑みて提案されたものであり、可動部を駆動軸の軸方
向に安定的に保持しながら、可動部を駆動軸の軸方向に
適切にスライドさせることを可能としたインパクト駆動
装置を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明は、そのようなインパクト駆
動装置を備えることによって、ディスク状記録媒体に対
して信号の記録及び/又は再生を行う記録再生手段が取
り付けられた支持ベースをディスク状記録媒体の径方向
に適切に移動させることを可能とした記録及び/又は再
生装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係るインパクト駆動装置は、駆動軸と、駆
動軸の一端に取り付けられ、駆動パルスに応じて当該駆
動軸の軸方向に伸縮する電気機械変換素子と、駆動軸に
スライド可能に支持されると共に、電気機械変換素子を
駆動パルスに応じて伸縮させながら、駆動軸を軸方向に
変位させることによって、駆動軸の軸方向にスライドさ
れる可動部とを備え、可動部は、駆動軸が挿通される筒
状部の一端に、軸方向に沿った切欠き部を複数形成する
ことによって、複数の弾性変位片からなるチャック部が
形成されたクランプ部材と、一端から他端に向かって縮
径された貫通孔に、駆動軸を貫通させると共に、一端側
からクランプ部材のチャック部を嵌合させることによっ
て、複数の弾性変位片を縮径する方向に弾性変位させる
リング部材と、リング部材の貫通孔にクランプ部材のチ
ャック部を嵌合させる方向に付勢する付勢手段とを有す
ることを特徴としている。
【0023】以上のように、本発明に係るインパクト駆
動装置では、リング部材の貫通孔にクランプ部材のチャ
ック部が嵌合されることによって、複数の弾性変位片が
縮径する方向に弾性変位されることから、これら複数の
弾性変位片が付勢手段の付勢力に応じて駆動軸の周面を
均一に押圧し、クランプ部材が駆動軸の周面に安定的に
保持される。したがって、このインパクト駆動装置で
は、駆動軸に対する可動部の位置精度を向上させること
ができ、可動部を駆動軸の軸方向に安定したスライド量
で変位させることができる。
【0024】また、本発明に係る記録及び/又は再生装
置は、ディスク状記録媒体に対して信号の記録及び/又
は再生を行う記録再生手段と、記録再生手段が取り付け
られた支持ベースを有し、当該支持ベースをディスク状
記録媒体の径方向に移動可能に支持する支持手段と、支
持ベースに設けられた可動部と、当該可動部をディスク
状記録媒体の径方向にスライド可能に支持する駆動軸
と、当該駆動軸の一端に取り付けられ、駆動パルスに応
じて当該駆動軸の軸方向に伸縮する電気機械変換素子と
を有し、当該電気機械変換素子を駆動パルスに応じて伸
縮させながら、当該駆動軸を軸方向に変位させることに
よって、当該可動部を当該駆動軸の軸方向にスライドさ
せるインパクト駆動装置とを備え、可動部は、駆動軸が
挿通される筒状部の一端に、軸方向に沿った切欠き部を
複数形成することによって、複数の弾性変位片からなる
チャック部が形成されたクランプ部材と、一端から他端
に向かって縮径された貫通孔に、駆動軸を貫通させると
共に、一端側からクランプ部材のチャック部を嵌合させ
ることによって、複数の弾性変位片を縮径する方向に弾
性変位させるリング部材と、リング部材の貫通孔にクラ
ンプ部材のチャック部を嵌合させる方向に付勢する付勢
手段とを有することを特徴としている。
【0025】以上のように、本発明に係る記録及び/又
は再生装置では、インパクト駆動装置において、リング
部材の貫通孔にクランプ部材のチャック部が嵌合される
ことによって、複数の弾性変位片が縮径する方向に弾性
変位されることから、これら複数の弾性変位片が付勢手
段の付勢力により駆動軸の周面を均一に押圧し、クラン
プ部材が駆動軸の周面に安定的に保持される。したがっ
て、この記録及び/又は再生装置では、駆動軸に対する
可動部の位置精度を向上させ、可動部を駆動軸の軸方向
に安定したスライド量で変位させることが可能なインパ
クト駆動装置を備えることによって、光ピックアップが
支持された支持ベースをディスク状記録媒体の径方向に
適切に移動させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、ディスクカート
リッジに回転可能に収納されたディスク状記録媒体であ
る光磁気ディスクに対して情報信号の記録再生を行う記
録再生装置に適用した例について、図面を参照して詳細
に説明する。
【0027】図1に示す記録再生装置1において使用さ
れるディスクカートリッジ2は、一対の上ハーフ2aと
下ハーフ2bとを突き合わすことにより構成されたカー
トリッジ本体に、直径約64mmの光磁気ディスク3が
回転可能に収納された構造を有している。また、上ハー
フ2a及び下ハーフ2bの互いに対向する面には、それ
ぞれ光磁気ディスク3の一部を内外周に亘って外方に臨
ませる記録再生用の開口部4a,4bが形成されてい
る。これら記録再生用の開口部4a,4bは、光磁気デ
ィスク3の信号記録領域を内外周に亘って外方に臨ませ
ると共に、後述する光ピックアップ14及び磁気ヘッド
15が進入するのに足る大きさに形成されている。
【0028】また、カートリッジ本体には、記録再生用
の開口部4a,4bを開閉するためのシャッタ部材5が
スライド可能に取り付けられている。このシャッタ部材
5は、カートリッジ本体の外形に沿って略コ字状に折り
曲げられた平板部材からなり、記録再生用の開口部4
a,4bを閉塞するのに足る大きさに形成されている。
そして、このシャッタ部材5は、カートリッジ本体の端
縁部に沿って、記録再生用の開口部4a,4bを開放す
る位置と閉塞する位置との間でスライド可能に支持され
ている。
【0029】また、光磁気ディスク3の中心部には、金
属等からなるセンターハブ(図示せず。)が取り付けら
れており、下ハーフ2bの略中央部には、このセンター
ハブが外方に臨む駆動用の開口部(図示せず。)が形成
されている。
【0030】記録再生装置1は、図示を省略する装置本
体と、この装置本体に開閉可能に取り付けられた蓋体
と、この蓋体が開蓋状態となるときに、装置本体のディ
スクカートリッジ2が挿脱される挿脱位置と、この蓋体
が閉蓋状態となるときに、装置本体のディスクカートリ
ッジ2が装着される装着位置との間でディスクカートリ
ッジ2を保持するホルダーと、このホルダーを挿脱位置
と装置位置の間で移動可能に支持するベース10とを備
えている。
【0031】なお、ディスクカートリッジ2は、ホルダ
ーの保持部に保持されることによって、シャッタ部材5
がスライドされて、記録再生用の開口部4a,4bが開
放された状態となる。そして、このディスクカートリッ
ジ2は、ホルダーに保持されたまま、蓋体が開蓋される
ことによって、装置本体のベース10上へと移動され
る。
【0032】装置本体は、ディスクカートリッジ2に収
納された光磁気ディスク3を回転駆動するディスク回転
駆動機構6と、このディスク回転駆動機構6により回転
駆動される光磁気ディスク3に対して情報信号の記録再
生を行う記録再生機構7と、この記録再生機構7を光磁
気ディスク3の径方向に移動可能に支持する支持機構8
と、この支持機構8により支持された記録再生機構7を
光磁気ディスク3の径方向に移動させるインパクト駆動
装置9とを有し、これらがベース10に搭載された構造
となっている。
【0033】ディスク回転駆動機構6は、光磁気ディス
ク3が載置されるディスクテーブル11と、このディス
クテーブル11を回転駆動するスピンドルモータ12と
を有している。このうち、ディスクテーブル11は、そ
の中心部がスピンドルモータ12の回転軸12aに取り
付けられており、ディスクカートリッジ2と対向する主
面には、ディスクカートリッジ2の駆動用の開口部を通
して光磁気ディスク3のセンターハブを吸着する永久磁
石13が取り付けられている。スピンドルモータ12
は、ベース10の略中央部に取り付けられており、上述
したディスクテーブル11にチャッキングされた光磁気
ディスク3を回転駆動する。
【0034】記録再生機構7は、記録又は再生時に、デ
ィスクカートリッジ2の記録再生用の開口部から外方に
臨む光磁気ディスク3の一主面に対して光ビームを照射
する光ピックアップ14と、この光ピックアップ14と
対向配置されると共に、記録時に、ディスクカートリッ
ジ2の記録再生用の開口部から外方に臨む光磁気ディス
ク3の他主面に対して外部磁界を印加する磁気ヘッド1
5とを有している。
【0035】光ピックアップ14は、少なくとも光磁気
ディスク3に対して光ビームを出射する光源である半導
体レーザ(図示せず。)と、この半導体レーザから出射
された光ビームを光磁気ディスク3の信号記録面に集光
させる対物レンズ16と、光磁気ディスク3の信号記録
面で反射される戻りの光ビームを受光する光検出器(図
示せず。)とを有する光学ブロックと、光検出器により
検出された検出信号に基づいて、対物レンズ16を当該
対物レンズ16の光軸と平行なフォーカッシング方向に
変位させる一軸アクチュエータ(図示せず。)とを有し
ている。
【0036】磁気ヘッド15は、光磁気ディスク3を介
して光ピックアップ14の対物レンズ16と対向配置さ
れるように、ヘッド取付アーム17の先端部に取り付け
られている。このヘッド取付アーム17は、弾性変位可
能な部材からなり、図示を省略するヘッド昇降機構によ
り記録時のみ光磁気ディスク3の光ピックアップと対向
する面とは反対側の面に接触又は近接するようになされ
ている。
【0037】また、これら光ピックアップ14及び磁気
ヘッド15は、ディスクカートリッジ2の記録再生用の
開口部4a,4bを投影した領域内に配置されており、
ベース10には、記録再生用の開口部4aに対応した開
口部10aが形成されている。
【0038】支持機構8は、光ピックアップ14を支持
すると共に、連結アーム18を介してヘッド取付アーム
17の先端部に取り付けられた磁気ヘッド15を支持す
る支持ベース19と、この支持ベース19を光磁気ディ
スク3の径方向に移動可能に支持するガイド軸20とを
有している。
【0039】支持ベース19は、光ピックアップ14が
ベース10に形成された開口部10aから外方に臨むよ
うに配置されており、一方、ガイド軸20は、光磁気デ
ィスク3の径方向と平行に配置されており、その両端部
がベース10の開口部10aの周囲に設けられた一対の
支持部材21,21により固定支持されている。そし
て、支持ベース19には、このガイド軸20を挟み込む
一対の支持片部22,22が突出形成されている。
【0040】インパクト駆動装置9は、図2及び図3に
示すように、ガイド軸20と平行、すなわち光ディスク
の径方向と平行に配置された駆動軸23と、この駆動軸
23の一端に取り付けられた電気機械変換素子24と、
この電気機械変換素子24の一端を固定する固定部25
と、支持ベース19に設けられ、駆動軸23の軸方向に
スライド可能に支持された可動部26とを有している。
【0041】駆動軸23は、支持ベース19を光磁気デ
ィスク3の内外周に亘って移動させるのに十分な長さを
有しており、その一端には、電気機械変換素子24が固
着されている。また、この駆動軸23は、支持ベース1
9の一対の支持片部22,22とは反対側の端部に穿設
されたガイド孔27に挿通されている。
【0042】したがって、支持ベース19は、一対の支
持片部22,22がガイド軸20を挟み込むと共に、ガ
イド孔27に駆動軸23が挿通されることによって、こ
れらガイド軸20及び駆動軸23の軸方向、すなわち光
磁気ディスク3の径方向に移動可能に支持されている。
また、支持ベース19には、後述する可動部26が収納
される収納凹部28が、このガイド孔27に挿通された
駆動軸23が外方に臨むようにして設けられている。
【0043】電気機械変換素子24は、ピエゾ素子や圧
電素子と呼ばれるものであり、図示を省略する駆動回路
からの駆動パルスに応じて、駆動軸23の軸方向に伸び
と縮みの速度が異なった伸縮変位を発生させる。
【0044】固定部25は、バランサーとして駆動軸2
3の一端に取り付けられた電気機械変換素子24の端部
とは反対側の端部に固着されている。
【0045】そして、このインパクト駆動装置9は、ベ
ース10のディスクカートリッジ2と対向する面とは反
対側の面にネジ止め等により取り付けられたブラケット
29により支持されている。具体的には、ブラケット2
9の一端に、固定部25が固定された状態で支持される
一方、このブラケット29の他端に穿設された軸孔29
aに駆動軸23の他端が挿通されることによって、駆動
軸23が軸方向にスライド可能な状態で支持されてい
る。
【0046】可動部26は、図4,図5及び図6に示す
ように、支持ベース19の収納凹部28に収納されたク
ランプ部材30と、リング部材31と、コイルバネ32
とを有している。
【0047】クランプ部材30は、中心部に軸孔33a
が形成された筒状部33と、筒状部33の一端に形成さ
れた複数の弾性変位片34からなるチャック部35と、
筒状部33の他端に拡径する方向に突出形成されたフラ
ンジ部36とを有している。
【0048】このクランプ部材30は、フランジ部36
が収納凹部28の一端に形成された位置決め凹部28a
に係合されることによって、支持ベース19に対して固
定されると共に、筒状部33の軸孔33aに駆動軸23
が挿通されることによって、支持ベース19と共に駆動
軸23の軸方向にスライド可能に支持されている。な
お、このクランプ部材30は、駆動軸23との摺動が円
滑となるように、液晶ポリマー等の剛性が高く摩擦抵抗
の小さい材料によりモールド成形されている。また、フ
ランジ部36は、位置決め凹部28aに圧入や接着剤等
の手段を用いて固着されている。
【0049】また、チャック部35を構成する複数の弾
性変位片34は、筒状部33の周面を均等に分割する位
置に、それぞれ筒状部33の一端からフランジ部36に
亘って切欠き部37を複数形成することによって、これ
ら切欠き部37の間からフランジ部36を基端部として
駆動軸23の軸方向に沿って突出形成されている。
【0050】リング部材31は、中心部に一端から他端
に向かって縮径された貫通孔38を有し、この貫通孔3
8に駆動軸23を貫通させた状態で支持ベース19の収
納凹部28に収納されている。また、このリング部材3
1は、貫通孔38の一端側からクランプ部材30のチャ
ック部35を嵌合させることによって、複数の弾性変位
片34を縮径する方向に弾性変位させる。なお、複数の
弾性変位片34の先端部には、貫通孔38の内周面との
摺接を良好とするための面取りが施されている。 コイ
ルバネ32は、中心部に駆動軸23を貫通させた状態で
支持ベース19の収納凹部28に収納されている。そし
て、このコイルバネ32は、収納凹部28の他端とリン
グ部材31との間に圧縮された状態で配置されることに
よって、リング部材31の貫通孔38にクランプ部材3
0のチャック部35を嵌合させる方向に付勢している。
【0051】以上のように構成されるインパクト駆動装
置9は、電気機械変換素子24を駆動パルスに応じて伸
縮させながら、駆動軸23を軸方向に変位させることに
よって、可動部26を駆動軸23の軸方向にスライドさ
せる。これにより、支持ベース19を光磁気ディスク3
の径方向に直線駆動することができる。
【0052】具体的に、このインパクト駆動装置9で
は、例えば図7(a)に示す初期状態から、支持ベース
19を図1中矢印Aに示す方向に直線駆動させる場合
に、電気機械変換素子24に対して、例えば図8(a)
に示すような緩やかな電圧上昇と急な電圧降下とが連続
するパルス波形を有する駆動パルスを印加する。
【0053】この場合、駆動パルスの緩やかな電圧上昇
では、図7(b)に示すように、電気機械変換素子24
が緩やかに伸長し、これに連動して駆動軸23が図1中
矢印Aに示す方向に緩やかに変位する。このとき、可動
部26は、駆動軸23との間に働く摩擦力により、駆動
軸23と一緒に図1中矢印Aに示す方向に移動する。一
方、駆動パルスの急な電圧降下では、図7(c)に示す
ように、電気機械変換素子24が急速に収縮し、これに
連動して駆動軸23が図1中矢印Bに示す方向に急速に
変位する。このとき、可動部26と駆動軸23との間に
滑りが生じて、駆動軸23のみが図1中矢印Bに示す方
向に変位する。その結果、可動部26は、駆動軸23に
対して、相対的に図1中矢印Aに示す方向に所定のスラ
イド量Yだけ変位することになる。
【0054】したがって、このインパクト駆動装置9で
は、図8(a)に示すような駆動パルスを繰り返し電気
機械変換素子24に印加し、駆動軸23を軸方向に振動
させることによって、可動部26を駆動軸23に対し
て、図1中矢印Aに示す方向へと連続的にスライドさせ
ることができ、支持ベース19を図1中矢印Aに示す方
向に直線駆動することができる。
【0055】これに対して、支持ベース19を図1中矢
印Bに示す方向に直線駆動させる場合には、電気機械変
換素子24に対して、例えば図8(b)に示すような緩
やかな電圧降下と急な電圧上昇とが連続する、上述した
図8(a)に示すパルス波形とは反対のパルス波形を有
する駆動パルスを繰り返し印加すればよい。
【0056】これにより、インパクト駆動装置9では、
駆動軸23を軸方向に振動させながら、可動部26を駆
動軸23に対して、図1中矢印Bに示す方向へと連続的
にスライドさせることができ、支持ベース19を図1中
矢印Bに示す方向に直線駆動することができる。
【0057】ところで、このインパクト駆動装置9で
は、上述したように、リング部材31の貫通孔38にク
ランプ部材30のチャック部35が嵌合されることによ
って、複数の弾性変位片34が縮径する方向に弾性変位
される。具体的に、このインパクト駆動装置9では、リ
ング部材31の貫通孔38の一端側からクランプ部材3
0のチャック部35が嵌合されると、複数の弾性変位片
34の先端部がテーパー状に縮径された貫通孔38の内
周面と摺接しながら、縮径する方向に弾性変形すること
になる。このとき、コイルバネ32がリング部材31の
貫通孔38にクランプ部材30のチャック部35を嵌合
させる方向に付勢することから、このコイルバネ32の
力量に応じて複数の弾性変位片34が駆動軸23の周面
を均一に押圧することになる。
【0058】これにより、インパクト駆動装置9では、
従来のような駆動軸102を一対の支持片部105,1
06で挟み込む場合と比べて、クランプ部材30を駆動
軸23の周面に安定的に保持することができ、駆動軸2
3に対する可動部26の位置精度を向上させることがで
きる。
【0059】したがって、このインパクト駆動装置9で
は、駆動軸23を高周波振動させた場合でも、この駆動
軸23に生じる部分的な変位の影響を受けることなく、
可動部26を駆動軸23の軸方向に安定したスライド量
で変位させることが可能であり、記録再生機構7が支持
された支持ベース19を光磁気ディスク3の径方向に適
切に移動操作することが可能である。
【0060】なお、このインパクト駆動装置9では、駆
動軸23とクランプ部材30との間に働く摩擦力や、駆
動軸23に対する複数の弾性変位片34の押圧力、すな
わちコイルバネ32による付勢力等を調節することによ
って、非駆動時においても、この駆動軸23と可動部2
6との間に働く摩擦力によって、支持ベース19を移動
方向の任意の位置に安定した状態で保持することができ
る。さらに、このインパクト駆動装置9では、バックラ
ッシュがなく、nmオーダーといった高分解能での駆動
制御が可能であり、20kHz以上となる超音波領域で
の無音駆動が可能となっている。
【0061】次に、図9に示すように、上述した記録再
生装置1が備える制御部50について説明する。
【0062】この制御部50は、各種信号を生成するR
Fアンプ51と、ドライバ52を介して各機構の駆動制
御を行うサーボ制御回路53と、デジタル信号処理を行
うデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPとい
う。)54と、デジタル信号をアナログ信号に変換する
D/A変換器55と、アナログ信号をデジタル信号に変
換するA/D変換器56と、デジタル信号の入出力を行
うデジタルインターフェース57と、D−RAM(Dynam
ic Random Access Memory)により構成されたバッファメ
モリ58と、磁気ヘッド15の駆動制御を行うヘッド駆
動回路59と、ユーザーが操作を行う操作部60と、ユ
ーザーへの表示を行う表示部61と、システム全体を制
御するマイクロコンピュータ(CPU)により構成され
たシステムコントローラ62とを備えている。
【0063】RFアンプ51は、再生時に光ピックアッ
プ14により検出された光磁気ディスク3からの検出信
号に所要の演算処理を施すことによって、再生信号RF
や、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信
号FE等を生成すると共に、光磁気ディスク3にウォブ
リンググルーブとして記録された絶対位置情報であるグ
ルーブ情報GFMを抽出する。
【0064】サーボ制御回路53は、RFアンプ51か
ら供給されるフォーカスエラー信号FE及びトラッキン
グエラー信号TE、並びにシステムコントローラ62か
らのトラックジャンプ指令やアクセス指令等に基づいた
インパクト駆動装置9、スピンドルモータ12、光ピッ
クアップ14等の駆動制御を行う。
【0065】具体的に、このサーボ制御回路53は、R
Fアンプ51から供給されたフォーカスエラー信号FE
から、フォーカス方向の目標値との誤差量を検出し、こ
の検出結果に基づいた制御信号をドライバ52に供給す
る。そして、ドライバ52は、この制御信号に応じた駆
動電圧を光ピックアップ14の一軸アクチュエータに印
加することにより、対物レンズ16をフォーカッシング
方向に変位させる。これにより、光磁気ディスク3の信
号記録面に対物レンズ16の焦点を合わせるフォーカッ
シング動作が行われる。
【0066】また、このサーボ制御回路53は、RFア
ンプ51から供給されたトラッキングエラー信号TEか
ら、トラッキング方向の目標値との誤差量を検出し、こ
の検出結果に基づいた制御信号をドライバ52に供給す
る。そして、ドライバ52は、この制御信号に応じた駆
動電圧をインパクト駆動装置9に印加することによっ
て、支持ベース19を光磁気ディスク3の径方向に変位
させる。これにより、対物レンズ16により集光される
光ビームのスポットを常に光磁気ディスク3の記録トラ
ック上に位置させるトラッキング動作が行われる。
【0067】また、このサーボ制御回路53は、RFア
ンプ51から供給されるトラッキングエラー信号TE、
並びにシステムコントロールからのトラックジャンプ指
令やアクセス指令に基づいた制御信号を生成し、この制
御信号をドライバ52に供給する。そして、ドライバ5
2は、この制御信号に応じた駆動パルスをインパクト駆
動装置9に印加することによって、支持ベース19を光
磁気ディスクの径方向に変位させる。これにより、記録
再生機構7を光磁気ディスク3の内外周に亘って移動さ
せる送り動作が行われる。
【0068】また、このサーボ制御回路53は、ドライ
バ52を介してスピンドルモータ12を一定の線速度で
回転駆動すると共に、システムコントローラ62からの
指令に基づいた制御信号をドライバ52に供給すること
によって、スピンドルモータ12の起動又は停止の駆動
制御を行う。また、このサーボ制御回路53は、システ
ムコントローラ62からの指令に基づいた制御信号をド
ライバ52に供給することによって、光ピックアップ1
4における半導体レーザの点灯又は消灯、並びにレーザ
ー出力等の駆動制御を行う。
【0069】DSP54は、RFアンプ51からグルー
ブ情報GFMが供給されるアドレスデコーダ63を有し
ており、このアドレスデコーダ63は、RFアンプ51
から供給されたグルーブ情報GFMをデコードしてアド
レス情報を抽出する。このアドレス情報は、システムコ
ントローラ62に供給され、各種の駆動制御に用いられ
る。
【0070】また、DSP54は、EFM/CIRCエ
ンコーダ/デコーダ64と、耐振用メモリーコントロー
ラ65と、音声圧縮エンコーダ/デコーダ66とを有し
ており、再生時には、RFアンプ51からEFM/CI
RCエンコーダ/デコーダ64に再生信号RFが供給さ
れ、この再生信号RFに対して、EFM(Eight to Four
teen Modulation)復調、並びにエラー訂正に関するCI
RC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)等のデコー
ド処理が行われる。これにより、圧縮された状態のデー
タ信号が抽出され、この抽出されたデータ信号は、耐振
用メモリーコントローラ65によってバッファメモリ5
8へと書き込まれる。そして、バッファメモリ58に一
旦書き込まれたデータ信号は、所定のデータ単位毎に読
み出されて、音声圧縮エンコーダ/デコーダ66に供給
され、このデータ信号に対して、ATRAC(Adaptive
Transform Acoustic Coding)によるデコード処理が行わ
れる。これにより、デジタルオーディオ信号へと圧縮が
解凍される。
【0071】このデジタルオーディオ信号は、D/A変
換器55によってアナログオーディオ信号に変換された
後に、オーディオ出力端子67から出力される。また、
このデジタルオーディオ信号は、デジタルインターフェ
ース57を介して、デジタル出力端子69から直接出力
することもできる。
【0072】一方、記録時には、オーディオ入力端子6
8から入力されたアナログオーディオ信号が、A/D変
換器56によってデジタルオーディオ信号に変換された
後に、音声圧縮エンコーダ/デコーダ66へと供給され
る。また、この記録再生装置1では、デジタルインター
フェース57を介して、デジタルオーディオ信号をデジ
タル出力端子70から直接入力することもできる。A
DSP54において、音声圧縮エンコーダ/デコーダ6
6に供給されたデジタルオーディオ信号は、ATRAC
によるエンコード処理が行われることによって、圧縮さ
れた状態のデータ信号とされ、耐振用メモリーコントロ
ーラ65によってバッファメモリ58へと書き込まれ
る。そして、バッファメモリ58に一旦書き込まれたデ
ータ信号は、所定のデータ単位毎に読み出されて、EF
M/CIRCエンコーダ/デコーダ64に供給され、こ
のデータ信号に対して、EFM変調、並びにエラー訂正
に関するCIRC等のエンコード処理が行われた後に、
ヘッド駆動回路59へと供給される。
【0073】ヘッド駆動回路59は、このエンコード処
理が行われたデータ信号に応じて変調された外部磁界を
磁気ヘッド15に発生させる。このとき、ヘッド昇降機
構は、システムコントローラ62からの指令の基づい
て、磁気ヘッド15を光磁気ディスク3の光ピックアッ
プ14と対向する面とは反対側の面に接触又は近接させ
る。また、サーボ制御回路53は、システムコントロー
ラ62からの指令に基づいて、光磁気ディスク3の信号
記録面に対して照射部分がキュリー温度以上となる光ビ
ームを半導体レーザが出力するように、ドライバ52を
介して光ピックアップ14を駆動させる。これにより、
光磁気ディスク3に対して圧縮されたデジタル信号が記
録されることになる。
【0074】操作部60は、操作スイッチや操作ボタン
等から構成されており、例えば再生、録音、一時停止、
停止、早送り、早戻し、頭出しサーチ等の記録又は再生
動作にかかる操作情報や、通常再生、プログラム再生、
シャッフル再生等のプレイモードにかかる操作情報をシ
ステムコントローラ62に供給する。
【0075】表示部61は、液晶表示パネル等から構成
されており、記録又は再生時における光磁気ディスク3
の動作モード状態や、トラックナンバー、記録時間又は
再生時間、編集動作状態等を表示する。
【0076】システムコントローラ62は、操作部60
から供給された操作情報に応じた各部の動作制御を実行
すると共に、表示部61に対して表示動作を実行させ
る。
【0077】以上のように構成される記録再生装置1で
は、上述したインパクト駆動装置9によって記録再生機
構7が支持された支持ベース19を光磁気ディスク3の
径方向に適切に移動させることが可能なことから、光磁
気ディスク3に対して情報信号の記録再生を適切に行う
ことが可能である。
【0078】また、上述したインパクト駆動装置9は、
従来のような駆動モータによる回転駆動をギヤ群及びラ
ック部材を介して直線駆動に変換する機構に比べて、構
造を簡素化し、部品点数を削減することで、大幅な小型
化が可能となっている。
【0079】したがって、このインパクト駆動装置9
は、上述した記録再生機構7と共に、ディスクカートリ
ッジ2の記録再生用の開口部4a,4bを投影した領域
内に配置することも可能である。これにより、記録再生
装置1では、厚み方向の寸法を有する光ピックアップ1
4や大幅に小型化されたインパクト駆動装置9を、下ハ
ーフ2bの開口部4bを通してディスクカートリッジ2
の内部へと配置することも可能であり、装置全体の更な
る薄型化及び小型化が可能となっている。
【0080】なお、この記録再生装置1では、上述した
ガイド軸20に駆動のためのスクリューを切るといった
必要がなく、このガイド軸20を細く形成することがで
きる。したがって、このガイド軸20を上述したディス
クカートリッジ2の記録再生用の開口部4a,4bを投
影した領域内に配置することも可能であり、装置全体の
更なる小型化が可能となる。
【0081】また、この記録再生装置1では、インパク
ト駆動装置9によって上述したトラッキング動作と送り
動作とを適切に行うことが可能なことから、対物レンズ
16の駆動を上述した光ピックアップ14の一軸アクチ
ュエータによるフォーカス方向のみとし、この光ピック
アップ14の構造を大幅に簡素化することが可能であ
る。
【0082】また、この記録再生装置1では、従来のよ
うな対物レンズ16の視野振りによるオフセットを考慮
した検出信号の補正を行う必要がなく、1スポット光学
系によるトラッキングサーボを容易に適用することがで
きる。したがって、この記録再生装置1では、上述した
トラッキング動作を行うための機構等を簡素化すること
が可能であり、信頼性を大幅に向上させることが可能で
ある。
【0083】また、この記録再生装置1では、部品点数
の削減や組立工数等の削減によって製造コストの大幅な
削減が可能であり、低消費電力化によってバッテリーの
駆動時間を延長させることが可能である。
【0084】なお、本発明は、上述した記録再生装置1
のように、ディスクカートリッジ2に回転可能に収納さ
れた光磁気ディスク3に対して情報信号の記録再生を行
うものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、C
D(Compact Disk),CD−R(CD-Recordable),CD−
RW(CD-ReWritable),DVD(Digital Versatile Dis
k)等の光ディスクに対して信号の記録及び/又は再生を
行う記録及び/又は再生装置に広く適用可能である。
【0085】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るインパクト駆動装置では、駆動軸に対する可動部の位
置精度を向上させることが可能であり、可動部を駆動軸
の軸方向に安定したスライド量で変位させることが可能
なことから、記録再生手段が取り付けられた支持ベース
をディスク状記録媒体の径方向に適切にスライドさせる
ことが可能である。
【0086】また、本発明に係る記録及び/又は再生装
置では、そのようなインパクト駆動装置を備えることに
よって、記録再生手段が取り付けられた支持ベースをデ
ィスク状記録媒体の径方向に適切に移動させることを可
能なことから、ディスク状記録媒体に対して信号の記録
及び/又は再生を適切に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録再生装置を示す斜視図で
ある。
【図2】上記記録再生装置を示す平面図である。
【図3】上記記録再生装置を厚み方向に部分的に切り欠
いて示す側面図である。
【図4】本発明を適用したインパクト駆動装置の構成を
示す斜視図である。
【図5】上記インパクト駆動装置を駆動軸と平行な方向
に切断した断面図である。
【図6】上記インパクト駆動装置を駆動軸と直交する方
向に切断した断面図である。
【図7】上記インパクト駆動装置の動作原理を説明する
ための模式図であり、(a)は、初期状態を示し、
(b)は、電気機械変換素子が伸長した状態を示し、
(c)は、電気機械変換素子が収縮した状態を示す。
【図8】電気機械変換素子に印加される駆動パルスの波
形図であり、(a)は、図1中矢印Aに示す方向に支持
ベースを移動させる場合の駆動パルスの波形図であり、
(b)は、図1中矢印Bに示す方向に支持ベースを移動
させる場合の駆動パルスの波形図である。
【図9】上記記録再生装置の制御部を示すブロック図で
ある。
【図10】インパクト駆動装置の動作原理を説明するた
めの模式図であり、(a)は、初期状態を示し、(b)
は、電気機械変換素子が伸長した状態を示し、(c)
は、電気機械変換素子が収縮した状態を示す。
【図11】駆動軸の先端部へと伝わる振動の波と駆動軸
の先端部で反射される振動の波との干渉を説明するため
の模式図である。
【図12】従来のインパクト駆動装置の構成を示す要部
斜視図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置、2 ディスクカートリッジ、3 光
磁気ディスク、4a,4b 記録再生用の開口部、6
ディスク回転駆動機構、7 記録再生機構、8支持機
構、9 インパクト駆動装置、10 ベース、10a
開口部、11ディスクテーブル、12 スピンドルモー
タ、14 光ピックアップ、15 磁気ヘッド、16
対物レンズ、19 支持ベース、20 ガイド軸、22
一対の支持片部、23 駆動軸、24 電気機械変換
素子、25 固定部、26 可動部、27 ガイド孔、
28 収納凹部、28a 位置決め凹部、29 ブラケ
ット、30 クランプ部材、31 リング部材、32
コイルバネ、33 筒状部、33a 挿通孔、34 弾
性変位片、35 チャック部、36 フランジ部、37
切欠き部、38 貫通孔、50 制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸と、 上記駆動軸の一端に取り付けられ、駆動パルスに応じて
    当該駆動軸の軸方向に伸縮する電気機械変換素子と、 上記駆動軸にスライド可能に支持されると共に、上記電
    気機械変換素子を駆動パルスに応じて伸縮させながら、
    上記駆動軸を軸方向に変位させることによって、上記駆
    動軸の軸方向にスライドされる可動部とを備え、 上記可動部は、上記駆動軸が挿通される筒状部の一端
    に、軸方向に沿った切欠き部を複数形成することによっ
    て、複数の弾性変位片からなるチャック部が形成された
    クランプ部材と、一端から他端に向かって縮径された貫
    通孔に、上記駆動軸を貫通させると共に、一端側から当
    該クランプ部材のチャック部を嵌合させることによっ
    て、複数の弾性変位片を縮径する方向に弾性変位させる
    リング部材と、当該リング部材の貫通孔に当該クランプ
    部材のチャック部を嵌合させる方向に付勢する付勢手段
    とを有することを特徴とするインパクト駆動装置。
  2. 【請求項2】 ディスク状記録媒体に対して信号の記録
    及び/又は再生を行う記録再生手段と、 上記記録再生手段が取り付けられた支持ベースを有し、
    当該支持ベースを上記ディスク状記録媒体の径方向に移
    動可能に支持する支持手段と、 上記支持ベースに設けられた可動部と、当該可動部を上
    記ディスク状記録媒体の径方向にスライド可能に支持す
    る駆動軸と、当該駆動軸の一端に取り付けられ、駆動パ
    ルスに応じて当該駆動軸の軸方向に伸縮する電気機械変
    換素子とを有し、当該電気機械変換素子を駆動パルスに
    応じて伸縮させながら、当該駆動軸を軸方向に変位させ
    ることによって、当該可動部を当該駆動軸の軸方向にス
    ライドさせるインパクト駆動装置とを備え、 上記可動部は、上記駆動軸が挿通される筒状部の一端
    に、軸方向に沿った切欠き部を複数形成することによっ
    て、複数の弾性変位片からなるチャック部が形成された
    クランプ部材と、一端から他端に向かって縮径された貫
    通孔に、上記駆動軸を貫通させると共に、一端側から当
    該クランプ部材のチャック部を嵌合させることによっ
    て、複数の弾性変位片を縮径する方向に弾性変位させる
    リング部材と、当該リング部材の貫通孔に当該クランプ
    部材のチャック部を嵌合させる方向に付勢する付勢手段
    とを有することを特徴とする記録及び/又は再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7663291B2 (en) 2004-05-10 2010-02-16 Konica Minolta Holdings, Inc. Drive unit and information recording device

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WO2008072290A1 (ja) * 2006-12-08 2008-06-19 Pioneer Corporation ピックアップ移動装置、ディスク装置、および、撮像装置

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