JP2003189642A - 駆動装置及び記録及び/又は再生装置 - Google Patents

駆動装置及び記録及び/又は再生装置

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JP2003189642A
JP2003189642A JP2001390183A JP2001390183A JP2003189642A JP 2003189642 A JP2003189642 A JP 2003189642A JP 2001390183 A JP2001390183 A JP 2001390183A JP 2001390183 A JP2001390183 A JP 2001390183A JP 2003189642 A JP2003189642 A JP 2003189642A
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drive shaft
drive
voltage
conversion element
recording
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JP2001390183A
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Kazuhito Kurita
和仁 栗田
Norimasa Matsuo
憲雅 松尾
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録及び/又は再生装置の省電力化を図るこ
とができる。 【解決手段】 動軸24と、駆動軸24の一端に取り付
けられ、駆動電圧に応じて駆動軸24の軸方向に伸縮す
ることによって、駆動軸24を、この駆動軸24の軸方
向に変位させる電気機械変換素子25と、駆動軸24の
軸方向に移動可能に支持され、駆動軸24が電気機械変
換素子25によって変位されることによって、駆動軸2
4に沿って移動する光ピックアップ14とを備え、駆動
電圧の立ち上がりにおいて、電気機械変換素子の伸縮開
始電圧を急峻に印加した後なだらかに増加する電圧を印
加し、駆動電圧の立ち下がりにおいて、急峻に下がる電
圧を印加して電気機械変換素子25を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械変換素子
を用いて駆動軸を変位させることによって被駆動体を駆
動軸に沿って移動させることができる駆動装置及びこれ
を用いた記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスク状記録媒体である光ディスクに
記録されたデータの再生を行うディスク再生装置は、光
ディスクを回転駆動するディスク回転駆動機構と、この
ディスク回転駆動機構により回転駆動される光ディスク
に対して情報信号の読み出しを行う光ピックアップと、
この光ピックアップを光ディスクの径方向に移動可能に
支持する支持機構と、この支持機構に支持された光ピッ
クアップを光ディスクの径方向に送り動作させる駆動機
構とを備え、これらが装置本体のベースに配設されてい
る。
【0003】ディスク回転駆動機構は、スピンドルモー
タの駆動軸に一体的に取り付けられたディスクテーブル
を有しており、このディスクテーブルには、光ディスク
が装着される。光ピックアップは、光源から出射された
光ビームを対物レンズにより集光させて光ディスクの信
号記録面に照射し、この光ディスクの信号記録面から反
射した戻りの光ビームを受光素子により検出する光学系
と、この受光素子により受光された光ディスクからの検
出信号に基づいて、対物レンズを光軸方向及び光ディス
クの径方向に変位駆動させる二軸アクチュエータとを有
し、光ディスクに記録されたデータを読み出すと共に、
対物レンズのフォーカシング及びトラッキング制御を行
うことができるようになっている。
【0004】このような光ピックアップを支持する支持
機構は、光ピックアップを支持する支持ベースと、この
支持ベースを光ディスクの径方向に移動可能に支持する
主軸及び副軸とを有している。駆動機構は、支持ベース
に設けられたラック部材と、このラック部材に噛合され
るギヤやリードスクリュー等からなるギヤ群と、これら
ギヤ群を回転駆動し、ラック部材を主軸及び副軸に沿っ
た方向に移動させる駆動モータとを有している。そし
て、光ピックアップは、駆動機構が駆動されると、支持
ベースが光ディスクの径方向に移動することによって、
光ディスクの径方向に移動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなディスク再
生装置は、駆動機構に多くのギヤを必要とすることか
ら、部品点数が増え、組立工程が複雑なものとなってし
まう。また、部品点数が多いことから、更なる小型化を
図ることが困難である。
【0006】ところで、従来より、電気機械変換素子を
用いて被駆動体を移動させる駆動装置がある。具体的
に、この駆動装置は、電気機械変換素子により変位され
る駆動摩擦部材と、電気機械変換素子を駆動する駆動回
路とを備え、駆動回路が電気機械変換素子に、駆動電圧
である一定周期のランプ電圧を印加することによって、
駆動摩擦部材を変位させ、この駆動摩擦部材に取り付け
られている被駆動体を、駆動摩擦部材に沿って移動させ
ることができるようになっている。この駆動装置は、被
駆動体を移動させるにあたって、ギヤ等を必要としない
ことから、部品点数の削減を図ることができ、また、こ
れを適用した装置の小型化を図ることができる。
【0007】そこで、この駆動装置を、上述したディス
ク再生装置の光ピックアップの移動機構に適用し、これ
によって、ディスク再生装置の部品点数の削減を図り、
装置全体の小型化を図ることができる。この場合、光ピ
ックアップの支持機構を構成する主軸又は副軸の何れか
一方を、駆動回路の駆動摩擦部材に代え、この駆動摩擦
部材を電気機械変換素子によって変位させることによっ
て、光ピックアップを光ディスクの径方向に移動させる
ことができる。
【0008】しかしながら、上記駆動装置を構成する電
気機械変換素子は、動作を開始するまでに不感帯があ
る。したがって、不感帯に直線的な電圧を印加しても、
電気機械変換素子は動作することなく、無駄に電力を消
費してしまう。特に、携帯型のディスク再生装置は、電
源に電池を使用することから、無駄な電力消費を無くす
必要がある。また、不感帯では、電気機械変換素子は動
作しないことから、被駆動体である光ピックアップの動
作が不連続となり、また、高速動作の障害となる。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、省電力化を図ることが
できる駆動装置を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、被駆動体を連
続的で高速に移動することができる駆動装置を提供する
ことにある。
【0011】更に、本発明の他の目的は、このような駆
動装置を用いることによって、省電力化を図ることがで
きる記録及び/又は再生装置を提供することにある。
【0012】更に、本発明の他の目的は、記録及び/又
は再生部の移動制御を、連続的で高速に行うことができ
る記録及び/又は再生装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る駆動装置
は、上述した目的を解決すべく、駆動軸と、駆動軸の一
端に取り付けられ、駆動電圧に応じて駆動軸の軸方向に
伸縮することによって、駆動軸を、この駆動軸の軸方向
に変位させる電気機械変換素子と、駆動軸の軸方向に移
動可能に支持され、駆動軸が電気機械変換素子によって
変位されることによって、駆動軸に沿って移動する被駆
動体と、電気機械変換素子に印加される駆動電圧を制御
する制御部とを備える。そして、制御部は、駆動電圧の
立ち上がりと立ち下がりの何れか一方において、電気機
械変換素子の伸縮開始電圧を急峻に印加した後なだらか
に変化する電圧を印加し、他方を、急峻に変化させる電
圧を印加して電気機械変換素子を制御する。これによ
り、0Vから緩やかに直線的に駆動電圧を印加する場合
に比べて省電力化を図ることができる。
【0014】また、以上のような駆動装置を用いる記録
及び/又は再生装置は、ディスク状記録媒体を回転する
回転駆動部と、回転駆動部により回転されているディス
ク状記録媒体に対して情報信号を記録し及び/又はディ
スク状記録媒体に記録された情報信号の再生をする記録
及び/又は再生部と、記録及び/又は再生部をディスク
状記録媒体の径方向に移動可能に支持する移動操作部と
を備える。そして、移動操作部は、ディスク状記録媒体
の径方向に配設される駆動軸と、駆動軸の一端に取り付
けられ、駆動電圧に応じて駆動軸の軸方向に伸縮するこ
とによって、駆動軸を、この駆動軸方向に変位させる電
気機械変換素子と、電気機械変換素子に印加される駆動
電圧を制御する制御部とを有する。記録及び/又は再生
部は、移動操作部によって駆動軸の軸方向に移動可能に
支持され、駆動軸が電気機械変換素子によって変位され
ることによって、ディスク状記録媒体の径方向に移動す
る。そして、制御部は、駆動電圧の立ち上がりと立ち下
がりの何れか一方において、電気機械変換素子の伸縮開
始電圧を急峻に印加した後なだらかに変化する電圧を印
加し、他方を、急峻に変化させる電圧を印加して電気機
械変換素子を制御する。これにより、0Vから緩やかに
直線的に駆動電圧を印加する場合に比べて省電力化を図
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用されたディス
ク記録再生装置について図面を参照して説明する。この
ディスク記録再生装置は、携帯型の装置であり、ディス
クカートリッジを記録媒体に用いる。
【0016】図1に示すように、ディスク記録再生装置
1に用いられるディスクカートリッジ2は、一対の上ハ
ーフ2aと下ハーフ2bとを突き合わすことにより構成
されたカートリッジ本体2cに、光磁気ディスク3が回
転可能に収納されてなる。
【0017】光磁気ディスク3の中心部には、ディスク
記録再生装置側のディスク回転駆動機構を構成するディ
スクテーブルに係合されるクランピングプレートが設け
られている。クランピングプレートは、金属等で形成さ
れており、ディスクテーブル側のマグネットによって磁
気吸引されるようになっている。すなわち、光磁気ディ
スク3は、ディスクテーブルにクランピングプレートが
磁気吸引され係合されることによって、ディスクテーブ
ルと一体的に回転するようになっている。
【0018】この光磁気ディスク3を回転可能に収納す
るカートリッジ本体2cには、前面側略中央の上ハーフ
2a及び下ハーフ2bの互いに対向する面に、光磁気デ
ィスク3の信号記録領域の一部を径方向に亘って外部に
臨ませる記録再生用の開口部4a,4bが形成されてい
る。上ハーフ4a側の開口部4aは、光磁気ディスク3
に対して磁界を印加する磁気ヘッドをカートリッジ本体
2c内部に進入させるためのものであり、下ハーフ2b
側の開口部4bは、光ピックアップを光磁気ディスク3
に臨ませるためのものである。
【0019】また、カートリッジ本体2cの前面側に
は、記録再生用の開口部4a,4bを開閉するためのシ
ャッタ部材5がスライド可能に取り付けられている。こ
のシャッタ部材5は、カートリッジ本体2の外形に沿っ
て略コ字状に折り曲げられた平板部材によって形成され
ており、各主面部は、記録再生用の開口部4a,4bを
閉塞するのに足る大きさに形成されている。このシャッ
タ部材5は、ディスク記録再生装置1に装填されたとき
に限って、開口部4a,4bを開放し、非使用時には開
口部4a,4bを閉塞する。
【0020】また、下ハーフ2bの中央部には、光磁気
ディスク3のクランピングプレートを外部に臨ませる略
円形の開口部が設けられている。ディスクカートリッジ
2がディスク記録再生装置1に装填されたとき、この開
口部からは、ディスクテーブルが進入し、クランピング
プレートとディスクテーブルとが係合するようになって
いる。
【0021】このようなディスクカートリッジ2は、カ
ートリッジ本体2cの前面と直交する一側面を挿入端と
して、ディスク記録再生装置1に装填される。すると、
シャッタ部材5は、ディスクカートリッジの挿入方向と
平行な方向に、カートリッジ本体2cの前面に沿ってス
ライドし、開口部4a,4bを開放し、光磁気ディスク
3の記録再生の可能な状態にする。なお、カートリッジ
本体2c内に収納する記録媒体としては、光磁気ディス
クの他に、再生専用の光ディスク、記録層に色素を用い
データの追記を可能とする追記型の光ディスク、記録層
に相変化材料を用いデータの書換を可能とする書換型の
光ディスク、磁気ディスク等を用いるようにしてもよ
い。
【0022】以上のようなディスクカートリッジ2を記
録媒体に用いるディスク記録再生装置1について説明す
ると、このディスク記録再生装置1は、ディスクカート
リッジ2が装着される装着部が設けられた装置本体と、
この装置本体に設けられた装着部を開閉する蓋体とを備
える。そして、図1に示すように、装置本体を構成する
筐体内には、ディスクカートリッジ2が装着される装着
部が一方の主面に構成されたベース10が配設されてい
る。このベース10には、詳細は省略するが、ディスク
カートリッジ2を保持するカートリッジホルダが回動可
能に取り付けられており、このカートリッジホルダは、
蓋体と共に回動するようになっている。そして、このデ
ィスク記録再生装置1は、蓋体が装着部を開放している
とき、ディスクカートリッジをカートリッジホルダに挿
入保持させ、蓋体を装着部を閉塞する方向に回動操作す
ることによって、カートリッジホルダに保持されたディ
スクカートリッジ2を装着部に装着し、光磁気ディスク
3の記録再生を行うことができるようになっている。す
なわち、ディスクカートリッジ2は、装着部に装着され
た状態において、記録再生用の開口部4a,4bがシャ
ッタ部材5がカートリッジ本体2cの前面部に沿ってス
ライドすることにより開放され、下ハーフ2bの略中央
の開口部よりディスクテーブルが進入し、クランピング
プレートがディスクテーブルに磁気吸引されて係合した
状態となる。
【0023】装置本体を構成する筐体内に配設されるベ
ース10には、図1に示すように、カートリッジ本体2
cに収納された光磁気ディスク3を回転駆動するディス
ク回転駆動機構6と、このディスク回転駆動機構6によ
り回転駆動される光磁気ディスク3に対して情報信号の
記録再生を行う記録再生機構7と、この記録再生機構7
を光磁気ディスク3の径方向に移動可能に支持する移動
操作機構8とが配設されている。そして、この移動操作
機構8には、記録再生機構7を光磁気ディスク3の径方
向に移動させるインパクト駆動機構9が配設されてい
る。
【0024】ディスク回転駆動機構6は、光磁気ディス
ク3を回転するための駆動源となるスピンドルモータ1
2を有し、このスピンドルモータ12は、ベース10の
下面側略中央部に、駆動軸12aを上面側に突出させる
ように配設されている。この駆動軸12aには、光磁気
ディスクのクランピングプレートに係合されるディスク
テーブル11が取り付けられている。このディスクテー
ブル11は、クランピングプレートを磁気吸引するため
のマグネットが内蔵されており、光磁気ディスク3を一
体的に回転することができるようになっている。
【0025】ベース10に配設される記録再生機構7
は、下ハーフ2b側の開口部4bより光磁気ディスク3
の信号記録領域に臨まされる光ピックアップ14と、上
ハーフ2aの開口部4aより進入する磁気ヘッド15と
から構成されている。光ピックアップ14は、光学系と
して、光ビームを出射する半導体レーザ、この半導体レ
ーザより出射された光ビームを集束する対物レンズ1
6、光磁気ディスク3で反射された戻りの光ビームを検
出する光検出器等を備える。半導体レーザより出射され
た光ビームは、対物レンズ16により集束され、光磁気
ディスクの信号記録面に照射される。光磁気ディスク3
の信号記録面で反射された戻りの光ビームは、光検出器
により電気信号に変換され、RFアンプに出力される。
【0026】また、光ピックアップ14は、対物レンズ
16を光軸方向に変位駆動させる対物レンズ駆動機構を
有している。この対物レンズ駆動機構は、対物レンズ1
6を、この対物レンズ16の光軸方向であるフォーカシ
ング方向に変位させる1軸アクチュエータである。この
対物レンズ駆動機構は、例えば光ピックアップ14のベ
ースに配設されるマグネットと、対物レンズ16のレン
ズホルダにマグネットと対向するように配設されるコイ
ルとからなり、コイルに流れるフォーカシングサーボ信
号に応じた電流とマグネットが発生する磁界とにより駆
動力を発生し、対物レンズ16をフォーカシング方向に
変位させる。すなわち、この対物レンズ駆動機構は、既
存のフォーカシング制御とトラッキング制御とを行う2
軸アクチュエータからなる対物レンズ駆動機構と比べ
て、トラッキング制御用の駆動部を備えておらず、小型
化が図られている。このディスク記録再生装置1では、
詳細は後述するインパクト駆動機構9によって、光ピッ
クアップ14及び磁気ヘッド15の光磁気ディスク3の
径方向の送り操作と共にトラッキング制御を行うように
している。
【0027】磁気ヘッド15は、光磁気ディスク3を介
して光ピックアップ14の対物レンズ16と対向配置さ
れるように、ヘッド取付アーム17の先端部に取り付け
られている。このヘッド取付アーム17は、ジンバルバ
ネ等の弾性変位可能な部材からなり、磁気ヘッド15を
光磁気ディスク3の方向に付勢している。磁気ヘッド1
5は、記録時に限って光磁気ディスク3に磁界を印加す
ることができるように摺接され、再生時、待機時等に
は、図示を省略するヘッド昇降機構により光磁気ディス
ク3から離間するようになっている。また、記録再生機
構7を構成する光ピックアップ14と磁気ヘッド15と
は、同期して光磁気ディスク3の径方向に移動するよう
に連結部材18によって連結されている。
【0028】また、これら光ピックアップ14及び磁気
ヘッド15は、図2及び図3に示すように、ディスクカ
ートリッジ2の記録再生用の開口部4a,4bを投影し
た領域S内に配置されており、ベース10には、記録再
生用の開口部4aに対応した開口部10aが形成されて
いる。
【0029】図1及び図2に示すように、この記録再生
機構7を光磁気ディスク3の径方向に移動可能に支持す
る移動操作機構8は、光ピックアップ14を支持すると
共に、連結部材18を介してヘッド取付アーム17の先
端部に取り付けられた磁気ヘッド15を支持する支持ベ
ース19と、この支持ベース19を光磁気ディスク3の
径方向に移動可能に支持するガイド軸20とを有してい
る。
【0030】支持ベース19は、光ピックアップ14が
ベース10に形成された開口部10aから外方に臨むよ
うに配置されており、一方、ガイド軸20は、光磁気デ
ィスク3の径方向と平行に配置されており、その両端部
がベース10の開口部10aの周囲に設けられた一対の
支持部材21,21により固定支持されている。そし
て、支持ベース19には、このガイド軸20を挿通する
ガイド孔22が穿設された支持部23が一体に形成され
ている。
【0031】インパクト駆動機構9は、ガイド軸20と
平行、すなわち光ディスクの径方向と平行に配置された
駆動軸24と、この駆動軸24の一端に取り付けられた
電気機械変換素子25と、この電気機械変換素子25を
固定する固定部26と、駆動軸24の軸方向にスライド
可能に支持され、支持ベース19と駆動軸24とを連結
する連結部27とを有している。
【0032】駆動軸24は、支持ベース19を光磁気デ
ィスク3の内外周に亘って移動させるのに十分な長さを
有しており、駆動摩擦部材となる。この駆動軸24の一
端には、電気機械変換素子25が取り付けられている。
電気機械変換素子25は、ピエゾ素子や圧電素子等であ
り、図示を省略する駆動回路によって印加される駆動電
圧に応じて、駆動軸24の軸方向に伸びと縮みの速度が
異なった伸縮変位をし、駆動軸24を軸線方向に振動さ
せる。固定部26は、電気機械変換素子25の端部の一
端が取り付けられ、振動時のバランサとしても機能す
る。
【0033】このインパクト駆動機構9は、ベース10
のディスクカートリッジ2と対向する面とは反対側の面
にネジ止め等により取り付けられたブラケット28によ
り支持されている。具体的に、ブラケット28の一端に
は、固定部26が取り付けられ、このブラケット28の
他端には、駆動軸24の他端を支持する支持孔29が設
けられ、ここに、駆動軸24の他端が軸線方向に振動可
能に係合されている。すなわち、駆動軸24は、電気機
械変換素子25の変位により軸方向に移動し得るように
ブラケット28に支持されている。
【0034】連結部27は、支持ベース19に一体的に
設けられた第1の連結片30と第2の連結片31とから
構成されている。第1の連結片30は、支持ベース19
の支持部23とは反対側の端部から駆動軸24に向かっ
て突出形成されている。第2の連結片31は、板バネ等
の弾性変位可能な部材からなり、支持ベース19に片持
ち支持された状態でネジ止め等により取り付けられてい
る。これら第1の連結片30と第2の連結片31とは、
互いに対向配置されており、その間に駆動軸24を挟み
込むことによって、駆動軸24の軸方向にスライド可能
に支持されている。
【0035】したがって、支持ベース19は、支持部2
3のガイド孔22にガイド軸20が挿通されると共に、
連結部27が駆動軸24の軸方向にスライド可能に支持
されることによって、これらガイド軸20及び駆動軸2
4の軸方向、すなわち光磁気ディスク3の径方向に移動
可能に支持されている。
【0036】このように構成されるインパクト駆動機構
9は、電気機械変換素子25を、この電気機械変換素子
25の駆動信号となる駆動電圧に応じて伸縮させなが
ら、駆動軸24を軸方向に変位させることによって、連
結部27を駆動軸24の軸方向にスライドさせる。これ
により、光ピックアップ14及び磁気ヘッド15を支持
している支持ベース19を光磁気ディスク3の径方向に
直線駆動させることができる。具体的に、電気機械変換
素子25は、光ピックアップ14の移動開始時等の始動
時から記録再生動作中の定常時に亘って、図4に示すよ
うに、駆動信号として、各パルスが、立ち上がりにおい
て、先ず、急峻に第1の所定電圧まで昇圧し、次いで、
緩やかに直線的に第2の所定電圧まで昇圧し、次いで、
所定期間一定電圧を保持し、次いで、立ち下がりにおい
て、急峻に0Vまで降圧するような駆動電圧が印加され
る。ここで、第1の所定電圧までは、電気機械変換素子
25の不感電圧であり、第1の所定電圧は、電気機械変
換素子25の動作開始電圧である。
【0037】具体的に、支持ベース19を図1中矢印A
に示す方向に直線駆動させる場合、図4(A)に示すよ
うな駆動電圧が印加される。すなわち、立ち上がりにお
いて、先ず、駆動電圧が、急峻、すなわち垂直的に電気
機械変換素子25の動作開始電圧である第1の所定電圧
に昇圧されるまで、電気機械変換素子25は、不感
帯にあり、動作を開始しない。そして、駆動電圧が第1
の所定電圧Vになり、これに連続して緩やかに所定電
圧Vまで直線的に昇圧すると、電気機械変換素子25
は、緩やかに伸長し、これに連動して駆動軸24が図1
中矢印Aに示す方向に緩やかに移動する。このとき、支
持ベース19は、連結部27と駆動軸24との間に働く
摩擦力により、駆動軸24に保持され、駆動軸24と共
に図1中矢印Aに示す方向に移動する。一方、立ち下が
りにおいて、駆動電圧を0Vまで急峻に垂直的に降圧す
ると、電気機械変換素子25は、急速に収縮し、これに
連動して駆動軸24が図1中矢印Bに示す方向に急速に
移動する。このとき、連結部27は、慣性によって駆動
軸24との間に摩擦力に抗した滑りが生じ、駆動軸24
のみが図1中矢印Bに示す方向に移動する。この結果、
支持ベース19は、駆動軸24に対して、図1中矢印A
に示す方向にスライドすることになる。このインパクト
駆動機構9は、図4(A)に示す駆動電圧Vを繰り返
し電気機械変換素子25に印加することによって、連結
部27を介して駆動軸24に連結された支持ベース19
を、駆動軸24に対して、図1中矢印Aに示す方向へと
連続的にスライドさせることができる。
【0038】また、このインパクト駆動機構9は、定常
時に支持ベース19を図1中矢印Bに示す方向に直線駆
動させる場合、図4(B)に示すように、電気機械変換
素子25には、図4(A)の駆動電圧と反対の波形の駆
動電圧が印加される。すなわち、立ち下がりにおいて、
先ず、駆動電圧が、急峻、すなわち垂直的に電気機械変
換素子25の動作開始電圧である第1の所定電圧−V
に降圧されるまで、電気機械変換素子25は、不感帯に
あり、動作を開始しない。そして、駆動電圧が第1の所
定電圧Vになり、これに連続して緩やかに所定電圧−
まで直線的に降圧すると、電気機械変換素子25
は、緩やかに伸長し、これに連動して駆動軸24が図1
中矢印Bに示す方向に緩やかに移動する。このとき、支
持ベース19は、連結部27と駆動軸24との間に働く
摩擦力により、駆動軸24に保持され、駆動軸24と共
に図1中矢印Bに示す方向に移動する。この結果、支持
ベース19は、駆動軸24に対して、図1中矢印Bに示
す方向にスライドすることになる。このインパクト駆動
機構9は、図4(B)に示す駆動電圧−Vを繰り返し
電気機械変換素子25に印加することによって、連結部
27を介して駆動軸24に連結された支持ベース19
を、駆動軸24に対して、図1中矢印Bに示す方向へと
連続的にスライドさせることができる。
【0039】このように、インパクト駆動機構9は、電
気機械変換素子25の動作開始電圧となる第1の所定電
圧V若しくは−Vまで垂直的にに昇圧若しくは降圧
する駆動電圧を電気機械変換素子25に印加するように
している。したがって、0Vから第2の所定電圧V
しくは−Vまで直線的に駆動電圧を印加する場合に比
べて省電力化を図ることができる。また、電気機械変換
素子25が動作しない時間を無くすことができ、光ピッ
クアップ14を円滑に操作することができる。
【0040】以上のようなインパクト駆動機構9によれ
ば、駆動軸24と連結部27との間に働く摩擦力や、駆
動軸24に対する第2の連結片31の弾性力を調節する
ことによって、非駆動時においても、この駆動軸24と
連結部27との間に働く摩擦力によって、支持ベース1
9を移動方向の任意の位置に安定した状態で保持するこ
とができる。また、このインパクト駆動機構9は、従来
のようにギヤ列を用いたときのようにバックラッシュが
なく、nmオーダーといった高分解能での駆動制御が可
能であり、20kHz以上となる超音波領域での無音駆
動が可能となる。更に、このインパクト駆動機構9は、
図2及び図3に示すように、従来のような駆動モータに
よる回転駆動をギヤ群及びラック部材を介して直線駆動
に変換する機構に比べて大幅な小型化が可能であり、上
述した記録再生機構7と共に、ディスクカートリッジ2
の記録再生用の開口部4a,4bを投影した領域S内に
配置することができる。
【0041】次に、以上のように構成されるディスク記
録再生装置1の回路構成について、図5を参照して説明
すると、このディスク記録再生装置1は、光ピックアッ
プ14からの出力よりRF信号等各種信号を生成するR
Fアンプ51と、光ピックアップ14、スピンドルモー
タ12等を駆動するドライバ52と、スピンドルモータ
12等のサーボ信号を生成するサーボ制御回路53と、
ディジタル信号処理を行うディジタルシグナルプロセッ
サ(以下、DSPという。)54と、ディジタル信号を
アナログ信号に変換するD/A変換器55と、アナログ
信号をディジタル信号に変換するA/D変換器56と、
ディジタル信号の入出力を行うディジタルインターフェ
ース57と、D−RAM(Dynamic Random Access Memor
y)により構成されたバッファメモリ58と、磁気ヘッド
15の駆動制御を行うヘッド駆動回路59と、ユーザが
操作を行う操作部60と、ユーザへの表示を行う表示部
61と、システム全体を制御するCPUにより構成され
たシステムコントローラ62とを備える。
【0042】RFアンプ51は、光ピックアップ14を
構成する光検出器からの出力信号に基づいて、RF信
号、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー
信号を生成する。また、RFアンプ51は、光磁気ディ
スク3にウォブリンググルーブとして記録された絶対位
置情報であるグルーブ情報を抽出する。例えばフォーカ
シングエラー信号は、非点収差法等により生成され、ト
ラッキングエラー信号は、3ビーム法、プッシュプル法
等により生成される。そして、RFアンプ51は、RF
信号及びグルーブ情報をDSP54に出力し、フォーカ
シングエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ
制御部53に出力する。
【0043】サーボ制御回路53は、RFアンプ51か
ら供給されるフォーカスエラー信号に基づくフォーカシ
ングサーボ制御、トラッキングエラー信号、システムコ
ントローラ62からのトラックジャンプ指令やアクセス
指令等に基づいたインパクト駆動機構9のサーボ制御、
スピンドルモータ12サーボ制御等を行う。
【0044】具体的に、このサーボ制御回路53は、R
Fアンプ51から供給されたフォーカスエラー信号か
ら、フォーカス方向の目標値との誤差量を検出し、この
検出結果に基づいたサーボ信号をドライバ52に出力す
る。そして、ドライバ52は、このサーボ信号に応じた
駆動電圧を光ピックアップ14の対物レンズ駆動機構に
出力することにより、対物レンズ16を光磁気ディスク
3の信号記録面に対して接離可能なフォーカシング方向
に駆動変位させる。
【0045】また、このサーボ制御回路53は、トラッ
キングエラー信号、システムコントローラ62からのト
ラックジャンプ指令やアクセス指令等に基づいたインパ
クト駆動機構9のサーボ制御を行う。これを図6を参照
して説明すると、インパクト駆動機構9のサーボ回路7
0は、RFアンプ51から入力されるトラッキングエラ
ー信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ7
1と、トラッキングエラー信号の位相補償と高周波成分
すなわち雑音を除去するローパスフィルタ(low pass f
ilter:以下、LPFという。)72と、トラックジャ
ンプ等を行うときに光磁気ディスク3の径方向に光ピッ
クアップ14を送り操作するためのスレッド信号を生成
するスレッド信号生成器73と、トラッキングエラー信
号にスレッド信号を加算する加算器74と、インパクト
駆動機構9を構成する電気機械変換素子25に印加する
駆動信号を生成する変調器75とを備える。
【0046】このサーボ回路70がトラックジャンプを
行わない通常の制御を行うときには、スレッド信号生成
器73が発生するスレッド信号は0である。そして、R
Fアンプ51からトラッキングエラー信号が入力される
と、A/Dコンバータ71はトラッキングエラー信号を
アナログ信号からディジタル信号に変換し、これをLP
F72に出力する。LPF72は、トラッキングエラー
信号の高周波成分の雑音を除去すると共に位相補償を行
い、これを加算器74を介して変調器75に出力する。
そして、変調器75は、高周波成分が除去されたトラッ
キングエラー信号が0となるようなインパクト駆動機構
9の駆動信号を発生し、これをドライバ52に出力す
る。
【0047】また、サーボ回路70がトラックジャンプ
等の制御を行うときには、システムコントローラ62か
らスレッド信号生成器73にトラックジャンプ信号が入
力され、これに応じて、スレッド信号生成器73は、ス
レッド信号Vを生成する。そして、RFアンプ51か
らトラッキングエラー信号が入力されると、A/Dコン
バータ71はトラッキングエラー信号をアナログ信号か
らディジタル信号に変換し、これをLPF72に出力す
る。LPF72は、トラッキングエラー信号の高周波成
分の雑音を除去すると共に位相補償を行い、これを加算
器74に出力する。加算器74は、高周波成分が除去さ
れたトラッキングエラー信号にスレッド信号Vを加算
して変調器75に出力する。変調器75は、トラッキン
グエラー信号にスレッド信号Vが加算された和信号に
基づいて、トラッキングエラー信号が0となるようなイ
ンパクト駆動機構9の駆動信号を生成しドライバ52に
出力する。これによって、インパクト駆動機構9は、光
ピックアップ14を、微細な対物レンズ16のトラッキ
ング制御とこれに対して大まかな光磁気ディスク3の径
方向の送り操作とを行うことができる。
【0048】また、このサーボ制御回路53は、ドライ
バ52を介してスピンドルモータ12を角速度一定又は
線速度一定で駆動すると共に、システムコントローラ6
2からの指令に基づいた制御信号をドライバ52に供給
することによって、スピンドルモータ12の駆動又は停
止の制御を行う。また、このサーボ制御回路53は、シ
ステムコントローラ62からの指令に基づいた制御信号
をドライバ52に供給することによって、光ピックアッ
プ14における半導体レーザの点灯又は消灯、並びにレ
ーザ出力等の駆動制御を行う。
【0049】DSP54は、RFアンプ51からグルー
ブ情報が供給されるアドレスデコーダ63を有してお
り、このアドレスデコーダ63は、RFアンプ51から
供給されたグルーブ情報をデコードしてアドレス情報を
抽出する。このアドレス情報は、システムコントローラ
62に供給され、各種の駆動制御に用いられる。また、
DSP54は、EFM/CIRCエンコーダ/デコーダ
64と、耐振用メモリコントローラ65と、音声圧縮エ
ンコーダ/デコーダ66とを有している。
【0050】再生時には、RFアンプ51からEFM/
CIRCエンコーダ/デコーダ64にRF信号が供給さ
れ、このRF信号に対して、EFM(Eight to Fourteen
Modulation)復調、並びにエラー訂正に関するCIRC
(Cross Interleave Reed-Solomon Code)等のデコード処
理が行われる。これにより、圧縮された状態のデータ信
号が抽出され、この抽出されたデータ信号は、耐振用メ
モリコントローラ65によってバッファメモリ58へと
書き込まれる。そして、バッファメモリ58に一旦書き
込まれたデータ信号は、所定のデータ単位毎に読み出さ
れて、音声圧縮エンコーダ/デコーダ66に供給され、
このデータに対して、ATRAC(Adaptive Transform
Acoustic Coding)によるデコード処理が行われる。これ
により、ディジタルオーディオ信号へと伸長される。こ
のディジタルオーディオ信号は、D/A変換器55によ
ってアナログオーディオ信号に変換された後に、オーデ
ィオ出力端子67から出力される。また、このディジタ
ルオーディオ信号は、ディジタルインターフェース57
を介して、ディジタル出力端子69から直接出力するこ
ともできる。
【0051】記録時には、オーディオ入力端子68から
入力されたアナログオーディオ信号が、A/D変換器5
6によってディジタルオーディオ信号に変換された後
に、音声圧縮エンコーダ/デコーダ66へと供給され
る。また、この記録再生装置1では、ディジタルインタ
ーフェース57を介して、ディジタルオーディオ信号を
ディジタル入力端子70から直接入力することもでき
る。DSP54において、音声圧縮エンコーダ/デコー
ダ66に供給されたディジタルオーディオ信号は、AT
RACによるエンコード処理が行われることによって、
圧縮データとされ、耐振用メモリコントローラ65によ
ってバッファメモリ58へと書き込まれる。そして、バ
ッファメモリ58に一旦書き込まれた圧縮データは、所
定のデータ単位毎に読み出されて、EFM/CIRCエ
ンコーダ/デコーダ64に供給され、このデータ信号に
対して、EFM変調、並びにエラー訂正に関するCIR
C等のエンコード処理が行われた後に、ヘッド駆動回路
59へと供給される。
【0052】ヘッド駆動回路59は、エンコード処理が
行われた記録データに応じて変調された外部磁界を磁気
ヘッド15に発生させる。このとき、ヘッド昇降機構
は、システムコントローラ62からの指令の基づいて、
磁気ヘッド15を光磁気ディスク3の光ピックアップ1
4と対向する面とは反対側の面に接触又は近接させる。
光磁気ディスク3は、光ピックアップ14により光ビー
ムが照射されてキュリー温度以上に加熱され磁気ヘッド
15により磁界が印加されることによってデータが記録
される。
【0053】操作部60は、操作スイッチや操作釦等か
ら構成されており、例えば再生、録音、一時停止、停
止、早送り、早戻し、頭出しサーチ等の記録又は再生動
作にかかる操作情報や、通常再生、プログラム再生、シ
ャッフル再生等のプレイモードにかかる操作情報をシス
テムコントローラ62に供給する。
【0054】表示部61は、液晶表示パネル等から構成
されており、記録又は再生時における光磁気ディスク3
の動作モード状態や、トラックナンバ、記録時間又は再
生時間、編集動作状態等を表示する。
【0055】システムコントローラ62は、操作部60
から供給された操作情報に応じた各部の動作制御を実行
する。
【0056】次に、以上のように構成されたディスク記
録再生装置1の動作について説明する。
【0057】先ず、ディスク記録再生装置1を構成する
装置本体に対して蓋体が内部を開放する方向に回動さ
れ、装置本体内に構成された装着部が開放された状態に
おいて、ディスクカートリッジ2は、図1に示すよう
に、シャッタ部材5が設けられた前面部に直交する一側
面部を挿入端として、装置本体内に挿入される。する
と、ディスクカートリッジ2は、蓋体と連動したカート
リッジホルダに保持される。このとき、シャッタ部材5
は、カートリッジホルダに設けられたシャッタ開放片に
よってシャッタロックが解除され、カートリッジ本体2
cの前面部に沿ってスライドされ、カートリッジ本体2
cに設けられた開口部4a,4bを開放し、光磁気ディ
スク3の信号記録領域を内外周に亘ってカートリッジ本
体2cの外部に臨ませる。
【0058】そして、装置本体の内部を開放した状態に
ある蓋体を、装置本体の内部を閉塞する方向に回動操作
がされると、カートリッジホルダに保持されたディスク
カートリッジ2は、ベース10に構成された装着部に装
着される。すると、カートリッジ本体2cの下ハーフ2
b側略中央部に設けられた開口部からは、ディスク回転
駆動機構6を構成するディスクテーブルが内部に進入す
る。そして、ディスクテーブルは、光磁気ディスク3に
設けられているクランピングプレートに係合され、磁気
吸引することによって、光磁気ディスク3を一体的に回
転でき状態にする。
【0059】次に、装着部に装着されたディスクカート
リッジ2の光磁気ディスク3にデータを記録する場合に
ついて説明する。先ず、図5に示すように、ユーザによ
って操作部60を構成する記録開始釦が押されると、こ
れがシステムコントローラ62に入力され、システムコ
ントローラ62は、これを、サーボ制御回路53に出力
する。サーボ制御回路53は、制御信号をドライバ52
に供給することによって、スピンドルモータ12を駆動
し、光磁気ディスク3を回転させると共に、光ピックア
ップ14を構成する半導体レーザを駆動し、データ記録
用の出力レベルで光ビームを出射するようにする。ま
た、サーボ制御回路53は、インパクト駆動機構9を駆
動し、光ピックアップ14を光磁気ディスク3の内周側
に移動させると共に、フォーカスサーボ制御を行い、記
録位置を特定するためデータの読み出しを開始する。す
なわち、光ピックアップ14は、光磁気ディスク3で反
射された戻りの光ビームを光検出器で検出し、これをR
Fアンプ51を介してアドレスデコーダ63に出力し、
アドレスデコーダ63は、アドレス情報をデコードした
後、デコードされたアドレス情報をシステムコントロー
ラ62に出力し、システムコントローラ62が記録位置
を特定することができるようにする。システムコントロ
ーラ62は、記録データの記録位置を特定すると、ヘッ
ド昇降機構を駆動し、磁気ヘッド15を光磁気ディスク
3に近接される。そして、光磁気ディスク3は、光ピッ
クアップ14により光ビームが照射されてキュリー温度
以上に加熱され磁気ヘッド15により磁界が印加される
ことによってデータの記録が開始される。
【0060】このとき、スレッド信号生成器73は、シ
ステムコントローラ62からのトラックジャンプ等の制
御信号に応じてスレッド信号Vを生成し、変調器75
に出力する。また、RFアンプ51からトラッキングエ
ラー信号が入力されると、A/Dコンバータ71は、ト
ラッキングエラー信号をアナログ信号からディジタル信
号に変換し、LPF72は、トラッキングエラー信号の
高周波成分の雑音を除去すると共に位相補償を行い、加
算器74は、高周波成分が除去されたトラッキングエラ
ー信号にスレッド信号Vを加算し、変調器75に出力
する。変調器75は、トラッキングエラー信号にスレッ
ド信号Vが加算された和信号に応じて、トラッキング
エラー信号が0となる駆動信号を生成し、これをドライ
バ52に出力する。これによって、インパクト駆動機構
9は、駆動電圧の傾斜部において、光ピックアップ14
と磁気ヘッド15とを支持する支持ベース19を、駆動
軸24と共に緩やかに移動させ、駆動電圧の垂直部で、
駆動軸24を急速に移動させることによって、支持ベー
ス19を摩擦力に抗して滑らせる。そして、インパクト
駆動機構9は、光ピックアップ14を、微細な対物レン
ズ16のトラッキング制御とこれに対して大まかな光磁
気ディスク3の径方向の送り操作とを行う。
【0061】また、トラックジャンプを行わない通常の
制御のときには、スレッド信号生成器73が発生するス
レッド信号は0であり、RFアンプ51からトラッキン
グエラー信号が入力されると、A/Dコンバータ71は
トラッキングエラー信号をアナログ信号からディジタル
信号に変換し、LPF72は、トラッキングエラー信号
の高周波成分の雑音を除去すると共に位相補償を行い、
これを加算器74を介して変調器75に出力する。変調
器75は、トラッキングエラー信号に応じて、トラッキ
ングエラー信号が0となる駆動信号を生成し、これをド
ライバ52に出力する。これによって、インパクト駆動
機構9は、駆動電圧の傾斜部において、光ピックアップ
14と磁気ヘッド15とを支持する支持ベース19を、
駆動軸24と共に緩やかに移動させ、駆動電圧の垂直部
で、駆動軸24を急速に移動させることによって、支持
ベース19を摩擦力に抗して滑らせる。そして、インパ
クト駆動機構9は、光ピックアップ14を、微細な対物
レンズ16のトラッキング制御を行う。
【0062】光磁気ディスク3に記録する記録データ
は、アナログ信号であるときA/D変換器56によって
ディジタルオーディオ信号に変換され、ディジタル信号
であるとき、ディジタルインターフェース57を介して
ディジタル入力端子70から入力され、ディジタル信号
の記録データは、この後、音声圧縮エンコーダ/デコー
ダ66でATRACにより圧縮され、耐振用メモリコン
トローラ65によってバッファメモリ58へ一時的に書
き込まれ、このバッファメモリ58より所定のデータ単
位毎に読み出されて、EFM/CIRCエンコーダ/デ
コーダ64でEFM変調、並びにエラー訂正に関するC
IRC等のエンコード処理が行われた後に、ヘッド駆動
回路59へと供給される。そして、ヘッド駆動回路59
は、記録データに応じて変調された外部磁界を磁気ヘッ
ド15に発生させる。そして、磁気ヘッド15は、光ピ
ックアップ14により光ビームが照射されキュリー温度
以上に加熱された位置に外部磁界を印加してデータを記
録する。
【0063】また、ディスクカートリッジ2の光磁気デ
ィスク3に記録されているデータの再生を行うときにつ
いて説明する。ユーザによって操作部60を構成する再
生開始釦が押されると、これがシステムコントローラ6
2に入力され、システムコントローラ62は、これを、
サーボ制御回路53に出力する。なお、再生時のサーボ
制御回路53の動作は、記録時とほぼ同様なため詳細は
省略するが、再生時には、磁界を光磁気ディスク3に印
加する必要がないことから、ヘッド昇降機構により光磁
気ディスク3に対して離間した状態にされている。そし
て、光ピックアップ14が光磁気ディスク3に光ビーム
を照射し、反射された戻りの光ビームを検出すると、再
生信号は、EFM/CIRCエンコーダ/デコーダ64
でEFM復調、並びにエラー訂正に関するCIRC等の
デコード処理が行われ、耐振用メモリコントローラ65
によってバッファメモリ58へと書き込まれる。そし
て、バッファメモリ58に一旦書き込まれたデータは、
所定のデータ単位毎に読み出されて、音声圧縮エンコー
ダ/デコーダ66に供給され、ATRACによるデコー
ド処理が行われ伸長される。この伸長されたディジタル
データは、D/A変換器55によってアナログオーディ
オ信号に変換された後に、オーディオ出力端子67に接
続されたスピーカ、イヤホン、ヘッドフォン等から出力
される。また、このディジタルオーディオ信号は、ディ
ジタルインターフェース57を介して、ディジタル出力
端子69から直接出力される。
【0064】以上のように構成されるディスク記録再生
装置1では、上述したインパクト駆動機構9を用いるこ
とによって、従来ような駆動モータによる回転駆動をギ
ヤ群及びラック部材を介して直線駆動に変換する機構に
比べて、部品点数を大幅に削減することができ、更なる
小型化及び軽量化を図ることができる。また、このディ
スク記録再生装置1では、上述した記録再生機構7及び
インパクト駆動機構9が、ディスクカートリッジ2の記
録再生用の開口部4a,4bを投影した領域S内に配置
されていることから、これら記録再生機構7及びインパ
クト駆動機構9の一部を記録再生用の開口部4a,4b
を通してディスクカートリッジ2の内部へと配置するこ
とができ、更なる薄型化及び小型化を図ることができ
る。更に、ディスク記録再生装置1は、インパクト駆動
機構9によって支持ベース19を移動させることで、ト
ラッキング制御と光ピックアップ14の送り操作を行う
ことができ、光ピックアップ14の対物レンズ駆動機構
にトラッキング制御用のコイルやマグネットを設ける必
要がなくなり構成の簡素化及び小型化を図ることができ
る。また、このディスク記録再生装置1では、上述した
ガイド軸20に駆動のためのネジ部となるスクリューを
設ける必要がなく、このガイド軸20を細く形成するこ
とができる。したがって、このガイド軸20を上述した
ディスクカートリッジ2の記録再生用の開口部4a,4
bを投影した領域S内に配置することも可能であり、更
なる小型化が可能となる。また、このディスク記録再生
装置1では、従来のような対物レンズ16の視野振りに
よるオフセットを考慮した検出信号の補正を行う必要が
なく、1スポット光学系によるトラッキングサーボを容
易に適用することができる。したがって、この記録再生
装置1では、上述したトラッキング動作を行うための機
構等を簡素化することが可能であり、信頼性を大幅に向
上させることが可能である。
【0065】また、インパクト駆動機構9は、電気機械
変換素子25の動作開始電圧となる第1の所定電圧V
若しくは−Vまで垂直的にに昇圧若しくは降圧する駆
動電圧を電気機械変換素子25に印加するようにしてい
る。したがって、0Vから第2の所定電圧V若しくは
−Vまで直線的に駆動電圧を印加する場合に比べて省
電力化を図ることができる。また、電気機械変換素子2
5が動作しない時間を無くすことができ、光ピックアッ
プ14を円滑に操作することができる。
【0066】なお、以上の例では、インパクト駆動機構
9で光ピックアップ14の送り操作と対物レンズ16の
トラッキング制御を行い、光ピックアップ14の対物レ
ンズ駆動機構をフォーカシング制御のみを行う1軸アク
チュエータで構成した例を説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、インパクト駆動機構9で光ピ
ックアップ14の送り操作のみを行い、光ピックアップ
14の対物レンズ駆動機構を、フォーカシング制御とト
ラッキング制御とを行うことができるように従来と同じ
2軸アクチュエータで構成するようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、駆動電圧の立ち上がりと立ち下がりの何れか一方
において、電気機械変換素子の伸縮開始電圧を急峻に印
加した後なだらかに変化する電圧を印加し、他方を、急
峻に変化させる電圧を印加して上記電気機械変換素子を
制御することから、0Vから緩やかに直線的に駆動電圧
を印加する場合に比べて省電力化を図ることができる。
また、電気機械変換素子が動作しない時間を無くすこと
ができ、被駆動体である記録及び/又は再生部を円滑に
操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録再生装置を示す斜視図で
ある。
【図2】上記記録再生装置を示す平面図である。
【図3】上記記録再生装置を厚み方向から見た断面図で
ある。
【図4】電気機械変換素子に印加される駆動電圧の波形
図であり、(a)は、図1中矢印Aに示す方向に支持ベ
ースを移動させる場合の駆動電圧の波形図であり、
(b)は、図1中矢印Bに示す方向にヘッド部を移動さ
せる場合の駆動電圧の波形図である。
【図5】上記ディスク記録再生装置の回路構成を説明す
るブロック図である。
【図6】サーボ回路の説明をするブロック図である。
【符号の説明】
1 ディスク記録再生装置、2 ディスクカートリッ
ジ、3 光磁気ディスク、4a,4b 記録再生用の開
口部、6 ディスク回転駆動機構、7 記録再生機構、
8 支持機構、9 インパクト駆動機構、10 ベー
ス、10a 開口部、11 ディスクテーブル、12
スピンドルモータ、14 光ピックアップ、15 磁気
ヘッド、16 対物レンズ、19 支持ベース、20
ガイド軸、24駆動軸、25 電気機械変換素子25、
26 固定部、27 可動部、28ブラケット、30
第1の連結片、31 第2の連結片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸と、 上記駆動軸の一端に取り付けられ、駆動電圧に応じて上
    記駆動軸の軸方向に伸縮することによって、上記駆動軸
    を、この駆動軸の軸方向に変位させる電気機械変換素子
    と、 上記駆動軸の軸方向に移動可能に支持され、上記駆動軸
    が上記電気機械変換素子によって変位されることによっ
    て、上記駆動軸に沿って移動する被駆動体と、 上記電気機械変換素子に印加される駆動電圧を制御する
    制御部とを備え、 上記制御部は、上記駆動電圧の立ち上がりと立ち下がり
    の何れか一方において、上記電気機械変換素子の伸縮開
    始電圧を急峻に印加した後なだらかに変化する電圧を印
    加し、上記他方を、急峻に変化させる電圧を印加して上
    記電気機械変換素子を制御する駆動装置。
  2. 【請求項2】 ディスク状記録媒体を回転する回転駆動
    部と、 上記回転駆動部により回転されているディスク状記録媒
    体に対して情報信号を記録し及び/又はディスク状記録
    媒体に記録された情報信号の再生をする記録及び/又は
    再生部と、 上記記録及び/又は再生部を上記ディスク状記録媒体の
    径方向に移動可能に支持する移動操作部とを備え、 上記移動操作部は、上記ディスク状記録媒体の径方向に
    配設される駆動軸と、上記駆動軸の一端に取り付けら
    れ、駆動電圧に応じて上記駆動軸の軸方向に伸縮するこ
    とによって、上記駆動軸を、この駆動軸方向に変位させ
    る電気機械変換素子と、上記電気機械変換素子に印加さ
    れる駆動電圧を制御する制御部とを有し、 上記記録及び/又は再生部は、上記移動操作部によって
    上記駆動軸の軸方向に移動可能に支持され、上記駆動軸
    が上記電気機械変換素子によって変位されることによっ
    て、上記ディスク状記録媒体の径方向に移動し、上記制
    御部は、上記駆動電圧の立ち上がりと立ち下がりの何れ
    か一方において、上記電気機械変換素子の伸縮開始電圧
    を急峻に印加した後なだらかに変化する電圧を印加し、
    上記他方を、急峻に変化させる電圧を印加して上記電気
    機械変換素子を制御する記録及び/又は再生装置。
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JP2001390183A Abandoned JP2003189642A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 駆動装置及び記録及び/又は再生装置

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