JP2003199193A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JP2003199193A
JP2003199193A JP2001396756A JP2001396756A JP2003199193A JP 2003199193 A JP2003199193 A JP 2003199193A JP 2001396756 A JP2001396756 A JP 2001396756A JP 2001396756 A JP2001396756 A JP 2001396756A JP 2003199193 A JP2003199193 A JP 2003199193A
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JP
Japan
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conductor
diaphragm
speaker device
magnetic circuit
resin
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Application number
JP2001396756A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tomiyama
博之 富山
Satoshi Hachiya
聡 八矢
Masatoshi Sato
政敏 佐藤
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Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Corp
Original Assignee
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程の簡素化、製造精度の向上、設計の
自由度の向上、材料選択性の向上、音響特性の向上等を
総合的に実現し得るスピーカ装置及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 磁気回路中の空隙19に配置された導電
体22と、導電体22に対して相互誘導現象により誘導
電流を生じさせ、その誘導電流と磁気回路中の空隙19
における磁界との相互作用によって導電体22に駆動力
を付与する給電コイル18と、導電体18と一体化され
樹脂によって成形された振動板21とを備え、導電体2
2と振動板21を射出成形によって一体成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカ装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音を発する振動板の形状等に着目
して、スピーカ装置をコーンスピーカ、ドームスピー
カ、平面スピーカ等に分類することが一般に行われてい
る。
【0003】コーンスピーカは、円錐形状の振動板の付
け根部(コーンネック)に、可動コイル(moving coi
l)としてのボイスコイルを有するボイスコイルボビン
が結合され、磁気ギャップの磁界とボイスコイルに流れ
る交流電流とによって生じる駆動力、すなわちフレミン
グの左手の法則に従って生じる駆動力を振動板に伝える
ことで音を発生する構成となっている。
【0004】ドームスピーカは、いわゆるドーム形状の
振動板が用いられ、そのドーム形振動板の外周部にボイ
スコイルを有するボイスコイルボビンが結合され、磁気
ギャップの磁界とボイスコイルに流れる交流電流とによ
るフレミングの左手の法則に従って生じる駆動力を、上
記の外周部を通じて振動板に伝えることで音を発生する
構成となっている。
【0005】平面スピーカは、円形平板状の振動板の外
周部に、ボイスコイルを有するボイスコイルボビンが結
合され、上記のドームスピーカの場合と同様に、磁気ギ
ャップの磁界とボイスコイルに流れる交流電流とによっ
て生じる駆動力を振動板に伝えることで音を発生する構
成となっている。
【0006】このように、これらのスピーカ装置は、ボ
イスコイルボビンを励振源とする動電形(electrodynam
ic tpye)のスピーカ装置であるという点で共通するも
のの、振動板の形状の違い等に着目して分類がなされて
いる。
【0007】ここで、ボイスコイルボビンと振動板との
結合構造、すなわち振動系における結合構造を、図13
乃至図16に示すドームスピーカについて述べると、次
のようになっている。尚、図13は、ドームスピーカの
全体構造を示す縦断面図、図14乃至図16は、ボイス
コイルボビンと振動板との結合構造を拡大して示した拡
大図である。
【0008】図13及び図14において、円柱状のポー
ル部1aを有するヨーク1と、環状のマグネット2及び
プレート3とによって、磁気ギャップ4を有する磁気回
路が構成されている。
【0009】磁気ギャップ4には、ボイスコイル5を有
するボイスコイルボビン6が挿入され、そのボイスコイ
ルボビン6は振動板7に取り付けられている。
【0010】振動板7は、スピーカフレーム8に固定さ
れるエッジダンパ9と共に、耐熱性を有する樹脂フィル
ムを加熱加圧成形(プレス成形)することによって一体
に成形されている。
【0011】また、図15に拡大して示すように、振動
板7とエッジダンパ9とをプレス成形する際、振動板7
の外周部側に環状の凹部10を同時にプレス成形し、予
め環状に捲回して形成しておいたボイスコイル5をその
凹部10に内挿して、接着剤11a,11bを充填して
固化させることにより、ボイスコイル5と凹部10とに
よるボイスコイルボビン6が形成されている。
【0012】また、図16の断面図にて例示するよう
に、振動板7の直径とほぼ同径の円筒体5aの外周部に
ボイスコイル5を捲回することによってボイスコイルボ
ビン6を予め形成しておき、既述したのと同様のプレス
成形によって成形した振動板7に、そのボイスコイルボ
ビン6を接着剤11cで固着させる方法も採用されてい
た。
【0013】更に、図14に示すように、スピーカフレ
ーム8に突設されたリード端子13とボイスコイル5と
を接続するための給電線12が配設されており、入力信
号に相当する交流電流をリード端子13から給電線12
を介してボイスコイル5に供給するようになっている。
【0014】かかる構成のドームスピーカにあっては、
スピーカフレーム8に固定されるエッジダンパ9によっ
て、ボイスコイル5を有するボイスコイルボビン6と振
動板7とを支持し、更にボイスコイル5を有するボイス
コイルボビン6を磁気ギャップ4内に浮かせた状態で保
持している。
【0015】そして、リード端子13に既述の交流電流
を供給すると、ボイスコイル5に流れる交流電流と磁気
ギャップ4の磁界との作用によってボイスコイル5に駆
動力が発生し、その駆動力がボイスコイルボビン6を介
して振動板7に伝搬することで、振動板7が磁気ギャッ
プ4の磁界に対して直交する方向へピストン振動して音
を発生する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
スピーカ装置にあっては、プレス成形によって振動板と
エッジダンパを成形し、図15及び図16に示したよう
に、予め用意しておいたボイスコイル又はボイスコイル
を有するボイスコイルボビンを接着剤で振動板に固着す
ることとしているため、製造工程が煩雑になるという問
題があった。
【0017】また、入力信号に対する応答性(感度)や
周波数特性の良好なスピーカ装置を実現するためには、
振動板とそれに付随するボイスコイルボビン等を軽量に
することが望ましい場合があるが、既述した接着剤によ
って振動板とボイスコイルボビン等を固着すると、いわ
ゆる振動系の重量が増大してしまい、応答性(感度)や
周波数特性の良好なスピーカ装置を実現しようとする際
の阻害要因になるという問題があった。
【0018】更に、接着剤によって振動板とボイスコイ
ルボビン等を固着すると、接着剤には流動性があること
から、均一な重量バランスを保った状態で固化させるこ
とが困難となり、そのため振動板の重量バランスが悪化
して、振動板が振動する際にローリング現象が発生して
しまい、高品位の音を再生させることが困難になるとい
う問題があった。
【0019】更に又、ボイスコイルボビン等を振動板に
固着させる際、既述した重量バランス等を考慮する必要
があることから、図15に示した結合構造の場合には、
接着剤11a,11bが固化するまで凹部10内のボイ
スコイル5を所定の位置に静止させておくための特殊な
治具が必要となる他、取り付け作業の効率を向上させる
ことが困難になるという問題を招き、また、図16に示
した結合構造の場合には、振動板7に対するボイスコイ
ルボビン6を高い精度で位置決めして、接着剤11cが
固化するまで静止させておくための特殊な治具が必要と
なる他、取り付け作業の効率を向上させることが困難に
なるという問題があった。
【0020】更に、既述したプレス成形によって振動板
を成形すると、均一な厚みに成形することが一般には困
難であり、プレス成形で伸ばされる部分が薄くなって厚
み斑が生じてしまうという問題があった。
【0021】このため、例えば高周波特性に優れた薄く
且つ軽量な振動板を成形しようとした場合、薄い振動板
にするほど厚み斑が音響特性の良否に大きく影響を及ぼ
すことになるという問題があった。
【0022】更に又、既述したドーム形の振動板のよう
に、特殊な形状をした振動板を成形する場合にあって
は、強度や音響特性等の多様な要因を考慮する必要があ
ることから、必ずしも均一な厚みに成形するとは限らな
い。例えば、振動板のうち強度を必要とする部分を厚く
し、他の振動部分を薄くし、部分的に特殊な形状に成形
するといった場合がある。かかる場合には、プレス成形
では、設計仕様に合った厚み分布や形状を有する振動板
を成形することが困難となり、いわゆる設計の自由度を
上げることができないという問題があった。
【0023】更に、ボイスコイルに入力信号としての電
流を供給すると、発熱を生じることになるため、耐熱性
に優れた材料によって振動板を成形しなければならなか
った。例えば発熱によってボイスコイルの温度が200
℃〜400℃と高温になることから、図15に示したよ
うに、振動板7の凹部10内にボイスコイル5を埋設す
る構造とする場合には、エンジニアリングプラスチック
と呼ばれる耐熱性に優れたポリイミド系合成樹脂や液晶
ポリマーに限って適用可能となるという制限があった。
【0024】このため、振動板を製造する際の材料選択
の幅が、高温になるボイスコイルボビン側の材料に制限
されてしまい、振動板の音響特性等を優先して設計する
ことが困難となることから、設計の自由度が下がるとい
う問題があった。
【0025】特に、エンジニアリングプラスチックは展
性(malleability)が良くないため、プレス成形に際し
て厚みの薄い振動板や厚み斑のない振動板等を容易に成
形することができず、この点においても設計の自由度が
下がるという問題があった。
【0026】以上、従来のスピーカ装置及びその製造方
法における問題点を具体的に列挙したが、これらの問題
点を総括的に述べると、次のように言うことができる。
【0027】つまり、製造工程の簡素化等を図るべくボ
イスコイルボビンと振動板とを一体成形しようとする
と、耐熱性を有するボイスコイルボビンを実現する必要
上、振動板も耐熱性を有する材料で成形しなければなら
なかった。耐熱性を有する材料は展性が良くないので、
展性の良くない材料で振動板及びそれに付随する部分を
一体成形するためにプレス成形が行われていた。プレス
成形では振動板の厚み等を高い精度で制御することがで
きないことから加工精度の向上を図ることができなかっ
た。そして、振動板の加工精度の向上と材料選択の幅を
広げることができないことから、設計の自由度が上がら
なかった。このように、従来は技術的に閉塞した状態と
なっていたため、これらの問題を総合的に解決し得る新
たな技術の開発が望まれていた。
【0028】本発明は従来の問題点に鑑みてなされたも
のであり、例えば製造工程の簡素化、製造精度の向上、
設計の自由度の向上、材料選択性の向上、音響特性の向
上等を総合的に実現し得るスピーカ装置及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のスピーカ装置は、磁気回路中の空隙に配置され
た導電体と、上記導電体に対して相互誘導現象により誘
導電流を生じさせ、上記誘導電流と上記磁気回路中の空
隙における磁界との相互作用によって上記導電体に駆動
力を付与する給電手段と、上記導電体と一体化され、樹
脂によって成形された振動板とを備え、上記導電体と上
記振動板が射出成形によって一体に成形されていること
を特徴とする。
【0030】また、上記導電体は金属材で形成された筒
状リングからなり、上記筒状リングの端部と上記振動板
との結合により、上記振動板と上記導電体が一体に成形
されていることを特徴とする。また、上記筒状リングの
端部を上記振動板に対してインサート成形することによ
り、上記振動板と上記導電体が一体に成形されているこ
とを特徴とする。
【0031】また、磁気回路中の空隙に配置された導電
体と、上記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流
を生じさせ、上記誘導電流と上記磁気回路中の空隙にお
ける磁界との相互作用によって上記導電体に駆動力を付
与する給電手段と、上記導電体と一体化され、樹脂によ
って成形された振動板とを備え、上記振動板は、射出成
形によって、上記磁気回路中の空隙に配置される環状の
リブを有して一体成形され、上記導電体は、上記環状の
リブに対して成膜された導電膜からなることを特徴とす
る。
【0032】また、上記導電膜からなる導電体は、上記
環状のリブに対し、少なくとも導電塗料の塗布、導電性
材料の蒸着又は電性材料のメッキが施されることで成膜
されていることを特徴とする。
【0033】また、磁気回路中の空隙に配置された導電
体と、上記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流
を生じさせ、上記誘導電流と磁気回路中の空隙における
磁界との相互作用によって上記導電体に駆動力を付与す
る給電手段と、上記導電体と一体化され、樹脂によって
成形された振動板とを備え、上記振動板は、射出成形に
よって上記導電体を埋設させる凹部を有して一体成形さ
れ、上記導電体は、上記の凹部内に埋設されていること
を特徴とする。
【0034】また、上記樹脂は、熱可塑性樹脂であるこ
とを特徴とする。
【0035】かかる構成を有する本発明のスピーカ装置
によれば、給電手段に入力信号に相当する電流を供給す
ると、導電体に相互誘導現象によって誘導電流が流れ、
その誘導電流と磁気回路中の隙間の磁界との作用によっ
て導電体に駆動力が付与され、その駆動力によって振動
板を振動させる。上記の導電体に誘導電流が流れても、
導電体を高温にするほどの熱が発生しないため、特に耐
熱性を有することを条件とすることなく、様々な樹脂に
よって振動板を形成することが可能となっており、射出
成形によって振動板と導電体とを一体成形することが可
能となっている。
【0036】このように、振動板を射出するための樹脂
の選択範囲が広く、そのため設計の自由度が高く、射出
成形による一体成形が可能であることから製造工程の簡
素化を図ることができると共に、製造精度の向上、音響
特性の向上等を実現することが可能なスピーカ装置とな
っている。
【0037】また、磁気回路中の空隙に配置される環状
のリブを振動板に一体成形し、その環状のリブに対して
導電膜を形成した構造とすることで、環状のリブが導電
体の基部として機能し、導電膜が導電体としての機能を
発揮する。そして、射出成形によって機械的に高い精度
で環状のリブを成形して、導電膜をメッキ等で成膜する
ことにより、導電体としての導電膜を極めて高い精度で
位置決めすることを可能にしている。
【0038】また、上記目的を達成するため本発明のス
ピーカ装置の製造方法は、磁気回路中の空隙に配置され
る導電体と、上記導電体に対して相互誘導現象により誘
導電流を生じさせ、上記誘導電流と上記磁気回路中の空
隙における磁界との相互作用によって上記導電体に駆動
力を付与する給電手段と、上記導電体と一体化され、上
記駆動力によって振動する振動板とを有するスピーカ装
置の製造方法であって、射出成形金型に備えられた、上
記振動板を成形する成形室に上記導電体を配置し、上記
成形室に樹脂を充填することによって、上記振動板と上
記導電体とを一体に成形することを特徴とする。
【0039】また、上記磁気回路中の空隙に配置される
環状のリブを成形する成形室を有する射出成形金型に樹
脂を充填することによって、上記環状のリブが一体化さ
れた上記振動板を一体成形し、上記環状のリブに対して
上記導電体としての導電膜を成膜することを特徴とす
る。
【0040】また、上記環状のリブに対し、少なくとも
導電塗料の塗布、導電性材料の蒸着又は導電性材料のメ
ッキを施すことにより、上記導電体としての導電膜を成
膜することを特徴とする。
【0041】また、上記導電体を埋設させる凹部を成形
する成形室を備えた射出成形金型に樹脂を充填すること
によって、上記環状のリブが一体化された上記振動板を
一体成形し、上記凹部内に上記導電体を埋設することを
特徴とする。
【0042】また、上記樹脂は、熱可塑性樹脂であるこ
とを特徴とする。
【0043】かかるスピーカ装置の製造方法は、給電手
段に入力信号に相当する電流を供給すると、導電体に相
互誘導現象によって誘導電流が流れ、その誘導電流と磁
気回路中の隙間の磁界との作用によって導電体駆動力が
発生し、その駆動力によって振動板を振動させることに
よって音を発生するスピーカ装置の製造方法であり、上
記の導電体に誘導電流が流れても、導電体を高温にする
ほどの熱が発生しないため、射出成形金型に設けられた
成形室に導電体を配置し、耐熱性を有することを条件と
することなく、様々な樹脂によって振動板と導電体とを
一体成形することにより、製造工程の簡素化、設計の自
由度の向上等を可能にする。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面を参照して説明する。尚、好適な実施形態とし
て、ドーム形の振動板を有するスピーカ装置及びその製
造方法について説明する。
【0045】図1は、本実施形態のスピーカ装置の全体
構成を示す縦断面図、図2は、図1に示したスピーカ装
置の磁気回路と振動系の構成をより詳細に示した拡大図
である。
【0046】図1及び図2において、このスピーカ装置
は、金属製の有底筒体からなるヨーク14と、ヨーク1
4内に設けられた円柱状のマグネット15及び円板状の
ポールピース16と、ヨーク14の側壁17の内周部1
7aに設けられた給電コイル18と、ポールピース16
と給電コイル18との間の空隙19によって、磁気回路
が構成されている。
【0047】給電コイル18は、ヨーク14の上記内周
部17aの直径に合わせて、且つポールピース16の外
周部の縦幅とほぼ同じ巻き幅で捲回されており、図示し
ていないが、給電コイル18の両端がスピーカフレーム
20に立設された信号入力用のリード端子に接続されて
いる。
【0048】空隙19内には、ドーム形振動板21より
垂下した環状の導電体22が挿入されている。
【0049】導電体22は、既述した給電コイル18の
巻き幅よりも幅広の筒状リングにより、1ターンの短絡
コイルとして形成されており、アルミニウム等の軽量且
つ非磁性の金属材で形成されている。
【0050】ドーム形振動板21は、図2に示すよう
に、後述する射出成形やインサート成形によって、スピ
ーカフレーム20に固定されるエッジダンパ23と既述
の導電体22と共に一体成形されている。
【0051】尚、ドーム形振動板21の導電体22が設
けられた位置よりも内周側の部分が主要な部分となって
いるが、導電体22が設けられた位置よりも外周側の部
分も振動板として機能している。そして、ドーム形振動
板21の外周側の部分に連なってエッジダンパ23が一
体成形されている。したがって、ドーム形振動板21の
導電体22より外周側の部分は、振動板としての機能と
ドーム形振動板21を支持するためのダンパとしての機
能とを有している。
【0052】そして、スピーカフレーム20上に固定さ
れている凹状の固定部25に、エッジダンパ22の外周
部に一体成形されている凸状の支持部24を強嵌合さ
せ、更に接着剤等で固着させることで、ドーム形振動板
21と導電体22とをエッジダンパ23によって支持し
ている。
【0053】これにより、振動系を構成しているドーム
形振動板21と導電体22のうちのドーム形振動板21
は、ポールピース16上に対向して配置され、導電体2
2は空隙19内に浮いた状態で挿入されている。
【0054】かかる構成のスピーカ装置において、既述
したリード端子を通じて入力信号としての交流電流を給
電コイル18に供給すると、この給電コイル18に対向
している導電体22に相互誘導現象によって誘導電流
(i)が流れる。更に空隙19内の磁界による磁束密度
(B)と上記の誘導電流(i)と導電体22の円周
(L)との関係から、フレミングの左手の法則に従っ
て、導電体22をドーム形振動板21の方向に進退駆動
する駆動力F(=B×i×L)が生じる。この駆動力F
によってピストン振動する導電体22の振動がドーム形
振動板21に伝搬することにより、入力信号に応じた音
を発生する。
【0055】次に、既述したドーム形振動板21とエッ
ジダンパ23と支持部24及び導電体22の結合構造及
び一体成形する際の製造方法について、図3乃至図8を
参照して詳述する。
【0056】本実施形態では、射出成形金型を用いて、
ドーム形振動板21とエッジダンパ23と支持部24及
び導電体22とを一体成形している。
【0057】すなわち、図3の断面図に示すように、上
金型26と下金型27を組み合わせることにより、ドー
ム形振動板21のドーム形状の部分を成形するための成
形室28と、エッジダンパ23を成形するための成形室
31と、支持部24を成形するため成形室31に連通し
た成形室32と、成形室28と31とを連結すると共に
導電体22の一部分を埋設するための成形室29と、導
電体22を嵌挿するための嵌挿室30とを構成する。
【0058】ここで、まず、図4に拡大して示すよう
に、下金型27に予め形成されている嵌挿室30中に、
環状の導電体22を嵌め込んだ後、上金型26と下金型
27を組み合わせることで、図3に示した成形室28,
29,31,32を構成する。
【0059】次に、射出成形機(図示省略)から成形室
28,29,31,32内に成形用の樹脂を注入し、樹
脂を冷却固化させて金型外に取り出すことにより、ドー
ム形振動板21とエッジダンパ23と支持部24及び導
電体22とを一体成形する。
【0060】そして、一体成形したこれらドーム形振動
板21と導電体22等を、既述したようにスピーカフレ
ーム20に取り付けることにより、スピーカ装置を製造
する。
【0061】このように射出成形を行うと、導電体22
の一部分が成形室29内に注入された樹脂に固着される
ことから、従来技術のような接着剤を用いて導電体22
とドーム形振動板21とを固着する必要が無くなり、製
造工程の簡素化を実現している。
【0062】更に、ドーム形振動板21に対する導電体
22の取り付け位置は、金型26,27を設計する際に
予め高精度で決めておくことができるため、従来技術の
ような接着剤を用いて導電体22とドーム形振動板21
とを固着する場合に較べ、その位置決め精度を飛躍的に
向上させることができる。また、従来技術のような導電
体22とドーム形振動板21とを固着するための特殊な
治具を必要としない他、作業工程の簡素化を図ることが
可能である。
【0063】更に、成形室28,29,31,32及び
嵌挿室30の形状並びに容積等を予め高精度で設定して
形成しておくことが可能であるため、適切な重量バラン
スのドーム形振動板21及び導電体22等を成形するこ
とができる。つまり、ドーム形振動板21及び導電体2
2等によって構成される振動系を適切な重量バランスに
設定することができる。また、接着剤を用いないので、
振動系を適切な重量バランスに設定することができる
他、振動系を軽量化することが可能である。
【0064】更に、射出成形によってドーム形振動板2
1等を一体成形すると、その厚みや形状等を極めて高い
精度で制御することができるため、従来のプレス成形に
較べて、設計の自由度を大幅に向上させることができ、
更に音響特性等を向上させることが可能な高品質のドー
ム形振動板21等を成形することができる。
【0065】更に、本発明の特に注目すべき点は、単に
射出成形によってドーム形振動板21と導電体22等を
一体成形したというものではなく、スピーカ装置の構成
を既述した構成としたことによって、初めて射出成形に
よる一体成形を可能にしたものである。
【0066】すなわち、図2に示したように本スピーカ
装置は、入力信号に相当する交流電流を給電コイル18
に供給すると、導電体22に相互誘導現象によって誘導
電流が流れ、その誘導電流と隙間19の磁界との作用に
よって導電体22に生じる駆動力をドーム形振動板21
に伝えることで音を発生する構成となっている。
【0067】このように、相互誘導現象によって導電体
22に誘起される誘導電流によって駆動力を発生させる
こととすると、誘導電流は、従来技術で述べた動電形ス
ピーカ装置のボイスコイル(図14参照)に流れる電流
よりも小さな値となるため、導電体22が高温になるの
を未然に防止することができる。更に、導電体22は、
1ターンの環状の金属体であることから放熱効果に優れ
ており、導電体22が高温になるのを未然に防止するこ
とができるという効果も発揮される。
【0068】そして、導電体22が高温にならないこと
から、ドーム形振動板21等を一体成形する際、特に耐
熱性の良い樹脂を使用しなければいという従来の制限を
外すことができるため、ドーム形振動板21の音響特性
等を優先的に考慮して設計することができる等、設計の
自由度を向上させることができる。
【0069】特に、耐熱性の良い樹脂を使用しなければ
いという制限を外すことができるため、スチレン系ポリ
マーやオレフィン系ポリマー等、耐熱性は高くないもの
の軽量で且つ射出成形によって精密な成形を行うことが
可能な熱可塑性樹脂を使用してドーム形振動板21を成
形することが可能となることから、高品位の音を発生す
るスピーカ装置を実現することができる。
【0070】本実施形態で適用した具体的な樹脂を列記
すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン
系ポリマーを始めとして、ポリスチレン、ポリエーテル
イミド、ポリイミド、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂を
適用することで、従来に較べて特性の優れた振動板を一
体成形することができた。
【0071】このように、本実施形態によれば、誘導電
流によって駆動力を生じさせる導電体22と振動板21
によって振動系を構成したことにより、耐熱性を有する
樹脂によらなくとも振動板21と導電体22とを一体と
して一体成形することができ、耐熱性を問題としないの
で、振動板等に適した樹脂を幅広く選択することがで
き、樹脂を幅広く選択することができることから、設計
の自由度が向上し、高品位の音を発生するスピーカ装置
を実現することができる等、従来の技術的問題を総合的
に改善することが可能となった。
【0072】尚、図3及び図4に示した射出成形による
成形方法は、あくまでも好適な一例を示したものであ
り、本発明の製造方法はこれに限定されるものではな
い。
【0073】変形例として、インサート成形によって、
導電体22とドーム形振動板21とを一体成形しても良
い。
【0074】すなわち、図5に示すように、インサート
成形用の上金型26と下金型27を組み合わせることに
よって成形室28,29,31,32と嵌挿室30を構
成する。ただし、図6の拡大図に示すように、成形室2
8の底部の略中央部分に嵌挿室30を設けておき、環状
の導電体22の一部分を成形室29中に突出させるよう
にしてその嵌挿室30内に嵌め込んだ後、上金型26と
下金型27を組み合わせることにより、既述した成形室
28,29,31,32を構成する。
【0075】そして、射出成形機(図示省略)から成形
室28,29,31,32内に成形用の樹脂を注入し、
樹脂を冷却固化させて金型外に取り出すことにより、ド
ーム形振動板21とエッジダンパ23と支持部24及び
導電体22とを一体成形する。
【0076】このように、インサート成形によっても、
導電体22とドーム形振動板21とを一体成形すること
が可能である。
【0077】また、図7の斜視図にて示すように、導電
体22の上部に、周方向に沿って複数個の貫通孔32を
予め重量バランスを考慮して例えば等間隔に穿設してお
き、図6に示したように導電体22を嵌挿室30内に嵌
め込む際、貫通孔32を成形室29内に位置するように
設置してから、インサート成形を行ってもよい。
【0078】このように、導電体22に貫通孔32を形
成しておくと、図8の断面図に示すように、樹脂が成形
室29中に充填される際、貫通孔32内にも樹脂が充填
されて固化することにより、結合部34が成形される。
このため、導電体22と振動板21とを強固に一体化さ
せることができ、機械的強度を向上させることができ
る。
【0079】また、他の変形例として、図9の断面図に
示すように、下金型27の成形室29に、導電体22の
一部分(本変形例では上部)の形状に合わせた環状の凸
条部100を予め形成しておき、成形室28,29,3
1,32内に樹脂を充填して固化させさことによって、
導電体22が未だ取り付けられていないドーム形振動板
21等を一体成形した後、図10に示すように、既述し
た凸条部100によってドーム形振動板21等に形成さ
れる環状の凹部200内に導電体22を強く嵌入して埋
設するようにしてもよい。
【0080】かかる変形例によれば、導電体22の形状
に合わせた凸条部100を予め高精度で下金型27に形
成しておくことが可能であることから、環状の凹部20
0を高精度で位置決め成形することができ、且つ導電体
22を高い精度で位置決めしてドーム形振動板21等に
固着することができる。このため、特殊な位置決め用治
具等が不要となり、組立工程の簡素化及び迅速化等を図
ることができる。
【0081】また、環状の凹部200内に導電体22を
埋設するに際し、接着剤を塗布して両者をより強固に固
着させることも可能であるが、このように接着剤を使用
した場合でも、従来技術と比較すると接着剤の使用量を
大幅に低減することが可能であるため、ドーム形振動板
21の重量バランスを適正に保った構造にすることがで
きる。
【0082】また、更に他の変形例として、図11の断
面図に示すように、下金型27の成形室29に既述した
嵌挿室30(図5参照)や凸条部100(図9参照)を
設けることなく、既述した導電体22と同様の環状の成
形室29として設計しておき、成形室28,29,3
1,32内に樹脂を充填して固化させさることによっ
て、図12に示すような、導電体22と同形状の環状リ
ブ300を一体化させたドーム形振動板21等を成形し
てもよい。
【0083】そして、環状リブ300の外周面に、導電
性塗料を塗布したり、金属等の導電性材料を蒸着、或い
は導電性材料のメッキ等を施すことによって、導電性を
有する1ターンの短絡コイルとして導電膜22’を形成
し、その導電膜22’を既述した環状の導電体22とす
る。
【0084】かかる構成及び製造方法によれば、既述し
た導電体22の基部として作用する環状リブ300をド
ーム形振動板21等に対して高精度で位置決めして一体
成形することが可能となるため、導電膜22’による導
電体を高精度で位置決め成形することが可能である。特
に、環状リブ300を樹脂によって成形することから、
設計の自由度を向上させることができる等の効果が得ら
れる。更に、ドーム形振動板21の重量バランスを適正
に保った構造にすることができる。
【0085】また、以上の複数の変形例を含む本実施形
態では、ドーム形振動板21を備えたスピーカ装置につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。誘導電流を誘起させて駆動力を生じさせる導電体又
は環状リブに設けられた導電体としての導電膜と、コー
ン形や平面形の振動板とを射出成形やインサート成形に
よって一体成形することによって振動系を構成するスピ
ーカ装置にも、本発明を適用することができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスピーカ装
置及びその製造方法によれば、給電手段との間で相互誘
導現象による誘導電流を発生させ、磁気回路中の磁界と
誘導電流との作用によってその導電体に生じる駆動力を
振動板に伝えて音を発生させるスピーカ装置を対象とす
ることにより、振動板と導電体又は環状のリブに設けら
れた導電体としての導電膜とを、一体に成形した振動系
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のドーム形振動板を備えたスピーカ
装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示したスピーカ装置の振動系の部分の構
造を拡大して示した拡大図である。
【図3】ドーム形振動板と導電体とを一体成形する際の
射出成形金型の構造を示す断面図である。
【図4】図3に示した金型の要部構造を拡大して示した
拡大図である。
【図5】ドーム形振動板と導電体とを一体成形する際の
インサート成形金型の構造を示す断面図である。
【図6】図5に示した金型の要部構造を拡大して示した
拡大図である。
【図7】導電体の形状を示す斜視図である。
【図8】図7に示した導電体と振動板との連結構造を示
した断面図である。
【図9】本実施形態の変形例に関する金型の要部構造を
示す断面図である。
【図10】図9に示した金型により成形される振動板の
構造及び導電体との連結構造を示した断面図である。
【図11】本実施形態の更に変形例に関する金型の要部
構造を示す断面図である。
【図12】図11に示した金型により成形される環状リ
ブ及び導電膜の構造を示した断面図である。
【図13】従来のドーム形振動板を備えたスピーカ装置
の構成を示す縦断面図である。
【図14】従来のスピーカ装置の振動系の部分の構造を
拡大して示した拡大図である。
【図15】更に、従来のスピーカ装置の振動系の部分の
構造を拡大して示した拡大図である。
【図16】更に、従来のスピーカ装置の振動系の部分の
他の構造を示した拡大図である。
【符号の説明】
14…ヨーク 15…マグネット 16…ポールピース 17…側壁 17a…内周部 18…給電コイル 19…空隙 20…スピーカフレーム 21…振動板 22…導電体 22’…導電膜 23…エッジダンパ 24…支持部 25…固定部 26…上金型 27…下金型 28,29,31,32…成形室 30…嵌挿室 34…結合部 100…凸条部 200…凹部 300…環状リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八矢 聡 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社内 (72)発明者 佐藤 政敏 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社内 Fターム(参考) 5D012 BA01 CA02 CA12 EA02 FA10 HA03 5D016 AA08 EC02 EC22 GA04 HA07 JA08 JA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気回路中の空隙に配置された導電体
    と、 前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を生じ
    させ、前記誘導電流と前記磁気回路中の空隙における磁
    界との相互作用によって前記導電体に駆動力を付与する
    給電手段と、 前記導電体と一体化され、樹脂によって成形された振動
    板とを備え、 前記導電体と前記振動板は、射出成形によって一体に成
    形されていることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記導電体は金属材で形成された筒状リ
    ングからなり、前記筒状リングの端部と前記振動板との
    結合により、前記振動板と前記導電体が一体に成形され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記筒状リングの端部を前記振動板に対
    してインサート成形することにより、前記振動板と前記
    導電体が一体に成形されていることを特徴とする請求項
    2に記載のスピーカ装置。
  4. 【請求項4】 磁気回路中の空隙に配置された導電体
    と、 前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を生じ
    させ、前記誘導電流と前記磁気回路中の空隙における磁
    界との相互作用によって前記導電体に駆動力を付与する
    給電手段と、 前記導電体と一体化され、樹脂によって成形された振動
    板とを備え、 前記振動板は、射出成形によって、前記磁気回路中の空
    隙に配置される環状のリブを有して一体成形され、 前記導電体は、前記環状のリブに対して成膜された導電
    膜からなることを特徴とするスピーカ装置。
  5. 【請求項5】 前記導電膜からなる導電体は、前記環状
    のリブに対し、少なくとも導電塗料の塗布、導電性材料
    の蒸着又は電性材料のメッキが施されることで成膜され
    ていることを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装
    置。
  6. 【請求項6】 磁気回路中の空隙に配置された導電体
    と、 前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を生じ
    させ、前記誘導電流と磁気回路中の空隙における磁界と
    の相互作用によって前記導電体に駆動力を付与する給電
    手段と、 前記導電体と一体化され、樹脂によって成形された振動
    板とを備え、 前記振動板は、射出成形によって、前記導電体を埋設さ
    せる凹部を有して一体成形され、 前記導電体は、前記の凹部内に埋設されていることを特
    徴とするスピーカ装置。
  7. 【請求項7】 前記樹脂は、熱可塑性樹脂であることを
    特徴とする請求項1、4、6の何れか1項に記載のスピ
    ーカ装置。
  8. 【請求項8】 磁気回路中の空隙に配置される導電体
    と、前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を
    生じさせ、前記誘導電流と前記磁気回路中の空隙におけ
    る磁界との相互作用によって前記導電体に駆動力を付与
    する給電手段と、前記導電体と一体化され、前記駆動力
    によって振動する振動板とを有するスピーカ装置の製造
    方法であって、 射出成形金型に備えられた、前記振動板を成形する成形
    室に前記導電体を配置し、前記成形室に樹脂を充填する
    ことによって、前記振動板と前記導電体とを一体に成形
    することを特徴とするスピーカ装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 磁気回路中の空隙に配置された導電体
    と、前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を
    生じさせ、前記誘導電流と前記磁気回路中の空隙におけ
    る磁界との相互作用によって前記導電体に駆動力を付与
    する給電手段と、前記導電体と一体化され、樹脂によっ
    て成形された振動板とを有するスピーカ装置の製造方法
    であって、 前記磁気回路中の空隙に配置される環状のリブを成形す
    る成形室を有する射出成形金型に樹脂を充填することに
    よって、前記環状のリブが一体化された前記振動板を一
    体成形し、 前記環状のリブに対して前記導電体としての導電膜を成
    膜することを特徴とするスピーカ装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記環状のリブに対し、少なくとも導
    電塗料の塗布、導電性材料の蒸着又は導電性材料のメッ
    キを施すことにより、前記導電体としての導電膜を成膜
    することを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 磁気回路中の空隙に配置された導電体
    と、前記導電体に対して相互誘導現象により誘導電流を
    生じさせ、前記誘導電流と前記磁気回路中の空隙におけ
    る磁界との相互作用によって前記導電体に駆動力を付与
    する給電手段と、前記導電体と一体化され、樹脂によっ
    て成形された振動板とを有するスピーカ装置の製造方法
    であって、 前記導電体を埋設させる凹部を成形する成形室を備えた
    射出成形金型に樹脂を充填することによって、前記環状
    のリブが一体化された前記振動板を一体成形し、 前記凹部内に前記導電体を埋設することを特徴とするス
    ピーカ装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記樹脂は、熱可塑性樹脂であること
    を特徴とする請求項8、9、11の何れか1項に記載の
    スピーカ装置の製造方法。
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