JP2003198377A - 変調装置および方法、復調装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

変調装置および方法、復調装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

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JP2003198377A
JP2003198377A JP2001400173A JP2001400173A JP2003198377A JP 2003198377 A JP2003198377 A JP 2003198377A JP 2001400173 A JP2001400173 A JP 2001400173A JP 2001400173 A JP2001400173 A JP 2001400173A JP 2003198377 A JP2003198377 A JP 2003198377A
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JP2001400173A
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Toshiyuki Nakagawa
俊之 中川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小ランおよび最大ランを守りながら、効率
の良いDSV制御ビットを用いて、より効果的なDSV制御を
行うことができるようにする。 【解決手段】 DSV極性保存VFM変調部12は、基本デー
タ長がmビットのDSV制御ビットが所定の位置に挿入さ
れているデータ列を、変換テーブルに従って、基本符号
長がnビットの可変長符号(d,k;m,n;r)に変
調し、NRZI化部13を介して外部に記録符号列あるいは
伝送符号列として供給する。この変換テーブルの変換コ
ードは、d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、お
よびn=5の基礎コードと、拘束長をiとした場合、m
×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で割
ったときの余りと、変換されるn×iビットの符号語の
要素内の「1」の個数を2で割ったときの余りが、どち
らも1あるいは0で一致するような変換規則を有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変調装置および方
法、復調装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関し、特に、最小ランおよび最大ランを守りながら、
効率の良いDSV制御ビットを用いてより効果的なDSV
制御を行うことができるようにした変調装置および方
法、復調装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関する。
【0002】
【背景技術】データが所定の伝送路に伝送されたり、ま
たは例えば磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク
等の記録媒体に記録されたりする際、その伝送や記録に
適するようにデータの変調が行われる。このような変調
方法の1つとして、ブロック符号が知られている。この
ブロック符号は、データ列をm×iビットからなる単位
(以下データ語と称する)にブロック化し、このデータ
語を適当な符号則に従ってn×iビットからなる符号語
に変換するものである。そしてこの符号は、i=1のと
きには固定長符号となり、またiが複数個選べるとき、
すなわち、1乃至imax(最大のi)の範囲の所定のi
を選択して変換したときには可変長符号となる。このブ
ロック符号化された符号は可変長符号(d,k;m,
n;r)と表される。
【0003】ここでiは拘束長と称され、imaxはr
(最大拘束長)となる。またdは、連続する”1”の間
に入る、”0”の最小連続個数、例えば0の最小ランを
示し、kは連続する”1”の間に入る、”0”の最大連
続個数、例えば0の最大ランを示している。
【0004】ところで、上述のようにして得られる符号
を、光ディスクや光磁気ディスク等にデータとして記録
する場合、例えばコンパクトディスク(CD)やミニディ
スク(MD)では、可変長符号において、”1”を反転
し、”0”を無反転する、NRZI(Non Return to Zer
o Inverted)変調を行い、NRZI変調化された可変長
符号に基づき記録を行っている。また他にも、記録密度
のあまり大きくなかった初期のISO規格の光磁気ディ
スクのように、記録変調したビット列を、NRZI変調
を行なわずにそのまま記録するシステムもある。
【0005】記録符号列の最小反転間隔をTminとし、
最大反転間隔をTmaxとするとき、線速方向に高記録密
度で記録を行うためには、最小反転間隔Tminは長い方
が、すなわち最小ランdは大きい方が良く、またクロッ
クの再生の面からは、最大反転間隔Tmaxは短いほう
が、すなわち最大ランkは小さい方が望ましく、種々の
変調方法が提案されている。
【0006】具体的には、例えば光ディスクや磁気ディ
スク、又は光磁気ディスク等において、提案あるいは実
際に使用されている変調方式は以下のとおりである。
【0007】例えば、最小ランd=2のRLL符号(Run L
ength Limited Code)として、CDやMD等で用いられてい
るEFM(Eight to Fourteen Modulation)符号((2,
10:8,17;1)とも表記される)、あるいはDVD
(Digital Versatile Disk)で用いられている8−16
符号((2,10:8,16;1)とも表記される)、
およびPD(Phase change Disk)で用いられるRLL(2−
7)((2,7;1,2;r)とも表記される)等があ
る。
【0008】また、最小ランd=1のRLL符号として、
ISO規格のMOディスク(Magnetic-Optical Disk)
に用いられる固定長RLL(1−7)((1,7;2,
3;1)とも表記される)や、現在開発研究がされてい
る記録密度の高い光ディスクや光磁気ディスク等のディ
スク装置において、多く検討されている、可変長RLL
(1−7)((1,7;m,n;r)とも表記される)
等がある。
【0009】可変長RLL(1−7)符号の変換テーブ
ルは例えば以下の通りである。
【0010】
【表1】
【0011】ここで変換テーブル内の記号xは、次に続
く符号語が0であるときに1とされ、また次に続く符号
語が1であるときに0とされる。最大拘束長rは2であ
る。
【0012】可変長RLL(1−7)符号のパラメータ
は(1,7;2,3;2)であり、記録符号列のビット
間隔をTとすると、(d+1)で表される最小反転間隔
Tminは2(=1+1)Tとなる。データ列のビット間
隔をTdataとすると、この(m/n)×2で表される最
小反転間隔Tminは1.33(=(2/3)×2)Tdat
aとなる。
【0013】なお、ここでいうm/nとは、m対nの変
換を表しており、例えば、2/3とは、2対3の変換
(2×iビットからなるデータ語を、3×iビットから
なる符号語に変換する変換)を表している。
【0014】一般に、線記録密度が高くなっていくと、
最短波長の記録や再生が困難になってくる。例えばRL
L(1−7)符号の最短波長は、Tminと変換効率(m
/n)によって決まるから、RLL(1−7): Tmin
×(2/3)= 1.33Tdataとなる。
【0015】そこで本出願人らは、特開平06−334
532において、最小ランd=4の符号を開示した。即
ち、変換コードとして、d=4、かつ、変換率はm=
2、n=5であり、この時、VFM/VFM2: Tmin×(2
/5)= 2.00Tdataとなる。このように、d=4
の符号は、最短波長が大きく、従って、高線密度に対し
て有利であることがわかる。
【0016】一方、記録媒体への記録、あるいは、デー
タの伝送の際には、各媒体(伝送)に適した符号化変調
が行われるが、これら変調符号に直流成分が含まれてい
るとき、例えば、ディスク装置のサーボの制御における
トラッキングエラーなどの各種のエラー信号に変動が生
じやすくなったり、あるいはジッターが発生しやすくな
ったりする。従って、直流成分はなるべく含まないほう
が良い。
【0017】そこで、DSV(Digital Sum Value)を制
御することが提案されている。このDSVとは、符号列
(チャネルビット列)をNRZI化し(即ち、レベル符
号化し)、そのビット列(データのシンボル)の”1”
を+1、”0”を−1として符号を加算していったとき
その総和を意味する。DSVは符号列の直流成分の目安
となる。DSVの絶対値を小さくすること、すなわち、
DSV制御を行うことは、符号列の直流成分を抑制する
ことになる。
【0018】上述した表1に示された可変長RLL(1
−7)テーブルによる変調符号、および特開平06−3
34532で開示されたd=4の符号においては、DS
V制御が行われていない。このような場合のDSV制御
は、本出願人らによって開示された特開平06−197
024に示されるように、変調後の符号列において、所
定の間隔でDSV計算を行い、所定のDSV制御ビットを
符号列内に挿入することで実現される。
【0019】例えば、チャネルビット列内に挿入するDS
V制御ビットは最小ランによって決まるため、d=1の
場合、最小ランを守るように、チャネルビット列内の所
定の位置にDSV制御ビットを挿入するときに必要なビッ
ト数は、2チャネルビットである。また最大ランを守る
ように、チャネルビット列内の所定の位置にDSV制御ビ
ットを挿入するときに必要なビット数は、4チャネルビ
ットである。これは、変換率と合わせて、データに換算
すると、4チャネルビット×2/3 = 8/3 =
2.67データ相当になる。
【0020】一方、d=4の場合、最小ランを守るよう
に、チャネルビット列内の所定の位置にDSV制御ビット
を挿入するときに必要なビット数は、5チャネルビット
である。また最大ランを守るように、チャネルビット内
の所定の位置にDSV制御ビットを挿入するときに必要な
ビット数は、10チャネルビットである。これは、変換
率と合わせて、データに換算すると、10チャネルビッ
ト×2/5 = 4.00データ相当になる。
【0021】これらよりも少ないチャネルビットでDS
V制御を行うと、挟まれる前後のパターンによって、D
SV制御ができない場合が発生する。
【0022】ところで、DSV制御ビットは、基本的には
冗長ビットである。従って符号変換の効率から考えれ
ば、DSV制御ビットはなるべく少ないほうが良い。
【0023】またさらに、挿入されるDSV制御ビットに
よって、最小ランdおよび最大ランkは、変化しないほ
うが良い。(d、k)が変化すると、記録再生特性に影
響を及ぼしてしまうからである。
【0024】ただし、実際のRLL符号は、最小ランは
必ず守る必要があるが、最大ランについてはその限りで
はない。場合によっては最大ランを破るパターンを同期
信号に用いるフォーマットも存在する。例えば、DVD
(Digital Versatile Disk)の8−16符号における最
大ランは11Tだが、同期信号パターン部分において最
大ランを超える14Tが与えられ、これにより同期信号
の検出能力を上げている。
【0025】このように、高線密度のディスク装置にお
いて、記録符号として最小ランdの大きいRLL符号が用
いられるのは有効であると同時に、さらにDSV制御が
行われる際には、符号列内にDSV制御ビットが所定の間
隔で入れられる必要があるが、このDSV制御ビットは、
冗長であるからなるべく少ない方が望ましい。
【0026】
【 発明が解決しようとする課題 】しかしながら、従来
においては、記録符号として最小ランd=4のRLL符号
が用いられた場合、上述したように、チャネルビット列
でDSV制御が行われると、最小ランを守るためには、
5チャネルビットが必要とされ、また最小ランと最大ラ
ンを守るためには、10チャネルビットが必要とされ
た。即ち、記録符号として最小ランd=4のRLL符号が
用いられた場合、チャネルビット列でDSV制御が行わ
れると、冗長度が長くなるという課題があった。
【0027】換言すると、DSV制御はなるべく効率良
く行われる必要があるが、高密度化に適した、例えば、
d=4のような最小ランdの大きい符号においては、い
まだDSV制御の効率は十分ではないという課題があっ
た。
【0028】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、最小ランおよび最大ランを守りながら、
効率の良いDSV制御ビットを用いてより効果的なDSV
制御を行うことができるようにするものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の変調装置は、入
力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変調
する変調手段を備え、変換テーブルの変換コードは、d
=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=5
の基礎コードと、拘束長をiとした場合、m×iビットの
データ語の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余
りと、変換されるn×iビットの符号語の要素内の
「1」の個数を2で割ったときの余りが、どちらも1あ
るいは0で一致するような変換規則とを有することを特
徴とする。
【0030】基礎コードは、所定の符号語の要素内に不
確定符号を含んでいるようにすることができる。
【0031】不確定符号は、所定の符号語の要素内に、
nビットに対して1つの割合で存在するようにすること
ができる。
【0032】不確定符号は、所定の符号語の要素内に、
偶数個存在するようにすることができる。
【0033】不確定符号を含む所定の符号語の拘束長i
は、2以上であるようにすることができる。
【0034】変換テーブルの変換コードは、所定の符号
語、および所定の符号語の直前または直後に配置される
nビットの符号の範囲内において、最小ランdが守られ
るか否かを判定し、守られると判定した場合、不確定符
号を「1」に決定し、守られないと判定した場合、不確
定符号を「0」に決定するような例外変換規則をさらに
有するようにすることができる。
【0035】例外変則規則は、所定の符号語の要素内に
含まれる偶数個の不確定符号を、同一の値に決定するこ
とをさらに規定するようにすることができる。
【0036】変調手段は、入力されたm×iビットのデ
ータ語を単位とするデータを、変換テーブルに従って、
n×iビットの符号語を単位とする符号に変換する変換
手段と、入力されたデータ語の拘束長iを判定する拘束
長判定手段と、入力されたデータ語が、不確定符号を含
む基礎コードに対応するか否かを判定する不確定符号判
定手段と、入力されたデータが、不確定符号を含む基礎
コードに対応すると不確定符号判定手段により判定され
た場合、変換テーブルの例外変換規則に基づいて、不確
定符号を決定する不確定符号決定手段と、変換テーブ
ル、拘束長判定手段により判定された拘束長i、および
不確定符号判定手段の判定結果に基づいて、入力された
データに対応する基礎コードの変換パターンを決定する
変換パターン決定手段とを設け、変調手段により変調さ
れた符号語のうち、変換パターン決定手段により決定さ
れた変換パターンに対応する符号語を外部に出力するよ
うにすることができる。
【0037】入力されたデータの所定の位置にDSV制御
ビットを挿入するDSV制御ビット挿入手段と、変調手段
が、DSV制御ビット挿入手段によりDSV制御ビットが挿入
されたデータを符号に変調した場合、符号をNRZI化する
NRZI化手段とをさらに設けるようにすることができる。
【0038】変換テーブルの基礎コードは、最大拘束長
rを有限の整数値としてさらに規定するようにすること
ができる。
【0039】本発明の変調装置の変調方法は、入力され
たデータを、変換テーブルに従って、符号に変調する変
調ステップを含み、変換テーブルの変換コードは、d=
4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=5の
基礎コードと、拘束長をiとした場合、m×iビットの
データ語の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余
りと、変換されるn×iビットの符号語の要素内の
「1」の個数を2で割ったときの余りが、どちらも1あ
るいは0で一致するような変換規則とを有することを特
徴とする。
【0040】本発明の第1の記録媒体のプログラムは、
入力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変
調する変調ステップを含み、変換テーブルの変換コード
は、d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、および
n=5の基礎コードと、拘束長をiとした場合、m×i
ビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で割った
ときの余りと、変換されるn×iビットの符号語の要素
内の「1」の個数を2で割ったときの余りが、どちらも
1あるいは0で一致するような変換規則とを有すること
を特徴とする。
【0041】本発明の第1のプログラムは、入力された
データを、変換テーブルに従って、符号に変調する変調
ステップをコンピュータに実行させるプログラムであっ
て、変換テーブルの変換コードは、d=4、有限の整数
値よりなるk、m=2、およびn=5の基礎コードと、
拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ語の要素
内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換され
るn×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で
割ったときの余りが、どちらも1あるいは0で一致する
ような変換規則とを有することを特徴とする。
【0042】本発明の変調装置および方法、第1の記録
媒体、並びに第1のプログラムにおいては、d=4、有
限の整数値よりなるk、m=2、およびn=5の基礎コ
ードと、拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ
語の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、
変換されるn×iビットの符号語の要素内の「1」の個
数を2で割ったときの余りが、どちらも1あるいは0で
一致するような変換規則とを有した変換テーブルに従っ
て、データが符号に変調される。
【0043】本発明の復調装置は、符号を、逆変換テー
ブルに従って、データに復調する復調手段を備え、逆変
換テーブルは、d=4、有限の整数値よりなるk、m=
2、およびn=5の基礎コードと、拘束長をiとした場
合、n×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2
で割ったときの余りと、変換されるm×iビットのデー
タ語の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余り
が、 どちらも1あるいは0で一致するような変換規則
をとを有することを特徴とする。
【0044】復調手段は、入力されたn×iビットの符
号語を単位とする符号を、逆変換テーブルに従って、m
×iビットのデータ語を単位とするデータに逆変換する
逆変換手段と、入力された符号語の拘束長iを判定する
拘束長判定手段と、入力された符号語の要素内に不確定
符号を含むか否かを、逆変換テーブルに基づいて、判定
する不確定符号判定手段と、逆変換テーブル、拘束長判
定手段により判定された拘束長、および不確定符号判定
手段により判定された判定結果に基づいて、入力された
符号に対応する基礎コードの逆変換パターンを決定する
逆変換パターン決定手段とを備え、逆変換手段により逆
変換されたデータ語のうち、逆変換パターン決定手段に
より決定された逆変換パターンに対応するデータ語を外
部に出力するようにすることができる。
【0045】逆変換テーブルは、DSV極性が保存された
最小ランd=4の逆変換テーブルであり、さらに、基礎コ
ードに不確定コードを含むようにすることができる。
【0046】逆変換テーブルは、拘束長iが1の基礎コ
ードには、不確定コードの存在を禁止し、拘束長 iが2
以上の基礎コードには、不確定コードの存在を許可する
ようにすることができる。
【0047】不確定コードは、所定の複数の符号語を、
所定の1つのデータ語に復調するコードであるようにす
ることができる。
【0048】入力された符号信号を、2値化して符号を
生成する符号生成手段をさらに設けるようにすることが
できる。
【0049】符号生成手段は、生成した符号がNRZI化さ
れている場合、さらに逆NRZI化するようにすることがで
きる。
【0050】復調手段が符号をデータに復調した場合、
データから、DSV制御ビットを除去するDSV制御ビット除
去手段をさらに設けるようにすることができる。
【0051】本発明の復調装置の復調方法は、符号を、
逆変換テーブルに従って、データに復調する復調ステッ
プを含み、逆変換テーブルは、d=4、有限の整数値よ
りなるk、m=2、およびn=5の基礎コードと、拘束
長をiとした場合、n×iビットの符号語の要素内の
「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換されるm
×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で割
ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一致する
ような変換規則とを有することを特徴とする。
【0052】本発明の第2の記録媒体のプログラムは、
符号を、逆変換テーブルに従って、データに復調する復
調ステップを含み、逆変換テーブルは、d=4、有限の
整数値よりなるk、m=2、およびn=5の基礎コード
と、拘束長をiとした場合、n×iビットの符号語の要
素内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換さ
れるm×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を
2で割ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一
致するような変換規則とを有することを特徴とする。
【0053】本発明の第2のプログラムは、符号を、逆
変換テーブルに従って、データに復調する復調ステップ
をコンピュータに実行させるプログラムであって、逆変
換テーブルは、d=4、有限の整数値よりなるk、m=
2、およびn=5の基礎コードと、拘束長をiとした場
合、n×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2
で割ったときの余りと、変換されるm×iビットのデー
タ語の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余り
が、 どちらも1あるいは0で一致するような変換規則
とを有することを特徴とする。
【0054】本発明の復調装置および方法、第2の記録
媒体、並びに第2のプログラムにおいては、変換コード
が、d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、および
n=5の基礎コードと、拘束長をiとした場合、n×i
ビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で割ったと
きの余りと、変換されるm×iビットのデータ語の要素
内の「1」の個数を2で割ったときの余りが、 どちら
も1あるいは0で一致するような変換規則を有する逆変
換テーブルに従って、符号がデータに復調される。
【0055】
【発明の実施の形態】(変調側)はじめに、本発明が適
用される変調装置の実施の形態について、図面を参照し
て説明する。
【0056】なお、以下、変換前のデータの「0」また
は「1」の並び(変換前のデータ列)を、例えば(00
0011)のように( )で区切って記述し、一方、変
換後の符号の「0」または「1」の並び(変換後の符号
列)を、”00100 00010 00000”のよ
うに” ”で区切って記述する。
【0057】また、以下、データ列のうち、m×iビッ
トからなる単位のデータ列を、特にデータ語列と称し、
このデータ語列が、後述する変換テーブルに従って変調
されたn×iビットからなる符号列を、特に符号語列と
称する。
【0058】さらに、この例においては、最小ランd=
4、かつ変換率m/n=2/5である可変長符号を、VFM
(Variable Five Modulation)と称する。
【0059】次に示される表2および表3は、本発明が
適用される変調装置に搭載される変換テーブルの例であ
る。
【0060】なお、ここでは、表2と表3という形式で
2つの表に分割されているが、実際には、表2と表3と
が1つにまとめられた表(テーブル)として取り扱われ
る。
【0061】
【表2】
【表3】
【0062】即ち、表2および表3の変換テーブル(以
下、第1の変換テーブルと称する)において、最小ラン
d=4、最大ランk=21であり、変換率は、m/n=
2/5で可変長構造であり、また、変換の最小単位は、
2ビットのデータから5チャネルビットの符号へ変換さ
れる単位である。
【0063】なお、以下、このデータの変換の最小単位
である2ビットを基本データ長と称し、一方、符号の変
換の最小単位である5チャネルビットを基本符号長と称
する。
【0064】また、第1の変換テーブルにおいて、最大
拘束長rはr=6である。即ち、基本データ長は2ビッ
トであるので、2×6=12ビットがデータの変換の最
大単位となる。
【0065】このように、第1の変換テーブルは、拘束
長i(iは、1乃至6のうち、いずれかの値)とした場
合、2×i(m×i)ビットの所定のデータ語を、5×
i(n×i)チャネルビットの所定の符号語に変調する
基礎コードを有している。
【0066】ただし、4ビット(拘束長i=2)の基礎
コードにおいては、最小ランd=4を守るための例外コ
ードが設けられている。
【0067】具体的には、データ列(0110)が、第
1の変換テーブルの2ビット(拘束長i=1)のデータ
語列である(01)および(10)として、所定の符号
語列へ変換されると、最小ランd=4が守られない。そ
こで、データ列(0110)は、4ビット(拘束長i=
2)の例外コードのデータ語列(0110)として、最
小ランを守るように、別に割り当てられている。
【0068】また、この例外コードの符号語列の要素内
には、不確定符号(*を含む符号)が含まれている。
【0069】この不確定符号は、その要素内において
は、基本符号長(5チャネルビット)につき1つ含まれ
ており、かつ、偶数個含まれている。即ち、第1の変換
テーブルの例外コードにおける符号語列は2基本符号長
(10チャネルビット)の要素(符号)から構成される
ので、不確定符号は、その要素内に合計で2つ含まれて
いる。
【0070】また、第1の変換テーブルには、例外コー
ドの符号語列“00*0000*00”に続く符号列
が”10000”あるいは”01000”である場合、
不確定符号*=”0”と決定し、それ以外の場合では、
不確定符号*=”1”と決定する例外変換規則を有して
いる。
【0071】即ち、例外変換規則は、例外コードの符号
語列に続く符号列によって、不確定符号*=”1”では
最小ランが守られないと判定した場合、不確定符号*
=”0”と決定する規則である。
【0072】さらにまた、上述したように、第1の変換
テーブルにおいては、この不確定符号*は同時に2つ存
在するが、例外変換規則は、これら2つの不確定符号
を、両者とも同一の値に決定することを規定している。
【0073】より具体的には、不確定符号*の決定のた
めに、次に続く基本符号長の符号列が、”10000”
あるいは”01000”の場合と、それ以外とで区別さ
れる。従って、これに対応して、参照されるデータ列
は、(0110)のデータ語列に続いて、さらに最大で
4ビットのデータ列が参照されることになり、その結果
参照されるデータのビット数は、合計8ビットまでとな
る。
【0074】即ち、参照されるデータ列(入力されたデ
ータ列)が、(0110)−(10)、または(011
0)−(0110)を除いた(0110)−(01)で
ある場合、(0110)のデータ語列に対応する符号語
列が、”00000 00000”に確定される。一
方、(0110)のデータ語列の後ろが、上記で無い場
合は、(0110)のデータ語列に対応する符号語列
が、”00100 00100”に確定される。
【0075】このように、第1の変換テーブルにおい
て、最大拘束長rはr=6、即ち12ビットであり、こ
れが変換の最大単位となり、また、変換決定のためのデ
ータ列の最大参照長は、12ビットとなる。
【0076】また、第1の変換テーブルの変換コード
は、データ語列の要素内の”1”の個数を2で割ったと
きの余りと、変換される符号語列の要素内の”1”の個
数を2で割ったときの余りが、どちらも1あるいは0で
同一(対応するいずれの要素も、”1”の個数が奇数ま
たは偶数)となるような変換規則を有している。
【0077】例えば、6ビット(拘束長i=3)の基礎
コードにおいて、データ語列(001110)は、符号
語列”00000 01000 00000”に対応し
ているが、それぞれの要素の”1”の個数は、データ語
列では3個、対応する符号語列では1個であり、どちら
も2で割ったときの余りは1(奇数)となる。
【0078】同様に、データ語列(001111)は、
符号語列”00100 0001000000”に対応
しているが、それぞれの要素の”1”の個数は、データ
語列では4個、対応する符号語列では2個であり、どち
らも2で割ったときの余りは0(偶数)となる。
【0079】換言すると、データ語列と符号語列の各要
素は、DSV極性が保存されているので、複数のデータ語
列からなるデータ列内において、冗長ビットとしてDSV
制御ビット1ビットが挿入された場合、このDSV制御ビ
ットが(1)であるとき、DSV制御ビット部分を含むデ
ータ語列が符号語列に変換され、NRZI化されると、
極性が反転する。一方、DSV制御ビットが(0)である
とき、DSV制御ビット部分を含むデータ語列が符号語列
に変換され、NRZI化されると、極性は反転しない。
【0080】従って、第1の変換テーブル、即ち、DSV
極性が保存された変換テーブルが搭載され、かつ、デー
タ列内に冗長ビット(DSV制御ビット)として1ビット
を挿入する処理を行う変調装置は、このデータ列を変調
し、さらにNRZI化した後の極性を変更することがで
きるので、データ列内でDSV制御を行うことができ
る。
【0081】次に示される表4および表5は、本発明が
適用される変換テーブルの他の例である。
【0082】なお、ここでは、表4と表5という形式で
2つの表に分割されているが、実際には、表4と表5と
が1つにまとめられた表(テーブル)として取り扱われ
る。
【0083】
【表4】
【表5】
【0084】即ち、表4および表5の変換テーブル(以
下、第2の変換テーブルと称する)は、最小ランd=
4、最大ランk=21、変換率m/n=2/5の可変長
構造、基本データ長は2ビット、および基本符号長は5
チャネルビットであり、またDSV極性が保存された、
他のVFM変換テーブルの例である。
【0085】第2の変換テーブルによる変換処理は、基
本的には、第1の変換テーブルのそれと同様であり、そ
の詳細な説明は省略するが、例外変換規則に伴う処理に
相違がある。
【0086】そこで、以下、第2の変換テーブルの例外
変換規則に伴う処理について説明する。
【0087】第2の変換テーブルの基礎コードは、第1
の変換テーブルのそれと同様に、(0110)のデータ
語列であったとき、それに対応する符号語列の要素に不
確定符号*が含まれる例外コードを有している。
【0088】即ち、上述したように、不確定符号*の決
定のために、不確定符号を含む符号語列に続く基本符号
長(5チャネルビット)の符号列が、”10000”あ
るいは”01000”の場合と、それ以外の場合とで区
別される。
【0089】第1の変換テーブルにおいては、これに対
応して、参照されるデータ列は、(0110)のデータ
語列とこれに続く、最大で4ビットのデータ列のみであ
った。即ち、参照されるデータのビット数は、合計8ビ
ットまでであった。
【0090】しかしながら、第2の変換テーブルにおい
ては、拘束長10ビット(i=5)の(1111001
010)または(1111001001)のデータ語列
に対応する符号語列における最初の基本符号長の要素
は、”01000”であり、また、(11110001
10)または(1111000101)のデータ語列に
対応する符号語列における最初の基本符号長の要素
は、”10000”である。
【0091】従って、第2の変換テーブルにおいては、
(0110)に続いて参照されるデータ列として、これ
らを考慮する必要がある。
【0092】即ち、データ列は、(0110)に続い
て、さらに10ビットのデータが参照されることにな
り、その結果、参照されるデータのビット数は、合計1
4ビットとなる。
【0093】具体的には、参照されるデータ列(入力さ
れたデータ列)が、(0110)−(10)、 (01
10)−(0110)を除いた(0110)−(0
1)、(0110)−(1111001010)、
(0110)−(1111001001)、 (011
0)−(1111000110)、 または(011
0)−(1111000101)である場合、(011
0)のデータ語列に対応する符号語列が、”00000
00000”に確定され、一方、(0110)のデー
タ語列の後ろの10ビットのデータ列がこれら以外の場
合、”00100 00100”に確定される。
【0094】このように、第2の変換テーブルにおい
て、最大拘束長rはr=5、即ち10ビットであり、こ
れが変換の最大単位となるが、変換決定のためのデータ
列の最大参照長は、上述したように14ビットとなる。
【0095】なお、第2の変換テーブルは、第1の変換
テーブルのそれと同様に、DSV極性が保存された変換テ
ーブルなので、上述したように、第2の変換テーブルが
使用されれば、データ列内でのDSV制御が可能とな
る。
【0096】次に示される表6および表7は、本発明が
適用される変換テーブルの他の例である。
【0097】なお、ここでは、表6と表7という形式で
2つの表に分割されているが、実際には、表6と表7と
が1つにまとめられた表(テーブル)として取り扱われ
る。
【0098】
【表6】
【表7】
【0099】即ち、表6および表7に示される変換テー
ブル(以下、第3の変換テーブルと称する)は、最小ラ
ンd=4、最大ランk=20、変換率m/n=2/5の
可変長構造、基本データ長は2ビット、および基本符号
長は5チャネルビットであり、またDSV極性が保存さ
れた、他のVFM変換テーブルの例である。
【0100】第3の変換テーブルによる変換処理は、基
本的には、第1および第2のテーブルのそれと同様であ
り、その詳細な説明は省略するが、例外変換規則に伴う
処理に相違がある。
【0101】そこで、以下、第3の変換テーブルの例外
変換規則に伴う処理について説明する。
【0102】第3の変換テーブルの基礎コードは、第1
および第2のテーブルのそれと同様に、(0110)の
データ語列であったとき、それに対応する符号語列の要
素に不確定符号*が含まれる例外コードを有している。
【0103】即ち、上述したように、不確定符号*の決
定のために、次に続く基本符号長(5チャネルビット)
の符号列が、”10000”あるいは”01000”の
場合と、それ以外の場合とで区別される。
【0104】第3の変換テーブルにおいては、拘束長1
0ビット(i=5)の(1111000011)または
(1111000000)のデータ語列に対応する符号
語列における最初の基本符号長の要素は、”0100
0”である。
【0105】従って、第3の変換テーブルにおいては、
(0110)に続いて参照されるデータ列として、これ
らを考慮する必要がある。
【0106】即ち、データ列は、(0110)に続い
て、さらに10ビットのデータが参照されることにな
り、その結果、参照されるデータのビット数は、合計1
4ビットとなる。
【0107】具体的には、参照されるデータ列(入力さ
れたデータ列)が、(0110)−(10)、 (01
10)−(0110)を除いた(0110)−(0
1)、(0110)−(1111000011)、 ま
たは(0110)−(1111000000)である場
合、(0110)のデータ語列に対応する符号語列
が、”00000 00000”に確定され、一方、
(0110)のデータ語列の後ろの10ビットのデータ
列がこれら以外の場合、”00100 00100”に
確定される。
【0108】このように、第3の変換テーブルにおい
て、最大拘束長rはr=6、即ち12ビットであり、こ
れが変換の最大単位となるが、変換決定のためのデータ
列の最大参照長は、第2の変換テーブルのそれと同様
に、14ビットとなる。
【0109】なお、第3の変換テーブルは、第1および
第2のテーブルのそれと同様に、DSV極性が保存された
変換テーブルなので、上述したように、第2の変換テー
ブルが使用されれば、データ列内でのDSV制御が可能
となる。
【0110】このように(第1、第2、および第3の変
換テーブルに示されるように)、テーブル構成として大
きな変更がなされなくても、最大拘束長、または最大ラ
ン値を、前後させることができる。
【0111】また、そのテーブル構成としては、第2の
変換テーブルに示される通り、最大拘束長が、r=5ま
で少なくされることが可能である。ただし、テーブル構
成は複雑になり、第1の変換テーブル(r=6)に較べ
て大きくなる。
【0112】さらに、そのテーブル構成としては、第3
の変換テーブルに示される通り、最大ランが、k=20
まで少なくされることが可能である。ただし、テーブル
構成は複雑になり、第1の変換テーブル(k=21)に
較べて大きくなる。
【0113】次に、図1を参照して、本発明が適用され
る変調装置1の実施の形態を説明する。
【0114】なお、変調装置1の変調方法は限定されな
いが、例えば、この例においては、変調装置1は、第1
の変換テーブルに従って、データ列を可変長符号(d、
k;m,n;r)=(4,21;2,5;6)に変換す
るものとする。
【0115】DSV制御ビット決定・挿入部11は、外部
より供給されてくる入力データ列(第1のデータ列)を
入力し、所定のフォーマットに従って、所定の間隔(DS
V区間)でDSV制御を行い、その結果として、DSV制御ビ
ットとして「1」または「0」の決定を行い、決定した
DSV制御ビットを第1のデータ列にDSV区間毎に挿入し、
第2のデータ列を生成し、DSV極性保存VFM変調部12に
供給する。
【0116】即ち、DSV制御ビット決定・挿入部11
は、記録符号列または伝送符号列についてDSV制御が行
われるようにDSV制御ビットを決定するとともに、決定
したDSV制御ビットを第1のデータ列の所定の位置に挿
入する。この記録符号列または伝送符号列は、後述する
ように、第2のデータ列(DSV制御ビット挿入後の入力
データ列)が、DSV変換保存VFM変換部12により変調さ
れ、かつNRZI化部13によりNRZI化されて形成される。
【0117】DSV極性保存VFM変調部12は、この第2の
データ列を変調し、符号列としてNRZI化部13に供給す
る。
【0118】NRZI化部13は、この符号列をNRZI化し、
記録符号列または伝送符号列として外部に供給する。な
お、図示はしないが、変調装置1は、タイミング信号を
生成し、それを各部に供給してタイミングを管理するタ
イミング管理部も備えている。
【0119】図2を参照して、変調装置1をさらに詳し
く説明する。
【0120】図2のDSV制御ビット決定・挿入部11に
おいて、加算部21は、DSV制御ビット挿入手段の第1
の具体例であり、外部より供給された第1のデータ列
(入力データ列)に対して、DSV制御ビットを所定の間
隔で挿入し、第2のデータ列として入力用レジスタ22
に供給する。なお、ここでいう加算部21とは、この例
においては、データ列の挿入処理を行う部位のことを称
している。
【0121】また、上述したように、DSV制御ビット決
定・挿入部11は、第1のデータ列に挿入するDSV制御
ビットを決定する処理についても行うが、その説明は後
述する。
【0122】入力用レジスタ22は、加算部21より供
給された第2のデータ列を、mビット(この例において
は、2ビット)ずつ順次シフトし、mビットずつ拘束長
判定部23、偶数不確定符号判定部24、および変調部
25−1乃至25−6にそれぞれ供給する。このとき入
力用レジスタ22は、これらの各部がその処理を行うの
に必要なビット数を各部にそれぞれ供給する。
【0123】具体的には、この例においては、第1の変
換テーブルが使用されているので、各部がその処理を行
うのに必要な最大ビット数は、上述したように、12ビ
ットである。
【0124】変調部25−1乃至25−6は、変換手段
の一具体例であり、第1の変換テーブルに従って、入力
用レジスタ22より供給されたデータ語列を変調し、符
号語列としてセレクタ26に供給する。
【0125】即ち、変調部25−k(kは、1乃至6の
うちのいずれかの値)は、それぞれ拘束長i=kに対応
する変換テーブル(第1の変換テーブルのi=kに含ま
れる複数の基礎コード)を内蔵しており、この内蔵して
いる変換テーブルを参照して、入力用レジスタ22より
供給された2×kビットのデータ列、即ちデータ語列に
対応する基礎コードが登録されているか否かを判定し、
登録されていると判定した場合、そのデータ語列を符号
語列に変調して、セレクタ26に供給する。また、変調
部25−kは、登録されていないと判定した場合、入力
用レジスタ22より供給されたデータ語列を破棄する。
【0126】拘束長判定部23は、第1の変換テーブル
を参照して、入力用レジスタ22より供給された所定の
12ビットのデータ列の拘束長を判定し、その判定結果
を変換パターン決定部28に供給する。
【0127】偶数不確定符号判定部24は、不確定符号
判定手段の一具体例であり、第1の変換テーブルを参照
して、入力用レジスタ22より供給された4ビットのデ
ータ列が、偶数個の不確定符号を含む基礎コードに対応
するデータ語列、即ち(0110)であるか否かを判定
し、(0110)であると判定した場合、偶数個の不確
定符号を含んでいると判定し、第1の信号をセレクタ2
6および変換パターン決定部28に供給する。
【0128】さらに、偶数不確定符号判定部24は、入
力用レジスタ22より(0110)に続いて供給されて
くる4ビットのデータ列を参照し、参照した続くデータ
列が(10)または(0110)を除いた(01)であ
った場合、第2の信号を偶数不確定符号決定部27−k
に供給し、参照した続くデータ列が上記以外であった場
合、第3の信号を偶数不確定符号決定部27−kに供給
する。
【0129】セレクタ26は、偶数不確定符号判定部2
4より第1の信号が供給された場合、不確定符号を含む
基礎コードが使用されたと判定し、変調部25−kより
供給された符号語列(その要素に不確定符号を含む符号
語列)を、偶数不確定符号決定部27−kに供給する。
【0130】一方、セレクタ26は、偶数不確定符号判
定部24より何の信号も供給されない場合、不確定符号
を含む基礎コードが使用されていない(通常の基礎コー
ド(不確定符号を含まない基礎コード)が使用された)
と判定し、変調部25−kより供給された符号語列(そ
の要素に不確定符号を含まない符号語列)を、変換パタ
ーン決定部28に供給する。
【0131】ここで、第1の変換テーブルにおいて、拘
束長i=1の基礎コードには、偶数不確定符号は必ず含
まれないので、偶数不確定符号決定部27−1は存在し
ない(変調装置1は、i=1に対する偶数不確定符号決定
部を設けていない)。
【0132】また、図2においては、より一般的に対応
させるために、偶数不確定符号決定部27−2乃至27
−6が記述されているが、この例においては(第1の変
換テーブルにおいては)、拘束長i=2の基礎コードの
みに、偶数不確定符号が含まれるので、偶数不確定符号
決定部27−2のみが存在すればよい。
【0133】そこで、以下、変調装置1は、偶数不確定
符号決定部として、偶数不確定符号決定部27−2のみ
を備えているものとする。
【0134】偶数不確定符号決定部27−2は、不確定
符号決定手段の一具体例であり、偶数不確定符号判定部
24より第2の信号が供給された場合、即ち、偶数不確
定符号判定部24が、入力データ語列が(0110)で
あり、さらに続く入力データ列が(10)または(01
10)を除いた(01)であると判定した場合、セレク
タ26より供給された符号列に含まれている偶数個の不
確定符号を全て”0”に決定する。一方、偶数不確定符
号決定部27−2は、偶数不確定符号判定部24より第
3の信号が供給された場合、即ち、偶数不確定符号判定
部24が、入力データ語列が(0110)であり、さら
に続く入力データ列が上記パターンではないと判定した
場合、セレクタ26より供給された符号列に含まれてい
る偶数個の不確定符号を全て”1”に決定する。
【0135】変換パターン決定部28は、拘束長判定部
23より供給された判定結果、および偶数不確定符号判
定部24より供給された情報(第1の信号、または無信
号)に基づいて、最終的に確定した変換パターン(基礎
コード)を決定し、それに対応する符号語列をバッファ
部29に供給する。
【0136】変換パターン決定部28より供給されてく
る符号語列は、バッファ部29に一時蓄えられ、シリア
ル化された符号列としてNRZI化部13に供給され、さら
にNRZI化部13によりNRZI化され、記録符号列あるいは
伝送符号列として外部に出力される。
【0137】なお、本発明が適用される変調装置の他の
例として、図3に示される変調装置2が採用されてもよ
い。即ち、図3は、本発明が適用される変調装置2の構
成例を表しており、図1の変調装置1に対応する部分に
は、対応する符号が付してある。
【0138】図3において、DSV制御ビット挿入部41
は、外部より供給された入力データ列(第1のデータ
列)に、所定のフォーマットに従って、所定の間隔でDS
V制御ビットを挿入し、第2のデータ列として、DSV極性
保存VFM変調部12に供給する。即ち、DSV制御ビット挿
入部41は、DSV制御ビット挿入手段の第2の具体例で
ある。
【0139】DSV極性保存VFM変調部12およびNRZI化部
13は、変調装置1のそれと同一の構成であり、第2の
データ列がDSV極性保存VFM変調部12により符号列に変
調され、その符号列がNRZI化部13によりNRZI化され
て、DSV制御部42に供給される。
【0140】DSV制御部42は、このNRZI化された符
号列に基づいて、DSV演算を行い、最終的にDSV制御
が施されかつNRZI化された符号列を、記録符号列あるい
は伝送符号列として外部に出力する。
【0141】次に、図4のフローチャートを参照して、
図1と図2の変調装置1の動作を説明する。
【0142】いま、変調装置1に対して、図5に示され
るような第1のデータ列(入力データ列)51が供給さ
れてきたものとする。
【0143】ステップS11において、変調装置1は、
第1のデータ列51を入力し、ステップS12におい
て、変調装置1のDSV制御ビット決定・挿入部11は、
第1のデータ列51の所定の位置にDSV制御ビットを挿入
し、図5に示されるような第2のデータ列52を生成す
る。
【0144】具体的には、DSV制御ビット決定・挿入部
11において、DSV制御ビットの決定および挿入は、第1
のデータ列51内の所定の間隔おきに行われる。図5に
示されるように、入力された第1のデータ列のうち、ま
ずxビットのデータから構成されているデータD1列とデ
ータD2列との間にDSV制御ビットを挿入するために、DSV
制御ビット・決定挿入部11は、データD1列までの積算
DSVを計算する。DSV値は、データD1列を、符号列に変換
し、さらにレベル符号化(NRZI化)した各レベルを、レ
ベルH(1)を「+1」、レベルL(0)を「−1」と
して、それらの値を積算することによって得られる。同
様に、次の区間データD2列における区間DSVが計算され
る。次に、データD1列とデータD2列との間に挿入され
るDSV制御ビットをx1として、データD1列、DSV制御ビ
ットx1、およびデータD2列によるDSVの絶対値が「ゼ
ロ」に近づくような値を決定する。
【0145】DSV制御ビットx1が(1)に設定される
と、データD1列の後の区間のデータD2列のレベル符号は
反転され、また、(0)に設定されると、データD1列の
後の区間データD2列のレベル符号は非反転となる。なぜ
ならば、第1のテーブル内の各要素は、データ語列の要
素内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換さ
れる符号語列の要素内の「1」の個数を2で割った時の
余りとが、どちらも1あるいは0で一致するようになっ
ているので、データ列内において、(1)を挿入するこ
とは、すなわち、変換される符号列に"1"を挿入するこ
とになる(すなわち「反転」されることになる)からで
ある。
【0146】このようにして、DSV制御ビットx1が決
定したら、次に所定のデータ間隔をおいて、データD2列
とデータD3列との間に、DSV制御ビットx2を挿入し、
同様にDSV制御を行う。なおそのときの積算DSV値は、デ
ータD1列,DSV制御ビットx1,およびデータD2までの
全てのDSV値とする。
【0147】このように、DSV制御ビット決定・挿入部
11は、第1のデータ列51内に、DSV制御ビットを挿入
し、第2のデータ列52として、これをDSV極性保存VFM
変調部12に供給する。
【0148】ステップS13において、DSV極性保存VFM
変調部12は、第1の変換テーブルに基づいて、第2の
データ列52を符号列に変調し、NRZI化部13に供給す
る。
【0149】具体的には、DSV制御ビット決定・挿入部
11の入力用レジスタ22は、第2のデータ列52を、
2ビット毎(最大で12ビット)のデータを単位として
DSV制御ビット決定・挿入部11に供給する。
【0150】そこで、拘束長判定部23は、図6に示さ
れるように、所定の12ビットのデータ列を入力し、こ
の12ビットのデータ列が、テーブル61のデータ語列
(第1の変換テーブルの拘束長12ビットにおける基礎
コードのデータ語列)のうち、いずれかのデータ語列と
一致するか否かを判定する。
【0151】拘束長判定部23は、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列が、テーブル61
内のデータ語列に一致すると判定した場合、拘束長は1
2ビット(i=6)であると判定し、その旨を変換パタ
ーン決定部28に通知し、変換パターン決定部28は、
その通知に基づいて、変調部25−6よりセレクタ26
を介して供給された30チャネルビットの符号語列を、
入力用レジスタ22より供給された12ビットのデータ
列(データ語列)に対応する符号語列として決定し、バ
ッファ部29に供給する。
【0152】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列が、テーブ
ル61内のデータ語列に一致しないと判定した場合、次
に、この12ビットのデータ列のうち先頭の10ビット
のデータ列が、テーブル62のデータ語列(第1の変換
テーブルの拘束長10ビットにおける基礎コードのデー
タ語列)のうち、いずれかのデータ語列と一致するか否
かを判定する。
【0153】拘束長判定部23は、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列の先頭の10ビッ
トのデータ列が、テーブル62内のデータ語列と一致す
ると判定した場合、拘束長は10ビット(i=5)であ
ると判定し、その旨を変換パターン決定部28に通知
し、変換パターン決定部28は、その通知に基づいて、
変調部25−5よりセレクタ26を介して供給された2
5チャネルビットの符号語列を、この10ビットのデー
タ語列(入力用レジスタ22より供給された12ビット
のデータ列の先頭の10ビットのデータ列)に対応する
符号語列として決定し、バッファ部29に供給する。
【0154】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの2ビットのデータに
ついては、この残りの2ビットのデータと次に続く10
ビットのデータとが併せられた新たな12ビットのデー
タとして、拘束長判定部23によりその拘束長が判定さ
れる。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12ビッ
トのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12ビッ
トのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述した
それ以降の処理を繰り返す。
【0155】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の1
0ビットのデータ列が、テーブル62内のデータ語列に
一致しないと判定した場合、次に、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列の先頭の8ビット
のデータ列が、テーブル63のデータ語列(第1の変換
テーブルの拘束長8ビットにおける基礎コードのデータ
語列)のうち、いずれかのデータ語列と一致するか否か
を判定する。
【0156】拘束長判定部23は、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列の先頭の8ビット
のデータ列が、テーブル63内のデータ語列と一致する
と判定した場合、拘束長は8ビット(i=4)であると
判定し、その旨を変換パターン決定部28に通知し、変
換パターン決定部28は、その通知に基づいて、変調部
25−4よりセレクタ26を介して供給された20チャ
ネルビットの符号語列を、この8ビットのデータ語列
(入力用レジスタ22より供給された12ビットのデー
タ列の先頭の8ビットのデータ列)に対応する符号語列
として決定し、バッファ部29に供給する。
【0157】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの4ビットのデータに
ついては、この残りの4ビットのデータと次に続く8ビ
ットのデータとが併せられた新たな12ビットのデータ
として、拘束長判定部23により、その拘束長が判定さ
れる。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12ビッ
トのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12ビッ
トのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述した
それ以降の処理を繰り返す。
【0158】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の8
ビットのデータ列が、テーブル63内のデータ語列と一
致しないと判定した場合、次に、入力用レジスタ22よ
り供給された12ビットのデータ列の先頭の6ビットの
データ列が、テーブル64のデータ語列(第1の変換テ
ーブルの拘束長6ビットにおける基礎コードのデータ語
列)のうち、いずれかのデータ語列と一致するか否かを
判定する。
【0159】拘束長判定部23は、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列の先頭の6ビット
のデータ列が、テーブル64内のデータ語列と一致する
と判定した場合、拘束長は6ビット(i=3)であると
判定し、その旨を変換パターン決定部28に通知し、変
換パターン決定部28は、その通知に基づいて、変調部
25−3よりセレクタ26を介して供給された15チャ
ネルビットの符号語列を、この6ビットのデータ語列
(入力用レジスタ22より供給された12ビットのデー
タ列の先頭の6ビットのデータ列)に対応する符号語列
として決定し、バッファ部29に供給する。
【0160】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの6ビットのデータに
ついては、この残りの6ビットのデータと次に続く6ビ
ットのデータとが併せられた新たな12ビットのデータ
として、拘束長判定部23により、その拘束長が判定さ
れる。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12ビッ
トのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12ビッ
トのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述した
それ以降の処理を繰り返す。
【0161】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の6
ビットのデータ列が、テーブル64内のデータ語列と一
致しないと判定した場合、次に、入力用レジスタ22よ
り供給された12ビットのデータ列の先頭の4ビットの
データ列が、テーブル65のデータ語列(第1の変換テ
ーブルの拘束長4ビットにおける基礎コードのデータ語
列のうち、特例コードのデータ語列(0110)を除い
たデータ語列)のうち、いずれかのデータ語列と一致す
るか否かを判定する。
【0162】拘束長判定部23は、入力用レジスタ22
より供給された12ビットのデータ列の先頭の4ビット
のデータ列が、テーブル65内のデータ語列と一致する
と判定した場合、拘束長は4ビット(i=2)であると
判定し、その旨を変換パターン決定部28に通知し、変
換パターン決定部28は、その通知に基づいて、変調部
25−2よりセレクタ26を介して供給された10チャ
ネルビットの符号語列(不確定符号を含まない符号語
列)を、この4ビットのデータ語列(入力用レジスタ2
2より供給された12ビットのデータ列の先頭の4ビッ
トのデータ列)に対応する符号語列として決定し、バッ
ファ部29に供給する。
【0163】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの8ビットのデータに
ついては、この残りの8ビットのデータと次に続く4ビ
ットのデータとが併せられた新たな12ビットのデータ
として、拘束長判定部23により、その拘束長が判定さ
れる。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12ビッ
トのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12ビッ
トのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述した
それ以降の処理を繰り返す。
【0164】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の4
ビットのデータ列が、テーブル65内のデータ語列と一
致しないと判定した場合、次に、偶数不確定符号判定部
24は、この4ビットのデータ列が、テーブル66のデ
ータ語列(第1の変換テーブルの拘束長4ビットにおけ
る特例コードのデータ語列(0110))と一致するか
否かを判定する。
【0165】偶数不確定符号判定部24は、入力用レジ
スタ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の
4ビットのデータ列が、テーブル66内のデータ語列と
一致すると判定した場合、不確定符号を含んでいると判
定し、第1の信号をセレクタ26および変換パターン決
定部28に供給する。
【0166】さらに、偶数不確定符号判定部24は、入
力用レジスタ22より(0110)に続いて供給されて
くる4ビットのデータ列を参照し、参照したデータ列が
(10)または(0110)を除いた(01)であった
場合、第2の信号を偶数不確定符号決定部27−2に供
給し、参照したデータ列が上記以外であった場合、第3
の信号を偶数不確定符号決定部27−2に供給する。
【0167】セレクタ26は、偶数不確定符号判定部2
4より第1の信号が供給された場合、不確定符号を含む
基礎コードが使用されたと判定し、変調部25−2より
供給された符号語列(その要素に不確定符号を含む符号
語列)を、偶数不確定符号決定部27−2に供給する。
【0168】偶数不確定符号決定部27−2は、偶数不
確定符号判定部24より第2の信号が供給されると、セ
レクタ26より供給された符号列に含まれている偶数個
の不確定符号を全て”0”に決定する。一方、偶数不確
定符号決定部27−2は、偶数不確定符号判定部24よ
り第3の信号が供給されると、セレクタ26より供給さ
れた符号列に含まれている偶数個の不確定符号を全て”
1”に決定する。
【0169】変換パターン決定部28は、偶数不確定符
号判定部24より供給された第1の信号に基づいて、変
調部25−2よりセレクタ26および偶数不確定ビット
決定部27−2を介して供給された10チャネルビット
の符号語列(不確定符号を含む符号語列であり、不確定
符号として“1”または“0”が決定された符号語列)
を、この4ビットのデータ語列(入力用レジスタ22よ
り供給された12ビットのデータ列の先頭の4ビットの
データ列)に対応する符号語列として決定し、バッファ
部29に供給する。
【0170】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの8ビットのデータに
ついては、この残りの8ビットのデータと次に続く4ビ
ットのデータとが併せられた新たな12ビットのデータ
として、拘束長判定部23により、その拘束長が判定さ
れる。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12ビッ
トのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12ビッ
トのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述した
それ以降の処理を繰り返す。
【0171】一方、拘束長判定部23は、入力用レジス
タ22より供給された12ビットのデータ列の先頭の4
ビットのデータ列が、テーブル66内のデータ語列と一
致しないと判定した場合、入力用レジスタ22より供給
された12ビットのデータ列の先頭の2ビットのデータ
列が、テーブル67のデータ語列(第1の変換テーブル
の拘束長2ビットにおける基礎コードのデータ語列)の
うち、いずれかのデータ語列と一致するので、拘束長は
2ビット(i=2)であると判定し、その旨を変換パタ
ーン決定部28に通知し、変換パターン決定部28は、
その通知に基づいて、変調部25−1よりセレクタ26
を介して供給された5チャネルビットの符号語列を、こ
の2ビットのデータ語列(入力用レジスタ22より供給
された12ビットのデータ列の先頭の2ビットのデータ
列)に対応する符号語列として決定し、バッファ部29
に供給する。
【0172】この場合、入力用レジスタ22より供給さ
れた12ビットのデータ列の残りの10ビットのデータ
については、この残りの10ビットのデータと次に続く
2ビットのデータとが併せられた新たな12ビットのデ
ータとして、拘束長判定部23により、その拘束長が判
定される。即ち、拘束長判定部23は、この新たな12
ビットのデータ列と一致するデータ語列が、拘束長12
ビットのテーブル61にあるか否かを再度判定し、上述
したそれ以降の処理を繰り返す。
【0173】このようにして、第2のデータ列は、複数
の拘束長i(iは、1乃至6のうちいずれかの値)のデ
ータ語列に分割され、分割されたデータ語列は、対応す
る基礎コードが割り当てられ、その基礎コードに従っ
て、符号語列に変調される。
【0174】この符号語列は、バッファ部29に一時蓄
えられ、シリアル化された符号列としてNRZI化部13に
供給される。
【0175】具体的には、このシリアル化された符号列
は、図5に示される符号列53のようになる。
【0176】ステップS14において、NRZI化部13
は、供給された符号列53を、NRZI化し、記録符号列あ
るいは伝送符号列として外部に出力する。
【0177】なお、図5において、DSV区間(データD列
1、データD列2、およびデータD列3)がxビットであ
り、第1の変換テーブルの変換率m/n = 2/5であるの
で、各DSV区間からの変換cbit区間(符号列53の符号
D列1、符号D列2、および符号D列3)は、(x *m/n)
= (2.5x)チャネルビットで表される。
【0178】ここで実際の切れ目については、第1の変
換テーブルが可変長であるために、1回の変換に対し
て、DSV制御ビットが、拘束長の大きいコード内に含ま
れている場合がある。
【0179】このように、等しい間隔でDSV制御ビット
が挿入されているとき、それから得られる符号列(符号
列53をNRZI化した記録符号列あるいは伝送符号列)に
ついても、ほぼ等しい間隔でDSV制御が行われることが
できる。
【0180】また、符号列53内のDSV制御ビットは、
2.5チャネルビット相当である。即ち、データDk列内
にDSV制御ビットは1ビット挿入されるので、チャネル
ビット相当では、DSV制御ビットは、変換率だけ増加す
るので、1ビット*n/m=1*5/2=2.5チャネ
ルビット相当となる。
【0181】一方、上述したように、従来の方式におい
ては、符号列内でDSV制御が行われる場合、DSV制御ビッ
トを挿入するときに必要なビット数は、最小ランのみを
守るとき、5チャネルビットが必要であり、また、最小
ランおよび最大ランを両方とも守るとき、10チャネル
ビットが必要である。
【0182】従って、本発明の変調装置1におけるDS
V制御方式は、従来のそれに較べると、データ列内に挿
入されるDSV制御ビット、即ち、DSV制御のための冗長符
号が少なくなるという効果を奏することができる。
【0183】また、ステップS13において、図6に示
される順序とは逆に、拘束長の小さい方から、i=1
(2ビット),i=2(4ビット),i=3(6ビッ
ト),i=4(8ビット),i=5(10ビット),お
よびi=6(12ビット)の順番で拘束長が判定される
ようにしてもよい。
【0184】即ち、図7に示されるように、DSV極性保
存VFM変調部12は、第2のデータ列52を符号列に変
調し、NRZI化部13に供給してもよい。図7に示される
DSV極性保存VFM変調部12の動作は、図6に示されるそ
の動作と比較すると、上述した順序以外は基本的に同様
であるため、その説明を省略する。
【0185】さらに、この例においては、第1の変換テ
ーブルが使用されたが、使用される変換テーブルは限定
されず、例えば、第2または第3の変換テーブルが使用
されてもよい。
【0186】また、第1の変換テーブルにおいては、偶
数不確定符号は、拘束長i=2にのみ存在したが、他の
拘束長i(拘束長i=1は除く)に偶数不確定符号が存
在する変換テーブルが使用されてもよい。例えば、拘束
長i=4において偶数不確定符号が存在するときは、そ
の偶数不確定符号は2箇所または4箇所となる。
【0187】さらに、偶数個存在している不確定符号
の、基本符号長(5チャネルビット)内の配置位置は、
常に最小ランが満たされるように与えられればよい。例
えば、第1、第2、および第3のテーブルにおいては、
“00*00 00*00”に示されるように、不確定
符号*は2箇所とも基本符号長の5チャネルビットの3番
目に配置されているが、この位置に限定されるものでは
ない。即ち、“0*000 0*000”または“0*
000 00*00”としてもよい。
【0188】ところで、第1、第2、および第3の変換
テーブルの基礎コードは、同一の拘束長内においては、
データ語列と符号語列との組み合わせを自在に変更され
て設定されることができる。
【0189】例えば、第1の変換テーブルの拘束長6ビ
ット(i=3)における基礎コードは、それぞれ次の表
8のように設定されている。
【0190】
【表8】 これは、次の表9のような各基礎コードの組み合わせに
より設定されてもよい。
【0191】
【表9】
【0192】この場合でも、各データ語列の要素の
「1」の個数を2で割ったときの余りと、それに対応す
る(変換される)符号語列の要素の「1」の個数を2で
割ったときの余りとは、どちらも1あるいは0で一致す
るようにする。
【0193】このように、本発明が適用される変調装置
1または2に使用される変換テーブル、例えば、第1、
第2、および第3の変換テーブルに代表される変換テー
ブルは、最小ランd=4、最大ランk:有限値、変換率
m/n=2/5の変換テーブルであって、さらに、変
換テーブルの各基礎コードのデータ列の要素内の「1」
の個数を2で割ったときの余りと、変換される符号語列
の要素内の「1」の個数を2で割ったときの余りが、ど
ちらも1あるいは0で一致する変換規則を有するので、
DSV制御のための冗長ビットを少なくすることができ、
最小ランd=4かつ(m,n)=(2,5)においては、2.5チャネ
ルビットでDSV制御を行うことができ、さらに、上述の
通り冗長度が少ない上に、最小ランと最大ランの両方を
守ることができる。
【0194】特に、最小ランが大きく、かつ変換率が大
きくなる様な変換テーブルが必要とされる場合、本発明
が適用される変換テーブル(第1、第2、および第3の
テーブルに代表される変換テーブル)が使用されれば、
従来の変換テーブルに比較して、上述した効果が顕著に
現われる。従って、本発明が適用される変換テーブルが
使用される変調装置(例えば、変調装置1または2)
は、効率のよくなった冗長度を生かして、さらにDSV制
御間隔を短くして低域特性を改善することが可能とな
り、また高密度化を図ることも可能となる。
【0195】(復調側)次に、本発明が適用される復調
装置(例えば、上述した変調装置1または2により変調
された符号を、元のデータに復調する復調装置)の実施
の形態について、図面を参照して説明する。
【0196】なお、以下においても、変換前の符号の
「0」または「1」の並び(変換前の符号列)を、”0
0100 00010 00000”のように” ”で
区切って記述し、一方、変換後のデータの「0」または
「1」の並び(変換後のデータ列)を、例えば(000
011)のように( )で区切って記述する。
【0197】次に示される表10および表11は、本発
明が適用される復調装置に搭載されるDSV極性保存V
FM逆変換テーブル(第1の変換テーブルに対応する逆
変換テーブル)の例である。
【0198】なお、ここでは、表10と表11という形
式で2つの表に分割されているが、実際には、表10と
表11とが1つにまとめられた表(テーブル)として取
り扱われる。
【0199】
【表10】
【表11】
【0200】即ち、表10および表11に示される逆変
換テーブル(以下、第1の逆変換テーブルと称する)に
おいて、最小ランd=4、最大ランk=21であり、変
換率は、m/n=2/5で可変長構造であり、また、変
換の最小単位は、5チャネルビットの符号(基本符号
長)から2ビットのデータ(基本データ長)へ変換され
る単位である。
【0201】また第1の逆変換テーブルの拘束長i=2
の基礎コードは、変換前の符号語列の要素内に、不確定
符号(*を含む符号)を含む例外コードを有している。
【0202】この不確定符号は、その符号語の要素内に
おいては、基本符号長(5チャネルビット)につき1つ
含まれており、また、偶数個含まれている。即ち、例外
コードの符号語列は2基本符号長(10チャネルビッ
ト)の要素(符号)から構成されるので、不確定符号
は、その要素内に合計で2つ含まれることになる。
【0203】不確定符号は、不確定符号が含まれる符号
語列に続く基本符号長(5チャネルビット)の符号列
が、”10000”または”01000”の場合、不確
定符号*=”0”とされ、それ以外の場合では、不確定
符号*=”1”とされている。
【0204】そして、この不確定符号*は、同時に2つ
存在しているが、これら2つの不確定符号は、同一の値
が決められる。
【0205】即ち、第1の逆変換テーブルにおいては、
例外コードにおける符号語列対データ語列の対応は、
「複数パターン 対 1」であり、符号語列が”001
0000100”であった場合、または、”00000
00000”であり、かつ次の5チャネルビットの符
号列が”10000”若しくは”01000”であった
場合に、(0110)に復調されるようになされてい
る。
【0206】また、第1の逆変換テーブルの最大拘束長
rはr=6である。即ち、上述したように、基本符号長
は5チャネルビットであるため、5チャネルビット×6
(最大拘束長)=30チャネルビットが逆変換の最大単
位となる。従って、符号列の最大の参照長もまた、30
チャネルビットである。
【0207】次に示される表12および表13は、本発
明が適用される逆変換テーブルの他の例である。即ち、
第2の変換テーブルに対応する逆変換テーブルの例であ
る。
【0208】なお、ここでは、表12と表13という形
式で2つの表に分割されているが、実際には、表12と
表13とが1つにまとめられた表(テーブル)として取
り扱われる。
【0209】
【表12】
【表13】
【0210】表12および表13に示される逆変換テー
ブル(以下、第2の逆変換テーブルと称する)は、最小
ランd=4、最大ランk=21、変換率m/n=2/5
の可変長構造、基本符号長は5チャネルビット、および
基本データ長は2ビットである他のDSV極性保存VF
M逆変換テーブルの例である。
【0211】第2の逆変換テーブルによる変換処理は、
基本的には、第1の逆変換テーブルのそれと同様であ
り、その詳細な説明は省略するが、復調時において、処
理に相違がある。そこで、第2の逆変換テーブルの復調
処理について以下に説明する。
【0212】第2の逆変換テーブルの拘束長i=2の基
礎コードは、第1の逆変換テーブルのそれと同様に、変
換前の符号語列の要素内に、不確定符号(*を含む符
号)を含む例外コードを有している。従って、例外コー
ドに対する符号語列対データ語列の対応は、「複数パタ
ーン 対 1」であり、符号語列が”00100 00
100” であった場合、または、”00000 00
000”であり、かつ次の5チャネルビットの符号列
が”10000”若しくは”01000”であった場合
に、(0110)に復調されるようになされている。
【0213】また、第2の逆変換テーブルの各基礎コー
ドにおいて、符号語列の最初の5チャネルビットの要素
が、”01000”である基礎コードは、 (01) ← ”01000” (1111001010) ← ”01000 000
00 00000 00001 00000” (1111001001) ← ”01000 000
00 00000 00000 10000” の3種類である。
【0214】同様に、第2の逆変換テーブルの各基礎コ
ードにおいて、符号語列の最初の5チャネルビットの要
素が、”10000”である基礎コードは、 (10) ← ”10000” (1111000110) ← ”10000 000
00 00000 00001 00000” (1111000101) ← ”10000 000
00 00000 00000 10000” の3種類である。
【0215】即ち、第2の逆変換テーブルにおいて、最
初の5チャネルビットの符号列(要素)だけでは、すぐ
に逆変換される(復号される)データ語列は決定され
ず、さらに続く符号が参照される必要がある。一方、第
1の逆変換テーブルにおいては、最初の5チャネルビッ
トが“01000”および“10000”であるのは、
いずれも1種類であるから、データ語列は、最初の5チャ
ネルビットの符号列(要素)だけで決定される。
【0216】なお、第2の逆変換テーブルの最大拘束長
rはr=5である。即ち、5チャネルビット×5(最大
拘束長)=25チャネルビットが逆変換の最大単位とな
る。従って、符号列の最大の参照長もまた、25チャネ
ルビットである。
【0217】次に示される表14および表15は、本発
明が適用される逆変換テーブルの他の例である。即ち、
第3の変換テーブルに対応する逆変換テーブルの例であ
る。
【0218】なお、ここでは、表14と表15という形
式で2つの表に分割されているが、実際には、表14と
表15とが1つにまとめられた表(テーブル)として取
り扱われる。
【0219】
【表14】
【表15】
【0220】表14および表15に示される逆変換テー
ブル(以下、第3の逆変換テーブルと称する)は、最小
ランd=4、最大ランk=20、変換率m/n=2/5
の可変長構造、基本符号長は5チャネルビット、および
基本データ長は2ビットである他のDSV極性保存VF
M逆変換テーブルの例である。
【0221】第3の逆変換テーブルによる変換処理は、
基本的には、第1および第2の逆変換テーブルのそれと
同様であり、その詳細な説明は省略するが、復調時にお
いて、処理に相違がある。そこで、第3の逆変換テーブ
ルの復調処理について以下に説明する。
【0222】第3の逆変換テーブルの拘束長i=2の基
礎コードは、第1および第2の逆変換テーブルのそれと
同様に、変換前の符号語列の要素内に、不確定符号(*
を含む符号)を含む例外コードを有している。従って、
例外コードに対する符号語列対データ語列の対応は、
「複数パターン 対 1」であり、符号語列が”001
00 00100”であった場合か、または、”000
00 00000”であり、かつ次の5チャネルビット
の符号列が”10000”若しくは”01000”であ
った場合に、(0110)に復調されるようになされて
いる。
【0223】また、第3の逆変換テーブルの各基礎コー
ドにおいて、符号語列の最初の5チャネルビットの要素
が、”01000”である基礎コードは、 (01) ← ”01000” (1111000011) ← ”01000 000
00 00000 00010 00000” (1111000000) ← ”01000 000
00 00000 00001 00000” の3種類である。
【0224】即ち、第3の逆変換テーブルにおいて、最
初の5チャネルビットが“01000”のとき、この5
チャネルビットの符号列(要素)だけでは、すぐに逆変
換される(復号される)データ語列は決定されず、さら
に続く符号が参照される必要がある。一方、第1の逆変
換テーブルにおいては、最初の5チャネルビットが“0
1000”であるのは、いずれも1種類であるから、デ
ータ語列は、最初の5チャネルビットの符号列(要素)
だけで決定される。
【0225】なお、第3の逆変換テーブルの最大拘束長
rはr=6である。即ち、5チャネルビット×6(最大
拘束長)=30チャネルビットが逆変換の最大単位とな
る。従って、符号列の最大の参照長もまた、30チャネ
ルビットである。
【0226】このように(第1、第2、および第3の逆
変換テーブルに示されるように)、テーブル構成として
大きな変更がなされなくても、最大拘束長、または最大
ラン値を、前後させることができる。
【0227】また、そのテーブル構成としては、第2の
逆変換テーブルに示される通り、最大拘束長が、r=5
まで少なくされることが可能である。ただし、テーブル
構成は複雑になり、第1の逆変換テーブル(r=6)に
較べて大きくなる。
【0228】さらに、そのテーブル構成としては、第3
の逆変換テーブルに示される通り、最大ランkが、k=
20まで少なくされることが可能である。ただし、テー
ブル構成は複雑になり、第1の逆変換テーブル(k=2
1)に較べて大きくなる。
【0229】次に、図8を参照して、本発明が適用され
る復調装置71の実施の形態を説明する。
【0230】復調装置71においては、図1の変調装置
1が、図5のデータ列51を、第1の変換テーブルに従
って、可変長符号(d、k;m,n;r)=(4,2
1;2,5;6)に変調した場合に、第1の逆変換テー
ブルに従って、この可変長符号をデータ列に復調するも
のとする。
【0231】ただし、この可変長符号は例えば、伝送符
号列とされた後、所定の伝送路を介し、再生信号とし
て、復調装置71に供給される。または、この可変長符
号は、記録符号列とされた後、一度所定の記録媒体に記
録され、さらにこの記録媒体が復調装置71に装着され
た場合、再生信号として、記録媒体を介して復調装置7
1に供給される。
【0232】符号列化部81は、符号生成手段の一具体
例であり、伝送路より伝送されてきた再生信号、また
は、記録媒体より再生された再生信号を、2値化し、ま
た必要であれば逆NRZI化して、符号列として、DSV
極性保存VFM復調部82に供給する。
【0233】DSV極性保存VFM復調部82は、復調手段の
一具体例であり、供給された符号列をデータ列に復調
し、DSV制御ビット取出部83に供給する。
【0234】DSV制御ビット取出部83は、DSV制御ビッ
ト除去手段の一具体例であり、供給されたデータ列よ
り、DSV制御ビットを取出し、元のデータ列を生成し、
バッファ部84に供給する。
【0235】バッファ部84は、シリアルデータ列であ
る供給されたデータ列を一時蓄え、再生データ列(復調
データ列)として外部に出力する。
【0236】また、図示はしないが、復調装置71は、
タイミング信号を生成し、各部に供給してタイミングを
管理するタイミング管理部を備えている。
【0237】図9を参照して、復調装置71をさらに詳
しく説明する。
【0238】DSV極性保存VFM復調部82は、符号列化部
81より供給されてくる符号列53(図5)を、5チャ
ネルビット(基本符号長)を単位とする符号語列として
入力する。具体的には、この符号語列は、拘束長判定部
91、偶数不確定符号判定部92、並びに、逆変換手段
の一具体例である偶数不確定符号逆変換部93−2乃至
93−6および逆変換部94−1乃至94−6に供給さ
れる。
【0239】拘束長判定部91は、供給された符号語列
の拘束長(第1の逆変換テーブルにおいて、使用される
基礎コードが含まれている拘束長)を判定し、その判定
結果を逆変換パターン決定部95に供給する。
【0240】偶数不確定符号判定部92は、不確定符号
判定手段の一具体例であり、偶数個の不確定符号が、供
給された符号語列の要素内に存在するか否かを判定し、
その判定結果を逆変換パターン決定部95に供給する。
【0241】逆変換部94−k(kは、1乃至6のうち
のいずれかの値)は、それぞれ拘束長i=kに対応する
逆変換テーブル(第1の逆変換テーブルのi=kに含ま
れる複数の基礎コード)を内蔵しており、この内蔵して
いる逆変換テーブルを参照して、供給された5×kチャ
ネルビットの符号語列に対応する基礎コードが登録され
ているか否かを判定し、登録されていると判定した場
合、その符号語列を2×kビットのデータ語列に復調し
て、逆変換パターン決定部95に供給する。一方、逆変
換部94−kは、供給された5×kチャネルビットの符
号語列に対応する基礎コードが登録されていないと判定
した場合、供給された符号語列を破棄する。
【0242】偶数不確定符号逆変換部93−2は、供給
された符号語列が、”0010000100”であった
場合、または、”00000 00000“であり、か
つ次の5チャネルビットの符号列が”10000”若し
くは”01000”であった場合に、(0110)のデ
ータ語列に復調して、逆変換パターン決定部95に供給
する。一方、偶数不確定符号逆変換部93−2は、供給
された符号語列が上述した2つの符号語列以外の符号語
列であった場合、または、上述した2つの符号語列であ
ったが、それに続く符号列が上述した2つの符号列でな
かった場合、供給された符号語列を破棄する。
【0243】なお、図9においては、より一般的に対応
させるために、偶数不確定符号逆変換部93−2乃至9
3−6が記述されているが、この例においては(第1の
逆変換テーブルにおいては)、拘束長i=2の基礎コー
ドのみに、偶数不確定符号が含まれるので、上述した偶
数不確定符号逆変換部93−2のみが存在すればよい。
そこで、以下、復調装置71は、偶数不確定符号逆変換
部として、偶数不確定符号逆変換部93−2のみを備え
ているものとする。
【0244】逆変換パターン決定部95は、拘束長判定
部91より供給される判定結果と、偶数不確定符号判定
部92より供給される判定結果に基づいて、最終的に確
定した逆変換パターン(基礎コード)を決定し、それに
対応するデータ語列をDSV制御ビット取出部83に供給
する。なお、ここで出力されるデータ語列は、DSV制御
ビットが含まれたままのデータ列であり、上述したよう
に、DSV制御ビット取出部83は、このデータ列からDSV
制御ビットを取出し、復調データ列(元のデータ列)を
生成し、バッファ部84を介して外部に供給する。
【0245】次に、図10のフローチャートを参照し
て、図8と図9の復調装置71の動作を説明する。
【0246】いま、復調装置71に対して、外部より再
生信号が供給されてくると、ステップS21において、
符号列化部81は、再生信号を入力し、ステップS22
において、入力した再生信号を、2値化し、また必要で
あれば逆NRZI化して、図5に示される符号列53と
して、DSV極性保存VFM復調部82に供給する。
【0247】ステップS22において、DSV極性保存VFM
復調部82は、供給された符号列53を、図5に示され
る第2のデータ列52に復調し、DSV制御ビット取出部
83に供給する。
【0248】具体的には、拘束長判定部91は、図11
に示されるように、符号列化部81より供給された30
チャネルビットの符号列が、第1の逆変換テーブルの拘
束長12ビット(i=6)における基礎コードの符号語
列のうち、いずれかの符号語列と一致するか否かを判定
する(30チャネルビット検出か否かを判定する)。
【0249】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列が、拘束長12
ビット(i=6)内の符号語列に一致すると判定した場
合(30チャネルビット検出と判定した場合)、拘束長
は12ビット(i=6)であると判定し、その旨を逆変
換パターン決定部95に通知し、逆変換パターン決定部
95は、その通知に基づいて、逆変換部94−6より供
給された12ビットのデータ語列を、符号列化部81よ
り供給された30チャネルビットの符号列(符号語列)
に対応するデータ語列として決定し、DSV制御ビット取
出部83に供給する。
【0250】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列が、拘束
長12ビット(i=6)内の符号語列に一致しないと判
定した場合(30チャネルビット検出ではないと判定し
た場合)、次に、この30チャネルビットの符号列のう
ち先頭の25チャネルビットの符号列が、第1の逆変換
テーブルの拘束長10ビット(i=5)における基礎コ
ードの符号語列のうち、いずれかの符号語列と一致する
か否かを判定する(25チャネルビット検出であるか否
かを判定する)。
【0251】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列のうち先頭の2
5チャネルビットの符号列が、拘束長10ビット(i=
5)の符号語列と一致すると判定した場合(25チャネ
ルビット検出であると判定した場合)、拘束長は10ビ
ット(i=5)であると判定し、その旨を逆変換パター
ン決定部95に通知し、逆変換パターン決定部95は、
その通知に基づいて、逆変換部94−5より供給された
10ビットのデータ語列を、この25チャネルビットの
符号語列(符号化列81より供給された30チャネルビ
ットの符号列の先頭の25チャネルビットの符号列)に
対応するデータ語列として決定し、DSV制御ビット取出
部83に供給する。
【0252】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの5チャネルビット
の符号列については、この残りの5チャネルビットの符
号列と次に続く25チャネルビットの符号列とが併せら
れた新たな30チャネルビットの符号列として、拘束長
判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、拘束
長判定部91は、この新たな30チャネルビットの符号
列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの拘束
長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し(3
0チャネルビット検出であるか否かを再度判定し)、上
述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0253】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の25チャネルビットの符号列が、拘束長10ビット
(i=5)内の符号語列に一致しないと判定した場合
(25チャネルビット検出ではないと判定した場合)、
次に、この30チャネルビットの符号列のうち先頭の2
0チャネルビットの符号列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長8ビット(i=4)における基礎コードの符号語
列のうち、いずれかの符号語列と一致するか否かを判定
する(20チャネルビット検出であるか否かを判定す
る)。
【0254】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列のうち先頭の2
0チャネルビットの符号列が、拘束長8ビット(i=
4)の符号語列と一致すると判定した場合(20チャネ
ルビット検出であると判定した場合)、拘束長は8ビッ
ト(i=4)であると判定し、その旨を逆変換パターン
決定部95に通知し、逆変換パターン決定部95は、そ
の通知に基づいて、逆変換部94−4より供給された8
ビットのデータ語列を、この20チャネルビットの符号
語列(符号化列81より供給された30チャネルビット
の符号列の先頭の20チャネルビットの符号列)に対応
するデータ語列として決定し、DSV制御ビット取出部8
3に供給する。
【0255】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの10チャネルビッ
トの符号列については、この残りの10チャネルビット
の符号列と次に続く20チャネルビットの符号列とが併
せられた新たな30チャネルビットの符号列として、拘
束長判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、
拘束長判定部91は、この新たな30チャネルビットの
符号列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し
(30チャネルビット検出であるか否かを再度判定
し)、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0256】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の20チャネルビットの符号列が、拘束長8ビット
(i=4)内の符号語列に一致しないと判定した場合
(20チャネルビット検出ではないと判定した場合)、
次に、この30チャネルビットの符号列のうち先頭の1
5チャネルビットの符号列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長6ビット(i=3)における基礎コードの符号語
列のうち、いずれかの符号語列と一致するか否かを判定
する(15チャネルビット検出であるか否かを判定す
る)。
【0257】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列のうち先頭の1
5チャネルビットの符号列が、拘束長6ビット(i=
3)の符号語列と一致すると判定した場合(15チャネ
ルビットであると判定した場合)、拘束長は6ビット
(i=3)であると判定し、その旨を逆変換パターン決
定部95に通知し、逆変換パターン決定部95は、その
通知に基づいて、逆変換部94−3より供給された6ビ
ットのデータ語列を、この15チャネルビットの符号語
列(符号化列81より供給された30チャネルビットの
符号列の先頭の15チャネルビットの符号列)に対応す
るデータ語列として決定し、DSV制御ビット取出部83
に供給する。
【0258】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの15チャネルビッ
トの符号列については、この残りの15チャネルビット
の符号列と次に続く15チャネルビットの符号列とが併
せられた新たな30チャネルビットの符号列として、拘
束長判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、
拘束長判定部91は、この新たな30チャネルビットの
符号列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し
(30チャネルビット検出であるか否かを再度判定
し)、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0259】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の15チャネルビットの符号列が、拘束長6ビット
(i=3)内の符号語列に一致しないと判定した場合
(15チャネルビット検出ではないと判定した場合)、
次に、この30チャネルビットの符号列のうち先頭の1
0チャネルビットの符号列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長10ビット(i=2)おける基礎コードの符号語
列(ただし、“00100 00100”、または“0
0000 00000”を除く符号語列)のうち、いず
れかの符号語列と一致するか否かを判定する(10チャ
ネルビット検出であるか否かを判定する)。
【0260】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列のうち先頭の1
0チャネルビットの符号列が、拘束長4ビット(i=
2)の符号語列と一致すると判定した場合(10チャネ
ルビット検出であると判定した場合)、拘束長は4ビッ
ト(i=2)であると判定し、その旨を逆変換パターン
決定部95に通知し、逆変換パターン決定部95は、そ
の通知に基づいて、逆変換部94−2より供給された4
ビットのデータ語列を、この10チャネルビットの符号
語列(符号化列81より供給された30チャネルビット
の符号列の先頭の10チャネルビットの符号列であり、
その要素内に不確定符号を含まない符号列)に対応する
データ語列として決定し、DSV制御ビット取出部83に
供給する。
【0261】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの20チャネルビッ
トの符号列については、この残りの20チャネルビット
の符号列と次に続く10チャネルビットの符号列とが併
せられた新たな30チャネルビットの符号列として、拘
束長判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、
拘束長判定部91は、この新たな30チャネルビットの
符号列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し
(30チャネルビット検出であるか否かを再度判定
し)、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0262】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の10チャネルビットの符号列が、拘束長4ビット
(i=2)内の“00100 00100”、または
“00000 00000”に一致すると判定した場合
(図11の記述では、10チャネルビット検出ではな
く、かつ偶数不確定符号検出と判定した場合)、拘束長
は4ビット(i=2)であると判定し、その旨を逆変換
パターン決定部95に通知すると同時に、偶数不確定符
号判定部92は、その要素内に不確定符号を含むと判定
する。図11の場合、この時点において、上記10チャ
ネルビットだけで、既に、要素内に不確定符号が含まれ
ていることが判明している。なぜならば、要素内に不確
定符号が含まれない場合については、拘束長6ビット
(i=3)までの処理において、既に検出されているか
らである。
【0263】そして、偶数不確定符号判定部92は、要
素内に不確定符号を含むと判定した後、その旨を逆変換
パターン決定部95に通知する。逆変換パターン決定部
95は、その通知に基づいて、偶数不確定符号逆変換部
93−2より供給された4ビットのデータ語列(011
0)を、この10チャネルビットの符号語列(符号化列
81より供給された30チャネルビットの符号列の先頭
の10チャネルビットの符号列であり、その要素内に不
確定符号を含む符号列)に対応するデータ語列として決
定し、DSV制御ビット取出部83に供給する。
【0264】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの20チャネルビッ
トの符号列については、この残りの20チャネルビット
の符号列と次に続く10チャネルビットの符号列とが併
せられた新たな30チャネルビットの符号列として、拘
束長判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、
拘束長判定部91は、この新たな30チャネルビットの
符号列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの
拘束長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し
(30チャネルビット検出であるか否かを判定する)、
上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0265】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の10チャネルビットの符号列が、上述した符号語以
外の符号列であると判定した場合(図11の記述では、
偶数不確定符号検出ではないと判定した場合)、次に、
この30チャネルビットの符号列のうち先頭の5チャネ
ルビットの符号列が、第1の逆変換テーブルの拘束長5
ビット(i=1)における基礎コードの符号語列のう
ち、いずれかの符号語列と一致するか否かを判定する
(5チャネルビット検出であるか否かを判定する)。
【0266】拘束長判定部91は、符号列化部81より
供給された30チャネルビットの符号列のうち先頭の5
チャネルビットの符号列が、拘束長2ビット(i=1)
の符号語列と一致すると判定した場合(5チャネルビッ
ト検出であると判定した場合)、拘束長は2ビット(i
=1)であると判定し、その旨を逆変換パターン決定部
95に通知し、逆変換パターン決定部95は、その通知
に基づいて、逆変換部94−1より供給された2ビット
のデータ語列を、この5チャネルビットの符号語列(符
号化列81より供給された30チャネルビットの符号列
の先頭の5チャネルビットの符号列)に対応するデータ
語列として決定し、DSV制御ビット取出部83に供給す
る。
【0267】この場合、符号列化部81より供給された
30チャネルビットの符号列の残りの25チャネルビッ
トの符号列については、この残りの25チャネルビット
の符号列と次に続く5チャネルビットの符号列とが併せ
られた新たな30チャネルビットの符号列として、拘束
長判定部91によりその拘束長が判定される。即ち、拘
束長判定部91は、この新たな30チャネルビットの符
号列と一致する符号語列が、第1の逆変換テーブルの拘
束長12ビット(i=6)にあるか否かを再度判定し
(30チャネルビット検出であるか否かを再度判定
し)、上述したそれ以降の処理を繰り返す。
【0268】一方、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の5チャネルビットの符号列が、拘束長2ビット(i
=1)内の符号語列に一致しないと判定した場合(5チ
ャネルビット検出ではないと判定した場合)、エラー(E
rror)判定、即ち、ビット誤りが発生していると判定
し、復調装置71はそのエラー判定に対応する処理を実
行する。
【0269】なお、この例においては(図11の例にお
いては)、拘束長の検出は降順に行われているが、昇順
に行われてもよい。その場合、図11に示される構造と
同様な構造で実現可能であるが、上述した「複数パター
ン 対 1(例外コードに対する符号語列対データ語
列)」の対応処理がさらに付加される必要がある。即
ち、10チャネルビットである偶数不確定符号を含む符
号語列が検出されるためには、15チャネルビットの符
号列の参照が必要とされる。このときの動作は以下の通
りである。
【0270】即ち、拘束長判定部91は、符号列化部8
1より供給された30チャネルビットの符号列のうち先
頭の10チャネルビットの符号列が、拘束長4ビット
(i=2)内の“00100 00100”または“0
0000 00000”に一致すると判定した場合にお
いて、まず“00100 00100”の時は、拘束長
は4ビット(i=2)であると判定し、その旨を逆変換
パターン決定部95に通知すると同時に、偶数不確定符
号判定部92は、その要素内に不確定符号を含むと判定
し、その旨を逆変換パターン決定部95に通知する。あ
るいは、“00000 00000”の時は、さらに、
次に続く(供給される)5チャネルビットの符号列を参
照し、その符号列が”10000”または”0100
0”であった場合、拘束長は4ビット(i=2)である
と判定し、その旨を逆変換パターン決定部95に通知す
ると同時に、偶数不確定符号判定部92は、その要素内
に不確定符号を含むと判定し、その旨を逆変換パターン
決定部95に通知する。逆変換パターン決定部95は、
その通知に基づいて、偶数不確定符号逆変換部93−2
より供給された4ビットのデータ語列(0110)を、
直前の10チャネルビットの符号語列(符号化列81よ
り供給された30チャネルビットの符号列の先頭の10
チャネルビットの符号列であり、その要素内に不確定符
号を含む符号列)に対応するデータ語列として決定し、
DSV制御ビット取出部83に供給する。
【0271】また、この例においては、第1の逆変換テ
ーブルが使用されたが、第2または第3の逆変換テーブ
ルが使用されてもよい。
【0272】さらに、他の逆変換テーブルが使用されて
もよい。例えば、この例(第1の逆変換テーブル)にお
いては、偶数不確定符号は、拘束長i=2においてのみ
存在したが、他の拘束長(ただし、拘束等i=1以外の
拘束長)に偶数不確定符号が存在する逆変換テーブルが
使用されてもよい。
【0273】なお、これらの逆変換テーブルが使用され
ても、復調装置の構造は、図8および図9に示される復
調装置71のそれと同一でよい。
【0274】このように、復調装置71に搭載されてい
る逆変換テーブル(例えば、第1の逆変換テーブル)
は、最小ランd=4、最大ランkは有限値、変換率 m
/n=2/5の逆変換テーブルであって、さらに、基礎
コードの符号語列の要素内の「1」の個数を2で割った
ときの余りと、変換されるデータ語列の要素内の「1」
の個数を2で割った時の余りとが、どちらも1あるいは
0で一致するようにしたので、DSVの制御のための冗長
ビットを少なくすることができ、最小ランd=4かつ
(m,n)=(2,5)においては、2.5チャネルビットでDSV制御
を行うことができ、また、上述したとおり冗長度が少な
い上に、さらに最小ランと最大ランの両方を守ることが
できる。
【0275】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。この場合、例えば、変調・復調装
置(変調装置および復調装置)101は、図12に示さ
れるようなパーソナルコンピュータにより構成される。
【0276】図12において、CPU111は、ROM112
に記憶されているプログラム、または記憶部118から
RAM113にロードされたプログラムに従って各種の処
理を実行する。RAM113にはまた、CPU111が各種の
処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶
される。
【0277】CPU111、ROM112、およびRAM113
は、バス114を介して相互に接続されている。このバ
ス114にはまた、入出力インタフェース115も接続
されている。
【0278】入出力インタフェース115には、キーボ
ード、マウスなどよりなる入力部116、ディスプレイ
などよりなる出力部117、ハードディスクなどより構
成される記憶部118、モデム、ターミナルアダプタな
どより構成される通信部119が接続されている。通信
部119は、インターネットを含むネットワークを介し
ての通信処理を行う。
【0279】入出力インタフェース115にはまた、必
要に応じてドライブ120が接続され、磁気ディスク1
31、光ディスク132、光磁気ディスク133、或い
は半導体メモリ134などが適宜装着され、それらから
読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて
記憶部118にインストールされる。
【0280】一連の処理をソフトウエアにより実行させ
る場合には、そのソフトウエアを構成するプログラム
が、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュー
タ、または、各種のプログラムをインストールすること
で、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用の
パーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒
体からインストールされる。
【0281】この記録媒体は、図12に示されるよう
に、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給する
ために配布される、プログラムが記憶されている磁気デ
ィスク131(フロッピディスクを含む)、光ディスク
132(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD
(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク1
33(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メ
モリ134などよりなるパッケージメディアにより構成
されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で
ユーザに供給される、プログラムが記憶されているROM
112や、記憶部118に含まれるハードディスクなど
で構成される。
【0282】なお、本明細書において、記録媒体に記憶
されるプログラムを記述するステップは、含む順序に沿
って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系
列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行さ
れる処理をも含むものである。
【0283】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の変調装置および
方法、復調装置および方法、記録媒体、並びにプログラ
ムによれば、最小ランおよび最大ランを守りながら、効
率の良いDSV制御ビットを用いて、より効果的なDSV制御
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される変調装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1の変調装置の構成例の詳細を示すブロック
図である。
【図3】本発明が適用される他の変調装置の構成例を示
すブロック図である。
【図4】図1の変調装置の動作例を説明するフローチャ
ートである。
【図5】図1の変調装置において変調されるデータ列の
各段階のデータフォーマットを説明する図である。
【図6】図1の変調装置の拘束長判定部の動作例を説明
する図である。
【図7】図1の変調装置の拘束長判定部の他の動作例を
説明する図である。
【図8】本発明が適用される復調装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図9】図8の復調装置の構成例の詳細を示すブロック
図である。
【図10】図8の復調装置の動作例を説明するフローチ
ャートである。
【図11】図8の復調装置の拘束長判定部の動作例を説
明する図である。
【図12】本発明が適用される他の変調・復調装置の構
成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2 変調装置, 11 DSV制御ビット決定・挿入
部, 12 DSV極性保存VFM変調部, 13 NRZI化
部, 23 拘束長判定部, 24 偶数不確定符号判
定部, 25−1乃至25−6 変調部, 26 セレ
クタ 27−2偶数不確定符号決定部, 28 変換パ
ターン決定部, 41 DSV制御ビット挿入部, 42
DSV制御部, 71 復調装置, 81 符号列化
部, 82DSV極性保存VFM復調部, 83 DSV制御ビ
ット取出部, 91 拘束長判定部, 92 偶数不確
定符号判定部, 93−2乃至93−6 偶数不確定符
号逆変換部, 94−1乃至94−6 逆変換部, 9
5 逆変換パターン決定部, 101 変調・復調装置

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本データ長がmビットのデータを、基
    本符号長がnビットの可変長符号(d,k;m,n;
    r)に変調する変調装置において、 入力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変
    調する変調手段を備え、 前記変換テーブルの変換コードは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    n×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で割
    ったときの余りが、どちらも1あるいは0で一致するよ
    うな変換規則とを有することを特徴とする変調装置。
  2. 【請求項2】 前記基礎コードは、所定の前記符号語の
    要素内に不確定符号を含んでいることを特徴とする請求
    項1に記載の変調装置。
  3. 【請求項3】 前記不確定符号は、前記所定の符号語の
    要素内に、nビットに対して1つの割合で存在すること
    を特徴とする請求項2に記載の変調装置。
  4. 【請求項4】 前記不確定符号は、前記所定の符号語の
    要素内に、偶数個存在することを特徴とする請求項2に
    記載の変調装置。
  5. 【請求項5】 前記不確定符号を含む前記所定の符号語
    の前記拘束長iは、2以上であることを特徴とする請求
    項2に記載の変調装置。
  6. 【請求項6】 前記変換テーブルの変換コードは、 前記所定の符号語、および前記所定の符号語の直前また
    は直後に配置されるnビットの符号の範囲内において、
    前記最小ランdが守られるか否かを判定し、守られると
    判定した場合、前記不確定符号を「1」に決定し、守ら
    れないと判定した場合、前記不確定符号を「0」に決定
    するような例外変換規則をさらに有することを特徴とす
    る請求項2に記載の変調装置。
  7. 【請求項7】 前記例外変則規則は、前記所定の符号語
    の要素内に含まれる前記不確定符号を、同一の値に決定
    することをさらに規定することを特徴とする請求項6に
    記載の変調装置。
  8. 【請求項8】 前記変調手段は、 入力された前記m×iビットのデータ語を単位とするデ
    ータを、前記変換テーブルに従って、前記n×iビット
    の符号語を単位とする符号に変換する変換手段と、 入力された前記データ語の前記拘束長iを判定する拘束
    長判定手段と、 入力された前記データ語が、前記不確定符号を含む前記
    基礎コードに対応するか否かを判定する不確定符号判定
    手段と、 入力された前記データ語が、前記不確定符号を含む前記
    基礎コードに対応すると前記不確定符号判定手段により
    判定された場合、前記変換テーブルの前記例外変換規則
    に基づいて、前記不確定符号を決定する不確定符号決定
    手段と、 前記変換テーブル、前記拘束長判定手段により判定され
    た前記拘束長i、および前記不確定符号判定手段の判定
    結果に基づいて、入力された前記データ語に対応する前
    記基礎コードの変換パターンを決定する変換パターン決
    定手段とを有し、 前記変調手段により変調された前記符号語のうち、前記
    変換パターン決定手段により決定された前記変換パター
    ンに対応する前記符号語を外部に出力することを特徴と
    する請求項7に記載の変調装置。
  9. 【請求項9】 入力された前記データの所定の位置にDS
    V制御ビットを挿入するDSV制御ビット挿入手段と、 前記変調手段が、前記DSV制御ビット挿入手段により前
    記DSV制御ビットが挿入された前記データを前記符号に
    変調した場合、前記符号をNRZI化するNRZI化手段とをさ
    らに備えることを特徴とする請求項1に記載の変調装
    置。
  10. 【請求項10】 前記変換テーブルの前記基礎コード
    は、最大拘束長rを有限の整数値としてさらに規定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の変調装置。
  11. 【請求項11】 基本データ長がmビットのデータを、
    基本符号長がnビットの可変長符号(d,k;m,n;
    r)に変調する変調装置の変調方法において、 入力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変
    調する変調ステップを含み、 前記変換テーブルの変換コードは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ語の要素
    内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換され
    るn×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、どちらも1あるいは0で一致する
    ような変換規則とを有することを特徴とする変調方法。
  12. 【請求項12】 基本データ長がmビットのデータを、
    基本符号長がnビットの可変長符号(d,k;m,n;
    r)に変調する変調装置を制御するコンピュータのプロ
    グラムにおいて、 入力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変
    調する変調ステップを含み、 前記変換テーブルの変換コードは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ語の要素
    内の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換され
    るn×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、どちらも1あるいは0で一致する
    ような変換規則とを有することを特徴とするコンピュー
    タが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒
    体。
  13. 【請求項13】 基本データ長がmビットのデータを、
    基本符号長がnビットの可変長符号(d,k;m,n;
    r)に変調する変調装置を制御するコンピュータに、 入力されたデータを、変換テーブルに従って、符号に変
    調する変調ステップを実行させるプログラムであって、 前記変換テーブルの変換コードは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、m×iビットのデータ語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    n×iビットの符号語の要素内の「1」の個数を2で割
    ったときの余りが、どちらも1あるいは0で一致するよ
    うな変換規則とを有することを特徴とするプログラム。
  14. 【請求項14】 基本符号長がnビットの可変長符号
    (d,k;m,n)を、基本データ長がmビットのデー
    タに復調する復調装置において、 符号を、逆変換テーブルに従って、データに復調する復
    調手段を備え、 前記逆変換テーブルは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、n×iビットの符号語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    m×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一致す
    るような変換規則とを有することを特徴とする復調装
    置。
  15. 【請求項15】 前記復調手段は、 入力された前記n×iビットの前記符号語を単位とする
    前記符号を、前記逆変換テーブルに従って、前記m×i
    ビットのデータ語を単位とする前記データに逆変換する
    逆変換手段と、 入力された前記符号語の拘束長iを判定する拘束長判定
    手段と、 入力された前記符号語の要素内に不確定符号を含むか否
    かを、前記逆変換テーブルに基づいて判定する不確定符
    号判定手段と、 前記逆変換テーブル、前記拘束長判定手段により判定さ
    れた前記拘束長、および前記不確定符号判定手段により
    判定された判定結果に基づいて、前記入力された符号に
    対応する基礎コードの逆変換パターンを決定する逆変換
    パターン決定手段とを有し、 前記逆変換手段により逆変換された前記データ語のう
    ち、前記逆変換パターン決定手段により決定された前記
    逆変換パターンに対応する前記データ語を外部に出力す
    ることを特徴とする請求項14に記載の復調装置。
  16. 【請求項16】 前記逆変換テーブルは、DSV極性が保
    存された最小ランd=4の逆変換テーブルであり、さら
    に、前記基礎コードに不確定コードを含むことを特徴と
    する請求項14に記載の復調装置。
  17. 【請求項17】 前記逆変換テーブルは、前記拘束長 i
    が1の前記基礎コードには、前記不確定コードの存在を
    禁止し、前記拘束長 iが2以上の前記基礎コードには、
    前記不確定コードの存在を許可することを特徴とする請
    求項16に記載の復調装置。
  18. 【請求項18】 前記不確定コードは、所定の複数の前
    記符号語を、所定の1つの前記データ語に復調するコー
    ドであることを特徴とする請求項16に記載の復調装
    置。
  19. 【請求項19】 入力された符号信号を、2値化して前
    記符号を生成する符号生成手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項14に記載の復調装置。
  20. 【請求項20】 前記符号生成手段は、生成した前記符
    号がNRZI化されている場合、さらに逆NRZI化することを
    特徴とする請求項19に記載の復調装置。
  21. 【請求項21】 前記復調手段が、前記符号を前記デー
    タに復調した場合、前記データから、DSV制御ビットを
    除去するDSV制御ビット除去手段をさらに備えることを
    特徴とする請求項14に記載の復調装置。
  22. 【請求項22】 基本符号長がnビットの可変長符号
    (d,k;m,n)を、基本データ長がmビットのデー
    タに復調する復調装置の復調方法において、符号を、逆
    変換テーブルに従って、データに復調する復調ステップ
    を含み、 前記逆変換テーブルは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、n×iビットの符号語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    m×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一致す
    るような変換規則とを有することを特徴とする復調方
    法。
  23. 【請求項23】 基本符号長がnビットの可変長符号
    (d,k;m,n)を、基本データ長がmビットのデー
    タに復調する復調装置を制御するコンピュータのプログ
    ラムにおいて、 符号を、逆変換テーブルに従って、データに復調する復
    調ステップを含み、 前記逆変換テーブルは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、n×iビットの符号語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    m×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一致す
    るような変換規則とを有することを特徴とするコンピュ
    ータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録
    媒体。
  24. 【請求項24】 基本符号長がnビットの可変長符号
    (d,k;m,n)を、基本データ長がmビットのデー
    タに復調する復調装置を制御するコンピュータに、 符号を、逆変換テーブルに従って、データに復調する復
    調ステップを実行させるプログラムであって、 前記逆変換テーブルは、 d=4、有限の整数値よりなるk、m=2、およびn=
    5の基礎コードと、 拘束長をiとした場合、n×iビットの符号語の要素内
    の「1」の個数を2で割ったときの余りと、変換される
    m×iビットのデータ語の要素内の「1」の個数を2で
    割ったときの余りが、 どちらも1あるいは0で一致す
    るような変換規則とを有することを特徴とするプログラ
    ム。
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