JP2003195050A - 光学異方性重合体成形体の製造方法 - Google Patents

光学異方性重合体成形体の製造方法

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JP2003195050A
JP2003195050A JP2001397376A JP2001397376A JP2003195050A JP 2003195050 A JP2003195050 A JP 2003195050A JP 2001397376 A JP2001397376 A JP 2001397376A JP 2001397376 A JP2001397376 A JP 2001397376A JP 2003195050 A JP2003195050 A JP 2003195050A
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molding
optically anisotropic
polymer molded
crystal composition
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JP2001397376A
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English (en)
Inventor
Katsuichi Machida
克一 町田
Masuhiro Shoji
益宏 庄司
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶性単量体から得られる複屈折性を有する
重合体よりなり、きわめて高い透明性を有し、例えば光
学的ローパスフィルターとして好適な光学異方性重合体
成形体を製造する方法を提供すること。 【構成】 この方法は、室温において液晶相を示す単量
体よりなる液晶性単量体成分を含有してなる光重合性液
晶組成物の薄層を形成し、この薄層に対して配向処理を
行い、その後、薄層に紫外線を照射して光重合処理を行
うことにより、複屈折性を有する光学異方性重合体成形
体を製造する方法であって、光重合性液晶組成物の薄層
に対する配向処理が、3テスラ以上の強度の平行磁場を
作用させることによって行われることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、CCD素子
(電荷結合素子)、MOS素子(金属−酸化物−半導体
素子)などよりなる撮像素子を始めとする光像処理装置
における光学的ローパスフィルター、その他として有利
に用いられる、複屈折性を有する重合体成形体を得るた
めの光学異方性重合体成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CCD素子やMOS素子などよ
りなる撮像素子を用いた撮像光学系においては、被写体
光の高空間周波数成分を制限し、擬似信号の発生に伴う
被写体による光とは異なる色光成分を除去するために、
光学的ローパスフィルターが用いられている。従来にお
いて、かかる光学的ローパスフィルターとしては、複屈
折物質中における常光線と異常光線との分離による光学
的ローパス特性を利用した、例えば水晶などによる複屈
折型のものが多く使用されている。
【0003】而して、複屈折型の光学的ローパスフィル
ターにおいて、目的とする空間遮断周波数を得るために
は、常光線と異常光線との変位距離の設定が重要であ
る。常光線と異常光線との変位距離Sは下記の数式
(1)により表される(「結晶光学」p198:森北出
版)。
【0004】
【数1】
【0005】この数式(1)から明らかなように、一定
の大きさの変位距離Sを有する光学的ローパスフィルタ
ーにおいては、当該光学的ローパスフィルターを構成す
る材料が、屈折率の異方性(ne −no )の程度が大き
く、被写体光線の入射面の法線と当該光学的ローパスフ
ィルターの光軸(遅相軸)とのなす角度(以下、「配向
角」ともいう。)ψの大きさが45度またはその近傍の
ものである場合に、当該光学的ローパスフィルターは厚
みが小さいものとなる。従って、複屈折型の光学的ロー
パスフィルターであって小型化のものを得るためには、
光学的ローパスフィルターの基材として、屈折率の異方
性が大きく、配向度が45度またはその付近にあるもの
を用いることが望ましい。
【0006】従来、光学的ローパスフィルターの基材の
一つとして、水晶板が用いられている。この水晶板は、
水晶の単結晶を合成し、これに切削加工、研磨加工など
の後加工を施すことにより得られるものであるが、水晶
の単結晶の合成およびその後加工には、それぞれ多大な
時間と労力が必要である。しかも、水晶板は、屈折率の
異方性がおよそ9×10-3と小さいものであるので、所
定の空間遮断周波数を有するものとするためには、水晶
板の厚さを1〜2mmと相当に大きくすることが必要と
なり、その結果、光学的ローパスフィルターの小型化お
よび軽量化を図ることは困難であった。
【0007】また、屈折率の異方性が大きい材料として
は、方解石、ルチルなどが知られているが、これらは水
晶と同様に無機材料であるため、単結晶の合成、後加工
などに多大の時間と労力を要する問題がある。
【0008】一方、有機材料、特に重合体材料を用いる
と、これに延伸処理を行うことによって複屈折性を有す
るフィルムを得ることができる。しかしながら、光学的
に均一なフィルムが得られる延伸条件下では、水晶以上
に高い複屈折性を有するものを得ることが困難であり、
また、配向角を自由に設定することができず、実際上ほ
ぼ0度に固定される、という問題点がある。
【0009】更に、液晶性を有する重合性単量体を用
い、当該単量体の液晶分子を配向させた状態で重合させ
て硬化させることにより、複屈折性を有する重合体フィ
ルムを得る方法が、例えば特開平5−215921号公
報、特開平8−122708号公報、特開平8−283
718号公報、特開2000−178233号公報など
により、提案されている。
【0010】しかしながら、このような方法によって実
際に得られるフィルムは、複屈折特性の点では満足すべ
きものであっても、殆ど不可避的に透明性が低いものと
なってしまう、という問題点があり、そのために当該フ
ィルムを光学装置に適用する場合に大きな制約が伴い、
結局、水晶に匹敵する光学的ローパスフィルターを得る
ことができない。
【0011】以上の問題点について本発明者らがその原
因を究明する研究を重ねたところ、液晶分子の配向処理
の後の重合反応においては、単量体分子間に結合が形成
されることに伴い、生成される重合体分子およびその周
囲の単量体分子の配向状態が乱れたものとなってしま
い、このことが重合体において高い透明性を得ることが
できない理由の一つである、という結論が得られるに至
った。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
を背景としてなされたものであって、その目的は、液晶
性単量体を重合して得られる複屈折性を有する重合体よ
りなり、きわめて高い透明性を有し、従って、例えば光
学的ローパスフィルターとして好適に用いることのでき
る光学異方性重合体成形体を得ることのできる製造方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光学異方性重合
体成形体の製造方法は、室温において液晶相を示す単量
体よりなる液晶性単量体成分を含有してなる光重合性液
晶組成物の薄層を形成し、この薄層における液晶分子を
配向させる配向処理を行い、その後、当該薄層に紫外線
を照射して光重合性液晶組成物を重合させる光重合処理
を行うことにより、複屈折性を有する光学異方性重合体
成形体を製造する方法において、光重合性液晶組成物の
薄層に対する配向処理が、3テスラ以上の強度の平行磁
場を作用させることによって行われることを特徴とす
る。
【0014】具体的には、本発明の光学異方性重合体成
形体の製造方法は、間隙を介して対向するよう平行に配
置された少なくとも一方が透明な2枚の成型用基板の外
周面にシール用テープを共通に貼り付けてなる、当該2
枚の成型用基板とシール用テープの内面とによって区画
された成型用空間を有するキャスト用セルを用い、室温
において液晶相を示す単量体よりなる液晶性単量体成分
を含有してなる光重合性液晶組成物をキャスト用セルの
成型用空間内に注入して当該キャスト用セル内に光重合
性液晶組成物の薄層が形成された成型用複合体を形成
し、この成型用複合体に対して、磁力線の方向がキャス
ト用セルの成型用基板の表面に対して所定の角度となる
状態で、強度3テスラ以上の平行磁場を作用させること
により、前記薄層における液晶分子を配向させる配向処
理を行い、その後、成型用複合体のキャスト用セルの透
明な成型用基板を介して光重合性液晶組成物の薄層に紫
外線を照射して光重合処理を行うことにより、光重合性
液晶組成物が硬化されてなる複屈折性を有する重合体成
形体を得ることを特徴とする。
【0015】以上の方法においては、超伝導磁石により
平行磁場が形成される配向処理領域を有する平行磁場形
成機構と、この平行磁場形成機構における配向処理領域
を通過するよう移動する搬送機構とを備えてなる配向処
理装置を用い、この配向処理装置の搬送機構により、成
型用複合体を、その薄層が平行磁場の磁力線の方向に対
して一定の角度で傾斜した状態で当該配向処理領域を通
過するよう搬送し、この配向処理領域を通過した成型用
複合体に対して紫外線を照射することにより光重合処理
を行うことが好ましい。
【0016】更に、光重合処理がなされた成型用複合体
を加熱雰囲気に置くことにより、後重合処理が行われる
ことが好ましい。この後重合処理は、成型用複合体を1
〜30時間の間、温度50〜100℃の加熱雰囲気に置
くことにより、行われることが好ましい。
【0017】また、以上の方法では、キャスト用セルの
成型用基板の一方が特定の光学特性を有する光学フィル
ター板であり、当該フィルター板と共に複合光学フィル
ターを構成する複屈折性重合体成形体が形成される態様
とすることができる。
【0018】以上の方法において、光重合性液晶組成物
は、下記式(1)で表される単官能アクリレート化合物
および単官能メタクリレート化合物から選ばれた単量体
よりなる液晶性単量体成分を50モル%以上の割合で含
有することが好ましい。
【0019】
【化5】
【0020】更に、液晶性単量体成分が、下記式(2)
で表される化合物(A)および下記式(3)で表される
化合物(B)の両方または一方よりなることが好まし
い。
【0021】
【化6】
【0022】更に、光重合性液晶組成物が、液晶性単量
体成分の単量体と共重合する多官能性単量体よりなる架
橋性単量体成分を含有することが好ましい。この場合に
おいて、架橋性単量体成分を構成する単量体が、下記式
(4)で表される4,4′−ビフェニレン基を含む合計
3つ以上のベンゼン核を分子中に有する多官能アクリレ
ート化合物および多官能メタクリレート化合物から選ば
れたものであることが好ましい。
【0023】
【化7】
【0024】そして、架橋性単量体成分が下記式(5)
で表される化合物(C)よりなることが好ましい。
【0025】
【化8】
【0026】
【作用】本発明の方法によれば、液晶性単量体成分を含
有してなる光重合性液晶組成物に対し、光重合処理に先
行して行われる配向処理が、強度が3テスラ以上という
高い平行磁場を作用させて行われるため、その後の光重
合処理の工程において、重合体分子および単量体分子の
配向状態が安定に保持され、その結果、高い透明性を有
し、しかも一層高い複屈折性を有する重合体成形体を製
造することができる。
【0027】また、少なくとも一方が透明な2枚の成型
用基板と、シール用テープにとにより構成されたキャス
ト用セルを用いる方法によれば、光重合性液晶組成物の
薄層の形成、平行磁場による配向処理、光重合処理およ
び後重合処理を、実用上、きわめて容易に行うことがで
き、有利に光学異方性重合体成形体を得ることができ
る。
【0028】更に、超伝導磁石により平行磁場が形成さ
れる平行磁場形成機構と、搬送機構とを備えてなる配向
処理装置を用いる方法によれば、高い効率で、目的とす
る光学異方性重合体成形体を製造することができる。
【0029】液晶性単量体成分として、式(1)で表さ
れる特定の単量体化合物、特に特定の化合物(A)およ
び/または化合物(B)を用いることにより、本発明の
方法における強度の大きい平行磁場による配向処理によ
り、高い透明性と、優れた複屈折性を有する重合体成形
体を製造することができる。
【0030】また、架橋性単量体成分として、式(4)
で表される4,4′−ビフェニレン基を含む合計3つ以
上のベンゼン核を分子中に有する多官能アクリレート化
合物または多官能メタクリレート化合物、特に式(5)
で表される化合物(C)を用いることにより、本発明の
効果を確実に発現させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の方法によれば、次のようにして、光学異
方性重合体成形体が製造される。ここに「成形体」と
は、当該高分子物質によって形成された具体的な形状、
例えばフィルム状、シート状、板状などの形態を有する
ものであって、特にその形成方法が限定されるものでは
なく、また、その「厚み」は、光の透過方向における長
さをいう。
【0032】<キャスト用セル>先ず、キャスト用セル
を用意する。図1は、キャスト用セルの一例の構成を示
す説明用断面図である。この図1に示されているキャス
ト用セル10は、一定の厚みの間隙Gを介して2枚の平
板状の透明なガラスよりなる成型用基板12,12を互
いに対向するよう平行に配置し、その状態で当該2枚の
成型用基板12,12の外周面にわたってシール用テー
プ14を共通に貼り付けることにより作製され、内部に
シールされた成型用空間が形成されている。
【0033】成型用基板12,12を構成する材料とし
ては、有機材料または無機材料を用いることができる。
ここに有機材料の具体例としては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメタク
リル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロフル
オロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、セルロ
ース、ポリエーテルケトンなどを挙げることができる。
また、無機材料の具体例としては、シリコン、ガラスな
どを挙げることができる。
【0034】<光重合性液晶組成物の薄層の形成>図2
に示すように、このキャスト用セル10における成型用
基板12,12間の間隙Gよりなる成型用空間内に、室
温において液晶相を示す単量体による液晶性単量体成分
を含有してなる光重合性液晶組成物を注入して保持させ
ることにより、光重合性液晶組成物の薄層Lが形成され
た成型用複合体20を形成する。光重合性液晶組成物
は、後述するように、多官能性単量体よりなる架橋性単
量体成分を含有するものであることが好ましい。
【0035】以上において、2枚の成型用基板12,1
2の間の間隙Gの大きさは、目的とする光学異方性重合
体成形体の厚みの大きさに応じて設定されればよく、例
えば、光学的ローパスフィルターとして用いられる重合
体成形体を製造する場合には、通常、10〜200μm
とされる。
【0036】<配向処理>このようにして得られる、成
型用基板12,12と光重合性液晶組成物の薄層Lとよ
りなる成型用複合体20に対して、配向処理が行われ
る。具体的には、図3に示すように、平行磁場が作用さ
れている場において、成型用複合体20を、その成型用
基板12の表面が磁力線の方向と特定の角度θをなす方
向に伸びる状態に保持することにより、光重合性液晶組
成物の薄層Lに平行磁場を作用させ、これにより、液晶
性単量体成分の液晶分子Mを磁力線の方向と直角な方向
に配向させる。
【0037】この配向処理においては、光重合性液晶組
成物の薄層Lに作用される平行磁場の強度は3テスラ以
上とされることが必要であり、特に5テスラ以上とされ
ることが好ましい。このような高い強度の平行磁場は、
例えば超伝導磁石を用いた平行磁場処理装置によって形
成することができる。平行磁場の強度の上限は特に規定
されるものではないが、実際上、20テスラ以下が好ま
しく、より好ましくは15テスラ以下である。
【0038】また、この配向処理においては、成型用複
合体20の温度を、光重合性液晶組成物の液晶性単量体
成分が液晶性を示す状態に維持される温度である室温
(例えば25℃)に維持することが必要である。
【0039】平行磁場の磁力線の方向に対する角度θの
大きさは、得られる光学異方性重合体成形体の用途によ
って適宜設定することができる。例えば、光学的ローパ
スフィルターとして用いられる重合体成形体を製造する
場合は、当該角度は45度またはその近傍であることが
好ましい。
【0040】配向処理のために成型用複合体に平行磁場
が作用される時間は、液晶性単量体成分の液晶分子Mが
十分に配向された状態が得られるのであれば、特に限定
されるものではないが、例えば1分間乃至10分間であ
る。
【0041】平行磁場の作用によって液晶分子を配向さ
せる手段によれば、成型用複合体の面方向に対する磁力
線の方向の角度を制御することにより、光重合性液晶組
成物における液晶の配向角を十分に制御することがで
き、その結果、得られる光学異方性重合体フィルムにお
ける厚み方向に対する遅相軸の角度を、広い範囲におい
て任意に調節することができるので、好ましい。
【0042】<光重合処理>このようにして配向処理が
なされた成型用複合体20に対して、例えば紫外線放射
ランプよりの紫外線を、キャスト用セル10における透
明な成型用基板12を介して薄層Lに照射することによ
り、光重合性液晶組成物の光重合処理が行われる。
【0043】この光重合処理における条件は、特に限定
されるものではないが、照射される紫外線の強度は例え
ば10〜30mW/cm2 とされ、照射時間は例えば2
0〜360秒間とされる。また、光重合反応時における
成型用複合体20の温度は、用いられる光重合性液晶組
成物の液晶状態が保持される範囲の温度とする必要があ
るが、できるだけ室温に近い温度を選択することが好ま
しい。
【0044】以上のような方法により、成型用複合体2
0における薄層Lを形成する光重合性液晶組成物は重合
により硬化して重合体の成形体が形成される。そして、
光重合性液晶組成物が架橋性単量体成分を含有する場合
には、当該重合体は架橋構造を有するものとなる。
【0045】<後重合処理>光重合処理の後、得られる
成型用複合体について、後重合処理を行うことが好まし
い。この後重合処理は、成型用複合体を加熱雰囲気に置
くことによって行われ、その温度は例えば50〜120
℃とされ、時間は例えば1〜30時間以上とされる。こ
の後重合処理が行われるにより、光重合処理された光重
合性液晶組成物の薄層Lにおいて、残留する未反応の官
能基の重合反応が生ずる結果、最終的に得られる光学異
方性重合体成形体は、物質として十分に安定したものと
なり、その光学特性が透明性および複屈折性の点できわ
めて安定なものとなる。
【0046】<光学異方性重合体成形体の作製>そし
て、以上のように処理された複合体について、キャスト
用セル10を解体して薄層Lが硬化したものを取り出す
ことにより、複屈折性を有する重合体成形体が単独に得
られる。
【0047】本発明の方法において、光重合性液晶組成
物の液晶性単量体成分を構成する単量体としては、室温
において液晶相を示すものが用いられるが、具体的に
は、上記式(1)で表される単官能アクリレート化合物
または単官能メタクリレート化合物が好ましい。
【0048】式(1)で表される化合物の代表的な具体
例およびその液晶の相転移温度を下記式(a)〜(d)
に示すが、本発明において使用することのできる単官能
アクリレート化合物または単官能メタクリレート化合物
は、これらに限定されるものではない。
【0049】
【化9】
【0050】上記式(a)〜(d)において、シクロヘ
キサン環はトランスシクロヘキサン環を表し、相転移ス
キームのCRは結晶相、NEはネマチック相、ISは等
方性液体相を表し、温度は相転移温度を表す。
【0051】以上の液晶性単量体のうち、特に上記式
(2)で表される化合物(A)および式(3)で表され
る化合物(B)の一方または両方を用いることが好まし
い。なお、化合物(A)は式(a)で示されるものであ
り、化合物(B)は式(d)で示されるものである。
【0052】本発明において、光重合性液晶組成物とし
ては、屈折率の異方性が0.07以上となるように調製
されたものを用いることが好ましい。また、光重合性液
晶組成物の重合反応性を向上させることを目的として、
光重合開始剤や増感剤を添加してもよい。ここに、光重
合開始剤としては、例えば、公知のベンゾインエーテル
系化合物類、ベンゾフェノン化合物類、アセトフェノン
化合物類、ベンジルケタール化合物類、ビスアシルホス
フィンオキサイド化合物類などから選択したものを用い
ることができる。光重合開始剤の使用割合は、光重合性
液晶組成物に対して3質量%以下、特に2質量%以下で
あることが好ましい。
【0053】本発明の光学異方性重合体成形体の製造方
法は上記のとおりであって、特に光重合性液晶組成物の
薄層に対する配向処理が、強度が3テスラ以上の平行磁
場を作用させることによって行われるため、液晶性単量
体成分の液晶分子がきわめて高度に配向した状態が実現
され、従って高度に配向状態が維持された状態で光重合
処理を遂行することができる結果、きわめて高い透明性
と、優れた複屈折性を有する重合体成形体を得ることが
できる。
【0054】具体的に説明すると、従来の方法において
は、液晶性単量体成分を平行磁場により配向処理した後
に光重合処理する場合に、当該平行磁場の強度は、高い
場合であっても1テスラ(10kG)以下とされてお
り、これは、それ以上の強度の平行磁場を作用させたと
しても特別な効果は得ることはできない、と考えられて
いたからである。すなわち、配向処理の後に行われる光
重合処理においては、単量体同志の化学結合が形成され
ることにより、分子の配向状態の擾乱が進行することか
ら、1テスラを超える程に大きい強度の平行磁場を作用
させることは、結局は技術的にも無意味なことであって
特別な効果は得られないものと考えられていたのであ
る。また、そのような大きい強度の平行磁場を形成する
ことが困難であることも、積極的にそのように考えるこ
とを困難にしていた。
【0055】しかしながら、実際には、後述する実施例
の結果からも明らかなように、3テスラ以上もの大きい
強度の平行磁場を作用させると、式(1)で表される単
官能アクリレート化合物または単官能メタクリレート化
合物は、全体において分子の配向の程度がきわめて高度
なものとなるために、いわば結晶化されたときと同様に
その状態が安定化されて擾乱し難い状態のものとなり、
その結果、光重合処理においても、分子の配向状態が擾
乱されることが分子相互間において有効に抑制され、各
分子が他の分子に対して相互的に配向状態擾乱抑制作用
を発揮するものと考えられる。
【0056】このような効果は、液晶性単量体成分の単
量体として、上記の式(1)で表される単官能アクリレ
ート化合物または単官能メタクリレート化合物を用いる
場合に有効に発揮され、特に化合物(A)および/また
は化合物(B)を用いる場合に確実に発揮される。更
に、上記の液晶性単量体成分と共に、特定の架橋性単量
体成分が用いられる場合には、上記の作用効果が一層顕
著にかつ確実に発現されるようになる。
【0057】本発明において、架橋性単量体成分を構成
する多官能性単量体としては、複数の重合性官能基を有
し、液晶性単量体成分の単量体と共重合するものであ
る。この多官能性単量体は、それ自体が液晶性を示すも
のであっても、示さないものであってもよいが、液晶性
単量体成分と混合されたときに、当該液晶性単量体成分
の液晶性を大きく損なわないものであるものが重要であ
る。
【0058】このような多官能性単量体として好ましい
ものは、分子中に3つ以上のベンゼン核を有する多官能
アクリレート化合物または多官能メタクリレート化合物
であって、当該3つ以上のベンゼン核のうちの2つが、
上記式(2)で表される4,4′−ビフェニレン基を構
成するものである。この多官能性単量体は、分子構造的
に、複数の重合性官能基と、ベンゼン核などの芳香環や
環状脂肪族基などからなるメソゲン基(液晶性を示す剛
直な部分)あるいはメソゲン類似基との間が、炭素原子
数が4以上のアルキレン基や、2つ以上のエチレングリ
コールユニットなどよりなる比較的大きなスペーサ原子
団によって柔軟に結合されているものであることが好ま
しい。そのような多ベンゼン核含有化合物の具体例とし
ては、例えば特開2000−178233号公報に開示
されているものを挙げることができる。
【0059】光学異方性重合体成形体を得るための単量
体組成物が、液晶性化合物である液晶性単量体成分と共
に上記のような特定の多ベンゼン核含有化合物を含有す
る場合には、平行磁場による配向処理を行うことによ
り、最終的に得られる重合体成形体がきわめて高い透明
性を有するものとなる。
【0060】具体的に説明すると、光重合性液晶組成物
の配向処理においては、平行磁場の作用により、光重合
性液晶組成物における特定の多ベンゼン核含有化合物の
分子の配向状態がきわめて安定したものとなり、更に、
この多ベンゼン核含有化合物の分子により、重合反応に
おいて、液晶性単量体成分の単量体は、その配向状態が
乱れることが有効に抑止された状態で結合を形成して重
合体分子が生成され、その結果、重合反応によって得ら
れる重合体物質がきわめて高い透明性を有するものと考
えられる。
【0061】本発明において、光重合性液晶組成物にお
ける液晶性単量体成分の含有割合は50〜95モル%で
あって主成分とされ、一方、架橋性単量体成分の含有割
合は5〜50モル%とされ、特に20〜40モル%とさ
れることが好ましい。架橋性単量体成分の割合が過小の
場合には、当該架橋性単量体成分による重合時の配向擾
乱緩和作用が十分に発揮されないために、得られる高分
子製成形体に十分に高い透明性を得ることが困難であ
る。一方、架橋性単量体成分の割合が過大の場合には、
必然的に液晶性単量体成分の割合が低いものとなるの
で、得られる高分子製成形体は、その複屈折性が小さい
ものとなる。
【0062】本発明において単量体組成物は光重合反応
によって重合されることが必要であって、他の重合法、
例えば熱重合法による場合には、重合時間の長時間化に
よる生産性の低下に加えて、重合反応による各単量体分
子の熱運動が活発となり、液晶相の状態が部分的に乱れ
たりすることが原因となって複屈折性が小さいものとな
るため、十分な光学異方性が得られなくなる。
【0063】以上に説明した本発明の方法により、目的
とする複屈折性重合体成形体、すなわち、優れた複屈折
性を有すると共に、高い透明性を有する光学異方性重合
体成形体を製造することができる。
【0064】本発明の方法によって製造される光学異方
性重合体成形体は、後述する実施例の説明からも明らか
なように、従来の重合体成形体の製造方法に比して、高
い透明性を有するものとなり、しかも単に透明性が向上
するのみでなく、従来の方法に比して優れた複屈折性を
有するものとなる。これは、光重合処理される光重合性
液晶組成物の配向処理が、3テスラ以上の高い強度の平
行磁場を作用させることによって行われるからである。
【0065】具体的には、本発明の方法によれば、例え
ば10〜200μmの厚みにおいてヘイズ値が1.5以
下の高い透明性を有し、しかも優れた複屈折性を有する
重合体成形体を製造することができる。
【0066】本発明による光学異方性重合体成形体は、
その複屈折性を利用して、単体でまたは必要に応じて複
数枚を積層した形態で、光学的ローパスフィルターとし
て用いることができ、また、光学補償板、位相差板、偏
光板、その他の光学部材またはフィルターとして、用い
ることができる。
【0067】そして、本発明による光学異方性重合体成
形体は、重合体よりなるものであることにより、従来使
用されている水晶製の光学的ローパスフィルターに比べ
て非常に軽量で、厚みが小さい特長を有し、従って、特
に光学的ローパスフィルターとしてきわめて有用に用い
ることができ、ビデオカメラなどのCCD素子、MOS
素子などの撮像素子を利用した機器の小型化、軽量化に
大きく寄与することができるものである。
【0068】光学的ローパスフィルターとして用いられ
る光学異方性重合体成形体は、複屈折性、すなわち屈折
率の異方性が大きいものであることが好ましく、具体的
には、屈折率の異方性の下限値は、水晶の屈折率の異方
性(0.009)より大きい値、例えば0.01以上、
特に、0.02以上であることが好ましく、これによ
り、十分に小型の光学的ローパスフィルターを得ること
ができ、撮像素子のための光学的ローパスフィルターと
して好適なものが得られる。一方、当該屈折率の異方性
の上限値は、液晶の安定性などの観点から0.35以
下、特に、0.3以下であることが好ましい。
【0069】また、常光線と異常光線との変位距離S
は、CCD素子、MOS素子などの撮像素子の1画素分
程度以下の大きさに設定されることから、1〜70μ
m、好ましくは1〜50μmの範囲とされ、これによ
り、当該光学異方性重合体成形体は、撮像素子のための
光学的ローパスフィルター材として好適なものとなる。
【0070】常光線と異常光線との変位距離S、すなわ
ち光学的ローパスフィルターとしての空間遮断周波数
は、当該光学異方性重合体成形体の屈折率の異方性、当
該光学異方性重合体成形体における厚み方向に対する遅
相軸の角度すなわち配向角ψ、および当該光学異方性重
合体成形体の厚みなどの条件を設定することにより定ま
る。配向角ψは、その絶対値が10〜80度の範囲、好
ましくは20〜70度の範囲、より好ましくは30〜6
0度の範囲とされる。配向角ψの絶対値が過小または過
大である場合には、必要な特性を得るために当該光学異
方性重合体成形体の厚みを大きくすることが必要とな
る。
【0071】また、光学異方性重合体成形体の厚みは、
当該光学異方性重合体成形体の配向角ψおよび屈折率の
異方性の程度によって異なるが、通常10〜200μm
とされる。光学異方性重合体成形体の厚みが大きくなる
と、得られる光学的ローパスフィルターは光線透過率が
低下する傾向があるので、この観点からは厚みが小さい
ことが好ましい。
【0072】光学異方性重合体成形体の実際の適用にお
いては、適宜の透明な支持基板の表面に積層させること
により、重合体成形体複合体の形態とすることが好まし
い。すなわち、この重合体成形体複合体は、光学異方性
重合体成形体が透明性および複屈折性の点で優れた光学
特性を有し、しかも支持基板により大きい機械的強度を
有することにより、単独の重合体成形体に比してその取
り扱いがきわめて容易であり、例えば種々の光学器機に
対する適用または装着をきわめて有利に行うことができ
る。
【0073】また、重合体成形体複合体における支持基
板を構成する材料として、光学的視感度補正作用、赤外
線遮断作用などの特定の光学特性を有するフィルター板
を用いることにより、そのようなフィルター板による特
定の光学特性と、光学異方性重合体成形体による複屈折
性との両方を備えた実用的な複合光学フィルターを得る
ことができる。
【0074】上記の視感度補正作用を有するフィルター
板としてはガラス製またはプラスチック製のものを用い
ることができる。ガラス製のものとしては、例えば、リ
ン酸ガラスに銅イオンが導入されたもの(HOYA社
製、C−500S,C−5000など)、その他が挙げ
られ、プラスチック製のものとしては、例えば、リン酸
基含有アクリル系単量体およびこれと共重合可能な単量
体からなる混合単量体を重合して得られる共重合体と、
銅塩を主体とする金属塩とからなる光学フィルター(特
開平6−118228号公報参照)、その他が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0075】本発明においては、最終的に光学異方性重
合体成形体を単独に取り出すことなしに、光学フィルタ
ーとして有用な重合体成形体複合体を得ることも可能で
ある。すなわち、キャスト用セルによる成型用複合体に
対して配向処理、光重合処理および後重合処理を施すこ
とにより、キャスト用セルの2枚の成型用基板の間に重
合体成形体が形成されてなるセル複合体が得られるが、
このセル複合体からシール用テープおよび一方の成型用
基板を除去することにより、残存する他方の透明な基板
を支持基板とし、その一面側に複屈折性重合体成形体が
積層されてなる形態の重合体成形体複合体を得ることが
できる。
【0076】また、上記の重合体成形体複合体の形成に
おいて、成型用複合体の成型用基板として特定の光学特
性を有するフィルター板を用いることにより、複数の光
学特性を有する光学フィルターを少ない工程で製造する
ことができる。
【0077】以上のような光学異方性重合体成形体また
はこれを有する光学フィルターに対し、適当な補正板を
組み合わせることにより、被写体光の常光線と異常光線
の強度が同等となる特性の複合光学フィルターを得るこ
とができる。このような補正板としては、一般的な1/
4波長板を用いることができるが、非偏光のものとする
ために偏光解消板を用いることも有効である。これらの
波長板としては、通常、水晶板が用いられるが、ポリカ
ーボネートやポリビニルアルコールなどの高分子製のも
のを用いることもできる。
【0078】光学異方性重合体成形体の複数を積層し、
あるいは光学異方性重合体成形体を他の光学フィルター
である補正板や視感度補正用フィルターなどと積層して
一体化するためには、積層界面を接着剤または粘着剤を
用いて固定することが好ましく、これにより、積層界面
の空気層での入射光線の反射が防止され、その結果、ゴ
ーストの発生が防止されると共に、撮像素子へ入射する
光量を確保することができる。このような接着剤として
は、熱硬化型ものまたは光硬化型のものであって、優れ
た光透過性を有するもの、例えば、エポキシ系接着剤、
ウレタン系接着剤またはアクリル系接着剤などの接着剤
を用いることが好ましい。また、粘着剤としては、耐候
性の観点からアクリル系のものを用いることが好まし
い。
【0079】また、光学異方性重合体成形体またはこれ
を有するフィルターにおいては、光線透過率をさらに高
めるために、必要に応じて、被写体光線が通過する2つ
の面の一方若しくは両方に、真空蒸着法、デイッピング
法などにより無反射コーティング層を形成することがで
きる。
【0080】図4は、本発明の光学異方性重合体成形体
の製造方法において、配向処理および光重合処理を実施
するために好適に用いられる処理装置の一例における概
略的構成を示す説明図である。この例においては、超伝
導磁石を備えた平行磁場形成機構40が設けられてお
り、この平行磁場形成機構40には、その中央を貫通す
るよう、内部に超伝導磁石により平行磁場が形成される
配向処理領域42が形成されていると共に、移動ベルト
44上に多数のワーク支持台46が順次に配設されてな
る搬送機構48が配向処理領域42を通過して移動する
よう設けられており、これにより、配向処理装置が構成
されている。ここに、ワーク支持台46は、成型用複合
体20を、その成型用基板の表面が平行磁場の方向(図
示の例において、磁力線の方向は上から下に向かう方向
である。)に対して、45度の傾斜角度状態で支持する
ものとされている。
【0081】また、この配向処理装置における配向処理
領域42の出口に隣接して、ワーク支持台46の支持面
に向かって、光重合用の紫外線を照射する紫外線放射ラ
ンプと反射ミラーとよりなる紫外線照射機構50が配設
されている。
【0082】この処理装置によれば、平行磁場形成機構
40および紫外線照射機構50を作動させておき、成型
用複合体20をワーク支持台46の支持面上に支持させ
た状態で搬送機構48を駆動して、成型用複合体20を
配向処理領域42を通過させると、これにより、成型用
複合体20は、45度の配向角度で配向処理されること
となる。
【0083】このようにして配向処理が施された成型用
複合体20は、配向処理領域42から出た時に紫外線照
射機構50よりの紫外線が照射されるることにより、成
型用複合体20の薄層Lの光重合性液晶組成物が配向状
態において重合する光重合処理が行われ、所期の光学異
方性重合体成形体が製造される。
【0084】而して、このような処理装置によれば、多
数の成型用複合体を搬送機構により順次に搬送すること
により、個々の成型用複合体に対して、連続的に、配向
処理とこれに続く光重合処理を連続して施すことがで
き、従って高い効率で所定の処理を行うことができ、所
期の光学異方性重合体成形体を有利に製造することがで
きる。このような構成の装置において、紫外線照射機構
50による光重合処理領域の下流側に後重合処理領域を
設けて搬送機構がこの後重合処理を通過するよう構成す
ることも可能である。
【0085】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下の実施例において、「部」は「質量部」を意味
する。
【0086】実施例1 <光重合性液晶組成物の調製>下記の液晶性単量体成分
の100部に、下記の光重合開始剤の1部および酸化防
止剤0.2部を添加して溶解させることにより、光重合
性液晶組成物を調製した。
【0087】〔重合性単量体〕 既述の式(2)で示される化合物(A)50モル%およ
び式(3)で示される化合物(B)50モル%よりなる
液晶性単量体組成物 〔光重合開始剤〕 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン(商品名「ダロキュア1173」チバスペシャ
ルケミカルズ社製) 〔酸化防止剤〕 1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−
(1H、3H、5H)トリオン(商品名「アデカスタブ
AO−20」旭電化社製)
【0088】<キャスト用ガラスセルの作製>直径40
mm、厚さ3mmのガラスよりなる成型用基板の2枚を
0.07mmの間隙を介して平行に対向させ、当該2枚
の成型用基板の外周面にわたってシール用テープを共通
に貼り付けることにより、直径40mm、厚さ0.07
mmの円形のシールされた成型用空間を有するキャスト
用ガラスセルを作製した。
【0089】<光重合処理>上記の光重合性液晶組成物
を、40℃に温めておいた上記キャスト用ガラスセルの
成型用空間内に注入して注入口をシール用テープでシー
ルした後、遮光雰囲気中において50℃に加温した。こ
の光重合性液晶組成物が封入されたガラスセルを、強度
が10テスラの平行磁場中であって、図3に示すように
磁力線に対して45度の角度状態に保持したセル台(図
示せず)に載せて支持し、ガラスセルの温度が25℃に
維持されるよう冷却しながら4分間保持して配向処理を
行い、その後、紫外線放射ランプにより16mW/cm
2 の強度の紫外線を室温で60秒間間照射して光重合性
液晶組成物の光重合処理を行った。
【0090】<光学異方性重合体フィルムの取得>以上
のようにして得られたフィルム複合体を温度85℃のオ
ーブン中に1時間放置して後重合処理を行った後、室温
にまで冷却し、ガラスセルを解体して厚みが70μmの
重合体フィルムを形成した。この重合体フィルムは、複
屈折性を示し、像分離量は4.4μmであり、ヘイズ値
は9.5であった。
【0091】以上において、像分離量は、光学顕微鏡で
標準ゲージ上に試料フィルムを置いてゲージ目盛りのず
れ量(すなわち正常光線のゲージ像と異常光線のゲージ
像とのずれ量)を測定された値である。また、ヘイズ値
はヘイズメーターを使用して測定された値である。
【0092】比較例1 実施例1において、配向処理における平行磁場の強度を
1テスラに変更したこと以外は、実施例1と全く同様に
して重合体フィルムを作製した。この重合体フィルム
は、複屈折性を示し、像分離量は4.1μm、ヘイズ値
は12であった。
【0093】以上の実施例1および比較例1の結果から
明らかなように、光重合性液晶組成物に対する配向処理
を、3テスラ以上の高い強度の平行磁場を作用させるこ
とにより行うことにより、平行磁場の強度が1テスラの
場合に比して、ヘイズ値が非常に小さくて透明性の高い
重合体フィルムを得ることができ、しかも、当該重合体
フィルムは、平行磁場の強度が1テスラの場合に比し
て、一層大きな複屈折性を有するものとなり、結局、光
学特性に優れた複屈折性重合体成形体であることが理解
される。
【0094】実施例2 <光重合性液晶組成物の調製>下記の液晶性単量体成分
の100部に、下記の光重合開始剤の1部および酸化防
止剤0.2部を添加して溶解させることにより、光重合
性液晶組成物を調製した。
【0095】〔重合性単量体〕既述の式(2)で示され
る化合物(A)35モル%および式(3)で示される化
合物(B)35モル%よりなる液晶性単量体成分と、既
述の式(5)で示される化合物(C)30モル%よりな
る架橋性単量体成分との組成物 〔光重合開始剤〕 実施例1と同様の光重合開始剤 〔酸化防止剤〕 実施例1と同様の酸化防止剤
【0096】<キャスト用ガラスセル>平行に対向させ
た2枚の成型用基板の間の間隙を0.1mmとしたこと
以外は実施例1と同様にして、直径40mm、厚さ0.
1mmの円形のシールされた成型用空間を有するキャス
ト用ガラスセルを作製した。
【0097】<光重合処理>上記の光重合性液晶組成物
を、50℃に温めておいた上記キャスト用ガラスセルの
成型用空間内に注入して注入口をシール用テープでシー
ルした後、遮光雰囲気中において50℃に加温した。こ
の光重合性液晶組成物が封入されたガラスセルを、強度
が5テスラの平行磁場中であって、図3に示すように磁
力線に対して45度の角度状態に保持したセル台(図示
せず)に載せて支持し、ガラスセルの温度が25℃に維
持されるよう冷却しながら4分間保持して配向処理を行
い、その後、紫外線放射ランプにより16mW/cm2
の強度の紫外線を室温で60秒間間照射して光重合性液
晶組成物の光重合処理を行った。
【0098】<光学異方性重合体フィルムの作製>以上
のようにして得られたフィルム複合体を温度85℃のオ
ーブン中に1時間放置して後重合処理を行った後、室温
にまで冷却し、ガラスセルを解体して厚みが100μm
の重合体フィルムを形成した。この重合体フィルムは、
複屈折性を示し、像分離量は3.7μmであり、ヘイズ
値は1.2であってきわめて高い透明性を有するもので
あった。
【0099】実施例3 実施例2において、配向処理における平行磁場の強度を
3テスラに変更したこと以外は、実施例2と全く同様に
して重合体フィルムを作製したところ、この重合体フィ
ルムは、複屈折性を示し、像分離量は3.5μmであ
り、ヘイズ値は1.4であってきわめて高い透明性を有
するものであった。
【0100】実施例4 実施例2において、配向処理における平行磁場の強度を
10テスラに変更したこと以外は、実施例2と全く同様
にして重合体フィルムを作製したところ、この重合体フ
ィルムは、複屈折性を示し、像分離量は3.8μmであ
り、ヘイズ値は0.8であってきわめて高い透明性を有
するものであった。
【0101】比較例2 実施例2において、配向処理における平行磁場の強度を
1テスラに変更したこと以外は、実施例2と全く同様に
して重合体フィルムを作製したところ、この重合体フィ
ルムは、複屈折性を示し、像分離量は3.5μmであっ
たが、ヘイズ値は2.0であって、その透明性は比較的
低いものであった。
【0102】以上の結果から明らかなように、平行磁場
の強度が1テスラでは、必ずしもヘイズ値が十分に小さ
い成形体を得ることができないが、強度が5テスラ以上
の平行磁場によって配向処理したものでは、ヘイズ値が
十分に小さいものとなる上、高い複屈折性が得られて大
きな像分離量が得られること、並びに、平行磁場の強度
が大きくなるに伴って、ヘイズ値が小さくなり、かつ、
像分離量が大きくなることが理解される。
【0103】
【発明の効果】本発明の光学異方性重合体成形体の製造
方法によれば、液晶性単量体成分を含有してなる光重合
性液晶組成物に対し、光重合処理に先行して行われる配
向処理が、強度が3テスラ以上という高い平行磁場を作
用させて行われるため、その後の光重合処理の工程にお
いて、重合体分子および単量体分子の配向状態が安定に
保持され、その結果、高い透明性を有し、しかも一層高
い複屈折性を有する重合体成形体を製造することができ
る。
【0104】また、少なくとも一方が透明な2枚の成型
用基板と、シール用テープにとにより構成されたキャス
ト用セルを用いる方法によれば、光重合性液晶組成物の
薄層の形成、平行磁場による配向処理、光重合処理およ
び後重合処理を、実用上、きわめて容易に行うことがで
き、有利に光学異方性重合体成形体を得ることができ
る。
【0105】更に、超伝導磁石により平行磁場が形成さ
れる平行磁場形成機構と、搬送機構とを備えてなる配向
処理装置を用いる方法によれば、高い効率で、目的とす
る光学異方性重合体成形体を製造することができる。
【0106】液晶性単量体成分として、式(1)で表さ
れる特定の単量体化合物、特に特定の化合物(A)およ
び/または化合物(B)を用いることにより、本発明の
方法における強度の大きい平行磁場による配向処理によ
り、高い透明性と、優れた複屈折性を有する重合体成形
体を製造することができる。
【0107】また、架橋性単量体成分として、式(4)
で表される4,4′−ビフェニレン基を含む合計3つ以
上のベンゼン核を分子中に有する多官能アクリレート化
合物または多官能メタクリレート化合物、特に式(5)
で表される化合物(C)を用いることにより、本発明の
効果を確実に発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学異方性重合体成形体の製造方法に
用いられるキャスト用セルの一例の構成を示す説明用断
面図である。
【図2】図1のキャスト用セルにより形成された成型用
複合体を示す説明用断面図である。
【図3】光重合性液晶組成物における液晶化合物の液晶
分子の配向処理についての説明図である。
【図4】本発明の光学異方性重合体成形体の製造方法に
おいて、配向処理および光重合処理を実施するために好
適に用いられる処理装置の一例における概略的構成を示
す説明図である。
【符号の説明】
10 キャスト用ガラスセル 12 成型用基板 G 間隙 M 液晶分子 14 シール用テープ L 光重合性液晶組成物の薄層 20 成型用複合体 40 平行磁場形成機構 42 配向処理領域 44 移動ベルト 46 ワーク支持台 48 搬送機構 50 紫外線照射機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1337 G02F 1/1337 // B29K 101:10 B29K 101:10 B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB46 BC06 BC22 2H090 HB13X LA08 LA09 MA02 MB09 MB12 4F204 AA21 AA44 AB04 AB06 AC07 AH73 AM26 AM29 EA03 EB01 EF01 EF27 EK08 EK17 EK18 4J011 AA05 AC04 DB22 GB08 QA03 WA07 4J100 AL08P AL08Q BA02Q BA15Q BC04P BC43P BC43Q DA66 FA03 FA18 JA39

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温において液晶相を示す単量体よりな
    る液晶性単量体成分を含有してなる光重合性液晶組成物
    の薄層を形成し、この薄層における液晶分子を配向させ
    る配向処理を行い、その後、当該薄層に紫外線を照射し
    て光重合性液晶組成物を重合させる光重合処理を行うこ
    とにより、複屈折性を有する光学異方性重合体成形体を
    製造する方法において、 光重合性液晶組成物の薄層に対する配向処理が、3テス
    ラ以上の強度の平行磁場を作用させることによって行わ
    れることを特徴とする光学異方性重合体成形体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 間隙を介して対向するよう平行に配置さ
    れた少なくとも一方が透明な2枚の成型用基板の外周面
    にシール用テープを共通に貼り付けてなる、当該2枚の
    成型用基板とシール用テープの内面とによって区画され
    た成型用空間を有するキャスト用セルを用い、 室温において液晶相を示す単量体よりなる液晶性単量体
    成分を含有してなる光重合性液晶組成物をキャスト用セ
    ルの成型用空間内に注入して当該キャスト用セル内に光
    重合性液晶組成物の薄層が形成された成型用複合体を形
    成し、 この成型用複合体に対して、磁力線の方向がキャスト用
    セルの成型用基板の表面に対して所定の角度となる状態
    で、強度3テスラ以上の平行磁場を作用させることによ
    り、前記薄層における液晶分子を配向させる配向処理を
    行い、 その後、成型用複合体のキャスト用セルの透明な成型用
    基板を介して光重合性液晶組成物の薄層に紫外線を照射
    して光重合処理を行うことにより、光重合性液晶組成物
    が硬化されてなる複屈折性を有する重合体成形体を得る
    ことを特徴とする光学異方性重合体成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 超伝導磁石により平行磁場が形成される
    配向処理領域を有する平行磁場形成機構と、この平行磁
    場形成機構における配向処理領域を通過するよう移動す
    る搬送機構とを備えてなる配向処理装置を用い、 この配向処理装置の搬送機構により、成型用複合体を、
    その薄層が平行磁場の磁力線の方向に対して一定の角度
    で傾斜した状態で当該配向処理領域を通過するよう搬送
    し、 この配向処理領域を通過した成型用複合体に対して紫外
    線を照射することにより光重合処理を行うことを特徴と
    する請求項2に記載の光学異方性重合体成形体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 光重合処理がなされた成型用複合体を加
    熱雰囲気に置くことにより、後重合処理が行われること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光
    学異方性重合体成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 後重合処理は、成型用複合体を1〜30
    時間の間、温度50〜100℃の加熱雰囲気に置くこと
    により、行われることを特徴とする請求項4に記載の光
    学異方性重合体成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 キャスト用セルの成型用基板の一方が特
    定の光学特性を有する光学フィルター板であり、当該フ
    ィルター板と共に複合光学フィルターを構成する複屈折
    性重合体成形体が形成されることを特徴とする請求項2
    〜請求項5のいずれかに記載の光学異方性重合体成形体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 光重合性液晶組成物は、下記式(1)で
    表される単官能アクリレート化合物および単官能メタク
    リレート化合物から選ばれた単量体よりなる液晶性単量
    体成分を50モル%以上の割合で含有することを特徴と
    する請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光学異方性
    重合体成形体の製造方法。 【化1】
  8. 【請求項8】 液晶性単量体成分が、下記式(2)で表
    される化合物(A)および下記式(3)で表される化合
    物(B)の両方または一方よりなることを特徴とする請
    求項7に記載の光学異方性重合体成形体の製造方法。 【化2】
  9. 【請求項9】 光重合性液晶組成物が、液晶性単量体成
    分の単量体と共重合する多官能性単量体よりなる架橋性
    単量体成分を含有することを特徴とする請求項1〜請求
    項8のいずれかに記載の光学異方性重合体成形体の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 架橋性単量体成分を構成する単量体
    が、下記式(4)で表される4,4′−ビフェニレン基
    を含む合計3つ以上のベンゼン核を分子中に有する多官
    能アクリレート化合物および多官能メタクリレート化合
    物から選ばれたものであることを特徴とする請求項9に
    記載の光学異方性重合体成形体の製造方法。 【化3】
  11. 【請求項11】 架橋性単量体成分が下記式(5)で表
    される化合物(C)よりなることを特徴とする請求項1
    0に記載の光学異方性重合体成形体の製造方法。 【化4】
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