JP2003194584A - 回転角度検出装置、それを用いた永久磁石型回転電機、及び、永久磁石型回転電機を用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

回転角度検出装置、それを用いた永久磁石型回転電機、及び、永久磁石型回転電機を用いた電動パワーステアリング装置

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JP2003194584A JP2002015856A JP2002015856A JP2003194584A JP 2003194584 A JP2003194584 A JP 2003194584A JP 2002015856 A JP2002015856 A JP 2002015856A JP 2002015856 A JP2002015856 A JP 2002015856A JP 2003194584 A JP2003194584 A JP 2003194584A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によ
って発生する検出位置誤差を補正して、精度のよい回転
角度検出装置を得る。 【解決手段】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
けた固定子12と、突極を有する回転子13とを備えた
回転角度検出装置であって、固定子12が複数のティー
ス11を有し、2相の出力巻線は複数のティースに巻き
回されており、複数のティースが、出力巻線の巻数がN
であるティースと、出力巻線の巻数がN±m(N,mは
正の整数でN>mとする。)であるティース及び巻数が
mであるティースの少なくともいずれか一方とを含んで
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転角度検出装
置に関し、特に、1相の励磁巻線と2相の出力巻線を設
けた固定子と突極を有する回転子とからなる回転角度検
出装置に関する。また、この発明は、当該回転角度検出
装置を用いた永久磁石型回転電機及び電動パワーステア
リング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転角度検出装置として、光学式エンコ
ーダが従来より用いられているが、光学式エンコーダ
は、使用温度環境が制限されるとともに、構造が複雑で
高価であるという欠点がある。これに対して、構造が簡
単で安価であり、かつ、高温度環境にも耐え得るものと
して、回転子と固定子間のギャップのパーミアンスの変
化を利用した回転角度検出装置が考案されている。例え
ば、特公昭62−58445号公報には、2相の励磁巻
線と1相の出力巻線を有する回転角度検出装置の例が記
載されている。また、特開昭49−124508号公報
には、1相の励磁巻線と2相の出力巻線を有する例が記
載されている。いずれの従来例も、回転子の形状は突極
を有するものになっているため、回転子の角度によっ
て、出力巻線に現れる電圧の位相あるいは振幅が変化
し、その変化を読み取ることによって回転子の位置を知
ることができるというものである。また、これらの従来
例においては出力巻線の巻数が各ティースにおいて全て
同じになった構成である。
【0003】これらの従来例においては、工作誤差がな
い理想的な場合においては、検出位置誤差は小さく、精
度の良い回転角度検出装置が得られるが、実際には工作
誤差が発生してしまうため、検出位置誤差は増大し、所
望の精度が得られないことがあるという問題点がある。
例えば、巻線の配置の誤差や、固定子鉄心を打抜くとき
に用いる金型の精度の悪さなどが原因となり、固定子の
内径の真円度が悪化した場合には検出位置誤差が大きく
なってしまう。
【0004】図24に従来例として、軸倍角が2の回転
角度検出装置を示す。図24の従来例は、具体的には、
特開昭49−124508号公報に記載された回転子形
状が2つの突極を有している場合のものに相当する。図
24において、100−1および100−2は2相の出
力巻線(以下、出力巻線(1)および出力巻線(2)と
する。)である。また、101はティースであり、10
2はそれらティース101を8個有した固定子である。
図中の数字1〜8は、ティース101のティース番号を
示している。103は回転子であり、104はティース
101に巻き回された巻数Nの出力巻線、105は回転
子103の回転軸である。
【0005】図24に示すように、この従来例における
回転角度検出装置は、8個のティース101を有する固
定子102と、2つの突極を有し、固定子と空隙面との
パーミアンスの変動が脈動し機械角360度で2山の脈
動成分をもった構造とした回転子103とからなり、固
定子102には、図には示していないが、励磁巻線が各
ティース101に集中的に巻き回されており、隣り合う
ティース101で極性が逆になるように巻かれている。
また、2相の出力巻線100は、それぞれ4つのティー
ス101(具体的には、出力巻線(1)はティース番号
1,3,5,7のティース、出力巻線(2)はティース
番号2,4,6,8のティース)に同じ巻数Nだけ巻き
回されている。ただし極性は互い違いになるようになっ
ている。出力巻線(1)は、図24に示すように、ティ
ース番号1,3,5,7に巻き回され、その極性は互い
違いになるように、すなわち、ティース番号1と5で同
じ極性、3と7で同じ極性、かつ、ティース番号1と3
で極性が逆になるように巻き回されている。出力巻線
(2)は、図24に示すように、ティース番号2,4,
6,8に巻き回され、その極性は互い違いになるよう
に、すなわち、ティース番号2と6で同じ極性、4と8
で同じ極性、かつ、ティース番号2と4で極性が逆にな
るように巻き回されている。またこれら4つの巻線10
4は直列に接続されている。図25に、各ティースにお
ける出力巻線の巻数を示す。このように、図24に示す
従来例では、出力巻線の巻数は出力巻線が巻き回された
各ティースにおいて同じNとなっている。このとき、工
作誤差がない理想的な場合においては、検出位置誤差は
小さく、精度の良い回転角度検出装置として動作する。
【0006】しかしながら、すでに述べたように、実際
には工作誤差が発生するため、検出位置誤差は増大し、
所望の精度が得られないことある。例えば、固定子鉄心
を打抜くときに用いる金型の精度の悪さなどが原因とな
り、固定子の内径の真円度が悪化した場合には検出位置
誤差が大きくなることがある。
【0007】工作誤差により検出位置誤差が増大するこ
とを、具体例を挙げて説明する。軸倍角が2である固定
子内径20mmの回転角度検出装置を設計した場合を例
とする。なお、巻線仕様は先に述べた従来例と同様であ
るとする。
【0008】固定子の内径の真円度が悪化し、楕円状に
変形した場合を考える。真円から50μmだけずれて変
形した場合と、工作誤差がなく固定子内径の形状が真円
である理想的な状態の検出位置誤差を図31に示す。横
軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸には検出位置誤
差を機械角で示す。この図から固定子の内径が真円から
僅かに変形することによって検出位置誤差が増大するこ
とがわかる。さらに、検出位置誤差の周期が機械角18
0度でありこれは電気角に直すと360度であることが
分かる。ただし、電気角は機械角に軸倍角を乗じた値と
している。また、この電気角360度周期の誤差の位相
は生じている工作誤差によって様々な値に変化する。
【0009】次に、固定子の内径の真円度が悪化し、四
角形状に変形した場合を考える。真円から20μmだけ
ずれて変形した場合と、工作誤差がなく固定子内径の形
状が真円である理想的な状態の検出位置誤差を図26に
示す。横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸には検
出位置誤差を機械角で示す。この図から固定子の内径が
真円から僅かに変形することによって検出位置誤差が増
大することがわかる。さらに、検出位置誤差の周期が機
械角90度でありこれは電気角に直すと180度である
ことが分かる。ただし、電気角は機械角に軸倍角を乗じ
た値としている。また、この電気角180度周期の誤差
の位相は生じている工作誤差によって様々な値に変化す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の回転角度検出装置においては、工作誤差がない理想的
な場合においては、検出位置誤差は小さく、精度の良い
回転角度検出装置として動作するように設計されている
が、実際には、巻線の配置の誤差や、固定子鉄心を打抜
くときに用いる金型の精度の悪さ等が原因となって、ど
うしても工作誤差が発生してしまうため、検出位置誤差
が増大し、所望の精度が得られないことあるという問題
点があった。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、1相の励磁巻線と2相の出力巻線
を設けた固定子と突極を有する回転子とからなる回転角
度検出装置において、出力巻線の巻数を工夫することに
よって、工作誤差に起因して発生する検出位置誤差を補
正し、精度の良い回転角度検出装置を得ることを目的と
している。また、当該回転角度検出装置を用いた永久磁
石型回転電機及び電動パワーステアリング装置を得るこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、1相の励磁
巻線と2相の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有す
る回転子とを備えた回転角度検出装置であって、上記固
定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻線は上
記複数のティースに巻き回されており、上記複数のティ
ースが、上記出力巻線の巻数がNであるティースと、上
記出力巻線の巻数がN±m(N,mは正の整数でN>m
とする。)であるティース及び巻数がmであるティース
の少なくともいずれか一方とを含んでいる回転角度検出
装置である。
【0013】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N±m、0、N、0(N,mは正の整数でN>mとす
る。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰り
返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻線
のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける巻
数が、0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数のパ
ターンが繰り返されるように巻き回されている回転角度
検出装置である。
【0014】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N、0、N±m1、0(N,m1は正の整数でN>m1
する。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰
り返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻
線のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける
巻数が、0、N±m2、0、N(N,m2は正の整数でN
>m2とする。)となるか、あるいは、この巻数のパタ
ーンが繰り返されるように巻き回されている回転角度検
出装置である。
【0015】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線において、当該出力巻線の各テ
ィースにおける巻数が、N±m、0、N±m、0(N,
mは正の整数でN>mとする。)となるパターンが少な
くとも1つ含まれ、かつ、上記2相の出力巻線のうちの
他方の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数のパターン
が繰り返されるように巻き回されている回転角度検出装
置である。
【0016】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N±m、0、N±m、0(N,mは正の整数でN>mと
する。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰
り返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻
線のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける
巻数が、0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数の
パターンが繰り返されるように巻き回されている回転角
度検出装置である。
【0017】また、上記mをm=0とした巻線仕様の場
合に、検出位置誤差が電気角でε[rad]だけ発生す
る回転角度検出装置であって、上記誤差を補正するため
に、m/2Nとεとをほぼ等しく、望ましくは、m/2
N=εとする。
【0018】また、上記回転子の回転軸の中心を原点と
し、回転子外周の位置を表す角度をθとするとき、前記
角度θの位置における空隙長が1/{A+Bcos(M
θ)}(ただし、A、Bは正の定数でA>B、Mは回転
角度検出装置の軸倍角)となる回転子を備えている。
【0019】また、この発明は、上述した回転角度検出
装置のいずれかを備えた永久磁石型回転電機である。
【0020】また、この発明は、当該永久磁石型回転電
機を駆動源として用いる電動パワーステアリング装置で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本実施の
形態における回転角度検出装置の構成を示した構成図で
ある。図1において、11はティースであり、12はそ
れらティース11を8個有した固定子である。図中の数
字1〜8は、ティース11のティース番号を示してい
る。13は回転子であり、14a及び14bはティース
11に巻き回された出力巻線である。巻数は、それぞ
れ、出力巻線14a(ティース番号3,7のティースに
巻き回された出力巻線)がN±m、出力巻線14b(テ
ィース番号1,5のティースに巻き回された出力巻線)
がNとなっている。また、15は回転子13の回転軸で
ある。なお、本実施の形態においては、出力巻線は実際
には2相設けられているが、図1においては、そのうち
の1相分だけ(出力巻線(1)のみ)示している。図2
は、各ティースにおける出力巻線の巻数を示したもので
あり、出力巻線(1)については上述した通りであるが
(但し、ティース番号3,7に関し、N+mのみ記載、
N−mは省略)、出力巻線(2)においては、ティース
番号2,4,6,8のティースに巻き回された出力巻線
の巻数がN、ティース番号3,7のティースに巻き回さ
れた出力巻線の巻数がmとなっている。
【0022】図24の従来例を用いて説明したように、
上述した図31のグラフに示されるように、検出位置誤
差の周期は、機械角180度であり、これは電気角に直
すと360度である。ただし、電気角は機械角に軸倍角
を乗じた値とする。また、この電気角360度周期の誤
差の位相は、生じている工作誤差によって様々な値に変
化する。
【0023】このことから、本発明の実施の形態1にお
いては、電気角360度周期の誤差を補正できるように
出力巻線の仕様を、図24に示す従来例から工夫して変
更すれば、固定子形状の工作誤差によって生じる検出位
置誤差を低減し、高精度な回転角度検出装置を得ること
ができると考える。また、固定子鉄心を打抜くための金
型の精度によってこのような誤差が生じるのであれば、
同じ金型を使う限り同じような傾向の検出位置誤差が発
生すると考えられ、量産時にも誤差を補正する巻線仕様
を個々の回転角度検出装置において変更しなければなら
ない可能性は小さいと思われる。
【0024】そこで、出力巻線を工夫することにより電
気角360度周期の誤差を意図的に発生させる手法を考
察することにする。その第一段階として、電気角360
度周期の誤差の原因を考える。上記構造の回転角度検出
装置において、励磁巻線に交流電流を通電しつつ、回転
子の位置を変化させていくと2相の出力巻線に生ずる電
圧は正弦波状に変化し、その変化する位相が2相の出力
巻線で互いに電気角90度ずれている。したがって、2
相の出力巻線に生じる電圧の振幅を各回転子位置におい
てプロットしていくと、図27のようなグラフを得るこ
とができる。ただし、出力巻線の電圧の振幅が負である
とは振幅が正であるときと位相が反転していることを示
している。このように、出力巻線に生じる電圧が回転角
度に対して理想的に正弦波状に変化するならば、その振
幅を2相の出力巻線、出力巻線1および2でそれぞれe
1、e2とし、回転子の回転角度(機械角)をψ[ra
d]とすれば、上記構造の回転角度検出装置は軸倍角が
2であるから、
【0025】
【数1】
【0026】と表すことができる。ただし、電圧の振幅
は最大値を1とし規格化している。図27の波形は理想
的には正弦波であるが、実際には高調波成分を含んでい
る。出力電圧の振幅の変化に振幅αqの第q高調波が含
まれた場合の2相の出力巻線の電圧の振幅をe1’、e
2’とすれば、
【0027】
【数2】
【0028】と書ける。ここで、
【0029】
【数3】
【0030】とおくと、検出位置誤差ε[rad](電
気角)は式(1)〜(6)から
【0031】
【数4】
【0032】となる。αq<<1とすれば、式(7)は
次式のように近似できる。
【0033】
【数5】
【0034】また、εが十分小さい場合は
【0035】
【数6】
【0036】が成り立つから、検出位置誤差εは
【0037】
【数7】
【0038】となる。以上により出力巻線の電圧変化に
含まれる高調波成分と検出位置誤差の周期の関係が明ら
かになった。
【0039】式(9)からq=0のとき、すなわち出力
巻線の電圧変化に直流成分が含まれるときに機械角18
0度周期(電気角360度周期)の誤差が発生すること
が分かる。したがって、意図的に出力巻線の電圧変化に
直流成分を含ませるような巻線仕様にすれば、電気角3
60度周期の検出位置誤差を発生させることができ、う
まく位相を設定すれば工作誤差による誤差を補正し、検
出位置誤差を低減し、高精度な回転角度検出装置を得る
ことができると考えられる。ただし、ここで言う直流成
分とは、図27のグラフでの直流成分であり、回転子の
位置に依存せず、出力電圧の振幅と位相が一定となる成
分のことを示していることに注意されたい。
【0040】次に、意図的に出力巻線の電圧変化に直流
成分を含ませる方法を考察する。上記構造の軸倍角2の
回転角度検出装置においては、励磁巻線は各ティースに
集中的に巻き回されており、隣り合うティースで極性が
逆になるように巻かれているから、励磁巻線に流れる電
流が作る起磁力は8極の成分すなわち空間4次の成分と
なる。一方、回転子は2つの突極を有し、パーミアンス
脈動の成分として空間2次の成分を持つことになる。し
たがって、空隙に発生する磁束の空間次数はこれら起磁
力の次数とパーミアンスの次数の和と差の成分、4+2
=6と4−2=2が主な成分となり、さらに励磁巻線の
電流が作る起磁力と同じ成分すなわち空間4次の成分も
多く含まれると考察できる。起磁力の次数とパーミアン
スの次数の和と差の成分、すなわちここでは空間2次と
6次成分は回転子の位置によって変化し、出力巻線がこ
れらの磁束の変化を拾うことで回転角度検出装置として
の動作をする。一方、励磁巻線の電流が作る起磁力と同
じ成分、すなわち、ここでは空間4次の成分は回転子の
位置によってほとんど変化することなくほぼ一定であ
る。また、図25に示す従来例の出力巻線の巻線仕様で
はこの空間4次成分の磁束を拾わないことが図30によ
り理解できる。図30は従来例の出力巻線104−1,
104−3,104−5,104−7(以下、まとめて
104とする)と空間4次の磁束108を模式的に表現
したものである。出力巻線104が巻き回されている各
ティース101の巻数が同じNで、極性が互い違いにな
るような構成となっており、4つのティース101の鎖
交磁束の和がゼロになることが理解できる。ところが、
各ティース101の巻数を少し変化させるか、巻線10
4が施されていない隣のティース101にも若干の巻数
の巻線を施せば、空間4次成分の磁束106を拾うこと
ができ、かつ、この磁束108は回転子103の位置に
よって変化しないため、結果として出力巻線104の電
圧変化に直流成分を含ませることが可能となる。すなわ
ち、出力巻線104の巻数がNであるティース101を
有し、さらに、巻数がN±m(N,mは正の整数でN>
mとする)であるティース101か巻数がmであるティ
ース101のいずれか一方あるいは両方とで構成される
ようにすれば、出力巻線104の電圧変化に直流成分を
含ませることが可能となり、電気角360度周期の検出
位置誤差を意図的に発生させることができる。この誤差
が工作誤差による検出位置誤差を補正するものであれ
ば、検出位置誤差を低減し、高精度な回転角度検出装置
を得ることができる。
【0041】そこで、本実施の形態は、図1及び図2に
示す巻線仕様の構成とする。ここでは、N=158、m
=1としている。図3に検出位置誤差の波形を示す。図
3においては、図24の従来の巻線仕様(図25でN=
158とした場合)のときの検出位置誤差の波形(図の
破線)と、図1の巻線仕様とした場合の波形(図の実
線)とを示す。従来例の巻線仕様では、理想的な状態で
は図31の実線ですでに示したように検出位置誤差は小
さく、十分精度が出るが、実際は工作誤差が原因で機械
角180度すなわち電気角360度周期の誤差が見られ
る。本発明の巻線仕様ではこの誤差は低減されており、
高精度な回転角度検出装置を得ることができたと言え
る。
【0042】ここでは、巻数がN±m(N,mは正の整
数でN>mとする。)であるティースと巻数がmである
ティースとの両方で構成される例を示したが、いずれか
一方で構成される場合においても、すでに述べたように
電気角360度の誤差を意図的に発生させることがで
き、これにより、工作誤差によって発生した電気角36
0度の誤差を補正することができる。また、本実施の形
態では、軸倍角が2のものについて示したが、軸倍角が
1あるいは3以上のものについても同様に考えることが
可能である。
【0043】以上のように、1相の励磁巻線と2相の出
力巻線を設けた固定子と、突極を有する回転子とからな
る回転角度検出装置において、上記2相の出力巻線は固
定子の複数のティースに巻き回されており、出力巻線の
巻数がNであるティースを有し、さらに巻数がN±m
(N,mは正の整数でN>mとする。)であるティース
か巻数がmであるティースのいずれか一方あるいは両方
とで構成されるようにしたので、工作誤差により発生し
た検出位置誤差を低減することができ、高精度な回転角
度検出装置を得ることができるという効果がある。
【0044】実施の形態2.上述の実施の形態1におい
ては出力巻線の巻数を図24の従来例から変更すること
によって、工作誤差が原因で発生する検出位置誤差を補
正する手法を述べた。巻線仕様を工夫し、出力巻線の電
圧変化に直流成分を含ませることによって電気角360
度の検出位置誤差を意図的に発生するような巻線とし、
工作誤差が原因で発生する誤差を補正した。
【0045】本実施の形態においては、回転角度検出装
置の構成を、出力巻線は固定子の複数のティースに巻き
回されており、ある1相の出力巻線は各ティースにおけ
る巻数がN±m、0、N、0(N,mは正の整数で N
>mとする)となるか、あるいは、この巻数のパターン
が繰り返されるように巻き回され、もう1相の出力巻線
は各ティースにおける巻数が0、N、0、Nとなるか、
あるいは、この巻数のパターンが繰り返されるように巻
き回された構成とすることにより、意図的に発生する誤
差の位相と振幅をある程度制御し、検出位置誤差をより
効果的に低減できることを説明する。なお、ここでも、
実施の形態1と同様、軸倍角2の例について考える。
【0046】図4は、本実施の形態における回転角度検
出装置の構成を示した構成図である。図4において、1
1はティースであり、12はそれらティース11を8個
有した固定子である。図中の数字1〜8は、ティース1
1のティース番号を示している。13は回転子であり、
15は回転子13の回転軸である。24a,24b,2
4c,24dは、ティース11に巻き回された出力巻線
である。24a及び24bが出力巻線(1)(図中、符
号21)であり、24c及び24dが出力巻線(2)
(図中、符号22)である。巻数は、出力巻線(1)に
おいては、出力巻線24a(ティース番号3,7のティ
ースに巻き回された出力巻線)がN、出力巻線24b
(ティース番号1,5のティースに巻き回された出力巻
線)がN±mとなっている。また、出力巻線(2)にお
いては、出力巻線24c(ティース番号2,6のティー
スに巻き回された出力巻線)及び出力巻線24d(ティ
ース番号4,8のティースに巻き回された出力巻線)の
いずれもNとなっている。図5は、図4の各ティースに
おける出力巻線の巻数を示したものである。
【0047】実施の形態1において、各ティースの出力
巻線の巻数を変化させることにより、空間4次の磁束を
拾うことが可能となり、出力巻線の電圧の変化に直流成
分を加え、電気角360度の誤差を意図的に発生させる
ことができることを述べた。そこで、回転子位置による
各出力巻線の電圧の振幅の変化(規格化した値)をそれ
ぞれ、
【0048】
【数8】
【0049】とする。ここで、α1とα2はそれぞれ出力
巻線(1)と出力巻線(2)の電圧変化の直流成分であ
り、その絶対値は1より十分小さい値とする。実施の形
態1で述べたように検出位置誤差ε[rad](電気
角)を求めると、
【0050】
【数9】
【0051】と近似できる。ただし、
【0052】
【数10】
【0053】である。式(12)、(13)から、α1
とα2をうまく設定することにより効果的に誤差を低減
できると考えられる。
【0054】図4及び図5を用いて、本実施の形態の出
力巻線について説明する。ただし、励磁巻線については
図では省略しているが、実施の形態1と同様に、各ティ
ースに集中的に巻き回されており、隣り合うティースで
極性が逆になるように巻かれている。上述したように、
出力巻線(1)21の巻数がティース番号1,2,3,
4,5,6,7,8の順にN±m、0、N、0、N±
m、0、N、0となっており、出力巻線(2)22の巻
数がティース番号1,2,3,4,5,6,7,8の順
に0、N、0、N、0、N、0、Nとなっている。ま
た、実施の形態1で述べたように、巻線の極性は互い違
いになっており、出力巻線(1)21はティース番号1
と5で同じ、3と7で同じ、かつ、ティース番号1と3
で逆極性になるように巻き回されていて、出力巻線
(2)22はティース番号2と6で同じ、4と8で同
じ、かつ、ティース番号2と4で逆極性になるように巻
き回されている。
【0055】なお、図5は出力巻線(1)21の巻数を
従来例から変化させ、出力巻線(2)22は従来例と同
等にした場合、すなわち、図4の巻線仕様を表にしたも
のであるが、図6はその逆で、すなわち、出力巻線
(2)22の巻数を従来例から変化させ、出力巻線
(1)21は従来例と同等にした場合である。ただし、
図5の出力巻線(1)21において、ティース番号1と
5において複合同順であり、図6の出力巻線(2)22
において、ティース番号2と6において複合同順であ
る。このように巻数を設定することにより、式(12)
のα1とα2を正、負、ゼロと変化させることが可能とな
る。なぜなら、出力巻線(1)21および出力巻線
(2)22の巻線仕様が従来例と同様であればα1、α2
はゼロとなり、巻数がN±mのティースが含まれると、
すでに説明したように出力巻線が空間4次成分を拾い、
α1とα2がゼロでなくなり、その符号が巻数をN+mと
するかN−mにするかで符号が逆転するからである。符
号の逆転をもう少し詳細に説明しておく。巻数をN+m
とするかN−mにするかによって出力巻線の振幅変化に
現れる直流成分となる空間4次成分の鎖交磁束の位相が
反転する。この位相の反転によってα1、α2の符号が変
わる。
【0056】上記のように巻線仕様を工夫することによ
り、α1、α2をゼロに設定したり、符号を変化できるこ
とが分かった。具体的には、図5の巻線によりα2=0
とした上で、α1を正か負になるように設定でき、図6
の巻線によりα1=0とした上で、α2を正か負になるよ
うに設定できる。図7に本実施の形態にて可能なα1
α2の組み合わせと式(12)のβすなわち意図的に発
生させる検出位置誤差の位相を示す。図7から検出位置
誤差の位相を電気角90度間隔で設定することが可能で
あることが分かる。またmを変化させることにより、出
力巻線が比拾う空間4次成分の磁束の量を調節できるた
め、意図的に発生させる検出位置誤差の振幅についても
制御できることが分かる。ただし、N>mでないと意図
的に発生させる誤差の振幅が大きくなりすぎるので不適
切である。また、図5の出力巻線(1)においてのティ
ース番号1,5の巻数をN、ティース番号3,7の巻数
をN±mとしたものおよび図6の出力巻線(2)におい
てティース番号2,6の巻数をN、ティース番号4,8
の巻数をN±mとしたものも原理的には同等であること
は言うまでもない。
【0057】以上の考察から、工作誤差が原因で発生す
る検出位置誤差の振幅、位相を把握し、適切な巻数を選
定することによって工作誤差が原因で発生する検出位置
誤差を補正し、高精度な回転角度検出装置を得ることが
できる。
【0058】具体例として、図6でN=158、m=2
とし符号は+を選択した場合の巻線仕様について示す。
図8に固定子内径の真円度が悪化した場合の検出位置誤
差を示す。横軸は回転子の回転角度を機械角で示し、縦
軸は検出位置誤差を機械角で示す。従来例のように出力
巻線の巻数を設定した場合(図の破線)では、機械角1
80度すなわち電気角360度の周期を持った検出位置
誤差が生じている。その誤差の振幅は機械角で約0.7
度である。一方、本実施の形態に従った巻数にした場合
(図の実線)には、誤差を低減できており、その振幅は
約0.4度となって、従来例より高精度な回転角度検出
装置として機能していることが分かる。また、本実施の
形態においては、向かい合うティースの出力巻線の巻数
が同じとなるため、回転子の偏心の影響を受けにくいと
いう効果がある。
【0059】本実施の形態においては、軸倍角が2の例
について述べたが、軸倍角が1の場合はティースが4本
になるため、巻数を例えば出力巻線1ではティース番号
1,2,3,4の順にN±m、0、N、0とし、出力巻
線2ではティース番号1,2,3,4の順に0、N、
0、Nとすればよい。また、軸倍角が3以上のものにつ
いても同様に考えることができ、例えば出力巻線1では
巻数をN±m、0、N、0のパターンを軸倍角たけ繰り
返し、出力巻線2では巻数を0、N、0、Nのパターン
を軸倍角だけ繰り返せばよい。
【0060】以上より、1相の励磁巻線と2相の出力巻
線を設けた固定子と、突極を有する回転子とからなる回
転角度検出装置において、上記2相の出力巻線は固定子
の複数のティースに巻き回されており、ある1相の出力
巻線は各ティースにおける巻数がN±m、0、N、0
(N,mは正の整数でN>mとする)となるか、あるい
はこの巻数のパターンが繰り返されるように巻き回さ
れ、もう1相の出力巻線は各ティースにおける巻数が
0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数のパターン
が繰り返されるように巻き回された構成としたので、工
作誤差によって発生する検出位置誤差を低減することが
でき、さらにこの検出位置誤差を補正するために意図的
に発生させる検出位置誤差の位相を電気角90度間隔で
制御でき、さらに振幅も制御できるため、効果的に検出
位置誤差を低減することができ、高精度な回転角度検出
装置を得ることができるという効果がある。
【0061】実施の形態3.本実施の形態においては、
回転角度検出装置の構成を、出力巻線は固定子の複数の
ティースに巻き回されており、ある1相の出力巻線は各
ティースにおける巻数がN、0、N±m1、0(N,m1
は正の整数でN>m1とする。)となるか、あるいはこ
の巻数のパターンが繰り返されるように巻き回され、も
う1相の出力巻線は各ティースにおける巻数が0、N±
2、0、N(N,m2は正の整数でN>m2とする)と
なるか、あるいはこの巻数のパターンが繰り返されるよ
うに巻き回された構成とすることにより、検出位置誤差
を実施の形態2よりもさらに効果的に低減できることを
説明する。
【0062】実施の形態2で、工作誤差によって発生す
る検出位置誤差を補正することを目的として、意図的に
発生しようとする検出位置誤差の位相を電気角90度単
位で変化させることができる上、その振幅も制御可能で
あることを述べた。しかしながら、式(12)(13)
からα1、α2を任意の値に調整できれば、意図的に発生
しようとする検出位置誤差の位相および振幅を任意に制
御できる、さらに効果的に検出位置誤差の低減が可能に
なる。
【0063】図9は、本実施の形態における回転角度検
出装置の構成を示した構成図である。図9において、1
2はティース11を8個有した固定子である。図中の数
字1〜8は、ティース11のティース番号を示してい
る。34a,34b,34c,34dは、ティース11
に巻き回された出力巻線である。34a及び34bが出
力巻線(1)(図中、符号21)であり、34c及び3
4dが出力巻線(2)(図中、符号22)である。巻数
は、出力巻線(1)においては、出力巻線34a(ティ
ース番号3,7のティースに巻き回された出力巻線)が
N±m1、出力巻線34b(ティース番号1,5のティ
ースに巻き回された出力巻線)がNとなっている。ま
た、出力巻線(2)においては、出力巻線34c(ティ
ース番号2,6のティースに巻き回された出力巻線)が
N±m2、出力巻線34d(ティース番号4,8のティ
ースに巻き回された出力巻線)のいずれもNとなってい
る。図10は、図9の各ティースにおける出力巻線の巻
数を示したものである。
【0064】図9及び図10を用いて本実施の形態につ
いて説明する。ここでも、これまで同様、軸倍角2の回
転角度検出装置について考える。図9では励磁巻線につ
いては図では省略しているが、実施の形態1,2と同様
に、各ティースに集中的に巻き回されており、隣り合う
ティースで極性が逆になるように巻かれている。ここで
は、出力巻線(1)21の巻数がティース番号1,2,
3,4,5,6,7,8の順にN、0、N±m1、0、
N、0、N±m1、0となっており、出力巻線(2)2
2の巻数がティース番号1,2,3,4,5,6,7,
8の順に0、N±m2、0、N、0、N±m2、0、Nと
なっている。ここで、N,m1、m2は正の整数でN>m
1、N>m2とする。また、実施の形態1で述べたよう
に、巻線の極性は互い違いになっており、出力巻線
(1)21はティース番号1と5で同じ、3と7で同
じ、かつ、ティース番号1と3で逆極性になるように巻
き回されていて、出力巻線(2)22はティース番号2
と6で同じ、4と8で同じ、かつ、ティース番号2と4
で逆極性になるように巻き回されている。このように構
成された出力巻線が、空間4次成分の磁束をどのように
拾うか考えてみると、各ティースにおいて巻線の巻数1
あたりに鎖交する空間4次成分の磁束をΦとする。この
とき、出力巻線1に鎖交する空間4次成分の磁束は、テ
ィース番号1,3,5,7の巻線の極性と巻数を考慮す
れば、
【0065】
【数11】
【0066】と書け、出力巻線2についても同様に、巻
数、極性を考慮し、空間4次成分の磁束の位相が出力巻
線1の施されたティースの位置とは位相が反転している
ことに注意すれば、
【0067】
【数12】
【0068】となる。だたし、式(14)(15)それ
ぞれの中では複合同順であるが、巻線仕様により、必ず
しも式(14)(15)両方で複合同順とならない。こ
れらの磁束と出力巻線の電圧の振幅変化に含まれる直流
成分とが比例関係にある、すなわち式(10)(11)
の右辺とα1、α2とはそれぞれ比例関係にあることにな
るので式(13)は
【0069】
【数13】
【0070】と書きかえることができる。但し、複合同
順である。この式から、m1、m2を変化させることによ
り、工作誤差が原因で発生する検出位置誤差を補正する
ために、意図的に発生させようとする検出位置誤差の位
相を任意に設定できることが分かる。さらに、その振幅
は式(12)より、
【0071】
【数14】
【0072】となるので、意図的に発生させようとする
検出位置誤差の振幅も任意に設定できることが分かる。
図9では、出力巻線(1)21においてティース番号
1,5での巻数がN±m1とし、ティース番号3,7で
巻数をNとした例を示したが、ティース番号1,5での
巻数がNとし、ティース番号3,7で巻数をN±m1
しとした場合でもよい。なぜなら、出力巻線(1)21
の鎖交する空間4次成分の磁束は式(14)の右辺の符
号が逆転するたけで、意図的に発生させようとする検出
位置誤差の位相、振幅ともに調整できるという点で同じ
だからである。同様に、出力巻線(2)22についても
同様で、ティース番号2,6での巻数がNとし、ティー
ス番号4,8で巻数をN±m2とした場合でもよいこと
が言える。工作誤差が原因で発生する検出位置誤差を補
正することを目的として意図的に発生させる検出位置誤
差の位相と振幅を任意に設定できることから、実施の形
態2より効果的に誤差の補正が可能となり、高精度な回
転角度検出装置を得ることができることが分かった。
【0073】本実施の形態の具体例として、図10にお
いて、N=158、m1=1、m2=1とし、符号はいず
れも+を選択した場合について工作誤差による検出位置
誤差を低減できることを示す。図11に固定子内径の真
円度が悪化した場合の検出位置誤差を示す。横軸は回転
子の回転角度を機械角で示し、縦軸は検出位置誤差を機
械角で示す。従来例のように出力巻線の巻数を設定した
場合(図の破線)では、機械角180度すなわち電気角
360度の周期を持った検出位置誤差が生じている。そ
の誤差の振幅は機械角で約0.6度である。一方、本実
施の形態に従った巻数にした場合(図の実線)には、誤
差を大幅に低減できておりその振幅は約0.2度となっ
て、従来例より高精度な回転角度検出装置として機能し
ていることが分かる。また、本実施の形態においては、
向かい合うティースの出力巻線の巻数が同じとなるた
め、回転子の偏心の影響を受けにくいという効果があ
る。
【0074】本実施の形態においては、軸倍角が2の例
について述べたが、軸倍角が1の場合はティースが4本
になるため、巻数を例えば出力巻線1ではティース番号
1,2,3,4の順にN±m1、0、N、0とし、出力
巻線2ではティース番号1,2,3,4の順に0、N±
2、0、Nとすればよい。また、軸倍角が3以上のも
のについても同様に考えることができ、例えば出力巻線
1では巻数N±m1、0、N、0のパターンを軸倍角た
け繰り返し、出力巻線2では巻数0、N±m2、0、N
のパターンを軸倍角たけ繰り返せばよい。
【0075】以上より、1相の励磁巻線と2相の出力巻
線を設けた固定子と、突極を有する回転子とからなる回
転角度検出装置において、上記2相の出力巻線は固定子
の複数のティースに巻き回されており、ある1相の出力
巻線は各ティースにおける巻数がN±m1、0、N、0
(N,m1は正の整数でN>m1とする。)となるか、あ
るいはこの巻数のパターンが繰り返されるように巻き回
され、もう1相の出力巻線は各ティースにおける巻数が
0、N±m2、0、N(N,m2は正の整数でN>m2
する。)となるか、あるいはこの巻数のパターンが繰り
返されるように巻き回された構成とすることにより、工
作誤差によって発生する検出位置誤差を低減することが
でき、さらにこの検出位置誤差を補正するために意図的
に発生させる検出位置誤差の位相を任意に制御でき、さ
らに振幅も任意に制御できるため、効果的に検出位置誤
差を低減することができ、高精度な回転角度検出装置を
得ることができるという効果がある。
【0076】実施の形態4.図12は、本実施の形態に
おける回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
図12において、11はティースであり、12はそれら
ティース11を8個有した固定子である。図中の数字1
〜8は、ティース11のティース番号を示している。1
3は回転子であり、44aはティース11に巻き回され
た出力巻線(1)、44bおよび44cはティース11
に巻き回された出力巻線(2)である。巻数は、それぞ
れ、出力巻線44a(ティース番号1,3,5,7のテ
ィースに巻き回された出力巻線)がN、出力巻線44b
(ティース番号2,4のティースに巻き回された出力巻
線)がN+m、出力巻線44c(ティース番号6,8の
ティースに巻き回された出力巻線)がNとなっている。
また、15は回転子13の回転軸である。図13は、上
述した各ティースにおける出力巻線の巻数をまとめたも
のである。
【0077】図24の従来例を用いて説明したように、
上述した図26のグラフに示されるように、固定子の内
径が真円から20μmだけずれて四角形状に変形した場
合の検出位置誤差の周期は、機械角90度であり、これ
は電気角に直すと180度である。ただし、電気角は機
械角に軸倍角を乗じた値とする。また、この電気角18
0度周期の誤差の位相は、生じている工作誤差によって
様々な値に変化する。
【0078】このことから、本実施の形態においては、
電気角180度周期の誤差を補正できるように出力巻線
の仕様を、図24に示す従来例から工夫して変更すれ
ば、固定子形状の工作誤差によって生じる検出位置誤差
を低減し、高精度な回転角度検出装置を得ることができ
ると考える。また、上述の実施の形態1においても述べ
たように、固定子鉄心を打抜くための金型の精度によっ
てこのような誤差が生じるのであれば、同じ金型を使う
限り同じような傾向の検出位置誤差が発生すると考えら
れ、量産時にも誤差を補正する巻線仕様を個々の回転角
度検出装置において変更しなければならない可能性は小
さいと思われる。
【0079】そこで、出力巻線を工夫することにより電
気角180度周期の誤差を意図的に発生させる手法を考
察することにする。その第一段階として、電気角180
度周期の誤差の原因を考える。上記構造の回転角度検出
装置において、励磁巻線に交流電流を通電しつつ、回転
子の位置を変化させていくと2相の出力巻線に生ずる電
圧は正弦波状に変化し、その変化する位相が2相の出力
巻線で互いに電気角90度ずれている。したがって、2
相の出力巻線に生じる電圧の振幅を各回転子位置におい
てプロットしていくと、図27のようなグラフを得るこ
とができる。ただし、出力巻線の電圧の振幅が負である
ときは、振幅が正であるときと位相が反転していること
を示している。このように、出力巻線に生じる電圧が回
転角度に対して理想的に正弦波状に変化するならば、そ
の振幅を2相の出力巻線、出力巻線(1)および(2)
でそれぞれe1、e2とし、回転子の回転角度(機械
角)をψ[rad]とすれば、上記構造の回転角度検出
装置は軸倍角が2であるから、
【0080】
【数15】
【0081】と表すことができる。ただし、電圧の振幅
は最大値を1とし規格化している。図27の波形は理想
的には、振幅の等しい正弦波であるが、実際には工作誤
差などが原因で2相の出力巻線にて振幅が異なっている
場合がある。出力電圧の振幅が異なり、出力巻線(2)
の出力電圧の振幅が出力巻線(1)のそれの1+α倍と
なった場合、2相の出力巻線の電圧の振幅をe1’、e
2’とすれば、
【0082】
【数16】
【0083】と書ける。ここで、
【0084】
【数17】
【0085】とおくと、検出位置誤差ε[rad](電
気角)は式(18)〜(23)から
【0086】
【数18】
【0087】となる。α<<1とすれば、式(24)は
次式のように近似できる。
【0088】
【数19】
【0089】また、εが十分小さい場合は
【0090】
【数20】
【0091】が成り立つから、検出位置誤差εは
【0092】
【数21】
【0093】となる。以上により、2相の出力巻線の電
圧の違いが検出位置誤差に与える影響が明らかになっ
た。
【0094】例えば、図24の従来の回転角度検出装置
において、固定子102の内径が四角形状に変形した場
合、1相の出力巻線の巻き回されているティース101
が回転子103側に近づき、他方は回転子103から離
れるので2相の出力巻線に鎖交する磁束に差が生じる。
したがって、上記の考察から電気角180度周期の誤差
が発生することになる。しかしながら、巻線を工夫し、
工作誤差のない理想的な状態において2相の出力巻線の
電圧に差が生じるようにしていれば、内径の変形によっ
て発生する検出位置誤差を補正し、低減することができ
る。
【0095】以下、電気角180度周期の誤差を低減す
る出力巻線、すなわち工作誤差のない理想的な状態にお
いて2相の出力巻線の電圧に差が生じるような出力巻線
について考察する。図24の軸倍角2の従来の回転角度
検出装置においては、励磁巻線(図示省略)は各ティー
ス101に集中的に巻きまわされており、隣合うティー
ス101で極性が逆になるように巻かれているから、励
磁巻線に流れる電流が作る起磁力は8極の成分、すなわ
ち空間4次の成分となる。
【0096】一方、回転子103は2つの突極を有し、
パーミアンス脈動の成分として空間2次の成分を持つこ
とになる。したがって、空隙に発生する磁束の空間次数
はこれらの起磁力の次数とパーミアンスの次数の和と差
の成分、4+2=6と4−2=2が主な成分となり、さ
らに、励磁巻線の電流が作る起磁力と同じ成分すなわち
空間4次の成分も多く含まれると考察できる。起磁力の
次数とパーミアンスの次数の和と差の成分、すなわちこ
こでは空間2次と6次の成分か回転子103の位置によ
って変化し、出力巻線がこれらの磁束の変化を拾うこと
で回転角度検出装置としての動作をする。一方、励磁巻
線の電流が作る起磁力と同じ成分、すなわちここでは空
間4次の成分は回転子の位置によってほとんど変化する
ことなくほぼ一定である。
【0097】工作誤差のない理想的な状態において2相
の出力巻線の電圧に差が生じるような出力巻線を実現す
るためには、2相の出力巻線はいずれも空間4次の磁束
を拾わず、空間2次と4次の磁束に関しては2相の出力
巻線で差が出るようにしなければならない。そこで、出
力巻線の鎖交磁束を空間2次、6次、4次の成分につい
て考える。図28は、空間2次の磁束が出力巻線にどの
ように鎖交するかを説明するための図である。巻線は出
力巻線(1)(符号100−1)のみを示す。空間2次
の磁束を楕円状の実線で示している。図29は空間6
次、図30は空間4次についての図である。ここでは、
図24のティース番号1〜8までの巻数をそれぞれN
〜Nとする。空隙磁束密度の空間2次、6次、4次の
成分をそれぞれ、φ ,φ,φ とすると出力巻
線1に鎖交する空間2次、6次、4次の磁束をΦ21
Φ61,Φ41とすれば、図28,29,30を参考に
して巻線の極性に注意すれば、
【0098】
【数22】
【0099】となることが理解できる。出力巻線(2)
についても同様で、出力巻線(1)に鎖交する空間2
次、6次、4次の磁束をΦ22,Φ62,Φ42とすれ
【0100】
【数23】
【0101】となる。図13に示したように従来例の巻
線仕様ではN〜Nは全てNに等しいので、式(2
7)〜(32)より
【0102】
【数24】
【0103】となり、従来の巻線仕様では空間2次、4
次を拾いその振幅は2相の出力巻線で等しく、さらに空
間4次の磁束は拾わない。ところが、本発明において
は、図14のように出力巻線2のティース2,4の巻数
を変化させてN+m(mは正の整数でN>m)にした場
合には、上式(27)〜(32)から
【0104】
【数25】
【0105】となり、回転子位置を知るために必要な空
間2次、6次の磁束成分に関して差が生じ、空間4次に
ついては従来例と同じく拾わない。以上により、出力巻
線(1)と(2)で出力電圧に差を生じさせることがで
き、意図的に電気角180度周期の誤差を発生させるこ
とができるのである。
【0106】式(34)(35)から出力巻線の鎖交磁
束の比、すなわち出力電圧の比が分かる。出力巻線
(1)の電圧で規格化すれば、出力巻線(2)の電圧は
式(34)(35)より、出力巻線(1)の
【0107】
【数26】
【0108】倍になることが明らかである。これは式
(21)でα=m/2Nとした場合に相当し、意図的に
発生させようとする誤差εは
【0109】
【数27】
【0110】となる。したがって、Nとmを適切に選ぶ
ことにより工作誤差によって発生する電気角180度周
期の誤差を補正し、低減することができることが理解で
きた。
【0111】本発明の具体的例として図13においてN
=158、m=2とした場合について述べる。図14に
検出位置誤差の波形を示す。従来の巻線仕様(図25で
N=158)とした場合には図26の実線で示したよう
に検出位置誤差は小さい。ところが工作誤差により図1
4の破線で示したように機械角90度周期すなわち電気
角180度周期の検出位置誤差が増大する。そこで、本
発明の巻線仕様(図13においてN=158、m=2と
した場合)は実線で示したように電気角180度周期の
検出位置誤差が低減され、高精度な回転角度検出装置と
して動作していると言える。
【0112】ここでは出力巻線(2)のティース番号
2,4の巻数をN+mに変化させた場合について述べた
が、工作誤差による検出位誤差の位相が逆転してるとき
はN−mとすれば同様に誤差を低減できることは式(3
7)から分かる。また、ティース番号2,4の巻数を変
化させるのではなくティース番号6,8やティース番号
4,6を変化した場合でも同様の効果があることは言う
までもない。また、出力巻線(2)の巻数を変化させた
場合について述べたが、出力巻線(2)は従来例と同じ
で出力巻線(1)の巻数を変化させた場合についても同
様の効果が得られることは言うまでもない。また、図1
3においては、一方の出力巻線が、N+m,0,N+
m,0のパターンを少なくとも1つ有する例について述
べたが、一方の出力巻線が、N−m,0,N−m,0の
パターンを少なくとも1つ有する場合においても、同様
の効果が得られることは言うまでもない。さらに、今回
は軸倍角2の回転角度検出装置について述べたが、軸倍
角1の場合はティースが4本になるので、例えば出力巻
線(1)の巻数をティース1〜4の順にN±m,0,N
±m,0(複合同順)、出力巻線(2)の巻数を0,
N,0,Nなどとすれば同様の効果が得られる。また、
軸倍角が3以上のものについても、出力巻線の一方は従
来例と同じとし、一方にN±m,0,N±m,0(複合
同順)なるパターンを少なくとも1回設けることにより
同様の検出位置誤差低減の効果があることは言うまでも
ない。
【0113】以上のように、1相の励磁巻線と2相の出
力巻線を設けた固定子と、突極を有する回転子とからな
る回転角度検出装置において、上記2相の出力巻線は固
定子の複数のティースに巻き回されており、一方の出力
巻線において巻数がN±m,0,N±m,0(複合同
順)のパターンを少なくとも1つ有し(N,mは正の整
数でN>m)、もう一方の出力巻線は0,N,0,Nと
なるかこのパターンの繰り返しで構成することにより、
固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発生す
る検出位置誤差を補正することができるため、検出位置
誤差の小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置を得
ることができるという効果がある。
【0114】実施の形態5.上述の実施の形態4では、
図13に示すように出力巻線の巻数の一部を変更し、N
±m,0,N±m,0(複合同順)なるパターンを少な
くとも1つ有する場合について述べたが、本実施の形態
では、2相あるうちの1相の出力巻線を全てN±m,
0,N±m,0(複合同順)のパターンの繰り返しとし
た場合を考える。
【0115】図15は本実施の形態の回転角度検出装置
である。図15において、11はティースであり、12
はそれらティース11を8個有した固定子である。図中
の数字1〜8は、ティース11のティース番号を示して
いる。13は回転子であり、54aはティース11に巻
き回された出力巻線(1)、54bはティース11に巻
き回された出力巻線(2)である。巻数は、それぞれ、
出力巻線54a(ティース番号1,3,5,7のティー
スに巻き回された出力巻線)がN、出力巻線54b(テ
ィース番号2,4、6,8のティースに巻き回された出
力巻線)がN−mとなっている。また、15は回転子1
3の回転軸である。図16は、上述した各ティースにお
ける出力巻線の巻数をまとめたものである。
【0116】出力巻線(1)は従来例と同じ巻数Nと
し、出力巻線(2)についてはすべてN±mとしてい
る。このとき、Φ21,Φ61,Φ41 ,Φ22,Φ
62,Φ 42を求めると
【0117】
【数28】
【0118】となる。このとき、出力巻線(1)と
(2)の出力電圧の比を求めると、
【0119】
【数29】
【0120】となり、これは式(21)においてα=±
m/Nとした場合に相当する。よって、意図的に発生し
ようとする誤差ε[rad](電気角)は
【0121】
【数30】
【0122】となる。また、出力巻線(2)は従来例と
同じ巻数Nとし、出力巻線(1)についてはすべてN±
mとした場合には同様に、
【0123】
【数31】
【0124】となるから、このとき、出力巻線(1)と
(2)の出力電圧の比を求めると、
【0125】
【数32】
【0126】となり、これは式(21)においてα=±
m/Nとした場合に相当する(ただしm<<Nとし
た)。よって、意図的に発生しようとする誤差ε[ra
d](電気角)は
【0127】
【数33】
【0128】となる。
【0129】そこで具体例として図16の巻線仕様にて
N=158、m=1とした場合について検出位置誤差を
磁界解析によって求めた。図18にその結果を示す。従
来の巻線では振幅が機械角0.19度程度(電気角で
0.38度)の電気角180度周期の誤差が見られた
が、図16の巻線仕様ではこの誤差が低減されて、高精
度な回転角度検出装置として動作していることが分か
る。
【0130】なお、図16は出力巻線(1)21の巻数
は従来例と同等にし、出力巻線(2)22の巻数を従来
例から変化させた場合、すなわち、図15の巻線仕様を
表にしたものであるが、図17はその逆で、すなわち、
出力巻線(1)21の巻数を従来例から変化させ、出力
巻線(2)22は従来例と同等にした場合である。ただ
し、図16においては、各ティースにおいて、変化させ
た巻数がN−mと記載したが、図17においては、各テ
ィースにおいて、変化させた巻数がN+mと記載されて
いる。しかしながら、これは、記載された例に限定され
るものではなく、本実施の形態においては、一方の出力
巻線において巻数がN±m,0,N±m,0となるか、
あるいは、N±m,0,N±m,0のパターンの繰り返
しで構成され(N,mは正の整数でN>m)、かつ、も
う一方の出力巻線は0,N,0,Nとなるか、このパタ
ーンの繰り返しで構成されていればよいものとする。
【0131】図17の巻線仕様にてN=158、m=1
とした場合についても、図19に示す。この場合も従来
の巻線では振幅が機械角0.19度程度(電気角で0.
38度)の電気角180度周期の誤差が見られたが、図
17の巻線仕様ではこの誤差が低減されて、高精度な回
転角度検出装置として動作していることが分かる。
【0132】ここでは軸倍角が2の回転角度検出装置に
ついて述べたが、軸倍角が3以上についても同様のこと
が言える。例えば軸倍角が3の場合であれば、例えば1
2本のティースにおいて出力巻線(1)は巻数はN±
m,0,N±m,0のパターンを3回繰り返した仕様と
して、出力巻線(2)については0,N,0,Nのパタ
ーンを3回繰り返した仕様とすれば同様の効果が得られ
る。さらに軸倍角によって式(41)(45)は変化し
ないことも明らかであり軸倍角によらず、検出位置誤差
の低減という効果が得られる。
【0133】以上により、1相の励磁巻線と2相の出力
巻線を設けた固定子と、突極を有する回転子とからなる
回転角度検出装置において、上記2相の出力巻線は固定
子の複数のティースに巻き回されており、一方の出力巻
線において巻数がN±m,0,N±m,0となるかある
いはN±m,0,N±m,0のパターンの繰り返しで構
成され(mは正の整数でN>m)、かつ、もう一方の出
力巻線は0,N,0,Nとなるかこのパターンの繰り返
しで構成することにより、固定子内径の真円度の悪化等
の工作誤差によって発生する検出位置誤差を補正するこ
とができるため、検出位置誤差の小さいすなわち精度の
よい回転角度検出装置を得ることができるという効果が
ある。さらに、実施の形態4においては、一方の出力巻
線の巻数が周方向にアンバランスになっていたが、本実
施の形態ではアンバランスが生じず、周方向で対称性を
もっている。したがって偏心に対して誤差があまり増大
しないという効果もある。
【0134】実施の形態6.これまで、出力巻線の巻数
を従来例から変化させて、工作誤差によって発生する検
出位置誤差を低減し、高精度な回転角度検出装置を得る
手法を述べた。本実施の形態においては、より巻数をう
まく調整することにより、さらに効果的に検出位置誤差
を低減する手法について述べる。
【0135】工作誤差によって発生する検出位置誤差を
補正するため、意図的に発生させる検出位置誤差と出力
巻線の巻数との関係は既に導出したように式(41)
(28)で表される。これは、実施の形態5の巻線仕様
において工作誤差のない理想的な状態において電気角1
80度周期の検出位置誤差を振幅m/2Nで意図的に発
生させることができることを示している。すなわち、工
作誤差がある状態で、従来の巻線仕様で発生する検出位
置誤差の振幅εとこの意図的に発生させる誤差の振幅が
一致するようにNおよびmを選定すれば、より効果的に
誤差を低減することができるのである。
【0136】具体的な例として、図25に示した従来の
巻線仕様でN=158としたときに電気角0.38度す
なわち0.0066[rad]の振幅の誤差が生じてい
る場合に対し、m=2とし、
【0137】
【数34】
【0138】のように意図的に発生する検出位置誤差の
振幅と工作誤差による検出位置誤差の振幅をほぼ一致さ
せた場合についてその効果を見る。本実施の形態におけ
る巻線仕様は、図20でN=158、m=2とした場合
に相当する。このときの検出位置誤差のグラフを図21
に示す。これまでの実施の形態に比べて、より効果的に
検出位置誤差を低減し、さらに高精度な回転角度検出装
置を得ることができたといえる。ここではm/2Nとε
がほぼ等しい場合について示したが、
【0139】
【数35】
【0140】とした場合にはさらに誤差を低減できると
いうことは言うまでもない。
【0141】以上により、従来例の巻線仕様の場合に検
出位置誤差が電気角でε[rad]発生する回転角度検
出装置において、上記誤差を補正するため、m/2Nと
εをほぼ等しく、望ましくは、m/2N=εとなるよう
にNとmを選定したことにより、固定子内径の真円度の
悪化等の工作誤差によって発生する検出位置誤差を補正
することができるため、誤差低減のため意図的に発生さ
せる誤差と工作誤差によって発生している誤差の振幅が
ほぼ等しくあるいは等しくできるため、より効果的に検
出位置誤差を低減でき、高精度な回転角度検出装置を得
ることができるという効果がある。
【0142】実施の形態7.これまでは、回転子の形状
については特に限定しなかったが、本発明の巻線によっ
て工作誤差が原因で発生する検出位置誤差を低減できた
としても、回転子の形状が適切でないと検出位置誤差が
大きくなってしまう場合がある。本発明では、回転子の
形状によって生じるパーミアンスの変動成分を利用した
回転角度検出装置に関するものであり、上記パーミアン
スの変動成分が正弦波状であれば検出位置誤差が小さ
く、高精度になる。
【0143】したがって、回転子の回転軸中心を原点と
し回転子外周の位置を表す角度θとするとき、固定子内
周と回転子の外周の間のパーミアンスを角度θにおい
て、直流成分も含めて
【0144】
【数36】
【0145】となれば、高精度な回転角度検出装置とし
て機能する。ただし、A、Bは正の定数でA>B、Mは
回転角度検出装置の軸倍角とする。空隙長はパーミアン
スに逆比例することと式(31)とから、前記角度θの
位置における空隙長が
【0146】
【数37】
【0147】となるような回転子形状とすれば、空隙の
パーミアンスの脈動成分が正弦波状となり高精度な回転
角度検出装置を得ることができる。
【0148】したがって、出力巻線の巻数を実施の形態
1〜6で述べたいずれかのように設定し、さらに回転子
を式(49)によって決まる形状としたことで検出位置
誤差をさらに低減することができ、高精度な回転角度検
出装置を得ることができるという効果がある。
【0149】実施の形態8.図22に、上述した本発明
の回転角度検出装置を具備した永久磁石型回転電機を示
す。図22において、140は永久磁石型回転電機、1
41は回転電機140の固定子、142は当該固定子1
41を構成している電機子鉄心、143は同じく固定子
141を構成している電機子巻線、144は回転電機1
40の回転子、145は当該回転子144を構成してい
る回転子鉄心、146は同じく回転子144を構成して
いる永久磁石、147は回転子鉄心145が固定されて
いるシャフトである。なお、12,13,14は上述し
たものと同じであり、すなわち、それぞれ、回転角度検
出装置の固定子、回転子、出力巻線である。なお、出力
巻線については、実施の形態1における符号14を用い
ているが、この場合に限らず、上述の実施の形態のいず
れのものでもよいものとする。また、16は回転角度検
出装置の励磁巻線である。
【0150】この永久磁石型回転電機140は、電機子
鉄心142と電機子鉄心142に納められた電機子巻線
143によって構成される固定子141と、回転子鉄心
145と永久磁石146とで構成される回転子144を
具備している。回転子144はシャフト147に固定さ
れている。回転子144は軸受け148によって自由自
在に回転できる。
【0151】実施の形態1〜7で述べた回転角度検出装
置はシャフト147にその回転子144が例えば圧入に
よって固定されており、回転子144の回りに固定子1
41が囲うような位置で永久磁石型回転電機140の固
定子141側に固定されている。回転角度検出装置の回
転子13は、永久磁石型回転電機140の回転子144
とともに回転する。回転角度検出装置の励磁巻線に励磁
電流を加えると出力巻線に電圧が生じ、その電圧の変化
を読み取り回転角度を検出する。
【0152】実施の形態1〜7では工作誤差が原因で発
生する検出位置誤差を補正し、回転角度検出装置を高精
度化する手法について説明した。本発明の技術を適用し
た回転角度検出装置を図22に示したように、永久磁石
型回転電機140の回転子144の回転角度を検出する
用途に用いたとすれば、上記回転角度検出装置は、工作
誤差が原因で発生する検出位置誤差を低減し、高精度化
されているため永久磁石型回転電機140の回転子14
4の位置決め精度が向上するという効果がある。
【0153】また、検出位置誤差が大きいと、永久磁石
型回転電機140の回転子144の位置を正確に把握で
きないため、電流の位相が通電すべき位相からずれるた
め、トルク指令値と実際に発生するトルクとの間に差が
生じる。これまでの例で分かるように、回転角度検出装
置の検出位置誤差は回転角によって周期的に変化するた
め、トルク値もそれに伴い脈動する。すなわち、回転角
度検出装置の検出位置誤差が大きいとトルク脈動が大き
くなり、永久磁石型回転電機140の性能を低下させる
ことになるのである。そこで、実施の形態1〜7で述べ
た回転角度検出装置を用いれば、検出位置誤差が低減さ
れているので、トルク脈動が小さく永久磁石型回転電機
を駆動することができるという効果がある。また、構造
が複雑で高価な光学式エンコーダなどを用いないので、
構造が簡単で安価であり、かつ耐環境性にすぐれた永久
磁石型回転電機を得ることができるという効果もある。
【0154】本実施の形態では回転角度検出装置を永久
磁石型回転電機の負荷側に配置した例を示したが、負荷
とは逆方向に回転角度検出装置を配置した場合や回転電
機の内部に配置した場合にも同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【0155】実施の形態9.また、電動パワーステアリ
ング装置のように、駆動源として用いる電動機のトルク
脈動を小さくする必要がある用途には、実施の形態8で
述べた永久磁石型回転電機が適していると言える。図2
3に電動パワーステアリング装置の概念図を示す。図2
3において、140は実施の形態8で示した永久磁石型
回転電機である。また、151はステアリングホイー
ル、152はコラムシャフト、153はウォームギヤ、
154はハンドルジョイント、155はステアリングギ
ヤ、156はラックである。
【0156】操舵力はステアリングホイール151から
コラムシャフト152を介しウォームギヤ153(図で
は詳細は省略し、ギヤボックスのみ示している)に伝わ
る。このウォームギヤ153は電動機出力(トルク、回
転数)を回転方向を直角に変えながら伝達し、同時に減
速し、アシストトルクを増加させる。さらに操舵力はハ
ンドルジョイントを伝わり、方向も変えられる。ステア
リングギヤ155(図では詳細は省略し、ギヤボックス
のみ示している)はコラムシャフト152の回転を減速
し、同時にラック156の直線運動に変換し、所要の変
位を得る。このラック156の直線運動により車輪を動
かし、車両の方向転換等を可能とする。
【0157】上記のような電動パワーステアリング装置
では電動機にて発生するトルクの脈動がウォームギヤ1
53とコラムシャフト152を介して、ステアリングホ
イール151に伝達される。従って、電動機が大きなト
ルク脈動を発生する場合、滑らかなステアリング感覚を
得ることが出来ない。また、構造が複雑で高価な光学式
エンコーダなどを用いないので、構造が簡単で安価であ
り、かつ耐環境性にすぐれた電動パワーステアリング装
置を得ることができるという効果もある。
【0158】また、本実施の形態ではコラムシャフトを
電動機のトルクによってアシストするコラムアシスト式
の電動パワーステアリング装置を示したが、ラックを電
動機のトルクによってアシストするラックアシスト式の
場合でもよいことは言うまでもない。
【0159】したがって、実施の形態8で述べた永久磁
石型回転電機を駆動源とした電動パワーステアリング装
置は、トルクの脈動が小さく滑らかなステアリング感覚
を得ることができるという効果がある。
【0160】
【発明の効果】この発明は、1相の励磁巻線と2相の出
力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子とを備
えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数のテ
ィースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のティー
スに巻き回されており、上記複数のティースが、上記出
力巻線の巻数がNであるティースと、上記出力巻線の巻
数がN±m(N,mは正の整数でN>mとする。)であ
るティース及び巻数がmであるティースの少なくともい
ずれか一方とを含んでいる回転角度検出装置であるの
で、このような構成とすることにより、固定子内径の真
円度の悪化等の工作誤差によって発生する検出位置誤差
を補正することができるため、検出位置誤差の小さいす
なわち精度のよい回転角度検出装置を得ることができる
という効果がある。
【0161】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N±m、0、N、0(N,mは正の整数でN>mとす
る。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰り
返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻線
のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける巻
数が、0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数のパ
ターンが繰り返されるように巻き回されている回転角度
検出装置であるので、このような構成とすることによ
り、固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発
生する検出位置誤差を補正することができるため、検出
位置誤差の小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置
を得ることができるという効果がある。さらに、誤差を
補整するため意図的に発生させる検出位置誤差の位相、
振幅を制御できるため効果的に検出位置誤差を低減する
ことができ、高精度な回転角度検出装置を得ることがで
きるという効果がある。
【0162】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N、0、N±m1、0(N,m1は正の整数でN>m1
する。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰
り返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻
線のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける
巻数が、0、N±m2、0、N(N,m2は正の整数でN
>m2とする。)となるか、あるいは、この巻数のパタ
ーンが繰り返されるように巻き回されている回転角度検
出装置であるので、このような構成とすることにより、
固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発生す
る検出位置誤差を補正することができるため、検出位置
誤差の小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置を得
ることができるという効果がある。さらに、誤差を補整
するため意図的に発生させる検出位置誤差の位相、振幅
を任意に制御できるため効果的に検出位置誤差を低減す
ることができ、高精度な回転角度検出装置を得ることが
できるという効果がある。
【0163】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線において、当該出力巻線の各テ
ィースにおける巻数が、N±m、0、N±m、0(N,
mは正の整数でN>mとする。)となるパターンが少な
くとも1つ含まれ、かつ、上記2相の出力巻線のうちの
他方の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数のパターン
が繰り返されるように巻き回されている回転角度検出装
置であるので、このような構成とすることにより、固定
子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発生する検
出位置誤差を補正することができるため、検出位置誤差
の小さい、すなわち、精度のよい回転角度検出装置を得
ることができるという効果がある。
【0164】また、この発明は、1相の励磁巻線と2相
の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子と
を備えた回転角度検出装置であって、上記固定子が複数
のティースを有し、上記2相の出力巻線は上記複数のテ
ィースに巻き回されており、上記2相の出力巻線のうち
の所定の1相の出力巻線の各ティースにおける巻数が、
N±m、0、N±m、0(N,mは正の整数でN>mと
する。)となるか、あるいは、この巻数のパターンが繰
り返されるように巻き回され、かつ、上記2相の出力巻
線のうちの他方の1相の出力巻線の各ティースにおける
巻数が、0、N、0、Nとなるか、あるいはこの巻数の
パターンが繰り返されるように巻き回されている回転角
度検出装置であるので、このような構成とすることによ
り、固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発
生する検出位置誤差を補正することができるため、検出
位置誤差の小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置
を得ることができるという効果がある。さらに、偏心に
対して誤差があまり増大しないという効果がある。
【0165】また、上記mをm=0とした巻線仕様の場
合に、検出位置誤差が電気角でε[rad]だけ発生す
る回転角度検出装置であって、上記誤差を補正するため
に、m/2Nとεとをほぼ等しく、望ましくは、m/2
N=εとするので、このような構成とすることにより、
固定子内径の真円度の悪化等の工作誤差によって発生す
る検出位置誤差を補正することができるため、検出位置
誤差の小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置を得
ることができるという効果がある。さらに、誤差低減の
ため意図的に発生させる誤差と工作誤差によって発生し
ている誤差の振幅がほぼ等しく、あるいは等しくできる
ため、より効果的に検出位置誤差を低減できるという効
果がある。
【0166】また、上記回転子の回転軸の中心を原点と
し、回転子外周の位置を表す角度をθとするとき、前記
角度θの位置における空隙長が1/{A+Bcos(M
θ)}(ただし、A、Bは正の定数でA>B、Mは回転
角度検出装置の軸倍角)となる回転子を備えているの
で、このような回転子を具備することにより、空隙のパ
ーミアンス変化が正弦波状となり高精度な回転角度検出
装置を得ることができるという効果がある。
【0167】また、この発明は、上述した回転角度検出
装置のいずれかを備えた永久磁石型回転電機であるの
で、固定子内径の真円度の悪化やティースの位置ずれ等
の工作誤差によって発生する検出位置誤差を補正するこ
とにより、検出位置誤差の小さいすなわち精度のよい回
転角度検出装置を永久磁石型回転電機の回転位置センサ
として用いることにより、位置決め精度が向上する効果
がある。また、検出位置誤差に起因するトルク脈動を低
減することができるため、滑らかなトルク波形を得るこ
とができるという効果がある。構造が複雑で高価な光学
式エンコーダなどを用いないので、構造が簡単で安価で
あり、かつ、耐環境性にすぐれた永久磁石型回転電機を
得ることができるという効果もある。
【0168】また、この発明は、固定子内径の真円度の
悪化やティースの位置ずれ等の工作誤差によって発生す
る検出位置誤差を補正することにより、検出位置誤差の
小さいすなわち精度のよい回転角度検出装置を用いた当
該永久磁石型回転電機を駆動源として用いる電動パワー
ステアリング装置であるので、このような永久磁石型回
転電機はトルク脈動が小さいため、滑らかなステアリン
グ感覚を得ることができるという効果がある。また、構
造が複雑で高価な光学式エンコーダなどを用いないの
で、構造が簡単で安価であり、かつ、耐環境性にすぐれ
た電動パワーステアリング装置を得ることができるとい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における回転角度検出
装置の巻線仕様を示した構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における回転角度検出
装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図3】 従来例と本発明の実施の形態1との検出位置
誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態2における回転角度検出
装置の巻線仕様を示した構成図である。
【図5】 本発明の実施の形態2における回転角度検出
装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態2における回転角度検出
装置の巻線仕様の変形例を表形式で示した説明図であ
る。
【図7】 本発明の実施の形態2における2相の出力巻
線の電圧変化の直流成分α1、α2の組み合わせと意図
的に発生させる検出位置誤差βの位相の関係を表形式で
示した説明図である。
【図8】 従来例と本発明の実施の形態2との検出位置
誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態3における回転角度検出
装置の巻線仕様を示した構成図である。
【図10】 本発明の実施の形態3における回転角度検
出装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図11】 従来例と本発明の実施の形態3との検出位
置誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態4における回転角度検
出装置の巻線仕様を示した構成図である。
【図13】 本発明の実施の形態4における回転角度検
出装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図14】 従来例と本発明の実施の形態4との検出位
置誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態5における回転角度検
出装置の巻線仕様を示した構成図である。
【図16】 本発明の実施の形態5における回転角度検
出装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態5における回転角度検
出装置の巻線仕様の変形例を表形式で示した説明図であ
る。
【図18】 従来例と本発明の実施の形態5との検出位
置誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図19】 従来例と本発明の実施の形態5の変形例と
の検出位置誤差の比較をグラフにより示した説明図であ
る。
【図20】 本発明の実施の形態6における回転角度検
出装置の巻線仕様を表形式で示した説明図である。
【図21】 従来例と本発明の実施の形態6との検出位
置誤差の比較をグラフにより示した説明図である。
【図22】 本発明の実施の形態8における永久磁石型
回転電機の構成を示した概略構成図である。
【図23】 本発明の実施の形態9における電動パワー
ステアリングの構成を示した概略構成図である。
【図24】 従来の回転角度検出装置の巻線仕様を示し
た構成図である。
【図25】 従来の回転角度検出装置の巻線仕様を表形
式で示した説明図である。
【図26】 固定子巻線内径が四角形状に変形して真円
から20μmずれた場合の検出位置誤差の変化をグラフ
により示した説明図である。
【図27】 2相の出力巻線の電圧の変化(軸倍角2の
場合)をグラフにより示した説明図である。
【図28】 空間2次の磁束がどのように出力巻線に鎖
交するかを示した説明図である。
【図29】 空間6次の磁束がどのように出力巻線に鎖
交するかを示した説明図である。
【図30】 空間4次の磁束がどのように出力巻線に鎖
交するかを示した説明図である。
【図31】 固定子巻線内径が楕円形状に変形して真円
から50μmずれた場合の検出位置誤差の変化をグラフ
により示した説明図である。
【符号の説明】
11,101 ティース、12,102 固定子、1
3,103 回転子、21,100−1 出力巻線
(1)、22,100−2 出力巻線(2)、14a,
14b,24a,24b,24c,24d,34a,3
4b,34c,34d,44a,44b,44c,54
a,54b,104 出力巻線、15,105回転軸、
16 励磁巻線、104−1,104−3,104−
5,104−7出力巻線、106 空間2次の磁束、1
07 空間6次の磁束、108 空間4次の磁束、14
0 永久磁石型回転電機、141 固定子、142 電
機子鉄心、143 電機子巻線、144 回転子、14
5 回転子鉄心、146 永久磁石、147 シャフ
ト、148 軸受け、151 ステアリングホイール、
152 コラムシャフト、153 ウォームギヤ、15
4 ハンドルジョイント、155 ステアリングギヤ、
156 ラック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 悟 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F077 AA47 CC02 PP26 UU07 3D033 CA03 CA29

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
    けた固定子と、突極を有する回転子とを備えた回転角度
    検出装置であって、 上記固定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻
    線は上記複数のティースに巻き回されており、 上記複数のティースが、 上記出力巻線の巻数がNであるティースと、 上記出力巻線の巻数がN±m(N,mは正の整数でN>
    mとする。)であるティース及び巻数がmであるティー
    スの少なくともいずれか一方とを含んでいることを特徴
    とする回転角度検出装置。
  2. 【請求項2】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
    けた固定子と、突極を有する回転子とを備えた回転角度
    検出装置であって、 上記固定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻
    線は上記複数のティースに巻き回されており、 上記2相の出力巻線のうちの所定の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、N±m、0、N、0(N,m
    は正の整数でN>mとする。)となるか、あるいは、こ
    の巻数のパターンが繰り返されるように巻き回され、か
    つ、 上記2相の出力巻線のうちの他方の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、0、N、0、Nとなるか、あ
    るいはこの巻数のパターンが繰り返されるように巻き回
    されていることを特徴とする回転角度検出装置。
  3. 【請求項3】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
    けた固定子と、突極を有する回転子とを備えた回転角度
    検出装置であって、 上記固定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻
    線は上記複数のティースに巻き回されており、 上記2相の出力巻線のうちの所定の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、N、0、N±m1、0(N,
    1は正の整数でN>m1とする。)となるか、あるい
    は、この巻数のパターンが繰り返されるように巻き回さ
    れ、かつ、 上記2相の出力巻線のうちの他方の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、0、N±m2、0、N(N,
    2は正の整数でN>m2とする。)となるか、あるい
    は、この巻数のパターンが繰り返されるように巻き回さ
    れていることを特徴とする回転角度検出装置。
  4. 【請求項4】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
    けた固定子と、突極を有する回転子とを備えた回転角度
    検出装置であって、 上記固定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻
    線は上記複数のティースに巻き回されており、 上記2相の出力巻線のうちの所定の1相の出力巻線にお
    いて、当該出力巻線の各ティースにおける巻数が、N±
    m、0、N±m、0(N,mは正の整数でN>mとす
    る。)となるパターンが少なくとも1つ含まれ、かつ、 上記2相の出力巻線のうちの他方の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、0、N、0、Nとなるか、あ
    るいはこの巻数のパターンが繰り返されるように巻き回
    されていることを特徴とする回転角度検出装置。
  5. 【請求項5】 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設
    けた固定子と、突極を有する回転子とを備えた回転角度
    検出装置であって、 上記固定子が複数のティースを有し、上記2相の出力巻
    線は上記複数のティースに巻き回されており、 上記2相の出力巻線のうちの所定の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、N±m、0、N±m、0
    (N,mは正の整数でN>mとする。)となるか、ある
    いは、この巻数のパターンが繰り返されるように巻き回
    され、かつ、 上記2相の出力巻線のうちの他方の1相の出力巻線の各
    ティースにおける巻数が、0、N、0、Nとなるか、あ
    るいはこの巻数のパターンが繰り返されるように巻き回
    されていることを特徴とする回転角度検出装置。
  6. 【請求項6】 上記mをm=0とした巻線仕様の場合
    に、検出位置誤差が電気角でε[rad]だけ発生する
    回転角度検出装置であって、 上記誤差を補正するために、m/2Nとεとをほぼ等し
    く、望ましくは、m/2N=εとすることを特徴とする
    請求項5に記載の回転角度検出装置。
  7. 【請求項7】 上記回転子の回転軸の中心を原点とし、
    回転子外周の位置を表す角度をθとするとき、前記角度
    θの位置における空隙長が 1/{A+Bcos(Mθ)} (ただし、A、Bは正の定数でA>B、Mは回転角度検
    出装置の軸倍角)となる回転子を備えていることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれかに記載の回転角度検
    出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の回
    転角度検出装置を備えていることを特徴とする永久磁石
    型回転電機。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の永久磁石型回転電機を
    駆動源として用いることを特徴とする電動パワーステア
    リング装置。
JP2002015856A 2001-10-16 2002-01-24 回転角度検出装置、それを用いた永久磁石型回転電機、及び、永久磁石型回転電機を用いた電動パワーステアリング装置 Expired - Lifetime JP3938501B2 (ja)

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