JPH10307043A - 可変リラクタンス型レゾルバ - Google Patents

可変リラクタンス型レゾルバ

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JPH10307043A
JPH10307043A JP11476297A JP11476297A JPH10307043A JP H10307043 A JPH10307043 A JP H10307043A JP 11476297 A JP11476297 A JP 11476297A JP 11476297 A JP11476297 A JP 11476297A JP H10307043 A JPH10307043 A JP H10307043A
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JP
Japan
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winding
phase output
windings
variable reluctance
yoke
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Application number
JP11476297A
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Inventor
Takeshi Yamamoto
武司 山本
Keiichiro Tomoari
慶一郎 伴在
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変リラクタンス型レゾルバの角度検出精度
を向上させること。 【解決手段】 本発明の可変リラクタンス型レゾルバ
は、リング状の継鉄2と継鉄2から求心方向に突出して
いる複数のティース3とを有し一相の励磁巻線6および
二相の出力巻線7,8が巻装されている固定子1と、誘
導子型の回転子12とからなる。一相の励磁巻線6は、
各ティース3に波巻きで巻装されており、二相の出力巻
線7,8は、継鉄2に互いに分離して集中巻きで巻装さ
れている。各巻線6,7,8が別個に巻装されており、
積層されて巻装されてはいないので、巻乱れや漏洩磁束
の影響による両出力巻線7,8のインピーダンスのばら
つきが少なくなり、インピーダンスの誤差に起因する角
度計測誤差が抑制される。その結果、角度検出精度が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変リラクタンス
型レゾルバ(角度検出器)の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】公知の可変リラクタンス型レゾルバとし
ては、特開平6−213614号公報や特開平8−17
8611号公報に開示されているものがある。これらの
公報に開示されているレゾルバそのものではないが、本
発明の理解を容易にするために従来技術の一例として本
発明に最も近い可変リラクタンス型レゾルバを想定し、
図5、図6(a)〜(d)および図7(a)〜(b)を
参照して以下に説明する。
【0003】従来の可変リラクタンス型レゾルバは、図
5に示すように、固定子1’と回転子12とから主に構
成されている。固定子1’は、リング状の継鉄2’とこ
の継鉄2’から求心方向に突出している複数のティース
3’とを有しており、一相の励磁巻線6’および二相の
出力巻線7’,8’は、いずれもティース3’に集中巻
きで巻装されている。ここで、二相の出力巻線7’,
8’は、正弦相出力巻線7’および余弦相出力巻線8’
である。
【0004】励磁巻線6’は、隣り合うティース3’で
巻数は同一であるが捲き方向は逆であり、通電されると
各ティース3’に極性交番に同一強度の磁極を形成す
る。正弦相出力巻線7’は、図6(a)に示すように、
継鉄2’上の任意の原点(たとえば巻線取り出し口な
ど)からの角度位置θにおいて、正弦関数sinθに比
例する巻数で各ティース3’に巻装されている。正弦相
出力巻線7’の捲き方向は、上記正弦関数sinθが正
の領域では励磁巻線6と同一方向、上記正弦関数sin
θが負の領域では励磁巻線6と逆方向である。
【0005】一方、余弦相出力巻線8’は、図6(c)
に示すように、継鉄2’上の上記原点からの角度位置θ
において、余弦関数cosθに比例する巻数で各ティー
ス3’に巻装されている。余弦相出力巻線8’の捲き方
向は、上記余弦関数cosθが正の領域では励磁巻線6
と同一方向、上記余弦関数cosθが負の領域では励磁
巻線6と逆方向である。
【0006】ここで、励磁巻線6’および出力巻線
7’,8’の巻装部は、図5では模式的にティース3’
に並んで図示されているが、実際には例えば図7(a)
〜(b)に示すように、三種の巻線が順次積層されて巻
装され重ね捲きになっている。回転子12は、再び図5
に示すように、巻線を有しない断面楕円形の軟磁性鉄心
をもつ誘導子型の回転子であって、固定子1’と同軸に
回転軸(図略)が配設されている。この回転子12は、
固定子1’との相対回転角θに対して、正弦関数sin
2θまたは余弦関数cos2θの磁気抵抗が固定子1’
との間隙により生じる形状に形成されている。
【0007】以上の構成の従来の可変リラクタンス型レ
ゾルバにおいて、励磁電圧9により励磁巻線6’に交流
電流が供給されると、同電流によって励磁巻線6’によ
り励磁されて変動界磁が形成される。そしてこの変動界
磁中を回転子12が回転すると、各ティース3’に流れ
る磁場強度が変動して、正弦相出力巻線7’および余弦
相出力巻線8’にそれぞれ誘導電圧の変化を生じる。す
なわち、正弦相出力巻線7’には図6(b)に示すよう
に正弦相出力電圧10が生じ、余弦相出力巻線8’には
図6(d)に示すように余弦相出力電圧11が生じる。
それゆえ、回転子12の回転角度θに応じて誘導電圧が
正弦関数sin2θで生じる正弦相出力電圧10と、同
誘導電圧が余弦関数cos2θで生じる余弦相出力電圧
11とから、回転子12の回転角度θが検出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の従来
技術の可変リラクタンス型レゾルバでは、励磁巻線6’
および出力巻線7’,8’が、再び図7(a)〜(b)
に示すように、固定子1’のティース3’に順次積層さ
れて重ね捲きにて集中巻きされている。それゆえ順次重
ね捲きにより巻装していく過程において、巻乱れ(すな
わち、設計通りに規則正しく巻装されず、一部に設計に
はない隙間を生じたり設計にはない重なりが生じるこ
と)が生じやすい。そして、巻乱れが生じると、各巻線
のうち特に正弦相出力巻線7’および余弦相出力巻線
8’の各巻線径や総延長が、設計値からばらつきを持っ
て外れて誤差を生じるようになる。さらに、巻線径が両
出力巻線7’,8’の間で異なっているので、漏洩磁束
が及ぼす影響が両出力巻線7’,8’の間で異なり、両
出力巻線7’,8’の間でコイルインダクタンスに差が
生じる。
【0009】すると、正弦相出力巻線7’と余弦相出力
巻線8’との間でインピーダンス差を生じるようにな
り、正弦相出力電圧10と余弦相出力電圧11との間で
の振幅差および位相差を生じるようになる。この振幅差
および位相差は、そのまま検出すべき角度位置θ検出誤
差につながるので、従来技術の可変リラクタンス型レゾ
ルバの誤差要因となっており、精密な角度測定の妨げと
なっている。
【0010】そこで本発明は、角度検出精度がより向上
している可変リラクタンス型レゾルバを提供することを
解決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の可変
リラクタンス型レゾルバである。本手段では、二相の出
力巻線が互いに分離して継鉄に巻装されているので、複
数種類の巻線の重ね捲きによる巻乱れが生じない。さら
に、両出力巻線での漏洩磁束の影響が均等になる。それ
ゆえ、正弦相出力巻線および余弦相出力巻線の各巻線径
や総延長が設計値から外れるばらつきが小さくなり、両
出力巻線のインピーダンスの差違が抑制される。その結
果、両出力巻線の間での振幅差および位相差の誤差が抑
制され、より高い精度で角度検出が行われるようにな
る。
【0012】したがって本手段によれば、角度検出精度
がより向上している可変リラクタンス型レゾルバを提供
することができるという効果がある。 (第2手段)本発明の第2手段は、請求項2記載の可変
リラクタンス型レゾルバである。本手段では、固定子に
両出力巻線を区分する突起が形成されているので、捲き
線機にて両出力巻線を巻装する際に、設計通りの区間に
各出力巻線が巻装される。それゆえ、巻乱れがいっそう
生じにくくなり、両出力巻線の各巻線径や総延長が設計
値から外れるばらつきが小さくなっているので、両出力
巻線のインピーダンスの製造誤差がいっそう抑制され
る。また、捲き線機による巻装作業において巻装区間が
突起により区分されているので、巻装工程の途中で先に
巻装した方の出力巻線が後で巻装される出力巻線の領域
へ崩れるような不具合が生じることが防止されている。
【0013】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、いっそう精度が向上している可変リ
ラクタンス型レゾルバをより容易に製造することができ
るという効果がある。また本手段では、励磁巻線および
両出力巻線は互いに接触することがほとんどないように
分散して配設されているので、巻線の絶縁被覆のピンホ
ールや巻線傷などによる異線種間の短絡故障が防止され
ている。
【0014】したがって本手段によればさらに、より信
頼性が高い可変リラクタンス型レゾルバを提供すること
ができるという効果もある。 (第3手段)本発明の第3手段は、請求項3記載の可変
リラクタンス型レゾルバである。本手段では、固定子は
その表面を覆う絶縁性の塗膜および巻線用ボビンのうち
一方を有し、絶縁性の塗膜ないし絶縁性の巻線用ボビン
の表面に両出力巻線が巻装されている。それゆえ、継鉄
の導電性部分と両出力巻線との間での短絡がより確実に
防止されており、比較的激しい振動等にさらされても上
記短絡による故障を生じることが防止されている。
【0015】したがって本手段によれば、前述の第1手
段または第2手段の効果に加えて、より信頼性の高い可
変リラクタンス型レゾルバを提供することができるとい
う効果がある。 (第4手段)本発明の第4手段は、請求項4記載の可変
リラクタンス型レゾルバである。
【0016】本手段では、励磁巻線はティースに波巻き
で巻装されているので、捲き線機のノズルに矩形の軌跡
を要求する集中巻きとは異なり、短時間のうちにより容
易に励磁巻線をティースに巻装することができる。した
がって本手段によれば、前述の第1〜3手段の効果に加
えて、励磁巻線の巻装工程に要する工数が少なくなって
コストダウンになるという効果がある。
【0017】
【発明の実施の形態および実施例】本発明の可変リラク
タンス型レゾルバの実施の形態については、当業者に実
施可能な理解が得らえるよう、以下の実施例で明確かつ
十分に説明する。 [実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としての可変リラ
クタンス型レゾルバは、図1に示すように、回動可能に
軸支されている誘導子型の回転子12と、回転子12を
取り巻いて同軸に固定されている固定子1とから主に構
成されている。
【0018】固定子1は、リング状の継鉄(コアバッ
ク)2と継鉄2から求心方向に突出している十四本のテ
ィース3とを一体部材として有し、継鉄2および各ティ
ース3は、絶縁塗膜により表面を被覆されている。各テ
ィース3は、継鉄2に沿って周方向等間隔に配設されて
おり、各ティース3の求心方向の先端部は周方向に拡が
ってより広い面積で回転子12の外周面に対向してい
る。また、互いに隣接するティース3の間には、所定の
空間が空いていてスロット4を形成している。
【0019】さらに、継鉄2の外周面の各ティース3に
背向している部分からは、それぞれ所定の長さの突出部
5が半径に沿って遠心方向に突出しており、各ティース
3と同様に周方向等間隔に配設されている。突出部5
は、固定子1を角度計測対象となる装置の筐体などに固
定するのに使用され、可変リラクタンス型レゾルバの装
着時の位置決め精度を向上させる効果がある。
【0020】固定子1の各ティース3には一相の励磁巻
線6が巻装されており、互いに隣接するティース3の間
の継鉄2には、正弦相出力巻線7および余弦相出力巻線
8が互いに分離して巻装されている。励磁巻線6は、各
ティース3に波巻きで巻装されている。すなわち励磁巻
線6は、各ティース3に半回転以上は巻き付けられてお
らず、互いに隣り合うティース3の間のスロット4を斜
めに横断して、隣り合うティース3の一方の側と他方の
側とを交番に縫うように通って巻装されている。図1で
は簡略化されていて、一周分しか励磁巻線6が描かれて
いないが、実際には励磁巻線6は各ティース3の間を縫
って継鉄2の内周側を複数回周回して巻装されている。
【0021】前述のようにティース3は十四本で複数本
であるから、励磁巻線6は各ティース3の一方の側だけ
を何度も通って巻装されている。それゆえ、励磁電圧9
が印加されて励磁巻線6に通電されると、互いに隣り合
うティース3には同等の磁場強度で極性交番に界磁磁極
が励磁される。この際、励磁巻線6の周回数は十分に多
いので、励磁巻線6およびティース3によって形成され
る界磁強度も十分な強度のものが得られる。すなわち励
磁巻線6は、互いに隣り合うティース3で巻数は同一で
あるが捲き方向は逆であり、通電されると各ティース3
に極性交番に同一の強度の磁極を形成する。
【0022】一方、継鉄2に巻装されている正弦相出力
巻線7および余弦相出力巻線8は、継鉄2のスロット4
に面している内周面側と継鉄2の外周面側とを交互に通
って、それぞれ別個に集中巻きにて巻装されている。図
1では簡略化されていて、それぞれ一周分しか各出力巻
線7,8が描かれていないが、実際には各出力巻線7,
8は継鉄2の各部にそれぞれ複数回巻き付けられてお
り、両出力巻線7,8は互いに重ならないように分離さ
れている。すなわち、正弦相出力巻線7および余弦相出
力巻線8は、それぞれ図2(a)および図2(c)に示
すように、所定のティース30の中心を角度位置θの基
準に取り、それぞれ正弦関数sinθおよび余弦関数c
osθに比例する巻数で巻装されている。(したがっ
て、角度位置によっては、必ずしも全ての部位で複数回
巻装されていなければならないという訳ではない。) また、正弦相出力巻線7の捲き方向は、図2(a)に示
すように、上記正弦関数sinθが正の領域では励磁巻
線6と同一方向、上記正弦関数sinθが負の領域では
励磁巻線6と逆方向である。同様に、余弦相出力巻線8
の捲き方向は、図2(c)に示すように、上記余弦関数
cosθが正の領域では励磁巻線6と同一方向、上記余
弦関数cosθが負の領域では励磁巻線6と逆方向であ
る。
【0023】なお、回転子12は、再び図1に示すよう
に、巻線を有しない断面楕円形の軟磁性鉄心をもつ誘導
子型の回転子であって、固定子1と同軸に回転軸(図
略)が配設されている。この回転子12は、固定子1と
の相対回転角θに対して、正弦関数sin2θまたは余
弦関数cos2θの磁気抵抗が固定子1との間隙により
生じる形状に形成されている。
【0024】(実施例1の作用)以上の構成の従来の可
変リラクタンス型レゾルバにおいて、励磁電圧9により
励磁巻線6に交流電流が供給されると、同電流によって
励磁巻線6により励磁されて変動磁界が形成される。そ
してこの変動磁界中を回転子12が回転すると、各ティ
ース3’に流れる磁場強度が変動して、正弦相出力巻線
7および余弦相出力巻線8にそれぞれ誘導電圧を生じ
る。すなわち、正弦相出力巻線7には図2(b)に示す
ように正弦相出力電圧10が生じ、余弦相出力巻線8に
は図2(d)に示すように余弦相出力電圧11が生じ
る。
【0025】それゆえ、回転子12の回転角度θに応じ
て誘導電圧が正弦関数sin2θで生じる正弦相出力電
圧10と、同誘導電圧が余弦関数cos2θで生じる余
弦相出力電圧11とから、回転子12の回転角度θが検
出される。 (実施例1の効果)本実施例の可変リラクタンス型レゾ
ルバは、以上のように構成されていて角度検出作用を有
するので、以下の三つの効果を生じる。
【0026】第1の効果は、角度検出精度の向上ないし
角度検出誤差の低減である。すなわち、本実施例の可変
リラクタンス型レゾルバでは、正弦相出力巻線7と余弦
相出力巻線8とが、固定子1の継鉄2に互いに分離して
それぞれに集中巻きされているので、互いに重なっては
いない。それゆえ、二相の出力巻線7,8の捲き乱れが
少なくなり、両出力巻線7,8の間での捲き径の誤差や
総延長の誤差が少なくなる。さらに、漏洩磁束が両出力
巻線7,8に対し均一に作用するのでコイルインダクタ
ンスの差が低減でき、両出力巻線7,8のインピーダン
スの誤差を抑制することができる。その結果、正弦相出
力電圧10および余弦相出力電圧11の振幅の誤差が小
さくなり、同誤差に起因する角度検出誤差を抑制するこ
とが可能になる。
【0027】したがって、本実施例の可変リラクタンス
型レゾルバによれば、より高精度で角度検出を行うこと
が可能になり、換言すれば角度検出誤差が抑制されると
いう効果がある。第2の効果は、信頼性の向上である。
すなわち、本実施例の可変リラクタンス型レゾルバで
は、励磁巻線6はティース3に巻装されており、正弦相
出力巻線7および余弦相出力巻線8は互いに分離して継
鉄2に巻装されているので、各スロット4の周囲に各巻
線6,7,8が分散されている。それゆえ、各巻線6,
7,8の異種巻線間での短絡が防止されており、各巻線
6,7,8のピンホールや巻線傷による致命的な短絡故
障が防止されている。
【0028】したがって、本実施例の可変リラクタンス
型レゾルバによれば、故障の可能性が低減されており、
信頼性がより高まっているという効果がある。第3の効
果は、コストダウンである。すなわち、本実施例の可変
リラクタンス型レゾルバでは、励磁巻線6が波巻きによ
りティース3に巻装されている。それゆえ、捲き線機の
ノズルに矩形の軌跡を要求するティース3への集中巻き
に比べて、本実施例では励磁巻線6の捲き線工程に要す
る時間が大幅に短縮されている。また、両出力巻線7,
8が継鉄2に巻装されているので、捲き線機のノズルに
矩形の軌跡を要求するティース3への集中巻きに比べ
て、本実施例では両出力巻線7,8の捲き線工程に要す
る時間もいくらか短縮されている。
【0029】したがって、本実施例の可変リラクタンス
型レゾルバによれば、励磁巻線6および両出力巻線7,
8の捲き線工程に要する時間が短縮され、工数が低減さ
れているので、製造コストの低減効果がある。 (実施例1の変形態様)本実施例の可変リラクタンス型
レゾルバでは、ティース3の数が十四本であるが、複数
本であればこれ以外の本数のティース3を持つ変形態様
が実施可能である。ティース3の本数を増やすことによ
り、可変リラクタンス型レゾルバの分解能を若干向上さ
せることができる。
【0030】また、回転子12の断面形状を変更するこ
とにより、回転子の一回転あたり一周期で変化する出力
電圧を発生させたり、三周期ないし四周期などの出力電
圧を発生させる変形態様も実施可能である。さらに、突
出部5を実施例1よりも小さく形成したり、逆に突出部
5の代わりに凹部を、継鉄2のティース3に背向する外
周面に設ける変形態様も実施可能である。本変形態様に
よれば、実施例1と同様の位置決め精度が確保されなが
ら、半径方向の寸法を実施例1よりも小さくでき、本発
明の可変リラクタンス型レゾルバを小型化できるという
効果がある。
【0031】あるいは、本実施例では励磁巻線6がティ
ース3に波巻きで巻装されているが、集中巻きで巻装す
る変形態様も実施可能である。本変形態様によれば、実
施例1と同様の作用効果があるばかりではなく、励磁巻
線6の総延長を短くできるので、若干の軽量化の効果が
ある。 [実施例2] (実施例2の構成)本発明の実施例2の可変リラクタン
ス型レゾルバは、図3および図4に示すように、固定子
1の継鉄2およびティース3の表面を覆う巻線用ボビン
20を有する点が、実施例1と異なっている。巻線用ボ
ビン20は、固定子1の厚さ方向に二つ割りになってい
る二つの部材が合わさって構成されており、両部材は絶
縁性樹脂から同一形状に形成されている。なお、図4で
は、各巻線6,7,8が完全に巻装されている状態では
巻線用ボビン20の特徴部分がわかりにくいので、各巻
線6,7,8は一部省略して描かれている。
【0032】巻線用ボビン20の厚さ方向の両面には、
正弦相出力巻線7の巻線区間と余弦相出力巻線8の巻線
区間とを区分する突起22が、継鉄2の内周面に隣接し
て形成されている。また、両出力巻線7,8の巻線区間
の両側のティース3付け根付近には、巻線用ボビン20
の厚さ方向の両面に両出力巻線7,8の各巻線区間をそ
れぞれ限定する突起21,23が形成されている。巻線
用ボビン20の外周面には両出力巻線7,8の一部を収
容する凹部24が形成されており、凹部24の両側の壁
面により両出力巻線7,8の巻線区間が限定されてい
る。
【0033】すなわち、正弦相出力巻線7は突起22と
突起23との間を巻線区間として、継鉄2を覆う巻線用
ボビン20に集中巻きで巻装されている。同様に、余弦
相出力巻線8は、突起21と突起22との間を巻線区間
として集中巻きで巻装されている。それゆえ、正弦相出
力巻線7と余弦相出力巻線8とは、互いに分離されてそ
れぞれ集中巻きで継鉄2に巻装されており、両出力巻線
7,8の巻線区間は重複していない。また、巻線用ボビ
ン20の突起21,22,23によって両出力巻線7,
8の巻崩れが防止されているので、両出力巻線7,8は
いっそう巻き乱れが少なく巻装されている。
【0034】一方、巻線用ボビン20のティース3を覆
っている部分には、求心方向の先端部にフランジ部25
が形成されており、フランジ部25から波巻きでティー
ス3に巻装された励磁巻線6が求心方向に外れることが
防止されている。また、励磁巻線6は張力により求心方
向に引っ張られる傾向にあるが、求心方向の巻線区間が
フランジ部25によって限定されているので、励磁巻線
6に巻崩れが生じることがなくいっそう巻き乱れが少な
くなっている。
【0035】なお、継鉄2およびティース3は、図4に
示すように、互いに絶縁された軟磁性の積層板によって
構成されており、渦電流による誘導電流の損失が低減さ
れている。また、突出部5’には貫通孔50が形成され
ており、いっそう精密に位置決めして可変リラクタンス
型レゾルバを取り付けることができるようになってい
る。
【0036】さらに、再び図3に示すように、各巻線
6,7,8の端部はティース30の部分でまとめられ
て、ソケット90を介して外部回路と接続されるように
なっている。 (実施例2の作用効果)本実施例の可変リラクタンス型
レゾルバとしての角度計測作用は、実施例1の角度計測
作用と同一である。それゆえ、本実施例では実施例1と
同様の作用効果が得られるほか、次のような本実施例特
有の効果がある。
【0037】本実施例の第1の効果は、角度計測精度の
さらなる向上である。すなわち本実施例では、巻線用ボ
ビン20の両面に突設されている突起21,22,23
の区分作用により、各出力巻線7,8の巻線区間が独立
して確保されているので、各出力巻線7,8の巻崩れ等
による巻乱れがほとんど無い。また、巻線用ボビン20
のフランジ部25の作用で、励磁巻線6の巻崩れによる
巻乱れも防止されている。それゆえ、全ての巻線6,
7,8において巻乱れがより確実に防止されており、各
巻線6,7,8のそれぞれの総延長における設計値から
のばらつきは極めて小さく抑制される。その結果、より
精密に設計通りのインピーダンスが各巻線6,7,8で
得られるので、角度検出におけるインピーダンスの設計
値からの外れに起因する誤差は、極めて小さく抑制され
る。
【0038】したがって本実施例によれば、角度計測精
度がいっそう向上するという効果がある。本実施例の第
2の効果は、信頼性のさらなる向上である。すなわち本
実施例では、突起22により正弦相出力巻線7の巻線区
間と余弦相出力巻線8の巻線区間とが峻別されているの
で、両出力巻線7,8が互いに接触する部分がなくな
り、両出力巻線7,8の間での短絡が防止されている。
また、両出力巻線7,8と励磁巻線6との間の短絡も、
実施例1と同様に完全に防止されている。さらに、巻線
用ボビン20の絶縁作用により、継鉄2およびティース
3と各巻線6,7,8との間での短絡も完全に防止され
ている。
【0039】したがって本実施例によれば、異線種間や
継鉄2およびティース3との間での短絡が完全に防止さ
れているので、信頼性がいっそう高まるという効果があ
る。 (実施例2の変形態様)本実施例では、突起21,2
2,23は前述のように巻線用ボビン20の内周面に近
い両面に配設されていたが、その他の部分に配設されて
いる変形態様も実施可能である。
【0040】例えば、突起22が巻線用ボビン20の内
周面に突設されており、突起21,23は省略されてい
る変形態様が実施可能である。同様に、突起22が巻線
用ボビン20の外周面に突設されており、突起21,2
3は省略されている変形態様が実施可能である。また、
両出力巻線7,8が隣の巻線区間に通じる部分のみを残
して、巻線用ボビン20の断面の全周に突起22が形成
されている変形態様も実施可能である。この変形態様で
は、突起21,23は省略されていても良いし、巻線用
ボビン20の厚さ方向の両面全体に形成されていても良
い。
【0041】また、巻線用ボビン20を廃して継鉄2お
よびティース3の表面を覆う絶縁塗膜を施し、継鉄2の
外周面または内周面に突起21,22,23のうち少な
くとも突起22を形成しても良い。本変形態様によって
も、実施例2と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の可変リラクタンス型レゾルバの構
成を示す模式図
【図2】 実施例1の出力巻線の構成および作用を示す
組図 (a)正弦相出力巻線の巻数および捲き方向を示すグラ
フ (b)正弦相出力電圧を示すグラフ (c)余弦相出力巻線の巻数および捲き方向を示すグラ
フ (d)余弦相出力電圧を示すグラフ
【図3】 実施例2の可変リラクタンス型レゾルバの構
成を示す平面図
【図4】 実施例2の固定子の構成を示す部分斜視図
【図5】 従来技術の可変リラクタンス型レゾルバの構
成を示す模式図
【図6】 従来技術の出力巻線の構成および作用を示す
組図 (a)正弦相出力巻線の巻数および捲き方向を示すグラ
フ (b)正弦相出力電圧を示すグラフ (c)余弦相出力巻線の巻数および捲き方向を示すグラ
フ (d)余弦相出力電圧を示すグラフ
【図7】 従来技術の固定子の巻線の構成を示す組図 (a)従来技術の固定子の部分斜視図 (b)従来技術の固定子巻線の積層構造を示す部分斜視
【符号の説明】
1:固定子 2:継鉄(コアバック) 3,30:ティース 4:スロット 5,5’:突出部 50:貫通孔 6:励磁巻線 7:正弦相出力巻線 8:余弦相出
力巻線 9:励磁電圧 10:正弦相出力電圧 11:余弦
相出力電圧 20:巻線用ボビン 21,22,23:突起 24:凹部 25:フラ
ンジ部 12:誘導子型の回転子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状の継鉄とこの継鉄から求心方向に
    突出している複数のティースとを有し一相の励磁巻線お
    よび二相の出力巻線が巻装されている固定子と、誘導子
    型の回転子とからなる可変リラクタンス型レゾルバにお
    いて、 前記一相の励磁巻線は、前記ティースに巻装されてお
    り、 前記二相の出力巻線は、前記継鉄に互いに分離して巻装
    されていることを特徴とする可変リラクタンス型レゾル
    バ。
  2. 【請求項2】前記固定子は、前記二相の出力巻線をそれ
    ぞれに区分する突起を有する、 請求項1記載の可変リラクタンス型レゾルバ。
  3. 【請求項3】前記固定子は、表面を覆う絶縁性の塗膜お
    よび巻線用ボビンのうち一方を有する、 請求項1〜2のうちいずれかに記載の可変リラクタンス
    型レゾルバ。
  4. 【請求項4】前記励磁巻線は、波巻きで巻装されてい
    る、 請求項1〜3のうちいずれかに記載の可変リラクタンス
    型レゾルバ。
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