JP5197456B2 - 回転角度検出装置 - Google Patents

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本発明は、クローポール型の固定子を用いたVR型の回転角度検出装置に関する。
これまでのVR型の回転角度検出装置、例えば、VR型レゾルバの固定子コアは、軸中心に向かって伸びる複数の磁極を備えた構造を有している。この構造では、固定子コアの複数の磁極に巻線を巻回することにより複数のコイルが形成されている。そしてこの複数のコイルを利用して1相の励磁コイルと2相の出力コイルが構成される構造とされている。このようなVR型レゾルバの構造は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2008−82996号公報(図3)
従来のVR型レゾルバでは、固定子コアの内周側に突出した複数の磁極に、励磁コイル、出力コイルを巻かなくてはならないので、巻線の工程が多く、製造工程が煩雑であるという問題があった。本発明は、巻線の工程が削減でき、製造工程がより簡略化できるVR型回転角度検出装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、回転子と、この回転子の外側に配置された固定子とを備え、軸倍角がnX(nは2以上の偶数)であるVR型回転角度検出装置において、前記固定子は、第1のコイルを内蔵した第1のクローポール型固定子と、前記第1のコイルに対して位相差を有する出力が得られる第2のコイルを内蔵した第2のクローポール型固定子とを備え、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子は、それぞれn個の磁極歯を有し、前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子のそれぞれが備えた前記磁極歯に対向可能な突極を備えていることを特徴とする回転角度検出装置である。
請求項1に記載の発明によれば、第1のコイルおよび第2のコイルに周期的な励磁信号を供給した状態において、回転子が回転すると、回転子の突極と各固定子における上下の隣接した磁極歯の隙間部分との間の距離が周期的に変化する。これにより、第1のコイルおよび第2のコイルに位相差を有した周期的な磁気抵抗の変化が生じる。この磁気抵抗の変化により励磁信号が変調され、各相のコイルに位相差を有した電流が流れる。そしてこの各相に流れる電流の変化を示す2つの関数の関係から、回転子の角度が算出される。なお、請求項1に記載の発明には、更に第3(あるいはそれ以上)のクローポール型固定子を含む構成も含まれる。この場合、3つ以上の相の出力が得られ、各相の出力を記述する関数に基づいて、回転子の固定子に対する回転角が算出される。
請求項2に記載の発明は、回転子と、この回転子の外側に配置された固定子とを備え、軸倍角がnX(nは2以上の偶数)であるVR型回転角度検出装置において、前記固定子は、sin相コイルを内蔵した第1のクローポール型固定子と、前記sin相コイルに対して位相差が90°ずれた出力が得られるcos相コイルを内蔵した第2のクローポール型固定子とを備え、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子は、それぞれn個の磁極歯を有し、前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子のそれぞれが備えた前記磁極歯に対向可能な突極を備えていることを特徴とする回転角度検出装置である。
請求項2に記載の発明によれば、sin相コイルおよびcos相コイルに周期的な励磁信号を供給した状態において、回転子が回転すると、回転子の突極と各固定子における上下の隣接した磁極歯の隙間部分との間の距離が周期的に変化する。これにより、sin相コイルおよびcos相コイルに位相差が90°ずれた周期的な磁気抵抗の変化が生じる。この磁気抵抗の変化により励磁信号が変調され、各相のコイルにsin関数とcos関数により記述される電流が流れる。この各相に流れる電流の変化を示す2つの関数の関係から、回転子の角度が算出される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第1のクローポール型固定子のn個の磁極歯と、前記第2のクローポール型固定子のn個の磁極歯とは、周方向において互いに(機械角90°/軸倍角n)のずれを有して配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第1の回転子と、前記第2のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第2の回転子とを備え、前記第1の回転子の前記n個の突極と前記第2の回転子の前記n個の突極とは、周方向において(機械角90°/n)のずれを有していることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第1のクローポール型固定子のn個の磁極歯と、前記第2のクローポール型固定子のn個の磁極歯とは、周方向において互いにずれており、前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第1の回転子と、前記第2のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第2の回転子とを備え、前記第1の回転子の前記n個の突極と前記第2の回転子の前記n個の突極とは、周方向においてずれていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1のコイルおよび第2のコイルに励磁信号を流すので、励磁用のコイルを専用に配置する必要がない。また、各コイルの数も従来の構造に比較すると削減される。このため、コイルの数を従来構造に比較して減らすことができ、巻線を巻く工程の工程数を減らすことができる。また、巻線作業も固定子に配置された軸中心方向に延在した突極に巻線を巻く作業ではなく、ボビンに巻線を巻く方法であるので、作業が行いやすくなる。このように、巻線の工程が削減でき、製造工程がより簡略化できる回転角度検出装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、sin相コイルとcos相コイルとに励磁信号を流すので、励磁用のコイルを専用に配置する必要がない。また、sin相コイルとcos相コイルの数も従来の構造に比較すると削減される。このため、コイルの数を従来構造に比較して減らすことができ、巻線を巻く工程の工程数を減らすことができる。また、巻線作業も固定子に配置された軸中心方向に延在した突極に巻線を巻く作業ではなく、ボビンに巻線を巻く方法であるので、作業が行いやすくなる。このように、巻線の工程が削減でき、製造工程がより簡略化できる回転角度検出装置が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、sin相側のクローポール型固定子の角度位置と、cos相側のクローポール型固定子の角度位置とを90°/nずらすことで、sin相コイルとcos相コイルとの間で、位相差が90°ずれた出力を得ている。この構成では、2個のクローポール型固定子に対して一つの回転子を共有した構造にでき、回転子の構造がシンプルとなる。
請求項4に記載の発明によれば、sin相側のクローポール型固定子の角度位置と、cos相側のクローポール型固定子の角度位置とはずらさず、回転子を各固定子に対応させて2つ用意し、この2つの固定子を軸方向で90°/nずらした角度位置とすることで、sin相コイルとcos相コイルとの間で、位相差が90°ずれた出力を得ている。この構成によれば、固定子をずらして連結する必要が無く、固定子側の構成がシンプルとなる。
請求項5に記載の発明によれば、sin相側のクローポール型固定子の角度位置と、cos相側のクローポール型固定子の角度位置とをずらし、更に回転子を各固定子に対応させて2つ用意し、この2つの固定子の角度位置をずらした構造とすることで、sin相コイルとcos相コイルとの間で、位相差が90°ずれた出力を得ている。この構成によれば、構造のバリエーションを増やすことができる。
第1の実施形態のVR型レゾルバの軸方向から見た断面図(A)および断面図(B)と、軸に垂直な方向から見た断面図(C)である。 第1の実施形態のVR型レゾルバの構造を示す分解図である。 第1の実施形態の回路構成を示す回路ブロック図である。 第1の実施形態におけるsin相コイルとcos相コイルとから得られる出力波形型の概要を示す波形図である。 第2の実施形態のVR型レゾルバの軸方向から見た断面図(A)および断面図(B)と、軸に垂直な方向から見た断面図(C)である。
(1)第1の実施形態
(VR型回転角度検出装置の構造)
図1は、第1の実施形態のVR型レゾルバの軸方向から見た断面図(A)および断面図(B)と、軸に垂直な方向から見た断面図(C)である。図1(A)は、図1(C)のC−C’の部分で切断した断面の形状が示されている。図1(B)は、図1(C)のB−B’の部分で切断した断面の形状が示されている。図1(C)は、図1(A)および(B)におけるA−O−A’の部分で切断した断面の形状が示されている。図2は、第1の実施形態のVR型レゾルバの構造を示す分解図である。
図1および図2には、発明を利用した回転角度検出装置の一例として、軸倍角が4XのVR型レゾルバ100が示されている。VR型レゾルバ100は、sin相側固定子101とcos相側固定子102とを軸方向で重ねた構造の固定子部103(図2参照)を備えている。固定子部103の軸部分には、回転子104を収める空洞部分が形成され、そこに回転子104が回転可能な状態で収められた構造とされている。
以下、主に図2を参照してVR型レゾルバ100の構造について説明する。図2には、回転子104が示されている。回転子104は、図1に示すように、軸方向から見て等角に割り振られた部分に4つの突極を有した磁性材料(例えば珪素鋼材や低炭素鋼材)により構成されている。尚、本発明による回転子の構成は磁性材料に限定されるものではなく、構成要素として磁性材料が含まれていればよい。回転子104の軸中心には、図示省略した回転軸が固定され、この回転軸と共に回転子104は回転する。
(sin相側固定子101の構造)
図2に示されるように、sin相側固定子101は、sin相側ヨークA201を備えている。sin相側ヨークA201は、磁性材料(例えば珪素鋼材や低炭素鋼材)により構成された略円板形状を有している。sin相側ヨークA201は、外周に円環形状の壁が設けられ、中央に円形の開口が設けられ、この中央の開口の縁の軸中心を挟んだ位置に対向する2つの磁極歯であるsin相側ヨークA歯201aが配置されている。
sin相側ヨークA201外周の円環形状の壁とsin相側ヨークA歯201aとの間にsin相側ボビン202が配置される。sin相側ボビン202は、絶縁性の材料(例えば樹脂材料)により構成され、その軸回りには、sin相コイル203が巻かれている。
sin相側ヨークA201との間で、sin相側ボビン202を挟み込む形でsin相側ヨークB204が配置されている。sin相側ヨークB204は、sin相側ヨークA201と同様な材質および構造を有し、sin相側ヨークA201の上下を反転させ、軸回りに90°回転させた状態で配置されている。すなわち、sin相側ヨークB204もsin相側ヨークA201と同様な2つのsin相側ヨークB歯204aを備え、それらが下方に向いた状態とされている。sin相側ヨークA歯201aとsin相側ヨークB歯204aとは、それぞれ上下から軸方向に延在し、また軸方向から見て、機械角で90°ずれる関係(90°捻れた位置関係)とされている。この構造によれば、各2つのsin相側ヨークA歯201aとsin相側ヨークB歯204aとは、隙間を有して上下から互い違いに位置した状態とされている。
(cos相側固定子102の構造)
図2に示されるように、cos相側固定子102は、sin相側固定子101と基本的には同様な構造を有している。詳しく説明すると、cos相側固定子102は、cos相側ヨークA301を備えている。cos相側ヨークA301は、磁性材料(例えば珪素鋼材や低炭素鋼材)により構成された略円板形状を有している。cos相側ヨークA301は、外周に円環形状の壁が設けられ、中央に円形の開口が設けられ、この中央の開口の縁に、軸中心を挟んだ位置で対向する2つの磁極歯であるcos相側ヨークA歯301aが配置されている。
cos相側ヨークA301に対して、cos相側ボビン302を挟んだ位置にcos相側ヨークB304が配置されている。ここで、cos相側ボビン302は、絶縁性の材料(例えば樹脂材料)により構成され、その軸回りには、cos相コイル303が巻かれている。
cos相側ヨークB304は、cos相側ヨークA301の上下を反転させ、軸回りに90°回転させた状態で、配置されている。sin相側固定子101の場合と同様に、cos相側ヨークA301とcos相側ヨークB304とは、間にcos相側ボビン302を挟んだ状態で配置されている。そして、cos相側ヨークA歯301aとcos相側ヨークB歯304aとは、それぞれ上下から軸方向に延在し、また軸方向から見て、機械角で90°ずれる関係(90°捻れた位置関係)とされている。この構造によれば、各2つのcos相側ヨークA歯301aとcos相側ヨークB歯304aとは、隙間を有して上下から互い違いに位置した状態とされている。
(固定子部103の構成)
固定子部103は、sin相側固定子101とcos相側固定子102とを軸方向で軸を同じとして重ねた構造とされている。固定子部103の中央には、円形の開口が設けられ、そこに回転子104が回転可能な状態で収納される。なお、固定子部103は、図示省略したハウジング内に収納された状態で保持され、回転子104の図示省略した回転軸を構成する軸部材は、上記図示省略したハウジングにベアリングを介して回転可能な状態で取り付けられる。
図1に示すように、sin相側固定子101は、軸方向から見て、sin相側ヨークA歯201aが2つと、sin相側ヨークB歯204aが2つの計4つの磁極歯が、90°ずれた4箇所の角度位置に位置する状態(図1(B)参照)とされている。一方、cos相側固定子102は、軸方向から見て、cos相側ヨークA歯301aが2つと、cos相側ヨーク固定子B歯304aが2つの計4つの磁極歯が、90°ずれた4箇所の角度位置に位置する状態(図1(A)参照)とされている。そして、sin相側固定子101とcos相側固定子102とは、磁極歯の位置が(90°/4)=22.5°ずれた位置関係となるように重ねられている。
(電気的な構成)
図3は、図1および図2に示すVR型レゾルバ100の電気的な構成を示す回路ブロック図である。図3には、sin相コイル203とcos相コイル303の結線の状態が示されている。この例では、励磁電源401から予め決められた周期の励磁信号がsin相コイル203とcos相コイル303の両方に供給される。
sin相コイル203とcos相コイル303のそれぞれには、電圧検出用の抵抗402と403とがそれぞれ直列に接続されている。sin相コイル203とcos相コイル303のそれぞれに流れる電流は、抵抗402と403の部分で電圧信号に変換される。これら2相の電圧信号のそれぞれは、sin相出力およびcos相出力として、増幅器404と405により増幅され、R/D変換器406に入力される。R/D変換器406は、これら2相の出力に基づいて、回転子104の回転角に関する情報を演算する。
(動作)
以下、図1〜図3に示すVR型レゾルバの動作の一例を説明する。励磁電源401から、励磁のための周期電流をsin相コイル203とcos相コイル303に流した状態において、回転子104が回転する状態を考える。
この状態において、sin相コイル203とcos相コイル303には、図4に示す波形の電流が流れる。図4は、増幅器404によって増幅されるsin相出力波形と、増幅器405によって増幅されるcos相出力波形とを示す波形図である。図4において、ko、kpは定数であり、ωtは励磁周波数、nは軸倍角(この場合は、n=4)である。
図4に示されるように、周期信号である励磁信号が、回転子104の回転周期をTとした交番信号により変調された出力が、sin相出力波形(Isin)およびcos相出力波形(Icos)として得られる。図4に示すsin相出力波形(Isin)とcos相出力波形(Icos)とから、回転子104の回転角θの情報が得られる。この回転角θを得る演算は、R/D変換器406において行われる。
図4に示すような出力波形が得られる原理について簡単に説明する。まず、sin相に着目して説明する。励磁信号(周期電流)が供給されると、互い違いに上下から延在し、隣接するsin相側ヨークA歯201aの一つとsin相側ヨークB歯204aの一つとの間の隙間を通る磁束が発生する。
この状態で回転子104が回転すると、回転子104の4つの突極が、この隙間部分の近くを繰り返し通過する。回転子104は磁性材料により構成されているから、上記隙間を通る磁束の磁路に回転子の突極が繰り返し現れる。したがって、この回転子104の突極の通過に伴い、上記磁極歯間における磁気抵抗が変化する。この磁気抵抗の変化は、回転子104の回転周期の影響を受けたものとなる。そして、この磁気抵抗の変化は、sin相コイル203に供給されている励磁信号に変調作用を及ぼし、図4に示すような回転子104の回転により変調されたsin出力波形が得られる。
同様な原理により、図4に示すcos出力波形も得られる。ただし、cos相側固定子102がsin相側固定子101に対して、22.5°回転した位置状態とされ、また回転子の突極は1周期(1回転)で4回、固定子側の上記磁極歯間の近くを通過するので、sin出力波形に対して22.5°×4=90°の位相差を有したcos出力波形がcos相出力コイル303から得られる。
(優位性)
図1〜図3に示すVR型レゾルバ100は、磁極歯を上下に2つ計4つ備えたクローポール型の構造を有するsin相側固定子101と、同様な構造を有し、磁極歯の位置が軸方向から見て、sin相側固定子101と90°/n(nは軸倍角)ずれた位置関係となるcos相側固定子102を軸方向に重ねて固定子部103を構成している。そして、固定子部103の中央の空洞の部分にn個の突極を備えた磁性材料により構成される回転子104を回転可能な状態で配置し、各固定子のボビンに巻かれたsin相コイルとcos相コイルに励磁信号を供給し、sin相コイルとcos相コイルに流れる電流の変化を計測し、回転子104の回転角に関する情報を得ている。
この構成によれば、コイルは、sin相コイル203とcos相コイル303の二つだけで済む。このため、従来の構造に比較すればコイルの数が削減される。また、これらのコイルは、従来のような回転軸方向に突出した突極に巻く構造ではなく、ボビンに巻く構造であるので、コイルを巻く作業が簡素化される。また、固定子が2つ必要であるが、回転子は1つでよいので、回転子の構造を簡略化できる。
(2)第2の実施形態
sin相出力とcos相出力とを得る構成として、回転子の側をsin相側回転子とcos相側回転子とし、これらsin相側回転子とcos相側回転子とを同一軸上において、機械角で90°/n(nは2の倍数で軸倍角の数)ずらした構造とする構成も可能である。
図5は、第2の実施形態のVR型レゾルバの軸方向から見た断面図(A)および断面図(B)と、軸に垂直な方向から見た断面図(C)である。図5は、図1に対応している。図5には、本発明を利用したVR型レゾルバ500が示されている。VR型レゾルバ500が、図1に示すVR型レゾルバ100と異なるのは、sin相側固定子とcos相側固定子の相対角度位置の関係、回転子の構造の2点である。それ以外は、固定子側の構成の細部や回路構成は、両者で共通である。よって、以下では、異なる構成の部分について説明する。
図5に示すVR型レゾルバ500では、図1に示すVR型レゾルバ100と同様な構成を有するsin相側固定子101とcos相側固定子102を備えている。VRレゾルバ500では、VRレゾルバ100の場合と異なり、sin相側固定子101とcos相側固定子102は、軸方向から見て磁極歯の位置が一致するように重ねられている。つまり、軸方向から見て、sin相側固定子101の磁極歯とcos相側固定子102の磁極歯とが重なる位置関係となるように、sin相側固定子101とcos相側固定子102が重ねられている。
一方、VRレゾルバ500は、回転子501をsin相側回転子501aとcos相側回転子501bとを軸方向で重ねた構造としている。これら二つの回転子は、4つの突極を備えた強磁性材料により構成され、軸方向から見て、機械角度位置が(90°/4)=22.5°ずれた位置関係とされている。
この構成によれば、図4に示すのと同様な出力波形が得られる。図5に示すVR型レゾルバ500は、2つの出力コイル(この例では励磁コイルも兼ねる)に誘導される出力の位相差を生じさせる方法として、固定子側の磁極をずらす(図1の例)のではなく、回転子側の磁極をずらしたものであり、動作の原理は、図1に示す例の場合と同じである。この例では、固定子側の構成が簡素化される優位性がある。
(他の構成)
軸倍角はn=4に限定されず、n=2やn=6も可能である。この場合、(90°/n)の計算式を用いて、sin相側固定子とcos相側固定子の角度差、あるいはsin相側回転子とcos相側回転子との角度差を設定すればよい。
第1の実施形態では、sin相側固定子とcos相側固定子の機械的な角度差を90°/nとし、sin相側回転子とcos相側回転子との機械的な角度差を設けない構成とすることで、sin相出力とcos相出力を得るようにしている。また、第2の実施形態では、sin相側固定子とcos相側固定子の機械的な角度差を設けない構成とし、sin相側回転子とcos相側回転子との機械的な角度差を90°/nとしている。
この構成の応用として、sin相側固定子とcos相側固定子との間で機械的な角度差を設け、且つ、sin相側回転子とcos相側回転子との間においても機械的な角度差を設け、両角度差の合計を90°/nとすることで、sin相コイルにsin相出力を誘起させ、cos相コイルにcos相出力を誘起させる構成も可能である。
すなわち、sin相コイルとcos相コイルとから位相差が90°ずれた誘導電流を得る他の方法として、突極の機械角の位置がずれた2つの固定子を用いる構成において、更にsin相コイルとcos相コイルとの機械角の位置をずらし、2種類の角度のずれの合計により、sin相コイルとcos相コイルとから位相差が90°ずれた誘導電流を得るようにする方法も可能である。
以上が本発明を利用した出力の相数が2であるVR型レゾルバの例であるが、出力の相数を3以上とした回転角度検出装置に本発明を適用することもできる。この場合、クローポール型固定子を出力の相数に合わせた数とし、それを軸方向に並べて配置した構造とすればよい。
例えば、位相差が120°の3相出力であれば、3個のクローポール型固定子を軸方向に並べて配置し、各固定子に対応した回転子(勿論共通の回転子でも構わない)を配置した構造とすればよい。この場合、機械角度位置が(120°/n)(nは軸倍角の数)で順次ずれるように固定子の構造または回転子の構造(あるいはその両方)を調整すればよい。このように、機械的角度位置のずれは、汎用的に、位相差/nにより算出することができる。
本発明は、VR型の回転角度検出装置に利用することができる。
100…VR型レゾルバ、101…sin相側固定子、102…cos相側固定子、103…固定子部、104…回転子、201…sin相側ヨークA、201a…sin相側ヨークA歯、202…sin相側ボビン、203…sin相コイル、204…sin相側ヨークB、204a…sin相側ヨークB歯、301…cos相側ヨークA、301a…cos相側ヨークA歯、302…cos相側ボビン、303…cos相コイル、304…cos相側ヨークB、304a…cos相側ヨークB歯、401…励磁電源、402,403…抵抗、404,405…増幅器、406…R/D変換器、500…VRレゾルバ、501…回転子、501a…sin相側回転子、501b…cos相側回転子。

Claims (5)

  1. 回転子と、この回転子の外側に配置された固定子とを備え、軸倍角がnX(nは2以上の偶数)であるVR型回転角度検出装置において、
    前記固定子は、第1のコイルを内蔵した第1のクローポール型固定子と、前記第1のコイルに対して位相差を有する出力が得られる第2のコイルを内蔵した第2のクローポール型固定子とを備え、
    前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子は、それぞれn個の磁極歯を有し、
    前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子のそれぞれが備えた前記磁極歯に対向可能な突極を備えていることを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 回転子と、この回転子の外側に配置された固定子とを備え、軸倍角がnX(nは2以上の偶数)であるVR型回転角度検出装置において、
    前記固定子は、sin相コイルを内蔵した第1のクローポール型固定子と、前記sin相コイルに対して位相差が90°ずれた出力が得られるcos相コイルを内蔵した第2のクローポール型固定子とを備え、
    前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子は、それぞれn個の磁極歯を有し、
    前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子および前記第2のクローポール型固定子のそれぞれが備えた前記磁極歯に対向可能な突極を備えていることを特徴とする回転角度検出装置。
  3. 前記第1のクローポール型固定子のn個の磁極歯と、前記第2のクローポール型固定子のn個の磁極歯とは、周方向において互いに(機械角90°/軸倍角n)のずれを有して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回転角度検出装置。
  4. 前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第1の回転子と、前記第2のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第2の回転子とを備え、
    前記第1の回転子の前記n個の突極と前記第2の回転子の前記n個の突極とは、周方向において(機械角90°/n)のずれを有していることを特徴とする請求項2に記載の回転角度検出装置。
  5. 前記第1のクローポール型固定子のn個の磁極歯と、前記第2のクローポール型固定子のn個の磁極歯とは、周方向において互いにずれており、
    前記回転子は、前記第1のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第1の回転子と、前記第2のクローポール型固定子の内側に配置されたn個の突極を外周に備えた第2の回転子とを備え、
    前記第1の回転子の前記n個の突極と前記第2の回転子の前記n個の突極とは、周方向においてずれていることを特徴とする請求項2に記載の回転角度検出装置。
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