JP2003194559A - 移動体の位置表示装置と位置表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通の道路と高速道路の両方において、移動
体の位置を正確に特定できるように表示する。 【解決手段】 移動体の位置表示装置は、ＧＰＳ衛星の
電波を受信して、受信位置を特定する位置信号を出力す
るＧＰＳ受信器１と、ＧＰＳ衛星の電波を受信してから
表示するまでの間に移動体が移動する距離を演算してそ
の補正信号を出力する誤差補正回路６と、道路に設置し
ているキロポストの位置データを記憶している記憶回路
３と、ＧＰＳ受信器１の位置信号から受信位置を演算す
ると共に、演算された受信位置と誤差補正回路６から入
力される補正信号とから走行位置を演算し、さらに、演
算された走行位置から近くのキロポストを特定すると共
に、特定されたキロポストからの相対距離を演算する演
算回路２と、演算回路２で特定されたキロポストの表示
キロ数と、このキロポストからの相対距離を表示する表
示器４とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、道路を移動する自
動車等の移動体の位置をわかりやすく表示する装置と方
法に関し、とくに高速道路において移動体の位置を正確
に表示できる装置と方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車の位置を地図上に表示する装置と
して、カーナビゲーションシステムが普及している。カ
ーナビゲーションシステムは、複数のＧＰＳ衛星からの
電波を受信し、受信した複数のＧＰＳ衛星からの信号を
演算して受信位置を計算する。計算された位置は、モニ
タテレビの地図上に表示される。このカーナビゲーショ
ンシステムは、道路上に自動車の位置を表示するので極
めて便利に使用できる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ただ、このカーナビゲ
ーションシステムは、全ての道路において必ずしも便利
に使用できない。たとえば、高速道路などのように、道
路わきに目標となるものが少ない場所では位置を正確に
特定するのが難しい。このため、高速道路などで自動車
が故障し、あるいは高速道路上で事故が発生したとき、
現場を正確に交通センターや病院等に伝えるのが難し
い。高速道路のパーキング等の近くでは、パーキングか
らの距離で事故現場等を正確に伝達できるが、道路わき
に何もない場所では、正確に位置を伝えることができな
い。

【０００４】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、普通の道路と高速道路の両方において、移動体の位
置を正確に特定できるように表示できる移動体の位置表
示装置と方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の移動体の位置表
示装置は、ＧＰＳ受信器１と誤差補正回路６と記憶回路
３と演算回路２と表示器４とを備える。ＧＰＳ受信器１
は、ＧＰＳ衛星の電波を受信して、受信位置を特定する
位置信号を出力する。誤差補正回路６は、ＧＰＳ衛星の
電波を受信してから表示するまでの間に移動体が移動す
る距離を演算してその補正信号を出力する。記憶回路３
は、道路に設置しているキロポストの位置データを記憶
している。演算回路２は、ＧＰＳ受信器１から入力され
る位置信号から受信位置を演算すると共に、演算された
受信位置と誤差補正回路６から入力される補正信号とか
ら走行位置を演算する。さらに、演算回路２は、演算さ
れた走行位置と記憶回路３に記憶される位置データから
近くのキロポストを特定し、特定されたキロポストから
の相対距離を演算する。表示器４は、演算回路２で特定
されたキロポストの表示キロ数と、このキロポストから
の相対距離を表示する。

【０００６】本発明の移動体の位置表示装置は、たとえ
ば移動体を自動車として便利に使用できる。誤差補正回
路６は、ＧＰＳ受信器１から入力される位置信号の変化
から移動体の速度を特定して、移動体の移動距離を演算
することができる。誤差補正回路６は、移動体から入力
される車速パルス信号から移動体の速度を特定して、移
動体の移動距離を演算することもできる。さらに、位置
表示装置は、加速度センサーを設けて、演算回路２がこ
の加速度センサーから入力される信号で走行位置を補正
することもできる。また、ＧＰＳ受信器１を、自動車に
搭載される固定式ＧＰＳ受信器１Ａと、携帯できる携帯
式ＧＰＳ受信器１Ｂで構成し、固定式ＧＰＳ受信器１Ａ
と携帯式ＧＰＳ受信器１Ｂを脱着できるように演算回路
２に接続して、さらに便利に使用できる。それは、自動
車が走行するときは、固定式ＧＰＳ受信器１Ａで正確に
位置を検出し、自動車から離れるときは携帯式ＧＰＳ受
信器１Ｂで位置を検出できるからである。

【０００７】記憶回路３は、キロポストの位置データと
して、キロポストを特定する情報と、各々のキロポスト
の設置位置を特定する緯度と経度とを記憶することがで
きる。表示器４は、テレビモニタが適している。

【０００８】さらに、本発明の移動体の位置表示装置
は、走行ポイントを信号入力する入力器７を設けて、信
号入力時に表示器４に表示された位置情報を記憶回路３
に記憶することができる。この位置表示装置は、記憶回
路３に記憶した走行ポイントの位置情報を、表示器４に
表示して便利に使用できる。

【０００９】さらに、本発明の移動体の位置表示方法
は、ＧＰＳ衛星の電波を受信して、受信位置を特定する
位置信号を検出すると共に、ＧＰＳ衛星の電波を受信し
てから表示するまでの間に移動体が移動する距離を演算
し、道路に設置しているキロポストの位置データに基づ
いて、ＧＰＳ衛星の位置信号から特定される受信位置
と、演算された移動体の移動距離とから走行位置を演算
すると共に、演算された走行位置から近くのキロポスト
を特定し、さらに特定されたキロポストからの相対距離
を演算して、特定されたキロポストの表示キロ数と、こ
のキロポストからの相対距離を表示器４に表示する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための移動体の位置表示装置と
位置表示方法を例示するものであって、本発明は移動体
の位置表示装置と方法を下記のものに特定しない。

【００１１】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。

【００１２】図１に示す移動体の位置表示装置は、ＧＰ
Ｓ衛星の電波を受信するＧＰＳ受信器１と、ＧＰＳ衛星
の電波を受信してから表示するまでの間に移動体が移動
する距離を演算して補正する誤差補正回路６と、ＧＰＳ
受信器１から出力される位置信号から受信位置を演算
し、演算された受信位置と誤差補正回路６から出力され
る補正信号とから走行位置を演算する演算回路２と、演
算回路２で演算された走行位置を特定するためのキロポ
ストの位置データを記憶している記憶回路３と、演算回
路２で演算された走行位置をキロポストに基づいて表示
する表示器４とを備える。

【００１３】図の移動体の位置表示装置は、固定式ＧＰ
Ｓ受信器１Ａと携帯式ＧＰＳ受信器１Ｂからなるふたつ
のＧＰＳ受信器１を備える。固定式ＧＰＳ受信器１Ａと
携帯式ＧＰＳ受信器１Ｂは、脱着できるように演算回路
２に接続される。固定式ＧＰＳ受信器１Ａは、携帯式Ｇ
ＰＳ受信器１Ｂに優先して、演算回路２に接続される。
位置表示装置を自動車から持ち出すとき、固定式ＧＰＳ
受信器１Ａを外して携帯式ＧＰＳ受信器１Ｂを演算回路
２に接続する。固定式ＧＰＳ受信器１Ａは自動車等の移
動体に搭載されるＧＰＳ受信器で、携帯式ＧＰＳ受信器
１Ｂは自動車から持ち出しできるハンディータイプのＧ
ＰＳ受信器である。固定式ＧＰＳ受信器１Ａは、自動車
等に搭載されるので高い精度で走行位置を検出できる。
それは、自動車から車速パルス等信号を検出して、ＧＰ
Ｓ衛星と自動車から出力される信号の両方から道路上の
走行位置を検出できるからである。さらに、固定式ＧＰ
Ｓ受信器１Ａは、加速度センサー等も装備して、移動体
の加速度を検出して走行位置を正確に検出できる。携帯
式ＧＰＳ受信器１Ｂは、電池を電源として、自動車から
離れて使用できる。

【００１４】固定式ＧＰＳ受信器１Ａと携帯式ＧＰＳ受
信器１Ｂは、複数のＧＰＳ衛星を受信して移動体の位置
を立体的に検出する位置信号を演算回路２に出力する。
このように、固定式ＧＰＳ受信器１Ａと携帯式ＧＰＳ受
信器１Ｂとを脱着できるように接続している移動体の位
置表示装置は、移動体の位置を正確に検出できると共
に、移動体から離れた位置も検出できる特長がある。

【００１５】さらに、図１に示す位置表示装置は、ＧＰ
Ｓ衛星の誤差信号を送信している補正電波を受信して位
置補正信号を検出する補正信号受信回路５を備える。こ
の補正信号受信回路５は、ＧＰＳ衛星の誤差信号を受信
して、受信位置を正確に演算する。ＧＰＳ衛星の電波を
受信して受信位置を演算すると誤差が発生する。この誤
差を少なくするために、緯度と経度が明確になっている
基地局でＧＰＳ衛星を受信し、受信した電波に基づいて
演算した受信位置と、基地局の正確な緯度と経度とを比
較して、誤差を検出し、この検出した誤差信号を基地局
からＦＭ放送局に伝送し、ＦＭ放送局は誤差信号でＦＭ
電波を変調して誤差電波として送信する。補正信号受信
回路５は、このＦＭ電波を受信して位置補正信号を検出
する。検出された位置補正信号は、演算回路２に出力さ
れる。演算回路２は、位置補正信号に基づいて受信位置
を補正して、より高精度に緯度と経度を演算する。た
だ、本発明の位置表示装置は、必ずしも補正信号受信回
路５を備える必要はなく、ＧＰＳ受信器１から出力され
る位置信号のみで受信位置を特定することもできる。

【００１６】誤差補正回路６は、ＧＰＳ受信器１がＧＰ
Ｓ衛星の電波を受信してから表示器４に表示するまでの
タイムラグの間に移動体が移動する距離を演算する。図
１に示す誤差補正回路６は、ＧＰＳ受信器１から入力さ
れる位置信号の変化から移動体の速度を特定して移動体
の移動距離を演算する。誤差補正回路６は、ＧＰＳ受信
器１から所定の時間毎に入力される位置信号から、各時
点での移動体の位置を検出し、この移動体が移動した距
離と移動にかかった時間とから移動体の速度を算出す
る。さらに、誤差補正回路６は、算出された移動体の速
度とタイムラグの時間とから、タイムラグの間に移動体
が移動する距離を演算する。さらに、誤差補正回路は、
移動体の速度に加えて、移動体の移動方向を算出し、移
動体の速度と移動方向の両方で移動体の移動位置を演算
することもできる。この方法は、タイムラグの間に移動
体が移動する位置をより正確に演算できる。さらに、誤
差補正回路６は、移動体から入力される車速パルス信号
から移動体の速度を特定して、移動体の移動距離を演算
することもできる。誤差補正回路６で演算された移動体
の移動距離は、補正信号として演算回路２に出力され
る。

【００１７】演算回路２は、ＧＰＳ受信器１から入力さ
れる位置信号と、補正信号受信回路５から入力される位
置補正信号で受信位置を演算する。演算回路２は、ＧＰ
Ｓ受信器１からの位置信号に基づいて受信位置の緯度と
経度を演算する。さらに、演算回路は、受信位置の緯度
と経度に加えて、受信位置の標高を演算することもでき
る。この演算回路は、より高精度に受信位置を特定でき
る。

【００１８】さらに、演算回路２は、演算された受信位
置と誤差補正回路６から入力される補正信号とから走行
位置を演算する。演算回路２は、演算された受信位置
と、ＧＰＳ受信器１がＧＰＳ衛星の電波を受信してから
表示器４に表示するまでのタイムラグの間に移動体が移
動する距離に基づいて走行位置を演算する。走行位置
は、たとえば、受信位置にタイムラグの間の移動距離を
加算して演算される。誤差補正回路が、移動体の移動方
向も検出する場合は、移動体の速度と移動方向の両方で
移動体の走行位置を演算する。

【００１９】さらに、演算回路２は、自動車から入力さ
れる車速センサーと加速度センサーの信号で走行位置を
高精度に演算することができる。自動車に搭載している
車速センサーは、速度に比例した車速パルスを出力す
る。したがって、車速パルスをカウントして走行距離を
検出できる。加速度センサーは、自動車の速度変化と方
向の変化とを検出できる。したがって、演算回路２は、
車速センサーと加速度センサーの信号を演算して、自動
車の移動距離と移動方向を計算できる。ＧＰＳ受信器１
と補正信号受信回路５とで受信位置を演算し、演算され
た受信位置と車速センサーと加速度センサーから走行位
置を演算する位置表示装置は、最も高精度に走行位置を
演算できる特長がある。とくに、トンネルのようにＧＰ
Ｓ衛星の電波を受信できない場所を移動しても、位置を
正確に特定できる特長もある。

【００２０】さらに、高精度に位置を演算する位置表示
装置は、キロポストを設置している道路地図を演算回路
２の地図記憶部に記憶させる。この演算回路２は、地図
記憶部に記憶している道路地図に基づいてマップマッチ
ングして受信位置を補正する。マップマッチングは、移
動軌跡を地図記憶部に記憶して道路の形状に比較し、移
動軌跡と道路形状から位置を正確に演算する。

【００２１】走行位置の緯度と経度が演算されると、演
算回路２は、記憶回路３に記憶される位置データから、
走行位置に近いキロポストを検索して特定する。記憶回
路３は、各々のキロポストの位置データと緯度と経度を
記憶しているので、走行位置が演算されると、記憶回路
３に記憶されるキロポストの位置データーから走行位置
に近いキロポストが検索される。

【００２２】道路を移動する移動体は、図２に示すよう
に、ふたつのキロポストＡ、Ｂの間にある。このとき、
近いキロポストとして、ＡまたはＢのいずれかが選択さ
れる。演算回路２は、自動車が通過した最も近いキロポ
ストＡを選択する。通過したキロポストを選択して、こ
のキロポストからの相対距離を表示すると、走行位置を
１点に特定できる。ただ、演算回路２は、最も近いキロ
ポストを選択することもできる。最も近いキロポストを
選択して、このキロポストからの相対距離を表示する
と、キロポストを通過前と後で２点が特定される。この
場合、相対距離に加えてキロポストからの方向を演算し
て走行位置を１点に特定できる。また、移動体が通過し
たかどうかを検出して、１点に特定することもできる。

【００２３】さらに演算回路２は、走行位置から、選択
されたキロポストまでの相対距離も演算する。相対距離
は、走行位置とキロポストの緯度と経度から演算され
る。キロポストを設置している道路地図を地図記憶部に
記憶している演算回路２は、走行位置と選択されたキロ
ポストとを道路地図にマップマッチングすることによ
り、道路形状に基づく相対距離、すなわち道路上での相
対距離を正確に演算できる。

【００２４】記憶回路３は、各々のキロポストの位置デ
ータを記憶している。位置データは、キロポストを特定
する情報と、各々のキロポストの設置位置を特定する緯
度と経度である。さらに、記憶回路３は、キロポストの
位置データとして、緯度と経度に加えてキロポストの標
高を記憶することもできる。キロポストを特定する情報
は、キロポストに表示されている表示キロ数である。記
憶回路３は、半導体メモリ、ハードディスク、ＤＶＤ、
ＣＤＲＯＭ、フレキシブルディスクなど、コンピュータ
に使用できる全ての記憶回路を使用できる。

【００２５】表示器４は、選択されたキロポストの表示
キロ数と、このキロポストからの相対距離とを表示す
る。キロポストに表示される表示キロ数は、道路を管理
する自治体や道路公団等によってあらかじめ決められて
いる。したがって、表示器４は、キロポストの表示キロ
数に加えて、走行中の道路名と、上り線または下り線の
区別とを表示することによって、走行位置をより明確に
表示できる。たとえば、自動車が図２に示す位置を走行
している場合、表示器４は、図３に示すように、「高松
道上り、１０４．５Ｋｍから６５ｍ付近」と表示でき
る。この表示は、近いキロポストとして、自動車が通過
した最も近いキロポストを選択して、このキロポストか
らの相対距離を表示している。ただ、表示器４には、図
示しないが、「高松道上り、１０４．６Ｋｍまで３５ｍ
付近」と表示することもできる。この表示は、近いキロ
ポストとして、自動車の進行方向にある最も近いキロポ
ストを選択して、このキロポストまでの相対距離を表示
している。

【００２６】表示器４は、テレビモニタとすることがで
きる。テレビモニタである表示器は、図３に示すよう
に、選択されたキロポストの表示キロ数と、このキロポ
ストからの相対距離をモニタ表示する。ただ、表示器
は、必ずしもモニタ表示する必要はなく、音声表示する
こともできる。この表示器は、選択されたキロポストの
表示キロ数と、このキロポストからの相対距離をスピー
カーから音声で出力する。さらに、表示器は、モニタ表
示と音声表示の両方で表示することもできる。

【００２７】さらに、図１に示す位置表示装置は、走行
ポイントの位置情報を記憶回路３に信号入力する入力器
７を備える。この位置表示装置は、表示器４に表示され
た走行位置における位置情報を入力器７を介して記憶回
路３に記憶する。記憶回路３には、たとえば、道路の路
面状態や補修箇所、事故現場等が位置情報として記憶さ
れる。入力器７は、図示しないが、押しボタンやタッチ
センサー等が使用できる。さらに、入力器７は、マイク
と音声認識回路を内蔵して、音声入力することもでき
る。この位置表示装置は、走行中に発見した位置情報等
を、入力器７を操作して記憶回路３に信号入力する。記
憶回路３は、信号入力された位置情報を、信号入力時に
表示器４に表示している走行ポイントにおける位置情報
として、走行ポイントの位置データと共に記憶する。

【００２８】さらに、この位置表示装置は、記憶回路３
に入力された位置情報を表示器４に表示する。表示器４
は、キロポストの表示キロ数と、このキロポストからの
相対距離と共に、その位置における位置情報も表示す
る。ただ、記憶回路３に入力された位置情報は、必ずし
も表示器４でモニタ表示や音声表示する必要はなく、印
刷表示することもできる。たとえば、道路を管理する自
治体や道路公団等の巡回車両でこの位置表示装置を使用
する場合には、走行中に発見した道路の補修箇所や事故
現場等を記憶回路３に信号入力すると共に、記憶回路３
に記憶された位置情報を印刷表示して極めて便利に使用
できる。さらに、一般の車両においては、道路に関する
私的な情報を位置情報として自由に入力し、この情報を
表示器４に表示することができる。

【００２９】以上の移動体の位置表示装置は、以下のス
テップで表示器４に受信位置を表示する。 ［ｎ＝１のステップ］ＧＰＳ受信器１がＧＰＳ衛星の電
波を受信して位置信号を演算回路２に出力する。補正信
号受信回路５は、ＦＭ電波の補正電波を受信して得られ
る位置補正信号を演算回路２に出力する。 ［ｎ＝２のステップ］演算回路２は、ＧＰＳ受信器１か
ら入力される位置信号と補正信号受信回路５から入力さ
れる位置補正信号とから受信位置を演算する。 ［ｎ＝３のステップ］さらに、演算回路２は、誤差補正
回路６から入力される補正信号や自動車から入力される
加速度センサーからの信号から移動体の走行位置を演算
する。さらにまた、地図記憶部に道路地図を記憶してい
る演算回路２は、道路地図と走行パターンとを一致させ
るマップマッチングで走行位置を補正する。 ［ｎ＝４のステップ］演算した走行位置と記憶回路３に
記憶されるキロポストの位置データから、最寄りのキロ
ポストを検索し、検索されたキロポストからの相対距離
を演算する。 ［ｎ＝５のステップ］表示器４は、図３に示すように、
特定されたキロポストに表示されているキロポストの表
示キロ数と、このキロポストからの距離を表示する。図
３の表示器４は、走行中の道路名と、上りと下りの区別
も表示している。

【００３０】以上のステップを所定の時間でループし
て、所定の時間間隔で、表示器４にキロポストの表示キ
ロ数と相対距離を表示する。移動体が停止すると、表示
をロックすることもできる。

【００３１】

【発明の効果】本発明の移動体の位置表示装置と位置表
示方法は、普通の道路と高速道路の両方において、移動
体の位置を正確に特定できるように表示できる特長があ
る。それは、本発明の位置表示装置と方法が、道路に設
置しているキロポストの位置データを記憶回路に記憶し
ており、ＧＰＳ受信器の位置信号から受信位置を演算す
ると共に、ＧＰＳ衛星の電波を受信してから表示するま
での間に移動体が移動する距離を演算しており、演算さ
れた受信位置と移動体の移動距離から走行位置を演算
し、演算された走行位置から近くのキロポストを特定
し、さらに特定されたキロポストからの相対距離を演算
して、特定されたキロポストの表示キロ数と、このキロ
ポストからの相対距離を表示しているからである。この
位置表示装置と方法は、道路に設置しているキロポスト
と、このキロポストからの相対距離で移動体の位置を表
示するので、高速道路などのように、道路わきに目標と
なるものが少ない場所であっても、正確に移動体の位置
を特定して表示できる。したがって、故障や事故が発生
したときに、現場の位置を交通センターや消防署等に正
確に伝えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかる移動体の位置表示装
置のブロック線図

【図２】移動体が道路のふたつのキロポストの間を移動
する状態を示す概略図

【図３】移動体の位置を表示器に表示する一例を示す図

【図４】図１に示す位置表示装置が移動体の位置を表示
器に表示するフローチャート

【符号の説明】

１…ＧＰＳ受信器 １Ａ…固定式ＧＰＳ受信器 １Ｂ…携帯式ＧＰＳ受信器 ２…演算回路 ３…記憶回路 ４…表示器 ５…補正信号受信回路 ６…誤差補正回路 ７…入力器

フロントページの続き (72)発明者 寿野 康司 香川県高松市天神前10番５号 四国道路エ ンジニア株式会社内 (72)発明者 山崎 武史 徳島県阿南市辰己町１番地38 藤崎電機株 式会社内 Ｆターム(参考） 2C032 HB22 HB23 HC21 HC31 HD03 HD21 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AC03 AC09 AC17 AC18 AD01 5J062 AA05 AA12 BB01 CC07 HH05

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＧＰＳ衛星の電波を受信して、受信位置
   を特定する位置信号を出力するＧＰＳ受信器(1)と、Ｇ
   ＰＳ衛星の電波を受信してから表示するまでの間に移動
   体が移動する距離を演算して補正信号を出力する誤差補
   正回路(6)と、道路に設置しているキロポストの位置デ
   ータを記憶している記憶回路(3)と、ＧＰＳ受信器(1)か
   ら入力される位置信号から受信位置を演算すると共に、
   演算された受信位置と誤差補正回路(6)から入力される
   補正信号とから走行位置を演算し、さらに、演算された
   走行位置と記憶回路(3)に記憶される位置データから近
   くのキロポストを特定すると共に、特定されたキロポス
   トからの相対距離を演算する演算回路(2)と、演算回路
   (2)で特定されたキロポストの表示キロ数と、このキロ
   ポストからの相対距離を表示する表示器(4)とを備える
   移動体の位置表示装置。
2. 【請求項２】 移動体が自動車である請求項１に記載の
   移動体の位置表示装置。
3. 【請求項３】 誤差補正回路(6)が、ＧＰＳ受信器(1)か
   ら入力される位置信号の変化から移動体の速度を特定し
   て、移動体の移動距離を演算する請求項１に記載される
   記載の移動体の位置表示装置。
4. 【請求項４】 誤差補正回路(6)が、移動体から入力さ
   れる車速パルス信号から移動体の速度を特定して、移動
   体の移動距離を演算する請求項１に記載される記載の移
   動体の位置表示装置。
5. 【請求項５】 加速度センサーを備えており、演算回路
   (2)がこの加速度センサーから入力される信号で走行位
   置を補正する請求項１に記載の移動体の位置表示装置。
6. 【請求項６】 ＧＰＳ受信器(1)が、自動車に搭載され
   る固定式ＧＰＳ受信器(1A)と、携帯できる携帯式ＧＰＳ
   受信器(1B)を備え、固定式ＧＰＳ受信器(1A)と携帯式Ｇ
   ＰＳ受信器(1B)を脱着できるように演算回路(2)に接続
   してなる請求項２に記載の移動体の位置表示装置。
7. 【請求項７】 キロポストの位置データが、キロポスト
   を特定する情報と、各々のキロポストの設置位置を特定
   する緯度と経度である請求項１に記載の移動体の位置表
   示装置。
8. 【請求項８】 表示器(4)がテレビモニタである請求項
   １に記載の移動体の位置表示装置。
9. 【請求項９】 走行ポイントを信号入力する入力器(7)
   を備え、信号入力時に表示器(4)に表示された位置情報
   を記憶回路(3)に記憶して、表示器(4)に走行ポイントの
   位置情報を表示する請求項１に記載の移動体の位置表示
   装置。
10. 【請求項１０】 ＧＰＳ衛星の電波を受信して、受信位
    置を特定する位置信号を検出すると共に、ＧＰＳ衛星の
    電波を受信してから表示するまでの間に移動体が移動す
    る距離を演算し、道路に設置しているキロポストの位置
    データに基づいて、ＧＰＳ衛星の位置信号から特定され
    る受信位置と、演算された移動体の移動距離から走行位
    置を演算すると共に、演算された走行位置から近くのキ
    ロポストを特定し、さらに特定されたキロポストからの
    相対距離を演算して、特定されたキロポストの表示キロ
    数と、このキロポストからの相対距離を表示器(4)に表
    示する移動体の位置表示方法。