JP2003194231A - 回転軸シール - Google Patents

回転軸シール

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JP2003194231A
JP2003194231A JP2001400858A JP2001400858A JP2003194231A JP 2003194231 A JP2003194231 A JP 2003194231A JP 2001400858 A JP2001400858 A JP 2001400858A JP 2001400858 A JP2001400858 A JP 2001400858A JP 2003194231 A JP2003194231 A JP 2003194231A
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rotary shaft
hydroxyl group
seal
molecule
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JP2001400858A
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Hitoshi Shimoura
斉 下浦
Masanori Fujii
政徳 藤井
Hiromi Obata
博美 小畑
Takeshi Baba
健 馬場
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用の金属部品やゴム弾性体を使用せず、簡
素な構成で、しかも、PTFEを主成分とするシールエ
レメントが金属ケースに強固に固定されて、クリティカ
ルパスの発生の可能性が極めて低い、高信頼性の回転軸
シールを提供する 【解決手段】 金属ケース2にポリテトラフルオロエチ
レンを主成分とするシールエレメント3を収容した構造
の回転軸シール1であって、ポリテトラフルオロエチレ
ンを主成分とするシールエレメント3が、分子中に水酸
基を有するフッ素樹脂の層10を介して、金属ケース2
に接着、一体化されてなることを特徴とする回転軸シー
ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転軸シールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエンジンシャフトに使用
されるシールには、ゴム製のシールエレメントと円環状
の金具(金属製のケース)とを組み合わせたものが使用
されてきた。しかし、近年、自動車エンジンにおけるエ
ンジンシャフトの高速回転化や使用環境温度の上昇に伴
うシールへの一層の高耐久性への要求から、シールエレ
メントとして耐熱性が高く、かつ、摩擦抵抗が小さいポ
リテトラフルオロエチレン(以下、PTFEともい
う。)が使用されつつある。
【0003】しかし、ゴム(フッ素ゴム)製のシールエ
レメントは、ゴム(フッ素ゴム)を金属ケースを被覆す
るように成形することで、金属ケースと一体化できる
が、PTFE製のシールエレメントは、PTFEを金属
ケースを被覆するように成形できない。このため、金属
ケースとは別に固定用金具を使用し、金属ケースと固定
用金具の間にシールエレメントを挟んで、金属ケースの
端部を折り曲げ(カシメ)て固定している。そして、こ
の際、シールエレメントと共にゴム弾性体を挟み込ん
で、シールエレメントの移動および回転を防止してい
る。しかしながら、シールエレメントの固定は機械的な
圧縮力によるので、その固定力は十分に高いとは言い難
く、特に、その組み付け精度が悪い場合、金属部品やシ
ールエレメントの変形や、ゴム弾性体の位置ずれ、膨潤
劣化等によって、シールエレメントが移動して、不要な
隙間を生じ、シールリップ部の回転軸への当接部(シー
ル部)以外の部分から、液体や気体が透過するクリティ
カルパスを発生することがある。また、金属ケース以外
にシールエレメントを挟むための金属部品およびゴム弾
性体が必要であることから、部品数が多く、製造に手間
がかかり、そのために製造コストも比較的高くなる問題
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、専用の金属部品やゴム弾性体を使用せず、簡素な
構成で、しかも、PTFEを主成分とするシールエレメ
ントが金属ケースに強固に固定されて、クリティカルパ
スの発生の可能性が極めて低い、高信頼性の回転軸シー
ルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下の構成を特徴とする。 (1)金属ケースにポリテトラフルオロエチレンを主成
分とするシールエレメントが収容された構造の回転軸シ
ールであって、ポリテトラフルオロエチレンを主成分と
するシールエレメントが、分子中に水酸基を有するフッ
素樹脂の層を介して、金属ケースに接着、一体化されて
なることを特徴とする回転軸シール。 (2)金属ケースが、円筒状周壁部のその軸線方向一方
側の端部から内部空間側へ鍔部を突出させ、該鍔部に回
転軸が挿通される円形貫孔を形成した円環状金属ケース
であり、シールエレメントはリング状で、かつ、前記円
環状金属ケースの鍔部に、分子中に水酸基を有するフッ
素樹脂の層を介して接着されており、前記水酸基を有す
るフッ素樹脂の層は、その回転軸側の終端部が、鍔部の
回転軸側の終端部から貫孔内にはみ出さないように設け
られている上記(1)記載の回転軸シール。 (3)分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層が、鍔部
の被接着面の20〜100%の面積領域を覆うように設
けられている上記(2)記載の回転軸シール。 (4)鍔部の被接着面おける円形貫孔の周囲の幅0.1
mm以上のリング状領域内に、分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂が存在していない上記(2)記載の回転軸シ
ール。 (5)分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層の厚みが
5〜100μmである上記(1)〜(4)のいずれかに
記載の回転軸シール。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の回転軸シールは、金属ケース(軸挿通用の貫孔
を有する金属ケース)に、ポリテトラフルオロエチレン
を主成分とするシールエレメントを収容し、これを、分
子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層を介して、金属ケ
ースに接着、一体化してなることを特徴とする。
【0007】すなわち、本発明の回転軸シールは、PT
FEを主成分とするシールエレメントと金属ケースとの
間に介在する、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層
がシールエレメントと金属ケースの両者に対して高い接
着力で融着し、それによって、シールエレメントが金属
ケースに強固に接着、一体化したシールを実現してい
る。
【0008】本発明の回転軸シールでは、常温(25
℃)では勿論のこと、高温(150℃以上、具体的には
150〜180℃)や極低温(−40℃以下、具体的に
は−40〜−70℃)の使用環境下においても、PTF
Eを主成分とするシールエレメントが金属ケースに強固
に固定され、特にシールエレメントの軸との接触による
回転トルクに対しても十分な耐性を有することから、シ
ールエレメントの剥離が生じにくく、クリティカルパス
の発生の可能性も極めて小さくなるという利点がある。
また、シールエレメントと金属ケースとが接着によって
一体化されているので、従来の、固定用金具とゴム弾性
体を使用し、金属ケースを折り曲げ(カシメ)ること
で、シールエレメントを金属ケースに機械的に固定した
回転軸シール(以下、「クランプタイプの回転軸シー
ル」ともいう)に比べて、製造作業が極めて簡単であ
る。
【0009】本発明で使用する、「ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)を主成分とするシールエレメン
ト」とは、PTFE単独を成形したシールエレメント、
または、PTFEに充填剤等を配合した組成物を成形し
たシールエレメントを含む。また、当該シールエレメン
トに使用する「ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)」には、ポリテトラフルオロエチレンに少量のパー
フルオロアルキルビニルエーテルを共重合させた変性P
TFE(TFEの含量が99.0モル%以上)も含まれ
る。かかる変性PTFEにおけるパーフルオロアルキル
ビニルエーテルとしては、パーフルオロメチル、パーフ
ルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブ
チル、パーフルオロペンチル、パーフルオロヘキシル等
が好適である。
【0010】PTFEに配合する充填剤としては、例え
ば、無機繊維、固体潤滑剤、硬銅合金粉末等が挙げられ
る。
【0011】無機繊維は、シールエレメントの耐摩耗性
向上に有効であり、たとえば、ソーダガラス、無アルカ
リガラス、シリカガラスなどのガラス繊維、ロックウー
ルなどのセラミック繊維、スチール、鉄、アルミニウ
ム、ニッケル、銅などの金属の金属繊維、チタン酸カリ
ウムなどのウィスカー、カーボン繊維、カーボングラフ
ァイト繊維などが挙げられる。これらの中でも、無アル
カリガラスなどのガラス繊維が好ましい。
【0012】また、無機繊維は、単繊維の引張強さが2
00kgf/mm2以上、特に300kgf/mm2以上
であって、しかも平均繊維径が50μm以下、特に10
μm以下のものが好ましい。無機繊維の平均長さは、1
0μm〜1000μm、特に50μm〜150μmが適
当であり、またアスペクト比は、1〜80、特に5〜5
0が適当である。
【0013】また、固体潤滑剤は、公知の潤滑性を付与
し得る化合物であれば制限なく使用できるが、そのうち
でも、石鹸、雲母、石鹸石、亜鉛華、モリブデン系化合
物等が好ましく、モリブデン系化合物が特に好ましい。
【0014】また、硬銅合金粉末はシールエレメントの
クリープ性(耐荷重変形性)向上に有効であり、例え
ば、青銅、黄銅、燐青銅、洋白、鉛青銅などの各種の銅
合金の粉末が好ましく、これらの中でも青銅粉末が特に
好ましい。
【0015】なお、上述の硬銅合金粉末および固体潤滑
剤は、いずれも細粉状ないし微粉状で使用される。それ
らは一般的には、粒度にしてタイラー標準篩100メッ
シュを100%通過するもの、特に同篩200メッシュ
を100%通過するものが好ましい。
【0016】また、PTFEには必要に応じて上記充填
剤以外の添加剤を配合してもよく、例えば、耐熱性樹脂
粉末、顔料等を挙げることができる。耐熱性樹脂粉末と
しては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリ
イミド樹脂(PI)、芳香族ポリエステル樹脂(LC
P)等が好適であり、顔料としては、ベンガラ、コバル
トブルー、酸化チタン等が好適である。
【0017】シールエレメントの形成方法としては、例
えば、PTFEを、または、PTFE、充填剤および必
要に応じて配合されるその他の添加剤をヘンシェルミキ
サなどで混合した混合物を、圧縮成形、焼結、切削など
の工程を経て、所望の形状に加工することによって得ら
れる。
【0018】本発明者は、PTFEに充填剤を配合した
組成物からなるシールエレメントを使用すれば、分子中
に水酸基を有するフッ素樹脂との間により高い接着力が
得られることを見出している。これは、おそらく、充填
剤を含むシールエレメントはその表面に微小な凹凸を有
するので、水酸基を有するフッ素樹脂がこの微小な凹凸
に入り込むことによって、アンカー効果が付与されるた
めであると考えられる。特に、PTFE100重量部に
対して、無機繊維を3〜30重量部含むか、固体潤滑剤
を2〜5重量部含むか、若しくは、硬銅合金粉末を1〜
150重量部含む組成物、または、これらの充填剤のう
ちのいずれか2種若しくは3種を上記所定量で含有する
組成物、のシールエレメントを使用することで、より高
い接着力を得ることができる。
【0019】本発明で使用する、分子中に水酸基を有す
るフッ素樹脂とは、それ自体公知の分子中に水酸基を有
さないフッ素樹脂(従来公知の一般的なフッ素樹脂)
に、例えば、下記式(I)で示される化合物のような水
酸基を有する含フッ素エチレン系単量体を共重合させた
ものである。
【0020】 式(I):CX2=CX1−Rf−CH2OH (式中、XおよびX1は同一または異なってよく、それ
ぞれ、水素原子またはフッ素原子を表し、Rfは炭素数
1〜40の2価のアルキレン基、炭素数1〜40の含フ
ッ素オキシアルキレン基、炭素数1〜40のエーテル結
合を含む含フッ素アルキレン基または炭素数1〜40の
エーテル結合を含む含フッ素オキシアルキレン基を表わ
す。)
【0021】本発明において、当該式(I)で示される
化合物の好適な具体例としては、パーフルオロ−(1,
1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオ
ロメチル−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)が挙げ
られる。
【0022】また、上記の分子中に水酸基を有さないフ
ッ素樹脂(従来公知の一般的なフッ素樹脂)としては、
例えば、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン、フッ
化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンからなる
群から選ばれる少なくとも1種の含フッ素エチレン系単
量体を構成単位とする重合体(共重合体)、または、当
該少なくとも1種の含フッ素エチレン系単量体とエチレ
ンとを構成単位とする共重合体が挙げられる。
【0023】当該分子中に水酸基を有するフッ素樹脂
は、水酸基を有する含フッ素エチレン系単量体と、水酸
基を有さない含フッ素エチレン系単量体(従来公知の分
子中に水酸基を有さないフッ素樹脂の構成単量体)と
を、周知の重合方法で共重合することによって得ること
ができる。重合方法は、ラジカル共重合による方法が好
適であり、ラジカル重合開始剤としては、熱、光または
電離線照射によるラジカルを発生する公知のラジカル重
合開始剤を使用できる。また、重合方法も特に限定され
ず、溶液重合、バルク重合、懸濁重合、乳化重合等を制
限なく使用できる。また、分子量は、重合に用いるモノ
マーの濃度、重合開始剤の濃度、連鎖移動剤の濃度、温
度等によって制御され、生成する共重合体の組成は、仕
込みモノマーの組成によって制御可能である。
【0024】本発明において、WO97/21778号
公報に記載された、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)に
水酸基を有する含フッ素エチレン系単量体がさらに共重
合したもの、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(FEP)に水酸基を有する含フッ
素エチレン系単量体がさらに共重合したもの、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)に水酸
基を有する含フッ素エチレン系単量体がさらに共重合し
たもの等は好適に使用でき、PFAに水酸基を有する含
フッ素エチレン系単量体がさらに共重合したもの(以
下、「水酸基含有PFA」ともいう。)は特に好適であ
る。
【0025】本発明で使用する分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂において、水酸基を有する含フッ素エチレン
系単量体の共重合量は、通常、重合体(樹脂)全体当た
り0.05〜30モル%であり、好ましくは0.1〜1
0モル%である。含フッ素エチレン系単量体の共重合量
が0.05モル%未満では、シールエレメントおよび金
属ケースに対して十分に高い接着力で融着することが困
難となり、また、30モル%を超える場合は、その耐熱
性が低下して、その溶融・固化時に着色、発泡等を起こ
して接着力が低下する傾向となり、また、後述するよう
に、フィルム状に成形した成形物を使用する場合、その
成形時に着色、発泡、分解等を起こして成形物(フィル
ム)の接着性が低下する傾向となり、好ましくない。
【0026】本発明において、分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂は、その接着性、耐熱性等を損なわない範囲
で、充填剤、顔料等の種々の添加剤を配合した組成物に
して用いてもよい。
【0027】図1は、本発明の一具体例の回転軸シール
を簡略化して示す、金属ケースの径方向の断面図であ
り、実際にハウジングと回転軸間に装着してシールエレ
メントを押接させた状態の軸に対する半径部分を示して
いる。また、図2はハウジングと回転軸間に装着する前
の、金属ケースの径方向の断面図である。該回転軸シー
ル1では、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層10
が、金属ケース2および円形リング状のシールエレメン
ト3に融着し、これによって、シールエレメント3と金
属ケース2が強固に接着して、一体化されている。金属
ケース2は、円筒状周壁部4と、該周壁部4の軸線方向
一方側の端部から周壁部の内部空間側へと突出する鍔部
5とを有する。鍔部5は、前記一方側の端部において、
周壁部4の周方向の全域にわたって形成され、それによ
って、軸(回転軸)12が挿通する円形貫孔11が形成
されている。円形リング状のシールエレメント3は、鍔
部5の軸線方向他方側の面に分子中に水酸基を有するフ
ッ素樹脂の層10を介してその一端側が接着され、シー
ルリップ部8が軸12に押接するように、その他端側を
密封流体R側へ屈曲させて配置されており、かかる状態
で、当該シール1は、ハウジング13と軸12との間に
装着されている。上記のように、シールエレメント3の
シールリップ部8が軸12に押接することで、軸12と
の接面からの流体の漏れを防止している。
【0028】また、当該回転軸シール1では、軸12と
ハウジング13間に当該シール1を装着(密嵌)するた
めに、金属ケース2の外周側(背面側)にシーラント1
5を設けている。該シーラント15は、たとえば、アク
リルゴム、フッ素ゴム等のゴムを加圧成形したり、溶剤
にてペースト状にしたものを塗布、乾燥する方法等で形
成される。
【0029】本発明において、金属ケースは、シールエ
レメントが回転軸に対して所定の押接状態で接するよう
に、保持、固定するための部材であり、たとえば、鉄、
アルミニウム、ステンレス、鋼(炭素鋼、特殊鋼)など
の金属材料を金属プレスなどによって、目的に応じた形
状および大きさに適宜加工することで得られる。前記図
1に示す、円筒状周壁部4の軸線方向の一方側端部より
鍔部5を周壁部4の全周にかけて内部空間側へと突設さ
せた、円環状の金属ケース2は、シールエレメントの保
持性と軸とハウジング間へのシールの装着性が良好で、
しかも、加工工数が少なくて済むので、特に好ましい構
成である。また、金属ケースにおいては、分子中に水酸
基を有するフッ素樹脂の層が融着(接着)する被接着面
(図1に示すケースでは鍔部5のケース内部側の面5
A)を、サンドブラスト処理、ヤスリ掛け、酸/アルカ
リ洗浄等の公知の方法で粗面化処理してもよい。また、
金属ケースの表面(被接着面を含む)は公知の方法で防
錆処理を施してもよい。なお、金属ケースに施す表面処
理は、水酸基を有するフッ素樹脂を融着させる際の加熱
温度において、耐熱性を有するものが好ましい。
【0030】本発明の回転軸シールは、金属ケースとシ
ールエレメントとの間に、分子中に水酸基を有するフッ
素樹脂を挟み込み、かかる積重物を加熱・加圧した後、
冷却して、前記分子中に水酸基を有するフッ素樹脂を溶
融、固化することで得ることができる。
【0031】本発明において、分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂の形態(シールエレメントと金属ケースとの
間に溶融、固化した層となる前の形態)は、特に限定さ
れず、粉末状のものや、ペレット状、フィルム状等の形
態に成形した成形物を使用できるが、フィルム状に成形
したものを用いるのが好ましい。なお、フィルム状にす
る場合、当該樹脂を熱溶融法;押出法;切削法;溶剤キ
ャスティング;水性または有機溶剤による分散体(ディ
スパージョン)を基材状に塗装して連続的な被膜にし、
基材から剥離する方法等の公知の樹脂のフィルム化方法
に従って作成すればよい。当該分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂がフィルム状であれば、シールエレメントと
金属ケースとの間に簡単に挟み込むことができ、シール
の製造作業がより効率良く行える。また、金属ケースと
シールエレメント間に、より性状の均一性の高い溶融、
固化層(融着層)を形成でき、好ましい。さらに、シー
ル製造時のシールエレメントに対する融着領域の設定
も、フィルムを所望の形状、サイズに切断しておくこと
で、容易に行える。
【0032】また、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂
は、融点がシールエレメントを構成するPTFEの融点
(320〜360℃)よりも低いものが好適である。す
なわち、本発明のシールは、前記のように、金属ケース
とシールエレメントとの間に分子中に水酸基を有するフ
ッ素樹脂を挟み込み、かかる積重物を加熱・加圧して、
分子中に水酸基を有するフッ素樹脂を溶融、固化するこ
とで、作製されるが、その際、分子中に水酸基を有する
フッ素樹脂の融点が、シールエレメントを構成するPT
FEの融点と同等またはそれ以上であると、分子中に水
酸基を有するフッ素樹脂が十分に溶融するように加熱を
行うと、それによって、シールエレメントの加熱変形が
大きくなることがあり、好ましくない。
【0033】本発明の回転軸シールは、金属ケースにシ
ールエレメントを分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の
層を介して接着した構成であるため、接着層を構成する
分子中に水酸基を有するフッ素樹脂が金属ケースの軸側
の終端部から軸挿通用貫孔内へはみ出していると、回転
軸に当該フッ素樹脂の層が接触し、該接触部からフッ素
樹脂が脱落して、これが異物となって軸とシール面間に
侵入することがある。また、フッ素樹脂が軸へ接触しな
い場合でも、はみ出したフッ素樹脂との接着によってシ
ールエレメントの軸への接触状態が変動し、それによっ
て、シール性能を悪化させることがある。よって、シー
ルエレメントと金属ケース間で溶融、固化して得られ
る、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層(融着層)
は、その軸側の終端部が、金属ケースの軸側の終端部か
ら軸挿通用貫孔内へはみ出さないように設けるのが好ま
しく、該軸側の終端部が金属ケースの軸側の終端部より
もケース内の奥まった位置に存在するように設けるのが
特に好ましい。
【0034】例えば、図1、図2に示す円環状金属ケー
ス2を用いた回転軸シール1においては、鍔部5の被接
着面5Aおける円形貫孔11の周囲の幅0.1mm以上
のリング状領域内に、分子中に水酸基を有するフッ素樹
脂を存在させないことが好ましい。なお、当該分子中に
水酸基を有するフッ素樹脂の不存在領域(リング状領
域)の幅が3mmを超えた場合、シールエレメントを軸
に対して十分に高い押接力で接触させることが困難にな
るので、当該幅は3mm以下であることが好ましい。
【0035】また、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂
の層10は、シールエレメントと金属ケース間の接着力
の観点から、鍔部5の被接着面5Aの20〜100%の
面積領域を覆うよう設けるのが好ましく(100%の場
合、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層の軸側の終
端部は金属ケースの軸側の終端部に一致している。)、
鍔部5の被接着面5Aの40〜70%の面積領域を覆う
よう設けるのが特に好ましい。
【0036】なお、図1、図2に示す円環状金属ケース
2を用いた回転軸シール1においては、通常、円環状金
属ケース2の鍔部5の軸12側の終端部5aと、軸12
との離間距離(図1中のD1)は、0.7〜3.0mm
程度であり、また、円形リング状のシールエレメント3
における鍔部5の、軸12側の終端部5aからの軸側へ
の突出量(図2中のD2)は、2〜10mm程度に設定
される。
【0037】また、本発明の回転軸シールでは、分子中
に水酸基を有するフッ素樹脂層の厚みも重要であり、厚
みは好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜
70μmである。当該厚みが5μm未満では、十分な接
着力が得られず、作業性も悪化し、100μmを超える
と、フッ素樹脂層自体が破断して、接着性が低下する虞
れがあり、好ましくない。
【0038】本発明の回転軸シールを製造する際の好ま
しい加熱・加圧条件としては、例えば、0.01〜5M
Paの加圧下、330〜400℃の加熱を、30秒〜3
0分程度行う条件が挙げられる。
【0039】本発明の回転軸シールでは、シールエレメ
ントと金属ケースとの間に後述する方法で測定されるせ
ん断剥離トルクが、常温(25℃)で800kgf・c
m以上、高温(150℃以上)で300kgf・cm以
上、極低温(−40℃以下)で1000kgf・cm以
上となる接着強度を達成できる。
【0040】本発明の回転軸シールの用途は、特に限定
されないが、エンジンシャフト用(密封流体:エンジン
オイル)、エアコンのコンプレッサー用(密封流体:潤
滑油および冷媒)、スーパーチャージャー用(密封流
体:高温・高圧ガス)、ターボチャージャー用(密封流
体:高温・高圧ガス)等に好適である。特に、分子中に
水酸基を有するフッ素樹脂の層は、優れた耐油性を有す
るので、本発明の回転軸シールは、エンジンシャフト用
として特に好適であり、分子中に水酸基を有するフッ素
樹脂の層はエンジンシャフト用に用いた場合の密封流体
となるエンジンオイル、特に高温のエンジンオイルに対
して充分な耐性を有し、その優れた金属ケースおよびシ
ールエレメントへの接着性が長期間維持される。
【0041】本明細書中のPTFEの融点および分子中
に水酸基を有するフッ素樹脂の融点はDSC分析による
値である。
【0042】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例によって限定されるもの
ではない。
【0043】実施例1 PTFEシールエレメントと鋼製ケースとの間に、分子
中に水酸基を有するフッ素樹脂のフィルムを挟み込み、
かくして得られた積重物を加熱・加圧した後、冷却を行
って、回転軸シールを作製した。鋼製ケースは、表面処
理していない、図1に示す円環状で、円筒状周壁部の内
径が58.5mmφ、鍔部で区画される円形貫孔の内径
が46.5mmφのものを使用した。PTFEシールエ
レメントは、厚み0.8mm×外径58.45mmφ×
内径35.0mmφの、PTFEコンパウンド(PTF
E100重量部当たり、二硫化モリブデン(固体潤滑
剤)を5重量部、ガラス繊維(充填剤)を5重量部含
む。)製の円形リング状のシート(表面処理無し)を使
用した。PTFEの融点:327℃。分子中に水酸基を
有するフッ素樹脂のフィルムは、ダイキン工業(株)製
の水酸基含有PFA(融点:310℃)をフィルム状に
成形し、厚み85μm×外径56.50mmφ×内径5
0.50mmφの円形リング状に加工したフィルムを使
用した。
【0044】加熱・加圧は0.06MPaの加圧下、3
60℃で30分間行い、加熱・加圧後、その加圧状態を
保持したまま空冷した。金属ケースと水酸基含有PFA
フィルムとの位置合わせにおいて、金属ケースの鍔部の
被接着面全体の面積に対して水酸基含有PFAフィルム
の大きさ(面積)は50.9%であり、鍔部の被接着面
における円形貫孔の周囲の幅2.0mmの領域には水酸
基含有PFAフィルムを重ねないようにした。接着後の
完成品において、水酸基含有PFAの層の面積は、金属
ケースの鍔部の被接着面全体の面積の98.0%であ
り、被接着面における貫孔の周囲には、水酸基含有PF
Aが存在しない、幅0.1mmの領域(リング状領域)
が形成されていた。また、水酸基含有PFAの層の厚み
は15〜40μmであった。出来上がった回転軸シール
の金属ケースとシールエレメント間のせん断剥離トルク
を、図3に示す治具を用いて、室温(20℃)で測定し
た。金属ケースからシールエレメントが剥離を起こすま
でに、治具がシールエレメントから滑ってしまった。こ
の滑りが生じた際のトルクは800kgf・cmであっ
たので、金属ケースとシールエレメント間のせん断剥離
トルクは800kgf・cm以上と判断した。
【0045】図3に示すせん断剥離トルク測定用治具
は、金属ケース固定用の外側治具31と、シールエレメ
ントの締め付け・回転用の治具32、33と、締め付け
ボルト34で構成される。すなわち、外側治具31は金
属ケース2が嵌入し得る大きさの円筒状であり、該外側
治具31に金属ケース2を嵌入し、万力等で固定するこ
とによって、回転軸シール1が固定される。シールエレ
メントの締め付け・回転用の治具32、33は、下側治
具33が、金属ケース固定用の外側治具31の内径より
も若干小さい外径の円盤状基板33aの上に、金属ケー
ス2の貫孔に挿入され得る大きさ(シールエレメント3
の貫孔よりも大きい)の円柱状突起33bを設け、さら
にこの突起33bの上にシールエレメント3の貫孔に挿
入され得る大きさの突起33cを設けて構成され、上側
治具32が、金属ケース2の円筒状周壁部4の内径より
も若干小さい外径の円盤状基板32aの上にシールエレ
メント3の貫孔よりも大きいが、金属ケース2の貫孔よ
りも小さい大きさの円柱状突起32bを設けて構成され
ている。締め付けボルト34は、上側治具32と下側治
具33の軸心に形成した螺子孔に螺合するようになって
おり、該ボルト34を螺合させて廻すことによって、回
転軸シール1におけるシールエレメント3のみが上側治
具32の円柱状突起32bと下側治具33の円柱状突起
33bで挟み付けられる(締め付けられる)とともに、
回転トルクが発生する。
【0046】実施例2 表面をヤスリ掛け処理した、鋼製ケース(円筒状周壁部
の内径が99.6mmφ、鍔部で区画される円形貫孔の
内径が88.2mmφの図1に示す形状の円環状ケー
ス)と、厚み0.8mm×外径99.5mmφ×内径7
6.0mmφの、PTFEコンパウンド(実施例1と同
じ)製のシートと、実施例1と同じ水酸基含有PFA
(融点:310℃)をフィルム状に成形し、厚み85μ
m×外径98.0mmφ×内径92.0mmφの円形リ
ング状に加工しフィルムを使用し、加熱・加圧を、0.
06MPaの圧力下、360℃で、30分間行い、加熱
・加圧後、その加圧状態を保持したまま空冷して、回転
軸シールを作製した。金属ケースと水酸基含有PFAフ
ィルムとの位置合わせにおいて、金属ケースの鍔部の被
接着面全体の面積に対して水酸基含有PFAフィルムの
大きさ(面積)は53.2%であり、鍔部の被接着面に
おける貫孔の周囲の幅1.9mmの領域には水酸基含有
PFAフィルムを重ねないようにした。接着後の完成品
において、水酸基含有PFAの層の面積は、金属ケース
の鍔部の被接着面全体の面積の99.1%であり、被接
着面における貫孔の周囲には、水酸基含有PFAが存在
しない、幅0.2mmの領域(リング状領域)が形成さ
れていた。また、水酸基含有PFAの層の厚みは10〜
60μmであった。
【0047】出来上がった回転軸シールの金属ケースと
シールエレメント間のせん断剥離トルクを、実施例1と
同様にして測定したところ、金属ケースとシールエレメ
ント間のせん断剥離トルクは800kgf・cm以上で
あった。
【0048】実施例3 表面未処理のアルミニウム製ケース(円筒状周壁部の内
径が101.6mmφ、鍔部により区画される円形貫孔
の内径が88.2mmφの図1に示す形状の円環状ケー
ス)と、厚み0.8mm×外径101.5mmφ×内径
76.0mmφの、PTFEコンパウンド(実施例1と
同じ)製のシートと、実施例1と同じ水酸基含有PFA
(融点:310℃)をフィルム状に成形し、厚み75μ
m×外径100.0mmφ×内径92.0mmφの円形
リング状に加工したフィルムを使用し、実施例1と同様
にして、加熱・加圧を、0.06MPaの圧力下、36
0℃で、30分間行い、加熱・加圧後、その加圧状態を
保持したまま空冷して、回転軸シールを作製した。金属
ケースと水酸基含有PFAフィルムとの位置合わせにお
いて、金属ケースの鍔部の被接着面全体の面積に対して
水酸基含有PFAフィルムの大きさ(面積)は60.4
%であり、鍔部の被接着面における貫孔の周囲の幅1.
9mmの領域には水酸基含有PFAフィルムを重ねない
ようにした。接着後の完成品において、水酸基含有PF
Aの層の面積は、金属ケースの鍔部の被接着面全体の面
積の99.0%であり、被接着面における貫孔の周囲に
は、水酸基含有PFAが存在しない、幅0.2mmの領
域(リング状領域)が形成されていた。また、水酸基含
有PFAの層の厚みは10〜60μmであった。
【0049】出来上がった回転軸シールの金属ケースと
シールエレメント間のせん断剥離トルクを、実施例1と
同様にして測定したところ、金属ケースとシールエレメ
ント間のせん断剥離トルクは800kgf・cm以上で
あった。
【0050】比較例1 図4に示すように、鋼製のインナーケース41およびア
クリルゴムからなるゴム弾性体42を用い、金属ケース
2、シールエレメント3は実施例1と同じものを使用し
て、クランプタイプの回転軸シールを作製した。出来上
がった回転軸シールの金属ケースとシールエレメント間
のせん断剥離トルクを、実施例1と同様にして、測定し
たところ250kgf・cmでシールエレメントのみが
回転した。
【0051】比較例2 金属ナトリウム処理を施したPTFEシート(実施例1
で用いたPTFEシートに金属ナトリウム処理を施した
もの)を使用し、金属ケースは実施例1で用いた金属ケ
ースにリン酸亜鉛による防錆処理を施したものを使用
し、これらを耐熱性のエポキシ樹脂系接着剤(BANI
−620T(丸善石油化学(株)製))を介して重ね
て、170℃×0.06MPa×5分の条件で加熱・圧
縮し、その後、さらに170℃で15時間再加熱した。
なお、PTFEシートの金属ナトリウム処理は、テトラ
エッチ(潤工社製)にPTFEシートを30秒間浸漬
し、その後アセトン、次いで水で洗浄することで行っ
た。出来上がった回転軸シールの金属ケースとシールエ
レメント間のせん断剥離トルクを、実施例1と同様にし
て、測定したところ、500kgf・cmでシールエレ
メントのみが回転した。
【0052】[耐熱試験]上記実施例1、比較例2の回
転軸シールを150℃の雰囲気下で前記と同様にしてせ
ん断剥離トルクを測定した。
【0053】[耐寒試験]上記実施例1、比較例2の回
転軸シールを−40℃の雰囲気下で前記と同様にしてせ
ん断剥離トルクを測定した。
【0054】下記表1が実施例1と比較例2の試験結果
である。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】以上の記載から分かるように、本発明に
よれば、専用の金属部品やゴム弾性体を使用せず、簡素
な構成で、しかも、シールエレメントが金属ケースに強
固に固定され、クリティカルパスの発生の可能性が極め
て低い、高信頼性の回転軸シールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例による回転軸シールを簡略化
して示す、ハウジングと回転軸間に装着した状態の、金
属ケースの径方向における断面図である。
【図2】本発明の一具体例による回転軸シールを簡略化
して示す、ハウジングと回転軸間に装着する前の、金属
ケースの径方向の断面図である。
【図3】せん断剥離トルク測定用治具を簡略化して示す
断面図である。
【図4】従来のクランプタイプの回転軸シールを簡略化
して示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸シール 2 金属ケース 3 シールエレメント 10 分子中に水酸基を有するフッ素樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小畑 博美 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 馬場 健 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 Fターム(参考) 3J043 AA16 BA06 CA12 CB14 DA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケースにポリテトラフルオロエチレ
    ンを主成分とするシールエレメントを収容した構造の回
    転軸シールであって、 ポリテトラフルオロエチレンを主成分とするシールエレ
    メントが、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層を介
    して、金属ケースに接着、一体化されてなることを特徴
    とする回転軸シール。
  2. 【請求項2】 金属ケースが、円筒状周壁部のその軸線
    方向一方側の端部から内部空間側へ鍔部を突出させ、該
    鍔部に回転軸が挿通される円形貫孔を形成した円環状金
    属ケースであり、 シールエレメントはリング状で、かつ、前記円環状金属
    ケースの鍔部に、分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の
    層を介して接着されており、 前記分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層は、その回
    転軸側の終端部が、鍔部の回転軸側の終端部から貫孔内
    にはみ出さないように設けられている請求項1記載の回
    転軸シール。
  3. 【請求項3】 分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層
    が、鍔部の被接着面の20〜100%の面積領域を覆う
    ように設けられている請求項2記載の回転軸シール。
  4. 【請求項4】 鍔部の被接着面おける円形貫孔の周囲の
    幅0.1mm以上のリング状領域内に、分子中に水酸基
    を有するフッ素樹脂が存在していない請求項2記載の回
    転軸シール。
  5. 【請求項5】 分子中に水酸基を有するフッ素樹脂の層
    の厚みが5〜100μmである請求項1〜4のいずれか
    に記載の回転軸シール。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071030A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Showa Corp ロータリダンパ
EP1900982A1 (en) 2006-09-15 2008-03-19 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Rotation shaft seal
EP2053287A1 (en) 2007-10-25 2009-04-29 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Rotation shaft seal
JP2013518229A (ja) * 2010-01-28 2013-05-20 トレルボルグ シーリング ソリューションズ ジャーマニー ゲーエムベーハー 回転シール装置
JP2015115991A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 東芝三菱電機産業システム株式会社 回転電機

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