JP2003192853A - 加硫可能なゴム組成物、加硫可能なゴム組成物の製造方法、加硫ゴム - Google Patents

加硫可能なゴム組成物、加硫可能なゴム組成物の製造方法、加硫ゴム

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JP2003192853A
JP2003192853A JP2001398553A JP2001398553A JP2003192853A JP 2003192853 A JP2003192853 A JP 2003192853A JP 2001398553 A JP2001398553 A JP 2001398553A JP 2001398553 A JP2001398553 A JP 2001398553A JP 2003192853 A JP2003192853 A JP 2003192853A
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olefin
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白田  孝
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恭巨 有野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化が可能で、しかも、強度特性、意匠
性、耐圧縮永久歪性、加工性、摩耗性、製品外観に優れ
る成形体を製造できる加硫可能なゴム組成物を提供す
る。 【解決手段】 加硫可能なゴム組成物であって、これを
加硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度30〜85、
比重1.00を超えて1.10以下、引張強度4〜15
MPa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪1
0〜60%、平均発泡セル径1〜500μmである加硫
可能なゴム組成物、またはエチレンと炭素数3〜20の
α−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)と
ポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる特
定の加硫可能なゴム組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加硫可能なゴム組
成物、その用途、加硫可能なゴム組成物の製造方法、お
よび加硫ゴムに関し、更に詳しくは、軽量化が可能で、
しかも、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性、
摩耗性、製品外観、に優れる成形体を提供できる加硫可
能なゴム組成物、加硫可能なゴム組成物の製造方法、お
よび加硫ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加硫可能な低比重ゴム組成物を得
る方法として、ゴムより比重の大きな補強剤(カーボン
ブラック、シリカ等)や無機充填剤(タルク、クレー、
炭酸カルシウム等)等の配合量を極力少なくする方法
や、粘着付与剤やプロセスオイル等の低比重配合剤を多
量に配合する方法が一般的に採用されている。
【0003】しかしながら、前者の方法では、高硬度の
ものが得られるような配合を用いた場合、得られるゴム
組成物の流動性が乏しく、ロール加工性、押出成形性、
射出成形性が極めて悪くなるという不具合が生じる。
【0004】更に、後者の方法では、流動性は改良され
るが、プロセスオイル等の軟化剤を多量に配合するため
に、得られるゴム組成物は低硬度となり、その用途が極
めて特定範囲内のゴム製品に限定されるという欠点があ
る。
【0005】このような問題を解決するため、特開平6
−183305号公報にはゴム又は熱可塑性樹脂を基材
とする本体と、前記本体に分散されたマイクロカプセル
とを備えた微発泡ウエザーストリップ材が開示されてい
る。このマイクロカプセルは低沸点炭化水素を内包し、
加硫温度で膨張する熱膨張カプセルであることを特徴と
している。このマイクロカプセルにより僅かに発泡させ
ることで低比重化しようとするものである。しかしなが
ら、本発明者らがこの公報に記載されている発明を追試
した結果、低比重のウエザーストリップ材を得ることが
できるものの、マイクロカプセルが製品表面に出てくる
ため意匠性が悪い、コストが高いなどの問題点があるこ
とを確認している。
【0006】また、本発明者らは特願2000−203
912にあるように、特定のエチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエン共重合体ゴムとポリオレフィン樹脂、
発泡剤からなる組成物を開示している。これにより低比
重ゴム組成物を得ることができるが、摩耗性、製品外観
がソリッドゴムに比べて劣るという、さらに改善を望ま
れる点があることを発見した。また、金属との複合成形
を行った場合、金属との界面に気泡がたまりやすいとの
さらに改善が望まれる点があることを発見した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
点を解消しようとするものであって、軽量化が可能で、
しかも、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性、
摩耗性、製品外観に優れる成形体を製造できる加硫可能
なゴム組成物、加硫可能なゴム組成物の製造方法、およ
び加硫ゴムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成すべく鋭意研究した結果、本発明を完成するに
至った。
【0009】即ち、本発明の第1の加硫可能なゴム組成
物は、(1)加硫可能なゴム組成物であって、これを加
硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度30〜85、比
重1.0を超えて1.1以下、引張強度4〜15MP
a、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪10〜
60%、平均発泡セル径1〜500μmであることを特
徴としている。
【0010】前記加硫可能なゴム組成物は、エチレンと
炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとか
らなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重
合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤
(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレ
ン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミ
クロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂
(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリ
オレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比
[(B)/(A)]が5/95〜50/50であること
が好ましい。
【0011】また本発明の第2の加硫可能なゴム組成物
は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共
役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂
(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物
であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶
融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレ
フィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、
かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレン
ド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50で
あり、かつ、発泡剤(C)が非担持型であることを特徴
としている。
【0012】上記第1または第2の加硫可能なゴム組成
物は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重
合体ゴム(A)が、(i)エチレンと炭素数3〜20のα
−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)
が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10
〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した
極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数
が0.5〜0.95であることが好ましい。
【0013】また本発明の第1または第2の加硫可能な
ゴム組成物は、発泡剤(C)が平均粒径0.1〜15μ
mであることが好ましい。
【0014】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、加硫前のゴム組成物がVm(125℃)20〜
90、125℃でのムーニースコーチ時間2〜10
分、、発泡剤添加量が0.001〜5重量部、ム−ニ−
スコ−チ時間+7.5×発泡剤添加量≦9、比重1.0
〜1.4であることが好ましい。
【0015】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、加硫前のゴム組成物が加工性指数5〜50であ
ることが好ましい。
【0016】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、予め、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリ
エン共重合体ゴム(A)と有機溶媒とからなるゴム混合
物にポリオレフィン樹脂(B)を添加し、混練、脱溶媒
して、当該ポリオレフィン樹脂(B)を前記共重合体ゴ
ム(A)中に均一に分散させた混練物を調製した後、こ
れに、発泡剤(C)及びその他の添加剤を配合して混練
することにより得ることができる。
【0017】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
重合体ゴム(A)に、ポリオレフィン樹脂(B)及び必
要に応じてその他の成分を、混練温度80〜250℃、
混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー0.00
1〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程を含む方
法により得ることができる。
【0018】本発明の第1または第2の加硫可能なゴム
組成物は、自動車用ウェザーストリップの製造に好まし
く用いられる。
【0019】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、自動車用ホース、送水用ホース又はガス用ホー
スの製造に好ましく用いられる。
【0020】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、建材シール部品の製造に好ましく用いられる。
【0021】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、家電シール部品の製造に好ましく用いられる。
【0022】また本発明の第1または第2の加硫ゴム組
成物は、自動車用カップ・シール材又は産業機械用シー
ル材の製造に好ましく用いられる。
【0023】また本発明の加硫ゴム組成物の製造方法
は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共
役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素
数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α
−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)
ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリ
ン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであ
り、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)
と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレ
フィン共重合体であるポリオレフィン樹脂(B´)と、
アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化
合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ば
れる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可
能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリオレフィ
ン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド
物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の平均分散粒径
が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B
´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重
合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A
´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組
成物を製造するに際し、予め、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と有機溶媒と
からなるゴム混合物にポリオレフィン樹脂(B´)を添
加し、混練、脱溶媒して、当該ポリオレフィン樹脂(B
´)を前記共重合体ゴム(A´)中に均一に分散させた
混練物を調製した後、これに、その他の添加剤を配合し
て混練することを特徴とする。
【0024】また本発明の加硫ゴム組成物の製造方法
は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共
役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素
数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α
−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)
ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリ
ン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであ
り、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)
と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレ
フィン共重合体であるポリオレフィン樹脂(B´)と、
アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化
合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ば
れる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可
能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリオレフィ
ン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド
物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の平均分散粒径
が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B
´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重
合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A
´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組
成物を製造するに際し、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A´)に、ポリオレフィン
樹脂(B´)及び必要に応じてその他の添加剤を、混練
温度80〜250℃、混練時間1〜20分、混練・混合
比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で
混練する工程を含むことを特徴とする。
【0025】本発明の第1の加硫ゴムは、硬度30〜8
5、比重1.00を超え1.10以下、引張強度4〜1
5MPa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪
10〜60%、平均発泡セル径1〜500μmであるこ
とを特徴としている。
【0026】本発明の第2の加硫ゴムは、前記第1の加
硫ゴム組成物のうちでも好ましい態様のもの、または第
2の加硫可能なゴム組成物を加硫することにより得られ
ることを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】本願第一の発明は、加硫可能なゴ
ム組成物であって、これを加硫して得られる加硫ゴムの
製品が、硬度30〜85、比重1.00を超えて1.1
0以下、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び100
〜800%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径
1〜500μmである加硫可能なゴム組成物である。
【0028】本願第一の発明の加硫可能なゴム組成物と
しては、好ましくは、エチレンと炭素数3〜20のα−
オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリ
オレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可
能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン
樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物で
あり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μ
m以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/9
5〜50/50であるものが挙げられる。
【0029】本願第二の発明は、エチレンと炭素数3〜
20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とか
らなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポ
リオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させた
ブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分
散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂
(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/
(A)]が5/95〜50/50であり、かつ、発泡剤
(C)が非担持型である加硫可能なゴム組成物である。
【0030】本願第一及び第二発明の加硫可能なゴム組
成物においては、加硫前のゴム組成物が、ムーニー粘度
(Vm)ML1+4(125℃)20〜90であることが
加工性を良好に保つ点で好ましく、125℃でのムーニ
ースコーチ時間2〜10分であることが平均発泡セル径
を小さくする点で好ましく、比重1.0〜1.4である
ことが発泡倍率を小さくし、製品の意匠性を保つ点で好
ましく、加工性指数が5〜50であることが製品のバラ
ツキ(例えば、押出後の製品寸法、発泡セル径の均一
性)を少なくする点で好ましい。
【0031】本願第一及び第二発明の加硫可能なゴム組
成物において、加硫前のゴム組成物の比重は、更に好ま
しい順に記載すると、1.0〜1.3、1.01〜1.
20、1.01〜1.19、1.01〜1.18、1.
01〜1.17、1.01〜1.16、1.01〜1.
15、1.01〜1.14、1.01〜1.13、1.
01〜1.12である。
【0032】本願第一発明における前記の好ましい実施
態様の加硫可能なゴム組成物、及び本願第二発明の加硫
可能なゴム組成物に用いられる成分について以下に詳述
する。
【0033】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体ゴム(A) 本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエン共重合体ゴム(A)は、エチレン、炭素数3〜
20のα−オレフィン及び非共役ポリエンがランダムに
共重合したポリマーである。
【0034】前記α−オレフィンとしては、具体的に
は、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−
オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、
1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1
−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセ
ン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセ
ン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデ
セン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げられ
る。中でも、炭素数3〜10のα−オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−
オクテンなどが好ましく用いられる。これらのα−オレ
フィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用い
られる。
【0035】前記非共役ポリエンとしては、環状あるい
は鎖状の非共役ポリエンを用いることができる。
【0036】環状の非共役ポリエンとしては、例えば5
−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエ
ン、メチルテトラヒドロインデンなどが挙げられる。ま
た、鎖状の非共役ポリエンとしては、例えば1,4−ヘ
キサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−
エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エ
チリデン−1,7−ウンデカジエンなどが挙げられる。
これらの非共役ポリエンは、単独で又は2種以上混合し
て用いることができる。
【0037】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体(A)としては、以下のような特性を有して
いるものが好ましい。
【0038】(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ム(A)は、(a)エチレンから導かれる単位と(b)
炭素数3〜20のα−オレフィン(以下単にα−オレフ
ィンということがある)から導かれる単位とを、通常5
0/50〜80/20、好ましくは55/45〜80/
20、更に好ましくは60/40〜80/20、特に好
ましくは65/45〜75/15のモル比[(a)/
(b)]で含有している。
【0039】このモル比が前記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性及びゴム弾性に優れるとともに、耐寒性
及び加工性に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。
【0040】(ii)ヨウ素価 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ム(A)のヨウ素価は、通常10〜40(g/100
g)、好ましくは10〜30(g/100g)、更に好
ましくは10〜25(g/100g)、特に好ましくは
10〜20(g/100g)である。
【0041】このヨウ素価が前記範囲内にあると、有効
網目鎖密度の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪性
に優れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優
れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られ、
またコスト的にも有利である。
【0042】(iii)極限粘度 前記共重合体ゴム(A)の135℃のデカリン中で測定
した極限粘度[η]は、通常2〜7dl/g、好ましく
は2〜5dl/g、更に好ましくは2〜4dl/g、特
に好ましくは2.5〜3.5dl/gである。この極限
粘度[η]が前記範囲内にあると、強度特性及び耐圧縮
永久歪性に優れるとともに、加工性に優れた加硫ゴム成
形体を提供できるゴム組成物が得られる。
【0043】(iv)分岐指数 前記共重合体ゴム(A)の分岐指数は、通常0.5〜
0.95、好ましくは0.6〜0.9、更に好ましく
0.65〜0.9、特に好ましくは0.7〜0.9であ
る。
【0044】この分岐指数が前記範囲にあると、加工性
指数が好ましい範囲になり、製品形状が安定になり、ま
た、混練加工中に疑似ゲルができにくく、かつ、ロール
加工又は押出加工時の流動性も良好になる。
【0045】ここで、分岐指数とは、エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおける分岐の
相対的程度を示すものであり、溶液中におけるポリマー
特性についての下記の3種類の実験により得られた数値
から算出される。 (i)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)の後に小角光散乱法(low angle light scattering;
LALLS)を用いて測定された重量平均分子量(Mw,LALL
S) (ii)GPC装置に接続された示差屈折計(DRI)を用
いて測定された重量平均分子量(Mw,DRI)及び粘度平
均分子量(Mv,DRI) (iii)135℃のデカリン中で測定された極限粘度(I
V) 前記(i)及び(ii)の測定値は、ポリマーの濾過された希
釈1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を用いるGPC
により得られる。
【0046】平均分岐指数(BI)は、次式(1)のよ
うに定義される。
【0047】 BI=(Mv,br×Mw,DRI)/(Mw,LALLS×Mv,DRI) (1) (式中、Mv,br=k(IV)1/aであり、Mv,brは分岐
状ポリマーの粘度平均分子量であり、aはマーク−ホー
ウィンク(Mark-Houwink)定数(エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴムは135℃のデカリン
中では0.759)である。)
【0048】本発明においては、前記共重合体ゴム
(A)は、1種又は2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0049】前記の特性を有する共重合体ゴム(A)
は、好ましくは、下記化合物(I)及び(II)を主成分と
して含有する触媒の存在下に、重合温度35〜60℃、
特に35〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm2
特に5〜8kgf/cm2、非共役ポリエンとエチレン
との供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.
05〜0.2の条件で、エチレンと、炭素数3〜20の
α−オレフィンと、非共役ポリエンとをランダム共重合
することにより得られる。共重合は、炭化水素媒体中で
行うことが好ましい。
【0050】(I)一般式:VO(OR)ab又はV
(OR)cd(式中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基
であり、Xはハロゲン原子であり、0≦a≦3、0≦b
≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦
c+d≦4である。)で表わされるバナジウム化合物、
あるいはこれらの電子供与体付加物。
【0051】前記式で表わされるバナジウム化合物とし
ては、次式:VO(OR)n3-n(式中、Rは炭素数1
〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、
nは0又は1〜3の整数である。)で表わされる可溶性
バナジウム化合物、又はVX4(式中、Xはハロゲン原
子である。)で表わされるバナジウム化合物が好まし
い。
【0052】前記バナジウム化合物(I)は、重合反応
系の炭化水素媒体に可溶性の成分である。 (II)R´mAlX´3-m[式中、R´は炭素数1〜12の
炭化水素基であり、X´はハロゲン原子、水素原子又は
OR"(式中、R" は炭素数1〜12の炭化水素基であ
る。)であり、mは1〜3である。]で表わされる有機
アルミニウム化合物。
【0053】本明細書において、炭素数1〜12の炭化
水素基は、例えばアルキル基、シクロアルキル基又はア
リール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n-
プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基、トリル基等である。前記の
ハロゲン原子は、例えば塩素原子、臭素原子である。
【0054】前記可溶性バナジウム化合物(I)の具体
例としては、VOCl3、VO(OC25)Cl2、VO
(OC252Cl、VO(O−iso−C37)C
2、VO(O−n−C49)Cl2、VO(OC25
3、VOBr3、VCl4、VOCl3、VO(O−n−C
493などが挙げられ、バナジウム化合物(I)の電
子供与体付加物としては、VCl3・2OC612OHな
どが挙げられる。
【0055】前記有機アルミニウム化合物(II)の具体例
としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアル
キルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、
ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルアルミ
ニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキ
シド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のアルキ
ルアルミニウムセスキアルコキシド;R10.5Al(OR
1)0.5(式中、R1は炭素数1〜12の炭化水素基であ
る。)などで表わされる平均組成を有する部分的にアル
コキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエ
チルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウム
ハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチル
アルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセス
キブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、
エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウム
ジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキ
ルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化さ
れたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒド
リド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルア
ルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、
プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニ
ウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルア
ルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブ
チルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウ
ムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化及びハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げること
ができる。
【0056】また、前記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒、例えば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を、メチル
アルミノオキサン(MAO)等の助触媒などと併用して
用いても、前記の化合物(I)及び(II)を主成分として
含有する触媒を用いた場合と同等の効果を得ることがで
きる。
【0057】ポリオレフィン樹脂(B) 本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)は、熱可
塑性樹脂であり、具体的には、高密度ポリエチレン(H
DPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)等のエチレン単独重合体又はエチレンと
炭素数3〜20、好ましくは3〜8のα−オレフィンと
からなる結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体;プ
ロピレン単独重合体、プロピレンブロック共重合体、プ
ロピレンランダム共重合体などのポリプロピレン;プロ
ピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−
ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどの炭素数3
〜20、好ましくは3〜8のα−オレフィンの結晶性単
独重合体又は共重合体などが挙げられる。これらのポリ
オレフィンの融点は250℃以下である。中でも、ポリ
エチレン、ポリプロピレンが好ましく、特にエチレン単
独重合体または結晶性エチレン・αオレフィン共重合体
から選ばれるポリエチレンが好ましい。
【0058】本発明においては、ポリオレフィン樹脂
(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
重合体(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]は、
通常5/95〜50/50、好ましくは10/90〜4
0/60である。この範囲内でポリオレフィン樹脂を用
いればゴム弾性を保つことができる。
【0059】ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂
(B)は、補強剤、充填剤に対し、カーボンブラック並
の製品硬度をアップさせる効果を持つとともに、加工温
度でのコンパウンド粘度を下げ、加工性を向上させる効
果を持つ配合剤として使用される。中でもポリエチレン
はその効果が大きく、好ましい。
【0060】本発明においては、エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に溶融状態
でミクロ分散させたポリオレフィン樹脂(B)の(電子
顕微鏡写真から求めた)平均粒径は、通常2μm以下で
ある。前記平均粒径が2μm以下であれば、ポリオレフ
ィン樹脂が異物として表面層を乱すことがなく、圧縮永
久歪も良好である。前記平均粒径は、好ましくは1μm
以下、更に好ましくは0.8μm以下、特に好ましくは
0.5μm以下である。ポリオレフィン樹脂(B)の分
散粒子のアスペクト比(長径/短径)は、好ましくは5
以下、更に好ましくは3以下である。このアスペクト比
が5以下である場合、ポリオレフィン樹脂(B)粒子の
ミクロ分散が良好である。ここで、ミクロ分散とは、エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
(A)中にポリオレフィン樹脂(B)が均一に細かく分
散していることをいう。
【0061】ブレンド方法 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ム(A)とポリオレフィン樹脂(B)を混ぜる方法とし
ては、ゴム混練機として通常使用されるバンバリーミキ
サー、インターナルミキサー、ニーダー、オープンロー
ルなどを用いて、必要に応じて補強剤、充填剤、可塑剤
などのその他の成分と一緒に、当該ポリオレフィン樹脂
(B)の融点以上の温度で混練する方法でもよいが、こ
の場合、ポリオレフィン樹脂(B)の混練不良物が異物
となる可能性が高いので、混練温度80〜250℃、混
練時間1〜20分、好ましくは1〜10分、混練・混合
比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で
混練を行うことが好ましい。
【0062】また、別の好ましい混練方法として、下記
のように、予め、前記共重合体ゴム(A)と有機溶媒と
からなるゴム混合物に前記ポリオレフィン樹脂(B)を
添加し、混練、脱溶媒することにより、当該ポリオレフ
ィン樹脂(B)を前記共重合体ゴム(A)中に均一に分
散させた混練物を調製した後、これに、補強剤、充填
剤、可塑剤、発泡剤(C)などの添加剤を配合して混練
する方法が挙げられる。
【0063】後者の混練方法の好ましい実施態様を図1
に基づいて説明する。図1は、この方法で用いられる多
段ベント付押出機の1例であり、二軸式三段ベント付押
出機の概略図である。
【0064】この方法により調製されるペレットは、エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴム組成
物のペレットである。
【0065】まず、ペレタイザーを備えた押出機を用い
て、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体ゴム(A)及び有機溶媒(D)からなるゴム混合物
(E)と、ポリオレフィン樹脂(B)とを混練、造粒
し、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴ
ム組成物ペレットを調製する。
【0066】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体ゴム(A)、ポリオレフィン樹脂(B)につ
いては、前述した通りである。
【0067】前記有機溶媒(D)としては、エチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを溶液重
合法において調製する際に用いられる従来公知の炭化水
素溶媒が挙げられる。このような炭化水素溶媒として
は、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素及び
そのハロゲン誘導体、シクロヘキサン、メチルシクロペ
ンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素及び
そのハロゲン誘導体、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素、及びクロロベンゼン等のハロゲン誘
導体などが用いられる。これらの溶媒は、単独で、ある
いは組み合わせて用いてもよい。
【0068】前記ゴム混合物(E)は、前述したよう
に、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
重合体ゴム(A)と有機溶媒(D)との混合物である。
このゴム混合物(E)における有機溶媒(D)の含有量
は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体ゴム(A)100重量部に対して、3〜10重量部で
ある。
【0069】この方法では、例えば、エチレン、炭素原
子数3〜20のα−オレフィン及び非共役ポリエンから
なるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体ゴム(A)を好ましくは溶液重合法にて製造する際
に、得られたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体ゴム(A)溶液の有機溶媒(D)含有量を、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ム(A)100重量部に対して3〜10重量部になるよ
うに調整し、得られたゴム混合物(E)を多段ベント付
押出機(図1では二軸式三段ベント付押出機)1の供給
部2より押出機1内に導入する。
【0070】この導入とともに、不活性ガス雰囲気下
で、ポリオレフィン樹脂(B)を他の供給部3よりこの
押出機1内部に導入して、ゴム混合物(E)とポリオレ
フィン樹脂(B)とを混練、脱溶媒することにより、エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴム組成
物が得られ、その際に、押出機1の先端に取り付けたペ
レタイザー(図示せず)で造粒すれば、ゴム組成物のペ
レットが得られる。また、ペレタイザーの代わりにフラ
イアブルベール成形機を取り付ければ、ゴム組成物のベ
ールが得られる。
【0071】図1においては図示されていないが、熱可
塑性樹脂計量器で計量されたポリオレフィン樹脂(B)
は、酸素置換装置に移送され、酸素置換装置で不活性ガ
スを用いて酸素を除去した後、押出機1のポリオレフィ
ン樹脂供給部3に供給される。
【0072】不活性ガスとしては、具体的には、窒素ガ
ス、アルゴンガスなどが挙げられるが、窒素ガスが好ま
しく用いられる。この方法においては、ポリオレフィン
樹脂(B)の押出機への供給を不活性ガスを用いて行っ
ているので、酸化劣化を防止したゴム組成物ペレットを
得ることができる。
【0073】前記ゴム混合物(E)とポリオレフィン樹
脂(B)との混合比率は、押出機1のスクリューの回転
数と、熱可塑性樹脂計量器からのポリオレフィン樹脂
(B)の供給量を一定に保つことによってコントロール
される。また、ポリオレフィン樹脂供給部3の圧力を酸
素置換装置内の圧力より引くすることにより、ポリオレ
フィン樹脂(B)の供給量の安定化を行っている。
【0074】前記脱溶媒により放出された溶媒は、ベン
トホール4から押出機1の外部に放出され、回収され
る。
【0075】また、前記のようにして製造された、押出
機1内のゴム組成物は、ペレット状又はベール状で取出
し口5より取り出される。
【0076】なお、油展は、押出機1に供給する前のエ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
に溶媒を共存させて行うことができる。
【0077】前記のようにして調製された、ゴム組成物
ペレットは、通常は、さらにバンバリーミキサー、イン
ターミックス、ニーダー等の通常のゴム混練機で、カー
ボンブラック等の補強剤、タルク、クレー等の充填剤、
可塑剤(軟化剤)、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、加
工助剤、顔料、老化防止剤、発泡剤(C)、発泡助剤等
の配合剤と混練される。この混練によって得られるゴム
コンパウンド中のポリオレフィン樹脂(B)は、分散状
態が極めて良好である。
【0078】発泡剤(C) 本発明で用いられる発泡剤としては、具体的には、重炭
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、
炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡
剤;N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフ
タルアミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキシルニ
トリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボ
キシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラ
ジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p´−オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBS
H)、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒ
ドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウム
アジド、4,4´−ジフェニルジスルホニルアジド、p
−トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などが挙
げられる。本発明で用いられる発泡剤(C)としては、
アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化
合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ば
れる少なくとも1種であることが好ましい。
【0079】本願第一発明の加硫可能なゴム組成物にお
いて、前記発泡剤としては、非担持型、又は無機粉体等
に担持されている担持型のいずれを用いてもよいが、担
持型を用いた場合と比較して同一比重での吸水率が低
く、シール性能(防音性、防水性、防振性)に優れ、か
つ配合物への混練作業性に優れる点で、非担持型のもの
が好ましい。
【0080】本願第二発明の加硫可能なゴム組成物にお
いては、前記発泡剤として、非担持型のものが用いられ
る。
【0081】本発明においては、軽量化材料を得ること
ができ、かつ良好なゴム弾性(Cs)及び硬さを得るた
め、発泡剤は、共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、通常0.001〜5重量部の割合で用いられる。発
泡剤の配合量は、好ましくは0.05〜4重量部、より
好ましくは0.05〜3重量部、更に好ましくは0.0
5〜1重量部、特に好ましくは0.05〜0.6、最も
好ましくは0.1〜0.4である。また、後述するよう
に、加硫可能なゴム組成物のムーニースコーチ時間(t
5)と、発泡剤の添加量は、 ム−ニ−スコ−チ時間(t5)+7.5×発泡剤添加量
≦9 を満たすことが好ましい。
【0082】また、良好な製品表面肌及び均一な発泡セ
ルを得るため、発泡剤の平均粒径は、通常0.1〜15
μmとする。発泡剤の平均粒径は、好ましくは0.5〜
10μm、更に好ましくは1〜5μmである。
【0083】その他の添加剤 本発明のゴム組成物には、エチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエン共重合体ゴム(A)、ポリオレフィン樹
脂(B)及び発泡剤(C)の他に、必要に応じて補強
剤、充填剤、可塑剤(軟化剤)、加硫剤、加硫促進剤を
含めることができる。
【0084】前記補強剤としては、例えばSRF、GP
F、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、F
T、MTなどの各種カーボンブラック;微粉ケイ酸、シ
リカなどが挙げられる。
【0085】カーボンブラックとしては、GPF、FE
F、MAF、HAFが加工性と硬度のバランスに優れる
ため好ましい。カーボンブラックは、良好な機械的強
度、Cs、製品硬度を得るため、共重合体ゴム(A)1
00重量部に対して、通常20重量部以上の割合で用い
られる。カーボンブラックの配合量は、好ましくは50
〜200重量部、更に好ましくは60〜180重量部で
ある。
【0086】シリカの具体例としては、煙霧質シリカ、
沈降性シリカなどが挙げられる。これらのシリカは、ヘ
キサメチルジシラザン、クロロシラン、アルコキシシラ
ン等の反応性シランあるいは低分子量のシロキサン等で
表面処理されていてもよい。また、これらのシリカの比
表面積(BED法)は、好ましくは50m2/g以上、
更に好ましくは100〜400m2/gである。
【0087】これらのゴム補強剤の種類及び配合量は、
その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤全体の合
計配合量は、通常、エチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、最
大300重量部、好ましくは最大200重量部である。
【0088】前記充填剤としては、例えば軽質炭酸カル
シウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの無
機充填剤が挙げられる。
【0089】これらの無機充填剤の種類及び配合量は、
その用途により適宜選択できるが、無機充填剤の配合量
は、通常、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
共重合体ゴム(A)100重量部に対して、最大300
重量部、好ましくは最大200重量部である。
【0090】前記可塑剤(軟化剤)としては、通常ゴム
に使用される可塑剤が用いられる。具体的には、プロセ
スオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石
油アスファルト、ワセリン、コールタール、ヒマシ油、
アマニ油、サブ、蜜ロウ、パルミチン酸、ステアリン
酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、
ラウリン酸亜鉛、アタクチックポリプロピレン、クマロ
インデン樹脂などが挙げられる。中でも、特にプロセス
オイル、パラフィン油が好ましく用いられる。
【0091】可塑剤は、良好な混練性を得るため、共重
合体ゴム(A)100重量部に対して、通常30重量部
以上の割合で用いられる。可塑剤としてプロセスオイル
を用いる場合、その配合量は、共重合体ゴム(A)10
0重量部に対して、好ましくは50〜150重量部、更
に好ましくは60〜120重量部である。
【0092】本発明で用いられる加硫剤としては、イオ
ウ、イオウ化合物、有機過酸化物が挙げられる。
【0093】イオウとしては、具体的には、粉末イオ
ウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不
溶性イオウなどが挙げられる。
【0094】イオウ化合物としては、具体的には、塩化
イオウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物などが挙げられ
る。また、加硫温度で活性イオウを放出して加硫するイ
オウ化合物、例えばモルホリンジスルフィド、アルキル
フェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドな
ども使用することができる。
【0095】本発明においては、イオウ又はイオウ化合
物は、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常
0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、
更に好ましくは0.3〜3重量部の割合で用いられる。
【0096】また、加硫剤としてイオウ又はイオウ化合
物を使用するときは、加硫促進剤を併用することが好ま
しい。加硫促進剤としては、具体的には、N−シクロヘ
キシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−
オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンア
ミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾール
スルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、
2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチ
アゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチ
オ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド
等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニジン、トリ
フェニルグアニジン、ジオルソニトリルグアニジン、オ
ルソニトリルバイグアナイド、ジフェニルグアニジンフ
タレート等のグアニジン化合物;アセトアルデヒド−ア
ニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘ
キサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア
等のアルデヒドアミン及びアルデヒド−アンモニア系化
合物;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系
化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブ
チルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリ
ルチオユリア等のチオユリア系化合物;テトラメチルチ
ウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフ
ィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチ
ルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテト
ラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、
ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカ
ルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩系化合物;
ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;
酸化亜鉛(亜鉛華)などの化合物を挙げることができ
る。
【0097】加硫促進剤は単独で用いてもよいが、2種
類以上を組み合わせて用いることが好ましい。
【0098】本発明においては、加硫促進剤は、共重合
体ゴム(A)100重量部に対して、通常0.1〜20
重量部、好ましくは0.5〜15重量部、更に好ましく
は1〜10重量部の割合で用いる。
【0099】ゴム組成物 加硫前のゴム組成物がVm(125℃)20〜90、1
25℃でのムーニースコーチ時間(t5)が2〜10
分、発泡剤添加量が0.001〜5重量部、ム−ニ−ス
コ−チ時間(t5)+7.5×発泡剤添加量≦9を満た
すと、加硫ゴムの比重を1.00を超えて1.10の間
に調整が容易となる。
【0100】本発明のゴム組成物には、前記の添加剤の
他に、必要に応じて、発泡助剤、加工助剤、老化防止
剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑
剤、増粘剤及びその他のゴム用配合剤を、本発明の目的
を損なわない範囲で配合することができる。
【0101】本発明の加硫可能なゴム組成物は、例えば
次のような方法で調製することができる。
【0102】即ち、予め、前記共重合体ゴム(A)に前
記ポリオレフィン樹脂(B)を当該ポリオレフィン樹脂
(B)の融点以上の温度で溶融ブレンドし、当該ポリオ
レフィン樹脂(B)が前記共重合体ゴム(A)中に2μ
m以下の平均粒径で分散している樹脂アロイエチレン・
α−オレフィン共重合体ゴムを調製する。これに、カー
ボンブラック、可塑剤、及び必要に応じて亜鉛華、ステ
アリン酸、その他の添加剤を配合して、バンバリーミキ
サーのようなミキサー類により80〜250℃の温度で
約1〜20分間、好ましくは約1〜10分間混練した
後、オープンロールのようなロール類を使用して、発泡
剤(C)、加硫剤、加硫促進剤、必要に応じて脱泡剤、
発泡助剤、加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜8
0℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより
押出用ゴム組成物を得る。
【0103】又は、前記共重合体(A)に、前記ポリオ
レフィン(B)、カーボンブラック、可塑剤、及び必要
に応じて亜鉛華、ステアリン酸、その他の添加剤を配合
して、バンバリーミキサーのようなミキサー類により8
0〜250℃の温度で約1〜20分間混練した後、オー
プンロールのようなロール類を使用して、発泡剤
(C)、加硫剤、加硫促進剤、必要に応じて脱泡剤、発
泡助剤、加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80
℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより押
出用ゴム組成物を得る。
【0104】このようにして得られるゴム組成物(加硫
可能なゴム組成物)は、リボン状又はシート状のゴム配
合物である。
【0105】前記のようにして得られたゴム配合物(加
硫可能なゴム組成物)は、トランスファー成形法、射出
成形法、型成形法によって成形できる。一般には、前記
方法で得られたリボン状配合物をゴム用押出機にて製品
形状に押出し、次いで、加硫槽内に導入し、熱空気、流
動床、溶融塩槽(LCM)、PCM(Powder Curing Med
ium又はPowder Curing Method)又はマイクロ波等の手段
によって加熱することにより、加硫及び発泡を行って調
製することができる。好ましくは、熱空気加硫槽(HA
V)、溶融塩槽(LCM)、PCM(Powder Curing Med
ium又はPowderCuring Method)、又は熱空気加硫槽(H
AV)及びデシメートル波(UHF)を用いた連続押出
し加工によって、連続的に加硫及び発泡させる。
【0106】前記のいずれかの加硫方法のうち少なくと
も1つの方法において、後述の必要物性を満たす加硫ゴ
ムの製品が得られうるならば、本願第一発明の加硫可能
なゴム組成物に該当する。
【0107】本発明の組成物の通常の加硫条件は、加硫
温度160〜280℃、加硫時間1〜20分であり、こ
れらの条件のうち少なくとも1つの条件において、後述
の必要物性を満たす加硫ゴムの製品が得られうるなら
ば、本願第一発明の加硫可能なゴム組成物の中でも好ま
しいゴム組成物に該当する。本発明の組成物の特に代表
的な加硫条件は、加硫温度250℃、加硫時間5分であ
る。
【0108】本願第一発明の加硫可能なゴム組成物は、
良好な機械的強度、圧縮永久歪、製品肌及び形状保持性
を得る点で、これを加硫して得られる加硫ゴムの製品
が、硬度3085、比重1.00を超えて1.10以
下、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び100〜8
00%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径1〜
500μmであることが必要である。
【0109】本発明のゴム組成物は、軽量化製品とし
て、自動車用ウエザーストリップ、例えばドアウエザー
ストリップ、トランクウェザーストリップ、ラゲージウ
ェザーストリップ、ルーフサイドレールウェザーストリ
ップ、スライドドアウェザーストリップ、ベンチレータ
ウェザーストリップ、スライディングループパネルウェ
ザーストリップ、フロントウインドウェザーストリッ
プ、リヤウインドウェザーストリップ、クォーターウイ
ンドウェザーストリップ、ロックピラーウェザーストリ
ップ、ドアガラスアウナーウェザーストリップ、ドアガ
ラスインナーウェザーストリップ、ダムウインドシール
ド、グラスランチャネル、ドアミラー用ブラケット、シ
ールヘッドランプ、シールカウルトップ;自動車用ホー
ス、例えばブレーキホース、ラジエターホース、ヒータ
ーホース、エアークリーナーホース;送水用ホース;ガ
ス用ホース;建材シール部品、例えばガスケット、エア
ータイト、目地材、戸当たり部;家電シール部品;自動
車用カップ・シール材、例えばマスタシリンダーピスト
ンカップ、ホイールシリンダーピストンカップ、等速ジ
ョイントブーツ、ピンブーツ、カストカバー、ピストン
シール、パッキン、Oリング、プラグキャップ、プラグ
ブーツ、グロメット、ダイヤフラム;産業機械用シール
材、例えばコンデンサーパッキン、Oリング、パッキン
に好適であり、軽量化ゴム製品を得ることができる。
【0110】本発明の第1のゴム組成物加硫体は、硬度
30〜85、比重1.00を超え1.10以下、引張強
度4〜15MPa、引張破断伸び100〜800%、圧
縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径1〜500μm
であることを特徴とする。
【0111】本発明の第2のゴム組成物加硫体は、前記
好ましい第1の加硫可能なゴム組成物を加硫することに
より、また前記第2の加硫可能なゴム組成物を加硫する
ことにより得ることができる。
【0112】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例により本発
明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これら
の実施例に何ら限定されるものではない。
【0113】なお、以下に記載の各種物性及びその試験
方法は、次の通りである。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体の組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135℃のデカリン
中で測定した。 (4)分岐指数 下記の3種類の実験により得られた数値から算出した。 (i)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)の後に小角光散乱法(low angle light scattering;
LALLS)を用いて測定された重量平均分子量(Mw,LALL
S) GPC装置に接続されたLALLS検出器を用いて測定
した。 (測定条件) 装置:Waters 150C 検出器:Chromatix KMX-6 カラム:Shodex UT-806M(30cm×2本)、UT-807
(30cm×1本) 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン 温度:135℃ 流速:0.764ml/分 濃度:0.03〜0.07%(w/v) 注入量:300μl
【0114】(ii)GPC装置に接続された示差屈折計
(DRI)を用いて測定された重量平均分子量(Mw,DR
I)及び粘度平均分子量(Mv,DRI) (測定条件) 装置:Waters 150C 検出器:DRI(150C内蔵) カラム:Shodex UT806MLT(50cm×1本) 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン 温度:135℃ 流速:1ml/分 濃度:0.2%(w/v) 注入量:160μl 各種平均分子量は、EPDMの換算値で計算した。換算
に用いた粘度式は下記のとおりである。
【0115】[η]=2.92×10-4Mw0.726
【0116】(iii)135℃のデカリン中で測定された
極限粘度(IV) ウベローデ粘度計を用いる多点法により、濃度調製4点
で粘度を測定し、各測定点の関係を濃度ゼロに外挿し
た。
【0117】前記(i)及び(ii)の測定値は、ポリマーの
濾過された希釈1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を
用いるGPCにより得た。
【0118】平均分岐指数(BI)は、次式(1)のよ
うに定義される。
【0119】 BI=(Mv,br×Mw,DRI)/(Mw,LALLS×Mv,DRI) (1) (式中、Mv,br=k(IV)1/aであり、Mv,brは分岐
状ポリマーの粘度平均分子量であり、aはマーク−ホー
ウィンク(Mark-Houwink)定数(エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体ゴムは135℃のデカリン
中では0.759)である。)
【0120】(5)ムーニー粘度(Vm)ML1+4 JIS K6300(1994)に準拠した。ロータ形
状:Lロータ予熱時間:1分試験温度:125℃
【0121】(6)ムーニースコーチ時間(t5) JIS K6300(1994)に準拠した。 ロータ形状:Lロータ 予熱時間:1分 試験温度:125℃
【0122】(7)未加硫ゴムの比重 ゴム配合物を2mm×20mm×20mmの試験片に打
ち抜き、その表面の汚れをアルコールで拭き取った。次
いで、この試験片を、25℃雰囲気下で、自動比重計
[(株)東洋精機製作所製、型番M−1型]の所定の位
置に取り付け、空気中と純水中の質量の差から比重測定
を行った。
【0123】(8)加工性指数 長鎖分岐を有しないエチレン・プロピレン共重合体ゴム
(EPR)(分子量の異なる4サンプル)について、動
的粘弾性試験機を用いて複素粘性率η*の周波数分散を
測定した。0.01rad/secと8rad/sec
のときの複素粘性率η*を求め、複素粘性率η1L*(0.
01rad/sec)を縦軸に、複素粘性率η2L*(8
rad/sec)を横軸にプロットし、基準ラインを作
成し、そのラインの延長線上にあるη2L*=1×103/
Pa・sのときのη1L0*を測定した。
【0124】次に、対象サンプルについても同様に、
0.01rad/secと8rad/secのときの複
素粘性率η*を求め、複素粘性率η1B*(0.01rad
/sec)を縦軸に、複素粘性率η2B*(8rad/s
ec)を横軸にプロットする。このプロットは基準ライ
ンよりも大きな値となり、長鎖分岐が多いほど基準ライ
ンよりも大きく離れていく。
【0125】次に、このプロットの上を通るように基準
ラインを平行移動させ、複素粘性率η2*=1×103/
Pa・sとの交点η1B0*を測定した。
【0126】前記のようにして測定したη1L0*及びη1B
0*の値を下式に適用し、加工性指数を算出した。 加工性指数=(logη1L0*−logη1B0*)×10 前記測定条件は、次の通りである。 ・基準サンプル:4種類のEPR 三井化学(株)製、タフマーP−0280、P−048
0、P−0680、P−0880(商品名) ・動的粘弾性試験機(RDS):Rheometrics社 ・サンプル:2mmシートを直径25mmの円状に打ち
抜いて使用。 ・温度:190℃ ・歪率:1% ・周波数依存:0.001〜500rad/sec
【0127】(9)ダイスウェル リボン状のゴム配合物を押出機ヘッド温度80℃の押出
機にて、縦2mm×横25mmの一型口金を用いて、
2.5m/分の速度で押出成形を行い、押出後のサンプ
ルの横の長さLを測定し、下記の式により求めた。 ダイスウェル(%)= L mm/25mm ×100
【0128】(10)加硫ゴムの比重 加硫したチューブ状サンプルの上部から20mm×20
mmの試験片を打ち抜き、その表面の汚れをアルコール
で拭き取った。次いで、この試験片を、25℃雰囲気下
で、自動比重計[(株)東洋精機製作所製、型番M−1
型]の所定の位置に取り付け、空気中と純水中の質量の
差から比重測定を行った。
【0129】(11)引張試験 JIS K6251に従って、測定温度23℃、引張速
度500mm/分の条件で引張試験を行い、破断時の強
度(TB)、破断時の伸び(EB)を測定した。
【0130】(12)硬さ JIS K6253に従って測定した。加硫したチュー
ブ状サンプルの平らな部分を重ねて12mmとし、デュ
ロメーターAで製品硬さを求めた。
【0131】(13)圧縮永久歪試験 加硫成形体からJIS K6250(1998)の6.
5の要領で抜き取り、JIS K6262(1997)
に準拠して測定した。条件:70℃×22時間処理した
後に取り出し、その30分後に製品の厚みを求めた。
【0132】(14)平均発泡セル径 マイクロスコープ[KEYENCE社製、商品名VH−
6200]を用いて平均発泡セル径を測定した。平均発
泡セル径は、任意に選んだ発泡セル50個の平均値とし
た。
【0133】(15)吸水率 (i) サンプルの重量を測定した。(W1) (ii) デシケータを用いて気圧を635mmHgまで下
げ、3分間放置した。 (iii) 気圧を1気圧に戻し、サンプル重量を測定した。
(W2) 以下の式から吸水率を算出した。 吸水率(%)=[(W2―W1)/W1]×100
【0134】(16)テ−バ−摩耗試験 JIS K6264(1993)に従い、テ−バ−摩耗
試験を行った。試験条件は下記の通り;摩耗輪CS−1
7、加重1000g、回転数60rpm、試験回数10
00回、測定温度23℃。
【0135】[製造例1] エチレン・プロピレン・5−
エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム
(A−1)の製造 撹拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレ
ス製重合器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連
続的にエチレンとプロピレンと5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン(ENB)との三元共重合を行った。重合器
側部より液相へ毎時、ヘキサンを60リットル、エチレ
ンを3.3kg、プロピレンを9.2kg、5−エチリ
デン−2−ノルボルネンを320gの速度で、また、水
素を5Nリットル、触媒としてVO(OEt)Cl2
45ミリモル、Al(Et)1.5Cl1.5を315ミリモ
ルの速度で連続的に供給した。
【0136】前記及び表1に示す条件で共重合反応を行
うと、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノ
ルボルネンランダム共重合体(A−1)が均一な溶液状
態で得られた。
【0137】その後、重合器下部から連続的に抜き出し
た重合溶液に少量のメタノールを添加して重合反応を停
止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒
から分離した後、55℃で48時間真空乾燥を行った。
【0138】前記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共
重合体(A−1)の物性を表1に示す。なお表1中で、
Etとはエチル基を示す。
【0139】
【表1】
【0140】[実施例1]製造例1で調製したエチレン・
プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダ
ム共重合体ゴム(A−1)のヘキサン溶液のヘキサン溶
媒含有量を、このゴム100重量部に対して7重量部の
量に調整し、ヘキサン溶媒を含むゴム組成物を得た。
【0141】このゴム組成物を1.667kg/hrで
図1に示す二軸式三段ベント付押出機に導入するととも
に、押出機のポリオレフィン樹脂供給部より、ポリエチ
レン(B−1)[三井化学(株)製、商品名ミラソン6
8、密度:0.921g/cm3、MFR(ASTM
D1238、190℃、2.14kg):1.6g/1
0分]のペレットを0.333kg/hrで押出機内に
導入し、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−
ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)とポリエ
チレン(B−1)とを混練、脱溶媒し、得られたゴムを
押出機の先端でペレット状に切断し、ブレンド物(I)
のペレットを2.0kg/hrの速度で得た。
【0142】得られたブレンド物(I)におけるポリエ
チレン(B−1)とエチレン・プロピレン・5−エチリ
デン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)とのブレンド重量比は、20/100であった。
【0143】得られたブレンド物(I)中におけるポリ
エチレン(B−1)の平均分散粒径を、電子顕微鏡[商
品名 H−8100(200KV)、(株)日立製作所
製]を用いて、下記の要領で調製したサンプルについて
測定したところ、平均分散粒径は0.01μm以下であ
った。
【0144】[サンプルの調製]ブレンド物(I)のペレ
ットをトリーミングし、ミクロトームで0.1μm以下
の薄膜片を作成し、この薄膜片をルテニウム酸で染色し
た。次いで、この薄膜片にカーボンを蒸着して電子顕微
鏡用サンプルを得た。
【0145】得られたブレンド物(I)120重量部
と、FEF級カーボンブラック[旭カーボン(株)製、
商品名 旭#60G]150重量部、軟化剤[出光興産
(株)製、ダイアナプロセスオイルTM PS−430]
95重量部、ステアリン酸1重量部、亜鉛華1号5重量
部、活性剤[ライオン株式会社製、商品名アーカード2
HT−F]1重量部を容積1.7リットルのバンバリー
ミキサー[(株)神戸製鋼所製、BB−2形ミキサー]
で混練した。
【0146】混練方法は、まずブレンド物(I)を1分
素練りし、次いでカーボンブラック、軟化剤、ステアリ
ン酸、亜鉛華、活性剤を入れ2分間混練した。その後、
ラムを上昇させ掃除を行い、更に2分間混練しゴム配合
物(I)1390gを得た。この混練は充填率75%で
行い、更に同様の手順により、2バッチ混練し、合計4
170gを得た。得られたゴム配合物について加工性指
数を測定した。
【0147】得られたゴム配合物から367重量部を秤
量し、14インチロール(日本ロール(株)製)(前ロ
ールの表面温度60℃、後ロールの表面温度60℃、前
ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rp
m)に巻き付けて、発泡剤[永和化成工業(株)製OB
SH、商品名 ネオセルボンN#1000M]0.25
重量部を添加し、ロールバンク上の発泡剤が配合物
(I)に吸収されるまでの時間を測定した後に、続け
て、イオウ0.5重量部、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーM]
1.5重量部、ジベンゾチアジルジスルフィド[三新化
学工業(株)製、商品名 サンセラーDM]0.5重量
部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業
(株)製、商品名サンセラーBZ]2重量部、ジメチル
ジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)製、商品
名 サンセラーPZ]0.5重量部、エチレンチオ尿素
[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラー22C]
1重量部、ジチオジモルホリン[三新化学工業(株)
製、商品名 サンフェルR]0.5重量部、酸化カルシ
ウム[井上石灰工業(株)製、商品名 ベスタPP]5
重量部を添加し、14インチオープンロール(日本ロー
ル(株)製)(ロール温度60℃)で7分間混練し、ゴ
ム配合物(II)を得た。そのロールからリボン状に切り
出した。
【0148】得られたゴム配合物(II)についてムーニ
ー粘度(Vm)ML1+4、ムーニースコーチ時間(t
5)、比重、ダイススウェルを測定した。結果を表2に
示す。
【0149】リボン状のゴム配合物(II)を押出機ヘッ
ド温度80℃の押出機にて、縦2mm×横25mmの一
型口金を用いて、2.5m/分の速度で押出成形を行
い、マイクロ波加硫槽(UHF)と熱空気加硫槽(HA
V)が直列につながれた成形ラインを用いて、加硫及び
発泡を行い、加硫成形体(III)を得た。この際、UHF
の温度は200℃とし、押出材料の表面温度がUHF出
口で190℃となるように出力を調整した。30mのH
AV加硫槽を用い、その層内温度は250℃に設定し
た。加硫槽での滞留時間は5分であった。
【0150】得られた加硫成形体(III)について、比
重、引張強度(TB)、引張破断伸び(EB)、硬さ、
圧縮永久歪(CS)、平均発泡セル径、テ−バ摩耗量を
測定した。結果を表2に示す。 [実施例2]実施例1に対して発泡剤添加量を0.25重
量部から0.4重量部に変更し、イオウ量を0.5重量
部から1.5重量部、サンセラ−Mを1.5重量部から
2重量部に、サンフェルRを0.5重量部から1重量部
に変更し、サンセラ−DM、サンセラ−PZを削除した
以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。 [比較例1]実施例1に対して、発泡剤添加量を0.25
重量部から0.4重量部に変更した以外は実施例1と同
様に行った。結果を表2に示す。
【0151】
【表2】
【0152】*2 発泡剤の混練作業性:ロールバンク
上の発泡剤が配合物(I)に吸収されるまでの時間
【0153】
【発明の効果】本発明によれば、軽量化が可能で、しか
も、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性、摩耗
性、製品外観に優れる成形体を製造できる加硫可能なゴ
ム組成物、および加硫ゴムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様において用いられる
多段ベント付押出機の1例であり、二軸式三段ベント付
押出機の概略説明図である。
【符号の説明】
1 二軸式三段ベント付押出機 2 ゴム混合物供給部 3 ポリオレフィン樹脂供給部 4 ベントホール 5 取出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/08 C08L 23/08 C09K 3/10 C09K 3/10 R Z //(C08L 23/16 C08L 23:02 23:02) Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AA16 AB09 AB11 AB16 AB21 AC04 AC31 AC57 AC75 AE01 AE08 AE12 FA03 FA04 FA17 FB06 FB09 4F074 AA16 AA17 AA25 AA98 BA12 BA13 BA14 BA15 BA18 BA20 BB02 BB05 BB27 CA23 CA24 CC04Y CC06Y CC22X DA03 DA08 DA09 DA24 DA35 DA39 DA59 4H017 AA03 AA39 AB07 AC13 AC16 AC19 AD06 AE03 AE05 4J002 BB002 BB032 BB052 BB122 BB142 BB151 BP022 DE216 DF006 EQ016 EQ036 ES006 EV266 FD010 FD020 FD140 FD150 FD326 GJ02 GT00

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫可能なゴム組成物であって、これを
    加硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度30〜85、
    比重1.00を超え1.10以下、引張強度4〜15M
    Pa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪10
    〜60%、平均発泡セル径1〜500μmであることを
    特徴とする加硫可能なゴム組成物。
  2. 【請求項2】 エチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
    ィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフ
    ィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフ
    ィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴ
    ム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
    リエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂
    (B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であ
    り、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm
    以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレ
    ン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
    (A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/9
    5〜50/50である請求項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 エチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
    ィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフ
    ィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフ
    ィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴ
    ム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
    リエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂
    (B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であ
    り、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm
    以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレ
    ン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
    (A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/9
    5〜50/50であり、かつ、発泡剤(C)が非担持型
    である加硫可能なゴム組成物。
  4. 【請求項4】 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリ
    エン共重合体ゴム(A)が、(i)エチレンと炭素数3〜
    20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレ
    フィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素
    価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で
    測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)
    分岐指数が0.5〜0.95であることを特徴とする請
    求項2または3に記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 発泡剤(C)が平均粒径0.1〜15μ
    mである請求項2または3に記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 加硫前のゴム組成物がVm(125℃)
    20〜90、125℃でのムーニースコーチ時間(t
    5)が2〜10分、発泡剤添加量が、共重合体ゴム10
    0重量部に対して、0.001〜5重量部、ム−ニ−ス
    コ−チ時間(t5)+7.5×発泡剤添加量≦9、比重
    1.0〜1.4である請求項1〜5のいずれかに記載の
    ゴム組成物。
  7. 【請求項7】 加硫前のゴム組成物が加工性指数5〜5
    0である請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 【請求項8】 予め、エチレン・α−オレフィン・非共
    役ポリエン共重合体ゴム(A)と有機溶媒とからなるゴ
    ム混合物にポリオレフィン樹脂(B)を添加し、混練、
    脱溶媒して、当該ポリオレフィン樹脂(B)を前記共重
    合体ゴム(A)中に均一に分散させた混練物を調製した
    後、これに、発泡剤(C)及びその他の添加剤を配合し
    て混練することにより得ることができる請求項2または
    3のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 【請求項9】 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリ
    エン共重合体ゴム(A)に、ポリオレフィン樹脂(B)
    及び必要に応じてその他の成分を、混練温度80〜25
    0℃、混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー
    0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程
    を含む方法により得ることができる請求項2または3の
    いずれかに記載のゴム組成物。
  10. 【請求項10】 自動車用ウェザーストリップの製造に
    用いられることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載のゴム組成物。
  11. 【請求項11】 自動車用ホース、送水用ホース又はガ
    ス用ホースの製造に用いられることを特徴とする請求項
    1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  12. 【請求項12】 建材シール部品の製造に用いられる請
    求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  13. 【請求項13】 家電シール部品の製造に用いられる請
    求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  14. 【請求項14】 自動車用カップ・シール材又は産業機
    械用シール材の製造に用いられることを特徴とする請求
    項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  15. 【請求項15】 エチレンと炭素数3〜20のα−オレ
    フィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレ
    フィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エ
    チレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比
    (エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/2
    0であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)1
    35℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7
    dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であ
    るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
    ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレ
    ン・α−オレフィン共重合体であるポリオレフィン樹脂
    (B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニル
    ヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からな
    る群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とか
    らなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、
    ポリオレフィン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散さ
    せたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の
    平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィ
    ン樹脂(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポ
    リエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B
    ´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可
    能なゴム組成物を製造するに際し、予め、エチレン・α
    −オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と
    有機溶媒とからなるゴム混合物にポリオレフィン樹脂
    (B´)を添加し、混練、脱溶媒して、当該ポリオレフ
    ィン樹脂(B´)を前記共重合体ゴム(A´)中に均一
    に分散させた混練物を調製した後、これに、その他の添
    加剤を配合して混練することを特徴とする加硫可能なゴ
    ム組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 エチレンと炭素数3〜20のα−オレ
    フィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレ
    フィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エ
    チレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比
    (エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/2
    0であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)1
    35℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7
    dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であ
    るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
    ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレ
    ン・α−オレフィン共重合体であるポリオレフィン樹脂
    (B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニル
    ヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からな
    る群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とか
    らなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、
    ポリオレフィン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散さ
    せたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の
    平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィ
    ン樹脂(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポ
    リエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B
    ´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可
    能なゴム組成物を製造するに際し、エチレン・α−オレ
    フィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)に、ポリ
    オレフィン樹脂(B´)及び必要に応じてその他の添加
    剤を、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、
    混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/k
    gの条件で混練する工程を含むことを特徴とする加硫可
    能なゴム組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】硬度30〜85、比重1.00を超え
    1.10以下、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び
    100〜800%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡
    セル径1〜500μmであることを特徴とする加硫ゴ
    ム。
  18. 【請求項18】 請求項2〜14のいずれか1項に記載
    のゴム組成物を加硫することにより製造することができ
    る加硫ゴム。
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