JP5006158B2 - 加硫可能なゴム組成物 - Google Patents

加硫可能なゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5006158B2
JP5006158B2 JP2007280167A JP2007280167A JP5006158B2 JP 5006158 B2 JP5006158 B2 JP 5006158B2 JP 2007280167 A JP2007280167 A JP 2007280167A JP 2007280167 A JP2007280167 A JP 2007280167A JP 5006158 B2 JP5006158 B2 JP 5006158B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
olefin
rubber composition
rubber
polyethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2007280167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008115386A (ja
Inventor
白田  孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2007280167A priority Critical patent/JP5006158B2/ja
Publication of JP2008115386A publication Critical patent/JP2008115386A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5006158B2 publication Critical patent/JP5006158B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Description

本発明は、加硫可能なゴム組成物及びその用途に関し、更に詳しくは、軽量化が可能で、しかも、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性に優れる成形体を提供できる加硫可能なゴム組成物及びその用途に関する。
従来、加硫可能な低比重ゴム組成物を得る方法として、ゴムより比重の大きな補強剤(カーボンブラック、シリカ等)や無機充填剤(タルク、クレー、炭酸カルシウム等)等の配合量を極力少なくする方法や、粘着付与剤やプロセスオイル等の低比重配合剤を多量に配合する方法が一般的に採用されている。
しかしながら、前者の方法では、高硬度のものが得られるような配合を用いた場合、得られるゴム組成物の流動性が乏しく、ロール加工性、押出成形性、射出成形性が極めて悪くなるという不具合が生じる。
更に、後者の方法では、流動性は改良されるが、プロセスオイル等の軟化剤を多量に配合するために、得られるゴム組成物は低硬度となり、その用途が極めて特定範囲内のゴム製品に限定されるという欠点がある。
このような問題を解決するため、特許文献1にはゴム又は熱可塑性樹脂を基材とする本体と、前記本体に分散されたマイクロカプセルとを備えた微発泡ウェザーストリップ材が開示されている。このマイクロカプセルは低沸点炭化水素を内包し、加硫温度で膨張する熱膨張カプセルであることを特徴としている。このマイクロカプセルにより僅かに発泡させることで低比重化しようとするものである。しかしながら、本発明者らがこの公報に記載されている発明を追試した結果、低比重のウェザーストリップ材を得ることができるものの、マイクロカプセルが製品表面に出てくるため意匠性が悪い、コストが高いなどの問題点があることを確認している。
特開平6−183305号公報
本発明は、前述の問題点を解消しようとするものであって、軽量化が可能で、しかも、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性に優れる成形体を製造できる加硫可能なゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の目的を達成すべく鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)加硫可能なゴム組成物であって、これを加硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度30〜85、比重0.8〜1、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径1〜500μmである加硫可能なゴム組成物。
(2)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50である前記(1)に記載のゴム組成物。
(3)発泡剤(C)が非担持型である前記(2)に記載のゴム組成物。
(4)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50であり、かつ、発泡剤(C)が非担持型である加硫可能なゴム組成物。
(5)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)が、
(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、
(ii)ヨウ素価が10〜40であり、
(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、
(iv)分岐指数が0.5〜0.95である
前記(2)〜(4)のいずれかに記載のゴム組成物。
(6)ポリオレフィン樹脂(B)がエチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体である前記(5)に記載のゴム組成物。
(7)発泡剤(C)が、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記(6)に記載のゴム組成物。
(8)発泡剤(C)が平均粒径0.1〜15μmである前記(7)に記載のゴム組成物。
(9)加硫前のゴム組成物がVm(125℃)20〜90、125℃でのムーニースコーチ時間2〜10分、比重1.0〜1.4である前記(1)〜(8)のいずれかに記載のゴム組成物。
(10)加硫前のゴム組成物が加工性指数5〜50である前記(1)〜(9)のいずれかに記載のゴム組成物。
(11)予め、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)と有機溶媒とからなるゴム混合物にポリオレフィン樹脂(B)を添加し、混練、脱溶媒して、当該ポリオレフィン樹脂(B)を前記共重合体ゴム(A)中に均一に分散させた混練物を調製した後、これに、発泡剤(C)及びその他の添加剤を配合して混練することにより得ることができる前記(7)に記載のゴム組成物。
(12)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)に、ポリオレフィン樹脂(B)及び必要に応じてその他の成分を、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程を含む方法により得ることができる前記(7)に記載のゴム組成物。
(13)自動車用ウェザーストリップの製造に用いられる前記(1)〜(12)のいずれかに記載のゴム組成物。
(14)自動車用ウェザーストリップが、ドアウェザーストリップ、トランクウェザーストリップ、ラゲージウェザーストリップ、ルーフサイドレールウェザーストリップ、スライドドアウェザーストリップ、ベンチレータウェザーストリップ、スライディングループパネルウェザーストリップ、フロントウインドウェザーストリップ、リヤウインドウェザーストリップ、クォーターウインドウェザーストリップ、ロックピラーウェザーストリップ、ドアガラスアウナーウェザーストリップ、ドアガラスインナーウェザーストリップ、ダムウインドシールド、グラスランチャネル、ドアミラー用ブラケット、シールヘッドランプ又はシールカウルトップである前記(13)に記載のゴム組成物。
(15)自動車用ホース、送水用ホース又はガス用ホースの製造に用いられる前記(1)〜(12)のいずれかに記載のゴム組成物。
(16)自動車用ホースが、ブレーキホース、ラジエターホース、ヒーターホース又はエアークリーナーホースである前記(15)に記載のゴム組成物。
(17)建材シール部品の製造に用いられる前記(1)〜(12)のいずれかに記載のゴム組成物。
(18)建材シール部品が、ガスケット、エアータイト、目地材又は戸当たり部である前記(17)に記載のゴム組成物。
(19)家電シール部品の製造に用いられる前記(1)〜(12)のいずれかに記載のゴム組成物。
(20)自動車用カップ・シール材又は産業機械用シール材の製造に用いられる前記(1)〜(12)のいずれかに記載のゴム組成物。
(21)自動車用カップ・シール材が、マスタシリンダーピストンカップ、ホイールシリンダーピストンカップ、等速ジョイントブーツ、ピンブーツ、カストカバー、ピストンシール、パッキン、Oリング、プラグキャップ、プラグブーツ、グロメット又はダイヤフラムである前記(20)に記載のゴム組成物。
(22)産業機械用シール材が、コンデンサーパッキン、Oリング又はパッキンである前記(20)に記載のゴム組成物。
(23)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体であるポリオレフィン樹脂(B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリオレフィン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組成物を製造するに際し、予め、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と有機溶媒とからなるゴム混合物にポリオレフィン樹脂(B´)を添加し、混練、脱溶媒して、当該ポリオレフィン樹脂(B´)を前記共重合体ゴム(A´)中に均一に分散させた混練物を調製した後、これに、その他の添加剤を配合して混練することを特徴とする加硫可能なゴム組成物の製造方法。
(24)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体であるポリオレフィン樹脂(B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリオレフィン樹脂(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B´)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組成物を製造するに際し、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)に、ポリオレフィン樹脂(B´)及び必要に応じてその他の添加剤を、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程を含むことを特徴とする加硫可能なゴム組成物の製造方法。
(25)前記(1)〜(22)のいずれかに記載のゴム組成物を加硫することにより製造することができるゴム製品。
本発明によれば、軽量化が可能で、しかも、強度特性、意匠性、耐圧縮永久歪性、加工性に優れる成形体を製造できる加硫可能なゴム組成物を提供することができる。
本願第一の発明は、加硫可能なゴム組成物であって、これを加硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度30〜85、比重0.8〜1、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径1〜500μmである加硫可能なゴム組成物である。
本願第一の発明の加硫可能なゴム組成物としては、好ましくは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50であるものが挙げられる。
本願第二の発明は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリオレフィン樹脂(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50であり、かつ、発泡剤(C)が非担持型である加硫可能なゴム組成物である。
本願第一及び第二発明の加硫可能なゴム組成物においては、加硫前のゴム組成物が、ムーニー粘度(Vm)ML1+4(125℃)20〜90であることが加工性を良好に保つ点で好ましく、125℃でのムーニースコーチ時間2〜10分であることが平均発泡セル径を小さくする点で好ましく、比重1.0〜1.4であることが発泡倍率を小さくし、製品の意匠性を保つ点で好ましく、加工性指数が5〜50であることが製品のバラツキ(例えば、押出後の製品寸法、発泡セル径の均一性)を少なくする点で好ましい。
本願第一及び第二発明の加硫可能なゴム組成物において、加硫前のゴム組成物の比重は、更に好ましい順に記載すると、1.0〜1.3、1.01〜1.20、1.01〜1.19、1.01〜1.18、1.01〜1.17、1.01〜1.16、1.01〜1.15、1.01〜1.14、1.01〜1.13、1.01〜1.12である。
本願第一発明における前記の好ましい実施態様の加硫可能なゴム組成物、及び本願第二発明の加硫可能なゴム組成物に用いられる成分について以下に詳述する。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)は、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン及び非共役ポリエンがランダムに共重合したポリマーである。
前記α−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げられる。中でも、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく用いられる。これらのα−オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
前記非共役ポリエンとしては、環状あるいは鎖状の非共役ポリエンを用いることができる。
環状の非共役ポリエンとしては、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルテトラヒドロインデンなどが挙げられる。また、鎖状の非共役ポリエンとしては、例えば1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエンなどが挙げられる。これらの非共役ポリエンは、単独で又は2種以上混合して用いることができる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)としては、以下のような特性を有しているものが好ましい。
(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)は、(a)エチレンから導かれる単位と(b)炭素数3〜20のα−オレフィン(以下単にα−オレフィンということがある)から導かれる単位とを、通常50/50〜80/20、好ましくは55/45〜80/20、更に好ましくは60/40〜80/20、特に好ましくは65/45〜75/15のモル比[(a)/(b)]で含有している。
このモル比が前記範囲内にあると、耐熱老化性、強度特性及びゴム弾性に優れるとともに、耐寒性及び加工性に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
(ii)ヨウ素価
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)のヨウ素価は、通常10〜40(g/100g)、好ましくは10〜30(g/100g)、更に好ましくは10〜25(g/100g)、特に好ましくは10〜20(g/100g)である。
このヨウ素価が前記範囲内にあると、有効網目鎖密度の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪性に優れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られ、またコスト的にも有利である。
(iii)極限粘度
前記共重合体ゴム(A)の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、通常2〜7dl/g、好ましくは2〜5dl/g、更に好ましくは2〜4dl/g、特に好ましくは2.5〜3.5dl/gである。この極限粘度[η]が前記範囲内にあると、強度特性及び耐圧縮永久歪性に優れるとともに、加工性に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
(iv)分岐指数
前記共重合体ゴム(A)の分岐指数は、通常0.5〜0.95、好ましくは0.6〜0.9、更に好ましく0.65〜0.9、特に好ましくは0.7〜0.9である。
この分岐指数が前記範囲にあると、加工性指数が好ましい範囲になり、製品形状が安定になり、また、混練加工中に疑似ゲルができにくく、かつ、ロール加工又は押出加工時の流動性も良好になる。
ここで、分岐指数とは、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおける分岐の相対的程度を示すものであり、溶液中におけるポリマー特性についての下記の3種類の実験により得られた数値から算出される。
(i)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の後に小角光散乱法(low angle light scattering; LALLS)を用いて測定された重量平均分子量(Mw,LALLS
(ii)GPC装置に接続された示差屈折計(DRI)を用いて測定された重量平均分子量(Mw,DRI)及び粘度平均分子量(Mv,DRI
(iii)135℃のデカリン中で測定された極限粘度(IV)
前記(i)及び(ii)の測定値は、ポリマーの濾過された希釈1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を用いるGPCにより得られる。
平均分岐指数(BI)は、次式(1)のように定義される。
[数1]
BI=(Mv,br×Mw,DRI)/(MW,LALLS×Mv,DRI) (1)
(式中、Mv,br=k(IV)1/aであり、Mv,brは分岐状ポリマーの粘度平均分子量であり、aはマーク−ホーウィンク(Mark-Houwink)定数(エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは135℃のデカリン中では0.759)である。)
本発明においては、前記共重合体ゴム(A)は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記の特性を有する共重合体ゴム(A)は、好ましくは、下記化合物(I)及び(II)を主成分として含有する触媒の存在下に、重合温度35〜60℃、特に35〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm、特に5〜8kgf/cm、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.05〜0.2の条件で、エチレンと、炭素数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとをランダム共重合することにより得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行うことが好ましい。
(I)一般式:VO(OR)又はV(OR)(式中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4である。)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこれらの電子供与体付加物。
前記式で表わされるバナジウム化合物としては、次式:
VO(OR)3−n(式中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0又は1〜3の整数である。)で表わされる可溶性バナジウム化合物、又はVX(式中、Xはハロゲン原子である。)で表わされるバナジウム化合物が好ましい。
前記バナジウム化合物(I)は、重合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分である。
(II)R´AlX´3−m[式中、R´は炭素数1〜12の炭化水素基であり、X´はハロゲン原子、水素原子又はOR”(式中、R” は炭素数1〜12の炭化水素基である。)であり、mは1〜3である。]で表わされる有機アルミニウム化合物。
本明細書において、炭素数1〜12の炭化水素基は、例えばアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基等である。前記のハロゲン原子は、例えば塩素原子、臭素原子である。
前記可溶性バナジウム化合物(I)の具体例としては、VOCl、VO(OC)Cl、VO(OCCl、VO(O−iso−C)Cl、VO(O−n−C)Cl、VO(OC、VOBr、VCl、VOCl、VO(O−n−Cなどが挙げられ、バナジウム化合物(I)の電子供与体付加物としては、VCl・2OC12OHなどが挙げられる。
前記有機アルミニウム化合物(II)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
0.5Al(OR0.5(式中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基である。)などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化及びハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
また、前記共重合の際に使用する触媒として、いわゆるメタロセン触媒、例えば特開平9−40586号公報に記載されているメタロセン触媒を、メチルアルミノオキサン(MAO)等の助触媒などと併用して用いても、前記の化合物(I)及び(II)を主成分として含有する触媒を用いた場合と同等の効果を得ることができる。
ポリオレフィン樹脂(B)
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)は、熱可塑性樹脂であり、具体的には、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のエチレン単独重合体又はエチレンと炭素数3〜20、好ましくは3〜8のα−オレフィンとからなる結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体;プロピレン単独重合体、プロピレンブロック共重合体、プロピレンランダム共重合体などのポリプロピレン;プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどの炭素数3〜20、好ましくは3〜8のα−オレフィンの結晶性単独重合体又は共重合体などが挙げられる。これらのポリオレフィンの融点は250℃以下である。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、特にポリエチレンが好ましい。
本発明においては、ポリオレフィン樹脂(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]は、通常5/95〜50/50、好ましくは10/90〜40/60である。この範囲内でポリオレフィン樹脂を用いればゴム弾性を保つことができる。
ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂(B)は、補強剤、充填剤に対し、カーボンブラック並の製品硬度をアップさせる効果を持つとともに、加工温度でのコンパウンド粘度を下げ、加工性を向上させる効果を持つ配合剤として使用される。中でもポリエチレンはその効果が大きく、好ましい。
本発明においては、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に溶融状態でミクロ分散させたポリオレフィン樹脂(B)の(電子顕微鏡写真から求めた)平均粒径は、通常2μm以下である。前記平均粒径が2μm以下であれば、ポリオレフィン樹脂が異物として表面層を乱すことがなく、圧縮永久歪も良好である。前記平均粒径は、好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.8μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。ポリオレフィン樹脂(B)の分散粒子のアスペクト比(長径/短径)は、好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である。このアスペクト比が5以下である場合、ポリオレフィン樹脂(B)粒子のミクロ分散が良好である。ここで、ミクロ分散とは、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)中にポリオレフィン樹脂(B)が均一に細かく分散していることをいう。
ブレンド方法
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)を混ぜる方法としては、ゴム混練機として通常使用されるバンバリーミキサー、インターナルミキサー、ニーダー、オープンロールなどを用いて、必要に応じて補強剤、充填剤、可塑剤などのその他の成分と一緒に、当該ポリオレフィン樹脂(B)の融点以上の温度で混練する方法でもよいが、この場合、ポリオレフィン樹脂(B)の混練不良物が異物となる可能性が高いので、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、好ましくは1〜10分、混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練を行うことが好ましい。
また、別の好ましい混練方法として、下記のように、予め、前記共重合体ゴム(A)と有機溶媒とからなるゴム混合物に前記ポリオレフィン樹脂(B)を添加し、混練、脱溶媒することにより、当該ポリオレフィン樹脂(B)を前記共重合体ゴム(A)中に均一に分散させた混練物を調製した後、これに、補強剤、充填剤、可塑剤、発泡剤(C)などの添加剤を配合して混練する方法が挙げられる。
後者の混練方法の好ましい実施態様を図1に基づいて説明する。図1は、この方法で用いられる多段ベント付押出機の1例であり、二軸式三段ベント付押出機の概略図である。
この方法により調製されるペレットは、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴム組成物のペレットである。
まず、ペレタイザーを備えた押出機を用いて、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)及び有機溶媒(D)からなるゴム混合物(E)と、ポリオレフィン樹脂(B)とを混練、造粒し、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴム組成物ペレットを調製する。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)、ポリオレフィン樹脂(B)については、前述した通りである。
前記有機溶媒(D)としては、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを溶液重合法において調製する際に用いられる従来公知の炭化水素溶媒が挙げられる。このような炭化水素溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素及びそのハロゲン誘導体、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素及びそのハロゲン誘導体、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、及びクロロベンゼン等のハロゲン誘導体などが用いられる。これらの溶媒は、単独で、あるいは組み合わせて用いてもよい。
前記ゴム混合物(E)は、前述したように、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)と有機溶媒(D)との混合物である。このゴム混合物(E)における有機溶媒(D)の含有量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、3〜10重量部である。
この方法では、例えば、エチレン、炭素原子数3〜20のα−オレフィン及び非共役ポリエンからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)を好ましくは溶液重合法にて製造する際に、得られたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)溶液の有機溶媒(D)含有量を、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して3〜10重量部になるように調整し、得られたゴム混合物(E)を多段ベント付押出機(図1では二軸式三段ベント付押出機)1の供給部2より押出機1内に導入する。
この導入とともに、不活性ガス雰囲気下で、ポリオレフィン樹脂(B)を他の供給部3よりこの押出機1内部に導入して、ゴム混合物(E)とポリオレフィン樹脂(B)とを混練、脱溶媒することにより、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレフィン樹脂(B)とからなるゴム組成物が得られ、その際に、押出機1の先端に取り付けたペレタイザー(図示せず)で造粒すれば、ゴム組成物のペレットが得られる。また、ペレタイザーの代わりにフライアブルベール成形機を取り付ければ、ゴム組成物のベールが得られる。
図1においては図示されていないが、熱可塑性樹脂計量器で計量されたポリオレフィン樹脂(B)は、酸素置換装置に移送され、酸素置換装置で不活性ガスを用いて酸素を除去した後、押出機1のポリオレフィン樹脂供給部3に供給される。
不活性ガスとしては、具体的には、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられるが、窒素ガスが好ましく用いられる。この方法においては、ポリオレフィン樹脂(B)の押出機への供給を不活性ガスを用いて行っているので、酸化劣化を防止したゴム組成物ペレットを得ることができる。
前記ゴム混合物(E)とポリオレフィン樹脂(B)との混合比率は、押出機1のスクリューの回転数と、熱可塑性樹脂計量器からのポリオレフィン樹脂(B)の供給量を一定に保つことによってコントロールされる。また、ポリオレフィン樹脂供給部3の圧力を酸素置換装置内の圧力より引くすることにより、ポリオレフィン樹脂(B)の供給量の安定化を行っている。
前記脱溶媒により放出された溶媒は、ベントホール4から押出機1の外部に放出され、回収される。
また、前記のようにして製造された、押出機1内のゴム組成物は、ペレット状又はベール状で取出し口5より取り出される。
なお、油展は、押出機1に供給する前のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに溶媒を共存させて行うことができる。
前記のようにして調製された、ゴム組成物ペレットは、通常は、さらにバンバリーミキサー、インターミックス、ニーダー等の通常のゴム混練機で、カーボンブラック等の補強剤、タルク、クレー等の充填剤、可塑剤(軟化剤)、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、加工助剤、顔料、老化防止剤、発泡剤(C)、発泡助剤等の配合剤と混練される。この混練によって得られるゴムコンパウンド中のポリオレフィン樹脂(B)は、分散状態が極めて良好である。
発泡剤(C)
本発明で用いられる発泡剤としては、具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4´−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。
本願第一発明の加硫可能なゴム組成物において、前記発泡剤としては、非担持型、又は無機粉体等に担持されている担持型のいずれを用いてもよいが、担持型を用いた場合と比較して同一比重での吸水率が低く、シール性能(防音性、防水性、防振性)に優れ、かつ配合物への混練作業性に優れる点で、非担持型のものが好ましい。
本願第二発明の加硫可能なゴム組成物においては、前記発泡剤として、非担持型のものが用いられる。
本発明においては、比重1以下の軽量化材料を得ることができ、かつ良好なゴム弾性(Cs)及び硬さを得るため、発泡剤は、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常0.001〜5重量部の割合で用いられる。発泡剤の配合量は、好ましくは0.05〜4重量部、より好ましくは0.05〜3重量部、更に好ましくは0.05〜1重量部、特に好ましくは0.05〜0.6、最も好ましくは0.1〜0.4である。
また、良好な製品表面肌及び均一な発泡セルを得るため、発泡剤の平均粒径は、通常0.1〜15μmとする。発泡剤の平均粒径は、好ましくは0.5〜10μm、更に好ましくは1〜5μmである。
その他の添加剤
本発明のゴム組成物には、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)、ポリオレフィン樹脂(B)及び発泡剤(C)の他に、必要に応じて補強剤、充填剤、可塑剤(軟化剤)、加硫剤、加硫促進剤を含めることができる。
前記補強剤としては、例えばSRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなどの各種カーボンブラック;微粉ケイ酸、シリカなどが挙げられる。
カーボンブラックとしては、GPF、FEF、MAF、HAFが加工性と硬度のバランスに優れるため好ましい。カーボンブラックは、良好な機械的強度、Cs、製品硬度を得るため、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常20重量部以上の割合で用いられる。カーボンブラックの配合量は、好ましくは50〜200重量部、更に好ましくは60〜180重量部である。
シリカの具体例としては、煙霧質シリカ、沈降性シリカなどが挙げられる。これらのシリカは、ヘキサメチルジシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等の反応性シランあるいは低分子量のシロキサン等で表面処理されていてもよい。また、これらのシリカの比表面積(BED法)は、好ましくは50m/g以上、更に好ましくは100〜400m/gである。
これらのゴム補強剤の種類及び配合量は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤全体の合計配合量は、通常、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、最大300重量部、好ましくは最大200重量部である。
前記充填剤としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの無機充填剤が挙げられる。
これらの無機充填剤の種類及び配合量は、その用途により適宜選択できるが、無機充填剤の配合量は、通常、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、最大300重量部、好ましくは最大200重量部である。
前記可塑剤(軟化剤)としては、通常ゴムに使用される可塑剤が用いられる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、コールタール、ヒマシ油、アマニ油、サブ、蜜ロウ、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、アタクチックポリプロピレン、クマロインデン樹脂などが挙げられる。中でも、特にプロセスオイル、パラフィン油が好ましく用いられる。
可塑剤は、良好な混練性を得るため、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常30重量部以上の割合で用いられる。可塑剤としてプロセスオイルを用いる場合、その配合量は、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、好ましくは50〜150重量部、更に好ましくは60〜120重量部である。
本発明で用いられる加硫剤としては、イオウ、イオウ化合物、有機過酸化物が挙げられる。
イオウとしては、具体的には、粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウなどが挙げられる。
イオウ化合物としては、具体的には、塩化イオウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物などが挙げられる。また、加硫温度で活性イオウを放出して加硫するイオウ化合物、例えばモルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなども使用することができる。
本発明においては、イオウ又はイオウ化合物は、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは0.3〜3重量部の割合で用いられる。
また、加硫剤としてイオウ又はイオウ化合物を使用するときは、加硫促進剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、具体的には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソニトリルグアニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジフェニルグアニジンフタレート等のグアニジン化合物;アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミン及びアルデヒド−アンモニア系化合物;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;酸化亜鉛(亜鉛華)などの化合物を挙げることができる。
加硫促進剤は単独で用いてもよいが、2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。
本発明においては、加硫促進剤は、共重合体ゴム(A)100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、更に好ましくは1〜10重量部の割合で用いる。
ゴム組成物
本発明のゴム組成物には、前記の添加剤の他に、必要に応じて、発泡助剤、加工助剤、老化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、増粘剤及びその他のゴム用配合剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
本発明の加硫可能なゴム組成物は、例えば次のような方法で調製することができる。
即ち、予め、前記共重合体ゴム(A)に前記ポリオレフィン樹脂(B)を当該ポリオレフィン樹脂(B)の融点以上の温度で溶融ブレンドし、当該ポリオレフィン樹脂(B)が前記共重合体ゴム(A)中に2μm以下の平均粒径で分散している樹脂アロイエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを調製する。これに、カーボンブラック、可塑剤、及び必要に応じて亜鉛華、ステアリン酸、その他の添加剤を配合して、バンバリーミキサーのようなミキサー類により80〜250℃の温度で約1〜20分間、好ましくは約1〜10分間混練した後、オープンロールのようなロール類を使用して、発泡剤(C)、加硫剤、加硫促進剤、必要に応じて脱泡剤、発泡助剤、加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより押出用ゴム組成物を得る。
又は、前記共重合体(A)に、前記ポリオレフィン(B)、カーボンブラック、可塑剤、及び必要に応じて亜鉛華、ステアリン酸、その他の添加剤を配合して、バンバリーミキサーのようなミキサー類により80〜250℃の温度で約1〜20分間混練した後、オープンロールのようなロール類を使用して、発泡剤(C)、加硫剤、加硫促進剤、必要に応じて脱泡剤、発泡助剤、加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより押出用ゴム組成物を得る。
このようにして得られるゴム組成物(加硫可能なゴム組成物)は、リボン状又はシート状のゴム配合物である。
前記のようにして得られたゴム配合物(加硫可能なゴム組成物)は、トランスファー成形法、射出成形法、型成形法によって成形できる。一般には、前記方法で得られたリボン状配合物をゴム用押出機にて製品形状に押出し、次いで、加硫槽内に導入し、熱空気、流動床、溶融塩槽(LCM)、PCM(Powder Curing Medium又はPowder Curing Method)又はマイクロ波等の手段によって加熱することにより、加硫及び発泡を行って調製することができる。好ましくは、熱空気加硫槽(HAV)、溶融塩槽(LCM)、PCM(Powder Curing Medium又はPowder Curing Method)、又は熱空気加硫槽(HAV)及びデシメートル波(UHF)を用いた連続押出し加工によって、連続的に加硫及び発泡させる。
前記のいずれかの加硫方法のうち少なくとも1つの方法において、後述の必要物性を満たす加硫ゴムの製品が得られうるならば、本願第一発明の加硫可能なゴム組成物に該当する。
本発明の組成物の通常の加硫条件は、加硫温度160〜280℃、加硫時間1〜20分であり、これらの条件のうち少なくとも1つの条件において、後述の必要物性を満たす加硫ゴムの製品が得られうるならば、本願第一発明の加硫可能なゴム組成物の中でも好ましいゴム組成物に該当する。本発明の組成物の特に代表的な加硫条件は、加硫温度250℃、加硫時間5分である。
本願第一発明の加硫可能なゴム組成物は、良好な機械的強度、圧縮永久歪、製品肌及び形状保持性を得る点で、これを加硫して得られる加硫ゴムの製品が、硬度3085、比重0.8〜1、引張強度4〜15MPa、引張破断伸び100〜800%、圧縮永久歪10〜60%、平均発泡セル径1〜500μmであることが必要である。
本発明のゴム組成物は、軽量化製品として、自動車用ウェザーストリップ、例えばドアウェザーストリップ、トランクウェザーストリップ、ラゲージウェザーストリップ、ルーフサイドレールウェザーストリップ、スライドドアウェザーストリップ、ベンチレータウェザーストリップ、スライディングループパネルウェザーストリップ、フロントウインドウェザーストリップ、リヤウインドウェザーストリップ、クォーターウインドウェザーストリップ、ロックピラーウェザーストリップ、ドアガラスアウナーウェザーストリップ、ドアガラスインナーウェザーストリップ、ダムウインドシールド、グラスランチャネル、ドアミラー用ブラケット、シールヘッドランプ、シールカウルトップ;自動車用ホース、例えばブレーキホース、ラジエターホース、ヒーターホース、エアークリーナーホース;送水用ホース;ガス用ホース;建材シール部品、例えばガスケット、エアータイト、目地材、戸当たり部;家電シール部品;自動車用カップ・シール材、例えばマスタシリンダーピストンカップ、ホイールシリンダーピストンカップ、等速ジョイントブーツ、ピンブーツ、カストカバー、ピストンシール、パッキン、Oリング、プラグキャップ、プラグブーツ、グロメット、ダイヤフラム;産業機械用シール材、例えばコンデンサーパッキン、Oリング、パッキンに好適であり、軽量化ゴム製品を得ることができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下に記載の各種物性及びその試験方法は、次の通りである。
(1)共重合体ゴムの組成
共重合体の組成は13C−NMR法で測定した。
(2)共重合体ゴムのヨウ素価
共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。
(3)極限粘度[η]
共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135℃のデカリン中で測定した。
(4)分岐指数
下記の3種類の実験により得られた数値から算出した。
(i)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の後に小角光散乱法(low angle light scattering; LALLS)を用いて測定された重量平均分子量(MW,LALLS
GPC装置に接続されたLALLS検出器を用いて測定した。
(測定条件)
装置:Waters 150C
検出器:Chromatix KMX-6
カラム:Shodex UT-806M(30cm×2本)、UT-807(30cm×1本)
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:135℃
流速:0.764ml/分
濃度:0.03〜0.07%(w/v)
注入量:300μl
(ii)GPC装置に接続された示差屈折計(DRI)を用いて測定された重量平均分子量(MW,DRI)及び粘度平均分子量(MV,DRI
(測定条件)
装置:Waters 150C
検出器:DRI(150C内蔵)
カラム:Shodex UT806MLT(50cm×1本)
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:135℃
流速:1ml/分
濃度:0.2%(w/v)
注入量:160μl
各種平均分子量は、EPDMの換算値で計算した。換算に用いた粘度式は下記のとおりである。
[η]=2.92×10−4 0.726
(iii)135℃のデカリン中で測定された極限粘度(IV)
ウベローデ粘度計を用いる多点法により、濃度調製4点で粘度を測定し、各測定点の関係を濃度ゼロに外挿した。
前記(i)及び(ii)の測定値は、ポリマーの濾過された希釈1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を用いるGPCにより得た。
平均分岐指数(BI)は、次式(1)のように定義される。
[数2]
BI=(Mv,br×MW,DRI)/(MW,LALLS×MV,DRI) (1)
(式中、Mv,br=k(IV)1/aであり、Mv,brは分岐状ポリマーの粘度平均分子量であり、aはマーク−ホーウィンク(Mark-Houwink)定数(エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは135℃のデカリン中では0.759)である。)
(5)ムーニー粘度(Vm)ML1+4
JIS K6300(1994)に準拠した。
ロータ形状:Lロータ
予熱時間:1分
試験温度:125℃
(6)ムーニースコーチ時間(t
JIS K6300(1994)に準拠した。
ロータ形状:Lロータ
予熱時間:1分
試験温度:125℃
(7)未加硫ゴムの比重
ゴム配合物を2mm×20mm×20mmの試験片に打ち抜き、その表面の汚れをアルコールで拭き取った。次いで、この試験片を、25℃雰囲気下で、自動比重計[(株)東洋精機製作所製、型番M−1型]の所定の位置に取り付け、空気中と純水中の質量の差から比重測定を行った。
(8)加工性指数
長鎖分岐を有しないエチレン・プロピレン共重合体ゴム(EPR)(分子量の異なる4サンプル)について、動的粘弾性試験機を用いて複素粘性率ηの周波数分散を測定した。0.01rad/secと8rad/secのときの複素粘性率ηを求め、複素粘性率η1L (0.01rad/sec)を縦軸に、複素粘性率η2L (8rad/sec)を横軸にプロットし、基準ラインを作成し、そのラインの延長線上にあるη2L =1×10/Pa・sのときのη1L0 を測定した。
次に、対象サンプルについても同様に、0.01rad/secと8rad/secのときの複素粘性率ηを求め、複素粘性率η1B (0.01rad/sec)を縦軸に、複素粘性率η2B (8rad/sec)を横軸にプロットする。このプロットは基準ラインよりも大きな値となり、長鎖分岐が多いほど基準ラインよりも大きく離れていく。
次に、このプロットの上を通るように基準ラインを平行移動させ、複素粘性率η =1×10/Pa・sとの交点η1B0 を測定した。
前記のようにして測定したη1L0 及びη1B0 の値を下式に適用し、加工性指数を算出した。
加工性指数=(logη1L0 −logη1B0 )×10
前記測定条件は、次の通りである。
・基準サンプル:4種類のEPR
三井化学(株)製、タフマーP−0280、P−0480、P−0680、P−0880(商品名)
・動的粘弾性試験機(RDS):Rheometrics社
・サンプル:2mmシートを直径25mmの円状に打ち抜いて使用。
・温度:190℃
・歪率:1%
・周波数依存:0.001〜500rad/sec
(9)ダイスウェル
リボン状のゴム配合物を押出機ヘッド温度80℃の押出機にて、縦2mm×横25mmの一型口金を用いて、2.5m/分の速度で押出成形を行い、押出後のサンプルの横の長さLを測定し、下記の式により求めた。
ダイスウェル(%)= L mm/25mm ×100
(10)加硫ゴムの比重
加硫したチューブ状サンプルの上部から20mm×20mmの試験片を打ち抜き、その表面の汚れをアルコールで拭き取った。次いで、この試験片を、25℃雰囲気下で、自動比重計[(株)東洋精機製作所製、型番M−1型]の所定の位置に取り付け、空気中と純水中の質量の差から比重測定を行った。
(11)引張試験
JIS K6251に従って、測定温度23℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行い、破断時の強度(TB)、破断時の伸び(EB)を測定した。
(12)硬さ
JIS K6253に従って測定した。加硫したチューブ状サンプルの平らな部分を重ねて12mmとし、デュロメーターAで製品硬さを求めた。
(13)圧縮永久歪試験
加硫成形体からJIS K6250(1998)の6.5の要領で抜き取り、JIS K6262(1997)に準拠して測定した。
条件:70℃×22時間処理した後に取り出し、その30分後に製品の厚みを求めた。
(14)平均発泡セル径
マイクロスコープ[KEYENCE社製、商品名VH−6200]を用いて平均発泡セル径を測定した。平均発泡セル径は、任意に選んだ発泡セル50個の平均値とした。
(15)吸水率
(i) サンプルの重量を測定した。(W
(ii) デシケータを用いて気圧を635mmHgまで下げ、3分間放置した。
(iii) 気圧を1気圧に戻し、サンプル重量を測定した。(W
以下の式から吸水率を算出した。
吸水率(%)=[(W2―W1)/W1]×100
(製造例1)エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)の製造
撹拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)との三元共重合を行った。重合器側部より液相へ毎時、ヘキサンを60リットル、エチレンを3.3kg、プロピレンを9.2kg、5−エチリデン−2−ノルボルネンを320gの速度で、また、水素を5Nリットル、触媒としてVO(OEt)Clを45ミリモル、Al(Et)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度で連続的に供給した。
前記及び表1に示す条件で共重合反応を行うと、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体(A−1)が均一な溶液状態で得られた。
その後、重合器下部から連続的に抜き出した重合溶液に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒から分離した後、55℃で48時間真空乾燥を行った。
前記のようにして得られたエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体(A−1)の物性を表1に示す。
(製造例2)エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−2)の製造
非共役ポリエンとして、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)を用いて、表1に示す条件を用いた以外は、製造例1と同様にして、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−2)を製造した。共重合体ゴム(A−2)の物性を表1に示す。
Figure 0005006158
*1:Al(Et)1.5Cl1.5/VO(OEt)Cl
*2:VO(OEt)Clの触媒フィード
(実施例1)
製造例1で調製したエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)のヘキサン溶液のヘキサン溶媒含有量を、このゴム100重量部に対して7重量部の量に調整し、ヘキサン溶媒を含むゴム組成物を得た。
このゴム組成物を1.667kg/hrで図1に示す二軸式三段ベント付押出機に導入するとともに、押出機のポリオレフィン樹脂供給部より、ポリエチレン(B−1)[三井化学(株)製、商品名ミラソン68、密度:0.921g/cm、MFR(ASTM D1238、190℃、2.14kg):1.6g/10分]のペレットを0.333kg/hrで押出機内に導入し、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)とポリエチレン(B−1)とを混練、脱溶媒し、得られたゴムを押出機の先端でペレット状に切断し、ブレンド物(I)のペレットを2.0kg/hrの速度で得た。
得られたブレンド物(I)におけるポリエチレン(B−1)とエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)とのブレンド重量比は、20/100であった。
得られたブレンド物(I)中におけるポリエチレン(B−1)の平均分散粒径を、電子顕微鏡[商品名 H−8100(200KV)、(株)日立製作所製]を用いて、下記の要領で調製したサンプルについて測定したところ、平均分散粒径は0.01μm以下であった。
<サンプルの調製>
ブレンド物(I)のペレットをトリーミングし、ミクロトームで0.1μm以下の薄膜片を作成し、この薄膜片をルテニウム酸で染色した。次いで、この薄膜片にカーボンを蒸着して電子顕微鏡用サンプルを得た。
得られたブレンド物(I)120重量部と、FEF級カーボンブラック[旭カーボン(株)製、商品名 旭#60G]70重量部、カーボンブラック[旭カーボン(株)製、商品名 旭F−200G]70重量部、軟化剤[出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルTM PS−430]100重量部、ステアリン酸1重量部、亜鉛華1号5重量部、活性剤[ライオン株式会社製、商品名アーカード2HT−F]1重量部を容積1.7リットルのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所製、BB−2形ミキサー]で混練した。
混練方法は、まずブレンド物(I)を1分素練りし、次いでカーボンブラック、軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、活性剤を入れ2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、更に2分間混練しゴム配合物(I)1390gを得た。この混練は充填率75%で行い、更に同様の手順により、2バッチ混練し、合計4170gを得た。得られたゴム配合物について加工性指数を測定した。
得られたゴム配合物から367重量部を秤量し、14インチロール(日本ロール(株)製)(前ロールの表面温度60℃、後ロールの表面温度60℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、発泡剤[永和化成工業(株)製OBSH、商品名 ネオセルボンN#1000M]0.4重量部を添加し、ロールバンク上の発泡剤が配合物(I)に吸収されるまでの時間を測定した後に、続けて、イオウ0.5重量部、2−メルカプトベンゾチアゾール[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーM]1.5重量部、ジベンゾチアジルジスルフィド[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーDM]0.5重量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーBZ]2重量部、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーPZ]0.5重量部、エチレンチオ尿素[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラー22C]1重量部、ジチオジモルホリン[三新化学工業(株)製、商品名 サンフェルR]0.5重量部、酸化カルシウム[井上石灰工業(株)製、商品名 ベスタPP]5重量部を添加し、14インチオープンロール(日本ロール(株)製)(ロール温度60℃)で7分間混練し、ゴム配合物(II)を得た。そのロールからリボン状に切り出した。
得られたゴム配合物(II)についてムーニー粘度(Vm)ML1+4、ムーニースコーチ時間(t)、比重、ダイススウェルを測定した。結果を表2に示す。
リボン状のゴム配合物(II)を押出機ヘッド温度80℃の押出機にて、縦2mm×横25mmの一型口金を用いて、2.5m/分の速度で押出成形を行い、マイクロ波加硫槽(UHF)と熱空気加硫槽(HAV)が直列につながれた成形ラインを用いて、加硫及び発泡を行い、加硫成形体(III)を得た。この際、UHFの温度は200℃とし、押出材料の表面温度がUHF出口で190℃となるように出力を調整した。30mのHAV加硫槽を用い、その層内温度は250℃に設定した。加硫槽での滞留時間は5分であった。
得られた加硫成形体(III)について、比重、引張強度(TB)、引張破断伸び(EB)、硬さ、圧縮永久歪(CS)、平均発泡セル径を測定した。結果を表2に示す。
(実施例2)
エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)100重量部、ポリエチレン(B−1)[三井化学(株)製、商品名ミラソン68、密度:0.921g/cm、MFR(ASTM D1238、190℃、2.14kg):1.6g/10分]20重量部、FEF級カーボンブラック[旭カーボン(株)製、商品名 旭#60G]70重量部、カーボンブラック[旭カーボン(株)製、商品名 旭F−200G]70重量部、軟化剤[出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルTM PS−430]100重量部、ステアリン酸1重量部、亜鉛華1号5重量部及び活性剤[ライオン株式会社製、商品名アーカード2HT−F]1重量部を容積1.7リットルのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所製、BB−2形ミキサー]で混練した。
混練方法は、まずエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)とポリエチレン(B−1)を1分素練りし、次いでカーボンブラック、軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、活性剤を入れ2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、更に2分間混練しゴム配合物(A)1390gを得た。合計の混練時間は5分であり、混練温度は排出後の配合物(A)の温度とし、温度計にて測定したところ184℃であり、混練・混合比エネルギーは0.4Kw・h/kgであった。この混練は充填率75%で行い、更に同様の手順により、2バッチ混練し、合計4170gを得た。得られたゴム配合物について加工性指数を測定した。
得られたゴム配合物から367重量部を秤量し、14インチロール(日本ロール(株)製)(前ロールの表面温度60℃、後ロールの表面温度60℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、発泡剤[永和化成工業(株)製OBSH、商品名 ネオセルボンN#1000M]0.4重量部を添加し、ロールバンク上の発泡剤が配合物(I)に吸収されるまでの時間を測定した後に、続けて、イオウ0.5重量部、2−メルカプトベンゾチアゾール[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーM]1.5重量部、ジベンゾチアジルジスルフィド[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーDM]0.5重量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーBZ]2重量部、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーPZ]0.5重量部、エチレンチオ尿素[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラー22C]1重量部、ジチオジモルホリン[三新化学工業(株)製、商品名 サンフェルR]0.5重量部、酸化カルシウム[井上石灰工業(株)製、商品名 ベスタPP]5重量部を添加し、14インチオープンロール(日本ロール(株)製)(ロール温度60℃)で7分間混練し、ゴム配合物(B)を得た。そのロールからリボン状に切り出した。
得られたゴム配合物(B)についてムーニー粘度(Vm)ML1+4、ムーニースコーチ時間(t)、比重、ダイススウェルを測定した。結果を表2に示す。
リボン状のゴム配合物(B)を押出機ヘッド温度80℃の押出機にて、縦2mm×横25mmの一型口金を用いて、2.5m/分の速度で押出成形を行い、マイクロ波加硫槽(UHF)と熱空気加硫槽(HAV)が直列につながれた成形ラインを用いて、加硫及び発泡を行い、加硫成形体(C)を得た。この際、UHFの温度は200℃とし、押出材料の表面温度がUHF出口で190℃となるように出力を調整した。30mのHAV加硫槽を用い、その層内温度は250℃に設定した。加硫槽での滞留時間は5分であった。
得られた加硫成形体(C)について、比重、引張強度(TB)、引張破断伸び(EB)、硬さ、圧縮永久歪(CS)、平均発泡セル径を測定した。結果を表2に示す。
(実施例3、5〜11及び比較例1〜
表2及び3に示す配合にて実施例2と同様の処理及び試験を行った。結果を表2及び3に示す。なお、比較例5において、ポリプロピレン(B−2)の分散粒子のアスペクト比は1.5であった。また、実施例6〜11については加硫成形体の吸水率も測定した。
Figure 0005006158
Figure 0005006158
*1 PP:ブロックポリプロピレン((株)グランドポリマー社製、グランドポリプロJ−707)
*2 発泡剤の混練作業性:ロールバンク上の発泡剤が配合物(I)に吸収されるまでの時間
○:30秒未満、×:30秒以上
*3 無機粉体(微粉タルク;平均粒径0.4μm)と発泡剤[永和化成工業(株)製OBSH、商品名 ネオセルボンN#1000M]とを混合機(スーパーミキサー:(株)カワセ製)に投入し、1440rpm×4分の条件で混合し、無機粉体と発泡剤の総計に対して10重量%の発泡剤を担持させたもの
本発明の好ましい実施態様において用いられる多段ベント付押出機の1例であり、二軸式三段ベント付押出機の概略説明図である。 実施例6〜11の加硫成形体の比重と吸水率との関係を示す図である。
符号の説明
1 二軸式三段ベント付押出機
2 ゴム混合物供給部
3 ポリオレフィン樹脂供給部
4 ベントホール
5 取出し口

Claims (21)

  1. エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリエチレン(B)と発泡剤(C)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)中に、ポリエチレン(B)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリエチレン(B)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリエチレン(B)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重量比[(B)/(A)]が5/95〜50/50であり、かつ、発泡剤(C)が非担持型であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)が、(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95である加硫可能なゴム組成物。
  2. 発泡剤(C)の配合量が、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対して、0.001〜5重量部である請求項1記載のゴム組成物。
  3. ポリエチレン(B)がエチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体である請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 発泡剤(C)が、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載のゴム組成物。
  5. 発泡剤(C)が平均粒径0.1〜15μmである請求項4記載のゴム組成物。
  6. 加硫前のゴム組成物が加工性指数5〜50である請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  7. 予め、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)と有機溶媒とからなるゴム混合物にポリエチレン(B)を添加し、混練、脱溶媒して、当該ポリエチレン(B)を前記共重合体ゴム(A)中に均一に分散させた混練物を調製した後、これに、発泡剤(C)及びその他の添加剤を配合して混練することにより得ることができる請求項4記載のゴム組成物。
  8. エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)に、ポリエチレン(B)及びその他の成分を、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程を含む方法により得ることができる請求項4記載のゴム組成物。
  9. 自動車用ウェザーストリップの製造に用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  10. 自動車用ウェザーストリップが、ドアウェザーストリップ、トランクウェザーストリップ、ラゲージウェザーストリップ、ルーフサイドレールウェザーストリップ、スライドドアウェザーストリップ、ベンチレータウェザーストリップ、スライディングループパネルウェザーストリップ、フロントウインドウェザーストリップ、リヤウインドウェザーストリップ、クォーターウインドウェザーストリップ、ロックピラーウェザーストリップ、ドアガラスアウナーウェザーストリップ、ドアガラスインナーウェザーストリップ、ダムウインドシールド、グラスランチャネル、ドアミラー用ブラケット、シールヘッドランプ又はシールカウルトップである請求項記載のゴム組成物。
  11. 自動車用ホース、送水用ホース又はガス用ホースの製造に用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  12. 自動車用ホースが、ブレーキホース、ラジエターホース、ヒーターホース又はエアークリーナーホースである請求項11記載のゴム組成物。
  13. 建材シール部品の製造に用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  14. 建材シール部品が、ガスケット、エアータイト、目地材又は戸当たり部である請求項13記載のゴム組成物。
  15. 家電シール部品の製造に用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  16. 自動車用カップ・シール材又は産業機械用シール材の製造に用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  17. 自動車用カップ・シール材が、マスタシリンダーピストンカップ、ホイールシリンダーピストンカップ、等速ジョイントブーツ、ピンブーツ、カストカバー、ピストンシール、パッキン、Oリング、プラグキャップ、プラグブーツ、グロメット又はダイヤフラムである請求項16記載のゴム組成物。
  18. 産業機械用シール材が、コンデンサーパッキン、Oリング又はパッキンである請求項16記載のゴム組成物。
  19. エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体であるポリエチレン(B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリエチレン(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリエチレン(B´)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリエチレン(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組成物を製造するに際し、予め、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と有機溶媒とからなるゴム混合物にポリエチレン(B´)を添加し、混練、脱溶媒して、当該ポリエチレン(B´)を前記共重合体ゴム(A´)中に均一に分散させた混練物を調製した後、これに、その他の添加剤を配合して混練することを特徴とする加硫可能なゴム組成物の製造方法。
  20. エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであって、(i)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜80/20であり、(ii)ヨウ素価が10〜40であり、(iii)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜7dl/gであり、(iv)分岐指数が0.5〜0.95であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)と、エチレン単独重合体又は結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体であるポリエチレン(B´)と、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物及び無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の発泡剤(C´)とからなる加硫可能なゴム組成物であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)中に、ポリエチレン(B´)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、ポリエチレン(B´)の平均分散粒径が2μm以下であり、かつ、ポリエチレン(B´)とエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)とのブレンド重量比[(B´)/(A´)]が5/95〜50/50である加硫可能なゴム組成物を製造するに際し、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A´)に、ポリエチレン(B´)及びその他の添加剤を、混練温度80〜250℃、混練時間1〜20分、混練・混合比エネルギー0.001〜10Kw・h/kgの条件で混練する工程を含むことを特徴とする加硫可能なゴム組成物の製造方法。
  21. 請求項1〜18のいずれか1項に記載のゴム組成物を加硫することにより製造することができるゴム製品。
JP2007280167A 2000-07-05 2007-10-29 加硫可能なゴム組成物 Expired - Lifetime JP5006158B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280167A JP5006158B2 (ja) 2000-07-05 2007-10-29 加硫可能なゴム組成物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203912 2000-07-05
JP2000203912 2000-07-05
JP2000392932 2000-12-25
JP2000392932 2000-12-25
JP2007280167A JP5006158B2 (ja) 2000-07-05 2007-10-29 加硫可能なゴム組成物

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001203681A Division JP4088429B2 (ja) 2000-07-05 2001-07-04 加硫可能なゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008115386A JP2008115386A (ja) 2008-05-22
JP5006158B2 true JP5006158B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=39501591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007280167A Expired - Lifetime JP5006158B2 (ja) 2000-07-05 2007-10-29 加硫可能なゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5006158B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5396623B2 (ja) * 2009-06-12 2014-01-22 西川ゴム工業株式会社 ゴム製品

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW440585B (en) * 1995-07-05 2001-06-16 Mitsui Chemicals Inc A rubber composition and its production method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008115386A (ja) 2008-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5743013B2 (ja) 共重合体ゴム組成物、ゴム発泡体及び自動車用シール材
KR101252343B1 (ko) 고무 조성물, 상기 조성물의 가교체 및 발포체, 상기 조성물로 이루어지는 고무 성형체 및 그들의 용도
JP5768916B2 (ja) 共重合体ゴム組成物、成形体及び自動車用シール材
JP4088429B2 (ja) 加硫可能なゴム組成物
JP4213890B2 (ja) 加硫ゴムの製品、加硫可能なゴム組成物の製造方法
JP5065924B2 (ja) 加硫可能なゴム組成物
AU721073B2 (en) Ethylene random copolymer, process for its preparation and rubber composition
JP3582184B2 (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物
JP5008802B2 (ja) 架橋発泡可能なゴム組成物、その架橋ゴム発泡体およびその製造方法
JP4667660B2 (ja) 加硫可能なゴム組成物
JP5006158B2 (ja) 加硫可能なゴム組成物
JP4562898B2 (ja) 複合成形品およびその用途
JP3582176B2 (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物
JP5414635B2 (ja) ゴム組成物およびその用途
JP5956919B2 (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体
JP3903825B2 (ja) エチレン系共重合ゴム組成物、スポンジ用ゴム組成物およびスポンジ製品
JP3209068B2 (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物
JP7257176B2 (ja) ゴム組成物およびゴム成形体の製造方法
JPH08337619A (ja) エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム
JP3506548B2 (ja) シール用架橋ゴム成形体およびその製造方法
JP5560765B2 (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン系共重合体ゴム組成物の製造方法
JP2019178253A (ja) 発泡体用共重合体組成物及びその発泡体

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20111025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120522

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120524

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5006158

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term