JP2003192372A - 光ファイバ用ガラス母材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
材の製造方法において、バーナ折り返し位置近傍に生じ
る割れによるガラス母材の破損を防止し、歩留りよく製
品が得られる光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供
すること。 【解決手段】 出発材となるガラス管内面の清浄化、該
ガラス管内面へのガラス微粒子の堆積とガラス化による
ガラス層の形成(内付け)、縮径、中実化の各工程より
なる内付けCVD法において、内付け工程中又は内付け
工程の後に、バーナのトラバースの折り返し位置より上
流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた
割れ停止部を形成する工程を設けることを特徴とする光
ファイバ用ガラス母材の製造方法。
Description
より光ファイバ用ガラス母材を製造する方法に関する。
Chemical Vapor Deposition)による光ファイバ用ガラ
ス母材の製造は、一般に出発材となるガラス管内面のエ
ッチングによる清浄化、該ガラス管内面へのガラス微粒
子の堆積とガラス化によるガラス層の形成(内付け)、
内付けしたガラス管の縮径、中実化の各工程により行わ
れている。内付け工程では図4に示すように、出発材で
ある内付けガラス管6の両端にダミー管7を接合した石
英製のガラス管1を回転させつつ該ガラス管1内にガス
供給側(上流側)から排気側(下流側)に向けてガラス
の主原料であるSiCl4、GeCl4 やBCl3 等の
添加物及びO2 等からなるガラス原料含有ガス(原料ガ
ス)2を流しながら、ガラス管1の外側に設けた加熱用
のバーナ3とガラス管1とを相対的に往復運動(トラバ
ース)させて外側から加熱する。以下、説明の簡略化の
ため、バーナ3を移動させる形で記載する。
iCl4 が酸化されて生成するガラス微粒子がバーナ3
の下流側のガラス管1の内壁に堆積しガラス微粒子層4
が形成され、さらにバーナ3が移動して加熱されると堆
積しているガラス微粒子が透明ガラス化して堆積ガラス
層5が形成される。バーナ3はダミー管接合部8よりも
さらに下流側のバーナ折り返し位置9まで移動した後、
上流側の初期の位置に戻される。このトラバースを所定
の回数繰り返して所望の屈折率分布をもつ所望の厚さの
堆積ガラス層5を形成させる。堆積ガラス層を形成させ
たガラス管を火炎で軟化させ、表面張力効果で内径を小
さくする加熱縮径の後、内部を減圧にしながらバーナを
片方の端部から移動させながら加熱し、中実化(コラプ
ス)して光ファイバ用ガラス母材とする。
でGeO2 やB2 O3 を高濃度に添加した母材を製造す
る場合、出発材であるガラス管1と内付けしたガラス層
5との熱膨張差が大きく、歪みにより堆積ガラス層5が
割れるという問題がある。この堆積ガラス層5の割れ
(クラック)は、堆積回数を多くする(堆積ガラス層5
の厚みを厚くする)場合や堆積ガラス層5への添加物の
添加割合を多くする場合に発生確率が高くなる。MCV
D法による光ファイバ用ガラス母材の製造の際に生じる
ガラスの割れは、内付け工程の途中あるいは終了後に、
特にバーナ折り返し位置9の近傍で発生しやすい。これ
は図4のA部拡大図に示すようにガラス微粒子層4と堆
積ガラス層5の境界面10の近傍では、ガラスが一部透
明化しないままになり(半ガラス化部)、内在する気泡
の影響で歪みによる割れが発生しやすくなるためであ
る。
にはバーナ折り返し位置の近傍に止まるが、堆積ガラス
層を冷却すると温度差に起因する熱歪みにより内表面に
割れが走ってしまう。形成された割れは、甚だしい場
合、ダミー管接合部8よりも上流側の母材有効部まで到
達してしまい、母材全長でコアが破壊されてしまう。こ
のようなケースは、ガラス層の添加物の濃度が高いほど
発生しやすく、特に堆積回数の増加や原料供給量の増加
により、ガラス層の厚みが厚くなると顕著になる。本発
明はこのような従来技術における問題点を解決し、MC
VD法により光ファイバ用ガラス母材を製造する際に、
内付けするガラス層中の添加物の割合が多い場合やガラ
ス層の厚みが厚い場合であっても、バーナ折り返し位置
近傍に生じる割れによってガラス母材が破損するのを防
止し、歩留りよく製品が得られる光ファイバ用ガラス母
材の製造方法を提供することを目的とする。
する手段として次の(1)〜(8)の構成を採るもので
ある。 (1)出発材である内付けガラス管の両端にダミー管を
接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供給側端部
から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを流しつ
つ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バーナを前
記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラバース
させ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積したガラス
微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り返し
て、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け工程
と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化工程
を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母材の
製造方法において、前記内付け工程中又は内付け工程の
後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より上流
側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた割
れ停止部を形成する工程を設けることを特徴とする光フ
ァイバ用ガラス母材の製造方法。 (2)前記割れ停止部を形成する工程を、トラバースの
折り返し位置の近傍においてガラス相に割れが発生した
後に設けることを特徴とする前記(1)の光ファイバ用
ガラス母材の製造方法。 (3)前記割れ停止部の形成を、ガラス層の厚みを20
0μm以下に減少させることによって行うことを特徴と
する前記(1)又は(2)の光ファイバ用ガラス母材の
製造方法。
部形成位置において前記ガラス管を延伸することによっ
て行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか
1つの光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 (5)前記割れ停止部の形成を、割れ停止部形成位置に
おいて前記ガラス管をふくらませることによって行うこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つの光
ファイバ用ガラス母材の製造方法。 (6)前記割れ停止部の形成を、割れ停止部形成位置に
おいて前記ガラス管内面を気相エッチング処理してガラ
ス層の一部又は全部を除去することによって行うことを
特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つの光ファ
イバ用ガラス母材の製造方法。
はB2 O3 を10モル%以上添加したSiO2 ガラスか
らなることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか
1つの光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 (8)前記割れ停止部形成位置が、トラバースの折り返
し位置より50〜100mm上流側にあることを特徴と
する前記(1)〜(7)のいずれか1つの光ファイバ用
ガラス母材の製造方法。
を製造する工程においてはバーナの折り返し位置近傍に
半ガラス化部が形成され、その部分に生じる歪みのため
割れが発生しやすい。図5はバーナ折り返し位置近傍に
おける歪みや割れの発生状況を説明するための概略模式
図である。図5(a)の内付け工程においては、バーナ
折り返し位置9の近傍のガラス微粒子堆積層とガラス層
の境界付近には半ガラス化部12が形成されており、内
在する気泡の影響で歪みによる割れが発生しやすくなっ
ている。また、バーナ3を所定回数(通常2〜6回)ト
ラバースさせるごとに排気側からかき出し用の棒13を
挿入してバーナ折り返し位置9よりも排気側に堆積して
いるガラス微粒子を排出する操作を行っており、このと
き半ガラス化部12に傷を付ける場合もあり、これも歪
みや割れの原因となる。
ー管接合部8から約200mm以上排気側に設定されて
いる。半ガラス化部12付近に発生する割れはガラス管
が加熱されている間はバーナ折り返し位置9の近傍に止
まるが、冷却されると温度差に起因する熱歪みにより内
表面に広がり、ダミー管接合部8よりも上流側の母材有
効部まで到達し、母材全長でコアが破壊されてしまうこ
とがある。
3の折り返し位置をダミー管接合部8から約100mm
排気側に変更して縮径を行う。これによりバーナ3より
も排気側で発生した割れは一時的に解消されるが、冷却
により再び発生する。このような割れの発生は堆積回数
の増加や原料供給量の増加により、ガラス層の厚みが厚
くなると顕著になり、さらにガラス層へのGeO2 やB
2 O3 等の添加物の濃度が高いほど発生しやすくなる。
特に中実化していない場合、歪みがガラス層の内表面に
集中しているため、添加物量が20モル%以上になると
ガラス管との熱膨張率差が1.5×10-6/℃以上とな
り、ガラス層厚みが100μm以上になると冷却時に割
れが発生しやすくなる。
GeO2 やB2 O3 を添加したガラス層を8層形成させ
る従来技術では、割れの発生により母材有効部が破損す
る率が約18%であったものが、製造能力向上のため1
6層とすると割れの発生による母材有効部の破損率は約
45%に増加した。ここで、8層形成したときのガラス
層厚みは130μm、16層形成時のガラス層厚みは2
90μmとなっていた。
法)による光ファイバ用ガラス母材の製造方法の改良技
術について種々検討を重ね、内付け工程中又は内付け工
程の後に、バーナのトラバースの折り返し位置より上流
側(ガス供給側)のダミー管の部分(図4におけるバー
ナ折り返し位置9とダミー管接合部8との間)に、堆積
ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を形成すること
によって、バーナ折り返し位置近傍に発生した割れが上
流側の有効部に伝播するのを抑制することができ、ガラ
ス母材の歩留り向上が達成できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
ス母材の製造方法について図面を参照して説明する。図
1は本発明における割れ停止部の形成状態の概要を模式
的に示す説明図であり、図1(a)は割れ停止部形成
前、(b)は割れ停止部形成後、(c)は縮径後の状態
を示す。また、(d)はコラプス後の中実化した状態を
示す。MCVD法においては内付けガラス管の内側に堆
積ガラス層5を形成させた有効部14の下流側のダミー
管接合部8からバーナ折り返し位置9までの間には、ダ
ミー管の内側に堆積ガラス層5を形成させた部分(ダミ
ー部15とする)が存在する。通常の場合このダミー部
15の長さ(図1のa)は200mm程度である。
に、前記ダミー部15に堆積ガラス層5の厚みを減少さ
せた(c<b)割れ停止部16を設けるのが特徴であ
る。割れ停止部16の形成時期は、内付け工程の進行中
あるいは終了後のいずれでもよいが、バーナ折り返し位
置9の近傍において割れが発生した後とするのが好まし
い。
(a)に示すようにバーナ折り返し位置9の近傍に発生
した割れ17はダミー部15を通り有効部14方向に伝
播していき、さらに有効部14に達しガラス母材を損傷
させる結果となる。これに対し割れ停止部16を設ける
ことにより、バーナ折り返し位置9の近傍で割れが発生
しても、割れ17は割れ停止部16の位置で止まり、割
れの発生によりガラス母材が損傷するのを防止すること
ができる。
位置において堆積ガラス層5の厚みを減少させる処理を
施すことによって形成させる。割れ停止部16における
堆積ガラス層5の厚み(図1のc)は、最も薄い部分で
ダミー部15の他の部分や有効部14における堆積ガラ
ス層5の厚み(図1のb)より薄くし、定量的には20
0μm以下なるようにするのが好ましい。
ば図3に示すような方法を採ることができる。図3
(a)の方法では、割れ停止部16を形成させる位置を
外側からバーナなどにより加熱しながら延伸して堆積ガ
ラス層5の厚みを減少させる。延伸は厚み最小部におけ
る外径が延伸前の外径の30〜50%となるようにする
のが好ましい。この方法によれば、厚さ300μmの堆
積ガラス層5の厚みを150〜200μmとすることが
でき、この部分で割れの進行を止めることができる。
等を供給して加圧しながら割れ停止部16を形成させる
位置を外側からバーナなどにより加熱してふくらませ、
それによって堆積ガラス層5の厚みを減少させる。ふく
らませる割合は厚み最小部における外径がふくらませる
前の外径の2.0〜3.0倍となるようにするのが好ま
しい。この方法によれば、厚さ300μmの堆積ガラス
層5の厚みを100〜150μmとすることができ、こ
の部分で割れの進行を止めることができる。
ミー部15の所定部分に固定し、管内に気相エッチング
用のガス(SF6 などのフッ素系ガス)を供給しながら
外側から加熱し、気相エッチングにより堆積ガラス層5
の一部又は全部を除去する。この方法によれば堆積ガラ
ス層5の厚みをゼロにすることもできるが、エッチング
でガラスに凹凸が生じ、それにより割れが発生する場合
もある。
るダミー部15の任意の位置とするが、割れ停止部16
の排気側端部とバーナ折り返し位置9との間の長さ(図
1のd)が20〜50mm、割れ停止部16のガス供給
側端部とダミー管接合部8との間の長さ(図1のe)が
80〜100mmとなるようにするのが好ましい。dが
この範囲より小さくなると割れがすでに100mmより
上流側に進行し、停止効果が得られない場合があり、ま
た、eがこの範囲より小さくなると有効部に影響が生じ
るおそれがある。
く、ガラス膜厚が200μm以上となる場合や、ガラス
中に添加されるGeO2 、B2 O3 などの添加物の総添
加量が10モル%以上の高濃度である場合に、特に効果
が大きい。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 (比較例1)MCVD法により図4及び図5の説明図に
準じて光ファイバ用ガラス母材の製造試験を行った。内
付けガラス管6として外径:21mm、肉厚:6.5m
m(内径8mm)、長さ300mmの無水合成シリカガ
ラス管を使用し、その両端にダミー管7として外径:2
1mm、肉厚:5.0mmの天然シリカガラス管を接合
してガラス管1を作製した。
Cl3 及びO2 からなる原料ガスを前記ガラス管1内に
ガス供給側から排気側へ流しながらバーナ3をトラバー
スさせ、ガラス管1の表面温度が1700〜2000℃
となるように加熱し、堆積ガラス層5を形成させた。バ
ーナ折り返し位置9はダミー管接合部8から排気側へ2
00mmの位置とし、トラバースを繰り返して16層か
らなる厚さ約300μmの堆積ガラス層5が得られた。
堆積ガラス層5における添加物濃度はGeO2 が9モル
%、B2 O3が2モル%であった。
13を挿入してガラス化していないガラス微粒子を排出
した。内付け終了後、外径16mm、コア径3mmの光
ファイバ用ガラス母材を得た。この操作により10本の
ガラス母材を作製した結果、バーナ折り返し位置近傍で
発生した割れにより有効部に損傷が生じたものは7本
(割れによる損傷率45%)であった。ここで損傷率は
次式で表される数値である。 損傷率(%)=〔(割れ損全長)/(出発ガラス管全
長)〕×100
を行った。内付け工程終了後に図3(a)の方法により
割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガ
ラス管について、ダミー管接合部8から排気側に100
mmの位置を中心にして、外径が20mmから14mm
になるまで延伸した。これにより最も薄い部分の堆積ガ
ラス層5の厚みが約180μmの割れ停止部16が形成
された。この例において図1のa、b、c、d及びeは
概略の値でそれぞれ200mm、300μm、180μ
m、80mm及び100mmであった。
m、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。こ
の操作により10本のガラス母材を作製した結果、バー
ナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷
が生じたものは0本(割れによる損傷率0%)であっ
た。
を行った。内付け工程終了後に図3(b)の方法により
割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガ
ラス管について、ダミー管接合部8から排気側に100
mmの位置を中心にして、外径が20mmから30mm
になるまでガラス管内を加圧してふくらませた。これに
より最も薄い部分の堆積ガラス層5の厚みが約150μ
mの割れ停止部16が形成された。この例において図1
のa、b、c、d及びeは概略の値でそれぞれ200m
m、300μm、150μm、80mm及び100mm
であった。
m、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。こ
の操作により10本のガラス母材を作製した結果、バー
ナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷
が生じたものは0本(割れによる損傷率0%)であっ
た。
を行った。内付け工程終了後に図3(c)の方法により
割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガ
ラス管について、ガラス管内にSF6 ガスを流しながら
ダミー管接合部8から排気側に100mmの位置を中心
にしてバーナを固定して1700℃に加熱し、最も薄い
部分の堆積ガラス層5の厚みが0μmの割れ停止部16
を形成させた。この例において図1のa、b、c、d及
びeは概略の値でそれぞれ200mm、300μm、0
μm、100mm及び80mmであった。
m、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。こ
の操作により10本のガラス母材を作製した結果、バー
ナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷
が生じたものは2本(割れによる損傷率10%)であっ
た。
る光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、バーナ
の折り返し位置近傍に発生する割れが有効部に伝播し、
ガラス母材に損傷を与える率を大幅に減少させることが
でき、それによって光ファイバ用ガラス母材の歩留りを
大幅に向上させることができる。本発明の方法は堆積ガ
ラス層の層数が多い場合や、ガラス中に添加されるGe
O2 、B2 O3 などの添加物の濃度が高い場合に、特に
効果的であり、P2 O5添加の場合も効果がある。
模式的に示す説明図。
を示す説明図。
式的に示す説明図。
の形成状態を示す説明図。
発生状況を説明するための概略模式図。
ガラス微粒子層 5 堆積ガラス層 6 内付けガラス管 7 ダミ
ー管 8 ダミー管接合部 9 バーナ折り返し位置 1
0 境界面 12 半ガラス化部 13 棒 14 有効部
15 ダミー部 16 割れ停止部 17 割れ
Claims (8)
- 【請求項1】 出発材である内付けガラス管の両端にダ
ミー管を接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供
給側端部から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを
流しつつ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バー
ナを前記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラ
バースさせ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積した
ガラス微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り
返して、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け
工程と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化
工程を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母
材の製造方法において、前記内付け工程中又は内付け工
程の後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より
上流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させ
た割れ停止部を形成する工程を設けることを特徴とする
光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項2】 前記割れ停止部を形成する工程を、トラ
バースの折り返し位置の近傍においてガラス層に割れが
発生した後に設けることを特徴とする請求項1に記載の
光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項3】 前記割れ停止部の形成を、ガラス層の厚
みを200μm以下に減少させることによって行うこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ用ガラ
ス母材の製造方法。 - 【請求項4】 前記割れ停止部の形成を、割れ停止部形
成位置において前記ガラス管を延伸することによって行
うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項5】 前記割れ停止部の形成を、割れ停止部形
成位置において前記ガラス管をふくらませることによっ
て行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項6】 前記割れ停止部の形成を、割れ停止部形
成位置において前記ガラス管内面を気相エッチング処理
してガラス層の一部又は全部を除去することによって行
うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項7】 前記ガラス層が、GeO2 及び/又はB
2 O3 を10モル%以上添加したSiO2 ガラスからな
ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載
の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。 - 【請求項8】 前記割れ停止部形成位置が、トラバース
の折り返し位置より50〜100mm上流側にあること
を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光フ
ァイバ用ガラス母材の製造方法。
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---|---|---|---|
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