JP4062918B2 - 光ファイバ用ガラス母材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内付けCVD法により光ファイバ用ガラス母材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内付けCVD法(MCVD法:Modfied Chemical Vapor Deposition)による光ファイバ用ガラス母材の製造は、一般に出発材となるガラス管内面のエッチングによる清浄化、該ガラス管内面へのガラス微粒子の堆積とガラス化によるガラス層の形成(内付け)、内付けしたガラス管の縮径、中実化の各工程により行われている。内付け工程では図4に示すように、出発材である内付けガラス管6の両端にダミー管7を接合した石英製のガラス管1を回転させつつ該ガラス管1内にガス供給側(上流側)から排気側(下流側)に向けてガラスの主原料であるSiCl、GeClやBCl等の添加物及びO等からなるガラス原料含有ガス(原料ガス)2を流しながら、ガラス管1の外側に設けた加熱用のバーナ3とガラス管1とを相対的に往復運動(トラバース)させて外側から加熱する。以下、説明の簡略化のため、バーナ3を移動させる形で記載する。
【0003】
バーナ3の移動に従い主原料ガスであるSiCl4 が酸化されて生成するガラス微粒子がバーナ3の下流側のガラス管1の内壁に堆積しガラス微粒子層4が形成され、さらにバーナ3が移動して加熱されると堆積しているガラス微粒子が透明ガラス化して堆積ガラス層5が形成される。
バーナ3はダミー管接合部8よりもさらに下流側のバーナ折り返し位置9まで移動した後、上流側の初期の位置に戻される。このトラバースを所定の回数繰り返して所望の屈折率分布をもつ所望の厚さの堆積ガラス層5を形成させる。
堆積ガラス層を形成させたガラス管を火炎で軟化させ、表面張力効果で内径を小さくする加熱縮径の後、内部を減圧にしながらバーナを片方の端部から移動させながら加熱し、中実化(コラプス)して光ファイバ用ガラス母材とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなMCVD法でGeO2 やB2 3 を高濃度に添加した母材を製造する場合、出発材であるガラス管1と内付けしたガラス層5との熱膨張差が大きく、歪みにより堆積ガラス層5が割れるという問題がある。この堆積ガラス層5の割れ(クラック)は、堆積回数を多くする(堆積ガラス層5の厚みを厚くする)場合や堆積ガラス層5への添加物の添加割合を多くする場合に発生確率が高くなる。
MCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造の際に生じるガラスの割れは、内付け工程の途中あるいは終了後に、特にバーナ折り返し位置9の近傍で発生しやすい。これは図4のA部拡大図に示すようにガラス微粒子層4と堆積ガラス層5の境界面10の近傍では、ガラスが一部透明化しないままになり(半ガラス化部)、内在する気泡の影響で歪みによる割れが発生しやすくなるためである。
【0005】
この割れは、ガラス管を加熱している場合にはバーナ折り返し位置の近傍に止まるが、堆積ガラス層を冷却すると温度差に起因する熱歪みにより内表面に割れが走ってしまう。形成された割れは、甚だしい場合、ダミー管接合部8よりも上流側の母材有効部まで到達してしまい、母材全長でコアが破壊されてしまう。このようなケースは、ガラス層の添加物の濃度が高いほど発生しやすく、特に堆積回数の増加や原料供給量の増加により、ガラス層の厚みが厚くなると顕著になる。
本発明はこのような従来技術における問題点を解決し、MCVD法により光ファイバ用ガラス母材を製造する際に、内付けするガラス層中の添加物の割合が多い場合やガラス層の厚みが厚い場合であっても、バーナ折り返し位置近傍に生じる割れによってガラス母材が破損するのを防止し、歩留りよく製品が得られる光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決する手段として次の(1)〜()の構成を採るものである。
(1)出発材である内付けガラス管の両端にダミー管を接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供給側端部から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを流しつつ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バーナを前記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラバースさせ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積したガラス微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り返して、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け工程と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化工程を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、前記内付け工程中又は内付け工程の後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より上流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を前記ガラス管を延伸することによって形成する工程を設けることを特徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
(2)出発材である内付けガラス管の両端にダミー管を接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供給側端部から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを流しつつ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バーナを前記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラバースさせ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積したガラス微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り返して、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け工程と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化工程を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、前記内付け工程中又は内付け工程の後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より上流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を前記ガラス管をふくらませることによって形成する工程を設けることを特徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
【0007】
(3)前記割れ停止部を形成する工程を、トラバースの折り返し位置の近傍においてガラス相に割れが発生した後に設けることを特徴とする前記(1)又は(2)の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
(4)前記割れ停止部の形成を、ガラス層の厚みを200μm以下に減少させることによって行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つの光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
【0008】
)前記ガラス層が、GeO及び/又はBを10モル%以上添加したSiOガラスからなることを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1つの光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
)前記割れ停止部形成位置が、トラバースの折り返し位置より50〜100mm上流側にあることを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1つの光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
【0009】
MCVD法により光ファイバ用ガラス母材を製造する工程においてはバーナの折り返し位置近傍に半ガラス化部が形成され、その部分に生じる歪みのため割れが発生しやすい。図5はバーナ折り返し位置近傍における歪みや割れの発生状況を説明するための概略模式図である。図5(a)の内付け工程においては、バーナ折り返し位置9の近傍のガラス微粒子堆積層とガラス層の境界付近には半ガラス化部12が形成されており、内在する気泡の影響で歪みによる割れが発生しやすくなっている。また、バーナ3を所定回数(通常2〜6回)トラバースさせるごとに排気側からかき出し用の棒13を挿入してバーナ折り返し位置9よりも排気側に堆積しているガラス微粒子を排出する操作を行っており、このとき半ガラス化部12に傷を付ける場合もあり、これも歪みや割れの原因となる。
【0010】
通常の場合、バーナ折り返し位置9はダミー管接合部8から約200mm以上排気側に設定されている。半ガラス化部12付近に発生する割れはガラス管が加熱されている間はバーナ折り返し位置9の近傍に止まるが、冷却されると温度差に起因する熱歪みにより内表面に広がり、ダミー管接合部8よりも上流側の母材有効部まで到達し、母材全長でコアが破壊されてしまうことがある。
【0011】
図5(b)の縮径工程の場合には、バーナ3の折り返し位置をダミー管接合部8から約100mm排気側に変更して縮径を行う。これによりバーナ3よりも排気側で発生した割れは一時的に解消されるが、冷却により再び発生する。
このような割れの発生は堆積回数の増加や原料供給量の増加により、ガラス層の厚みが厚くなると顕著になり、さらにガラス層へのGeO2 やB2 3 等の添加物の濃度が高いほど発生しやすくなる。
特に中実化していない場合、歪みがガラス層の内表面に集中しているため、添加物量が20モル%以上になるとガラス管との熱膨張率差が1.5×10-6/℃以上となり、ガラス層厚みが100μm以上になると冷却時に割れが発生しやすくなる。
【0012】
例えば本発明者らの実験データによれば、GeO2 やB2 3 を添加したガラス層を8層形成させる従来技術では、割れの発生により母材有効部が破損する率が約18%であったものが、製造能力向上のため16層とすると割れの発生による母材有効部の破損率は約45%に増加した。ここで、8層形成したときのガラス層厚みは130μm、16層形成時のガラス層厚みは290μmとなっていた。
【0013】
本発明者らは、内付けCVD法(MCVD法)による光ファイバ用ガラス母材の製造方法の改良技術について種々検討を重ね、内付け工程中又は内付け工程の後に、バーナのトラバースの折り返し位置より上流側(ガス供給側)のダミー管の部分(図4におけるバーナ折り返し位置9とダミー管接合部8との間)に、堆積ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を形成することによって、バーナ折り返し位置近傍に発生した割れが上流側の有効部に伝播するのを抑制することができ、ガラス母材の歩留り向上が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光ファイバ用ガラス母材の製造方法について図面を参照して説明する。図1は本発明における割れ停止部の形成状態の概要を模式的に示す説明図であり、図1(a)は割れ停止部形成前、(b)は割れ停止部形成後、(c)は縮径後の状態を示す。また、(d)はコラプス後の中実化した状態を示す。MCVD法においては内付けガラス管の内側に堆積ガラス層5を形成させた有効部14の下流側のダミー管接合部8からバーナ折り返し位置9までの間には、ダミー管の内側に堆積ガラス層5を形成させた部分(ダミー部15とする)が存在する。通常の場合このダミー部15の長さ(図1のa)は200mm程度である。
【0015】
本発明においては図1(b)に示すように、前記ダミー部15に堆積ガラス層5の厚みを減少させた(c<b)割れ停止部16を設けるのが特徴である。割れ停止部16の形成時期は、内付け工程の進行中あるいは終了後のいずれでもよいが、バーナ折り返し位置9の近傍において割れが発生した後とするのが好ましい。
【0016】
割れ停止部16を設けない状態では、図2(a)に示すようにバーナ折り返し位置9の近傍に発生した割れ17はダミー部15を通り有効部14方向に伝播していき、さらに有効部14に達しガラス母材を損傷させる結果となる。これに対し割れ停止部16を設けることにより、バーナ折り返し位置9の近傍で割れが発生しても、割れ17は割れ停止部16の位置で止まり、割れの発生によりガラス母材が損傷するのを防止することができる。
【0017】
割れ停止部16は、ダミー部15の適当な位置において堆積ガラス層5の厚みを減少させる処理を施すことによって形成させる。
割れ停止部16における堆積ガラス層5の厚み(図1のc)は、最も薄い部分でダミー部15の他の部分や有効部14における堆積ガラス層5の厚み(図1のb)より薄くし、定量的には200μm以下なるようにするのが好ましい。
【0018】
割れ停止部16の形成方法としては、例えば図3に示すような方法を採ることができる。図3(a)の方法では、割れ停止部16を形成させる位置を外側からバーナなどにより加熱しながら延伸して堆積ガラス層5の厚みを減少させる。延伸は厚み最小部における外径が延伸前の外径の30〜50%となるようにするのが好ましい。
この方法によれば、厚さ300μmの堆積ガラス層5の厚みを150〜200μmとすることができ、この部分で割れの進行を止めることができる。
【0019】
図3(b)の方法では、管内に不活性ガス等を供給して加圧しながら割れ停止部16を形成させる位置を外側からバーナなどにより加熱してふくらませ、それによって堆積ガラス層5の厚みを減少させる。ふくらませる割合は厚み最小部における外径がふくらませる前の外径の2.0〜3.0倍となるようにするのが好ましい。
この方法によれば、厚さ300μmの堆積ガラス層5の厚みを100〜150μmとすることができ、この部分で割れの進行を止めることができる。
【0020】
図3(c)の方法では、バーナを下流側ダミー部15の所定部分に固定し、管内に気相エッチング用のガス(SF6 などのフッ素系ガス)を供給しながら外側から加熱し、気相エッチングにより堆積ガラス層5の一部又は全部を除去する。この方法によれば堆積ガラス層5の厚みをゼロにすることもできるが、エッチングでガラスに凹凸が生じ、それにより割れが発生する場合もある。
【0021】
割れ停止部16の形成位置は、図1におけるダミー部15の任意の位置とするが、割れ停止部16の排気側端部とバーナ折り返し位置9との間の長さ(図1のd)が20〜50mm、割れ停止部16のガス供給側端部とダミー管接合部8との間の長さ(図1のe)が80〜100mmとなるようにするのが好ましい。dがこの範囲より小さくなると割れがすでに100mmより上流側に進行し、停止効果が得られない場合があり、また、eがこの範囲より小さくなると有効部に影響が生じるおそれがある。
【0022】
本発明の方法は、堆積ガラス層の層数が多く、ガラス膜厚が200μm以上となる場合や、ガラス中に添加されるGeO2 、B2 3 などの添加物の総添加量が10モル%以上の高濃度である場合に、特に効果が大きい。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明の方法をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
MCVD法により図4及び図5の説明図に準じて光ファイバ用ガラス母材の製造試験を行った。内付けガラス管6として外径:21mm、肉厚:6.5mm(内径8mm)、長さ300mmの無水合成シリカガラス管を使用し、その両端にダミー管7として外径:21mm、肉厚:5.0mmの天然シリカガラス管を接合してガラス管1を作製した。
【0024】
SiCl4 、GeCl4 、BCl3 、POCl3 及びO2 からなる原料ガスを前記ガラス管1内にガス供給側から排気側へ流しながらバーナ3をトラバースさせ、ガラス管1の表面温度が1700〜2000℃となるように加熱し、堆積ガラス層5を形成させた。
バーナ折り返し位置9はダミー管接合部8から排気側へ200mmの位置とし、トラバースを繰り返して16層からなる厚さ約300μmの堆積ガラス層5が得られた。堆積ガラス層5における添加物濃度はGeO2 が9モル%、B2 3 が2モル%であった。
【0025】
上記内付け工程中はトラバース3回毎に棒13を挿入してガラス化していないガラス微粒子を排出した。内付け終了後、外径16mm、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。
この操作により10本のガラス母材を作製した結果、バーナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷が生じたものは7本(割れによる損傷率45%)であった。ここで損傷率は次式で表される数値である。
損傷率(%)=〔(割れ損全長)/(出発ガラス管全長)〕×100
【0026】
(実施例1)
比較例1と同様にして内付けを行った。内付け工程終了後に図3(a)の方法により割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガラス管について、ダミー管接合部8から排気側に100mmの位置を中心にして、外径が20mmから14mmになるまで延伸した。これにより最も薄い部分の堆積ガラス層5の厚みが約180μmの割れ停止部16が形成された。この例において図1のa、b、c、d及びeは概略の値でそれぞれ200mm、300μm、180μm、80mm及び100mmであった。
【0027】
その後、比較例1と同様にして外径16mm、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。
この操作により10本のガラス母材を作製した結果、バーナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷が生じたものは0本(割れによる損傷率0%)であった。
【0028】
(実施例2)
比較例1と同様にして内付けを行った。内付け工程終了後に図3(b)の方法により割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガラス管について、ダミー管接合部8から排気側に100mmの位置を中心にして、外径が20mmから30mmになるまでガラス管内を加圧してふくらませた。これにより最も薄い部分の堆積ガラス層5の厚みが約150μmの割れ停止部16が形成された。この例において図1のa、b、c、d及びeは概略の値でそれぞれ200mm、300μm、150μm、80mm及び100mmであった。
【0029】
その後、比較例1と同様にして外径16mm、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。
この操作により10本のガラス母材を作製した結果、バーナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷が生じたものは0本(割れによる損傷率0%)であった。
【0030】
参考例)
比較例1と同様にして内付けを行った。内付け工程終了後に図3(c)の方法により割れ停止部16を形成させた。すなわち、内付け後のガラス管について、ガラス管内にSFガスを流しながらダミー管接合部8から排気側に100mmの位置を中心にしてバーナを固定して1700℃に加熱し、最も薄い部分の堆積ガラス層5の厚みが0μmの割れ停止部16を形成させた。この例において図1のa、b、c、d及びeは概略の値でそれぞれ200mm、300μm、0μm、100mm及び80mmであった。
【0031】
その後、比較例1と同様にして外径16mm、コア径3mmの光ファイバ用ガラス母材を得た。
この操作により10本のガラス母材を作製した結果、バーナ折り返し位置近傍で発生した割れにより有効部に損傷が生じたものは2本(割れによる損傷率10%)であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、MCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、バーナの折り返し位置近傍に発生する割れが有効部に伝播し、ガラス母材に損傷を与える率を大幅に減少させることができ、それによって光ファイバ用ガラス母材の歩留りを大幅に向上させることができる。
本発明の方法は堆積ガラス層の層数が多い場合や、ガラス中に添加されるGeO2 、B2 3 などの添加物の濃度が高い場合に、特に効果的であり、P2 5 添加の場合も効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における割れ停止部の形成状態の概要を模式的に示す説明図。
【図2】割れ停止部の有無による割れの伝播状況の違いを示す説明図。
【図3】本発明における割れ停止部の形成方法の例を模式的に示す説明図。
【図4】MCVD法の内付け工程における堆積ガラス層の形成状態を示す説明図。
【図5】バーナ折り返し位置近傍における歪みや割れの発生状況を説明するための概略模式図。
【符号の説明】
1 ガラス管 2 原料ガス 3 バーナ 4 ガラス微粒子層
5 堆積ガラス層 6 内付けガラス管 7 ダミー管
8 ダミー管接合部 9 バーナ折り返し位置 10 境界面
12 半ガラス化部 13 棒 14 有効部 15 ダミー部
16 割れ停止部 17 割れ

Claims (6)

  1. 出発材である内付けガラス管の両端にダミー管を接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供給側端部から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを流しつつ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バーナを前記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラバースさせ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積したガラス微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り返して、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け工程と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化工程を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、
    前記内付け工程中又は内付け工程の後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より上流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を前記ガラス管を延伸することによって形成する工程を設けることを特徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  2. 出発材である内付けガラス管の両端にダミー管を接合したガラス管の内側に該ガラス管の原料供給側端部から排気側端部に向けてガラス原料含有ガスを流しつつ、前記ガラス管を外側から加熱する加熱用バーナを前記ガラス原料含有ガスの上流側から下流側へトラバースさせ、加熱により生成しガラス管内壁に堆積したガラス微粒子を上流側から順次ガラス化する操作を繰り返して、前記ガラス管内にガラス層を形成させる内付け工程と、内付けしたガラス管を縮径、中実化する中実化工程を含む内付けCVD法による光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、
    前記内付け工程中又は内付け工程の後に、前記バーナのトラバースの折り返し位置より上流側のダミー管の部分に、ガラス層の厚みを減少させた割れ停止部を前記ガラス管をふくらませることによって形成する工程を設けることを特徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  3. 前記割れ停止部を形成する工程を、トラバースの折り返し位置の近傍においてガラス層に割れが発生した後に設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  4. 前記割れ停止部の形成を、ガラス層の厚みを200μm以下に減少させることによって行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  5. 前記ガラス層が、GeO及び/又はBを10モル%以上添加したSiOガラスからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  6. 前記割れ停止部形成位置が、トラバースの折り返し位置より50〜100mm上流側にあることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
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