JP2003191397A - 多層構造体およびその用途 - Google Patents

多層構造体およびその用途

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JP2003191397A
JP2003191397A JP2001399852A JP2001399852A JP2003191397A JP 2003191397 A JP2003191397 A JP 2003191397A JP 2001399852 A JP2001399852 A JP 2001399852A JP 2001399852 A JP2001399852 A JP 2001399852A JP 2003191397 A JP2003191397 A JP 2003191397A
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Nobuta Miyazumi
伸太 宮住
Masayuki Iriko
正之 入交
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き裂き性能に優れ、さらには耐ピンホール
性や耐衝撃性にも優れる多層構造体及びその用途を提供
すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A2)及びエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物(A1)を含有する樹脂組成物
(A)層並びに熱可塑性樹脂(B2)及びポリアミド系樹
脂(B1)を含有する樹脂組成物(B)層の2層を少なく
とも含有してなり、医薬品用外装袋に用いてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物組成物及びポリアミド系樹脂組成
物の層を有する多層構造体に関し、更に詳しくは、引き
裂き性、耐ピンホール性、耐衝撃性に優れ、医薬品の外
装袋等に有用な多層構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物(以下、EVOHと略記する)は、透明性、帯
電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリア性、保香性な
どに優れているため、各種の包装材料として多用されて
いる。中でも、袋状に成形されて実包された袋から内容
物を取り出す用途に供されるときには、その引き裂き性
(易開封性)が良好であることが要求される。かかる引
き裂き性とは、密封(実包)された袋から内容物を取り
出すときに、密封部分(通常はヒートシールにより密
着)が如何に容易に引き裂くことができるかということ
で、一定方向に、より小さい力で包袋を引き裂くことが
できることが要求される。
【0003】特に、医薬品用外装袋用途においては、ポ
リエチレンやポリプロピレン製のボトルや袋に入った薬
液や血液などをガス(酸素)バリア性のある包装袋に収
納して実用に供されており、かかる包装袋は、該ボトル
や袋の内容物の酸化を防ぐのみならず、輸送時のボトル
や袋の保護の役目もしている。そして、該内容物を医療
機関等にて使用する際には、該包装袋から内容物の入っ
たボトルや袋を安全に取り出す上で、上記のようなの易
開封性が要求される。
【0004】かかる引き裂き性の改善を目的として、特
開平05−050565号公報には、ポリアミド系樹脂
又はEVOHとポリオレフィン系樹脂からなる組成物の
層を少なくとも1層設けた易引裂性多層フィルムが記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、かか
る多層フィルムに関して、本発明者が詳細に検討した結
果、多層フィルムの厚みが100μm以下の比較的厚み
が薄いときにはフィルムが吸湿しても充分な引き裂き性
能が得られるものの、多層フィルムの厚みが厚いときに
はその性能が充分に発揮されないことが判明した。
【0006】すなわち、包装袋の強度等を十分に確保す
るために、多層フィルムの厚みを厚くしたとき等には、
通常の引き裂き強度は確保できるものの、輸液等の外装
袋に用いたときには、輸送、保存時に大気中の水分を吸
収して吸湿後の引き裂き性能が大幅に低下してしまうの
である。さらに、上記公報に記載の多層フィルムでは、
包装袋としたときの耐ピンホール性や耐落下衝撃性等に
ついても改善の余地があることが判明した。
【0007】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者は、
上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、
EVOH(A1)及び熱可塑性樹脂(A2)を含有する樹脂
組成物(A)層並びにポリアミド系樹脂(B1)及び熱可
塑性樹脂(B2)を含有する樹脂組成物(B)層の2層を
少なくとも含有してなる多層構造体が、上記の問題点を
改善できることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の多層構造体に用いられる樹脂組成物(A)は、
EVOH(A1)及びポリアミド系樹脂(A2)を含有する
もので、かかるEVOH(A1)としては、特に限定され
ないが、エチレン含有量は5〜70モル%(更には10
〜60モル%、特には20〜55モル%、殊に25〜5
0モル%)が好ましく、かかるエチレン含有量が5モル
%未満では包装材としたときに耐水性が不充分となり、
逆に70モル%を越えるとガスバリア性が低下して、内
容物が医薬品等の場合には薬効に悪影響を与えることが
あり好ましくない。
【0009】また、酢酸ビニル成分のケン化度は90モ
ル%以上(更には95モル%以上、特には99モル%以
上、殊に99.5モル%以上)が好ましく、かかるケン
化度が90モル%未満では上記のガスバリア性や包装材
としたときの耐熱性が不充分となって好ましくない。
【0010】また、該EVOH(A1)のメルトフローレ
ート(MFR)(210℃、荷重2160g)は、0.
5〜50g/10分(さらには1〜35g/10分、特
には3〜20g/10分)が好ましく、該メルトフロー
レートが該範囲よりも小さい場合には、フィルム等の成
形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難
となることがあり、また該範囲よりも大きい場合には、
得られる成形物の機械的強度が低下することがあり好ま
しくない。
【0011】EVOH(A1)は、本発明の効果を阻害し
ない範囲(10モル%程度以下)で、共重合可能なエチ
レン性不飽和単量体を共重合していてもよく、かかる単
量体としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等
のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)
イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素
数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリ
ルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルア
ミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミ
ドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはそ
の4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭
素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N
−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプ
ロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプ
ロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4
級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の
N−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニ
トリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキ
ルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエー
テル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル
類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメ
チルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルア
ミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリ
ド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等
が挙げられる。又、本発明の趣旨を損なわない範囲で、
ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化等、後変性
されても差し支えない。また、EVOH(A1)として、
例えば特開昭60−144304号公報に記載の如きケ
イ素を含有したEVOHを用いることも可能である。
【0012】熱可塑性樹脂(A2)としては、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、
共重合ポリアミド、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ビニ
ルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウ
レタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレン、芳香族および脂肪族ポリケトン、脂肪族ポ
リアルコール等が挙げられ、好適にはポリオレフィン系
樹脂が用いられる。
【0013】かかるポリオレフィン系樹脂としては、具
体的に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密
度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン
(VLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高
密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)又はそのケン化物、アイオノマー、
エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプ
ロピレン(PP)、プロピレン−α−オレフィン(炭素
数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、
ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或い
はこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カル
ボン酸又はそのエステルでグラフト変性したものやこれ
らのブレンド物などの広義のポリオレフィン系樹脂を挙
げることができ、なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超
低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)、エチレン酢酸ビニル共重合体
のケン化物、アイオノマーが好適に用いられる。
【0014】樹脂組成物(A)は、上記の如くEVOH
(A1)及び熱可塑性樹脂(A2)を含有するもので、これ
らの含有割合については特に限定されないが、EVOH
(A1)及び熱可塑性樹脂(A2)の含有割合(A1/A2)が
95/5〜60/40(さらには90/10〜75/2
5、特には85/15〜70/30)(重量比)である
ことが好ましく、かかる含有割合が95/5を越えると
引き裂き性の改善効果が充分に得られないことがあり、
逆に60/40未満ではEVOHとして要求されるガス
バリア性が不充分となって好ましくない。
【0015】EVOH(A1)と熱可塑性樹脂(A2)を配
合するにあたっては特に制限はないが、通常は、EVO
H(A1)と熱可塑性樹脂(A2)をドライブレンドした
後、溶融混練することが好ましく、かかる溶融混練は、
単軸あるいは二軸押出機で行うことが好ましい。
【0016】本発明の多層構造体に用いられる樹脂組成
物(B)は、ポリアミド系樹脂(B1)及び熱可塑性樹脂
(B2)を含有するもので、かかるポリアミド系樹脂(B
1)としては、特に限定されず、種々のものを使用する
ことができ、具体的には、ポリカプラミド(ナイロン
6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポ
リ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカ
ンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナ
イロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイ
ロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン
46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6
6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン61
0)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン61
2)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8
6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10
8)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナ
イロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン
酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキ
サメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロ
ン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジア
ンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/6
6)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジ
アンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/6
6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート
共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニ
ウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペ
ート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合
体(ナイロン6/66/610)、ポリヘキサメチレン
イソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミ
ド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミ
ド共重合体あるいはこれらのポリアミド系樹脂をメチレ
ンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等の芳香族ア
ミンで変性したものやメタキシリレンジアンモニウムア
ジペート等が挙げられ、これらの1種または2種以上の
ブレンド物が用いられ、中でも、ポリカプラミド(ナイ
ロン6)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)、カ
プロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6
/12)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニ
ウムアジペート共重合体(ナイロン6/66)が好適に
用いられる。
【0017】熱可塑性樹脂(B2)としては、上記の熱可
塑性樹脂(A2)のところに記載の熱可塑性樹脂の中から
任意に選択することができ、好適には直鎖状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)を用
いることができ、その実用にあたっては、熱可塑性樹脂
(A2)と同じものを使用してもよいし、また異なる種類
のものを使用することもできる。
【0018】樹脂組成物(B)は、上記の如くポリアミ
ド系樹脂(B1)及び熱可塑性樹脂(B2)を含有するもの
で、これらの含有割合については特に限定されないが、
ポリアミド系樹脂(B1)及び熱可塑性樹脂(B2)の含有
割合(B1/B2)が95/5〜60/40(90/10〜
75/25、特には85/15〜70/30)(重量
比)であることが好ましく、かかる含有割合が95/5
を越えると引き裂き性の改善効果が充分に得られないこ
とがあり、逆に60/40未満ではポリアミド系樹脂と
して要求される耐衝撃性が不充分となって好ましくな
い。
【0019】ポリアミド系樹脂(B1)と熱可塑性樹脂
(B2)を配合するにあたっても特に制限はないが、通常
は、上記樹脂組成物(A)と同様、ポリアミド系樹脂
(B1)と熱可塑性樹脂(B2)をドライブレンドした後、
溶融混練することが好ましく、かかる溶融混練は、単軸
あるいは二軸押出機で行うことが好ましい。
【0020】かくして、本発明で用いる樹脂組成物
(A)及び(B)が得られるのであるが、本発明におい
ては、これらの樹脂組成物に本発明の目的を阻害しない
範囲において、飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸
アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミ
ド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリ
ン酸アミド等)、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸カル
シウム等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量50
0〜10,000程度の低分子量ポリエチレン、又は低
分子量ポリプロピレン等)などの滑剤、無機塩(例えば
ハイドロタルサイト等)、可塑剤(例えばエチレングリ
コール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価
アルコールなど)、酸素吸収剤[例えば無機系酸素吸収
剤として、還元鉄粉類、さらにこれに吸水性物質や電解
質等を加えたもの、アルミニウム粉、亜硫酸カリウム、
光触媒酸化チタン等が、有機化合物系酸素吸収剤とし
て、アスコルビン酸、さらにその脂肪酸エステルや金属
塩等、ハイドロキノン、没食子酸、水酸基含有フェノー
ルアルデヒド樹脂等の多価フェノール類、ビス−サリチ
ルアルデヒド−イミンコバルト、テトラエチレンペンタ
ミンコバルト、コバルト−シッフ塩基錯体、ポルフィリ
ン類、大環状ポリアミン錯体、ポリエチレンイミン−コ
バルト錯体等の含窒素化合物と遷移金属との配位結合
体、テルペン化合物、アミノ酸類とヒドロキシル基含有
還元性物質の反応物、トリフェニルメチル化合物等が、
高分子系酸素吸収剤として、窒素含有樹脂と遷移金属と
の配位結合体(例:MXDナイロンとコバルトの組合
せ)、三級水素含有樹脂と遷移金属とのブレンド物
(例:ポリプロピレンとコバルトの組合せ)、炭素−炭
素不飽和結合含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例:
ポリブタジエンとコバルトの組合せ)、光酸化崩壊性樹
脂(例:ポリケトン)、アントラキノン重合体(例:ポ
リビニルアントラキノン)等や、更にこれらの配合物に
光開始剤(ベンゾフェノン等)や過酸化物補足剤(市販
の酸化防止剤等)や消臭剤(活性炭等)を添加したもの
など]、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、アンチ
ブロッキング剤、スリップ剤、充填材(例えば無機フィ
ラー等)、他樹脂などを配合しても良い。
【0021】本発明の多層構造体は、上記の樹脂組成物
(A)層及び樹脂組成物(B)層の2層を少なくとも含
有するもので、この2層が多層構造体中に存在すればよ
いのであるが、通常は、これら2層の積層体の両側に表
面層が設けられることが多い。
【0022】すなわち、ポリオレフィン系樹脂層1/樹
脂組成物(A)層/樹脂組成物(B)/ポリオレフィン
系樹脂層2の積層構成とすることが好ましく、かかるポ
リオレフィン系樹脂層1及び2は、上記樹脂組成物
(A)のところに記載のポリオレフィン系樹脂が用いら
れ、中でも直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレ
ン(VLDPE)が好適に用いられる。
【0023】また、かかる多層構造体においては、各層
間に必要に応じて、接着性樹脂層を設けることができ、
特に樹脂組成物(A)層及び樹脂組成物(B)と各ポリ
オレフィン系樹脂層との層間に接着性樹脂層を設けるこ
とは有用である。
【0024】該接着性樹脂層に用いられる接着性樹脂と
しては、特に限定されず、種々のものを使用することが
できるが、一般的には、熱可塑性樹脂(A1)のところに
記載のオレフィンの単独又は共重合体に、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物を付加反応やグラフト反応等によ
り化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有す
る変性オレフィン系重合体を挙げることができ、不飽和
カルボン酸又はその無水物としては、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸等が挙げられ、中でも、無水マレイン酸が好
適に用いられる。具体的には、無水マレイン酸グラフト
変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプ
ロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロ
ピレン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン
−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフ
ト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1
種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げら
れ、特に、前述の密度0.86〜0.95g/cm
エチレン−α−オレフィン共重合体からなる直鎖状低密
度ポリエチレンが好ましく用いられる。このときの、オ
レフィン系重合体に含有される不飽和カルボン酸又はそ
の無水物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、さ
らに好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは
0.03〜0.5重量%である。該変性物中の変性量が
少ないと、層間接着性の向上効果に乏しく、逆に多いと
架橋反応を起こし、成形性が悪くなることがあり好まし
くない。
【0025】また、これらの接着性樹脂にはポリイソブ
チレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラスト
マー成分や、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂
と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることによ
り、接着性が向上することがあり有用である。なお、か
かる多層構造体を後述のようにドライラミネートにより
作製するときは、接着性樹脂として、有機チタン化合
物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポ
リウレタン化合物等の公知の接着剤を使用すればよい。
【0026】かかる多層構造体を製造するに当たって
は、その積層方法は限定されず、例えば各樹脂や樹脂組
成物を共押出する方法、予め樹脂組成物(A)或いは
(B)の単層フィルムを作製しておき、これに他の樹脂
や樹脂組成物を溶融押出する方法、予め樹脂組成物
(A)や(B)の単層フィルムを作製しておき、これに
他の樹脂からなる単層フィルム等を有機チタン化合物、
イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウ
レタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネー
トする方法等が挙げられる。なお、溶融成形時の成形温
度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
【0027】得られる多層構造体の各層の厚みは特に限
定されないが、樹脂組成物(A)層の厚みは、15μm
以上(さらには15〜35μm、特には20〜30μ
m)が好ましく、かかる厚みが15μm未満ではガスバ
リア性が低下して好ましくない。また、樹脂組成物
(B)層の厚みは、20μm以上(さらには20〜50
μm)が好ましく、かかる厚みが20μm未満では包装
袋としてときの強度が低下して好ましくない。
【0028】ポリオレフィン系樹脂層1および2の厚み
については、ポリオレフィン系樹脂層2を包装袋の内側
とするときには、ポリオレフィン系樹脂層1の厚みが1
0μm以上(さらには10〜50μm)で、かつポリオ
レフィン系樹脂層2の厚みが40μm以上(さらには4
0〜100μm)とすることが好ましい。かかるポリオ
レフィン系樹脂層1の厚みが10μm未満では多層構造
体の機械的強度が不足することがあり、またポリオレフ
ィン系樹脂層2の厚みが40μm未満では包装袋として
用いたときに内容物の内側からの衝撃に耐えられないこ
とがあり好ましくない。
【0029】本発明においては、多層構造体の総厚みに
ついても特に限定されないが、本発明の作用効果をより
顕著に得るためには、その総厚みを100μm以上(さ
らには100〜200μm、特には120〜180μ
m、殊に140〜160μm)とすることが好ましい。
【0030】本発明の多層構造体の最大の特徴は、上述
のように樹脂組成物(A)層及び樹脂組成物(B)層の
2層を含有することで、樹脂組成物(A)層/樹脂組成
物(B)層や上記のポリオレフィン系樹脂層1/樹脂組
成物(A)層/樹脂組成物(B)層/ポリオレフィン系
樹脂層2の層構成以外にも、樹脂組成物(B)層/樹脂
組成物(A)層/ポリオレフィン系樹脂層、あるいは樹
脂組成物(B)層/樹脂組成物(A)層/樹脂組成物
(B)層/ポリオレフィン系樹脂層等の層構成とするこ
とができ、これらの層構成においても上述した方法に準
じて作製することができる。勿論、層間には必要に応じ
て接着性樹脂層を設けることができる。
【0031】また、本発明の多層構造体の各層には、成
形加工性や諸物性の向上のために、前述の各種添加剤や
改質剤、充填材、他樹脂等を本発明の効果を阻害しない
範囲で添加することもできる。
【0032】かくして得られた本発明の多層構造体は、
チューブ状や袋状などの形態に加工されて、食品、飲
料、医薬品、化粧品、工業薬品、農薬、洗剤等各種の包
装材料として広範囲の用途に使用することが可能である
が、特に上述した医薬品用外装袋に有用である。
【0033】かかる医薬品用外装袋向けの多層構造体を
製造するにあたっては、衛生性を保つために極力ハンド
リングを少なくすることが好ましく、かかる目的で多層
共押出しインフレーション法等の方法で製造されること
が好ましい。
【0034】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。
【0035】以下の樹脂組成物(A)、(B)及び表面
層用の樹脂(C)を用意した。 〔樹脂組成物(A)〕 (A−1)エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物
[酢酸ビニル含有量28%、ケン化度98.5モル%]
(A1)30部とEVOH[エチレン含有量32モル%、
ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10分]7
0部の樹脂組成物。 (A−2)エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物
[酢酸ビニル含有量28%、ケン化度98.5モル%]
(A1)20部とEVOH[エチレン含有量32モル%、
ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10分]8
0部の樹脂組成物。
【0036】(A−3)低密度ポリエチレン(LDP
E)[日本ポリケム社製『ノバテックLD LF440
HB』、MFR2.8g/10分(190℃)、密度
0.925g/cm 3(A1)30部とEVOH[エチレ
ン含有量32モル%、ケン化度99.5モル%、MFR
3.2g/10分]70部の樹脂組成物。 (A−4)低密度ポリエチレン(LDPE)[日本ポリ
ケム社製『ノバテックLD LF440HB』、MFR
2.8g/10分(190℃)、密度0.925g/c
3(A1)20部とEVOH[エチレン含有量32モル
%、ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10
分]80部の樹脂組成物。
【0037】〔樹脂組成物(B)〕 (B−1)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B1)30
部とナイロン6[三菱化学社製『ノバミッド 1030
CA4』、融点224℃](B2)70部の樹脂組成物。 (B−2)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B1)20
部とナイロン6[三菱化学社製『ノバミッド 1030
CA4』、融点224℃](B2)80部の樹脂組成物。
【0038】(B−3)直鎖状低密度ポリエチレン[日
本ポリケム社製『カーネルKF270』、MFR2.0
g/10分(190℃)、密度0.907g/cm
(B1)30部とナイロン6/12[宇部興産社製『UB
Eナイロン 7024B』、融点203℃]70部の樹
脂組成物。 (B−4)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B1)20
部とナイロン6/12[宇部興産社製『UBEナイロン
7024B』、融点203℃]80部の樹脂組成物。
【0039】〔表面層の樹脂(C)〕 (C−1)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
[日本ポリケム社製『カーネルKF270』、MFR
2.0g/10分(190℃)、密度0.907g/c
] (C−2)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
[日本ポリケム社製『ノバテックLL UF331』、
MFR1.0g/10分(190℃)、密度0.923
g/cm
【0040】(C−3)低密度ポリエチレン(LDP
E)[日本ポリケム社製『ノバテックLD LF440
HB』、MFR2.8g/10分(190℃)、密度
0.925g/cm ] (C−4)無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)[三菱化学社製『モディック−AP
M503』、MFR1.7g/10分(190℃)、密
度0.92g/cm
【0041】実施例1 上記の樹脂組成物を用いて、共押出多層インフレーショ
ン製膜装置で、ポリオレフィン系樹脂(C−1)層1/
接着性樹脂層/樹脂組成物(A−1)層/樹脂組成物
(B−1)層/接着性樹脂層/ポリオレフィン系樹脂
(C−1)層2(各層の厚みは20μm/5μm/25
μm/30μm/5μm/50μm)の層構成を有する
多層構造体(多層フィルム)を作製した。なお、接着性
樹脂には、無水マレイン酸変性LLDPE[三菱化学社
製『モディック−AP M503』、MFR1.7g/
10分(190℃)、密度0.92g/cm]を用い
た。
【0042】上記で得られた多層フィルムについて、以
下の評価を行った。 (引き裂き性)得られた多層フィルムをエレメンドルフ
引き裂き試験機でTD方向及びMD方向の引き裂き強度
(N/cm)を測定した。また、吸湿時の引き裂き性を
調べるために、多層フィルムを40℃、90%RH下で
10日間調湿した後、同様にTD方向及びMD方向の引
き裂き強度(N/cm)を測定した。
【0043】(耐ピンホール性)得られた多層フィルム
(A4サイズに裁断)を、ゲルボフレックステスター
(理学工業社製)を用いて、23℃、50%RHの雰囲
気中で、440°捻り(3.5インチ)+直進(2.5
インチ)の繰り返し往復運動を、1500回行った後、
該多層フィルムに発生するピンホールの個数を調べた。 ○・・・10個未満 △・・・10〜50個未満 ×・・・50個以上
【0044】(耐衝撃性)得られた多層フィルムをYS
S式フィルムインパクトテスター(安田精機製作所社
製)を用いて23℃、50%RHの雰囲気中で衝撃強度
(N・cm)を測定した。なお、試料径は80mmと
し、衝撃球直径は12.7mmを用いた。
【0045】実施例2 実施例1において、樹脂組成物(A)として(A−2)
を用いた以外は同様に多層フィルムを作製して同様に評
価した。
【0046】実施例3 実施例1において、樹脂組成物(B)として(B−2)
を用いた以外は同様に多層フィルムを作製して同様に評
価した。
【0047】実施例4 実施例1において、表面層の樹脂として(C−2)を用
いた以外は同様に多層フィルムを作製して同様に評価し
た。
【0048】実施例5 実施例1において、樹脂組成物(A)として(A−
3)、樹脂組成物(B)として(B−3)を用い、ポリ
オレフィン系樹脂層の樹脂として(C−1)を用いた以
外は同様に多層フィルムを作製して同様に評価した。
【0049】実施例6 実施例1において、樹脂組成物(A)として(A−
4)、樹脂組成物(B)として(B−3)を用い、ポリ
オレフィン系樹脂層の樹脂として(C−1)を用いた以
外は同様に多層フィルムを作製して同様に評価した。
【0050】実施例7 実施例1において、樹脂組成物(A)として(A−4)
を用い、かつ樹脂組成物(B)として(B−4)を用い
た以外は同様に多層フィルムを作製して同様に評価し
た。
【0051】実施例8 実施例1において、多層構成を、ポリオレフィン系樹脂
(C−4)層1/樹脂組成物(A−1)層/樹脂組成物
(B−1)層/接着樹脂層/ポリオレフィン系樹脂(C
−1)層2=25μm/25μm/40μm/5μm/
50μmに変更した以外は同様に多層フィルムを作製し
て同様に評価した。
【0052】実施例9 実施例1において、多層構成を、ポリオレフィン系樹脂
(C−4)層1/樹脂組成物(A−1)層/樹脂組成物
(B−1)層/接着樹脂層/ポリオレフィン系樹脂(C
−1)層2=25μm/25μm/40μm/5μm/
70μmに変更した以外は同様に多層フィルムを作製し
て同様に評価した。
【0053】比較例1 実施例1において、樹脂組成物(A)に熱可塑性樹脂を
含有させなかった以外は同様に行って多層フィルムを作
製して同様に評価した。
【0054】比較例2 実施例1において、樹脂組成物(B)に熱可塑性樹脂を
含有させなかった以外は同様に行って多層フィルムを作
製して同様に評価した。
【0055】実施例及び比較例の評価結果を表1に示
す。
【0056】 〔表1〕 引き裂き性(N/cm) 耐ピンホール性 耐衝撃性 乾燥時 吸湿時 (N・cm) TD方向/MD方向 TD方向/MD方向 実施例1 >1000 196 >1000 539 ○ 157 〃 2 >1000 392 >1000 570 ○ 196 〃 3 >1000 392 >1000 559 ○ 225 〃 4 >1000 176 >1000 559 ○ 157 〃 5 >1000 196 >1000 578 ○ 176 〃 6 >1000 382 >1000 637 ○ 294 〃 7 >1000 480 >1000 676 ○ 314 〃 8 >1000 225 >1000 549 ○ 294 〃 9 >1000 392 >1000 608 ○ 225 比較例1 >1000 686 >1000 >1000 × 135 〃 2 >1000 862 >1000 >1000 △ 144
【0057】
【発明の効果】本発明の多層構造体は、引き裂き性能に
優れ、さらには耐ピンホール性や耐衝撃性にも優れるた
め、食品、飲料、医薬品、化粧品、工業薬品、農薬、洗
剤等の各種の包装材料として有用であり、広範囲の用途
に使用することが可能であり、中でも特に医薬品用外装
袋に有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月10日(2002.10.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の多層構造体に用いられる樹脂組成物(A)は、
EVOH(A1)及び熱可塑性樹脂(A2)を含有するもの
で、かかるEVOH(A1)としては、特に限定されない
が、エチレン含有量は5〜70モル%(更には10〜6
0モル%、特には20〜55モル%、殊に25〜50モ
ル%)が好ましく、かかるエチレン含有量が5モル%未
満では包装材としたときに耐水性が不充分となり、逆に
70モル%を越えるとガスバリア性が低下して、内容物
が医薬品等の場合には薬効に悪影響を与えることがあり
好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】該接着性樹脂層に用いられる接着性樹脂と
しては、特に限定されず、種々のものを使用することが
できるが、一般的には、熱可塑性樹脂(A2)のところに
記載のオレフィンの単独又は共重合体に、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物を付加反応やグラフト反応等によ
り化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有す
る変性オレフィン系重合体を挙げることができ、不飽和
カルボン酸又はその無水物としては、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸等が挙げられ、中でも、無水マレイン酸が好
適に用いられる。具体的には、無水マレイン酸グラフト
変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプ
ロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロ
ピレン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン
−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフ
ト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1
種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げら
れ、特に、前述の密度0.86〜0.95g/cm
エチレン−α−オレフィン共重合体からなる直鎖状低密
度ポリエチレンが好ましく用いられる。このときの、オ
レフィン系重合体に含有される不飽和カルボン酸又はそ
の無水物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、さ
らに好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは
0.03〜0.5重量%である。該変性物中の変性量が
少ないと、層間接着性の向上効果に乏しく、逆に多いと
架橋反応を起こし、成形性が悪くなることがあり好まし
くない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】以下の樹脂組成物(A)、(B)及び表面
層用の樹脂(C)を用意した。 〔樹脂組成物(A)〕 (A−1)エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物
[酢酸ビニル含有量28%、ケン化度98.5モル%]
(A1)30部とEVOH[エチレン含有量32モル%、
ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10分]
(A2)70部の樹脂組成物。 (A−2)エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物
[酢酸ビニル含有量28%、ケン化度98.5モル%]
(A1)20部とEVOH[エチレン含有量32モル%、
ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10分]
(A2)80部の樹脂組成物。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】(A−3)低密度ポリエチレン(LDP
E)[日本ポリケム社製『ノバテックLD LF440
HB』、MFR2.8g/10分(190℃)、密度
0.925g/cm (A2)30部とEVOH[エチレ
ン含有量32モル%、ケン化度99.5モル%、MFR
3.2g/10分](A1)70部の樹脂組成物。 (A−4)低密度ポリエチレン(LDPE)[日本ポリ
ケム社製『ノバテックLD LF440HB』、MFR
2.8g/10分(190℃)、密度0.925g/c
(A2)20部とEVOH[エチレン含有量32モル
%、ケン化度99.5モル%、MFR3.2g/10
分](A1)80部の樹脂組成物。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】〔樹脂組成物(B)〕 (B−1)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B2)30
部とナイロン6[三菱化学社製『ノバミッド 1030
CA4』、融点224℃](B1)70部の樹脂組成物。 (B−2)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B2)20
部とナイロン6[三菱化学社製『ノバミッド 1030
CA4』、融点224℃](B1)80部の樹脂組成物。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】(B−3)直鎖状低密度ポリエチレン[日
本ポリケム社製『カーネルKF270』、MFR2.0
g/10分(190℃)、密度0.907g/cm
(B2)30部とナイロン6/12[宇部興産社製『UB
Eナイロン 7024B』、融点203℃](B1)70
部の樹脂組成物。 (B−4)直鎖状低密度ポリエチレン[日本ポリケム社
製『カーネルKF270』、MFR2.0g/10分
(190℃)、密度0.907g/cm](B2)20
部とナイロン6/12[宇部興産社製『UBEナイロン
7024B』、融点203℃](B1)80部の樹脂組
成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AA23 AB01 AC07 AD01 BA04 BA15 BB05 BB51 BB85 BB90 CA28 DA08 4F100 AK01A AK01B AK03C AK03D AK46B AK69A AL05A AL05B BA02 BA04 BA10C BA10D BA25 GB15 GB66 JB16A JB16B JK03 JK10 JK14 YY00A YY00B YY00C YY00D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    (A1)及び熱可塑性樹脂(A2)を含有する樹脂組成物
    (A)層並びにポリアミド系樹脂(B1)及び熱可塑性樹
    脂(B2)を含有する樹脂組成物(B)層の2層を少なく
    とも含有してなることを特徴とする多層構造体。
  2. 【請求項2】 樹脂組成物(A)中のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体ケン化物(A1)及び熱可塑性樹脂(A2)の
    含有割合(A1/A2)が95/5〜60/40(重量比)
    であることを特徴とする請求項1記載の多層構造体。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物(B)中のポリアミド系樹脂
    (B1)及び熱可塑性樹脂(B2)の含有割合(B1/B2)が
    95/5〜60/40(重量比)であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の多層構造体。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン樹脂層1/樹脂組成物
    (A)層/樹脂組成物(B)層/ポリオレフィン樹脂層
    2の積層構成を有することを特徴とする請求項1〜3い
    ずれか記載の多層構造体。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物(A)層の厚みが10μm以
    上で、かつ樹脂組成物(B)層の厚みが15μm以上
    で、さらに樹脂組成物(B)層の厚みの方が樹脂組成物
    (A)層の厚みより大きいことを特徴とする請求項1〜
    4いずれか記載の多層構造体。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィン系樹脂層1の厚みが10
    μm以上で、かつポリオレフィン系樹脂層2の厚みが4
    0μm以上であることを特徴とする請求項4または5記
    載の多層構造体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか記載の多層構造体
    を用いたことを特徴とする医薬品用外装袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006240704A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Chuo Kagaku Co Ltd 酸素吸収性容器
WO2013121622A1 (ja) * 2012-02-17 2013-08-22 Kurihara Kazuyuki 易裂性多層インフレーションフィルム
JPWO2020100574A1 (ja) * 2018-11-12 2021-09-30 デンカ株式会社 蛍光体を収容するパッケージおよび梱包箱

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