JP2003188728A - ディジタル・アナログ・コンバータ、電流源及び差動アンプ - Google Patents

ディジタル・アナログ・コンバータ、電流源及び差動アンプ

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JP2003188728A JP2001387318A JP2001387318A JP2003188728A JP 2003188728 A JP2003188728 A JP 2003188728A JP 2001387318 A JP2001387318 A JP 2001387318A JP 2001387318 A JP2001387318 A JP 2001387318A JP 2003188728 A JP2003188728 A JP 2003188728A
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    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モジュールサイズの大型化を防止することが
できるディジタル・アナログ・コンバータと、これに好
適に用いることができる電流源及び差動アンプとを得
る。 【解決手段】 変換対象とするディジタルコードのLS
Bに対応する電流を定電流源17によって流し、上記デ
ィジタルコードのLSBを除くビットに対応する電圧を
抵抗12〜15によって発生し、発生した電圧がゲート
端子に印加されるMOSFET4、6、8、・・・、1
0によって上記ディジタルコードのLSBを除くビット
に対応する電流を流すと共に、電流源18によって抵抗
12〜15との組み合わせにより上記MOSFETのゲ
ート端子に印加される電圧を、当該MOSFETをサブ
スレッショルド領域で動作させることができる電圧で、
かつ当該MOSFETが対応するビットに対応する電流
を流すことができる電圧とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル・アナ
ログ・コンバータ、電流源及び差動アンプに係り、より
詳しくは、電流駆動型のディジタル・アナログ・コンバ
ータ及び当該ディジタル・アナログ・コンバータに好適
に用いることができる電流源及び差動アンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、代表的な電流駆動型のディジ
タル・アナログ・コンバータ(以下、「DAコンバー
タ」ともいう。)として、電流セルマトリクス型DAコ
ンバータがある。なお、電流セルマトリクス型DAコン
バータについては、David Johns著書“ANALOG INTEGRAT
ED CIRCUIT DESIGN”p477〜p478に詳述されているの
で、ここでの詳細な説明は省略する。
【0003】図9には、電流セルマトリクス型DAコン
バータの回路構成例が示されている。このDAコンバー
タは、同図左側に示される回路構成の電流セル(ディジ
タルコード1ビット(bit)に対応する部分。)が同図
右側に示されるようにマトリクス状に配置されて構成さ
れている。
【0004】電流セルマトリクス型DAコンバータは、
ディジタルコードと電流量を対応させたDAコンバータ
であって、DAコンバータを構成するMOSFET(Me
talOxide Semiconductor Field-Effect Transistor)の
素子間のバラツキに対して、出力電流のバラツキが小さ
いことが特長とされている。よって、このDAコンバー
タは、高い変換精度を有するDAコンバータとして広く
認知されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような電流セルマトリクス型DAコンバータでは、対応
するディジタルコードのビット数が増加するに従って当
該DAコンバータを構成する電流セルの数が指数関数的
に増大するので、当該DAコンバータを多ビット構成の
ディジタルコードに対応するものとして構成する場合に
はモジュールサイズが大きくなってしまう、という問題
点があった。DAコンバータを半導体集積回路として1
チップ構成する場合、当該チップ内におけるDAコンバ
ータの占有面積には制限があることから、この問題点は
深刻である。
【0006】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであり、多ビットのディジタルコードに対応す
るものとして構成する場合であってもモジュールサイズ
の大型化を防止することができるディジタル・アナログ
・コンバータと、これに好適に用いることができる電流
源及び差動アンプとを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のディジタル・アナログ・コンバータ
は、電流駆動型のディジタル・アナログ・コンバータで
あって、アナログ信号への変換対象とするディジタルコ
ードの最下位ビットに対応する電流を流す定電流源と、
前記ディジタルコードの最下位ビットを除くビットに対
応する電圧を発生するための抵抗と、前記抵抗により発
生された電圧が制御端子に印加されると共に、前記ディ
ジタルコードの最下位ビットを除くビットに対応する電
流を流す電界効果トランジスタと、前記抵抗との組み合
わせにより前記電界効果トランジスタの制御端子に印加
される電圧を、当該電界効果トランジスタをサブスレッ
ショルド領域で動作させることができる電圧で、かつ当
該電界効果トランジスタが対応するビットに対応する電
流を流す電圧とするための電流源と、前記電界効果トラ
ンジスタにより流される電流及び前記定電流源により流
される電流に基づいて前記アナログ信号を生成する生成
手段と、を備えている。
【0008】請求項1に記載のディジタル・アナログ・
コンバータによれば、アナログ信号への変換対象とする
ディジタルコードの最下位ビット(LSB(Least Sign
ificant Bit))に対応する電流が定電流源によって流
され、上記ディジタルコードの最下位ビットを除くビッ
トに対応する電圧が抵抗によって発生され、上記抵抗に
より発生された電圧が制御端子に印加される電界効果ト
ランジスタによって上記ディジタルコードの最下位ビッ
トを除くビットに対応する電流が流される。
【0009】ここで、上記最下位ビットを除くビットの
ビット数は1ビットに限らず、複数ビットとすることが
できる。この場合、本発明の抵抗は、当該複数ビットに
各々対応する異なる大きさの電圧を発生する必要があ
り、本発明の電界効果トランジスタも当該複数ビットに
各々対応する異なる大きさの電流を流す必要がある。従
って、本発明の抵抗及び電界効果トランジスタは当該複
数ビットのビット数だけ必要とされ、各電界効果トラン
ジスタの制御端子には、各々異なる抵抗によって発生さ
れた異なる大きさの電圧の何れかが印加されることにな
る。
【0010】なお、上記電界効果トランジスタには、M
OSFET、HEMT(High Electron Mobility Trans
istor、高電子移動度トランジスタ)等が含まれる。ま
た、上記制御端子は電界効果トランジスタのゲート端子
に相当する。
【0011】ここで、請求項1記載の発明では、電流源
により、上記抵抗との組み合わせによって上記電界効果
トランジスタの制御端子に印加される電圧が、当該電界
効果トランジスタをサブスレッショルド領域(Sub-thre
shold region)で動作させることができる電圧で、かつ
当該電界効果トランジスタが対応するビットに対応する
電流を流す電圧とされ、生成手段により、上記電界効果
トランジスタにより流される電流及び上記定電流源によ
り流される電流に基づいて上記アナログ信号が生成され
る。
【0012】なお、本発明の生成手段としては、例え
ば、上記ディジタルコードのLSB以外のビットについ
てはハイレベルとなっているビットに対応する電界効果
トランジスタによって流される電流のみを有効とし、L
SBについてはハイレベルとなっている場合のみに定電
流源によって流される電流を有効として、有効とした電
流の合計電流値となるようにアナログ信号を生成する形
態を適用することができる。このとき、電流を有効とす
るか否かの制御は、本発明の電界効果トランジスタによ
って流される電流を流すか否かを切り替えるスイッチン
グ素子(電界効果トランジスタ等)を用いて、電流を有
効とする場合のみ当該電流を流すようにスイッチング素
子を制御する形態や、CPU(中央演算処理装置)によ
りディジタルコードの状態に応じて有効とする電流を判
断する形態等が適用できる。
【0013】すなわち、本発明では、ディジタルコード
は1ビット桁がずれる毎に2のべき乗(累乗)だけ重み
値が変化する点と、電界効果トランジスタのサブスレッ
ショルド領域は、図2に示されるように、ゲート・ソー
ス間電圧の線形変化に対してドレイン電流の対数が線形
変化する領域である点と、に着目し、本発明の電界効果
トランジスタの制御端子(ゲート端子)に印加する電圧
の電圧値を、当該電界効果トランジスタをサブスレッシ
ョルド領域で動作させることができる値で、かつ当該電
界効果トランジスタが対応するビットに対応する電流を
流すことができる値とすることにより、ディジタルコー
ドのLSB以外の各ビットに対応する電流値の電流を、
各々1つの電界効果トランジスタ及び1つの抵抗により
得ることができるようにしている。なお、本発明では、
ディジタルコードのLSBに対応する電流は定電流源に
よって流されるので、当該電流は常時安定したものとさ
れる。
【0014】従って、ディジタル・アナログ・コンバー
タを多ビットのディジタルコードに対応するものとして
構成する場合であっても、ディジタル−アナログ変換に
寄与する部分の電界効果トランジスタの数をディジタル
コードのビット数に対応する数とすることができ、前述
の電流セルマトリクス型DAコンバータに比較して、モ
ジュールサイズの大型化を防止することができる。
【0015】このように請求項1に記載のディジタル・
アナログ・コンバータによれば、アナログ信号への変換
対象とするディジタルコードの最下位ビットに対応する
電流を定電流源によって流し、上記ディジタルコードの
最下位ビットを除くビットに対応する電圧を抵抗によっ
て発生し、発生した電圧が制御端子に印加される電界効
果トランジスタによって上記ディジタルコードの最下位
ビットを除くビットに対応する電流を流すと共に、電流
源によって上記抵抗との組み合わせにより上記電界効果
トランジスタの制御端子に印加される電圧を、当該電界
効果トランジスタをサブスレッショルド領域で動作させ
ることができる電圧で、かつ当該電界効果トランジスタ
が対応するビットに対応する電流を流す電圧とし、更
に、上記電界効果トランジスタにより流される電流及び
上記定電流源により流される電流に基づいて上記アナロ
グ信号を生成しているので、多ビットのディジタルコー
ドに対応するものとして構成する場合であってもモジュ
ールサイズの大型化を防止することができる。
【0016】本発明に係るディジタル・アナログ・コン
バータによるモジュールサイズの大型化の防止効果は、
変換されるべきディジタルコードの桁数が大きいほど顕
著である。
【0017】例えば、n桁のディジタルコードを前述の
電流セルマトリクス型DAコンバータで変換する場合、
n個の電流セルが必要であるのに対して、本発明のデ
ィジタル・アナログ・コンバータでは、n個の電流セル
でまかなうことができる。よって、10ビットのディジ
タルコードをディジタル・アナログ変換する場合、本発
明のディジタル・アナログ・コンバータは、電流セルマ
トリクス型DAコンバータに比べて、概算で1/100
の面積に抑えることができる。
【0018】一方、請求項2記載のディジタル・アナロ
グ・コンバータは、請求項1記載の発明において、出力
段に電界効果トランジスタを備え、かつ当該電界効果ト
ランジスタが飽和領域で動作されると共に、前記定電流
源により流される電流に基づいて前記抵抗に前記ディジ
タルコードの最下位ビットを除くビットに対応する電圧
を発生させるための電流を供給する差動アンプを更に備
えたものである。
【0019】請求項2に記載のディジタル・アナログ・
コンバータによれば、請求項1に記載の発明において、
出力段に電界効果トランジスタを備えた差動アンプによ
り、上記定電流源により流される電流に基づいて上記抵
抗に上記ディジタルコードの最下位ビットを除くビット
に対応する電圧を発生させるための電流が供給される。
【0020】ここで、本発明に係る差動アンプでは、出
力段に備えられた電界効果トランジスタが飽和領域で動
作される。
【0021】すなわち、本発明では、上記抵抗に対して
上記ディジタルコードのLSBを除くビットに対応する
電圧を発生させるための電流を、出力段に備えられた電
界効果トランジスタが飽和領域で動作される差動アンプ
により供給しており、これによって温度変化や湿度変化
等の環境変化等に起因する当該電流の変動を抑制するよ
うにし、この結果として最終的に得られるアナログ信号
の精度を向上するようにしている。
【0022】このように請求項2に記載のディジタル・
アナログ・コンバータによれば、請求項1記載の発明と
同様の効果を奏することができると共に、出力段に飽和
領域で動作される電界効果トランジスタを備えた差動ア
ンプにより、本発明の定電流源により流される電流に基
づいて本発明の抵抗にディジタルコードの最下位ビット
を除くビットに対応する電圧を発生させるための電流を
供給しているので、アナログ信号の精度を向上させるこ
とができる。
【0023】ところで、請求項2に記載の発明では、差
動アンプの出力段に備えられた電界効果トランジスタは
飽和領域で動作させ、最下位ビットを除くビットに対応
する電流を流す電界効果トランジスタはサブスレッショ
ルド領域で動作させるため、これらの電界効果トランジ
スタ毎に異なる電圧源が必要となる。しかしながら、複
数の電圧源を用いることは、ノイズ源の増加及びモジュ
ールサイズの大型化を招くので不利である。
【0024】そこで、請求項3記載のディジタル・アナ
ログ・コンバータは、請求項2記載の発明において、前
記差動アンプの出力段に備えられた電界効果トランジス
タを、ニューロンMOS電界効果トランジスタとしたも
のである。
【0025】ニューロンMOS電界効果トランジスタ
(以下、「ニューロンMOSFET」ともいう。)は、
1989年に、柴田直教授(現 東京大学)により発明
された機能素子である。ニューロンMOSFETの詳細
については、文献「岩田あつし監修 CMOSアナログ
回路設計技術」の251頁〜268頁に詳述されている
ので詳細な説明は省略するが、図6に示すように、この
電界効果トランジスタは入力用ゲート端子と制御用ゲー
ト端子を有しており、制御用ゲート端子の電位に応じて
電界効果トランジスタの閾値電圧のみを制御可能とする
ものである。なお、ここでいう閾値電圧は、一例として
図8に示すように、ドレイン電流が流れ出すゲート・ソ
ース間電圧の外挿値である。
【0026】従来のMOSFETにおける閾値電圧は、
プロセス条件によって一意的に決定されるものであっ
た。これに対し、ニューロンMOSFETでは、制御用
ゲート端子の電位を制御することで闘値電圧のみが制御
できる。
【0027】本発明では、差動アンプの出力段にニュー
ロンMOSFETを備えることにより、ニューロンMO
SFETの制御用ゲート端子に印加する電圧を制御する
ことで閾値電圧を加減し、これによってソース電圧が低
い場合であってもニューロンMOSFETを飽和領域で
動作させることを可能としている。これにより、差動ア
ンプの出力段に備えられたニューロンMOSFETのた
めの電圧源と、最下位ビットを除くビットに対応する電
流を流す電界効果トランジスタのための電圧源とを共通
化することができる。
【0028】このように請求項3に記載のディジタル・
アナログ・コンバータによれば、請求項1記載の発明と
同様の効果を奏することができると共に、差動アンプの
出力段にニューロンMOS電界効果トランジスタを備え
ているので、電圧源を単一化することが可能となり、大
型化を防止することができる。
【0029】ところで、動作時の温度が高くなるほど抵
抗の抵抗値は低くなり、抵抗に流れる電流の電流値が大
きくなることが知られている。しかしながら、本発明に
係る抵抗の当該電流値が温度に応じて変化することは、
生成されるアナログ信号の精度を劣化させるので不利で
ある。
【0030】そこで、請求項4記載のディジタル・アナ
ログ・コンバータは、請求項1乃至請求項3の何れか1
項記載の発明において、前記電流源を、温度が上昇する
に従って流れる電流の電流値が減少するものとしたもの
である。
【0031】すなわち、本発明では、温度の変化に応じ
て本発明の抵抗を流れる電流の電流値が変化した場合、
電流源によって流される電流の電流値が上記抵抗とは逆
方向に変化されるようにしており、これによって本発明
の抵抗によって発生される電圧の温度変化に起因する変
動を抑制することができる。
【0032】このように請求項4に記載のディジタル・
アナログ・コンバータによれば、請求項1乃至請求項3
の何れか1項記載の発明と同様の効果を奏することがで
きると共に、本発明の電流源を、温度が上昇するに従っ
て流れる電流の電流値が減少するものとしたので、本発
明の抵抗によって発生される電圧の温度変化に起因する
変動を抑制することができ、この結果として、アナログ
信号の精度を向上させることができる。
【0033】更に、請求項5記載のディジタル・アナロ
グ・コンバータは、請求項1乃至請求項4の何れか1項
記載の発明において、前記ディジタルコードの最下位ビ
ットを除くビットに対応する電流を流す電界効果トラン
ジスタをニューロンMOS電界効果トランジスタとした
ものである。
【0034】従って、請求項5に記載のディジタル・ア
ナログ・コンバータによれば、請求項1乃至請求項4の
何れか1項記載の発明と同様の効果を奏することができ
ると共に、ディジタルコードの最下位ビットを除くビッ
トに対応する電流を流す電界効果トランジスタをニュー
ロンMOS電界効果トランジスタとしたので、当該ニュ
ーロンMOS電界効果トランジスタの制御用ゲート端子
に印加する電圧を制御することによって当該ニューロン
MOS電界効果トランジスタのドレイン電流を独立に制
御することができ、この結果としてデバイス製作後にデ
ィジタル・アナログ変換精度を調整することができる。
【0035】なお、請求項6に記載の電流源、及び請求
項7に記載の差動アンプは、各々本発明に係るディジタ
ル・アナログ・コンバータに用いられるものであり、各
々請求項4の発明における電流源、及び請求項3の発明
における差動アンプに相当するものである。
【0036】従って、請求項6に記載の電流源によれ
ば、本発明に係るディジタル・アナログ・コンバータに
適用されることによって、当該ディジタル・アナログ・
コンバータの抵抗によって発生される電圧の温度変化に
起因する変動を抑制することができ、この結果として、
アナログ信号の精度を向上させることができる、という
効果を奏することができ、請求項7に記載の差動アンプ
によれば、本発明に係るディジタル・アナログ・コンバ
ータに適用されることによって、電圧源を単一化するこ
とが可能となり、大型化を防止することができる、とい
う効果を奏することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、ここでは、
本発明のディジタル・アナログ・コンバータを、MOS
FETを用いて構成した場合の形態例について説明す
る。すなわち、ここでは、対応するディジタルコードの
ビット数に等しい個数のMOSFETで、ディジタル−
アナログ変換(以下、「DA変換」という。)に寄与す
る部分の回路モジュールを構成して電流駆動型DAコン
バータを構成した場合について説明する。
【0038】〔第1実施形態〕図1には、本第1実施形
態に係る電流駆動型DAコンバータ10Aの回路構成が
示されている。同図に示すように、本第1実施形態に係
る電流駆動型DAコンバータ10Aは、対応するディジ
タルコードのビット数に応じた個数とされたMOSFE
T1、2、・・・、11及び抵抗12、13、・・・、
16と、1つの差動アンプ19と、1つの定電流源17
と、1つの電流源18と、所定の電圧Vddl及び電圧
Vddlより高い電圧である電圧Vddhを各々出力す
る2つの定電圧源20及び21と、を含んで構成されて
いる。なお、MOSFET1、2、4、6、8、10は
Pチャネル型のMOSFETであり、MOSFET3、
5、7、9、11はNチャネル型のMOSFETであ
る。
【0039】同図に示すように、MOSFET1のソー
ス端子は定電圧源20の電圧出力端子に接続されてお
り、ドレイン端子は定電流源17を介して接地されると
共に、MOSFET1自身及びMOSFET2のゲート
端子と差動アンプ19の非反転入力端子とに接続されて
いる。
【0040】また、MOSFET2のソース端子は定電
圧源20の電圧出力端子に接続されており、ドレイン端
子はMOSFET3のソース端子に接続されている。更
に、MOSFET3のゲート端子は、変換対象とするデ
ィジタルコードのLSB1ビットの信号が入力される端
子b0に接続されており、ドレイン端子は抵抗16を介
して接地されると共に、電流駆動型DAコンバータ10
Aの出力端子に接続されている。
【0041】なお、MOSFET1及びMOSFET2
のサブストレートは各々自身のソース端子に接続されて
おり、MOSFET3のサブストレートは接地されてい
る。
【0042】一方、差動アンプ19の反転入力端子は自
身の出力端子に接続されており、電源端子は定電圧源2
1の電圧出力端子に接続されている。また、差動アンプ
19の出力端子は、抵抗12、13、14、・・・、1
5が直列に接続されて構成された直列回路の抵抗12側
の一端に接続されており、当該直列回路の抵抗15側の
他端は電流源18を介して接地されている。なお、上記
直列回路を構成する抵抗の個数は、電流駆動型DAコン
バータ10Aが対応しているディジタルコードのビット
数からLSB1ビットに対応する‘1’を減算して得ら
れた数とされている。
【0043】また、上記直列回路を構成する抵抗12〜
15において、抵抗12の出力側端子はMOSFET4
のゲート端子に、抵抗13の出力側端子はMOSFET
6のゲート端子に、抵抗14の出力側端子はMOSFE
T8のゲート端子に、抵抗15の出力側端子はMOSF
ET10のゲート端子に、各々接続されている。なお、
MOSFET4、6、8、10の各々のソース端子は定
電圧源20の電圧出力端子に、サブストレートは自身の
ソース端子に、各々接続されている。
【0044】一方、MOSFET4のドレイン端子はM
OSFET5のソース端子に、MOSFET6のドレイ
ン端子はMOSFET7のソース端子に、MOSFET
8のドレイン端子はMOSFET9のソース端子に、M
OSFET10のドレイン端子はMOSFET11のソ
ース端子に、各々接続されており、MOSFET5、
7、9、11の各々のドレイン端子は電流駆動型DAコ
ンバータ10Aの出力端子に接続されている。なお、M
OSFET5、7、9、11の各々のサブストレートは
接地されている。
【0045】更に、MOSFET5のゲート端子は変換
対象とするディジタルコードのLSBから2ビット目の
信号が入力される端子b1に、MOSFET7のゲート
端子は上記ディジタルコードのLSBから3ビット目の
信号が入力される端子b2に、MOSFET9のゲート
端子は上記ディジタルコードのLSBから4ビット目の
信号が入力される端子b3に、MOSFET11のゲー
ト端子は上記ディジタルコードのMSB(Most Signifi
cant Bit)の信号が入力される端子bm(mは、変換対
象とするディジタルコードのビット数から‘1’を減算
して得られた値。)に、各々接続されている。
【0046】なお、抵抗14と抵抗15との間には、電
流駆動型DAコンバータ10Aが対応するディジタルコ
ードのビット数によって決定される個数の抵抗が直列接
続されているので、これらの各抵抗の出力側端子にも、
上述と同様にPチャネル型MOSFET及びNチャネル
型MOSFETにより構成される直列回路の一端が接続
されており、当該直列回路の各々の他端が電流駆動型D
Aコンバータ10Aの出力端子に接続されており、更に
各Nチャネル型MOSFETのゲート端子は、上記ディ
ジタルコードのLSBから5ビット目以降の信号が入力
される端子b4、b5、・・・、bm-1(図示省略)に各
々接続されている。
【0047】電流駆動型DAコンバータ10AのLSB
に対応する電流の大きさは定電流源17によって決定さ
れる。定電流源17に流れる電流を、本実施の形態に係
る電流駆動型DAコンバータ10Aでは、図2に示され
るMOSFETのドレイン電流Ids−ゲート・ソース
間電圧Vgs特性(以下、単に「Ids−Vgs特性」
という。)の電流I1とする。電流I1は、Ids−Vg
s特性のサブスレッショルド領域の電流である。
【0048】上記サブスレッショルド領域では、ドレイ
ン電流Idsとゲート・ソース間電圧Vgsの間には、
次の(1)式の関係が成り立つ。
【0049】
【数1】
【0050】ここで、W:MOSFETのゲート幅 L:MOSFETのゲート長 Ids0:逆方向飽和電流 Cox:ゲート酸化膜の容量 Cdepl:空亡層容量 k:ボルツマン定数(≒1.38×10-23(J/
K)) T:絶対温度 q:電子1個の電荷量(≒1.602×10
-19(C)) である。
【0051】(1)式から、定電流源17に電流I1
流れているとき、MOSFET1のゲート・ソース間電
圧Vgs1は次の(2)式で示される。
【0052】
【数2】
【0053】ゲート・ソース間電圧Vgs1は、差動ア
ンプ19の非反転入力端子に入力されて、反転入力端子
が差動アンプ19の出力端子に結線される。よって、差
動アンプ19の出力端子の電位はゲート・ソース間電圧
Vgs1となる。
【0054】一方、電流駆動型DAコンバータ10Aで
適用する差動アンプ19には、図3に示すように、出力
段にPチャネル型のMOSFET22が設けられてい
る。ここで、本実施の形態では、抵抗12、13、1
4、・・・、15に供給する電流を安定化するために、
MOSFET22を飽和領域で動作させる。このため、
MOSFET22のソース端子電圧をMOSFET1の
ソース端子電圧より高電位とする必要がある。よって、
差動アンプ19の電源としてMOSFET1のソース端
子電圧(電圧Vddl)より高い電圧Vddhを出力す
る定電圧源21を用いている。
【0055】また、MOSFET3がオンすれば、電流
1がMOSFET2及びMOSFET3に流れる。そ
して、Nチャネル型のMOSFET5、7、9、・・
・、11に、各々2I1、221、231、・・・、2m
1の電流が流れるようにするために、Pチャネル型の
MOSFET4、6、8、10の各々のゲート・ソース
間電圧Vgsを、次の(3)式〜(6)式で示されるゲ
ート・ソース間電圧Vgs4、Vgs6、Vgs8、V
gs10のように各々設定する。
【0056】
【数3】
【0057】
【数4】
【0058】
【数5】
【0059】
【数6】
【0060】以上から、DA変換されるべきディジタル
コードにおいて、各ビットに対応するPチャネル型のM
OSFETのゲート・ソース間電圧Vgsは、ディジタ
ルコードが1桁(1ビット)変わるごとに、(nkT/
q)×Ln2≒27mV(T=300Kと仮定)の電位
が変化することになる。
【0061】よって、ディジタルコードの各ビットに対
応する端子b0、b1、b2、b3、・・・、bmの状態に
応じて、電流駆動型DAコンバータ10Aの出力端子か
ら出力される電圧Voutは、抵抗16の抵抗値をRaと
したとき、次の(7)式で示されるものとなる。
【0062】
【数7】
【0063】なお、(7)式におけるb0、b1、b2
・・・、bmは、各々対応する端子に入力されるディジ
タルコードの値を表わしている。
【0064】次に、(nkT/q)×Ln2≒27mV
(T=300Kと仮定)の電位を、個々の抵抗12、1
3、14、・・・、15と電流源18により生成できる
ことを示す。抵抗12、13、14、・・・、15の各
々の抵抗値を全て等しい値R(T)とし、かつ電流源1
8に流れる電流をI2(T)としたとき、抵抗値R
(T)及び電流I2(T)には次の(8)式の関係式が
成り立つ。
【0065】
【数8】
【0066】ここで、抵抗値R(T)及び電流I
2(T)は、抵抗値R及び電流I2が絶対温度Tの関数で
あることを示している。
【0067】一般的に、金属の抵抗の温度依存性は、R
(T)=ρ0+ρT(ρ>0)と表せるから、電流源1
8に流れる電流I2(T)は、(8)式から次の(9)
式のように書き換えられる。
【0068】
【数9】
【0069】ここで、ρ0は当該金属の絶対零度におけ
る抵抗率(外挿値)を、ρは当該金属の抵抗率を、各々
表わす。
【0070】(9)式で示されるような温度依存性を有
する電流源を用いることにより、(nkT/q)×Ln
2≒27mV(T=300Kと仮定)の電位を、個々の
抵抗12、13、14、・・・、15と電流源18によ
り生成することができる。
【0071】(9)式は、T=ρ0/ρ(アルミニウム
の場合、−214℃(59K)に相当)を漸近線とする
温度Tの分数関数である。回路を実際に使用する温度領
域(−50℃<T<130℃)においては、温度Tの上
昇に対して、電流I2は単調に減少する。温度の上昇に
対して減少する物理量で知られているものとして、ダイ
オードの端子間電圧がある。
【0072】図4には、電流源18の回路例が示されて
いる。同図に示すように、この回路では、定電流源23
とバイポーラトランジスタ24のコレクタ端子を結線
し、バイポーラトランジスタ24のベース端子をNチャ
ネル型のMOSFET25のゲート端子に結線して、バ
イポーラトランジスタ24のベース・エミッタ間電圧V
beをMOSFET25のゲート端子に印加する。な
お、定電流源23は従来から一般に広く用いられている
温度依存性のない定電流源である。
【0073】MOSFET25を飽和領域で動作させれ
ば、MOSFET25のドレイン電流Ids(図1にお
ける電流I2に相当。)は、ゲート・ソース間電圧Vg
s(バイポーラトランジスタ24のベース・エミッタ間
電圧Vbeに相当。)で制御される。この結果、温度上
昇に対して、MOSFET25のドレイン電流Idsを
減少させることができる。
【0074】定電流源17が本発明の定電流源に、電流
源18が本発明の電流源に、抵抗12〜15が本発明の
抵抗に、MOSFET4、6、8、・・・、10が本発
明の電界効果トランジスタに、MOSFET3、5、
7、9、・・・、11及び抵抗16が本発明の生成手段
に、各々相当する。
【0075】次に、本実施の形態に係る電流駆動型DA
コンバータ10Aの作用を説明する。なお、ここでは、
定電流源17により、電流I1がIds−Vgs特性の
サブスレッショルド領域の電流値となるように設定され
ていると共に、電流源18により、MOSFET4、
6、8、10の各々のゲート・ソース間電圧Vgsを、
各々上記(3)式〜(6)式で示されるゲート・ソース
間電圧Vgs4、Vgs6、Vgs8、Vgs10とす
るように設定されていることを前提に説明する。
【0076】まず、端子b0、b1、b2、・・・、bm
対してアナログ信号への変換対象とするディジタルコー
ドをビット毎に入力する。
【0077】すると、端子b0に入力されたディジタル
コードがハイレベルである場合のみMOSFET3がオ
ン状態となって電流I1が流れる。また、端子b1〜b
mの各々については、入力されたディジタルコードがハ
イレベルである場合のみ、当該端子にゲート端子が接続
されたMOSFETに、対応するビットに対応する大き
さの電流(例えば、MOSFET5では電流値2×I1
の電流、MOSFET7では電流値22×I1の電流)が
流れる。
【0078】従って、抵抗16には、変換対象とするデ
ィジタルコードにおいてハイレベルとなっているビット
に対応する全ての電流が流入し、電流駆動型DAコンバ
ータ10Aの出力端子の電圧Voutは(7)式によっ
て示されるものとなり、入力されたディジタルコードに
よって示される値に応じた大きさとなる。
【0079】以上詳細に説明したように、本実施の形態
に係る電流駆動型DAコンバータ10Aでは、アナログ
信号への変換対象とするディジタルコードのLSBに対
応する電流を定電流源17によって流し、上記ディジタ
ルコードのLSBを除くビットに対応する電圧を抵抗1
2、13、14、・・・、15によって発生し、発生し
た電圧がゲート端子に印加されるMOSFET4、6、
8、・・・、10によって上記ディジタルコードのLS
Bを除くビットに対応する電流を流すと共に、電流源1
8によって上記抵抗12〜15との組み合わせにより上
記MOSFETのゲート端子に印加される電圧を、当該
MOSFETをサブスレッショルド領域で動作させるこ
とができる電圧で、かつ当該MOSFETが対応するビ
ットに対応する電流を流すことができる電圧とし、更
に、上記MOSFETにより流される電流及び上記定電
流源17により流される電流に基づいて上記アナログ信
号を生成しているので、多ビットのディジタルコードに
対応するものとして構成する場合であってもモジュール
サイズの大型化を防止することができる。
【0080】また、本実施の形態に係る電流駆動型DA
コンバータ10Aでは、出力段に飽和領域で動作される
MOSFET22を備えた差動アンプ19により、定電
流源17により流される電流I1に基づいて抵抗12、
13、14、・・・、15にディジタルコードのLSB
を除くビットに対応する電圧を発生させるための電流を
供給しているので、アナログ信号の精度を向上させるこ
とができる。
【0081】更に、本実施の形態に係る電流駆動型DA
コンバータ10Aでは、電流源18を、温度が上昇する
に従って流れる電流の電流値が減少するものとしたの
で、抵抗12、13、14、・・・、15によって発生
される電圧の温度変化に起因する変動を抑制することが
でき、この結果として、アナログ信号の精度を向上させ
ることができる。
【0082】〔第2実施形態〕上記第1実施形態に係る
電流駆動型DAコンバータ10Aでは、差動アンプ19
の出力段のMOSFET22を飽和領域で動作させるた
め、MOSFET22のソース端子電圧をMOSFET
1のソース端子電圧より高電位とする必要があり、この
ために定電圧源を出力電圧の異なる定電圧源20及び2
1の2つ設ける必要があった。これに対し、本第2実施
形態に係る電流駆動型DAコンバータ10Bは、定電圧
源の単一化を実現するものである。
【0083】まず、図5を参照して、本第2実施形態に
係る電流駆動型DAコンバータ10Bの構成を説明す
る。なお、図5における図1と同一の構成要素には図1
と同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0084】同図に示すように、本第2実施形態に係る
電流駆動型DAコンバータ10Bは、差動アンプ19に
代えてニューロンMOSFETを出力段に備えた差動ア
ンプ44を適用した点、及び定電圧源21を除いた点の
みが上記第1実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Aと異なっている。
【0085】本第2実施形態に係る電流駆動型DAコン
バータ10Bでは、MOSFET1、2、4、6、8、
10の各々のソース端子と差動アンプ44の電源端子は
全て定電圧源20の電圧出力端子に接続されており、上
記ソース端子及び上記電源端子には単一の電圧Vddl
が印加されることになる。
【0086】一方、図6には電流駆動型DAコンバータ
10Bで用いられる差動アンプ44の概略構成が示され
ている。同図に示すように、この差動アンプ44には、
出力段にニューロンMOSFET46が備えられてお
り、当該ニューロンMOSFET46に備えられた制御
用ゲート端子は、差動アンプ44の外部に設けられた端
子CONT(図5参照)に接続されている。
【0087】本実施の形態に係る電流駆動型DAコンバ
ータ10Bでは、差動アンプ44の出力端子が電源電圧
近傍においても、ニューロンMOSFET46の制御用
ゲート端子に印加する電圧、すなわち端子CONTに印
加する電圧を制御することで、ニューロンMOSFET
46を飽和領域で動作させる。なお、端子CONTに印
加する電圧の制御は電流駆動型DAコンバータ10Bの
作動を制御するために設けられた不図示のDSP(Digi
tal Signal Processor)等によって行われる。
【0088】なお、本第2実施形態に係る電流駆動型D
Aコンバータ10BのDA変換動作に関する作用は、上
記第1実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ10A
と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0089】以上詳細に説明したように、本実施の形態
に係る電流駆動型DAコンバータ10Bでは、上記第1
実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ10Aと同様
の効果を奏することができると共に、差動アンプ44の
出力段に備えられたMOSFETを、ニューロンMOS
FET46としているので、電圧源を単一化することが
可能となり、DAコンバータの大型化を防止することが
できる。
【0090】〔第3実施形態〕本第3実施形態では、L
SB以外のDA変換に寄与する電流を、サブスレッショ
ルド領域で動作するニューロンMOSFETで生成する
場合について説明する。
【0091】まず、図7を参照して、本第3実施形態に
係る電流駆動型DAコンバータ10Cの構成を説明す
る。なお、図7における図1と同一の構成要素には図1
と同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0092】同図に示すように、本第3実施形態に係る
電流駆動型DAコンバータ10Cは、差動アンプ19が
用いられていない点、MOSFET4、6、8、・・
・、10に代えてニューロンMOSFET53、54、
・・・、55が用いられている点、及び電流源18に代
えて可変電流源61が用いられている点が上記第1実施
形態に係る電流駆動型DAコンバータ10と大きく異な
る点である。
【0093】電流駆動型DAコンバータ10Cにおい
て、MOSFET1のソース端子は定電圧源20の電圧
出力端子に接続されており、ドレイン端子は定電流源1
7を介して接地されると共に、MOSFET1自身及び
MOSFET2のゲート端子とニューロンMOSFET
53、54、・・・、55の各々の入力用ゲート端子に
接続されている。
【0094】一方、抵抗56、57、・・・、58が直
列に接続されて構成された直列回路の抵抗56側の一端
は定電圧源20及びニューロンMOSFET53の制御
用ゲート端子に接続されており、当該直列回路の抵抗5
8側の他端は可変電流源61を介して接地されている。
なお、上記直列回路を構成する抵抗の個数は、電流駆動
型DAコンバータ10Cが対応しているディジタルコー
ドのビット数からLSB1ビットに対応する‘1’を減
算して得られた数とされている。
【0095】また、上記直列回路を構成する抵抗56〜
58において、抵抗56の出力側端子はニューロンMO
SFET54の制御用ゲート端子に、抵抗58の出力側
端子はニューロンMOSFET55の制御用ゲート端子
に、各々接続されている。なお、ニューロンMOSFE
T53、54、・・・、55の各々のソース端子は定電
圧源20の電圧出力端子に、サブストレートは自身のソ
ース端子に、各々接続されている。
【0096】本第3実施形態に係る電流駆動型DAコン
バータ10Cは、ニューロンMOSFET53〜55に
よって変換対象とするディジタルコードのビットに対応
した電流を生成することを特徴としている。
【0097】ニューロンMOSFET53〜55の各々
の入力用ゲート端子には同電位の電圧が印加され、制御
用ゲート端子にはディジタルコードの各ビットに応じた
電圧が印加される。各制御用ゲート端子に印加される電
圧は、同一の抵抗値を有する抵抗56〜58、及び可変
電流源61により生成される。
【0098】ニューロンMOSFET53〜55のフロ
ーティングゲートには、入力用ゲート端子と制御用ゲー
ト端子に印加される各々の電圧の線形和により決定され
る電荷量の電荷が誘起される。そして、個々のフローテ
ィングゲート内の電荷量に応じて、個々のニューロンM
OSFETに流れるドレイン電流の電流量が変わる。こ
のことを利用して、個々のニューロンMOSFET53
〜55が、サブスレッショルド領域で動作されるように
可変電流源61に流れる電流及び各抵抗56〜58の抵
抗値を設定する。
【0099】なお、本第3実施形態に係る電流駆動型D
Aコンバータ10CのDA変換動作に関する作用は、上
記第1実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ10と
同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0100】以上詳細に説明したように、本実施の形態
に係る電流駆動型DAコンバータ10Cでは、上記第1
実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ10Aと同様
の効果を奏することができると共に、ディジタルコード
のLSBを除くビットに対応する電流を流すMOSFE
TをニューロンMOSFET53、54、・・・、55
としたので、当該ニューロンMOSFETの制御用ゲー
ト端子に印加する電圧を制御することによって当該ニュ
ーロンMOSFETのドレイン電流を独立に制御するこ
とができ、この結果としてデバイス製作後にディジタル
・アナログ変換精度を調整することができる。
【0101】
【発明の効果】本発明に係るディジタル・アナログ・コ
ンバータによれば、アナログ信号への変換対象とするデ
ィジタルコードの最下位ビットに対応する電流を定電流
源によって流し、上記ディジタルコードの最下位ビット
を除くビットに対応する電圧を抵抗によって発生し、発
生した電圧が制御端子に印加される電界効果トランジス
タによって上記ディジタルコードの最下位ビットを除く
ビットに対応する電流を流すと共に、電流源によって上
記抵抗との組み合わせにより上記電界効果トランジスタ
の制御端子に印加される電圧を、当該電界効果トランジ
スタをサブスレッショルド領域で動作させることができ
る電圧で、かつ当該電界効果トランジスタが対応するビ
ットに対応する電流を流す電圧とし、更に、上記電界効
果トランジスタにより流される電流及び上記定電流源に
より流される電流に基づいて上記アナログ信号を生成し
ているので、多ビットのディジタルコードに対応するも
のとして構成する場合であってもモジュールサイズの大
型化を防止することができる、という効果が得られる。
【0102】また、本発明に係る電流源によれば、本発
明に係るディジタル・アナログ・コンバータに適用され
ることによって、当該ディジタル・アナログ・コンバー
タの抵抗によって発生される電圧の温度変化に起因する
変動を抑制することができ、この結果として、アナログ
信号の精度を向上させることができる、という効果が得
られる。
【0103】更に、本発明にかかる差動アンプによれ
ば、本発明に係るディジタル・アナログ・コンバータに
適用されることによって、電圧源を単一化することが可
能となり、大型化を防止することができる、という効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Aの回路構成を示す回路図である。
【図2】MOSFETのドレイン電流Ids−ゲート・
ソース間電圧Vgs特性の一例を示すグラフである。
【図3】第1実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Aで用いられている差動アンプ19の構成を示す概
略図である。
【図4】第1、第2実施形態に係る電流駆動型DAコン
バータにおいて用いられる電流源18の回路構成例を示
す回路図である。
【図5】第2実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Bの回路構成を示す回路図である。
【図6】第2実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Bで用いられる差動アンプ44の構成を示す概略図
である。
【図7】第3実施形態に係る電流駆動型DAコンバータ
10Cの回路構成を示す回路図である。
【図8】MOSFETの閾値電圧の説明に供するグラフ
である。
【図9】従来技術の説明に供する図であり、従来の電流
セルマトリクス型DAコンバータの回路構成例を示す回
路図である。
【符号の説明】
1〜11 MOSFET 10A、10B、10C 電流駆動型DAコンバータ 12〜16 抵抗 17 定電流源 18 電流源 19 差動アンプ 20、21 定電圧源 22 MOSFET 23 定電流源 24 バイポーラトランジスタ 25 MOSFET 44 差動アンプ 46 ニューロンMOSFET 53〜55 ニューロンMOSFET 56〜58 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J022 AB06 BA01 BA06 CF02 CF04 CF05 5J066 AA01 AA12 CA92 FA00 HA02 HA10 HA17 HA18 HA25 KA05 KA07 KA09 MA21 PD01 TA01 TA02 5J500 AA01 AA12 AC92 AF00 AH02 AH10 AH17 AH18 AH25 AK05 AK07 AK09 AM21 AT01 AT02 DP01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流駆動型のディジタル・アナログ・コ
    ンバータであって、アナログ信号への変換対象とするデ
    ィジタルコードの最下位ビットに対応する電流を流す定
    電流源と、 前記ディジタルコードの最下位ビットを除くビットに対
    応する電圧を発生するための抵抗と、 前記抵抗により発生された電圧が制御端子に印加される
    と共に、前記ディジタルコードの最下位ビットを除くビ
    ットに対応する電流を流す電界効果トランジスタと、 前記抵抗との組み合わせにより前記電界効果トランジス
    タの制御端子に印加される電圧を、当該電界効果トラン
    ジスタをサブスレッショルド領域で動作させることがで
    きる電圧で、かつ当該電界効果トランジスタが対応する
    ビットに対応する電流を流す電圧とするための電流源
    と、 前記電界効果トランジスタにより流される電流及び前記
    定電流源により流される電流に基づいて前記アナログ信
    号を生成する生成手段と、 を備えたディジタル・アナログ・コンバータ。
  2. 【請求項2】 出力段に電界効果トランジスタを備え、
    かつ当該電界効果トランジスタが飽和領域で動作される
    と共に、前記定電流源により流される電流に基づいて前
    記抵抗に前記ディジタルコードの最下位ビットを除くビ
    ットに対応する電圧を発生させるための電流を供給する
    差動アンプを更に備えた請求項1記載のディジタル・ア
    ナログ・コンバータ。
  3. 【請求項3】 前記差動アンプの出力段に備えられた電
    界効果トランジスタを、ニューロンMOS電界効果トラ
    ンジスタとした請求項2記載のディジタル・アナログ・
    コンバータ。
  4. 【請求項4】 前記電流源を、温度が上昇するに従って
    流れる電流の電流値が減少するものとした請求項1乃至
    請求項3の何れか1項記載のディジタル・アナログ・コ
    ンバータ。
  5. 【請求項5】 前記ディジタルコードの最下位ビットを
    除くビットに対応する電流を流す電界効果トランジスタ
    をニューロンMOS電界効果トランジスタとした請求項
    1乃至請求項4の何れか1項記載のディジタル・アナロ
    グ・コンバータ。
  6. 【請求項6】 温度が上昇するに従って流れる電流の電
    流値が減少する電流源。
  7. 【請求項7】 出力段にニューロンMOS電界効果トラ
    ンジスタを備えた差動アンプ。
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