JP4156959B2 - コンパレータ及びad変換器並びにシュミットトリガ回路 - Google Patents

コンパレータ及びad変換器並びにシュミットトリガ回路 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、AD変換器などで使用されるコンパレータ及びそれを使用したAD変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やPDAに代表される携帯電子機器の普及に伴い、電子機器を電池駆動によって長時間継続して使用することを可能とする要求が益々高まっている。従って、これらの携帯電子機器に搭載されるLSIにおいては、消費電力の低減とチップサイズの小型化が重要な技術課題である。一方、LSI技術の進展に伴い、様々な機能を一つのLSIチップに集積する、いわゆる大規模システムLSIの開発も盛んに行われるようになってきている。そのため、アナログ信号を処理する機能回路についても、集積化し、システムLSIへ搭載する必要が生じてきている。
【0003】
従来、AD変換器をはじめとするアナログ信号処理回路は、個別のLSIにより提供されていた。しかし、今後は、システムLSIに搭載するために、その高集積化と低消費電力化を進めていく必要がある。
【0004】
アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器は、従来より種々のものが考案されているが、代表的なものとしては逐次比較型AD変換器とフラッシュ(並列)型AD変換器が知られており、いずれも、一般に、多数のコンパレータにより構成されている(非特許文献1参照)。
【0005】
図20は逐次比較型AD変換器の構成を表すブロック図、図21は3ビット抵抗ストリング型DACの構成を表すブロック図である。
【0006】
逐次比較型AD変換器では、まず、入力されたアナログ入力電圧Vinをサンプルホールドした後に、カウンタ101により順次比較値を発生させ、その値をDA変換器102に供給する。DA変換器102は、入力されたデジタルデータに相当する電圧Vrefを発生する。コンパレータ103は、このDA変換器102が発生する電圧Vrefと、入力されるアナログ入力電圧Vinとを比較して、電圧比較結果を出力する。そして、両者が一致したときのカウンタ値をAD変換出力として取り出す。この場合、カウンタ値は、通常、MSB(Most Significant Vit; 最も高い桁)側から順に1を発生する。そして、Vin<Vrefのときには、その桁のビットを0に戻し、次の桁のビットに対して同じ処理を行う。
【0007】
DA変換器102は、図21に示したような抵抗ストリング型が広く用いられている。抵抗ストリング型のDA変換器102では、タップ抵抗Rを直列に接続して、一端を接地し、一端に参照電圧Vref0を印可する。尚、両端部のタップのみ抵抗値はR/2に設定される。各タップ抵抗同士の接続ノードには、参照電圧Vref0が分圧された電圧が得られる。従って、スイッチデコーダにより入力されるデジタルデータに応じて接続ノードを選択し、デジタルデータに対応する参照電圧Vrefを出力する。このDA変換器102のダイナミック特性は、デコーダのセトリング時間で決定される。このセトリング時間は、MSBからMSB-1のビット遷移で最も基準電圧差が大きくなるため最大となる。現在のところ、通常、変換速度は、サンプルホールド、コンパレータも含めて、8〜10ビットの分解能で、1ビットあたり変換時間は1〜10μsであり、AD変換器の変換速度は10〜100μs程度である。
【0008】
図22は並列型AD変換器の構成を表すブロック図である。
この方式では、AD変換器の分解能nビットに対して、n通りの基準電圧とn個のコンパレータを用意しておき、変換したいアナログ電圧入力を総ての基準電圧と一度に比較するものである。従って、図22に示したように、AD変換器の分解能nビットに対してn-1個のタップ抵抗を直列接続した抵抗ストリングを用意し、その一端を接地し、他の一端に参照電圧Vref0を印可する。そして、各ノードに参照電圧Vref0が分圧されて発生する基準電圧Vrefを、それぞれのコンパレータで比較し、各コンパレータから比較出力c0〜c16を得る。このとき、比較出力c0〜c16の何れかの位置を境にして大小の出力に分かれる。そこで、この比較出力c0〜c16をエンコーダに供給してバイナリデジタル値に変換する。この方式では、コンパレータによる比較は完全な並列処理により行われるため、高速処理が可能であるという特徴を有する。
【0009】
また、これらのAD変換器に使用されるコンパレータとしては、従来、MOS集積回路では、代表的には、チョッパ型のもの(例えば、特許文献1〜3参照)と差動型のもの(例えば、特許文献4,5参照)がよく知られている。これらのコンパレータはいずれも10個程度のトランジスタを用いて構成されており、1つの参照電圧Vrefとアナログ入力電圧Vinとを比較する。従って、デジタル値によって参照電圧Vrefを制御する場合には、デジタル値をDA変換器により一旦アナログ値Vrefに変換する必要があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−55087号公報
【特許文献2】
特開平10−65502号公報
【特許文献3】
特開平10−285036号公報
【特許文献4】
特開平7−191065号公報
【特許文献5】
特開平9−46191号公報
【特許文献6】
特開2002−222944号公報
【非特許文献1】
武石善幸,原央,「超LSI入門シリーズ5 MOS集積回路の基礎」,近代科学社,1999年6月,p.166−176
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記逐次比較型AD変換器では、DA変換器102により比較電圧を逐次発生させて、一致した比較電圧を求めるため、AD変換器の分解能がnビットであれば、n回のクロックサイクルで変換が終了する。従って、逐次的に比較していくという構成上、変換速度が速くできないという問題がある。そのため、用途が限定され、画像処理等の大量なデータの高速処理には使用することができない。
【0012】
一方、並列型AD変換器は、コンパレータによる比較処理を並列的に行うことから、非常に高速な処理を行うことができる。しかし、AD変換器の分解能を1ビット上げると回路が2倍必要となる。従って、多数のコンパレータを用いることから回路面積と消費電力が大きく、システムLSIに搭載することはできない。
【0013】
また、従来のコンパレータは10個程度のトランジスタを用いて回路を構成するために、回路面積が大きいという問題があった。また、参照電圧をデジタル制御するには、デジタル値で指定される制御値を、例えば、図21に示したようなDA変換器によって一旦アナログ値の参照電圧Vrefに変換して比較する必要があり、直接デジタル制御することができない。従って、DA変換を伴う分だけ速度が遅くなるという欠点がある。
【0014】
そこで、本発明の目的は、コンパレータの比較電圧を、それとは異なる電圧レベルの制御電圧で電圧制御することを可能とし、比較電圧をデジタル的に直接変更することを可能とするとともに、回路面積が小さく消費電力も低いコンパレータを提供することにある。
【0015】
また、本発明の目的は、変換速度が並列型AD変換器と同等に高速であり、かつ、小さい回路面積で構成することが可能であり、少ない消費電力で動作するAD変換器を提供することにある。
【0016】
更に、本発明の目的は、上記コンパレータやAD変換器を実際に実現する際に回路動作を安定させ、かつ、小さい回路面積で構成することが可能であり、少ない消費電力で動作するシュミットトリガ回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以下では、まず最初に、本発明の背景となる前提技術について説明をし、次いで、上記課題を解決するための本発明の構成及び作用について説明する。
【0018】
〔1〕 前提技術
上記課題を解決するために、本発明においては利得係数可変MOSトランジスタを用いる。そこで、ここでは、まずこの利得係数可変MOSトランジスタの実現方法についての説明を行う。利得係数可変MOSトランジスタとしては、以下のチャネルサイズ可変調MOS−FETを使用することができる。
【0019】
(1)チャネルサイズ可変調MOSFET(VS−MOS)
チャネルサイズ可変調MOSFET(以下、「VS−MOS」という。)とは、利得係数制御電圧によってその実効的チャネルサイズをアナログ変調することを可能としたMOSFETである。VS−MOSは、そのレイアウトパターンを工夫することにより、従来のMOS製造プロセスを一切変更することなく製造することが可能である。
【0020】
図1はVS−MOSのレイアウト構成の一例を示す図である。
VS−MOS1は、ソース2とドレイン3の間にメインゲート4が形成されており、これは、通常のMOSFETと同様の構成である。しかし、VS−MOS1では、ソース2とメインゲート4及びドレイン3とメインゲート4の間の一部に、新たに制御ゲート5a,5bを設けたことを特徴としている。この制御ゲート5a,5bは、ソース2又はドレイン3の領域をチャネル幅方向に完全に分断するのではなく、必ず一部に隙間6a,6bが存在するように構成される。また、この隙間6a,6bは、ゲートの中心点に対して互いに対極となる位置に形成される。
【0021】
このVS−MOS1は、図1に示された制御ゲート長(Lc)、制御ゲートの隙間幅(Sc)、制御ゲート5a,5bとメインゲート4との間隔(Sv)、並びに、メインゲートのゲート長(L)及びゲート幅(W)等の形状パラメータの値により、その電気的特性が決定される。
【0022】
以下上記VS−MOS1について、その動作原理を説明する。
図2はVS−MOSの等価回路モデルを表す図、図3はVS−MOSの動作状態における実効チャネル領域の形状を表す図である。尚、図2において、簡単のため、メインゲート4についてはあえて回路表現はとらずに物理的なゲート形状により示している。また、図2、図3において、(a)はRc≒∞(制御ゲート5a,5bがOFF状態)の状態を表し、(b)はRc≒Rs(制御ゲート5a,5bがON状態)の場合を示している。
【0023】
Rsはメインゲート4と制御ゲート5a,5bとの間の拡散抵抗を示し、Rcは制御ゲートチャネル抵抗を示す。また、ここでは制御ゲート5a,5bの隙間6a,6bにおける拡散抵抗は、Rsに比べて充分に小さいと仮定した。
【0024】
Rc≒∞の場合、メインゲートチャネルを流れる電流は、各々、制御ゲート5a,5bの隙間6a,6bに集中する。その場合、メインゲート4の幅方向に沿ってRsを流れる電流によって、メインゲートの幅方向に電位差が生じ、メインゲート両端での電圧は空間的に大きく不均一な状態となる。その結果、図3(a)に示すように、実効チャネル領域7aは、メインゲート7のゲート幅方向に対して大きく斜めに変形する。それに伴い、VS−MOSの利得係数β(∝W/L)は最小となる。すなわち、実効的ゲート幅は狭くなり、実効的ゲート長は長くなる。
【0025】
一方、Rc≒Rsの場合では、図2(b)に示すように、Rcを経由する電流の存在によって、Rsを流れる電流が減少し、メインゲート4の両端にかかる電圧の空間的不均一性が緩和される。その結果、図3(b)に示すように、実効的チャネル幅が広くなり、VS−MOSの利得係数は大きくなる。
【0026】
以上のような原理により、VS−MOSは、制御ゲート電圧Vcgによりメインゲート4のチャネルサイズを変調することができる。そして、その変調特性は、RsやRcの値によって左右される。従って、レイアウト寸法Lc, Sc, Sv 等の値を調整することによって、所望の特性のVS−MOSを設計することができる。一般には、上記等価回路モデル(図2)からも明らかなとおり、Rsが高いほど、又はRcの変化が大きいほど、メインゲート4のチャネルサイズの変調の程度は大きくなる。
【0027】
(2)チャネルサイズ可変調MOSFETの他の例
図4はチャネルサイズ可変調MOSFETのレイアウト構成の他の一例を示す図である(特許文献6参照)。
【0028】
図4において、VS−MOS1’は、ソース2とゲート3との間にメインゲート4が形成されており、これは従来のMOSFETと同様の構成である。このVS−MOS1’の特徴は、メインゲート4とチャネルの間に、メインゲート4に対して斜めに、メインゲート4よりも幅の広い制御ゲート5’を追加した点である。この制御ゲート5’は、ソース2側及びドレイン3側において、それぞれ、メインゲート4の下部からはみ出た三角形の領域5a’,5b’が形成されている。すなわち、制御ゲート5’は、メインゲートの下部の長方形領域と三角形の領域5a’,5b’とを併せた平行四辺形の形状に形成されている。
【0029】
図5は図4のVS−MOSの形状パラメータを示す図である。このVS−MOS1’においては、制御ゲート5’の電圧を制御することで、チャネルサイズを変化させて利得係数βを変調することが可能である。この利得計数βの変調特性は、図5に示した、メインゲート4のゲート長L及びゲート幅W並びに制御ゲート5’とメインゲート4とのなす角θによって設定することができる。
【0030】
以下上記VS−MOS1’について、その動作原理を説明する。
図6は図4のVS−MOSの動作状態における実効チャネル領域の形状を表す図である。
【0031】
図6(a)は、制御ゲートチャネルのコンダクタンスをメインゲートよりも充分大きくした状態を表す。斜線で示した部分8aが実効的なゲート領域を表す。また、図中の矢印は、ゲートチャネル内の平均的な電界Eの向きを示す。この場合、ゲートチャネル内の平均的な電界は、メインゲート4のゲート幅方向に対してほぼ平行な向きとなる。
【0032】
図6(b)は制御ゲートチャネルとメインゲートチャネルのコンダクタンスを同じにした状態を表し、図6(c)は制御ゲートチャネルのコンダクタンスをメインゲートのコンダクタンスより充分に小さくした状態を表す。斜線で示した部分8b,8cが実効的なゲート領域を表す。また、図中の矢印は、ゲートチャネル内の平均的な電界Eの向きを示す。
【0033】
この場合、ゲートチャネル内の平均的な電界は、メインゲート4のゲート幅方向に対して傾斜し、実効的なチャネル長及びチャネル幅が変化する。これにより、VS−MOSの利得係数βも変化する。すなわち、制御ゲート5’に加える電圧によって、利得係数βをアナログ変調することが可能となる。
【0034】
〔2〕 本発明の構成及び作用
本発明に係るコンパレータの第1の構成は、利得係数制御電圧により利得係数を制御することが可能な、pチャネル及びnチャネルの利得係数可変MOSトランジスタにより構成されたCMOS型インバータを備えたことを特徴とする。
【0035】
この構成により、利得係数制御電圧を変化させることで、各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数が変化し、CMOS型インバータの論理反転電圧が変化する。従って、利得係数制御電圧を電圧制御することにより、コンパレータの比較電圧を、それとは異なる電圧レベルの利得係数制御電圧で電圧制御することが可能となる。
【0036】
また、1つのCMOS型インバータにより、異なる複数の比較電圧と入力電圧とを比較することが可能であり、異なる比較電圧ごとに複数のコンパレータを用意する必要がない。そのため、コンパレータが用いられる各種回路の回路面積を縮小することを可能とし、また、それらの各種回路の消費電力を小さくすることが可能となる。
【0037】
尚、本発明のコンパレータの特徴は、従来のコンパレータのように、アナログ入力電圧と参照電圧を比較するのではなく、アナログ入力電圧と論理反転電圧とを比較して、その比較結果を出力することにある。そして、論理反転電圧の値は、利得係数制御電圧により自由に設定することが可能であり、かつ、利得係数制御電圧と論理反転電圧との対応関係は、利得係数可変MOSトランジスタの構造パラメータにより目的に合わせて最適に設計することができる。従って、利得係数制御電圧に対する論理反転電圧の対応関係を、バイナリ信号値のLレベル、Hレベルに対応して、それぞれ所望の論理反転電圧が得られるように利得係数可変MOSトランジスタの構造パラメータを設計すれば、デジタル入力によって直接コンパレータの論理反転電圧を制御することが可能となり、別途DA変換器が不要となる。したがって、コンパレータを使用する回路の高集積化、低電力化を実現することが可能となるのである。
【0038】
本発明に係るコンパレータの第2の構成は、前記第1の構成において、前記各利得係数可変MOSトランジスタは、共通の利得係数制御電圧により利得係数の制御が行われることを特徴とする。
【0039】
このように、CMOS型インバータを構成する2つの利得係数可変MOSトランジスタを共通の利得係数制御電圧により、両利得係数可変MOSトランジスタの利得係数を相補的に変化させることが可能となる。すなわち、利得係数制御電圧を変化させると、一方の両利得係数可変MOSトランジスタの利得係数は減少し、他方の両利得係数可変MOSトランジスタの利得係数は増加する。従って、共通の利得係数制御電圧を変化させることにより、利得係数比(ベータレシオ)βR=βn/βp(βnはnチャネル、βpはpチャネルの利得係数可変MOSトランジスタの利得係数)を広い幅に渡ってなめらかに変化させることが可能となる。その結果、CMOS型インバータの論理反転電圧を、共通の利得係数制御電圧を制御することで広い範囲にわたって制御することが可能となる。
【0040】
また、共通の利得係数制御電圧入力を使用するため、両利得係数可変MOSトランジスタに入力する利得係数制御電圧の誤差が生じない。そのため、両利得係数可変MOSトランジスタの利得係数比を高い精度で制御することができる。その結果、CMOS型インバータの論理反転電圧を高精度で制御することが可能となる。
【0041】
本発明に係るコンパレータの第3の構成は、前記第1又は2の構成において、複数の前記CMOS型インバータが並列に接続されていることを特徴とする。
【0042】
この構成により、利得係数制御電圧に対してデジタル入力を行うことで、CMOS型インバータの個数Mに対して、異なる2M通りの論理反転電圧を設定することが可能となる。すなわち、論理反転電圧を、多ビットでデジタル制御することが可能となる。
【0043】
本発明に係るコンパレータの第4の構成は、前記第1乃至3の何れか一の構成において、2つの前記利得係数可変MOSトランジスタにより構成された第2のCMOS型インバータ、及び、前記第2のCMOS型インバータの出力電圧を反転し、前記第2のCMOS型インバータの各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として正帰還させる正帰還回路を備えたシュミットトリガ回路が、前記CMOS型インバータに対して並列接続されていることを特徴とする。
【0044】
この構成により、コンパレータの出力に履歴をもたせることができるため、コンパレータに入力するアナログ入力信号が論理反転電圧の付近で発振することを抑制することが可能となる。
【0045】
本発明に係るAD変換器の第1の構成は、アナログ入力電圧をmビット(m≧2)のバイナリデジタル信号に変換するAD変換器であって、前記アナログ入力電圧が入力されるm個のコンパレータを備え、前記m個のコンパレータは、アナログ入力電圧を所定の基準電圧と比較してその大小により0又は1を出力する1段目のコンパレータ、及び、前記1段目のコンパレータに続いて段階的に接続されたm−1個の請求項1乃至4の何れか一に記載のコンパレータからなり、前記k段目(k=2,…,m)のコンパレータは、k−1個の利得係数制御電圧により論理反転電圧の制御が行われるとともに、それらの利得係数制御電圧は、前記1〜k−1段目のコンパレータのk−1個の出力電圧により設定されることを特徴とする。
【0046】
この構成により、まず1段目のコンパレータでアナログ入力電圧が所定の閾値電圧と比較され、その比較結果が最低位ビットとして出力される。次に、2段目以降のk段目のコンパレータは、k−1段目のコンパレータのk−1個の出力電圧によって各利得係数制御電圧が設定される。これにより、k段目のコンパレータの論理反転電圧は、k−1段目のコンパレータの比較結果に基づいて変更される。そして、k段目のコンパレータの比較結果は、最低位からkビット目のビットとして出力される。これにより、アナログ入力電圧に対してAD変換が半並列処理により行われる。このように、AD変換が半並列処理により行われるため、逐次比較型のAD変換器に比べ高速にAD変換処理を行うことが可能となる。
【0047】
また、2段目以降のコンパレータに請求項1乃至4の何れか一に記載のコンパレータを使用することにより、従来よりも少ない素子数で所望の分解能のAD変換器を構成することが可能となる。従って、多ビットの分解能を有するAD変換器を小さい回路面積で実現することができる。
【0048】
また、2段目以降のコンパレータに請求項1乃至4の何れか一に記載のコンパレータを使用することにより、コンパレータの個数を従来の並列型AD変換器よりも減らすことができるため、各コンパレータで消費される電力の総量を低く抑えることができる。従って、AD変換器の消費電力を従来よりも少なくすることが可能となる。
【0049】
本発明に係るAD変換器の第2の構成は、複数段の単位AD変換ブロックと、2段目以降の各段の単位AD変換ブロックに対応して設けられた複数のレベル変換増幅回路とを備え、最初の段の単位AD変換ブロックにはアナログ入力電圧が入力され、2段目以降の段の単位AD変換ブロックには前記レベル変換増幅回路を介してアナログ入力電圧が入力されるAD変換器において、前記レベル変換増幅回路は、アナログ入力電圧が入力されるとともに、前段の前記単位AD変換ブロックの出力電圧により利得係数制御電圧が設定される請求項1乃至4の何れか一記載のコンパレータと、前記コンパレータの出力をそのコンパレータの入力に負帰還させる負帰還回路と、を備えていることを特徴とする。
【0050】
レベル変換増幅回路は、コンパレータに負帰還回路を付加することにより、反転増幅回路として機能する。また、コンパレータの利得係数制御電圧を前段の単位AD変換ブロックの出力電圧により設定することにより、コンパレータの論理反転電圧は、前段の単位AD変換ブロックの比較結果により得られた量子化レベルにシフトされる。従って、2段目以降の単位AD変換ブロックに入力されるアナログ入力電圧は、レベル変換量子化回路により、その閾値電圧が反転増幅出力の中心電圧にシフトされるとともに、増幅される。このレベルシフトされ増幅された入力信号を、次段の単位AD変換ブロックにより量子化する。これにより、次段の単位AD変換ブロックの閾値電圧の変動の影響を小さくすることが可能となり、高位のビットのAD変換を行う際にも精度のよいAD変換を行うことが可能となる。
【0051】
本発明に係るAD変換器の第3の構成は、アナログ入力電圧を量子化するコンパレータと、前記コンパレータの入力ノードにゲートが接続され、ソース及びドレインがそれぞれ電源と前記コンパレータの出力ノードとに接続された、利得係数制御電圧によって利得係数を制御することが可能な利得係数可変MOSトランジスタからなる補正回路と、前記コンパレータの論理閾値電圧を補正するための補正電圧を、前記利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として出力する補正電圧生成回路と、を備えていることを特徴とする。
【0052】
これにより、コンパレータの論理反転電圧値が温度や製造過程での公差によって変動した場合、補正電圧生成回路によって補正回路の利得係数可変MOSトランジスタに利得係数制御電圧として補正電圧を入力する。これにより、コンパレータの論理反転電圧値を補正することが可能となる。また、補正回路を利得係数可変MOSトランジスタで構成したことで、補正回路の回路面積を小さくすることができる。
【0053】
本発明に係るシュミットトリガ回路の構成は、2つの、利得係数制御電圧によって利得係数を制御することが可能な利得係数可変MOSトランジスタにより構成されたCMOS型インバータと、前記CMOS型インバータの出力電圧を反転し、前記各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として正帰還させる正帰還回路と、を備えたことを特徴とする。
【0054】
このように、CMOS型インバータの出力電圧を反転し、各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として正帰還させることで、シュミットトリガ回路を2個の利得係数可変MOSトランジスタ及び1個のインバータによって構成することが可能となり、回路面積を小さくすることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0056】
(実施形態1)
図7は本発明の実施形態に係るコンパレータにおいて使用されるVS−MOSにより構成された閾値可変調インバータ(Variable threshold inverter:以下、「VT−INV」という。)の回路図である。このVT−INVは、後述するように、これ自体で2ビットコンパレータを構成する。
【0057】
VT−INVは、利得係数制御電圧VCNTを変化させることによって、論理反転電圧(ゲート閾値電圧)Vinvの値を連続的に変調することができるという特徴を有している。尚、以下では、図7のように、ゲートを斜めに横切る矢印のついたMOSFETの回路記号をもってVS−MOSを表すこととする。この回路記号中のゲートを斜めに横切る矢印は、制御ゲート・ノード(CG)を表す。
【0058】
VT−INVは、pチャネルのVS−MOS11とnチャネルのVS−MOS12とが、駆動電源ノードと接地ノードとの間に直列に接続されている。両VS−MOS11,12は、ドレイン同士が出力ノード13において接続され、両VS−MOS11,12のゲートは、入力ノード14に接続されたCMOS型インバータの構成をなしている。また、両VS−MOS11,12の制御ゲート・ノードは、ともに利得係数制御電圧入力ノード15に接続されている。
【0059】
このように、本実施形態の閾値可変調インバータは、2つのVS−MOS11,12の制御ゲートが共通の利得係数制御電圧入力ノード15に接続されたことを回路構成上の特徴としており、これにより、両VS−MOS11,12には共通の利得係数制御電圧VCNTが入力される。そして、両VS−MOS11,12の利得係数βp,βnは、利得係数制御電圧VCNTに従って、各々が相補的に変調される。すなわち、利得係数制御電圧VCNTが高くなると、nチャネルのVS−MOS12の利得係数βnは大きくなるが、pチャネルのVS−MOS11の利得係数βpは小さくなる。
【0060】
このように、VT−INVを構成する2つのVS−MOS11,12の利得係数βp,βnを相補的に変化させると、1つの利得係数制御電圧VCNTを変化させることによって、広い範囲にわたってVT−INVの論理反転電圧Vinvの値を変化させることが可能となる。また、両VS−MOS11,12に入力する利得係数制御電圧VCNTの間で誤差が生じない。そのため、両VS−MOS11,12の利得係数比βr=βp/βnを高い精度で制御することができる。
【0061】
図8は利得係数制御電圧VCNTを変化させた場合のVT−INVの直流伝達特性の変化を表した図である。
利得係数制御電圧VCNTを大きくすると、VT−INVの論理反転電圧Vinvの値は低くなる。逆に、利得係数制御電圧VCNTを小さくすると、VT−INVの論理反転電圧Vinvの値は高くなる。VS−MOS11,12では、利得係数制御電圧VCNTによって利得係数βp,βnの値を連続的に変化させることができるので、VT−INVの論理反転電圧Vinvの値も連続的に変調することが可能である。
【0062】
また、VS−MOS11,12の制御電圧に対する利得係数βp,βnの変調特性は、その素子の形状パラメータを調整することにより、比較的自由に設定することができる。従って、VT−INVの利得係数制御電圧VCNTに対する論理閾値の変調特性も比較的自由に設定することができる。
【0063】
VT−INVの論理反転電圧Vinvは、通常のCMOSインバータと同様、pチャネルのVS−MOS11の利得係数βpとnチャネルのVS−MOS12の利得係数βnとの利得係数比βr=βp/βnによって、(数1)の式によって表される。
【数1】
Figure 0004156959
尚、(数1)において、VDDは駆動電圧(電源電圧)、Vtp,Vtnはそれぞれpチャネル、nチャネルのVS−MOSの閾値電圧を表す。
【0064】
(数1)より、2つのVS−MOS11,12の利得係数βn,βpは、利得係数制御電圧VCNTによって調整することができるので、VT−INVでは、利得係数制御電圧VCNTによって論理反転電圧Vinvを変調することができることが分かる。
【0065】
尚、本実施形態に係るコンパレータを、従来のCMOS回路で構成されるコンパレータと比較した場合、従来のコンパレータは、少なくとも10個程度のMOSトランジスタが必要であったのに対し、本実施形態に係るVT−INVによるコンパレータは、2個のVS−MOS11,12のみで構成することができる。従って、高集積化、低消費電力化を実現することが可能となる。
【0066】
(実施形態2)
本実施形態においては、実施形態1で述べたVT−INVを基本構成として実現された、多段変調が可能なコンパレータについて説明する。
【0067】
図9は1ビットコンパレータの回路図である。これは、通常広く用いられているCMOSインバータと同じ構成であるため、説明は省略する。この1ビットコンパレータは、アナログ入力電圧Vinを論理反転電圧Vinvと比較して、Vin<VinvのときはVDD(以下、「論理値”1”」という。)を出力ノードcB0に出力し、Vin>Vinvのときは0V(以下、「論理値”0”」という。)を出力ノードcB0に出力する。
【0068】
なお、ここでmビットコンパレータ(m∈{1,2,…})という名称は、出力ノードに出力される論理値が、後述するAD変換器のmビットの出力値に対応していることから命名したものである。
【0069】
図10は本実施形態に係る2ビットコンパレータの回路図、図11は本実施形態に係る3ビットコンパレータの回路図、図12は本実施形態に係る4ビットコンパレータの回路図である。
【0070】
図10の2ビットコンパレータについては、実施形態1について説明したVT−INVと同じ構成である。3ビット以降のコンパレータは、実施形態1について説明したVT−INVを並列接続することによって構成される。各VT−INVには、共通にアナログ入力電圧Vinがメインゲートノードに入力され、それらの出力は、共通の出力ノードに接続されている。
【0071】
各VT−INVの2つのVS−MOSの制御ゲートには、共通の利得係数制御電圧VCNTが入力される。また、各VT−INV間では、それぞれ別々に利得係数制御電圧VCNTが入力される。各VT−INVに入力される利得係数制御電圧VCNTは、バイナリ信号によって設定される。そして、並列接続された総てのVT−INVの各VS−MOSの利得係数によって決まる論理反転電圧Vinvと、アナログ入力電圧とを比較し、その比較結果を出力ノードに反転出力する。
【0072】
故に、本実施形態に係るコンパレータは、参照電圧として論理反転電圧Vinvを設定するDA変換機能と、アナログ入力電圧と参照電圧とを比較して、その比較結果を出力する従来のコンパレータの機能とを併せ持つ。従って、参照電圧を生成するために別途DA変換器を必要とせず、回路を小型化し、消費電力を抑えることが可能となる。
【0073】
次に、一般にm+1ビットコンパレータ(m=1,2,3,4,…)の構成方法について説明する。後に説明するが、m+1ビットコンパレータは、m+m(m−1)/2個のVT−INVを図11,図12と同様に並列接続することによって構成される。
【0074】
m+1ビットコンパレータは、利得係数制御電圧VCNTとして利得係数制御ノードcB0〜cBm-1に入力されるm個のバイナリ入力信号B=(B0,B1,…,Bm-1)により設定される論理反転電圧Vinvとアナログ入力電圧Vinとを比較して、その結果を1ビットの出力電圧として出力ノードcBmに出力する。このバイナリ入力信号Bによって、論理反転電圧Vinvが(数2)のように設定されるコンパレータを設計することを考える。
【数2】
Figure 0004156959
ここで、dはコンパレータのダイナミックレンジ(量子化幅)Dによって(数3)によって与えられる無次元のパラメータである。
【数3】
Figure 0004156959
【0075】
(数2)において、f(B)は、バイナリ入力信号B=(B0,B1,…,Bm-1)(但し、Bi∈{0,1})を独立変数とする関数であり、電源電圧に対する閾値電圧の比を与える。そこで、(数2)のf(B)について整理すると、(数4)のようになる。
【数4】
Figure 0004156959
【0076】
また、バイナリ入力信号B=(B0,B1,…,Bm-1)の反転信号cB=(cB0,cB1,…,cBm-1)に対する、電源電圧に対する閾値電圧の比を与える関数f(cB)は(数5)のように表される。
【数5】
Figure 0004156959
【0077】
(数2)、(数4)、(数5)を(数1)に代入すると、利得係数比βr=βp/βnの平方根を表す式として(数6)が得られる。
【数6】
Figure 0004156959
ここで、βpとβnは、それぞれ、並列接続されたm+m(m−1)/2個のpチャネルVS−MOS及びnチャネルVS−MOSの利得係数の合計値である。従って、利得係数比βr=βp/βnは(数6)の両辺の自乗をとれば、(数7)により表される。
【数7】
Figure 0004156959
ここで、定数項は、(数8)、(数9)のようにおいた。
【数8】
Figure 0004156959
【数9】
Figure 0004156959
【0078】
(数7)において、定数項以外の積項のBi又はcBiの係数がそれぞれのVS−MOSにより設定される利得係数の値に比例した量となる。従って、上記(数7)のBi又はcBiの積項の数m+m(m-1)/2だけVT−INVを並列に接続し、各VT−INVにおけるVS−MOSの利得係数の比を、(数7)の積項のBi又はcBiの係数の比に設定すればよい。また、各積項に対するVS−MOSには、Bi又はcBi若しくはそれらの積を利得係数制御電圧VCNTとして入力されるように構成する。
【0079】
具体的に例を示すと、図12に示した4ビットコンパレータの場合には、(数7)は(数10)のようになる。
【数10】
Figure 0004156959
【0080】
従って、例えば、-Vtp=Vtn=0.5 [V], VDD=3.0 [V], ダイナミックレンジD=0.8 [V](d=0.4/3.0)と仮定すると、各々のVS−MOSのサイズ比は(数11)のように設定すればよい。
【数11】
Figure 0004156959
ここで、各βの添字の数字は、図12のそれぞれのVS−MOSの左から順番に対応している。
【0081】
(実施形態3)
図13は本発明の実施形態3に係るコンパレータの回路図である。
本実施形態のコンパレータは、上記実施形態で説明したmビットコンパレータ40(m=1,2,…)に並列に、補正回路41とシュミットトリガ回路42が設けられていることを特徴とする。
【0082】
補正回路41は、コンパレータ40の入力ノード43にゲートが接続され、ソース及びドレインがそれぞれ電源VDDとコンパレータの出力ノード44とに接続されたpチャネルのVS−MOS45と、コンパレータ40の入力ノード43にゲートが接続され、ソース及びドレインがそれぞれ接地電位とコンパレータの出力ノード44とに接続されたnチャネルのVS−MOS46とから構成されている。
【0083】
そして、各VS−MOS45,46の利得係数制御電圧入力ノードには、補正電圧生成回路(図示せず)により設定された補正電圧ΔVp,ΔVnが入力される。この補正電圧によって、VS−MOS45,46の利得係数Δβp, Δβnが設定される。その結果、(数10)により表されるコンパレータ40の利得係数比は、(βp+Δβp)/(βn+Δβn)に補正されることになる。従って、この補正回路によって利得係数比βRを所望の値に微調整することが可能となる。
【0084】
図14はVS−MOSの閾値電圧Vtp,Vtnが20%変動した場合の3ビットAD変換器(実施形態4参照)の比較用基準電圧値(論理反転電圧)の変化を示した図、図15は図14の各々の場合において補正回路により補正を行った場合の比較用基準電圧値(論理反転電圧)の変化を示した図である。
【0085】
図14に示したように、VS−MOSの閾値電圧Vtp,Vtnの変動により、論理反転電圧が変動するため、正確なAD変換値を得ることができない。しかし、例えば、Vtpが−20%(−0.4V)、Vtnが+20%(0.6V)変動した場合、補正回路のβ変調比(βmax/βmin)を10として、ΔVp=2.3V、ΔVn=1.6Vとすることで、図15に示したように補正することができる。また、例えば、Vtpが+20%、Vtnが+20%変動した場合には、ΔVp=2.3V、ΔVn=0.7Vとすればよい。また、Vtpが−20%、Vtnが−20%変動した場合には、ΔVp=0.4V、ΔVn=2.6Vとするればよい。
【0086】
また、図14において、アナログ入力信号が論理反転電圧の付近で発振することを抑制するために、シュミットトリガ回路42をコンパレータ40に並列に設けている。
【0087】
このシュミットトリガ回路42は、2つのVS−MOS47,48により構成されたCMOS型インバータと、このCMOS型インバータの出力電圧を反転し、このCMOS型インバータの各VS−MOS47,48の利得係数制御電圧として正帰還させる正帰還回路49を有している。正帰還回路49はインバータにより構成されている。
【0088】
このように、シュミットトリガ回路42をコンパレータ40に並列に設けることで、コンパレータ40の出力に履歴をもたせることができる。そのため、コンパレータ40に入力するアナログ入力信号が論理反転電圧の付近で発振することを抑制することが可能となる。
【0089】
また、従来のシュミットトリガ回路とは異なり、CMOS型インバータの出力電圧をVS−MOS47,48の利得係数制御電圧に正帰還させている。これにより、回路構成が簡単となり、小型化、省電力化が図られる。
【0090】
(実施形態4)
図16は本発明の実施形態4に係るAD変換器の構成を表すブロック図である。
【0091】
図16において、本実施形態に係るAD変換器20は、1ビットコンパレータ21、2ビットコンパレータ22、及び3ビットコンパレータ23の3つのコンパレータを有する。各コンパレータ21〜23は、段階的に接続されており、アナログ入力電圧Vinが入力される。1段目のコンパレータは、1ビットコンパレータ21からなり、アナログ入力電圧Vinを所定の基準電圧と比較してその大小により0又は1を出力する。この1ビットコンパレータは、図9に示したCMOSインバータにより構成され、pチャンネル及びnチャンネルのMOSFETの利得係数βp,βnが等く、Vtp=-Vtnと仮定すれば、基準電圧である論理反転電圧Vinvは(数1)より駆動電圧の半分の値VDD/2となる。
【0092】
2段目のコンパレータは、2ビットコンパレータ22であって、図10で示した構成を有する。この2ビットコンパレータ22の利得係数制御ノードcB0は、1ビットコンパレータ21の出力ノードcB0に接続されている。すなわち、2段目のコンパレータの利得係数制御電圧は、1段目のコンパレータの出力電圧により設定される。
【0093】
3段目のコンパレータは、3ビットコンパレータ23であって、図11で示した構成を有する。この3ビットコンパレータ23の利得係数制御ノードcB0,cB1は、それぞれ、1ビットコンパレータ21の出力ノードcB0、2ビットコンパレータ22の出力ノードcB1に接続されている。
【0094】
出力ノードcB0〜cB2に出力される各コンパレータ21〜23のバイナリ出力信号は、3ビットのAD変換出力値(反転出力)として取り出される。尚、各コンパレータ21〜23のVS−MOSの利得係数比の設計は、実施形態2で説明した方法により設定される。
【0095】
以上のように構成された本実施形態のAD変換器について、以下その動作を説明する。
【0096】
図17は実施形態4に係るAD変換器の量子化レベルを表す図である。
まず、1ビットコンパレータ21によりアナログ入力電圧Vinと論理反転電圧Vinv=VDD/2との比較が行われる。Vin>VDD/2の場合には、1ビットコンパレータ21はcB0=0(B0=1)を出力し、Vin<VDD/2の場合には、cB0=1 (B0=0)を出力する。この段階で、AD変換出力の最低位のビットB0の値が確定する。
【0097】
1ビットコンパレータ21の出力値により、2ビットコンパレータ22の利得係数制御電圧が設定される。cB0=0 (B0=1)の場合には、2ビットコンパレータ22の論理反転電圧としてVinv=VDD/2+D/2が設定される。また、cB0=1 (B0=0)の場合には、2ビットコンパレータ22の論理反転電圧としてVinv=VDD/2-D/2が設定される。そして、2ビットコンパレータ22は、アナログ入力電圧Vinと設定された論理反転電圧Vinvとの比較を行う。Vin>Vinvの場合には、2ビットコンパレータ22はcB1=0(B1=1)を出力し、Vin<Vinvの場合には、cB1=1 (B1=0)を出力する。この段階で、AD変換出力のビットB1の値が確定する。
【0098】
同様にして、3ビットコンパレータも、更に高い分解能でアナログ入力電圧Vinを閾値判定して、その結果を出力ノードcB2に出力する。
【0099】
以上のようにして、本実施形態のAD変換器は、コンパレータ21〜23により、AD変換結果の最低位の分解能のビットから逐次決定していく。そして、決定されたビットの値を用いて、次段のコンパレータの論理反転電圧を設定して、アナログ入力電圧との比較を行い、更に高い分解レベルのビットを決定するというように、半並列処理により動作する。従って、従来の逐次比較型AD変換器に比べると極めて高速な処理を行うことができる。
【0100】
また、各コンパレータは、従来の比較器と同様の機能を有するとともに、DA変換器としての機能をも併せ持つ。従って、従来のように、DA変換器によってデジタル入力に対して参照電圧を生成する必要がないため、回路規模を極めて小型化することができる。そのため、高集積化、低消費電力化が実現される。
【0101】
尚、本実施形態では一例として3ビットAD変換器の構成を示したが、同様にして1〜mビットコンパレータを段階的に接続することによってmビットAD変換器を構成することができる。
【0102】
(実施形態5)
図18は本発明の実施形態5に係るAD変換器の構成を表すブロック図である。
【0103】
本実施形態に係るAD変換器30は、2段に設けられた単位AD変換ブロック31,32、及び、2段目の単位AD変換ブロック32に対応して設けられたレベル変換増幅回路33を有する。各単位AD変換ブロック31,32は、3ビットAD変換器により構成されており、反転ビット(cB0,cB1,cB2)を出力するものとする。更に、レベル変換増幅回路33は、図12の4ビットコンパレータ34、及び、4ビットコンパレータ34の出力をその入力側に負帰還させる負帰還回路35を備えている。この負帰還回路35によって、レベル変換増幅回路33はCMOS反転アンプとして機能する。尚、AD変換出力の各ビットの符号を合わせるために、奇数段の単位AD変換ブロック31の各出力ノード(cB0,cB1,cB2)には、インバータ36が設けられており、外部に対して非反転出力(B0,B1,B2)がされるように構成されている。
【0104】
また、4ビットコンパレータ34の利得係数制御電圧cB0,cB1,cB2には、3ビットAD変換器である単位AD変換ブロック31の出力値cB0,cB1,cB2が入力される。従って、4ビットコンパレータ34の論理反転電圧Vinvは、実施形態2で説明した通り、単位AD変換ブロック31の出力値cB0,cB1,cB2によって決定される電圧レベルに設定される。
【0105】
尚、ここで、各単位AD変換ブロック31,32のダイナミックレンジと4ビットコンパレータのダイナミックレンジとは総て等しくなるように構成されているものとする。
【0106】
4ビットコンパレータ34の出力ノード電圧cVin'は、後段の単位AD変換ブロック32に入力され、AD変換される。後段の単位AD変換ブロック32の変換結果(B3, B4, B5)は、そのまま出力される。
【0107】
尚、本実施形態においては、単位AD変換ブロック31,32については、従来のAD変換器を用いて構成することも可能である。しかし、回路面積の小型化や省電力化を図るためには、実施形態4で説明したAD変換器によって構成することが望ましい。以下の説明においては、単位AD変換ブロック31,32は実施形態4で説明したAD変換器によって構成されているものとして説明する。
【0108】
以上のように構成された本実施形態に係るAD変換器について、以下その動作を説明する。
【0109】
図19は実施形態5に係るAD変換器の量子化レベルを表す図である。
1段目及び2段目の単位AD変換ブロック31,32の量子化レベルの設定動作については、既に実施形態4において説明しているため、ここでは説明を省略する。
【0110】
1段目の単位AD変換ブロック31の出力値が確定した時点で、レベル変換増幅回路33の4ビットコンパレータ34の利得係数制御電圧として、単位AD変換ブロック31の出力値cB0,cB1,cB2が設定される。従って、このとき、4ビットコンパレータ34の論理反転電圧Vinvは、(B0,B1,B2)により指定される量子化レベルの電圧に設定される。
【0111】
例えば、単位AD変換ブロック31の出力値として(B0,B1,B2)=(1,0,1)が出力された場合、4ビットコンパレータ34の論理反転電圧Vinvは、図19のX8で示した量子化レベルに設定される。これにより、4ビットコンパレータ34と負帰還回路35によって構成されるCMOS反転アンプの動作点は、論理反転電圧Vinvとなる。従って、レベル変換増幅回路33の出力値cVin'は、動作点電圧である論理反転電圧Vinvと中心電圧VDD/2の差分Vinv-VDDだけシフト(レベル変換)され増幅される。
【0112】
単位AD変換ブロック32は、このレベル変換されて増幅された出力値cVin'を、AD変換し、出力値(B3,B4,B5)を出力する。
【0113】
以上のように、本実施形態のAD変換回路によれば、2段目の単位AD変換ブロック32に入力されるアナログ入力電圧は、レベル変換量子化回路33により、その閾値電圧Vinvが反転増幅出力の中心電圧にシフトされるとともに、増幅される。これにより、後段の単位AD変換ブロック32の閾値電圧の変動の影響を小さくすることが可能となり、高位のビットのAD変換を行う際にも精度のよいAD変換を行うことが可能となる。
【0114】
尚、本実施形態においては、AD変換ブロックを2段に段階接続した例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、一般にn段にAD変換ブロックを接続してもよい。
【0115】
また、本実施形態においては、AD変換ブロックを3ビットAD変換器で構成し、レベル変換増幅回路は4ビットコンパレータにより構成したが、本発明はこれに限るものではなく、一般にk段目のAD変換ブロックにはmkビットのAD変換器を使用し、その場合、k+1段目のAD変換ブロックに対応するレベル変換増幅回路に用いるコンパレータは、mk+1ビットコンパレータが使用される。
【0116】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るコンパレータの第1の構成によれば、利得係数制御電圧を電圧制御することにより、コンパレータの比較電圧を電圧制御することが可能となる。また、コンパレータが用いられる各種回路の回路面積を縮小することを可能とし、また、それらの各種回路の消費電力を小さくすることが可能となる。
【0117】
また、本発明に係るコンパレータの第2の構成によれば、CMOS型インバータの各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数を、共通の利得係数制御電圧により制御することにより、CMOS型インバータの論理反転電圧を共通の利得係数制御電圧の制御で広い範囲にわたり制御することができる。また、両利得係数可変MOSトランジスタに入力する利得係数制御電圧の誤差が生じないために、CMOS型インバータの論理反転電圧を高精度で制御することが可能となる。
【0118】
また、本発明に係るコンパレータの第3の構成によれば、複数(M個)のCMOS型インバータを並列に接続することにより、利得係数制御電圧に対してデジタル入力を行った場合に、異なる2M個の論理反転電圧の閾値電圧を設定することが可能となる。従って、論理反転電圧を、多ビットでデジタル制御することが可能となる。
【0119】
また、本発明に係るコンパレータの第4の構成によれば、2つの前記利得係数可変MOSトランジスタにより構成された第2のCMOS型インバータ、及び、第2のCMOS型インバータの出力電圧を反転し、第2のCMOS型インバータの各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として正帰還させる正帰還回路を備えたシュミットトリガ回路をCMOS型インバータに対して並列接続することで、コンパレータの出力に履歴をもたせ、コンパレータに入力するアナログ入力信号が論理反転電圧の付近で発振することを抑制することが可能となる。
【0120】
本発明に係るAD変換器の第1の構成によれば、AD変換が半並列処理行われるため、逐次比較型のAD変換器に比べ高速にAD変換処理を行うことが可能となる。また、多ビットの分解能を有するAD変換器を小さい回路面積で実現することができる。更に、AD変換器の消費電力を従来よりも少なくすることが可能となる。よって、AD変換器の充分な変換速度と、高集積及び低消費電力とを両立させて実現することが可能となる。
【0121】
本発明に係るAD変換器の第2の構成によれば、高段の単位AD変換ブロックの閾値電圧の変動の影響による変換誤差を小さくすることが可能となり、高位のビットのAD変換を行う際にも精度のよいAD変換を行うことが可能となる。
【0122】
本発明に係るAD変換器の第3の構成によれば、補正電圧によって、コンパレータの論理反転電圧値を補正することが可能となるため、温度や製造過程での公差により生じるコンパレータの特性のばらつきを補償することが可能となる。また、補正回路の回路面積を小さくすることができるため、AD変換器の小型化・高集積化が可能となる。
【0123】
本発明に係るシュミットトリガ回路によれば、2個の利得係数可変MOSトランジスタ及び1個のインバータによって構成することが可能となり、回路面積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 VS−MOSのレイアウト構成の一例を示す図である。
【図2】 VS−MOSの等価回路モデルを表す図である。
【図3】 VS−MOSの動作状態における実効チャネル領域の形状を表す図である。
【図4】 チャネルサイズ可変調MOSFETのレイアウト構成の他の一例を示す図である。
【図5】 図4のVS−MOSの形状パラメータを示す図である。
【図6】 図4のVS−MOSの動作状態における実効チャネル領域の形状を表す図である。
【図7】 本発明の実施形態に係るコンパレータにおいて使用されるVS−MOSにより構成された閾値可変調インバータの回路図である。
【図8】 利得係数制御電圧VCNTを変化させた場合のVT−INVの直流伝達特性の変化を表した図である。
【図9】 1ビットコンパレータの回路図である。
【図10】 本発明の実施形態2に係る2ビットコンパレータの回路図である。
【図11】 本発明の実施形態2に係る3ビットコンパレータの回路図である。
【図12】 本発明の実施形態2に係る4ビットコンパレータの回路図である。
【図13】 本発明の実施形態3に係るコンパレータの回路図である。
【図14】 VS−MOSの閾値電圧Vtp,Vtnが20%変動した場合の3ビットAD変換器の比較用基準電圧値の変化を示した図である。
【図15】 図14の各々の場合において補正回路により補正を行った場合の比較用基準電圧値の変化を示した図である。
【図16】 本発明の実施形態4に係るAD変換器の構成を表すブロック図である。
【図17】 実施形態4に係るAD変換器の量子化レベルを表す図である。
【図18】 本発明の実施形態5に係るAD変換器の構成を表すブロック図である。
【図19】 実施形態5に係るAD変換器の量子化レベルを表す図である。
【図20】 逐次比較型AD変換器の構成を表すブロック図である。
【図21】 3ビット抵抗ストリング型DACの構成を表すブロック図である。
【図22】 並列型AD変換器の構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
1、1’ VS−MOS
2 ソース
3 ドレイン
4,7 メインゲート
5’,5a,5b,5a’,5b’ 制御ゲート
6a,6b 隙間
11,12 VS−MOS
13 出力ノード
14 入力ノード
15 利得係数制御電圧入力ノード
20 AD変換器
21 1ビットコンパレータ
22 2ビットコンパレータ
23 3ビットコンパレータ
30 AD変換器
31,32 単位AD変換ブロック
33 レベル変換増幅回路
34 4ビットコンパレータ
35 負帰還回路
36 インバータ
40 mビットコンパレータ
41 補正回路
42 シュミットトリガ回路
43 入力ノード
44 出力ノード
45,46,47,48 VS−MOS
49 正帰還回路

Claims (5)

  1. 利得係数制御電圧により利得係数を制御することが可能な、pチャネル及びnチャネルの利得係数可変MOSトランジスタにより構成された第1のCMOS型インバータと、
    2つの前記利得係数可変MOSトランジスタにより構成された第2のCMOS型インバータ、及び、前記第2のCMOS型インバータの出力電圧を反転し、前記第2のCMOS型インバータの各利得係数可変MOSトランジスタの利得係数制御電圧として正帰還させる正帰還回路を備えたシュミットトリガ回路とを備え、
    前記シュミットトリガ回路が、前記CMOS型インバータに対して並列接続されていることを特徴とするコンパレータ。
  2. 前記各利得係数可変MOSトランジスタは、共通の利得係数制御電圧により利得係数の制御が行われることを特徴とする請求項1記載のコンパレータ。
  3. 複数の前記第1のCMOS型インバータが並列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコンパレータ。
  4. アナログ入力電圧をmビット(m≧2)のバイナリデジタル信号に変換するAD変換器であって、
    前記アナログ入力電圧が入力されるm個のコンパレータを備え、
    前記m個のコンパレータは、
    アナログ入力電圧を所定の基準電圧と比較してその大小により0又は1を出力する1段目のコンパレータ、及び、前記1段目のコンパレータに続いて段階的に接続されたm−1個の請求項1乃至4の何れか一に記載のコンパレータからなり、
    前記k段目(k=2,…,m)のコンパレータは、k−1個の利得係数制御電圧により論理反転電圧の制御が行われるとともに、それらの利得係数制御電圧は、前記1〜k−1段目のコンパレータのk−1個の出力電圧により設定されること
    を特徴とするAD変換器。
  5. 複数段の単位AD変換ブロックと、2段目以降の各段の単位AD変換ブロックに対応して設けられた複数のレベル変換増幅回路とを備え、最初の段の単位AD変換ブロックにはアナログ入力電圧が入力され、2段目以降の段の単位AD変換ブロックには前記レベル変換増幅回路を介してアナログ入力電圧が入力されるAD変換器において、
    前記レベル変換増幅回路は、
    アナログ入力電圧が入力されるとともに、前段の前記単位AD変換ブロックの出力電圧により利得係数制御電圧が設定される請求項1乃至の何れか一記載のコンパレータと、
    前記コンパレータの出力をそのコンパレータの入力に負帰還させる負帰還回路と、
    を備えていることを特徴とするAD変換器。
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